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JP2014006343A - 近赤外線吸収剤分散液の製造方法及び近赤外線吸収積層体 - Google Patents

近赤外線吸収剤分散液の製造方法及び近赤外線吸収積層体 Download PDF

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JP2014006343A
JP2014006343A JP2012141142A JP2012141142A JP2014006343A JP 2014006343 A JP2014006343 A JP 2014006343A JP 2012141142 A JP2012141142 A JP 2012141142A JP 2012141142 A JP2012141142 A JP 2012141142A JP 2014006343 A JP2014006343 A JP 2014006343A
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Abstract

【課題】透明性に優れる近赤外線吸収積層体を製造することのできる近赤外線吸収剤分散液の製造方法であり、該製造方法により得られた分散液を用いて作製した近赤外線吸収樹脂組成物及び透明性に優れた近赤外線吸収積層体を提供する。
【解決手段】ジイモニウム系化合物を希釈剤に分散してなる近赤外線吸収剤分散液の製造方法、該製造方法により得られた近赤外線吸収剤分散液を用いて作製した近赤外線吸収樹脂組成物を透明基材上に積層した近赤外線吸収積層体。
【選択図】図1

Description

本発明は、近赤外線吸収剤散液の製造方法であり、また、該分散液の製造方法により得られた分散液を用いて作製することで透明性に優れる近赤外線吸収積層体が製造可能となる。
近年、ディスプレーの大型化、薄型化の要求が高まる中、プラズマディスプレーパネル(以下、「PDP」と略記する)が一般に広く普及している。PDPからは近赤外線が放出され、近赤外線リモコンを使用した電子機器が誤動作を起こしてしまうことから、近赤外線吸収剤を含むフィルターで近赤外線を遮蔽する必要がある。また、CCDカメラ等に使用される光半導体素子は近赤外線領域の感度が高いため、近赤外線の除去が必要である。更に近赤外線吸収剤は、省エネルギーの観点から太陽光の熱線を遮蔽する熱線遮蔽材として利用されており、自動車用ガラス、建材用ガラス等の複層ガラスの熱線遮蔽剤や熱線遮蔽フィルム材料として使用されている。その他、太陽電池においてモジュールの温度上昇は変換効率を低下させるため熱線遮蔽剤は特性維持のため有用な材料である。これらの用途に用いられる近赤外線遮断フィルター等の近赤外線吸収積層体は、透明性が高く、かつ、効果的に近赤外光領域を吸収できる性能が要求される。
近赤外線を吸収する近赤外線吸収色素としては、従来、シアニン系色素、ポリメチン系色素、スクアリリウム系色素、ポルフィリン系色素、金属ジチオール錯体系色素、フタロシアニン系色素、無機酸化物粒子等が使用されている(特許文献1、2)。
ところで、近赤外線吸収積層体であるPDPに用いられる近赤外線遮断フィルターには、通常近赤外線吸収層の他に、電磁波遮蔽層、反射防止層、ハードコート層等が設けられている。このため、PDP用近赤外線遮断フィルターは、近赤外線吸収フィルム、電磁波遮蔽フィルム及び反射防止フィルムを、支持体であるガラスや衝撃吸収材の上に積層して作製されることが一般的である。このようなPDP用近赤外線遮断フィルターは、PDPの前面側に載置される。このようなPDP用近赤外線遮断フィルターは、接着剤や粘着剤を用いて、支持体であるガラスや衝撃吸収材の上に直接貼合わされて使用される。
近年、近赤外線遮断フィルターの薄層化や、近赤外線遮断フィルターの製造工程を簡略化することを目的として、粘着剤に近赤外線吸収色素を含有させることにより、近赤外線吸収層と、粘着剤層やハードコート層とを一体化させる試みがなされている(特許文献3)。
ところが、近赤外線吸収色素として使用されているシアニン系色素、ポリメチン系色素、スクアリリウム系色素、ポルフィリン系色素、金属ジチオール錯体系色素、フタロシアニン系色素等の化合物は、低極性溶剤や低極性の樹脂に対する溶解性が劣るという問題がある。特に粘着剤は低極性である場合が多く、これらの粘着剤に極性が近い近赤外線吸収色素を配合すると、経時で色素が析出し塗膜の外観や透明性が損なわれるという問題がある。
特許文献4では、樹脂の極性が乏しく色素を溶解させることの出来ない樹脂組成物等に対して有効と思われる、近赤外線吸収色素を微粒子状態にて樹脂中に含有させることを特徴とする赤外光吸収膜が開示されている。しかし、微粒子によって光の散乱を生じてしまい、フィルムの透明性が損なわれる欠点があった。
以上より、透明性に優れる近赤外線吸収積層体及びそれを製造することのできる近赤外線吸収剤分散液の製造方法が求められていた。
特開2003−096040号公報 特開2000−080071号公報 特開2001−207142号公報 特開2001−019898号公報
本発明の目的は、透明性に優れる近赤外線吸収積層体を製造することのできる近赤外線吸収剤分散液の製造方法であり、該製造方法により得られた分散液を用いて作製した近赤外線吸収樹脂組成物及び透明性に優れた近赤外線吸収積層体を提供すること。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、透明性に優れる近赤外線吸収積層体を製造することのできる一般式(1)で表される化合物を希釈剤に分散してなる近赤外線吸収剤分散液の製造方法を見出し、更には該分散液を用いて作製した近赤外線吸収樹脂組成物を透明基材上に積層した近赤外線吸収積層体が透明性に優れたものであることを見出し本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は以下に示すものである。
第一の発明は、下記一般式(1)で表される化合物を希釈剤に分散してなる近赤外線吸収剤分散液の製造方法において、
状態Aである下記一般式(1)で表される化合物を乾式粉砕により粉砕して、状態Bである下記一般式(1)で表される化合物にする工程と、
状態Bである下記一般式(1)で表される化合物と、下記一般式(1)で表される化合物の溶解度が5質量%以下である希釈剤と、を質量比0.01:9.99〜2:8の割合で含有させ、10分以上撹拌させることで、状態Aである下記一般式(1)で表される化合物とさせる工程と、を有することを特徴とする近赤外線吸収剤分散液の製造方法である。
Figure 2014006343
(式中、R〜Rはそれぞれ同一でも異なっていても良い有機基を表し、Xはアニオンを示す。)
第二の発明は、一般式(1)で表される化合物中のR〜Rが、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、3−フルオロプロピル基、下記一般式(2)で表されるシクロヘキシルアルキル基、下記一般式(3)で表されるフェニルアルキル基からなる群より選ばれる一種であることを特徴とする第一の発明に記載の近赤外線吸収剤分散液の製造方法である。
Figure 2014006343
(式(2)中、Aは炭素数1〜10のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
Figure 2014006343
(式(3)中、Bは炭素数1〜10のアルキル基を示し、R10は炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
第三の発明は、一般式(1)で表される化合物中のXが、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸イオンからなる群より選ばれる一種であることを特徴とする第一又は第二の発明に記載の近赤外線吸収剤分散液の製造方法である。
第四の発明は、第一から第三の発明のいずれかに記載の近赤外線吸収剤分散液の製造方法により得られた近赤外線吸収剤分散液と樹脂成分とを混合してなることを特徴とする近赤外線吸収樹脂組成物である。
第五の発明は、第四の発明に記載の近赤外線吸収樹脂組成物を用いて作製することを特徴とする近赤外線吸収積層体である。
第六の発明は、下記一般式(1)で表される化合物と、希釈剤に分散してなる近赤外線吸収剤分散液において、
該近赤外線吸収剤分散液を酢酸エチルで希釈し、一般式(1)で表される化合物の濃度が100mg/lとなるように調整して分光光度計により吸光度を測定した場合、1000〜1300nmにおける極大吸収波長のモル吸光係数が6000〜14000mol−1・L・cm−1であり、該極大吸収波長の半値幅が200〜700nmであることを特徴とする近赤外線吸収剤分散液である。
Figure 2014006343
(式中、R〜Rはそれぞれ同一でも異なっていても良い有機基を表し、Xはアニオンを示す。)
第七の発明は、一般式(1)で表される化合物中のR〜Rが、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、3−フルオロプロピル基、下記一般式(2)で表されるシクロヘキシルアルキル基、下記一般式(3)で表されるフェニルアルキル基からなる群より選ばれる一種であることを特徴とする第六の発明に記載の近赤外線吸収剤分散液である。
Figure 2014006343
(式(2)中、Aは炭素数1〜10のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
Figure 2014006343
(式(3)中、Bは炭素数1〜10のアルキル基を示し、R10は炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
第八の発明は、一般式(1)で表される化合物中のXが、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸イオンからなる群より選ばれる一種であることを特徴とする第六又は第七の発明に記載の近赤外線吸収剤分散液である。
第九の発明は、第六から第八の発明のいずれかに記載の近赤外線吸収剤分散液と樹脂成分とを混合してなることを特徴とする近赤外線吸収樹脂組成物である。
第十の発明は、第九の発明に記載の近赤外線吸収樹脂組成物を用いて作製することを特徴とする近赤外線吸収積層体である。
透明性に優れる近赤外線吸収積層体及びそれを製造することのできる近赤外線吸収剤分散液の製造方法を提供することである。
本発明は、一般式(1)で表される化合物を希釈剤に分散してなる近赤外線吸収剤分散液の製造方法において、状態Aである一般式(1)で表される化合物を乾式粉砕により粉砕して、状態Bである一般式(1)で表される化合物にする工程と、状態Bである一般式(1)で表される化合物と、一般式(1)で表される化合物の溶解度が5質量%以下である希釈剤と、を質量比0.01:9.99〜2:8の割合で含有させ、撹拌させることで、状態Aである一般式(1)で表される化合物とさせる工程と、を有することを特徴とする近赤外線吸収剤分散液の製造方法である。該製造方法により得られた分散液を用いた近赤外線吸収樹脂組成物及びそれを用いて作製した近赤外線吸収積層体は透明性に優れたものとなる。
[一般式(1)で表される化合物]
本発明には、近赤外線吸収剤として、下記一般式(1)で表される化合物を用いる。なお、近赤外線とは、波長750〜2000nmの範囲の光を意味する。
Figure 2014006343
上記一般式(1)中の、R〜Rの有機基は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、好ましい有機基としては、ハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖又は分岐状のC1−10アルキル基、下記一般式(2)で表されるシクロヘキシルアルキル基、下記一般式(3)で表されるフェニルアルキル基等が挙げられる。
Figure 2014006343
(式(2)中、Aは炭素数1〜10のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
Figure 2014006343
(式(3)中、Bは炭素数1〜10のアルキル基を示し、R10は炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
1−10のアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミル基、iso−アミル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも特に、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ブチル基が好ましく挙げられる。
また、ハロゲン原子で置換されたC1−10アルキル基としては、2−ハロゲノエチル基、2,2−ジハロゲノエチル基、2,2,2−トリハロゲノエチル基、3−ハロゲノプロピル基、3,3−ジハロゲノプロピル基、3,3,3−トリハロゲノプロピル基、4−ハロゲノブチル基、4,4−ジハロゲノブチル基、4,4,4−トリハロゲノブチル基、5−ハロゲノペンチル基、5,5−ジハロゲノペンチル基、5,5,5−トリフルオロペンチル基等のハロゲン化アルキル基が挙げられる。具体的には、2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、5−フルオロペンチル基等のモノフルオロアルキル基が挙げられる。より好ましくは3−フルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、5−フルオロペンチル基であり、特に3−フルオロプロピル基が好ましい。
シクロヘキシルアルキル基は、下記一般式(2)で表すことができる。
Figure 2014006343
一般式(2)中、Aは炭素数1〜10のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。Aは炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましく挙げられる。
具体的には、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルプロピル基、シクロヘキシルブチル基、2−メチルシクロヘキシルメチル基、2−エチルシクロヘキシルメチル基、3−メチルシクロヘキシルメチル基、4−メチルシクロヘキシルメチル基、4−メチルシクロヘキシルエチル基、4−メチルシクロヘキシルプロピル基、4−メチルシクロヘキシルブチル基、4−フルオロシクロヘキシルメチル基等が挙げられ、これらの中でも、シクロヘキシルメチル基が好ましく挙げられる。
フェニルアルキル基は、下記一般式(3)で表すことができる。
Figure 2014006343
一般式(3)中、Bは炭素数1〜10のアルキル基を示し、R10は炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。Bは炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく挙げられる。
具体的には、メチルベンジル基、エチルベンジル基、プロピルベンジル基、ブチルベンジル基等が挙げられる。
また、一般式(1)で表される化合物中のXは、カチオンの電荷を中和させるのに必要なアニオンであり、無機アニオン、有機酸アニオン等が使用できる。アニオンとして具体的には、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲンイオン、過塩素酸イオン、過ヨウ素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸イオン等が挙げられる。
これらの中でも、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸イオンがより好ましく挙げられ、ヘキサフルオロリン酸イオン又はビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオンが特に好ましく挙げられる。
上記有機基を有する化合物は、分子間相互作用が強く、かつ、分散液及び樹脂中にて極めて安定に存在することができる。
本発明における状態A又は状態Bである一般式(1)で表される化合物について説明する。
まず、状態Aである一般式(1)で表される化合物について説明する。状態Aである一般式(1)で表される化合物は、CuKα線をX線源とした粉末X線回折装置を用いて検出される最大強度のピークにて、ベースラインからピークトップを取った際のピークの半値幅が2θ=1°未満となるものである。
なお、粉末X線回折装置を用いた回折ピークの測定条件は、管電圧:40kV、管電流:20mA、走査範囲(2θ):3°〜60°、発散スリット:1/2°、散乱スリット:1/2°、受光スリット:0.15mm、サンプリング幅:0.02°、スキャンスピード:4°/minである。
次に状態Bである一般式(1)で表される化合物について説明する。状態Bである一般式(1)で表される化合物は、検出される最大強度の回折ピークにて、ベースラインからピークトップを取った際のピークの半値幅が2θ=1°以上となるものである。このような固体は、実質的に状態Aである一般式(1)で表される化合物は含まれておらず、状態Bである一般式(1)で表される化合物のみから構成されたものである。
状態Aである一般式(1)で表される化合物から状態Bである一般式(1)で表される化合物にする方法としては、粉砕する方法が挙げられる。粉砕に関する詳細は後述するが、その容易さから乾式粉砕する方法が好ましく、例えば、自動乳鉢AMN−200(日陶科学社製)にて、150mmのメノウ乳鉢に一般式(1)で表される化合物を入れて、乳棒100rpm、乳鉢6rpmにて乾式粉砕する。このようにすることで、一般式(1)で表される化合物の状態を、状態Aから状態Bに変化させることができる。つまり、粉末X線回折装置にて回折ピークを測定し、検出される最大強度のピークにて、ベースラインからピークトップを取った際のピークの半値幅が2θ=1°以上となるまで粉砕すればよい。
上記方法によって得られた状態Bである一般式(1)で表される化合物は、溶媒親和性に優れ、易分散性を有した化合物となり、状態Bである一般式(1)で表される化合物と、一般式(1)で表される化合物の溶解度が5質量%以下である希釈剤と、を質量比0.01:9.99〜2:8の割合で含有させ、10分以上攪拌させることで、状態Bから状態Aへと状態を変化させることが可能であり、状態Aである一般式(1)で表される化合物を含む分散液を製造することができる。
なお、分散液から取り出した一般式(1)で表される化合物を乾燥させた後、粉末X線回折装置にて回折ピークを測定し、検出される最大強度のピークにて、ベースラインからピークトップを取った際のピークの半値幅が2θ=1°未満となることで、状態Bから状態Aに変化した一般式(1)で表される化合物を含むことが確認できる。
また、一般式(1)で表される化合物と、一般式(1)で表される化合物の溶解度が5質量%以下である希釈剤と、の質量比は、0.01:9.99〜2:8が好ましく挙げられ、0.1:9.9〜1:9がより好ましく挙げられる。
一般式(1)で表される化合物の質量比が、0.01未満であると樹脂と混合した際、粘度が低くなり公知の方法により積層体を形成することが困難となり、2超になると分散液の粘度が高くなり、分散が困難となる問題がある。
なお、上記撹拌時間は、10分以上が好ましく、1時間以上が特に好ましく挙げられる。10分未満の場合、状態Aから状態Bに変化しない恐れがある。
また、近赤外線吸収剤分散液中の、状態Aである一般式(1)で表される化合物は、化合物同士が凝集して、π共役系を形成していてもよい。
この方法で作製した分散液は、モル吸光係数や吸収ピークの半値幅の狭い鋭いピークが得られる特徴があり、それを用いて作製した近赤外線吸収積層体もモル吸光係数や吸収ピークの半値幅の狭い鋭いピークとなる特徴を有する。また、状態Bである一般式(1)で表される化合物の分散液では、得られる近赤外線吸収積層体のヘイズ値が高くなるが、状態Bから状態Aに変化させた一般式(1)で表される化合物の分散液はヘイズ値が小さくなる特徴を有する。その結果、可視光域に吸収がない、透明な近赤外線吸収積層体を製造することができる。
この際の攪拌は一般的な攪拌機器を使用し実施され、使用機器としてはマグネチックスターラー、羽根つき攪拌機、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
乾式粉砕する方法について詳細に説明する。ここで、「乾式粉砕」とは溶媒を用いずに粉砕する操作である。「粉砕」とは固体に機械的な力を加えて細分化することを言う。粉砕は一般的にボールミル、サンドミル、ペイントシェーカー、アトライター、ハンマーミル、ロールミル、ニーダー、エクストルーダー及び自動乳鉢のような粉砕装置を用いて行うことができる。必要に応じてガラスビーズ、スチールビーズ、ジルコニアビーズ及びアルミナビーズのような粉砕媒体を用いることができる。なお、粉砕するときに、粉体が舞わないように溶媒を少量添加して、粉体を湿らせてもよい。
一方、近赤外線吸収樹脂組成物の製造にあたり、樹脂に対する一般式(1)で表される化合物の添加量についても特に制限されず、所望の性質、特に効率のよい近赤外線吸収能、可視光領域における優れた透明性、耐熱性及び耐湿熱性が達成できるように調整されればよい。
例えば樹脂の乾燥膜厚が、1〜20μmに設定される場合、好ましい一般式(1)で表される化合物の配合割合は、樹脂成分の固形分100質量部に対して、0.1〜100質量部、より好ましくは0.5〜50質量部、最も好ましくは1〜30質量部である。この配合割合が0.1質量部未満であると優れた近赤外線吸収能が得られにくく、逆に、配合割合が100質量部を超えた場合、添加量に見合う上記性能の向上が認められず経済的でない問題がある。なお、一般式(1)で表される化合物の配合割合は、可視及び近赤外域の透過率の設定や近赤外線吸収組成物の積層体の厚みによって変えることができる。
[希釈剤]
本発明に用いる希釈剤は、一般式(1)で表される化合物の溶解度が5質量%以下である希釈剤を用いる必要があり、該希釈剤を用いることで、一般式(1)で表される化合物を状態Bから状態Aへと変化させることができる。該希釈剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等のグリコール系溶剤;モノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−メトキシプロパノール、2−エトキシプロパノール、3−メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール等のエーテルアルコール系溶剤;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル等のポリエーテル系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤等が挙げられる。
これらの中でも特に、状態Bである一般式(1)で表される化合物を、状態Aである一般式(1)で表される化合物にするのに優れる点より、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、3−メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノールが好ましく挙げられる。
これらの溶媒は1種で使用されてもよく、2種以上の混合溶媒として使用されてもよい。溶媒の水分含有量は5質量%以下であることが望ましく挙げられる。
また、一般式(1)で表される化合物の溶解度が5質量%以下である希釈剤としては、反応性希釈剤である単管能重合性化合物を用いてもよい。該単官能重合性化合物の具体例としては、アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、7−アミノ−3、7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、テトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドンフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メチルトリエチレンジグリコール(メタ)アクリレート等が挙げられ、1種又は2種以上、更には上記溶媒と混合し使用されてもよい。
また、希釈剤に関しては、一般式(1)で表される化合物の状態を変化させる分散媒として使用する他、近赤外線吸収樹脂組成物の粘度を調整するため更に希釈剤を混合してもかまわない。
上記に述べた方法で作製した近赤外線吸収剤分散液は、該近赤外線吸収剤分散液を酢酸エチルで希釈し、一般式(1)で表される化合物の濃度が100mg/lとなるように調整して分光光度計により吸光度を測定した場合、1000〜1300nmにおける極大吸収波長のモル吸光係数が6000〜14000mol−1・L・cm−1であり、該極大吸収波長の半値幅が200〜700nmである特徴を有する。
[近赤外線吸収樹脂組成物]
本発明に係る近赤外線吸収樹脂組成物は、近赤外線吸収剤分散液と、樹脂成分と、を混合してなるものである。樹脂成分としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化樹脂等が挙げられ透明基材上に積層可能であれば特に制限されるものではなく、例としてはポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。
しかし、用途として考えられるPDPや自動車用、建材用に使用する近赤外線吸収積層体の最外層には該積層体の傷付き防止の目的でハードコート層、もしくは被着体に貼り付けるための粘着剤層が設けられことが多く、ハードコート層もしくは粘着剤層と近赤外線吸収層が経済性、生産性の面から同一であることが望ましい。
本発明に用いる樹脂成分としては、活性エネルギー線硬化樹脂−ハードコート樹脂が好ましく挙げられ、特に炭素−炭素二重結合−アクリロイル基を有する紫外線で硬化可能な樹脂が好適である。例としては(メタ)アクリル樹脂等が挙げられるがこれに限定されるものではない。(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルを単量体として用いて重合された(メタ)アクリル系重合体をいう。(メタ)アクリル系重合体は、1種の(メタ)アクリル酸エステルを単量体として用いて重合されてもよく、2種以上の(メタ)アクリル酸エステルを単量体として用いて重合されてもよく、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸エステルに共重合可能な化合物(以下、「共重合可能な化合物」とも記載する。)とを単量体として用いて重合されてもよい。単量体として用いられる(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜20のアルキル(メタ)アクリレート及びその置換体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等のアリール(メタ)アクリレート;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド(EO)付加物(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド(PO)付加物(メタ)アクリレート等の、アルコールのオキシアルキレン付加物の(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の、シクロアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。ただし、これらの化合物以外の(メタ)アクリル酸エステルを用いてもよい。上記(メタ)アクリル酸エステルは、単独で使用されてもよいし、2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。必要に応じて単量体として用いられる共重合可能な化合物としては、例えば、エチレン性不飽和結合を有する化合物が挙げられる。ここで、エチレン性不飽和結合を有する化合物とは、エチレン(CH=CH)の水素原子が置換された化合物を意味する。(メタ)アクリル酸エステルに共重合可能であり、本発明の効果を妨げないのであれば、他の化合物が単量体として用いられてもよい。共重合可能な化合物の他の例としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル単量体;酢酸ビニル等のビニルエステル単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等のアミド基含有ビニル単量体;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル基含有単量体;ビニルエーテル系単量体等が挙げられる。
これらを単独もしくは他の樹脂と混合して使用することができる。
また、アクリロイル基を有する紫外線硬化樹脂については適宜重合開始剤が添加される。重合開始剤としては、エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤が好ましく、例えば、
2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート等を用いることができるがこれに限定されるものではない。
これらの重合開始剤は、1種あるいは2種以上のものを所望の性能に応じて配合して使用することができる。また、重合開始剤の配合量としては、ハードコート樹脂成分に対して、0.05〜20質量%、好ましくは0.1〜20質量%とするのがよい。重合開始剤の配合量が0.05質量%未満の場合、組成物が十分に硬化しないことがある。逆に、重合開始剤の配合量が20質量%を越えると、硬化物の物性がさらに向上することはなく、むしろ悪影響を及ぼす上、経済性を損なうことがある。
また、粘着剤としてはアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコン系粘着剤、ウレタン系粘着剤が挙げられ、それらの中でも透明性やコストからアクリル系粘着剤が好ましく挙げられる。アクリル系粘着剤としては、好ましくは炭素数1〜14のアルキル基を有するアクリレート又はメタクリレートを主成分とするアクリル系ポリマーを含有したものが挙げられ、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アクリル系粘着剤を用いる場合、粘着剤を架橋することで、耐熱性に優れた樹脂層が得られる。架橋方法の具体的な手段としては、上記アクリレートモノマーやメタクリレートモノマーに含有される官能基と、熱反応性を示す硬化剤を添加し、熱架橋させる方法や残存するアクリロイル基に対して有効な重合開始剤を添加し、活性エネルギー線で架橋する方法などが挙げられる。
熱反応性の硬化剤としてはイソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤、硬化剤等が例示される。
イソシアネート系硬化剤としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチレン(ビスシクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート等の脂環式イソシアネート、トリレンジジイソシアネート等の芳香族イソシアネート等が挙げられ、これらのアダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体等を用いることができるがこれに限定されるものではない。
エポキシ系硬化剤としては、ビスフェノールAエピクロルヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリシジンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジアミンジグリシジルアミン、1,3−ビス(N,N’−ジアミングリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等の分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物等を用いることができるがこれに限定されるものではない。
これらの熱反応性の硬化剤は、1種あるいは2種以上のものを所望の性能に応じて配合して使用することができる。配合量としては樹脂成分に対して0.05〜300質量%、好ましくは0.5〜250質量%がよい。逆に硬化剤が0.05質量%未満の場合硬化が不十分となる場合がある。300質量%を超えると、硬化性がさらに向上することはなく、むしろ悪影響を及ぼす上、経済性を損なうことがある。
重合開始剤としては、エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤が好ましく、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート等を用いることができるがこれに限定されるものではない。
これらの重合開始剤は、1種あるいは2種以上のものを所望の性能に応じて配合して使用することができる。また、重合開始剤の配合量としては、粘着剤樹脂成分全量に対して、0.05〜20質量%、好ましくは0.1〜20質量%とするのがよい。重合開始剤の配合量が0.05質量%未満の場合、組成物が十分に硬化しないことがある。逆に、重合開始剤の配合量が20質量%を越えると、硬化物の物性がさらに向上することはなく、むしろ悪影響を及ぼす上、経済性を損なうことがある。
近赤外線吸収樹脂組成物には、本発明に用いる一般式(1)で表される化合物以外にも、別の近赤外線吸収剤を含有させてもよい。近赤外線吸収剤としては、フタロシアニン系色素、シアニン系色素、アントラキノン系色素、ジチオール系色素等が挙げられる。
近赤外線吸収樹脂組成物には、ネオンカット色素を含有させてもよい。ネオンカット色素とは、580〜600nmの波長体を有するオレンジ色のネオン光を吸収する色素である。具体的には、シアニン系化合物、ポリメチン系化合物、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、キノン系化合物、アザポルフィリン系化合物、アゾ系化合物、アゾキレート系化合物、インドナフトールキレート系化合物、ジチオール金属策体系化合物、アゾメチン系化合物、キサンテン系化合物等が挙げられる。
また、色を調整する目的で、380〜780nm域に極大吸収波長を有する色補正色素を近赤外線吸収樹脂組成物に含有させてもよい。
色補正色素として、例えば、アザポルフィリン系化合物、ポリメチン系化合物、シアニン系化合物、スクアリリウム系化合物、アゾメチン系化合物、ポリメチン系化合物、キサンテン系化合物、ピロメテン系化合物、イソインドリノン系化合物、キナクリドン系化合物、ジケトピロロピロール系化合物、アントラキノン系化合物、ジオキサジン系化合物等挙げられる。
[添加剤]
本発明の近赤外線吸収樹脂組成物は、目的に応じて、適切な添加剤を含有してもよい。添加剤の具体例としては、他の近赤外線吸収剤、レベリング剤、顔料、顔料分散剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、粘性改質剤、耐光安定剤、金属不活性化剤、過酸化物分解剤、充填剤、補強材、可塑剤、潤滑剤、防食剤、防錆剤、乳化剤、鋳型脱型剤、蛍光性増白剤、有機防炎剤、無機防炎剤、滴下防止剤、溶融流改質剤、静電防止剤、すべり付与剤、密着性付与剤、防汚剤、界面活性剤、消泡剤、重合禁止剤、光増感剤、表面改良剤、シランカップリング剤等が挙げられる。なお、紫外線吸収剤を用いる場合、この紫外線吸収剤は、複合微粒子及び多官能重合性化合物の重合(硬化)反応を阻害しない程度の量で用いられることはいうまでもない。
[近赤外線吸収積層体]
本発明に係る近赤外線吸収積層体は上記近赤外線吸収樹脂組成物を透明基材上に積層してなる。更には所望の近赤外線吸収性能、公知の方法により近赤外線吸収組成物の積層体を形成するためには積層体の厚みが1〜50μm程度であることが好ましく、用いる樹脂が活性エネルギー線により硬化可能なハードコート樹脂である場合、近赤外線吸収組成物の積層体の厚みは十分な樹脂硬度、耐擦傷性、樹脂の硬化収縮を考慮し1〜20μmであることが望ましい。
公知の近赤外線吸収積層体の形成方法としてはマイクログラビア、グラビア、ダイ、カーテン、リップ、コンマ、スロット等の各種コーティング方法を用いることができる。
透明基材としては特に限定されるのではないが、形状として、シート状、フィルム状又は板状の透明基材が用いられうる。透明基材の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂;トリアセチルセルロース(TAC);メチルメタクリレート系共重合物等のアクリル樹脂;スチレン樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂;ポリカーボネート樹脂;塩化ビニル樹脂;ポリメタクリルイミド樹脂、ガラス板等が挙げられる。
透明基材には、易接着処理がされていてもよい。例えばPETフィルムは、易接着処理が施されたフィルム(易接着PETフィルム)であってもよい。易接着処理は、少なくともハードコート層が設けられる側の表面に施されるのが好ましい。易接着処理としては、易接着層を設ける処理、基材表面にコロナ処理を施す処理等が挙げられる。易接着層としては、易接着用樹脂層等が挙げられる。
特に好ましい透明基材は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムである。
その他、必要に応じて反射防止機能、防眩機能、電磁波遮蔽機能を付与することも可能であり、本機機能は近赤外線吸収フィルムの透明基材上に新たな積層体を形成すること及び/又は本機能を有するフィルムを別途用意し、近赤外線吸収フィルムに貼り合わせることで付与することが可能である。
以下、本発明について製造例、実施例を挙げ、より詳細に説明する。なお、本発明は本製造例、実施例により何ら限定されるものでない。
実施例に用いた化合物(A)〜(E)は以下の通りである。
Figure 2014006343
Figure 2014006343
(製造例1)
化合物(A)の製造:
DMF100部にN,N,N’,N’−テトラキス(p−アミノフェニル)−p−フェニレンジアミン10部、シクロヘキシルメチルヨーダイド63部及び炭酸カリウム30部を加え、120℃で10時間反応させた。次いで、上記反応液を水500部中に加え、生じた沈殿を濾過し、メチルアルコール500部で洗浄後、100℃で乾燥し、N,N,N’,N’−テトラキス{p−ジ(シクロヘキシルメチル)アミノフェニル}−p−フェニレンジアミン24.1部を得た。
得られたN,N,N’,N’−テトラキス{p−ジ(シクロヘキシルメチル)アミノフェニル}−p−フェニレンジアミン24.1部に、アセトニトリル200部とヘキサフルオロリン酸銀7.9部を加えて、60℃で3時間反応させ、生成した銀を濾別した。次いで、該濾液に水200部を添加し、生成させた沈殿を濾過後、乾燥させて化合物(A)を27.0部得た。
(製造例2)
化合物(B)の製造:
シクロヘキシルメチルヨーダイドを1−ヨード−3−フルオロプロパンに代えた以外は製造例1と同様にして化合物(B)を18部得た。
(製造例3)
化合物(C)の製造:
シクロヘキシルメチルヨーダイドをイソブチルヨーダイドに代えた以外は、製造例1と同様にして化合物(C)を18部得た。
(製造例4)
化合物(D)の製造:
ヘキサフルオロリン酸銀をビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸銀に代えた以外は、製造例1と同様にして化合物(D)を23部得た。
(製造例5)
化合物(E)の製造:
トルエン100部にN,N,N’,N’−テトラキス(p−アミノフェニル)−p−フェニレンジアミン10部、シクロヘキサンカルボキシアルデヒド12部を加え、80℃で5時間反応させた。次いで、室温まで冷却した後、パラジウム炭素触媒3部を加え、水素ガスを2時間吹き込み水素化反応させた後、1−ヨードプロパン18部及び炭酸カリウム15部を加え、120℃で6時間反応させた。上記反応液を濾過後、濾液にメチルアルコール500部中に加え、生じた沈殿を濾過し、メチルアルコール500部で洗浄後、100℃で乾燥し、N,N,N’,N’−テトラキス{p−(シクロヘキシルメチル−n−プロピル)アミノフェニル}−p−フェニレンジアミン24部を得た。
得られたN,N,N’,N’−テトラキス{p−(シクロヘキシルメチル−n−プロピル)アミノフェニル}−p−フェニレンジアミン24.1部に、アセトニトリル200部とヘキサフルオロリン酸銀7.9部を加えて、60℃で3時間反応させ、生成した銀を濾別した。次いで、該濾液に水200部を添加し、生成させた沈殿を濾過後、乾燥させて、化合物(E)を27部得た。
(分散液1)
製造例1で得られた化合物(A)を、CuKα線をX線源とした粉末X線回折装置(理学電気社製、RINT2200)を使用し、管電圧を40kV、管電流を20mA、走査範囲(2θ)を3°〜60°、発散スリットを1/2°、散乱スリットを1/2°、受光スリットを0.15mm、サンプリング幅を0.02°、スキャンスピードを4°/minとした条件で測定した。測定結果を図1に示す。
測定により得られた最大強度のピークにて、ベースラインからピークトップを取った半値幅が2θ=0.21°であることを確認した。
この化合物(A)を、自動乳鉢AMN−200(日陶科学社製)にて、乳棒100rpm、乳鉢6rpmにて30分間乾式粉砕して粉砕物を得た。得られた粉砕物を、CuKα線をX線源とした粉末X線回折装置を用いて、上記測定条件と同様にして測定した。測定結果を図2に示す。
測定の結果、ベースラインから最大強度のピークトップを取った半値幅が2θ=9.2°であり、化合物(A)が状態Aから状態Bと変化したことを確認した。
次に、得られた状態Bである化合物を0.5部、酢酸エチル1.9部、メチルイソブチルケトン7.6部を50mlのガラス容器に添加し、マグネチックスターラーにて2時間攪拌して、分散液1を得た。分散液1中に分散している化合物(A)を取り出し、乾燥させた後、CuKα線をX線源とした粉末X線回折装置を用いて、上記測定条件と同様にして測定した。測定結果を図3に示す。
測定の結果、ベースラインから最大強度のピークトップを取った半値幅が2θ=0.25°であることを確認した。これより、化合物(A)が状態Bから状態Aとなっていることを確認した。
(分散液2)
化合物(A)に代えて、製造例2で得られた化合物(B)を用いる以外は、分散液1と同様にして分散液2を得た。
(分散液3)
化合物(A)に代えて、製造例3で得られた化合物(C)を用いる以外は、分散液1と同様にして分散液3を得た。
(分散液4)
化合物(A)に代えて、製造例4で得られた化合物(D)を用いる以外は、分散液1と同様にして分散液4を得た。
(分散液5)
化合物(A)に代えて、製造例5で得られた化合物(E)を用いる以外は、分散液1と同様にして分散液5を得た。
(分散液6)
製造例1で得られた化合物(A)を乾式粉砕せずにそのまま0.5部、及び酢酸エチル1.9部、メチルイソブチルケトン7.6部を50mlのガラス容器に添加し、マグネチックスターラーにて30分間攪拌して、分散液6を得た。
(分散液7)
化合物(A)に代えて、製造例2で得られた化合物(B)を用いる以外は、分散液6と同様にして分散液7を得た。
(分散液8)
化合物(A)に代えて、製造例3で得られた化合物(C)を用いる以外は、分散液6と同様にして分散液8を得た。
(分散液9)
化合物(A)に代えて、製造例4で得られた化合物(D)を用いる以外は、分散液6と同様にして分散液9を得た。
(分散液10)
化合物(A)に代えて、製造例5で得られた化合物(E)を用いる以外は、分散液6と同様にして分散液10を得た。
(分散液11)
分散液1に記載のメチルイソブチルケトンをトルエンにした以外は分散液1と同様にして作製した。CuKα線をX線源とした粉末X線回折装置を用いて同様に測定し、2θ=0.22であり、状態Bのまま分散液中に分散していることを確認した。
(試験例1)
得られた分散液1を酢酸エチルで希釈し、濃度が100mg/lとなるよう調製して分光光度計U−4100(日立ハイテク社製)にて吸光度を測定した。
同様に作製した各分散液を酢酸エチル溶媒で希釈し、吸光度を測定した。極大吸収波長と、極大吸収波長におけるモル吸光係数及び半値幅を表1に示す。
Figure 2014006343
表1から、本発明の分散液の製造方法により得られた分散液1〜5は、十分なモル吸光係数と半値幅が小さく急峻な吸収バンドを示しており、近赤外線吸収効果に優れたものであることが示された。
<近赤外線吸収積層体の作製>
(実施例1)
ウレタンアクリレート樹脂UN−3320HA(根上工業社製−屈折率1.493)14.7部、シリカ微粒子分散液ELCOM V−8802(日揮触媒化成製−溶媒メチルイソブチルケトン−濃度40.8%−粒子径12nm−屈折率約1.46)36.0部、分散液1(分散液1)40.7部、希釈溶媒であるメチルイソブチルケトン6.98部、光重合開始剤であるイルガキュア184(BASF社製)1.47部、レベリング剤であるBYK-3500(ビックケミー社製)0.15部を混合し近赤外線吸収樹脂組成物を得た。
次に作製した近赤外線吸収樹脂組成物をPETフィルムA−4300(東洋紡績社製100μm厚)上にコーティングロッド#10を用いバーコートし、100℃で1分間乾燥後、高圧水銀灯で紫外線を150mJ/cm照射し、近赤外線吸収積層体を得た。
(実施例2)
実施例1に記載の分散液1を分散液2に代えた以外は、実施例1と同様な方法で近赤外線吸収積層体を得た。
(実施例3)
実施例1に記載の分散体1を分散体3に代えた以外は、実施例1と同様な方法で近赤外線吸収積層体を得た。
(実施例4)
実施例1に記載の分散液1を分散液4に代えた以外は、実施例1と同様な方法で近赤外線吸収積層体を得た。
(実施例5)
実施例1に記載の分散液1を分散液5に代えた以外は、実施例1と同様な方法で近赤外線吸収積層体を得た。
(実施例6)
アクリル系粘着剤1811L(綜研化学社製)200部、作製した分散液1を20部、イソシアネート系硬化剤L−45(綜研化学社製)0.84部、希釈剤であるメチルイソブチルケトン30部を混合し近赤外線吸収樹脂組成物を得た。
次に作製した近赤外線吸収樹脂組成物をPETフィルムA−4300(東洋紡績社製100μm厚)上にアプリケーターを用い積層し、120℃で3分間乾燥することで近赤外線吸収積層体を得た。
(比較例1)
実施例1に記載の分散液1を分散液6に変更した以外は、実施例1と同様な方法で近赤外線吸収樹脂組成物及び赤外線吸収樹脂組成積層体を得た。
(比較例2)
実施例1に記載の分散液1を分散液7に変更した以外は、実施例1と同様な方法で近赤外線吸収樹脂組成物及び赤外線吸収樹脂組成積層体を得た。
(比較例3)
実施例1に記載の分散液1を分散液8に変更した以外は、実施例1と同様な方法で近赤外線吸収樹脂組成物及び赤外線吸収樹脂組成積層体を得た。
(比較例4)
実施例1に記載の分散液1を分散液9に変更した以外は、実施例1と同様な方法で近赤外線吸収樹脂組成物及び赤外線吸収樹脂組成積層体を得た。
(比較例5)
実施例1に記載の分散液1を分散液10に変更した以外は、実施例1と同様な方法で近赤外線吸収樹脂組成物及び赤外線吸収樹脂組成積層体を得た。
(比較例6)
実施例6に記載の分散液1を分散液6に変更した以外は、実施例6と同様な方法で近赤外線吸収樹脂組成物及び赤外線吸収樹脂組成積層体を得た。
(比較例7)
実施例1に記載の分散液1を分散液11に変更した以外は、実施例1と同様な方法で近赤外線吸収樹脂組成物及び赤外線吸収樹脂組成積層体を得た。
(試験例2)
実施例1〜6及び比較例1〜7で得た近赤外線吸収積層体の透明性を示す尺度としてヘイズ測定を実施した。ヘイズ測定に関してはヘイズメーターNDH5000(日本電色工業製)を使用した。ヘイズ値が小さいほど、透明性に優れていることとなる。ヘイズ値は、2%以下がより好ましく挙げられる。
表2に実施例1〜6及び比較例1〜7で得た近赤外線吸収積層体のヘイズ値を示す。
Figure 2014006343
表2より、本発明の方法で製造した分散液を用いて作製した近赤外線吸収積層体である実施例1〜6は、比較例1〜7と比較し、ヘイズ値が小さいため、透明性に優れていることが確認できる。
一般式(1)で表される化合物の粉砕前 一般式(1)で表される化合物の乾式粉砕後 一般式(1)で表される化合物の分散後
本発明の近赤外線吸収剤分散液の製造方法により得られた分散液を用いて作製した近赤外線吸収樹脂組成物及びこれを透明基材上に積層した近赤外線吸収積層体は、透過性、近赤外線吸収能に優れるものである。そのため、PDP用、自動車ガラス用、建材ガラス用等種々の用途に用いることが可能である。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物を希釈剤に分散してなる近赤外線吸収剤分散液の製造方法において、
    状態Aである一般式(1)で表される化合物を乾式粉砕により粉砕して、状態Bである一般式(1)で表される化合物にする工程と、
    状態Bで表される一般式(1)で表される化合物と、一般式(1)で表される化合物の溶解度が5質量%以下である希釈剤と、を質量比0.01:9.99〜2:8の割合で含有させ、10分間以上撹拌させることで、状態Aである一般式(1)で表される化合物とさせる工程と、を有することを特徴とする近赤外線吸収剤分散液の製造方法。
    Figure 2014006343
    (式中、R〜Rはそれぞれ同一でも異なっていても良い有機基を表し、Xはアニオンを示す。)
  2. 一般式(1)で表される化合物中のR〜Rが、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、3−フルオロプロピル基、下記一般式(2)で表されるシクロヘキシルアルキル基、下記一般式(3)で表されるフェニルアルキル基からなる群より選ばれる一種であることを特徴とする請求項1に記載の近赤外線吸収剤分散液の製造方法。
    Figure 2014006343
    (式(2)中、Aは炭素数1〜10のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
    Figure 2014006343
    (式(3)中、Bは炭素数1〜10のアルキル基を示し、R10は炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
  3. 一般式(1)で表される化合物中のXが、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸イオンからなる群より選ばれる一種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の近赤外線吸収剤分散液の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の近赤外線吸収剤分散液の製造方法により得られた化合物分散液と樹脂成分とを混合してなることを特徴とする近赤外線吸収樹脂組成物。
  5. 請求項4に記載の近赤外線吸収樹脂組成物を用いて作製することを特徴とする近赤外線吸収積層体。
  6. 下記一般式(1)で表される化合物と、希釈剤に分散してなる近赤外線吸収剤分散液において、
    該近赤外線吸収剤分散液を酢酸エチルで希釈し、一般式(1)で表される化合物の濃度が100mg/lとなるように調整して分光光度計により吸光度を測定した場合、1000〜1300nmにおける極大吸収波長のモル吸光係数が6000〜14000mol−1・L・cm−1であり、該極大吸収波長の半値幅が200〜700nmであることを特徴とする近赤外線吸収剤分散液。
    Figure 2014006343
    (式中、R〜Rはそれぞれ同一でも異なっていても良い有機基を表し、Xはアニオンを示す。)
  7. 一般式(1)で表される化合物中のR〜Rが、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、3−フルオロプロピル基、下記一般式(2)で表されるシクロヘキシルアルキル基、下記一般式(3)で表されるフェニルアルキル基からなる群より選ばれる一種であることを特徴とする請求項6に記載の近赤外線吸収剤分散液。
    Figure 2014006343
    (式(2)中、Aは炭素数1〜10のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
    Figure 2014006343
    (式(3)中、Bは炭素数1〜10のアルキル基を示し、R10は炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
  8. 一般式(1)で表される化合物中のXが、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸イオンからなる群より選ばれる一種であることを特徴とする請求項6又は7に記載の近赤外線吸収剤分散液。
  9. 請求項6から8のいずれかに記載の近赤外線吸収剤分散液と樹脂成分とを混合してなることを特徴とする近赤外線吸収樹脂組成物。
  10. 請求項9に記載の近赤外線吸収樹脂組成物を用いて作製することを特徴とする近赤外線吸収積層体。
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