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JP2014225344A - 金属空気二次電池の使用方法 - Google Patents

金属空気二次電池の使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金属空気二次電池において出力特性等を安定化させる使用方法を提供する。【解決手段】金属空気二次電池の使用方法であって、金属空気二次電池が、水酸化物イオン伝導性固体電解質体と、固体電解質体の一面側に密着して設けられる正極としての空気極と、固体電解質体の他面側に設けられる金属負極とを備えたものであり、金属空気二次電池の温度及び/又は空気極に供給される空気中の湿度を略一定に制御することを含む、金属空気二次電池の使用方法。【選択図】図5

Description

本発明は、亜鉛空気電池やリチウム空気電池等の金属空気二次電池の使用方法に関する。
革新電池候補の一つとして金属空気二次電池が挙げられる。金属空気二次電池は、電池反応に関与する酸素が空気中から供給されるため、電池容器内のスペースを負極活物質の充填に最大限利用することができ、それにより原理的に高いエネルギー密度を実現することができる。
金属空気電池の一種として、亜鉛を負極活物質として用いる亜鉛空気電池が従来から知られている。特に、亜鉛空気一次電池は既に量産化され、補聴器等の電源として広く利用されている。亜鉛空気電池においては、電解液として水酸化カリウム等のアルカリ水溶液が用いられ、正負極間の短絡を防止するためにセパレータ(隔壁)が用いられる。放電時には、以下の反応式に示されるように、空気極(正極)側でOが還元されてOHが生成する一方、負極で亜鉛が酸化されてZnOが生成する。
正極: O + 2HO + 4e → 4OH
負極: 2Zn + 4OH → 2ZnO + 2HO + 4e
この亜鉛空気電池を二次電池として使う試みもなされたが、実際の負極の反応は、前段で以下の反応:
負極: Zn + 4OH → Zn(OH) 2− + 2e
により、電解液に可溶のイオン種Zn(OH) 2−が生成し、これが充電時に還元されて金属亜鉛が樹枝状に析出してデンドライトを形成し、このデンドライトがセパレータを貫通して正極と短絡を起こすという問題があり、亜鉛空気電池の二次電池としての実用化を大きく妨げていた。このような問題に対し、二次電池におけるデンドライトの生成を抑制するため、電解液にデンドライト生成防止剤を含ませる試み等が提案されている(例えば、特許文献1(特開2009−93983号公報)参照)。
また、リチウム空気電池も最近開発が盛んである。通常のリチウム空気電池においては、放電時に、以下の反応式に示されるように、空気極(正極)側でOが還元されてLiOが生成する一方、負極でリチウムが酸化されてLiが生成する。そして、充電時にはこの逆の反応が起こる。
正極: O + 4e + 4Li → 2Li
負極: Li → Li + e
例えば、特許文献2(特開2010−176941号公報)には、リチウム金属を含む負極、負極用の電解液、リチウムイオンのみを通す固体電解質セパレータ、空気極用の電解液、及び空気極がその順に設けられたリチウム空気電池が開示されており、負極用の電解液として有機電解液を、空気極用の電解液としてアルカリ性の水系電解液を用いることが提案されている。
ところで、近年、水酸化物イオン伝導性を有する固体電解質として、M2+ 1−x3+ (OH)n− x/n・mHOなる一般式(式中、M2+は2価の陽イオンであり、M3+は3価の陽イオンであり、An−はn価の陰イオンである)で表わされる層状複水酸化物(LDH)が知られており、直接アルコール燃料電池のアルカリ電解質膜として、層状複水酸化物の膜を用いることが提案されている(例えば、特許文献3(国際公開第2010/109670号)を参照)。
特開2009−93983号公報 特開2010−176941号公報 国際公開第2010/109670号
しかしながら、亜鉛空気電池に関する特許文献1及びリチウム空気電池に関する特許文献2のいずれに開示される構成においても、空気中の二酸化炭素が空気極を通過してアルカリ性の水系電解液に達して反応し、アルカリ金属の炭酸塩が生成することにより電解液が劣化するという問題や、アルカリ金属の炭酸塩が空気極中の細孔を塞ぐといった問題が発生しうるため、長期使用に適したものではない。これに対して、空気極と電解液との間に水酸化物イオン伝導性固体電解質体を介在させることにより、電解液及び空気極の劣化を効果的に防止して、長寿命でかつ長期信頼性が高い空気二次電池を実現する手法が考えられる。すなわち、水酸化物イオン伝導性固体電解質体により、空気極で生成した水酸化物イオンのみを透過し、二酸化炭素を透過させないという手法である。
ところで、上記のように水酸化物イオン伝導性固体電解質体を用いた場合、空気極が電解液(水溶液)と直接接触しない構造となる。このため、水酸化物イオン(OH)を生成するには、空気中の酸素だけでなく、HOを空気極に供給する必要がある。この点、実際のメカニズムは定かではないが、そのHOは水酸化物イオン伝導性固体電解質体の結晶中のHO分子や空気中の水蒸気を利用することになる。空気中に十分な量の水分があればこの二次電池は安定して作動するものと当初考えられたが、実際のところ、水酸化物イオン伝導性固体電解質体として用いた層状複水酸化物の水酸化物イオン(OH)伝導度が、相対湿度、すなわち空気中の水蒸気濃度によって予想外な程に異なる値を示すことが判明した。また、同様に、温度によってもイオン伝導度が大きく異なることが判明した。
すなわち、本発明者らは、今般、層状複水酸化物のような水酸化物イオン伝導性固体電解質体において、空気中の水蒸気濃度や電池の温度が変動すると、イオン伝導度が顕著に変動し、金属空気二次電池の出力等の特性が思いのほか安定しないとの知見を得た。その結果、金属空気二次電池の温度及び/又は空気極に供給される空気中の湿度を略一定に制御することにより、電池の出力特性等を安定化できるとの知見を得た。
したがって、本発明の目的は、金属空気二次電池において出力特性等を安定化させる使用方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、金属空気二次電池の使用方法であって、前記金属空気二次電池が、水酸化物イオン伝導性固体電解質体と、前記固体電解質体の一面側に密着して設けられる正極としての空気極と、前記固体電解質体の他面側に設けられる金属負極とを備えたものであり、
前記金属空気二次電池の温度及び/又は前記空気極に供給される空気中の湿度を略一定に制御することを含む、金属空気二次電池の使用方法が提供される。
本発明に使用可能な亜鉛空気二次電池の一例を示す模式断面図である。 本発明に使用可能なリチウム空気二次電池を説明するための概念図である。 本発明に使用可能なリチウム空気二次電池の一例を示す模式断面図である。 例2で伝導度測定に用いた測定系を示す概略図である。 例2で測定されたイオン伝導度の温度依存性を示す図である。 例2で測定されたイオン伝導度の相対湿度依存性を示す図である。 例2における定電流測定により得られた充放電特性を示す図である。
金属空気二次電池の使用方法
本発明は、金属空気二次電池の使用方法である。本発明の方法に用いられる金属空気二次電池は、水酸化物イオン伝導性固体電解質体と、固体電解質体の一面側に密着して設けられる正極としての空気極と、固体電解質体の他面側に設けられる金属負極とを備えたものである。このような水酸化物イオン伝導性固体電解質体及びそれを用いた金属空気二次電池の詳細については後述するが、好ましい適用例としては亜鉛空気電池やリチウム空気電池が挙げられる。そして、本発明の方法においては、金属空気二次電池の温度及び/又は空気極に供給される空気中の湿度を略一定に、好ましくは一定に制御する。これによって、電池の出力特性等を安定化することができる。その詳細は以下のように説明される。
すなわち、上述したように、水酸化物イオン伝導性固体電解質体を用いて上述の構造の金属空気二次電池を構築した場合、空気極は水酸化物イオン伝導性固体電解質体と接触し、水酸化物イオン伝導性固体電解質体はその一面側が空気と触れる。しかしながら、今般の知見によれば、水酸化物イオン伝導性固体電解質体として用いた層状複水酸化物の水酸化物イオン(OH)伝導度が、相対湿度、すなわち空気中の水蒸気濃度によって予想外な程に異なる値を示す。また、同様に、温度によってもイオン伝導度が大きく異なる。したがって、金属空気二次電池の温度及び/又は空気極に供給される空気中の湿度を略一定に、好ましくは一定に制御することで、水酸化物イオン伝導性固体電解質体のイオン伝導度を安定化させることができ、その結果、電池の出力特性等を安定化することができる。
本発明の方法においては、金属空気二次電池の温度を略一定に制御するのが好ましく、より好ましくは一定に制御する。これにより、イオン伝導度の温度依存性が大きい水酸化物イオン伝導性固体電解質体のイオン伝導度を安定化させることができる。温度を略一定ないし一定に制御するとは、電池の出力特性等を安定化させる程度に温度変動を抑えることを意味し、好ましくは温度変動幅が±5℃未満、より好ましくは±2.5℃未満、さらに好ましくは±1.5℃未満、理想的には±0℃である。温度変動幅の許容範囲は、設定温度が十分に高ければ伝導度が出力に及ぼす影響が小さくなるため比較的広めの温度変動幅であっても許容されうる。特に、実際の運転を考えた場合、極度に狭い温度変動幅での制御は、制御系を巨大にしてエネルギー密度を下げコスト的にも不利になりかねないため、そのような不都合を生じない程度の適度な温度変動幅で制御すればよい。温度を略一定にする方法としては、任意の手法を採用することができ特に限定されないが、電池容器を断熱材とヒーターを備えた容器に収納する方法が好ましく例示される。あるいは、工場や他の発電装置等から排出される高温廃熱により暖められた空気を利用して電池容器を所定温度に暖める構成としてもよい。
本発明の方法においては、空気極に供給される空気中の湿度を略一定に制御するのが好ましく、より好ましくは一定に制御する。これにより、イオン伝導度の湿度依存性が大きい水酸化物イオン伝導性固体電解質体のイオン伝導度を安定化させることができる。湿度を略一定ないし一定に制御するとは、電池の出力特性等を安定化させる程度に湿度変動を抑えることを意味し、好ましくは相対湿度変動幅が±5%未満、より好ましくは±2.5%未満、理想的には±0%である。相対湿度変動幅の許容範囲は、設定湿度が十分に高ければ伝導度が出力に及ぼす影響が小さくなるため比較的広めの相対湿度変動幅であっても許容されうる。特に、実際の運転を考えた場合、極度に狭い相対湿度変動幅での制御は、制御系を巨大にしてエネルギー密度を下げコスト的にも不利になりかねないため、そのような不都合を生じない程度に適度な相対湿度変動幅で制御すればよい。湿度を略一定にする方法としては、任意の手法を採用することができ特に限定されないが、電池を収納した容器(望ましくは密閉容器)内に、外部より、湿度を略一定に調整された空気を送り込む方法が好ましく例示される。
特に好ましくは、金属空気二次電池の温度及び空気極と接触可能な空気中の湿度の両方が略一定ないし一定に制御される。これにより、水酸化物イオン伝導性固体電解質体のイオン伝導度をより一層確実に安定化させることができ、その結果、電池の出力特性等をより一層確実に安定化することができる。
金属空気二次電池
本発明の方法に用いられる金属空気二次電池は、水酸化物イオン伝導性固体電解質体と、この固体電解質体の一面側に密着して設けられる正極としての空気極と、この固体電解質体の他面側に設けられる金属負極とを備える。この構成によれば、前述したように、長寿命でかつ長期信頼性が高い各種金属空気電池を実現することができる。本発明の好ましい態様によれば、金属負極は亜鉛又は亜鉛合金を含んでなるものであってよく、それによって亜鉛空気二次電池を構築することができる。あるいは、本発明の別の好ましい態様によれば、金属負極はリチウム又はリチウム合金を含んでなるものであってよく、それによってリチウム空気二次電池を構築することができる。典型的には固体電解質体と負極の間にアルカリ電解液が使用され、リチウム空気二次電池にあっては、固体電解質体と負極の間に電解液としてリチウムイオン含有水溶液を使用するのが好ましい。
金属空気二次電池の好ましい形態である亜鉛空気電池及びリチウム空気電池について、以下に具体的に説明する。
(1)亜鉛空気二次電池
図1に、本発明に使用可能な亜鉛空気二次電池の構成を概念的に示す。図1に示される亜鉛空気二次電池10は、正極としての空気極12と、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14と、金属負極16と、電解液とを備える。水酸化物イオン伝導性固体電解質体14は、空気極12の一面側に密着して設けられ、水酸化物イオン伝導性を有する。金属負極16は、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14の空気極12と反対側に設けられ、亜鉛又は亜鉛合金を含んでなる。電解液は、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14によって空気極12と隔離されてなり、この電解液中に金属負極16が浸漬されてなる。
このように、亜鉛空気二次電池10は、空気極12の一面側に、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14が密着して設けられてなる。このような構成によれば、空気極12と電解液との間に、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14が介在することになるので、空気極12で生成した水酸化物イオン(OH)のみを電解液に通過させる一方、空気中に含まれる二酸化炭素等の望ましくない物質の混入を阻止することができる。これにより、電解液の劣化を防止して、寿命の長い亜鉛空気電池を実現できる。同時に、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14の介在により、電解液中のアルカリ金属イオンが空気極12まで移動するのを阻止して、アルカリ金属の炭酸塩からなる析出物が空気極12中の細孔内で生成して細孔を塞ぐという問題を回避することもでき、これは長期信頼性の向上に寄与する。また、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14は典型的には緻密で硬い無機固体で構成されるため、充電時に生成する亜鉛デンドライトが空気極と接触することによる正負極間の短絡を物理的に防止することも可能となる。その結果、長寿命でかつ長期信頼性が高い亜鉛空気二次電池の提供が可能となる。
すなわち、亜鉛空気二次電池10における、空気極(正極)12及び金属負極16における放電時の反応は以下のとおりであり、充電時はその逆となる。
正極: O + 2HO + 4e → 4OH
負極: 2Zn + 4OH → 2ZnO + 2HO + 4e
なお、亜鉛空気二次電池10では、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14が空気極12の一面側に密着して設けられるため、電解液は水酸化物イオン伝導性固体電解質体14の金属負極16側にのみに存在し、空気極12側には存在しない。この場合、正極反応に必要なHOは分子構造中に含水可能な水酸化物イオン伝導性固体電解質体においては浸入したHOを使用できるが、併せて空気中の水分を正極反応に必要なHOとして使用することもできる。したがって、電池動作を効率的に行うには、本発明の電池は加湿空気の存在下で使用されるのが好ましい。
(1a)水酸化物イオン伝導性固体電解質体
水酸化物イオン伝導性固体電解質体14は、水酸化物イオン伝導性を有する無機固体電解質を含んで構成され、空気極12で生成した水酸化物イオンを電解液に選択的に通過させることが可能なあらゆる部材であることができる。すなわち、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14は、空気中に含まれる二酸化炭素等の望ましくない物質の電池内への混入を阻止すると同時に、電解液中のアルカリ金属イオンが空気極12まで移動するのを阻止する。したがって、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14は二酸化炭素を通さないものであることが望まれる。このため、水酸化物イオン伝導性無機固体電解質が緻密質セラミックスであるのが好ましい。特に、無機固体電解質は緻密で硬い無機固体で構成されることで、亜鉛デンドライトによる正負極間の短絡及び二酸化炭素の混入の両方を防止することができる。このような水酸化物イオン伝導性固体電解質体は、アルキメデス法で算出して、88%以上の相対密度を有するのが好ましく、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは94%以上であるが、空気中に含まれる二酸化炭素等の望ましくない物質の電池内への混入や亜鉛デンドライトの貫通を阻止できるのであればこれに限定されない。水酸化物イオン伝導性無機固体電解質は層状複水酸化物(LDH)であるのが好ましい。このような層状複水酸化物は水熱固化法によって緻密化されるのが好ましい。したがって、水熱固化を経ていない単なる圧粉体は、緻密でなく、溶液中で脆いことから本発明の水酸化物イオン伝導性固体電解質体として好ましくない。もっとも、水熱固化法によらなくても、緻密で硬い水酸化物イオン伝導性固体電解質体が得られるかぎりにおいて、あらゆる固化法が採用可能である。このように、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14は層状複水酸化物緻密体からなるものが好ましい。好ましい層状複水酸化物緻密体及びその製造方法については後述するものとする。
本発明の別の好ましい態様によれば、水酸化物イオン伝導性無機固体電解質が、NaCo、LaFeSr10、BiSr14Fe2456、NaLaTiO、RbLaNb、KLaNb、及びSrCo1.6Ti1.4(OH)・xHOからなる群から選択される少なくとも一種の基本組成を有するものであってもよい。これらの無機固体電解質は、国際公開第2011/108526号において、燃料電池用の水酸化物イオン伝導性固体電解質として開示されるものであり、焼結により上記基本組成の緻密質焼結体を作製後、還元・加水処理を行って水酸化物イオン伝導性を発現させることにより得ることができる。
水酸化物イオン伝導性固体電解質体14の形状は特に限定されず、緻密な板状及び膜状のいずれであってもよいが、板状に形成されてなるのが亜鉛デンドライトの貫通、二酸化炭素の混入及びアルカリ金属イオンの空気極への移動をより一層効果的に阻止できる点で好ましい。もっとも、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14が、二酸化炭素の混入及びアルカリ金属イオンの空気極への移動を十分に阻止できる程の緻密性を有するのであれば膜状に形成されるのも好ましい。板状の水酸化物イオン伝導性固体電解質体の好ましい厚さは、0.01〜0.5mmであり、より好ましくは0.01〜0.2mm、さらに好ましくは0.01〜0.1mmである。また、水酸化物イオン伝導性固体電解質体の水酸化物イオン伝導度は高ければ高い方が望ましいが、典型的には1×10−4〜1×10−1S/m(1×10−3〜1mS/cm)、より典型的には1.0×10−4〜1.0×10−2S/m(1.0×10−3〜1.0×10−1mS/cm)の伝導度を有する。
水酸化物イオン伝導性固体電解質体14は、水酸化物イオン伝導性を有する無機固体電解質を含んで構成される粒子群と、これら粒子群の緻密化や硬化を助ける補助成分との複合体であってもよい。あるいは、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14は、基材としての開気孔性の多孔質体と、この多孔質体の孔を埋めるように孔中に析出及び成長させた無機固体電解質(例えば層状複水酸化物)との複合体であってもよい。この多孔質体を構成する物質の例としては、アルミナ、ジルコニア等のセラミックスや、発泡樹脂又は繊維状物質からなる多孔性シート等の絶縁性の物質が挙げられる。
水酸化物イオン伝導性固体電解質体14上により安定に水酸化物イオンを保持するために、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14の片面又は両面に多孔質基材を設けてもよい。水酸化物イオン伝導性固体電解質体14の片面に多孔質基材を設ける場合には、多孔質基材を用意して、この多孔質基材に無機固体電解質を成膜する手法が考えられる。一方、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14の両面に多孔質基材を設ける場合には、2枚の多孔質基材の間に無機固体電解質の原料粉末を挟んで緻密化を行うことが考えられる。
(1b)空気極(正極)
空気極12は、亜鉛空気電池における正極として機能するものであれば特に限定されず、酸素を正極活物質として利用可能な種々の空気極が使用可能である。空気極12の好ましい例としては、黒鉛等の酸化還元触媒機能を有するカーボン系材料、白金、ニッケル等の酸化還元触媒機能を有する金属、ペロブスカイト型酸化物、二酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化コバルト、スピネル酸化物等の酸化還元触媒機能を有する無機酸化物といった触媒材料が挙げられる。空気極12は、酸化還元触媒機能を有する触媒が担持された多孔質炭素材料であるのが好ましい。この場合、上記したような触媒材料をMg−Al型層状複水酸化物(LDH)からなる水酸化物イオン伝導性固体電解質板の空気極側にペースト化して塗布して空気極を形成してもよい。また、空気極12は、酸化還元触媒機能を有する無機酸化物微粒子で構成された多孔質材料であってもよく、その場合には多孔質材料の一面側に水酸化物イオン伝導性固体電解質体が膜状に形成されてなるのが好ましい。この場合、ペロブスカイト型酸化物の粉末粒子を焼結により多孔質体として成形し、この多孔質体の一面側にMg−Al型層状複水酸化物(LDH)を水熱法等により緻密に製膜して、空気極と水酸化物イオン伝導性固体電解質体の積層構造を形成してもよい。空気極12は導電材を含んでいてもよい。導電材は、導電性を有する材料であれば特に限定されないが、好ましい例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、鱗片状黒鉛のような天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛等のグラファイト類、炭素繊維、金属繊維等の導電性繊維類、銅、銀、ニッケル、アルミニウム等の金属粉末類、ポリフェニレン誘導体等の有機導電性材料、及びこれらの任意の混合物が挙げられる。
空気極12はバインダーを含んでいてもよい。バインダーは、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であってよく特に限定されないが、好ましい例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、及びこれらの任意の混合物が挙げられる。
空気極12は、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14と同質の水酸化物イオン伝導性固体電解質からなる物質との混合物又は複合体であることが好ましい。このような構成により、水酸化物イオン伝導性固体電解質体の表面積が増大し、正極反応で生成したOHイオンをより効果的に移動させることができる。
空気極12は水酸化物イオン伝導性固体電解質体14と反対側の面に正極集電体18を備えたものであってもよい。この場合、正極集電体18は空気極12に空気が供給されるように通気性を有するのが好ましい。正極集電体の好ましい例としては、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属板若しくは金属メッシュ、カーボンペーパー、及び酸化物導電体等が挙げられ、耐食性及び通気性の点でステンレス金網が特に好ましい。
(1c)金属負極
金属負極16は、負極活物質として機能する亜鉛又は亜鉛合金を含んでなる。金属負極16は、粒子状、板状、ゲル状等のいかなる形状又は形態であってもよいが、粒子状またはゲル状とするのが反応速度の点で好ましい。粒子状の金属負極としては、30〜350μmの粒径のものを好ましく用いることができる。ゲル状の金属負極としては、100〜300μmの粒径の無汞化亜鉛合金粉、アルカリ電解液及び増粘剤(ゲル化剤)を混合攪拌してゲル状に形成したものを好ましく用いることができる。
亜鉛合金は、マグネシウム、アルミニウム、リチウム、ビスマス、インジウム、鉛等の汞化又は無汞化の合金であることができ、負極活物質として所望の性能を確保できる限り、その含有量は特に限定されない。好ましい亜鉛合金は、無水銀かつ鉛無添加の無汞化亜鉛合金であり、アルミニウム、ビスマス、インジウム又はこれらの組合せを含むものがより好ましい。さらに好ましくは、ビスマスを50〜1000ppm、インジウムを100〜1000ppmで、アルミニウム及び/又はカルシウムを10〜100ppm含む無汞化亜鉛合金であり、特に好ましくはビスマスを100〜500ppm、インジウムを300〜700ppm、アルミニウム及び/又はカルシウムを20〜50ppm含む。
金属負極16は負極集電体に担持したものであってもよい。負極集電体の好ましい例としては、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属板若しくは金属メッシュ、カーボンペーパー、及び酸化物導電体等が挙げられる。
(1d)電解液
電解液としては、亜鉛空気電池に一般的に使用される各種の電解液が使用可能である。電解液の例としては、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ金属水酸化物水溶液、塩化亜鉛や過塩素酸亜鉛を含む水溶液、過塩素酸亜鉛を含む非水系溶媒、亜鉛ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミドを含む非水系溶媒等が挙げられる。中でも、アルカリ金属水酸化物水溶液、特に水酸化カリウム水溶液が好ましく、より好ましくは水酸化カリウムを3〜50重量%(例えば30〜45重量%)含む水酸化カリウム水溶液である。
(1e)電池容器
空気極12、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14、金属負極16及び電解液は、電池容器20内に収容されることができる。この電池容器20は、空気極12を外部空気と接触可能にするための空気孔20aを有するのが好ましい。電池容器の材質、形状及び構造は特に限定されないが、電解液への空気(特に二酸化炭素)の混入及び電解液の漏れが無いように構成されることが望まれる。
図1に示される電池容器20は、少なくとも空気極12を収容する正極容器22と、少なくとも金属負極16及び電解液を収容する負極容器24とを備えてなる。正極容器22には空気孔20aが設けられ、通気性を有する集電体18を通過した空気が空気極12に到達可能とされてなる。正極容器22が負極容器24とガスケット26,28を介して嵌合され、これにより電池容器20内の密閉性が確保される。具体的には、正極容器22の内周縁に沿って正極ガスケット26が配設され、正極ガスケット26の内側に、空気極12及び正極集電体18がそれらの合計厚さが正極ガスケット26の厚さと同じとなるように配置される。金属負極16及び電解液が充填された負極容器24の上縁部には負極ガスケット28が配設される。正極容器22の内径は負極容器24の内径よりも大きく設計されており、それにより、ガスケット26が配設された正極容器22が、ガスケット28が配設された負極容器24に、ガスケット26,28間で水酸化物イオン伝導性固体電解質体14を挟持するように被せられた構成となっている。ガスケット26,28は気密性及び水密性を確保できるものであれば材質、形状及び構造は特に限定されないが、ナイロン等の絶縁性を有する材質で構成されるのが好ましい。このような電池容器20によれば、空気成分(特に二酸化炭素)の負極容器24内の電解液への侵入を、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14及びガスケット26,28を介して確実に阻止することができる。なお、正極容器22と負極容器24の嵌合の手順は特に限定されず、金属負極16及び電解液が充填された負極容器24に負極ガスケット28、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14、空気極12、正極集電体18及び正極ガスケット26に適宜配設していき、最後に正極容器20を被せてもよいし、あるいは、予め空気極12、正極集電体18及び正極ガスケット26が組み込まれた正極容器22を用意しておき、金属負極16及び電解液が充填されて負極ガスケット28が配設された負極容器24に、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14を挟むように合体させてもよい。
本発明に使用可能な亜鉛空気二次電池は、あらゆる形状であることができ、例えば、コイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型等であることができる。また、小型の二次電池のみならず、電気自動車等に用いる大型の二次電池等にも適用可能である。
本発明に使用可能な亜鉛空気二次電池は、充電専用の正極を更に備えていてもよい(例えば特開2010−176941号公報を参照)。充電専用正極を備えることで、水酸化物イオン伝導性固体電解質体の水酸化物イオン伝導性が低い場合でも、充電時にはこれを利用せずに充電専用正極を用いることができ、それにより充電を高速に行うことができる。その上、充電時における空気極での酸素の発生を回避して空気極の腐食や劣化を防ぐこともできる。充電専用正極の好ましい例としては、カーボンあるいは金属チタンメッシュが挙げられる。
(2)リチウム空気二次電池
図2に、本発明に使用可能なリチウム空気二次電池の構成を概念的に示す。図2に示されるリチウム空気二次電池30は、正極としての空気極32と、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34と、セパレータ36と、負極38と、アルカリ電解液40とを備える。水酸化物イオン伝導性固体電解質体34は、空気極32の一面側に密着して設けられ、水酸化物イオン伝導性を有する。セパレータ36は、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34と離間して設けられ、リチウムイオン伝導性無機固体電解質からなる。負極38は、セパレータ36とリチウムイオン授受可能に設けられ、リチウムを含んでなる。アルカリ電解液40は、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34及びセパレータ36の間に充填されてなる。
このように、リチウム空気二次電池30は、空気極32の一面側に、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34が密着して設けられてなる。このような構成によれば、空気極32とアルカリ電解液40との間に、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34が介在することになるので、空気極32で生成した水酸化物イオン(OH)のみをアルカリ電解液40に通過させる一方、空気中に含まれる二酸化炭素等の望ましくない物質の混入を阻止することができる。これにより、アルカリ電解液の劣化を防止して、寿命の長いリチウム空気電池を実現できる。同時に、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34の介在により、アルカリ電解液40中のアルカリ金属イオン(例えばLi)が空気極32まで移動するのを阻止して、アルカリ金属水酸化物(例えばLiOH)析出物が空気極32中の細孔内で生成して細孔を塞ぐという問題を回避することもでき、これは長期信頼性の向上に寄与する。また、アルカリ電解液40と負極38とを隔離するセパレータ36として、緻密性に優れるリチウムイオン伝導性固体電解質を用いることにより、セパレータからのアルカリ電解液40及びそれに含まれる水酸化物イオンの漏れ、及びそれによるアルカリ電解液ないし水酸化物イオンと負極38との反応による負極の劣化を効果的に防止することができる。その結果、長寿命でかつ長期信頼性が高いリチウム空気二次電池の提供が可能となる。
すなわち、リチウム空気二次電池30における、空気極(正極)32、電解液40及び負極38における放電時の反応は以下のとおりであり、充電時はその逆となる。
正極: 2HO + O + 4e → 4OH
電解液: Li + OH → LiOH
負極: Li → Li + e
なお、リチウム空気二次電池30では、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34が空気極32の一面側に密着して設けられるため、アルカリ電解液40は水酸化物イオン伝導性固体電解質体34の負極38側にのみに存在し、空気極32側には存在しない。この場合、正極反応に必要なHOは分子構造中に含水可能な水酸化物イオン伝導性固体電解質体においては浸入したHOを使用できるが、併せて空気中の水分を正極反応に必要なHOとして使用することもできる。したがって、電池動作を効率的に行うには、本発明の電池は加湿空気の存在下で使用されるのが好ましい。
(2a)空気極(正極)
空気極32は、リチウム空気電池における正極として機能するものであれば特に限定されず、酸素を正極活物質として利用可能な種々の空気極が使用可能である。空気極32の好ましい例としては、黒鉛等の酸化還元触媒機能を有するカーボン系材料、白金、ニッケル等の酸化還元触媒機能を有する金属、ペロブスカイト型酸化物、二酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化コバルト、スピネル酸化物等の酸化還元触媒機能を有する無機酸化物といった触媒材料が挙げられる。空気極32は、酸化還元触媒機能を有する触媒が担持された多孔質炭素材料であるのが好ましい。この場合、上記したような触媒材料をMg−Al型層状複水酸化物(LDH)からなる水酸化物イオン伝導性固体電解質板の空気極側にペースト化して塗布して空気極を形成してもよい。また、空気極32は、酸化還元触媒機能を有する無機酸化物微粒子で構成された多孔質材料であってもよく、その場合には多孔質材料の一面側に水酸化物イオン伝導性固体電解質体が膜状に形成されてなるのが好ましい。この場合、ペロブスカイト型酸化物の粉末粒子を焼結により多孔質体として成形し、この多孔質体の一面側にMg−Al型層状複水酸化物(LDH)を水熱法等により緻密に製膜して、空気極と水酸化物イオン伝導性固体電解質体の積層構造を形成してもよい。空気極32は導電材を含んでいてもよい。導電材は、導電性を有する材料であれば特に限定されないが、好ましい例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、鱗片状黒鉛のような天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛等のグラファイト類、炭素繊維、金属繊維等の導電性繊維類、銅、銀、ニッケル、アルミニウム等の金属粉末類、ポリフェニレン誘導体等の有機導電性材料、及びこれらの任意の混合物が挙げられる。
空気極32はバインダーを含んでいてもよい。バインダーは、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であってよく特に限定されないが、好ましい例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、及びこれらの任意の混合物が挙げられる。
空気極32は、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34と同質の水酸化物イオン伝導性固体電解質からなる物質との混合物又は複合体であることが好ましい。このような構成により、水酸化物イオン伝導性固体電解質体の表面積が増大し、正極反応で生成したOHイオンをより効果的に移動させることができる。
空気極32は水酸化物イオン伝導性固体電解質体34と反対側の面に正極集電体を備えたものであってもよい。この場合、正極集電体は空気極12に空気が供給されるように通気性を有するのが好ましい。正極集電体の好ましい例としては、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属板若しくは金属メッシュ、カーボンペーパー、及び酸化物導電体等が挙げられ、耐食性及び通気性の点でステンレス金網が特に好ましい。
(2b)水酸化物イオン伝導性固体電解質体
水酸化物イオン伝導性固体電解質体34は、水酸化物イオン伝導性無機固体電解質で構成され、空気極32で生成した水酸化物イオンをアルカリ電解液40に選択的に通過させることが可能なあらゆる部材であることができる。すなわち、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34は、空気中に含まれる二酸化炭素等の望ましくない物質の電池内への混入を阻止すると同時に、アルカリ電解液40中のリチウムイオンが空気極32まで移動するのを阻止する。したがって、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34は二酸化炭素を通さないものであることが望まれる。このため、水酸化物イオン伝導性無機固体電解質が緻密質セラミックスであるのが好ましい。このような緻密な水酸化物イオン伝導性固体電解質体は、アルキメデス法で算出して、88%以上の相対密度を有するのが好ましく、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは94%以上であるが、空気中に含まれる二酸化炭素等の望ましくない物質の電池内への混入を阻止できるのであればこれに限定されない。水酸化物イオン伝導性無機固体電解質は層状複水酸化物(LDH)であるのが好ましい。このような層状複水酸化物は水熱固化法によって緻密化されるのが好ましい。したがって、水熱固化を経ていない単なる圧粉体は、緻密でなく、溶液中で脆いことから本発明の水酸化物イオン伝導性固体電解質体として好ましくない。もっとも、水熱固化法によらなくても、緻密で硬い水酸化物イオン伝導性固体電解質体が得られるかぎりにおいて、あらゆる固化法が採用可能である。このように、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34は層状複水酸化物緻密体からなるものが好ましい。好ましい層状複水酸化物緻密体及びその製造方法については後述するものとする。
本発明の別の好ましい態様によれば、水酸化物イオン伝導性無機固体電解質が、NaCo、LaFeSr10、BiSr14Fe2456、NaLaTiO、RbLaNb、KLaNb、及びSrCo1.6Ti1.4(OH)・xHOからなる群から選択される少なくとも一種の基本組成を有するものであってもよい。これらの無機固体電解質は、国際公開第2011/108526号において、燃料電池用の水酸化物イオン伝導性固体電解質として開示されるものであり、焼結により上記基本組成の緻密質焼結体を作製後、還元・加水処理を行って水酸化物イオン伝導性を発現させることにより得ることができる。
水酸化物イオン伝導性固体電解質体34の形状は特に限定されず、緻密な板状及び膜状のいずれであってもよいが、板状に形成されてなるのが二酸化炭素の混入及びリチウムイオンの空気極への移動をより一層効果的に阻止できる点で好ましい。もっとも、水酸化物イオン伝導性固体電解質体14が、二酸化炭素の混入及びLiイオンの空気極への移動を十分に阻止できる程の緻密性を有するのであれば膜状に形成されるのも好ましい。板状の水酸化物イオン伝導性固体電解質体の好ましい厚さは、0.01〜0.5mmであり、より好ましくは0.01〜0.2mm、さらに好ましくは0.01〜0.1mmである。また、水酸化物イオン伝導性固体電解質体の水酸化物イオン伝導度は高ければ高い方が望ましいが、典型的には1×10−4〜1×10−1S/m(1×10−3〜1mS/cm)、より典型的には1.0×10−4〜1.0×10−2S/m(1.0×10−3〜1.0×10−1mS/cm)の伝導度を有する。
水酸化物イオン伝導性固体電解質体34は、水酸化物イオン伝導性を有する無機固体電解質を含んで構成される粒子群と、これら粒子群の緻密化や硬化を助ける補助成分との複合体であってもよい。あるいは、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34は、基材としての開気孔性の多孔質体と、この多孔質体の孔を埋めるように孔中に析出及び成長させた無機固体電解質(例えば層状複水酸化物)との複合体であってもよい。この多孔質体を構成する物質の例としては、アルミナ、ジルコニア等のセラミックスや、発泡樹脂又は繊維状物質からなる多孔性シート等の絶縁性の物質が挙げられる。
水酸化物イオン伝導性固体電解質体34上により安定に水酸化物イオンを保持するために、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34の片面又は両面に多孔質基材を設けてもよい。水酸化物イオン伝導性固体電解質体34の片面に多孔質基材を設ける場合には、多孔質基材を用意して、この多孔質基材に無機固体電解質を成膜する手法が考えられる。一方、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34の両面に多孔質基材を設ける場合には、2枚の多孔質基材の間に無機固体電解質の原料粉末を挟んで緻密化を行うことが考えられる。
(2c)セパレータ
セパレータ36は、リチウムイオン伝導性無機固体電解質で構成され、アルカリ電解液40と負極38とを隔離し、それによりアルカリ電解液40や水酸化物イオンが負極38と直接接触して反応してしまうのを防止することができる。したがって、無機固体電解質はリチウムイオンを選択的に通過させ、アルカリ電解液及び水酸化物イオン等を通過させない緻密質セラミックスであることが望まれる。また、無機固体電解質を金属リチウムよりも硬く構成することで、充電時に負極でリチウムデンドライトが成長してきてもセパレータ38で確実に阻止して、リチウムデンドライトによる正負極間の短絡を回避することも可能である。このため、有機固体電解質のセパレータは本発明では使用されない。無機固体電解質は、アルカリ電解液及び水酸化物イオン等が通過する連通孔が存在すると負極の劣化に繋がるため緻密であることが望ましく、例えば、90%以上の相対密度を有するのが好ましく、より好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上であり、このような高い相対密度は無機固体電解質の原料粉末の粒径及び焼結温度等を適宜制御することにより実現することができる。なお、相対密度は、アルキメデス法により測定することができる。無機固体電解質は10−5S/cm以上のリチウムイオン伝導率を有するのが好ましく、より好ましくは10−4S/cm以上のリチウムイオン伝導率を有する。
リチウムイオン伝導性無機固体電解質の好ましい例としては、ガーネット系セラミックス材料、窒化物系セラミックス材料、ペロブスカイト系セラミックス材料、及びリン酸系セラミックス材料からなる群から選択される少なくとも一種が挙げられる。ガーネット系セラミックス材料の例としては、Li−La−Zr−O系材料(具体的には、LiLaZr12など)、Li−La−Ta−O系材料(具体的には、LiLaTa12など)が挙げられ、特開2011−051800号公報、特開2011−073962号公報及び特開2011−073963号公報に記載されているものも用いることができる。窒化物系セラミックス材料の例としては、LiN、LiPONなどが挙げられる。ペロブスカイト系セラミックス材料の例としては、Li−La−Ti−O系材料(具体的には、LiLa1−xTi(0.04≦x≦0.14)など)が挙げられる。リン酸系セラミックス材料の例としては、Li−Al−Ti−P−O,Li−Al−Ge−P−O、及びLi−Al−Ti−Si−P−O(具体的には、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦0.4、0<y≦0.6)など)が挙げられる。
特に好ましいリチウムイオン伝導性無機固体電解質は、負極リチウムと直接接触しても反応が起きない点で、ガーネット系セラミックス材料である。とりわけ、Li、La、Zr及びOを含んで構成されるガーネット型又はガーネット型類似の結晶構造を有する酸化物焼結体が、焼結性に優れて緻密化しやすく、かつ、イオン伝導率も高いことから好ましい。この種の組成のガーネット型又はガーネット型類似の結晶構造はLLZ結晶構造と呼ばれ、CSD(Cambridge Structural Database)のX線回折ファイルNo.422259(LiLaZr12)に類似のXRDパターンを有する。なお、No.422259と比較すると構成元素が異なり、またセラミックス中のLi濃度などが異なる可能性があるため、回折角度や回折強度比が異なる場合もある。Laに対するLiのモル数の比Li/Laは2.0以上2.5以下であることが好ましく、Laに対するZrのモル比Zr/Laは0.5以上0.67以下であるのが好ましい。このガーネット型又はガーネット型類似の結晶構造はNb及び/又はTaをさらに含んで構成されるものであってもよい。すなわち、LLZのZrの一部がNb及びTaのいずれか一方又は双方で置換されることにより、置換前に比べて伝導率を向上させることができる。ZrのNb及び/又はTaによる置換量(モル比)は、(Nb+Ta)/Laのモル比が0.03以上0.20以下となる量にすることが好ましい。また、このガーネット系酸化物焼結体はAl及び/又はMgをさらに含んでいるのが好ましく、これらの元素は結晶格子に存在してもよいし、結晶格子以外に存在していてもよい。Alの添加量は焼結体の0.01〜1質量%とするのが好ましく、Laに対するAlのモル比Al/Laは、0.008〜0.12であるのが好ましい。Mgの添加量は0.01〜1質量%以上が好ましく、より好ましくは0.05〜0.30質量%である。Laに対するMgのモル比Mg/Laは、0.0016〜0.07であるのが好ましい。
(2d)負極
負極38は、リチウムを含んで構成され、放電時に負極でリチウムがリチウムイオンに酸化されるものであれば特に限定されず、金属リチウム、リチウム合金、リチウム化合物等を含んで構成されることができる。リチウムは他の金属元素と比べて高い理論電圧及び電気化学当量を有するとの点で負極材料として優れる一方、充電時にデンドライトを成長させてしまうことがある。しかし、本発明によれば無機固体電解質のセパレータ36でデンドライトの貫通を阻止し、正負極間の短絡を回避することができる。負極38を構成する材料の好ましい例としては、金属リチウム、リチウム合金、リチウム化合物等が挙げられ、リチウム合金の例としては、リチウムアルミニウム、リチウムシリコン、リチウムインジウム、リチウム錫などが挙げられ、リチウム化合物の例としては、窒化リチウム、リチウムカーボン等が挙げられるが、金属リチウムが大容量及びサイクル安定性の観点からより好ましい。
負極38には負極集電体を備えたものであってもよい。負極集電体の好ましい例としては、ステンレス鋼、銅、ニッケル、白金、貴金属等の金属板や金属メッシュ、カーボンペーパー、酸化物導電体等が挙げられる。
負極38は、セパレータとリチウムイオン授受可能に設けられていれば、その配置は特に限定されない。したがって、負極38はセパレータ36と直接接触してなるものであってもよいし、非水系電解液を介して間接的に接触する構成としてもよい。
(2e)アルカリ電解液
アルカリ電解液40は、アルカリ性の水系電解液である。アルカリ電解液40は、リチウムイオン含有水溶液が充電可能性の観点から好ましいが、放電時に負極38からリチウムイオンが供給されれば足りるため、充電末状態においては必ずしもリチウムイオンを含まなくてもよい。アルカリ電解液中のリチウムイオンが負極反応に関与する一方、アルカリ電解液中の水酸化物イオンが正極反応に関与する。アルカリ電解液の好ましい例としては、水酸化リチウムを水又は水系溶媒に溶解させたものが挙げられ、特に好ましくは水酸化リチウム水溶液である。また、アルカリ電解液はリチウムハライドを含むものであってもよく、リチウムハライドの好ましい例としては、フッ化リチウム(LiF)、塩化リチウム(LiCl)、臭化リチウム(LiBr)、ヨウ化リチウム(LiI)等が挙げられる。
アルカリ電解液40には、充電容量を上げるため、放電生成物として水酸化リチウム一水和物等の粉末を予め混合させておいてもよく、これは放電末状態で電池を構築する場合に特に有利となる。すなわち、充電が進むにつれて電解液中のリチウムイオン濃度及び水酸化物イオン濃度が下がるべきところ、水酸化リチウム一水和物の粉末が電解液中に溶解することでリチウムイオン及び水酸化物イオンが電解液に新たに供給される。
電解液の漏洩を防止するために電解液をゲル化してもよい。ゲル化剤としては電解液の溶媒を吸収して膨潤するようなポリマーを用いるのが望ましく、ポリエチレンオキサイド,ポリビニルアルコール,ポリアクリルアミドなどのポリマーやデンプンが用いられる。
(2f)電池容器
空気極32、水酸化物イオン伝導性固体電解質体34、アルカリ電解液40、セパレータ36及び負極38は電池容器に収容されることができる。この容器は、空気極32を外部空気と接触可能にするための空気孔を有するのが好ましい。電池容器の材質、形状及び構造は特に限定されないが、電解液への空気(特に二酸化炭素)の混入及び電解液の漏れが無いように構成されることが望まれる。
電池容器は、正極容器及び負極容器を、ガスケットを介して互いに嵌合可能に備えてなるのが好ましい。また、電池容器(特に負極容器)の内壁と負極との間に導電性緩衝材を介在させて、充放電による負極の厚さの変動によらず負極38と電池容器又は負極端子との接続を常に保つ構成とするのが好ましい。すなわち、導電性緩衝材の厚さが弾性的に変動可能なため負極38と電池容器(特に負極容器)との接続が常に保たれる。導電性緩衝材の好ましい例としては、カーボンフェルト、ステンレス製金属繊維を綿状にしたウェブ等が挙げられる。
この態様によるリチウム空気二次電池が図3に示される。同図に示されるリチウム空気二次電池50は、少なくとも空気極52を収容する正極容器62と、負極58側に設けられる負極容器64とを備えてなる。正極容器62には空気孔62aが設けられ、空気が空気極52に到達可能とされてなる。正極容器62がガスケット66,68及びその間のセパレータ56を介して負極容器64と嵌合され、これにより電池容器内の密閉性が確保される。具体的には、正極容器62の底部に空気極52及び水酸化物イオン伝導性固体電解質体54が順に積層され、水酸化物イオン伝導性固体電解質体54上には正極容器62の内周縁に沿って正極ガスケット66が配設されるとともに、正極ガスケット66及び水酸化物イオン伝導性固体電解質体54によって形成された空間には電解液60が正極ガスケット66の上端と同じ高さとなるように充填される。セパレータ56は、正極ガスケット66に接しながら電解液60を正極ガスケット66及び水酸化物イオン伝導性固体電解質体34で形成される空間に封じ込めるように設けられる。セパレータ56上の中央部分には負極68及び導電性緩衝材70が積層される一方、セパレータ56上の正極容器42の内周縁に沿って正極ガスケット68が配設される。
リチウム空気二次電池50は放電末状態で構築してもよいし、充電末状態として構築してもよい。すなわち、放電末状態で構築する場合には、負極58は先ず負極集電体のみで構成しておき、充電時に金属リチウムを析出させて負極としての機能を付与すればよい。
一方、充電末状態で構築する場合にはセパレータ56上に金属リチウム及び負極集電体を積層して負極58を構成すればよい。負極容器64の外径は正極容器62の内径よりも小さく設計されており、正極容器62の内周縁に沿って配設された負極ガスケット68を介して正極容器62と嵌合される。このように本態様のリチウム空気二次電池50は、空気極52、水酸化物イオン伝導性固体電解質体54、電解液60、セパレータ56、負極58及び導電性緩衝材70が、正極容器62及び負極容器64によってガスケット66,68を介して挟持される構成を有しており、それにより空気孔52a以外の部分の気密性及び水密性が確保される。したがって、ガスケット66,68は気密性及び水密性を確保できるものであれば材質、形状及び構造は特に限定されないが、ナイロン等の絶縁性を有する材質で構成されるのが好ましい。このようなリチウム空気二次電池50によれば、空気成分(特に二酸化炭素)の電池内部、特に電解液への侵入を、水酸化物イオン伝導性固体電解質体54及びガスケット66,68を介して確実に阻止することができる。
本発明に使用可能なリチウム空気二次電池は、あらゆる形状であることができ、例えば、コイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型等であることができる。また、小型の二次電池のみならず、電気自動車等に用いる大型の二次電池等にも適用可能である。
本発明に使用可能なリチウム空気二次電池は、充電専用の正極を更に備えていてもよい(例えば特開2010−176941号公報を参照)。充電専用正極を備えることで、水酸化物イオン伝導性固体電解質体の水酸化物イオン伝導性が低い場合でも、充電時にはこれを利用せずに充電専用正極を用いることができ、それにより充電を高速に行うことができる。その上、充電時における空気極での酸素の発生を回避して空気極の腐食や劣化を防ぐこともできる。充電専用正極の好ましい例としては、カーボンあるいは金属チタンメッシュが挙げられる。
層状複水酸化物緻密体及びその製造方法
前述のとおり、本発明に使用可能な金属空気二次電池における水酸化物イオン伝導性固体電解質体として、層状複水酸化物緻密体を用いるのが好ましい。好ましい層状複水酸化物緻密体は、一般式:M2+ 1−x3+ (OH)n− x/n・mHO(式中、M2+は2価の少なくとも一種以上の陽イオン、M3+は少なくとも一種以上の3価の陽イオンであり、An−はn価の陰イオン、nは1以上の整数、xは0.1〜0.4である)で示される層状複水酸化物を主相として含むものであり、好ましくは上記層状複水酸化物のみから実質的になる(又はのみからなる)。
上記一般式において、M2+は任意の2価の陽イオンでありうるが、好ましい例としてはMg2+、Ca2+及びZn2+が挙げられ、より好ましくはMg2+である。M3+は任意の3価の陽イオンでありうるが、好ましい例としてはAl3+又はCr3+が挙げられ、より好ましくはAl3+である。An−は任意の陰イオンでありうるが、好ましい例としてはOH及びCO 2−が挙げられる。したがって、上記一般式は、少なくともM2+がMg2+を、M3+がAl3+を含み、An−がOH及び/又はCO 2−を含むのが好ましい。nは1以上の整数であるが、好ましくは1又は2である。xは0.1〜0.4であるが、好ましくは0.2〜0.35である。
前述のとおり、層状複水酸化物緻密体は、好ましくは88%以上の相対密度を有し、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは94%以上である。したがって、層状複水酸化物緻密体はクラックを実質的に含まないのが好ましく、より好ましくはクラックを全く含まない。
層状複水酸化物緻密体は、層状複水酸化物主相が、示差熱分析において300℃以下に明確な吸熱ピークが観察されない層状複水酸化物粒子から構成されるのが好ましい。すなわち、示差熱分析において主に200℃近辺に観測される明確な吸熱ピークは層間水の脱離によるものと言われており、それに伴って急激に層間距離が変化するなどの大きな構造変化があるとされ、安定な温度領域が狭い可能性が推測されるからである。
層状複水酸化物緻密体は、あらゆる方法によって作製されたものであってもよいが、以下に好ましい製造方法の一態様を説明する。この製造方法は、ハイドロタルサイトに代表される層状複水酸化物の原料粉末を成形及び焼成して酸化物焼成体とし、これを層状複水酸化物へ再生した後、余剰の水分を除去することにより行われる。この方法によれば、88%以上の相対密度を有する高品位な層状複水酸化物緻密体を簡便に且つ安定的に提供及び製造することができる。
(1)原料粉末の用意
原料粉末として、一般式:M2+ 1−x3+ (OH)n− x/n・mHO(式中、M2+は2価の陽イオン、M3+は3価の陽イオンであり、An−はn価の陰イオン、nは1以上の整数、xは0.1〜0.4である)で表される層状複水酸化物の粉末を用意する。上記一般式において、M2+は任意の2価の陽イオンでありうるが、好ましい例としてはMg2+、Ca2+及びZn2+が挙げられ、より好ましくはMg2+である。M3+は任意の3価の陽イオンでありうるが、好ましい例としてはAl3+又はCr3+が挙げられ、より好ましくはAl3+である。An−は任意の陰イオンでありうるが、好ましい例としてはOH及びCO 2−が挙げられる。したがって、上記一般式は、少なくともM2+がMg2+を、M3+がAl3+を含み、An−がOH及び/又はCO 2−を含むのが好ましい。nは1以上の整数であるが、好ましくは1又は2である。xは0.1〜0.4であるが、好ましくは0.2〜0.35である。このような原料粉末は市販の層状複水酸化物製品であってもよいし、硝酸塩や塩化物を用いた液相合成法等の公知の方法にて作製した原料であってもよい。原料粉末の粒径は、所望の層状複水酸化物緻密体が得られる限り限定されないが、体積基準D50平均粒径が0.1〜1.0μmであるのが好ましく、より好ましくは0.3〜0.8μmである。原料粉末の粒径が細かすぎると粉末が凝集しやすく、成形時に気孔が残留する可能性が高く、大きすぎると成形性が悪くなるためである。
所望により、原料粉末を仮焼して酸化物粉末としてもよい。この際の仮焼温度は、構成するM2+及びM3+によって多少の差があるが、500℃以下が好ましく、より好ましくは380〜460℃とし、原料粒径が大きく変化しない領域で行う。
(2)成形体の作製
原料粉末を成形して成形体を得る。この成形は、成形後且つ焼成前の成形体(以下、成形体という)が、43〜65%、より好ましくは45〜60%であり、さらに好ましくは47%〜58%の相対密度を有するように、例えば加圧成形により行われるのが好ましい。成形体の相対密度は、成形体の寸法及び重量から密度を算出し、理論密度で除して求められるが、成形体の重量は吸着水分の影響を受けるため、一義的な値を得るために、室温、相対湿度20%以下のデシケータ内で24時間以上保管した原料粉末を用いた成形体か、もしくは成形体を前記条件下で保管した後に相対密度を測定するのが好ましい。ただし、原料粉末を仮焼して酸化物粉末とした場合は、成形体の相対密度が26〜40%であるのが好ましく、より好ましくは29〜36%である。なお、酸化物粉末を用いる場合の相対密度は、層状複水酸化物を構成する各金属元素が仮焼により各々酸化物に変化したと仮定し、各酸化物の混合物として求めた換算密度を分母として求めた。一例に挙げた加圧成形は、金型一軸プレスにより行ってもよいし、冷間等方圧加圧(CIP)により行ってもよい。冷間等方圧加圧(CIP)を用いる場合は原料粉末をゴム製容器中に入れて真空封じするか、あるいは予備成形したものを用いるのが好ましい。その他、スリップキャストや押出成形など、公知の方法で成形してもよく、成形方法については特に限定されない。ただし、原料粉末を仮焼して酸化物粉末とした場合は、乾式成形法に限られる。これらの成形体の相対密度は、得られる緻密体の強度だけではなく、通常板状形状を有する層状複水酸化物の配向度への影響もあることから、その用途等を考慮して成形時の相対密度を上記の範囲で適宜設定するのが好ましい。
(3)焼成工程
上記工程で得られた成形体を焼成して酸化物焼成体を得る。この焼成は、酸化物焼成体が、成形体の重量の57〜65%の重量となり、且つ/又は、成形体の体積の70〜76%以下の体積となるように行われるのが好ましい。成形体の重量の57%以上であると、後工程の層状複水酸化物への再生時に再生できない異相が生成しにくくなり、65%以下であると焼成が十分に行われて後工程で十分に緻密化する。また、成形体の体積の70%以上であると、後工程の層状複水酸化物への再生時に異相が生成にくくなるとともに、クラックも生じにくくなり、76%以下であると、焼成が十分に行われて後工程で十分に緻密化する。原料粉末を仮焼して酸化物粉末とした場合は、成形体の重量の85〜95%、及び/又は成形体の体積の90%以上の酸化物焼成体を得るのが好ましい。原料粉末が仮焼されるか否かに関わらず、焼成は、酸化物焼成体が、酸化物換算で20〜40%の相対密度を有するように行われるのが好ましく、より好ましくは20〜35%であり、さらに好ましくは20〜30%である。ここで、酸化物換算での相対密度とは、層状複水酸化物を構成する各金属元素が焼成により各々酸化物に変化したと仮定し、各酸化物の混合物として求めた換算密度を分母として求めた相対密度である。酸化物焼成体を得るための好ましい焼成温度は400〜850℃であり、より好ましくは700〜800℃である。この範囲内の焼成温度で1時間以上保持されるのが好ましく、より好ましい保持時間は3〜10時間である。また、急激な昇温により水分や二酸化炭素が放出して成形体が割れるのを防ぐため、上記焼成温度に到達させるための昇温は100℃/h以下の速度で行われるのが好ましく、より好ましくは5〜75℃/hであり、さらに好ましくは10〜50℃/hである。したがって、昇温から降温(100℃以下)に至るまでの全焼成時間は20時間以上確保するのが好ましく、より好ましくは30〜70時間、さらに好ましくは35〜65時間である。
(4)層状複水酸化物への再生工程
上記工程で得られた酸化物焼成体を上述したn価の陰イオン(An−)を含む水溶液中又はその直上に保持して層状複水酸化物へと再生し、それにより水分に富む層状複水酸化物固化体を得る。すなわち、この製法により得られる層状複水酸化物固化体は必然的に余分な水分を含んでいる。なお、水溶液中に含まれる陰イオンは原料粉末中に含まれる陰イオンと同種の陰イオンとしてよいし、異なる種類の陰イオンとしてもよい。酸化物焼成体の水溶液中又は水溶液直上での保持は密閉容器内で水熱合成の手法により行われるのが好ましく、そのような密閉容器の例としてはテフロン製の密閉容器が挙げられ、より好ましくはその外側にステンレス製等のジャケットを備えた密閉容器である。層状複水酸化物化は、酸化物焼成体を20℃以上200℃未満で、少なくとも酸化物焼成体の一面が水溶液に接する状態に保持することにより行われるのが好ましく、より好ましい温度は50〜180℃であり、さらに好ましい温度は100〜150℃である。このような層状複水酸化物化温度で酸化物焼結体が1時間以上保持されるのが好ましく、より好ましくは2〜50時間であり、さらに好ましくは5〜20時間である。このような保持時間であると十分に層状複水酸化物への再生を進行させて異相が残るのを回避又は低減できる。なお、この保持時間は、長すぎても特に問題はないが、効率性を重視して適時設定すればよい。
層状複水酸化物への再生に使用するn価の陰イオンを含む水溶液の陰イオン種として空気中の二酸化炭素(炭酸イオン)を想定する場合は、イオン交換水を用いることが可能である。なお、密閉容器内の水熱処理の際には、酸化物焼成体を水溶液中に水没させてもよいし、治具を用いて少なくとも一面が水溶液に接する状態で処理を行ってもよい。少なくとも一面が水溶液に接する状態で処理した場合、完全水没と比較して余分な水分量が少ないので、その後の工程が短時間で済むことがある。ただし、水溶液が少なすぎるとクラックが発生しやすくなるため、焼成体重量と同等以上の水分を用いるのが好ましい。
(5)脱水工程
上記工程で得られた水分に富む層状複水酸化物固化体から余剰の水分を除去する。こうして本発明の層状複水酸化物緻密体が得られる。この余剰の水分を除去する工程は、300℃以下、除去工程の最高温度での推定相対湿度25%以上の環境下で行われるのが好ましい。層状複水酸化物固化体からの急激な水分の蒸発を防ぐため、室温より高い温度で脱水する場合は層状複水酸化物への再生工程で使用した密閉容器中に再び封入して行うことが好ましい。その場合の好ましい温度は50〜250℃であり、さらに好ましくは100〜200℃である。また、脱水時のより好ましい相対湿度は25〜70%であり、さらに好ましくは40〜60%である。脱水を室温で行ってもよく、その場合の相対湿度は通常の室内環境における40〜70%の範囲内であれば問題はない。
本発明を以下の例によってさらに具体的に説明する。
例1
本発明の金属空気二次電池に用いるための水酸化物イオン伝導性固体電解質体として、相対密度が93%で、直径13mm、厚さ0.5mmの円板状のハイドロタルサイト緻密体(以下、ハイドロタルサイト試験片という)を以下のようにして作製した。なお、ハイドロタルサイトは代表的な層状複水酸化物の一種である。原料粉末として、市販の層状複水酸化物であるハイドロタルサイト粉末(DHT-6、協和化学工業株式会社製)粉末を用意した。この原料粉末の組成はMg2+ 0.75Al3+ 0.25(OH)CO n− 0.25/n・mHOであった。原料粉末を直径16mmの金型に充填して200kgf/cmの成形圧で一軸プレス成形して、相対密度48%、厚さ約2mmの成形体を得た。なお、この相対密度の測定は、室温、相対湿度20%以下で24時間保管した成形体について行った。得られた成形体をアルミナ鞘中で焼成した。この焼成は、急激な昇温により水分や二酸化炭素が放出して成形体が割れるのを防ぐため、100℃/h以下の速度で昇温を行い、700℃に達した時点で5時間保持した後、冷却することにより行った。この昇温から降温(100℃以下)に至るまでの全焼成時間は60時間であった。こうして得られた焼成体は、成形体の重量の62%及び成形体の体積の74%の重量及び体積を有し、酸化物換算で22%の相対密度を有していた。この焼成体を、外側にステンレス製ジャケットを備えたテフロン製の密閉容器に大気中でイオン交換水と共に封入し、100℃で5時間保持することを含む再生条件で水熱処理を施して、試料を得た。室温まで冷めた試料は余分な水分を含んでいるため、ろ紙等で軽く表面の水分を拭き取った。こうして得られた試料を20〜30℃、相対湿度が40〜60%程度の室内で自然脱水(乾燥)して試験片を得た。得られた試験片を目視にて観察したところ、クラックは観察されなかった。
試験片の寸法及び重量から密度を算出し、この密度を理論密度で除することにより試験片の相対密度を決定したところ、93%であった。なお、理論密度の算出にあたり、Mg/Al=3のハイドロタルサイト理論密度としてJCPDSカードNo.22−0700に記載の2.06g/cmを、Mg/Al=2のハイドロタルサイトの理論密度としてJCPDSカードNo.70−2151に記載される2.09g/cmとを用いた。
また、X線回折装置(D8 ADVANCE、Bulker AXS社製)により、電圧:40kV、電流値:40mA、測定範囲:5〜70°の測定条件で、試験片の結晶相を測定し、JCPDSカードNO.35−0965に記載されるハイドロタルサイトの回折ピークを用いて同定し、以下の基準に従い評価した。その結果、ハイドロタルサイトに起因するピークのみが観察された。
例2
例1で得られたハイドロタルサイト試験片の亜鉛空気電池の構成における伝導度を確認するために、簡易的に亜鉛空気電池を構築して伝導度の測定を行った。図4にその測定系の概略図を示す。図4に示される測定系は、固体電解質体としてハイドロタルサイト試験片を用いた亜鉛空気電池100を含む測定系である。この亜鉛空気電池100は、負極102として亜鉛箔(株式会社ニラコ製、厚さ0.05mm×幅5mm×長さ50mm)を、電解液104として1mol/lのKOH水溶液を、空気極(正極)106として白金担持カーボン触媒(E−TEK製、7mm角)を、正極集電体108として白金メッシュ(株式会社ニラコ製、7mm角)を備えたものである。空気極(正極)106はハイドロタルサイト試験片110及び不織布112を介して電解液104と水酸化物イオン伝導可能に隔離されてなる一方、ハイドロタルサイト試験片110は不織布112を通じて電解液104と接触可能な構成となっている。なお、空気極106としての白金担持カーボン触媒は、片側にカーボンメッシュを備え、もう片側のメッシュ上にカーボンと白金の混合粉を付着させたもの(白金担持量:5g/m)ものであり、カーボンメッシュ側を正極集電体108に向けて使用した。負極102及び正極集電体108を介して亜鉛空気電池100を電気化学測定装置114に接続して測定系を構築した。この電気化学測定装置114は、ポテンショ/ガルバノスタット(Sorlartron社製、1287型)及び周波数応答アナライザ(FRA)(Sorlartron社製、1260型)を組み合わせたものである。このようにして電気化学測定装置114と接続された亜鉛空気電池100を恒温恒湿槽116(ヤマト科学株式会社製、恒温恒湿器IW222)内に設置して、交流インピーダンス測定及び定電流測定を行った。
(交流インピーダンス測定)
上記得られた測定系を用いて、30、40、60及び80℃の4点の各温度において、40、70及び90%の3点の相対湿度で、合計12点のデータを取得した。擬似四端子での交流インピーダンス法によって得られた抵抗成分を用いて、下記式によりイオン伝導度を算出した。このとき温度及び湿度を一定に保持するように制御した(温度変動幅は±0.1℃、湿度変動幅は±2%であった)。
Figure 2014225344
ここで、σは伝導度(S/cm)、Rは抵抗(Ω)、Lは試料の厚さ(cm)、Sは電極面積(cm)である。この交流インピーダンス測定は、測定温度30〜80℃、相対湿度40〜90%(共に恒温恒湿器の設定値)、周波数:1MHz〜0.1Hz、交流電圧振幅:10mVの条件で行った。なお、この測定は、温度及び湿度を設定して20分後、すなわち起電力の値が安定した後に開始した。
(定電流測定)
また、放電曲線を得て充放電特性を評価するために、直流で定電流を流した際の電圧の値を記録した。この定電流測定は、測定温度80℃、相対湿度90%(恒温恒湿器の設定値)、電流:1×10−6A、及び測定時間:5分の条件で行った。
(結果)
表1に交流インピーダンス法により得られたイオン伝導度を示す。また、図5にはイオン伝導度の温度依存性が、図6にはイオン伝導度の相対湿度依存性が示される。さらに、図7には定電流測定により得られた充放電特性を示す。
Figure 2014225344
図5に示されるように、ハイドロタルサイト試験片はイオン伝導度の温度依存性が大きく、それ故活性化エネルギーが大きいため、伝導度を一定範囲に保つための温度領域が狭く、僅かな温度変化で伝導度が影響を受けやすい(図5に示される各線の傾きに基づいて各相対湿度での活性化エネルギーを算出すると、相対湿度90%では0.61eV、70%では0.47eV、40%では0.30eVである)。すなわち、活性化エネルギーが小さいイオン伝導体の場合には温度変化に対するイオン伝導度の変化が鈍感となることから、ある一定の伝導度を得るための温度範囲が広いが、ハイドロタルサイトのような水酸化物イオン伝導性固体電解質体にあってはそれが当てはまらないといえる。また、図6に示されるように、ハイドロタルサイト試験片は湿度に対してもイオン伝導度が大きく変化する。したがって、安定した出力を得るためには温度及び/又は湿度、好ましくはそれらの両方を略一定に、好ましくは一定に制御することが効果的であるといえる。
10 亜鉛空気二次電池
12 空気極(正極)
14 水酸化物イオン伝導性固体電解質体
16 金属負極
18 正極集電体
20 電池容器
20a 空気孔
22 正極容器
24 負極容器
26 正極ガスケット
28 負極ガスケット
30,50 リチウム空気二次電池
32,52 空気極(正極)
34,54 水酸化物イオン伝導性固体電解質体
36,56 セパレータ
38,58 負極
40,60 アルカリ電解液
62 正極容器
62a 空気孔
64 負極容器
66 正極ガスケット
68 負極ガスケット
70 導電性緩衝材

Claims (12)

  1. 金属空気二次電池の使用方法であって、前記金属空気二次電池が、水酸化物イオン伝導性固体電解質体と、前記固体電解質体の一面側に密着して設けられる正極としての空気極と、前記固体電解質体の他面側に設けられる金属負極とを備えたものであり、
    前記金属空気二次電池の温度及び/又は前記空気極に供給される空気中の湿度を略一定に制御することを含む、金属空気二次電池の使用方法。
  2. 前記金属空気二次電池の温度及び前記空気極と接触可能な空気中の湿度の両方が略一定に制御される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記電池を収納した容器内に、外部より、湿度を略一定に調整された空気を送り込むことを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記金属空気二次電池の温度が、±5℃未満の温度変動幅に収まるように制御される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記空気極に供給される空気中の湿度が、±5%未満の相対湿度変動幅に収まるように制御される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記水酸化物イオン伝導性固体電解質体が、
    一般式:M2+ 1−x3+ (OH)n− x/n・mH
    (式中、M2+は少なくとも一種以上の2価の陽イオン、M3+は少なくとも一種以上の3価の陽イオンであり、An−はn価の陰イオン、nは1以上の整数、xは0.1〜0.4である)
    で示される層状複水酸化物からなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記一般式のうち、少なくともM2+がMg2+を、M3+がAl3+を含み、An−がOH及び/又はCO 2−を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記水酸化物イオン伝導性固体電解質体が、88%以上の相対密度を有する層状複水酸化物緻密体である、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 前記金属負極が亜鉛又は亜鉛合金を含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記金属負極がリチウム又はリチウム合金を含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記固体電解質体と前記負極の間にアルカリ電解液を使用する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記固体電解質体と前記負極の間に電解液としてリチウムイオン含有水溶液を使用する、請求項1〜8及び10のいずれか一項に記載の方法。
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