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JP2014072072A - 非水電解質二次電池用正極活物質、その製造方法及び当該正極活物質を用いた非水電解質二次電池用正極 - Google Patents

非水電解質二次電池用正極活物質、その製造方法及び当該正極活物質を用いた非水電解質二次電池用正極 Download PDF

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JP2014072072A JP2012218006A JP2012218006A JP2014072072A JP 2014072072 A JP2014072072 A JP 2014072072A JP 2012218006 A JP2012218006 A JP 2012218006A JP 2012218006 A JP2012218006 A JP 2012218006A JP 2014072072 A JP2014072072 A JP 2014072072A
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JP2012218006A
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Daizo Chito
大造 地藤
Takeshi Ogasawara
毅 小笠原
Takao Kokubu
貴雄 國分
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、初回の放電容量を向上させるとともに、平均作動電圧の低下を抑制できる非水電解質二次電池用正極活物質、その製造方法及び当該正極活物質を用いた非水電解質二次電池用正極を提供すること。
【解決手段】少なくともリチウムとニッケルとマンガンとを含有し、層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物21と、上記リチウム遷移金属複合酸化物21の表面の一部に付着した希土類元素の化合物22と、を含み、上記希土類元素の化合物22の平均粒径が、100nmを越えて500nm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池用正極活物質、その製造方法及び当該正極活物質を用いた非水電解質二次電池用正極に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の小型・軽量化が急速に進展しており、その駆動電源としての電池にはさらなる高容量化が要求されている。リチウムイオンが正、負極間を移動することにより充放電を行うリチウムイオン電池は、高いエネルギー密度を有し、高容量であるので、上記のような移動情報端末の駆動電源として広く利用されている。
ここで、上記移動情報端末は、動画再生機能、ゲーム機能といった機能の充実に伴って、更に消費電力が高まる傾向にあり、更なる高容量化が強く望まれるところである。上記非水電解質二次電池を高容量化する方策としては、活物質の容量を高くする方策や、単位体積当りの活物質の充填量を増やすといった方策の他、電池の充電電圧を高くするという方策がある。但し、電池の充電電圧を高くした場合には、正極活物質と非水電解液との反応が生じやすくなる。
そこで、正極活物質の表面を化合物で被覆することにより、充電電圧を高くした場合等において、正極活物質と非水電解液との反応を抑制できることが示されている(下記特許文献1、2参照)。
WO2010/004973A1 WO2005/008812A1
上記特許文献1には、コバルト酸リチウムを主たる活物質として、充電電圧を高くした場合等において、正極活物質と非水電解液との反応抑制を主目的としている。しかし、コバルト酸リチウムは、コバルトが希少金属であるため、コストが高くつくという問題がある。そこで、最近では、コバルト酸リチウムの代わりに、リチウムコバルトニッケルマンガンの複合酸化物を正極活物質に用いることにより、コストを低く抑えている。
リチウムコバルトニッケルマンガン複合酸化物に対しても上記特許文献1のように、希土類元素の化合物を表面に付着させることにより、正極活物質と非水電解液との反応抑制が可能である。上記特許文献2には、リチウムコバルトニッケルマンガン複合酸化物の表面に周期律表の3族の元素を付与することにより、非水電解液との反応を抑制し、保存時の副反応やサイクル特性が改善されることが開示されている。しかし、このようにリチウムコバルトニッケルマンガン複合酸化物の表面に元素を付着させた場合、付着させた元素がリチウムの拡散を阻害するため抵抗が大きくなる。その結果、放電時の作動電圧を低下させてしまい、電池のエネルギー密度が低下するという問題があった。
本発明の一の局面の正極活物質は、少なくともリチウムとニッケルとマンガンとを含有し、層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物と、上記リチウム遷移金属複合酸化物の表面の一部に付着した希土類元素の化合物と、を含み、上記希土類元素の化合物の平均粒径が、100nmを越えて500nm以下である。
本発明の一の局面によれば、放電電圧が高くて高容量な正極活物質を得ることができる。
本発明の一局面のニッケルコバルトマンガン酸リチウムの表面状態を示す説明図。 本発明の一局面のニッケルコバルトマンガン酸リチウムの表面状態とは異なる表面状態を示す説明図。 本発明の一局面の三電極式ビーカーセルを示す説明図。
本発明の一の局面の正極活物質は、少なくともリチウムとニッケルとマンガンとを含有し、層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物と、上記リチウム遷移金属複合酸化物の表面の一部に付着した希土類元素の化合物と、を含み、上記希土類元素の化合物の平均粒径が、100nmを越えて500nm以下である。
上記構成であれば、放電時の作動電圧低下を抑制でき、かつ非水電解液とリチウム遷移金属複合酸化物との反応も抑制することができる。その結果、放電電圧が高く、高容量、すなわち高エネルギー密度の正極活物質を得ることができる。このメカニズムは明らかではないが、以下の要因ではないかと考えられる。希土類元素の化合物の平均粒径を、100nmを超えて500nm以下に規制すれば、希土類元素の化合物によってリチウム拡散が阻害されるのを低減できる。加えて、リチウム遷移金属複合酸化物の表面に希土類元素の化合物が付着していれば、電解液の分解反応を抑制できるので、リチウム遷移金属複合酸化物の表面にリチウムイオン透過性の低い被膜が形成するのを抑制できることに起因すると考えられる。
ここで、リチウム遷移金属複合酸化物の表面の一部に上記希土類元素の化合物が付着された状態とは、図1に示すように、リチウム遷移金属複合酸化物21の表面に、希土類元素の化合物22が付着された状態をいうものである。即ち、当該状態には、図2に示すように、リチウム遷移金属複合酸化物21と希土類元素の化合物22とを単に混合して、一部の希土類元素の化合物22がリチウム遷移金属複合酸化物21とたまたま接している状態を含むものではない。
上記希土類元素の化合物の平均粒径は100nmを超えて500nm以下である。希土類元素の化合物の平均粒径が100nm以下であると、リチウム遷移金属複合酸化物の表面を微細且つ一応に覆ってしまうため、リチウム拡散を阻害する。このため、正極における抵抗が増大して、放電電圧が低下する。また、希土類元素の化合物の平均粒径が500nmを超えると、希土類元素の化合物の付着部位が一部に偏ってしまい、非水電解液との反応を十分に抑制できないからである。このようなことを考慮すれば、希土類元素の化合物の平均粒径は、120nm以上300nm以下であることが特に好ましい。このような平均粒径にすると、希土類元素の化合物による電解液の分解反応を十分に抑制でき、且つ放電電圧の低下も抑えることができるからである。
なお、上記希土類元素の化合物の平均粒径は、正極活物質のSEM画像から得られた値である。
上記LiとNiとMnとを含有し、層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物の組成式は、化学式Li1+x(NiMnCo)O(x+a+b+c=1、0<x≦0.1、0≦c<0.4、a−b>0.035、0.035<a≦0.85、0<b≦0.5)、で表されるものであることが好ましい。
上記xが0.1を超えると、充放電時に酸化還元反応を行う遷移金属の比率が下がり、充放電容量が低下する。したがって、xは0.1以下であることが好ましい。また、0≦c<0.4としたのは、cが0.4以上になると希少金属であるコバルトの含有量が多くなり過ぎて、コスト的に不利になるためである。また、a−b>0.035としたのは、以下に示す2つの理由による。第1に、Mnの組成比率が高い場合には不純物相を生じ、容量の低下及び出力の低下を招くため、a−bは0以上であることが望ましいということ。第2に、Ni組成比率が高いほうが正極活物質重量あたりの容量が大きくなるため、できる限りNi組成比率が高い方が望ましいということによる。
尚、電池の特性バランスを考慮すると、ニッケル、コバルト及びマンガンの3成分を含むニッケルコバルトマンガン酸リチウムが最も好ましいので、0<c<0.4とすることがより好ましい。
上記希土類元素の化合物の付着量が、希土類元素換算で、上記リチウム遷移金属複合酸化物に対して0.005質量%以上0.8質量%以下であることが好ましく、特に、0.01質量%以上0.5質量%以下であることが好ましい。
上記希土類元素の化合物の付着量が0.005質量%未満では、非水電解液と正極活物質との反応抑制の効果が小さく、当該付着量が0.8質量%を超えると、希土類化合物が過剰に正極活物質表面を覆うため、リチウム拡散を阻害し、結果電池の放電電圧を低下させる可能性がある。
リチウム遷移金属複合酸化物の表面の一部に、上記希土類元素の化合物を付着する方法としては、例えば、リチウム遷移金属複合酸化物の表面に、希土類元素の化合物を付着させる第1ステップと、上記リチウム遷移金属複合酸化物を、700℃を超える温度で熱処理する第2ステップとを有する方法がある。また、上記第1ステップとしては、リチウム遷移金属複合酸化物を分散した溶液に、希土類元素の化合物(上記リチウム遷移金属複合酸化物の表面の一部に付着された希土類元素の化合物と区別すべく、以下、原料としての希土類元素の化合物と称する)を溶解した溶液を混合する方法や、リチウム遷移金属複合酸化物の粉末を混合しながら、原料としての希土類元素の化合物を含む溶液を噴霧する方法等によって得られる。
上記第1ステップにより、リチウム遷移金属複合酸化物の表面の一部に、上記希土類元素の化合物(通常は、希土類元素の水酸化物)を付着することができる。尚、この場合、希土類元素の化合物の平均粒径は100nm未満である。そして、上記第2ステップにおいて、700℃を超える温度で熱処理を行うと、平均粒径が100nm未満であった希土類元素の化合物は、平均粒径が100nmを超えて500nm以下となるように粒子成長する。また、この熱処理により、希土類元素の化合物が化学変化することがある(通常は、500℃以上の温度で熱処理を行うと、希土類元素の水酸化物であったものは、希土類のオキシ水酸化物に変化した後、そのほとんどが希土類元素の酸化物に変化する。但し、わずかなオキシ水酸化物が希土類の酸化物に変化せずに存在する場合もある。)。
尚、第2ステップにおける熱処理温度は、1000℃以下であることが望ましい。熱処理温度が1000℃を超えると、希土類元素の化合物の平均粒径が500nmを超えることがあるため、非水電解液とリチウム遷移金属複合酸化物との反応を十分に抑制できないからである。
上記原料としての希土類元素の化合物としては、希土類元素の酢酸塩、希土類元素の硝酸塩、希土類元素の硫酸塩、希土類元素の酸化物、又は、希土類元素の塩化物等を用いることができる。
正極活物質表面に残留しているリチウム成分や、正極活物質表面層のリチウム遷移金属複合酸化物のリチウムの一部が、熱処理時に希土類元素の化合物と反応する場合があるため、上記希土類化合物の一部には、リチウムイオンが一部含有されていても良い。尚、この場合にも、上記と同様の効果が得られる。
(その他の事項)
(1)上記リチウム遷移金属複合酸化物としてはニッケルコバルトマンガン酸リチウムが例示でき、このニッケルコバルトマンガン酸リチウムとしては、ニッケルとコバルトとマンガンとのモル比が、4:3:3、5:2:3、5:3:2、6:2:2、7:1:2、7:2:1、8:1:1である等、公知の組成のものを用いることができる。
(2)本発明の一局面に用いる非水電解質の溶媒は限定するものではなく、非水電解質二次電池に従来から用いられてきた溶媒を使用することができる。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状カーボネートや、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネートや、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステルを含む化合物や、プロパンスルトン等のスルホン基を含む化合物や、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,2−ジオキサン、1,4−ジオキサン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテルを含む化合物や、ブチロニトリル、バレロニトリル、n−ヘプタンニトリル、スクシノニトリル、グルタルニトリル、アジポニトリル、ピメロニトリル、1,2,3−プロパントリカルボニトリル、1,3,5−ペンタントリカルボニトリル等のニトリルを含む化合物や、ジメチルホルムアミド等のアミドを含む化合物等を用いることができる。特に、これらのHの一部がFにより置換されている溶媒が好ましく用いられる。
また、これらを単独又は複数組み合わせて使用することができ、特に環状カーボネートと鎖状カーボネートとを組み合わせた溶媒や、さらにこれらに少量のニトリルを含む化合物やエーテルを含む化合物が組み合わされた溶媒が好ましい。
上記非水電解液の溶質としては、LiBF,LiPF,LiN(SOCF,LiN(SO,LiPF6−x(C2n+1[但し、1<x<6,n=1または2]、或いは、オキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩を用いることもできる。このオキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩としては、LiBOB〔リチウム−ビスオキサレートボレート〕の他、中心原子にC 2−が配位したアニオンを有するリチウム塩、例えば、Li[M(C](式中、Mは遷移金属,周期律表のIIIb族,IVb族,Vb族から選択される元素、Rはハロゲン、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基から選択される基、xは正の整数、yは0又は正の整数である。)で表わされるものを用いることができる。具体的には、Li[B(C)F]、Li[P(C)F]、Li[P(C]等がある。但し、高温環境下においても負極の表面に安定な被膜を形成するためには、LiBOBを用いることが最も好ましい。
尚、上記溶質は、単独で用いるのみならず、2種以上を混合して用いても良い。また、溶質の濃度は特に限定されないが、電解液1リットル当り0.8〜1.7モルであることが望ましい。更に、大電流での放電を必要とする用途では、上記溶質の濃度が電解液1リットル当たり1.0〜1.6モルであることが望ましい。
(3)本発明の一局面に用いる負極活物質としては、従来から用いられてきた負極活物質を用いることができ、特に、リチウムを吸蔵放出可能な炭素材料、あるいはリチウムと合金を形成可能な金属、該金属を含む合金、その合金化合物、又は、それらの混合物等が挙げられる。
上記炭素材料としては、天然黒鉛や難黒鉛化性炭素、人造黒鉛等のグラファイト類、コークス類等を用いることができ、上記リチウムと合金形成可能な金属等としては、ケイ素やスズ、これらが酸素と結合した酸化ケイ素や酸化スズ等が例示できる。また、上記炭素材料とケイ素やスズの化合物とを混合したものを用いることもできる。
(4)正極とセパレータとの界面、又は、負極とセパレータとの界面には、従来から用いられてきた無機物のフィラーからなる層を形成することができる。フィラーとしても、従来から用いられてきたチタン、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム等を単独もしくは複数用いた酸化物やリン酸化合物、またその表面が水酸化物等で処理されているものを用いることができる。
上記フィラー層の形成方法は、正極、負極、或いはセパレータに、フィラー含有スラリーを直接塗布して形成する方法や、フィラーで形成したシートを、正極、負極、或いはセパレータに貼り付ける方法等を用いることができる。
(5)本発明の一局面に用いるセパレータとしては、従来から用いられてきたセパレータを用いることができる。具体的には、ポリエチレンからなるセパレータのみならず、ポリエチレン層の表面にポリプロピレンからなる層が形成されたものや、ポリエチレンのセパレータの表面にアラミド系の樹脂等の樹脂が塗布されたものを用いても良い。
(6)下記実施例では、希望土類元素としてエルビウムを用いた場合の実験データを載せたが、これらに限らず、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、イットリウム、ランタン、スカンジウム、セリウムでも同様の効果が得られると考えられる。即ち、これらの希土類元素の化合物でも、平均粒径が100nmを超えて500nm以下となるように、リチウム遷移金属複合酸化物の表面に付着すれば、下記エルビウムと同様の効果を発揮できると考えられる。希土類元素の化合物は、希土類元素の中から選択された少なくとも一種の元素の化合物であればよい。
この発明に係る非水電解質二次電池用正極活物質、その製造方法及び当該正極活物質を用いた正極は、下記の形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施例)
〔正極の作製〕
LiCOと、Ni0.55Co0.20Mn0.25(OH)で表される共沈水酸化物とを、Liと遷移金属全体とのモル比が1.08:1になるように石川式らいかい乳鉢にて混合した。次に、この混合物を空気雰囲気中にて950℃で20時間熱処理後に粉砕することにより、平均二次粒子径が約17μmのLi1.04Ni0.53Co0.19Mn0.24で表されるニッケルコバルトマンガン酸リチウムを得た。
上記ニッケルコバルトマンガン酸リチウム粒子1000gを用意し、この粒子を3.0Lの純水に添加し攪拌して、ニッケルコバルトマンガン酸リチウムが分散した懸濁液を調製した。次に、この懸濁液に、硝酸エルビウム5水和物[Er(NO・5HO]3.15gが200mLの純水に溶解された溶液を加えた。この際、ニッケルコバルトマンガン酸リチウムを分散した懸濁液のpHが9となるように調整するため、10質量%の硝酸水溶液、或いは、10質量%の水酸化ナトリウム水溶液を適宜加えた。
次いで、上記硝酸エルビウム5水和物溶液の添加終了後に、吸引濾過し、更に水洗を行った後、得られた粉末を120℃で乾燥し、上記ニッケルコバルトマンガン酸リチウムの表面の一部に水酸化エルビウムが付着したものを得た。尚、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、水酸化エルビウムの平均粒径は10nmであることが認められた。その後、得られた粉末を800℃で8時間空気中にて熱処理することにより、正極活物質を作製した。
得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、ニッケルコバルトマンガン酸リチウムの表面の一部に、平均粒径200nmのエルビウム化合物が付着していることが認められた。また、エルビウム化合物の付着量をICPにより測定したところ、エルビウム元素換算で、ニッケルコバルトマンガン酸リチウムに対して0.20質量%であった。更に、この得られた正極活物質のBET値を測定すると0.22m/gであった。加えて、熱処理後のエルビウム化合物は、殆どが酸化エルビウムであった。
このようにして得られた正極活物質に、正極導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)と、分散媒としてのN−メチル−2−ピロリドンとを、正極活物質と正極導電剤と結着剤との質量比が95:2.5:2.5の割合になるように加えた後に混練して、正極スラリーを調製した。最後に、この正極スラリーを、アルミニウム箔から成る正極集電体の両面に塗布、乾燥した後、圧延ローラにより圧延し、更に、正極集電タブを取り付けることにより、正極集電体の両面に正極合剤層が形成された正極を得た。
〔三電極式ビーカーセルの作製〕
上記のように作製した正極を用いて、図3に示す三電極式ビーカーセルを作製した。具体的には正極を作用極31とし、対極32、参照極33にはリチウム金属を用い、電解液34には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とが3:7の体積比で混合した混合溶媒に対し、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1.0モル/リットルの濃度になるように溶解させたものを用いた。
以上のように作製した三電極式ビーカーセルを、以下、セルAと称する。
(比較例1)
正極活物質として、表面にエルビウム化合物が付着されていないニッケルコバルトマンガン酸リチウムを用いた以外は、上記実施例と同様にして三電極式ビーカーセルを作製した。この正極活物質のBET値を測定すると0.23m/gであった。
このようにして作製した三電極式ビーカーセルを、以下、セルZ1と称する。
(比較例2)
正極活物質を作製する際、乾燥後の熱処理を300℃で行った以外は、上記実施例と同様にして三電極式ビーカーセルを作製した。この得られた正極活物質のBET値を測定すると0.82m/gであった。また、この正極活物質のSEM画像から、表面に付着している化合物の大きさを測定したところ、平均粒径が10nmであった。更に、熱処理後のエルビウム化合物は、殆どがオキシ水酸化エルビウムであった。
このようにして作製した三電極式ビーカーセルを、以下、セルZ2と称する。
(比較例3)
正極活物質を作製する際、乾燥後の熱処理を500℃で行った以外は、上記実施例と同様にして三電極式ビーカーセルを作製した。この得られた正極活物質のBET値を測定すると0.61m/gであった。また、この正極活物質のSEM画像から、表面に付着している化合物の大きさを測定したところ、平均粒径が20nmであった。更に、熱処理後のエルビウム化合物は、殆どが酸化エルビウムであった。
このようにして作製した三電極式ビーカーセルを、以下、セルZ3と称する。
(実験1)
上記セルA、Z1〜Z3を0.75mA/cmの電流密度で4.5V(vs.Li/Li)まで充電した後、0.08mA/cmの電流密度で4.5V(vs.Li/Li)まで充電した。次に、0.75mA/cmの電流密度で2.75V(vs.Li/Li)まで放電し、正極活物質の初回放電比容量(mAh/g)及び、平均放電(作動)電圧を求めた。
上記充電と放電との間の休止間隔は10分間とした。
Figure 2014072072
表1から明らかなように、セルAはセルZ2、Z3と比べて、1サイクル目の放電容量が同等かそれ以上で、しかも、1サイクル目の平均作動(放電)電圧が高くなっていることが認められる。これは、以下に示す理由によるものと考えられる。
リチウム遷移金属複合酸化物の表面に付着させたEr化合物を、300℃又は500℃で熱処理した場合(セルZ2、Z3の場合)、熱処理後もEr化合物の平均粒径は100nm以下(具体的には、10nm及び20nm)であって、熱処理前後でEr化合物の平均粒径はあまり変化していなかった。これに対して、当該Er化合物を800℃で熱処理した場合(セルAの場合)、熱処理後はEr化合物の平均粒径が100nmを超えており(具体的には、200nm)、熱処理後は熱処理前に比べて、Er化合物の平均粒径が急激に大きくなっていた。このように、Er化合物を熱処理により成長させ、その平均粒径を大きくしたセルAでは、リチウム遷移金属複合酸化物の表面をEr化合物が過剰に被覆するのを抑制できる。したがって、リチウムの拡散を阻害することなく、リチウム遷移金属複合酸化物と電解液との副反応を確実に抑制できる。これに対して、Er化合物を熱処理しても、その平均粒径があまり変わらなかったセルZ2、Z3では、リチウム遷移金属複合酸化物の表面をEr化合物が過剰に被覆するのを抑制できない。したがって、リチウム遷移金属複合酸化物と電解液との副反応を抑制することはできるが、リチウムの拡散が阻害されるからと考えられる。
また、セルAは、リチウム遷移金属複合酸化物の表面にEr化合物を付着させなかったセルZ1と比べて、平均作動電圧が高くなっていることが認められる。これは、リチウム遷移金属複合酸化物の表面にEr化合物の存在しないセルZ1では、電解液が分解して、リチウム遷移金属複合酸化物の表面に、リチウムイオン導電性の低い被膜が形成される。これに対して、リチウム遷移金属複合酸化物の表面にEr化合物の存在しているセルAでは、電解液が分解するのが抑えられる。よって、リチウム遷移金属複合酸化物の表面に、リチウムイオン導電性の低い被膜が形成されるのを抑制できるためと考えられる。
(実験2)
リチウム遷移金属複合酸化物の表面にEr化合物を付着した後の熱処理温度と、熱処理後におけるEr化合物の平均粒径との関係を調べたので、その結果を表2に示す。
Figure 2014072072
表2から明らかなように、熱処理温度が700℃以下の場合には、Er化合物の平均粒径は熱処理後であっても100nm以下であって、Er化合物の平均粒径が熱処理前後で大きく変化していなかったことが認められる。これに対して、熱処理温度が800℃の場合には、熱処理後はEr化合物の平均粒径が200nmとなり、熱処理前に比べて、Er化合物の平均粒径が格段に大きくなっていることが認められる。したがって、Er化合物の平均粒径を大きくするには、700℃を超える温度で熱処理をする必要があることが分かる。
本発明は、例えば携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の駆動電源や、HEVや電動工具といった高出力向けの駆動電源、さらには、太陽電池や電力系統と組み合わせた蓄電池装置にも展開が期待できる。
21:リチウム遷移金属複合酸化物
22:希土類元素の化合物
31:作用極
32:対極(リチウム金属)
33:参照極(リチウム金属)
34:電解液

Claims (8)

  1. 少なくともリチウムとニッケルとマンガンとを含有し、層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物と、
    上記リチウム遷移金属複合酸化物の表面の一部に付着した希土類元素の化合物と、
    を含み、
    上記希土類元素の化合物の平均粒径が、100nmを越えて500nm以下である、非水電解質二次電池用正極活物質。
  2. 上記希土類元素の化合物が、希土類元素の酸化物を含む、請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
  3. 上記希土類元素の化合物の平均粒径が、120nm以上300nm以下である、請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
  4. 上記リチウム遷移金属複合酸化物が、化学式:Li1+X(NiMnCo)O(x+a+b+c=1,0<x≦0.1、0≦c<0.4、a−b>0.035、0.035<a≦0.85、0<b≦0.5)で表される、請求項1〜3の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
  5. 上記リチウム遷移金属複合酸化物が、リチウムニッケルコバルトマンガン酸リチウムである、請求項1〜4の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
  6. 上記希土類元素の化合物の付着量が、希土類元素換算で、上記リチウム遷移金属複合酸化物に対して0.005質量%以上0.8質量%以下である、請求項1〜5の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
  7. リチウム遷移金属複合酸化物の表面に、希土類元素の化合物を付着させる第1ステップと、
    上記リチウム遷移金属複合酸化物を、700℃を超える温度で熱処理する第2ステップと、
    を有する非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質及び結着剤を含む正極合剤層と、
    少なくとも一方の面に上記正極合剤層が形成された正極集電体と、
    を備える非水電解質二次電池用正極。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017007918A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 株式会社豊田自動織機 リチウム複合金属酸化物部及び導電性酸化物部を含有する材料
JP2018156767A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 トヨタ自動車株式会社 非水電解質二次電池

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