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JP2014212030A - 蓄電デバイス用電極およびその製造方法、ならびに蓄電デバイス - Google Patents

蓄電デバイス用電極およびその製造方法、ならびに蓄電デバイス Download PDF

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JP2014212030A JP2013087746A JP2013087746A JP2014212030A JP 2014212030 A JP2014212030 A JP 2014212030A JP 2013087746 A JP2013087746 A JP 2013087746A JP 2013087746 A JP2013087746 A JP 2013087746A JP 2014212030 A JP2014212030 A JP 2014212030A
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一聡 伊藤
Kazutoshi Ito
一聡 伊藤
智隆 篠田
Tomotaka Shinoda
智隆 篠田
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Abstract

【課題】集電体の腐食を効果的に抑制できると共に、電池容量が高くかつ電池特性に優れた蓄電デバイスが作製可能な蓄電デバイス用電極およびその製造方法を提供する。【解決手段】本発明に係る蓄電デバイス用電極の製造方法は、ステンレス集電体と、前記ステンレス集電体の表面に形成された活物質層と、を備える蓄電デバイス用電極の製造方法であって、導電助剤粒子と、活物質粒子と、を含有し、かつpHが9〜12の蓄電デバイス電極用スラリーを準備する第1の工程と、前記ステンレス集電体の表面に前記蓄電デバイス電極用スラリーを塗布、乾燥させて前記活物質層を形成する第2の工程と、を含むことを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、蓄電デバイス用電極およびその製造方法、ならびに該電極を備えた蓄電デバイスに関する。
近年、電子機器の駆動用電源として、高電圧かつ高エネルギー密度を有する蓄電デバイスが要求されている。このような蓄電デバイスとしては、リチウムイオン電池やリチウムイオンキャパシタなどが期待されている。このような蓄電デバイスに使用される電極は、通常、活物質と、バインダーとして機能する重合体と、導電助剤を含有する組成物(蓄電デバイス電極用スラリー)を集電体表面へ塗布・乾燥することにより製造される。
蓄電デバイス電極用スラリーは、製造コスト、工程の安全性および環境負荷の観点から液状媒体として水を用いることが好ましいとされる。例えば特許文献1には、活物質、導電助剤、結着剤および液状媒体として水を含有するペーストを作製し、これを正極集電体に塗布・乾燥して製造される正極極板の製造方法が開示されている。また、特許文献2には、正極活物質としてリチウム含有ニッケル複合酸化物を用いることにより、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタのような蓄電デバイスの特性を改善できることが開示されている。
その一方で、活物質としては、蓄電デバイスの高出力化および高エネルギー密度化の要求を達成する観点から、リチウム吸蔵量の大きい材料を利用する検討が進められている。例えば、より結晶性の高い黒鉛(グラファイト)を活物質として利用することでリチウム吸蔵量を向上させ、炭素材料の理論吸蔵量(約370mAh/g)に近い容量を実現するアプローチが進められている。また、リチウムの理論吸蔵量が最大で約4,200mAh/gであるケイ素材料を活物質として活用する検討も行われている(例えば、特許文献3参照)。いずれにしても、このようなリチウム吸蔵量が大きい活物質を活用することで、蓄電デバイスの容量が大幅に向上すると考えられている。
しかしながら、このようなリチウム吸蔵量の大きい材料を利用した活物質は、リチウムの吸蔵・放出により大きな体積変化を伴う。このため、従来より集電体として使用されているアルミニウム箔や銅箔を、このようなリチウム吸蔵量の大きい材料に適用すると、体積変化による応力に対してアルミニウム箔や銅箔が機械的に耐えることができず、電極に「しわ」が発生する。このように「しわ」が発生すると電極間距離が不均一になり、安定した充放電が不可能になると共に、蓄電デバイスの電極とセパレーターの積層構造が乱れてショートにより発火する危険性もある。
このような問題を解決するために、従来の集電体よりも機械的強度に優れたステンレス箔を集電体として使用する検討が行われている(例えば、特許文献4、5参照)。
特開2006−302553号公報 特開2008−13405号公報 特開2004−185810号公報 特開2008−108741号公報 特開2010−33782号公報
しかしながら、ステンレス箔は、その表面に耐食性を担う極薄い不動態皮膜を形成している。この不動態皮膜は、良好な導電性を確保する上で大きな妨げとなる。このため、特許文献4や特許文献5に記載されているようなステンレス箔を集電体として使用する技術では、ステンレス箔表面の不動態皮膜が電極抵抗を上昇させてしまうため、良好な充放電特性を達成することができなかった。
また、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタのような蓄電デバイスの特性を改善するための活物質として有望である、特許文献2に記載されているようなリチウム含有ニッケル複合酸化物は、水に対して不安定であり、水と混合することで変質しやすい傾向があった。さらに、リチウム含有ニッケル複合酸化物は、加水分解しやすい傾向があった。リチウム含有ニッケル複合酸化物が加水分解することにより、蓄電デバイス電極用スラリーのpHが経時的に高くなり、その結果アルミニウムなどの集電体が腐食されて、電極抵抗が増大するという問題があった。このような蓄電デバイス電極用スラリーを用いて蓄電デバイスを作製した場合には、リチウム含有ニッケル複合酸化物が本来有する特性を十分に発揮させることができない場合があった。
そこで、本発明に係る幾つかの態様は、上記課題を解決することで、集電体の腐食を効果的に抑制できると共に、電池容量が高くかつ電池特性に優れた蓄電デバイスが作製可能な蓄電デバイス用電極およびその製造方法を提供するものである。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係る蓄電デバイス用電極の製造方法の一態様は、
ステンレス集電体と、前記ステンレス集電体の表面に形成された活物質層と、を備える蓄電デバイス用電極の製造方法であって、
導電助剤粒子と、活物質粒子と、を含有し、かつpHが9〜12の蓄電デバイス電極用スラリーを準備する第1の工程と、
前記ステンレス集電体の表面に前記蓄電デバイス電極用スラリーを塗布、乾燥させて前記活物質層を形成する第2の工程と、
を含むことを特徴とする。
[適用例2]
適用例1の蓄電デバイス用電極の製造方法において、
前記活物質粒子が、リチウム含有ニッケル(複合)酸化物粒子であることができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2の蓄電デバイス用電極の製造方法において、
前記蓄電デバイス用電極が正極であることができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか一例の蓄電デバイス用電極の製造方法において、
前記第2の工程において、前記ステンレス集電体の厚みをAt(μm)、前記活物質層の厚みをBt(μm)としたときに、1<Bt/At<50の関係を満たすように前記ステンレス集電体の表面に前記蓄電デバイス電極用スラリーを塗布することができる。
[適用例5]
適用例4の蓄電デバイス用電極の製造方法において、
前記ステンレス集電体の厚みAtが、1〜50μmであることができる。
[適用例6]
適用例4または適用例5の蓄電デバイス用電極の製造方法において、
前記活物質層の厚みBtが、20〜200μmであることができる。
[適用例7]
適用例1ないし適用例6のいずれか一例の蓄電デバイス用電極の製造方法において、
前記ステンレス集電体の表面粗さをRa(μm)、前記導電助剤粒子の平均粒子径をD(μm)としたときに、D<Raの関係を満たすことができる。
[適用例8]
適用例7の蓄電デバイス用電極の製造方法において、
前記ステンレス集電体の表面粗さRaが、0.03〜1μmであることができる。
[適用例9]
適用例7または適用例8の蓄電デバイス用電極の製造方法において、
前記導電助剤粒子の平均粒子径Dが、0.01〜0.1μmであることができる。
[適用例10]
本発明に係る蓄電デバイス用電極の一態様は、
適用例1ないし適用例9のいずれか一例の蓄電デバイス用電極の製造方法により製造されることを特徴とする。
[適用例11]
本発明に係る蓄電デバイスの一態様は、
適用例10の蓄電デバイス用電極を備えることを特徴とする。
本発明に係る蓄電デバイス用電極の製造方法によれば、集電体の腐食を効果的に抑制できると共に、電池容量が高くかつ電池特性に優れた蓄電デバイスが作製可能な蓄電デバイス用電極を製造することができる。
本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極の作用を模式的に示す説明図。 従来の蓄電デバイス用電極の作用を模式的に示す説明図。 本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極を模式的に示す断面図。 本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極を模式的に示す断面図。
以下、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、下記に記載された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含むものとして理解されるべきである。なお、本明細書に
おける「(メタ)アクリル酸〜」とは、「アクリル酸〜」および「メタクリル酸〜」の双方を包括する概念である。また、「〜(メタ)アクリレート」とは、「〜アクリレート」および「〜メタクリレート」の双方を包括する概念である。
1.蓄電デバイス用電極の製造方法
本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極の製造方法は、ステンレス集電体と、前記ステンレス集電体の表面に形成された活物質層と、を備える蓄電デバイス用電極の製造方法であって、導電助剤粒子と、活物質粒子と、を含有し、かつpHが9〜12の蓄電デバイス電極用スラリーを準備する第1の工程と、前記ステンレス集電体の表面に前記蓄電デバイス電極用スラリーを塗布、乾燥させて前記活物質層を形成する第2の工程と、を含むことを特徴とする。以下、本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極の製造方法における各工程について詳細に説明する。
1.1.第1の工程
まず、第1の工程では、蓄電デバイス電極用スラリーを準備する。蓄電デバイス電極用スラリーとは、ステンレス集電体の表面上に活物質層を形成するために用いられる分散液のことをいう。蓄電デバイス電極用スラリーは、導電助剤粒子と、活物質粒子と、を含有し、必要に応じてバインダーやその他の成分を含有することができる。以下、蓄電デバイス電極用スラリーに含まれる各材料について説明する。
1.1.1.導電助剤粒子
導電助剤粒子としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導性材料であればよい。具体例としては、鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛等の天然黒鉛、石油コークス、石炭コークス、セルロース類、糖類、メソフェーズピッチ等の高温焼成体、気相成長黒鉛等の人工黒鉛等のグラファイト類、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、アスファルトピッチ、コールタール、活性炭、メソフューズピッチ、ポリアセン等の炭素材料、金属繊維等の導電性繊維類、銅、ニッケル、アルミニウム、銀等の金属粉類、酸化亜鉛、チタン酸カリウム等の導電性ウィスカー類、酸化チタン等の導電性金属酸化物等が挙げられる。黒鉛では、アスペクト比が5以上の平板状のものを用いることが好ましい。これらの中では、グラファイトやカーボンブラックが好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、アセチレンブラック、デンカブラック、ケッチェンブラック(電気化学工業株式会社製、ライオン株式会社製の商品名である)等を挙げることができる。
導電助剤粒子の平均粒子径D(μm)は、0.01〜0.1μmであることが好ましく、0.02〜0.05μmであることがより好ましい。なお、導電助剤粒子の平均粒子径D(μm)とは、導電助剤粒子の平均一次粒子径である。このような導電助剤粒子の平均一次粒子径は一般的な方法により測定、算出することができる。例えば、透過型電子顕微鏡像から測定することができる。具体的には、カーボンブラックのような導電助剤粒子は球が数珠つなぎ状に配列された構造を有するが、このような場合には鎖状に連なっている一つの粒子を球状と仮定して、その直径を測定(100〜1000個ピックアップ)し、その分布から平均一次粒子径を測定することができる。
本願発明においては、前記導電助剤粒子の平均粒子径D(μm)と後述のステンレス集電体の表面粗さRa(μm)とが、D<Raの関係にあることが好ましい。このような関係を有することで、ステンレス集電体と活物質層との密着性に優れると共に、電気的特性の一つである充放電レート特性が良好となる。この技術的意義について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極の作用を模式的に示す説明図であり、図2は、従来の蓄電デバイス用電極の作用を模式的に示す説明図である。図1の蓄電デバイス用電極は、D<Raの関係にあり、図2の蓄電デバイス用電極は、D>Raの関係にある。
図1に示すように、D<Raの関係にある場合、ステンレス集電体10a表面の凹部に導電助剤粒子30aが容易に入り込み、導電助剤粒子30aは該凹部を埋めるようにして配置されることができる。その結果、ステンレス集電体10aの凹部の内部表面を導電パスとして使用することができるようになる。したがって、本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極は、ステンレス集電体表面の不動態皮膜が原因となり電極抵抗を上昇させる一方、ステンレス集電体10a表面の凹部の内部表面を効率的に導電パスとして活用することができる。このように、導電パスを増加させることにより、本願発明の蓄電デバイス用電極は電極抵抗を低下させることができ、良好な充放電特性を達成できると考えられる。また、ステンレス集電体10a表面の凹部に導電助剤粒子30aが容易に入り込み、導電助剤粒子30aは該凹部を埋めるようにして配置されることで、そのアンカー効果により、ステンレス集電体10aと活物質層20aとの密着性をより向上させることができると考えられる。
一方、図2に示すように、D>Raの関係にある場合、ステンレス集電体10b表面の凹部に導電助剤粒子30bが容易に入り込むことができない。その結果、ステンレス集電体10bの凹部の内部表面を導電パスとして活用することが困難となる。したがって、従来の技術のようにステンレス集電体表面の不動態皮膜が原因となり電極抵抗が上昇し、良好な充放電特性を達成できる電極が得られないものと考えられる。また、図2に示すような蓄電デバイス用電極では、上述したようなアンカー効果が期待できず、ステンレス集電体10bと活物質層20bとの密着性を向上できないものと考えられる。
蓄電デバイス電極用スラリー中における導電助剤粒子の含有割合は、活物質粒子100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、1〜15質量部であることがより好ましく、2〜10質量部であることが特に好ましい。
1.1.2.活物質粒子
活物質粒子としては、例えば炭素材料、ケイ素材料、リチウム原子を含む酸化物、鉛化合物、錫化合物、砒素化合物、アンチモン化合物、アルミニウム化合物、ポリアセン等の導電性高分子;AXYZ(但し、Aはアルカリ金属または遷移金属、Bはコバルト、ニッケル、アルミニウム、スズ、マンガン等の遷移金属から選択される少なくとも1種、Oは酸素原子を表し、X、YおよびZはそれぞれ1.10>X>0.05、4.00>Y>0.85、5.00>Z>1.5の範囲の数である。)で表される複合金属酸化物やその他の金属酸化物等の粒子を挙げることができる。
上記炭素材料としては、例えばアモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、ピッチ系炭素繊維などが挙げられる。
上記ケイ素材料としては、例えばケイ素単体、ケイ素酸化物、ケイ素合金などを挙げることができるほか、例えばSiC、SiOxy(0<x≦3、0<y≦5)、Si34、Si22O、SiOx(0<x≦2)で表記されるSi酸化物複合体(例えば、特開2004−185810号公報や特開2005−259697号公報に記載されている材料など)、特開2004−185810号公報に記載されたケイ素材料を使用することができる。上記ケイ素酸化物としては、組成式SiOx(0<x<2、好ましくは0.1≦x≦1)で表されるケイ素酸化物が好ましい。上記ケイ素合金としては、ケイ素と、チタン、ジルコニウム、ニッケル、銅、鉄およびモリブデンよりなる群から選ばれる少なくとも1
種の遷移金属との合金が好ましい。これらの遷移金属のケイ素合金は、高い電子伝導度を有し、かつ高い強度を有することから好ましく用いられる。また、活物質粒子がこれらの遷移金属を含むことにより、活物質粒子の表面に存在する遷移金属が酸化されて表面に水酸基を有する酸化物となるから、バインダーとの結着力がより良好になる点でも好ましい。ケイ素合金としては、ケイ素−ニッケル合金またはケイ素−チタン合金を使用することがより好ましく、ケイ素−チタン合金を使用することが特に好ましい。ケイ素合金におけるケイ素の含有割合は、該合金中の金属元素の全部に対して10モル%以上とすることが好ましく、20〜70モル%とすることがより好ましい。なお、ケイ素材料は、単結晶、多結晶および非晶質のいずれであってもよい。
上記リチウム原子を含む酸化物としては、例えばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、三元系ニッケルコバルトマンガン酸リチウム、LiFePO4、LiCoPO4、LiMnPO4、Li0.90Ti0.05Nb0.05Fe0.30Co0.30Mn0.30PO4、Li(Ni0.8Co0.15Al0.050.990.012などが挙げられる。
第1の工程で製造された蓄電デバイス電極用スラリーは、正極および負極のいずれの蓄電デバイス用電極を作製する際にも使用することができる。正極を作製する場合には、蓄電デバイスの充放電特性を向上できる観点から、上記例示した活物質粒子の中でもリチウム原子を含む酸化物の粒子を使用することが好ましく、リチウム含有ニッケル(複合)酸化物粒子を使用することがより好ましい。なお、リチウム含有ニッケル(複合)酸化物粒子を使用した場合には、それが水系媒体中で加水分解することにより、特にpH調整剤を添加しなくても蓄電デバイス電極用スラリーのpHを9〜12に調整することができる。
負極を作製する場合には、上記例示した活物質粒子の中でもケイ素材料を含有するものであることが好ましい。ケイ素材料は単位重量当たりのリチウムの吸蔵量がその他の活物質と比較して大きいことから、活物質粒子がケイ素材料を含有することにより、得られる蓄電デバイスの蓄電容量を高めることができ、その結果、蓄電デバイスの出力およびエネルギー密度を高くすることができる。
また、ケイ素材料は、リチウム吸蔵量が大きいため、リチウムの吸蔵・放出により大きな体積変化を伴う。この充放電に伴う活物質の体積変化を原因とする応力が集電体にかかると、集電体に歪みが生ずることにより、集電体に「しわ」が発生するなどして充放電特性が劣化しやすい。しかしながら、ケイ素材料を含有する活物質粒子を本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極に適用した場合には、ステンレス集電体がこのような歪みに抗することができるので、「しわ」の発生を効果的に抑制できるために良好な充放電特性が得られやすい。
なお、負極を作製する場合には、ケイ素材料と炭素材料との混合物からなる活物質粒子を用いることがより好ましい。炭素材料は、充放電に伴う体積変化が小さいから、負極用活物質としてケイ素材料と炭素材料との混合物を使用することにより、ケイ素材料の体積変化の影響を緩和することができ、活物質層と集電体との密着性をより向上させることができる。かかる混合物としては、ケイ素材料の表面に炭素材料の被膜が形成された炭素被膜ケイ素材料を用いることもできる。炭素被膜ケイ素材料を用いることで、ケイ素材料の充放電に伴う体積変化の影響を表面に存在する炭素材料によって効果的に緩和することができるようになるため、活物質層と集電体との密着性を向上させることが容易となる。
活物質粒子としてケイ素材料を含有する場合には、活物質粒子100質量%中に占めるケイ素材料の割合は、1質量%以上とすることが好ましく、1〜50質量%とすることがより好ましく、5〜45質量%とすることがさらに好ましく、10〜40質量%とすることが特に好ましい。
活物質粒子としてケイ素材料と炭素材料とを併用する場合には、活物質粒子100質量%中に占めるケイ素材料の割合は、十分な結着性を維持する観点から、4〜40質量%であることが好ましく、5〜35質量%であることがより好ましい。
活物質粒子の平均粒子径は、0.1〜100μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましい。
ここで、活物質粒子の平均粒子径とは、レーザー回折法を測定原理とする粒度分布測定装置を用いて粒度分布を測定し、その粒度分布から算出される体積平均粒子径である。このようなレーザー回折式粒度分布測定装置としては、例えばHORIBA LA−300シリーズ、HORIBA LA−920シリーズ(以上、株式会社堀場製作所製)などを挙げることができる。この粒度分布測定装置は、活物質粒子の一次粒子だけを評価対象とするものではなく、一次粒子が凝集して形成された二次粒子をも評価対象とする。従って、この粒度分布測定装置によって得られた平均粒子径は、蓄電デバイス電極用スラリー中に含まれる活物質粒子の分散状態の指標とすることができる。なお、活物質粒子の平均粒子径は、蓄電デバイス電極用スラリーを遠心分離して活物質粒子を沈降させた後、その上澄み液を除去し、沈降した活物質粒子を上記の方法により測定することによっても測定することができる。
蓄電デバイス電極用スラリー中の活物質粒子の含有割合は、上述の導電助剤粒子と活物質粒子との含有割合の関係を満たせば特に制限されないが、活物質粒子100質量部に対して後述するバインダーの含有割合が、0.1〜25質量部となるような割合で使用することが好ましく、0.5〜15質量部となるような割合で使用することがより好ましい。このような使用割合とすることにより、密着性により優れ、しかも電極抵抗が小さく充放電特性により優れた電極を製造することができる。
1.1.3.バインダー
蓄電デバイス電極用スラリーは、バインダーを含有することが好ましい。バインダーを含有することにより、導電助剤粒子同士、活物質粒子同士、および導電助剤粒子と活物質粒子との結着性を向上させると共に、ステンレス集電体と活物質層との密着性を向上させる効果が期待できる。また、蓄電デバイス電極用スラリーにバインダーを添加することで、塗工性が向上し、ステンレス集電体の表面に良好な活物質層を形成することができる。このようなバインダーとしては、多糖類、熱可塑性樹脂およびゴム弾性を有するポリマー等が挙げられる。好ましいバインダーとしては、澱粉、カルボキシメチルセルロース、セルロース、ジアセチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸Na、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸Na、ポリビニルフェノール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシ(メタ)アクリレート、スチレン−マレイン酸共重合体等の水溶性ポリマー、ポリビニルクロリド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、ポリビニルアセタール樹脂、メチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルを含有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、ビニルアセテート等のビニルエステルを含有するポリビニルエステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ネオプレンゴム、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシド、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂等のエマルジョン(ラテックス)あるいはサスペンジョンを挙げることができる。これらの中でも、ポリアクリル酸エステル系のラテックス、カルボキシメチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等を好ましく使用することができ、特許5077613号公報などに記載されているアクリル系重合体やジエン系重合体を特に好ましく使用することができる。
これらのバインダーは、バインダーが粒子状に分散した分散液として用いることが好ましく、分散液中の粒子の平均粒子径が0.01〜5μmのものを用いることがより好ましく、0.05〜1μmのものを用いることが特に好ましい。粒子状に分散したバインダーを使用した場合でも、蓄電デバイス電極用スラリーをステンレス集電体へ塗布し、乾燥することにより活物質層を作製する段階で変形し、活物質粒子に吸着すると考えられ、前述の導電助剤粒子がステンレス集電体表面の凹部内部へ拡散する作用を妨げることはないと考えられる。
上記例示したバインダーは、1種単独または混合して用いることができる。蓄電デバイス電極用スラリー中のバインダーの含有割合は、活物質粒子100質量部に対して、0.1〜25質量部となるような割合で使用することが好ましく、0.5〜15質量部となるような割合で使用することがより好ましい。このような使用割合とすることにより、密着性により優れ、しかも電極抵抗が小さく充放電特性により優れた電極を製造することができる。
1.1.4.その他の成分
蓄電デバイス電極用スラリーは、防腐剤を含有してもよい。このような防腐剤としては、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
蓄電デバイス電極用スラリーは、液状媒体を含有してもよい。このような液状媒体としては、水を含有する水系媒体であることが好ましい。上記水系媒体には、水以外の非水系媒体を含有させることができる。このような非水系媒体としては、例えばアミド化合物、炭化水素、アルコール、ケトン、エステル、アミン化合物、ラクトン、スルホキシド、スルホン化合物などを挙げることができ、これらのうちから選択される一種以上を使用することができる。蓄電デバイス電極用スラリーは、液状媒体として上記水系媒体を使用することにより、環境に対して悪影響を及ぼす程度が低くなり、取扱作業者に対する安全性も高くなる。
水系媒体中に含まれる非水系媒体の含有割合は、水系媒体100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましく、実質的に含有しないことが特に好ましい。ここで、「実質的に含有しない」とは、液状媒体として非水系媒体を意図的に添加しないという程度の意味であり、蓄電デバイス電極用スラリーを作製する際に不可避的に混入する非水系媒体を含んでもよい。
蓄電デバイス電極用スラリーにおける液状媒体の使用割合は、スラリー中の固形分濃度(スラリー中の液状媒体以外の成分の合計質量がスラリーの全質量に占める割合をいう。以下同じ。)が、30〜70質量%となる割合とすることが好ましく、40〜60質量%となる割合とすることがより好ましい。
1.1.5.pH
蓄電デバイス電極用スラリーのpHの値は、9〜12であることが必要であり、9.5〜11であることが好ましい。蓄電デバイス電極用スラリーの液性の調整には、公知の水溶性の酸または塩基を用いることができる。酸としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸、リン酸などを;塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水などを、それぞれ挙げることができる。なお、上述したように、活物質粒子としてリチウム含有ニッケル(複合)酸化物粒子を使用した場合には、それが水系媒体中で加水分解することにより、特にpH調整剤を添加しなくても蓄電デバイス電極用スラリーのpHを9〜12に調整することができる。
蓄電デバイス電極用スラリーのpHが9〜12の範囲にある場合には、従来集電体として使用されていた銅箔やアルミニウム箔ではその表面が腐食されるため、平滑な活物質層を形成することが困難となる。一方、集電体としてステンレス箔を使用する場合、その表面が激しくエッチングされることはないが、その表面に形成されている不動態皮膜がエッチングされることにより電気抵抗を減少させることができると考えられる。その結果、ステンレス箔表面を効率的に導電パスとして活用することができる。このように、導電パスを増加させることにより、本願発明の製造方法により製造された蓄電デバイス用電極は電気抵抗を低下させることができ、良好な充放電特性を達成できると考えられる。
1.1.6.蓄電デバイス電極用スラリーの製造方法
蓄電デバイス電極用スラリーは、上述の成分を含有するものである限り、どのような方法によって製造されたものであってもよい。
しかしながら、より良好な分散性および安定性を有する蓄電デバイス電極用スラリーを、より効率的かつ安価に製造するとの観点から、上述のバインダーを含有する分散液に、導電助剤粒子、活物質粒子および必要に応じて用いられる任意的添加成分を加え、これらを混合することにより製造することが好ましい。バインダーを含有する分散液とそれ以外の成分とを混合するためには、公知の手法による攪拌によって行うことができる。
蓄電デバイス電極用スラリーを製造するための混合撹拌としては、蓄電デバイス電極用スラリー中に活物質粒子の凝集体が残らない程度に撹拌し得る混合機と、必要にして十分な分散条件とを選択する必要がある。分散の程度は粒ゲージにより測定可能であるが、少なくとも100μmより大きい凝集物がなくなるように混合分散することが好ましい。このような条件に適合する混合機としては、例えばボールミル、ビーズミル、サンドミル、脱泡機、顔料分散機、擂潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、ホバートミキサーなどを例示することができる。
蓄電デバイス電極用スラリーの調製(各成分の混合操作)は、少なくともその工程の一部を減圧下で行うことが好ましい。これにより、得られる活物質層内に気泡が生じることを防止することができる。減圧の程度としては、絶対圧として、5.0×103〜5.0×105Pa程度とすることが好ましい。
1.2.第2の工程
第2の工程は、ステンレス集電体の表面に上述の蓄電デバイス電極用スラリーを塗布して乾燥させることにより、ステンレス集電体の表面に活物質層を形成する工程である。なお、ステンレス集電体の詳細は、後述の「2.蓄電デバイス用電極」で説明する。
蓄電デバイス電極用スラリーのステンレス集電体表面への塗布方法については、特に制限はない。塗布は、例えばドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、浸漬法、ハケ塗り法などの適宜の方
法によることができる。蓄電デバイス電極用スラリーの塗布量も特に制限されないが、液状媒体を除去した後に形成される活物質層の厚さが、0.005〜5mmとなる量とすることが好ましく、0.01〜2mmとなる量とすることがより好ましい。
塗布後の塗膜からの液状媒体を乾燥除去する方法についても特に制限されず、例えば温風、熱風、低湿風による乾燥;真空乾燥;(遠)赤外線、電子線などの照射による乾燥などによることができる。乾燥速度としては、応力集中によって活物質層に亀裂が入ったり、活物質層が集電体から剥離したりしない程度の速度範囲の中で、できるだけ速く液状媒体が除去できるように適宜に設定することができる。
液状媒体を除去した後にさらに塗膜をプレスすることにより、活物質層の密度を高めることが好ましい。プレス方法としては、金型プレス、ロールプレスなどの方法が挙げられる。プレスの条件は、使用するプレス機器の種類および活物質層の密度の所望値によって適宜に設定されるべきである。この条件は、当業者による少しの予備実験により、容易に設定することができるが、例えばロールプレスの場合、ロールプレス機の線圧力は0.1〜10t/cm、好ましくは0.5〜5t/cmの圧力において、例えばロール温度が20〜100℃において、液状媒体除去後の塗膜の送り速度(ロールの回転速度)が1〜80m/分、好ましくは5〜50m/分で行うことができる。
プレス後の活物質層の密度は、蓄電デバイス用電極を正極として使用する場合には、1.5〜4.0g/cm3とすることが好ましく、1.7〜3.8g/cm3とすることがより好ましく;蓄電デバイス用電極を負極として使用する場合には、1.2〜1.9g/cm3とすることが好ましく、1.3〜1.8g/cm3とすることがより好ましい。
プレス後の塗膜は、さらに、減圧下で加熱して液状媒体を完全に除去することが好ましい。この場合の減圧の程度としては、絶対圧として50〜200Paとすることが好ましく、75〜150Paとすることがより好ましい。加熱温度としては、100〜200℃とすることが好ましく、120〜180℃とすることがより好ましい。加熱時間は、2〜12時間とすることが好ましく、4〜8時間とすることがより好ましい。
このようにして製造された蓄電デバイス用電極によれば、ステンレス集電体を用いることで集電体の腐食を効果的に抑制できると共に、ステンレス集電体の表面(不動態皮膜)が上述の蓄電デバイス電極用スラリーによって適度にエッチングされることにより電気抵抗を減少させることができるので、電池容量が高くかつ電池特性に優れた蓄電デバイスを製造することが可能となる。
2.蓄電デバイス用電極
本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極は、上述の蓄電デバイス用電極の製造方法によって製造されたものである。以下、図面を参照しながら、本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極について詳細に説明する。
図3および図4は、本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極の一態様を模式的に示す断面図である。図3に示すように、蓄電デバイス用電極100は、ステンレス集電体10と、ステンレス集電体10の表面に形成された活物質層20と、を備えている。なお、図3の蓄電デバイス用電極100では、ステンレス集電体10の片面のみに活物質層20が形成されているが、図4に示す蓄電デバイス用電極200のようにステンレス集電体10の両面に活物質層20が形成されていてもよい。また、活物質層20は、片面あたり1層で構成されていてもよく、2層以上から構成されていてもよい。以下、ステンレス集電体、活物質層の順に説明する。
2.1.ステンレス集電体
ステンレス集電体10の形状は、特に限定されず、箔状(シート状)、エキスパンドメタル状、パンチングメタル状、発泡メタル状、網状などが挙げられるが、箔状(シート状)であることが好ましい。また、ステンレス集電体10の厚みは、1〜50μmであることが好ましく、2〜40μmであることがより好ましく、3〜20μmであることが特に好ましい。
ステンレス集電体10の表面粗さRaは、0.03〜1μmであることが好ましく、0.04〜0.5μmであることがより好ましく、0.04〜0.1μmであることが特に好ましい。ステンレス集電体の表面粗さRaが前記範囲であると、活物質層が凹部に入り込むアンカー効果により活物質層とステンレス集電体との密着性をより向上させることができる。また、電極面内で活物質層の厚みをより均一にすることができ、蓄電容量の電極面での均一性を向上させることができる。さらに、塗工やプレスなどの電極製造工程や、電極を捲回させる等の蓄電デバイス製造工程中に金属箔の切断等の発生を抑制することができる。
なお、本願発明におけるステンレス集電体の表面粗さRaとは、JIS B0601−2001に準拠して測定した「算術平均粗さ」のことをいう。
ステンレス集電体10は、ステンレス鋼を延伸するなどして薄厚化することにより製造することができる。ステンレス集電体10は、薄厚化したものをそのまま用いてもよいが、その表面を物理的または化学的に処理して表面粗さを制御したものを用いてもよい。ステンレス集電体の表面の粗さを制御する方法としては、ステンレス集電体にエッチング処理(酸処理など)、レーザー処理、電解メッキ、無電解メッキ、サンドブラストなどの方法があるが、これらに限定されるものではない。
なお、ステンレス集電体10の原料となるステンレス鋼とは、クロムを約11%以上含む、耐候性および耐食性に優れたFe−Cr鋼である。この合金は大気中においてその表面にごく薄い不動態皮膜を生成してその後の腐食はほとんど生じない。ステンレス鋼はその金属組織によってマルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト系、フェライト・オーステナイト系、セミ・オーステナイト系に分類される。オーステナイト系ステンレス鋼とは、Fe−Cr−Ni系またはFe−Cr−Mn系に属し、オーステナイト組織を示すもので、低温から高温にわたる広い温度範囲において高い強度と優れた延性をもっている。摂氏約1000度以上の温度から急冷する固溶化熱処理によって非磁性の完全なオーステナイト組織となり、優れた耐食性と最大の延性が得られる。本願発明で使用できるステンレス鋼の好ましい組成としては、例えばJIS規格のSUS301、SUS304、SUS316、SUS316L、SUS430などが挙げられる。特に好ましくはSUS316やSUS316Lのようなモリブデンを含むオーステナイト系ステンレス鋼である。モリブデンの含量は、好ましくは1〜7質量%、より好ましくは1.2〜6質量%、特に好ましくは1.7〜4質量%である。ニッケルの含量は、好ましくは8〜18質量%、より好ましくは9〜16質量%、特に好ましくは10〜15質量%である。クロムの含量は、好ましくは11〜26質量%、より好ましくは15〜20質量%、特に好ましくは16〜19質量%である。
なお、本願発明で使用するステンレス集電体は、電極の支持体としても、またリード端子としても使うことができる。
2.2.活物質層
活物質層20の形状は、特に限定されないが、層状であることが好ましい。また、活物質層20の厚みは、20〜200μmであることが好ましい。なお、活物質層20が正極
活物質層である場合には、50〜200μmであることが好ましく、活物質層20が負極活物質層である場合には、30〜100μmであることが好ましく、30〜50μmであることがより好ましい。
本実施の形態に係る蓄電デバイス用電極において、ステンレス集電体の厚みをAt(μm)、活物質層の厚みをBt(μm)としたときに、1<Bt/At<50の関係を有することが好ましい。この場合において、図4に示すようなステンレス集電体10の両面に活物質層20が形成されている蓄電デバイス用電極200では、活物質層の厚みBtは、一方の面に形成された活物質層の厚みBt’と他方の面に形成された活物質層の厚みBt’’との総和となる。ステンレス集電体の厚みAtと活物質層の厚みBtとが1<Bt/At<50の関係を有すると、蓄電デバイスの充放電特性がより良好となる。この発現原理については解明されていないが、以下のような考察ができる。
すなわち、活物質層を厚くすると、充放電に伴う活物質の体積変化を原因とする応力が集電体にかかり、歪みが発生する傾向がある。従来の銅箔やアルミニウム箔では、このような応力歪みに対して材料の機械的強度が低いため十分に抗することができず、集電体に「しわ」が発生するなどして充放電特性の劣化が認められた。このような現象はステンレスを集電体として使用した場合にも発生し得る現象であるが、1<Bt/At<50という関係を有すると、このような歪みにステンレス集電体が抗することができ、「しわ」の発生を効果的に抑制できるために良好な充放電特性が発生し得ると考えられる。
3.蓄電デバイス
本実施の形態に係る蓄電デバイスは、上述の蓄電デバイス用電極を備えるものであり、さらに電解液を含有し、セパレータなどの部品を用いて、常法に従って製造することができる。具体的な製造方法としては、例えば、負極と正極とをセパレータを介して重ね合わせ、これを電池形状に応じて巻く、折るなどして電池容器に収納し、該電池容器に電解液を注入して封口する方法などを挙げることができる。電池の形状は、コイン型、円筒型、角形、ラミネート型など、適宜の形状であることができる。
電解液は、液状でもゲル状でもよく、活物質粒子の種類に応じて、蓄電デバイスに用いられる公知の電解液の中から電池としての機能を効果的に発現するものを選択すればよい。電解液は、電解質を適当な溶媒に溶解した溶液であることができる。
上記電解質としては、リチウムイオン二次電池では、従来から公知のリチウム塩のいずれをも使用することができ、その具体例としては、例えばLiClO4、LiBF4、LiPF6、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiB10Cl10、LiAlCl4、LiCl、LiBr、LiB(C254、LiCF3SO3、LiCH3SO3、LiC49SO3、Li(CF3SO22N、低級脂肪酸カルボン酸リチウムなどを例示することができる。
上記電解質を溶解するための溶媒は、特に制限されるものではないが、その具体例として、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート化合物;γ−ブチルラクトンなどのラクトン化合物;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル化合物;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド化合物などを挙げることができ、これらのうちから選択される一種以上を使用することができる。電解液中の電解質の濃度としては、好ましくは0.5〜3.0モル/Lであり、より好ましくは0.7〜2.0モル/Lである。
本実施の形態に係る蓄電デバイスは、必要に応じて外装材で被覆される。外装材としては、熱収縮チューブ、粘着テープ、金属フィルム、紙、布、塗料、プラスチックケース等が挙げられる。また、外装の少なくとも一部に熱で変色する部分を設け、使用中の熱履歴がわかるようにしても良い。
本実施の形態に係る蓄電デバイスは、必要に応じて複数本を直列および/または並列に組み電池パックに収納される。電池パックには正温度係数抵抗体、温度ヒューズ、ヒューズおよび/または電流遮断素子等の安全素子の他、安全回路(各電池および/または組電池全体の電圧、温度、電流等をモニターし、必要なら電流を遮断する機能を有する回路)を設けても良い。また電池パックには、組電池全体の正極および負極端子以外に、各電池の正極および負極端子、組電池全体および各電池の温度検出端子、組電池全体の電流検出端子等を外部端子として設けることもできる。また電池パックには、電圧変換回路(DC−DCコンバータ等)を内蔵しても良い。また各電池の接続は、リード板を溶接することで固定しても良いし、ソケット等で容易に着脱できるように固定しても良い。さらには、電池パックに電池残存容量、充電の有無、使用回数等の表示機能を設けても良い。
本実施の形態に係る蓄電デバイスは、様々な機器に使用することができる。特に、ビデオムービー、モニター内蔵携帯型ビデオデッキ、モニター内蔵ムービーカメラ、デジタルカメラ、コンパクトカメラ、一眼レフカメラ、レンズ付きフィルム、ノート型パソコン、ノート型ワープロ、電子手帳、携帯電話、コードレス電話、ヒゲソリ、電動工具、電動ミキサー、自動車等に使用されることが好ましい。
4.実施例
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例、比較例中の「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準である。
なお、以下の実施例において、導電助剤粒子の平均粒子径Dは、透過型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、型式「H−7650」)で観察した200個の粒子の像からその直径を測定し、その分布から求めた値である。また、ステンレス集電体の表面粗さRaは、JIS B0601−2001に準拠して測定した値である。
4.1.バインダーの作製
4.1.1.バインダーAの合成
攪拌機を備えた温度調節可能なオートクレーブ中に、水300質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6質量部、過硫酸カリウム1.0質量部、重亜硫酸ナトリウム0.5質量部、α−メチルスチレンダイマー0.2質量部、ドデシルメルカプタン0.2質量部、および重合単量体成分である、1,3−ブタジエン49質量部、スチレン22質量部、メタクリル酸メチル4質量部、アクリル酸7質量部、イタコン酸10質量部、アクリロニトリル8質量部を順次仕込み、70℃にて8時間重合反応を行った。重合単量体成分の添加開始から3時間経過した時点で、α−メチルスチレンダイマー1.0質量部およびドデシルメルカプタン0.3質量部をさらに添加した。その後、オートクレーブ内の温度を80℃に昇温し、さらに2時間反応を行ってラテックスを得た。その後、ラテックスのpHを7.0に調節し、トリポリリン酸ナトリウム5質量部(固形分換算値、濃度10質量%の水溶液として添加)を加えた。次いで、残留単量体を水蒸気蒸留によって除去し、減圧下で濃縮することにより、重合体の粒子を35質量%含有するバインダーA(水系分散体)を得た。動的光散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置(大塚電子株式会社製、型式「FPAR−1000」)を用いて、上記で得られた水系分散体の粒度分布を測定し、その粒度分布から平均粒子径(D50)を求めたところ220nmであった。
4.1.2.バインダーBの調製
上記で合成したバインダーAを80質量部(固形分換算)と、ポリアクリル酸(ACROS社製、品番「185012500」、平均分子量240,000)20質量部(固形分換算)と、を混合・撹拌し、適宜水を加えて固形分濃度35質量%のバインダーBを調製した。
4.2.ケイ素材料(活物質粒子)の合成
粉砕した二酸化ケイ素粉末(平均粒子径10μm)と炭素粉末(平均粒子径35μm)との混合物を、温度を1,100〜1,600℃の範囲に調整した電気炉中で、窒素気流下(0.5NL/分)、10時間の加熱処理を行い、組成式SiOx(x=0.5〜1.1)で表される酸化ケイ素の粉末(平均粒子径8μm)を得た。この酸化ケイ素の粉末300gをバッチ式加熱炉内に仕込み、真空ポンプにより絶対圧100Paの減圧を維持しながら、300℃/hの昇温速度にて室温(25℃)から1,100℃まで昇温した。次いで、加熱炉内の圧力を2,000Paに維持しつつ、メタンガスを0.5NL/分の流速にて導入しながら、1,100℃、5時間の加熱処理(黒鉛被膜処理)を行った。黒鉛被膜処理終了後、50℃/hの降温速度で室温まで冷却することにより、黒鉛被膜酸化ケイ素の粉末約330gを得た。この黒鉛被膜酸化ケイ素は、酸化ケイ素の表面が黒鉛で被覆された導電性の粉末(活物質)であり、その平均粒子径は10.5μmであり、得られた黒鉛被膜酸化ケイ素の全体を100質量%とした場合の黒鉛被膜の割合は2質量%であった。
4.3.実施例1
4.3.1.蓄電デバイス用電極(負極)の作製
二軸型プラネタリーミキサー(プライミクス株式会社製、商品名「TKハイビスミックス 2P−03」)に増粘剤(商品名「CMC2200」、株式会社ダイセル製)を1質量部(固形分換算値、濃度2質量%の水溶液として添加)、負極活物質として結晶性の高いグラファイトである人造黒鉛(日立化成工業株式会社製、商品名「MAG」)85質量部(固形分換算値)、上記で作製した黒鉛被覆膜酸化ケイ素の粉末を15質量部(固形分換算値)、導電助剤粒子(電気化学工業株式会社製、商品名「デンカブラック75%プレス品」、平均粒子径D=0.036μm)1.0質量部、および水68質量部を投入し、60rpmで1時間攪拌を行った。その後、上記で合成したバインダーAを、これに含有される重合体が2質量部に相当する量だけ加え、さらに1時間攪拌しペーストを得た。得られたペーストに水を投入し、固形分濃度を50質量%に調整した後、攪拌脱泡機(株式会社シンキー製、商品名「泡とり練太郎」)を使用して、200rpmで2分間、1800rpmで5分間、さらに減圧下(約2.5×104Pa)において1800rpmで1.5分間攪拌混合することにより、負極用の蓄電デバイス電極用スラリーを調製した。
集電体として厚み10μmのステンレス箔(表面粗さRa=0.06μm)の表面に、上記で得られた負極用のスラリーを、乾燥後の膜厚が70μmとなるようにドクターブレード法によって均一に塗布し、60℃で10分乾燥し、次いで120℃で10分間乾燥処理した。その後、活物質層の密度が1.6g/cm3になるようにロールプレス機によりプレス加工することにより、蓄電デバイス電極(負極)を得た。
4.3.2.蓄電デバイス電極(正極)の作製
二軸型プラネタリーミキサー(プライミクス株式会社製、商品名「TKハイビスミックス 2P−03」)に、電気化学デバイス電極用バインダー(株式会社クレハ製、商品名「KFポリマー#1120」)4.0質量部(固形分換算値)、導電助剤粒子(電気化学工業株式会社製、商品名「デンカブラック75%プレス品」、平均粒子径D=0.036μm)3.0質量部、正極活物質として平均粒子径10μmのLiNiO2(ハヤシ化成株式会社製)100質量部(固形分換算値)およびN−メチルピロリドン(NMP)36
質量部を投入し、60rpmで2時間攪拌を行った。得られたペーストにNMPを追加し、固形分濃度を65質量%に調製した後、攪拌脱泡機(株式会社シンキー製、商品名「泡とり練太郎」)を使用して、200rpmで2分間、1,800rpmで5分間、さらに減圧下(約2.5×104Pa)において1,800rpmで1.5分間攪拌混合することにより、正極用の蓄電デバイス電極用スラリーを調製した。得られた蓄電デバイス電極用スラリーのpHをpHメーター(株式会社堀場製作所製、型式「LAQUA F−70」)を用いて25℃環境下において測定したところ、11.0であった。
集電体として厚み10μmのステンレス箔(表面粗さRa=0.06μm)の表面に、上記で得られた正極用のスラリーを、溶媒除去後の膜厚が190μmとなるようにドクターブレード法によって均一に塗布し、120℃で20分間加熱して溶媒を除去した。その後、活物質層の密度が3.0g/cm3となるようにロールプレス機によりプレス加工することにより、蓄電デバイス電極(正極)を得た。
4.3.3.蓄電デバイスの製造および評価
(1)リチウムイオン電池セルの組立て
露点が−80℃以下となるようAr置換されたグローブボックス内で、上記で製造した負極を直径15.95mmに打ち抜き成型したものを、2極式コインセル(宝泉株式会社製、商品名「HSフラットセル」)上に載置した。次いで、直径24mmに打ち抜いたポリプロピレン製多孔膜からなるセパレータ(セルガード株式会社製、商品名「セルガード#2400」)を載置し、さらに、空気が入らないように電解液を500μL注入した後、上記で製造した正極を直径16.16mmに打ち抜き成型したものを載置し、前記2極式コインセルの外装ボディーをネジで閉めて封止することにより、リチウムイオン電池セル(蓄電デバイス)を組み立てた。ここで使用した電解液は、エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート=1/1(質量比)の溶媒に、LiPF6を1モル/Lの濃度で溶解した溶液である。
(2)充放電レート特性の評価
上記で製造した蓄電デバイスにつき、室温にて、定電流(0.2C)にて充電を開始し、電圧が4.2Vになった時点で引き続き定電圧(4.2V)にて充電を続行し、電流値が0.01Cとなった時点を充電完了(カットオフ)として、0.2Cでの充電容量を測定した。次いで、定電流(0.2C)にて放電を開始し、電圧が2.7Vになった時点を放電完了(カットオフ)とし、0.2Cでの放電容量を測定した。
次に、同じセルにつき、定電流(3C)にて充電を開始し、電圧が4.2Vになった時点で引き続き定電圧(4.2V)にて充電を続行し、電流値が0.01Cとなった時点を充電完了(カットオフ)として3Cでの充電容量を測定した。次いで、定電流(3C)にて放電を開始し、電圧が2.7Vになった時点を放電完了(カットオフ)とし、3Cでの放電容量を測定した。
上記の測定値を用いて、0.2Cでの充電容量に対する3Cでの充電容量の割合(百分率%)を計算することにより充電レート(%)を、0.2Cでの放電容量に対する3Cでの放電容量の割合(百分率%)を計算することにより放電レート(%)を、それぞれ算出した。表1中、充電レートおよび放電レートの双方のいずれもが80%以上のとき、充放電レート特性は良好であると判断して「○」。充電レートおよび放電レートの少なくとも一方が80%未満のとき、充放電レート特性は不良であると判断し「×」と表記した。その結果を表1に併せて示す。
なお、測定条件において「1C」とは、ある一定の電気容量を有するセルを定電流放電して1時間で放電終了となる電流値のことを示す。例えば「0.1C」とは、10時間か
けて放電終了となる電流値のことであり、10Cとは0.1時間かけて放電完了となる電流値のことをいう。
4.4.実施例2、比較例1〜2
実施例2および比較例1〜2では、上記実施例1において、ステンレス箔の種類、表面粗さおよび厚み、導電助剤粒子の種類および平均粒子径、活物質粒子の種類および厚みを、それぞれ表1に記載の通りとした以外は、実施例1と同様にして蓄電デバイス用電極および蓄電デバイスを作製し、実施例1と同様にして評価を行った。その結果を表1に併せて示す。なお、比較例2で用いた正極用の蓄電デバイス電極用スラリーは、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを12.3に調整したものを用いた。
4.5.実施例3〜4
実施例3〜4では、上記実施例1において、蓄電デバイス用電極(負極)を作製する際にバインダーAに代えてバインダーBを用い、ステンレス箔の種類、表面粗さおよび厚み、導電助剤粒子の種類および平均粒子径、活物質粒子の種類および厚みをそれぞれ表1に記載の通りとした以外は、実施例1と同様にして蓄電デバイス用電極および蓄電デバイスを作製し、実施例1と同様にして評価を行った。その結果を表1に併せて示す。
上表1において、負極の活物質粒子として用いた「C/SiO」は、上記で作製した黒鉛被膜酸化ケイ素を表す。また、上表1の導電助剤粒子として使用した各材料の略称は、それぞれ以下の商品名を表す。
<導電助剤粒子>
・DB 50%(電気化学工業株式会社製、商品名「デンカブラック50%プレス品」、カーボンブラック、平均粒子径0.036μm)
・DB 75%(電気化学工業株式会社製、商品名「デンカブラック50%プレス品」、
カーボンブラック、平均粒子径0.036μm)
・DB FX−35(電気化学工業株式会社製、商品名「デンカブラックFX−35」、カーボンブラック、平均粒子径0.026μm)
・DB HS−100(電気化学工業株式会社製、商品名「デンカブラックHS−100」、カーボンブラック、平均粒子径0.048μm)
・CB VULCAN 9A32(キャボットジャパン株式会社製、商品名「キャボットVULCAN 9A32」、カーボンブラック、平均粒子径0.019μm)
・MB #3230B(三菱化学株式会社製、商品名「三菱カーボンブラック#3230B」、カーボンブラック、平均粒子径0.023μm)
4.7.評価結果
上表1から明らかなように、実施例1〜4に示した本願発明の製造方法によって得られた蓄電デバイス用電極を用いて作製された蓄電デバイスは、充放電レート特性が良好となることが判明した。一方、比較例1〜2から明らかなように、本願発明の製造方法ではない製造方法によって得られた蓄電デバイス用電極を用いて作製された蓄電デバイスは充放電レート特性が不良であった。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10,10a,10b…ステンレス集電体、20,20a,20b…活物質層、30a,30b…導電助剤粒子、40a,40b…活物質粒子、100,200…蓄電デバイス用電極

Claims (11)

  1. ステンレス集電体と、前記ステンレス集電体の表面に形成された活物質層と、を備える蓄電デバイス用電極の製造方法であって、
    導電助剤粒子と、活物質粒子と、を含有し、かつpHが9〜12の蓄電デバイス電極用スラリーを準備する第1の工程と、
    前記ステンレス集電体の表面に前記蓄電デバイス電極用スラリーを塗布、乾燥させて前記活物質層を形成する第2の工程と、
    を含む、蓄電デバイス用電極の製造方法。
  2. 前記活物質粒子が、リチウム含有ニッケル(複合)酸化物粒子である、請求項1に記載の蓄電デバイス用電極の製造方法。
  3. 前記蓄電デバイス用電極が正極である、請求項1または請求項2に記載の蓄電デバイス用電極の製造方法。
  4. 前記第2の工程において、前記ステンレス集電体の厚みをAt(μm)、前記活物質層の厚みをBt(μm)としたときに、1<Bt/At<50の関係を満たすように前記ステンレス集電体の表面に前記蓄電デバイス電極用スラリーを塗布する、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の蓄電デバイス用電極の製造方法。
  5. 前記ステンレス集電体の厚みAtが、1〜50μmである、請求項4に記載の蓄電デバイス用電極の製造方法。
  6. 前記活物質層の厚みBtが、20〜200μmである、請求項4または請求項5に記載の蓄電デバイス用電極の製造方法。
  7. 前記ステンレス集電体の表面粗さをRa(μm)、前記導電助剤粒子の平均粒子径をD(μm)としたときに、D<Raの関係を満たす、請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の蓄電デバイス用電極の製造方法。
  8. 前記ステンレス集電体の表面粗さRaが、0.03〜1μmである、請求項7に記載の蓄電デバイス用電極の製造方法。
  9. 前記導電助剤粒子の平均粒子径Dが、0.01〜0.1μmである、請求項7または請求項8に記載の蓄電デバイス用電極の製造方法。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の蓄電デバイス用電極の製造方法により製造される、蓄電デバイス用電極。
  11. 請求項10に記載の蓄電デバイス用電極を備える、蓄電デバイス。
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