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JP2014220290A - デバイス製造方法、評価方法、及び評価装置 - Google Patents

デバイス製造方法、評価方法、及び評価装置 Download PDF

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JP2014220290A
JP2014220290A JP2013096825A JP2013096825A JP2014220290A JP 2014220290 A JP2014220290 A JP 2014220290A JP 2013096825 A JP2013096825 A JP 2013096825A JP 2013096825 A JP2013096825 A JP 2013096825A JP 2014220290 A JP2014220290 A JP 2014220290A
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Kazuhiko Fukazawa
和彦 深澤
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Abstract

【課題】ある加工条件のもとでの加工により基板に形成されたパターンのその加工条件を効率的に評価する。【解決手段】デバイス製造方法は、露光装置における露光工程及びコータ・デベロッパにおける現像工程を含む加工工程を経て、ウェハの表面にパターンを形成し(ステップ140)、そのウェハの表面を照明し、そのウェハの表面から射出した光を受光し(ステップ144)、受光した光に基づいて、そのパターンの露光条件を算出し(ステップ148,152)、算出したそのパターンのその露光条件と、露光工程におけるパターンの露光条件の良否を規定する良品範囲マップとを比較し、そのパターンの露光条件の良否を判定する(ステップ154)。【選択図】図17

Description

本発明は、基板の表面にパターンを形成する工程を含むデバイス製造方法、及び基板の表面に形成されたパターンの加工条件又は露光条件の良否を判定する評価技術に関する。
デバイス(半導体デバイス等)を製造するためのリソグラフィ工程で使用されるスキャニングステッパー又はステッパー等の露光装置においては、露光量(いわゆる、ドーズ)、フォーカス位置(投影光学系の像面に対する露光対象の基板のデフォーカス量)、及び露光波長等の複数の露光条件を高精度に管理する必要がある。そのためには、露光装置で基板を露光して、露光された基板に形成されるパターン等を用いて、その露光装置の実際の露光条件を高精度に検査する必要がある。
例えば露光装置のフォーカス位置の従来の検査方法として、主光線が傾斜した照明光でレチクルの評価用のパターンを照明し、ステージで基板の高さを変化させながらそのパターンの像をその基板の複数のショットに順次露光し、露光後の現像によって得られたレジストパターンの横ずれ量を計測し、この計測結果から各ショットの露光時のフォーカス位置を検査する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許出願公開第2002/0100012号明細書
従来のフォーカス位置の検査方法においては、検査のために露光及び現像の工程が必要であるため、計測時間が長くなっていた。
また、従来のフォーカス位置の検査方法では、専用の評価用のパターンを露光する必要があり、実デバイス用のパターンを露光する場合の評価が困難であった。
本発明の態様は、このような問題に鑑みてなされたものであり、所定の加工条件(例えば露光条件)のもとでの加工により基板に形成されたパターンの加工条件を効率的に評価することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、加工装置による加工工程を経て、基板の表面にパターンを形成し、その基板の表面を照明し、その基板の表面から射出した光を受光し、受光した光に基づいて、そのパターンの加工条件を算出し、算出したそのパターンのその加工条件と、加工工程におけるパターンの加工条件の良否を規定するデータとを比較し、そのパターンの加工条件の良否を判定することを含むデバイス製造方法が提供される。
また、第2の態様によれば、露光装置による露光工程を経て、表面に検査対象のパターンが形成された基板の該表面を照明し、その基板の表面から射出した光を受光し、受光した光に基づいて、そのパターンの露光条件を算出し、算出したそのパターンのその露光条件と、該露光工程におけるパターンの露光条件の良否を規定するデータとを比較し、そのパターンの露光条件の良否を判定することを含む評価方法が提供される。
また、第3の態様によれば、加工装置による加工工程を経て、表面にパターンが形成された基板の該表面を照明する照明部と、その基板の表面から射出した光を検出する検出部と、その検出部で検出された光に基づいてそのパターンの加工条件を算出し、算出した加工条件と、加工工程におけるパターンの加工条件の良否を規定するデータとを比較し、そのパターンの加工条件の良否を判定する演算部と、を備える評価装置が提供される。
本発明の態様によれば、ある加工条件又は露光条件のもとでの加工又は露光により基板に形成されたパターンのその加工条件又は露光条件を効率的に評価できる。
(a)は実施形態に係る評価装置の全体構成を示す図、(b)はデバイス製造システムを示すブロック図である。 (a)は光路上に偏光フィルタが挿入された評価装置を示す図、(b)は半導体ウェハの表面のパターンの一例を示す平面図、(c)は条件振りウェハの一例を示す平面図である。 (a)は繰り返しパターンの凹凸構造を示す拡大斜視図、(b)は直線偏光の入射面と繰り返しパターンの周期方向(又は繰り返し方向)との関係を示す図である。 評価条件を定める方法(評価条件出し)の一例を示すフローチャートである。 (a)はウェハの一例を示す平面図、(b)は一つのショットを示す拡大図、(c)はショット中の複数の設定領域の配列の一例を示す拡大図である。 複数の回折条件で撮像されたウェハの像を示す図である。 (a)は複数のフォーカス変化曲線を示す図、(b)は複数のドーズ変化曲線を示す図である。 (a)及び(b)はそれぞれ2つの回折条件で計測されたフォーカス変化曲線及びドーズ変化曲線を示す図である。 (a)はフォーカス位置の残差を示す図、(b)は露光量の差分を示す図である。 (a)及び(b)はそれぞれ2つの回折条件で計測されたドーズ変化曲線及びフォーカス変化曲線を示す図である。 (a)はウェハ面の露光量の分布の一例を示す図、(b)はウェハ面のフォーカス値の分布の一例を示す図である。 良品範囲マップの作成方法(条件出し)の一例を示すフローチャートである。 第1のプロセスウィンドウを示す図である。 第2のプロセスウィンドウを示す図である。 第3のプロセスウィンドウを示す図、(b)は第3の評価点のパターンの一例を示す拡大図である (a)は第1の実施形態の良品範囲マップの一例を示す図、(b)は第2の実施形態の良品範囲マップの一例を示す図である。 パターンの露光条件の評価方法の一例を示すフローチャートである。 (a)はウェハの要部を示す拡大断面図、(b)は後工程のウェハの要部を示す拡大断面図、(c)はさらに後工程のウェハを示す拡大断面図、(d)はウェハに形成されたパターンの一部を示す拡大断面図、(e)は2つのスペーサ変化曲線及びその残差を示す図、(f)は2つのエッチング変化曲線及びその差分を示す図である。 第2の実施形態の評価条件出しの一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態におけるパターンの加工条件の評価方法の一例を示すフローチャートである。 (a)は第3の実施形態の評価装置の構成を示す図、(b)はその評価装置が装着される露光装置を示す図である。 第3の実施形態の評価条件出しの一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態におけるパターンの露光条件の評価方法の一例を示すフローチャートである。 半導体デバイス製造方法を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
以下、本発明の好ましい第1の実施形態につき図1(a)〜図17を参照して説明する。図1(a)は本実施形態に係る評価装置1を示し、図1(b)は本実施形態に係るデバイス製造システムDMSを示す。図1(b)において、デバイス製造システムDMSは、半導体ウェハ(以下、ウェハと称する)の表面(以下、ウェハ面とも称する)に薄膜を形成する薄膜形成装置700、ウェハ面に対するレジスト(すなわち、感光性材料)の塗布及び現像を行うコータ・デベロッパ200、レジストが塗布されたウェハ面に半導体デバイス等の回路パターンを露光する露光装置100、並びに露光及び現像後にウェハ面に形成されるパターン(構造体)を用いてこのパターンの加工条件(例えば、露光装置100における露光条件)を評価する評価装置1を備えている。露光装置100としては、例えば米国特許出願公開第2007/242247号明細書等に開示されている液浸型のスキャニングステッパー(走査型の投影露光装置)が使用される。さらに、デバイス製造システムDMSは、現像後のウェハを加工するエッチング装置300、ウェハ面に形成されたパターンの線幅及び高さなどの形状に関する検査を行う走査型電子顕微鏡(SEM)400、これらの装置間でウェハを搬送する搬送系500、及びこれらの装置間での制御情報の仲介及び加工条件の良否判定等を行うホストコンピュータ600を備えている。
図1(a)において、評価装置1は、略円板形のウェハ10を支持するステージ5を備え、図1(b)の搬送系500によって搬送されてくるウェハ10は、ステージ5の上面に載置され、例えば真空吸着によって固定保持される。以下、傾斜していない状態のステージ5の上面に平行な面(つまり、水平面)において、図1(a)の紙面に平行な方向にX軸を取り、図1(a)の紙面に垂直な方向にY軸を取り、X軸及びY軸を含む面に垂直な方向にZ軸を取って説明する。なお、後述の図2(b)、(c)では、ウェハ10等の表面に平行な面において、直交する2つの軸をX軸及びY軸として、これらのX軸及びY軸を含む面に垂直な軸をZ軸としている。図1(a)において、ステージ5は、ステージ5の上面の中心における法線CAを回転軸とする回転角度φ1を制御する第1駆動部(不図示)と、例えばステージ5の上面の中心を通り、図1(a)の紙面に垂直な(図1(a)のY軸と平行な)軸TA(以下、チルト軸TAと称する)を回転軸とするステージ5の傾斜角であるチルト角φ2を制御する第2駆動部(不図示)とを介してベース部材(不図示)に支持されている。なお、チルト角φ2はウェハ10のウェハ面のチルト角でもある。また、本実施形態では、そのウェハ面の法線はステージ5の法線CAと平行であるため、そのウェハ面の法線も法線CAと称する。
評価装置1はさらに、ステージ5に保持されたウェハ10の表面(つまり、ウェハ面)に照明光ILIを平行光として照射する照明系20と、照明光ILIの照射を受けたウェハ面から射出する光(正反射光や回折光等)を集光する受光系30と、受光系30により集光された光を受けてウェハ面の像を検出する撮像装置35と、撮像装置35から出力される画像信号の処理等を行う演算部50と、を備えている。撮像装置35は、ウェハ面の像を形成する結像レンズ35aと、例えばCCDやCMOS等の2次元の撮像素子35bとを有し、撮像素子35bはウェハ10の全面の像を一括して撮像して画像信号を出力する。演算部50は、撮像装置35から入力されたウェハ10の画像信号に基づいてウェハ10のデジタル画像(例えば、画素毎の信号強度、画素の信号がショット毎に平均化された信号強度、又は画素の信号がショットより小さい領域毎に平均化された信号強度等)の情報を生成する画像処理部40と、画像処理部40から出力される画像情報を処理する演算部60a,60b,60cを含む検査部60と、画像処理部40及び検査部60の動作等を制御する制御部80と、画像に関する情報等を記憶する記憶部85と、得られる加工条件の評価結果をホストコンピュータ600に出力する信号出力部90とを備えている。なお、評価装置1は、得られる加工条件(露光条件)の評価結果をホストコンピュータ600を介して、又はホストコンピュータ600を介することなく露光装置100又はエッチング装置300等の制御部(不図示)に出力してもよい。なお、演算部50を全体としてコンピュータより構成し、検査部60及び制御部80等をコンピュータのソフトウェア上の機能としてもよい。
評価装置1において、照明系20は、照明光を射出する照明ユニット21と、照明ユニット21から射出された照明光をウェハ面に向けて平行光として反射する照明側凹面鏡25とを有する。照明ユニット21は、メタルハライドランプ又は水銀ランプ等の光源部22と、制御部80の指令により光源部22からの光のうち所定の波長(例えば相異なる波長λ1、λ2、λ3等)の光を選択しその強度を調節する調光部23と、調光部23で選択され強度が調節された光を所定の射出面から照明側凹面鏡25へ射出する導光ファイバ24とを有する。一例として、波長λ1は248nm、λ2は265nm、λ3は313nmである。この場合、導光ファイバ24の射出面が照明側凹面鏡25の焦点面に配置されているため、照明側凹面鏡25で反射される照明光ILIは平行光束となってウェハ面に照射される。ウェハ10に対する照明光の入射角θ1は、制御部80の指令によりステージ5のチルト角φ2を制御することにより調整可能である。ここで、ウェハ10への照明光の入射角θ1は、照明側凹面鏡25から反射した光の主光線とウェハ面の法線CAとの成す角とする。
また、導光ファイバ24と照明側凹面鏡25との間には、導光ファイバ24から射出した光の光路上へ挿脱可能に偏光フィルタ26(以下、照明側偏光フィルタ26と称する)が設けられている。一例として照明側偏光フィルタ26は、制御部80の指令に基づきモーター等の不図示の駆動部により光路上へ挿脱される。図1(a)に示すように、照明側偏光フィルタ26を導光ファイバ24から射出した光の光路上から抜去した状態では、ウェハ10からの回折光ILDを利用した検査(以下、回折検査と称する)が行われる。一方、図2(a)に示すように、照明側偏光フィルタ26を光路上に挿入した状態では、偏光(本実施形態では構造性複屈折による偏光状態の変化)を利用した検査(以下、偏光検査と称する)が行われる。なお、このような偏光検査は、偏光消光比(Polarization Extinction Ratio: PER)を利用した検査という意味でPER検査とも呼ばれている。照明側偏光フィルタ26は、例えば、透過軸を有する偏光板(直線偏光板)であり、図2(a)に示すように、導光ファイバ24の射出面から射出された光が入射する面(以下、入射面と称する)26aを有する。照明側偏光フィルタ26は、入射面26aの中心を通り、入射面26aと直交する軸を回転軸として回転可能である。一例として照明側偏光フィルタ26は、制御部80の指令に基づきモーター等の不図示の駆動部により回転される。
受光系30は、ステージ5に対向して配置された受光側凹面鏡31を有し、ウェハ面から射出する平行光は受光側凹面鏡31により撮像装置35に集光され、撮像装置35の撮像素子35bの撮像面にウェハ10の像が結像される。また、受光側凹面鏡31と撮像装置35との間には、受光側凹面鏡31で反射した光の光路上へ挿脱可能に偏光フィルタ32(以下、受光側偏光フィルタ32と称する。)が設けられている。一例として受光側偏光フィルタ32は、制御部80の指令に基づきモーター等の不図示の駆動部により受光側偏光フィルタ32が光路へ挿脱される。図1(a)に示すように、受光側偏光フィルタ32を光路から取り出した状態で回折検査が行われる。一方、図2(a)に示すように、受光側偏光フィルタ32を光路に挿入した状態で偏光検査が行われる。受光側偏光フィルタ32も、照明側偏光フィルタ26と同様に、例えば、透過軸を有する偏光板(直線偏光板)であり、図2(a)に示すように、受光側凹面鏡31で反射された光が入射する面(以下、入射面と称する)32aを有する。受光側偏光フィルタ32も、入射面32aの中心を通り、入射面32aと直交する軸を回転軸として回転可能である。すなわち、受光側偏光フィルタ32の透過軸の方位を任意の方位に設定可能である。一例として受光側偏光フィルタ32は、制御部80の指令に基づきモーター等の不図示の駆動部により回転される。偏光検査において通常、受光側偏光フィルタ32の偏光方向(すなわち、受光側偏光フィルタ32の透過軸の方向)は、照明側偏光フィルタ26の偏光方向(すなわち、照明側偏光フィルタ26の透過軸の方向)に対して直交したクロスニコル状態に設定される。
制御部80の指令により検査部60は、本実施形態では、検査部60は、後述のように画像処理部40から供給されるウェハ面のデジタル画像を処理して、ウェハ10を露光した露光装置100の露光量(いわゆる、ドーズ)、フォーカス位置、露光波長(中心波長及び/又は半値幅)、及び液浸法で露光する場合の投影光学系とウェハとの間の液体の温度等の複数の露光条件のうちの所定の露光条件を評価する。その露光条件の評価結果は必要に応じて露光装置100内の制御部(不図示)に供給され、その評価結果に応じて露光装置100はその露光条件の補正(例えばオフセット又はばらつき等の補正)を行うことができる。
また、ウェハ10は、露光装置100により最上層のレジストに対してレチクルを介して所定のパターンが投影露光され、コータ・デベロッパ200による現像後、搬送系500により、評価装置1のステージ5上に搬送される。このとき、ウェハ10は、搬送途中で不図示のアライメント機構によりウェハ面に形成されたパターン、ウェハ面に形成されたマーク(例えば、サーチアライメントマーク等)、又はウェハ10の外縁部(例えば、ノッチやオリエンテーションフラット等)を基準としてアライメントが行われた状態で、ステージ5上に搬送される。ウェハ面には、図2(b)に示すように、露光装置100による露光によりレチクルのパターンを単位とする露光対象の領域11が所定の間隔で形成される。以下、この露光対象の領域11をショット11と称する。例えば、複数のショット11が直交する2つの方向(例えば、X方向及びY方向)にそれぞれ所定間隔で配列される。ショットにはレチクルのパターンが1つだけ露光されたものがある一方、レチクルのパターンが複数、繋ぎ合わされて露光されたものもある。一例として各ショット11には、半導体デバイスの回路パターンとしてY軸方向を長手とするライン状のパターンがX軸方向に沿って繰り返し形成されている。ここで、X軸方向に沿って繰り返し形成されたライン状のパターンを繰り返しパターン12と称する。なお、繰り返しパターンは、ライン状のパターンに限らず、ホール状のパターン等であってもよい。また、図2繰り返しパターン12は例えばレジストパターン等の誘電体を材料とするパターンでもよく、金属を材料とするパターンでもよい。また、ショットの内で、露光工程を経て最終的に単独のデバイスとなる領域(いわゆる、チップ)は、ショットの内に複数存在することもあれば、1つのショットが1つのチップとなる場合もある。なお、一つのショット11中には複数のチップ領域が含まれていることが多いが、図2(b)では分かりやすく一つのショット中に一つのチップ領域があるものとしている。
以上のように構成される評価装置1を用いて、ウェハ面の回折検査を行うには、制御部80が記憶部85に記憶されたレシピ情報(例えば、検査条件や手順等)を読み込み、以下の処理を行う。まず、図1(a)に示すように照明側偏光フィルタ26及び受光側偏光フィルタ32を光路から取り出し、搬送系500により、ウェハ10をステージ5上に搬送する。なお、搬送途中で不図示のアライメント機構により得られたウェハ10の位置情報に基づいて、ウェハ10はステージ5上の所定の位置に所定の方向で載置される。
次に、ウェハ面における照明光ILIの入射面(すなわち、図1(a)におけるX−Z平面)と、各ショット11内の繰り返しパターン12の繰り返し方向(図2(b)参照)とが一致するように(すなわち、ラインパターンの場合、ラインの長手方向に対して直交するように)ステージ5の回転角度φ1を調整する。また、繰り返しパターン12のピッチをP、ウェハ10に入射する照明光ILIの波長をλ、照明光ILIの入射角(照明光ILIの主光線がウェハ面の法線CAと成す角度)をθ1、ウェハ面から射出する検出対象のn次(nは0以外の整数)の回折光ILDの回折角(回折光ILDがウェハ面の法線CAと成す角度)をθ2としたとき、次の式(1)を満足するようにステージ5のチルト角φ2を調整する。
P=n×λ/{sin(θ1)−sin(θ2)}…(1)
次に、照明ユニット21からの所定の選択された波長の照明光ILIの射出を開始する。これにより、導光ファイバ24から射出される照明光ILIが照明側凹面鏡25で反射され、平行光となってウェハ面に照射される。ウェハ面で回折した回折光ILDは、受光側凹面鏡31により撮像装置35に集光され、撮像装置35の撮像面にウェハ10の全面の像(回折像)が結像される。撮像装置35はその像の画像信号を画像処理部40に出力し、画像処理部40はウェハ面のデジタル画像を生成し、その画像の情報を検査部60に出力する。この場合、式(1)の条件を満たすことによって、その撮像面に回折光ILDによるウェハ面の像が形成される。
そして、そのウェハ面の像から得られるデジタル画像の個々の画像信号のレベルが平均的にある強度以上となるときの、照明光ILIの波長λ及びステージ5のチルト角φ2(入射角θ1又は回折角θ2)の組み合わせを一つの回折条件と呼ぶ。そして、複数の回折条件が上記のレシピ情報に含まれている。なお、実際には、得られるデジタル画像の対応する部分の画像に基づく信号強度が平均的に所定の信号強度以上となるように、ステージ5のチルト角φ2を調整してもよい。このようなチルト角φ2の調整方法は回折条件サーチとも呼ぶことができる。また、回折条件サーチは、評価装置1において調整可能な他の任意の条件を変化させて行っても良く、波長λやチルトφ2の他、ステージ5の回転角度φ1(つまり、ウェハの方位)を調整して行ってもよい。
次に、本実施形態において、評価装置1を用いてウェハ面のパターンからの光を検出して、そのパターンを形成する際に使用した露光装置100の露光条件を評価する方法の一例につき説明する。また、その評価に際して予め評価条件を求める必要があるため、その評価条件を求める方法(以下、評価条件出しとも呼ぶ。)の一例につき図4のフローチャートを参照して説明する。ここでは、一例として評価装置1を用いてウェハ面の回折検査を行うものとする。また、露光装置100の複数の露光条件のうち露光量及びフォーカス位置の評価を行うものとする。
まず、評価条件出しのために、図4のステップ102(条件振りウェハの作成)において、図5(a)に示すように、表面に一例としてスクライブライン領域SL(デバイス製造工程におけるダイシング工程でチップ同士を切り分ける際の境界となる領域)を挟んでN個(Nは例えば数10〜100程度の整数)のショットSAn(n=1〜N)が配列されたウェハ10aが用意される。そして、コータ・デベロッパ200においてレジストを塗布したウェハ10aを図1(b)の露光装置100に搬送し、露光装置100によって、ウェハ10aの例えば走査露光時の走査方向(図2(c)においてショットの長手方向であり、言い換えるとY軸に沿った方向)に配列されたショット間では露光量が次第に変化し、走査方向に直交する非走査方向(図2(c)においてショットの短辺方向であり、言い換えるとX軸に沿った方向)に配列されたショット間ではフォーカス位置が次第に変化するように、露光条件を変化させながら各ショットSAnに実際に製品となるデバイス用のレチクル(不図示)のパターンを順次露光していく。つまり、同じレチクルのパターンが露光されたショットSAnがウェハ10a上に形成される。その後、露光済みのウェハ10aをコータ・デベロッパ200で現像することによって、各ショットSAnに異なる露光条件のもとで繰り返しパターン12(ここではレジストパターン)が形成されたウェハ(以下、条件振りウェハと称する)10aが作成される。
図2(c)に示すように、条件振りウェハ10aは、露光量とフォーカス位置とをマトリックス状に振って露光し現像して各ショット11に繰り返しパターン12を形成したいわゆるFEMウェハ(Focus Exposure Matrix ウェハ)である。
以下では、フォーカス位置として、最適なフォーカス位置に対するデフォーカス量(ここではフォーカス値と称する)を用いるものとする。フォーカス位置に関しては、一例としてフォーカス値が30nm刻みで−60nm,−30nm,0nm,+30nm,+60nmの5段階に設定される。後述の図7(a)の横軸のフォーカス値の番号1〜5は、その5段階のフォーカス値(−60〜+60nm)に対応している。なお、フォーカス値を例えば50nm刻みで複数段階に設定することも可能であり、フォーカス値を例えば25nm刻みで−200nm〜+200nmの17段階等に設定することも可能である。
そして、露光量は、一例として、1.5mJ刻みで9段階(10.0mJ,11.5mJ,13.0mJ,14.5mJ,16.0mJ,17.5mJ,19.0mJ,20.5mJ,22.0mJ)に設定される。後述の図7(b)の横軸の露光量の番号1〜9は、その9段階の露光量(10.0〜22.0mJ)に対応している。なお、実際の半導体デバイス用のパターンの露光に要する最適な露光量は、パターンによって5mJ〜40mJ程度であり、露光量はそのパターンの最適な露光量を中心として0.5mJ〜2.0mJ程度の間隔で変化させることが望ましい。
条件振りウェハ10aを作成すると、条件振りウェハ10aを図1(a)の評価装置1のステージ5上に搬送する。そして、制御部80は記憶部85のレシピ情報から複数の回折条件を読み出す。複数の回折条件としては、一例として照明光ILIの波長λが上記のλ1、λ2、λ3(例えば、λ1は248nm、λ2は265nm、λ3は313nm)のいずれかとなり、ステージ5のチルト角φ2が式(1)を満たす5つの角度D1〜D5のいずれかになる15(=3×5)個の条件を想定する。ここでは、波長λがλn(n=1〜3)で、チルト角φ2がDm(m=1〜5)になる回折条件を図7(a)及び(b)の(n−Dm)で表す。
そして、回折条件をその15個の条件のうちのn=1でm=1〜5、n=2でm=1〜5、n=3でm=1〜5の条件に順次設定し、各回折条件のもとで、照明光ILIを条件振りウェハ10aの表面に照射し、撮像装置35が条件振りウェハ10aの回折光の像を撮像して画像信号を画像処理部40に出力する(ステップ104)。なお、このとき、回折条件サーチを利用して回折条件を求めてもよい。図6は、その15個の回折条件ε(n−Dm)で撮像された条件振りウェハ10aの画像A1〜A15の信号強度分布の一例を示す。
次に、画像処理部40は、撮像装置35から入力された条件振りウェハ10aの画像信号に基づいて、複数(ここでは15個)の回折条件のそれぞれに関して条件振りウェハ10aの全面のデジタル画像を生成する。そして、その複数の回折条件に関して、それぞれ対応するデジタル画像を用いて、条件振りウェハ10aのスクライブライン領域SLを除いた全部のショットSAn(図5(b)参照)の領域内に対応する撮像素子35bの画素の信号強度を平均化した信号強度(以下、ショット平均強度)を算出し、算出結果を検査部60に出力する(ステップ106)。このようにショット平均強度を算出するのは、露光装置100の投影光学系の収差の影響等を抑制するためである。
そして、検査部60の第1演算部60aは、その複数の回折条件ε(n−Dm)のそれぞれに関して得られる条件振りウェハ10aに形成された各ショットのショット平均強度から、露光条件中の露光量が同じでフォーカス値が5段階に変化するときの平均強度の変化特性をフォーカス変化曲線として抽出し、記憶部85に記憶する(ステップ108)。図7(a)は、そのうちで露光量が最適な量であるときに回折条件ε(n−Dm)で得られる複数(ここでは15個)のフォーカス変化曲線を示す。図7(a)、(b)の縦軸はショット平均強度の相対値、図7(a)の横軸は第1段階〜第5段階のフォーカス値(−100〜+100nm)である。
また、その第1演算部60aは、その複数の回折条件ε(n−Dm)のそれぞれに関して得られる全部のショット平均強度から、露光条件中のフォーカス値が同じで露光量が9段階に変化するときの平均信号強度の変化特性をドーズ変化曲線として抽出し、記憶部85に記憶する(ステップ110)。図7(b)は、そのうちでフォーカス値が0(つまり、最適なフォーカス位置)であるときに回折条件ε(n−Dm)で得られる複数のドーズ変化曲線を示す。図7(b)の横軸は第1段階〜第9段階の露光量(10.0〜22.0mJ)である。
その後、その第1演算部60aは、上記の複数の回折条件から、フォーカス変化曲線が同じ傾向(例えば、フォーカス値が増加するときに双方の回折条件に対応するショット平均強度がほぼ同じように変化する特性)を持ち、ドーズ変化曲線が逆の傾向(例えば、露光量が増加するときに一方の回折条件に対応するショット平均強度が増加して他方の回折条件に対応するショット平均強度が減少する特性)を持つ第1組目の第1及び第2の回折条件を選択し、選択された2つの回折条件を記憶部85に記憶する(ステップ112)。本実施形態では、そのような第1及び第2の回折条件として(n=1,m=2)の(1−D2)及び(n=3,m=3)の(3−D3)を選択する。図8(a)は、図7(a)の15個のフォーカス変化曲線のうち、回折条件ε(1−D2)及び(3−D3)のもとで得られた2つのフォーカス変化曲線B2及びB13を示し、図8(b)は、図7(b)の15個の変化曲線のうち、回折条件ε(1−D2)及び(3−D3)のもとで得られた2つのドーズ変化曲線C2及びC13を示す。フォーカス変化曲線B2及びB13は同じ傾向で変化しており、ドーズ変化曲線C2及びC13は逆の傾向で変化していることが分かる。
そして、第1演算部60aは、第1の回折条件ε(1−D2)で得られたフォーカス変化曲線B2をゲインa(すなわち、各フォーカス値に対応するショット平均強度に乗算する値)及びオフセットb(すなわち、各フォーカス値に対応するショット平均強度に和算する値)で補正した曲線B2A(図9(a)参照)と、第2の回折条件ε(3−D3)で得られたフォーカス変化曲線B13とが一致するように、すなわち補正後の曲線B2Aとフォーカス変化曲線B13との差分ΔB(以下、フォーカス残差ΔBと称する)が最小になるようにゲインa及びオフセットbを決定し、これらのゲインa及びオフセットbを記憶部85に記憶する(ステップ114)。なお、図9(a)の右側の縦軸がフォーカス残差ΔBの値である。この場合、一例として、フォーカス変化曲線B2,B13のフォーカス値がFi(i=1〜5)のときの値をLB2(Fi),LB13(Fi)として、式(2)に示すように次の差分の自乗和である誤差が最小になるようにゲインa及びオフセットbを決定してもよい。図8(a)の場合、曲線B2の値は曲線B13よりも大きいため、ゲインaは1より小さい値になる。式(2)中の積算はフォーカス値Fi(i=1〜5)に関して実行される。
誤差=Σ{LB13(Fi)−(a・LB2(Fi)+b)}2 …(2)
なお、ゲインa及びオフセットbは、露光対象のレチクルのパターン毎にそれらの値を決定して記憶してもよい。
次に、第1演算部60aは、図9(b)の第1の回折条件ε(1−D2)で得られたドーズ変化曲線C2をステップ114で算出されたゲインa及びオフセットbで補正した曲線C2A(図19(b)参照)と、第2の回折条件ε(3−D3)で得られたドーズ変化曲線C13との差分値(以下、ドーズ差分値と称する)を露光量の関数で表した曲線(以下、基準ドーズ曲線と称する)SD1を算出し、算出された図9(b)の基準ドーズ曲線SD1を記憶部85に記憶する(ステップ116)。なお、図9(b)の右側の縦軸がドーズ差分値である。
次に、検査部60の第2演算部60bが、上記の複数の回折条件から、ドーズ変化曲線が同じ傾向(例えば、露光量が増加するときに双方の回折条件に対応するショット平均強度がほぼ同じように変化する特性)を持ち、フォーカス変化曲線が逆の傾向(例えば、フォーカス値が増加するときに、一方の回折条件に対応するショット平均強度と、他方の回折条件に対応するショット平均強度が相反して変化する特性)を持つ第2組目の第1及び第2の回折条件を選択し、選択された2つの回折条件を記憶部85に記憶する(ステップ118)。そのような第1及び第2の回折条件として、(n=1,m=3)の(1−D3)及び(n=1,m=4)の(1−D4)を選択する。この選択された2つの回折条件のもとで得られるウェハ10aの画像は図6の像A3及びA4のようになる。
図10(a)は、図7(b)の15個のドーズ変化曲線のうち、回折条件ε(1−D3)及び(1−D4)のもとで得られた2つのドーズ変化曲線C2及びC4を示し、図10(b)は、図7(a)の15個の変化曲線のうち、回折条件ε(1−D3)及び(1−D4)のもとで得られた2つのフォーカス変化曲線B3及びB4を示す。ドーズ変化曲線C2及びC4は同じ傾向で変化しており、フォーカス変化曲線B3及びB4は逆の傾向で変化していることが分かる。なお、フォーカス値が小さい範囲ではフォーカス変化曲線B3の負の傾きの絶対値がフォーカス変化曲線B4の負の傾きの絶対値よりも大きいため、フォーカス値の全部の範囲内で、曲線B3の傾きは曲線B4の傾きよりも小さくなり、曲線B3,B4は逆の傾向で変化しているとみなすことができる。
そして、第2演算部60bは、第1の回折条件ε(1−D3)で得られたドーズ変化曲線C3をゲインa(すなわち、各露光量に対応するショット平均強度に乗算する値)及びオフセットb(すなわち、各露光量に対応するショット平均強度に和算する値)で補正した曲線(不図示)と、第2の回折条件ε(1−D4)で得られたドーズ変化曲線C4とが一致するように、すなわち補正後の曲線とドーズ変化曲線C4との残差ΔC(以下、ドーズ残差ΔCと称する)の自乗和が最小になるようにゲインa及びオフセットbを決定し、これらのゲインa及びオフセットbを記憶部85に記憶する(ステップ120)。なお、図10(a)の右側の縦軸がドーズ残差ΔCの値である。
次に、第2演算部60bは、図10(b)の第1の回折条件ε(1−D3)で得られたフォーカス変化曲線B3をステップ120で算出されたゲインa及びオフセットbで補正した曲線(不図示)と、第2の回折条件ε(1−D4)で得られたフォーカス変化曲線B4との差分値(以下、フォーカス差分値と称する)をフォーカス値の関数で表した曲線(以下、基準フォーカス曲線と称する)SF1を算出し、算出された基準フォーカス曲線SF1を記憶部85に記憶する(ステップ122)。なお、図10(b)の右側の縦軸がフォーカス差分値である。以上の動作によって、露光装置100の露光条件を評価する際に使用する評価条件である第1組の2つの回折条件及び第2組の2つの回折条件を求める評価条件出しが終了したことになる。
次に、実際のデバイス製造工程において露光装置100による露光によってパターンが形成されたウェハに対して、評価装置1によってその露光条件を評価する際には、合否判定の基準として、評価された露光量及びフォーカス位置がどのような範囲のときにそのパターン(ウェハ)が良品となるのかを示すマップ(以下、良品範囲マップと称する)が必要である。そこで、その良品範囲マップを作成する方法(以下、条件出しと称する)の一例につき図12のフローチャートを参照して説明する。通常、良品範囲マップは、デバイスを設計するメーカーや製造するメーカー(以下、総称してデバイスメーカーとする)で作成される。この条件出しの動作はホストコンピュータ600によって制御される。ここで、露光を経てウェハ面に形成されたパターン(若しくはウェハ)が良品とは、そのパターン(若しくはウェハ)を利用して製造された製品、例えば、パターンがレジストパターンの場合、パターンをマスクとしたウェハのエッチング工程を含むデバイス製造工程を経て製造された製品(例えば、半導体デバイス)が、動作不良を起こさず正常に動作することを示す。なお、パターンが良品とは、一度、不良なパターンがウェハ面に形成されたとしても、後のリワークやリペア等のパターンの再修正を行う工程を経れば、良品のパターンを形成することが可能であることを示すものであってもよい。
まず、図12のステップ124において、図4のステップ102と同様に、露光装置100において露光量とフォーカス位置とをマトリックス状に振って露光を行い、コータ・デベロッパ200で現像を行うことにより、各ショット11に繰り返しパターン12を形成したいわゆるFEMウェハである条件振りウェハ10aを作成する。なお、この条件振りウェハ10aとしては、図4の評価条件出しで使用された条件振りウェハ10aそのものを使用してもよい。その後、条件振りウェハ10aをエッチング装置300に搬送し、エッチング装置300において、繰り返しパターン12をマスクとして条件振りウェハ10aのエッチングを行い、レジスト剥離を行う(ステップ126)。この結果、条件振りウェハ10aの各ショット11には、図3(c)に示すように、凸部2AEと凹部2BEとをX方向にピッチPで配列した凹凸の繰り返しパターン12Eが形成される。なお、本実施形態では、条件振りウェハ10aに形成されるパターンは、実際のデバイス用のパターンであるため、図5(a)に示す条件振りウェハ10aの各ショットSAnには、繰り返しパターン12Eの他に、より複雑な形状の種々の凹凸のパターン(例えば図13(b)等参照)も形成される。
エッチング装置300でのエッチングによって繰り返しパターン12E等が形成された条件振りウェハ10aは、走査型電子顕微鏡(以下、SEMと称する)400に搬送される。そして、SEM400は、まず条件振りウェハ10aの各ショットSAn中の例えば繰り返しパターン12Eの線幅(例えば、凸部2AEのX方向における幅や凹部2BEのX方向における幅等)を計測し、各ショットSAnと、このショット内部の繰り返しパターン12Eの線幅の計測値とを対応させて記録したデータ(以下、寸法マップと称する)を作成し、作成した寸法マップの情報をホストコンピュータ600に出力する(ステップ128)。その線幅が計測される繰り返しパターン12Eは、図5(a)のショットSAn内の所定の評価領域MAE内に形成されているパターンである。なお、繰り返しパターン12Eの線幅の計測値としては、ショットSAn内の複数の評価領域にある繰り返しパターン12Eの線幅計測値の平均値を使用してもよいし、評価領域毎に繰り返しパターン12Eにおける複数の部分について測定した線幅を使用してもよい。本実施形態では、一例として、図16に示すように、各ショットSAnにこの中で計測された繰り返しパターン12Eの線幅(nm)を記録した寸法マップWM1が得られる。
さらに、SEM400は、図5(a)の各ショットSAn内の例えばある大きさの第1の評価領域(以下、評価点と称する。)MA1内に形成されている第1の評価対象パターン(不図示)の検査を行う(ステップ130)。一例として、SEM400では、ショットSAn(n=1〜N)毎に、それぞれ観察で得られる第1の評価対象パターンの形状と、ホストコンピュータ600に予め記憶されている基準パターンの形状とを比較して、第1の評価対象パターンの形状の良否判定を行う。そして、各ショットSAn内の第1の評価対象パターンの形状が良好か不良かを示すデータとして第1の評価点マップEM1(図13参照)を作成する。第1の評価点マップEM1において、二重斜線を施された良品領域GSA1内のショットSAn内の第1の評価対象パターンが良好であり、良品領域GSA1の第1の評価対象パターンが形成された際の露光量及びフォーカス値が良好なパターンを形成するための露光量及びフォーカス値である。第1の評価点マップEM1はホストコンピュータ600に出力される。このとき、第1の評価対象パターンの形状が良好であれば、後の製造工程を経て製造された製品(例えば、半導体デバイスなど)は正常に動作する。ここで、第1の評価対象パターンの形状は露光量及びフォーカス値に依存するため、最終的に製造される製品(例えば、半導体デバイスなど)が正常に動作するような露光量及びフォーカス値の範囲が良品領域GSA1として求められる。
なお、図13(a)及び以下で説明する図14、図15、図16(a)の評価点マップ(つまり、複数のショットSAnのうち良品領域を示す図)は、縦方向に次第に露光量が変化し、横方向にフォーカス位置が次第に変化している。また、図14(a)、図15(a)の評価点マップEM2,EM3においても、二重斜線を施された良品領域GSA2,GSA3内のショットSAn内の評価対象パターンが良好である。
その後、次の評価点のパターンを検査するかどうかを判定し(ステップ132)、次の評価点のパターンを検査する場合には、ステップ133で評価点の順序を示すパラメータk(今の値は1)に1を加算して、ステップ130に戻る。そして、SEM400は、各ショットSAn内の第2の評価点MA2内に形成されている第2の評価対象パターン(不図示)の検査を行う。そして、各ショットSAn内の第2の評価対象パターンの形状が良好か不良かを示すデータとして第2の評価点マップEM2(図14参照)が作成され、作成されたマップはホストコンピュータ600に出力される。そして、一例として、さらにステップ132からステップ133を経てステップ130に戻り、SEM400は、各ショットSAn内の第3の評価点MA3内に形成されている第3の評価対象パターン(不図示)の検査を行う。そして、各ショットSAn内の第3の評価対象パターンMA3Pの形状が良好か不良かを示すデータとして第3の評価点マップEM3(図15参照)が作成され、作成されたマップはホストコンピュータ600に出力される。
ステップ132において、検査対象の全部の評価点のパターンの検査が終わっているときには動作はステップ134に移行する。
ステップ134において、ホストコンピュータ600は、上記の3つの評価点マップEM1,EM2,EM3において、良品領域GSA1,GSA2,GSA3の論理積を演算する。つまり、図16(a)に示すように、上記の3つの評価点マップEM1,EM2,EM3のパターンの全部が良好と判定されたショットSAnが配置される二重斜線を施された良品領域GSAを示すデータとして良品範囲マップPW1を作成する。さらに、ホストコンピュータ600では、その良品領域GSA内で寸法マップWM1に記録された線幅が適正値(例えば、製造工程を経て最終的に製造されたデバイスが正常に動作するための線幅)から外れたショットを除外することによって、最終的にパターンの線幅及び3つの評価点MA1〜MA3のパターンが良好であるショットの範囲、つまり、露光量及びフォーカス値が適正であるショットの範囲(便宜上、同様に良品範囲GSAと称する)を示すマップ(便宜上、同様に良品範囲マップPW1と称する)を求める。
良品範囲マップPW1は、露光装置100において露光量及びフォーカス位置が変化した場合に、最終的にエッチング装置300によって形成された凹凸の繰り返しパターンが良好となる露光量及びフォーカス位置の範囲を表している。従って、良品範囲マップPW1は、最終的にエッチング後に形成される凹凸のパターンを良好にするための露光装置100における露光量及びフォーカス位置の2次元的な範囲(良品範囲GSA)を示す所謂、プロセスウィンドウである。言い換えれば、良品範囲マップPW1は、エッチング装置300によって形成された凹凸の繰り返しパターンを利用して所定の製造工程を経て最終的に製造された製品(例えば、半導体デバイスなど)が正常に動作する露光量及びフォーカス位置の許容範囲を示すデータである。良品範囲マップPW1は、露光装置100の識別データ(すなわち、IDデータ)の一つとして、ホストコンピュータ600内のデータベースに登録される(ステップ136)。これで条件出しが終了する。
次に、実際のデバイス製造工程において露光装置100による露光によってパターンが形成されたウェハに対して、評価装置1によって上記の評価条件出しで求められた第1組の2つの回折条件ε(1−D2)及び(3−D3)、並びに第2組の2つの回折条件ε(1−D3)及び(1−D4)を用いる回折検査を行い、この検査結果と上記の条件出しで求められた良品範囲マップPW1(すなわち、プロセスウィンドウ)とを比較して、ウェハ面に形成されたパターンの良否判定を行う動作の一例につき図17のフローチャートを参照して説明する。
まず、図17のステップ140において、図5(a)と同じショット配列を持ち、レジストを塗布した実際の製品(例えば、半導体デバイス)となるウェハ10を図1(b)の露光装置100に搬送し、露光装置100によって、ウェハ10の各ショットSAn(n=1〜N)に実際の製品用のレチクル(不図示)のパターンを露光し、露光後のウェハ10を現像する。この際の露光条件は、全部のショットにおいて、露光量はそのレチクルに応じて定められている最適な露光量(いわゆる、ベストドーズ)であり、フォーカス位置は最適なフォーカス位置(いわゆる、ベストフォーカス位置)である。
しかしながら、実際には例えば、露光装置100における走査露光時のスリット状の照明領域内の非走査方向における僅かな照度むらやステージの振動等の影響によって、ウェハ10のショットSAn毎(ショットSAn毎の繰り返しパターン毎)に露光量及びフォーカス位置にばらつきが生じる可能性があるため、その露光量及びフォーカス位置の評価を行う。露光及び現像後のウェハ10は、不図示のアライメント機構を介して図1(a)の評価装置1のステージ5上にロードされる(ステップ142)。そして、制御部80は記憶部85のレシピ情報から上記の条件出しで決定された第1組の第1及び第2の回折条件ε(1−D2)及び(3−D3)を読み出す。そして、回折条件を順次その第1及び第2の回折条件に設定し、各回折条件のもとで、それぞれ照明光ILIをウェハ10の表面に照射し、撮像装置35がウェハ10からの回折光に基づくウェハ面の像を撮像して画像信号を画像処理部40に出力する。さらに、制御部80は記憶部85のレシピ情報から上記の条件出しで決定された第2組の第1及び第2の回折条件ε(1−D3)及び(1−D4)を読み出す。そして、回折条件を順次その第1及び第2の回折条件に設定し、各回折条件のもとで、それぞれ照明光ILIをウェハ10の表面に照射し、撮像装置35がウェハ10からの回折光に基づくウェハ面の像を撮像して画像信号を画像処理部40に出力する(ステップ144)。
次に、画像処理部40は、撮像装置35から入力されたウェハ10の画像信号に基づいて、第1組の第1及び第2の回折条件のそれぞれに関してウェハ10の全面のデジタル画像を生成する。そして、その第1及び第2の回折条件に関して、それぞれ対応するデジタル画像を用いて、ウェハ10の全部のショットSAn内の平均信号強度(平均輝度)を算出し、算出結果を検査部60に出力する。ここで、第1及び第2の回折条件のもとでn番目のショットSAnに関して得られる平均信号強度をそれぞれL1n及びL2nとする(n=1〜N)。これらの平均信号強度にはそれぞれフォーカス変化曲線及びドーズ変化曲線の2つの値が含まれている。
そして、検査部60内の第3演算部60cは、ウェハ10の全部のショットSAn毎に、第1の回折条件ε(1−D2)で得られた平均信号強度L1nを上記のステップ114で算出された係数(ゲインa及びオフセットb)で補正した信号強度L1n’から、第2の回折条件ε(3−D3)で得られた平均信号強度L2nを減算して信号強度の差分Δnを算出し、算出結果を記憶部85に記憶する(ステップ146)。この差分Δnからは、図9(a)の補正後のフォーカス変化曲線B2A,B13に対応する成分がほぼ除去されており、図9(b)の補正後のドーズ変化曲線C2A,C13の差分に対応する成分のみがほぼ残されている。
そこで、第3演算部60cは、ウェハ10の全部のショットSAn毎に、上記のステップ116で記憶した図9(b)の基準ドーズ曲線SD1に対して上記の信号強度の差分Δnを当てはめて、露光量Dnを算出し、算出結果を記憶部85に記憶する(ステップ148)。このように算出又は推定される露光量Dnからはフォーカス位置に起因する成分が除去されている。
さらに、検査部60内の第3演算部60cは、ウェハ10の全部のショットSAn毎に、第2組の2つの回折条件ε(1−D3)及び(1−D4)のもとで撮像されたウェハ10の画像から得られる信号強度の差分(ステップ120で記憶された係数(ゲインa’及びオフセットb’)を用いて補正された値の差分)Δn’を算出する(ステップ150)。そして、検査部60の第3演算部60cは、ウェハ10の全部のショットSAn毎に、上記のステップ122で記憶した図10(b)の基準フォーカス曲線SF1に対して信号強度の差分Δn’を当てはめて、フォーカス値Fnを算出し、算出結果を記憶部85に記憶する(ステップ152)。このように算出又は推定されるフォーカス値Fnからは露光量に起因する成分が除去されている。
次のステップ154において、一例として、評価装置1の制御部80は、信号出力部90を介してホストコンピュータ600に、ウェハ10のショットSAn毎に得られた露光量Dn及びフォーカス値Fnのデータ(すなわち、評価データ)を出力する。これに応じて、ホストコンピュータ600では、評価装置1から送られてきた評価データと、ステップ136で露光装置100のIDデータとして登録された図16の良品範囲マップPW1(すなわち、プロセスウィンドウ)とを比較して、ウェハ10の各ショットSAnの露光量及びフォーカス値が良品領域GSAに入るかどうかを判定する。
そして、例えばウェハ10に露光量及びフォーカス値が良品領域GSAに入らないショットSAnがある場合には、ホストコンピュータ600は評価されたウェハ10が良品範囲外であると判定する。そして、ウェハ10が良品範囲内と判定されたときには(ステップ156)、動作はステップ164に移行して、ウェハ10は次工程(例えば、エッチング装置300におけるエッチング等)に進む。
一方、ステップ156でウェハ10が良品範囲外であると判定されたときには、ホストコンピュータ600は、一例としてステップ158に移行して、ウェハ10をSEM400で検査するかどうかを判定する。一例として、ウェハ10内の露光量及びフォーカス値が良品領域GSAに入らないショットSAnの割合が少ないときや良品外とされたショットSAnの露光量及びフォーカス値の良品領域GSAからの偏差が小さいときには、当該ウェハ10をSEM400に送って線幅及び評価対象パターンが許容範囲内かどうかを検査する(ステップ160)。そして、検査の結果、ウェハ10が良品であった場合には(ステップ162)、ステップ164(次工程)に移行する。
また、ステップ158でSEM400による検査を行わないと判定した場合、及びステップ160のSEM400による再検査でウェハ10が良品範囲外と判定された場合には(ステップ162)、動作はステップ166に移行して、一例としてウェハ10はレジスト剥離後に再使用(すなわち、リワーク)される。なお、ステップ166では、リワークする代わりに、又はリワークとともに、ホストコンピュータ600から露光装置100の制御部(不図示)に対して良品範囲外のウェハが生じたことのアラームを発してもよい。これに応じて、露光装置100では、例えば走査露光時の照明領域の走査方向の幅の分布の補正等を行う。これによって、その後の露光時に露光量及びフォーカス位置の誤差(すなわち、最適な露光量及び最適なフォーカス位置からの誤差)が低減される。
また、図17の評価装置1によるパターンの露光条件の評価は、一例として、露光装置100による露光が終わり、コータ・デベロッパ200における現像が終わった全部のウェハについて実行される。この場合にも、評価装置1における評価は極めて短時間に終了するため、デバイス製造工程のスループット(生産性)は低下しない。また、全部のウェハについて露光条件の評価結果及び良品範囲マップPW1との比較によってウェハが良品範囲内かどうかを判定することによって、ウェハが良品範囲外である場合に、その良品範囲外のウェハが次工程に進むことを防止できるため、次工程での不良品の発生を低減でき、結果としてスループットを向上できる。
これに対して、SEM400では計測時間が長いため、SEM400を用いてウェハのパターンを検査(評価)する場合には、例えば露光及び現像が終わったウェハから所定の割合でサンプリングされたウェハのパターンが検査対象となる。このため、検査されなかったウェハの中に良品範囲外となるウェハがあった場合には、次工程で不良品が発生することになる。従って、本実施形態の評価装置1を用いる評価方法によれば、製造工程のスループットを低下させることなく、実質的に全数検査を行うことができ、次工程での不良品の発生を低減できるとともに、露光条件が許容範囲から外れている場合には露光装置100に対してフィードバックを行うことによって、露光条件を迅速に改善できる。
上述のように、本実施形態のデバイス製造方法は、露光装置100における露光及びコータ・デベロッパ200における現像を含むリソグラフィ工程よりなる加工工程を経て、ウェハ10の表面に繰り返しパターン12を形成し(ステップ140)、ウェハ10の表面を照明し、ウェハ10の表面から射出した回折光を受光し(ステップ144)、受光した光に基づいて、繰り返しパターン12の露光条件(露光量及びフォーカス位置)を算出し(ステップ148,152)、算出した繰り返しパターン12の露光条件と、露光工程におけるパターンの露光条件の良否を規定するデータとしての良品範囲マップPW1(プロセスウィンドウ)とを比較し、繰り返しパターン12の露光条件の良否を判定している(ステップ154)。
また、本実施形態の評価装置1を用いる評価方法は、露光装置100による露光工程及びコータ・デベロッパ200による現像工程を経て、表面に検査対象の繰り返しパターン12が形成されたウェハ10の表面を照明し、ウェハ10の表面から射出した光を受光し(ステップ144)、受光した光に基づいて、繰り返しパターン12の露光条件を算出し(ステップ148,152)、算出した繰り返しパターン12の露光条件と、繰り返しパターン12を形成するための露光工程における露光条件の良否を規定する良品範囲マップとを比較し、繰り返しパターン12の露光条件の良否を判定している(ステップ154)。
この実施形態によれば、複数の加工条件としての複数の露光条件のもとでの露光により設けられた凹凸の繰り返しパターン12を有するウェハ10を用いて、その複数の露光条件のうちの露光量及びフォーカス位置を互いに他の影響を抑制した状態で高精度に評価できる。また、別途計測用のパターンを使用する必要がなく、実デバイスのパターンが形成されたウェハからの光を検出することによって露光条件が評価できるため、実際に露光するパターンに関する露光条件を効率的に、かつ高精度に評価できる。
なお、上記の実施形態では、ステップ154のウェハ10に関する評価装置1による露光量及びフォーカス位置の評価結果と、良品範囲マップPW1との比較はホストコンピュータ600(演算部)で行われている。これに対して、ウェハ10に関する露光量及びフォーカス位置の評価結果と良品範囲マップPW1との比較を評価装置1の演算部50の検査部60で行うようにしてもよい。この場合には、ホストコンピュータ600から評価装置1の制御部80を介して検査部60に良品範囲マップPW1のデータが供給される。
このように評価装置1側でウェハ10が良品範囲かどうかを判定する場合、評価装置1は、露光装置100による露光及びコータ・デベロッパ200による現像を含む加工工程を経て、表面に繰り返しパターン12が形成されたウェハ10の表面を照明する照明系20と、そのウェハ10の表面から射出した光を検出してその表面の像を撮像する受光系30及び撮像部35(検出部)と、撮像部35で撮像された像(検出された光)に基づいて繰り返しパターン12の露光条件(露光量及びフォーカス位置)を算出し、算出した露光条件と、露光工程における露光条件の良否を規定する良品範囲マップPW1とを比較し、繰り返しパターン12の露光条件の良否を判定する演算部50と、を備えている。なお、露光条件の判定結果は、評価装置1から露光装置100に供給され、露光装置100において露光条件が補正される。
この評価装置1によれば、実際に露光するパターンに関する露光条件を効率的に、かつ高精度に評価できる。
また、本実施形態のように、ウェハに関する露光量及びフォーカス位置の評価結果を2次元の良品範囲マップPW1(プロセスウィンドウ)と比較してウェハの良否を判定する場合には、露光量及びフォーカス位置について個別に良否を判定する場合に比べて、良品であるにもかかわらず不良品と判定する割合が低下するため、デバイス製造のスループットをさらに高めることができる。
なお、従来は、各評価装置で独自に作成した良品範囲マップと、評価装置で算出した露光条件とを比較することも想定されていた。しかしながら、本実施形態によれば、デバイスメーカーが作成する良品範囲マップ(プロセスウィンドウ、すなわち良品範囲の基準)と、評価装置で算出した露光条件とを比較することができる。これにより、従来、取りこぼしていた不良や、プロセスウィンドウを使っていれば不良と評価しなかった問題点を解決することができる。
なお、本実施形態におけるホストコンピュータ600は、ウェハの露光条件(露光量及びフォーカス位置)の評価結果を良品範囲マップPW1と比較して、その露光条件が良品範囲外であるときに、その情報を一例として露光装置100に供給しているが、この方法に限られることなく、例えば、評価した露光量及びフォーカス値が良品領域GSAに入らないショットSAnの割合が所定の割合を超えたときに、良品領域GSAに入らないショットSAnを評価結果として露光装置100に通知してもよい。また、ホストコンピュータ600は、良品範囲外であると判定されたウェハに関して、例えば露光量の平均値の最適値からの偏差及びフォーカス位置の平均値の最適値からの偏差の情報を露光装置100に供給してもよい。この場合、露光装置100では、それらの偏差に応じて露光量及び/又はフォーカス位置を個別に補正できる。
なお、上記の実施形態では、2つの回折条件のもとで得られたウェハの画像から得られる平均輝度に一方の露光条件の影響を抑制するための演算を施している。この外に、例えば3個以上の回折条件のもとで得られたウェハの画像から得られる3個以上の輝度に、一方の露光条件の影響を抑制するための演算を施し、この演算結果から他方の露光条件を求めるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、複数の回折条件から、例えばフォーカス変化曲線が同じ傾向を持ち、ドーズ変化曲線が逆の傾向を持つ第1及び第2の回折条件を選択しているため、第1及び第2の回折条件の選択が容易である。これ以外に、複数の回折条件から、これらの条件のもとでの検出結果の例えばフォーカス値の変化に対する差分(又は差分の自乗和)よりも露光量の変化に対する差分(又は差分の自乗和)が大きくなるように、第1及び第2回折条件を選択するようにしてもよい。
さらに、上記の実施形態では、露光条件として露光量及びフォーカス位置を評価しているが、露光条件として、露光装置100における露光光の波長、照明条件(例えばコヒーレンスファクタ(σ値)、投影光学系PLの開口数、又は液浸露光時の液体の温度等を評価するために上記の実施形態の回折検査を使用してもよい。
なお、本実施形態では、評価装置1により加工条件としての2つの露光条件(露光量及びフォーカス位置)を互いに独立に評価するために、2つの露光条件に対してそれぞれ例えば第1及び第2の回折条件を求め、これらの回折条件で得られた計測値を演算している。しかしながら、評価装置1により2つの露光条件(又は3つ以上の露光条件でもよい)を評価する方法は任意である。例えば第1の回折条件としては、第1の露光条件の変化に対して計測値がほぼ単調に変化し、第2の露光条件の変化に対しては計測値がほぼ一定のままである回折条件を選択し、第2の回折条件としては、第2の露光条件の変化に対して計測値がほぼ単調に変化し、第1の露光条件の変化に対しては計測値がほぼ一定のままである回折条件を選択してもよい。この場合には、2つの回折条件でウェハ面の像を撮像するだけで、第1及び第2の露光条件を互いに独立に評価できるため、検査をより効率的に行うことができる。
なお、本実施形態の評価装置1は、第1の露光装置100(加工装置)で露光(加工)された繰り返しパターン12(第1パターン)の露光条件(加工条件)を判定する検査装置ともみなすことができる。この検査装置は、繰り返しパターン12が表面に形成されたウェハ10を保持可能なステージ5と、ステージ5に保持されたウェハ10の表面を照明光ILI(検出光)で照明する照明系20と、ウェハ10の表面から射出した光を受光し、この光の状態を規定する条件(回折光の光量)を検出する撮像装置35及び画像処理部40(検出部)と、既知の露光条件で繰り返しパターン12が形成された条件振りウェハ10aに関してその検出部で検出される光の状態を規定する条件に基づいて、検査対象のウェハ10に関してその検出部で検出される光の状態を規定する条件から露光装置100の露光条件を求める演算部50と、を備えている。
そして、露光装置100(第1の加工装置)で既知の露光条件で繰り返しパターン12が形成された条件振りウェハ10aをエッチング装置300(第2の加工装置)でさらに加工して得られる繰り返しパターン12E(第2パターン)の検査結果に基づいて、その検査対象のウェハ10に関して演算部50で求められる露光装置100の露光条件を判定している。この検査装置としての評価装置1によれば、後工程で形成される繰り返しパターン12Eの良否判定結果に基づいて、露光装置100における露光条件の良否を判定できるため、露光装置100で露光されたウェハ10の良否判定を後工程に合わせて行うことができ、後工程での不良品の発生を抑制できる。
なお、本実施形態では、以下のような変形が可能である。
まず、評価装置1の回折検査時においても、照明光ILIがウェハ面に対してS偏光(入射面に対して垂直な方向の直線偏光)となるように照明側偏光フィルタ26を光路上に配置することも可能である。S偏光を用いた回折検査ではウェハ10の下地層(すなわち、ウェハ10に形成された複数種類の層の中で最上層よりも下の層)の影響を受けにくく最上層の状態を検出できる。
また、通常、実デバイス用のレチクルには複数のピッチで周期方向が同一又は直交する複数のパターンが形成されており、ウェハ10の各ショットSAnにもピッチPの繰り返しパターン12の外に異なるピッチのパターンも形成される。さらに、例えばピッチPの繰り返しパターンをそれよりも大きいピッチP1(>P)で配列したパターンブロックがある場合、このパターンブロックからはピッチP1のパターンから発生する回折光と同じ回折光が発生するため、実質的にピッチP1のパターンがあるとみなして回折検査を行うことも可能である。
また、上記の実施形態では条件振りウェハ10aは1枚である。しかしながら、フォーカス値の段階数に露光量の段階数を掛けて得られる露光条件の組み合わせの異なるショットの個数が、条件振りウェハ10aの全面のショット数よりも多い場合には、条件振りウェハ10aを複数枚作成してもよい。
逆に、例えばショットSAnの走査方向の配列数がフォーカス値の変化の段階数よりも大きい場合、及び/又は非走査方向の配列数が露光量の変化の段階数よりも大きい場合には、走査方向及び/又は非走査方向に配列されたショットの一部のショットのみを露光してもよい。ただし、この場合、フォーカス値及び露光量を変化させて露光した複数のショットを、走査方向又は非走査方向に複数組設け、フォーカス値及び露光量が同じショットに関して得られる計測値を平均化してもよい。また、例えばウェハの中心部と周辺部とのレジストの塗布むらの影響、及び走査露光時のウェハの走査方向(図2(c)の+Y方向又は−Y方向)の相違の影響等を軽減するために、フォーカス値及び露光量が異なる複数のショットをランダムに配列してもよい。
また、ステップ106において、露光装置100の投影光学系の収差の影響等をさらに抑制するために、例えば図5(b)のショットSAnの中央部の部分領域CAn内に対応する撮像素子35bの画素の信号強度を平均化した平均信号強度を算出してもよい。
ただし、予め投影光学系の収差の影響(デジタル画像に与える誤差分布)を求めておき、デジタル画像の段階でその収差の影響を補正することも可能である。この場合には、ショット平均強度の代わりに、ショットSAn内のI個(Iは例えば数10の整数)の長方形等の設定領域16(図5(c)参照)毎に平均信号強度を算出し、例えばショットSAn内で同じ位置にある設定領域16内に対応する撮像素子35bの画素の信号強度を用いてこれ以降の処理を行うようにしてもよい。設定領域16の配列は、例えば走査方向に6行で非走査方向に5列であるが、その大きさ及び配列は任意である。
また、上記の実施形態では、ドーズ変化曲線及びフォーカス変化曲線として記憶部95に記憶した曲線の情報を利用して露光条件の評価を行っている。このように曲線の情報を用いる代わりに、例えばドーズ変化曲線及びフォーカス変化曲線に対応するテーブルなどの情報を用いて露光条件の評価を行ってもよい。
また、上記の実施形態のステップ120において、第2の回折条件ε(3−D3)で得られたフォーカス変化曲線B12をゲインa’及びオフセットb’で補正した曲線と、第1の回折条件ε(1−D2)で得られたフォーカス変化曲線B2とが一致するようにゲインa’及びオフセットb’を決定してもよい。さらに、曲線B2A及びフォーカス変化曲線B13をフォーカス値Fiに関する高次多項式(例えば4次の多項式)で近似し、これらの差分の自乗和が最小になるようにa,bの値を決定してもよい。また、ゲインa又はオフセットbのみを使用して、一方のフォーカス変化曲線を補正し、この補正後の曲線が他方のフォーカス変化曲線とできるだけ一致するようにa又はbの値を決定してもよい。さらに、例えばフォーカス値Fiごとに、補正後の差分が0になるように一方のフォーカス変化曲線に掛ける係数cfiを独立に決定してもよい。
また、基準ドーズ曲線SD1も露光量に関する1次式又は高次多項式で近似してもよい。同様に、基準フォーカス曲線SF1もフォーカス値に関する1次式又は高次多項式で近似してもよい。
また、上記の実施形態のステップ128においては、エッチング後のパターンではなく、レジストパターンに関する評価結果を用いて図16(a)の寸法マップWM1を作成してもよい。
また、ステップ128、130におけるSEM400による各ショットSAn内の評価領域MAE及び評価点MA1〜MA3内のパターンの検査は、ショット毎にまとめて順次行うようにしてもよい。また、検査対象の評価点MA1〜MA3の個数は任意であり、評価点は一つでもよい。
また、上記の実施形態では、ステップ134において、ショットSAn内のパターンの線幅を示す寸法マップWM1、及び評価点MA1〜MA3のパターンが良好であるショットの範囲を示す3つのマップより、良品範囲マップPW1を作成している。この外に、評価点MA1〜MA3のパターンが良好であるショットの範囲を示す3つのマップを使わずに、寸法マップWM1のみから良品範囲マップPW1を作成してもよい。この場合、ステップ128でSEM400によってウェハ10の各ショットSAn内の評価領域内のパターンの線幅を計測し、この計測結果の線幅の平均値を各ショットSAnに割り当てたマップである寸法マップWM1を作成し、ステップ134において、線幅と適正値(線幅の適正値)とを比較した差が任意の閾値よりも小さい場合に良品として良品範囲マップPW1を作成する。寸法マップWM1から良品範囲マップPW1を作成することで、評価点MA1〜MA3のパターンの形状評価(ステップ130〜133)を省略することができるため、簡便な条件出しを行うことができる。なお、寸法マップWM1の作成において、線幅の計測を行う評価領域は各ショットSAn内の異なる複数の領域とする方が良品範囲マップPW1の信頼性が向上する点で望ましい。
また、寸法マップWM1を利用せずに、評価点MA1〜MA3のパターンの形状評価の結果に基づいて、良品範囲マップPW1を作成してもよい。この場合、ショットSAn内の評価領域MAEにおけるパターンの線幅測定、及び寸法マップWM1の作成(ステップ128)を省略することができるため、簡便な条件出しを行うことができる。
また、上記の良品範囲マップPW1はSEM400の制御部(不図示)で作成することも可能である。さらに、良品範囲マップPW1の情報は、ホストコンピュータ600から露光装置100の制御部(不図示)に送信し、この制御部内の記憶装置に記録してもよい。
また、上記の実施形態では、ウェハ10の全ショットのショット内平均信号強度を算出し、ショット毎に良品範囲内かどうかを判定している。しかしながら、別の方法として、ステップ146、150において、ウェハ10の全部のショットSAn内のI個の設定領域16(図5(c)参照)毎に平均信号強度を求め、ステップ154において、ショットSAn内の設定領域16毎に良品範囲内かどうかを評価してもよい。
この場合に、ステップ148で、ウェハ10の全部の設定領域16に関して算出される露光量Dni(i番目の設定領域16の露光量)を輝度に換算した結果の一例を図11(a)に示す。さらに、ステップ152で、ウェハ10の全部の設定領域16に関して算出されるフォーカス値Fni(i番目の設定領域16のフォーカス値)を輝度に換算した結果の一例を図11(b)に示す。
また、上記の実施形態のステップ128やステップ130において、繰り返しパターンの線幅や評価対象パターンの形状をSEM400により評価しているが、SEMに限られることなく、スキャトロメーターや原子間力顕微鏡等の既存の測定装置を利用してもよい。
また、上記の実施形態では、回折検査を行っているが、上記の実施形態において、偏光(繰り返しパターンにおける構造性複屈折による偏光状態の変化)を利用した偏光検査を行うことも可能である。
なお、上記の実施形態において、評価装置1が回折検査のみを行う場合には、照明側偏光フィルタ26及び受光側偏光フィルタ32、並びにこれらを照明光又は回折光の光路に挿脱する機構(駆動部等)を省略することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態につき図18(a)〜図20を参照して説明する。本実施形態においても、図1(b)のデバイス製造システムDMSを使用し、加工条件を評価するために図1(a)の評価装置1を使用する。また、本実施形態では、いわゆるスペーサ・ダブルパターニング法(又はサイドウォール・ダブルパターニング法)で微細なピッチの繰り返しパターンが形成されたウェハの加工条件を評価する。
さらに、本実施形態では、後述のように、一例として偏光検査(PER検査)が行われる。ここで、図2(b)のウェハ面の繰り返しパターン12の偏光検査を行う場合につき簡単に説明する。この場合、図2(b)のウェハ面の繰り返しパターン12は、図3(a)に示すように、複数のライン部2Aがその短手方向である配列方向(ここではX方向)に沿って、スペース部2Bを挟んで一定のピッチ(周期)Pで配列されたレジストパターン(ラインパターン)であるものとする。ライン部2Aの配列方向(X方向)を、繰り返しパターン12の周期方向(又は繰り返し方向)とも呼ぶ。
ここで、繰り返しパターン12におけるライン部2Aの線幅DAの設計値をピッチPの1/2とする。適正な露光条件(すなわち、露光量及びフォーカス位置)で繰り返しパターン12が形成された場合、ライン部2Aの線幅DAとスペース部2Bの線幅DBは等しくなると共に、ライン部2Aの側壁部2Aaはウェハ10の表面に対してほぼ直角に形成され、ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比は略1:1になる。またそのときのライン部2AのX−Z断面の形状は正方形や長方形となる。これに対して、繰り返しパターン12を形成する際の露光装置100におけるフォーカス位置が適正なフォーカス位置から外れると、ピッチPは変わらないが、ライン部2Aの側壁部2Aaはウェハ10の表面に対して直角とならず、ライン部2AのX−Z断面の形状は台形となる。したがって、ライン部2Aの側壁部2Aaライン部2A及びスペース部2Bの線幅DA,DBが設計値と異なってしまい、ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比が略1:1から外れる。一方、露光装置100における露光量が変化すると、ピッチPと線幅DAが変化するため、ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比が略1:1から外れる。
偏光検査は、上記のような繰り返しパターン12におけるライン部2Aとスペース部2Bとの体積比の変化に伴う反射光の偏光状態の変化(すなわち、繰り返しパターン12における構造性複屈折による反射光の偏光状態の変化)を利用して、繰り返しパターン12の状態(良否等)の検査を行うものである。なお、説明を簡単にするため、理想的な体積比(設計値)を1:1とする。体積比の変化は、フォーカス位置の適正値からのずれ等に起因し、ウェハ10のショット11ごとに、さらにはショット11内の複数の領域ごとに現れる。なお、体積比を断面形状の面積比と言い換えることもできる。
本実施形態の評価装置1を用いて、ウェハ面の偏光検査を行うには、制御部80が記憶部85に記憶されたレシピ情報(検査条件や手順等)を読み込み、以下の処理を行う。まず、図2(a)に示すように、照明側偏光フィルタ26及び受光側偏光フィルタ32が光路上に挿入される。そして、図1(b)の搬送系500により、ウェハ10をステージ5上に搬送する。なお、搬送途中で不図示のアライメント機構により得られたウェハ10の位置情報に基づいて、ウェハ10はステージ5上の所定の位置に所定の方向で載置される。また、偏光検査を行うとき、ステージ5のチルト角は、受光系30でウェハ10からの正反射光ILRを受光できるように、すなわち入射する照明光ILIの入射角(図2(a)では角度θ3)に対して受光系30で受光する光のウェハ面に対する反射角(受光角)が等しくなるように設定される。なお、反射角は、反射光の主光線がウェハ面の法線CAと成す角度である。さらに、ステージ5の回転角φ1は、ウェハ面における繰り返しパターン12の周期方向が、図3(b)に示すように、ウェハ面における照明光(図3(b)ではP偏光の直線偏光の光Lとしている)の振動方向に対して、45度で傾斜するように設定される。繰り返しパターン12からの反射光の信号強度を最も高くするためである。
照明側偏光フィルタ26は、導光ファイバ24と照明側凹面鏡25との間に配設されるとともに、その透過軸が所定の方位(方向)に設定され、透過軸に応じて照明ユニット21からの光から偏光成分(直線偏光)を抽出する(透過させる)。本実施形態では、一例として、導光ファイバ24から射出された光は、照明側偏光フィルタ26及び照明側凹面鏡25を介しP偏光の直線偏光L(図3(b)参照)となってウェハ面に照射される。
このとき、ウェハ面に入射する照明光ILI(ここでは直線偏光の光L)がP偏光であるため、図3(b)に示すように、繰り返しパターン12の周期方向が光Lの入射面(ウェハ面における光Lの進行方向)に対して45度の角度に設定された場合、ウェハ面における光Lの振動方向と繰り返しパターン12の周期方向とのなす角度も、45度に設定される。言い換えると、直線偏光の光Lは、ウェハ面における光Lの振動方向が繰り返しパターン12の周期方向に対して45度傾いた状態で、繰り返しパターン12を斜めに横切るようにして入射する。
ウェハ面で反射した平行光の正反射光ILRは、受光系30の受光側凹面鏡31により集光されて受光側偏光フィルタ32を介して撮像装置35の撮像面に達する。このとき、繰り返しパターン12での構造性複屈折により正反射光ILR(ここでは直線偏光の光L)の偏光状態が例えば楕円偏光に変化する。受光側偏光フィルタ32の透過軸の方位は、上述した照明側偏光フィルタ26の透過軸に対して直交するように(クロスニコルの状態に)設定されている。従って、受光側偏光フィルタ32により、ウェハ10(繰り返しパターン12)からの正反射光のうち光Lと振動方向が略直角な偏光成分が抽出されて、撮像装置35に導かれる。その結果、撮像装置35の撮像面には、ウェハ10からの正反射光のうち光Lに対して振動方向が略直角な偏光成分(光LがP偏光であればS偏光成分)によるウェハ面の像が形成される。なお、楕円偏光の短軸方向が光Lの偏光方向と直交していない場合は、受光側偏光フィルタ32の透過軸をその楕円偏光の短軸方向に合わせるようにしてもよい。これによって、検出感度(露光条件の変化に対する検出信号の変化の比率)が向上する場合がある。
そして、撮像装置35はそのウェハ面の像の画像信号を画像処理部40に出力し、画像処理部40はウェハ面のデジタル画像を生成し、その画像の情報を検査部60に出力する。検査部60はその画像の情報を用いてウェハ10の繰り返しパターン12を形成する際に使用された露光装置における露光条件等を評価する。なお、照明側偏光フィルタ26を回転してウェハ面に入射する照明光ILIの偏光方向をP偏光からずらすことも可能である。ただし、この場合でも、受光側偏光フィルタ32の偏光方向は照明側偏光フィルタ26に対してクロスニコル状態に設定される。そのようにデジタル画像を生成したときに、照明光ILIの波長λ及び照明側偏光フィルタ26の角度の組み合わせを一つの偏光条件と呼ぶ。なお、例えば照明光ILIの入射角θ3(すなわち反射角θ3)を変更する機構を設けることも可能であり、このように入射角を変更する場合には、入射角も一つの偏光条件に含まれる。そして、複数の偏光条件が上記のレシピ情報に含まれている。
次に、スペーサ・ダブルパターニング法について説明する。スペーサ・ダブルパターニング法では、まず、図18(a)に示すように、ウェハ(ウェハ10dとする)の例えばハードマスク層17の表面に、コータ・デベロッパ200によるレジストの塗布、露光装置100によるパターンの露光、及びコータ・デベロッパ200による現像によって、複数のレジストパターンのライン部2AをピッチPで配列した繰り返しパターン12が形成される。一例として、ピッチPは露光装置100の解像限界に近いとする。この後、図18(b)に示すように、エッチング装置300によるエッチング(所謂、スリミング)を利用してライン部2Aの線幅を半分(ライン部2Aの幅の1/2となったライン部をライン部12Aと称する)にして、薄膜形成装置700でライン部12Aを覆うようにスペーサ層18を堆積する。その後、エッチング装置300でウェハ10dのスペーサ層18を所定の厚さだけエッチングした後、エッチング装置300でライン部12Aのみを除去することで、図18(c)に示すように、ハードマスク層17上に線幅がほぼP/4の複数のスペーサ部18AをピッチP/2で配列した繰り返しパターンが形成される。その後、複数のスペーサ部18Aをマスクとしてハードマスク層17をエッチングすることによって、図18(d)に示すように、線幅がほぼP/4のハードマスク部17AをピッチP/2で配列した繰り返しパターン17Bが形成される。この後、一例として、繰り返しパターン17Bをマスクとして、ウェハ10dのデバイス層10daのエッチングを行うことで、露光装置100の解像限界のほぼ1/2のピッチの繰り返しパターンが形成できる。さらに、上記の工程を繰り返すことによって、ピッチがP/4の繰り返しパターンを形成することも可能である。
また、評価装置1を用いて例えば回折検査を行う場合、回折が起こるためには繰り返しパターンのピッチが評価装置1の照明光ILIの波長λの1/2以上でなければならない。そのため、照明光として波長が248nmの光を用いた場合、ピッチPが124nm以下の繰り返しパターン12では回折光ILDが発生しなくなる。このため、図18(a)の場合のように、ピッチPが露光装置100の解像限界に近いと、回折検査は次第に困難になる。さらに、図18(d)の場合のように、ピッチがP/2(さらにはP/4)の繰り返しパターン17Bに関しては、正反射光ILRのみが発生するため、回折検査は困難である。ただし、繰り返しパターン17Bがより大きいピッチで配列されたパターンブロックが存在する場合には、このパターンブロックからの回折光を検出することにより、回折検査も可能である。
本実施形態では、図18(d)のように、回折光が発生しない繰り返しパターン17Bが各ショットに形成されたウェハ10dからの光を検出して、繰り返しパターン17Bの加工条件を評価するために、評価装置1によるウェハ面の偏光検査を行う。以下、図19のフローチャートを参照して、偏光検査を行うときに使用する複数の偏光条件を選択する評価条件出しにつき説明し、図20のフローチャートを参照して、その選択された偏光条件を用いて偏光検査を行って、デバイス製造システムDMSの加工条件を評価する方法につき説明する。なお、図19及び図20において、図4及び図17に対応するステップには同一又は類似の符号を付して、その説明を省略又は簡略化する。
ここでは、評価装置1を用いてウェハ10dのピッチP/2の繰り返しパターン17Bが形成された表面の偏光検査を行うため、図2(a)に示すように、評価装置1の光路に照明側偏光フィルタ26及び受光側偏光フィルタ32が挿入され、ウェハ10dが載置されるステージ5のチルト角φ2は、照明系20からの照明光ILIが照射されたウェハ10dからの正反射光ILRを受光系30で受光できるように設定される。また、ステージ5の回転角φ1は、繰り返しパターン17Bの周期方向と、照明光ILIの入射方向とが例えば45度で交差するように設定される。そして、複数の偏光条件としては、一例として、照明光ILIの波長λa(上記のλ1〜λ3のいずれか)と、照明側偏光フィルタ26の角度θb(例えば回転角36度×b(b=0〜4))との組み合わせである15の偏光条件η(λa,θb)(a=1〜3,b=0〜4)を想定する。ただし、照明側偏光フィルタ26の角度が切り換えられたときには、受光側偏光フィルタ32の角度も、照明側偏光フィルタ26に対してクロスニコル状態を維持するように切り換えられる。さらに、本実施形態では、デバイス製造システムDMSによる繰り返しパターン17Bの加工条件として、図18(b)のスペーサ層18の堆積時間ts(薄膜形成装置700における薄膜堆積量)及びスペーサ層18のエッチング時間te(エッチング装置300におけるエッチング量)を想定し、このうちのエッチング時間te(以下、エッチング量teと称する)を堆積時間ts(以下、スペーサ堆積量tsと称する)の影響を抑制しながら評価するものとする。
評価条件出しのために、まず、図19のステップ102Aにおいて、図18(a)〜(d)のスペーサ・ダブルパターニング・プロセスを、5種類のスペーサ堆積量ts(ts3〜ts7)及び5種類のエッチング量te(te3〜te7)を組み合わせた25(=5×5)回のプロセスで実行して、25枚の条件振りウェハ(不図示)の各ショットにそれぞれ繰り返しパターン17Bを形成する。なお、堆積量ts5がベスト堆積時間(適正堆積量)であり、エッチング量te5がベストエッチング時間(適正エッチング量)であるとする。この場合、エッチング量te3,te4はエッチング不足であり、エッチング量te6,te7はエッチング過剰である。
作成された複数(ここでは25枚)の条件振りウェハは順次、図2(a)の評価装置1のステージ5上に搬送される。そして、複数の条件振りウェハのそれぞれにおいて、上記の複数(ここでは15個)の偏光条件η(λa,θb)のもとで照明光ILIを条件振りウェハの表面に照射し、撮像装置35が条件振りウェハからの正反射光ILRによる像を撮像して画像信号を画像処理部40に出力する(ステップ104A)。ここでは25枚の条件振りウェハに関してそれぞれ15個の像が撮像されるため、画像処理部40において、全部で375(=25×15)個のデジタル画像が得られる。
さらに、画像処理部40は、その複数の偏光条件に関して、それぞれ対応するデジタル画像を用いて、条件振りウェハの全部のショット内の全部の画素の信号強度を平均化した平均信号強度(平均輝度)を算出し、算出結果を検査部60に出力する(ステップ106A)。
そして、検査部60内の第1演算部60aは、その複数の偏光条件η(λa,θb)のそれぞれに関して得られる全部の条件振りウェハの平均信号強度から、加工条件中のエッチング量teが同じでスペーサ堆積量tsが5段階に変化するときの平均信号強度の変化特性をスペーサ変化曲線(不図示)として抽出し、記憶部85に記憶する(ステップ108A)。また、その第1演算部60aは、その複数の偏光条件η(λa,θb)のそれぞれに関して得られる全部の平均信号強度から、加工条件中のスペーサ堆積量が同じでエッチング量が5段階に変化するときの平均信号強度の変化特性をエッチング変化曲線(不図示)として抽出し、記憶部85に記憶する(ステップ110A)。
その後、その第1演算部60aは、上記の複数の偏光条件η(λa,θb)から、スペーサ変化曲線が同じ傾向(例えばスペーサ堆積量tsが増加するときに両方の平均信号強度がほぼ同じように増減する特性)を持ち、エッチング変化曲線が逆の傾向(例えばエッチング量teが増加するときに一方の平均信号強度がほぼ増加して他方の平均信号強度がほぼ減少する特性)を持つ第1組の第1及び第2の偏光条件を選択し、選択された2つの偏光条件を記憶部85に記憶する(ステップ112A)。図18(e)は、15個のスペーサ変化曲線のうち、第1及び第2の偏光条件のもとで得られた2つの変化曲線Bk1及びBk2を示し、図18(f)は、15個のエッチング変化曲線のうち、第1及び第2の偏光条件のもとで得られた2つの変化曲線Ck1及びCk2を示す。変化曲線Bk1及びBk2は同じ傾向で変化しており、変化曲線Ck1及びCk2は逆の傾向で変化している。
そして、第1演算部60aは、第1の偏光条件で得られたスペーサ変化曲線Bk1をゲインa(比例係数又は倍率)及びオフセットbで補正した変化曲線(不図示)と、第2の偏光条件で得られたスペーサ変化曲線Bk2とが一致するように、すなわち補正後の曲線と曲線Bk2との差分ΔBkが最小自乗法で最小になるようにゲインa及びオフセットbを決定し、これらのゲインa及びオフセットbを記憶部85に記憶する(ステップ114A)。なお、図18(e)の右側の縦軸が差分ΔBkの値である。
次に、第1演算部60aは、図18(f)の第1の偏光条件で得られたエッチング変化曲線Ck1をステップ114Bで算出されたゲインa及びオフセットbで補正した曲線(不図示)と、第2の偏光条件で得られたエッチング変化曲線Ck2との差分をエッチング量teの関数で表した曲線(以下、基準エッチング曲線という。)SE1を算出し、算出された基準エッチング曲線SE1を記憶部85に記憶する(ステップ116A)。なお、図18(f)の右側の縦軸が基準エッチング曲線SE1の値である。
さらに、その第1演算部60aは、上記の複数の偏光条件η(λa,θb)から、エッチング変化曲線が同じ傾向(例えばスペーサ堆積量tsが増加するときに両方の平均信号強度がほぼ同じように増減する特性)を持ち、スペーサ変化曲線が逆の傾向(例えばエッチング量teが増加するときに一方の平均信号強度がほぼ増加して他方の平均信号強度がほぼ減少する特性)を持つ第2組の第1及び第2の偏光条件を選択し、選択された2つの偏光条件を記憶部85に記憶する(ステップ118A)。
そして、第1演算部60aは、第2組の第1の偏光条件で得られたエッチング変化曲線(不図示)をゲインa’及びオフセットb’で補正した変化曲線と、第2の偏光条件で得られたエッチング変化曲線(不図示)とが一致するようにゲインa’及びオフセットb’を決定し、これらのゲインa’及びオフセットb’を記憶部85に記憶する(ステップ120A)。次に、第1演算部60aは、第2組の第1の偏光条件で得られたスペーサ変化曲線(不図示)をステップ120Aで算出されたゲインa’及びオフセットb’で補正した曲線と、第2の偏光条件で得られたスペーサ変化曲線(不図示)との差分をスペーサ堆積量tsの関数で表した曲線(以下、基準スペーサ曲線という。)SS1を算出し(図18(e)参照)、算出された基準スペーサ曲線SS1を記憶部85に記憶する(ステップ122A)。なお、図18(e)の右側の縦軸が基準スペーサ曲線SS1の値でもある。以上の動作によって、加工条件を評価する際に使用する評価条件である第1組及び第2組の偏光条件を求める条件出しが終了したことになる。
次に、本実施形態における図12の条件出しに対応する動作では、図12のステップ124に対応するステップで、ステップ102Aと同様に、上記のスペーサ・ダブルパターニング・プロセスを、5種類のスペーサ堆積量ts(ts3〜ts7)及び5種類のエッチング量te(te3〜te7)を組み合わせた25(=5×5)回のプロセスで実行して、25枚の条件振りウェハ(不図示)の各ショットにそれぞれ繰り返しパターン17Bを形成する。
そして、ステップ128に対応するステップで、SEM400によって各ウェハの各ショット内の評価領域内の繰り返しパターン17Bの線幅を計測し、一例として各ショットの計測値の平均値を当該ウェハの線幅の計測値として、図16(a)の寸法マップWM1と同様の寸法マップ(不図示)を作成する。この場合の寸法マップでは、図16(b)に示すように、一例として横方向がウェハ毎のエッチング量te、縦方向がウェハ毎のスペーサ堆積量tsであり、n枚目のウェハWnの位置に当該ウェハに関する線幅の計測値が記録される。さらに、ステップ130に対応するステップで、SEM400によって各ウェハの各ショット内のk番目(k=1,2,…)の評価点の評価対象パターン(不図示)の良否を判定し、第k評価点マップを作成する。第k評価点マップは、図13(a)の評価点マップEM1に対して、横方向をウェハ毎のエッチング量te、縦方向をウェハ毎のスペーサ堆積量tsとして、その評価対象パターンが良好(合格)となったウェハの範囲を表している。これらの寸法マップ及び第k評価点マップの情報は一例としてホストコンピュータ600に出力される。
その後、ステップ134に対応するステップで、ホストコンピュータ600は、その複数の第k評価点マップの良品領域の論理積を取り、この良品領域をその寸法マップに基づいてさらに制限することによって、図16(b)に示す良品範囲マップPW2を作成する。良品範囲マップPW2は、形成されたパターンが良好(合格)となったウェハを加工したときのエッチング量te及びスペーサ堆積量tsの2次元的な範囲(良品範囲)を表している。従って、その良品範囲マップPW2もエッチング量及びスペーサ堆積量に関するプロセスウィンドウとみなすことができる。
その後、ステップ136に対応するステップで、作成された良品範囲マップPW2はエッチング装置300及び薄膜形成装置700を識別するIDデータとしてホストコンピュータ600内のデータベースに登録されて、条件出しが終了する。
次に、実際のデバイス製造工程においてデバイス製造システムDMSによって繰り返しパターン17Bが形成されたウェハ10dに対して、評価装置1によって偏光検査を行うことによって、加工条件中のスペーサ堆積量及びエッチング量を以下のように評価する。まず、図20のステップ140Aにおいて、デバイス製造システムDMSにおいて、図18(a)〜(d)を参照して説明したスペーサ・ダブルパターニング・プロセスを実行することによって、各ショットに繰り返しパターン17Bが形成されたウェハ10dを製造する。この際の加工条件は、全部のショットにおいて、スペーサの堆積量(堆積時間ts)に関してはベスト堆積時間(適正量)であり、エッチング量(エッチング時間te)に関してはベストエッチング量(適正量)である。しかしながら、実際には薄膜形成装置700における膜厚むらによりスペーサ堆積量のばらつきが生じる恐れがあり、エッチング装置300におけるエッチングむらによってエッチング量のばらつきが生じる恐れがある。
製造されたウェハ10dは、不図示のアライメント機構を介して図2(a)の評価装置1のステージ5上にロードされる(ステップ142A)。そして、評価装置1において、上記の評価条件出しで決定された第1組及び第2組の偏光条件のもとで、ウェハ10dの像を撮像して画像信号を画像処理部40に出力する(ステップ144A)。
次に、画像処理部40は、第1組及び第2組の偏光条件のそれぞれに関してウェハ10dの全面のデジタル画像を生成する。そして、画像処理部40は、第1組の第1及び第2の偏光条件に関して、それぞれ対応するデジタル画像を用いて、ウェハ10dの全部のショット毎に平均信号強度(平均輝度)を算出し、算出結果を検査部60に出力する。そして、検査部60内の第3演算部60cは、ウェハ10dの全部のショットSAn(n=1〜N)毎に、第1の偏光条件で得られた平均信号強度を上記のステップ114Aで算出された係数(ゲインa及びオフセットb)で補正した信号強度から、第2の偏光条件で得られた平均信号強度を減算して平均信号強度の差分Δnを算出し、算出結果を記憶部85に記憶する(ステップ146A)。その後、第3演算部60cは、ウェハ10dの全部のショットSAn毎に、上記のステップ116Aで記憶した図18(f)の基準エッチング曲線SE1に上記の平均信号強度の差分Δnを当てはめて対応するエッチング量Enを算出し、算出結果を記憶部85に記憶する(ステップ148A)。
さらに、画像処理部40は、第2組の第1及び第2の偏光条件に関して、それぞれ対応するデジタル画像を用いて、ウェハ10dの全部のショット毎に平均信号強度(平均輝度)を算出し、算出結果を検査部60に出力する。そして、検査部60内の第3演算部60cは、ウェハ10dの全部のショットSAn毎に、第1の偏光条件で得られた平均輝度を上記のステップ120Aで算出された係数(ゲインa’及びオフセットb’)で補正した信号強度から、第2の偏光条件で得られた平均信号強度を減算して平均信号強度の差分Δn’を算出し、算出結果を記憶部85に記憶する(ステップ150A)。その後、第3演算部60cは、ウェハ10dの全部のショットSAn毎に、上記のステップ122Aで記憶した図18(e)の基準スペーサ曲線SS1に上記の平均信号強度の差分Δn’を当てはめて対応するスペーサ堆積量Snを算出し、算出結果を記憶部85に記憶する(ステップ152A)。
次のステップ154Aにおいて、一例として、評価装置1の制御部80は、信号出力部90を介してホストコンピュータ600に、ウェハ10dのショット毎に得られたエッチング量En及びスペーサ堆積量Snのデータ(評価データ)を出力する。これに応じて、ホストコンピュータ600では、評価装置1から送られてきた評価データと、上記のように登録された良品範囲マップPW2(プロセスウィンドウ)(図16(b)参照)とを比較して、ウェハ10の各ショットのエッチング量En及びスペーサ堆積量Snが良品領域に入るかどうかを判定する。
そして、例えばウェハ10dにエッチング量En及びスペーサ堆積量Snが良品領域に入らないショットがある場合、又はエッチング量En及びスペーサ堆積量Snが良品領域に入らないショットの割合が所定の割合を超えた場合には、ホストコンピュータ600は評価されたウェハ10dが良品範囲外であると判定する。そして、ウェハ10dが良品範囲内と判定されたときには(ステップ156A)、動作はステップ164Aに移行して、ウェハ10dは次工程(例えば上のレイヤの回路パターン形成工程)に進む。
一方、ウェハ10dが良品範囲外であると判定されたときには、ホストコンピュータ600は、一例としてステップ158Aに移行して、ウェハ10dをSEM400で再検査するかどうかを判定する。再検査するときには、当該ウェハ10dをSEM400に送って線幅及び評価対象パターンが許容範囲内かどうかを再検査する(ステップ160A)。そして、再検査の結果、ウェハ10dが良品であった場合には(ステップ162A)、ステップ164A(次工程)に移行する。
また、ステップ158AでSEM400による再検査を行わないと判定した場合、及びステップ160AのSEM400による再検査でウェハ10dが良品範囲外と判定された場合には(ステップ162A)、動作はステップ166Aに移行して、一例としてホストコンピュータ600から薄膜形成装置700の制御部(不図示)及びエッチング装置300の制御部(不図示)に対して良品範囲外のウェハが生じたことのアラームを発する。これに応じて、一例として薄膜形成装置700ではスペーサ堆積量(堆積時間)の補正を行い、エッチング装置300ではエッチング量(エッチング時間)の補正を行う。これによって、その後のステップ140A(スペーサ・ダブルパターニング・プロセス)の実行時にエッチングむら等及びスペーサ堆積量のむら等が減少し、繰り返しパターン17Bを高精度に製造できる。
この実施形態によれば、実デバイス用の繰り返しパターン17Bが形成されたウェハ10dを用いて2組の偏光条件のもとで偏光検査を行うことによって、そのパターンの形成時に使用されたエッチング装置300におけるエッチング量及び薄膜形成装置700におけるスペーサ堆積量を互いの影響を除去して高精度に評価できる。そして、この評価結果と良品範囲マップPW2とを比較してウェハ10dの加工条件(エッチング量及びスペーサ堆積量)が良好かどうかを判定しているため、ウェハ10dの加工条件が良好(合格)かどうかを効率的にかつ高精度に判定できる。そして、この判定結果をエッチング装置300及び薄膜形成装置700にフィードバックすることによって、その後の工程での不良品の発生を抑制できる。
上述のように、本実施形態のデバイス製造方法は、薄膜形成装置700における薄膜形成(スペーサ層の堆積)及びエッチング装置300におけるエッチングを含む加工工程を経て、ウェハ10dの表面に繰り返しパターン17Bを形成し(ステップ140A)、ウェハ10dの表面を照明し、ウェハ10dの表面から射出した回折光を受光し(ステップ144A)、受光した光に基づいて、繰り返しパターン17Bの加工条件(エッチング量及びスペーサ堆積量)を算出し(ステップ148A,152A)、算出した繰り返しパターン17Bの加工条件と、加工工程におけるパターンの加工条件の良否を規定するデータとしての良品範囲マップPW2(プロセスウィンドウ)とを比較し、繰り返しパターン17Bの加工条件の良否を判定している(ステップ154A)。
この実施形態によれば、複数の加工条件のもとでの加工により設けられた凹凸の繰り返しパターン17Bを有するウェハ10dを用いて、その複数の加工条件のうちのエッチング量及びスペーサ堆積量を互いに他の影響を抑制した状態で高精度に評価できる。また、別途計測用のパターンを使用する必要がなく、実デバイスのパターンが形成されたウェハからの光を検出することによって加工条件が評価できるため、実際に露光するパターンに関する加工条件を効率的に、かつ高精度に評価できる。
なお、上記の第2の実施形態においては、以下のような変形が可能である。
まず、ダブルパターニング・プロセスでの加工条件としては、スペーサ層の堆積量及びエッチング量等の外に、ハードマスク層17の厚さ(堆積量)、及びライン部12Aを形成するときのエッチング量(スリミング量)等を検査してもよい。さらに、ダブルパターニング・プロセスでの加工条件として、例えば露光装置100における露光時の露光量及びフォーカス位置等を考慮することもできる。
また、上記の第2の実施形態においても、評価装置1により2つの加工条件(又は3つ以上の加工条件でもよい)を評価する方法は任意である。例えば第1の偏光条件は、第1の加工条件の変化に対して計測値がほぼ単調に変化し、第2の加工条件の変化に対しては計測値がほぼ一定のままである条件を選択し、第2の偏光条件としては、第2の加工条件の変化に対して計測値がほぼ単調に変化し、第1の加工条件の変化に対しては計測値がほぼ一定のままである条件を選択し、これら2つの偏光条件でウェハの像を撮像してもよい。
また、上記の第2の実施形態では、偏光検査の評価条件出し(図19参照)において、照明光ILIの波長λと、照明側偏光フィルタ26の角度θとを偏光条件η(λa,θb)として、変化させて第1の偏光条件と第2の偏光条件とを選定したが、波長λと照明側偏光フィルタ26の角度θとを変化させなくてもよい。例えば、図2(a)において、受光側偏光フィルタ32の角度を変化させてもよい。また、照明側偏光フィルタ26の透過軸と受光側偏光フィルタ32の透過軸とを直交させているが、双方の透過軸は直交させなくてもよい。
また、上記の第2の実施形態では、偏光検査に際して、ウェハ面における繰り返しパターンの周期方向が、ウェハ面における直線偏光の照明光の振動方向に対して成す角度を、45度としている。しかしながら、ウェハ面における繰り返しパターンの周期方向が、ウェハ面における直線偏光の照明光の振動方向に対して成す角度を、22.5度や67.5度などの他の角度とすることによって検出感度(露光条件の変化に対する検出信号の変化の比率)が高くなる場合には、その角度を変更してもよい。なお、その繰り返しパターンの周期方向と照明光の振動方向とが成す角度はこれらに限らず、任意角度に設定可能である。
また、ステップ106Aにおいて、露光時の投影光学系の収差の影響を軽減するために、ウェハの全部のショット内の中央部分の画素の信号強度を平均化した平均信号強度(平均輝度)を算出し、算出結果を検査部60に出力してもよい。
また、ステップ122Aにおいて、基準エッチング曲線SE1及び基準スペーサ曲線SS1をそれぞれエッチング量te及びスペーサ堆積量tsに関する1次式又は高次多項式で近似してもよい。
また、上記の第2の実施形態では、繰り返しパターン17Bの形状をSEM400で計測し、この計測結果に基づいて良品範囲マップPW2を作成している。これに対して、例えば繰り返しパターン17Bに対してさらに図18(b)〜(d)と同様の工程を繰り返して繰り返しパターン17BのピッチP/2の1/2のピッチP/4の繰り返しパターンを形成する場合、このピッチP/4の繰り返しパターンの形状をSEM400で計測し、この計測結果に基づいて良品範囲マップPW2を作成してもよい。
また、ステップ166Aにおいて、ウェハ10dが良品範囲外であっても、例えばスペーサ堆積量の平均値が最適値に近く、エッチング量だけが最適値からずれているような場合には、ホストコンピュータ600からは、エッチング装置300に対してのみアラームを発し、エッチング装置300でエッチング量の補正を行ってもよい。逆に、エッチング量の平均値が最適値に近く、スペーサ堆積量だけが最適値からずれているような場合には、ホストコンピュータ600からは、薄膜形成装置700に対してのみアラームを発し、薄膜形成装置700でスペーサ堆積量の補正を行ってもよい。
また、上記の第2の実施形態では、エッチング変化曲線及びスペーサ変化曲線として記憶部95に記憶した曲線の情報を利用して加工条件の評価を行っている。このように曲線の情報を用いる代わりに、例えばエッチング変化曲線及びスペーサ変化曲線に対応するテーブルなどの情報を用いて加工条件の評価を行ってもよい。
また、SEM400による各ショットSAn内の評価領域及び評価点内のパターンの検査は、ショット毎にまとめて順次行うようにしてもよい。また、検査対象の評価点の個数は任意であり、評価点は一つでもよい。さらに、評価点のパターンを検査することなく、線幅の検査を行うだけでもよい。
また、上記の第2の実施形態では、ウェハWn内のパターンの線幅を示す寸法マップ(不図示)、及び評価点のパターンが良好であるショットの範囲を示す複数のマップ(不図示)より、良品範囲マップPW2を作成している。この外に、SEM400によってウェハ10dの各ショットSAn内の評価領域内のパターンの線幅を計測し、この計測結果の線幅の平均値を各ウェハWnに割り当てたマップである寸法マップ(不図示)を作成し、その寸法マップのみから良品範囲マップPW2を作成してもよい。この場合、線幅の計測を行う評価領域は各ショットSAn内の異なる複数の領域とする方が良品範囲マップPW2の信頼性が向上する点で望ましい。また、寸法マップを利用せずに、評価点のパターンの形状評価の結果に基づいて、良品範囲マップPW2を作成してもよい。
また、上記の良品範囲マップPW2はSEM400の制御部(不図示)で作成することも可能である。さらに、良品範囲マップPW2の情報は、ホストコンピュータ600から露光装置100の制御部(不図示)に送信し、この制御部内の記憶装置に記録してもよい。
また、上記の実施形態では、ウェハ10dの全ショットのショット内平均信号強度を算出し、ショット毎に良品範囲内かどうかを判定している。しかしながら、別の方法として、ステップ146A、150Aにおいて、ウェハ10dの全部のショットSAn内のI個の設定領域16(図5(c)参照)毎に平均信号強度を求め、ステップ154Aにおいて、ショットSAn内の設定領域16毎に良品範囲内かどうかを評価してもよい。
また、上記の第2の実施形態では偏光検査を行っているが、この第2の実施形態においても回折検査を行うことが可能である。
なお、上記の第2の実施形態において、評価装置1が偏光検査のみを行う場合には、照明側偏光フィルタ26及び受光側偏光フィルタ32を照明光又は反射光の光路に設置したままにしておいてもよい。この場合には、照明側偏光フィルタ26及び受光側偏光フィルタ32を光路に挿脱する機構(駆動部等)を省略することができる。
なお、上記の第2の実施形態において、光源部22からの光を照明側偏光フィルタ26で直線偏光に変換した直線偏光光をウェハへ照明しているがウェハを照明する光は直線偏光光でなくてもよい(図2(a)参照)。例えば、ウェハを円偏光で照明してもよい。この場合、例えば、照明側偏光フィルタ26に加えて1/2波長板を設けることにより、光源部22からの光を照明側偏光フィルタ26と1/2波長板で円偏光光に変換してウェハへ照明する。また、ウェハを円偏光以外の楕円偏光で照明してもよい。光源部22からの光を直線偏光や楕円偏光(円偏光を含む楕円偏光)に変換する構成は、上記以外にも公知の構成を適用することができる。また、光源部22として、メタルハライドランプや水銀ランプ等の非偏光光を射出する光源以外にも、直線偏光光や楕円偏光光を射出する光源を利用することもできる。この場合、照明側偏光フィルタ26を省略することができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態につき図21(a)〜図23を参照して説明する。図21(a)、(b)において、図1(a)に対応する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。図21(b)は本実施形態に係る露光装置100Aを示す。図21(b)において、露光装置100Aは、例えば米国特許出願公開第2007/242247号明細書に開示されているように、レチクルRを露光光で照明する照明系ILSと、レチクルRを保持して移動するレチクルステージRSTと、レチクルRのパターンをウェハ10の表面に露光する投影光学系PLと、ウェハ10を保持して移動するウェハステージWSTと、ステージRST,WSTの駆動機構(不図示)と、液浸露光のために投影光学系PLとウェハ10との間に液体を供給する局所液浸機構(不図示)と、装置全体の動作を制御する主制御装置CONTとを備えている。さらに、本実施形態の露光装置100Aは、ウェハ10のパターンからの正反射光又は回折光を検出して、回折検査又は偏光検査によってそのパターンの加工条件(露光条件)を評価するオンボディの評価装置1Aを備えている。露光装置100Aは、一例として図1(b)の露光装置100及び評価装置1の代わりに、デバイス製造システムDMSに組み込まれている。
図21(a)は本実施形態に係る評価装置1Aを示す。図21(a)において、評価装置1Aは、ウェハ10を保持して少なくとも2次元方向(互いに直交するX軸及びY軸に沿った方向とする)に移動するステージ5Aと、ステージ5Aの駆動部48と、ステージ5Aに支持されたウェハ10の表面(ウェハ面)の一部の領域(被検領域)を照明光ILIで照明する照明系20Aと、照明光ILIの照射を受けたウェハ面からの反射光ILR(又は回折光)を受光してその被検領域の像を形成する受光系30Aと、その像を検出するCCD又はCMOS型の2次元の撮像素子47と、撮像素子47から出力される画像信号を処理する処理等を行う演算部50Aと、を備えている。演算部50Aは、撮像素子47から入力されたウェハ10の画像信号に基づいてウェハ10のデジタル画像(画素毎の信号強度、ショット毎に平均化された信号強度、又はショットより小さい領域毎に平均化された信号強度等)の情報を生成する画像処理部40Aと、画像処理部40Aから出力される画像情報を処理する複数の演算部を含む検査部60Aと、画像処理部40A及び検査部60Aの動作等を制御する制御部80Aと、画像に関する情報等を記憶する記憶部85Aと、得られる加工条件(すなわち、露光条件)の評価結果を露光装置100Aの主制御装置CONTに出力する信号出力部90Aとを備えている。なお、評価装置1Aは、得られる加工条件の評価結果を図1(b)のホストコンピュータ600に出力してもよい。ステージ5Aは、本実施形態ではウェハステージWSTが兼用している。なお、図21(a)において、X軸及びY軸を含む面に垂直にZ軸を取っている。
照明系20Aは、照明光を射出する照明ユニット21と、照明ユニット21から射出された照明光を導く導光ファイバ24と、導光ファイバ24から射出される照明光を平行光束にする照明用レンズ42Aと、その照明光を直線偏光にする照明側偏光フィルタ26Aと、受光系30Aの瞳面(対物レンズ42Bの射出瞳と共役な面)とほぼ共役な面PA1上に配置されて開口43Aaが設けられた照明側開口絞り43Aと、開口絞り43Aを照明系20Aの光軸AXIに垂直な面内(図21(a)のYZ平面内)で2次元的に移動させる駆動部44Aと、その開口43Aaを通過した照明光の一部をウェハ10側に向けるビームスプリッター45と、ビームスプリッター45で反射された照明光を被検領域に集光する対物レンズ42Bと、を有する。なお、照明側偏光フィルタ26Aを省略してビームスプリッター45を偏光ビームスプリッター45Aにすることも可能である。また、評価装置1Aで回折検査を行う場合には、照明側偏光フィルタ26Aは照明光路外に抜去される。このため、照明側偏光フィルタ26Aを移動するための駆動部(不図示)が備えられている。
受光系30Aは、ウェハ10の被検領域からの反射光を受光する対物レンズ42Bと、ビームスプリッター45と、受光系30Aの瞳面(対物レンズ42Bの射出瞳)とほぼ共役な面PA2上に配置されて開口43Baが設けられた受光側開口絞り43Bと、受光側開口絞り43Bを受光系30Aの光軸AXDに垂直な面内(図21(a)のXY平面内)で2次元的に移動させる駆動部44Bと、その開口43Baを通過した光の光路に配置される受光側偏光フィルタ32Aと、受光側偏光フィルタ32Aを回転する駆動部46と、受光側偏光フィルタ32Aを通過した反射光ILR(又は回折光)を集光して撮像素子47の受光面にウェハ10の被検領域の像を形成する結像レンズ42Cと、を有する。一例として、照明側偏光フィルタ26Aの透過軸は、ウェハ10に入射する照明光ILIの入射面に対して照明光ILIがP偏光となるように設定される。
偏光検査を行う場合には、ウェハ10からの正反射光ILRが受光系30Aで受光されるように、受光側開口絞り43Bの開口43Baは、照明側開口絞り43Aの開口43Aaと光軸に関して対称な位置(照明側開口絞り43Aの開口43Aaを通過した照明ユニット21からの照明光により、ウェハ10の被検領域から反射した光が透過する位置)に設置される。そして、受光側偏光フィルタ32Aは照明光路上に設置される。一方、回折検査を行う場合には、受光側開口絞り43Bの開口43Baは、ウェハ10の表面(ウェハ面)から所定の射出角度(回折角)で射出される検出対象の回折光を受光できる位置に設定される。さらに、受光側偏光フィルタ32Aは照明光路外に抜去される。このため、駆動部46は、受光側偏光フィルタ32Aを移動する機構をも有する。
なお、受光側偏光フィルタ32Aは光線が入射する面(以下、入射面と称する)32Aaを有する。駆動部46は、偏光検査時に、入射面32Aaの中心を通りZ軸に平行な軸(光軸AXD)を回転軸として、受光側偏光フィルタ32Aを回転する。さらに、照明側偏光フィルタ26Aは光線が入射する面(以下、入射面と称する)26Aaを有する。評価装置1Aは、偏光検査時に、入射面26Aaの中心を通りX軸に平行な軸(光軸AXI)を回転軸として照明側偏光フィルタ26Aを回転する不図示の駆動部を有する。
次に、評価装置1Aによってウェハ10の繰り返しパターン12の偏光検査を行う場合につき説明する。この場合、制御部80Aが記憶部85Aに記憶されたレシピ情報(検査条件や手順等)を読み込み、以下の処理を行う。まず、図21(a)に示すように、照明側偏光フィルタ26A及び受光側偏光フィルタ32Aが照明光路上に挿入される。そして、ウェハローダ系(不図示)により、アライメント機構を介してウェハ10をステージ5A上に搬送する。また、偏光検査を行うとき、上記のように、結像レンズ42Cでウェハ10からの正反射光ILRを受光できるように、受光系開口絞り43Bの開口43Baの位置が照明系開口絞り43Aの開口43Aaの位置と光軸AXDに関して対称になるように設定される。さらに、ステージ5Aの回転角(又はウェハローダ系で調整されるウェハ10の回転角)は、ウェハ面における繰り返しパターン12の周期方向が、図3(b)に示すように、ウェハ面における照明光(図3(b)ではP偏光の直線偏光の光Lとしている)の振動方向に対して、45度で傾斜するように設定される。繰り返しパターン12からの反射光の信号強度を最も高くするためである。
照明側偏光フィルタ26Aは、導光ファイバ24と照明系開口絞り43Aとの間に配設されるとともに、その透過軸が所定の方位(方向)に設定され、透過軸に応じて照明ユニット21からの光から偏光成分(直線偏光)を抽出する(透過させる)。本実施形態では、一例として、導光ファイバ24から射出された光は、照明側偏光フィルタ26A、照明系開口絞り43A、ビームスプリッター45及び対物レンズ42Bを介しP偏光の直線偏光L(図3(b)参照)となってウェハ面に照射される。
ウェハ面で反射した平行光の正反射光ILRは、受光系30Aの対物レンズ42B、ビームスプリッター45、受光系開口絞り43B、及び結像レンズ42Cを介して撮像素子47に入射する。このとき、受光側偏光フィルタ32Aの透過軸の方位は、上述した照明側偏光フィルタ26Aの透過軸に対して直交するように(クロスニコルの状態に)設定されている。従って、受光側偏光フィルタ32Aにより、ウェハ10(繰り返しパターン12)からの正反射光のうち入射光と振動方向が略直角な偏光成分が抽出されて、撮像素子47に導かれる。その結果、撮像素子47の撮像面には、ウェハ10からの正反射光のうち入射光に対して振動方向が略直角な偏光成分(光LがP偏光であればS偏光成分)によるウェハ面の像が形成される。
そして、撮像素子47はそのウェハ面の像の画像信号を画像処理部40Aに出力し、画像処理部40Aはウェハ面のデジタル画像を生成し、その画像の情報を検査部60Aに出力する。検査部60Aはその画像の情報を用いてウェハ10の繰り返しパターン12を形成する際に使用された露光装置における露光条件等を評価する。そのようにデジタル画像を生成したときに、照明光ILIの波長λ及び照明側偏光フィルタ26Aの角度の組み合わせを一つの偏光条件と呼ぶ。
本実施形態では、一例として繰り返しパターン12のピッチが小さく回折光が発生しないような場合に、繰り返しパターン12が各ショットに形成されたウェハ10からの光を検出して、繰り返しパターン12の加工条件を評価するために、評価装置1Aによるウェハ面の偏光検査(PER検査)を行う。以下、図22のフローチャートを参照して、偏光検査を行うときに使用する複数の偏光条件を選択する評価条件出しにつき説明し、図23のフローチャートを参照して、その選択された偏光条件を用いて偏光検査を行って、露光装置100Aの露光条件を評価する方法につき説明する。なお、図22及び図23において、図19及び図20に対応するステップには同一又は類似の符号を付して、その説明を省略又は簡略化する。
ここでは、評価装置1Aを用いてウェハ10の繰り返しパターン12が形成された表面の偏光検査を行うため、図21(a)に示すように、評価装置1Aの光路に照明側偏光フィルタ26A及び受光側偏光フィルタ32Aが挿入され、受光系開口絞り43Bの開口43Baの位置は、照明系20Aからの照明光ILIが照射されたウェハ10からの正反射光ILRを受光系30Aで受光できるように設定される。また、ステージ5Aの回転角は、繰り返しパターン12の周期方向と、照明光ILIの入射方向とが例えば45度で交差するように設定される。そして、複数の偏光条件としては、一例として、照明光ILIの波長λa(上記のλ1〜λ3のいずれか)と、照明側偏光フィルタ26Aの角度θb(例えば回転角36度×b(b=0〜4))との組み合わせである15の偏光条件η(λa,θb)(a=1〜3,b=0〜4)を想定する。ただし、照明側偏光フィルタ26Aの角度が切り換えられたときには、受光側偏光フィルタ32Aの角度も、照明側偏光フィルタ26Aに対してクロスニコル状態を維持するように切り換えられる。さらに、本実施形態では、露光装置100Aの複数の露光条件のうち露光量及びフォーカス位置の評価を行うものとする。
まず、評価条件出しのために、図22のステップ102Bにおいて、図2(c)に示すように、露光装置100Aにおいて露光量(露光量又は露光エネルギー)とフォーカス位置とをマトリックス状に振って露光し現像して、各ショット11(SAn)に繰り返しパターン12を形成した条件振りウェハ10aを作成する。そして、上記の複数(ここでは15個)の偏光条件η(λa,θb)のもとで照明光ILIを条件振りウェハ10aの表面に照射し、撮像素子47が条件振りウェハからの正反射光ILRによるウェハ面の一部の像を撮像して、画像信号を画像処理部40Aに出力する(ステップ104B)。そして、ウェハ10aの全面の像が得られていない場合には(ステップ170)、ステップ172でステージ5AをX方向及び/又はY方向に移動して、ウェハ面のまだ撮像されていない領域を照明光ILIの照明領域に移動してステップ104Bに戻り、ウェハ面の全面の像が得られるまで、ステップ172及び104Bを繰り返す。
ウェハ面の全面の像が得られた後、画像処理部40Aは、その複数の偏光条件に関して、それぞれ対応するデジタル画像を用いて、条件振りウェハの全部のショット内の全部の画素の信号強度を平均化した平均信号強度(平均輝度)を算出し、算出結果を検査部60Aに出力する(ステップ106B)。そして、検査部60A内の第1演算部は、その複数の偏光条件η(λa,θb)のそれぞれに関して得られる条件振りウェハ10の各ショットの平均信号強度から、露光量が同じでフォーカス値(フォーカス位置の最適値からのずれ量)が5段階に変化するときの平均信号強度の変化特性をフォーカス変化曲線(不図示)として抽出し、記憶部85Aに記憶する(ステップ108B)。また、その第1演算部は、その複数の偏光条件η(λa,θb)のそれぞれに関して得られる全部の平均信号強度から、フォーカス値が同じで露光量が例えば9段階に変化するときの平均信号強度の変化特性をドーズ変化曲線(不図示)として抽出し、記憶部85Aに記憶する(ステップ110B)。
その後、その第1演算部は、上記の複数の偏光条件η(λa,θb)から、フォーカス変化曲線が同じ傾向を持ち、ドーズ変化曲線が逆の傾向を持つ第1組の第1及び第2の偏光条件を選択し、選択された2つの偏光条件を記憶部85Aに記憶する(ステップ112B)。そして、第1演算部は、第1の偏光条件で得られたフォーカス変化曲線をゲインa(比例係数又は倍率)及びオフセットbで補正した変化曲線(不図示)と、第2の偏光条件で得られたフォーカス変化曲線とが一致するように、ゲインa及びオフセットbを決定し、これらのゲインa及びオフセットbを記憶部85Aに記憶する(ステップ114B)。
次に、第1演算部60aは、第1の偏光条件で得られたドーズ変化曲線をステップ114Bで算出されたゲインa及びオフセットbで補正した曲線と、第2の偏光条件で得られたドーズ変化曲線との差分を露光量の関数で表した曲線(以下、基準ドーズ曲線という。)(不図示)を算出し、算出された基準ドーズ曲線を記憶部85Aに記憶する(ステップ116B)。
さらに、その検査部60Aの第1演算部は、上記の複数の偏光条件η(λa,θb)から、ドーズ変化曲線が同じ傾向を持ち、フォーカス変化曲線が逆の傾向を持つ第2組の第1及び第2の偏光条件を選択し、選択された2つの偏光条件を記憶部85Aに記憶する(ステップ118A)。
そして、第1演算部は、第2組の第1の偏光条件で得られたドーズ変化曲線(不図示)をゲインa’及びオフセットb’で補正した変化曲線と、第2の偏光条件で得られたドーズ変化曲線(不図示)とが一致するようにゲインa’及びオフセットb’を決定し、これらのゲインa’及びオフセットb’を記憶部85Aに記憶する(ステップ120B)。次に、第1演算部は、第2組の第1の偏光条件で得られたフォーカス変化曲線(不図示)をステップ120Bで算出されたゲインa’及びオフセットb’で補正した曲線と、第2の偏光条件で得られたフォーカス変化曲線(不図示)との差分をフォーカス値の関数で表した曲線(以下、基準フォーカス曲線という。)(不図示)を算出し、算出された基準フォーカス曲線を記憶部85Aに記憶する(ステップ122B)。以上の動作によって、露光条件を評価する際に使用する評価条件である第1組及び第2組の偏光条件を求める条件出しが終了したことになる。
次に、本実施形態における条件振りウェハ10aに形成された繰り返しパターン12は、第1の実施形態で評価対象とされたパターン(ただし、ピッチは小さい)である。このため、評価装置1Aによる評価結果との比較基準となる良品範囲マップとしては、第1の実施形態の図12の条件出しと同じ方法で作成した図16(a)の良品範囲マップPW1を使用できる。作成された良品範囲マップPW1は露光装置100Aを識別するIDデータとしてホストコンピュータ600内のデータベースに登録されて、条件出しが終了する。
次に、実際のデバイス製造工程において、デバイス製造システムDMS(露光装置100A及びコータ・デベロッパ200)によって繰り返しパターン12が形成されたウェハ10に対して、評価装置1Aによって偏光検査を行うことによって、露光装置100Aの露光条件中の露光量及びフォーカス位置を以下のように評価する。まず、図23のステップ140Bにおいて、図5(a)と同じショット配列を持ち、レジストを塗布した実露光用のウェハ10を図21(b)の露光装置100Aに搬送し、露光装置100Aによって、ウェハ10の各ショットSAn(n=1〜N)に実デバイス用のレチクルRのパターンを露光し、露光後のウェハ10を現像する。この際の露光条件は、全部のショットにおいて、露光量に関してはそのレチクルに応じて定められている最適な露光量(ベストドーズ)であり、フォーカス位置に関してはベストフォーカス位置である。しかしながら、実際には露光装置100Aにおける走査露光時のスリット状の照明領域内の例えば非走査方向における僅かな照度むら及びステージの振動等の影響によって、ウェハ10のショットSAn毎に露光量及びフォーカス位置にばらつき等が生じる可能性があるため、その露光量及びフォーカス位置の評価を行う。露光及び現像後のウェハ10は、不図示のアライメント機構を介して図21(a)の評価装置1Aのステージ5(ウェハステージWST)上にロードされる(ステップ142B)。
そして、評価装置1Aにおいて、上記の評価条件出しで決定された第1組及び第2組の偏光条件のもとで、ウェハ10dの一部の像を撮像して画像信号を画像処理部40Aに出力する(ステップ144B)。そして、ウェハ10の全面の像が得られていない場合には(ステップ170A)、ステップ172Aでステージ5AをX方向及び/又はY方向に移動して、ウェハ面のまだ撮像されていない領域を照明光ILIの照明領域に移動してステップ144Bに戻り、ウェハ面の全面の像が得られるまで、ステップ172A及び144Bを繰り返す。なお、ステップ144B及び172Aの動作は、例えば各偏光条件で、ウェハ面の全面の像が得られるまで、ウェハ面の像の撮像とステージ5Aの移動(ステップ移動)とを繰り返すように行ってもよい。
ウェハ面の全面の像が得られた後、画像処理部40Aは、第1組及び第2組の偏光条件のそれぞれに関してウェハ10の全面のデジタル画像を生成する。そして、画像処理部40Aは、第1組の第1及び第2の偏光条件に関して、それぞれ対応するデジタル画像を用いて、ウェハ10の全部のショットSAn(図5(a)参照)毎に平均信号強度(平均輝度)を算出し、算出結果を検査部60Aに出力する。そして、検査部60A内の第3演算部は、ウェハ10の全部のショットSAn毎に、第1の偏光条件で得られた平均信号強度を上記のステップ114Bで算出された係数(ゲインa及びオフセットb)で補正した輝度から、第2の偏光条件で得られた平均信号強度を減算して平均信号強度の差分Δnを算出し、算出結果を記憶部85Aに記憶する(ステップ146B)。その後、第3演算部は、ウェハ10の全部のショットSAn毎に、上記のステップ116Bで記憶した基準ドーズ曲線に上記の平均信号強度の差分Δnを当てはめて対応する露光量Dnを算出し、算出結果を記憶部85Aに記憶する(ステップ148B)。
さらに、画像処理部40Aは、第2組の第1及び第2の偏光条件に関して、それぞれ対応するデジタル画像を用いて、ウェハ10の全部のショット毎に平均信号強度(平均輝度)を算出し、算出結果を検査部60Aに出力する。そして、検査部60A内の第3演算部は、ウェハ10の全部のショットSAn毎に、第1の偏光条件で得られた平均信号強度を上記のステップ120Bで算出された係数(ゲインa’及びオフセットb’)で補正した輝度から、第2の偏光条件で得られた平均信号強度を減算して平均輝度の差分Δn’を算出し、算出結果を記憶部85Aに記憶する(ステップ150B)。その後、第3演算部は、ウェハ10の全部のショットSAn毎に、上記のステップ122Bで記憶した基準フォーカス曲線に上記の平均信号強度の差分Δn’を当てはめて対応するフォーカス値Fnを算出し、算出結果を記憶部85Aに記憶する(ステップ152B)。
次のステップ154Bにおいて、一例として、評価装置1Aの制御部80Aは、ホストコンピュータ600に、ウェハ10のショット毎に得られた露光量Dn及びフォーカス値Fnのデータ(評価データ)を出力する。これに応じて、ホストコンピュータ600では、評価装置1Aから送られてきた評価データと、露光装置100AのIDデータとして登録された図16の良品範囲マップPW1(プロセスウィンドウ)とを比較して、ウェハ10の各ショットの露光量及びフォーカス値が良品領域GSAに入るかどうかを判定する。
そして、例えばウェハ10に露光量及びフォーカス値が良品領域GSAに入らないショットがある場合、又は露光量及びフォーカス値が良品領域GSAに入らないショットの割合が所定の割合を超えた場合には(ステップ156B)、ホストコンピュータ600は評価されたウェハ10が良品範囲外であると判定する。そして、ウェハ10が良品範囲内と判定されたときには、動作はステップ164Bに移行して、ウェハ10は次工程(エッチング装置300におけるエッチング等)に進む。
一方、ウェハ10が良品範囲外であると判定されたときには、ホストコンピュータ600は、一例としてステップ158Bに移行して、ウェハ10をSEM400で再検査するかどうかを判定する。再検査を行う場合には、当該ウェハ10をSEM400に送って線幅及び評価対象パターンが許容範囲内かどうかを再検査する(ステップ160B)。そして、再検査の結果、ウェハ10が良品であった場合には(ステップ162B)、ステップ164B(次工程)に移行する。
また、ステップ158BでSEM400による再検査を行わないと判定した場合、及びステップ160BのSEM400による再検査でウェハ10が良品範囲外と判定された場合には、動作はステップ166Bに移行して、一例としてウェハ10はレジスト剥離後に再使用(リワーク)される。なお、ステップ166Bでは、リワークする代わりに、又はリワークとともに、ホストコンピュータ600から露光装置100Aの制御部(不図示)に対して良品範囲外のウェハが生じたことのアラームを発してもよい。これに応じて、露光装置100Aでは、例えば走査露光時の照明領域の走査方向の幅の分布の補正等を行う。これによって、その後の露光時に露光量及びフォーカス位置の誤差が低減される。なお、ステップ154Bの判定を評価装置1A内の演算部50Aで行うようにしてもよい。
上述のように、本実施形態のデバイス製造方法は、露光装置100Aにおける露光及びコータ・デベロッパ200における現像を含むリソグラフィ工程よりなる加工工程を経て、ウェハ10の表面に繰り返しパターン12を形成し(ステップ140B)、ウェハ10の表面を照明し、ウェハ10の表面から射出した回折光を受光し(ステップ144B)、受光した光に基づいて、繰り返しパターン12の露光条件(露光量及びフォーカス位置)を算出し(ステップ148B,152B)、算出した繰り返しパターン12の露光条件と、露光工程におけるパターンの露光条件の良否を規定するデータとしての良品範囲マップPW1(プロセスウィンドウ)とを比較し、繰り返しパターン12の露光条件の良否を判定している(ステップ154B)。
また、本実施形態の評価装置1Aを用いる評価方法は、露光装置100Aによる露光工程及びコータ・デベロッパ200による現像工程を経て、表面に検査対象の繰り返しパターン12が形成されたウェハ10の表面を照明し、ウェハ10の表面から射出した光を受光し(ステップ144B)、受光した光に基づいて、繰り返しパターン12の露光条件を算出し(ステップ148B,152B)、算出した繰り返しパターン12の露光条件と、繰り返しパターン12を形成するための露光工程における露光条件の良否を規定する良品範囲マップとを比較し、繰り返しパターン12の露光条件の良否を判定している(ステップ154B)。
この実施形態によれば、複数の加工条件としての複数の露光条件のもとでの露光により設けられた凹凸の繰り返しパターン12を有するウェハ10を用いて、その複数の露光条件のうちの露光量及びフォーカス位置を互いに他の影響を抑制した状態で高精度に評価できる。また、別途計測用のパターンを使用する必要がなく、実デバイスのパターンが形成されたウェハからの光を検出することによって露光条件が評価できるため、実際に露光するパターンに関する露光条件を効率的に、かつ高精度に評価できる。
なお、従来は、各評価装置で独自に作成した良品範囲マップと、評価装置で算出した露光条件とを比較することも想定されていた。しかしながら、本実施形態によれば、デバイスメーカーが作成する良品範囲マップ(プロセスウィンドウ、すなわち良品範囲の基準)と、評価装置で算出した露光条件とを比較することができる。これにより、従来、取りこぼしていた不良や、プロセスウィンドウを使っていれば不良と評価しなかった問題点を解決することができる。
なお、上記の第3の実施形態では、以下のような変形が可能である。
まず、上記の第3の実施形態においても、評価装置1Aにより2つの露光条件(又は3つ以上の露光条件でもよい)を評価する方法は任意である。
さらに、上記の第3の実施形態では、露光条件として露光量及びフォーカス位置を検査しているが、露光条件として、露光装置100Aにおける露光光の波長、照明条件(例えばコヒーレンスファクタ(σ値)、投影光学系PLの開口数、又は液浸露光時の液体の温度等を検査するために上記の実施形態の検査を使用してもよい。
また、評価装置1Aにおいて、開口板43A,43Bの代わりに液晶表示素子よりなる可変のシャッター機構を使用することもできる。
また、ウェハ面における繰り返しパターン12の周期方向が、ウェハ面における直線偏光の照明光の振動方向と成す角は、22.5度や67.5度とすることによって検出感度(露光条件の変化に対する検出信号の変化の比率)が高くなる場合には、その角度を45度から変更してもよい。なお、その角度はこれらに限らず、任意角度に設定可能である。
また、ウェハ10からの正反射光が楕円偏光であり、その楕円偏光の短軸方向が入射光の偏光方向と直交していない場合は、受光側偏光フィルタ32Aの透過軸をその楕円偏光の短軸方向に合わせるようにしてもよい。これによって、検出感度(露光条件の変化に対する検出信号の変化の比率)が向上する場合がある。
また、照明側偏光フィルタ26Aを回転してウェハ面に入射する照明光ILIの偏光方向をP偏光からずらすことも可能である。ただし、この場合でも、受光側偏光フィルタ32Aの偏光方向は照明側偏光フィルタ26Aに対してクロスニコル状態に設定される。
また、照明系開口絞り43Aの開口43Aaの位置(及び受光系開口絞り43Bの開口43Baの位置)を制御することで、ウェハ面に対する照明光ILIの入射角を変更することも可能であり、このように入射角を変更する場合には、入射角も一つの偏光条件に含まれる。
また、ステップ104B及び172の動作は、例えば第1の偏光条件で、ウェハ面の全面の像が得られるまで、ウェハ面の像の撮像とステージ5Aの移動(ステップ移動)とを繰り返すように行い、以下、第2の偏光条件等でもウェハ面の像の撮像とステージ5Aの移動とを繰り返すように行ってもよい。
また、ステップ106Bにおいて、露光時の投影光学系の収差の影響を軽減するために、条件振りウェハの全部のショットの中央部の領域内の画素の信号強度を平均化した平均信号強度(平均輝度)を算出し、算出結果を検査部60Aに出力してもよい。ただし、予め投影光学系の収差の影響(デジタル画像に与える誤差分布)を求めておき、デジタル画像の段階でその収差の影響を補正することも可能である。
また、良品範囲マップPW1は、ホストコンピュータではなく、評価装置1Aの記憶部85Aに記憶させてもよい。
また、基準ドーズ曲線SD1は露光量に関する1次式又は高次多項式で近似してもよい。同様に、基準フォーカス曲線SF1もフォーカス値に関する1次式又は高次多項式で近似してもよい。
また、上記の第3の実施形態の条件出しにおいては、エッチング後のパターンではなく、レジストパターンに関する評価結果を用いて図16(a)の寸法マップWM1を作成してもよい。
また、SEM400による各ショットSAn内の評価領域MAE及び評価点MA1〜MA3内のパターンの検査は、ショット毎にまとめて順次行うようにしてもよい。また、検査対象の評価点MA1〜MA3の個数は任意であり、評価点は一つでもよい。さらに、評価点のパターンを検査することなく、線幅の検査を行うだけでもよい。
また、上記の第3の実施形態では、条件出し工程において、ショットSAn内のパターンの線幅を示す寸法マップWM1、及び評価点MA1〜MA3のパターンが良好であるショットの範囲を示す3つのマップより、良品範囲マップPW1を作成している。この外に、SEM400によってウェハ10の各ショットSAn内の評価領域内のパターンの線幅を計測し、この計測結果の線幅の平均値を各ショットSAnに割り当てたマップである寸法マップWM1を作成し、その寸法マップWM1から良品範囲マップPW1を作成してもよい。この場合、線幅の計測を行う評価領域は各ショットSAn内の異なる複数の領域とする方が良品範囲マップPW1の信頼性が向上する点で望ましい。また、寸法マップWM1を利用せずに、評価点MA1〜MA3のパターンの形状評価の結果に基づいて、良品範囲マップPW1を作成してもよい。
また、上記の良品範囲マップPW1はSEM400の制御部(不図示)で作成することも可能である。さらに、良品範囲マップPW1の情報は、ホストコンピュータ600から露光装置100の制御部(不図示)に送信し、この制御部内の記憶装置に記録してもよい。
また、上記の第3の実施形態では、ウェハ10の全ショットのショット内平均信号強度を算出し、ショット毎に良品範囲内かどうかを判定している。しかしながら、別の方法として、ステップ146B、150Bにおいて、ウェハ10の全部のショットSAn内のI個の設定領域16(図5(c)参照)毎に平均信号強度を求め、ステップ154Bにおいて、ショットSAn内の設定領域16毎に良品範囲内かどうかを評価してもよい。
また、上記の第3の実施形態では、評価装置1Aを用いて偏光検査を行っているが、評価装置1Aを用いてウェハ面の回折検査(ウェハ10からの回折光ILDを検出して行う検査)を行うようにしてもよい。
評価装置1Aを用いて、ウェハ面の回折検査を行うには、制御部80Aが記憶部85Aに記憶されたレシピ情報(検査条件や手順等)を読み込み、以下の処理を行う。まず、図21(a)の照明側偏光フィルタ26及び受光側偏光フィルタ32を光路から取り出し、ウェハローダ系(不図示)により、アライメント機構を介してウェハ10をステージ5A上に搬送する。
次に、ウェハ面における照明光ILIの入射面の方向(照明方向)と、各ショットSAn(図5(a)参照)内の繰り返しパターン12の周期方向(又は繰り返し方向)とが一致するようにステージ5A(ウェハ10)の回転角度(Z軸に平行な軸の回りの回転角)を調整する。また、繰り返しパターン12のピッチをP、ウェハ10に入射する照明光ILIの波長をλ、照明光ILIの入射角をθ1、ウェハ面から射出する検出対象のn次(nは0以外の整数)の回折光ILDの回折角をθ2としたとき、上記の式(1)を満足するように受光系開口絞り43Bの開口43Baの位置を調整する。
次に、照明ユニット21からの所定の選択された波長の照明光ILIの射出を開始する。これにより、導光ファイバ24から射出される照明光ILIが、照明用レンズ42A、照明系開口絞り43Aの開口43Aa、ビームスプリッター45、及び対物レンズ42Bを介してウェハ面に照射される。ウェハ面で回折した回折光は、受光系30Aの対物レンズ42B、ビームスプリッター45、受光系開口絞り43Bの開口43Ba、及び結像レンズ42Cを介して撮像素子47に入射し、撮像素子47の撮像面にウェハ10の一部の像(回折像)が結像される。撮像素子47はその像の画像信号を画像処理部40Aに出力し、画像処理部40Aはウェハ面の一部のデジタル画像を生成し、その画像の情報を検査部60Aに出力する。
そして、そのウェハ面の像から得られるデジタル画像の個々の画像信号のレベル(対応する部分の画像の輝度)が平均的にある強度(輝度)以上となるときの、照明光ILIの波長λ及び受光系開口絞り43Bの開口43Baの位置(回折角)の組み合わせを一つの回折条件と呼ぶ。そして、複数の回折条件が上記のレシピ情報に含まれている。これらの複数の回折条件から最適な回折条件を選択することで、上記の偏光検査と同様にウェハ10の露光条件の評価を行うことができる。
なお、上記の第3の実施形態において、評価装置1Aが回折検査のみを行う場合には、照明側偏光フィルタ26A及び受光側偏光フィルタ32A、並びにこれらを照明光及び回折光の光路に挿脱する機構(駆動部46等)を省略することができる。
さらに、評価装置1Aが偏光検査のみを行う場合には、照明側偏光フィルタ26A及び受光側偏光フィルタ32Aをそれぞれ照明光及び反射光の光路に設置したままにしてもよい。この場合には、照明側偏光フィルタ26A及び受光側偏光フィルタ32Aを照明光及び回折光の光路に挿脱する機構を省略することができる。
なお、前述の第1実施形態と同様に、本実施形態において、ウェハを円偏光で照明してもよし、円偏光以外の楕円偏光で照明してもよい。また、直線偏光光や楕円偏光光を射出する光源を利用することもできる。
なお、上述の各実施形態において、露光装置100,100Aは液浸露光法を用いるスキャニングステッパーとしたが、露光装置としてドライ型のスキャニングステッパー又はステッパー等の露光装置を使用する場合にも上述の実施形態を適用して同様の効果が得られる。さらに、露光装置として、露光光として波長が100nm以下のEUV光(Extreme Ultraviolet Light)を使用するEUV露光装置、又は露光ビームとして電子ビームを用いる電子ビーム露光装置を使用する場合にも上述の実施形態が適用できる。
また、図24に示すように、半導体デバイス(図示せず)は、デバイスの機能・性能設計を行う設計工程(ステップ221)、この設計工程に基づいたマスク(レチクル)を製作するマスク製作工程(ステップ222)、シリコン材料等からウェハ用の基板を製造する基板製造工程(ステップ223)、デバイス製造システムDMS又はこれを用いたパターン形成方法によりウェハにパターンを形成する基板処理工程(ステップ224)、デバイスの組み立てを行うダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージ工程等を含む組立工程(ステップ225)、並びにデバイスの検査を行う検査工程(ステップ226)等を経て製造される。その基板処理工程(ステップ224)では、デバイス製造システムDMSによりウェハにレジストを塗布する工程、デバイス製造システムDMS内の露光装置100,100Aによりレチクルのパターンをウェハに露光する露光工程、及びウェハを現像する現像工程を含むリソグラフィ工程、並びに評価装置1,1Aによりウェハからの光を用いて露光条件等を評価する評価工程が実行される。
このような半導体デバイス製造方法において、前述の評価装置1,1Aを用いて露光条件等を評価し、例えばこの評価結果に基づいてその露光条件等を補正することによって、最終的に製造される半導体の歩留まりを向上できる。
なお、本実施形態のデバイス製造方法では、特に半導体デバイスの製造方法について説明したが、本実施形態のデバイス製造方法は、半導体材料を使用したデバイスの他、例えば液晶パネルや磁気ディスクなどの半導体材料以外の材料を使用したデバイスの製造にも適用することができる。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した検査装置や検査方法などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
1…評価装置、5…ステージ、10…ウェハ、10a…条件振りウェハ、20…照明系、30…受光系、35…撮像部、40…画像処理部、50…演算部、60…検査部、85…記憶部、100…露光装置、DMS…デバイス製造システム

Claims (20)

  1. 加工装置による加工工程を経て、基板の表面にパターンを形成し、
    前記基板の表面を照明し、
    前記基板の表面から射出した光を受光し、
    受光した光に基づいて、前記パターンの加工条件を算出し、
    算出した前記パターンの前記加工条件と、加工工程におけるパターンの加工条件の良否を規定するデータとを比較し、
    前記パターンの加工条件の良否を判定することを含むデバイス製造方法。
  2. 前記加工装置は、露光装置を含み、
    前記加工工程は、露光装置による露光工程を含み、
    前記加工条件は、露光装置による露光の露光量及びフォーカスとの少なくとも一方である露光条件を含む請求項1に記載のデバイス製造方法。
  3. 前記露光条件の良否を規定するデータは、露光装置による露光の露光量及びフォーカスの良否の範囲を規定するプロセスウィンドウを含む請求項2に記載のデバイス製造方法。
  4. 前記加工装置は、エッチング装置を含み、
    前記加工工程は、エッチング装置によるエッチング工程を含み、
    前記加工条件は、エッチング装置によるエッチング条件を含む請求項1に記載のデバイス製造方法。
  5. 前記パターンの加工条件の良否を判定した結果を加工装置と、複数の加工装置と通信可能な演算装置との少なくとも一方の装置に通知することを含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  6. 通知された前記加工条件の良否を判定した結果に基づいて、加工装置の装置条件を調整する請求項5に記載のデバイス製造方法。
  7. 算出した前記パターンの加工条件と、前記加工条件の良否を規定するデータのうちの最適条件とのずれ量を加工装置と、複数の加工装置と通信可能な演算装置に通知することを含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  8. 前記パターンの加工条件の良否を判定して結果に基づいて、警告を発することを含む請求項1〜7のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  9. 算出した前記パターンの加工条件が、前記加工条件の良否を規定するデータにおける前記加工条件の不良品の範囲に含まれる場合、警告を発することを含む請求項1〜8のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  10. 前記基板の表面を偏光光で照明し、
    前記基板の表面から射出した偏光光を受光し、
    受光した偏光光の強度に基づいて、前記パターンの加工条件を算出する請求項1〜9のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  11. 前記基板の表面から射出した回折光を受光し、
    受光した回折光の強度に基づいて、前記パターンの加工条件を算出する請求項1〜10のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  12. 前記基板の表面の全面を一括して照明し、
    前記基板の表面から射出した光に基づいて、前記基板の表面の全面の像を撮像し、
    撮像して取得した前記基板の表面の全面の画像の信号強度に基づいて、前記パターンの加工条件を算出する請求項1〜11のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  13. 前記基板の表面の一部を照明し、
    前記基板の表面から射出した光に基づいて、前記基板の表面の一部の像を撮像し、
    前記基板の表面の一部を照明する光が前記基板の表面の全面に順次照射されるように、前記基板を照明する領域と前記基板とを相対移動し、
    撮像して取得した前記基板の表面の画像の信号強度に基づいて、前記パターンの加工条件を算出する請求項1〜11のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  14. 露光装置による露光工程を経て、表面に検査対象のパターンが形成された基板の該表面を照明し、
    前記基板の表面から射出した光を受光し、
    受光した光に基づいて、前記パターンの露光条件を算出し、
    算出した前記パターンの前記露光条件と、該露光工程におけるパターンの露光条件の良否を規定するデータとを比較し、
    前記パターンの露光条件の良否を判定することを含む評価方法。
  15. 前記露光条件は、露光装置による露光の露光量及びフォーカスである請求項14に記載の評価方法。
  16. 前記露光条件の良否を規定するデータは、露光装置による露光の露光量及びフォーカスの良否の範囲を規定するプロセスウィンドウを含む請求項14または15に記載の評価方法。
  17. 加工装置による加工工程を経て、表面にパターンが形成された基板の該表面を照明する照明部と、
    前記基板の表面から射出した光を検出する検出部と、
    前記検出部で検出された光に基づいて前記パターンの加工条件を算出し、算出した加工条件と、加工工程におけるパターンの加工条件の良否を規定するデータとを比較し、前記パターンの加工条件の良否を判定する演算部と、
    を備える評価装置。
  18. 前記加工装置は、露光装置を含み、
    前記加工工程は、露光装置による露光工程を含み、
    前記加工条件は、露光装置による露光の露光量及びフォーカスとの少なくとも一方である露光条件を含む、請求項17に記載の評価装置。
  19. 前記加工条件の良否を規定するデータは、露光装置による露光の露光量及びフォーカスの良否の範囲を規定するプロセスウィンドウを含む請求項17に記載の評価装置。
  20. 前記加工装置は、エッチング装置を含み、
    前記加工工程は、エッチング装置によるエッチング工程を含み、
    前記加工条件は、エッチング装置によるエッチング条件を含む請求項17に記載の評価装置。
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