JP2015058431A - 多層盛溶接装置およびカスケード量の算出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来は溶接線が円弧の場合であっても一定値のカスケード量を用いて溶接開始点や溶接終了点をシフトさせているため、溶接ビードを階段状に積み上げることができない。
【解決手段】本発明の多層盛溶接装置は円弧溶接線Wc1を構成する溶接開始点Ps1および溶接終了点Pe1を含む3点の教示点に基づいて全Nパスの円弧溶接線を生成する。カスケード位置を算出するに当たっては、まずオフセット量に基づいてMパス目における溶接開始点Psmおよび溶接終了点Pemを含む円弧溶接線Wcnを算出する。次いでMパス目における円弧溶接線Wcmの半径値と回転角度θs、θeに基づいてMパス目のカスケード量Cvsn、Cvenを算出する。最後に、算出したカスケード量に基づいてMパス目におけるカスケードシフト位置(溶接開始点Psm、溶接終了点Pem)を算出する。溶接線が円弧の場合でも適切なカスケード量を簡単に設定することができる。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の多層盛溶接装置は円弧溶接線Wc1を構成する溶接開始点Ps1および溶接終了点Pe1を含む3点の教示点に基づいて全Nパスの円弧溶接線を生成する。カスケード位置を算出するに当たっては、まずオフセット量に基づいてMパス目における溶接開始点Psmおよび溶接終了点Pemを含む円弧溶接線Wcnを算出する。次いでMパス目における円弧溶接線Wcmの半径値と回転角度θs、θeに基づいてMパス目のカスケード量Cvsn、Cvenを算出する。最後に、算出したカスケード量に基づいてMパス目におけるカスケードシフト位置(溶接開始点Psm、溶接終了点Pem)を算出する。溶接線が円弧の場合でも適切なカスケード量を簡単に設定することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、教示した基本溶接線に所定のオフセット量を反映させて所望数の溶接パスを生成する多層盛溶接装置に関するものである。
多層盛溶接とは、厚板ワークの接合部を複数の溶接パスにより繰り返し溶接し、開先を溶接ビードにより埋めることにより接合する溶接施工法である。この多層盛溶接をティーチングプレイバック方式のロボットで実現する場合は、ロボットに教示点を教示する必要があるが、全ての溶接パスの教示点を教示していては作業量が膨大となる。そこで、例えば特許文献1に示されているように、教示するのは1パス目の基本溶接線のみとし、2パス目以降は、1パス目の各教示点に所定のオフセット量を加えることにより複数の溶接パスを自動的に生成して、教示作業を軽減することが行われる。
図3は、多層盛溶接装置51の構成図である。ロボット制御装置RCは、ティーチペンダントTPからの操作信号Ssに基づいて、ロボットRに配置された複数軸のサーボモータを動作制御するための動作制御信号Mcを出力するとともに、所定のタイミングで溶接電源WPに溶接指令信号Wcを出力する。溶接電源WPは、上記した各種信号を入力として、溶接電圧Vwおよび溶接電流Iwを供給したり、図示しないガスボンベに備えられた電磁弁を制御してシールドガスを出力したり、ワイヤ送給モータWMに送給制御信号Fcを出力してワイヤ送給モータWMを回転駆動したりする。ロボットRは、ワイヤ送給モータWM、溶接トーチT等を載置し、溶接トーチTの先端位置を操作信号Ssに応じて移動させる。溶接ワイヤWRは、ワイヤ送給モータWMによって溶接トーチT内を通って送給されて、作業対象物であるワークWとの間でアークAが発生して溶接が行われる。
ティーチペンダントTPは可搬式の操作装置であり、ロボット制御装置RCに接続されている。作業者は、このティーチペンダントTPを用いて基準座標系を切り替えたりロボットRをジョグ送りしたりするための操作を行い、ロボットRの1パス目の教示点を教示する。このとき、各教示点にはステップ番号が1から昇順に付与される。2パス目以降は、溶接パス毎に1パス目の教示点に対するオフセット量を指定することにより、自動的に生成される。このようにして入力された教示データは、多層盛溶接プログラムTdとしてロボット制御装置RCの内部に記憶される。
ロボット制御装置RCは、ティーチペンダントTPからの入力に応じてロボットRをジョグ送りしたり、多層盛溶接プログラムTdに基づいてロボットRを再生運転したりするものである。
図4は、溶接線が直線である場合の溶接パスについて説明するための図である。同図(a)では、溶接トーチTによりワークWの溶接が行われる場合の基本溶接線Ws1と、その前後の教示点が例示されている。この教示例の場合、溶接トーチTは、アプローチ点Paから溶接開始点Ps1へ移動して溶接を開始し、溶接終了点Pe1へ移動して溶接を終了した後、退避点Pbに移動する。
一方、同図(b)では、同図(a)の基本溶接線Ws1に基づいて作成された多層盛溶接プログラムTdの教示点が示されている。同図においては、溶接開始点Ps1に所定のオフセット量が反映されて2パス目の溶接開始点Ps2および3パス目の溶接開始点Ps3が設定されている。また、溶接終了点Pe1に所定のオフセット量が反映されて2パス目の溶接終了点Pe2および3パス目の溶接終了点Pe3が設定されている。この結果、同図(a)の1パス目の基本溶接線Ws1に加えて、2パス目の溶接線Ws2および3パス目の溶接線Ws3が生成されて、2層3パス(層数が2、パス数が3)の多層盛溶接プログラムTdが作成されることになる。
上記した2層3パスの多層盛溶接プログラムTdにおける溶接トーチTの溶接時の動きは、次のようになる。すなわち、1〜3パス目のそれぞれの溶接パスにおいて、アプローチ点Paから溶接開始点Psn(nは1〜3。以下同じ。)へ移動して溶接を開始し、溶接終了点Penへ移動して溶接を終了した後、退避点Pbに移動する。この動作を3回繰り返す。あるいは、往復動作を実行させることもできるようになっており、この場合は、アプローチ点Paから溶接開始点Ps1へ移動して溶接を開始し、溶接終了点Pe1へ移動して溶接を終了した後、退避点Pbに移動する。そして、退避点Pbから溶接終了点Pe2へ移動して溶接を開始し、溶接開始点Ps2へ移動して溶接を終了した後、アプローチ点Paへ移動する。さらに、アプローチ点Paから溶接開始点Ps3へ移動して溶接を開始し、溶接終了点Pe3へ移動して溶接を終了した後、退避点Pbに移動する。
このように、多層盛溶接装置51においては、1パス目の基本溶接線Ws1のみを教示し、2パス目以降は、1パス目の各教示点に所定のオフセット量を加えることにより複数の溶接層および溶接パスを自動的に生成するようにしている。
ところで、溶接ビードを階段状に積み上げたい場合は、層数が増えるに従って各溶接層における溶接長を徐々に短くする必要がある。溶接ビードを階段状に積み上げる処理のことをカスケード処理と呼ぶ。上述した多層盛溶接装置51でカスケード処理を行う場合は、2層目以降の溶接長を決定する要因となる溶接開始点(Ps2、Ps3)や溶接終了点(Pe2、Pe3)の位置を、層数が増えるに従って溶接線Wsの内側へと所定距離だけシフトさせる処理を行う。以下では、この処理のことをカスケードシフトと呼び、上記所定距離のことをカスケード量と呼ぶ。カスケード量は、上述したティーチペンダントTPにより、例えば5mm等の一定値が設定されている。そして、多層盛溶接プログラムTdの再生時に、溶接層が増える毎に1層前の溶接開始点または溶接終了点を基準にして5mmずつ溶接線Wsの内側方向へシフトする処理を実行することにより、カスケードシフトが実行される。なお、カスケード量は、溶接開始点および溶接終了点でそれぞれ異なる値を設定することができる。
上述したように、溶接線が直線の場合は、2層目以降の溶接開始点および溶接終了点を、予め定めた一定のカスケード量だけシフトさせることでカスケード処理を行うことができる。一方、溶接線が円弧の場合は、層数が増えるに従って溶接ビードの盛り高さが大きくなるために、外側の層ほど円周長すなわち溶接長も長くなってしまう。したがって、カスケード量も徐々に大きく設定する必要がある。しかしながら、溶接線が円弧の場合であっても、従来は上述した一定値のカスケード量を用いて溶接開始点や溶接終了点をシフトしているため、溶接ビードを階段状に積み上げることができないという問題がある。
図5は、溶接線が円弧の場合の問題点を説明するための図である。同図は、溶接開始点Ps1、中間点Pc1、溶接終了点Pe1の3点で形成される円弧溶接線Wscを基本溶接線とし、3層の多層盛溶接を行う場合の一例を示している。2層目は、溶接開始点Ps2、中間点Pc2および溶接終了点Pe2により形成され、3層目は、溶接開始点Ps3、中間点Pc3および溶接終了点Pe3により形成されるものとする。
2層目の溶接開始点Ps2は、1層目の溶接開始点Ps1を溶接ビードの盛り高さ方向に距離H1だけシフトし、さらに溶接線方向にカスケード量Cvだけシフトすることにより算出される。同様の方法で3層目を考えると、2層目の溶接開始点Ps2を溶接ビードの盛り高さ方向に距離H2だけシフトし、さらに溶接線方向に2層目と同一のカスケード量Cvだけシフトした位置が3層目の溶接開始点の位置(白三角で示したPs3’の位置)となる。しかしながら、上述したように溶接線が円弧の場合は、層数が増えることで溶接ビードの盛り高さが高くなるので外側の層ほど溶接長が長くなる。すなわち、本来望ましい3層目の溶接開始点は、白三角で示したPs3’の位置ではなく黒三角で示したPs3の位置であって、この位置はカスケード量Cvよりも長いカスケード量が反映される必要がある。
このように、溶接線が円弧の場合は、一定値のカスケード量Cvを用いて溶接開始点や溶接終了点をシフトさせると、溶接ビードを階段状に積み上げることができない。ここで、溶接層毎に異なるカスケード量Cvを設定できるようにする方法もあるが、この場合は、所望のカスケード量をどの程度にしたら良いか作業者が計算により求めなければならないことに加えて、計算後の値を溶接層毎に設定する必要があるために、非常に煩雑であるという問題がある。
本発明は、溶接線が円弧の場合でも適切なカスケード量を簡単に設定することができる多層盛溶接装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、
円弧溶接線を形成する溶接開始点および溶接終了点を含む3点の教示点に対してシフト量およびカスケード量を反映し、全Nパス(ただし、Nは2以上の整数)の円弧溶接線を生成して溶接を行う多層盛溶接装置において、
前記シフト量に基づいて第Mパス目(ただし、Mは1以上N以下の整数)における溶接開始点および溶接終了点を含む円弧溶接線を算出する工程と、前記第Mパス目における円弧溶接線の半径値および予め定めた回転角度に基づいて前記第Mパス目のカスケード量を算出する行程と、算出したカスケード量に基づいて前記第Mパス目における溶接開始点および溶接終了点のカスケードシフト位置を算出する行程と、を含むシフト位置算出手段を備えたことを特徴とする多層盛溶接装置である。
円弧溶接線を形成する溶接開始点および溶接終了点を含む3点の教示点に対してシフト量およびカスケード量を反映し、全Nパス(ただし、Nは2以上の整数)の円弧溶接線を生成して溶接を行う多層盛溶接装置において、
前記シフト量に基づいて第Mパス目(ただし、Mは1以上N以下の整数)における溶接開始点および溶接終了点を含む円弧溶接線を算出する工程と、前記第Mパス目における円弧溶接線の半径値および予め定めた回転角度に基づいて前記第Mパス目のカスケード量を算出する行程と、算出したカスケード量に基づいて前記第Mパス目における溶接開始点および溶接終了点のカスケードシフト位置を算出する行程と、を含むシフト位置算出手段を備えたことを特徴とする多層盛溶接装置である。
請求項2の発明は、
円弧溶接線を形成する溶接開始点および溶接終了点を含む3点の教示点に対してシフト量およびカスケード量を反映し、全Nパス(ただし、Nは2以上の整数)の円弧溶接線を生成して溶接を行う多層盛溶接におけるカスケード量の算出方法であって、
前記シフト量に基づいて第Mパス目(ただし、Mは1以上N以下の整数)における溶接開始点および溶接終了点を含む円弧溶接線を算出する工程と 溶接開始点および溶接終了点を含む円弧溶接線を算出する工程と、第Mパス目における円弧溶接線の半径値および予め定めた回転角度に基づいて前記第Mパス目のカスケード量を算出する行程と、を含むことを特徴とする多層盛溶接におけるカスケード量の算出方法である。
円弧溶接線を形成する溶接開始点および溶接終了点を含む3点の教示点に対してシフト量およびカスケード量を反映し、全Nパス(ただし、Nは2以上の整数)の円弧溶接線を生成して溶接を行う多層盛溶接におけるカスケード量の算出方法であって、
前記シフト量に基づいて第Mパス目(ただし、Mは1以上N以下の整数)における溶接開始点および溶接終了点を含む円弧溶接線を算出する工程と 溶接開始点および溶接終了点を含む円弧溶接線を算出する工程と、第Mパス目における円弧溶接線の半径値および予め定めた回転角度に基づいて前記第Mパス目のカスケード量を算出する行程と、を含むことを特徴とする多層盛溶接におけるカスケード量の算出方法である。
本発明の多層盛溶接装置によれば、円弧中心からの回転角度を用いて各溶接層のカスケード量を算出するようにしたことによって、溶接線が円弧の場合であってもカスケード処理に必要な設定を簡単に行うことができる。また、本発明の多層盛溶接におけるカスケード量の算出方法によれば、回転角度を指定するだけの簡単な方法により溶接線が円弧である場合のカスケード量を算出することができる。
図1は、本発明の多層盛溶接装置1の機能ブロック図である。同図において、ティーチペンダントTPは、従来技術と同様に多層盛溶接プログラムTdを作成するための可搬式操作装置である。ロボットRもまた、従来技術と同様のものであって、把持した溶接トーチTの先端を教示された位置姿勢に導くものである。以下、本発明のカスケード位置算出手段として機能するロボット制御装置RCの詳細について説明する。
ロボット制御装置RCは、中央演算処理装置であるCPU21、ソフトウェアプログラムや制御パラメータ等が格納されたROM22、一時的な計算領域としてのRAM23、各種メモリ等を含むマイクロコンピュータによって構成されている。TPインターフェース10は、ティーチペンダントTPを接続するためのものである。ハードディスク5は不揮発性メモリであり、多層盛溶接プログラムTdや後述するオフセットファイルOfを記憶する。
ROM22には、各種処理を行うためのソフトウェアプログラムが記憶されている。これらを機能的に同図に示すと、キー入力監視部2、教示処理部3、オフセット位置算出部7、動作制御部9、解釈実行部11および駆動指令部12の各処理部を備えている。これらの各処理部は、CPU21に読み込まれて実行される。
キー入力監視部2は、作業者によりティーチペンダントTPの操作がなされたときに入力される操作信号Ssを監視するとともに解析して、教示処理部3や解釈実行部11に教示情報を通知する。
教示処理部3は、キー入力監視部2から通知される教示点(すなわち、円弧溶接線を構成する溶接開始点、中間点、溶接終了点等)の位置姿勢座標値や、2パス目以降の溶接パスにおける円弧溶接線からのシフト量およびカスケード基準角度(以下、これらを総称する場合はオフセット量と呼ぶ)に応じて多層盛溶接プログラムTdを作成し、ハードディスク5に記憶する。
ここで、上記シフト量とは、2パス目以降の教示点を溶接ビードの盛り高さ方向へシフトしたい場合の移動距離のことである。また、上記カスケード回転角度とは、同じく2パス目以降の教示点を溶接線方向へシフトしたい場合の移動距離(カスケード量)を算出する際に用いる角度であり、円弧溶接線の中心点をその回転中心としている。シフト量およびカスケード回転角度から成るオフセット量は、多層盛溶接プログラムTdの内部データとして持たせても良いし、図示するように多層盛溶接プログラムTdから間接的に参照されるオフセットファイルOfとして記憶するようにしても良い。なお、シフト量は、溶接開始点と溶接終了点とで各々異なる値を設定することができるが、円弧溶接線の場合は、同一値を設定しておくことが好ましいので、本実施形態でも同一値が設定されているものとする。カスケード回転角度についても同様であるが、本実施形態では、溶接開始点と溶接終了点とで各々異なる角度が設定されているものとする。
解釈実行部11は、作業者が作成済みの多層盛溶接プログラムTdを再生運転したときに、多層盛溶接プログラムTdを教示点ごとに読み出してその内容を解析する。そして、ロボットRを駆動させる必要がある場合は、駆動に必要な制御情報(命令の種類、位置姿勢座標値等)を動作制御部9に出力する。動作制御部9は、制御情報に基づいて軌道計画等を行い、駆動指令部12を介してロボットRに動作制御信号Mcを出力する。この結果、ロボットRが駆動制御される。
解釈実行部11はまた、多層盛溶接プログラムTdの教示内容を解釈し、2パス目以降のオフセット位置の算出が必要な場合に、オフセット位置算出部7に算出を依頼する。ここで述べるオフセット位置とは、基準となる教示点に対し、上述したオフセット量(シフト量およびカスケード基準角度)が反映された位置のことである。オフセット位置算出部7は、多層盛溶接プログラムTdおよびオフセットファイルOfに基づき、各溶接パスにおけるオフセット位置を算出してRAM23に記憶する。
次に、上記のように構成された多層盛溶接装置1における本発明の作用について説明する。以下では、溶接線が円弧である場合の各溶接パスにおけるオフセット位置を算出する処理についてのみ説明し、その前後の演算処理については従来技術と同じであるので説明を省略する。
図2は、オフセット位置を算出する際の概念図である。同図は、溶接開始点Ps1、中間点Pc1、および溶接終了点Pe1の3点で形成された円弧溶接線Wscを基本溶接線(1層目)とし、図には表れていないが、2パスから成る2層目、3パスから成る3層目を円周の外側方向へ積み上げていく3層6パスの多層盛溶接を行う場合の一例を示している。2層目は、1層目を基準に溶接ビードの盛り高さSv1だけシフトされた層であり、3層目は、1層目を基準に溶接ビードの盛り高さSv1+Sv2だけシフトされた層である。シフト量は上述したオフセットファイルOfに設定されており、1層目の溶接開始点、中間点および溶接終了点で同一値が設定されているものとする。以下では、3層6パスの溶接開始点および溶接終了点の中から、代表して2層1パス目の溶接開始点Ps2および溶接終了点Pe2、さらに3層1パス目の溶接開始点Ps3および溶接終了点Pe3を算出する様子を例にして説明する。なお、以下では説明を簡略化するために2層1パス目のことを単に2層目と呼び、3層1パス目のことを単に3層目と呼ぶことにする。
(1.2層目の溶接開始点Ps2および溶接終了点Pe2の算出)
オフセット位置算出部7は、オフセットファイルOfに記憶されたシフト量に基づいて2層目における溶接開始点Ps2’、中間点Pc2および溶接終了点Pe2’の位置を算出し、さらにこれらの教示点を含む円弧溶接線Wc2の軌道を算出する。
オフセット位置算出部7は、オフセットファイルOfに記憶されたシフト量に基づいて2層目における溶接開始点Ps2’、中間点Pc2および溶接終了点Pe2’の位置を算出し、さらにこれらの教示点を含む円弧溶接線Wc2の軌道を算出する。
次いで、2層目の溶接開始点Ps2’のカスケード量Cvs2を算出する。カスケード量Cvs2は、2層目の円弧溶接線Wc2における弧の一部と考えることができるので、2層目の円弧溶接線Wc2の中心点Coから溶接開始点Ps2’までの距離(すなわち円弧溶接線Wc2の半径)に、オフセットファイルOfに予め定めたカスケード回転角度θs[rad]を乗じることによりカスケード量Cvs2を得ることができる。同様に、2層目の溶接終了点Pe2’のカスケード量Cve2も算出する。すなわち、2層目の円弧溶接線Wc2の半径にカスケード回転角度θeを乗じることにより、カスケード量Cve2を得る。
最後に、溶接開始点Ps2’をカスケード量Cvs2だけ溶接方向へシフトさせる演算を行うことにより、2層目における溶接開始点Ps2の位置を算出する。同様に、溶接終了点Pe2’をカスケード量Cve2だけ溶接方向とは逆方向へシフトさせる演算を行うことにより、2層目における溶接終了点Pe2の位置を算出する。
(2.3層目の溶接開始点Ps3および溶接終了点Pe3の算出)
オフセット位置算出部7は、オフセットファイルOfに記憶されたシフト量に基づいて3層目における溶接開始点Ps3’、中間点Pc3および溶接終了点Pe3’の位置を算出し、さらにこれらの教示点を含む円弧溶接線Wc3の軌道を算出する。
オフセット位置算出部7は、オフセットファイルOfに記憶されたシフト量に基づいて3層目における溶接開始点Ps3’、中間点Pc3および溶接終了点Pe3’の位置を算出し、さらにこれらの教示点を含む円弧溶接線Wc3の軌道を算出する。
次いで、3層目の溶接開始点Ps3’のカスケード量Cvs3を算出する。カスケード量Cvs3は、2層目と同様に、3層目の円弧溶接線Wc3の半径にカスケード回転角度θsを乗じることにより得る。同様に、3層目の溶接終了点Pe3’のカスケード量Cve3も算出する。すなわち、3層目の円弧溶接線Wc3の半径にカスケード回転角度θeを乗じることにより、カスケード量Cve3を得る。
最後に、溶接開始点Ps3’をカスケード量Cvs3だけ溶接方向へシフトさせる演算を行うことにより、2層目における溶接開始点Ps3の位置を算出する。同様に、溶接終了点Pe3’をカスケード量Cve3だけ溶接方向とは逆方向へシフトさせる演算を行うことにより、3層目における溶接終了点Pe3の位置を算出する。
以上説明したように、本発明によれば、円弧溶接線の中心点からのカスケード回転角度を予め定めておき、このカスケード回転角度を用いて各溶接層のカスケード量を算出するようにした。すなわち、溶接線が円弧の場合は、カスケード回転角度を入力するだけでカスケード処理に必要な設定を行うことができ、また、各溶接層に適切なカスケード量を設定することができる。
1 多層盛溶接装置
2 キー入力監視部
3 教示処理部
5 ハードディスク
7 オフセット位置算出部
9 動作制御部
10 インターフェース
11 解釈実行部
12 駆動指令部
21 CPU
22 ROM
23 RAM
51 多層盛溶接装置
Co 中心点
Cv カスケード量
Cvs2 2層目の溶接開始点のカスケード量
Cvs3 3層目の溶接開始点のカスケード量
Cve2 2層目の溶接終了点のカスケード量
Cve3 3層目の溶接終了点のカスケード量
Fc 送給制御信号
H1 距離
H2 距離
Iw 溶接電流
Mc 動作制御信号
Of オフセットファイル
Pa アプローチ点
Pb 退避点
Pc1 中間点
Pc2 中間点
Pc3 中間点
Pe1 溶接終了点
Pe2 溶接終了点
Pe3 溶接終了点
Pen 溶接終了点
Ps1 溶接開始点
Ps2 溶接開始点
Ps3 溶接開始点
Psn 溶接開始点
R ロボット
RC ロボット制御装置
Ss 操作信号
Sv1 盛り高さ
Sv2 盛り高さ
T 溶接トーチ
Td 多層盛溶接プログラム
TP ティーチペンダント
Vw 溶接電圧
W ワーク
Wc 溶接指令信号
Wc1 円弧溶接線
Wc2 円弧溶接線
Wc3 円弧溶接線
WM ワイヤ送給モータ
WP 溶接電源
WR 溶接ワイヤ
Ws1 基本溶接線
Ws2 溶接線
Ws3 溶接線
Wsc 円弧溶接線
θe カスケード回転角度
θs カスケード回転角度
2 キー入力監視部
3 教示処理部
5 ハードディスク
7 オフセット位置算出部
9 動作制御部
10 インターフェース
11 解釈実行部
12 駆動指令部
21 CPU
22 ROM
23 RAM
51 多層盛溶接装置
Co 中心点
Cv カスケード量
Cvs2 2層目の溶接開始点のカスケード量
Cvs3 3層目の溶接開始点のカスケード量
Cve2 2層目の溶接終了点のカスケード量
Cve3 3層目の溶接終了点のカスケード量
Fc 送給制御信号
H1 距離
H2 距離
Iw 溶接電流
Mc 動作制御信号
Of オフセットファイル
Pa アプローチ点
Pb 退避点
Pc1 中間点
Pc2 中間点
Pc3 中間点
Pe1 溶接終了点
Pe2 溶接終了点
Pe3 溶接終了点
Pen 溶接終了点
Ps1 溶接開始点
Ps2 溶接開始点
Ps3 溶接開始点
Psn 溶接開始点
R ロボット
RC ロボット制御装置
Ss 操作信号
Sv1 盛り高さ
Sv2 盛り高さ
T 溶接トーチ
Td 多層盛溶接プログラム
TP ティーチペンダント
Vw 溶接電圧
W ワーク
Wc 溶接指令信号
Wc1 円弧溶接線
Wc2 円弧溶接線
Wc3 円弧溶接線
WM ワイヤ送給モータ
WP 溶接電源
WR 溶接ワイヤ
Ws1 基本溶接線
Ws2 溶接線
Ws3 溶接線
Wsc 円弧溶接線
θe カスケード回転角度
θs カスケード回転角度
Claims (2)
- 円弧溶接線を形成する溶接開始点および溶接終了点を含む3点の教示点に対してシフト量およびカスケード量を反映し、全Nパス(ただし、Nは2以上の整数)の円弧溶接線を生成して溶接を行う多層盛溶接装置において、
前記シフト量に基づいて第Mパス目(ただし、Mは1以上N以下の整数)における溶接開始点および溶接終了点を含む円弧溶接線を算出する工程と、前記第Mパス目における円弧溶接線の半径値および予め定めた回転角度に基づいて前記第Mパス目のカスケード量を算出する行程と、算出したカスケード量に基づいて前記第Mパス目における溶接開始点および溶接終了点のカスケードシフト位置を算出する行程と、を含むシフト位置算出手段を備えたことを特徴とする多層盛溶接装置。 - 円弧溶接線を形成する溶接開始点および溶接終了点を含む3点の教示点に対してシフト量およびカスケード量を反映し、全Nパス(ただし、Nは2以上の整数)の円弧溶接線を生成して溶接を行う多層盛溶接におけるカスケード量の算出方法であって、
前記シフト量に基づいて第Mパス目(ただし、Mは1以上N以下の整数)における溶接開始点および溶接終了点を含む円弧溶接線を算出する工程と 溶接開始点および溶接終了点を含む円弧溶接線を算出する工程と、第Mパス目における円弧溶接線の半径値および予め定めた回転角度に基づいて前記第Mパス目のカスケード量を算出する行程と、を含むことを特徴とする多層盛溶接におけるカスケード量の算出方法。
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Publications (1)
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| JP2013191439A Pending JP2015058431A (ja) | 2013-09-17 | 2013-09-17 | 多層盛溶接装置およびカスケード量の算出方法 |
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| JP (1) | JP2015058431A (ja) |
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2013
- 2013-09-17 JP JP2013191439A patent/JP2015058431A/ja active Pending
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