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JP2014089308A - 反射防止性透明導電フィルム、タッチパネル及び画像表示装置 - Google Patents

反射防止性透明導電フィルム、タッチパネル及び画像表示装置 Download PDF

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JP2014089308A
JP2014089308A JP2012239005A JP2012239005A JP2014089308A JP 2014089308 A JP2014089308 A JP 2014089308A JP 2012239005 A JP2012239005 A JP 2012239005A JP 2012239005 A JP2012239005 A JP 2012239005A JP 2014089308 A JP2014089308 A JP 2014089308A
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Hide Morito
秀 森戸
Kazuki Harito
一樹 播戸
Yuichi Miyazaki
祐一 宮崎
Akinori Wada
晃典 和田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】反射防止性能を有しながら、透明導電層の密着性に優れ、且つ安定量産性に優れた透明導電フィルムを提供する。
【解決手段】透明基材1の少なくとも一方の面に、微小突起が密接して配置された微小突起構造体2と透明導電層3とをこの順で有し、微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、dmax≦Λminなる関係を有し、微小突起の頂部における透明導電層の平均膜厚をFT1、微小突起の高さの1/2における透明導電層の平均膜厚をFT2、微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3としたときに、FT1<FT2<FT3なる関係を満たし、透明導電層表面の平均高低差ΔDが、反射防止を図る光の波長帯域の最長波長をΛmaxとしたときに、ΔD<Λmax×0.2なる関係を満たす、反射防止性透明導電フィルムである。
【選択図】図1

Description

本発明は、反射防止性透明導電フィルムと、これを用いたタッチパネル及び画像表示装置に関するものである。
近年、モバイル機器や携帯電話機器などが備える液晶表示素子などの表示装置上には、情報を入力するための抵抗膜式タッチパネル、あるいは、多点同時入力が可能な静電容量式タッチパネルが配置されるようになっている。
抵抗膜式タッチパネルは、2つの透明導電フィルムがアクリル樹脂などの絶縁材料からなるスペーサを介して対向配置された構造を有する。透明導電フィルムは、タッチパネルの電極として機能するものであり、高分子フィルムなどの透明性を有する基材と、この基材上に形成された、ITO(Indium Tin Oxide)などの高屈折率の材料(例えば1.9〜2.1程度)からなる透明導電膜とを備える。静電容量式タッチパネルの場合は上記構成に留まらず、表裏あるいは絶縁層を介してXY座標を検出するための透明導電膜のパターニングが実施されている。また、上記透明導電フィルムの動作を確実なものとするために、上記透明導電フィルムと上記液晶表示素子との間に、液晶表示素子から発生する電磁ノイズを除去するための上記反射防止透明導電層を設ける事も有効である。
タッチパネル用としての透明導電フィルムには、例えば500Ω/□以下の表面抵抗値が求められている。また、上記反射防止透明導電層についても一定の表面抵抗値(例えば、10^6Ω/□以下)が必要とされる。また、透明導電フィルムには、抵抗膜式タッチパネルが配置される液晶表示素子などの表示装置の表示品質の劣化を避けるため、高い透過率が求められている。
所望の表面抵抗値を実現するためには、透明導電性フィルムを構成する透明導電膜を厚くする必要がある。しかしながら、高屈折率の材料である透明導電膜を厚くすると、透明導電膜と基材との界面における外光の反射が増加し、透明導電フィルムの透過率が低下してしまうため、表示装置の品質の劣化が生じる問題がある。
この問題を解決するために、例えば特許文献1では、基材と透明導電膜との間に反射防止膜を設けたタッチパネル用の透明導電フィルムが提案されている。この反射防止膜は、屈折率の異なる複数の誘電体膜を順次積層して形成されている。
また、特許文献2には、基体の表面に可視光の波長以下の微細ピッチで多数配置された凸部または凹部からなる構造体と、上記構造体上に形成された透明導電膜とを備え、上記構造体がアスペクト比0.2以上1.78以下の錐体形状を有し、上記透明導電膜は上記構造体に倣った表面を有し、上記構造体の頂部における透明導電膜の平均膜厚Dm1が、5nm以上80nm以下であり、上記透明導電膜の表面抵抗は、270Ω/□以上4000Ω/□以下の範囲である透明導電性電極が記載されている。
しかしながら、特許文献2のような、可視光の波長以下の微細ピッチで多数配置された凸部または凹部からなる構造体上に、当該構造体に追随した表面を有する透明導電膜を形成するのは、現実的には困難であってばらつきが多くなり、安定生産が難しく、且つ、構造体上に透明導電膜を形成すると可視光の波長以下の微細ピッチで多数配置された凸部または凹部からなる構造体の表面形状がくずれ、反射防止の効果が結局低減してしまうという問題があった。また、当該構造体に追随した表面を有する透明導電膜を形成しようとすると、透明導電膜の膜厚が薄くなり、透明導電膜の導電率が不十分になるという問題があった。更に、特許文献2に開示されている技術のように、可視光の波長以下の微細ピッチで多数配置された凸部または凹部からなる構造体上に、追随するように、スパッタで透明導電膜を形成すると、透明導電膜の密着性が悪いという問題があった。
特開2003−136625号公報 特許4626721号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、反射防止性能を有しながら、透明導電層の密着性に優れ、且つ安定量産性に優れた透明導電フィルムと、これを用いたタッチパネル及び画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明に係る反射防止性透明導電フィルムは、透明基材の少なくとも一方の面に、微小突起が密接して配置された微小突起構造体と、導電性金属酸化物、導電性有機高分子、導電性金属ナノ粒子及び導電性金属ナノワイヤよりなる群から選択される少なくとも一種を含有する透明導電層とをこの順で有し、
前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
dmax≦Λmin
なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有し、
前記透明導電層の膜厚を、前記微小突起間の谷底を連ねた包絡面に対して法線方向の、前記透明導電層の前記微小突起構造体側界面から前記透明導電層表面までの距離とし、
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚をFT1、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚をFT2、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3としたときに、
FT1<FT2<FT3
なる関係を満たし、
前記透明導電層表面の平均高低差ΔDが、反射防止を図る光の波長帯域の最長波長をΛmaxとしたときに、
ΔD<Λmax×0.2
なる関係を満たすことを特徴とする。
本発明に係る反射防止性透明導電フィルムにおいては、前記微小突起の少なくとも一部が、頂点を複数有する微小突起であることが、透明導電層の密着性及び反射防止性能が向上する点から好ましい。
本発明に係る反射防止性透明導電フィルムにおいては、前記透明導電層が、パターニングされてなり、透明導電層形成領域と透明導電層非形成領域を有する態様が、透明導電層を例えば座標認識用の配線として機能させる点から好適に用いられる。
当該透明導電層非形成領域においては、更に前記微小突起構造体が除去されてなることが、透明導電層のパターンを目立ち難くする点から好ましい。
また、当該透明導電層非形成領域においては、前記透明導電層非形成領域が、前記微小突起構造体と屈折率差が0.14以下の樹脂組成物の硬化物で充填されてなることも、透明導電層のパターンを目立ち難くする点から好ましい。
また、本発明に係るタッチパネルは、2つの電極フィルムそれぞれの電極面を一定間隔で対向させてなるタッチパネルであって、少なくとも1つの電極フィルムが、前記本発明に係る反射防止性透明導電フィルムであることを特徴とする。
また、本発明に係る画像表示装置は、前記本発明に係るタッチパネルを、画像表示面に備えたことを特徴とする。
本発明によれば、反射防止性能を有しながら、透明導電層の密着性に優れ、且つ安定量産性に優れた透明導電フィルムと、これを用いたタッチパネル及び画像表示装置を提供することができる。
本発明に係る反射防止性透明導電フィルムの一例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る反射防止性透明導電フィルムの他の一例を模式的に示す断面図である。 頂点を複数有する多峰性の微小突起の説明に供する断面図(図3(a))、斜視図(図3(b))、平面図(図3(c))である。 ドロネー図を示す図である。 隣接突起間距離の計測に供する度数分布図である。 微小突起高さの説明に供する度数分布図である。 微小突起の谷底の包絡面が大きな凹凸面(うねり)を呈する形態を模式的に示す断面図である。 本発明に係る透明導電層の膜厚の定義を説明する図である。 本発明の反射防止性透明導電フィルムの製造工程のうち、透明基材に微小突起構造体を形成する工程の一例を示す概略図である。 本発明に係るタッチパネルの一例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る画像表示装置の一例を模式的に示す断面図である。
次に、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明の反射防止性透明導電フィルムにおいては、厚みの厚いもの及び薄いものの両方の意味を含めて、「フィルム」と定義する。すなわち、通例、ロールの形で供給されない「シート状」や、シート状に比べて厚さが厚いものであり、完全に曲がらないもの、及び巻き取れるほどには曲がらないが、負荷をかけることによって湾曲する「板状」のものも、本発明の「フィルム」に包含される。
また、本発明において、(メタ)アクリル樹脂は、アクリル樹脂及び/又はメタクリル樹脂を意味し、(メタ)アクリレートは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
また、本発明において樹脂とは、モノマーやオリゴマーの他、ポリマーを含む概念である。
I.反射防止性透明導電フィルム
本発明に係る反射防止性透明導電フィルムは、透明基材の少なくとも一方の面に、微小突起が密接して配置された微小突起構造体と、導電性金属酸化物、導電性有機高分子、導電性金属ナノ粒子及び導電性金属ナノワイヤよりなる群から選択される少なくとも一種を含有する透明導電層とをこの順で有し、
前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
dmax≦Λmin
なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有し、
前記透明導電層の膜厚を、前記微小突起間の谷底を連ねた包絡面に対して法線方向の、前記透明導電層の前記微小突起構造体側界面から前記透明導電層表面までの距離とし、
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚をFT1、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚をFT2、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3としたときに、
FT1<FT2<FT3
なる関係を満たし、
前記透明導電層表面の平均高低差ΔDが、反射防止を図る光の波長帯域の最長波長をΛmaxとしたときに、
ΔD<Λmax×0.2
なる関係を満たすことを特徴とする。
本発明の反射防止性透明導電フィルムは、上記特定の構造を有する微小突起が密接して配置された微小突起構造体を有するため、透明導電層と基材との界面における反射防止効果と透明導電フィルムの透過率向上を実現する反射防止性透明導電フィルムである。
本発明においては、微小突起構造体上に形成する透明導電層について、前記透明導電層の膜厚を、前記微小突起間の谷底を連ねた包絡面に対して法線方向の、前記透明導電層の前記微小突起構造体側界面から前記透明導電層表面までの距離とし、
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚をFT1、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚をFT2、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3としたときに、
FT1<FT2<FT3
なる関係を満たし、
前記透明導電層表面の平均高低差ΔDが、反射防止を図る光の波長帯域の最長波長をΛmaxとしたときに、
ΔD<Λmax×0.2なる関係を満たすように、形成することを特徴とする。
微小突起構造体上に形成する透明導電層を、当該構造体に追随して形成するのではなく、微小突起構造体の凹部に透明導電層を埋めるように、また透明導電層表面は平均高低差が低くなるように形成することにより、透明導電フィルムの透明導電層と基材との界面での反射を確実に防止して、その分透過率を改善しながら、安定量産性に優れている。更に、微小突起構造体上に形成する透明導電層を、微小突起構造体の凹部に透明導電層を埋めるように、また透明導電層表面は平均高低差が低くなるように形成することにより、透明導電層の膜厚を十分に確保可能であって導電性に優れるようになり、且つ、透明導電層と微小突起構造体との密着性が向上したものとなる。
図1は、本発明に係る反射防止性透明導電フィルムの一例を模式的に示す断面図である。図1に示す反射防止性透明導電フィルム10は、透明基材1の一方の面に、当該透明基材1側から順に、微小突起が密接して配置された微小突起構造体2と、透明導電層3とを有する。図2は、本発明に係る反射防止性透明導電フィルムの他の一例を模式的に示す断面図である。図2に示す反射防止性透明導電フィルム10は、透明基材1の一方の表面に、微小突起が密接して配置された微小突起構造体2を有し、当該微小突起構造体2の表面上に、透明導電層3を有する。
以下、本発明に係る反射防止性透明導電フィルムに含まれる透明基材、微小突起構造体、透明導電層について、順に説明する。
<透明基材>
前記透明基材としては、透明導電フィルムに用いられる公知の透明基材を適宜選択して用いることができ、特に限定されない。前記透明基材に用いられる材料としては、例えば、透明樹脂が挙げられる。透明樹脂としては、例えば、トリアセチルセルロース等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルサルホンやポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、アクロニトリル、メタクリロニトリル、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー等を挙げることができる。
また、前記透明基材に用いられる材料としては、前記透明樹脂の他に、例えばソーダ硝子、カリ硝子、鉛ガラス等の硝子、PLZT等のセラミックス、石英、蛍石等の各種透明無機材料等も挙げられる。
前記透明基材は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。ここで、透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
前記透明基材の厚みは、本発明の透明導電フィルムの用途に応じて適宜設定することができ、特に限定されないが、通常20〜5000μmであり、前記透明基材は、ロールの形で供給されるもの、巻き取れるほどには曲がらないが負荷をかけることによって湾曲するもの、完全に曲がらないもののいずれであってもよい。
本発明に用いられる透明基材の構成は、単一の層からなる構成に限られるものではなく、複数の層が積層された構成を有してもよい。複数の層が積層された構成を有する場合は、同一組成の層が積層されてもよく、また、異なった組成を有する複数の層が積層されてもよい。
また、透明基材と後述する微小突起構造体との密着性を向上させ、ひいては耐摩耗性を向上させるためのプライマー層を透明基材上に形成してもよい。このプライマー層は、透明基材および微小突起構造体との双方に密着性を有し、可視光学的に透明であれば良い。
前記プライマー層の材料としては、例えば、フッ素系コーティング剤及びシランカップリング剤等から適宜選択して使用することができる。前記フッ素系コーティング剤の市販品としては、例えば、フロロテクノロジー製のフロロサーフ FG−5010Z130等が挙げられ、前記シランカップリング剤の市販品としては、例えば、ハーベス製のデュラサーフプライマー DS−PC−3B等が挙げられる。
また、前述の図2に示したように、後述する微小突起構造体は、当該透明基材の一方の面を賦形する等して、当該透明基材の表面に形成されたものであって、透明基材と微小突起構造体が単層構造であってもよい。
<微小突起構造体>
透明基材の少なくとも一方の面に、微小突起が密接して配置された微小突起構造体を有する。
当該微小突起構造体は、図1に示したように、前記透明基材とは別の材料からなる別層として積層されていても良いし、図2に示したように、透明基材と一体となって形成されていても良い。
また、層間の密着性、塗工適性、表面平滑性等の基材表面性能を向上させる点から、透明基材の少なくとも一方の面に、1層以上の中間層を介して、微小突起構造体が積層されている積層体となっていてもよい。
また、透明基材の両面に、直接又は他の層を介して、微小突起が密接して配置された微小突起構造体を有していても良い。
微小突起構造体における微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
dmax≦Λmin
なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有するものである。
前記微小突起は、隣接する突起間隔d(図1参照)が、反射防止を図る波長帯域の最短波長Λmin以下(d≦Λmin)となるよう密接して配置される。本発明に係る反射防止性透明導電フィルムを、タッチパネルに配置して視認性を向上せしめることを主目的として使用する場合は、この最短波長Λminは、個人差、視聴条件を加味した可視光領域の最短波長(通常380nm)に設定され、間隔dは、ばらつきを考慮して通常100〜300nmとされる。
またこの間隔dに係る隣接する微小突起は、いわゆる隣り合う微小突起であり、基材側の付け根部分である微小突起の裾の部分が接している突起である。本発明に係る透明導電フィルムでは、微小突起が密接して配置されることにより、微小突起間の谷の部位を順次辿るようにして線分を作成すると、平面視において各微小突起を囲む多角形状領域を多数連結してなる網目状の模様が作製されることになる。間隔dに係る隣接する微小突起は、この網目状の模様を構成する一部の線分を共有する突起である。
前記微小突起は、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有することから反射防止効果を発揮する。前記微小突起構造体と、外界(通常は空気。但し、本態様においては、透明導電層。)との間の急激で不連続な屈折率変化を、連続的で漸次変化する屈折率変化に変えることが可能となるからである。光の反射は、物質界面の不連続な急激な屈折率変化によって生じる現象であるから、基材と透明導電層との界面に於ける屈折率変化を、空間的に連続的に変化する様にすることによって、該基材と透明導電層との界面に於ける光反射が減るのである。
尚、前記微小突起構造体は、通常は透明で光は透過する物となるが、不透明の物であっても、その表面反射を低下する反射防止効果は得られる。
前記微小突起構造体を構成する各微小突起は、基材に植立するように、さらに基材より先端側に向かうに従って徐々に断面積が小さくなるように(先細りとなるように)作製され、具体的な形状としては、例えば、半球、回転楕円体の半裁形状及び円錐形や四角錐形等の錐形体等が挙げられる。
前記微小突起は、頂部を複数有するもの(以下、「多峰性の微小突起」と称する場合がある。)であることが好ましい。前記微小突起として多峰性の微小突起を含むことにより、本発明の反射防止性透明導電フィルムは反射防止性及び密着性がより向上する。なお、多峰性の微小突起との対比により、頂部が1つのみの微小突起を「単峰性の微小突起」と称する場合がある。また多峰性の微小突起、単峰性の微小突起に係る各頂部を形成する各凸部を、適宜、「峰」と称する。
図3は、この頂点を複数有する多峰性の微小突起の説明に供する断面図(図3(a))、斜視図(図3(b))、平面図(図3(c))である。なおこの図3は、理解を容易にするために模式的に示す図であり、図3(a)は、連続する微小突起の頂点を結ぶ折れ線により断面を取って示す図である。この図3(b)及び(c)において、xy方向は、基材1の面内方向であり、z方向は微小突起の高さ方向である。反射防止性透明導電フィルム10において、多くの微小突起5は、基材1より離れて頂点に向かうに従って徐々に断面積(高さ方向に直交する面(図3においてXY平面と平行な面)で切断した場合の断面積)が小さくなって、頂点が1つにより作製される。しかしながら中には、複数の微小突起が結合したかのように、先端部分に溝gが形成され、頂点が2つになったもの(5A)、頂点が3つになったもの(5B)、さらには頂点が4つ以上のもの(図示略)が存在した。なお単峰性の微小突起5の形状は、概略、回転放物面の様な頂部の丸い形状、或いは円錐の様な頂点の尖った形状で近似することができる。一方、多峰性の微小突起5A、5Bの形状は、概略、単峰性の微小突起5の頂部近傍に溝状の凹部を切り込んで、頂部を複数の峰に分割したような形状で近似される。多峰性の微小突起5A、5Bの形状は、或いは、複数の峰を含み高さ方向(図3ではZ軸方向)を含む仮想的切断面で切断した場合の縦断面形状が、極大点を複数個含み各極大点近傍が上に凸の曲線になる代数曲線Z=a+a+・・+a2n2n+・・で近似されるような形状である。
各微小突起の高さに高低差の有る微小突起群は、反射防止性能が広帯域化され、白色光のような多波長の混在する光、あるいは広帯域スペクトルを持つ光に対して、全スペクトル帯域で低反射率を実現するのに有利である。これは、かかる微小突起群によって良好な反射防止性能を発現し得る波長帯域が、隣接突起間距離dの他に、突起高さにも依存する為である。
また、多峰性の微小突起が混在する場合には、単峰性の微小突起のみによる場合に比して反射防止の性能を向上することができるのは、図3に示すような多峰性の微小突起5A、5B等は、隣接突起間距離が同じ場合であっても、また突起高さが同じ場合であっても、単峰性の微小突起と比べて、より光の反射率が低減するからであり、多峰性の微小突起5A、5B等は、頂部より下(中腹及び麓)の形状が同じ単峰性の微小突起よりも、頂部近傍における有効屈折率の高さ方向の変化率が小さくなる為である。
また、多峰性の微小突起が混在する場合には、単峰性の微小突起のみによる場合に比して、頂部より下(中腹及び麓)の形状が同じ単峰性の微小突起よりも、頂部近傍における表面積が大きくなるため、密着性が向上する。
なお多峰性の微小突起は、反射防止性及び密着性を向上する効果を発揮する点からは、表面に存在する全微小突起中における多峰性の微小突起の個数の比率は10%以上であることが好ましい。特に多峰性の微小突起による反射防止性及び密着性を向上する効果を十分に奏する為には、該多峰性の微小突起の個数の比率は30%以上、好ましくは50%以上とすることが好ましい。
前記微小突起群において、高さHが同じ微小突起が一定周期で規則正しく配置されている場合、前記反射防止効果を得るためには、例えば特開昭50−70040号公報、特許第4632589号公報、特許第4270806号公報等に開示のように、隣接突起間隔dは、突起配列の周期p(d=p)となる。これにより可視光線帯域の最長波長をλmax、最短波長をλminとした場合に、最低限、可視光線帯域の最長波長において反射防止効果を奏し得る必要最小限の条件は、Λmin=λmaxである為、p≦λmaxとなり、可視光線帯域の全波長に対して反射防止効果を奏し得る必要十分の条件は、Λmin=λminであるため、p≦λminとなる。
なお波長λmax、λminは、観察条件、光の強度(輝度)、個人差等にも依存して多少幅を持ち得るが、標準的には、λmax=780nm及びλmin=380nmとされる。これらにより可視光線帯域の全波長に対する反射防止効果をより確実に奏し得る好ましい条件は、d≦300nmであり、より好ましい条件は、d≦200nmとなる。なお反射防止効果の発現及び反射率の等方性(低角度依存性)の確保等の理由から、隣接突起間隔dの下限値は、通常、d≧50nm、好ましくは、d≧100nmとされる。これに対して突起の高さH(図1参照)は、十分な反射防止効果を発現させる観点より、H≧0.2×λmax=156nm(λmax=780nmとして)とされる。また、突起の高さHは、反射防止効果の点から、通常、350nm以下とされる。
一方、上記多峰性の微小突起が混在する場合のように、前記微小突起構造体の微小突起が不規則に配置されている場合には、隣接突起間隔dはばらつきを有することになる。そこでこのような場合、間隔dは以下のように算定される。
(1)先ず、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)又は走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を用いて突起の面内配列(突起配列の平面視形状)を検出する。
(2)続いてこの求められた面内配列から各突起の高さの極大点(以下、単に極大点と称する。)を検出する。なお極大点を求める方法としては、平面視形状と対応する断面形状の拡大写真とを逐次対比して極大点を求める方法、平面視拡大写真の画像処理によって極大点を求める方法等、種々の手法を適用することができる。
(3)次に検出した極大点を母点とするドロネー図(Delaunary Diagram)を作成する。ここでドロネー図とは、各極大点を母点としてボロノイ分割を行った場合に、ボロノイ領域が隣接する母点同士を隣接母点と定義し、各隣接母点同士を線分で結んで得られる3角形の集合体からなる網状図形である。各3角形は、ドロネー3角形と呼ばれ、各3角形の辺(隣接母点同士を結ぶ線分)は、ドロネー線と呼ばれる。図4は、ドロネー図(白色の線分により表される図である)を原画像と重ね合わせた図である。
(4)次に、各ドロネー線の線分長の度数分布、すなわち隣接する極大点間の距離(以下、隣接突起間距離と言う)の度数分布を求める。図5は、図4のドロネー図から作成した度数分布のヒストグラムである。なお、図3に示すように、突起の頂部に溝状等の凹部が存在したり、あるいは頂部が複数の峰に分裂している場合は、求めた度数分布から、このような突起の頂部に凹部が存在する微細構造、頂部が複数の峰に分裂している微細構造に起因するデータを除去し、突起本体自体のデータのみを選別して度数分布を作成する。
具体的には、突起の頂部に凹部が存在する微細構造、頂部が複数の峰に分裂している微小突起(多峰性の微小突起)に係る微細構造においては、このような微細構造を備えていない微小突起(単峰性の微小突起)の場合の数値範囲から、隣接極大点間距離が明らかに大きく異なることになる。これによりこの特徴を利用して対応するデータを除去することにより突起本体自体のデータのみを選別して度数分布を検出する。より具体的には、例えば微小突起(群)の平面視の拡大写真から、5〜20個程度の互いに隣接する単峰性の微小突起を選んで、その隣接極大点間距離の値を標本抽出し、この標本抽出して求められる数値範囲から明らかに外れる値(通常、標本抽出して求められる隣接極大点間距離平均値に対して、値が1/2以下のデータ)を除外して度数分布を検出する。図5の例では、隣接極大点間距離が56nm以下のデータ(矢印Aにより示す左端の小山)を除外する。なお図5は、このような除外する処理を行う前の度数分布を示すものである。
(5)このようにして求めた隣接突起間隔dの度数分布から平均値dAVG及び標準偏差σを求める。ここでこのようにして得られる度数分布を正規分布とみなして平均値dAVG及び標準偏差σを求めると、図5の例では、平均値dAVG=158nm、標準偏差σ=38nmとなった。これにより隣接突起間隔dの最大値を、dmax=dAVG+2σとし、この例ではdmax=234nmとなる。
なお同様の手法を適用して突起の高さを定義する。この場合、上述の(2)により求められる極大点から、特定の基準位置からの各極大点位置の相対的な高さの差を取得してヒストグラム化する。図6は、このようにして求められる突起付け根位置を基準(高さ0)とした突起高さHの度数分布のヒストグラムを示す図である。このヒストグラムによる度数分布から突起高さの平均値HAVG、標準偏差σを求める。ここでこの図5の例では、平均値HAVG=178nm、標準偏差σ=30nmである。これによりこの例では、突起の高さは、平均値HAVG=178nmとなる。なお図6に示す突起高さHのヒストグラムにおいて、多峰性の微小突起の場合は、頂部を複数有していることにより、1つの突起に対してこれら複数のデータが混在することになる。そこでこの場合は麓部が同一の微小突起に属するそれぞれ複数の頂部の中から高さの最も高い頂部を、当該微小突起の突起高さとして採用して度数分布を求める。
突起が不規則に配置されている場合には、このようにして求められる隣接突起間距離の最大値dmax=dAVG+2σ、突起の高さの平均値HAVGが、規則正しく配置されている場合の上述の条件を満足することが必要である。具体的には、反射防止効果を発現する微小突起間距離の条件は、dmax≦Λminとなる。最低限、可視光線帯域の最長波長において反射防止効果を奏し得る必要最小限の条件は、Λmin=λmaxである為、dmax≦λmaxとなり、可視光線帯域の全波長に対して反射防止効果を奏し得る必要十分の条件は、Λmin=λminである為、dmax≦λminとなる。そして、可視光線帯域の全波長に対する反射防止効果をより確実に奏し得る好ましい条件は、dmax≦300nmであり、更に好ましい条件は、dmax≦200nmである。また反射防止効果の発現及び反射率の等方性(低角度依存性)の確保等の理由から、通常、dmax≧50nmであり、好ましくは、dmax≧100nmとされる。また突起高さについては、十分な反射防止効果を発現する為には、HAVG≧0.2×λmax=156nm(λmax=780nmとして)とされる。また、HAVGは、反射防止効果の点から、好ましくは350nm以下とされる。突起高さの分布は、通常、50〜350nmである。
上述した図4〜図6に係る測定結果は、図3に示すような頂点を複数有する、多峰性の微小突起の実施形態における測定結果であり、図5に示す度数分布においては、隣接突起間隔d(横軸の値)について、20nm及び40nmの短距離の極大値と120nm及び164nmの長距離の極大値との2種類の極大値が存在する。これらの極大値のうちの長距離の極大値は、微小突起本体(頂部よりも下の中腹から麓にかけての部分)の配列に対応し、一方、短距離の極大値は頂部近傍に存在する複数の頂点(峰)に対応する。これにより極大点間距離の度数分布によっても、多峰性の微小突起の存在を見て取ることができる。
なお上述した突起の高さを測る際の基準位置は、隣接する微小突起の間の谷底(高さの極小点)を高さ0の基準とする。但し、係る谷底の高さ自体が場所によって異なる場合(例えば、後述するように、各微小突起間の谷底を連ねた包絡面が微小突起の隣接突起間距離に比べて大きな周期でうねった凹凸形状を有する場合等)は、(1)先ず、透明基材1の表面又は裏面から測った各谷底の高さの平均値を、該平均値が収束するに足る面積の中で算出する。(2)次いで、該平均値の高さを有し、且つ透明基材1の表面又は裏面と平行な面を基準面として考える。(3)その後、該基準面を改めて高さ0として、該基準面からの各微小突起の高さを算出する。
隣接する微小突起の間の谷底の高さ自体が場所によって異なる場合とは、例えば、図7に示すように、各微小突起間の谷底を連ねた包絡面が隣接微小突起間距離に比べて大きな周期Pでうねった凹凸形状を有する場合等が挙げられる。すなわち、各微小突起間の谷底を連ねた包絡面が、可視光線帯域の最長波長λmax以上の周期P(すなわちP>λmaxである)でうねった大きな凹凸形状としてもよい。当該大きな凹凸形状は、透明基材1の表裏面に平行なXY平面(図7参照)における1方向(例えばX方向)のみでこれと直交する方向(例えばY方向)には一定高さであっても良いし、或いはXY平面における2方向(X方向及びY方向)共にうねりを有していても良い。P>λmaxを満たす周期Pでうねった凹凸面4が多数の微小突起からなる微小突起構造体に重畳することによって、微小突起構造体で完全に反射防止しきれずに残った反射光を散乱し、残留反射光、とくに鏡面反射光を更に視認し難くし、その結果、反射防止効果を一段と向上させることができる。
尚、凹凸面4の周期Pが前面に渡って一定では無く分布を有する場合は、該凹凸面について凸部間距離の度数分布を求め、その平均値をPAVG、標準偏差をΣとしたときの、
MIN=PAVG―2Σ
として定義する最小隣接突起間距離を以って周期Pの代わりとして設計する。即ち、微小突起構造体の残留反射光の散乱効果を十分奏し得る条件は、
MIN>λmax
である。通常、P又はPMINは1〜200μm、好ましくは10〜100μmとされる。
なお、前記周期Pは、本発明の透明導電フィルムを、厚み方向に切断した垂直断面のTEM写真又はSEM写真を用いて観察することにより測定することができる。
また、前記周期Pでうねった大きな凹凸形状の高低差(図7中のh)は、反射防止効果の点から、10μm以下であることが好ましく、500nm〜2μmの範囲内であることが、より好ましい。なお、前記周期Pでうねった大きな凹凸形状とは、各微小突起間の谷底を連ねた包絡面の凹凸形状であるから、前記突起間の高さうねりは、例えば500nm以上離れた微小突起の谷底部の位置の高低差を測定することにより求めることができる。微小突起の谷底部の位置は、本発明の透明導電フィルムを、厚み方向に切断した垂直断面のTEM写真又はSEM写真を用いて観察することにより求めることができる。
前記微小突起構造体においては、アスペクト比(平均突起高さH/平均隣接突起間隔d)が0.8〜2.5であることが好ましく、更に、0.8〜2.1であることが好ましい。
前記微小突起構造体を透明基材とは別の層として積層する場合、前記微小突起構造体は、樹脂を含有してなるものであることが好ましく、更に樹脂組成物の硬化物からなることが好ましい。前記微小突起構造体の形成に用いられる樹脂組成物は、少なくとも樹脂を含み、必要に応じて重合開始剤等その他の成分を含有する。
前記樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリレート系、エポキシ系、ポリエステル系等の電離放射線硬化性樹脂、アクリレート系、ウレタン系、エポキシ系、ポリシロキサン系等の熱硬化性樹脂、アクリレート系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系等の熱可塑性樹脂等の各種材料及び各種硬化形態の賦型用樹脂を使用することができる。なお、電離放射線とは、分子を重合させて硬化させ得るエネルギーを有する電磁波または荷電粒子を意味し、例えば、すべての紫外線(UV−A、UV−B、UV−C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線等が挙げられる。
前記樹脂としては、中でも微細突起形状の成形性及び機械的強度に優れる点から電離放射線硬化性樹脂が好ましい。
本発明に用いられる電離放射線硬化性樹脂とは、分子中にラジカル重合性及び/又はカチオン重合性結合を有する単量体、低重合度の重合体、反応性重合体を適宜混合したものであり、後述する重合開始剤によって硬化されるものである。なお、非反応性重合体を含有してもよい。
前記樹脂組成物は、さらに必要に応じて、離型剤、光増感剤、酸化防止剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、粘度調整剤、密着性向上剤等を含有することもできる。
<透明導電層>
本発明の反射防止性透明導電フィルムにおいては、前記微小突起構造体上に、導電性金属酸化物、導電性有機高分子、導電性金属ナノ粒子及び導電性金属ナノワイヤよりなる群から選択される少なくとも一種を含有する透明導電層を有する。
そして、図8に、本発明の透明導電層の膜厚を説明する図を示す。本発明における透明導電層3は、前記透明導電層の膜厚を、前記微小突起間の谷底を連ねた包絡面6に対して法線方向7の、前記透明導電層の前記微小突起構造体側界面8から前記透明導電層表面9までの距離とし、
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚をFT1、前記微小突起の高さ(H)の1/2(H/2)における前記透明導電層の平均膜厚をFT2、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3としたときに、
FT1<FT2<FT3
なる関係を満たす。
更に、本発明における透明導電層3は、図2に示すように、前記透明導電層表面の平均高低差ΔDが、反射防止を図る光の波長帯域の最長波長をΛmaxとしたときに、
ΔD<Λmax×0.2
なる関係を満たすことを特徴とする。
本発明における透明導電層3は、微小突起構造体に追随して形成するのではなく、膜厚を前記FT1<FT2<FT3とし、更に、前記透明導電層表面の平均高低差ΔDが小さくなるように、すなわち、微小突起構造体の凹部に透明導電層を埋めるように形成する。これにより、透明導電フィルムの基材と透明導電層の界面での反射は確実に防止しながら、微小突起構造体に追随して形成する場合に比べて、安定量産性に優れている。更に、微小突起構造体上に形成する透明導電層を、微小突起構造体の凹部に透明導電層を埋めるように、また透明導電層表面は平均高低差が低くなるように形成することにより、透明導電層の膜厚を十分に確保可能であって導電性に優れるようになり、且つ、透明導電層と微小突起構造体との密着性が向上したものとなる。
ここで、前記透明導電層の平均膜厚FT1、FT2、及びFT3、並びに、前記透明導電層表面の平均高低差ΔDは、本発明の透明導電フィルムを、微小突起構造体の頂部を含むように厚み方向に切断した垂直断面のTEM写真又はSEM写真を用いて観察することにより求めることができる。なお、微小突起間の谷底を連ねた包絡面に図7のように大きなうねりがある時など、微小突起上の透明導電層の膜厚が1つの突起の断面の左右で異なる時があるが、このような場合は、1つの突起に対して左右での膜厚の平均とする。
FT1、FT2、及びFT3、並びにΔDの測定を透明導電フィルムから無作為に選び出された10箇所で繰り返し行い、測定値FT1、FT2、FT3、及びΔDを平均(算術平均)して、平均膜厚FT1、FT2、及びFT3、並びに、平均高低差ΔDを求める。
透明導電層3の表面抵抗は、用途に応じて、適宜選択されれば良く特に限定されないが、500Ω/□以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは250Ω/□以下の範囲内である。このような範囲の表面抵抗にすることで、種々の方式のタッチパネルの上部電極、または下部電極として透明導電フィルムを用いることができるからである。ここで、透明導電層3の表面抵抗は、4端子測定(JIS K 7194)により求めたものである。
ここで、前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚は、要求される透明導電層3の表面抵抗に応じて適宜選択されれば良い。平均膜厚FT1と透明導電層表面の平均高低差ΔDを適宜選択し、FT1<FT2<FT3なる関係を満たすようにする。
ここで、前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚FT1は、要求される透明導電層3の表面抵抗に応じて、0〜2000nmから適宜選択されることが好ましく、更に、0〜1000nmから選択されることが好ましい。
一方、透明導電層表面の平均高低差ΔDは、
ΔD<Λmax×0.2
を満たす。すなわち、本願の透明導電層表面は、上記微小突起構造体表面が有する凹凸構造は有していないことを表す。反射防止を図る光の波長帯域の最長波長Λmaxは、個人差、視聴条件を加味した可視光領域の最長波長λmax(通常780nm)に設定され、ΔDは、λmax(780nm)×0.2=156nm未満を指標にすることができる。
透明導電層は、導電性金属酸化物、導電性有機高分子、導電性金属ナノ粒子及び導電性金属ナノワイヤよりなる群から選択される少なくとも一種を含有するものであり、2種以上混合して用いられても良い。また、透明導電層は、これらの材料の積層構造を有していても良い。
ここでの導電性金属酸化物としては、透明酸化物半導体であることが好ましく、例えば、SnO2、InO2、ZnOおよびCdOなどの二元化合物、二元化合物の構成元素であるSn、In、ZnおよびCdのうちの少なくとも一つの元素を含む三元化合物、または多元系(複合)酸化物を用いることができる。透明導電層3を構成する材料としては、例えばITO(In23、SnO2:インジウム錫酸化物)、AZO(Al23、ZnO:アルミドープ酸化亜鉛)、SZO、FTO(フッ素ドープ酸化錫)、SnO2(酸化錫)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、IZO(In23、ZnO:酸化インジウム亜鉛)などが挙げられるが、信頼性の高さ、および抵抗率の低さなどの観点から、ITOが好ましい。これらの導電性金属酸化物としては、導電性の向上の観点からすると、アモルファスと多結晶との混合状態であることが好ましい。また、導電性金属酸化物は、導電性金属酸化物含有ナノ粒子として用いても良い。
また、導電性高分子としては、特に限定されず、ポリピロール、ポリインドール、ポリカルバゾール、ポリチオフェン(基本のポリチオフェンを含む、以下同様)系、ポリアニリン系、ポリアセチレン系、ポリフラン系、ポリパラフェニレンビニレン系、ポリアズレン系、ポリパラフェニレン系、ポリパラフェニレンサルファイド系、ポリイソチアナフテン系、ポリチアジル等の鎖状導電性高分子や、ポリアセン系導電性高分子も利用することができる。中でも、導電性、透明性等の観点からポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)やポリアニリン系が好ましい。
また、本発明においては、上記導電性高分子の導電性をより高めるために、ドーピング処理を施すことが好ましい。導電性高分子に対するドーパントとしては、例えば、炭素数が6〜30の炭化水素基を有するスルホン酸(以下「長鎖スルホン酸」ともいう。)あるいはその重合体(例えば、ポリスチレンスルホン酸)、ハロゲン、ルイス酸、プロトン酸、遷移金属ハロゲン化物、遷移金属化合物、アルカリ金属、アルカリ土類金属、MClO(M=Li、Na)、R(R=CH、C、C)、又はR(R=CH、C、C)からなる群から選ばれる少なくとも一種が挙げられる。なかでも、上記長鎖スルホン酸及びその重合体が好ましく、例えば、PEDOT:PSS(ポリエチレンジオキシチオフェン・ポリ(スチレンスルホン酸塩))が好適に用いられる。
長鎖スルホン酸としては、ジノニルナフタレンジスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。ハロゲンとしては、Cl、Br、I、ICl、IBr、IF等が挙げられる。ルイス酸としては、PF、AsF、SbF、BF、BCl、BBr、SO、GaCl等が挙げられる。
プロトン酸としては、HF、HCl、HNO、HSO、HBF、HClO、FSOH、ClSOH、CFSOH等が挙げられる。
遷移金属ハロゲン化物としては、NbF、TaF、MoF、WF、RuF、BiF、TiCl、ZrCl、MoCl、MoCl、WCl、FeCl、TeCl、SnCl、SeCl、FeBr、SnI等が挙げられる。遷移金属化合物としては、AgClO、AgBF、La(NO、Sm(NO等が挙げられる。アルカリ金属としては、Li、Na、K、Rb、Cs等が挙げられる。アルカリ土類金属としては、Be、Mg、Ca、Sc、Ba等が挙げられる。
上記ドーパントは、導電性高分子100質量部に対して、0.001質量部以上含まれていることが好ましい。さらには、0.5質量部以上含まれていることがより好ましい。
本発明の透明導電層に用いられる導電性金属ナノ粒子としては、導電性金属が含有されるナノ粒子であり、一部に導電性金属酸化物等の導電性金属化合物を含むナノ粒子であっても良い。
導電性金属としては、6族の遷移金属、7族の遷移金属、8族の遷移金属、9族の遷移金属、10族(8A族)の遷移金属、11族(1B族)の遷移金属、12族(2B)の遷移金属、13族(3B)の典型金属、14族(4B)の典型金属を使用するのが望ましく、より具体的には、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、錫(Sn)、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるものが挙げられる。前記導電性金属は単独または2種以上の金属を混合して使用することもでき、2種以上の金属の合金を使用することもできる。
導電性金属ナノ粒子は、界面活性剤やバインダー成分等の有機化合物により分散されて用いられても良い。導電性金属ナノ粒子と導電性有機高分子を組み合わせて用いても良い。導電性金属ナノ粒子と有機化合物を組み合わせて用いる場合には、下層となる微小凹凸構造体との密着性も向上する。
前記導電性金属ナノ粒子の粒径は、特に限定されないが、透明性に優れる点から、平均粒径が1〜20nmであることが好ましく、1〜10nmであることが特に好ましい。なお、本発明において平均粒径とは、TEM写真又はSEM写真から測定される算術平均粒径であり、例えば、50〜200万倍で撮影されたTEM写真又はSEM写真を用いて粒子の観察を行い、観察した粒子100個の粒径の算術平均値をもって平均粒径とすることができる。また、本発明において、粒子の形状が、短径と長径を有する回転楕円体形状や棒状等、アスペクト比の概念を含む形状である場合、当該粒子の粒径は、短径と長径の平均値とする。
また、本発明の透明導電層に用いられる金属ナノワイヤとは、金属元素を主要な構成要素とする線状構造体のことをいう。特に、本発明における金属ナノワイヤとは、原子スケールからnmサイズの直径を有する多数の線状構造体がメッシュ状に形成されたものを意味する。
本発明で用いられる金属ナノワイヤとしては、1つの金属ナノワイヤで長い導電パスを形成するために、平均長さが3μm以上であることが好ましく、さらには3〜500μmが好ましく、特に、3〜300μmであることが好ましい。併せて、長さの相対標準偏差は40%以下であることが好ましい。また、平均直径は、透明性の観点からは小さいことが好ましく、一方で、導電性の観点からは大きい方が好ましい。本発明においては、金属ナノワイヤの平均直径として10〜300nmが好ましく、30〜200nmであることがより好ましい。併せて、直径の相対標準偏差は20%以下であることが好ましい。
本発明に用いられる金属ナノワイヤの金属組成としては特に制限はなく、貴金属元素や卑金属元素の一種又は複数の金属から構成することができるが、貴金属(例えば、金、白金、銀、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム等)及び鉄、コバルト、銅、錫からなる群に属する少なくとも1種の金属を含むことが好ましく、導電性の観点から少なくとも銀を含むことがより好ましい。また、導電性と安定性(金属ナノワイヤの硫化や酸化耐性、及びマイグレーション耐性)を両立するために、銀と、銀を除く貴金属に属する少なくとも1種の金属を含むことも好ましい。本発明に係る金属ナノワイヤが2種類以上の金属元素を含む場合には、例えば、金属ナノワイヤの表面と内部で金属組成が異なっていてもよいし、金属ナノワイヤ全体が同一の金属組成を有していてもよい。
本発明において金属ナノワイヤの製造手段には特に制限はなく、例えば、液相法や気相法等の公知の手段を用いることができる。また、具体的な製造方法にも特に制限はなく、公知の製造方法を用いることができる。例えば、Agナノワイヤの製造方法としては、Adv.Mater.,2002,14,833〜837;Chem.Mater.,2002,14,4736〜4745等、Auナノワイヤの製造方法としては特開2006−233252号公報等、Cuナノワイヤの製造方法としては特開2002−266007号公報等、Coナノワイヤの製造方法としては特開2004−149871号公報等を参考にすることができる。
また、金属ナノワイヤとしては、市販品を用いても良く、例えば、カンブリオス テクノロジーズから銀ナノワイヤを入手可能である。
透明導電層の形成方法としては、材料により適宜選択され、上記のような膜厚で透明導電層を形成可能な方法であれば特に限定されず、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、CVD法等の気相法、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、ディスペンサ印刷法、スリットコート法、ダイコート法、ドクターブレードコート法、ワイヤーバーコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法等の溶液塗布法が挙げられる。中でも、導電性金属酸化物を用いる場合には、気相法が好ましく、特にスパッタリング法が好ましい。一方、導電性高分子や導電性金属ナノ粒子や導電性金属ナノワイヤを用いる場合には、溶液塗布法が好ましい。
本発明に係る反射防止性透明導電フィルムにおいては、前記透明導電層が、パターニングされてなり、透明導電層形成領域と透明導電層非形成領域を有する態様が、透明導電層が例えば座標認識用の配線として機能する点から好適に用いられる。
透明導電層をパターニングする方法は、特に限定されず、例えば、フォトレジストを用いてドライエッチングを行う方法等が挙げられる。
透明導電層をパターニングする場合、前記透明導電層非形成領域においては、更に前記微小突起構造体が除去されてなることが、透明導電層のパターンを目立ちにくくする点から好ましい。透明導電層非形成領域に、前記微小突起構造体が形成されたままであると、透明導電層非形成領域と透明導電層形成領域との間の屈折率差がより大きくなるからである。透明導電層非形成領域において、更に前記微小突起構造体を除去する方法としても、ドライエッチングを行う方法等が挙げられる。
また、透明導電層をパターニングする場合、前記透明導電層非形成領域においては、前記透明導電層非形成領域が、前記微小突起構造体と屈折率差が0.14以下の樹脂組成物の硬化物で充填されてなることも、透明導電層のパターンを目立ちにくくする点から好ましい。前記充填される樹脂組成物としては、前記微小突起構造体と同じ組成のものであることが、屈折率差を低減する点から、特に好ましい。
<その他の層>
本発明の反射防止性透明導電フィルムは、図1に示すように透明基材の一方の面にのみ微小突起構造体、及び透明導電層を有するものであっても良いし、透明基材のもう一方の面にも同様の層構成を有することにより、両面に透明導電層を有するものであっても良い。
また、本発明の反射防止性透明導電フィルムは、微小突起構造体を有しない面に、その他の層を更に有していても良い。その他の層としては、例えば、従来公知の単層或いは多層構成の反射防止層、光拡散による防眩性(或いは反射防止)を付与する層、傷付き防止等の為に従来公知のハードコート層等が挙げられる。
また、本発明の反射防止性透明導電フィルムにおいて、透明導電層側表面に、剥離可能な保護フィルムを仮接着した状態で保管、搬送、売買、後加工又は施工を行い、適時、該保護フィルムを剥離除去する形態とすることもできる。
<反射防止性透明導電フィルムの製造方法>
本発明の反射防止性透明導電フィルムの製造方法は、上述した本発明の透明導電フィルムを製造することができる方法であれば特に限定されないが、例えば、(i)透明基材上に微小突起構造体を形成する工程、(ii)当該微小突起構造体上に透明導電層を形成する工程を含む製造方法が挙げられる。前記(ii)の工程における透明導電層の形成方法は、既に説明した通りであるので、ここでは省略する。
以下、前記(i)の工程における微小突起構造体の形成方法について詳細に説明する。
透明基材上に、微小突起構造体を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、まず透明基材上に、微小突起構造体形成用樹脂組成物を塗布し、微小突起構造体形成用原版の微細突起形状を、当該微小突起構造体形成用樹脂組成物に賦型した後、該樹脂組成物を硬化させることにより微小突起構造体を形成し、微小突起構造体及び透明基材からなる積層体を前記微小突起構造体形成用原版から剥離する方法等を挙げることができる。
微小突起構造体形成用原版の微細突起形状を微小突起構造体形成用樹脂組成物に賦型し、該樹脂組成物を硬化させる方法は、該樹脂組成物の種類等に応じて適宜選択することができる。
前記微小突起構造体形成用原版としては、繰り返し使用した際に変形および摩耗するものでなければ、特に限定されるものではなく、金属製であっても良く、樹脂製であっても良いが、通常、金属製が好適に用いられる。耐変形性および耐摩耗性に優れているからである。
前記微小突起構造体形成用原版の微細突起形状を有する面は、特に限定されないが、酸化されやすく、陽極酸化による加工が容易である点から、アルミニウムからなることが好ましい。
前記微小突起構造体形成用原版は、具体的には、例えば、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属製の母材の表面に、直接に又は各種の中間層を介して、スパッタリング等により純度の高いアルミニウム層が設けられ、当該アルミニウム層に微細突起形状を形成したものが挙げられる。前記母材は、前記アルミニウム層を設ける前に、電解溶出作用と、砥粒による擦過作用の複合による電解複合研磨法によって母材の周側面を超鏡面化しても良い。
前記微小突起構造体形成用原版に微細突起形状を形成する方法としては、例えば、陽極酸化法によって前記アルミニウム層の表面に複数の微細孔を形成する陽極酸化工程と、前記アルミニウム層をエッチングすることにより前記微細孔の開口部にテーパー形状を形成する第1エッチング工程と、前記アルミニウム層を前記第1エッチング工程のエッチングレートよりも高いエッチングレートでエッチングすることにより前記微細孔の孔径を拡大する第2エッチング工程とを順次繰り返し実施することによって形成することができる。
微細な凹凸形状を形成する際には、アルミニウム層の純度(不純物量)や結晶粒径、陽極酸化処理及び/又はエッチング処理の諸条件を適宜調整することによって、所望の形状とすることができる。前記陽極酸化処理において、より具体的には、液温、印加する電圧、陽極酸化に供する時間等の管理により、微細孔をそれぞれ目的とする深さ及び微小突起形状に対応する形状に作製することができる。
前記頂点を複数有する多峰性の微小突起形状も、陽極酸化処理及びエッチング処理の交互の繰り返しにより作製することができる。
このようにして、前記微小突起構造体形成用原版は、深さ方向に徐々に孔径が小さくなる多数の微細孔が密に作製される。当該微小突起構造体形成用原版を用いて製造される微小突起構造体には、前記微細孔に対応して、頂部に近付くに従って徐々に径が小さくなる微小突起群を備えた微細突起が形成される。すなわち、微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する微小突起群を備えた微細突起形状が形成される。
また、前記微小突起構造体形成用原版の形状は、所望の形状を賦型することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、平板状であっても良く、ロール状であっても良いが、生産性向上の観点からは、ロール状の金型(以下、「ロール金型」と称する場合がある。)が好ましい。
本発明において用いられるロール金型としては、例えば、母材として、円筒形状の金属材料を用い、当該母材の周側面に直接又は各種の中間層を介して設けられたアルミニウム層に、上述したように、陽極酸化処理、エッチング処理の繰り返しにより、微細な凹凸形状が形成されたものが挙げられる。
図7に、微小突起構造体形成用樹脂組成物として紫外線硬化性樹脂組成物を用い、微小突起構造体形成用原版としてロール金型を用いた場合に、透明基材上に微小突起構造体を形成する方法の一例を示す。
図7に示す方法では、樹脂供給工程において、ダイ11により帯状フィルム形態の透明基材1に、未硬化で液状の紫外線硬化性樹脂組成物を塗布し、微小突起形状の受容層2’を形成する。なお紫外線硬化性樹脂組成物の塗布については、ダイ11による場合に限らず、各種の手法を適用することができる。続いて、押圧ローラ13により、微小突起構造体形成用原版であるロール金型12の周側面に透明基材1を加圧押圧し、これにより透明基材1に受容層2’を密着させると共に、ロール金型12の周側面に作製された微細な凹凸形状の凹部に、受容層2’を構成する紫外線硬化性樹脂組成物を充分に充填する。この状態で、紫外線の照射により紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させ、これにより透明基材1の表面に微小突起構造体2を作製する。続いて剥離ローラ14を介してロール金型12から、硬化した微小突起構造体2と一体に透明基材1を剥離する。必要に応じてこの透明基材1にハードコート層等の別層を形成した後、所望の大きさに切断して反射防止性透明導電フィルムを作製する。これにより反射防止性透明導電フィルムは、ロール材による長尺の透明基材1に、微小突起構造体形成用原版であるロール金型12の周側面に作製された微細突起形状を順次賦型して、効率良く大量生産される。
また上述の実施形態では、ロール金型を使用した賦型処理によりフィルム形状による反射防止性透明導電フィルムを生産する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、反射防止性透明導電フィルムの形状に係る透明基材の形状に応じて、例えば平板、特定の曲面形状による微小突起構造体形成用原版を使用した枚葉の処理により反射防止性透明導電フィルムを作成する場合等、賦型処理に係る工程、微小突起構造体形成用原版は、反射防止性透明導電フィルムの形状に係る透明基材の形状に応じて適宜変更することができる。
II.タッチパネル
本発明に係るタッチパネルは、2つの電極フィルムそれぞれの電極面を一定間隔で対向させてなるタッチパネルであって、少なくとも1つの電極フィルムが、
透明基材の少なくとも一方の面に、微小突起が密接して配置された微小突起構造体と、導電性金属酸化物、導電性有機高分子、導電性金属ナノ粒子及び導電性金属ナノワイヤよりなる群から選択される少なくとも一種を含有する透明導電層とをこの順で有し、
前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
dmax≦Λmin
なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有し、
前記透明導電層の膜厚を、前記微小突起間の谷底を連ねた包絡面に対して法線方向の、前記透明導電層の前記微小突起構造体側界面から前記透明導電層表面までの距離とし、
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚をFT1、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚をFT2、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3としたときに、
FT1<FT2<FT3
なる関係を満たし、
前記透明導電層表面の平均高低差ΔDが、反射防止を図る光の波長帯域の最長波長をΛmaxとしたときに、
ΔD<Λmax×0.2
なる関係を満たす、反射防止性透明導電フィルムであることを特徴とする。
本発明に係るタッチパネル30は、図10にその一例を示すように、2枚の電極フィルム10が、スペーサを介して互いに電極を一定間隔Gで対向させて配置されている。該2枚の電極フィルムの少なくとも一方は、前記本発明に係る反射防止性透明導電フィルムからなる。特に、図10の形態においては、2枚の電極フィルムとも本発明の反射防止性透明導電フィルムからなる。
本発明のタッチパネルは、2つの電極フィルムのうち、少なくとも1つの電極フィルムが、前記本発明に係る反射防止性透明導電フィルムであれば良く、その他の部分は、公知の各種方式のタッチパネルの各種構成を採用することができる。
図10の形態においては、2枚の電極フィルムは電極面が互いに対向するように配置されているが、2枚の電極フィルムの電極面が視聴者側から見て全て裏面になるように配置されても良いし、2枚の電極フィルムの電極面が視聴者側から見て全て表面になるように配置されても良い。更に、2枚の電極フィルムの電極面を、視聴者側から見て、1枚目の電極フィルムの電極面を表側、2枚目の電極フィルムの電極面を裏側となるように配置しても良い。
また、前述のように、前記本発明に係る反射防止性透明導電フィルムの前記透明導電層が、パターニングされてなり、透明導電層形成領域と透明導電層非形成領域を有する場合には、透明導電層が、例えば座標認識用の配線として機能し、静電容量式タッチパネルに好適に用いられる。
例えば、光拡散による防眩性或いは反射防止性を付与する層を、タッチパネル表面に設けた構成であっても良い。また、タッチパネル表面には、該反射防止層の有無に拘らず、傷付き防止等の為に従来公知のハードコート層を設けても良い。なお、反射防止層はハードコート層の上に設けるのが効果的である。
III.画像表示装置
本発明に係る画像表示装置は、2つの電極フィルムそれぞれの電極面を一定間隔で対向させてなるタッチパネルであって、少なくとも1つの電極フィルムが、
透明基材の少なくとも一方の面に、微小突起が密接して配置された微小突起構造体と、導電性金属酸化物、導電性有機高分子、導電性金属ナノ粒子及び導電性金属ナノワイヤよりなる群から選択される少なくとも一種を含有する透明導電層とをこの順で有し、
前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
dmax≦Λmin
なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有し、
前記透明導電層の膜厚を、前記微小突起間の谷底を連ねた包絡面に対して法線方向の、前記透明導電層の前記微小突起構造体側界面から前記透明導電層表面までの距離とし、
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚をFT1、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚をFT2、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3としたときに、
FT1<FT2<FT3
なる関係を満たし、
前記透明導電層表面の平均高低差ΔDが、反射防止を図る光の波長帯域の最長波長をΛmaxとしたときに、
ΔD<Λmax×0.2
なる関係を満たす、反射防止性透明導電フィルムであるタッチパネルを、画像表示面に備えたことを特徴とする。
本発明の画像表示装置は、図11に示すように、本発明に係るタッチパネル30を、表示パネル41の画像表示面に配置して成る構成の、画像表示装置である。タッチパネルは、表示パネル41と接着層を介して貼り合わされても良いし、タッチパネル30との間に空隙を空けて、LCD等のフラットパネルディスプレイによる画像表示パネル41が配置されても良い。タッチパネル30が、画像表示面と対向する面に前記微小突起構造体を有する場合には、タッチパネル30の裏側に間に空隙を空けて、LCD等のフラットパネルディスプレイによる画像表示パネル41が配置されることが好ましい。
なお、本発明の画像表示装置にあっては、単に表示機能のみを有する装置(例えば、LCDモニター、CRTモニター等)でも良いが、装置の機能の一部として表示機能を有する装置も該当する。例えば、後述する用途で述べる如く、PDA乃至は携帯情報端末、カーナビゲーションシステム等である。
本発明によるタッチパネルは、各種表示装置の表示部における入力手段(透明タブレットも含む)として使用され得る。この様な入力機能付きの表示装置は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、ELD(エレクトロルミネッセントディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイ)等のFPD(フラットパネルディスプレイ)、或いは、CRT等を表示パネルに用いた装置である。なかでも、自己発光型では無い為に、相対的に外光による表示性能の低下が起きやすいLCDは、本発明による効果がより大きく得られる点で好適である。なお、本発明における表示装置としては、文字盤上に指針を有する時計に代表される機械式のアナログメータ等の様な機械的手段で情報を表示するものも包含するものとする。
上記の様な入力機能付き表示装置を有する各種製品としては、例えば、電子手帳等のPDA乃至は携帯情報端末(機器)、或いは、カーナビゲーションシステム、POS(販売時点情報管理)端末、携帯型オーダー入力端末、ATM(現金自動預金支払兼用機)、ファクシミリ、固定電話端末、携帯電話端末、デシタルカメラ、ビデオカメラ、パソコン、パソコン用ディスプレイ、テレビジョン受像機、テレビ用モニターディスプレイ、券売機、計測機器、電卓、電子楽器等の電子機器、複写機、ECR(金銭登録機)等の事務機器、或いは、洗濯機、電子レンジ等の電気製品がある。
(微小突起構造体形成用原版の作製)
純度99.50%の圧延されたアルミニウム板を、研磨後、0.02Mシュウ酸水溶液の電解液中で、化成電圧40V、20℃の条件にて120秒間、陽極酸化を実施した。次に、第一エッチング処理として、陽極酸化後の電解液で60秒間エッチング処理を行った。続いて、第二エッチング処理として、1.0Mリン酸水溶液で150秒間孔径処理を行った。さらに、上記処理を繰り返し、これらを合計5回追加実施した。これにより、アルミニウム基板上に微細な凹凸形状が形成された陽極酸化アルミニウム層が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、微小突起構造体形成用原版を得た。なお、アルミニウム層に形成された微細凹凸形状は、微小突起構造体の平均隣接突起間距離が100nm、平均深さ200nmで、深さ方向に徐々に孔径が小さくなるような多数の微細孔が密に形成され、且つ、微小突起の一部が、頂点を複数有する微小突起となるような微細孔が存在する微細凹凸形状であった。
(微小突起構造体形成用樹脂組成物の調製)
ジペンタエリスリトールへキサアクリレート(DPHA)20重量部、アロニックスM−260(東亜合成社製)70重量部、ヒドロキシエチルアクリレート10重量部、及び光重合開始剤としてルシリンTPO(BASF社製)3重量部を混合し、紫外線硬化性の微小突起構造体形成用樹脂組成物を調製した。
(実施例1)
1.微小突起構造体の形成
前記微小突起構造体形成用樹脂組成物を、前記微小突起構造体形成用原版の微細突起面が覆われ、硬化後の微小突起構造体の厚さが20μmとなるように塗布、充填し、その上に透明基材として厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製)を斜めから貼り合わせた後、貼り合わせられた貼合体をゴムローラーで10N/cm2の加重で圧着した。金型全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、フィルム側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して樹脂組成物を硬化させた。その後、金型より剥離し透明基材と平均隣接突起間隔が100nm、平均突起高さ200nmで、且つ、微小突起の一部が頂点を複数有する微小突起である、微小突起構造体との積層体を得た。
2.透明導電層の形成
得られた積層体の微小突起構造体の微細突起面上に、スパッタ装置(SMD-750;アルバック社製)を用い、150℃でITOをスパッタリングし、透明導電層表面の平均高低差ΔDが0nmのITOの連続層からなる透明導電層を形成することにより、実施例1の反射防止性透明導電フィルムを得た。前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚FT1は10nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚FT2は110nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3は210nmであった。
なお、上記ΔD、FT1、FT2、及びFT3は、それぞれ、微小突起構造体の頂部を含むように厚み方向に切断した垂直断面のTEM写真を用いて観察することにより求めた。FT1、FT2、及びFT3、並びにΔDの測定を透明導電フィルムから無作為に選び出された10箇所で繰り返し行い、測定値FT1、FT2、FT3、及びΔDを平均(算術平均)して、平均膜厚FT1、FT2、及びFT3、並びに、平均高低差ΔDを求めた。
(実施例2)
実施例1において、透明導電層として、透明導電層表面の平均高低差ΔDが50nmのITOの連続層からなる透明導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の反射防止性透明導電フィルムを得た。
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚FT1は9nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚FT2は90nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3は159nmであった。
(実施例3〜6)
実施例1において、透明導電層として、透明導電層表面の平均高低差ΔDが表1に記載の値となり、且つFT1<FT2<FT3が満たされるように、それぞれITOの連続層からなる透明導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例3〜6の反射防止性透明導電フィルムを得た。
(比較例1)
実施例1において、透明導電層として、透明導電層表面の平均高低差ΔDが160nmのITOの連続層からなる透明導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の反射防止性透明導電フィルムを得た。
FT1<FT2<FT3は満たされていたが、ΔDが、可視光の最長波長780nm×0.2の値を超えているものである。
(比較例2)
実施例1において、透明導電層として、透明導電層表面の平均高低差ΔDが180nmのITOの連続層からなる透明導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の反射防止性透明導電フィルムを得た。
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚FT1は2nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚FT2は3nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3は22nmであった。
(実施例7)
実施例1において、透明導電層として、透明導電層表面の平均高低差ΔDが50nmとなるように、PEDOT:PSS分散液(商品名クレビオス、ヘレウス社)を用いて、グラビア印刷法(グラビア版:セル形状 180line/inch、版深 50μm)により透明導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例7の反射防止性透明導電フィルムを得た。
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚FT1は2nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚FT2は10nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3は152nmであった。
(実施例8)
実施例1において、透明導電層として、透明導電層表面の平均高低差ΔDが125nmとなるように、PEDOT:PSS分散液(商品名クレビオス、ヘレウス社)を用いて、グラビア印刷法(グラビア版:セル形状 180line/inch、版深 50μm)透明導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例8の反射防止性透明導電フィルムを得た。
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚FT1は0nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚FT2は5nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3は75nmであった。
(実施例9)
実施例1において、透明導電層として、透明導電層表面の平均高低差ΔDが50nmとなるように、ポリアニリン分散液(商品名オルメコン、日産化学社)を用いて、グラビア印刷法(グラビア版:セル形状 180line/inch、版深 50μm)で透明導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例9の反射防止性透明導電フィルムを得た。
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚FT1は10nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚FT2は20nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3は160nmであった。
(実施例10)
実施例1において、透明導電層として、透明導電層表面の平均高低差ΔDが125nmとなるように、ポリアニリン分散液(商品名オルメコン、日産化学社)を用いて、グラビア印刷法(グラビア版:セル形状 180line/inch、版深 50μm)により透明導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例10の反射防止性透明導電フィルムを得た。
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚FT1は5nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚FT2は15nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3は80nmであった。
(実施例11)
実施例1において、透明導電層として、透明導電層表面の平均高低差ΔDが50nmとなるように、銀ナノ粒子インク(商品名ナノメタルインキL-Agシリーズ、アルバック株式会社社)を用いて、グラビア印刷法(グラビア版:セル形状 180line/inch、版深 50μm)透明導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例11の反射防止性透明導電フィルムを得た。
前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚FT1は2nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚FT2は20nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3は152nmであった。
(実施例12)
実施例1と同様にして、反射防止性透明導電フィルムを得た。次に、フォトリソグラフィー法を用いて、透明導電層のパターニングを行った。透明導電層のプラズマエッチングは、ドライエッチャー(商品名DEA−506T、キャノンアネルバエンジニアリング(株)製)を用いて、以下のプラズマエッチング条件(酸素プラズマ、出力:50W、ガス量:50sccm、ガス圧:50mTorr、照射時間5分)により行った。プラズマエッチングにより、透明導電層非形成領域を設け、更に、当該非形成領域に存在する微小突起構造体も除去し、実施例12の反射防止性透明導電フィルムを得た。
実施例12の反射防止性透明導電フィルムをタッチパネルに用いた場合に、透明導電層のパターンが目立ちにくいことが確認された。
(実施例13)
実施例1と同様にして、反射防止性透明導電フィルムを得た。次に、フォトリソグラフィー法を用いて、透明導電層のパターニングを行った。透明導電層のプラズマエッチングは、ドライエッチャー(商品名DEA−506T、キャノンアネルバエンジニアリング(株)製)を用いて、以下のプラズマエッチング条件(酸素プラズマ、出力:50W、ガス量:50sccm、ガス圧:50mTorr、照射時間5分)により行い、透明導電層非形成領域を設けた。次に、当該透明導電層非形成領域に、前述の微小突起構造体形成用樹脂組成物をグラビア印刷法でwet膜厚が10μmとなるように塗布し、表面をブラスチックドクターでドクタリングし、当該透明導電層非形成領域に、前述の微小突起構造体形成用樹脂組成物を充填した。その後、2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して樹脂組成物を硬化させ、実施例13の反射防止性透明導電フィルムを得た。
実施例13の反射防止性透明導電フィルムをタッチパネルに用いた場合に、透明導電層のパターンが目立ちにくいことが確認された。
(評価)
各実施例及び各比較例で得られた反射防止性透明導電フィルムについて、下記の評価を行った。評価結果をそれぞれ表1に示す。
<導電率>
各実施例及び比較例で得られた反射防止性透明導電フィルムの表面抵抗を、4端子法(JIS K 7194)により測定した。タッチパネル配線に必要とされる表面抵抗500Ω/□以下である場合に、OK判定とした。
OK:500Ω/□以下
NG:500Ω/□超過
<密着性>
各実施例及び比較例で得られた反射防止性透明導電フィルムについて、クロスカット法(JIS K 5600−5−6)において、分類0〜2をOK判定とした。
OK:分類0〜2
NG:分類3〜5
<反射率>
黒アクリル板(日東樹脂工業製、製品名CLAREX)に粘着剤(パナック製、製品名パナクリーンPDR5)を介して、各実施例及び各比較例で得られた反射防止性透明導電フィルムの透明基材側を貼合し、分光器(島津製作所製、分光光度計UV−3100PC)にて5°正反射率を測定した。
(結果のまとめ)
実施例1〜11で得られた本発明の反射防止性透明導電フィルムは、微小突起構造体上に、本発明で特定した膜厚の透明導電層を有するため、製造し易く、量産安定性に優れ、導電性及び密着性に優れていた。また、実施例1〜11で得られた本発明の反射防止性透明導電フィルムは、5%反射率についても、微小突起構造体がない場合の15%程度に比べて低減され、反射防止性能が向上することが明らかにされた。
一方、比較例1〜2は、透明導電層の表面においても反射防止効果を持ち得るような凹凸形状で形成されたものであるため、反射率は低いが、透明導電層の膜厚が薄くなるため、導電性が不十分となり易く、また、透明導電層の密着性が悪かった。更に、比較例1〜2は、製造条件上突起形状に依存した膜厚のばらつきが大きくなり、量産安定性に劣っていた。
1 透明基材
2 微小突起構造体
3 透明導電層
10 反射防止性透明導電フィルム
11 ダイ
12 ロール金型
13 押圧ローラ
14 剥離ローラ
30 タッチパネル
40 画像表示装置
41 表示パネル

Claims (7)

  1. 透明基材の少なくとも一方の面に、微小突起が密接して配置された微小突起構造体と、導電性金属酸化物、導電性有機高分子、導電性金属ナノ粒子及び導電性金属ナノワイヤよりなる群から選択される少なくとも一種を含有する透明導電層とをこの順で有し、
    前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
    dmax≦Λmin
    なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有し、
    前記透明導電層の膜厚を、前記微小突起間の谷底を連ねた包絡面に対して法線方向の、前記透明導電層の前記微小突起構造体側界面から前記透明導電層表面までの距離とし、
    前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚をFT1、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚をFT2、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3としたときに、
    FT1<FT2<FT3
    なる関係を満たし、
    前記透明導電層表面の平均高低差ΔDが、反射防止を図る光の波長帯域の最長波長をΛmaxとしたときに、
    ΔD<Λmax×0.2
    なる関係を満たす、反射防止性透明導電フィルム。
  2. 前記微小突起の少なくとも一部が、頂点を複数有する微小突起である、請求項1に記載の反射防止性透明導電フィルム。
  3. 前記透明導電層が、パターニングされてなり、透明導電層形成領域と透明導電層非形成領域を有する、請求項1又は2に記載の反射防止性透明導電フィルム。
  4. 前記透明導電層非形成領域において、更に前記微小突起構造体が除去されてなる、請求項3に記載の反射防止性透明導電フィルム。
  5. 前記透明導電層非形成領域が、前記微小突起構造体と屈折率差が0.14以下の樹脂組成物の硬化物で充填されてなる、請求項3に記載の反射防止性透明導電フィルム。
  6. 2つの電極フィルムそれぞれの電極面を一定間隔で対向させてなるタッチパネルであって、少なくとも1つの電極フィルムが、
    透明基材の少なくとも一方の面に、微小突起が密接して配置された微小突起構造体と、導電性金属酸化物、導電性有機高分子、導電性金属ナノ粒子及び導電性金属ナノワイヤよりなる群から選択される少なくとも一種を含有する透明導電層とをこの順で有し、
    前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
    dmax≦Λmin
    なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有し、
    前記透明導電層の膜厚を、前記微小突起間の谷底を連ねた包絡面に対して法線方向の、前記透明導電層の前記微小突起構造体側界面から前記透明導電層表面までの距離とし、
    前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚をFT1、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚をFT2、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3としたときに、
    FT1<FT2<FT3
    なる関係を満たし、
    前記透明導電層表面の平均高低差ΔDが、反射防止を図る光の波長帯域の最長波長をΛmaxとしたときに、
    ΔD<Λmax×0.2
    なる関係を満たす、反射防止性透明導電フィルムであることを特徴とする、タッチパネル。
  7. 2つの電極フィルムそれぞれの電極面を一定間隔で対向させてなるタッチパネルであって、少なくとも1つの電極フィルムが、
    透明基材の少なくとも一方の面に、微小突起が密接して配置された微小突起構造体と、導電性金属酸化物、導電性有機高分子、導電性金属ナノ粒子及び導電性金属ナノワイヤよりなる群から選択される少なくとも一種を含有する透明導電層とをこの順で有し、
    前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
    dmax≦Λmin
    なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有し、
    前記透明導電層の膜厚を、前記微小突起間の谷底を連ねた包絡面に対して法線方向の、前記透明導電層の前記微小突起構造体側界面から前記透明導電層表面までの距離とし、
    前記微小突起の頂部における前記透明導電層の平均膜厚をFT1、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚をFT2、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をFT3としたときに、
    FT1<FT2<FT3
    なる関係を満たし、
    前記透明導電層表面の平均高低差ΔDが、反射防止を図る光の波長帯域の最長波長をΛmaxとしたときに、
    ΔD<Λmax×0.2
    なる関係を満たす、反射防止性透明導電フィルムであるタッチパネルを、画像表示面に備えた、画像表示装置。
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