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JP2015078174A - 化合物の製造方法、及び該製造方法で得られる化合物 - Google Patents

化合物の製造方法、及び該製造方法で得られる化合物 Download PDF

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JP2015078174A
JP2015078174A JP2014180172A JP2014180172A JP2015078174A JP 2015078174 A JP2015078174 A JP 2015078174A JP 2014180172 A JP2014180172 A JP 2014180172A JP 2014180172 A JP2014180172 A JP 2014180172A JP 2015078174 A JP2015078174 A JP 2015078174A
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Abstract

【課題】半導体特性に優れる化合物の効率的な製造方法、および該化合物の中間体の製造方法の提供。
【解決手段】[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンに対して、臭素等のハロゲン化剤を反応させ、式(B-1)で例示されるハロゲン化化合物を得るハロゲン化化合物の製造方法。また、該ハロゲン化化合物を、例えばパラジウム触媒下ホウ素化合物と反応させる等にして得られる式(C-1)で例示される誘導体の製造方法。
Figure 2015078174

Figure 2015078174

【選択図】なし

Description

本発明は、有機薄膜トランジスタに有効な有機半導体材料の製造方法に関する。
従来、アモルファスシリコンや多結晶シリコンを用いてなる薄膜トランジスタ(TFT)が、液晶表示装置や有機EL表示装置などのスイッチング素子として広く用いられている。しかし、これらシリコンを用いたTFTは、製造設備が高価な上、高温下で成膜されるため、耐熱性に乏しいプラスチック基板には展開できない。これを解決するために、シリコン半導体に代えて、有機半導体をチャネル半導体層に用いた有機TFTが提案されている。
有機半導体は溶液とすることで、低温で印刷成膜できるため、大規模な製造設備を必要とせず、また、耐熱性の乏しいプラスチック上にも適用でき、フレキシブルディスプレイを牽引すると期待されている。一方、有機半導体はシリコン半導体に比べ、キャリア移動度が低く、その結果、TFTの応答速度が遅くなることが実用化の課題であったが、近年、アモルファスシリコン同等の移動度の有機半導体が開発されてきた。
例えば、特許文献1には、2,7−置換[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン骨格(以下、[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンをBTBTと略する)を有する化合物が記載されており、その置換基として、ハロゲン、C−C18アルキル、ハロゲンを有するC−C18アルキル、C−C18アルキルオキシ、C−C18アルキルチオ、もしくはアリール、又は、ハロゲン、C−C18アルキル、ハロゲンを有するC−C18アルキル、C−C18アルキルオキシ、C−C18アルキルチオの少なくとも一つを有するアリールであるものが記載されている。これら化合物の移動度(cm/Vs)は、0.17〜0.31cm/Vsであるという。
また、特許文献2には、2,7−置換BTBT骨格を有する化合物が記載されており、その置換基として、水素原子、ハロゲノ置換C−C36脂肪族炭化水素基であるものが記載されている。これら化合物の移動度(cm/Vs)は、0.12〜4.5cm/Vsであることが記載されている。これらの化合物は、同じ置換基がBTBTの対称位置に修飾されており、公知の手法で容易に製造することができるものの、高い移動度の膜を得るためには、製膜時のアニール温度を制御しなければならない等、実用化面での課題が残っている。
一方、特許文献3には、2−アルキル−7−アリールBTBTが開示されている。この化合物は、高次の液晶相を経由して結晶化することにより、分子配列の秩序性が高い膜を簡便に形成することができ、移動度5cm/Vsに達する高い移動度の膜を容易に与えることができるという。しかし、この化合物は、異なる2つの置換基をBTBTに導入しなければならないため、合成経路が煩雑となり、従来の製造方法では、高収率で目的物を得ることができないことが課題となっていた。
WO2006−077888号公報 WO2008−47896号公報 WO2012−121393号公報
本発明の課題は、半導体特性に優れる化合物の効率的な製造方法、及び該化合物の前駆体の製造方法を提供することである。
本発明者らは鋭意検討した結果、下記製造方法を提供することで、上記課題を解決できることを見出した。
下記式(1)で表される化合物Aと、ハロゲン化剤とを反応させ、下記式(2)で表されるハロゲン化化合物Bを得ることを特徴とする、ハロゲン化化合物Bの製造方法。
Figure 2015078174
・・・(1)
Figure 2015078174
・・・(2)
(上記式(1)、及び(2)において、Xは硫黄原子、酸素原子、セレン原子のいずれかを表し、Rは、炭素数1〜20のアルキレン基、又は脂環族基を表し、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、脂環族基、又は水素原子を表し、Rはハロゲン原子を表し、Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基を表し、YはS、O、NHのいずれかを表し、m及びnは各々独立して0又は1を表す。但し、nが0の場合、R末端が水素原子、又はハロゲン原子である。)
また、上記記載の製造方法で得られるハロゲン化化合物Bを誘導体化し、式(3)で表される化合物Cを得ることを特徴とする、化合物Cの製造方法を提供する。
Figure 2015078174
・・・(3)
(上記式(3)において、X、Y、m、n、Ar、R、及びRは、上記式(1)、(2)中と同一であり、Rは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基、アルケニル基、アルキニル基、下記一般式(4)、又は(5)で表される基である。
Figure 2015078174
Figure 2015078174
(Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基、Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、R’は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基である。*は結合部位を表す。)
また、上記製造方法で得られる化合物Cを含有する有機半導体材料、を提供する。
本発明の製造方法を用いることにより製造工程数が短縮でき、異なる置換基を持つ非対称型BTBTを簡便かつ高効率に製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第一の発明は、一般式(1)で表される化合物Aと、ハロゲン化剤とを反応させ、一般式(2)で表されるハロゲン化化合物Bの製造方法を提供するものである。
Figure 2015078174
(上記式(1)及び(2)において、
Xは硫黄原子、酸素原子、セレン原子のいずれかを表し、
Arは置換基を有しても良い芳香族炭化水素又は複素芳香族環であり、
は、炭素数1〜20のアルキレン基、又は脂環族基のいずれかを表し、
YはO、S、又はNHを表し、
は、炭素数1〜20のアルキル基、脂環族基、又は水素原子のいずれかを表し、
はハロゲン原子を表し、
n及びmは各々独立して0、又は1を表す。但し、nが0の場合、R末端が水素原子又はハロゲン原子である。)
(化合物Aの説明)
まず、本発明で使用できる一般式(1)の化合物Aについて説明する。
Xは硫黄原子、酸素原子、セレン原子のいずれかを表すが、移動度の高さと大気中での安定性から、Xは硫黄原子が好ましい。
*−(Ar)−R−(Y−Rで表される置換基は、具体的には、(I)炭素数1〜20のアルキル基、(II)炭素数5〜20の脂環族基、(III)末端にハロゲン原子を有する炭素数1〜20のアルキル基、(IV)炭素数2〜20のアルコキシアルキル基、(V)炭素数2〜20のアルキルスルファニルアルキル基、(VI)炭素数2〜20のアルキルアミノアルキル基、(VII)炭素数1〜20のアルキル基を有しても良い芳香族炭化水素基、(VIII)炭素数1〜20のアルキル基を有しても良い複素芳香族基であり、各々を以下のように例示することができる。
(I)炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンチル基、n−ノニル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、1−ヘキシルヘプチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基などの直鎖又は分岐アルキル基が挙げられ、
更に、これらの炭素数1〜20アルキル基の水素原子の一部がフッ素原子で置換された、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロヘキシル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル基などのハロゲン置換アルキル基なども使用できる。
(II)脂環族基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、4−メチルシクロヘキシル基、ジシクロペンタニル基、トリシクロデカニル基、シクロヘキシルメチル基などが挙げられる。
(III)末端にハロゲン原子を有する炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−ヨードエチル基、3−クロロプロピル基、3−ブロモプロピル基、3−ヨードプロピル基、4−クロロブチル基、4−ブロモブチル基、4−ヨードブチル基、5−クロロペンチル基、5−ブロモペンチル基、5−ヨードペンチル基、6−クロロヘキシル基、6−ブロモヘキシル基、6−ヨードヘキシル基、7−クロロヘプチル基、7−ブロモヘプチル基、7−ヨードヘプチル基、8−クロロオクチル基、8−ブロモオクチル基、8−ヨードオクチル基、9−クロロノニル基、9−ブロモノニル基、9−ヨードノニル基、10−クロロデシル基、10−ブロモデシル基、10−ヨードデシル基、11−クロロウンデシル基、11−ブロモウンデシル基、11−ヨードウンデシル基、12−クロロドデシル基、12−ブロモドデシル基、12−ヨードドデシル基、13−クロロトリデシル基、13−ブロモトリデシル基、13−ヨードトリデシル基、14−クロロテトラデシル基、14−ブロモテトラデシル基、14−ヨードテトラデシル基、15−ブロモペンタデシル基16−ブロモヘキシルデシル基、17−ブロモヘプタデシル基、18−ブロモオクタデシル基、20−ブロモエイコシル基などが挙げられる。
(IV)炭素数2〜20のアルコキシアルキル基としては、2−エトキシエチル基、2−ブトキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、2−n−テトラデシルオキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、12−エトキシドデシル基、シクロヘキシルオキシエチル基などが挙げられる。
(V)炭素数2〜20のアルキルスルファニルアルキル基としては、メチルスルファニルプロピル基、2−n−ヘキシルスルファニルエチル基、3−n−デシルスルファニルプロピル基、シクロヘキシルスルファニルプロピル基、8−メチルスルファニルオクチル基、8−エチルスルファニルオクチル基、8−プロピルスルファニルオクチル基、10−エチルスルファニルデシル基などが挙げられる。
(VI)炭素数2〜20のアルキルアミノアルキル基としては、メチルアミノプロピル基、2−n−ヘキシルアミノエチル基、3−n−デシルアミノプロピル基、シクロヘキシルアミノプロピル基、8−メチルアミノオクチル基、8−エチルアミノオクチル基、8−プロピルアミノオクチル基、10−エチルアミノデシル基などが挙げられる。
(VII)炭素数1〜20のアルキル基を有しても良い芳香族炭化水素基としては、例えば、上記(I)記載の炭素数1〜20のアルキル基を有するフェニル基、ナフチル基、アズレニル基、アセナフテニル基、アントラニル基、フェナントリル基、ナフタセニル基、フルオレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ビフェニル基、p−ターフェニル基、クォーターフェニル基などの炭素数6〜24の単環又は多環式芳香族炭化水素基などが挙げられる。
(VIII)炭素数1〜20のアルキル基を有しても良い複素芳香族基としては、例えば、上記(I)記載の炭素数1〜20のアルキル基を有するピロリル基、インドリル基、フリル基、チエニル基、チエノチエニル基、チエノイミダゾリル基、ベンゾフリル基、トリアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾチエニル基、ピラゾリル基、インドリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インドリニル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、チアジアジニル基、オキサジアゾリル基、ベンゾキノリニル基、チアジアゾリル基、ピロロチアゾリル基、ピロロピリダジニル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、など、5員環又は6員環の複素芳香族基や、該複素芳香族基にベンゼンが縮合した多環式複素芳香族基などが挙げられる。
上記の置換基の中でも、(I)炭素数1〜20のアルキル基、又は(III)末端にハロゲン原子を有する炭素数1〜20のアルキル基は、副反応が少なく、反応収率が高いことから好ましい。
また、一般式(1)で表される化合物Aは、例えば、Liquid Crystals 31, 137−1380 (2004)などに記載の公知慣用の方法で、BTBTをアシルクロライドとフリーデルクラフツアシル化反応させた後、カルボニル基を還元することで得ることができる。フリーデルクラフツアシル化反応の反応溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,1,2−トリクロロエタンなどのハロゲン系溶媒が使用でき、また、触媒としては、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化鉄などの金属ハロゲン化物を用いることができる。また、アシル基の還元は、ヒドラジンを用いたウォルフ・キシュナー還元や水素による接触還元など公知慣用の還元法が適用できる。反応温度は、特に制限はないが、−70℃〜100℃の範囲で反応することが、反応速度の点から好ましい。
(ハロゲン化化合物Bの合成)
一般式(2)で表されるハロゲン化化合物Bは、上記の化合物Aとハロゲン化剤とを反応することにより得ることができる。ハロゲン化剤は、公知慣用のものを使用すればよく、ヨウ素化剤としては、例えば、ヨウ素、ジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチルアンモニウム、ビス(ピリジン)ヨードニウムテトラフルオロボラート、1−クロロ−2−ヨードエタン、1,3−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントイン、N−ヨードサッカリン、N−ヨードスクシンイミド、一塩化ヨウ素、三塩化ヨウ素等が挙げられる。
臭素化剤としては、例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド、臭素、N−ブロモアセトアミド、2−ブロモ−2−2−シアノ−N,N−ジメチルアセトアミド、N−ブロモフタルイミド、N−ブロモサッカリン、N−ブロモスクシンイミド、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、ジ又はトリブロモイソシアヌル酸、テトラブチルアンモニウムトリブロミド等挙げられる。
塩素化剤としては、例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムテトラクロロヨウ素塩、次亜塩素酸tert−ブチル、N−クロロフタルイミド、N−クロロスクシンイミド、ジ又はトリクロロイソシアヌル酸等が挙げられる。
ハロゲン化剤の添加量は、化合物Aに対して、0.5〜3当量が好ましい。0.5当量以上であれば、ハロゲン化反応の反応量が多く、3当量以下であると、ハロゲンが芳香環と選択的に反応しやすくなるため、好ましい。より好ましくは0.8〜2.0当量である。
反応溶媒としては、ハロゲン化剤と反応しない溶媒であればよく、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸、硫酸、更にこれらの溶媒を2種以上混合した溶媒等を用いることができる。以上の溶媒の中でも、目的とする置換位置への選択性が高く、反応が速いことから、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸、或いはこれらの混合溶媒が好ましい。反応温度は−78℃から150℃の温度で反応を行うことができる。反応速度から、−30℃以上が好ましく、異性体などの副生成物の生成の抑制には、50℃以下であることが好ましい。
更に、ハロゲン化化合物Bの収率を高めるために、触媒を併用しても支障はない。触媒としては、ハロゲン化化合物Bの収率を高めるものであれば限定されないが、例えば、鉄やアルミニウムなどの金属や、その金属ハロゲン化物、酢酸や硫酸などの酸、或いはヨウ素などが挙げられる。
また、臭素化された化合物Bに、ヨウ化カリウムなどを添加しヨウ素化物に置換することもできる。
また、ハロゲン化反応で、下記式(2)で表されるハロゲン化化合物Bの他に、異性体である下記式(6)、(7)、(8)の化合物が生成した場合には、そのまま次工程に使用しても構わないが、次工程の収率や純度を高めるために、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、あるいは昇華精製などの公知慣用の精製手法を用いて、ハロゲン化化合物Bを容易に単離することができる。
Figure 2015078174
・・・(2)
Figure 2015078174
・・・(6)
Figure 2015078174
・・・(7)
Figure 2015078174
・・・(8)
これらの精製方法のなかでも、設備や生産性の点から、再結晶による精製が好ましい。
再結晶に使用する有機溶媒としては、特に制限はなく、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、リグロイン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルグライムなどのエーテル系溶媒、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンなどの芳香族系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒など、公知慣用の有機溶媒が使用できる。これらの有機溶媒は単独でも、混合物でも使用できる。
再結晶に使用する有機溶媒は、得られる化合物の特性によって種々選択できるが、上記の一般式(6)、(7)、(8)の化合物の溶解性が高く、ハロゲン化化合物(B)が高収率で得られることから、アセトンなどのケトン系溶媒やシクロヘキサンなどの炭化水素系溶媒が好ましい。
一方、上記一般式(6)、(7)、(8)の化合物は、シリカゲルクロマトグラフィーや昇華精製により単離することもでき、各々、有機半導体材料の前駆体として使用しても差し支えない。
〔化合物Cの合成〕
次に、第二の発明である化合物Cの製造方法について説明する。
Figure 2015078174
(一般式(2)、及び(3)において、X、Y、Ar、m、n、R、R、及びRは、前記同様であり、Rは、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基、アルケニル基、アルキニル基、下記一般式(4)、又は(5)で表される基である。
Figure 2015078174
Figure 2015078174
(Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基、Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、R’は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基である。))
本発明の第一の工程で得られるハロゲン原子を置換基として有する化合物Bは、種々のホウ素化合物、アリル化合物、エチニルアリール化合物、又はハロゲン化アリール化合物などと、公知慣用のカップリング反応することにより、有機半導体材料として有用な化合物Cとすることができる。カップリング反応としては、鈴木−宮浦カップリング、園頭カップリング、溝呂木・ヘック反応、熊田−玉尾カップリングなど公知慣用の方法が適用でき、これらの反応条件や触媒等については、例えば、Chemical Review第95巻2457−2483頁(1995年)やChemical Review第111巻1417−1492頁(2011年)などの総説や、クロスカップリング反応−基礎と産業応用−(シーエムシー出版)などの成書に記載されている方法、条件が適用できる。
上記反応は、特に限定されることなく、公知慣用の試薬が使用でき、反応温度も公知慣用何れの温度も適用することができる
使用できるホウ素化合物としては、フェニルボロン酸、4−ヒドロキシフェニルボロン酸、2−メチルフェニルボロン酸、4−tert−ブチルフェニルボロン酸、3−メトキシフェニルボロン酸、4−フェノキシフェニルボロン酸、2−クロロ−4−メチルフェニルボロン酸、4−(フェニルエチニル)フェニルボロン酸やこれらのホウ酸ピナコールエステル等、フェニルホウ酸誘導体の他、ナフタレンホウ酸誘導体、アントラセンホウ酸誘導体、チオフェンホウ酸誘導体、ベンゾチオフェンホウ酸誘導体など、種々の芳香族系ホウ酸誘導体が挙げられる。
エチニルアリール化合物としては、エチニルベンゼン、2−エチニルナフタレン、1−エチニルナフタレン、4−エチニルトルエン、1−エチニル−4−エチルベンゼン、1-エチニル−4−n−プロピルベンゼン、1−エチニル−4−イソプロピルベンゼン、1−エチニル−4−n−ブチルベンゼン、1−エチニル−4−t−ブチルベンゼン、1−エチニル−4−アミルベンゼン、1−エチニル−4−n−ヘキシルベンゼン、2−エチニル−1,4−ジメチルベンゼン、9−エチニルフェナントレン、エチニルアニリン、(4−エチニルフェニル)メタノール、3−エチニルフェノール、1−エチニル−4−ペンチルベンゼン、1−ブロモ−4−エチニルベンゼン、1−ブロモ−3−エチニルベンゼン、4−エチニル−1−フルオロ−2−メチルベンゼン、1−エチニル−2,4−ジフルオロベンゼン、5−エチニル−1,2,3−トリフルオロベンゼン、ベンジル−4−エチニルフェニルエーテル、1−エチニル−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン、2−エチニルチオフェン、2−エチニル−3−メチルチオフェン、5−エチニル−2、3−ジメチルチオフェン、2−エチニル−5−エチニルチオフェン、2−クロロ−5−エチニルチオフェン、2−ブロモ−5−エチニルチオフェン、2−エチニルピリジン、3−エチニルピリジン、4−エチニルピリジンなどが挙げられる。
ハロゲン化化合物Bとホウ素化合物とを反応させる場合、使用できるパラジウム触媒としては、例えば、ビス(トリフェニルフォスフィン)パラジウムジクロライド、テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム、酢酸パラジウム、パラジウム/炭素、などが挙げられ、塩基の存在下で作用させることにより化合物Cを製造することができる。
ハロゲン化化合物Bとエチニルアリール化合物を反応させる場合は、使用できるパラジウム触媒としては、ビス(トリフェニルフォスフィン)パラジウムジクロライド、テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム、酢酸パラジウム、パラジウム/炭素などが挙げられ、ヨウ化銅及び塩基の存在下で作用させることにより化合物Cを製造することができる。
本発明の上記製造方法を用いることで、有機半導体材料として優れる、非対称構造を有する上記化合物Cを効率よく製造することができる。
(化合物Cについて)
以上のようにして得られる一般式(3)で表される化合物Cの置換基Rは、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基、アルケニル基、アルキニル基、下記一般式(4)、又は(5)で表される基である。
Figure 2015078174
Figure 2015078174
(Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基、Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、R’は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基である。*は結合部位を表す。)
上記置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基とは、炭素と水素からなる炭素数6〜24の芳香族炭化水素基や、その一部に酸素原子、窒素原子、硫黄原子などを含む構成原子数5〜24の複素芳香族基であり、これらは置換基として、炭素数1〜6のアルキル基やハロゲン原子を有しても良い。このような置換基を有しても良い芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アズレニル基、アセナフテニル基、アントラニル基、フェナントリル基、ナフタセニル基、フルオレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ビフェニル基、p−ターフェニル基、クォーターフェニル基;o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,4−キシリル基、2,6−キシリル基、メシチル基、ジュリル基、4−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−n−デカフェニル基、4−ステアリルフェニル基、9,9‘−ジヘキシルフルオレニル基などのアルキル基を有する芳香族炭化水素基;4−フルオロフェニレン基、2,6−フルオロフェニレン基、4−クロロフェニレン基、2,3,4,5,6−パーフルオロフェニレン基など、前記のアリーレン基がフッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲンで置換された芳香族炭化水素基、また、置換基を有しても良い複素芳香族基としては、ピリジニル基、ピロール基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、オキサジアゾリル基、ジベンゾオキサゾリル基、ジベンゾチエニル基;2−メチルチエニル基、2−ブチルチエニル基、2−ヘキシルチエニル基などのアルキル基を有する複素芳香族基;
メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、4−(2−エトキシエチル)フェニル基、4−(2−n−ヘキシルオキシエチル)フェニル基、4−(2−n−ヘプチルオキシエチル)フェニル基、4−(2−n−テトラデシルオキシエチル)フェニル基、4−(2−シクロヘキシルオキシエチル)フェニル基、4−(12−エトキシドデシル)フェニル基、4−(シクロヘキシルオキシエチル)フェニル基、エトキシナフチル基、5−(2−エトキシエチル)チエニル基、5−(2−n−テトラデシルオキシエチル)チエニル基、5−(2−シクロヘキシルオキシエチル)チエニル基、5−(12−エトキシドデシル)チエニル基などのアルコキシアリール基又はアルコキシアルキルアリール基;
4−(メチルスルファニルプロピル)フェニル基、4−(2−n−ヘキシルスルファニルエチル)フェニル基、4−(3−n−デシルスルファニルプロピル)フェニル基、4−(シクロヘキシルスルファニルプロピル)フェニル基、5−(メチルスルファニルプロピル)チエニル基、5−(2−n−ヘキシルスルファニルエチル)チエニル基、5−(3−n−デシルスルファニルプロピル)チエニル基、5−(シクロヘキシルスルファニルプロピル)チエニル基などのアルキルスルファニルアリール基又はアルキルスルファニルアルキルアリール基;
エチルアミノフェニル基、4−(3−オクチルアミノプロピル)フェニル基、4−(3−ドデシルアミノプロピル)フェニル基、4−(ジエチルアミノエチル)フェニル基、5−(3−オクチルアミノプロピル)チエニル基、5−(3−ドデシルアミノプロピル)チエニル基、5−(ジエチルアミノエチル)チエニル基などのアルキルアミノ又はアルキルアミノアルキルアリール基などが挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、デセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、メチルペンテニル基、シクロヘキセン、4−メチルシクロヘキセンなどの直鎖、分岐、環状のアルケニル基が挙げられる。
アルキニル基としては、例えば、エテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル(プロパルギル)基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−ヘプテニル基、1−オクテニル基、1−ノネニル基、1−デセニル基、1−ウンデセニル基、1−ドデセニル基、1−トリデセニル基、1−テトラデセニル基、1−ペンタデセニル基、1−ヘキサデセニル基、1−ヘプタデセニル基、1−オクタデセニル基、1−ノナデセニル基、などが挙げられる。
一般式(4)で表される置換基としては、アリールエチニル基であり、例えば、フェニルエチニル基、ナフチルエチニル基、チエニルエチニル基、オキサゾリルエチニル基;
メトキシフェニルエチニル基、エトキシフェニルエチニル基、ブトキシフェニルエチニル基、4−(2−エトキシエチル)フェニルエチニル基、4−(2−n−ヘキシルオキシエチル)フェニルエチニル基、4−(2−n−ヘプチルオキシエチル)フェニルエチニル基、4−(2−n−テトラデシルオキシエチル)フェニルエチニル基、4−(2−シクロヘキシルオキシエチル)フェニルエチニル基、4−(12−エトキシドデシル)フェニルエチニル基、4−(シクロヘキシルオキシエチル)フェニルエチニル基、5−(2−エトキシエチル)チエニルエチニル基、5−(2−n−テトラデシルオキシエチル)チエニルエチニル基、5−(2−シクロヘキシルオキシエチル)チエニルエチニル基、5−(12−エトキシドデシル)チエニルエチニル基などのアルコキシ又はアルコキシアルキルアリーレンエチニル基;
4−(メチルスルファニルプロピル)フェニルエチニル基、4−(2−n−ヘキシルスルファニルエチル)フェニルエチニル基、4−(3−n−デシルスルファニルプロピル)フェニルエチニル基、4−(シクロヘキシルスルファニルプロピル)フェニルエチニル基、5−(メチルスルファニルプロピル)チエニル基、5−(2−n−ヘキシルスルファニルエチル)チエニルエチニル基、5−(3−n−デシルスルファニルプロピル)チエニルエチニル基、5−(シクロヘキシルスルファニルプロピル)チエニルエチニル基などのアルキルスルファニル又はアルキルスルファニルアルキルアリーレンエチニル基;
エチルアミノフェニル基、4−(3−オクチルアミノプロピル)フェニル基、4−(3−ドデシルアミノプロピル)フェニル基、4−(ジエチルアミノエチル)フェニル基、5−(3−オクチルアミノプロピル)チエニル基、5−(3−ドデシルアミノプロピル)チエニル基、5−(ジエチルアミノエチル)チエニル基などのアルキルアミノ又はアルキルアミノアルキルアリーレンエチニル基などが挙げられる。
以上説明した本発明の化合物Cの好ましい構造として、表1の化合物例を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2015078174
得られた化合物Cはそのままでも他の配合材料と一緒にでも、有機半導体材料として使用することができる。
〔組成物〕
本発明の化合物Cは、そのままでも組成物としても、有機半導体材料として好適に利用できる。
有機溶媒に溶解させた場合、低粘度の有機半導体材料用インクとして用いることができるため、印刷法での半導体製造に好適である。
使用できる有機溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−オクタン、n−デカン、n−ドデカン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、クメン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、p−シメン、メシチレン、アニソール、2−メチルアニソール、3−メチルアニソール、4−メチルアニソール、2,5−ジメチルアニソール、3,5−ジメトキシトルエン、2,4−ジメチルアニソール、フェネトール、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、1,5−ジメチルテトラリン、n−プロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、n−ペンチルベンゼン、1,3,5−トリエチルベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、ピリジン、ニトロベンゼン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ベンゾニトリル、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、2−フルオロトルエン、3−フルオロトルエン、2,5−ジフルオロトルエン、2−フルオロアニソール、3−フルオロアニソール、4−フルオロアニソール、4−フルオロ−3−メチルアニソール、3−トリフルオロメチルアニソール、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等などが挙げられるが、使用がこれらに限定されることはない。
調製された液体組成物における本発明の有機半導体材料の濃度としては、0.01〜20重量%であることが好ましく、さらには0.1〜10重量%であることが好ましい。
使用する有機溶媒は1種類でもよいが、所望の均質性の高い薄膜を得るため、複数の種類の溶媒を混合して用いてもよい。
〔有機薄膜半導体〕
本発明の有機薄膜半導体は、上記有機半導体材料を含有する半導体層を有することを特徴とする。
上記半導体層は、真空蒸着法等の公知慣用の製造方法で製造することができるが、組成物を有機半導体材料用インクとし、印刷法で簡便に半導体を形成することができる。
本発明の半導体層は、上記のようにして調製された有機半導体材料を含む液体組成物を支持体上に塗布することによって薄膜を形成することが好ましい。
一例を挙げると、スピンコート法、キャスト法、ディップ法、インクジェット法、ドクターブレード法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、凸版印刷法、マイクロコンタクトプリント法、ワイヤーバーコート法、スプレーコート法、ディスペンス法等の公知の湿式成膜方法により薄膜を作製することが可能である。また、キャスト法などによっては平板状結晶や厚膜状態の形態をとることも可能である。
これらの薄膜、厚膜、或いは結晶は、半導体層だけでなく、光電変換素子、薄膜トランジスタ素子、発光素子など種々の機能素子の電荷輸送性部材としてもちることもできる。
適用可能な有機半導体デバイスとしては、ダイオード、有機トランジスタ、メモリ、フォトダイオード、発光ダイオード、発光トランジスタや、ガスセンサー、バイオセンサー、血液センサー、免疫センサー、人工網膜、味覚センサーなどのセンサー類、RFID等が挙げられる。
中でも、本発明の有機半導体材料は、0.1cm/Vs以上の高い電荷移動度を有するので、有機トランジスタ又は発光デバイスへの応用が特に有用である。有機トランジスタは、ディスプレイを構成する画素のスイッチング用トランジスタ、信号ドライバー回路素子、メモリ回路素子、信号処理回路素子等として好適に使用できる。ディスプレイの例としては、液晶ディスプレイ、分散型液晶ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ、粒子回転型表示素子、エレクトロクロミックディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、電子ペーパー等が挙げられる。
なお、有機トランジスタは、通常、ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極、及びゲート絶縁層、有機半導体層を有して成るものであり、各電極や各層の配置によって種々のタイプのトランジスタがあるが、本発明の有機半導体材料はトランジスタの種類に限定されることなく、何れのトランジスタにも使用することができる。トランジスタの種類については、アルドリッチ社の材料科学の基礎第6号「有機トランジスタの基礎」などを参照することができる。
(半導体デバイス動作の確認)
実施例に示すように、FETを作製し、その特性を評価することにより本発明の有機半導体材料が、有機トランジスタとして使用可能であることを確認可能である。
このような方法による半導体デバイス動作確認の詳細に関しては、例えば文献 S. F.Nelsona,Y.−Y.Lin,D.J.Gundlach,and T. N.Jackson、Temperature−independent transport in high−mobility pentacene transistors,Appl.Phys.Lett.,72,No.15 1854−1856(1998)を参照することができる。
以下、実施例を挙げて詳細に説明する。
〔実施例1〕 本発明の製造方法による化合物B−1及び化合物C−1の合成
Figure 2015078174
Figure 2015078174
まず、BTBT(15.0g,62.4mmol)をジクロロメタン(750mL)に加え、窒素ガス雰囲気下で−10℃になるまで攪拌した。次に塩化アルミニウム(33.6g, 252.1mmol)を加え、−70℃まで降温した。−70℃到達後、デカノイルクロリド(12.0g,63.0mmol)を20分かけて滴下し、3.5時間撹拌した。反応液を水(400g)に添加した後、ジクロロメタンを(200g)加え、分液ロートへ移送した。下層を水(300g)で2回分液洗浄した後、有機層を濃縮した。析出物をトルエン(30g)に加熱溶解後、室温で再結晶して、2−(ノニル‐1−オン)−BTBTの黄色結晶、20.9g得た(収率85%)。
次いで、2−(ノニル‐1−オン)−BTBT(20.0g, 50.6mmol)、85.5%水酸化カリウム(8.64g,131.8mmol)、ヒドラジン一水和物(16.0g, 319.4mmol)をジエチレングリコール(760 mL)に加え、窒素雰囲気下で攪拌し、100℃まで昇温し、1時間後撹拌した。その後、170℃まで昇温させ、デカンターを用いて反応系から水分を除去し、4時間加熱撹拌した。室温まで冷却後、反応溶液中に析出した固形物をろ過して回収し、水、エタノールの順に洗浄した。洗浄後の固形物を70℃で真空乾燥して、2−デシル−BTBT 18.8g得た(収率98%)。
さらに、2−デシル−BTBT 15g(39.46mmol)を550mLのクロロホルムに溶解後0℃に冷却し、臭素7.88g(49.32mmol)を20分かけて滴下した。0℃で更に0.5時間撹拌した後、室温まで昇温し、3時間攪拌し反応を停止した。水を加え分液して下層を取り、濃縮乾固して粗製固体を得た。この固体をアセトンから再結晶し、ハロゲン化化合物B−1として2−デシル−7−ブロモBTBTの白色結晶、13.56g(収率、75%)を得た。
得られたハロゲン化化合物B−1をH−NMR(300MHz,CDCl)で解析した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ 8.02(sd,1H,BTBT環)、7.75(d,1H,BTBT環),7.71(d,1H,BTBT環),7.69(s,1H,BTBT環),7.52(dd,1H,BTBT環),7.27(dd,1H,BTBT環),2.77(t,2H,ArCH),1.70(q,2H,ArCHCH),1.2〜1.4(m,14H,−CH−),0.88(t,3H,CH
最後に、窒素雰囲気下で2−デシル−7−ブロモBTBT1.23g(2.7mmol)にヨウ化銅0.11g(0.6mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド0.08g(0.1mmol)、トリエチルアミン36mLを加え、25℃で窒素ガスを15分間バブリングした。窒素雰囲気下でエチニルベンゼン0.56g(5.4mmol)を加え、35℃に昇温後、30分間加熱撹拌した。その後、85℃まで昇温後、40時間加熱攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を水250mLに加えた。さらに、生成した固形物をアセトン100mLで洗浄した。固形物を50℃に加熱したシクロヘキサン500mLに溶解後、この溶液にシリカゲル2g及び金属スカベンジャー2gを加えてスラリーを調製した。スラリーを50℃で1時間撹拌後、シリカゲル及び金属スカベンジャーをろ別除去し、ろ液から再結晶することで、2−デシル−7−エチニルベンゼンBTBTの白色結晶、0.84g(収率、65%)を得た。出発原料となる2−デシル−BTBTから目的物となる化合物C−1までの反応工程が2工程で、収率が49%となる。
得られた化合物C−1をH−NMR(300MHz,CDCl)で解析した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ 8.02(sd,1H,BTBT環)、7.75(d,1H,BTBT環),7.72(d,1H,BTBT環),7.65(s,1H,BTBT環),7.55〜7.48(3H,BTBT環及びフェニル),7.31〜7.28(3H,フェニル),7.22(dd,1H,BTBT環),2.77(t,2H,ArCH),1.70(q,2H,ArCHCH),1.2〜1.4(m,14H,−CH−),0.88(t,3H,−CH
[実施例2]本発明の製造方法による化合物B−1及び化合物C−2の合成
Figure 2015078174
Figure 2015078174
まず、実施例1と同様の方法で得られた2−デシル−BTBT 15g(39.46mmol)を550mLのクロロホルムに溶解後0℃に冷却し、ジブロモイソシアヌル酸14.9g(52.0mmol)を添加した。−0℃で更に0.5時間撹拌した後、40℃まで昇温し、10時間攪拌し反応を停止した。水加えを分液して下層を取り、濃縮乾固して粗製固体を得た。この固体をアセトンから再結晶し、ハロゲン化化合物B−1として2−デシル−7−ブロモBTBTの白色結晶、11.75g(収率、65%)を得た。
得られたハロゲン化化合物B−1をH−NMR(300MHz,CDCl)で解析した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ 8.02(sd,1H,BTBT環)、7.75(d,1H,BTBT環),7.71(d,1H,BTBT環),7.69(s,1H,BTBT環),7.52(dd,1H,BTBT環), 7.27(dd,1H,BTBT環),2.77(t,2H,ArCH),1.70(q,2H,ArCHCH),1.2〜1.4(m,14H,−CH−),0.88(t,3H,CH
そして、窒素雰囲気下で、2−デシル−7−ブロモBTBT1.45g(3.2mmol)にリン酸カリウム1.0g(4.6mmol)、フェニルボロン酸0.5g(4.1mmol)、ジメチルスルホキシド58mLを加え、25℃で窒素ガスを15分間バブリングした。窒素雰囲気下でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.3gを加えて、80℃まで昇温後、5時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水375mLに加えて懸濁液を調製し、この懸濁液にクロロホルム100mLを加え、混合液を調製した。混合液を分液ロートに移した後、クロロホルム層を水100mLで3回洗浄した。クロロホルム層に硫酸マグネシウム3gを加え、室温で1時間撹拌して乾燥した後、濃縮して固形物を得た。この固形物を50℃に加熱したシクロヘキサン500mLに溶解後、この溶液にシリカゲル2g及び金属スカベンジャー2gを加えてスラリーを調製した。スラリーを50℃で1時間撹拌後、シリカゲル及び金属スカベンジャーをろ別除去し、ろ液から再結晶することで、化合物C−2となる2−デシル−7−フェニルBTBTの白色結晶、0.94g(収率、65%)を得た。出発原料となる2−デシル−BTBTから目的物となる化合物C−2までの反応工程が2工程で、収率が42%となる。
得られた化合物C−2をH−NMR(300MHz,CDCl)で解析した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ 8.12(sd,1H,BTBT環)、7.92(d,1H,BTBT環),7.79(d,1H,BTBT環),7.73(s,1H,BTBT環),7.69〜7.59(7H,BTBT環及びフェニル),7.45〜7.38(3H,フェニル),7.29(dd,1H,BTBT環),2.77(t,2H,ArCH),1.70(q,2H,ArCHCH),1.2〜1.4(m,14H,−CH−),0.88(t,3H,CH
(実施例3)本発明の製造方法による化合物B−2及びC−3の合成
Figure 2015078174
Figure 2015078174
まず、窒素雰囲気下、室温で、8−ブロモオクタン酸10g(44.8mmol)を攪拌し、ピリジン0.36mL(4.5mmol)を添加した。さらに、塩化チオニル6.5mL(89.6mmol)を添加し、2時間攪拌を行った。その後、窒素バブリングにより、ピリジン、塩化チオニルを除去し、9g(収率83%)の8−ブロモオクタノイルクロリドを得た。
次いで、BTBT(10.71g,44.55mmol)をジクロロメタン(450 mL)に加え、窒素ガス雰囲気下で−10℃になるまで攪拌した。次にAlCl(33.6g,252.1mmol)を加え、−70℃まで降温した。−70℃到達後、8−ブロモオクタノイルクロリド(9.0g,44.99mmol)を20分かけて滴下し、4時間撹拌した。反応液を水(400mL)に添加した後、ジクロロメタンを(200 g)加え、分液ロートへ移送した。下層を水(300mL)で2回分液洗浄した後、有機層を濃縮した。析出物をトルエン(30g)に加熱溶解後、室温で再結晶して、2−(8−ブロモオクチル‐1−オン)−BTBTの黄色結晶、11.2g(収率56%)を得た。
更に、塩化アルミニウム7.71g(57.82mmol)、tert−ブチルアミノボラン12.89g(148.3mmol)をジクロロメタン(100mL)に加え窒素雰囲気下、0℃になるまで攪拌した。ジクロロメタン450mLと2−(8−ブロモオクチル‐1−オン)−BTBT11.0g(24.7mmol)の混合液を20分かけて滴下し、30分攪拌後、室温まで昇温し、3時間攪拌した。0℃まで降温後、反応液に0.5mol/Lの塩酸水溶液を500mL添加した後、分液ロートに移送した。下層を水(500mL)で2回分液洗浄した後、有機層を濃縮し、2−(8−ブロモオクチル)−BTBTの黄色結晶、10.0g(収率94.1%)を得た。
その後、2−(8−ブロモオクチル)−BTBT 10.0g(23.18mmol)を230mLのクロロホルムに溶解後0℃に冷却し、臭素4.62g(28.97mmol)を添加した。−0℃で更に0.5時間撹拌した後、室温まで昇温し、10時間攪拌し反応を停止した。水を加え分液して下層を取り、濃縮乾固して粗製固体を得た。この固体をシクロヘキサンから再結晶し、ハロゲン化化合物B−2として2−(8−ブロモオクチル)−7−ブロモBTBTの白色結晶、7.10g(収率、60%)を得た。
得られたハロゲン化化合物B−2をH−NMR(300MHz,CDCl)で解析した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ 7.99(sd,1H,BTBT環)、7.75(d,1H,BTBT環),7.71(d,1H,BTBT環),7.69(s,1H,BTBT環),7.52(dd,1H,BTBT環),7.27(dd,1H,BTBT環),3.38(t,2H,−CH−Br),2.71(t,2H,ArCH),1.83(q,2H,CHCH−Br),1,67(q,2H,Ar−CH−CH−),1.2〜1.4(m,8H,−CH−)
そして、窒素雰囲気下で、2−(8−ブロモオクチル)−7−ブロモBTBT2.80g(5.5mmol)、炭酸ナトリウム2.92g(27.6mmol)、フェニルボロン酸1.39g(11.0mmol)、テトラヒドロフラン140mL、水30mLを加え、25℃で窒素ガスを15分間バブリングした。窒素雰囲気下でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.56gを加えて、65℃まで昇温後、16時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水500mLに加えて懸濁液を調製し、さらにこの懸濁液にクロロホルム100mLを加え、混合液を調製した。混合液を分液ロートに移した後、クロロホルム層を水100mLで3回洗浄した。クロロホルム層に硫酸マグネシウム3gを加え、室温で1時間撹拌して乾燥した後、濃縮して固形物を得た。この固形物を50℃に加熱したシクロヘキサン500mLに溶解後、この溶液にシリカゲル2g及び金属スカベンジャー2gを加えてスラリーを調製した。スラリーを50℃で1時間撹拌後、シリカゲル及び金属スカベンジャーをろ別除去し、ろ液から再結晶することで、2−(8−ブロモオクチル)−7−フェニルBTBTの白色結晶、1.81g(収率、65%)を得た。
最後に、窒素雰囲気下、2−(8−ブロモオクチル)−7−フェニルBTBT0.2g(0.40mmol)、炭酸セシウム0.23g(0.71mmol)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム0.26g(0.71mmol)をテトラヒドロフラン30mLに加え、室温で攪拌した。窒素下で、エチルメルカプタン0.30g(0.71mmol)を添加し、室温で6時間攪拌した。その後、反応液を水300mLに加えて、析出物をろ過し、メタノールで洗浄後、固形物を得た。この固形物100mgをシリカゲルでカラム精製(溶媒組成:クロロホルム/シクロヘキサン=10/90〜50/50)し、シクロヘキサンで再結晶することで、化合物C−3となる2−(8−(エチルチオ)オクチル)−7−フェニルBTBTを70mg得た。
得られた化合物C−3をH−NMR(300MHz,CDCl)で解析した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ 8.12(sd,1H,BTBT環)、7.92(d,1H,BTBT環),7.79(d,1H,BTBT環),7.73(s,1H,BTBT環),7.69〜7.59(7H,BTBT環及びフェニル),7.45〜7.38(3H,フェニル),7.29(dd,1H,BTBT環),2.77(t,2H,ArCH),2.49〜2.56(4H,−CH−S−CH)、−1.70(q,2H,ArCHCH),1.3〜1.6(m,14H,−CH−),1.25(t,3H,−S−CH−CH
(実施例4)本発明の製造法による化合物B−3及び化合物C−4の合成
Figure 2015078174
Figure 2015078174
まず、特開2010−275192号公報に記載の方法で得たBTBT 4.45g(18.5mmol)、クロロホルム400mL、臭素3.58g(22.4mmol)をクロロホルム20mLに溶解した溶液を加え、室温で3日間反応した。次いで、反応液に1%チオ硫酸ナトリウム水溶液50mLを加えて撹拌し、有機相を分離した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液50mLで洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、アセトンで洗浄、ろ過することで、2−ブロモBTBTの混合物を得た。
次に、前記の2−ブロモBTBTの混合物2gに、4−デシルフェニルボロン酸ピナコール2.6g(7.5mmol)、テトラヒドロフラン50mL、2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液を蒸留水15mLを加え、フラスコ内をアルゴンで20分間置換後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.36g(0.3mmol)を加え、60℃で18時間反応した。冷却後、蒸留水400mLを加え、不溶分をろ集、水洗し、さらにメタノールで洗浄した。さらにシクロヘキサン180mLで再結晶して2−(4−デシルフェニル)BTBT1.4g(収率55%)を得た。
さらに、2−(4−デシルフェニル)BTBT 1g(2.19mmol)をクロロホルム/酢酸=1/1の混合溶媒40mLに溶解後0℃に冷却し、臭素0.82g(5.24mmol)を20分かけて滴下した。0℃で更に0.5時間撹拌した後、室温まで昇温し、20時間攪拌し反応を停止した。1%チオ硫酸ナトリウム水溶液50mLを加え分液して下層を取り、濃縮乾固して粗製固体を得た。この固体をシクロヘキサンから再結晶し、ハロゲン化化合物B−3として2−ブロモ−7−(4−デシルフェニル)BTBTの白色結晶、0.64g(収率、55%)を得た。
得られたハロゲン化化合物B−3をH−NMR(300MHz,CDCl)で解析した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ 8.11(s,1H,BTBT環)、8.06(s,1H,BTBT環)、7.91(d,1H,BTBT環)、7.74(d,1H,BTBT環)、7.70(dd,1H,BTBT環)、7.60(d,2H,フェニル)、7.56(dd,1H,BTBT環)、7.30(d,2H,フェニル)、2.66(t,2H,Ar−CH)、1.64(q,2H,−CH−)、1.27(q,14H,−CH−)、0.88(t,3H,−CH
最後に、窒素雰囲気下で2−(4−デシル)−フェニルBTBT0.35g(0.65mmol)にヨウ化銅0.0025g(0.01mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド0.0075g(0.02mmol)、ジイソプロピルアミン0.3mL、テトラヒドロフラン10mLを加え、25℃で窒素ガスを15分間バブリングした。窒素雰囲気下で、1.5mol/Lのトリ−t−ブチルホスフィン0.04mL、1−エチニル−4−ペンチルベンゼン0.14g(0.78mmol)を加え、35℃に昇温後、30分間加熱撹拌した。その後、60℃まで昇温後、40時間加熱攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を水250mLに加えた。さらに、生成した固形物をアセトン100mLで洗浄した。固形物を50℃に加熱したシクロヘキサン500mLに溶解後、この溶液にシリカゲル2g及び金属スカベンジャー2gを加えてスラリーを調製した。スラリーを50℃で1時間撹拌後、シリカゲル及び金属スカベンジャーをろ別除去し、ろ液から再結晶することで、2−(4−デシルフェニル)−7((4−ペンチルフェニル)エチニル)BTBTの白色結晶、0.23g(収率、67%)を得た。
得られた化合物C−4をH−NMR(300MHz,CDCl)で解析した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ 8.11(sd,1H,BTBT環)、8.09(s,1H,BTBT環)、7.92(d,1H,BTBT環)、7.83(d,1H,BTBT環),7.70(dd,1H,BTBT環)、7.62〜7.58(3H,BTBT環及びフェニル)、7.48(d,2H,フェニル)、7.30(d,2H,フェニル)、7.19(d,2H,フェニル)、2.66(m,4H,ArCH),1.64(m,4H,−CH−),1.35〜1.28(m,18H,−CH−),0.89(,6H,−CH
下記比較例1は、前記特許文献3に記載の方法で行った。
〔比較例1〕 従来の製造方法による化合物C−1の合成
まず、実施例1と同様の方法で得られた2−デシル−BTBT 4.96g(13mmol)を320mLのジクロロメタンに溶解後−50℃に冷却し、発煙硝酸の1.2Mジクロロメタン溶液24mLを30分かけて滴下した。−50℃で更に2時間撹拌した後、26mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を停止した。分液して下層を取り、10%食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮乾固して粗製固体を得た。この固体を2‐ブタノンから再結晶し、2−デシル−7−ニトロBTBTの黄色結晶、3.72g(収率、67%)を得た。
次いで、2−デシル−7−ニトロBTBT 2.56g(6mmol)、錫粉末1.84gを酢酸30mLに懸濁し、約70℃で加熱、撹拌下、濃塩酸5.4mLをゆっくりと滴下した。さらに100℃で1時間反応後、10℃以下に冷却し固体を濾取した。この固体をクロロホルム約100mLに分散し、濃アンモニア水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮乾固し粗製固体を得た。この固体をシリカゲルカラム(クロロホルム/シクロヘキサン=1/1、1%トリエチルアミンを添加)で分離精製し、石油ベンジンから再結晶して微灰色の2−アミノ−7−デシルBTBT 1.72g(収率、72%)を得た。
更に、2−アミノ−7−デシルBTBT 1.58g(4mmol)にジクロロメタン60mLを加え、−15℃冷却下、トリフルオロボレート・エーテル錯体864mg、亜硝酸t‐ブチル504mgを滴下した。約1時間で反応温度を5℃まで上げた後、沃素1.6g、沃化カリウム1.32g、沃化テトラブチルアンモニウム100mgのジクロロメタン−THF混液(1:2)12mLの溶液を加えた。加熱環流下、8時間反応した後、クロロホルムで希釈し、10%チオ硫酸ナトリウム、5M水酸化ナトリウム、10%食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固した。得られた濃褐色の粗製固体をシリカゲルカラム(クロロホルム/シクロヘキサン=1/1)で精製し、クロロホルム−メタノールから結晶化した。次いでリグロインから再結晶し、2−デシル−7−ヨードBTBTを912mg得た(収率、45%)。
最後に、2−デシル−7−ヨードBTBT 253mg(0.5mmol)に次に、窒素雰囲気下でヨウ化銅0.02g(0.11mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド0.018g(0.022mmol)、トリエチルアミン7mLを加え、25℃下で窒素ガスを15分間バブリングした。窒素雰囲気下でエチニルベンゼン0.10g(1mmol)を加え、35℃に昇温後、30分間加熱撹拌した。その後、85℃まで昇温後、40時間加熱撹拌した。室温まで冷却した後、反応液を水250mLに加えた。さらに、生成した固形物をアセトン20mLで洗浄した。固形物を50℃に加熱したシクロヘキサン120mLに溶解後、この溶液にシリカゲル0.5g及び金属スカベンジャー0.5gを加えてスラリーを調製した。スラリーを50℃で1時間撹拌後、シリカゲル及び金属スカベンジャーをろ別除去し、ろ液からシクロヘキサンで再結晶することで、2−デシル−7−エチニルベンゼンBTBTの白色結晶、0.16g(収率、66%)を得た。出発原料となる2−デシル−BTBTから目的物となる化合物C−1までの反応工程が4工程で、収率が14%となる。
得られた化合物C−1について、H−NMR(300MHz,CDCl)で解析した。
H−NMR(300MHz,CDCl ):δ 8.12(sd,1H,BTBT環)、7.92(d,1H,BTBT環),7.79(d,1H,BTBT環),7.73(s,1H,BTBT環),7.69〜7.59(7H,BTBT環及びフェニル),7.45〜7.38(3H,フェニル),7.29(dd,1H,BTBT環),2.77(t,2H,ArCH),1.70(q,2H,ArCHCH),1.2〜1.4(m,14H,−CH−),0.88(t,3H,CH
実施例2と比較例1との比較より、2−デシル−BTBTを出発物質として化合物C−1を得るために、公知の手法では4工程の反応で収率が14%であったのに対し、本発明の製造法は反応が2工程に短縮でき、さらに収率が42%と大幅に向上した。
本発明の製造方法は、有機半導体材料として好適に用いることができる化合物を高収率で製造することが可能である。

Claims (4)

  1. 下記式(1)で表される化合物Aとハロゲン化剤とを反応させ、式(2)で表されるハロゲン化化合物Bを得る工程を有することを特徴とする、ハロゲン化化合物Bの製造方法。
    Figure 2015078174
    ・・・(1)
    Figure 2015078174
    ・・・(2)
    (上記式(1)及び(2)において、Xは硫黄原子、酸素原子、セレン原子のいずれかを表し、
    Arは置換基を有しても良い芳香族炭化水素又は複素芳香族環であり、
    は、炭素数1〜20のアルキレン基、又は脂環族基のいずれかを表し、
    YはO、S、又はNHを表し、
    は、炭素数1〜20のアルキル基、脂環族基、又は水素原子のいずれかを表し、
    はハロゲン原子を表し、
    m及びnは、各々独立して0、又は1を表す。但し、nが0の場合、R末端は、水素原子、又はハロゲン原子である。)
  2. Xが硫黄原子である請求項1に記載の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法で得られるハロゲン化化合物Bを誘導体化し、式(3)で表される化合物Cを得る工程を有することを特徴とする、化合物Cの製造方法。
    Figure 2015078174
    ・・・(3)
    (上記式(3)において、Xは硫黄原子、酸素原子、セレン原子のいずれかを表し、
    Arは置換基を有しても良い芳香族炭化水素又は複素芳香族環であり、
    は、炭素数1〜20のアルキレン基、又は脂環族基のいずれかを表し、
    YはO、S、又はNHを表し、
    は、炭素数1〜20のアルキル基、脂環族基、又は水素原子のいずれかを表し、
    m及びnは、各々独立して、0又は1を表す。但し、nが0の場合、R末端は、水素原子、又はハロゲン原子である。
    また、Rは置換基を有してもよい芳香族基、アルケニル基、アルキニル基、下記一般式(4)、又は(5)で表される基である。
    Figure 2015078174
    Figure 2015078174
    (Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基、Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、R’は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基である。*は結合部位を表す。))
  4. 請求項3の製造方法で得られる化合物(C)。
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