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JP2014072301A - 基板搬送用キャリア - Google Patents

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JP2014072301A
JP2014072301A JP2012216051A JP2012216051A JP2014072301A JP 2014072301 A JP2014072301 A JP 2014072301A JP 2012216051 A JP2012216051 A JP 2012216051A JP 2012216051 A JP2012216051 A JP 2012216051A JP 2014072301 A JP2014072301 A JP 2014072301A
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Makoto Sawada
澤田  真
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Fujifilm Corp
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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Abstract

【課題】リフロー処理後も粘着層が良好な剥離性を示す基板搬送用キャリアを提供する。
【解決手段】基板の搬送に用いられ、基板の下面と剥離可能に密着する粘着層と、粘着層が固定された支持体とを備える基板搬送用キャリアであって、粘着層が、シリコーン樹脂を含有する塗料を硬化させて形成される層であり、粘着層の加熱による重量減少率が1.5%以下であることを特徴とする基板搬送用キャリア。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板搬送用キャリアに関する。
従来、電子部品が実装されるプリント配線基板は、あらゆる電子機器に使用されている。一般に、プリント配線基板は、表面に導体パターンを備えており、近年、電子機器の小型化、軽量化に対応すべく、さまざまなプリント配線基板が提供されている。
プリント配線基板の中には、フィルム状の絶縁基板表面に導体パターンを備え、基板自体の曲げを可能にしたフレキシブルプリント配線基板(Flexible Printed Circuits:FPC)がある。
FPCは、薄いフィルム状の基板であるため、単体では、ねじれや反りが生じやすい。そこで、FPCに電子部品実装や、薬品洗浄、プラズマ処理等をする場合、基板搬送用キャリアという治具が用いられる。基板搬送用キャリアは、概略的には、FPC等の基板と剥離可能に密着する粘着層と、この粘着層が固定されたリジッドな支持体とを有する。
例えば、特許文献1の[0021]および[0022]には、(実施例2)として、付加硬化型液状シリコーンゴム組成物を、180℃で5分間加熱して粘着性シリコーンゴム層を形成した薄型基板用固定治具が具体的に開示されている。
特開平7−22795号公報
本発明者は、特許文献1に具体的に開示された基板搬送用キャリアを用いて、リフロー処理時におけるFPCへの電子部品の実装処理を行なった。
その結果、リフロー処理後、粘着層の粘着力が過大となりFPCの剥離性が劣り、これにより、粘着層から剥がした実装処理後のFPCに反りやたわみ等が生じたり、また、この反りやたわみによって、FPCに実装された電子部品が破損したりする場合があることが分かった。この場合、FPCの歩留まりの低下を招き、生産性が低下する。
本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、リフロー処理後も粘着層が良好な剥離性を示す基板搬送用キャリアを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、加熱による重量減少率が特定範囲である場合には、複数回のリフロー処理後においても、粘着層が良好な剥離性を示すことを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(7)を提供する。
(1)基板の搬送に用いられ、基板の下面と剥離可能に密着する粘着層と、粘着層が固定された支持体とを備える基板搬送用キャリアであって、粘着層が、シリコーン樹脂を含有する塗料を硬化させて形成される層であり、粘着層の加熱による重量減少率が1.5%以下であることを特徴とする基板搬送用キャリア。
(2)粘着層が、付加反応またはラジカル反応により架橋可能なシリコーン樹脂を含有する塗料を硬化させて形成される層であり、粘着層中の全シロキサン単位におけるT単位が、硬化後に増加し、その増加分が1〜20モル%である(1)に記載の基板搬送用キャリア。
(3)硬化の際に、温度200℃以上で焼成される、(1)または(2)に記載の基板搬送用キャリア。
(4)付加反応が、ヒドロシリル化反応である、(2)または(3)に記載の基板搬送用キャリア。
(5)ラジカル反応が、過酸化物によるラジカル反応または活性エネルギー線によるラジカル反応である、(2)または(3)に記載の基板搬送用キャリア。
(6)基板の搬送に用いられ、基板の下面と剥離可能に密着する粘着層と、粘着層が固定された支持体とを備える基板搬送用キャリアの製造方法であって、付加反応またはラジカル反応により架橋可能なシリコーン樹脂を含有する塗料を硬化させて粘着層を形成し、粘着層中の全シロキサン単位におけるT単位が、硬化後に増加し、その増加分が1〜20モル%である、基板搬送用キャリアの製造方法。
(7)硬化の際に、温度200℃以上で焼成される、(6)に記載の基板搬送用キャリアの製造方法。
本発明によれば、リフロー処理後も粘着層が良好な剥離性を示す基板搬送用キャリアを提供することができる。
本発明の基板搬送用キャリアの好適態様を示す斜視図である。
〔基板搬送用キャリア〕
図1は、本発明の基板搬送用キャリアの好適態様を示す斜視図である。基板搬送用キャリア10は、被搬送物である基板(図示せず)と剥離可能に密着する粘着層12と、粘着層12が固定された支持体14とを備える。なお、被搬送物である基板としては、例えば、シート状のプリント配線基板が挙げられ、その具体例としては、FPCが挙げられるが、これに限定されるものではない。
基板搬送用キャリア10によれば、基板の一面を粘着層12の表面に密着させることで、基板の位置を保持し、反りやねじれ等を抑制しつつ基板をリフロー炉等に搬送し、基板に対して各種処理を施すことができる。そして、搬送終了後(各種処理終了後)、粘着層12から基板が剥がされる。
以下、基板搬送用キャリア10の各構成部材(支持体、粘着層)について、より詳細に説明する。
<支持体>
支持体14は、粘着層12を支持し、粘着層12の反りやねじれ等を抑制する。
支持体14は、例えば、金属または金属酸化物で構成され、具体的には、例えば、金属支持体、金属酸化物支持体、またはこれらの基板の積層体などが挙げられる。
金属支持体の種類は特に限定されず、例えば、アルミニウム基板、鋼板、銅基板、シリコン基板などが挙げられる。金属酸化物支持体の種類も特に限定されず、例えば、ガラス基板、石英基板、アルミナ基板などが挙げられる。
支持体14は、一般的に剛性が高く、曲げや変形などを起こしにくい。より具体的には、支持体14のヤング率は、20〜1000GPa程度であることが好ましく、30〜500GPa程度であることがより好ましい。
なお、ヤング率は、JIS R 1602に準拠して測定した値である。
支持体14の長さ、および、幅は、被搬送物である基板の大きさに応じて適宜調整できる。また、支持体14の厚さも特に限定されないが、ハンドリング性、および、粘着層12のの反りやねじれなどを抑制する観点から、0.5〜100mm程度であることが好ましい。
<粘着層>
粘着層12は、その表面に配置される基板と剥離可能に密着できる層(樹脂層)である。粘着層12は、その表面上に密着された基板の位置を保持し、基板の反りやねじれを防止する。
通常、粘着層12と支持体14との間の密着力は、粘着層12とその表面に配置される基板(例えば、FPC)との間の密着力よりも高い。結果として、粘着層12の剥離を生じさせることなく、基板を粘着層12から容易に剥離できる。
粘着層12の厚さは、その上に配置される基板の種類などに応じて適宜設定されるが、耐熱性、耐薬品性、剥離性、および、電子部品の基板への実装性能観点から、0.1〜1000μmが好ましく、10〜500μmがより好ましい。
このような粘着層12は、シリコーン樹脂を含有する塗料(以下、「粘着層形成用塗料」ともいう)を硬化させて形成される層であり、例えば、シート状に成形され、付加反応またはラジカル反応により架橋可能なシリコーン樹脂を含有する塗料を硬化させて形成される層であるのが好ましい。
このとき、粘着層12を支持体14上に固定する方法は特に限定されず、例えば、予め硬化させて形成された粘着層12を支持体14に密着または接着させて固定する方法;シリコーン樹脂を含有する塗料を支持体14上に塗布し、これを硬化させて粘着層12を形成しつつ、支持体14に固定する方法;等が挙げられ、なかでも、粘着層12と支持体14との密着性が優れる点で、塗料を塗布する方法が好ましい。なお、塗布方法としては、例えば、バーコート法、スピンコート法、ナイフコート法、ドクターブレード法、ブレードコート法等が挙げられる。
ところで、付加反応またはラジカル反応により架橋可能なシリコーン樹脂を含有する塗料を硬化させる際には、例えばオーブン等を用いて、焼成するのが好ましい。このとき、焼成条件としては、焼成温度は200℃以上であるのが好ましく、200〜290℃であるのがより好ましく、260〜290℃であるのがさらに好ましい。
また、焼成時間は、1〜20時間であるのが好ましく、2〜10時間であるのがより好ましい。
ここで、シリコーン樹脂の基本構成単位であるシロキサン単位について説明する。シロキサン単位は、メチル基などの1価の有機基がケイ素原子(Si)に何個結合しているかで分類され、通常、M単位、D単位、T単位およびQ単位の4種がある。
M単位は、M環境Siとも呼ばれ、有機基が3つ結合した1官能性のシロキサン単位であり、式RSiO1/2で表される(式中のRは、メチル基などの1価の有機基を示す。以下、本段落において同様)。
D単位は、D環境Siとも呼ばれ、有機基が2つ結合した2官能性のシロキサン単位であり、式RSiO2/2で表される。
T単位は、T環境Siとも呼ばれ、有機基が1つ結合した3官能性のシロキサン単位であり、式RSiO3/2で表される。
Q単位は、Q環境Siとも呼ばれ、有機基が1つも結合していない4官能性のシロキサン単位であり、式SiO4/2で表される。
そして、本発明においては、粘着層12中の全シロキサン単位におけるT単位が、上記焼成等による上記硬化後に増加し、その増加分が1〜20モル%である。これにより、リフロー処理後における粘着層12の剥離性が優れる。また、この効果がより優れるという理由から、T単位の増加分が、3〜15モル%であるのが好ましく、5〜15モル%であるのがより好ましい。
粘着層12を形成するための塗料が含むシリコーン樹脂は、例えば、ポリジメチルシロキサンのようにD単位で構成され、必ずしもT単位を含まない。しかしながら、硬化の際に、例えば、上述した条件での焼成を経ることによって分解架橋が生じて、T単位が生成し、増加すると考えられる。
T単位による架橋構造は、一般的なシリコーンゴムにおけるC−C結合による架橋構造と比較して剛直であり、一方、ガラス材料に含まれるようなシリカ骨格であるQ単位による架橋構造と比較して柔軟性がある。
このようなT単位を、硬化後に上記範囲で増加させることで、粘着層12において、良好な剥離性等の効果が得られるものと推測される。
また、本発明においては、硬化後の粘着層12中の全シロキサン単位におけるT単位の比率が、3〜30モル%であるのが好ましく、3〜20モル%であるのがより好ましく、5〜20モル%であるのがさらに好ましい。上記T単位の比率がこの範囲であれば、リフロー処理後における粘着層12の剥離性がより優れる。
なお、本発明においては、粘着層12中の全シロキサン単位における各単位の比率は、29Si CP/MAS NMR測定を実施し、得られたM単位、D単位、T単位、Q単位の各スペクトル面積を比較することにより算出される。
そして、本発明においては、粘着層12は、上述したように、硬化の際に分解が生じているため、加熱による重量減少率が低く、これにより、リフロー処理後における粘着層12の剥離性が優れる。
具体的には、粘着層12の加熱による重量減少率は、1.5%以下であり、1.2%以下が好ましく、1.0%以下であるのがより好ましい。また、下限値は特に限定されず、0%以上であるのが好ましい。
なお、本発明において、粘着層12の重量減少率は、粘着層12を、大気雰囲気下(100mL/分)で、昇温速度10℃/分で30℃から260℃まで昇温し、260℃で5時間保持した際の重量減少率であり、重量減少率の測定には、例えば、TG−DTA装置(TG/DTA7200、エスアイアイナノテクノロジー社製)が用いられる。
次に、粘着層12の好適態様について説明する。
粘着層12は、上述したように、付加反応またはラジカル反応によりシリコーン樹脂を含有する塗料(粘着層形成用塗料)を硬化させて形成されるものであれば特に限定されないが、後述する付加反応型シリコーン系粘着剤、または、ラジカル反応型シリコーン系粘着剤を硬化させて形成されるものであるのが好ましい。
まず、付加反応型シリコーン系粘着剤について説明する。
上記付加反応型シリコーン系粘着剤は、通常、不飽和基を有するベース樹脂と、ヒドロシリル基(Si−H基)を有するシロキサン系架橋剤とを含有する。このような付加反応型シリコーン系粘着剤においては、上記ベース樹脂が有する不飽和基と、上記架橋剤が有するSi−H基との付加反応によって架橋が進行して網状の構造が形成される。
上記ベース樹脂は、例えば、有機基を有するオルガノアルコキシシラン等を加水分解した後に脱水縮合反応を行うことにより得られる網状オルガノポリシロキサンと、有機基を有する直鎖状ジオルガノポリシロキサンとの混合物である。
ここで、有機基としては、網状オルガノポリシロキサンおよび直鎖状ジオルガノポリシロキサンともに、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基などが挙げられ、メチル基であるのが好ましい。
そして、上記有機基の一部が、ビニル基、ヘキセニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、オクテニル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルメチル基、(メタ)アクリロイルプロピル基、シクロヘキセニル基などの不飽和基に置換されており、工業的に入手が容易であるという理由から、ビニル基が好ましい。
なお、網状オルガノポリシロキサンと直鎖状ジオルガノポリシロキサンとの配合比率は、例えば、前者100質量部に対して、後者が250質量部以下であるのが好ましい。
上記架橋剤は、Si−H基を有するシロキサン系架橋剤であり、例えば、分子中に少なくとも2個のSi−H基を有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンが挙げられる。 このポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、ケイ素原子に結合した有機基を有するが、この有機基としては、上記ベース樹脂において説明したものと同様のものが挙げられ、メチル基が好ましい。また、シロキサン骨格構造は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよいが、直鎖状が好ましい。
上記付加反応型シリコーン系粘着剤としては、市販品を用いることができ、具体的には例えば、信越化学工業社製のX−40−3068、X−40−3103、X−40−3104、X−40−3102、X−40−3229、KR−3700、X−40−3098、東レ・ダウコーニング社製のSD 4560 PSA、SD 4570 PSA、SD 4580 PSA、SD 4584 PSA、SD 4585 PSA、SD 4587 L PSA等が挙げられる。
上記付加反応型シリコーン系粘着剤は、通常、固形分が30〜70質量%程度の有機溶剤溶液として市販されている。
上記付加反応型シリコーン系粘着剤には、硬化触媒が併用されるのが好ましい。上記硬化触媒は、上記ベース樹脂の不飽和基と上記架橋剤のSi−H基とのヒドロシリル化反応を促進させるために使用される。
上記硬化触媒としては、例えば、白金系の触媒が挙げられ、その具体例としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、塩化白金酸とアルコール溶液との反応物、塩化白金酸とオレフィン化合物との反応物、塩化白金酸とビニル基含有シロキサン化合物との反応物、白金−オレフィン錯体、白金−ビニル基含有シロキサン錯体、白金−リン錯体等が挙げられる。
このような硬化触媒としては、市販品を用いることができ、具体的には、例えば、東レ・ダウコーニング社製のSRX−212、信越化学工業製のCAT−PL−50Tなどが挙げられる。
上記硬化触媒の配合量は、上記付加反応型シリコーン系粘着剤における固形分(上記ベース樹脂の合計量)に対して、白金分として、0.05〜1.5質量%であるのが好ましく、0.1〜1.0質量%であるのがより好ましい。
次に、ラジカル反応型シリコーン系粘着剤について説明する。
上記ラジカル反応型シリコーン系粘着剤は、例えば、ポリジメチルシロキサンの長鎖の重合体と、3次元構造のシリコーンレジンとの混合物であるベース樹脂を含有する。このベース樹脂を架橋させるため、過酸化物が併用されるのが好ましい。この場合、上記過酸化物から発生したラジカルが、上記重合体が有するSi−CH基の水素を引き抜き、生成したSiCHラジカルどうしが結合して架橋反応が進行する。
上記ラジカル反応型シリコーン系粘着剤としては、市販品を用いることができ、具体的には、例えば、東レ・ダウコーニング社製のSH 4280 PSA、信越化学工業社製のKR−100、KR−101−10(トルエン溶剤型)、KR−120、KR−130、X−40−3287(イソパラフィン溶剤型)等が挙げられる。
上記ラジカル反応型シリコーン系粘着剤は、通常、固形分が30〜70質量%程度のヘキサンやトルエンなどの有機溶剤溶液として市販されており、これに上記過酸化物を添加して使用される。
上記過酸化物としては、例えば、有機過酸化物が挙げられ、その具体例としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、2,4−ジクロロ−ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキシン−3等が挙げられ、なかでも、過酸化ベンゾイルが好ましい。
上記過酸化物の配合量は、上記ラジカル反応型シリコーン系粘着剤100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。
また、上記ラジカル反応型シリコーン系粘着剤においては、上記過酸化物に代えて、活性エネルギー線を照射することによりラジカル反応させて、架橋させてもよい。
活性エネルギー線とは、電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線などの活性光または電子線などを指す。電子線を照射して架橋させる場合、光重合開始剤を必要としないが、紫外線などの活性光を照射して架橋させる場合には、光重合開始剤を存在させることが好ましい。
電子線照射の場合、電子線の加速電圧は、一般的には、130〜300kVが好ましく、150〜250kVがより好ましい。なお、ビーム電流の好ましい範囲は、1〜100mAである。また、照射される電子線の線量は、1〜70Mradが好ましく、2〜20Mradがさらに好ましい。
紫外線照射の場合、照射量としては、適宜選択されるが、光量は、100〜3000mJ/cmが好ましく、500〜2000mJ/cmがより好ましい。
紫外線照射の場合における光重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、α−ジケトン類、α−ジケトンジアルキルアセタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、その他化合物などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記光重合開始剤の配合量は、上記ラジカル反応型シリコーン系粘着剤における上記ベース樹脂100質量部に対して、0.01〜30質量部であるのが好ましく、0.05〜20質量部であるのがより好ましい。
なお、上記付加反応型シリコーン系粘着剤および上記ラジカル反応型シリコーン系粘着剤は、本発明の目的を逸脱しない範囲内で、任意成分として各種の添加剤を含有してもよい。
そして、本発明においては、上記付加反応型シリコーン系粘着剤および上記ラジカル反応型シリコーン系粘着剤を用いた塗料を、上述した焼成条件で焼成等することにより、硬化させて粘着層12を形成させる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<粘着層形成用塗料の調製>
(実施例1、比較例1)
付加反応型シリコーン系粘着剤であるX−40−3229(固形分:60質量%、信越化学工業社製)と、SD 4587 L PSA(固形分:40質量%、東レ・ダウコーニング社製)とを1:1の質量比で混合し、さらに、白金系の硬化触媒(白金触媒)であるCAT−PL−50T(信越化学工業製)を、上記混合物の固形分に対して白金分として0.5質量%となるように添加し、粘着層形成用塗料を調製した。
(実施例2、比較例2)
ラジカル反応型シリコーン系粘着剤であるSH 4280 PSA(固形分:60質量%、東レ・ダウコーニング社製)に対して、過酸化ベンゾイルを1.2質量%となるように添加し、粘着層形成用塗料を調製した。
(実施例3、比較例3)
ラジカル反応型シリコーン系粘着剤であるSH 4280 PSA(東固形分:60質量%、レ・ダウコーニング社製)を粘着層形成用塗料として用いたが、この塗料を後述するようにアルミニウム基板に塗布した後、乾燥焼成する前に、紫外線を光量:1000mJ/cmで照射した。
(比較例4)
特許文献1(特開平7−22795号公報)の段落[0021]に記載された「付加硬化型液状シリコーンゴム組成物」を調製し、これを粘着層形成用塗料とした。
<基板搬送用キャリアの製造>
次に、上記調製した粘着層形成用塗料を、アルミニウム基板(日本軽金属社製、商品名:A3003P−H24、サイズ:500mm×300mm、厚さ:1.5mm)上にブレードコート法により、乾燥焼成後の膜厚が100μmとなるように塗布した。その後、オーブンにて下記第1表に示す焼成条件で乾燥焼成を実施し、アルミニウム基板上に粘着層(サイズ:480mm×280mm、厚さ:100μm)を形成し、基板搬送用キャリアを製造した。
<T単位増加分>
基板搬送用キャリアの粘着層について、上記乾燥焼成の前後で29Si CP/MAS NMR測定を行い、得られたスペクトル面積の比較から、粘着層中の全シロキサン単位における各単位の比率(単位:モル%)を算出し、上記乾燥焼成の前後におけるT単位の差から、T単位の増加分(単位:モル%)を求めた。結果を下記第1表に示す。
<重量減少率>
上記乾燥焼成後の粘着層について、TG−DTA装置(TG/DTA7200、エスアイアイナノテクノロジー社製)を用いて、大気雰囲気下(100mL/分)で、昇温速度10℃/分で30℃から260℃まで昇温し、260℃で5時間保持した際の重量減少率(単位:%)を測定した。結果を下記第1表に示す。
<評価(剥離性)>
基板搬送用キャリアの粘着層上に、フィルム状の絶縁基板の表面に配線パターンが形成されたFPC(サイズ:40mm×15mm)を密着させた。その後、基板搬送用キャリア上のFPCに対して、チップマウンターを使用して電子部品(サイズ:0.6mm×0.3mm)を実装処理した。具体的には、配線パターンの所定の位置にハンダを塗布し、ハンダを塗布した部分にチップマウンターを用いて電子部品を搭載し、リフロー炉(温度:260℃、時間:2分)を用いてハンダを溶融させ、電子部品と配線パターンとを電気的に接続した。
実装処理終了後、基板搬送用キャリア上のFPCを剥がし、別のFPC基板を再度粘着層上に密着させ、上記と同様の実装処理(2回目に該当)を行なった。この処理を連続して10回行い、1回目〜10回目の実装処理で得られたFPCについて、下記基準で評価した。なお、粘着層から剥がした実装処理後のFPCに反りやたわみが生じたり、この反りやたわみによって、FPCに実装された電子部品が破損した場合には、粘着層の剥離性が劣るものと評価され、実用上、AまたはBであることを要する。
A:全てのFPCにおいて、反り、たわみ、電子部品の破損が生じなかった。
B:1〜2枚のFPCにおいて、反り、たわみ、電子部品の破損が生じていた。
C:3枚以上のFPCにおいて、反り、たわみ、電子部品の破損が生じていた。
上記第1表に示す結果から明らかなように、実施例1〜3の基板搬送用キャリアにおいては、リフロー処理後においても粘着層が良好な剥離性を示すことが分かった。
これに対し、比較例1〜4の基板搬送用キャリアについては、リフロー処理後に粘着層の剥離性が劣ることが分かった。
10 基板搬送用キャリア
12 粘着層
14 支持体

Claims (7)

  1. 基板の搬送に用いられ、前記基板の下面と剥離可能に密着する粘着層と、前記粘着層が固定された支持体とを備える基板搬送用キャリアであって、
    前記粘着層が、シリコーン樹脂を含有する塗料を硬化させて形成される層であり、
    前記粘着層の加熱による重量減少率が1.5%以下であることを特徴とする基板搬送用キャリア。
  2. 前記粘着層が、付加反応またはラジカル反応により架橋可能なシリコーン樹脂を含有する塗料を硬化させて形成される層であり、
    前記粘着層中の全シロキサン単位におけるT単位が、前記硬化後に増加し、その増加分が1〜20モル%である、請求項1に記載の基板搬送用キャリア。
  3. 前記硬化の際に、温度200℃以上で焼成される、請求項1または2に記載の基板搬送用キャリア。
  4. 前記付加反応が、ヒドロシリル化反応である、請求項2または3に記載の基板搬送用キャリア。
  5. 前記ラジカル反応が、過酸化物によるラジカル反応または活性エネルギー線によるラジカル反応である、請求項2または3に記載の基板搬送用キャリア。
  6. 基板の搬送に用いられ、前記基板の下面と剥離可能に密着する粘着層と、前記粘着層が固定された支持体とを備える基板搬送用キャリアの製造方法であって、
    付加反応またはラジカル反応により架橋可能なシリコーン樹脂を含有する塗料を硬化させて前記粘着層を形成し、前記粘着層中の全シロキサン単位におけるT単位が、前記硬化後に増加し、その増加分が1〜20モル%である、基板搬送用キャリアの製造方法。
  7. 前記硬化の際に、温度200℃以上で焼成される、請求項6に記載の基板搬送用キャリアの製造方法。
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