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JP2013217290A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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JP2013217290A JP2012088665A JP2012088665A JP2013217290A JP 2013217290 A JP2013217290 A JP 2013217290A JP 2012088665 A JP2012088665 A JP 2012088665A JP 2012088665 A JP2012088665 A JP 2012088665A JP 2013217290 A JP2013217290 A JP 2013217290A
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Abstract

【課題】プラズマをPM浄化に効率的に利用する。
【解決手段】筒内圧を検出可能な筒内圧検出手段(218)と、筒内にプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生装置(300)とを備えた内燃機関(200)を制御する内燃機関の制御装置(100)は、前記内燃機関の行程容積及び前記検出された筒内圧から筒内の燃焼温度を推定する燃焼温度推定手段と、予め設定された機関運転条件と混合気の当量比との関係から前記当量比を推定する当量比推定手段と、前記推定された燃焼温度及び当量比並びに予め設定された前記燃焼温度及び当量比とPM排出量との関係からPM排出量を推定する排出量推定手段と、前記推定されたPM排出量に基づいて前記プラズマの発生時期を制御する制御手段とを具備する。
【選択図】図4

Description

本発明は、気筒内部にプラズマを発生させる装置を備えた内燃機関を制御する内燃機関の制御装置の技術分野に関する。
この種の内燃機関が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されたディーゼルエンジンによれば、プラズマを利用して燃焼室に燃料反応を促進させる条件を作り出し、後燃え期間を短縮することによりPM(Particulate Matter:粒子状物質)を低減することができるとされている。
また、特許文献2には、着火前に筒内にプラズマを発生させる技術が提案されている。
尚、プラズマの発生手法は、特許文献3にも開示されている。
特開2001−317360号公報 特開2009−036201号公報 特開2009−287549号公報
特許文献1には、プラズマを発生させる時期に関し、燃料噴射開始が検出されたことを放電電極への印加条件とする点が開示されている。
しかしながら、燃料噴射開始をトリガとする場合、実際に燃焼室にプラズマが発生する時期は明確でなく、燃焼反応との相対的関係は成り行きで変化する。即ち、特許文献2に開示されるように燃焼室において燃焼反応が生じる以前にプラズマが発生することもあれば、逆に燃焼反応が生じた以後にプラズマが発生することもある。
ここで、燃焼反応発生以前に燃焼室にプラズマが発生すると、燃焼が活発になり過ぎてNOxの生成量や燃焼騒音が増大する。また、燃焼反応後半でプラズマが発生すると、筒内温度や筒内圧力が低くなり過ぎてプラズマとPMとの反応速度が低下し、PMの浄化効率が低下する。特許文献1乃至3に開示されたものを含む旧来の装置には、このような問題を想定したものはなく、結局の所、燃焼室で発生させたプラズマがPMの浄化に必ずしも有効に機能しない。
一方、プラズマを発生させるには電力資源が必要であり、とりわけ特許文献1に開示されるようにコロナ放電を使用するものに至っては高電圧が必要となる。従って、電力資源の効率的利用の観点から言えばプラズマの発生期間は短い方が良く、その点からもプラズマの有効利用が求められている。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、プラズマをPM浄化に効率的に利用し得る内燃機関の制御装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る内燃機関の制御装置は、筒内圧を検出可能な筒内圧検出手段と、筒内にプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生装置とを備えた内燃機関を制御する内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関の行程容積及び前記検出された筒内圧から筒内の燃焼温度を推定する燃焼温度推定手段と、予め設定された機関運転条件と混合気の当量比との関係から前記当量比を推定する当量比推定手段と、前記推定された燃焼温度及び当量比並びに予め設定された前記燃焼温度及び当量比とPM排出量との関係からPM排出量を推定する排出量推定手段と、前記推定されたPM排出量に基づいて前記プラズマの発生時期を制御する制御手段とを具備することを特徴とする(請求項1)。
本発明に係る内燃機関は、燃料の燃焼に伴う熱エネルギを運動エネルギに変換して取り出し可能な機関を包括する概念であるが、好適には更に、燃料を気筒内部に直接噴射する噴射機構を備えた機関である。例えば、このような内燃機関は、圧縮自着火型のディーゼルエンジンや、筒内直噴型のガソリンエンジン等を指す。
本発明に係るプラズマ発生装置は、内燃機関の各気筒に形成される燃焼室においてプラズマを発生させることが可能な装置であり、公知の各種実践的態様の下に構築可能である。プラズマ発生装置は、例えば、電気的に接地された陰極と高電圧印加用の正極とを含む一対の電極と、正極に高電圧を印加する電圧印加装置と、当該印加電圧を制御する制御装置とを含み、電極間にコロナ放電を生じさせることによってプラズマを発生させる装置であってもよい。また、例えば、給電手段としてのアンテナから燃焼室内にマイクロ波帯の電磁波を照射して荷電粒子にエネルギを付与することによりプラズマを発生させる装置であってもよい。尚、プラズマ発生装置は、好適には、気筒毎に独立してプラズマを発生させることが可能である。
本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、筒内の燃焼温度及び筒内の混合気の当量比と筒内のPM排出量との関係が、例えば実験的に、経験的に又は理論的に、例えば制御上参照し得るマップ等として予め設定されている。従って、排出量推定手段は、この設定された関係からPM排出量を推定することができる。尚、燃焼温度及び当量比との関係性が定義される「PM排出量」とは、厳密な量概念に留まらず、濃度(単位体積当りの重量や個数)等の規格化された量概念、言い換えれば、内燃機関のその時点の運転条件に応じて適宜厳密な量概念に換算可能な量概念を含み得る。
本発明に係る内燃機関の制御装置では、制御手段が、この推定されたPM排出量に基づいてプラズマの発生時期を制御する構成となっている。尚、「プラズマの発生時期を制御する」とは、プラズマの発生を促すエネルギ資源の供給時期(上記例で言えば、電圧の印加時期又は電磁波の照射時期等)を含む趣旨である。即ち、プラズマの発生が一種の化学的現象であるところ、プラズマの発生時期に厳密な制御性を与えることは必ずしも容易でない。その点から、好適には、プラズマの発生を惹起し得る各種の代替的制御量をもって発生時期が代替的に制御され得る。
ここで、PMは、スート(煤)等を主成分とする粒子状物質であり、筒内燃焼反応における未燃成分である。即ち、本発明に係る内燃機関の制御装置では、プラズマは燃焼反応開始以後に発生するように制御される。従って、燃焼反応以前に混合気が活性化されることによる過早着火、NOxの増大、燃焼騒音の増大等は生じない。
一方、上記燃焼温度及び当量比は、夫々が再現性をもって特定可能な時間概念に対応付けられる形で推定される。従って、排出量推定手段は、気筒における燃焼行程において刻々と変化し得るPM排出量を時間概念に対応付けて推定することが出来る。尚、内燃機関の制御上、時間概念がクランク角により与えられるのが適当である点に鑑みれば、これらは好適にはクランク角に対応付けて推定される。この際、例えばクランク角センサの検出周期毎にこれらが推定され記憶されてもよいし、適当な推定周期が定められていてもよい。
このため、本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、プラズマを所望のPM排出量に同期させて発生させることができる。例えば、PM排出量が相対的に多くなる期間や、PM排出量が一サイクル内で最大となる時期においてプラズマを発生させることができ、PM排出量が相対的に少ない状況下でプラズマが生成されることによる電力資源の浪費や、PM排出量が相対的に多い状況下でプラズマが生成されないことによる機会損失等を防止することが出来る。即ち、プラズマをPMの浄化に効率的に利用することが可能となるのである。
尚、燃焼温度推定手段は、検出された筒内圧と行程容積から燃焼温度を推定する。行程容積は内燃機関毎にクランク角に応じて定まり得る固有値であるから、筒内圧をクランク角に対応付けて検出すれば、或いは後々クランク角に対応付けることにより、圧縮行程から燃焼行程にかけての断熱変化における燃焼温度は、予め実験的に、経験的に又は理論的に構築された演算式に従って、時間概念に対応付けられた形で推定することが出来る。
また、当量比推定手段は、機関運転条件と当量比との予め定められた関係から混合気の当量比を推定する。当量比は、燃焼室において混合気が均質であれば、理論空燃比、即ち燃料と空気との化学量論的な重量比率と実際の空燃比から求め得る。一方、燃料が筒内に直接噴射される本発明に係る内燃機関の構成では、燃料噴霧と空気が偏りを持って混合する。ここで、燃料噴霧は噴孔から噴射された直後から雰囲気を取り込みつつ拡散するため、当量比を正確に得るために、燃焼室における燃料噴霧の形状或いは挙動を推定する計算モデルが好適に利用される。上記予め定められた関係とは、このような計算モデルを好適に含むものであり、機関運転条件とは、例えば、機関回転数、筒内噴射燃料量、筒内吸入空気量、燃料密度、燃料噴射圧、噴孔径等を含み得る。
本発明に係る内燃機関の制御装置の一の態様では、前記燃焼温度推定手段は、クランク角に対応付けて前記燃焼温度を推定し、前記当量比推定手段は、クランク角に対応付けて前記当量比を推定する(請求項2)。
上述したように、燃焼温度及び当量比をクランク角に対応付けて推定することが出来れば、必然的にPM排出量をクランク角に対応付けて推定することができ、プラズマをより効率的且つ効果的に発生させ得るので実践上有益である。尚、燃焼温度及び当量比とクランク角との対応付けに係る実践的態様は多義的である。例えば、燃焼温度及び当量比は、夫々クランク角と一対一、一対多、多対一又は多対多に対応付けられてよい。
本発明に係る内燃機関の制御装置の他の態様では、前記推定されたPM排出量が最大となる時期又は期間を判定する判定手段を更に具備し、前記制御手段は、前記判定された時期又は期間においてプラズマを発生させる(請求項3)。
この態様によれば、判定手段により、推定されたPM排出量が最大となる時期又は期間が判定される。尚、時期又は期間は、夫々クランク角又はクランク角の範囲と置き換えられてもよい。この時期又は期間においてプラズマを発生させれば、プラズマによる高いPM浄化効率を獲得することができるため好適である。
尚、本態様における「最大」の定義は一義的でなく、「PM排出量が最大となる」とは、例えば、一気筒の一燃焼行程において最大となること、一気筒の一燃焼行程においてPM排出量が増加傾向から減少傾向に転じること、PM排出量が予め設定される閾値を超えること、過去の燃焼行程において最大値であること等を含み得る。
尚、この態様では、前記制御手段は、前記判定された時期又は期間の先回値に基づいて前記プラズマを発生させてもよい(請求項4)。
この態様によれば、PM排出量が最大となる時期又は期間の先回値に基づいてプラズマの発生時期が制御される。このため、一燃焼行程におけるPM排出量の推定とプラズマの制御とを独立して行うことが出来、制御手段が所謂ビジー状態に陥る懸念が少ない。また、PM排出量が一燃焼行程で最大となる時期又は期間は、厳密には当該燃焼行程が終了するまで確定しないから、PM排出量のリアルタイムな推定結果をプラズマの発生時期にリアルタイムに反映する場合、PM排出量が一燃焼行程で最大となる時期又は期間にプラズマを発生させることは困難である。
その点、本態様ではPM排出量の先回値が利用される。従って、PM排出量が少なくとも過去において最大となった時期又は期間にプラズマを発生させることができ、プラズマの発生時期に合理性と妥当性とを与えることが出来る。また、先回値とは概念的には過去の値を意味するが、現実的には、前回値又は制御上無理なく参照可能な直近の過去の値を意味する。従って、先回値を利用しても、実践的には、プラズマの発生時期がリアルタイムに進行する最新の燃焼行程においてPM排出量が最大となる時期から大きく逸脱することはない。従って、安定したPM浄化効率は担保される。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
本発明の第1実施形態に係るエンジンシステムの構成を概念的に表してなるブロック図である。 図1のエンジンシステムにおけるエンジンの概略断面図である。 図2のエンジンにおける燃焼室周辺の概略断面図である。 図1のエンジンシステムにおいてECUにより実行されるプラズマ点火制御のフローチャートである。 図4の制御において推定される筒内圧及び燃焼温度の一時間推移を例示する図である。 本発明の第2実施形態に係るプラズマ点火制御のフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るエンジンシステムの構成を概念的に表してなるブロック図である。 図7のエンジンシステムにおけるエンジンの燃焼室周辺の概略断面図である。 図7のエンジンシステムにおいてECUにより実行されるプラズマ点火制御のフローチャートである。 図9の制御の効果を例示する燃焼室周辺の概略断面図である。
<発明の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の各種実施形態について説明する。
<第1実施形態>
<実施形態の構成>
始めに、図1を参照し、本発明の第1実施形態に係るエンジンシステム10の構成について説明する。ここに、図1は、エンジンシステム10の構成を概念的に表してなるブロック図である。
図1において、エンジンシステム10は、図示せぬ車両に搭載され、ECU100、エンジン200及びプラズマ発生装置300を備える。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM等を備え、エンジンシステム10の動作を制御可能に構成された電子制御ユニットであり、本発明に係る「内燃機関の制御装置」の一例である。ECU100は、ROMに格納された制御プログラムに従って、後述するプラズマ点火制御を実行可能に構成されている。尚、ECU100は、本発明に係る「燃焼温度推定手段」、「当量比推定手段」、「排出量推定手段」、「制御手段」及び「判定手段」の夫々一例として機能し得る一体の電子制御ユニットであるが、本発明に係るこれら各手段の物理的、機械的及び電気的な構成はこれに限定されるものではなく、これら各手段は、例えば複数のECU、各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成されていてもよい。
エンジン200は、本発明に係る「内燃機関」の一例たるディーゼルエンジンである。ここで、図2を参照し、エンジン200の詳細な構成について説明する。ここに、図2は、エンジン200の概略断面図である。
エンジン200は、シリンダブロック201に収容された複数の気筒202の内部において、直噴インジェクタ212から噴射された燃料(ここでは、軽油)と吸入空気との混合気を圧縮自着火させると共に、その燃焼に伴うピストン203の往復運動を、コネクティングロッド204を介してクランク軸205の回転運動に変換可能に構成された圧縮自着火型内燃機関である。尚、気筒202は、紙面と垂直な方向に配列しており、エンジン200は直列多気筒エンジンとなっている。
クランク軸205近傍には、クランク軸205の回転角であるクランク角θcrkを検出可能なクランク角センサ206が設置されている。このクランク角センサ206は、ECU100と電気的に接続されており、検出されたクランク角θcrkは、一定又は不定の周期でECU100に参照される構成となっている。
エンジン200において、外部から吸入された空気は、吸気管207に導かれる。吸気管207に連通する、シリンダヘッドCHに形成された吸気ポート209の上流側には、吸気ポート209に導かれる新気の量(新気量)を調節するSCV(Swirl Control Valve)208が配設されている。このSCV208は、ECU100と電気的に接続された不図示のアクチュエータによってその駆動状態が制御される構成となっている。
ここで、吸気ポート209は、SCV208を通過した新気が気筒202内に吸入された時に当該吸気の旋回流(以下、適宜「スワール流」と表現する)が形成されるように、紙面奥行き方向に湾曲している。SCV208は、その弁開度(SCV開度)に応じて、このスワール流の流速Vswを変化させることが出来る。尚、このスワール流は、概ね紙面左右方向に沿った断面に沿って形成される。別言すれば、このスワール流は、略円筒状の気筒202の湾曲した内壁に沿って形成される。ECU100は、スワール流の角速度と、クランク軸205の角速度との比であるスワール比SRを、SCV開度、吸入空気量Ga及び機関回転数NEから公知の手法に従って適宜算出することができる。
気筒202と吸気ポート209とは、吸気バルブ210の開閉によってその連通状態が制御されており、上述した吸気は、この吸気バルブ210の開弁時に気筒202内に吸入される。尚、この吸気バルブ210は、クランク軸205に不図示のスプロケット等を介して連結された吸気カム軸に取り付けられた、断面視楕円形状を有する吸気カム211のカムプロファイルに従って開閉駆動される構成となっている。
気筒202内には、直噴インジェクタ212の燃料噴射弁が露出しており、直噴インジェクタ212から噴射された燃料噴霧は、この気筒202内において、吸気ポート209を介して吸入された新気と混合され上述した混合気となる。気筒202で燃焼した混合気は排気となり、吸気バルブ210の開閉に連動して開閉する排気バルブ213の開弁時に排気ポート214を介して排気管215に導かれる。尚、排気管215には、図示せぬDPF(Diesel Particulate Filter)が設置されており、排気中に含まれるPMは、このDPFに一時的に捕捉された後、然るべき再生タイミングで浄化される。尚、DPFにおけるPMの浄化方法は特に限定されない。例えば、ポスト噴射による後燃えの促進によりDPFを昇温させ、捕捉したPMを酸化燃焼させてもよい。
気筒202を収容するシリンダブロック201を取り囲むように張り巡らされたウォータジャケットには、エンジン200を冷却するために循環供給される冷却水(LLC)に係る冷却水温Twを検出するための冷却水温センサ216が配設されている。更に、ピストン203がTDC(Top Death Center:上死点)に位置する状態でピストン203の上面部分と気筒202の内壁部分とにより規定される空間である燃焼室には、気筒202内部の圧力である筒内圧Pcylを検出可能な筒内圧センサ217のセンサ端子が露出している。更に、吸気管207には、吸入空気の圧力である吸気圧Pinを検出可能な吸気圧センサ218と、吸入空気量Gaを検出可能なエアフローメータ219とが設置される。
これら各センサは、ECU100と電気的に接続されており、検出された冷却水温Tw、筒内圧力Pcy、吸気圧Pin及び吸入空気量Gaは、夫々ECU100により、夫々一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
ここで、直噴インジェクタ212について補足する。直噴インジェクタ212は、不図示の高圧燃料供給装置の一部であり、高温高圧の燃焼室に燃料を燃料噴霧として噴射可能に構成されている。この高圧燃料供給装置は、燃料を貯蔵する燃料タンク、燃料タンクから燃料を汲み上げフィード圧Pfdの低圧燃料として供給する低圧ポンプ、供給される低圧燃料を昇圧する高圧ポンプ及びコモンレール等を含む公知の燃料供給系である。
コモンレールは、高圧ポンプから供給された高圧燃料を蓄積し、気筒毎に備わる直噴インジェクタ212に安定供給するための燃料バッファである。コモンレールに貯留された高圧燃料の圧力であるレール圧Pcr(Pcr>Pfd)は、レール圧センサにより検出される。レール圧センサは、ECU100と電気的に接続されており、検出されたレール圧Pcrは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。尚、ECU100は、高圧ポンプに備わる電磁調量弁の駆動制御により高圧ポンプの駆動負荷を制御することにより、レール圧Pcrを所望の目標圧に維持することが出来る。各直噴インジェクタ212は、コモンレールに連結されている。
直噴インジェクタ212の燃料噴射弁は、先述したように各気筒202の燃焼室に露出している。直噴インジェクタ212は、燃料噴射弁の開弁期間及びレール圧Pcrにより定まる量の燃料を、噴霧として気筒202の内部に噴射可能に構成されている。尚、直噴インジェクタ212は、所謂多孔式の噴射装置であり、燃料噴射弁における燃料噴射用の噴孔は、周状に形成された気筒202の内壁(側壁)に沿って周状に複数形成されている。
直噴インジェクタ212の構成について補足すると、直噴インジェクタ212は、ECU100から供給される指令に基づいて作動する電磁弁と、この電磁弁への通電時に燃料を噴射するノズル(いずれも不図示)とを備える。当該電磁弁は、コモンレールに蓄積された高圧燃料が印加される圧力室と、当該圧力室に接続された低圧側の低圧通路との間の連通状態を制御可能に構成されており、通電時に当該圧力室と低圧通路とを連通させると共に、通電停止時に当該圧力室と低圧通路とを相互に遮断する構成となっている。
一方、ノズルは、噴孔を開閉するニードルを内蔵し、圧力室の燃料圧力がニードルを閉弁方向(噴孔を閉じる方向)に付勢している。従って、電磁弁への通電により圧力室と低圧通路とが連通し、圧力室の燃料圧力が低下すると、ニードルがノズル内を上昇して開弁する(噴孔を開く)ことにより、コモンレールより供給された高圧燃料が噴孔より噴射される。また、電磁弁への通電停止により加圧室と低圧通路とが相互に遮断されて圧力室の燃料圧力が上昇すると、ニードルがノズル内を下降して閉弁することにより、噴射が終了する構成となっている。本実施形態において、一サイクルにおける燃料は、燃焼を安定させるためのパイロット噴射と、残余の燃料を噴射するメイン噴射とに分割して噴射される。
図1に戻り、プラズマ発生装置300は、エンジン200の燃焼室にプラズマを発生させることが可能な、本発明に係る「プラズマ発生装置」の一例である。プラズマ発生装置300は、高周波電源310、伝送路320及びアンテナ330を備える。
高周波電源310は、伝送路320にマイクロ波帯(例えば、2.45GHz帯)の高周波信号を印加可能な電源である。
伝送路320は、マイクロ波帯の伝送損失が十分に低減された高周波同軸ケーブルである。伝送路320は、シリンダヘッドCHを貫通する貫通孔に挿入されている。
アンテナ330は、伝送路320と電気的に接続された、燃焼室内に放電端が露出した放電手段である。アンテナ330は、伝送路320から供給されるマイクロ波帯の高周波信号に共振し、燃焼室内に電磁波を放射することによって高周波電界を形成可能に構成されている。
尚、本実施形態に係るプラズマ発生装置300は、アンテナ330により形成される電界により酸性化ガス雰囲気中の荷電粒子にエネルギを付与することによってプラズマを形成する態様を有するが、本発明に係るプラズマ発生装置の採り得る態様はこれに限定されない。例えば、燃焼室内に正極及び陰極からなる一対の電極を設置し、陰極を電気的に接地(例えば、シリンダヘッドと電気的に接続)した上で正極に高電圧を印加することにより電極間にコロナ放電を生じさせプラズマを形成する態様を有していてもよい。
ここで、図3を参照し、エンジン200の気筒202における燃焼室周辺の様子について説明する。ここに、図3は、燃焼室周辺部分の概略断面図である。尚、同図において、図1及び図2と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図3において、ピストン203の上面部分とシリンダヘッドCHの下面部分とに挟まれた気筒202の燃焼室の一部が表される。直噴インジェクタ212の燃料噴射弁は、概ね燃焼室の中央部に露出(図では燃焼室の片側半分が表されるため、燃料噴射弁が右端に表されている)している。この直噴インジェクタ212の燃料噴射弁から噴射される燃料噴霧は、図示鎖線表示された燃料噴霧線に沿って噴射される。
一方、ピストン203の上面部分は、断面視ω状に湾曲している。吸気ポート209を経由して筒内に吸入された新気は、この湾曲した上面部分に沿って図示破矢線の方向へ進行し、進行する過程において燃料噴霧と混合される。
<実施形態の動作>
本実施形態に係るエンジンシステム10では、ECU100により実行されるプラズマ点火制御により燃焼室内に適宜プラズマが形成される。このプラズマにより一種の未燃成分であるPMの浄化反応が促進される。
ここで、図4を参照し、プラズマ点火制御の詳細について説明する。ここに、図4は、プラズマ点火制御のフローチャートである。尚、プラズマ点火制御は、エンジン200の稼動期間において所定周期で繰り返し実行される制御である。
図4において、ECU100は、現在の状況がプラズマ発生条件に該当するか否かを判定する(ステップS110)。
本実施形態に係るプラズマ発生条件とは、プラズマによるPM浄化促進が必要とされる条件を意味する。プラズマを発生させるためには、電力資源である高周波電源310を稼動させる必要がある。従って、電力資源の消費節減の観点に立てば、プラズマは、エンジン200が通常有するPM浄化機能を補足するために利用されるのが望ましい。プラズマ発生条件は、係る観点から事前に設定される条件である。プラズマ発生条件は、予め設定され、ROMに制御情報として格納されている。現在の状況がプラズマ発生条件に該当しない場合(ステップS110:NO)、ECU100は、プラズマ点火制御を終了する。
尚、プラズマ発生条件は、本質的にはどのような条件であってもよいが、例えば、DPFのPM捕捉量に対応付けられていてもよい。例えば、プラズマによるPMの浄化は、DPFのPM捕捉量が所定範囲に維持されるようにPM排出量を制御する必要がある場合に実行されてもよい。或いは、高回転高負荷時等、PM排出量が相対的に大きくなり易い運転条件において実行されてもよい。
現在の状況がプラズマ発生条件に該当する場合(ステップS110:YES)、処理は二系統に分岐する。即ち、ステップS120乃至ステップS180で構成される第1の処理系統と、ステップS190乃至ステップS210から構成される第2の処理系統である。
第1の処理系統において、ECU100は先ず機関運転条件を取得する(ステップS120)。本実施形態では、機関運転条件として、機関回転数NE、筒内吸入空気量Gacyl及び筒内燃料噴射量Qcylが取得される。機関回転数NEはクランク角θcrkを時間微分することにより得られる。筒内吸入空気量Gacylは、吸気管207に設置されたエアフローメータ(図2では不図示)により検出される機関全体の吸入空気量Gaから得られる。また、筒内燃料噴射量Qcylは、直噴インジェクタ212の制御量として既知である。
これら機関運転条件が取得されると、ECU100は、筒内圧Pcylを取得する(ステップS130)。尚、筒内圧Pcylは、クランク角θcrkに対応付けて取得される。
次に、ECU100は、この取得された筒内圧Pcylと、クランク角θcrkにより一義的に定まる行程容積Vcylとに基づいて燃焼温度Tcomを取得する(ステップS140)。燃焼温度Tcomは、下記(1)式に従って算出される。
Tcom=(Pcyl*Vcyl)/(Wg*Rg)・・・(1)
尚、上記(1)式においてWgはガス重量(kg)であり、Rgはガス定数(J/kg・K)である。また、ガス重量Wgは、筒内吸入空気量Gacylと筒内燃料噴射量Qcylとの総和である。
ここで、図5を参照し、筒内圧Pcyl及び燃焼温度Tcomの時間推移について説明する。ここに、図5は、プラズマ点火制御において推定される筒内圧Pcyl及び燃焼温度Tcomの一時間推移を例示する図である。
図5において、上段の図5(a)が筒内圧Pcylの時間推移であり、下段の図5(b)が燃焼温度Tcomの時間推移である。尚、時間軸はTDC後クランク角で示されており、夫々圧縮TDC(即ち、0)を挟む前後40度の範囲が例示されている。
図示するように、筒内圧Pcylは、圧縮行程において徐々に上昇し、概ね圧縮TDCから若干進角側の位置で最大となる。燃焼温度Tcomも筒内圧Pcylに準じた波形となり、筒内圧Pcylが最大となる位置で概ね最大となる。
次に、ECU100は、予め設定された噴霧モデルに基づいて、筒内混合気の当量比φを算出する(ステップS150)。噴霧モデルは、予め理論的に構築された、筒内における燃料噴霧の挙動を解析するための計算モデルであり、ROMに格納されている。尚、この種の計算モデルは各種公知のものを適用可能である。
例えば、ECU100は、下記(2)乃至(5)式に従って混合気の当量比φを算出する。これら各式は、噴霧モデルを数式化した一例であり、(2)式はペネトレーション(噴霧到達距離)Lspを求める式、(3)式は噴射角θを求める式、(4)式は噴霧体積Vspを求める式、(5)は当量比φを求める式となっている。
Lsp=0.39*(2*ΔP/ρ0.5*t・・・(2)
Lsp=2.9*(ΔP/ρ0.25*(d*t)0.5・・・(2)
上記(2)式において、上側の式は燃料噴射時期からの経過時間tが(0≦t≦tb)を満たす場合に適用され、下側の式は同じく経過時間tが(t>tb)を満たす場合に適用される。tbは事前に設定された閾値である。また、ΔPは、燃料噴霧と雰囲気(新気)との圧力差であり、ρは空気密度、ρは燃料密度である。また、dは、直噴インジェクタ212の燃料噴射弁における噴孔径である。
θ=0.05*(ρ*ΔP*d/μ 0.25・・・(3)
上記(3)式においてμは、雰囲気(新気)の粘性係数である。
Vsp=1/3*π*tanθ*Lsp・・・(4)
φ=M/Vsp・・・(5)
上記(5)式において、Mは、筒内燃料噴射量Qcylに対する化学量論比相当の新気体積である。即ち、燃料噴霧は時間経過に従って燃焼室内に徐々に拡散し、その拡散の過程において燃焼室に取り込まれた新気と混合される。経過時間が短い程、噴霧体積Vspが噴射燃料に対する化学量論相当値よりも小さくなるため燃料噴霧の当量比(混合気の当量比)φは大きく、即ち燃料リッチとなる。
尚、このような噴霧モデルは、公知の各種シミュレーションモデル或いは計算モデルの一例に過ぎず、筒内圧Pcylから燃焼温度Tcomを導出する計算式と同様、当量比φを求める手法については各種の態様を適用可能である。算出された当量比φと、ステップS140で取得された燃焼温度Tcomとは、夫々クランク角に対応付けられてRAMに記憶される。
当量比φを算出すると、ECU100は、筒内のPM排出量を算出する(ステップS160)。PM排出量は、予めROMに格納されたPM排出量マップを参照することによって算出される。PM排出量マップは、予め実験的に、経験的に又は理論的に、当量比φ及び燃焼温度TcomとPM排出量とを対応付けてなる制御マップである。ECU100は、当量比φ及び燃焼温度Tcomに対応するクランク角毎に、このPM排出量マップからPM排出量を取得する。取得されたPM排出量は、RAMに一時的に記憶される。
次に、ECU100は、一燃焼行程におけるPM排出量の最大値が検出されたか否かを判定する(ステップS170)。PM排出量の最大値が検出されない場合(ステップS170:NO)、即ち、燃焼行程が圧縮行程から燃焼行程にかけての過渡期において、推定されたPM排出量が増大傾向にある場合には、処理はステップS120に戻される。即ち、PM排出量の最大値が検出されるまで、ステップS120からステップS160にかけての処理が繰り返される。
PM排出量の最大値が検出されると(ステップS170:YES)、ECU100は、当該最大値に対応するクランク角を次回のプラズマ点火時期として設定する(ステップS180)。
次回の燃焼行程におけるプラズマ点火時期が設定されると、第1の処理系統は終了する。尚、先に述べたように、プラズマ点火制御は繰り返し実行される制御であるから、一の制御ルーチンにおいて第1及び第2の処理系統が終了すると、再び処理はステップS110から繰り返される。
尚、ここでは、PM排出量の最大値に対応するクランク角が次回のプラズマ点火時期とされたが、この最大値近傍にPM排出量が所定以上となる領域が広がっている場合等には、このPM排出量が所定以上となるクランク角の範囲が、次回の燃焼行程におけるプラズマ点火期間として設定されてもよい。
次に、第2の処理系統について説明する。第2の処理系統が開始されると、ECU100は、現時点のクランク角θcrkが、前回の制御ルーチンにおけるステップS180において設定されたプラズマ点火時期に該当するか否かを判定する(ステップS190)。設定されたプラズマ点火時期に該当しない場合(ステップS190:NO)、処理は待機状態とされる。
一方、設定されたプラズマ点火時期に該当する場合(ステップS190:YES)、ECU100は、高周波電源310を制御して、伝送路320を介してアンテナ330からマイクロ波帯の電磁波を放射し、燃焼室内にプラズマを発生させる(ステップS200)。
プラズマを発生させると、ECU100は、第1の処理系統において次回のプラズマ点火時期の設定が終了しているか否かを判定し(ステップS210)、次回のプラズマ点火時期の設定が終了していない間は(ステップS210:NO)、処理を待機状態とする。次回のプラズマ点火時期の設定が終了した場合(ステップS210:YES)、ECU100は、第2の処理系統を終了する。
尚、通常、第1の処理系統におけるPM排出量の最大値判定は、第2の処理系統におけるプラズマ点火制御以後も継続している。PM排出量が最大であるか否かは、厳密には燃焼行程が終了するまで確定しないからである。従って、第1の処理系統が終了すると、第2の処理系統のステップS210も「YES」側に分岐して、両者は略同時に終了する。
以上説明したように、本実施形態に係るプラズマ点火制御によれば、前回の制御ルーチンにおいて決定された、PM排出量が最大となるクランク角又はPM排出量が所定以上となるクランク角範囲が、次回の燃焼行程におけるプラズマ点火時期として、燃焼室にプラズマを発生させることが出来る。エンジン200の燃焼状態が一サイクルで大きく変化することは殆どないから、このように前回の最大値相当のクランク角においてプラズマを点火させた場合には、効率的なPM浄化を期待することが出来る、以って電力資源を可及的に節減しつつ、十分なPM浄化効果を得ることが可能となる。また、このようにPM排出量を推定してプラズマ点火制御に活用する旨の技術思想によれば、PMの浄化が必要とされる時期にプラズマを発生させることが出来るから、過早着火、燃焼騒音の増大又はNOx排出量の増加等を防止しつつプラズマを確実にPM浄化に活用し得る点において、このようにPM排出量の最大値に対応付けられずとも十分に効果的である。
<第2実施形態>
次に、図6を参照し、本発明の第2実施形態に係るPM浄化制御について説明する。ここに、図6は、第2実施形態に係るPM浄化制御のフローチャートである。尚、同図において、図4と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図6において、PM排出量を推定すると(ステップS160)、ECU100は、PM排出量が増加傾向から減少傾向に転じたか否かを判定する(ステップS171)。PM排出量が変化しない、或いは増加傾向にある場合(ステップS171:NO)、ECU100は処理をステップS120に戻し、一連の処理を繰り返す。PM排出量が増加傾向から減少傾向に転じたことが検出されると(ステップS171:YES)、ECU100は燃焼室にプラズマを発生させ(ステップS200)、プラズマ点火制御を終了する。
このように、第2実施形態では第1実施形態と異なり、PM排出量のリアルタイムな推定値がプラズマ点火時期の制御に利用される。従って、現時点の燃焼行程におけるリアルタイムなPM排出量に基づいた効果的なPM浄化を実現することができる。
尚、PM排出量が増加傾向から減少傾向に転じたことを制御上のトリガとすることの有効性は、PM排出量マップに規定される、燃焼温度Tcom及び当量比φとPM排出量との関係により裏付けられる。
即ち、圧縮行程から燃焼行程にかけての期間においては、燃料噴霧の拡散が進行する過程で徐々に当量比が減少する一方で、燃焼温度は上昇する。このような定性的傾向を、PM排出量に対応付けると、当量比φと燃焼温度Tcomとにより規定される座標上の点が描く軌跡は、PM排出量が小さい領域から多い領域を通過して再び小さい領域に戻る。従って、PM排出量の最大値は、PM排出量が増加傾向から減少傾向に転じた時期と殆ど一致するのである。
<第3実施形態>
次に、上記第1及び第2実施形態と異なるプラズマ発生装置を備えた本発明の第3実施形態について説明する。
始めに、図7を参照し、第3実施形態に係るエンジンシステム11の構成について説明する。ここに、図7は、エンジンシステム11の構成を概念的に表してなるブロック図である。尚、同図において図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図7において、エンジンシステム11は、プラズマ発生装置300に替えてプラズマ発生装置301を備える点において、第1及び第2実施形態に係るエンジンシステム10と異なっている。プラズマ発生装置301は、アンテナ331及びアンテナ駆動部340を備えており、燃焼室内におけるアンテナ331の三次元的位置が可変である点においてプラズマ発生装置300と異なっている。
ここで、図8を参照し、プラズマ発生装置301についてより具体的に説明する。ここに、図8は、燃焼室周辺の概略断面図である。尚、同図において、図3と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図8において、アンテナ331は、シリンダヘッドCHの埋設されたアンテナ駆動部340に、その一端部を伸長可能且つ回動可能に支持される(破矢線参照)。即ち、アンテナ331は、シリンダヘッドCHにおけるアンテナ駆動部340の埋設位置を基点として、燃焼室内で自由にその放電端の位置を変化させることが出来る。アンテナ駆動部340は、例えばサーボモータ等の電気駆動型アクチュエータであり、燃焼室におけるアンテナ331の位置は、迅速且つ正確に制御可能である。
このようなアンテナ位置が可変であるプラズマ発生装置301を備える場合、プラズマ点火制御をより精細化することができる。そのような趣旨に基づいた、第3実施形態に係るプラズマ点火制御について、図9を参照して説明する。ここに、図9は、プラズマ点火制御のフローチャートである。尚、同図において、図4と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図9において、プラズマ発生条件が満たされると(ステップS110:YES)、処理は上述したように、第1の処理系統及び第2の処理系統に分岐する。
第1の処理系統において、ECU100は先ず機関運転条件を取得する(ステップS121)。ここで、ステップS121においては、第1及び第2実施形態に係る機関運転条件(NE、Qcyl、Gacyl)に加えて、更に筒内パイロット噴射量Qpcyl、燃料噴射圧Pinj及びスワール比SRが取得される。筒内パイロット噴射量Qpcylは、直噴インジェクタ212の制御上必要な情報としてECU100が絶えず把握しており、燃料噴射圧Pinjとしては、先述したコモンレールのレール圧Pcrが使用される。スワール比SRは先述したようにECU100が適宜算出可能である。
これらの機関運転条件は、空間噴霧モデルによる燃料噴霧の三次元位置推定に利用される。即ち、ステップS130及びS140が実行された後、ECU100は、燃料噴霧の局所リッチ部を判定する(ステップS141)。局所リッチ部を判定するとは、燃料噴霧と新気の混合気において燃料が局所的にリッチとなる部分(局所リッチ部)の燃焼室における三次元的な位置を確定することを意味する。
局所リッチ部の判定には、先に述べた噴霧モデルをベースにした空間噴霧モデルが使用される。空間噴霧モデルは、噴霧モデルと同様予め実験的に、経験的に又は理論的に策定された計算モデルであり、燃焼室に形成されるスワール流及びパイロット噴射の影響が考慮されている。係る空間噴霧モデルに係る演算式も、噴霧モデルと同様に予めROMに格納される。空間噴霧モデルの詳細については公知の手法を適用可能であるためここでは詳細を論じない。ステップS141では、先述した燃料噴射圧Pinj、パイロット噴射量Qpcyl及びスワール比SRが参照され、局所リッチ部の大略的な三次元位置が推定される。尚、大略的とは、アンテナ部331の位置精度を超えない程度の精度であること意味する。
局所リッチ部が判定されると、当量比φの推定(ステップS150)及びPM排出量の推定(ステップS160)を経て、PM排出量の最大値が検出されたか否かが判定される(ステップS170)。未だPM排出量の最大値が検出されない場合(ステップS170:NO)、処理はステップS121に戻される。PM排出量の最大値が検出された場合(ステップS170:YES)、ECU100は、次回のプラズマ点火時期に加え、次回のプラズマ点火時期におけるアンテナ331の制御位置を設定する(ステップS181)。アンテナ331の制御位置は、PM排出量が最大値となるクランク角又はクランク角範囲における局所リッチ部の位置(即ち、局所リッチ部の三次元的位置は刻々と変化する)である。
一方、第2の処理系統においては、前回のルーチンで設定されたプラズマの点火時期が訪れた場合に(ステップS190:YES)、設定されたアンテナ位置でプラズマの点火制御が実行される(ステップS201)。即ち、ECU100は、アンテナ駆動部340を介し、燃焼室におけるアンテナ331の放電端の三次元位置を局所リッチ部相当位置に制御した上で、プラズマを発生させる。
プラズマを発生させると、ECU100は、次回のプラズマ点火時期及びアンテナ位置の設定が完了しているか否かを判定し(ステップS211)、完了するまで処理を待機状態とする(ステップS211:NO)。次回の点火時期及び位置が設定された場合には(ステップS211:YES)、第2の処理系統を終了する。
尚、本実施形態では、アンテナ331の放電端の位置を可変としたが、複数のアンテナを燃焼室内に設置して、局所リッチ部に最も近接した一のアンテナをプラズマ発生に利用する構成としてもよい。
尚、ここでは、アンテナ331の位置制御機能を第1実施形態に係るプラズマ点火制御に利用する場合を説明したが、第2実施形態に係るプラズマ点火制御に対しても同様に適用可能であることは言うまでもない。
ここで、図10を参照し、本実施形態の効果について説明する。ここに、図10は、燃焼室周辺の概略断面図である。尚、同図において、図8と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図10において、図示円形のハッチング領域に局所リッチ部があるとする。この場合、アンテナ331を図8に例示された位置に対して伸長し且つ紙面左方向に回動させることにより、局所リッチ部に極めて近接した位置にプラズマを形成することが出来る。このように、本実施形態に係るプラズマ点火制御によれば、PM排出量が最大となるクランク角又はクランク角範囲(即ち、時期又は期間)において、PMが局在する位置にプラズマを発生させることが出来る。従って、高いPM浄化作用を得ることが出来る。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明は、プラズマ発生装置を備えた内燃機関の制御に適用可能である。
10…エンジンシステム、100…ECU、200…エンジン、202…気筒、208…スワール弁、217…筒内圧センサ、300…プラズマ発生装置、330、331…アンテナ、340…アンテナ駆動部。

Claims (4)

  1. 筒内圧を検出可能な筒内圧検出手段と、
    筒内にプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生装置と
    を備えた内燃機関を制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の行程容積及び前記検出された筒内圧から筒内の燃焼温度を推定する燃焼温度推定手段と、
    予め設定された機関運転条件と混合気の当量比との関係から前記当量比を推定する当量比推定手段と、
    前記推定された燃焼温度及び当量比並びに予め設定された前記燃焼温度及び当量比とPM排出量との関係からPM排出量を推定する排出量推定手段と、
    前記推定されたPM排出量に基づいて前記プラズマの発生時期を制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記燃焼温度推定手段は、クランク角に対応付けて前記燃焼温度を推定し、
    前記当量比推定手段は、クランク角に対応付けて前記当量比を推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記推定されたPM排出量が最大となる時期又は期間を判定する判定手段を更に具備し、
    前記制御手段は、前記判定された時期又は期間においてプラズマを発生させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記判定された時期又は期間の先回値に基づいて前記プラズマを発生させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
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