JP2014082572A - 電気音響変換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動部材と圧電部材との間の接続部が、長期的な振動に対して破損しない機械的強度を有し、音響放射の効果を低下させない電気音響変換器を提供する。
【解決手段】電気音響変換器は、剛性を有するフレーム7と、フレーム7に取り付けられている支持部材5と、支持部材5に支持されている圧電材料からなる圧電部材(圧電セラミックス3)と、圧電部材の表面に貼り付けられている金属振動板2とを有している。さらに、電気音響変換器は、金属振動板2と他の部材を介さずに直接接合している振動部材(コーン1)と、を有し、振動部材は、金属振動板2を介して圧電部材との間で振動を互いに伝達することができることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】電気音響変換器は、剛性を有するフレーム7と、フレーム7に取り付けられている支持部材5と、支持部材5に支持されている圧電材料からなる圧電部材(圧電セラミックス3)と、圧電部材の表面に貼り付けられている金属振動板2とを有している。さらに、電気音響変換器は、金属振動板2と他の部材を介さずに直接接合している振動部材(コーン1)と、を有し、振動部材は、金属振動板2を介して圧電部材との間で振動を互いに伝達することができることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、振動部材を有する電気音響変換器に関する。
近年、携帯電話機やノート型コンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型の電子機器の需要が拡大している。このような電子機器では、テレビ電話や動画再生、ハンズフリー電話等の音響機能が頻繁に使用されている。これらの音響機能を利用するためには、音波と電子機器が発する電気信号とを変換する電気音響変換器が必要となる。携帯電話等の電気音響変換器には、圧電効果を応用した電気音響変換器が用いられる。圧電効果を応用した電気音響変換器は、圧電材料からなる圧電部材に電界を印加することにより発生する伸縮運動を利用して、振動を発生させる。
図5に示すように、第1共振周波数のノード(節)を長径、第2共振周波数のノードを短径とする楕円形状である底部を有するコーン(コーン状振動板)1を有する電気音響変換器が、特許文献1に開示されている。この電気音響変換器は、コーン1と、コーン1に接続された圧電セラミックス(圧電素子円板)3と、圧電セラミックス3に電気信号を伝達するリード線(圧電素子の電極リード線)8と、を有している。さらに電気音響変換器は、圧電セラミックス3を支持するフレーム7と、圧電セラミックス3の振動をフレーム7に伝達させないための弾性材(クッション材)6とを有している。コーン1の楕円形状の底部は、圧電セラミックス3に接着剤等の手段(接着剤層10)によって固着されている。コーン1の底部を第1及び第2共振周波数のノードにあわせた径の楕円形状に構成することで、共振モードが分散され、より広い周波数帯域にわたって一様のレスポンスを得ることができる。
コーン(円錐状金属共振子)の側面の一部を外側に折り曲げて形成される金属振動板が圧電セラミックス(圧電磁器板)に貼り付けられている電気音響変換器(超音波セラミックマイクロホン)が、特許文献2に開示されている。この電気音響変換器は、コーンと金属振動板と圧電セラミックスとからなる振動子と、リード線と、弾性材(弾性接着剤)と、フレーム(ケース)と、端子板とから構成されている。圧電セラミックスに貼り合わせられる金属振動板とコーンとを一体的に形成することでコーンと金属振動板との間に接着剤を使用しなくてよいため、温度変化に対する周波数変化が極めて少なく、音圧レベルが向上すると共に、製造の安定性が向上する。
特許文献1に開示された発明では、コーンの底部と圧電セラミックスとが接着剤等で接着されており、コーンが音波によって振動したり、圧電セラミックスが電子信号によって振動した際に、接着剤が振動の影響を受けやすい。コーンや圧電セラミックスからの振動によって接着剤には大きな応力が発生し、接着剤の機械的強度では長期的な振動に耐え切れずに破損してしまうおそれがある。接着剤の破損は、コーンと圧電セラミックスとの間の振動の正確な伝達を阻害するとだけでなく、コーンと圧電セラミックスとの剥がれを引き起こしてしまうという課題があった。さらには、接着剤の機械的強度が低いことで、コーンと圧電セラミックスとの間に逆位相振動が発生してしまい、コーンの音響放射の効率が低下してしまうという問題があった。
以上のような機械的強度の低い接着剤による問題を解決するために、特許文献2に開示された発明では、コーンの側面の一部を切り欠いて外側に折り曲げることによりコーンと一体的に金属振動板を形成して、その金属振動板を圧電セラミックスに貼り付けている。しかしながら、コーンの側面の一部を外側に折り曲げているため、コーン自体の機械的強度が低くなってしまい、特にコーンと金属振動板との境目において長期的な振動に耐え切れずに破損してしまうおそれがある。
そこで本発明の目的は、前記した問題を解決して、振動部材と圧電部材との間の接続部が、長期的な振動に対して破損しない機械的強度を有し、さらには音響放射の効果を低下させない電気音響変換器を提供することにある。
前記した目的を達成するために、本発明は電気音響変換器であって、剛性を有するフレームと、フレームに取り付けられている支持部材と、支持部材に支持されている圧電材料からなる圧電部材と、圧電部材の表面に貼り付けられている金属振動板と、金属振動板と他の部材を介さずに直接接合している振動部材と、を有し、振動部材は、金属振動板を介して圧電部材との間で振動を互いに伝達することができることを特徴とする。
本発明によれば、振動部材と圧電部材との間に金属振動板を設け、振動部材と金属振動板とが他の部材を介さずに直接接合していることで、長期的な振動を受けても破損することのない電気音響変換器を構成することができる。また、振動部材自体は切り欠き加工されないで金属振動板と直接接合されるため、振動部材自体の機械的強度が高くなり、長期的な振動によっても破損することがなく、音響放射の効果を低下させない。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態である円錐形状をした振動部材を備えた電気音響変換器を示す断面図である。
電気音響変換器は、コーン1と、金属振動板2と、圧電セラミックス3と、金属支持板4と、支持部材5と、弾性部材6と、フレーム7と、リード線8と、電極9とから構成されている。コーン1は、音波や電気信号によって振動する振動部材であり、切れ目のない連続した円錐形状に形成されており、金属によって構成されている。金属振動板2は、円錐形状のコーン1の頂点側に設けられ、平板状に形成されており、金属によって構成されている。圧電部材である圧電セラミックス3は、金属振動板2のコーン1が接続されている面の裏面に設けられ、平板状に形成されている。金属支持板4は、圧電セラミックス3の金属振動板2が接続されている面の裏面に設けられ、平板状に形成されており、金属によって構成されている。支持部材5は、金属支持板4の圧電セラミックス3が接続されている面の裏面に設けられ、平板状に形成されている。弾性部材6は、支持部材5の両端に設けられており、エラストマーや弾性力を有する接着剤等で構成されている。フレーム7は、金属振動板2と圧電セラミックス3と金属支持板4とを囲うように配置され、凹部を有し、弾性部材6を介して支持部材5を支えており、樹脂や金属の機械的強度の高い材料等によって構成されている。リード線8は、少なくとも2本備えられている。一方のリード線8aは一つの端部が圧電セラミックス3の一方の面と、もう一つの端部が電極9aとそれぞれ接続され、もう一方のリード線8bは一つの端部が圧電セラミックス3の他方の面と、もう一つの端部が電極9bとそれぞれ接続されている。電極9は、フレーム7の外壁に取り付けられている。
コーン1と金属振動板2とは、樹脂系やゴム系の接着剤等の他の部材を介さずに直接接合されている。本実施形態では、図2に示すように、金属振動板2の中央部にコーン1を収容するための穴が設けられている。コーン1は、コーン1の円錐形状の頂点側に、金属振動板2の穴の径より大きい直径を有する円筒部を有している。本実施形態では、このコーン1の円筒部が金属振動板2の穴に圧入されることによって、コーン1と金属振動板2とが機械的に直接接合されている。尚、コーン1と金属振動板2とを直接接合させる方法については、圧入の他に溶接等を利用して一体的に接合させてもよい。
金属振動板2と圧電セラミックス3とは、圧電セラミックス3の表面にリード線8aが接続された状態で、エポキシ系接着剤等によって積層された状態で接着されている。同様に、圧電セラミックス3と金属支持板4とは、圧電セラミックス3の表面にリード線8bが接続された状態で、エポキシ系接着剤等によって積層された状態で接着されている。このときの金属振動板2と金属支持板4との厚さは、所望の共振周波数にあわせて構成されている。圧電セラミックス3は、金属振動板2や金属支持板4より厚く、一例として厚さ200μm等の大型のものが使用される。
金属支持板4と支持部材5とは、エポキシ系接着剤等によって積層された状態で接着されている。尚、圧電セラミックス3と支持部材5との間に金属支持板4を設けずに、図3に示すように、圧電セラミックス3と支持部材5とが接着されていてもよい。支持部材5は、端部において弾性部材6によって保持されている。弾性部材6は、フレーム7の内壁に接着されている。これにより、積層され接着された金属振動板2と圧電セラミックス3と金属支持板4と支持部材5とがフレーム7の凹部内に収容される。コーン1は、フレーム7の凹部から突出するように配置されている。尚、この支持部材5は、弾性部材6を介してフレーム7に接着されなくてもよく、支持部材5がフレーム7に接着されていてもよい。
圧電セラミックス3のそれぞれの表面に接続されたリード線8は、フレーム7の凹部内から外部に引き出されて、フレーム7の外壁に取り付けられている電極9に接着されている。電極9は、携帯型の電子機器に搭載された不図示のCPU(Central Processing Unit)等に接続されており、音波から変換された電気信号をCPUに伝達したり、CPUからの電気信号を圧電セラミックス3に伝達したりする。
また、図4に示すように、本実施形態ではコーン1である振動部材の形状が円錐形状でなく、平板形状であってもよい。平板形状の振動部材は、平板形状の中心から突出しており、切れ目のない連続した金属振動板2の穴の径より大きい直径を有する円筒部を有している。この平板形状の円筒部が金属振動板2の穴に圧入されることによって、平板形状と金属振動板2とが機械的に直接接合されている。尚、平板形状と金属振動板2とを直接接合させる方法については、圧入の他に溶接等を利用して一体的に接合させてもよい。振動部材を平板形状とすることで、振動部材自体を作り出す際の加工費を抑えることができ、電気音響変換器全体の製造コストを削減することができる。
以上に説明した構成の電気音響変換器によって音波と電気信号を互いに変換する方法を説明する。
40kHz以上の周波数帯域において、携帯型の電子機器から音が発生する場合の各構成の挙動について説明する。
携帯型の電子機器に搭載された不図示のCPUが電気信号を電極9に伝達する。電気信号を受け取ったそれぞれの電極9a、9bは、それぞれに接続しているリード線8a、8bを介して、フレーム7の内部の圧電セラミックス3に電気信号を伝達する。圧電セラミックス3は圧電材料であるため、電気信号を受け取ると圧電効果によって、圧電セラミックス3の形状が変形する。この圧電セラミックス3の形状の変形による変位が金属振動板2と金属支持板4とに伝達する。
金属振動板2に伝達した変位によって、金属振動板2が変位の大きさに応じた量を拡張または縮小させられる。この金属振動板2の拡張または縮小が、金属振動板2の穴に圧入されているコーン1に伝達する。これに応じてコーン1全体が振動して音波を発生する。圧電セラミックス3に不図示のCPUから入力される電気信号は断続的であるため、圧電セラミックス3が断続的に拡張または縮小をすることで変位が振動となり、この振動が金属振動板2を介してコーン1まで伝わる。コーン1が振動することで発生する音波によって、携帯型の電子機器が外部に音を出す。
金属支持板4は、金属支持板4に伝達した変位によって、変位の大きさに応じた量を拡張または縮小させられる。金属支持板4が拡張または縮小すると、金属支持板4を保持している弾性部材6が変形させられるが、弾性部材6は弾性力によって伝達した変位を吸収する。そのため、弾性部材6に接着しているフレーム7には圧電セラミックス3が発生させた変位が伝達しない。仮に弾性部材6の弾性力が足りずにフレーム7に変位が伝達した場合や、前述したように弾性部材6が設けられていなかった場合においても、フレーム7は十分な機械的強度を有しているため変位の伝達によるフレーム7の歪み等は発生しない。
図5に示すように、従来技術ではコーン1と圧電セラミックス3とが金属振動板2を介さずに接続されていた。コーン1と圧電セラミックス3との接続は樹脂系やゴム系の接着剤によって行われているため、コーン1と圧電セラミックス3との間に接着剤層10が形成されている。この場合、圧電セラミックス3が入力された電気信号によって断続的に変形して振動を発生させると、この振動が接着剤層10を介してコーン1に伝達する。接着剤層10は接着剤であるために金属等と比較すると機械的強度が極端に低く、これにより振動によって生じる応力に接着剤層10が耐え切れずに破損してしまうということがあった。
コーン1の質量をmc、金属振動板2の質量をmb、超音波領域においてそれぞれに加わる加速度をac、ab、コーン1と金属振動板2との固着強度fとした際に、接続部が破損しないことを示す関係式は、下記の式にて表される。
f>mcac+mbab
このとき、コーン1の加速度acと金属振動板2の加速度abとは、それぞれ超音波周波数の角周波数ωの二乗に比例するため、それぞれの角速度は非常に大きくなる。超音波の速度がv、波長がλ、半径がrである。
このとき、コーン1の加速度acと金属振動板2の加速度abとは、それぞれ超音波周波数の角周波数ωの二乗に比例するため、それぞれの角速度は非常に大きくなる。超音波の速度がv、波長がλ、半径がrである。
ω=2πV/λ
a=V2/r
a=1/r×(λ/2π)2×ω2
ac、ab∝ω2
以上の関係式からわかるように、コーン1と金属振動板2との間の接続部には非常に大きな応力がかかるため、その固着強度fは非常に高くなければならない。従来の接着剤層10ではこの固着強度fは達成できず、特許文献2に開示されているようなコーン1自体の剛性が劣化してしまっている構造でも達成できない。
a=V2/r
a=1/r×(λ/2π)2×ω2
ac、ab∝ω2
以上の関係式からわかるように、コーン1と金属振動板2との間の接続部には非常に大きな応力がかかるため、その固着強度fは非常に高くなければならない。従来の接着剤層10ではこの固着強度fは達成できず、特許文献2に開示されているようなコーン1自体の剛性が劣化してしまっている構造でも達成できない。
これに対して、本実施形態では接着剤層10が設けられていないため、振動が伝達してもコーン1と金属振動板2との間の接続部が破損するおそれがない。即ち、本実施形態のようにコーン1の一部を金属振動板2へ圧入する構造であれば固着強度fを達成することができる。そのため、圧電セラミックス3で発生した振動によって、コーン1と金属振動板2との接続部が破損することを抑制することができる。さらに、コーン1による音響放射の効果が低下することを抑えることができる。尚、コーン1と金属振動板2との接続方法については、固着強度fを達成する圧入以外の構造として溶接等を用いてもよい。
次に、40kHz以上の周波数帯域において、携帯型の電子機器の外部から音を受け取り、その音が電気信号に変換されてCPUに伝達される場合の各構成の挙動について説明する。
外部の音波をコーン1が受け、その音波にあわせてコーン1自体が振動する。コーン1の振動が、コーン1と金属振動板2との接続部を介して、金属振動板2へと伝達する。この場合においても、コーン1と金属振動板2との接続部には非常に大きな応力が集中するため、接続部には高い機械的強度が求められる。金属振動板2が振動によって変形すると、金属振動板2に接着している圧電セラミックス3も変形する。圧電セラミックス3は圧電体であるため、変形すると圧電効果によって電界を発生する。この電界を電気信号としてリード線8が電極9へと伝達する。電極9に伝わった電気信号を不図示の携帯型の電子機器のCPUが処理する。
このように、音波と電気信号とを互いに変換する電気音響変換器において、コーン1と金属振動板2とが圧入等の方法によって直接接合されていることによって、コーン1と金属振動板2との接続部の機械的強度が高められる。従って、音波によるコーン1の振動や電気信号による圧電セラミックス3の振動によって接続部に応力が発生しても接続部が破損せず、コーン1による音響放射の効果が低下しない。
1 コーン
2 金属振動板
3 圧電セラミックス
4 金属支持板
5 支持部材
6 弾性部材
7 フレーム
8 リード線
9 電極
10 接着剤層
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9 電極
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Claims (5)
- 剛性を有するフレームと、
前記フレームに取り付けられている支持部材と、
前記支持部材に支持されている圧電材料からなる圧電部材と、
前記圧電部材の表面に貼り付けられている金属振動板と、
前記金属振動板と他の部材を介さずに直接接合している振動部材と、を有し、
前記振動部材は、前記金属振動板を介して前記圧電部材との間で振動を互いに伝達することができることを特徴とする電気音響変換器。 - 前記振動部材は、前記金属振動板に圧入されることで該金属振動板に機械的に直接接合していることを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。
- 前記振動部材は、前記金属振動板に溶接されることで該金属振動板に一体的に直接接合していることを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。
- 前記振動部材は、切れ目のない連続した円錐形状であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電気音響変換器。
- 前記振動部材は、切れ目のない連続した平板形状であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電気音響変換器。
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- 2012-10-15 JP JP2012227802A patent/JP2014082572A/ja active Pending
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