JP2014045641A - 回転電機の固定子鉄心 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単、かつ安価な構成でありながら高品質・高強度を確保でき、積層コアからなる回転電機の固定子鉄心を提供する。
【解決手段】帯状のコアシート10のヨーク部13に、板厚と同等の厚みを有する厚肉部14と、塑性変形加工により板厚より薄く形成された薄肉部15とが、積層コア1の各巻回層の外周側において円周方向に交互に位置するように配列されている。そして、薄肉部15が、積層コア1を円筒状に巻回形成する過程で塑性変形するため、良好に円筒状の積層コア1を形成することができ、厚肉部14が、積層コア1の積層方向に整列し、かつ積層コア1の各巻回層の外周縁において互いに密接して積層されているため、積層コア1の外周縁に隙間を生じることがなく、高品質・高強度を確保することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、回転電機の固定子鉄心、とりわけ自動車用交流発電機の固定子に好適な固定子鉄心に関する。
〔従来の技術〕
近年、この種の固定子鉄心としては、磁性板(例えば鋼板)から内周側にティース部およびスロット部を有するリング状板を打ち抜き、このリング状板を多数枚円筒状に積層して形成する積層コアに代わって、廃材が少なく材料歩留りが良いとの理由で、片側にティース部およびスロット部を打ち抜き形成した帯状のコアシートを、螺旋状(ヘリカル)に巻取りながら円筒状に複数層にわたって巻回積層してなる積層コアが、専ら採用されるようになってきた(例えば、特許文献1参照)。
近年、この種の固定子鉄心としては、磁性板(例えば鋼板)から内周側にティース部およびスロット部を有するリング状板を打ち抜き、このリング状板を多数枚円筒状に積層して形成する積層コアに代わって、廃材が少なく材料歩留りが良いとの理由で、片側にティース部およびスロット部を打ち抜き形成した帯状のコアシートを、螺旋状(ヘリカル)に巻取りながら円筒状に複数層にわたって巻回積層してなる積層コアが、専ら採用されるようになってきた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された従来の固定子鉄心を、図10に基づいて概説する。
この固定子鉄心は、鉄心素材として、帯状の磁性板(例えば鋼板)で形成されたコアシート100を用いるのが最大の特徴である。
当該コアシート100は、図10(a)、(b)に示すように、長さ方向の一方側に固定子コイルを巻装するためのティース(歯)部101およびスロット(溝)部102を有すると共に、長さ方向の他方側にこれらのティース部101およびスロット部102を所定のピッチで連結するヨーク(継鉄)部103を有するものであって、帯状の磁性板からティース部101およびスロット部102を互い違いに配置して打ち抜くことにより、一対(2枚)の帯状コアシート100を作製できることから、コアシート100の製造時における廃材部分を最小限にすることが可能となり、材料歩留りが良く、材料コストの低減を図ることができる。
この固定子鉄心は、鉄心素材として、帯状の磁性板(例えば鋼板)で形成されたコアシート100を用いるのが最大の特徴である。
当該コアシート100は、図10(a)、(b)に示すように、長さ方向の一方側に固定子コイルを巻装するためのティース(歯)部101およびスロット(溝)部102を有すると共に、長さ方向の他方側にこれらのティース部101およびスロット部102を所定のピッチで連結するヨーク(継鉄)部103を有するものであって、帯状の磁性板からティース部101およびスロット部102を互い違いに配置して打ち抜くことにより、一対(2枚)の帯状コアシート100を作製できることから、コアシート100の製造時における廃材部分を最小限にすることが可能となり、材料歩留りが良く、材料コストの低減を図ることができる。
そして、このコアシート100を、図10(c)のごとくヨーク部103が外周側となるように螺旋状に巻取りながら複数層にわたって巻回積層することにより、図10(e)のごとく円筒状の積層コア200とするものである。
なお、この積層コア200を巻回形成する過程においては、コアシート100のヨーク部103に圧延加工を施し、図10(d)に示すように、ヨーク部103の外周縁を圧延ロールによって薄く延ばしてテーパ状部分104とすることにより、コアシート100のヨーク部103側の実質的な巻取り周長を長くし、螺旋状に巻取りし易くしているのが通例である。
なお、この積層コア200を巻回形成する過程においては、コアシート100のヨーク部103に圧延加工を施し、図10(d)に示すように、ヨーク部103の外周縁を圧延ロールによって薄く延ばしてテーパ状部分104とすることにより、コアシート100のヨーク部103側の実質的な巻取り周長を長くし、螺旋状に巻取りし易くしているのが通例である。
〔従来技術の問題点〕
しかし、上述したように、テーパ状部分104を設けて螺旋巻きした円筒状の積層コア200は、ヨーク部103の各巻回層の外周縁の肉厚(板厚)がティース部101に比して薄くなるため、図10(f)に示すように、径方向に沿って切断する仮想断面(図10(e)におけるC−C断面)で見た場合、ヨーク部103の各巻回層間に隙間Sが生じることになり、この隙間Sが存在することによって次に列挙するごとき諸問題を抱えている。
しかし、上述したように、テーパ状部分104を設けて螺旋巻きした円筒状の積層コア200は、ヨーク部103の各巻回層の外周縁の肉厚(板厚)がティース部101に比して薄くなるため、図10(f)に示すように、径方向に沿って切断する仮想断面(図10(e)におけるC−C断面)で見た場合、ヨーク部103の各巻回層間に隙間Sが生じることになり、この隙間Sが存在することによって次に列挙するごとき諸問題を抱えている。
(1) 積層コア200には、最終工程として、巻回層間を固定する外周溶接や外周形状を整えるためのしごき加工等を実施することになるが、隙間Sの存在により、薄くなって外力に対して脆弱な部位となった外周縁が最終工程への搬送過程でいびつに変形したり、損傷するなどの問題を招くほか、最終工程でも溶接不良が生じたり、脆弱な部位となった外周縁がしごき加工時にいびつに変形したり、破損する事態を招き、強度面、品質面で問題となる。
(2)また、自動車用交流発電機のように、固定子鉄心を回転電機の筺体の一部として利用する場合には、積層コア200の外周部の隙間Sの存在が大きな問題となる。
即ち、積層コア200の両端を積層方向(軸方向)からカップ(椀型)状のハウジング(フレームとも呼ぶ)で挟持固定しようとすると、ハウジングには隙間Sを縮小する方向に曲げモーメントが作用し、組立てボルトやハウジングに過大なストレスを与えることになる。もっとも、かかる対策としては、例えば特許文献2に記載されているように、積層コアの両端に板厚の厚い特別な環状シートを配設する方法が提案されているが、かえって回転電機の大型化、コスト高を招き、実用し難い。
(3)さらに、隙間Sは、積層コア200の外周部の積層方向における肉厚を減じているため、回転電機に小型・高出力が要求される場合には、ヨーク部103において磁束密度が高くなる部位の有効磁路面積が減り、磁気性能の低下、回転電機の出力低下を招く恐れがある。
(2)また、自動車用交流発電機のように、固定子鉄心を回転電機の筺体の一部として利用する場合には、積層コア200の外周部の隙間Sの存在が大きな問題となる。
即ち、積層コア200の両端を積層方向(軸方向)からカップ(椀型)状のハウジング(フレームとも呼ぶ)で挟持固定しようとすると、ハウジングには隙間Sを縮小する方向に曲げモーメントが作用し、組立てボルトやハウジングに過大なストレスを与えることになる。もっとも、かかる対策としては、例えば特許文献2に記載されているように、積層コアの両端に板厚の厚い特別な環状シートを配設する方法が提案されているが、かえって回転電機の大型化、コスト高を招き、実用し難い。
(3)さらに、隙間Sは、積層コア200の外周部の積層方向における肉厚を減じているため、回転電機に小型・高出力が要求される場合には、ヨーク部103において磁束密度が高くなる部位の有効磁路面積が減り、磁気性能の低下、回転電機の出力低下を招く恐れがある。
本発明者は、かかる問題を究明すべく、種々の実験・研究を重ねた結果、鉄心素材として帯状のコアシートを用いながら、そのヨーク部に施す板厚変更領域の構造を工夫することにより、簡単、かつ安価な構成を充分に満足しつつ、高強度、高品質・高磁気性能の固定子鉄心を実現することのできる効果的な手段を見出した。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡単、かつ安価な構成でありながら、高強度、高品質・高磁気特性を確保することができる回転電機の固定子鉄心を提供することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の発明(回転電機の固定子鉄心)は、鉄心素材として磁性板からなる帯状のコアシートを用い、内周側に固定子コイルを巻装するためのティース部およびスロット部を有する円筒状の積層コアからなる基本構成を備えている。そして、コアシートは、長さ方向の一方側にティース部およびスロット部を有すると共に、長さ方向の他方側にティース部およびスロット部を所定のピッチで連結するヨーク部を有しており、積層コアは、コアシートを、ヨーク部が外周側となるように螺旋状に巻取ることにより円筒状に巻回形成されるものであるが、コアシートのヨーク部には、コアシートの板厚と同等の厚みを有する厚肉部と、塑性変形加工によりコアシートの板厚より薄く形成された薄肉部とが、積層コアの各巻回層の外周側において円周方向に交互に位置するように配列されており、薄肉部は、積層コアを円筒状に形成する過程で塑性変形されるものであり、厚肉部は、積層コアの積層方向に整列しており、積層コアの各巻回層においてその外周縁を含めた全面で互いに密接して積層されていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明(回転電機の固定子鉄心)は、鉄心素材として磁性板からなる帯状のコアシートを用い、内周側に固定子コイルを巻装するためのティース部およびスロット部を有する円筒状の積層コアからなる基本構成を備えている。そして、コアシートは、長さ方向の一方側にティース部およびスロット部を有すると共に、長さ方向の他方側にティース部およびスロット部を所定のピッチで連結するヨーク部を有しており、積層コアは、コアシートを、ヨーク部が外周側となるように螺旋状に巻取ることにより円筒状に巻回形成されるものであるが、コアシートのヨーク部には、コアシートの板厚と同等の厚みを有する厚肉部と、塑性変形加工によりコアシートの板厚より薄く形成された薄肉部とが、積層コアの各巻回層の外周側において円周方向に交互に位置するように配列されており、薄肉部は、積層コアを円筒状に形成する過程で塑性変形されるものであり、厚肉部は、積層コアの積層方向に整列しており、積層コアの各巻回層においてその外周縁を含めた全面で互いに密接して積層されていることを特徴としている。
上記構成を有する請求項1の発明によれば、帯状のコアシートを、ヨーク部に塑性変形加工により形成した薄肉部によって良好に螺旋状に巻取ることができるため、簡単、かつ安価な構成の固定子鉄心を提供できることは勿論のこと、次のごとき効果を奏する。
(1) 積層コアにおいて、各巻回層の外周縁は局部的に凹部が生じるだけで、厚肉部が互いに密接して積層されているため、この外周縁まで密接している厚肉部を活用して、積層コアを最終工程まで損傷させることなく搬送でき、かつ最終工程(巻回層間を固定する外周溶接や外周形状を整えるためのしごき加工等)を良好に実施することができ、溶接不良や外周縁のいびつな変形・破損を防いで、高強度、高品質の固定子鉄心を得ることができる。
(2)また、固定子鉄心を回転電機の筺体の一部として利用する場合においても、積層コアは、その外周部が厚肉部で互いに密接して積層されていて、全周にわたって隙間が存在しないため、積層コアの両端を積層方向(軸方向)からカップ(椀型)状のハウジングで挟持固定するにあたり、当該ハウジングや組立てボルトに過大なストレスを与えることがない。
(3)さらに、積層コアの各巻回層の外周縁には局部的に薄肉部が設けられるだけであるため、この薄肉部をティース部の配列位置に対応させて設けることにより、ヨーク部のうち磁束密度が高くなる部位には充分な有効磁路面積を確保することができ、小型・高出力の回転電機にあっても出力低下を招くことがない。
(2)また、固定子鉄心を回転電機の筺体の一部として利用する場合においても、積層コアは、その外周部が厚肉部で互いに密接して積層されていて、全周にわたって隙間が存在しないため、積層コアの両端を積層方向(軸方向)からカップ(椀型)状のハウジングで挟持固定するにあたり、当該ハウジングや組立てボルトに過大なストレスを与えることがない。
(3)さらに、積層コアの各巻回層の外周縁には局部的に薄肉部が設けられるだけであるため、この薄肉部をティース部の配列位置に対応させて設けることにより、ヨーク部のうち磁束密度が高くなる部位には充分な有効磁路面積を確保することができ、小型・高出力の回転電機にあっても出力低下を招くことがない。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に示す6つの実施例に従って詳細に説明する。
各実施例は、本発明を適用した固定子鉄心の代表例として、自動車用交流発電機(オルタネータ)の固定子鉄心を示しており、以下の説明では、まず、自動車用交流発電機の基本構成を概説したのち、本発明の各実施例における特徴点および本発明の基本的機能について順次説明し、最後に本発明の特徴点ごとの作用効果を要約列挙する。
なお、各実施例において、同一または均等部分には、同一符号を付し、重複説明を省略する。
なお、各実施例において、同一または均等部分には、同一符号を付し、重複説明を省略する。
[実施例1]
本発明の実施例1について、図1および図2に基づいて説明する。
本発明の実施例1について、図1および図2に基づいて説明する。
〔交流発電機Gの基本構成〕
図1(a)に示すように、交流発電機Gは、エンジンにより駆動される回転軸Jに取付けられた回転子GRと、一対のカップ(椀型)状のハウジング(フレームとも呼ぶ)Hに組立てボルトFによって挟持固定された固定子GSとを備えており、この固定子GSには、固定子コイル(多相巻線)Dを装着する鉄心として、図1(b)に示すごとき円筒状の積層コアからなる固定子鉄心Eが用いられている。
図1(a)に示すように、交流発電機Gは、エンジンにより駆動される回転軸Jに取付けられた回転子GRと、一対のカップ(椀型)状のハウジング(フレームとも呼ぶ)Hに組立てボルトFによって挟持固定された固定子GSとを備えており、この固定子GSには、固定子コイル(多相巻線)Dを装着する鉄心として、図1(b)に示すごとき円筒状の積層コアからなる固定子鉄心Eが用いられている。
この固定子鉄心Eは、一対のカップ(椀型)状のハウジングHで挟持固定されることにより、交流発電機Gの筺体の一部として利用されるものであって、内周側に固定子コイルDが巻かれる多数のティース(歯)部E1とスロット(溝)部E2とを交互に備え、外周側に各ティース部E1およびスロット部E2を所定のピッチで環状に連結するヨーク(継鉄)部E3を備える円筒状の積層コア1で構成されている。環状のヨーク部E3は、固定子コイルDが巻かれない非巻線部分であり、ここに後で詳しく説明する板厚変更領域E4が、円周方向に複数配列されている。
〔積層コア1の基本構成〕
積層コア1は、鉄心素材として図2(a)に示すごとき帯状のコアシート10が用いられている。このコアシート10は、帯状の磁性板(例えば鋼板)からティース部およびスロット部が互い違いに配置されるように打ち抜くことにより、一対(2枚)の帯状コアシートとして作製されるものであって、長さ方向の一方側に固定子コイルDを巻装するためのティース(歯)部11およびスロット(溝)部12を有すると共に、長さ方向の他方側にこれらのティース部11およびスロット部12を所定のピッチで連結するヨーク(継鉄)部13を有している。
そして、このコアシート10を、図2(b)に示すように、ヨーク部13が外周側となるように螺旋状に巻取りながら複数層にわたって巻回積層することにより、図2(f)、(g)に示すごとき円筒状の積層コア1とするものである。
積層コア1は、鉄心素材として図2(a)に示すごとき帯状のコアシート10が用いられている。このコアシート10は、帯状の磁性板(例えば鋼板)からティース部およびスロット部が互い違いに配置されるように打ち抜くことにより、一対(2枚)の帯状コアシートとして作製されるものであって、長さ方向の一方側に固定子コイルDを巻装するためのティース(歯)部11およびスロット(溝)部12を有すると共に、長さ方向の他方側にこれらのティース部11およびスロット部12を所定のピッチで連結するヨーク(継鉄)部13を有している。
そして、このコアシート10を、図2(b)に示すように、ヨーク部13が外周側となるように螺旋状に巻取りながら複数層にわたって巻回積層することにより、図2(f)、(g)に示すごとき円筒状の積層コア1とするものである。
〔積層コア1の特徴〕
本発明の積層コア1は、コアシート10のヨーク部13に、図2(b)、(c)に示すごとく、板厚変更領域E4を形成するための塑性変形加工を施し、この板厚変更領域E4を利用して、コアシート10を円形状に丸める点が最大の特徴である。
板厚変更領域E4は、図2(b)〜(e)に示すように、コアシート10の板厚と同等の厚みを有する厚肉部(非板厚減少部)14と、塑性変形加工によりコアシート10の板厚より薄く形成された薄肉部(板厚減少部)15とで構成され、図2(f)のごとく、積層コア1の各巻回層の外周縁において、厚肉部14と薄肉部15とが円周方向に交互に位置するように配列されている。
ここで、厚肉部14と薄肉部15とは、ヨーク部13において、薄肉部15を形成したのちの残部の板厚部分がすべて厚肉部14をなす相対関係になっている。よって、ヨーク部13には、全周にわたって板厚変更領域E4が複数配列されていることになる。
本発明の積層コア1は、コアシート10のヨーク部13に、図2(b)、(c)に示すごとく、板厚変更領域E4を形成するための塑性変形加工を施し、この板厚変更領域E4を利用して、コアシート10を円形状に丸める点が最大の特徴である。
板厚変更領域E4は、図2(b)〜(e)に示すように、コアシート10の板厚と同等の厚みを有する厚肉部(非板厚減少部)14と、塑性変形加工によりコアシート10の板厚より薄く形成された薄肉部(板厚減少部)15とで構成され、図2(f)のごとく、積層コア1の各巻回層の外周縁において、厚肉部14と薄肉部15とが円周方向に交互に位置するように配列されている。
ここで、厚肉部14と薄肉部15とは、ヨーク部13において、薄肉部15を形成したのちの残部の板厚部分がすべて厚肉部14をなす相対関係になっている。よって、ヨーク部13には、全周にわたって板厚変更領域E4が複数配列されていることになる。
特に、本実施例では、厚肉部14および薄肉部15が、コアシート10のヨーク部13において、ティース部11およびスロット部12の配列位置にそれぞれ対応させて、つまり、ティース部11の背後に厚肉部14が、スロット部12の背後に薄肉部15が、それぞれティース部11およびスロット部12と同じ数だけ設けられている。
また、薄肉部15は、径方向の幅Oがヨーク部13の径方向幅Qより短く(O<Q)、径方向に沿って切断する仮想断面(図2(b)におけるA−A断面)において、図2(d)のごとく、板厚が積層コア1の外周縁に向かって両端面側から漸減していく両面テーパ形状のテーパ部15aで構成されている。
なお、この両面テーパ形状のテーパ部15aは、円周方向の幅が外周縁ほど広くなる台形状をなしている。
なお、この両面テーパ形状のテーパ部15aは、円周方向の幅が外周縁ほど広くなる台形状をなしている。
しかして、薄肉部15は、「積層コア1を円筒状に巻回形成する過程」において塑性変形加工により形成されるものであって、積層コア1の外周部(コアシート10のヨーク部13側の辺)の実質的な巻取り周長を長くし、コアシート10を螺旋状に巻取りし易くする機能を有している。
ここで、「積層コア1を円筒状に巻回形成する過程」とは、コアシート10を螺旋状に巻き取る前の段階(前工程)からコアシート10が一層分巻回されるまでの工程を意味しており、当該過程での薄肉部15の具体的形成手法としては大別すると次の2通りがある。第1の手法は、コアシート10を螺旋状に巻取る際に、例えばコアシート10を挟持する巻取りローラに局部的に圧延部を設けておき、薄肉部15を形成しながら同時に螺旋状に巻取る方法であり、第2の手法は、図2(a)に示すコアシート10に対し、螺旋状に巻取る前工程として、例えばプレスにて薄肉部15を打刻形成する方法である。
一方、厚肉部14は、ティース部11と同様に、図2(f)、(g)のごとく、積層コア1の積層方向(軸方向)に整列しており、各巻回層においてその外周縁を含めた全面が互いに密接して積層されている。
したがって、積層コア1の外周面には薄肉部15のところで局部的に凹部Mが形成されるものの、積層コア1の全体では積層コア1の外周縁を含めた全面が積層方向に実質的に密な積層状態にある。
したがって、積層コア1の外周面には薄肉部15のところで局部的に凹部Mが形成されるものの、積層コア1の全体では積層コア1の外周縁を含めた全面が積層方向に実質的に密な積層状態にある。
〔実施例1の基本的機能〕
次に、上記構成による積層コア1(固定子鉄心E)の基本的機能について説明する。
コアシート10にはヨーク部13に板厚変更領域E4が設けられており、厚肉部14と薄肉部15とが交互に配列されているため、コアシート10を螺旋状に巻取る際に、薄肉部15の塑性変形により各巻回層を良好に円形状に丸めることができ、高品質の円筒状積層コア1を得ることができる。
次に、上記構成による積層コア1(固定子鉄心E)の基本的機能について説明する。
コアシート10にはヨーク部13に板厚変更領域E4が設けられており、厚肉部14と薄肉部15とが交互に配列されているため、コアシート10を螺旋状に巻取る際に、薄肉部15の塑性変形により各巻回層を良好に円形状に丸めることができ、高品質の円筒状積層コア1を得ることができる。
特に、薄肉部15は、先細りの両面テーパ形状のテーパ部15aになっており、しかもこのテーパ部15aが外周縁に向かって円周方向の幅が広くなる台形状をなしているため、コアシート10を丸めにあたり、外周長を稼ぎながらより真円に近い円形状に曲げることができる。
また、この積層コア1は、外周面に薄肉部15による凹部Mが局部的に存在しているものの、各巻回層には厚肉部14が存在しており、この厚肉部14が積層コア1の積層方向に整列し、かつ、積層コア1の外周縁を含めた全面において互いに密接して積層されているため、外周縁の巻回層間には、図8(f)に示すような全周にわたる隙間Sを実質的に生じることがない。
したがって、固定子鉄心Eの製造最終工程へ積層コア1を搬送する過程で、たとえ外力が加わったとしても、積層コア1の外周縁に変形や損傷を招くことがない。
同様に、上記の製造最終工程において、積層コア1の外周部に、巻回層間を固定するための溶接加工や外周形状を整えるためのしごき加工を実施する際にも、溶接不良や外周縁が変形・破損等することがなく、固定子鉄心Eとして高強度、高品質を確保できる。
したがって、固定子鉄心Eの製造最終工程へ積層コア1を搬送する過程で、たとえ外力が加わったとしても、積層コア1の外周縁に変形や損傷を招くことがない。
同様に、上記の製造最終工程において、積層コア1の外周部に、巻回層間を固定するための溶接加工や外周形状を整えるためのしごき加工を実施する際にも、溶接不良や外周縁が変形・破損等することがなく、固定子鉄心Eとして高強度、高品質を確保できる。
さらに、固定子鉄心Eを交流発電機Gの筺体の一部として利用するために、図1(a)のごとく、一対のハウジングHで挟持し組立てボルトFで締付固定する場合にも、積層コア1をその積層方向の両端面側から平行して締め付けていくことができるため、ハウジングHや組立てボルトFに過大なストレスを与えることがない。
加えて、上記構成の積層コア1においては、径方向における熱流動や強度に関しても、次のような効果を期待できる。
つまり、ヨーク部13には、肉厚減少で熱抵抗が大きい領域(薄肉部15の領域)と、それ以外の比較的熱抵抗の小さい領域(厚肉部14の領域)が備わるため、後者の領域を、コア温度が高くなる領域に集中させることにより、放熱効果を促進することができ、また、磁気吸引力や外部振動等から受ける外力に対し強度を必要とする領域の断面積を厚肉部14の領域で増大させることができ、固定子鉄心E(回転電機)としての性能、信頼性の向上に一層寄与できる。
つまり、ヨーク部13には、肉厚減少で熱抵抗が大きい領域(薄肉部15の領域)と、それ以外の比較的熱抵抗の小さい領域(厚肉部14の領域)が備わるため、後者の領域を、コア温度が高くなる領域に集中させることにより、放熱効果を促進することができ、また、磁気吸引力や外部振動等から受ける外力に対し強度を必要とする領域の断面積を厚肉部14の領域で増大させることができ、固定子鉄心E(回転電機)としての性能、信頼性の向上に一層寄与できる。
[実施例2]
次に、本発明の実施例2について、実施例1との相違点を中心に図3に基づいて説明する。
この実施例2に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、コアシート10に形成する板厚変更領域E4の基本構成およびこのコアシート10をヨーク部13が外周側となるように螺旋状に巻取ることにより円筒状の積層コア1とする点では実施例1と全く同じであるが、薄肉部15自体の構造に特徴を有している。
次に、本発明の実施例2について、実施例1との相違点を中心に図3に基づいて説明する。
この実施例2に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、コアシート10に形成する板厚変更領域E4の基本構成およびこのコアシート10をヨーク部13が外周側となるように螺旋状に巻取ることにより円筒状の積層コア1とする点では実施例1と全く同じであるが、薄肉部15自体の構造に特徴を有している。
図3(a)、(b)に示すように、板厚変更領域4Eは、コアシート10のヨーク部13において、厚肉部14および薄肉部15が、実施例1と同様に、ティース部11およびスロット部12の配列位置に対応させて、ティース部11およびスロット部12と同じ数だけ配列されている。
ところが、この薄肉部15は、円周方向の幅が外周縁ほど広くなる台形状をなしているものの、径方向の幅Oがヨーク部13の径方向幅Qと同等(O=Q)で、実質的にヨーク部13を横断している。つまり、薄肉部15は、径方向の全幅の板厚がコアシート10の板厚より薄い溝形状をなしている。
そして、薄肉部15は、径方向に沿って切断する仮想断面(図3(a)におけるA−A断面)において、図3(c)のごとく、板厚が積層コア1の内周縁から外周縁に向かって両端面側から漸減していく両面テーパ形状の溝型テーパ部15bをなしている。
かくして、この溝型テーパ部15bの溝によって、ヨーク部13には、積層コア1の内周側と外周側とを横断的に連通する冷却通路2が形成されている。
ところが、この薄肉部15は、円周方向の幅が外周縁ほど広くなる台形状をなしているものの、径方向の幅Oがヨーク部13の径方向幅Qと同等(O=Q)で、実質的にヨーク部13を横断している。つまり、薄肉部15は、径方向の全幅の板厚がコアシート10の板厚より薄い溝形状をなしている。
そして、薄肉部15は、径方向に沿って切断する仮想断面(図3(a)におけるA−A断面)において、図3(c)のごとく、板厚が積層コア1の内周縁から外周縁に向かって両端面側から漸減していく両面テーパ形状の溝型テーパ部15bをなしている。
かくして、この溝型テーパ部15bの溝によって、ヨーク部13には、積層コア1の内周側と外周側とを横断的に連通する冷却通路2が形成されている。
上記構成の実施例2によれば、実施例1と同様な機能が得られることは勿論、冷却通路2が積層コア1の各層においてヨーク部13の外周側と内周側(スロット部12内)とを連通するため、積層コア1の外周からスロット部12内に冷却風を取り込んで、固定子コイルDを冷却し、固定子コイルDの発熱による損失を低減することができる。
よって、交流発電機Gの性能向上に資する固定子鉄心Eを提供することができる。
よって、交流発電機Gの性能向上に資する固定子鉄心Eを提供することができる。
[実施例3]
次に、本発明の実施例3について、同様に、実施例1との相違点を中心に図4に基づいて説明する。
この実施例3に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、コアシート10のヨーク部13に形成する板厚変更領域E4が、実施例1と同様に厚肉部14と薄肉部15とで構成される基本構成であるものの、ティース部11およびスロット部12に対する厚肉部14および薄肉部15の配置を実施例1とは逆にした点に特徴を有している。
次に、本発明の実施例3について、同様に、実施例1との相違点を中心に図4に基づいて説明する。
この実施例3に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、コアシート10のヨーク部13に形成する板厚変更領域E4が、実施例1と同様に厚肉部14と薄肉部15とで構成される基本構成であるものの、ティース部11およびスロット部12に対する厚肉部14および薄肉部15の配置を実施例1とは逆にした点に特徴を有している。
即ち、図4(a)、(b)に示すように、厚肉部14と薄肉部15とで構成される板厚変更領域4Eは、コアシート10のヨーク部13において、薄肉部15がティース部11の配列位置に、厚肉部14がスロット部12の配列位置に、それぞれ対応するようにして、ティース部11およびスロット部12と同じ数だけ形成されている。
なお、薄肉部15自体の構造は、実質的に実施例1と同じものであり、径方向の幅Pがヨーク部13の径方向幅Qより短く(P<Q)、径方向に沿って切断する仮想断面(図4(a)におけるB−B断面)において、図4(d)のごとく、板厚が積層コア1の外周縁に向かって両端面側から漸減していく両面テーパ形状のテーパ部15aをなしている。また、この両面テーパ形状のテーパ部15aは、円周方向の幅が外周縁ほど広くなる台形状をなしている。
上記構成の実施例3によれば、実施例1と同様な機能が得られることは勿論、実施例1に比して磁気性能を向上することができる。
つまり、ヨーク部13において、磁束密度はティース部11近傍よりスロット部12近傍の方が相対的に高くなるために、ティース部11の背後に薄肉部15を存在させることにより、スロット部12背後のヨーク部分を厚肉部14とし、磁束密度が高くなるスロット部12背後の部位の有効磁路断面積を最大限に活用することができる。
なお、ティース部11の背後の有効磁路面積に余裕がある場合には、薄肉部15の径方向の幅Pをヨーク部13の径方向幅Qとほぼ同等(P=Q)にしても良い。
つまり、ヨーク部13において、磁束密度はティース部11近傍よりスロット部12近傍の方が相対的に高くなるために、ティース部11の背後に薄肉部15を存在させることにより、スロット部12背後のヨーク部分を厚肉部14とし、磁束密度が高くなるスロット部12背後の部位の有効磁路断面積を最大限に活用することができる。
なお、ティース部11の背後の有効磁路面積に余裕がある場合には、薄肉部15の径方向の幅Pをヨーク部13の径方向幅Qとほぼ同等(P=Q)にしても良い。
[実施例4]
次に、本発明の実施例4について、上述の実施例1〜3との相違点を中心に図5に基づいて説明する。
この実施例4に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、図3に示す実施例2の構造と図4に示す実施例3の構造とを組み合わせたものである。
次に、本発明の実施例4について、上述の実施例1〜3との相違点を中心に図5に基づいて説明する。
この実施例4に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、図3に示す実施例2の構造と図4に示す実施例3の構造とを組み合わせたものである。
即ち、板厚変更領域E4は、図5(a)、(b)に示すように、薄肉部15がティース部11およびスロット部12の両方の配列位置に対応して設けられており、厚肉部14および薄肉部15の配列数を2倍にした点に特徴を有している。
そして、スロット部12の配列位置に対応する薄肉部15は、径方向に沿って切断する仮想断面(図5(a)におけるA−A断面)において、図5(c)に示すように、実施例2と同様の両面テーパ形状の溝型テーパ部15bをなし、ヨーク部13に対して積層コア1の内周側と外周側とを横断的に連通する冷却通路2を形成している。また、ティース部11の配列位置に対応する薄肉部15は、径方向に沿って切断する仮想断面(図5(a)におけるB−B断面)において、図5(d)に示すように、実施例3と同様の両面テーパ形状のテーパ部15aをなしている。
そして、スロット部12の配列位置に対応する薄肉部15は、径方向に沿って切断する仮想断面(図5(a)におけるA−A断面)において、図5(c)に示すように、実施例2と同様の両面テーパ形状の溝型テーパ部15bをなし、ヨーク部13に対して積層コア1の内周側と外周側とを横断的に連通する冷却通路2を形成している。また、ティース部11の配列位置に対応する薄肉部15は、径方向に沿って切断する仮想断面(図5(a)におけるB−B断面)において、図5(d)に示すように、実施例3と同様の両面テーパ形状のテーパ部15aをなしている。
上記構成の実施例4によれば、実施例1と同様な機能が得られることは勿論、薄肉部15の数が2倍で多くなっているため、コアシート10を螺旋状に巻取る際に、一巻回あたりの曲率の部位による変動が少なく、より真円に近い円形状に丸めることができる。よって、より高品質の円筒状積層コア1を得ることができる。
なお、本実施例では、両薄肉部15の径方向幅O、P(テーパ部15bの幅O、テーパ部15aの幅P)およびヨーク部13の径方向幅Qの寸法関係をO=Q>Pの関係式を満足するようにしているが、変形例として、(1)上記実施例3と同様の理由によりすべての径方向幅を同じくすること(O=P=Q)も勿論可能であり、また、(2)スロット部12に対応する薄肉部15を実施例1と同様な構造(O<Q)のテーパ部15aとし、両薄肉部15の径方向幅O、Pの関係を、O<Pの関係式を満足するようにしても良い。
[実施例5]
次に、本発明の実施例5を図6に基づいて説明する。
この実施例5に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、図3に示す実施例2の一変形例に相当するもので、板厚変更領域E4の構造を両面非対称形にした点に特徴を有している。
次に、本発明の実施例5を図6に基づいて説明する。
この実施例5に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、図3に示す実施例2の一変形例に相当するもので、板厚変更領域E4の構造を両面非対称形にした点に特徴を有している。
図6(a)、(b)に示すように、コアシート10のヨーク部13には、ティース部11およびスロット部12の配列位置に対応して厚肉部14および薄肉部15が設けられているが、スロット部12の配列位置に対応する薄肉部15として、2種類の薄肉部15A、15Bが採用されている。
一方の薄肉部15Aは、図6(b)、(c)に示すように、実施例2と同様な両面テーパ形状の溝型テーパ部15bを有するものであるのに対し、他方の薄肉部15Bは、図6(b)、(d)に示すように、片面テーパ形状の溝型テーパ部15cを有するものであって、薄肉部15Aと薄肉部15Bとが交互に設けられている。
したがって、図6(a)、(b)、(d)、(e)に示すように、薄肉部15Bの片面側を相隣る厚肉部14と連らせて、コアシート10の片面側に広い平面(フラットな面)を形成することができる。
なお、溝型テーパ部15b、15cの溝によって、ヨーク部13には、積層コア1の内周側と外周側とを横断的に連通する冷却通路2が形成されている。
したがって、図6(a)、(b)、(d)、(e)に示すように、薄肉部15Bの片面側を相隣る厚肉部14と連らせて、コアシート10の片面側に広い平面(フラットな面)を形成することができる。
なお、溝型テーパ部15b、15cの溝によって、ヨーク部13には、積層コア1の内周側と外周側とを横断的に連通する冷却通路2が形成されている。
上記構成の実施例5によれば、実施例2と同様な機能が得られることは勿論、各巻回層において外周縁を含めて密接する面積を大きくすることができるため、各巻回層が傾くことなく安定した姿勢を維持でき、積層コア1全体として積層方向の両端面同士の平行が保たれる。これにより、固定子鉄心Eの組立てにあたり、組立てボルトFやハウジングHのストレス減少に貢献することができる。
また、2種類の薄肉部15Aおよび薄肉部15Bは、テーパ形状の相違により実質的に肉厚が異なるものであることから、薄肉部15Aと薄肉部15Bとを交互に設けることで、ヨーク部13において、薄肉部15の領域における断面積や強度を円周方向で異ならせることができる。よって、積層コア1における熱流動(放熱)や強度の面での設計自由度を向上することができる。
また、2種類の薄肉部15Aおよび薄肉部15Bは、テーパ形状の相違により実質的に肉厚が異なるものであることから、薄肉部15Aと薄肉部15Bとを交互に設けることで、ヨーク部13において、薄肉部15の領域における断面積や強度を円周方向で異ならせることができる。よって、積層コア1における熱流動(放熱)や強度の面での設計自由度を向上することができる。
なお、薄肉部15として片面テーパ形状の薄肉部15Bを採用する点に特徴を有する本実施例5の変形例としては、次のような構造にすることも可能である。
(変形例1)
すべての薄肉部15に片面テーパ形状の薄肉部15Bを採用し、コアシート10に対し、薄肉部15Bをそのテーパ側が表裏交互に位置するように円周方向に配置する。つまり、薄肉部15Bのみによる両面対称形の構造とする。
(変形例2)
2種の薄肉部(薄肉部15Aおよび薄肉部15B)の配列ピッチを目的に応じて種々変更することにより、設計自由度をより高めることができる。
(変形例1)
すべての薄肉部15に片面テーパ形状の薄肉部15Bを採用し、コアシート10に対し、薄肉部15Bをそのテーパ側が表裏交互に位置するように円周方向に配置する。つまり、薄肉部15Bのみによる両面対称形の構造とする。
(変形例2)
2種の薄肉部(薄肉部15Aおよび薄肉部15B)の配列ピッチを目的に応じて種々変更することにより、設計自由度をより高めることができる。
[実施例6]
次に、本発明の実施例6を図7に基づいて説明する。
この実施例6に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、2種類の薄肉部15C、15Dを採用する点で上記実施例5の変形例に相当するものの、固定子鉄心Eの最適設計の自由度をより高めるための構造例を示すものである。
次に、本発明の実施例6を図7に基づいて説明する。
この実施例6に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、2種類の薄肉部15C、15Dを採用する点で上記実施例5の変形例に相当するものの、固定子鉄心Eの最適設計の自由度をより高めるための構造例を示すものである。
コアシート10のヨーク部13には、図7(a)に示すように、板厚変更領域E4として、ティース部11およびスロット部12の両方の配列位置に対応させて薄肉部15を設けるにあたり、径方向の幅が極端に異なる2種の薄肉部15C、15Dが採用されている。
スロット部12の配列位置に対応する薄肉部15Cは、図7(c)に示すように、ヨーク部13の径方向幅Qに対して極端に短い例えば半分程度の径方向幅Oを有しており、ティース部11の配列位置に対応する薄肉部15Dは、図7(d)に示すように、ヨーク部13の径方向幅Qと例えばほぼ同等の径方向幅Pを有している。2種の薄肉部15C、15Dは、径方向幅O、Pが、O≪Pの関係式を満足するようにしてある。
そして、厚肉部14には、薄肉部15の両側に位置させて切欠き3が設けられている。この切欠き3は、コアシートに対して板厚変更領域E4を形成する前段階で、薄肉部15の塑性変形領域を区画するように、ヨーク部13の外周部に設けられるものである。
スロット部12の配列位置に対応する薄肉部15Cは、図7(c)に示すように、ヨーク部13の径方向幅Qに対して極端に短い例えば半分程度の径方向幅Oを有しており、ティース部11の配列位置に対応する薄肉部15Dは、図7(d)に示すように、ヨーク部13の径方向幅Qと例えばほぼ同等の径方向幅Pを有している。2種の薄肉部15C、15Dは、径方向幅O、Pが、O≪Pの関係式を満足するようにしてある。
そして、厚肉部14には、薄肉部15の両側に位置させて切欠き3が設けられている。この切欠き3は、コアシートに対して板厚変更領域E4を形成する前段階で、薄肉部15の塑性変形領域を区画するように、ヨーク部13の外周部に設けられるものである。
上記構成の実施例6によれば、切欠き3を特別に設けることによって次のような機能が発揮される。
つまり、薄肉部15の成形時における材料流動により薄肉部領域の境界付近には歪が生じやすく、厚肉部14の境界付近の板厚が薄くなるのに対し、板厚変更領域E4を形成する前段階で、薄肉部15の両側に位置するように、切欠き3をコアシート10に設けているため、この切欠き3によって材料流動領域を制限して薄肉部15の塑性変形領域を実質的に区画することができる。よって、厚肉部14には全領域にわたって所定の板厚を確保することができる。
つまり、薄肉部15の成形時における材料流動により薄肉部領域の境界付近には歪が生じやすく、厚肉部14の境界付近の板厚が薄くなるのに対し、板厚変更領域E4を形成する前段階で、薄肉部15の両側に位置するように、切欠き3をコアシート10に設けているため、この切欠き3によって材料流動領域を制限して薄肉部15の塑性変形領域を実質的に区画することができる。よって、厚肉部14には全領域にわたって所定の板厚を確保することができる。
さらに、本実施例によれば、上記の切欠き3による効果に加えて、2種の薄肉部15C、15Dの各種幅(径方向や円周方向)を種々選択することによって、積層コア1の磁気抵抗、真円度、コア剛性等のバランスを最適に得るための設計自由度をより一層高めることができる。
例えば、(1)ヨーク部13において、磁束密度はティース部11近傍よりスロット部12近傍の方が相対的に高くなるために、径方向幅がO≪Pの関係にある2種の薄肉部15C、15Dを存在させることにより、磁束密度が高くなるスロット部12背後の部位の有効磁路断面積を相対的に大きく(磁気抵抗を小さく)することができる。(2)しかも、径方向幅Oが小さいといえどもが薄肉部15Cの存在は、コアシート10の小規模巻回に貢献することができる。(3)相対的に曲げ剛性が高くなるティース部11の背後に大きな径方向幅Pの薄肉部15Dを存在させることにより、全体の曲げ剛性の均質化が図れ、より真円に近い円形状に形成することができる。(4)また、逆に、ティース部11の背後に設ける薄肉部15の径方向幅Pおよび円周方向幅を小さくすることにより、ティース部11の背後におけるヨーク部13の厚肉部14に大きなフラットな面を確保することができ、積層コア1の積層方向の強度を高めることができる。
例えば、(1)ヨーク部13において、磁束密度はティース部11近傍よりスロット部12近傍の方が相対的に高くなるために、径方向幅がO≪Pの関係にある2種の薄肉部15C、15Dを存在させることにより、磁束密度が高くなるスロット部12背後の部位の有効磁路断面積を相対的に大きく(磁気抵抗を小さく)することができる。(2)しかも、径方向幅Oが小さいといえどもが薄肉部15Cの存在は、コアシート10の小規模巻回に貢献することができる。(3)相対的に曲げ剛性が高くなるティース部11の背後に大きな径方向幅Pの薄肉部15Dを存在させることにより、全体の曲げ剛性の均質化が図れ、より真円に近い円形状に形成することができる。(4)また、逆に、ティース部11の背後に設ける薄肉部15の径方向幅Pおよび円周方向幅を小さくすることにより、ティース部11の背後におけるヨーク部13の厚肉部14に大きなフラットな面を確保することができ、積層コア1の積層方向の強度を高めることができる。
[実施例7]
次に、本発明の実施例7を図8に基づいて説明する。
この実施例7に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、図2に示す実施例1や図4に示す実施例3の一変形例に相当するもので、積層方向の片側端面を全面にわたって平面にしようとするものである。
つまり、実施例1および実施例3においては薄肉部15として両面テーパ形状のテーパ部15aを採用したのに対し、本実施例においてはすべての薄肉部15に片面テーパ形状のテーパ部15eを採用し、しかもそのテーパ側が同一側になるようにコアシート10に配列した点に特徴を有している。
次に、本発明の実施例7を図8に基づいて説明する。
この実施例7に示す積層コア1(固定子鉄心E)は、図2に示す実施例1や図4に示す実施例3の一変形例に相当するもので、積層方向の片側端面を全面にわたって平面にしようとするものである。
つまり、実施例1および実施例3においては薄肉部15として両面テーパ形状のテーパ部15aを採用したのに対し、本実施例においてはすべての薄肉部15に片面テーパ形状のテーパ部15eを採用し、しかもそのテーパ側が同一側になるようにコアシート10に配列した点に特徴を有している。
特に、図8に示す例は、薄肉部15をティース部11に対応させて形成しており、実施例3の一変形例に相当するものであって、以下に補説する。
図8(a)〜(c)に示すように、コアシート10のヨーク部13には、ティース部11に対応する位置に、片面テーパ形状のテーパ部15eよりなる薄肉部15が設けられている。
また、図8(d)に示すように、各テーパ部15eはそのテーパ側が同一側になるように配列されている。
かかる構造によれば、コアシート10の片面を全周にわたって平面(フラットな面)Fとすることができる。
そして、上記コアシート10を、巻回することにより、図8(e)、(f)に示すごとき積層コア1を得る。
この積層コア1は、外周面に薄肉部15による凹部Nが局部的に存在しているものの、各巻回層は積層方向の片側端面が全面フラットな面(平面F)となり、積層コア1の外周縁を含めた全面において互いに密接して積層されている
また、図8(d)に示すように、各テーパ部15eはそのテーパ側が同一側になるように配列されている。
かかる構造によれば、コアシート10の片面を全周にわたって平面(フラットな面)Fとすることができる。
そして、上記コアシート10を、巻回することにより、図8(e)、(f)に示すごとき積層コア1を得る。
この積層コア1は、外周面に薄肉部15による凹部Nが局部的に存在しているものの、各巻回層は積層方向の片側端面が全面フラットな面(平面F)となり、積層コア1の外周縁を含めた全面において互いに密接して積層されている
上記構成の実施例7によれば、実施例3と同様な機能が得られることは勿論、次のごとき格別な機能が得られる。
つまり、コアシート10の片面を全周にわたって平面Fとしており、積層コア1の積層方向の片側端面を全面フラットな面(平面F)にすることができるため、固定子鉄心Eを一対の積層コア1で構成し、この一対の積層コア1をフラットな端面(平面F)同士が固定子鉄心Eの取付面(ハウジングHにより挟持固定される面)として供されるようにすることができる。
このような構成にした場合には、固定子鉄心EとハウジングHとの取付面を全周にわたって密に接触させることができるため、この取付面より水分等が浸入するのを確実に防いで、防食機能を得ることができる。
つまり、コアシート10の片面を全周にわたって平面Fとしており、積層コア1の積層方向の片側端面を全面フラットな面(平面F)にすることができるため、固定子鉄心Eを一対の積層コア1で構成し、この一対の積層コア1をフラットな端面(平面F)同士が固定子鉄心Eの取付面(ハウジングHにより挟持固定される面)として供されるようにすることができる。
このような構成にした場合には、固定子鉄心EとハウジングHとの取付面を全周にわたって密に接触させることができるため、この取付面より水分等が浸入するのを確実に防いで、防食機能を得ることができる。
なお、このような片面テーパ形状のテーパ部15eからなる薄肉部15を採用する変形例としては、次のような構造にすることも可能である。
(変形例1)
薄肉部15eを、図2に示す実施例1のごとくスロット部12に対応させて形成するようにしても良い。もっとも、ティース部11およびスロット部12の両方に対応させて形成するようにしても良いことは勿論である。
(変形例2)
上記した実施例1および2以外のその他の実施例においても、すべての薄肉部15を、片面テーパ形状のテーパ部15eからなる薄肉部15とし、そのテーパ側が同一側になるようにコアシート10に配列することにより、本実施例7と同様な効果を得ることができる。
(変形例1)
薄肉部15eを、図2に示す実施例1のごとくスロット部12に対応させて形成するようにしても良い。もっとも、ティース部11およびスロット部12の両方に対応させて形成するようにしても良いことは勿論である。
(変形例2)
上記した実施例1および2以外のその他の実施例においても、すべての薄肉部15を、片面テーパ形状のテーパ部15eからなる薄肉部15とし、そのテーパ側が同一側になるようにコアシート10に配列することにより、本実施例7と同様な効果を得ることができる。
[実施例8]
次に、上記の各実施例1〜7およびその変形例に採用することができる薄肉部15の特殊な構造例について、実施例8として図9に基づいて説明する。
この実施例8は、薄肉部15自体の構造を工夫することにより、固定子鉄心Eの最適設計の自由度をより高めるための構造例を示すもので、薄肉部15が、径方向に伸びる複数の凹凸条15fからなる薄肉部15Eで構成されていることを特徴としている。
次に、上記の各実施例1〜7およびその変形例に採用することができる薄肉部15の特殊な構造例について、実施例8として図9に基づいて説明する。
この実施例8は、薄肉部15自体の構造を工夫することにより、固定子鉄心Eの最適設計の自由度をより高めるための構造例を示すもので、薄肉部15が、径方向に伸びる複数の凹凸条15fからなる薄肉部15Eで構成されていることを特徴としている。
特に、図9に示す例は、薄肉部15Eをティース部11に対応させて形成すると共に、この薄肉部15Eを片面テーパ形状のテーパ部で構成するものであり、実施例7の一変形例に相当するものであって、以下に詳説する。
図9(a)に示すように、各薄肉部15Eは、径方向に伸びる複数の凹凸条15fから構成されており、各凹凸条15fが円周方向に整列している。
そして、複数の凹凸条15fは、図9(b)に示すように、相隣る凹凸条15f間に円周方向の間隔Xを有している。相隣る凹凸条15f間の円周方向の間隔Xは、相隣る薄肉部15Eの円周方向の間隔Yより小さくなっている。
また、図9(c)に示すように、薄肉部15Eは、複数の凹凸条15fによって、薄肉部15Eの肉厚が円周方向の両端側から中央に向かって漸減するように皿状に形成されている。複数の凹凸条15fは、ヨーク部13において、ティース部11の根元付近からティース部11背後のヨーク部13外周縁にかけて深さが漸増する傾斜溝として形成されているため、中央部分の凹み具合は凹凸条15fの深さを加減することによっても調整することができる。
また、複数の凹凸条15fは、図9(a)、(b)に示すように、径方向の長さが異なっている。特に、本実施例では、複数の凹凸条15fは、円周方向の両端側に位置する凹凸条15fの径方向長が最短になっている。
なお、各凹凸条15fは、内周側に位置する先端側が先細りとなる三角形状をなしているが、矩形状であっても良い。
かくして、上記構成からなる薄肉部15Eは、全体として、円周方向の幅が外周縁ほど広くなる台形状を呈している。
そして、複数の凹凸条15fは、図9(b)に示すように、相隣る凹凸条15f間に円周方向の間隔Xを有している。相隣る凹凸条15f間の円周方向の間隔Xは、相隣る薄肉部15Eの円周方向の間隔Yより小さくなっている。
また、図9(c)に示すように、薄肉部15Eは、複数の凹凸条15fによって、薄肉部15Eの肉厚が円周方向の両端側から中央に向かって漸減するように皿状に形成されている。複数の凹凸条15fは、ヨーク部13において、ティース部11の根元付近からティース部11背後のヨーク部13外周縁にかけて深さが漸増する傾斜溝として形成されているため、中央部分の凹み具合は凹凸条15fの深さを加減することによっても調整することができる。
また、複数の凹凸条15fは、図9(a)、(b)に示すように、径方向の長さが異なっている。特に、本実施例では、複数の凹凸条15fは、円周方向の両端側に位置する凹凸条15fの径方向長が最短になっている。
なお、各凹凸条15fは、内周側に位置する先端側が先細りとなる三角形状をなしているが、矩形状であっても良い。
かくして、上記構成からなる薄肉部15Eは、全体として、円周方向の幅が外周縁ほど広くなる台形状を呈している。
上述のごとく、本実施例では、薄肉部15を、径方向に伸びる複数の凹凸条15fからなる薄肉部15Eで構成することを特徴としているが、このような薄肉部15Eについても、実施例1と同様な方法で形成することができる。
つまり、薄肉部15Eは、「積層コア1を円筒状に巻回形成する過程」において塑性変形加工により形成されるものであって、積層コア1の外周部(コアシート10のヨーク部13側の辺)の実質的な巻取り周長を長くし、コアシート10を螺旋状に巻取りし易くする機能を有している。
つまり、薄肉部15Eは、「積層コア1を円筒状に巻回形成する過程」において塑性変形加工により形成されるものであって、積層コア1の外周部(コアシート10のヨーク部13側の辺)の実質的な巻取り周長を長くし、コアシート10を螺旋状に巻取りし易くする機能を有している。
ここで、「積層コア1を円筒状に巻回形成する過程」とは、帯状のコアシート10を螺旋状に巻き取る前の段階(前工程)からコアシート10が一層分巻回されるまでの工程を意味しており、当該過程での薄肉部15Eの具体的形成手法としては大別すると次の2通りがある。
第1の手法は、帯状のコアシート10を螺旋状に巻取る際に、例えばコアシート10を挟持する巻取りローラに局部的に圧延部を設けておき、薄肉部15Eを形成しながら同時に螺旋状に巻取る方法であり、第2の手法は、帯状のコアシート10に対し、螺旋状に巻取る前工程として、例えばプレスにて薄肉部15Eを打刻形成する方法である。
もっとも、他の方法として、例えば図4に示すごとき全面が平坦なテーパ面をなす薄肉部15を一旦形成しておき、その後、この平坦なテーパ面に凹凸条15fを刻設して薄肉部15Eとする手法を採用することもできる。
第1の手法は、帯状のコアシート10を螺旋状に巻取る際に、例えばコアシート10を挟持する巻取りローラに局部的に圧延部を設けておき、薄肉部15Eを形成しながら同時に螺旋状に巻取る方法であり、第2の手法は、帯状のコアシート10に対し、螺旋状に巻取る前工程として、例えばプレスにて薄肉部15Eを打刻形成する方法である。
もっとも、他の方法として、例えば図4に示すごとき全面が平坦なテーパ面をなす薄肉部15を一旦形成しておき、その後、この平坦なテーパ面に凹凸条15fを刻設して薄肉部15Eとする手法を採用することもできる。
上記構成の実施例8によれば、実施例7と同様な機能が得られることは勿論、次のごとき格別な機能が得られる。
つまり、薄肉部15Eを複数の凹凸条15fで構成しているため、かかる薄肉部15E自体の硬度(強度)を、凹凸条15fを設けることによる所謂加工硬化によって高めることができる。この結果、薄肉部15E間における相対的に肉厚が大である領域(厚肉部14の領域)と加工硬化により強度増大がなされた薄肉部15Eの領域とが円周方向に交互に配列することができる。
これにより、コアシート10には薄肉部15Eを形成したにもかかわらず、コアシート10全体として強度アップを図ることができ、積層コア1の円周方向の強度分布を調整することができる。
つまり、薄肉部15Eを複数の凹凸条15fで構成しているため、かかる薄肉部15E自体の硬度(強度)を、凹凸条15fを設けることによる所謂加工硬化によって高めることができる。この結果、薄肉部15E間における相対的に肉厚が大である領域(厚肉部14の領域)と加工硬化により強度増大がなされた薄肉部15Eの領域とが円周方向に交互に配列することができる。
これにより、コアシート10には薄肉部15Eを形成したにもかかわらず、コアシート10全体として強度アップを図ることができ、積層コア1の円周方向の強度分布を調整することができる。
なお、薄肉部15として、径方向に伸びる複数の凹凸条15fからなる薄肉部15Eを採用する変形例としては、次のような構造にすることも可能である。
(変形例1)
実施例7以外の各実施例1〜6においても、すべての薄肉部15を、薄肉部15Eで構成することにより、本実施例8と同様な効果を得ることができる。
(変形例2)
薄肉部15Eに設けられている複数の凹凸条15fのパターン(凹凸条の数、深さ、長さ、各条自体の形状等)を、一部の薄肉部15Eで異ならせることもできる。例えば、相隣る薄肉部15Eで、複数の凹凸条15fのパターンを変更しても良い。
(変形例3)
コアシート10には、表裏にわたって薄肉部15Eを設けることができる。この場合には、コアシート10の表裏で薄肉部15Eの凹凸条15fのパターンを異ならせても良い。
例えば、薄肉部15Eとして、径方向に沿って切断する仮想断面において、板厚が前記積層コア1の外周縁に向かって一方の端面側のみから漸減していく片面テーパ形状のテーパ部を採用し、これをコアシート10の両面にわたって形成しておき、コアシート10の一方の面側に配置された薄肉部15Eと他方の面側に配置された薄肉部15Eとで、複数の凹凸条(15f)のパターンを異ならせる方法である。
なお、コアシート10の表裏に配設する薄肉部15Eは、同一の位置でも、円周方向に異なる位置のいずれであっても良い。
(変形例1)
実施例7以外の各実施例1〜6においても、すべての薄肉部15を、薄肉部15Eで構成することにより、本実施例8と同様な効果を得ることができる。
(変形例2)
薄肉部15Eに設けられている複数の凹凸条15fのパターン(凹凸条の数、深さ、長さ、各条自体の形状等)を、一部の薄肉部15Eで異ならせることもできる。例えば、相隣る薄肉部15Eで、複数の凹凸条15fのパターンを変更しても良い。
(変形例3)
コアシート10には、表裏にわたって薄肉部15Eを設けることができる。この場合には、コアシート10の表裏で薄肉部15Eの凹凸条15fのパターンを異ならせても良い。
例えば、薄肉部15Eとして、径方向に沿って切断する仮想断面において、板厚が前記積層コア1の外周縁に向かって一方の端面側のみから漸減していく片面テーパ形状のテーパ部を採用し、これをコアシート10の両面にわたって形成しておき、コアシート10の一方の面側に配置された薄肉部15Eと他方の面側に配置された薄肉部15Eとで、複数の凹凸条(15f)のパターンを異ならせる方法である。
なお、コアシート10の表裏に配設する薄肉部15Eは、同一の位置でも、円周方向に異なる位置のいずれであっても良い。
上記の各実施例1〜8およびその変形例においては、「コアシート10の板厚と同等の厚みを有する厚肉部14」および「コアシート10の板厚より薄く形成された薄肉部15」について、コアシート10の板厚をそのまま有効活用して利用することを基調として例示したが、これに何ら限定されるものではなく、本発明において特許請求の範囲で使用される「コアシート(10)の板厚と同等の厚みを有する厚肉部(14)」および「コアシート(10)の板厚より薄く形成された薄肉部(15)」とは、薄肉部(15)に対して相対的に肉厚が大きくされる肉厚部分を肉厚部とする構成を総称する用語として使用されているものであり、目的・要求性能等に応じて種々な肉厚の厚肉部を厚肉部(14)として適宜選択し採用し得ることは勿論である。
また、薄肉部15の形状についても、円周方向の幅が外周縁ほど広くなる台形状で代表させたが、塑性変形加工の製作面も考慮しながら山形状、扇形状等の種々な形状を選択採用し得ることは勿論である。この薄肉部15は、コアシート10の巻取りに資するものであることから、いずれの形状であっても円周方向の幅が外周縁ほど広くなる形状であることが好ましい。
また、薄肉部15の形状についても、円周方向の幅が外周縁ほど広くなる台形状で代表させたが、塑性変形加工の製作面も考慮しながら山形状、扇形状等の種々な形状を選択採用し得ることは勿論である。この薄肉部15は、コアシート10の巻取りに資するものであることから、いずれの形状であっても円周方向の幅が外周縁ほど広くなる形状であることが好ましい。
以上8つの実施例とその変形例について詳述したが、本発明の特徴点および特記すべき作用効果を、特許請求の範囲に記載の各請求項(特に請求項2〜請求項20)にしたがって要約列挙すれば、次の通りである。
(1)請求項2では、固定子鉄心E(積層コア1)は、厚肉部14が、積層コア1の円周方向に180度以上の範囲にわたって複数配列されていることを特徴としている<上記の各実施例>。
この構成を有する積層コア1は、各巻回層の全周を180度以上の広範囲にわたって厚肉部14で支えるため、各巻回層が傾くことなく安定した姿勢を維持でき、積層コア1全体として端面同士を平行に保つことができる。よって、例えば、組立てボルトFやハウジングHへのストレスが減少する。
(2)請求項3では、固定子鉄心E(積層コア1)は、厚肉部14および薄肉部15が、積層コア1の円周方向に均等間隔で配列されていることを特徴としている<各実施例>。
かかる構成によれば、コアシート10を螺旋状に巻回する際に薄肉部15に沿って曲げが生じるため、厚肉部14および薄肉部15が全周にわたって均等に配列されることにより、積層コア1全体としての巻回曲率が平均・均等化する。よって、積層コア1の真円度に貢献でき、また、例えば、積層コア1を挟持固定するハウジングHが分担する挟持固定力も円周方向で均等になる。
この構成を有する積層コア1は、各巻回層の全周を180度以上の広範囲にわたって厚肉部14で支えるため、各巻回層が傾くことなく安定した姿勢を維持でき、積層コア1全体として端面同士を平行に保つことができる。よって、例えば、組立てボルトFやハウジングHへのストレスが減少する。
(2)請求項3では、固定子鉄心E(積層コア1)は、厚肉部14および薄肉部15が、積層コア1の円周方向に均等間隔で配列されていることを特徴としている<各実施例>。
かかる構成によれば、コアシート10を螺旋状に巻回する際に薄肉部15に沿って曲げが生じるため、厚肉部14および薄肉部15が全周にわたって均等に配列されることにより、積層コア1全体としての巻回曲率が平均・均等化する。よって、積層コア1の真円度に貢献でき、また、例えば、積層コア1を挟持固定するハウジングHが分担する挟持固定力も円周方向で均等になる。
(3)請求項4では、固定子鉄心E(積層コア1)は、厚肉部14および薄肉部15が、それぞれティース部11およびスロット部12の配列位置に対応させてヨーク部13に形成されている。つまり、厚肉部14がティース部11と同じ位置に、また、薄肉部15がスロット部12と同じ位置に配列されることを特徴としている<例えば、実施例1、2>。
上記構成によれば、厚肉部14がティース部11の背後に確実に存在することにより、積層コア1としてティース部11の支持剛性が高まり、回転子GRの吸引力に対して動き難くなるため、磁気音低減に寄与することもできる。
(4)請求項5では、固定子鉄心E(積層コア1)は、厚肉部14および薄肉部15が、それぞれスロット部12およびティース部11の配列位置に対応させてヨーク部13に形成されている。つまり、上記(3)の構成とは逆に、厚肉部14がスロット部12と同じ位置に、また、薄肉部15がティース部11と同じ位置に配列されることを特徴としている<例えば、実施例3>。
上記構成によれば、ヨーク部13において、磁束密度が高くなるスロット部近傍の部位の有効磁路面積を犠牲にすることがない。
(5)請求項6のごとく、固定子鉄心E(積層コア1)は、薄肉部15の配列数を、スロット部12またはティース部11の配列数より少なくしても良い。
かくしても、ヨーク部13において、有効磁路面積が犠牲になることを軽減することができる。
上記構成によれば、厚肉部14がティース部11の背後に確実に存在することにより、積層コア1としてティース部11の支持剛性が高まり、回転子GRの吸引力に対して動き難くなるため、磁気音低減に寄与することもできる。
(4)請求項5では、固定子鉄心E(積層コア1)は、厚肉部14および薄肉部15が、それぞれスロット部12およびティース部11の配列位置に対応させてヨーク部13に形成されている。つまり、上記(3)の構成とは逆に、厚肉部14がスロット部12と同じ位置に、また、薄肉部15がティース部11と同じ位置に配列されることを特徴としている<例えば、実施例3>。
上記構成によれば、ヨーク部13において、磁束密度が高くなるスロット部近傍の部位の有効磁路面積を犠牲にすることがない。
(5)請求項6のごとく、固定子鉄心E(積層コア1)は、薄肉部15の配列数を、スロット部12またはティース部11の配列数より少なくしても良い。
かくしても、ヨーク部13において、有効磁路面積が犠牲になることを軽減することができる。
(6)請求項7では、固定子鉄心E(積層コア1)は、薄肉部15が、スロット部12およびティース部11の両方の配列位置に対応させてヨーク部13に形成されていることを特徴としている<例えば、実施例4の変形例(2)、実施例6>。
上記構成によれば、薄肉部15の数を2倍に増やすことができるため、積層コア1全体の巻回曲率の部位による変動が少なく、真円度をより一層向上することができる。
(7)請求項8では、固定子鉄心E(積層コア1)は、上記(6)の構成において、スロット部12の配列位置に対応する薄肉部15の径方向幅をO、ティース部11の配列位置に対応する薄肉部15の径方向幅をPと定義するとき、O<Pの関係式を満足していることを特徴としている<例えば、実施例4、6>。
上記構成によれば、ヨーク部13において、磁束密度が高くなるスロット部近傍の部位の有効磁路面積を犠牲にすることがない。
(8)請求項9では、固定子鉄心E(積層コア1)は、スロット部12の配列位置に対応する薄肉部15が、ヨーク部13の径方向幅Qと同等の径方向幅Oを有し、積層コア1の内周側と外周側とを連通する冷却通路2を形成する溝形状をなしていることを特徴としている<例えば、実施例2、4、5>。
上記構成によれば、冷却通路2により積層コア1の外周からスロット部12内に冷却風を取り込んで、固定子コイルDを冷却することができ、固定子コイルDの発熱による損失を低減することができる。
上記構成によれば、薄肉部15の数を2倍に増やすことができるため、積層コア1全体の巻回曲率の部位による変動が少なく、真円度をより一層向上することができる。
(7)請求項8では、固定子鉄心E(積層コア1)は、上記(6)の構成において、スロット部12の配列位置に対応する薄肉部15の径方向幅をO、ティース部11の配列位置に対応する薄肉部15の径方向幅をPと定義するとき、O<Pの関係式を満足していることを特徴としている<例えば、実施例4、6>。
上記構成によれば、ヨーク部13において、磁束密度が高くなるスロット部近傍の部位の有効磁路面積を犠牲にすることがない。
(8)請求項9では、固定子鉄心E(積層コア1)は、スロット部12の配列位置に対応する薄肉部15が、ヨーク部13の径方向幅Qと同等の径方向幅Oを有し、積層コア1の内周側と外周側とを連通する冷却通路2を形成する溝形状をなしていることを特徴としている<例えば、実施例2、4、5>。
上記構成によれば、冷却通路2により積層コア1の外周からスロット部12内に冷却風を取り込んで、固定子コイルDを冷却することができ、固定子コイルDの発熱による損失を低減することができる。
(9)請求項10では、固定子鉄心E(積層コア1)は、薄肉部15が、径方向に沿って切断する仮想断面において、板厚が積層コア1の外周縁に向かって両端面側から漸減していく両面テーパ形状のテーパ部15aをなしていることを特徴としている<実施例5を除く実施例1等>。
(10)請求項11では、固定子鉄心E(積層コア1)は、薄肉部15が、径方向に沿って切断する仮想断面において、板厚が積層コア1の外周縁に向かって一方の端面側のみから漸減していく片面テーパ形状のテーパ部15cをなしていることを特徴としている<実施例5およびその変形例>。
上記(9)および(10)の構成によれば、薄肉部15は、巻取り周長を長くすることに貢献する外周縁側ほど塑性変形しやすいため、各巻回層を良好に円形状に丸めることができる。
(10)請求項11では、固定子鉄心E(積層コア1)は、薄肉部15が、径方向に沿って切断する仮想断面において、板厚が積層コア1の外周縁に向かって一方の端面側のみから漸減していく片面テーパ形状のテーパ部15cをなしていることを特徴としている<実施例5およびその変形例>。
上記(9)および(10)の構成によれば、薄肉部15は、巻取り周長を長くすることに貢献する外周縁側ほど塑性変形しやすいため、各巻回層を良好に円形状に丸めることができる。
(11)請求項12では、固定子鉄心E(積層コア1)は、コアシート10に、薄肉部15の両側に位置させて切欠き3が設けられており、この切欠き3が薄肉部15の塑性変形領域を区画していることを特徴としている<実施例6>。
上記構成によれば、 この切欠き3により薄肉部15の塑性変形領域を区画することができるため、厚肉部14には全領域にわたって所定の板厚を確保することができる。よって、積層コア1の外周部の剛性を強化できる。
上記構成によれば、 この切欠き3により薄肉部15の塑性変形領域を区画することができるため、厚肉部14には全領域にわたって所定の板厚を確保することができる。よって、積層コア1の外周部の剛性を強化できる。
(12)請求項13では、固定子鉄心E(積層コア1)Eは、一対の積層コア1で構成されるものであり、積層コア1は、すべての薄肉部15が片面テーパ形状のテーパ部15eをなすと共に、そのテーパ側が同一側になるようにコアシート10に配列されることで、積層方向の片側がフラットな端面を形成しており、一対の積層コア1はフラットな端面同士が固定子鉄心Eの取付面(ハウジングHにより挟持固定される面)として供されることを特徴としている<実施例7>。
上記構成によれば、固定子鉄心EとハウジングHとの取付面を全周にわたって密に接触させることができるため、この取付面より水分等が浸入するのを確実に防いで、防食機能を発揮することができる。
上記構成によれば、固定子鉄心EとハウジングHとの取付面を全周にわたって密に接触させることができるため、この取付面より水分等が浸入するのを確実に防いで、防食機能を発揮することができる。
(13)請求項14では、コアシート10のヨーク部13に塑性変形加工により形成される薄肉部15は、径方向に伸びる複数の凹凸条15fからなる薄肉部15Eで構成されていることを特徴としている<実施例8>。
上記構成によれば、薄肉部15E自体の硬度(強度)を、凹凸条15fを設けることによる所謂加工硬化によって高めることができる。この結果、薄肉部15E間における相対的に肉厚が大である領域(厚肉部14の領域)と加工硬化により強度増大がなされた薄肉部15Eの領域とが円周方向に交互に配列することができ、積層コア1のの円周方向の強度分布を調整することができる。
上記構成によれば、薄肉部15E自体の硬度(強度)を、凹凸条15fを設けることによる所謂加工硬化によって高めることができる。この結果、薄肉部15E間における相対的に肉厚が大である領域(厚肉部14の領域)と加工硬化により強度増大がなされた薄肉部15Eの領域とが円周方向に交互に配列することができ、積層コア1のの円周方向の強度分布を調整することができる。
(14)請求項15では、薄肉部15Eは、前記複数の凹凸条15fのパターンが一部で異なっていることを特徴としている<実施例8の変形例(1)>。
(15)請求項16では、薄肉部15Eは、径方向に沿って切断する仮想断面において、板厚が積層コア1の外周縁に向かって一方の端面側のみから漸減していく片面テーパ形状をなし、かつ、コアシート10の両面にわたって形成されており、複数の凹凸条15fのパターンが、コアシート10の一方の面側と他方の面側とで異なっていることを特徴としている<実施例8の変形例(2)>。
上記(14)および(15)の構成によれば、加工硬化による強度アップの領域を積層コア1の円周方向の任意の位置に集中もしくは分散させて、積層コア1の強度分布を適宜調整することができる。
(15)請求項16では、薄肉部15Eは、径方向に沿って切断する仮想断面において、板厚が積層コア1の外周縁に向かって一方の端面側のみから漸減していく片面テーパ形状をなし、かつ、コアシート10の両面にわたって形成されており、複数の凹凸条15fのパターンが、コアシート10の一方の面側と他方の面側とで異なっていることを特徴としている<実施例8の変形例(2)>。
上記(14)および(15)の構成によれば、加工硬化による強度アップの領域を積層コア1の円周方向の任意の位置に集中もしくは分散させて、積層コア1の強度分布を適宜調整することができる。
(16)請求項17では、薄肉部15Eは、複数の凹凸条15fによって、薄肉部15Eの肉厚が円周方向の両端側から中央に向かって漸減するように形成されていることを特徴としている<実施例8>。
(17)請求項18では、複数の凹凸条15fは、相隣る凹凸条15fの円周方向の間隔Xが、相隣る薄肉部15Eの円周方向の間隔Yより小さくなっていることを特徴としている<実施例8>。
(18)請求項19では、複数の凹凸条15fは、径方向の長さが異なっていることを特徴としている<実施例8>。
(19)請求項20では、複数の凹凸条15fは、円周方向の両端側に位置する凹凸条15fの径方向長が最短になっていることを特徴としている<実施例8>。
上記(16)〜(19)の構成によれば、各薄肉部15Eにおける加工硬化による強度アップを適宜調整することができ、設計の自由度が一段と向上する。
(17)請求項18では、複数の凹凸条15fは、相隣る凹凸条15fの円周方向の間隔Xが、相隣る薄肉部15Eの円周方向の間隔Yより小さくなっていることを特徴としている<実施例8>。
(18)請求項19では、複数の凹凸条15fは、径方向の長さが異なっていることを特徴としている<実施例8>。
(19)請求項20では、複数の凹凸条15fは、円周方向の両端側に位置する凹凸条15fの径方向長が最短になっていることを特徴としている<実施例8>。
上記(16)〜(19)の構成によれば、各薄肉部15Eにおける加工硬化による強度アップを適宜調整することができ、設計の自由度が一段と向上する。
以上の実施形態では、本発明を自動車用交流発電機(オルタネータ)の固定子鉄心に適用した場合について説明したが、これに限ることなく、鉄心素材として磁性板からなる帯状のコアシートが用いられる固定子鉄心を持つ回転電機、例えば高電圧駆動モータに適用し、同様の作用効果を奏することができる。
1…積層コア、10…コアシート、11…ティース部、12…スロット部、13…ヨーク部、14…厚肉部(非板厚減少部)、15…薄肉部(板厚減少部)、D…固定子コイル、E…固定子鉄心、E4…板厚変更領域(厚肉部および薄肉部)、G…自動車用交流発電機(回転電機)。
Claims (20)
- 鉄心素材として磁性板からなる帯状のコアシート(10)が用いられ、内周側に固定子コイル(D)を巻装するためのティース部(11)およびスロット部(12)を有する円筒状の積層コア(1)からなる回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記コアシート(10)は、長さ方向の一方側に前記ティース部(11)および前記スロット部(12)を有すると共に、長さ方向の他方側に前記ティース部(11)および前記スロット部(12)を所定のピッチで連結するヨーク部(13)を有しており、
前記積層コア(1)は、前記コアシート(10)を、前記ヨーク部(13)が外周側となるように螺旋状に巻取ることにより円筒状に巻回形成されており、
前記コアシート(10)には、前記ヨーク部(13)において、前記コアシート(10)の板厚と同等の厚みを有する厚肉部(14)と、塑性変形加工により前記コアシート(10)の板厚より薄く形成された薄肉部(15)とが、前記積層コア(1)の各巻回層の外周側において円周方向に交互に位置するように配列されており、
前記薄肉部(15)は、前記積層コア(1)を円筒状に巻回形成する過程で塑性変形されるものであり、
前記厚肉部(14)は、前記積層コア(1)の積層方向に整列しており、前記積層コア(1)の各巻回層においてその外周縁を含めた全面で互いに密接して積層されていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項1に記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記厚肉部(14)は、前記積層コア(1)の円周方向において180度以上の範囲にわたって複数配列されていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項1または2に記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記厚肉部(14)および前記薄肉部(15)は、前記積層コア(1)の円周方向に均等間隔で配列されていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記厚肉部(14)は前記ティース部(11)の配列位置に対応させて、前記薄肉部(15)は前記スロット部(12)の配列位置に対応させて、それぞれ前記ヨーク部(13)に形成されていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記厚肉部(14)は前記スロット部(12)の配列位置に対応させて、前記薄肉部(15)は前記ティース部(11)の配列位置に対応させて、それぞれ前記ヨーク部(13)に形成されていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記薄肉部(15)の配列数は、前記スロット部(12)または前記ティース部(11)の配列数より少ないことを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記薄肉部(15)は、前記スロット部(12)および前記ティース部(11)の両方の配列位置に対応させて前記ヨーク部(13)に形成されていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項7に記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記スロット部(12)の配列位置に対応する前記薄肉部(15)の径方向幅をO、前記ティース部(11)の配列位置に対応する前記薄肉部(15)の径方向幅をPと定義するとき、O<Pの関係式を満足することを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項4、6、7および8のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記スロット部(12)の配列位置に対応する前記薄肉部(15)は、前記ヨーク部(13)の径方向幅(Q)と同等の径方向幅(O)を有し、前記積層コアの内周側と外周側とを連通する冷却通路(2)を形成する溝形状をなしていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項1〜9のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記薄肉部(15)は、径方向に沿って切断する仮想断面において、板厚が前記積層コア(1)の外周縁に向かって両端面側から漸減していく両面テーパ形状をなしていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項1〜9のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記薄肉部(15)は、径方向に沿って切断する仮想断面において、板厚が前記積層コア(1)の外周縁に向かって一方の端面側のみから漸減していく片面テーパ形状をなしていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項1〜11のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記コアシート(10)には、前記薄肉部(15)の両側に位置させて切欠き(3)が設けられており、前記切欠き(3)が前記薄肉部(15)の塑性変形領域を区画していることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項11に記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
この固定子鉄心(E)は一対の前記積層コア(1)で構成されるものであり、
前記積層コア(1)は、すべての前記薄肉部(15)が片面テーパ形状をなすと共に、そのテーパ側が同一側になるように前記コアシート10に配列されることで、積層方向の片側がフラットな端面(F)を形成しており、
一対の前記積層コア(1)は、前記フラットな端面(F)同士が固定子鉄心(E)の取付面として供されることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項1〜13のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
塑性変形加工により形成される前記薄肉部(15)は、径方向に伸びる複数の凹凸条(15f)からなる薄肉部(15E)で構成されていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項14に記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記薄肉部(15E)は、前記複数の凹凸条(15f)のパターンが一部の薄肉部(15E)で異なっていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項15に記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記薄肉部(15E)は、径方向に沿って切断する仮想断面において、板厚が前記積層コア(1)の外周縁に向かって一方の端面側のみから漸減していく片面テーパ形状をなすと共に、
前記コアシート(10)の両面にわたって形成されており、
前記複数の凹凸条(15f)のパターンが、前記コアシート(10)の一方の面側と他方の面側とで異なっていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項14〜16のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記薄肉部(15E)は、前記複数の凹凸条(15f)によって、前記薄肉部(15E)の肉厚が円周方向の両端側から中央に向かって漸減するように形成されていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項14〜17のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記複数の凹凸条(15f)は、相隣る凹凸条(15f)の円周方向の間隔(X)が、相隣る前記薄肉部(15、15E)の円周方向の間隔(Y)より小さくなっていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項14〜18のいずれか1つに記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記複数の凹凸条(15f)は、径方向の長さが異なっていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。 - 請求項19に記載の回転電機の固定子鉄心(E)において、
前記複数の凹凸条(15f)は、円周方向の両端側に位置する凹凸条(15f)の径方向長が最短になっていることを特徴とする回転電機の固定子鉄心(E)。
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Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109149802A (zh) * | 2017-06-15 | 2019-01-04 | 辽宁启明汽车电器有限公司 | 一种轭部镂空的卷绕发电机定子铁心 |
| JP2021119730A (ja) * | 2020-01-30 | 2021-08-12 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 電機子の製造方法および電機子の製造装置 |
| US11218037B2 (en) | 2015-11-17 | 2022-01-04 | Denso Corporation | Stator and housing for rotating electrical machine |
| CN114069900A (zh) * | 2021-11-04 | 2022-02-18 | 江苏联博精密科技有限公司 | 一种基于预变形设计的定子应力补偿结构 |
-
2013
- 2013-02-18 JP JP2013028677A patent/JP2014045641A/ja active Pending
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