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JP2014240171A - 空気入りバイアスタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

空気入りバイアスタイヤ及びその製造方法 Download PDF

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JP2014240171A
JP2014240171A JP2013124013A JP2013124013A JP2014240171A JP 2014240171 A JP2014240171 A JP 2014240171A JP 2013124013 A JP2013124013 A JP 2013124013A JP 2013124013 A JP2013124013 A JP 2013124013A JP 2014240171 A JP2014240171 A JP 2014240171A
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carcass
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arc
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将之 藤田
Masayuki Fujita
将之 藤田
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

【課題】クラウン円弧の内側への凹みを抑制し、走行性能及び摩耗性能が向上される空気入りバイアスタイヤ及びその製造方法を提供する。【解決手段】少なくとも2枚のカーカスプライ6A、6Bが、タイヤ赤道に対して20〜50?の角度で傾斜するカーカスコード8を互いに交差する向きに重ねられたカーカス6を具えた空気入りバイアスタイヤ1の製造方法であって、生タイヤ1aを成形する生タイヤ成形工程と、生タイヤ1aを加硫する加硫工程とを含み、前記加硫工程は、タイヤ子午線断面でのトレッド部2の接地面2aを、クラウン領域TCを形成しかつ曲率半径R1でタイヤ半径方向に凸となるクラウン円弧10と、ショルダー領域TSを形成しかつ曲率半径R1よりも大きい曲率半径R2でタイヤ半径方向外側に凸となるショルダー円弧11とを含むトレッドプロファイルに成形する。【選択図】図4

Description

本発明は、トレッド部のプロファイル等を改善した空気入りバイアスタイヤ及びその製造方法に関する。
空気入りタイヤは、ラジアルタイヤとバイアスタイヤとに大別される。近年、バイアスタイヤの利用は減少傾向にあるが、ラジアルタイヤの使用が禁止されている競技用のレーシングカートには多用されている。
空気入りバイアスタイヤは、典型的には、カーカスコードが互いに交差する向きに重ねられた少なくとも2枚のカーカスプライを含むカーカスを具えている(例えば、下記特許文献1)。前記カーカスコードのタイヤ赤道に対する角度は約20〜50°である。
空気入りバイアスタイヤは、カーカスを含む生タイヤを成形する生タイヤ成形工程と、前記生タイヤを加硫金型内で加硫する加硫工程とを含んで製造される。加硫工程において、生タイヤは、内側から風船状のブラダーで押されて膨張し、加硫金型の成形面に押し付けられる。これにより、トレッド部には、加硫金型の成形面に応じたトレッドプロファイルが与えられる。
特開2006−176077号公報
レーシングカート用の空気入りバイアスタイヤの場合、トレッド部に配されるゴムのボリュームが小さい。また、サイドウォール部は、カーカスプライの折り返し等によって、トレッド部よりも補強される。このため、レーシングカート用の空気入りバイアスタイヤでは、トレッド部の剛性が、サイドウォール部の剛性よりも小さくなる傾向がある。このようなタイヤを製造する場合、加硫工程において、トレッド部はサイドウォール部よりも大きく膨張し、タイヤ赤道を含むクラウン領域のカーカスコードのタイヤ赤道に対する角度が小さくなる。つまり、加硫工程中、トレッド部のクラウン領域に、カーカスコードのローアングル化が生じる。
カーカスコードのローアングル化により、クラウン領域は、その両側のショルダー領域に比べて、大きなタイヤ周方向剛性を持つ。このため、タイヤに正規内圧が充填された場合、クラウン領域の膨張が妨げられ、図7に示されるように、クラウン領域bは、タイヤ半径方向内方に凹となるトレッドプロファイルaになり易い。
図8に示されるように、上述のようなトレッドプロファイルaを持つタイヤに正規荷重が負荷されたときの接地面fの形状は、クラウン領域bのタイヤ周方向長さdが極端に小さくなる。これは、グリップ性能やトラクション性能といった走行性能の低下や、耐摩耗性能の悪化を招く。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、トレッド部のトレッドプロファイルを改善することを基本として、内圧充填時のトレッド部のクラウン領域の凹みを抑制し、優れた走行性能及び耐摩耗性能を発揮しうる空気入りバイアスタイヤ及びその製造方法を提供することを主たる目的とする。
本発明のうち、請求項1記載の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスを具え、前記カーカスは、タイヤ赤道に対して20〜50°の角度で傾斜するカーカスコードを有した少なくとも2枚のカーカスプライが、前記カーカスコードを互いに交差する向きに重ねられた空気入りバイアスタイヤの製造方法であって、前記カーカスを含む生タイヤを成形する生タイヤ成形工程と、前記生タイヤを加硫金型内で膨張させて加硫する加硫工程とを含み、前記加硫工程は、タイヤ子午線断面での前記トレッド部の接地面を、タイヤ赤道を含むクラウン領域を形成しかつ曲率半径R1でタイヤ半径方向に凸となるクラウン円弧と、前記クラウン円弧の両側に滑らかに連なるショルダー領域を形成しかつ前記曲率半径R1よりも大きい曲率半径R2でタイヤ半径方向外側に凸となるショルダー円弧とを含むトレッドプロファイルに成形することを特徴とする。
また請求項2に記載の発明は、前記クラウン円弧の曲率半径R1は、500〜2000mm、かつ、前記ショルダー円弧の曲率半径R2は、1500〜4000mmである請求項1に記載の空気入りバイアスタイヤの製造方法である。
また請求項3に記載の発明は、前記加硫金型は、前記ビード部の外面間のタイヤ軸方向距離であるクリップ幅BWが、前記タイヤの正規リムのリム幅より大きい請求項1又は2に記載の空気入りバイアスタイヤの製造方法である。
また請求項4に記載の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスを具え、前記カーカスは、タイヤ赤道に対して20〜50°の角度で傾斜するカーカスコードを有した少なくとも2枚のカーカスプライが、前記カーカスコードを互いに交差する向きに重ねられた空気入りバイアスタイヤであって、正規リムにリム組みしかつ正規内圧の5%の内圧が充填された5%内圧状態において、前記カーカスコードは、タイヤ赤道に対する角度αが20〜50°であり、しかも、前記トレッド部の接地面は、タイヤ子午線断面において、タイヤ赤道を含むクラウン領域を形成しかつ曲率半径R1でタイヤ半径方向外側に凸となるクラウン円弧と、前記クラウン円弧の両側に滑らかに連なるショルダー領域を形成しかつ前記曲率半径R1よりも大きい曲率半径R2でタイヤ半径方向外側に凸となるショルダー円弧とを含むトレッドプロファイルを有し、正規リムにリム組みしかつ正規内圧が充填されしかも無負荷である正規内圧状態において、前記カーカスコードは、前記角度αが5%内圧状態よりも小さな角度であり、かつ、前記曲率半径R1は、前記曲率半径R2より大きいことを特徴とする。
また請求項5に記載の発明は、前記5%内圧状態において、前記クラウン円弧の曲率半径R1は、500〜2000mm、かつ、前記ショルダー円弧の曲率半径R2は、1500〜4000mmである請求項4に記載の空気入りバイアスタイヤである。
また請求項6に記載の発明は、前記正規内圧状態において、タイヤ赤道とトレッド接地端とのタイヤ半径方向の距離であるキャンバー量KLは、トレッド接地端間のタイヤ軸方向の距離であるトレッド幅TWの0.03〜0.1倍である請求項4又は5に記載の空気入りバイアスタイヤである。
また請求項7に記載の発明は、前記5%内圧状態において、前記クラウン円弧と前記ショルダー円弧との接続位置からタイヤ赤道までのタイヤ軸方向距離CWが、トレッド接地端からタイヤ赤道までの距離であるトレッド半幅TW/2の0.1〜0.5倍である請求項4乃至6のいずれかに記載の空気入りバイアスタイヤである。
また請求項8に記載の発明は、前記正規内圧状態のタイヤに正規荷重が負荷された正規荷重負荷状態の接地面は、タイヤ赤道でのタイヤ周方向の接地長さLcと、前記ショルダー領域でのタイヤ周方向の最大の接地長さLsとの比Lc/Lsが0.85〜1.5である請求項5に記載の空気入りバイアスタイヤである。
また請求項9に記載の発明は、請求項4乃至8のいずれかに記載されたレーシングカート用の空気入りバイアスタイヤである。
本発明の空気入りバイアスタイヤは、加硫工程において、タイヤ子午線断面でのトレッド部の接地面を、タイヤ赤道を含むクラウン領域を形成しかつ曲率半径R1でタイヤ半径方向に凸となるクラウン円弧と、前記クラウン円弧の両側に滑らかに連なるショルダー領域を形成しかつ前記曲率半径R1よりも大きい曲率半径R2でタイヤ半径方向外側に凸となるショルダー円弧とを含むトレッドプロファイルに成形することを特徴とする。
従って、本発明によって得られた空気入りバイアスタイヤは、加硫金型内で、クラウン領域がショルダー領域よりもせり出したプロファイルを持つ。このようなタイヤは、正規内圧が充填された場合、クラウン領域の膨張が妨げられ、ショルダー領域の膨張量が相対的に大きくなっても、トレッド部のクラウン領域がタイヤ半径方向内方に大きく凹むことが抑制される。従って、本発明の空気入りバイアスタイヤは、トレッド部の接地圧分布が均一となり、優れた走行性能及び耐摩耗性能が発揮されされる。
本実施形態の空気入りバイアスタイヤのタイヤ子午線断面図である。 空気入りタイヤのカーカスの展開図である。 タイヤ子午線断面でのトレッドプロファイルを示す線図である。 図1のタイヤの正規荷重負荷状態の接地面を示す図である。 本実施形態のタイヤ加硫金型のタイヤ子午線断面図である。 生タイヤのカーカスの平面図である。 従来のトレッドプロファイルを示す図である。 従来のタイヤの正規荷重負荷状態の接地面を示す図である。
以下、本発明の実施の一形態が、図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態の空気入りバイアスタイヤ(以下、単に「タイヤ」と記載される場合がある)1が示されている。本実施形態では、タイヤ1として、レーシングカート用のものが示されている。
図1は、正規リム(図示省略)にリム組みされかつ正規内圧の5%の内圧が充填された5%内圧状態でのタイヤ赤道Cを含むタイヤ子午線断面である。以下、特に言及されない場合、タイヤの各部の寸法や角度等は、この5%内圧状態での値である。
一般に、タイヤの5%内圧状態は、当該タイヤが加硫金型で加硫されているときの形状とほぼ一致している。従って、本実施形態では、タイヤ1の加硫金型内での断面形状を、タイヤの製造後に一義的に特定するために、5%内圧状態が用いられる。
ここで、前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば"標準リム"、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" とされる。ただし、タイヤがレーシングカート用である場合、正規リムは、国際カート委員会(Commission Internationale de Karting)に規定されるリムとされる。
前記「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、例えば、JATMAであれば"最高空気圧"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とされる。ただし、タイヤがレーシングカート用である場合、国際カート委員会で規定されている内圧とされる。
図1に示されるように、タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6を具えている。本実施形態では、トレッド部2の外面に、溝が設けられていないスリックパターンが示されているが、溝が設けられても良い。
図2には、カーカス6の平面への展開図が示される。本実施形態のカーカス6は、例えば、内側のカーカスプライ6A及び外側のカーカスプライ6Bの2枚のカーカスプライで構成されている。各カーカスプライ6A、6Bの両端部は、それぞれビードコア5の回りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されている。
各カーカスプライ6A、6Bは、例えば、並列された複数本のカーカスコード8と、該カーカスコード8を被覆するトッピングゴム9とを含んでいる。カーカス6は、内側のカーカスプライ6Aと、外側のカーカスプライ6Bとが、カーカスコード8が互いに交差する向きに重ねられている。
カーカスコード8には、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維等の有機繊維が好適に用いられる。
カーカスコード8は、タイヤ赤道Cに対して20〜50°の角度αを有する。上で述べられたように、本実施形態のバイアスタイヤも、加硫工程において、トレッド部2がサイドウォール部3よりも大きく膨張する傾向がある。このため、トレッド部2においても、タイヤ赤道Cを含むクラウン領域TCのカーカスコード8のタイヤ赤道Cに対する角度αは、ショルダー領域TSのカーカスコード8の角度βよりも小さく仕上がる。カーカスコードの角度の差β−αは、約10〜30°の範囲とされる。ただし、いずれの角度α及びβも、タイヤ赤道Cに対して20〜50°の範囲内である。
本発明のタイヤ1は、カーカス6を含む生タイヤを成形する生タイヤ成形工程と、生タイヤ1aを加硫金型20内で膨張させて加硫する加硫工程とを含んで製造される。
生タイヤ成形工程は、慣例に従って行われる。図3に示されるように、生タイヤ成形工程において、カーカス6は、各カーカスプライ6A及び6Bを、カーカスコード8が互いに交差する向きに重ねて形成される。このとき、カーカスプライ6A及び6Bは、カーカスコード8がタイヤ赤道Cに対して予め設定された角度γで傾斜するように配される。本実施形態のカーカスコード8のタイヤ赤道Cに対する角度γは、例えば、50〜80°に設定されるのが好ましい。この角度γは、上で述べた通り、加硫工程でローアングル化される。
図4には、加硫工程の断面図が示されている。生タイヤ成形工程で得られた生タイヤ1aは、加硫金型20内にセットされる。セットされた生タイヤ1aは、タイヤ内腔側からブラダー24で押圧され膨張する。このとき、生タイヤ1aは、クラウン領域TCがショルダー領域TSよりも大きく膨張される。これにより、図2に示したように、クラウン領域TCのカーカスコード8が、より小さな角度αへと変化する。また、このようなローアングル化は、トレッド部2において、クラウン領域TCのタイヤ周方向の剛性を、ショルダー領域TSのそれよりも大きくする。
本発明のタイヤの製造方法の加硫工程では、図4に示されるタイヤ子午線断面において、トレッド部2が、クラウン領域TCを形成しかつ曲率半径R1でタイヤ半径方向外側に凸となるクラウン円弧10と、クラウン円弧10の両側に滑らかに連なるショルダー領域TSを形成しかつ前記曲率半径R1よりも大きい曲率半径R2でタイヤ半径方向外側に凸となるショルダー円弧11とを含むトレッドプロファイル2aに成形される。即ち、本発明のタイヤ1は、クラウン領域TCを成形する前記曲率半径R1のクラウン円弧成形面21Aと、ショルダー領域TSを成形する前記曲率半径R2のショルダー円弧成形面21Bとを有するトレッド成形面21を有した加硫金型20で加硫される。
従って、図1に示した5%内圧状態においても、タイヤ1のトレッド部2は、クラウン領域TCを形成しかつ曲率半径R1でタイヤ半径方向外側に凸となるクラウン円弧10と、クラウン円弧10の両側に滑らかに連なるショルダー領域TSを形成しかつ前記曲率半径R1よりも大きい曲率半径R2でタイヤ半径方向外側に凸となるショルダー円弧11とを含むトレッドプロファイル2aを具える。
一方、図5には、正規内圧が充填されしかも無負荷である正規内圧状態において、タイヤ子午線断面のトレッドプロファイル2aが示されている。本発明のタイヤ1のトレッドプロファイル2aは、正規内圧状態において、クラウン円弧10の曲率半径R1は、ショルダー円弧11の曲率半径R2より大きいことを特徴とする。
発明者らは、加硫工程で生じるバイアスタイヤのカーカスコード8のローアングル化に着目した。トレッド部2のクラウン領域TCは、カーカスコード8のローアングル化が最も大きく現れる。このため、クラウン領域TCは、ショルダー領域TSに比べて、大きなタイヤ周方向剛性を持つ。これは、タイヤ1に正規内圧が充填された場合、クラウン領域TCの膨張を妨げる。
しかし、本発明の製造方法で得られたタイヤ1は、加硫金型内で、クラウン領域TCがショルダー領域TSよりもせり出したトレッドプロファイルを持つ。このようなタイヤ1は、正規内圧が充填された場合、クラウン領域TCの膨出が妨げられ、ショルダー領域TSの膨張量が相対的に大きくなっても、クラウン領域TCがタイヤ半径方向内方に大きく凹むことが抑制され、図5のように、クラウン円弧10及びショルダー円弧11がともにタイヤ半径方向外側に凸となる滑らかな円弧のトレッドプロファイル2aを得ることができる。
図1に示される5%内圧状態において、トレッドプロファイル2aは、一つのクラウン円弧10と、一対のショルダー円弧11とからなるものが好ましい。つまり、トレッドプロファイル2aは、2種類の円弧で形成されるのが望ましい。トレッドプロファイル2aが3つ以上の円弧から構成されると、正規内圧状態において、円弧の接続部で接地圧の変化が生じやすく、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
また、5%内圧状態において、クラウン円弧10の曲率半径R1は、好ましくは500〜2000mmの範囲である。クラウン円弧10の曲率半径R1が500mm未満の場合、正規内圧状態において、クラウン円弧10の曲率半径が十分に大きくならず、クラウン領域TCがせり出したプロファイルになり、旋回性能や耐摩耗性が悪化するおそれがある。逆に、クラウン円弧10の曲率半径R1が2000mmより大きい場合、正規内圧状態において、クラウン領域TCがタイヤ半径方向内側に凹むおそれがある。なお、正規内圧状態では、クラウン円弧10の曲率半径R1は、好ましくは300〜1500mmの範囲であり、より好ましくは500〜1000mmの範囲である。
同様に、5%内圧状態において、ショルダー円弧11の曲率半径R2は、好ましくは、1500〜4000mmの範囲である。ショルダー円弧11の曲率半径R2が、1500mm未満の場合、正規荷重負荷状態において、トレッド部2の接地幅が小さくなり、トラクション性能及びブレーキ性能が低下するおそれがある。逆に、ショルダー円弧11の曲率半径R2が4000mmより大きい場合、ショルダー円弧11の接地圧が大きくなり、耐摩耗性能が低下するおそれがある。
図4に示されるように、5%内圧状態において、クラウン円弧10とショルダー円弧11との接続位置Pからタイヤ赤道Cまでのタイヤ軸方向距離CWは、トレッド接地端2eからタイヤ赤道Cまでのトレッド半幅TW/2の、例えば、0.1〜0.5倍の範囲であり、好ましくは0.15〜0.3倍の範囲である。前記タイヤ軸方向距離CWがトレッド半幅TW/2の0.1倍未満の場合、正規内圧状態においても、クラウン円弧10の曲率半径が十分に大きくならず、クラウン領域TCがせり出したプロファイルになりやすく、旋回性能や耐摩耗性が悪化するおそれがある。逆に、前記タイヤ軸方向距離CWがトレッド半幅TW/2の0.5倍より大きい場合、正規内圧状態において、クラウン領域TCがタイヤ半径方向内側に凹むおそれがある。なお、トレッド接地端2eとは、タイヤ1を正規内圧状態として、正規荷重を負荷させた状態の接地端部をいう。
図5に示されるように、正規内圧状態において、トレッドプロファイル2aは、タイヤ赤道Cとトレッド接地端2eとのタイヤ半径方向の距離であるキャンバー量KLは、好ましくは、トレッド幅TWの0.03〜0.1倍の範囲であり、より好ましくは0.04〜0.07倍の範囲である。キャンバー量KLが、トレッド幅TWの0.03倍未満の場合、クラウン領域TCの剛性が高く、内圧の充填時にクラウン領域TCが膨張され難い。この結果、タイヤ1には、内側へ凹んだクラウン円弧10を含んだトレッドプロファイルが形成され易い。また、タイヤ1は、キャンバー量KLがトレッド幅TWの0.1倍より大きい場合、正規荷重負荷状態において、接地幅が小さくなりサイドグリップ性能が低下するおそれがある。
図1に示されるように、5%内圧状態において、タイヤ1は、サイドウォール部3の外面3aが、曲率半径R3のサイド円弧12で形成されている。サイド円弧12の曲率半径R3は、好ましくは20〜200mmの範囲であり、より好ましくは30〜60mmの範囲である。サイド円弧12の曲率半径R3が20mm未満の場合、サイドウォール部3のタイヤ半径方向の長さを確保できない。逆に、サイド円弧12の曲率半径R3が200mmより大きい場合、サイド円弧12が直線状に近くなりたわみ難くなる。
図4に示されるように、加硫工程において、加硫金型内でのビード部4の外面間のタイヤ軸方向距離であるクリップ幅BWは、好ましくは、タイヤ1の正規リムのリム幅より大きく成形される。より好ましくは。クリップ幅BWは、前記リム幅よりも大かつ1.5倍以下に成形される。クリップ幅BWが正規リムのリム幅以下の場合、正規内圧状態において、トレッド幅TWが小さくなり、サイドグリップ性能が低下するおそれがある。逆に、クリップ幅BWが、正規リムのリム幅の1.5倍より大きい場合、正規内圧状態において、クラウン円弧10がタイヤ半径方向の内側に凹み易く、ブレーキ性能及びトラクション性能が低下するおそれがある。
図6には、本実施形態のトレッドプロファイル2aを持つタイヤ1に、正規荷重が負荷された正規荷重負荷状態のトレッド部2の接地面Yの形状が示される。本実施形態のタイヤ1は、図8の接地面の形状に比して、クラウン領域のタイヤ周方向の接地長さLcが大きく、滑らかな横長形状である。従って、本発明のタイヤ1は、グリップ性能やトラクション性能といった走行性能及び耐摩耗性能が向上される。
とりわけ、タイヤ1の前記接地面Yは、タイヤ赤道Cでのタイヤ周方向の接地長さLcと、ショルダー領域TSでのタイヤ周方向の最大の接地長さLsとの比Lc/Lsが0.85〜1.5の範囲であるのが望ましい。前記比Lc/Lsが0.85未満の場合、クラウン領域TCで十分な接地面積が得られず、グリップ性能、ブレーキ性能及びトラクション性能が低下するおそれがある。他方、前記比Lc/Lsが1.5より大きい場合、接地幅が小さくなって旋回時のグリップ性能が低下するおそれがある。このような観点より、前記比Lc/Lsは、より好ましくは、1.0以上、1.4以下である。
ここで、前記「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、例えば、JATMAであれば"最大負荷能力"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" とされる。ただし、タイヤがレーシングカート用である場合、正規荷重は、国際カート委員会で規定された荷重とされる。
以上、本実施形態について詳述したが、本発明はこの実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。本実施形態のタイヤ1は、用途が限定されるものではないが、例えば、レーシングカート用として好適に用いることができる。
表1の仕様に基いて試作されたレーシングカート用のバイアスタイヤがレーシングカートのリアタイヤに装着され、テストコースを走行して、ドライバーの官能によりサイドグリップ性能、トラクション性能、ブレーキ性能がテストされた。また走行タイムが測定された。さらに、テスト走行終了後、タイヤの表面を肉眼で確認し、アブレーション(表面の荒れ)の状況に応じて耐摩耗性能が評価された。各テストの評価は、いずれも5点法であり、数値が大きいほど、性能が良好であることを示す。また、表1には、各テストの評価点の平均値が総合評価として示されている。
タイヤ等の主な共通仕様は下記の通りである。
テスト車両:100ccのレーシングカート
フロントタイヤ:サイズ:10×4.50−5
:内圧:100kPa
リアタイヤ:サイズ:11×7.10−5
:内圧:100kPa
リム:フロント4.5、リア8.0
路面:DRYアスファルト路
走行距離:1周734(m)×7周
Figure 2014240171
Figure 2014240171
表1に示されるように、実施例のタイヤは、クラウン円弧が内側へ凹むことが抑制され、トレッド部の接地圧分布が均一となり、走行性能及び摩耗性能が向上されることが確認できた。
1 空気入りバイアスタイヤ
1a 生タイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
6A、6B カーカスプライ
8 カーカスコード
10 クラウン円弧
11 ショルダー円弧
20 加硫金型
C タイヤ赤道
R1 曲率半径
R2 曲率半径
R3 曲率半径
TC クラウン領域
TS ショルダー領域
TW トレッド幅
BW クリップ幅

Claims (9)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスを具え、前記カーカスは、タイヤ赤道に対して20〜50°の角度で傾斜するカーカスコードを有した少なくとも2枚のカーカスプライが、前記カーカスコードを互いに交差する向きに重ねられた空気入りバイアスタイヤの製造方法であって、
    前記カーカスを含む生タイヤを成形する生タイヤ成形工程と、
    前記生タイヤを加硫金型内で膨張させて加硫する加硫工程とを含み、
    前記加硫工程は、タイヤ子午線断面での前記トレッド部の接地面を、タイヤ赤道を含むクラウン領域を形成しかつ曲率半径R1でタイヤ半径方向に凸となるクラウン円弧と、前記クラウン円弧の両側に滑らかに連なるショルダー領域を形成しかつ前記曲率半径R1よりも大きい曲率半径R2でタイヤ半径方向外側に凸となるショルダー円弧とを含むトレッドプロファイルに成形することを特徴とする空気入りバイアスタイヤの製造方法。
  2. 前記クラウン円弧の曲率半径R1は、500〜2000mm、かつ、前記ショルダー円弧の曲率半径R2は、1500〜4000mmである請求項1に記載の空気入りバイアスタイヤの製造方法。
  3. 前記加硫金型は、前記ビード部の外面間のタイヤ軸方向距離であるクリップ幅BWが、前記タイヤの正規リムのリム幅より大きい請求項1又は2に記載の空気入りバイアスタイヤの製造方法。
  4. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスを具え、前記カーカスは、タイヤ赤道に対して20〜50°の角度で傾斜するカーカスコードを有した少なくとも2枚のカーカスプライが、前記カーカスコードを互いに交差する向きに重ねられた空気入りバイアスタイヤであって、
    正規リムにリム組みしかつ正規内圧の5%の内圧が充填された5%内圧状態において、前記カーカスコードは、タイヤ赤道に対する角度αが20〜50°であり、しかも、前記トレッド部の接地面は、タイヤ子午線断面において、タイヤ赤道を含むクラウン領域を形成しかつ曲率半径R1でタイヤ半径方向外側に凸となるクラウン円弧と、前記クラウン円弧の両側に滑らかに連なるショルダー領域を形成しかつ前記曲率半径R1よりも大きい曲率半径R2でタイヤ半径方向外側に凸となるショルダー円弧とを含むトレッドプロファイルを有し、
    正規リムにリム組みしかつ正規内圧が充填されしかも無負荷である正規内圧状態において、前記カーカスコードは、前記角度αが5%内圧状態よりも小さな角度であり、かつ、前記曲率半径R1は、前記曲率半径R2より大きいことを特徴とする空気入りバイアスタイヤ。
  5. 前記5%内圧状態において、前記クラウン円弧の曲率半径R1は、500〜2000mm、かつ、前記ショルダー円弧の曲率半径R2は、1500〜4000mmである請求項4に記載の空気入りバイアスタイヤ。
  6. 前記正規内圧状態において、タイヤ赤道とトレッド接地端とのタイヤ半径方向の距離であるキャンバー量KLは、トレッド接地端間のタイヤ軸方向の距離であるトレッド幅TWの0.03〜0.1倍である請求項4又は5に記載の空気入りバイアスタイヤ。
  7. 前記5%内圧状態において、前記クラウン円弧と前記ショルダー円弧との接続位置からタイヤ赤道までのタイヤ軸方向距離CWが、トレッド接地端からタイヤ赤道までの距離であるトレッド半幅TW/2の0.1〜0.5倍である請求項4乃至6のいずれかに記載の空気入りバイアスタイヤ。
  8. 前記正規内圧状態のタイヤに正規荷重が負荷された正規荷重負荷状態の接地面は、タイヤ赤道でのタイヤ周方向の接地長さLcと、前記ショルダー領域でのタイヤ周方向の最大の接地長さLsとの比Lc/Lsが0.85〜1.5である請求項5に記載の空気入りバイアスタイヤ。
  9. 請求項4乃至8のいずれかに記載されたレーシングカート用の空気入りバイアスタイヤ。
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