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JP2014075191A - 非水系二次電池用電極及び非水系二次電池 - Google Patents

非水系二次電池用電極及び非水系二次電池 Download PDF

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JP2014075191A JP2012220586A JP2012220586A JP2014075191A JP 2014075191 A JP2014075191 A JP 2014075191A JP 2012220586 A JP2012220586 A JP 2012220586A JP 2012220586 A JP2012220586 A JP 2012220586A JP 2014075191 A JP2014075191 A JP 2014075191A
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直人 西村
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俊平 西中
Naoto Torata
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Abstract

【課題】高容量で高安全性の非水系二次電池を提供することを課題とする。
【解決手段】非水系二次電池に使用される正極又は負極としての電極であり、
前記電極が、活物質層と、前記活物質層の厚さ方向に前記活物質層を介して積層された少なくとも2枚の集電体からなる集電体群とを備え、
前記集電体群中の少なくとも1枚の集電体が、樹脂フィルムと、その少なくとも片面に積層された導電層とから構成され、かつ前記集電体群中の全ての集電体又は1枚以外の集電体が、1つ以上の開口を有することを特徴とする非水系二次電池用電極により上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水系二次電池用電極及び非水系二次電池に関する。更に詳しくは、本発明は、活物質層を有効に使用し得る非水系二次電池用電極及びその電極を用いた非水系二次電池に関する。
正極に金属酸化物、電解質には有機電解液、負極に黒鉛のような炭素材料、正極及び負極間に多孔質セパレータを用いる非水系二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池(以下、単に電池ともいう)は、1991年に初めて製品化されて以来、そのエネルギー密度の高さから、小型、軽量化が進む携帯電話のような携帯機器向けの電池として急速に普及してきた。
また、発電された電気を蓄えるために容量を大きくしたリチウムイオン二次電池(大容量電池)も研究されている。この大容量電池としては、従来の電池を単にスケールアップして製造された例が報告されている。
正極及び負極は、通常、集電体上に、正極活物質又は負極活物質(以下、単に活物質ともいう)を含む活物質層を備えている(例えば、特開2001−118565号公報(特許文献1))。この集電体は、通常、金属箔が使用されていた。
ところで、リチウムイオン二次電池は、電解質として有機電解液を用いている。従って、過酷な使用条件においても破裂や発火等の事故に至らないようにすることが望まれている。金属箔は、このような事故を防止する機能がなかった。そこで、WO2009/131184(特許文献2)では、両面に導電層を有するフィルム状又は繊維状の樹脂層を集電体として使用することが提案されている。
この集電体を含む電池では、異常発熱の発生した場合に、樹脂層の溶断により、正極及び/又は負極が破損し、異常箇所の電流を部分的に遮断する。その結果、電池内部の温度上昇が抑制できるとされている。
特開2001−118565号公報 WO2009/131184
特許文献2の集電体は、安全性が向上した電池を得ることができる。ところで、正極又は負極は、集電体上に、正極活物質又は負極活物質を含む活物質層を形成することで得られるが、活物質層中の正極活物質又は負極活物質を充放電反応により有効に使用することが望まれている。特に、大容量電池では、活物質層を厚くすることで容量を確保する構成が提案されており、厚い活物質層の集電体から離れた部分では、正極活物質又は負極活物質が充放電反応に寄与しないことがある。その場合、理論容量に対する実容量の割合が低くなり、所望の容量が得られないことがあった。
かくして本発明によれば、非水系二次電池に使用される正極又は負極としての電極であり、
前記電極が、活物質層と、前記活物質層の厚さ方向に前記活物質層を介して積層された少なくとも2枚の集電体からなる集電体群とを備え、
前記集電体群中の少なくとも1枚の集電体が、樹脂フィルムと、その少なくとも片面に積層された導電層とから構成され、かつ前記集電体群中の全ての集電体又は1枚以外の集電体が、1つ以上の開口を有することを特徴とする非水系二次電池用電極が提供される。
また、本発明によれば、正極、負極、及び前記正極と前記負極間に位置する電解質を含むセパレータとを備えるセルを有し、前記正極及び前記負極の少なくとも一方が上記非水系二次電池用電極であることを特徴とする非水系二次電池が提供される。
本発明の非水系二次電池用電極によると、電極が集電体を複数枚含むため、活物質層をより厚くでき、そのため高容量の非水系二次電池を提供可能である。また、集電体群中の少なくとも1枚の集電体が、樹脂フィルムと導電層とを備えるため、異常発熱時にこの集電体が溶断することにより電極が破損して、異常箇所の電流を遮断可能な、安全性の高い非水系二次電池を提供可能である。
また、集電体群中、最も外側にある2枚の集電体が、樹脂フィルムと導電層とを備える場合、高容量で、かつより安全性の高い非水系二次電池を提供可能である。
更に、活物質層に含まれる活物質の単位面積当たりの重量が、15〜100mg/cm2×前記集電体の枚数である場合、より高容量で、かつ安全性の高い非水系二次電池を提供可能である。
また、集電体群中の少なくとも1枚の集電体が、凹部及び/又は凸部を1つ以上有する3次元構造領域を備える場合、平坦な集電体を使用した電極に比べて、集電体から離れた部位に存在する活物質をも効率的に充放電反応に使用できる。そのため、理論容量と実容量とを近接できるので、同じ活物質の量であれば、従来よりも大きな実容量を得られる非水系二次電池用電極及び非水系二次電池を提供できる。
更に、セルが、正極、セパレータ及び負極の積層方向に対して、複数備えられ、1つのセル中の正極が隣接する他のセルの正極を、及び/又は、1つのセル中の負極が隣接する他のセルの負極を兼ねる場合、よりエネルギー密度の高い非水系二次電池を提供できる。
実施例1の正極の概略断面図である。 3次元構造領域を備えた集電体の概略要部平面図及び断面図の例である。 3次元構造領域及び開口を備えた集電体の概略要部平面図及び断面図の例である。
(非水系二次電池用電極)
電極は、活物質層と、活物質層の厚さ方向に前記活物質層を介して積層された少なくとも2枚の集電体からなる集電体群とを備えている。ここで、電極は、正極、負極、又は正極及び負極を意味する。また、活物質層は、正極の場合、正極活物質層であり、負極の場合、負極活物質層である。
(1)集電体群
集電体群は、正極及び負極の集電体群として使用可能である。集電体群は、正極及び負極のどちらか一方に使用でき、両方に使用してもよい。また、集電体群を使用する非水系二次電池としては、リチウムイオン二次電池、リチウム金属二次電池等が挙げられる。この内、集電体群を正極及び負極の両方に使用可能なリチウムイオン二次電池が好ましい。
集電体群を構成する集電体数は、少なくとも2枚である。集電体数の上限は、集電をとることができさえすれば特に限定されないが、好ましくは2〜3枚である。
集電体の厚さは、0.01〜0.1mmの範囲であることが好ましい。厚さが0.01mmより薄い場合、活物質材の担持性を十分確保できないことがある。0.1mmより厚い場合、二次電池に占める集電体の体積割合が大きくなるため、電池容量を大きくできないことがある。より好ましい厚さは、0.02〜0.05mmの範囲である。
集電体は、十分な集電性を確保する観点から、0.1Ω/□以下のシート抵抗であることが好ましい。より好ましいシート抵抗は、0.05Ω/□以下である。
集電体群中の少なくとも1枚の集電体は、樹脂フィルムと、その少なくとも片面に積層された導電層とから構成されている。
(a)樹脂フィルム及び導電層
樹脂フィルムは、特に限定されないが、電池に安全性を付与する観点から、温度上昇時において熱変形する樹脂材料のフィルムを使用することが好ましい。そのような樹脂材料として、例えば、熱変形温度が150℃以下である、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン(PS)等が挙げられる。
樹脂フィルムには、一軸延伸、二軸延伸又は無延伸等のいずれかの方法で製造した樹脂フィルムを使用することもできる。
樹脂フィルムの厚さは、0.01〜0.1mmの範囲であることが好ましい。厚さが0.01mmより薄い場合、活物質の担持性を十分確保できないことがある。0.1mmより厚い場合、二次電池に占める集電体の体積割合が大きくなるため、電池容量を大きくできないことがある。より好ましい厚さは、0.015〜0.05mmの範囲である。
正極側の導電層は、アルミニウム、チタン又はニッケルの層を用いることが好ましく、負極側の導電層は、銅又はニッケルの層を用いることが好ましい。
導電層の厚さは、導電性を確保できれば特に限定されないが、通常0.002〜0.01mmの範囲である。
導電層の形成方法としては、特に限定されず、蒸着、スパッタリング、電解めっき、無電解めっき、貼り合わせ等の方法、及びこれらの方法の組み合わせからなる方法が挙げられる。
樹脂フィルムと導電層とを備える集電体は、集電体群中、最も外側にある2枚であることが好ましい。異常発熱は、主に電極表面で生じる(例えば、正極と負極との短絡)ため、電極表面に近い側の集電体が樹脂フィルムと導電層とを備えていれば、より効果的に異常発熱の発生を抑制できる。
(b)開口
集電体群中の全ての集電体又は1枚以外の集電体が、1つ以上の開口を有している。開口を形成することで、集電体を複数枚設けても、集電体間の活物質からのリチウムイオンの拡散が阻害されることを防止できるので、より充放電効率の良好な電池を提供可能である。開口の数は、集電体の単位面積当たり、1〜1000個/cm2の範囲であることが好ましい。開口の平面形状は、特に限定されず、円形、楕円形、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形以上の多角形、星型、不定形等が挙げられる。この内、形成が容易である観点から、円形及び四角形が好ましい。開口の最大長さは、小さ過ぎるとリチウムイオン拡散阻害の防止効果が小さくなり、大き過ぎると集電体の強度が低下することがある。従って、1〜1000μmの範囲であることが好ましく、5〜300μmの範囲であることがより好ましい。なお、最大長さは、平面形状が円形の場合、直径に、四角形の場合、対角線の長さに対応する。
(c)3次元構造領域
集電体群中の少なくとも1枚の集電体は、凹部及び/又は凸部を1つ以上有する3次元構造領域を備えていてもよい。集電体が3次元構造領域を備えることで、活物質層を厚くしても充放電効率の高い電極を提供できる。
3次元構造領域は、それを含む集電体面の半分以上を占めることが好ましい。半分以上を占めることにより、その上に形成される活物質層中の活物質を充放電反応に効率よく使用できる。3次元構造領域が集電体面に占める割合の上限は、全面である。但し、集電体は、電気を取り出すための端子がいずれかの端部に設けられるため、その端部から2〜20mmの範囲の幅で平坦になっていることが好ましい。従って、充放電効率と、端子を形成する領域の必要性との観点から、80〜98%の範囲で3次元構造領域が集電体面を占めていることが好ましい。
3次元構造領域は、集電体に凹部及び/又は凸部が1つ以上形成されている領域を意味している。また、集電体は、凹部のみ備えていてもよく、凸部のみ備えていてもよく、凹部と凸部とを両方備えていてもよい。更に、両方備える場合、凹部と凸部とを交互に並べてもよく、凹部のみの領域と凸部のみの領域とを並べてもよい。
凹部及び凸部は、例えば図2(a)の概略要部平面図及び図2(b)の概略要部断面図に示すように配置されていてもよい。
3次元構造領域中の凹部及び凸部の数(凹部と凸部とが両方形成されている場合は、合計数)は、本発明の効果を阻害しない限り、特に限定されない。例えば、単位面積当たり、1個/cm2以上とすることができる。個数の上限は、3次元構造領域中に形成可能な凹部及び凸部の数であり、例えば、2000個/cm2以下である。より好ましい個数は、1〜1000個/cm2の範囲である。
凹部及び凸部の平面形状は、本発明の効果を阻害しない限り、特に限定されない。例えば、円形(図2(a)参照)、楕円形、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形以上の多角形、星型、不定形等が挙げられる。この内、形成が容易である観点から、円形及び四角形が好ましい。
凹部の最上端の最大長さ及び凸部の最下端の最大長さは、大き過ぎると導電性を向上させる効果が小さくなり、小さ過ぎると活物質層を均一に形成し難くなる。従って、1〜1000μmの範囲であることが好ましく、5〜500μmの範囲であることがより好ましい。なお、最大長さは、例えば、平面形状が円形の場合、直径に、四角形の場合、対角線の長さに対応する。
凹部及び凸部の断面形状は、本発明の効果を阻害しない限り、特に限定されない。例えば、三角形(図2(b)参照)、四角形、部分円等が挙げられる。ここで、凹部及び凸部が部分円である場合、凹部と凸部とを交互に並べることで、波型の断面形状とすることも可能である。
凹部の深さ及び凸部の高さは、小さ過ぎると導電性を向上させる効果が小さくなり、大き過ぎると活物質層を均一に形成し難くなる。従って、50〜1000μmの範囲であることが好ましく、150〜750μmの範囲であることがより好ましい。
更に、凹部の最下点及び凸部の頂点には、図3(a)の概略要部断面図及び図3(b)の概略要部平面図にあるように、開口が形成されていてもよい。なお、開口は、集電体間の活物質からのリチウムイオンの拡散が阻害されることを防止できさえすれば、図3(a)及び(b)以外の箇所に形成されていてもよい。
3次元構造領域は、例えば、雄型と雌型を用いてプレスする方法、パンチング加工方法、ラス加工方法等により形成できる。なお、3次元構造領域の形成は、導電層を形成した後でも、形成する前でもよいが、導電層の形成方法に合わせて適宜選択できる。
(2)電極の構成
電極は、集電体を少なくとも2枚と、活物質層とを備えている。本発明の電極は、複数枚の集電体を含むため、活物質の塗布重量を大きくしても、充放電に寄与しない活物質が存在することを防止できる。例えば、活物質層に含まれる活物質の単位面積当たりの重量を、15〜100mg/cm2×前記集電体の枚数とすることができる。
電極は、例えば集電体が2枚の場合、積層方向に、活物質層/集電体/活物質層/集電体の積層構成、活物質層/集電体/活物質層/集電体/活物質層の積層構成を有しうる。
なお、集電体により活物質層が複数層に区画された場合、区画された活物質層のそれぞれは、同一の厚さを有していても、異なる厚さを有していてもよい。
(a)正極
(i)正極活物質層
正極活物質層に含まれる正極活物質としては、リチウムを含有した酸化物が挙げられる。具体的には、LiCoO2、LiNiO2、LiFeO2、LiMnO2、LiMn24、及びこれら酸化物中の遷移金属の一部を他の金属元素(Co、Ni、Fe、Mn、Al、Mg等)で置換した物、LiMPO4(MはCo、Ni、Mn、Feから選ばれる少なくとも1種以上の元素)で表されるオリビン構造を有する酸化物等が挙げられる。中でもMn及び/又はFeを用いた正極活物質がコストの観点から好ましい。
(ii)その他の添加物
正極活物質層には、層として維持するために、正極活物質以外に、結着材が含まれていてもよい。
結着材としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルピリジン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系ポリマー、スチレンブタジエンゴム等が挙げられる。
正極活物質層には、他に導電材や増粘材が含まれていてもよい。
導電材としては、化学的に安定なものを使用することが好ましい。具体的には、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト(天然黒鉛、人造黒鉛)、炭素繊維等の炭素質材料や導電性金属酸化物等が挙げられる。
増粘材としては、例えば、ポリエチレングリコール類、セルロース類、ポリアクリルアミド類、ポリN−ビニルアミド類、ポリN−ビニルピロリドン類等が挙げられる。
結着材、増粘材、導電材の混合比は、混合する結着材、増粘材、導電材の種類により異なるが、正極活物質100重量部に対して、結着材は1〜50重量部程度、増粘材は0.1〜20重量部程度、導電材は0.1〜50重量部程度である。結着材が、1重量部程度より少ないと結着能力が不十分となることがあり、50重量部程度より多いと正極内に含まれる活物質量が減り、正極の抵抗又は分極等が大きくなって放電容量が小さくなることがある。また、増粘材が、0.1重量部程度より少ないと増粘能力が不十分となることがあり、20重量部程度より多いと正極内に含まれる活物質量が減り、正極の抵抗又は分極等が大きくなって放電容量が小さくなることがある。更に、導電材が0.1重量部程度より少ないと、正極の抵抗又は分極等が大きくなって放電容量が小さくなることがあり、50重量部程度より多いと正極内に含まれる活物質量が減ることにより正極としての放電容量が小さくなることがある。
(b)負極
(i)負極活物質層
負極活物質層に含まれる負極活物質としては、天然黒鉛、粒子状(鱗片状、塊状、繊維状、ウイスカー状、球状、破砕状等)の人造黒鉛、あるいは、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ粉末、等方性ピッチ粉末等の黒鉛化品等に代表される高結晶性黒鉛、樹脂焼成炭等の難黒鉛化炭素等が挙げられる。これら負極活物質は、1種のみからなっていてもよく、2種以上混合してもよい。また、錫の酸化物、シリコン系の負極活物質等の容量の大きい合金系の材料も使用可能である。
(ii)その他の添加物
負極活物質層には、正極活物質層と同様に、結着材、導電材、増粘材等の他の添加物が含まれていてもよい。これら他の添加物は、正極活物質層の欄に記載した物をいずれも使用できる。
(c)形成方法
電極は、例えば、活物質及び任意にその他の添加物を含むペーストを集電体上に塗布し、次いで、他の集電体を塗膜上に載置した後に塗膜を乾燥させ、ペーストを他の集電体上に塗布し、得られた塗膜を乾燥させる手順を繰り返し、最後にプレスする方法により形成できる。
上記以外の方法として、
(i)集電体の両面に塗膜を形成して両面塗工集電体を得、これとは別に集電体の片面に塗膜を形成して片面塗工集電体を得、片面塗工集電体の未塗工面に両面塗工集電体を載置し、プレスする方法、
(ii)片面塗工集電体の未塗工面に塗膜を形成し、形成した塗膜上に他の片面塗工集電体の未塗工面を載置し、プレスする方法、
(iii)片面塗工集電体の未塗工面に塗膜を形成し、形成した塗膜上に未塗工集電体を載置し、未塗工集電体の未塗工面に塗膜を形成し、プレスする方法、
(iv)所定の大きさの型内に、集電体群を配置し、型にペーストを充填し、ペーストを乾燥させ、型から取り出して、もしくは取り出さずにプレスする方法
等が挙げられる。
また、ペーストの塗布と乾燥を繰り返すことにより、活物質層自体を厚くすることも可能である。更に、乾燥後に、電極特性向上のためにプレスしてもよい。
活物質層は、集電体全面を覆っていてもよく、端子を形成する部位を除く集電体領域を覆っていてもよい。また、集電体の両面に活物質層を形成してもよい。更に、活物質層を片面に備えた集電体を2枚形成し、2枚の集電体の活物質層未形成の面同士を貼り合わせることで、両面に活物質層を備えた電極を得てもよい。
(3)非水系二次電池
非水系二次電池は、正極、負極、及び前記正極と前記負極間に位置するセパレータと、電解質とを備えるセルを有する。
(a)電極
正極及び負極の少なくとも一方は、上記非水系二次電池用電極である。
正極及び負極の両方が、上記非水系二次電池用電極であってもよく、どちらか一方が、上記非水系二次電池用電極であってもよい。
上記非水系二次電池用電極以外の電極としては、平坦な集電体(金属箔、導電層と樹脂フィルムとの積層体等)と、その上に形成された活物質層とからなる、公知の電極が挙げられる。
(b)セパレータ
セパレータは、例えば、電気絶縁性の合成樹脂繊維、ガラス繊維、天然繊維等の不織布、織布又は微多孔質膜等の中から適宜選択可能である。なかでもポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、アラミド系樹脂、セルロース系樹脂等の不織布、微多孔質膜が品質の安定性等の点から好ましい。これら合成樹脂の不織布、微多孔質膜では電池が異常発熱した場合に、セパレータが熱により溶解し、正負極間を遮断する機能を付加したものもあり、安全性の観点からこれらも好適に使用することができる。
セパレータの厚さは特に限定されないが、必要量の電解液を保持することが可能で、かつ正極と負極との短絡を防ぐ厚さがあればよい。例えば、10〜1000μm程度であり、好ましくは20〜50μm程度である。また、セパレータを構成する材質は、透気度が1〜500秒/cm3であることが、低い電池内部抵抗を維持しつつ、電池内部短絡を防ぐだけの強度を確保できるため好ましい。
セパレータの形状及び大きさは特に限定されるものではなく、例えば、正方形又は長方形等の矩形、多角形、円形等種々の形状が挙げられる。更に、正極及び負極とともに積層させた場合に、正極よりも大きいことが好ましく、なかでも、正極よりもやや大きく、負極よりもやや小さな相似形であることが好ましい。
(c)電解質
電解質は、一般に、有機溶媒と電解質塩とを含む電解液が使用される。
有機溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)とエチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート類と、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート類、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のフラン類、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、ギ酸メチル、酢酸メチル等が挙げられる。これら有機溶媒は、2種以上混合してもよい。
電解質塩としては、ホウフッ化リチウム(LiBF4)、リンフッ化リチウム(LiPF6)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、トリフルオロ酢酸リチウム(LiCF3COO)、トリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム(LiN(CF3SO22)等のリチウム塩が挙げられる。これら電解質塩は、2種以上を混合してもよい。
また、上記電解液をポリマーマトリックス中に保持したゲル電解質や、イオン液体からなる電解質を用いることも可能である。
(d)セル
電池は、正極、セパレータ及び負極の積層方向に対して、複数のセルを備えていてもよい。この場合、1つのセル中の正極が隣接する他のセルの正極を、及び/又は、1つのセル中の負極が隣接する他のセルの負極を兼ねることが可能である。兼ねることで、正極及び/又は負極を新たに設けるスペースを削減できるので、より高エネルギー密度の電池を提供できる。
更に、電極を構成する集電体群の内、最表面側の集電体が、前記樹脂フィルムと導電層とを備える集電体であることが好ましい。この電極を使用すれば、電池内部で異常発熱が生じた際に、樹脂フィルムの溶断に伴う電極破損による電流遮断機能を、より効果的に発現可能であるため、より安全性の高い電池を提供できる。
(e)その他
電池は、外装缶や樹脂フィルムからなる袋体に保持されていてもよい。
外装缶には、金属製の缶、例えば鉄にニッケルメッキが施された材料を用いるのが好ましい。これは、外装缶としての強度を保つのに、安価で達成できるからである。その他の材料としては、たとえば、ステンレススチール、アルミニウム等からなる缶でもよい。また、外装缶の形状は薄い扁平筒型、円筒型、角筒型等いずれでもよいが、大型リチウム二次電池の場合は組電池として使用することが多いため薄い扁平筒型または角筒型であるのが好ましい。
以下、実施例により具体的に本発明を説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
実施例1
この実施例では図1の概略断面図に示す正極を含む電池を作製した。図1中、A及びCは上下正極集電体、Bは中心正極集電体、Dは正極活物質層を意味する。なお、上下集電体は3次元構造及び開口を有しているが、図1では図示の簡略化のために省略している。
正極活物質としてLiFePO4を100重量部、導電材(電気化学工業社製デンカブラック)を10重量部、結着材としてPVDF(クレハ社製KFポリマー(登録商標))を10重量部、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと称する)を用い正極活物質層形成用のペーストを作製した。
正極の上下正極集電体A及びCには、6.5μm厚アルミニウム箔/20μm厚ポリオレフィン系樹脂層/6.5μm厚アルミニウム箔を積層してなるラミネートフィルムを、凹部の最下点及び凸部の頂点に開口が形成されるように3次元形状に加工したものを使用した(平面形状:長さ250mm、幅150mmの長方形)。図3(a)に正極集電体の概略要部断面図の一部を、図3(b)に概略要部平面図の一部を示す。また、3次元構造領域及び開口の概要を下記する。
・凹部と凸部の合計数:73500個(単位面積当たりの個数は200個/cm2
・凹部及び凸部の平面形状:円
・開口の平面形状:円
・凹部及び凸部の断面形状:三角形
・凹部の深さ及び凸部の高さ:200μm
・凹部の最上端及び凸部の最下端の直径:300μm
・開口の直径:200μm
・平面視長さ方向の端部から幅5mmの範囲は凹部及び凸部、開口の存在しない平面である
中心正極集電体Bには、平板状の厚さ20μmアルミニウム箔を用いた。
図3(a)及び(b)中、1は樹脂フィルム、2は導電層、3は凹部、4は凸部、5は開口、aは凹部の深さ及び凸部の高さ、bは凹部の最上端及び凸部の最下端の直径、cは最近接の凹部の最下点と凸部の頂点との平面視での間隔、dは開口の直径を意味する。
上記の正極ペーストを、正極集電体A〜Cの両面に塗布し、塗布された正極集電体A〜Cを積層し、十分に乾燥した後、プレスすることで正極活物質層を備えた正極を得た(正極塗工部サイズ:長さ200mm×幅150mm、単位面積当たりの平均活物質重量:約110mg/cm2)。
次に、負極活物質として中国産の天然黒鉛(平均粒径15μm、d002=0.3357nm、BET比表面積3m2/g)を100重量部、結着材として上記PVDFを12重量部、溶剤としてNMPを用い負極活物質層形成用のペーストを作製した。このペーストを、負極集電体としての銅箔の両面に塗布し、十分に乾燥した後、プレスすることで負極活物質層を備えた負極を得た(負極塗工部サイズ:長さ205mm×幅158mm)。
長さ205mm、幅158mm、厚さ36μmのアラミド系樹脂の不織布(日本バイリーン社製、200℃での熱収縮率1.0%以下、以下、アラミド系樹脂層)をセパレータとして、セパレータ、正極及び負極を、負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極の順で積層することで、電池要素を得た。更に、それぞれの正極(3枚の正極集電体)及び負極にタブを溶接し、得られた電池要素を、缶内に挿入した。
なお、熱収縮率は、次のように決定した。まず、樹脂フィルム上に50mm以上の間隔を空けて2つのポイントを付け、両者のポイント間距離をノギスを用いて測定した。その後、15分間、200℃で加熱処理を行った後に、再度、同じポイント間距離を測定し、加熱処理前後の測定値から熱収縮率を求めた。この方法に基づき、樹脂フィルムの縦方向及び横方向について、それぞれ3つ以上のポイント間距離を測定し、各々の測定結果から算出された熱収縮率の平均値を縦、横それぞれの熱収縮率とし、縦、横いずれか大きい方の値を最終的な熱収縮率として決定した。このとき、樹脂フィルムの縦方向及び横方向のそれぞれについて、少なくとも、樹脂フィルムの端部から10%以内の2点と、樹脂フィルムの端部から50%前後の1点を、ポイント間距離の測定箇所として選定した。
電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)を体積比で1:1になるように混合した溶媒に1MのLiPF6を溶解したものを用いた。この電解液を、缶内に注液し、減圧下にて保持して、大気圧に戻した後、蓋の外周を封止して電池を作製した。
比較例1
上下正極集電体として用いた、6.5μm厚アルミニウム箔/20μm厚ポリオレフィン系樹脂層/6.5μm厚アルミニウム箔を積層してなるラミネートフィルムに、3次元形状の加工及び開口の形成をしていないこと以外は実施例1と同様に行った。
比較例2
上下正極集電体を用いず、中心正極集電体として、6.5μm厚アルミニウム箔/20μm厚ポリオレフィン系樹脂層/6.5μm厚アルミニウム箔を積層してなるラミネートフィルムを、凹部の最下点及び凸部の頂点に開口が形成されるように3次元形状に加工したものを用いること以外は実施例1と同様に行った。ただし、正極の単位面積当たりの活物質重量が実施例1の正極と等しくなるように作製した。
(電池特性評価)
実施例1及び比較例1〜2の電池を、以下の充放電試験により評価した。
(充放電試験)
試験条件
充電:充電電流0.2C、終止電圧3.5Vで定電流定電圧充電し、20時間充電後又は充電電流が0.02Cまで減衰後に充電終了
放電:放電電流0.2C、0.5C、1Cでそれぞれ定電流放電し、終止電圧2.0V到達後に放電終了
上記条件で充放電試験を行った。2.0Vまで放電を行った時間をもとに、放電電流1.0Cと0.2Cの際の放電容量を算出した。以下の表1に0.2C時の放電容量と、それに対する1.0C時の放電容量の割合を示す。
表1から、0.2C時の放電容量、放電容量の割合(1.0C容量/0.2C容量)共に、実施例1の電池が他の電池より大きいこと、3次元形状加工及び開口形成を施した上下正極集電体の配置が電池特性向上に効果的であることが判明した。
(電池安全性評価)
上記充放電試験後の実施例1の電池を、以下の釘刺し試験により評価した。
(釘刺し試験)
上記充放電試験後に満充電状態とし、2.5mmφの釘を用いた釘刺し試験での挙動を観測したところ、電池の膨張・破裂・発火なきことが確認でき、安全性の高い電池であることが判明した。
A及びC:上下正極集電体、B:中心正極集電体、D:正極活物質層、1:樹脂フィルム、2:導電層、3:凹部、4:凸部、5:開口、a:凹部の深さ及び凸部の高さ、b:凹部の最上端及び凸部の最下端の直径、c:最近接の凹部の最下点と凸部の頂点との平面視での間隔、d:開口の直径

Claims (6)

  1. 非水系二次電池に使用される正極又は負極としての電極であり、
    前記電極が、活物質層と、前記活物質層の厚さ方向に前記活物質層を介して積層された少なくとも2枚の集電体からなる集電体群とを備え、
    前記集電体群中の少なくとも1枚の集電体が、樹脂フィルムと、その少なくとも片面に積層された導電層とから構成され、かつ前記集電体群中の全ての集電体又は1枚以外の集電体が、1つ以上の開口を有することを特徴とする非水系二次電池用電極。
  2. 前記集電体群中、最も外側にある2枚の集電体が、前記樹脂フィルムと導電層とを備える請求項1に記載の非水系二次電池用電極。
  3. 前記活物質層に含まれる活物質の単位面積当たりの重量が、15〜100mg/cm2×前記集電体の枚数である請求項1又は2に記載の非水系二次電池用電極。
  4. 前記集電体群中の少なくとも1枚の集電体が、凹部及び/又は凸部を1つ以上有する3次元構造領域を備える請求項1〜3のいずれか1つに記載の非水系二次電池用電極。
  5. 正極、負極、及び前記正極と前記負極間に位置する電解質を含むセパレータとを備えるセルを有し、前記正極及び前記負極の少なくとも一方が請求項1〜4のいずれか1つに記載の非水系二次電池用電極であることを特徴とする非水系二次電池。
  6. 前記セルが、正極、セパレータ及び負極の積層方向に対して、複数備えられ、1つのセル中の正極が隣接する他のセルの正極を、及び/又は、1つのセル中の負極が隣接する他のセルの負極を兼ねる請求項5に記載の非水系二次電池。
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