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JP2014058225A - 車両用操舵制御装置及び車両用操舵制御方法 - Google Patents

車両用操舵制御装置及び車両用操舵制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】操舵の違和感なくクラッチを解放することができる車両用操舵制御装置及び車両用操舵制御方法を提供する。
【解決手段】クラッチ6が締結状態であるときに、クラッチ締結解除条件が成立したとき、クラッチ6に対して締結解除指令を出力する。そして、クラッチ6に対して締結解除指令を出力してから、クラッチ6の締結解除が完了したことを検出するまでの間、転舵角θrを解放用転舵指令角とするべく転舵モータ8を駆動制御する転舵角制御を行う。そして、転舵角制御を行っている間、仮想セルフアライニングトルクに相当する操舵反力を付与するように、反力モータ4を駆動制御する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、運転者が操作する操作部と転舵輪を転舵する転舵部とを機械的に断接するクラッチを備えたステアバイワイヤシステムによる車両用操舵制御装置及び車両用操舵制御方法に関する。
従来、操舵輪(ステアリングホイール)と転舵輪との間のトルク伝達経路を機械的に分離した状態で、転舵モータを駆動制御し、転舵輪を、操舵輪の操作に応じた角度(目標転舵角)に転舵する操舵制御装置がある。このような操舵制御装置は、一般的に、ステアバイワイヤ(SBW)と呼称するシステム(SBWシステム)を形成する装置である。
SBWシステムを形成する装置としては、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、通常時はクラッチを解放することでステアリングホイールと転舵輪とを機械的に分離し、SBW制御を行うものである。また、フェール時にはクラッチを締結し、ステアリングホイールと転舵輪を機械的に接続してマニュアルステアを確保するバックアップシステムを備えている。
特開2002−225733号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術にあっては、クラッチを締結状態から解放状態とするとき、クラッチの解放用に転舵指令角を変更すると、それによるセルフアライニングトルクの変動が操舵反力の乱れとして運転者に伝わり、操舵の違和感となる。
そこで、本発明は、操舵の違和感なくクラッチを解放することができる車両用操舵制御装置及び車両用操舵制御方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、クラッチを締結した状態でクラッチの締結解除条件が成立したとき、当該クラッチに対して締結解除指令を出力する。また、クラッチに対して締結解除指令を出力してから、クラッチの解放が完了するまでの間、転舵輪の転舵角を、クラッチを解放するための解放用転舵指令角とするべく転舵アクチュエータを駆動制御する転舵角制御を行う。さらに、転舵輪の転舵角を、ステアリングホイールの操舵状態に応じた転舵指令角とするべく転舵アクチュエータを駆動制御したときに生じるセルフアライニングトルクを、仮想セルフアライニングトルクとして車両モデルを用いて演算する。そして、転舵角制御を行っている間、仮想セルフアライニングトルクに相当する操舵反力を付与するように、反力アクチュエータを駆動制御する。
本発明によれば、クラッチ解放指令を出力してから、クラッチの解放が完了するまでの間、操舵反力を、操舵状態に応じた転舵指令角に基づいて転舵アクチュエータを駆動制御したときの仮想セルフアライニングトルクに相当する操舵反力に保つことができる。したがって、クラッチを解放するために転舵指令角を変更した場合であっても、それによるセルフアライニングトルクの変動を操舵反力として運転者に伝わらないようにすることができる。そのため、クラッチ解放動作における操舵の違和感を抑制することができる。
本実施形態に係る車両用操舵制御装置を適用したステアバイワイヤシステムの全体構成図である。 クラッチの構成を説明する分解構成図である。 クラッチの締結状態を示す図である。 クラッチの解放状態を示す図である。 第1の実施形態におけるコントローラの構成を示すブロック図である。 第1の実施形態における端当て判定処理手順を示すフローチャートである。 仮想SAT反力演算部の構成を示すブロック図である。 クラッチ解放動作中における操舵反力の乱れについて説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
(構成)
図1は、本実施形態に係る車両用操舵制御装置を適用したステアバイワイヤシステム(SBWシステム)の全体構成図である。
図1に示すように、運転者が操舵操作可能なステアリングホイール1は、左右前輪(転舵輪)11R,11Lとは機械的に切り離し可能に設ける。ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト2に連結する。ステアリングシャフト2には、操舵角センサ3と、反力モータ4と、操舵トルクセンサ5とを設ける。
操舵角センサ3は、ステアリングホイール1の操舵角θsを検出するものであり、エンコーダ等で構成する。
反力モータ4は、ステアリングシャフト2にトルクを付加することにより、ステアリングホイール1に操舵反力を与えるためのものである。ここで、上記操舵反力は、運転者がステアリングホイール1を操舵する操作方向とは反対方向へ作用する反力である。この反力モータ4は、ブラシレスモータ等で構成し、コントローラ20が出力する反力モータ駆動電流に応じて駆動する。
操舵トルクセンサ5は、ステアリングホイール1からステアリングホイール2に伝達する操舵トルクTを検出する。この操舵トルクセンサ5は、トーションバーの捩れ角変位をポテンショメータで検出することで、操舵トルクTを検出する構成となっている。
クラッチ6は、ステアリングホイール1と転舵輪11R,11Lとの間に介装し、コントローラ20からのクラッチ指令(クラッチ指令電流)に従って、解放状態または締結状態に切り換わる。
このクラッチ6は、通常状態では、解放状態となっており、SBWシステムに何らかの異常(例えば操舵反力系の異常)が発生したときに締結状態となる。当該異常が発生してクラッチ6を締結した状態では、操舵系に運転者の操舵負担を軽減するための操舵補助力を付与する操舵補助制御(以下、EPS制御という)を行う。
また、このクラッチ6は、運転者がステアリングホイール1を切り込み限界付近まで操舵した端当て状態であるときにも、締結状態となる。端当て状態となってクラッチ6を締結した状態では、運転者に端当て感を与えるための端当て時制御を行う。
クラッチ6の解放状態では、ステアリングホイール1と転舵輪11R,11Lとの間のトルク伝達経路が機械的に分離するため、ステアリングホイール1の操舵操作が転舵輪11R,11Lへ伝達しない状態となる。一方、クラッチ6の締結状態では、ステアリングホイール1と転舵輪11R,11Lとの間のトルク伝達経路が機械的に結合するため、ステアリングホイール1の操舵操作が転舵輪11R,11Lへ伝達する状態となる。
図2は、クラッチ6の構成を説明する分解構成図である。また、図3は、クラッチ6の締結状態を示す図である。ここで、図3(a)は、入力軸方向に沿う面から見た図、図3(b)はローラ位置の入力軸半径方向に沿う面から見た図である。
この図2及び図3に示すように、クラッチ6は、内輪カム61、外輪62及び複数(一例として、8個を図示)のローラ(係合子)63を有する。そして、内輪カム61の外面(外周面)61aと外輪62の内面(内周面)62aとの間にローラ63が噛み込んで係合することにより、締結状態となる。また、内輪カム61の外面61aと外輪62の内面62aの間に係合していたローラ63の係合が解除することにより、解放状態となる。
内輪カム61は、ステアリングホイール1の操作に連動する入力軸64(ステリングシャフト2)に連結し、入力軸64の回動時に入力軸64と一体的に回動する。円筒状の外輪62は、内輪カム61を格納するように内輪カム61を覆って配置し、転舵輪11R,11Lに操舵トルクを伝達する図示しない出力軸(ピニオンシャフト7)に連結する。
内輪カム61と、内輪カム61を覆う外輪62との間には、入力軸64方向に重ねて摺動保持器65と回転保持器66とを、それぞれの脚部65a,66aを交互に位置して配置する。両脚部65a,66aは何れも、重なり合う内輪カム61の外面61aと外輪62の内面62aとの間に形成した空間を自由に移動することができる。
摺動保持器65は、内輪カム61が挿通可能な円環部65bと、円環部65bに入力軸64方向に突設すると共に略等間隔離間する4個の脚部65aとを有する。各脚部65aは、入力軸64を挿通したアーマチュア67に連結する。また、回転保持器66は、内輪カム61が挿通可能な円環部66bと、円環部66bに入力軸64方向に突設すると共に略等間隔離間して4個の脚部66aを有する。
摺動保持器65と回転保持器66のそれぞれの脚部65a,66aは、重なり合う内輪カム61の外面と外輪62の内面62aとの間に、隣接する脚部65a,66a間距離が長い空間と短い空間が交互に位置するように配置する。この4箇所の脚部65a,66a間距離が長い空間のそれぞれには、コイルバネ等のバネ部材68と共にローラ63を配置する。各バネ部材68は、並置した2個を1組として、内輪カム61とアーマチュア67との間に位置するバネ保持部材69によって位置決め保持する。
内輪カム61と外輪62との間に配置した摺動保持器65と回転保持器66の、それぞれの円環部65b,66bの対向面間には、ボールカム(ボールトルクカム)機構70が介在している。ボールカム機構70は、円環部65bと円環部66bのそれぞれの対向面に設けた円弧状断面のカム溝70aと、両カム溝70a間に挟み込んだボール70bとを有している。
ローラ63は、例えば円柱状に形成し、内輪カム61の外面61aに接触しつつ移動可能に配置している。バネ部材68の両側に位置する2個のローラ63は、バネ部材68によって付勢し、一方は脚部65aに、他方は脚部66aに、それぞれ押し当てる。
各ローラ63が移動する内輪カム61の外面61aは、各ローラ63を押し当てている両脚部65a,66a間の略中央と、各脚部65a,66aとを直線状に結ぶ平坦面(平面)により形成している。この平坦面は、入力軸64半径方向断面において、内輪カム61の外面61aを円弧とした場合、円弧に対する弦に相当する。つまり、ローラ63を配置した脚部65a(或いは脚部66a)側へ向かう空間は、外輪62の内面62a側を上面に、平坦面からなる内輪カム61の外面61a側を下面にして、脚部65a(或いは脚部66a)に向かうに連れて上下面間距離が狭まった、楔形状空間となる。なお、脚部65aと脚部66aは、楔形状空間を自由に移動することができる。
また、図2及び図3に示すように、アーマチュア67を回転自在に装着した入力軸64には、アーマチュア67の外側(内輪カム61とは反対側)に隣接して、入力軸64と一体的に回転するロータ71を装着している。アーマチュア67は、ロータ71側に突設した複数の脚66aを介して、ロータ71に対し、入力軸64方向に規制した離反距離のもと接近離反可能に、且つ、入力軸64を軸心として回動自在に装着している。このロータ71には、電磁コイル72が内蔵されており、電磁コイル72の励磁によりコイル吸引力が発生することで、アーマチュア67をロータ71に引き寄せ密着する。
次に、クラッチ6の動作について説明する。
(クラッチ締結時)
クラッチ締結時は、電磁コイル72が無励磁状態にあり、図3(a)及び図3(b)に示すように、バネ部材68は、各ローラ63を脚部65a或いは脚部66aに押し当てている。各ローラ63を介して、脚部65a或いは脚部66aにバネ部材68の付勢力が作用することにより、脚部65aと脚部66aは、互いに離反するように押し広げられ、摺動保持器65と回転保持器66が互いに逆向きに内輪カム61の回りを移動する。
脚部65aと脚部66aが押し広げられるのに伴って、バネ部材68の両側に位置してバネ部材68に付勢されている両ローラ63は、外輪62の内面62aと内輪カム61の外面61aとで囲まれ、脚部65a(或いは脚部66a)側が狭まった楔形状空間に入り込む。楔形状空間に入り込んだ両ローラ63は、各ローラ63の内輪カム61と外輪62との噛み込み位置まで、即ち、アーマチュア67が外輪62に接触するまで移動する。
脚部65aと脚部66aが押し広げられて、摺動保持器65と回転保持器66が互いに逆向きに移動するのに伴い、両円環部65b,66bの対向面間に介在するボールカム機構70において、ボール70bが両カム溝70から略露出した状態になり、両円環部65b,66b間の距離が拡大する。そのとき、円環部65bと共に脚部65aが、ロータ71から離反するように移動し、それに連れて、アーマチュア67が、ロータ71から離反し外輪62のロータ71対向端面に向かって移動する。
そして、互いに逆向きに回動移動する内輪カム61と外輪62との位相差が許容値を超えた時点で、ローラ63が内輪カム61と外輪62の間に楔状に噛み込むことにより、入力軸64に連結する内輪カム61と、出力軸に連結する外輪62が締結状態になる。
(クラッチ解放時)
図4は、クラッチ6の解放状態を示す図である。ここで、図4(a)は入力軸方向に沿う面から見た図、図4(b)はローラ位置の入力軸半径方向に沿う面から見た図である。
図4(a)及び図4(b)に示すように、クラッチ解放時、電磁コイル72が励磁状態になってコイル吸引力が発生し、外輪62に接触していたアーマチュア67は、ロータ71側に引き寄せられる。アーマチュア67がロータ71側に引き寄せられるのに伴い、アーマチュア67と脚部65aが連結されている摺動保持器65もロータ71側に移動する。摺動保持器65のロータ71側への移動時、摺動保持器65と回転保持器66の間に介在しているボールカム機構70において、ボール70bがカム溝70a内に略埋没した状態になるように、摺動保持器65と回転保持器66が互いに逆向きに移動する。
摺動保持器65と回転保持器66の移動に伴って、脚部65aと脚部66aがそれぞれバネ部材68の両側に位置するローラ63を付勢力に抗して互いに接近させるように、両脚部65a,66aが接近移動し、バネ部材68を押し縮めて圧縮状態にする。この両脚部65a,66aの接近移動により、両ローラ630は、入り込んでいた楔形状空間から押し出され、内輪カム61と外輪62との噛み込み位置から離脱する。
そして、両ローラ63が、内輪カム61と外輪62との噛み込み位置から離脱することにより、入力軸64に連結する内輪カム61と、出力軸に連結する外輪62の締結が解除され、解放状態になる。
このように、本実施形態のクラッチ6は、内輪カム61の外面61aと外輪62の内面62aとの間にローラ63が楔状に噛み込んで係合することにより締結状態となる構成を有する。また、クラッチ6は、内輪カム61の外面61aと外輪62の内面62aとの間のローラ63の係合が解除することにより解放状態となる構成を有する。
図1に戻って、ピニオンシャフト7の他端には、ピニオンギア12を設ける。ピニオンギア12は、ラック軸13の両端部間に設けたラックギアと噛合する。
ラック軸13の両端は、それぞれタイロッド14及びナックルアーム15を介して、転舵輪11R,11Lに連結する。すなわち、転舵輪11R,11Lは、ピニオンギア12の回転に応じてラック軸13が車幅方向へ変位することで、タイロッド14及びナックルアーム15を介して転舵し、車両の進行方向を変化可能となっている。
また、転舵モータ8は、反力モータ4と同様にブラシレスモータ等で構成し、コントローラ20が出力する転舵モータ駆動電流に応じて駆動する。この転舵モータ8は、転舵モータ駆動電流に応じて駆動することにより、転舵輪11R,11Lを転舵するための転舵トルクを出力する。
転舵モータ8の出力軸先端側には、ピニオンギアを用いて形成した転舵出力歯車8aを設ける。そして、転舵出力歯車8aは、ラック軸13の両端部間に設けたラックギアと噛合する。すなわち、転舵輪11R,11Lは、転舵出力歯車8aの回転に応じて転舵可能となっている。
さらに、転舵モータ8には、転舵モータ角センサ9を設ける。転舵モータ角センサ9は、転舵モータ8の回転角を検出する。転舵輪11R,11Lの転舵角θrは、転舵出力歯車8aの回転角度と、ラック軸13のラックギアと転舵出力歯車8aとのギア比とによって一意に決定する。そのため、本実施形態では、転舵モータ8の回転角から転舵輪11R,11Lの転舵角θrを求める。
また、転舵モータ8には、転舵モータ8に流れる電流(転舵モータ実電流Im)を検出する転舵モータ電流センサ10を設ける。
コントローラ20は、操舵角センサ3で検出したステアリングホイール1の操舵角θsと、操舵トルクセンサ5で検出した操舵トルクTと、転舵モータ角センサ9で検出した転舵角θrと、転舵モータ電流センサ10で検出した転舵モータ実電流Imとを入力する。また、コントローラ20は、この他に、他システムのコントローラ16から車速Vやヨーレートγを入力する。
そして、クラッチ6の解放状態では、コントローラ20は、ステアリングホイール1の操舵状態に応じて転舵モータ8を駆動制御し、転舵輪11R,11Lを転舵する。これにより、転舵輪11R,11Lの転舵角θrは、操舵状態に応じた転舵指令角に一致する。また同時に、コントローラ20は、転舵輪11R,11Lの転舵状態に応じて反力モータ6を駆動制御し、ステアリングホイール1に操舵反力を付与する。これにより、ステアリングホイール1に路面反力を模擬した操舵反力を与える。このようにして、コントローラ20は、ステアバイワイヤ制御(以下、SBW制御という)を行う。
また、端当て状態となってクラッチ6を締結した状態では、コントローラ20は、運転者に端当て感を与えるための端当て時制御として、転舵角を所定転舵角で固定する転舵角固定制御を行う。上記所定転舵角は、例えばラックエンド角とする。端当て時制御は、例えば運転者がステアリングホイール1の切り戻し操作を行ったタイミングで終了する。端当て時制御を終了した後は、通常のSBW制御に復帰する。
本実施形態では、コントローラ20は、端当て時制御からSBW制御へ移行する際、クラッチ解放指令を出力してからクラッチ6の解放が完了するまでの間、クラッチ6を解放し易くするためにギア比固定制御(転舵角制御)を行う。ギア比固定制御とは、転舵角θrを、操舵角θsの変化勾配に対して転舵角θrの変化勾配が一致又は略一致するようなギア比固定転舵指令角(解放用転舵指令角)とするべく転舵モータ8を駆動制御するものである。
また、本実施形態では、端当て時制御からSBW制御へ移行する際、上記ギア比固定制御を行っている間、操舵反力を仮想SATに相当する操舵反力とする操舵反力制御を行う。ここで、仮想SATとは、転舵角θrを、操舵状態に応じた転舵指令角とするべく転舵モータ8を駆動制御したときに生じるセルフアライニングトルク(SAT)であり、車両モデルを用いて演算するものとする。
以下、ギア比固定制御及び操舵反力制御について詳細に説明する。
図5は、コントローラ20の構成を示すブロック図である。
この図5に示すように、コントローラ20は、切替判定部21と、クラッチ制御部22とを備える。
切替判定部21は、操舵角θsと転舵角θrと操舵トルクTとを入力し、クラッチ6の締結及び締結解除の切替を判定する。本実施形態では、切替判定部21は、操舵角θsと転舵角θrとに基づいて端当て状態を検出し、その検出結果に応じてクラッチ6の締結及び締結解除の切替を判定する。ここで、端当て状態とは、運転者がステアリングホイール1を中立位置から左方向または右方向に操舵し、ラック軸13が最大移動量に達した状態(操舵限界に達した状態)をいう。また、切替判定部21は、操舵トルクTに基づいて、クラッチ6の状態(締結状態であるか解放状態であるか)を判定する。
図6は、切替判定部21で実行する端当て判定処理手順を示すフローチャートである。この端当て判定処理は、所定時間毎に繰り返し実行する。
先ずステップS1で、切替判定部21は、直前に設定した後述する切替判定フラグFlgに基づいて、クラッチ6が締結状態であるか否かを判定する。そして、Flg=0又はFlg=2である場合には、クラッチ6が解放状態であると判断してステップS2に移行する。一方、Flg=1である場合には、クラッチ6が締結状態であると判断して後述するステップS8に移行する。
ステップS2では、切替判定部21は、転舵角θrが最大転舵角即ちラックエンド角であるか否かを判定する。そして、転舵角θrが最大転舵角ではないと判定した場合にはステップS3に移行し、転舵角θrが最大転舵角であると判定した場合には後述するステップS5に移行する。
ステップS3では、切替判定部21は、クラッチ6を解放するためのクラッチ指令(クラッチ解放指令)を、クラッチ制御部22に出力し、ステップS4に移行する。
ステップS4では、切替判定部21は、切替判定フラグFlgを、端当て状態ではないことを示す“0”にセットする。そして、切替判定フラグFlg=0を後述する反力指令切替部25及び転舵指令切替部30に出力してから、端当て判定処理を終了する。
ステップS5では、切替判定部21は、操舵角θsが最大操舵角即ち切り込み限界角であるか否かを判定する。そして、操舵角θsが最大操舵角ではないと判定した場合には前記ステップS3に移行し、操舵角θsが最大操舵角であると判定した場合にはステップS6に移行する。
ステップS6では、切替判定部21は、クラッチ6を締結するためのクラッチ指令(クラッチ締結指令)をクラッチ制御部22に出力し、ステップS7に移行する。
ステップS7では、切替判定部21は、切替判定フラグFlgを、端当て状態であることを示す“1”にセットする。そして、切替判定フラグFlg=1を後述する反力指令切替部25及び転舵指令切替部30に出力してから、端当て判定処理を終了する。
このように、切替判定部21は、SBW制御中に端当て状態であるか否かを判定し、端当て状態を検出していないとき、後述する反力指令切替部25及び転舵指令切替部30に切替判定フラグFlg=0を出力する。また、このとき切替判定部21は、クラッチ制御部22にクラッチ解除指令を出力する。一方、切替判定部21は、SBW制御中に端当て状態を検出すると、後述する反力指令切替部25及び転舵指令切替部30に切替判定フラグFlg=1を出力すると共に、クラッチ制御部22にクラッチ締結指令を出力する。
また、ステップS8では、切替判定部21は、端当て時制御を終了するか否かを判定する。例えば、運転者によるステアリングホイール1の切り戻し操作を検出したとき、端当て時制御を終了するものと判断する。そして、端当て時制御を終了すると判断した場合には、クラッチ6の締結解除条件が成立したものとしてステップS9に移行し、端当て時制御を継続すると判断した場合には前記ステップS6に移行する。
ステップS9では、切替判定部21は、クラッチ制御部22にクラッチ解放指令を出力し、ステップS10に移行する。
ステップS10では、切替判定部21は、切替判定フラグFlgを、端当て状態でなくなりクラッチ解放動作中であることを示す“2”にセットする。そして、切替判定フラグFlg=2を後述する反力指令切替部25及び転舵指令切替部30に出力し、ステップS11に移行する。
ステップS11では、切替判定部21は、クラッチ6が確実に解放状態となったか否かを判定する。ここでは、操舵トルクセンサ5で検出した操舵トルクTが、ゼロ付近の解放判断閾値以下(例えば1Nm以下)である状態が、所定時間(例えば数msec)続いたときに、クラッチ6の解放が完了したと判断する。
そして、このステップS11で、クラッチ6がまだ解放していないと判断すると前記ステップS9に移行し、クラッチ6が解放したと判断すると端当て判定処理を終了する。
クラッチ制御部22は、切替判定部21から入力したクラッチ指令に従って、クラッチ6の締結及び締結解除を制御する。
図2に戻って、コントローラ20は、実SAT反力演算部23と、仮想SAT反力演算部24と、反力指令切替部25と、反力制御部26とを備える。
実SAT反力演算部23は、先ず、転舵モータ実電流Imと車速Vと転舵角θrとに基づいて、セルフアライニングトルク(実SAT)を演算する。そして、演算した実SATに相当する目標の反力指令(転舵状態に応じた反力トルク)を、実SAT反力指令Ts0として設定する。実SAT反力演算部23は、設定した実SAT反力指令Ts0を反力指令切替部25に出力する。
仮想SAT反力演算部24は、転舵角θrを、操舵状態に応じた転舵指令角とするべく転舵モータ8を駆動制御したときに生じるセルフアライニングトルクである仮想SATに相当する反力指令を演算する。
図7は、仮想SAT反力演算部24の構成を示すブロック図である。
仮想SAT反力演算部24は、後述する転舵指令角演算部27で演算した通常転舵指令角θr0と、車速Vとを入力する。通常転舵指令角θr0は、転舵輪11R,11Lを運転者の操舵に応じた転舵角とするための転舵指令角である。
そして、仮想SAT反力演算部24は、角度サーボ制御部24aで、転舵モータ8をモデル化した仮想転舵モータの仮想転舵角θr´が通常転舵指令角θr0と一致するように、仮想転舵モータの仮想電流指令値を演算する。ここで、角度サーボ制御部24aは、通常転舵指令角θr0に所定の応答特性で仮想転舵角θr´が追従するように制御演算する角度サーボ制御により、仮想転舵モータの仮想電流指令値を演算する。角度サーボ制御では、フィードフォワード制御+フィードバック制御+ロバスト補償により、上記仮想電流指令値を演算する。そして、仮想転舵モータの仮想転舵モータ電流Im´が仮想電流指令値に追従するための仮想転舵モータの仮想電圧を演算する。
次に、仮想SAT反力演算部24は、角度サーボ制御部24aで演算した仮想電圧で仮想モータを駆動制御したときの車両挙動を、車両モデル24bを用いて推定する。このとき推定した仮想転舵モータ電流Im´及び仮想転舵角θr´は、仮想SAT演算部24cに入力する。
仮想SAT演算部24cは、仮想転舵モータ電流Im´及び仮想転舵角θr´の他に車速Vを入力し、上述した実SAT反力演算部23と同様の処理を行うことで、仮想SATを演算する。すなわち、仮想SATは、通常転舵指令角θr0で転舵モータ8を駆動制御したときに生じるSATを、車両モデルを用いて推定したものである。そして、仮想SAT演算部24cは、演算した仮想SATに相当する反力指令を、仮想SAT反力指令Ts1として反力指令切替部25に出力する。
反力指令切替部25は、切替判定部21から切替判定フラグFlg=0又は切替判定フラグFlg=2を入力している場合には、実SAT反力指令Ts0を最終反力指令Ts*として反力制御部26に出力する。また、反力指令切替部25は、切替判定部21から切替判定フラグFlg=1を入力している場合には、仮想SAT反力指令Ts1を最終反力指令Ts*として反力制御部26に出力する。
反力制御部26は、実反力トルクを最終反力指令Ts*に一致するための反力モータ4への電流指令値(反力モータ駆動電流)を演算し、その電流司令値をもとに反力モータ4を駆動制御する。ここでは、フィードフォワード制御+フィードバック制御+ロバスト補償による反力サーボ制御により、上記電流指令値を演算する。
転舵指令角演算部27は、転舵輪11R,11Lを運転者の操舵に応じた転舵角とするための転舵指令角を演算する。ここでは、操舵角θsに、車速Vに応じて設定したギア比を乗算し、転舵指令角を演算する。そして、転舵指令角演算部27は、演算した転舵指令角を通常転舵指令角θr0として転舵指令切替部30に出力する。
端当て時転舵指令角出力部28は、予め格納した転舵角(例えばラックエンド角)を、端当て時転舵指令角θr1として転舵指令切替部30に出力する。
解放用転舵指令角演算部29は、操舵角θsと操舵トルクTとを入力する。この解放用転舵指令角演算部29は、クラッチ6を、締結状態からできるだけ早く確実に解放状態とするためのクラッチ解放用の転舵指令角(解放用転舵指令角θr2)を演算する。
具体的には、解放用転舵指令角演算部29は、操舵角θsに固定ギア比マップ29aを参照して設定した固定ギア比を乗算した固定ギア転舵指令角を演算する。そして、この固定ギア転舵指令角に、操舵トルクTをもとにトルク補償マップ29bを参照して設定したトルク補償値を加算し、解放用転舵指令角θr2を演算する。すなわち、解放用転舵指令角θr2は、操舵角θsの変化勾配に対して転舵角θrの変化勾配が一致するような転舵指令角である固定ギア転舵指令角を、操舵トルクTが減少する方向に補正したものである。
転舵指令切替部30は、切替判定部21から切替判定フラグFlg=0を入力している場合には、通常転舵指令角θr0を最終転舵指令角θr*として角度サーボ制御部31に出力する。また、転舵指令切替部30は、切替判定部21から切替判定フラグFlg=1を入力している場合には、端当て時転舵指令角θr1を最終転舵指令角θr*として角度サーボ制御部31に出力する。さらに、転舵指令切替部30は、切替判定部21から切替判定フラグFlg=2を入力している場合には、解放用転舵指令角θr2を最終転舵指令角θr*として角度サーボ制御部31に出力する。
角度サーボ制御部31は、上述した角度サーボ制御部24aと同様の構成を有し、実転舵角θrが最終転舵指令角θr*と一致するように、転舵モータ8の電流指令値(転舵モータ駆動電流)を演算する。ここで、角度サーボ制御部31は、最終転舵指令角θr*に所定の応答特性で実転舵角θrが追従するように制御演算する角度サーボ制御により、転舵モータ8の電流指令値を演算する。角度サーボ制御では、フィードフォワード制御+フィードバック制御+ロバスト補償により、上記電流指令値を演算する。そして、転舵モータ8の転舵モータ電流Imが上記電流指令値に追従するための転舵モータ8の駆動電圧を演算し、当該駆動電圧に基づいて転舵モータ8を駆動制御する。
このように、コントローラ20は、切替判定部21で端当て状態を検出してクラッチ6を締結したとき、運転者に端当て感を与えるための端当て時制御を行う。そして、コントローラ20は、この端当て時制御中に、運転者のステアリングホイール1の切り戻し操作を検出すると、端当て時制御を終了してSBW制御に復帰するべくクラッチ6に解放指令を出力する。
このとき、クラッチ6に解放指令を出力してから、クラッチ6の解放が完了するまでの間は、可変ギア比制御を停止してギア比固定制御を行う。また、その間、仮想SATに相当する操舵反力を付与する操舵反力制御を行う。
(動作)
次に、第1の実施形態の動作について説明する。
本SBWシステムは、クラッチ6の締結を解除した状態でSBW制御を実行する。
SBW制御中に運転者がステアリング操作を行うと、操舵角センサ3は運転者が入力した操舵角θsを検出する。そして、コントローラ20は、実転舵角が、操舵角センサ3が検出した操舵角θsに応じた転舵量となるように転舵モータ8を駆動制御する。これにより、転舵輪11R,11Lが転舵する。
また、転舵輪11R,11Lの転舵によって、路面から転舵輪11R,11Lへ路面反力が入力する。そのため、コントローラ20は、反力モータ4を駆動制御して、実路面反力に相当する操舵反力をステアリングホイール1に付与する。
このようにしてSBW制御を行うことで、運転者は自身の感覚に合致したステアリング操作を行うことができる。
このSBW制御中に、運転者がステアリングホイール1の切り込み操作を行い、切り込み限界に達すると、操舵角センサ3は最大操舵角θsを検出する。また、その操舵角θsに応じた転舵量となるように転舵モータ8を駆動制御することで、転舵輪11R,11Lは最大転舵角まで転舵する。そのため、転舵モータ角度センサ9は最大転舵角θrを検出する(図6のステップS2でYes、ステップS5でYes)。
すると、コントローラ20は、クラッチ締結指令によってクラッチ6を解放状態から締結状態へ切り替える制御を行う(ステップS6)。また、同時に、最終転舵指令角θr*を端当て時転舵指令角θr1に固定すると共に、最終反力指令Ts*を仮想SAT反力指令Ts1に切り替える(ステップS7)。
これにより、転舵輪11R,11Lの転舵角は、端当て時転舵指令角θr1で固定となる。また、操舵反力は、仮想SATに相当する操舵反力となる。
このとき、ステアリングホイール1と転舵輪11R,11Lとは、クラッチ6を介して機械的に連結している。そのため、転舵輪11R,11Lの転舵角を固定することで、ステアリングホイール1をそれ以上切り込めないようにすることができる。すなわち、反力モータの過熱を防止しつつ、運転者に対して良好な端当て感を与えることができる。
さらに、端当て時制御を開始したとき、操舵反力を仮想SATに相当する操舵反力とする。仮想SATは、車両モデルによって演算したものであり、路面μなどの路面外乱の影響を考慮していないが、操舵状態に応じて転舵モータ8を駆動制御したときに実際に生じるSATと略等しい。そのため、転舵指令角を端当て時転舵指令角θr1に変更することで転舵輪11R,11Lの転舵角が変化して路面反力が変化した場合であっても、操舵状態に応じた操舵反力しか付与しないようにすることができる。したがって、運転者が意図しない操舵反力の乱れを防止し、運転者に違和感を与えるのを防止することができる。
その後、運転者がハンドルを切り戻し方向に操作すると、コントローラ20は端当て時制御を終了すると判断し(ステップS8でYes)、クラッチ解放指令によってクラッチ6を締結状態から解放状態へ切り替える制御を行う(ステップS9)。このとき、コントローラ20は、解放用転舵指令角θr2を最終転舵指令角θr*として設定すると共に、仮想SAT反力指令Ts1を最終反力指令Ts*として設定する(ステップS10)。
このように、解放用転舵指令角θr2を最終転舵指令角θr*として設定することで、ステアリングホイール1の切り戻し操作に伴って、操舵角θsとほぼ同じ戻り方で最終転舵指令角θr*が変化する。つまり、操舵側と転舵側が同じように戻ることになる。さらに、解放用転舵指令角θr2には、トルク補償値によって操舵トルクTを減らす方向に補正を入れているため、トルクセンサ値は徐々にゼロとなる。これにより、クラッチ6が解放し易い状態となり、クラッチ6が解放する。
そして、クラッチ6が実際に解放して操舵トルクTが完全に立たなくなると、コントローラ20は、クラッチ6の解放が完了したと判断し(ステップS11でYes)、通常のSBW制御に復帰する(ステップS3及びS4)。
すなわち、本実施形態では、図7(a)に示すように、時刻t1でクラッチ解放指令を出力してから、時刻t2でクラッチ6が実際に解放して通常のSBW制御に復帰するまでの間、操舵状態に応じた操舵反力を付与する。
クラッチ6を解放するために、最終転舵指令角θr*を端当て時転舵指令角θr1から解放用転舵指令角θr2に変更した場合、転舵モータ実電流Imが変動する。転舵モータ実電流Imは実SATの演算に用いているため、転舵モータ実電流Imが変動すると実SATの演算結果が変動し、実SAT反力指令Ts0も変動する。そのため、この実SAT反力指令Ts0に基づいて反力モータ4を駆動制御すると、図7(b)に示すように操舵反力が乱れる。この操舵反力の乱れは、運転者の操舵状態に応じたものではないため、運転者に違和感を与えてしまう。
これに対して、本実施形態では、クラッチ6を解放するために最終転舵指令角θr*を端当て時転舵指令角θr1から解放用転舵指令角θr2に変更したとき、操舵反力を、操舵状態に応じた仮想SATに相当する操舵反力とする。すなわち、実SATの変動に伴って変動する実SAT反力指令Ts0ではなく、仮想SAT反力指令Ts1に基づいて反力モータ4を駆動制御する。そのため、上述した運転者の操舵意思に合致しない操舵反力の乱れを抑制することができる。
以上のように、端当て時制御開始時の転舵指令角の変更やクラッチ解放動作中の転舵指令角の変更によって、実SATが変動した場合であっても、その変動を操舵反力の乱れとして運転者に伝えないようにすることができる。
また、図2に示す構成のクラッチの場合、トルク印加中は、ローラ63が内外輪に強く噛み込んだ状態となっている。したがって、この状態では、クラッチ解放指令を出力してもクラッチを解放することができない。
そこで、本実施形態では、クラッチ解放指令を出力してから実際にクラッチ6の解放が完了するまでの間は、可変ギア比制御を停止したギア比固定制御を行う。これにより、操舵側と転舵側とが同じように動くようにすることができ、操舵トルクTの増加を禁止することができる。そのため、クラッチ6を構成するローラ63が内外輪に噛み込む力が余計にかかるのを防止することができる。その結果、クラッチ6を解放し易くすることができる。
さらに、このとき、操舵トルクセンサ5で操舵トルクTを検出し、操舵トルクTを減らす方向に転舵指令角を補正する。そのため、クラッチ6が解放し易い状態を素早く作り出すことができ、素早く確実にクラッチを解放することができる。実際の転舵の応答は進んだり遅れたりするものであり、ジョイントによる角度変化もあるため、クラッチ締結中は可変ギア比制御を停止するだけではハンドルを取られる現象が生じる場合がある。操舵トルクTを減らすように転舵指令角を補正することで、クラッチ締結中にハンドルが取られるのを確実に防止することができる。
このように、クラッチ6を構成するローラ63が内外輪に噛み込む力が余計にかかるのを防止し、クラッチ6を解放し易くすることができる。すなわち、操舵意思と合致しない操舵反力の乱れが発生することによる操舵の違和感を抑制しつつ、クラッチを確実に解放することができる。
なお、図1において、反力モータ4が反力アクチュエータに対応し、転舵モータ8が転舵アクチュエータに対応し、コントローラ20が操舵制御部に対応している。また、図2において、端当て時転舵指令角出力部28、転舵指令切替部30及び角度サーボ制御部31が端当て制御部に対応している。さらに、仮想SAT反力演算部24、反力指令切替部25及び反力制御部26が端当て制御時操舵反力制御部に対応し、解放用転舵指令角演算部29が転舵角制御部に対応している。
さらに、図6のステップS6がクラッチ締結制御部に対応し、ステップS9がクラッチ解放制御部に対応し、ステップS10及び仮想SAT反力演算部24が操舵反力制御部に対応し、ステップS11が解放完了検出部に対応している。
(効果)
第1の実施形態では、以下の効果が得られる。
(1)クラッチ6を締結した状態でクラッチ6の締結解除条件が成立したとき、コントローラ20は、クラッチ解放指令を出力する。そして、クラッチ解放指令を出力してから、実際にクラッチ6の解放が完了したことを検出するまでの間、コントローラ20は、転舵角θrを解放用転舵指令角とするべく転舵モータ8を駆動制御する転舵角制御を行う。そして、コントローラ20は、転舵角制御を行っている間、操舵状態に応じた仮想SATに相当する操舵反力を付与するように、反力モータ4を駆動制御する。
このように、クラッチ解放指令を出力してから実際にクラッチ6が解放するまでの間、仮想SAT反力指令Ts1を用いて反力モータ4を駆動制御する操舵反力制御を行う。そのため、クラッチ6を解放するための解放動作により、運転者の操舵意思に反して転舵指令角を変更した場合であっても、運転者の操舵意思に合致した操舵反力を付与することができる。したがって、操舵の違和感を抑制することができる。
(2)コントローラ20は、クラッチ解放状態でSBW制御を行い、SBW制御中に端当て状態を検出すると、クラッチ締結状態として運転者に端当て感を与える端当て時制御を行う。そして、この端当て時制御中に、運転者によるステアリングホイールの切り戻し操作を検出したとき、クラッチ6に対して締結解除指令を出力する。
これにより、クラッチ締結状態からクラッチ解放状態とする場面において、操舵の違和感なく確実なクラッチ解放動作を行うことができる。
(3)コントローラ20は、端当て状態を検出して端当て時制御を開始してから、クラッチ解放指令を出力するまでの間、操舵状態に応じた仮想SATに相当する操舵反力を付与するように、反力モータ4を駆動制御する。
これにより、クラッチ解放指令を出力した後のクラッチ解放動作中だけでなく、端当て時制御を開始してからクラッチ解放指令を出力するまでの間も、操舵状態に応じた操舵反力を付与することができる。したがって、端当て時制御開始時における運転者の違和感も適切に抑制することができる。
(4)クラッチ6を締結した状態でクラッチ6の締結解除条件が成立したとき、クラッチ6に対して締結解除指令を出力する。また、クラッチ6に対して締結解除指令を出力してから、クラッチ6の締結解除が完了したことを検出するまでの間、転舵角θrを解放用転舵指令角とするべく転舵モータ8を駆動制御する転舵角制御を行う。そして、転舵角制御を行っている間、当該転舵角制御を開始する直前にステアリングホイール1に付与していた操舵反力を維持するように、反力モータ4を駆動制御する。
これにより、クラッチ締結状態でクラッチ解放指令を出力したとき、操舵の違和感なくクラッチ6を解放することができる。
(変形例)
(1)上記実施形態においては、端当て時制御中にハンドル切り込み操作を検出したとき、クラッチ解除条件が成立したとしてギア比固定制御及び操舵反力制御を実施しているが、イグニッションスイッチをオン状態としたときにも、本発明を適用可能である。
この場合、イグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に切り替わったことを検出したとき、切替判定部21が、クラッチ制御部22にクラッチ解放指令を出力するようにする。また、このとき切替判定部21は、切替判定フラグFlg=2を反力指令切替部25及び転舵指令切替部30に出力するようにする。そして、図6のステップS11と同様に、クラッチ6が確実に解放状態となったか否かを判定し、クラッチ6が解放したと判断したら、切替判定部21から、切替判定フラグFlg=0を反力指令切替部25及び転舵指令切替部30に出力するようにする。
これにより、ハンドル操作したままイグニッションスイッチをオン状態とした場合であっても、クラッチを素早く確実に解放することができる。そして、このクラッチ解放動作中は、操舵反力の乱れを防止して運転者の違和感を抑制することができる。
同様に、例えばEPS制御からSBW制御へ移行する場合など、クラッチ6を締結状態から解放状態へ切り替える場面であれば、本発明を適用することができる。
1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフト、3…操舵角センサ、4…反力モータ、5…操舵トルクセンサ、6…クラッチ、7…ピニオンシャフト、8…転舵モータ、8a…転舵出力歯車、9…転舵モータ角センサ、11R,11L…転舵輪、12…ピニオンギア、13…ラック軸、14…タイロッド、15…ナックルアーム、20…コントローラ

Claims (4)

  1. ステアリングホイール及び該ステアリングホイールに操舵反力を付与する反力アクチュエータを有する操舵部と、
    転舵輪及び該転舵輪を転舵する転舵機構を駆動する転舵アクチュエータを有する転舵部と、
    前記操舵部と前記転舵部とを機械的に連結及び連結解除可能なクラッチと、を備える車両用操舵制御装置であって、
    前記クラッチを締結した状態で当該クラッチの締結解除条件が成立したとき、当該クラッチに対して締結解除指令を出力するクラッチ解放制御部と、
    前記クラッチ解放制御部により前記クラッチに対して締結解除指令を出力した後、当該クラッチの締結解除が完了したことを検出する解放完了検出部と、
    前記クラッチ解放制御部により前記クラッチに対して締結解除指令を出力してから、前記解放完了検出部で前記クラッチの締結解除が完了したことを検出するまでの間、前記転舵輪の転舵角を、前記クラッチを解放するための解放用転舵指令角とするべく前記転舵アクチュエータを駆動制御する転舵角制御を行う転舵角制御部と、
    前記転舵輪の転舵角を、前記ステアリングホイールの操舵状態に応じた転舵指令角とするべく前記転舵アクチュエータを駆動制御したときに生じるセルフアライニングトルクを、仮想セルフアライニングトルクとして車両モデルを用いて演算する仮想セルフアライニングトルク演算部と、
    前記転舵角制御部による前記転舵角制御を行っている間、前記仮想セルフアライニングトルク演算部で演算した仮想セルフアライニングトルクに相当する操舵反力を付与するように、前記反力アクチュエータを駆動制御する操舵反力制御部と、を備えることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  2. 前記クラッチの締結を解除した状態で、前記転舵輪の転舵角を、前記ステアリングホイールの操舵状態に応じた転舵指令角とするべく前記転舵アクチュエータを駆動制御すると共に、前記ステアリングホイールに、前記転舵輪の転舵状態に応じた操舵反力を付与するべく前記反力アクチュエータを駆動制御するステアバイワイヤ制御を行う操舵制御部と、
    前記操舵制御部によるステアバイワイヤ制御中に、前記ステアリングホイールの切り込み限界付近に達した端当て状態を検出する端当て検出部と、
    前記端当て検出部で端当て状態を検出したとき、前記クラッチに対して締結指令を出力して運転者に端当て感を与える端当て制御を行う端当て制御部と、
    運転者によるステアリングホイールの切り戻し操作を検出する切り戻し検出部と、をさらに備え、
    前記クラッチ解放制御部は、前記端当て制御部による端当て制御中に、前記切り戻し検出部で運転者によるステアリングホイールの切り戻し操作を検出したとき、前記クラッチの締結解除条件が成立したと判断することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵制御装置。
  3. 前記端当て制御部で端当て制御を開始してから、前記クラッチ解放制御部により前記クラッチに対して締結解除指令を出力するまでの間、前記仮想セルフアライニングトルク演算部で演算した仮想セルフアライニングトルクに応じた操舵反力を付与するように、前記反力アクチュエータを駆動制御する端当て制御時操舵反力制御部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の車両用操舵制御装置。
  4. ステアリングホイール及び該ステアリングホイールに操舵反力を付与する反力アクチュエータを有する操舵部と、
    転舵輪及び該転舵輪を転舵する転舵機構を駆動する転舵アクチュエータを有する転舵部と、
    前記操舵部と前記転舵部とを機械的に連結及び連結解除可能なクラッチと、を備える車両用操舵制御方法であって、
    前記クラッチを締結した状態で当該クラッチの締結解除条件が成立したとき、当該クラッチに対して締結解除指令を出力し、前記クラッチに対して締結解除指令を出力してから、前記クラッチの締結解除が完了したことを検出するまでの間、車両モデルに基づいて仮想的なセルフアライニングトルクである仮想セルフアライニングトルクに相当する操舵反力を付与するように、前記反力アクチュエータを駆動制御することを特徴とする車両用操舵制御方法。
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