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JP2014098159A - 白色インク組成物およびこれを用いた記録物 - Google Patents

白色インク組成物およびこれを用いた記録物 Download PDF

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Tsuyoshi Sano
強 佐野
Hisayoshi Kagata
尚義 加賀田
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Abstract

【課題】耐擦性に優れた白色画像を得ることができる、白色インク組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明に係る白色インク組成物は、中空樹脂粒子と、ポリウレタン樹脂と、を含有する白色インク組成物であって、前記ポリウレタン樹脂のガラス転移温度は、50℃以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、白色インク組成物およびこれを用いた記録物に関する。
従来から、白色顔料として中空ポリマー微粒子を含有させた白色インク組成物が知られている(例えば、特許文献1参照)。この中空ポリマー微粒子は、その内部に空洞を有しており、その外殻が液体透過性の樹脂から形成されている。この中空ポリマー微粒子は、その外殻と空洞の間における光の屈折率の差により光散乱が起こり、隠蔽効果を発揮することができる。
しかしながら、上記白色インク組成物は、顔料として一般的な顔料よりも粒子径の大きな中空ポリマー粒子を含有しているため、記録媒体上におけるインクの定着性に優れず、印刷面の耐擦性が不十分であるという問題があった。
米国特許第4,880,465号明細書
本発明の目的は、耐擦性に優れた白色画像を得ることができる、白色インク組成物を提供することにある。
本発明に係る白色インク組成物は、中空樹脂粒子と、ポリウレタン樹脂と、を含有する白色インク組成物であって、前記ポリウレタン樹脂のガラス転移温度は、50℃以下である。
上記白色インク組成物によれば、詳細な理由については明らかにされていないが、記録媒体上におけるインクの定着性に優れ、かつ十分な耐擦性を備えた白色画像を形成することができる。
本発明に係る白色インク組成物において、前記ポリウレタン樹脂は、溶媒中に粒子として分散していることができる。
本発明に係る白色インク組成物において、前記ポリウレタン樹脂の含有量は、0.5〜10重量%であることができる。
本発明に係る白色インク組成物において、前記中空樹脂粒子の平均粒子径は、0.2〜1.0μmであることができる。
本発明に係る白色インク組成物において、前記中空樹脂粒子の含有量は、5〜20重量%であることができる。
本発明に係る白色インク組成物において、さらに、アルカンジオールおよびグリコールエーテルから選択される少なくとも1種を含有することができる。
本発明に係る白色インク組成物において、さらに、アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤を含有することができる。
本発明に係る白色インク組成物は、インクジェット記録方式に適用されることができる。
本発明に係る記録物は、上記の白色インク組成物によって、画像が形成されたことを特徴とする。
上記の白色インク組成物によれば、50℃以下のガラス転移温度をもつポリウレタン樹脂が記録媒体上で広がるようにしながら画像を形成するため、白色顔料である中空樹脂粒子を記録媒体上により強固に定着させることができる。これにより、優れた耐擦性を有する白色画像を得ることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、詳細に説明する。
1.白色インク組成物
本発明に係る白色インク組成物は、中空樹脂粒子と、ポリウレタン樹脂と、を含有する白色インク組成物であって、前記ポリウレタン樹脂のガラス転移温度は、50℃以下であることを特徴とする。
1.1 中空樹脂粒子
本実施形態に係る白色インク組成物は、白色有機顔料として中空樹脂粒子を含有している。この中空樹脂粒子は、その内部に空洞を有しており、その外殻が液体透過性を有する樹脂から形成されている。したがって、該中空樹脂粒子が水性インク組成物中に存在する場合には、内部の空洞は水性媒質で満たされることになる。水性媒質で満たされた粒子は、外部の水性媒質とほぼ等しい比重を有するため、水性インク組成物中で沈降することなく分散安定性を保つことができる。これにより、白色インク組成物の貯蔵安定性や吐出安定性を高めることができる。
また、本実施形態に係る白色インク組成物を、紙その他の記録媒体上に吐出させると、粒子の内部の水性媒質が乾燥時に抜けることにより空洞となる。粒子が内部に空気を含有することにより、粒子は屈折率の異なる樹脂層および空気層を形成し、入射光を効果的に散乱させるため、白色を呈することができる。
本実施形態で用いられる中空樹脂粒子は、特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。例えば、米国特許第4,880,465号や特許第3,562,754号などの明細書に記載されている中空樹脂粒子を好ましく用いることができる。
中空樹脂粒子の平均粒子径(外径)は、好ましくは0.2〜1.0μmであり、より好ましくは0.4〜0.8μmである。外径が1.0μmを超えると、粒子が沈降するなどして分散安定性を損なうことがあり、またインクジェット式記録ヘッドの目詰まりなど信頼性を損なうことがある。一方、外径が0.2μm未満であると、白色度が不足する傾向にある。また、内径は、0.1〜0.8μm程度が適当である。
中空樹脂粒子の平均粒子径は、レーザー回折散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置により測定することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置として、例えば、動的光散乱法を測定原理とする粒度分布計(例えば、「マイクロトラックUPA」日機装株式会
社製)を用いることができる。
上記中空樹脂粒子の含有量(固形分)は、インク組成物の全重量に対して、好ましくは5〜20重量%であり、より好ましくは8〜15重量%である。中空樹脂粒子の含有量(固形分)が20重量%を超えると、インクジェット式記録ヘッドの目詰まりなど信頼性を損なうことがある。一方、5重量%未満であると、白色度が不足する傾向にある。
上記中空樹脂粒子の調製方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法を適用することができる。中空樹脂粒子の調製方法として、例えば、ビニルモノマー、界面活性剤、重合開始剤、および水系分散媒を窒素雰囲気下で加熱しながら撹拌することにより中空樹脂粒子エマルジョンを形成する、いわゆる乳化重合法を適用することができる。
ビニルモノマーとしては、非イオン性モノエチレン不飽和モノマーが挙げられ、例えば、スチレン、ビニルトルエン、エチレン、ビニルアセテート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、ビニルモノマーとして、二官能性ビニルモノマーを用いることもできる。二官能性ビニルモノマーとして、例えば、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタン−ジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどが挙げられる。上記単官能性ビニルモノマーと上記二官能性ビニルモノマーとを共重合させて高度に架橋することにより、光散乱特性だけでなく、耐熱性、耐溶剤性、溶剤分散性などの特性を備えた中空樹脂粒子を得ることができる。
界面活性剤としては、水中でミセルなどの分子集合体を形成するものであればよく、例えば、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。
重合開始剤としては、水に可溶な公知の化合物を用いることができ、例えば、過酸化水素、過硫酸カリウムなどが挙げられる。
水系分散媒としては、例えば、水、親水性有機溶媒を含有する水などが挙げられる。
1.2 ポリウレタン樹脂
本実施形態に係る白色インク組成物は、ポリウレタン樹脂を含有している。
ポリウレタン樹脂としては、溶媒中に粒子状で分散させたエマルジョンタイプ、溶媒中に溶解した状態で存在している溶液タイプのいずれのタイプを用いてもよい。また、エマルジョンタイプは、その乳化方法によって強制乳化型と自己乳化型に分類することができるが、本実施形態においてはいずれの型式でも用いることができる。
本実施形態に用いられるポリウレタン樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以下であることが必要であり、20℃程度であることが好ましい。詳細な理由は明らかではないが、50℃以下のガラス転移温度をもつポリウレタン樹脂が記録媒体上で広がるようにしながら画像を形成するため、白色顔料である中空樹脂粒子を記録媒体上により強固に定着
させることができる。これにより、優れた耐擦性を有する白色画像を得ることができる。一方、ガラス転移温度が50℃を超えるポリウレタン樹脂を白色インク組成物に添加しても、耐擦性に優れた画像を形成することができず、印刷面を爪などで擦ると容易に剥がれてしまう。
ポリウレタン樹脂として上記のエマルジョンタイプを適用した場合、ポリウレタン樹脂の平均粒子径は、好ましくは50〜200nmであり、より好ましくは60〜200nmである。ポリウレタン樹脂の平均粒子径が上記範囲内にあると、白色インク組成物中においてポリウレタン樹脂粒子を均一に分散させることができる。
上記ポリウレタン樹脂の含有量(固形分)は、インク組成物の全重量に対して、好ましくは0.5〜10重量%であり、より好ましくは0.5〜5重量%であり、特に好ましくは1〜3重量%である。ポリウレタン樹脂の含有量が10重量%を超えると、インクの信頼性(目詰まりや吐出安定性など)を損なうことがあり、インクとしての適正な物性(粘度など)が得られないことがある。一方、0.5重量%未満であると、記録媒体上におけるインクの定着性に優れず、耐擦性に優れた画像を形成することができない。
本実施形態に用いられるポリウレタン樹脂としては、例えば、「タケラック(登録商標)W−6061」(三井化学社製)などの強制乳化型ポリウレタンエマルジョン、「タケラック(登録商標)W−6021」(三井化学社製)、「WBR−2019」、「WBR−022U」(以上、大成ファインケミカル社製)などの自己乳化型ポリウレタンエマルジョンなどが挙げられる。
このようなポリウレタン樹脂の製造方法としては、公知の方法を適用することができ、例えば、ポリイソシアネート、ポリオール、および鎖延長剤を触媒の存在下または非存在下において反応させることにより製造することができる。
1.3 浸透性有機溶剤
本実施形態に係る白色インク組成物は、アルカンジオールおよびグリコールエーテルから選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。アルカンジオールやグリコールエーテルは、記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。
アルカンジオールとしては、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオールなどの炭素数が4〜8の1,2−アルカンジオールであることが好ましい。この中でも炭素数が6〜8の1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオールは、記録媒体への浸透性が特に高いため、より好ましい。
グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテルを挙げることができる。この中でも、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを用いると良好な記録品質を得ることができる。
これらのアルカンジオールおよびグリコールエーテルから選択される少なくとも1種の含有量は、インク組成物の全重量に対して、好ましくは1〜20重量%であり、より好ま
しくは1〜10重量%である。
1.4 界面活性剤
本実施形態に係る白色インク組成物は、アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤を含有することが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤は、記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品を利用することもでき、例えば、オルフィンE1010、STG、Y(以上、日信化学社製)、サーフィノール104、82、465、485、TG(以上、Air Products and Chemicals Inc.製)が挙げられる。
ポリシロキサン系界面活性剤としては、市販品を利用することができ、例えば、BYK−347、BYK−348(ビックケミー・ジャパン社製)などが挙げられる。
さらに、本実施形態に係る白色インク組成物は、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などのその他の界面活性剤を含有することもできる。
上記界面活性剤の含有量は、インク組成物の全重量に対して、好ましくは0.01〜5重量%であり、より好ましくは0.1〜0.5重量%である。
1.5 多価アルコール
本実施形態に係る白色インク組成物は、多価アルコールを含有することが好ましい。多価アルコールは、本実施形態に係る白色インク組成物をインクジェット式記録装置に適用した場合に、インクの乾燥を抑制し、インクジェット式記録ヘッド部分におけるインクの目詰まりを防止することができる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
上記多価アルコールの含有量は、インク組成物の全重量に対して、好ましくは0.1〜3.0重量%であり、より好ましくは0.5〜20重量%である。
1.6 第三級アミン
本実施形態に係る白色インク組成物は、第三級アミンを含有することが好ましい。第三級アミンは、pH調整剤としての機能を有し、白色インク組成物のpHを容易に調整することができる。
第三級アミンとしては、例えば、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
上記第三級アミンの含有量は、インク組成物の全重量に対して、好ましくは0.01〜10重量%であり、より好ましくは0.1〜2重量%である。
1.7 その他の成分
本実施形態に係る白色インク組成物は、通常溶媒として水を含有する。水は、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水などの純水または超純水を用いることが好ましい。特に、これらの水を紫外線照射または過酸化水素添加などにより滅菌処理した水は、長期間に亘りカビやバクテリアの発生を抑制することができるので好ましい。
本実施形態に係る白色インク組成物は、必要に応じて、水溶性ロジンなどの定着剤、安息香酸ナトリウムなどの防黴剤・防腐剤、アロハネート類などの酸化防止剤・紫外線吸収剤、キレート剤、酸素吸収剤などの添加剤を含有させることができる。これらの添加剤は、1種単独で用いることもできるし、もちろん2種以上組み合わせて用いることもできる。
1.8 その他
本実施形態に係る白色インク組成物は、従来公知の装置、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、バスケットミル、ロールミルなどを使用して、従来の顔料インクと同様に調製することができる。調製に際しては、メンブランフィルターやメッシュフィルターなどを用いて粗大粒子を除去することが好ましい。
本実施形態に係る白色インク組成物は、各種記録媒体に塗布することにより白色画像を形成することができる。記録媒体としては、例えば、紙、厚紙、繊維製品、シートまたはフィルム、プラスチック、ガラス、セラミックスなどが挙げられる。
本実施形態に係る白色インク組成物は、その用途は特に限定されないが、各種インクジェット記録方式に適用することができる。インクジェット記録方式としては、例えば、サーマルジェット式インクジェット、ピエゾ式インクジェット、連続インクジェット、ローラーアプリケーション、スプレーアプリケーションなどが挙げられる。
本発明はまた、上述した白色インク組成物によって、画像が形成された、記録物を提供することができる。本発明に係る記録物によれば、記録媒体上におけるインクの定着性に優れ、かつ十分な耐擦性を有する記録物を得ることができる。
2.実施例
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるものではない。
2.1 白色インク組成物の調製
表1に示す配合量で、中空樹脂粒子、樹脂エマルジョン、有機溶剤、多価アルコール、第三級アミン、界面活性剤、およびイオン交換水を混合撹拌し、孔径5μmの金属フィルターにてろ過、真空ポンプを用いて脱気処理をして、実施例1〜4およびその比較例1〜3の各インク組成物を得た。なお、表1の実施例および比較例に記載されている数値の単位は、重量%である。
以下、表1に記載されている各成分について説明する。
中空樹脂粒子は、表1に記載の市販品「SX8782(D)」(JSR社製)を用いた。SX8782(D)は、外径1.0μm・内径0.8μmの水分散タイプであり、固形分濃度が28%である。
ポリウレタン樹脂として、表1に記載の市販品「タケラックW−6061」、「タケラックW−6021」、「タケラックWS−5000」(以上、三井化学社製)、「WBR
−2019」、「WBR−022U」(以上、大成ファインケミカル社製)のエマルジョンタイプを用いた。
「タケラックW−6061」は、固形分30%、平均粒子径100nm、ガラス転移温度25℃の強制乳化型ポリウレタンエマルジョンである。
「タケラックW−6021」は、固形分30%、平均粒子径90nm、ガラス転移温度−60℃の自己乳化型ポリウレタンエマルジョンである。
「タケラックWS−5000」は、固形分30%、平均粒子径70nm、ガラス転移温度65℃の自己乳化型ポリウレタンエマルジョンである。
「WBR−2019」は、固形分32.5%、ガラス転移温度45℃の自己乳化型ポリウレタンエマルジョンである。
「WBR−022U」は、固形分31%、ガラス転移温度20℃の自己乳化型ポリウレタンエマルジョンである。
「SE−909E」は、固形分40.5%、ガラス転移温度20℃のアニオンアクリル系エマルジョンである。
「3MF−574」は、固形分45.5%、ガラス転移温度70℃のアクリル酸共重合体エマルジョンである。
「BYK−348」(ビックケミー・ジャパン株式会社製)は、ポリシロキサン系界面活性剤である。
2.2 耐擦性の評価
表1に記載の白色インク組成物をインクジェットプリンター(「PX−G930」セイコーエプソン株式会社製)の専用カートリッジのブラックインク室にそれぞれ充填した。このようにして作製されたインクカートリッジをプリンターに装着し、印刷試験を行った。ブラック以外のインクカートリッジはそれぞれ市販のものを装着した。これは、ダミーとして用いるもので、本実施例の評価では用いないので、効果には関与しない。
次いで、出力はインクジェット用専用記録用紙(「OHPシート」セイコーエプソン株式会社製)に対して、720×720dpiの解像度で行った。印刷パターンは、100%dutyベタパターンとした。
本明細書において、「duty」とは、下式で算出される値である。
duty(%)=実印字ドット数/(縦解像度×横解像度)×100
(式中、「実印字ドット数」は単位面積当たりの実印字ドット数であり、「縦解像度」および「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。100%dutyとは、画素に対する単色の最大インク重量を意味する。)
次いで、白色インク組成物により印刷されたOHPシートを1時間、室温において乾燥させた。乾燥後、試験担当者の「爪による擦り試験」と「布による擦り試験」の二通りの試験を行った。評価基準は、以下のとおりである。
<爪による擦り試験>
AA:印刷面に変化が認められない。
A :印刷面に若干の擦り傷が認められる。
B :印刷面に擦った跡が認められるが、剥がれるには至らない。
C :印刷面が剥がれる。
<布による擦り試験>
AA:印刷面に変化が認められない。
A :印刷面に1〜2箇所の擦った跡が認められるが、印刷物としての品質差はほとんどわからない。
B :印刷面に擦った跡が3箇所以上認められるが、剥がれるには至らない。
C :印刷面が剥がれる。
Figure 2014098159
実施例1ないし4の結果より、ガラス転移温度が50℃以下のポリウレタンエマルジョンを添加した場合には、爪による擦り試験および布による擦り試験のいずれ試験においても耐擦性に優れていることがわかる。
比較例1および比較例3の結果より、ポリウレタン樹脂以外の樹脂を添加しても、優れた耐擦性効果が得られないことがわかる。
比較例2の結果より、ガラス転移温度が65℃のポリウレタンエマルジョンを添加しても、優れた耐擦性効果が得られないことがわかる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
Figure 2014098159

Claims (9)

  1. 中空樹脂粒子と、
    ポリウレタン樹脂と、
    を含有する白色インク組成物であって、
    前記ポリウレタン樹脂のガラス転移温度は、50℃以下である、白色インク組成物。
  2. 請求項1において、
    前記ポリウレタン樹脂は、溶媒中に粒子として分散している、白色インク組成物。
  3. 請求項1または2において、
    前記ポリウレタン樹脂の含有量は、0.5〜10重量%である、白色インク組成物。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記中空樹脂粒子の平均粒子径は、0.2〜1.0μmである、白色インク組成物。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記中空樹脂粒子の含有量は、5〜20重量%である、白色インク組成物。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    さらに、アルカンジオールおよびグリコールエーテルから選択される少なくとも1種を含有する、白色インク組成物。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    さらに、アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤を含有する、白色インク組成物。
  8. 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    インクジェット記録方式に適用される、白色インク組成物。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の白色インク組成物によって、画像が形成された、記録物。
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