JP2013200578A - 偏光板および液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】斜め方向から見た光漏れや色味変化等を起こさない偏光板等を提供する。
【解決手段】少なくとも、偏光子と、該偏光子の両面に設けられた第1保護フィルムおよび第2保護フィルムを有する偏光板であって、該偏光板2枚を、光軸が互いに直行するように、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層した場合、該積層した偏光板の法線から70°傾いた方向における透過率(T70)と偏光板法線方向における透過率(T0)との比T70/T0が1≦T70/T0≦5000であり、前記第2保護フィルムが溶融流延によって形成されたセルロースアシレートフィルムである、偏光板。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも、偏光子と、該偏光子の両面に設けられた第1保護フィルムおよび第2保護フィルムを有する偏光板であって、該偏光板2枚を、光軸が互いに直行するように、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層した場合、該積層した偏光板の法線から70°傾いた方向における透過率(T70)と偏光板法線方向における透過率(T0)との比T70/T0が1≦T70/T0≦5000であり、前記第2保護フィルムが溶融流延によって形成されたセルロースアシレートフィルムである、偏光板。
【選択図】なし
Description
本発明は、偏光板および液晶表示装置に関する。
液晶表示装置(LCD)は、通常、液晶セルおよび偏光板からなる。液晶表示装置は例えば図1に示す透過型液晶表示装置の一例では、液晶セル20とその両面に設けられた偏光板10・30およびバックライトユニット40からなる。液晶表示装置等に用いられる偏光板は、図1に示すように、偏光子12と、該偏光板の両面に設けられた保護フィルム11・13とで構成されており、これら偏光子と保護フィルムとは接着剤で接着されている。
偏光板の偏光子は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルムをヨウ素にて染色し、延伸することにより得られる。多くの場合、偏光板の保護フィルムとしては、PVAに対して直接貼り合わせることができる、セルロースアシレートフィルム、なかでもトリアセチルセルロースフィルムが用いられている。この偏光板の保護フィルムの光学特性が偏光板の特性を大きく左右する。
偏光板の偏光子は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルムをヨウ素にて染色し、延伸することにより得られる。多くの場合、偏光板の保護フィルムとしては、PVAに対して直接貼り合わせることができる、セルロースアシレートフィルム、なかでもトリアセチルセルロースフィルムが用いられている。この偏光板の保護フィルムの光学特性が偏光板の特性を大きく左右する。
透過型液晶表示装置では、この偏光板を液晶セルの両側に取り付け、さらには一枚以上の光学補償フィルムを配置することもある。反射型液晶表示装置では、反射板、液晶セル、一枚以上の光学補償フィルム、偏光板の順に配置する。液晶セルは、液晶性分子、それを封入するための二枚の基板および液晶性分子に電圧を加えるための電極層からなる。液晶セルは、液晶性分子の配向状態の違いで、ON、OFF表示を行い、透過および反射型いずれにも適用できる、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、OCB(Optically CompensatoryBend)、VA(Vertically Aligned)、ECB(Electrically Controlled Birefringence)のような表示モードが提案されている。
最近の液晶表示装置においては、視野角特性の改善と黒表示時の光漏れおよび色味変化がより強く要求されるようになっており、これに伴い、液晶表示装置に用いられる偏光板に対しても一段と高い性能が求められる。とりわけ、斜め方向から観察した場合または湿度変化する際に、黒表示における偏光度の低下および透過率の上昇が偏光板の大きな課題である。黒表示時の光漏れおよび色味変化は、液晶セルと偏光子との間にある保護フィルムとして従来用いられてきたトリアセチルセルロースフィルムに面内のレターデーションReがおよそ5nm程度、膜厚方向のレターデーションRthがおよそ60nmあることも原因となっていた。そのため、面内のレターデーションRe、膜厚方向のレターデーションRthがともに小さいことが重要である。具体的には光学透明フィルムの光学特性を評価した際に、フィルム正面から測定したReが小さく、角度を変えて測定してもそのReが変化しないことが要求される。
これまでに、偏光板の保護フィルムとして、正面のReを小さくしたセルロースアシレートフィルムはあったが、角度によるRe変化が小さい、すなわちRthが小さいセルロースアシレートフィルムは作製が難しかった。
この解決法として、PVAへの貼合適性に優れるセルロースアシレートフィルムを、より光学的異方性を低下させて改良することが強く望まれている。具体的には、セルロースアシレートフィルムの正面のReをほぼゼロとし、またレターデーションの角度変化も小さい、すなわちRthもほぼゼロとした、光学的に等方性である光学透明フィルムである。溶液流延セルロースアシレートに特殊なレターデーション低下剤(特許文献1)を添加することで、低Reおよび低Rthのセルロースアシレートフィルムが提案されている。しかし、これらのセルロースアシレートフィルムを用いた偏光板は、黒表示での斜め視角方向または湿度変化における光漏れおよび色味変化の改善効果が十分でなく、更なる改良が望まれた。また偏光板保護フィルムの製造方法はハロゲン系の溶媒を用いた溶液流延製膜方法であり、環境保全の観点から塩素系有機溶媒を始めとする有機溶媒の排出を抑えることが強く求められるため、溶媒回収に要する費用は非常に大きい負担となっていた。
これらの従来技術の課題に鑑みて、本発明の第1の目的は、溶媒を使用することがなく、斜めから見た偏光板の光漏れが少ない偏光板を提供することである。
本発明の第2の目的は、上記偏光板を用いた液晶表示装置であって、湿度の変化が起きてもフィルムの光学異方性の変化が小さいために光漏れや色味変化を起こさない、優れた液晶表示装置を提供することである。
本発明の第2の目的は、上記偏光板を用いた液晶表示装置であって、湿度の変化が起きてもフィルムの光学異方性の変化が小さいために光漏れや色味変化を起こさない、優れた液晶表示装置を提供することである。
本発明の発明者は、前記課題を解決するために一連の研究を重ねた。その過程で、偏光板に使用される保護フィルムの光学特性に着目した。斜め方向からの表示良化および黒表示時の光漏れ改善のためには、正面方向のレターデーション(Re)だけでなく、膜厚方向のレターデーション(Rth)を小さくする必要があると考えた。特に、ポリビニルアルコール(PVA)を主成分とする偏光子との貼合適性に優れる従来のセルロースアシレート保護フィルムは溶液流延によって製膜され、製膜乾燥工程中の溶媒の蒸発に伴って、厚み方向の膜厚が減少し、この結果、厚み方向の分子配向を促進し、厚み方向のレターデーションが上昇するものと考え、この改良に取り組んだ。その結果、従来の生産方法と全く違う発想で、有機溶媒を使用することなく、溶融押出流延製膜方法により、製膜工程中の厚み方向の分子配向を抑制し、結果として、製膜したフィルムの面内および厚み方法のレターデーションを低下させることを見出した。また、意外なことに、後述の本発明のタッチロール製膜法およびキャステインング条件の制御により、面内および厚み方向のレターデーション値をさらに極小することを見出した。
また、本発明の発明者は鋭意検討した結果、湿度変動による光学異方性ReおよびRthの変動は、セルロースアシレート分子の疎水度合に相関することが明からにし、従来使用されるセルローストリアセテートのアセチル基の一部を比較的に疎水性のプロピオニル基やブチリル基などに置き換えることにより、ReおよびRthの湿度変動を大幅に低減すると供に、フィルムの平衡含水率も低減させることが可能になった。
このような検討の結果成し遂げられたセルロースアシレートフィルムを偏光板の保護フィルムとして用いた偏光板は、視野角特性の改善に寄与し、液晶表示装置に組み込んだ場合、該液晶表示装置の黒表示時の光漏れおよび色味変化等の課題を解消できる。
また、本発明の発明者は鋭意検討した結果、湿度変動による光学異方性ReおよびRthの変動は、セルロースアシレート分子の疎水度合に相関することが明からにし、従来使用されるセルローストリアセテートのアセチル基の一部を比較的に疎水性のプロピオニル基やブチリル基などに置き換えることにより、ReおよびRthの湿度変動を大幅に低減すると供に、フィルムの平衡含水率も低減させることが可能になった。
このような検討の結果成し遂げられたセルロースアシレートフィルムを偏光板の保護フィルムとして用いた偏光板は、視野角特性の改善に寄与し、液晶表示装置に組み込んだ場合、該液晶表示装置の黒表示時の光漏れおよび色味変化等の課題を解消できる。
すなわち、本発明の目的は、以下の構成態様により達成された。
(1)少なくとも、偏光子と、該偏光子の両面に設けられた第1保護フィルムおよび第2保護フィルムを有する偏光板であって、該偏光板2枚を、光軸が互いに直行するように、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層した場合、該積層した偏光板の法線から70°傾いた方向における透過率(T70)と偏光板法線方向における透過率(T0)との比T70/T0が1≦T70/T0≦5000であり、前記第2保護フィルムが溶融流延によって形成された熱可塑性フィルムである、偏光板。
(2)前記第2保護フィルムの25℃60%RHにおける下記(I)式および(II)式で表されるReとRthがそれぞれ0nm≦Re≦10nm、−30nm≦Rth≦30nmである、(1)に記載の偏光板。
(I)式 Re=(nx−ny)×d
(II)式 Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
[式中、nxは、フィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり;nyは面内の進相軸方向の屈折率であり;nzは厚み方向の屈折率であり;dは厚さ(nm)である]。
(3)前記第2保護フィルムは、25℃・相対湿度10%のReと25℃・相対湿度80%のReとの差の絶対値が10nm以下であり、かつ、25℃・相対湿度10%のRthと25℃・相対湿度80%のRthとの差の絶対値が25nm以下である、(1)または(2)に記載の偏光板(但し、ReおよびRthは波長590nmにおけるフィルム面内および厚み方向のレターデーションである)。
(4)前記第2保護フィルムの25℃80%RHにおける平衡含水率が2.5質量%以下である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の偏光板。
(5)前記第2保護フィルムがセルロースアシレートを含む、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の偏光板。
(6)前記第2保護フィルムが、下式(S−1)〜(S−3)を満たすセルロースアシレートを含む(1)〜(4)のいずれか1項に記載の偏光板。
式(S−1) 2.5≦X+Y ≦3.0
式(S−2) 0≦X≦1.8
式(S−3) 1.0≦Y≦3.0
(式中、Xはセルロースの水酸基に対するアセチル基の置換度を表し、Yはセルロースの水酸基に対する炭素数3〜22のアシル基の置換度の総和を表す。)
(7)前記第2保護フィルムが、下記式(T−1)および(T−2)を満たすセルロースアシレートを含む、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の偏光板。
式(T−1):2.5≦X+Y≦3.0
式(T−2):0.1≦Y<2
(Xは、アセチル基の置換度を示し、Yは置換もしくは無置換の芳香族アシル基を示す。)
(8)前記第2保護フィルムがノルボルネン系熱可塑性樹脂を含む、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の偏光板。
(9)前記第2保護フィルムは、熱可塑性樹脂に対して、分子量500以上の安定剤の少なくとも一種を0.01〜3質量%含有する、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の偏光板。
(10)前記第2保護フィルムは、熱可塑性樹脂を含む組成物を、タッチロールを用いてキャストドラム上に溶融製膜され、タッチロールの周速度Vtと第1キャストドラムの周速度V1との比V1/Vtが0.990≦V1/Vt<1.010を満足する条件で製造されてなる、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の偏光板。
(11)前記第2保護フィルムは、2本以上のキャストドラムを用い、第2キャストドラムの周速度V2と第1キャストドラムの周速度V1との比V2/V1が0.990≦V2/V1<0.999を満足する条件でキャストされてなる、(10)に記載の偏光板。
(12)前記第2保護フィルムの厚みが30μm〜250μmであり、かつ、残存溶剤量0.01質量%以下の熱可塑性フィルムである、(1)〜(11)のいずれか1項に記載の偏光板。
(13)前記第2保護フィルムが延伸された熱可塑性フィルムである、(1)〜(12) のいずれか1項に記載の偏光板。
(14)前記第2保護フィルムが、下記式(R−1)および(R−2)を満たすレターデーションを有する熱可塑性フィルムである、(13)に記載の偏光板。
式(R−1):0nm≦Re≦150nm
式(R−2):0nm≦Rth≦300nm
(式中、Reは、熱可塑性フィルムの面内のレターデーションを示し、Rthは、熱可塑性フィルムの厚み方向レターデーションを示す。)
(15)前記第2保護フィルムが縦横比L/Wが2を超え50以下、または、0.01〜0.3で延伸してなる熱可塑性フィルムである、(13)または(14)に記載の偏光板。
(16)前記第2保護フィルムが横延伸前に延伸温度より1℃〜50℃高い温度で予熱処理した熱可塑性フィルムである、(13)〜(15)のいずれか1項に記載の偏光板。
(17)前記第2保護フィルムが横延伸後に延伸温度より1℃〜50℃低い温度で熱処理した熱可塑性フィルムである、(13)〜(16)のいずれか1項に記載の偏光板。
(18)前記第2保護フィルムが縦延伸および横延伸の少なくとも一方の後で、Tg−50℃〜Tg+30℃で0.1kg/m〜20kg/mの張力で搬送しながら熱緩和した熱可塑性フィルムである、(13)〜(17)のいずれか1項に記載の偏光板。
(19)前記第1保護フィルムが溶融製膜した熱可塑性フィルム、または溶液流延製膜したトリアセチルセルロースフィルムから選ばれる、(1)〜(18)のいずれか1項に記載の偏光板。
(20)前記第1保護フィルムの表面にハードコート層、防眩層および反射防止層の少なくとも一層を設けた、(1)〜(19)のいずれか1項に記載の偏光板。
(21)液晶セルおよびその両側に配置された2枚の偏光板を有し、前記偏光板の少なくとも一方が(1)〜(20)のいずれか1項に記載の偏光板である、液晶表示装置。
(22)液晶セルおよびその両側に配置された2枚の偏光板を有し、前記偏光板の少なくとも一方が(1)〜(20)のいずれか1項に記載の偏光板であって、前記第2保護フィルムが液晶セル側となるように設けられている、液晶表示装置。
(23)液晶セルがIPSモード、VAモード、TNモード、OCBモード、ECBモードのいずれかである(21)または(22)に記載の液晶表示装置。
(1)少なくとも、偏光子と、該偏光子の両面に設けられた第1保護フィルムおよび第2保護フィルムを有する偏光板であって、該偏光板2枚を、光軸が互いに直行するように、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層した場合、該積層した偏光板の法線から70°傾いた方向における透過率(T70)と偏光板法線方向における透過率(T0)との比T70/T0が1≦T70/T0≦5000であり、前記第2保護フィルムが溶融流延によって形成された熱可塑性フィルムである、偏光板。
(2)前記第2保護フィルムの25℃60%RHにおける下記(I)式および(II)式で表されるReとRthがそれぞれ0nm≦Re≦10nm、−30nm≦Rth≦30nmである、(1)に記載の偏光板。
(I)式 Re=(nx−ny)×d
(II)式 Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
[式中、nxは、フィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり;nyは面内の進相軸方向の屈折率であり;nzは厚み方向の屈折率であり;dは厚さ(nm)である]。
(3)前記第2保護フィルムは、25℃・相対湿度10%のReと25℃・相対湿度80%のReとの差の絶対値が10nm以下であり、かつ、25℃・相対湿度10%のRthと25℃・相対湿度80%のRthとの差の絶対値が25nm以下である、(1)または(2)に記載の偏光板(但し、ReおよびRthは波長590nmにおけるフィルム面内および厚み方向のレターデーションである)。
(4)前記第2保護フィルムの25℃80%RHにおける平衡含水率が2.5質量%以下である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の偏光板。
(5)前記第2保護フィルムがセルロースアシレートを含む、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の偏光板。
(6)前記第2保護フィルムが、下式(S−1)〜(S−3)を満たすセルロースアシレートを含む(1)〜(4)のいずれか1項に記載の偏光板。
式(S−1) 2.5≦X+Y ≦3.0
式(S−2) 0≦X≦1.8
式(S−3) 1.0≦Y≦3.0
(式中、Xはセルロースの水酸基に対するアセチル基の置換度を表し、Yはセルロースの水酸基に対する炭素数3〜22のアシル基の置換度の総和を表す。)
(7)前記第2保護フィルムが、下記式(T−1)および(T−2)を満たすセルロースアシレートを含む、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の偏光板。
式(T−1):2.5≦X+Y≦3.0
式(T−2):0.1≦Y<2
(Xは、アセチル基の置換度を示し、Yは置換もしくは無置換の芳香族アシル基を示す。)
(8)前記第2保護フィルムがノルボルネン系熱可塑性樹脂を含む、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の偏光板。
(9)前記第2保護フィルムは、熱可塑性樹脂に対して、分子量500以上の安定剤の少なくとも一種を0.01〜3質量%含有する、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の偏光板。
(10)前記第2保護フィルムは、熱可塑性樹脂を含む組成物を、タッチロールを用いてキャストドラム上に溶融製膜され、タッチロールの周速度Vtと第1キャストドラムの周速度V1との比V1/Vtが0.990≦V1/Vt<1.010を満足する条件で製造されてなる、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の偏光板。
(11)前記第2保護フィルムは、2本以上のキャストドラムを用い、第2キャストドラムの周速度V2と第1キャストドラムの周速度V1との比V2/V1が0.990≦V2/V1<0.999を満足する条件でキャストされてなる、(10)に記載の偏光板。
(12)前記第2保護フィルムの厚みが30μm〜250μmであり、かつ、残存溶剤量0.01質量%以下の熱可塑性フィルムである、(1)〜(11)のいずれか1項に記載の偏光板。
(13)前記第2保護フィルムが延伸された熱可塑性フィルムである、(1)〜(12) のいずれか1項に記載の偏光板。
(14)前記第2保護フィルムが、下記式(R−1)および(R−2)を満たすレターデーションを有する熱可塑性フィルムである、(13)に記載の偏光板。
式(R−1):0nm≦Re≦150nm
式(R−2):0nm≦Rth≦300nm
(式中、Reは、熱可塑性フィルムの面内のレターデーションを示し、Rthは、熱可塑性フィルムの厚み方向レターデーションを示す。)
(15)前記第2保護フィルムが縦横比L/Wが2を超え50以下、または、0.01〜0.3で延伸してなる熱可塑性フィルムである、(13)または(14)に記載の偏光板。
(16)前記第2保護フィルムが横延伸前に延伸温度より1℃〜50℃高い温度で予熱処理した熱可塑性フィルムである、(13)〜(15)のいずれか1項に記載の偏光板。
(17)前記第2保護フィルムが横延伸後に延伸温度より1℃〜50℃低い温度で熱処理した熱可塑性フィルムである、(13)〜(16)のいずれか1項に記載の偏光板。
(18)前記第2保護フィルムが縦延伸および横延伸の少なくとも一方の後で、Tg−50℃〜Tg+30℃で0.1kg/m〜20kg/mの張力で搬送しながら熱緩和した熱可塑性フィルムである、(13)〜(17)のいずれか1項に記載の偏光板。
(19)前記第1保護フィルムが溶融製膜した熱可塑性フィルム、または溶液流延製膜したトリアセチルセルロースフィルムから選ばれる、(1)〜(18)のいずれか1項に記載の偏光板。
(20)前記第1保護フィルムの表面にハードコート層、防眩層および反射防止層の少なくとも一層を設けた、(1)〜(19)のいずれか1項に記載の偏光板。
(21)液晶セルおよびその両側に配置された2枚の偏光板を有し、前記偏光板の少なくとも一方が(1)〜(20)のいずれか1項に記載の偏光板である、液晶表示装置。
(22)液晶セルおよびその両側に配置された2枚の偏光板を有し、前記偏光板の少なくとも一方が(1)〜(20)のいずれか1項に記載の偏光板であって、前記第2保護フィルムが液晶セル側となるように設けられている、液晶表示装置。
(23)液晶セルがIPSモード、VAモード、TNモード、OCBモード、ECBモードのいずれかである(21)または(22)に記載の液晶表示装置。
本発明によれば、斜めから見た光漏れが少ない偏光板を提供することができる。また、本発明の偏光板を、液晶表示装置に用いることにより、液晶表示装置の視野角特性の改善と黒表示時の光漏れおよび色味変化等の課題を解消でき、優れた液晶表示装置を提供することができる。
以下において、本発明の偏光板の保護フィルムに用いる熱可塑性フィルム、添加剤および溶融製膜製造方法並びに偏光板の構成および液晶表示装置等について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[偏光板特性]
本発明では、少なくとも、第1保護フィルム、偏光子、第2保護フィルムを有する偏光板において、該偏光板同士を、光軸が互いに直行するように、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層した(例えば、貼りあわせた)場合、この積層体は、偏光板法線から70°傾いた方向における透過率(T70)および偏光板法線方向(垂直方向)の透過率(T0)との比T70/T0が1〜5000であり、且つ、偏光板の第2保護フィルムが溶融流延によって形成される熱可塑性フィルムからなる偏光板であることを特徴とする。
以下、第1保護フィルムおよび第2保護フィルムについての好ましい態様について述べる。特に、少なくとも第2保護フィルムが、以下に述べる要件を満たすことが好ましい。
T70/T0は、1〜4000が好ましく、1〜3000がより好ましく、1〜2000がさらに好ましく、1〜1000が特に好ましい。T70/T0を1以下とすることは事実上困難であり、またT70/T0が5000を超えると、斜めから見た偏光板の光漏れが大きく、偏光板の視野角特性が狭い且つ色味変化が大きいため、これを用いる液晶表示装置の表示品位が低下するからである。
本発明の光透過率の比(T70/T0)は、2枚の偏光板の光軸が互いに直交するよう貼着し、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層し、上記偏光板積層体の垂直方向の光透過率(T0)および上記偏光板積層体の法線から70°傾斜方向の光透過率(T70)は、大塚電子社製の光学測定装置RETS2000を用いてそれぞれ測定し、光透過率の比(T70/T0)を求める。
上記T70/T0におけるT70としては、0.001〜20が好ましく、0.001〜15がより好ましく、0.001〜10がさらに好ましい。また、T70/T0におけるT0としては、0.001〜1が好ましく、0.001〜0.1がより好ましく、0.001〜0.01がさらに好ましい。
さらに、本発明における偏光板の第2保護フィルムは、熱可塑性フィルムの残留溶剤が、0.01質量%以下であることが好ましく、0質量%であることがさらに好ましい。
本発明では、少なくとも、第1保護フィルム、偏光子、第2保護フィルムを有する偏光板において、該偏光板同士を、光軸が互いに直行するように、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層した(例えば、貼りあわせた)場合、この積層体は、偏光板法線から70°傾いた方向における透過率(T70)および偏光板法線方向(垂直方向)の透過率(T0)との比T70/T0が1〜5000であり、且つ、偏光板の第2保護フィルムが溶融流延によって形成される熱可塑性フィルムからなる偏光板であることを特徴とする。
以下、第1保護フィルムおよび第2保護フィルムについての好ましい態様について述べる。特に、少なくとも第2保護フィルムが、以下に述べる要件を満たすことが好ましい。
T70/T0は、1〜4000が好ましく、1〜3000がより好ましく、1〜2000がさらに好ましく、1〜1000が特に好ましい。T70/T0を1以下とすることは事実上困難であり、またT70/T0が5000を超えると、斜めから見た偏光板の光漏れが大きく、偏光板の視野角特性が狭い且つ色味変化が大きいため、これを用いる液晶表示装置の表示品位が低下するからである。
本発明の光透過率の比(T70/T0)は、2枚の偏光板の光軸が互いに直交するよう貼着し、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層し、上記偏光板積層体の垂直方向の光透過率(T0)および上記偏光板積層体の法線から70°傾斜方向の光透過率(T70)は、大塚電子社製の光学測定装置RETS2000を用いてそれぞれ測定し、光透過率の比(T70/T0)を求める。
上記T70/T0におけるT70としては、0.001〜20が好ましく、0.001〜15がより好ましく、0.001〜10がさらに好ましい。また、T70/T0におけるT0としては、0.001〜1が好ましく、0.001〜0.1がより好ましく、0.001〜0.01がさらに好ましい。
さらに、本発明における偏光板の第2保護フィルムは、熱可塑性フィルムの残留溶剤が、0.01質量%以下であることが好ましく、0質量%であることがさらに好ましい。
[保護フィルムの光学特性]
本発明における保護フィルムの25℃60%RHにおける下記(I)式および(II)式で表されるReとRthは、Re=0〜10nm、Rth=−30〜30nmが好ましく、Re=0〜8nm、Rth=−20〜20がより好ましく、Re=0〜5nm、Rth=−15〜15がさらに好ましい。特に、これらの光学特性を満足する保護フィルムは、液晶表示装置のセル側に配置することにより、液晶表示装置の視野角依存性、黒表示時の光漏れおよび色味変化を解消することができる。
(I)式 Re=(nx−ny)×d
(II)式 Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
[式中、nxは、フィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり;nyは面内の進相軸方向の屈折率であり;nzは厚み方向の屈折率であり;dは厚さ(nm)である]。
本発明における保護フィルムの25℃60%RHにおける下記(I)式および(II)式で表されるReとRthは、Re=0〜10nm、Rth=−30〜30nmが好ましく、Re=0〜8nm、Rth=−20〜20がより好ましく、Re=0〜5nm、Rth=−15〜15がさらに好ましい。特に、これらの光学特性を満足する保護フィルムは、液晶表示装置のセル側に配置することにより、液晶表示装置の視野角依存性、黒表示時の光漏れおよび色味変化を解消することができる。
(I)式 Re=(nx−ny)×d
(II)式 Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
[式中、nxは、フィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり;nyは面内の進相軸方向の屈折率であり;nzは厚み方向の屈折率であり;dは厚さ(nm)である]。
25℃・相対湿度10%のRe(590nm)と25℃・相対湿度80%のRe(590nm)との差の絶対値は10nm以下が好ましく、8nm以下がより好ましく、5nm以下がさらに好ましい。
25℃・相対湿度10%のRthと25℃・相対湿度80%のRthとの差の絶対値は25nm以下が好ましく、20nm以下が好ましく、15nm以下がさらに好ましい。このように、ReおよびRthの湿度変動は本発明の範囲に満足することで、環境湿度変動による偏光板の視野角特性および黒表示時の光漏れをより効果的に改良できる。
25℃・相対湿度10%のRthと25℃・相対湿度80%のRthとの差の絶対値は25nm以下が好ましく、20nm以下が好ましく、15nm以下がさらに好ましい。このように、ReおよびRthの湿度変動は本発明の範囲に満足することで、環境湿度変動による偏光板の視野角特性および黒表示時の光漏れをより効果的に改良できる。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のレターデーションおよび厚さ方向のレターデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。
測定されるフィルムが一軸または二軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から−50°から+50°まで10°ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、λに関する記載が特になく、Re、Rthとのみ記載されている場合は、波長590nmの光を用いて測定した値のことを表す。また、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率および入力された膜厚値を基に、以下の式(b)および式(c)よりRthを算出することもできる。
式(b):
測定されるフィルムが一軸または二軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から−50°から+50°まで10°ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、λに関する記載が特になく、Re、Rthとのみ記載されている場合は、波長590nmの光を用いて測定した値のことを表す。また、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率および入力された膜厚値を基に、以下の式(b)および式(c)よりRthを算出することもできる。
式(b):
式(c): Rth=((nx+ny)/2−nz)×d
測定されるフィルムが一軸や二軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
これら平均屈折率と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx、ny、nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)がさらに算出される。
[保護フィルムの膜厚および平衡含水率]
偏光板等に加工する際のハンドリング性や偏光板のカール、並びに、生産性の観点から、本発明における保護フィルムは、未延伸フィルムの状態で、厚みが30〜250μmであることが好ましく、35〜200μmであることがより好ましく、40〜150μmであることがさらに好ましい。
本発明における保護フィルムの25℃、相対湿度80%での平衡含水率は1質量%〜2.5質量%が好ましく、1.1質量%〜2.4質量%がより好ましく、1.2質量%〜2.3質量%がさらに好ましい。
偏光板等に加工する際のハンドリング性や偏光板のカール、並びに、生産性の観点から、本発明における保護フィルムは、未延伸フィルムの状態で、厚みが30〜250μmであることが好ましく、35〜200μmであることがより好ましく、40〜150μmであることがさらに好ましい。
本発明における保護フィルムの25℃、相対湿度80%での平衡含水率は1質量%〜2.5質量%が好ましく、1.1質量%〜2.4質量%がより好ましく、1.2質量%〜2.3質量%がさらに好ましい。
本発明の偏光板特性および熱可塑性フィルムの特性は後述の熱可塑性樹脂組成およびタッチロール製膜法およびキャステインング条件の制御により達成される。
以下において、本発明における実施方法を手順(熱可塑性樹脂組成、添加剤、製膜方法など)にそって詳細に説明する。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては、セルロースアシレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ノルボルネン系樹脂から選択される熱可塑性樹脂が好ましい例として挙げられる。中でもセルロースアシレート樹脂、ノルボルネン系樹脂が好ましい。本実施の形態では、セルロースアシレート樹脂を用いたセルロースアシレートフィルムを製造する例にして示すが、これらの製造方法は、ノルボルネン系樹脂やポリカーボネート樹脂等の他の熱可塑性樹脂を用いた場合にも適用することができる。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては、セルロースアシレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ノルボルネン系樹脂から選択される熱可塑性樹脂が好ましい例として挙げられる。中でもセルロースアシレート樹脂、ノルボルネン系樹脂が好ましい。本実施の形態では、セルロースアシレート樹脂を用いたセルロースアシレートフィルムを製造する例にして示すが、これらの製造方法は、ノルボルネン系樹脂やポリカーボネート樹脂等の他の熱可塑性樹脂を用いた場合にも適用することができる。
《セルロースアシレート》
まず、本発明に使用するセルロースアシレートが、下記の置換度を満足することが好ましい。
2.5≦X+Y≦3.0
0≦X≦1.8
1.0≦Y≦3.0
より好ましくは
2.6≦X+Y≦3.0
0≦X≦1.5
1.4≦Y≦3
さらに好ましくは
2.7≦X+Y≦3.0
0≦X≦1.2
1.8≦Y≦3
式中、Xはセルロースの水酸基に対するアセチル基の置換度を表し、Yはセルロースの水酸基に対する炭素数3〜22のアシル基の置換度の総和を表す。セルロースアシレートの置換度を上記範囲にすることで融解温度を低下し、融解性が良好となり、より均一に製膜することができるためである。
まず、本発明に使用するセルロースアシレートが、下記の置換度を満足することが好ましい。
2.5≦X+Y≦3.0
0≦X≦1.8
1.0≦Y≦3.0
より好ましくは
2.6≦X+Y≦3.0
0≦X≦1.5
1.4≦Y≦3
さらに好ましくは
2.7≦X+Y≦3.0
0≦X≦1.2
1.8≦Y≦3
式中、Xはセルロースの水酸基に対するアセチル基の置換度を表し、Yはセルロースの水酸基に対する炭素数3〜22のアシル基の置換度の総和を表す。セルロースアシレートの置換度を上記範囲にすることで融解温度を低下し、融解性が良好となり、より均一に製膜することができるためである。
本発明では、アシル基の中に占めるアセテート基の置換度を少なくし、セルロースアシレートの置換基Yで表される炭素数3〜22のアシル基置換度の総和を多くしていることが好ましい。これにより、分子疎水性を増し、後述のフィルム光学異方性の湿度依存性を大幅に低減することができる。本発明において、炭素数3〜22のアシル基は、脂肪族アシル基でも芳香族アシル基のいずれであってもよい。これらのアシル基は複数同時に存在していてもよい。しかし、アシル基を上記のものより長くすると、分子疎水性が強すぎ、フィルムのケン化特性および偏光子との貼合適性が低下させすぎるため好ましくない。このためアセチル基より大きなプロピオネート基、ブチレート基、ペンタノイル基が好ましく、より好ましくはプロピオネート基、ブチレート基であり、さらに好ましくはプロピオネート基である。
本発明で用いるセルロースアシレートを合成する際のセルロース原料としては、広葉樹パルプ、針葉樹パルプ、綿花リンター由来のものが好ましく用いられる。
本発明で用いるセルロースアシレートの合成方法については特開2006−45500号公報の段落〔0018〕〜〔0033〕、特開2006−45501号公報の段落〔0014〕〜〔0030〕、特開2006−45502号公報の段落〔0018〕〜〔0023〕に詳細に記載している。また、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)の7頁〜12頁にも詳細に記載されている。これらの合成方法は好ましく用いることができる。また、本発明において好ましく使用されるセルロースアシレートの具体的手順については、後述する合成例1および合成例2を参照することができる。
(重合度)
本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの数平均重合度は好ましくは110〜270であり、より好ましくは120〜260であり、さらに好ましくは140〜250である。数平均重合度は、本発明では後述のゲル浸透クロマトグラフィー (GPC)
を用いた方法で測定される。
本発明においては、セルロースアシレートのGPCによる重量平均重合度/数平均重合度が1.5〜4.5であることが好ましく、1.6〜4.3であることがさらに好ましく、1.7〜4.0であることが特に好ましい。
これらのセルロースアシレートは1種類のみを用いてもよく、2種以上混合しても良い。また、セルロースアシレート以外の高分子成分を適宜混合したものでもよい。混合される高分子成分はセルロースアシレートと相溶性に優れるものが好ましく、フィルムにしたときの透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、92%以上であることがさらに好ましい。
本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの数平均重合度は好ましくは110〜270であり、より好ましくは120〜260であり、さらに好ましくは140〜250である。数平均重合度は、本発明では後述のゲル浸透クロマトグラフィー (GPC)
を用いた方法で測定される。
本発明においては、セルロースアシレートのGPCによる重量平均重合度/数平均重合度が1.5〜4.5であることが好ましく、1.6〜4.3であることがさらに好ましく、1.7〜4.0であることが特に好ましい。
これらのセルロースアシレートは1種類のみを用いてもよく、2種以上混合しても良い。また、セルロースアシレート以外の高分子成分を適宜混合したものでもよい。混合される高分子成分はセルロースアシレートと相溶性に優れるものが好ましく、フィルムにしたときの透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、92%以上であることがさらに好ましい。
(芳香族アシル化セルロースアシレート)
本発明では、下記式(T−1)および(T−2)を満たす組成を有する芳香族アシル化セルロースアシレートを用いることも好ましい。
式(T−1):2.5≦X+Y≦3.0
式(T−2):0.1≦Y<2
より好ましくは、
式(T−3):2.6≦X+Y≦3.0
式(T−4):0.1≦Y<1.5
さらに好ましくは、
式(T−3):2.7≦X+Y≦3.0
式(T−4):0.1≦Y<1.0
である。
尚、式中Xは、アセチル基の置換度を示し、Yは置換もしくは無置換の芳香族アシル基を示す。
ここで置換もしくは無置換の芳香族アシル基としては下記一般式(I)で表される基があげられる。
本発明では、下記式(T−1)および(T−2)を満たす組成を有する芳香族アシル化セルロースアシレートを用いることも好ましい。
式(T−1):2.5≦X+Y≦3.0
式(T−2):0.1≦Y<2
より好ましくは、
式(T−3):2.6≦X+Y≦3.0
式(T−4):0.1≦Y<1.5
さらに好ましくは、
式(T−3):2.7≦X+Y≦3.0
式(T−4):0.1≦Y<1.0
である。
尚、式中Xは、アセチル基の置換度を示し、Yは置換もしくは無置換の芳香族アシル基を示す。
ここで置換もしくは無置換の芳香族アシル基としては下記一般式(I)で表される基があげられる。
まず、一般式(I)について説明する。Xは置換基で、置換基の例には、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アシル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、アラルキル基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アシルオキシ基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、アルキルスルホニルオキシ基およびアリールオキシスルホニル基、−S−R、−NH−CO−OR、−PH−R、−P(−R)2、−PH−O−R、−P(−R)(−O−R)、−P(−O−R)2、−PH(=O)−R−P(=O)(−R)2、−PH(=O)−O−R、−P(=O)(−R)(−O−R)、−P(=O)(−O−R)2、−O−PH(=O)−R、−O−P(=O)(−R)2−O−PH(=O)−O−R、−O−P(=O)(−R)(−O−R)、−O−P(=O)(−O−R)2、−NH−PH(=O)−R、−NH−P(=O)(−R)(−O−R)、−NH−P(=O)(−O−R)2、−SiH2−R、−SiH(−R)2、−Si(−R)3、−O−SiH2−R、−O−SiH(−R)2および−O−Si(−R)3が含まれる。上記Rは脂肪族基、芳香族基またはヘテロ環基である。置換基の数は、1〜5個であることが好ましく、1〜4個であることがより好ましく、1〜3個であることがさらに好ましく、1または2個であることが最も好ましい。置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アシル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基およびウレイド基が好ましく、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基およびカルボンアミド基がより好ましく、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基およびアリールオキシ基がさらに好ましく、ハロゲン原子、アルキル基およびアルコキシ基が最も好ましい。
上記ハロゲン原子には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が含まれる。
上記アルキル基は、環状構造または分岐構造を有していてもよい。アルキル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましく、1〜6であることがさらに好ましく、1〜4であることが最も好ましい。アルキル基が置換基を有する場合は、該置換基の炭素原子数も含めた数が、前記炭素原子数であることが好ましい(以下、他の基についても同じ)。アルキル基の例には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基および2−エチルヘキシル基が含まれる。
上記アルコキシ基は、環状構造または分岐を有していてもよい。アルコキシ基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましく、1〜6であることがさらに好ましく、1〜4であることが最も好ましい。アルコキシ基は、さらに別のアルコキシ基で置換されていてもよい。アルコキシ基の例には、メトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−メトキシ−2−エトキシエトキシ基、ブチルオキシ基、ヘキシルオキシ基およびオクチルオキシ基が含まれる。
上記アルキル基は、環状構造または分岐構造を有していてもよい。アルキル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましく、1〜6であることがさらに好ましく、1〜4であることが最も好ましい。アルキル基が置換基を有する場合は、該置換基の炭素原子数も含めた数が、前記炭素原子数であることが好ましい(以下、他の基についても同じ)。アルキル基の例には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基および2−エチルヘキシル基が含まれる。
上記アルコキシ基は、環状構造または分岐を有していてもよい。アルコキシ基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましく、1〜6であることがさらに好ましく、1〜4であることが最も好ましい。アルコキシ基は、さらに別のアルコキシ基で置換されていてもよい。アルコキシ基の例には、メトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−メトキシ−2−エトキシエトキシ基、ブチルオキシ基、ヘキシルオキシ基およびオクチルオキシ基が含まれる。
上記アリール基の炭素原子数は、6〜20であることが好ましく、6〜12であることがより好ましい。アリール基の例には、フェニル基およびナフチル基が含まれる。上記アリールオキシ基の炭素原子数は、6〜20であることが好ましく、6〜12であることがさらに好ましい。
上記アリールオキシ基の例には、フェノキシ基およびナフトキシ基が含まれる。上記アシル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがさらに好ましい。
上記アシル基の例には、ホルミル基、アセチル基およびベンゾイル基が含まれる。
上記カルボンアミド基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましい。カルボンアミド基の例には、アセトアミド基およびベンズアミド基が含まれる。上記スルホンアミド基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがさらに好ましい。
上記スルホンアミド基の例には、メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基およびp−トルエンスルホンアミド基が含まれる。
上記ウレイド基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがさらに好ましい。ウレイド基の例には、(無置換)ウレイド基が含まれる。
上記アリールオキシ基の例には、フェノキシ基およびナフトキシ基が含まれる。上記アシル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがさらに好ましい。
上記アシル基の例には、ホルミル基、アセチル基およびベンゾイル基が含まれる。
上記カルボンアミド基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましい。カルボンアミド基の例には、アセトアミド基およびベンズアミド基が含まれる。上記スルホンアミド基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがさらに好ましい。
上記スルホンアミド基の例には、メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基およびp−トルエンスルホンアミド基が含まれる。
上記ウレイド基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがさらに好ましい。ウレイド基の例には、(無置換)ウレイド基が含まれる。
上記アラルキル基の炭素原子数は、7〜20であることが好ましく、7〜12であることがさらに好ましい。アラルキル基の例には、ベンジル基、フェネチル基およびナフチルメチル基が含まれる。上記アルコキシカルボニル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、2〜12であることがさらに好ましい。
上記アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニル基が含まれる。上記アリールオキシカルボニル基の炭素原子数は、7〜20であることが好ましく、7〜12であることがより好ましい。アリールオキシカルボニル基の例には、フェノキシカルボニル基が含まれる。上記アラルキルオキシカルボニル基の炭素原子数は、8〜20であることが好ましく、8〜12であることがより好ましい。アラルキルオキシカルボニル基の例には、ベンジルオキシカルボニル基が含まれる。上記カルバモイル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましい。カルバモイル基の例には、(無置換)カルバモイル基およびN−メチルカルバモイル基が含まれる。上記スルファモイル基の炭素原子数は、20以下であることが好ましく、12以下であることがより好ましい。スルファモイル基の例には、(無置換)スルファモイル基およびN−メチルスルファモイル基が含まれる。
上記アシルオキシ基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、2〜12であることがさらに好ましい。アシルオキシ基の例には、アセトキシ基およびベンゾイルオキシ基が含まれる。
上記アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニル基が含まれる。上記アリールオキシカルボニル基の炭素原子数は、7〜20であることが好ましく、7〜12であることがより好ましい。アリールオキシカルボニル基の例には、フェノキシカルボニル基が含まれる。上記アラルキルオキシカルボニル基の炭素原子数は、8〜20であることが好ましく、8〜12であることがより好ましい。アラルキルオキシカルボニル基の例には、ベンジルオキシカルボニル基が含まれる。上記カルバモイル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましい。カルバモイル基の例には、(無置換)カルバモイル基およびN−メチルカルバモイル基が含まれる。上記スルファモイル基の炭素原子数は、20以下であることが好ましく、12以下であることがより好ましい。スルファモイル基の例には、(無置換)スルファモイル基およびN−メチルスルファモイル基が含まれる。
上記アシルオキシ基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、2〜12であることがさらに好ましい。アシルオキシ基の例には、アセトキシ基およびベンゾイルオキシ基が含まれる。
上記アルケニル基の炭素原子数は、2〜20であることが好ましく、2〜12であることがさらに好ましい。アルケニル基の例には、ビニル基、アリル基およびイソプロペニル基が含まれる。上記アルキニル基の炭素原子数は、2〜20であることが好ましく、2〜12であることがより好ましい。
上記アルキニル基の例には、チエニル基が含まれる。上記アルキルスルホニル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがさらに好ましい。上記アリールスルホニル基の炭素原子数は、6〜20であることが好ましく、6〜12であることがさらに好ましい。
上記アルキルオキシスルホニル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましい。
上記アリールオキシスルホニル基の炭素原子数は、6〜20であることが好ましく、6〜12であることがより好ましい。
上記アルキルスルホニルオキシ基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましい。上記アリールオキシスルホニル基の炭素原子数は、6〜20であることが好ましく、6〜12であることがより好ましい。
上記アルキニル基の例には、チエニル基が含まれる。上記アルキルスルホニル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがさらに好ましい。上記アリールスルホニル基の炭素原子数は、6〜20であることが好ましく、6〜12であることがさらに好ましい。
上記アルキルオキシスルホニル基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましい。
上記アリールオキシスルホニル基の炭素原子数は、6〜20であることが好ましく、6〜12であることがより好ましい。
上記アルキルスルホニルオキシ基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましい。上記アリールオキシスルホニル基の炭素原子数は、6〜20であることが好ましく、6〜12であることがより好ましい。
このような化合物は、セルロースの水酸基への芳香族アシル基の置換によって得られ、一般的には芳香族カルボン酸クラロイドあるいは芳香族カルボン酸から誘導される対称酸無水物および混合酸無水物を用いる方法等が挙げられる。特に好ましいのは芳香族カルボン酸から誘導した酸無水物を用いる方法(Journal of AppliedPolymer Science、Vol.29、3981-3990(1984)記載)が挙げられる。上記の方法として本発明のセルロース混合酸エステル化合物の製造方法としては、(1)セルロース脂肪酸モノエステルまたはジエステルを一旦製造したのち、残りの水酸基に前記一般式(I)で表される芳香族アシル基を導入する方法、(2)セルロースに直接に、脂肪族カルボン酸と芳香族カルボン酸の混合酸無水物を反応させる方法などが挙げられる。前記(1)の方法では、セルロース脂肪酸エステルまたはジエステルの製造方法自体は周知の方法を採用でき、これにさらに芳香族アシル基を導入する後段の反応は、該芳香族アシル基の種類によって適宜定めることができるが、反応温度は、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜50℃で、反応時間は、好ましくは30分以上、より好ましくは30〜300分で行われる。また、前記(2)の混合酸無水物を用いる方法も、反応条件は混合酸無水物の種類によって適宜定めることができるが、反応温度は、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜50℃、反応時間は、好ましくは30〜300分、より好ましくは60〜200分である。上記のいずれの反応も、反応を無溶媒または溶媒中のいずれで行ってもよいが、好ましくは溶媒を用いて行われる。溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサンなどを用いることができる。
これらの置換基の中でも、1〜9、18〜19、27〜28の置換基が好ましく、より好ましく1〜3の置換基であり、最も好ましいのが1の置換基である。
《ノルボルネン系樹脂》
本発明の熱可塑性樹脂フィルムには、ノルボルネン系樹脂を用いることができる。このようなノルボルネン系フィルムは偏光子との貼り合せ特性はセルロースアシレートより劣るが、レターデーションの湿度依存性の低減等の観点からはノルボルネン樹脂を用いることが好ましい。前記ノルボルネン系樹脂としては、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物、ノルボルネン系モノマーとオレフィンとの付加重合体、ノルボルネン系モノマー同士の付加重合体並びにこれらの誘導体などが挙げられる。 また、ノルボルネン系樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムには、ノルボルネン系樹脂を用いることができる。このようなノルボルネン系フィルムは偏光子との貼り合せ特性はセルロースアシレートより劣るが、レターデーションの湿度依存性の低減等の観点からはノルボルネン樹脂を用いることが好ましい。前記ノルボルネン系樹脂としては、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物、ノルボルネン系モノマーとオレフィンとの付加重合体、ノルボルネン系モノマー同士の付加重合体並びにこれらの誘導体などが挙げられる。 また、ノルボルネン系樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
前記ノルボルネン系モノマーとしては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(ノルボルネン)や、6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、1−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、6−n−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、6−イソブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、7−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどのノルボルネン系誘導体などが挙げられる。
前記ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物としては、ノルボルネン系モノマーを公知の方法で開環重合した後、残留している二重結合を水素添加したものを広く用いることができる。なお、開環重合体水素添加物は、ノルボルネン系モノマーの単独重合体であってもよく、ノルボルネン系モノマーと他の環状オレフィン系モノマーとの共重合体であってもよい。
前記ノルボルネン系モノマーとオレフィンとの付加重合体としては、ノルボルネン系モノマーとα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。α−オレフィンとしては、特に限定されないが、例えば炭素数が2〜20の、好ましくは2〜10のα−オレフィン、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセンなどが挙げられる。中でも、共重合性に優れているため、エチレンより好ましい。また、他のα−オレフィンをノルボルネン系モノマーと共重合させる場合にも、エチレンが存在している方が共重合性を高めることができ、好ましい。
前記ノルボルネン系樹脂は、公知のものが挙げられ、商業的に入手可能である。公知のノルボルネン系樹脂の例としては、例えば、特開平1−240517号公報に記載されているものが挙げられる。商業的に入手され得るノルボルネン系樹脂の例としては、例えば、JSR社製、商品名「アートン」シリーズ、日本ゼオン社製、商品名「ゼオノア」シリーズなどが挙げられる。
さらに下記構造の飽和ノルボルネン樹脂を本発明のフィルムに使用することができる。本発明では、飽和ノルボルネン樹脂として、
[A−1]:炭素数が2〜20のα-オレフィンと下記式(II)で表される環状オレフィンとのランダム共重合体の水素添加物、
[A−2]:下記式(II)で表される環状オレフィンの開環重合体または共重合体の水素添加物などを挙げることができる。
[A−1]:炭素数が2〜20のα-オレフィンと下記式(II)で表される環状オレフィンとのランダム共重合体の水素添加物、
[A−2]:下記式(II)で表される環状オレフィンの開環重合体または共重合体の水素添加物などを挙げることができる。
これらの飽和ノルボルネン樹脂は、DSCで測定したガラス転移温度(Tg)が、好ましくは70℃以上であり、より好ましくは70〜250℃であり、さらに好ましくは120〜180℃である。
また、これらの飽和ノルボルネン樹脂は、非晶性または低結晶性であり、X線回折法によって測定される結晶化度が、通常20%以下であり、好ましくは10%以下、より好ましくは2%以下である。
また、本発明の飽和ノルボルネン樹脂は、135℃のデカリン中で測定される極限粘度[η]が、通常0.01〜20dl/gであり、好ましくは0.03〜10dl/gであり、より好ましくは0.05〜5dl/gであり、ASTM D1238に準じ260℃荷重2.16kgで測定した溶融流れ指数(MFR)は、通常0.1〜200g/10分であり、好ましくは1〜100g/10分、さらに好ましく5〜50g/10分である。
さらに、環状オレフィン系樹脂の軟化点は、サーマルメカニカルアナライザーで測定した軟化点 (TMA)として、通常30℃以上であり、好ましくは70℃以上、より好ましくは80〜260℃である。
上記式(II)で表わされる飽和ノルボルネンの構造の詳細について述べる。
上記式(II)中、nは0または1であり、mは0または1以上の整数であり、qは0または1である。なお、qが1の場合には、R a およびR b は、それぞれ独立に、下記に示す原子または炭化水素基であり、qが0の場合には、それぞれの結合手が結合して5員環を形成する。
上記式(II)中、nは0または1であり、mは0または1以上の整数であり、qは0または1である。なお、qが1の場合には、R a およびR b は、それぞれ独立に、下記に示す原子または炭化水素基であり、qが0の場合には、それぞれの結合手が結合して5員環を形成する。
R1 〜R18 ならびにRa およびRb は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基である。ここでハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。また、炭化水素基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。これらの炭化水素基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。さらに上記式(II)において、R15 〜R18がそれぞれ結合して(互いに共同して)単環または多環を形成していてもよく、しかも、このようにして形成された単環または多環は二重結合を有していてもよい。
上記式(II)で示される環状オレフィンを、より具体的に次に例示する。一例として、
で示されるビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテン(=ノルボルネン)(上記式中において、1〜7の数字は炭素の位置番号を示す。)および該化合物に炭化水素基が置換した誘導体が挙げられる。
この置換炭化水素基として、5−メチル基、5,6−ジメチル基、1−メチル基、5−エチル基、5−n−ブチル基、5−イソブチル基、7−メチル基、5−フェニル基、5−メチル−5−フェニル基、5−ベンジル基、5−トリル基、5−エチルフェニル基、5−イソプロピルフェニル基、5−ビフェニル基、5−β−ナフチル基、5−α−ナフチル基、5−アントラセニル基、5,6−ジフェニル基などを例示することができる。
さらに他の誘導体として、シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセンなどのビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン誘導体を例示することができる。
この他、トリシクロ[4.3.0.1 2,5 ]−3−デセン、2−メチルトリシクロ[4.3.0.1 2,5 ]−3−デセン、5−メチルトリシクロ[4.3.0.1 2,5 ]−3−デセンなどのトリシクロ[4.3.0.1 2,5 ]−3−デセン誘導体、トリシクロ[4.4.0.1 2,5 ]−3−ウンデセン、10−メチルトリシクロ[4.4.0.1 2,5 ]−3−ウンデセンなどのトリシクロ[4.4.0.1 2,5 ]−3−ウンデセン誘導体、
で示されるテトラシクロ[4.4.0.1 2,5 .1 7,10 ]−3−ドデセン、およびこれに炭化水素基が置換した誘導体が挙げられる。ここで、誘導体に置換される炭化水素基としては、8−メチル基、8−エチル基、8−プロピル基、8−ブチル基、8−イソブチル基、8−ヘキシル基、8−シクロヘキシル基、8−ステアリル基、5,10−ジメチル基、2,10−ジメチル基、8,9−ジメチル基、8−エチル−9−メチル基、11,12−ジメチル基、2,7,9−トリメチル基、2,7−ジメチル−9−エチル基、9−イソブチル−2,7−ジメチル基、9,11,12−トリメチル基、9−エチル−11,12−ジメチル基、9−イソブチル−11,12−ジメチル基、5,8,9,10−テトラメチル基、8−エチリデン基、8−エチリデン−9−メチル基、8−エチリデン−9−エチル基、8−エチリデン−9−イソプロピル基、8−エチリデン−9−ブチル基、8−n−プロピリデン基、8−n−プロピリデン−9−メチル基、8−n−プロピリデン−9−エチル基、8−n−プロピリデン−9−イソプロピル基、8−n−プロピリデン−9−ブチル基、8−イソプロピリデン基、8−イソプロピリデン−9−メチル基、8−イソプロピリデン−9−エチル基、8−イソプロピリデン−9−イソプロピル基、8−イソプロピリデン−9−ブチル基、8−クロロ基、8−ブロモ基、8−フルオロ基、8,9−ジクロロ基、8−フェニル基、8−メチル−8−フェニル基、8−ベンジル基、8−トリル基、8−エチルフェニル基、8−イソプロピルフェニル基、8,9−ジフェニル基、8−ビフェニル基、8−β−ナフチル基、8−α−ナフチル基、8−アントラセニル基、5,6−ジフェニル基等を例示することができる。
さらには、シクロペンタジエン-アセナフチレン付加物とシクロペンタジエンとの付加物などのテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ペンタデセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセンおよびその誘導体、ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイコセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]−4−エイコセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセンおよびその誘導体、オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセンおよびその誘導体、ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.02,10.03,8.012,21.014,19]−5−ペンタコセンおよびその誘導体などが挙げられる。
これらの飽和ノルボルネン樹脂の具体例は、上記した通りであるが、より具体的なこれらの化合物の構造については、特開平7-145213号公報の段落番号0032〜0054に示されている。
また、これらの飽和ノルボルネン樹脂の合成法については、特開2001−114836号公報の段落番号0039〜0068を参考に実施することができる。
また、これらの飽和ノルボルネン樹脂の合成法については、特開2001−114836号公報の段落番号0039〜0068を参考に実施することができる。
また本発明の飽和ノルボルネン樹脂として、下記式(I)〜(VI)で表される化合物の少なくとも1種類由来の重合単位または、これらの少なくとも1種と下記式(VII)で表される化合物由来の重合単位からなるシクロオレフィン(共)重合体が挙げられる。ここで、該シクロオレフィン(共)重合体における、式(VII)で表される化合物由来の重合単位の割合は、0〜99モル%である。
上記式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ、水素原子、直鎖若しくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜20のアルキレンアリール基、環状であってもよい炭素数2〜20のアルケニル基等の炭素数1〜20の炭化水素基、飽和若しくは不飽和若しくは芳香族の環状基を形成する。nは、0〜5の整数である。
式中、R9、R10、R11およびR12は、それぞれ、水素原子、または、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基等の直鎖または分岐の、飽和または不飽和の、炭素数1〜20の炭化水素基である。
上記シクロオレフィン(共)重合体は、例えば、式(I)〜式(VI)を有するモノマーの少なくとも一種類を開環重合し、次に得られた生成物を水素化することによって得ることができる。
環式、特に多環式オレフィンから誘導される重合単位の割合は、シクロオレフィン(共)重合体の、好ましくは3〜75モル%である。非環式オレフィンから誘導される重合単位の割合は、シクロオレフィン(共)重合体の、好ましくは5〜80モル%である。
シクロオレフィン(共)重合体は、好ましくは、一種類以上の多環式オレフィン、特に式(I)または式(III)で表される多環式オレフィンから誘導される重合単位、および、式(VII)で表される一種類以上の非環式オレフィン、特に2〜20個の炭素原子を有するα-オレフィンから誘導される重合単位から成っている。好ましくは、特に、式(I)または式(III)で表される多環式オレフィンから誘導される重合単位、および式(VII)で表される非環式オレフィンから誘導される重合単位から成るシクロオレフィンコポリマーである。好ましくは、更に、式Iまたは式IIIで表される多環式モノオレフィンから誘導される重合単位、式(VII)で表される非環式モノオレフィンから誘導される重合単位、および少なくとも2つの二重結合を含む環式または非環式オレフィン(ポリエン)、例えば、ノルボルナジエンのような特に環式、好ましくは多環式のジエン、特に好ましくは、例えば、炭素数2〜20のアルケニル基を含むビニルノルボルネンのような多環式アルケンから誘導される重合単位から成る三次元重合体である。
本発明で用いるシクロオレフィン(共)重合体は、好ましくはノルボルネン構造をベースとするオレフィン、特に好ましくはノルボルネン、テトラシクロドデセン、必要に応じて、ビニルノルボルネンまたはノルボルナジエンを含む。また、好ましくは、例えば2〜20個の炭素原子を有するα-オレフィン、特に好ましくはエチレンまたはプロピレンのような末端二重結合を有する非環式オレフィンから誘導される重合単位を含むシクロオレフィン(共)重合体である。特に好ましくは、ノルボルネン・エチレンコポリマーおよびテトラシクロドデセン・エチレンコポリマーである。
三次元重合体の中では、特に好ましくは、ノルボルネン・ビニルノルボルネン・エチレン三次元重合体、ノルボルネン・ノルボルナジエン・エチレンターポリマー、テトラシクロドデセン・ビニルノルボルネン・エチレンターポリマー、およびテトラシクロドデセン・ビニルテトラシクロドデセン・エチレン三次元重合体である。ポリエン、好ましくはビニルノルボルネンまたはノルボルナジエンから誘導される重合単位の割合は、シクロオレフィン(共)重合体の全構造を基準として、0.1〜50モル%、特に好ましくは0.1〜20モル%であり、式(VII)で表される非環式モノオレフィンの割合は、通常、0〜99モル%、好ましくは5〜80モル%である。上記三次元重合体では、シクロオレフィン(共)重合体の、好ましくは0.1〜99モル%、より好ましくは3〜75モル%である。
本発明で用いるシクロオレフィン(共)重合体は、好ましくは、式(I)で表される多環式オレフィンから誘導することができる重合単位および式(VII)で表される非環式オレフィンから誘導することができる重合単位を含む少なくとも一種類のシクロオレフィン(共)重合体を含む。
このようなシクロオレフィン(共)重合体は、特開平10−168201号公報の段落番号0019〜0020に従い合成することができる。
このようなシクロオレフィン(共)重合体は、特開平10−168201号公報の段落番号0019〜0020に従い合成することができる。
《添加剤》
(1)安定剤
本発明においては、高温溶融製膜時の熱可塑性樹脂の着色および樹脂の熱劣化を防止するために、安定剤を添加することが好ましい。本発明では、いかなる安定剤を用いてもよいが、フェノール構造、亜リン酸エステル構造、またはチオエーテル構造を有する化合物を用いることが好ましい。これら安定剤は1種類のみを用いてもよく、2種以上混合しても良い。
(1)安定剤
本発明においては、高温溶融製膜時の熱可塑性樹脂の着色および樹脂の熱劣化を防止するために、安定剤を添加することが好ましい。本発明では、いかなる安定剤を用いてもよいが、フェノール構造、亜リン酸エステル構造、またはチオエーテル構造を有する化合物を用いることが好ましい。これら安定剤は1種類のみを用いてもよく、2種以上混合しても良い。
本発明において、安定剤は高温で揮発性が十分に低いことが好ましく、分子量が500〜4000であることが好ましく、より好ましくは530〜3500であり、特に特に好ましくは550〜3000である。分子量が500以上であれば熱揮散性をより低く抑えやすく、また分子量が4000以下であれば熱可塑性樹脂との相溶性がより良好になる。
また、揮発性の指標として加熱時の質量減少量を用いることができ、例えば、窒素雰囲気下、240℃で1時間保持したときの質量減少量が15質量%以下であることが好ましい。より好ましい質量減少量は10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、最も好ましくは3質量%以下である。これにより、本発明の溶融製膜工程中の過酷な条件(局部の樹脂滞留およびセン断熱による高温)においても、安定剤の熱揮散をより効果的に低減できる。
また、揮発性の指標として加熱時の質量減少量を用いることができ、例えば、窒素雰囲気下、240℃で1時間保持したときの質量減少量が15質量%以下であることが好ましい。より好ましい質量減少量は10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、最も好ましくは3質量%以下である。これにより、本発明の溶融製膜工程中の過酷な条件(局部の樹脂滞留およびセン断熱による高温)においても、安定剤の熱揮散をより効果的に低減できる。
本発明における安定剤の好ましい添加量は、熱可塑性樹脂に対して0.01〜3質量%であり、より好ましくは0.05〜1.2質量%であり、特に好ましくは0.1〜0.8質量%である。
次に、好ましい安定剤の種類について、以下に記述する。
(フェノール構造を有する安定剤)
フェノール構造を有する安定剤としては、公知の任意のフェノール系安定剤を使用することができる。好ましい例としては、ヒンダードフェノール系安定剤が挙げられる。特に、ヒドロキシフェニル基に隣接する部位に置換基を有することが好ましく、その場合の置換基としては炭素数1〜22の置換または無置換のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルへキシル基がより好ましい。
フェノール構造を有する安定剤としては、公知の任意のフェノール系安定剤を使用することができる。好ましい例としては、ヒンダードフェノール系安定剤が挙げられる。特に、ヒドロキシフェニル基に隣接する部位に置換基を有することが好ましく、その場合の置換基としては炭素数1〜22の置換または無置換のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルへキシル基がより好ましい。
フェノール系安定剤の具体例として、例えば下記の素材を挙げることができるが、本発明で用いることができるフェノール系安定剤はこれらに限定されるものではない。
(F−1)
n−オクタデシル−3−(3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル) プロピオネート(分子量531)
(F−2)
テトラキス−〔メチレン−3−(3、5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(分子量1178)
(F−3)
トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(分子量784)
(F−4)
トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕(分子量588)
(F−5)
3,9−ビス−{2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン(分子量741)
(F−6)
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3、5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(分子量775)
(F−7)
1,1,3−トリス(5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン(分子量545)
(F−8)
1,6−ヘキサンジオール−ビス{3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}(分子量639)
(F−9)
2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(分子量589)
(F−10)
2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート〕(分子量643)
(F−11)
N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)(分子量637)
(F−12)
ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム(分子量695)
n−オクタデシル−3−(3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル) プロピオネート(分子量531)
(F−2)
テトラキス−〔メチレン−3−(3、5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(分子量1178)
(F−3)
トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(分子量784)
(F−4)
トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕(分子量588)
(F−5)
3,9−ビス−{2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン(分子量741)
(F−6)
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3、5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(分子量775)
(F−7)
1,1,3−トリス(5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン(分子量545)
(F−8)
1,6−ヘキサンジオール−ビス{3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}(分子量639)
(F−9)
2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(分子量589)
(F−10)
2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート〕(分子量643)
(F−11)
N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)(分子量637)
(F−12)
ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム(分子量695)
これらは、市販品として容易に入手可能であり、下記のメーカーから販売されている。チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社から、Irganox 1076、Irganox 1010、Irganox 3113、Irganox 245、Irganox 1135、Irganox 1330、Irganox 259、Irganox 565、Irganox 1035、Irganox 1098、Irganox 1425WL、として入手することができる。また、旭電化工業株式会社から、アデカスタブ AO−50、アデカスタブ AO−60、アデカスタブ AO−20、アデカスタブ AO−70、アデカスタブ AO−80として入手できる。さらに、住友化学株式会社から、スミライザーBP−76、スミライザーBP−101、スミライザーGA−80、として入手できる。また、シプロ化成株式会社からシーノックス326M、シーノックス336B、としても入手することが可能である。
(亜リン酸エステル構造を有する安定剤)
亜リン酸エステル構造を有する安定剤の具体例は、特開昭51−70316号公報、特開平10−306175号公報、特開昭57−78431号公報、特開昭54−157159号公報、特開昭55−13765号公報等に記載されている。さらに、その他の安定剤としては、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)17頁〜22頁に詳細に記載されている。本発明では、これらを始めとする素材の中から適宜選択して使用することができる。
本発明では高温での揮発が少ないことから、分子量500以上の酸化防止効果を有する亜リン酸エステル系安定剤を含有することが好ましい。これらの安定剤は特開2004−182979号公報の[0023]〜[0039]に記載の化合物などから選ぶことができる。
亜リン酸エステル構造を有する安定剤の具体例は、特開昭51−70316号公報、特開平10−306175号公報、特開昭57−78431号公報、特開昭54−157159号公報、特開昭55−13765号公報等に記載されている。さらに、その他の安定剤としては、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)17頁〜22頁に詳細に記載されている。本発明では、これらを始めとする素材の中から適宜選択して使用することができる。
本発明では高温での揮発が少ないことから、分子量500以上の酸化防止効果を有する亜リン酸エステル系安定剤を含有することが好ましい。これらの安定剤は特開2004−182979号公報の[0023]〜[0039]に記載の化合物などから選ぶことができる。
上記の分子量500以上である亜リン酸エステル系安定剤としては、従来公知の任意の亜リン酸エステル系安定剤を用いることができる。また、本発明で用いる亜リン酸エステルは、トリエステルであることが好ましく、リン酸、モノエステルやジエステルの不純物の混入がないことが望ましい。これらの不純物が存在する場合は、その含有量が10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以下であり、特に好ましくは2質量%以下である。
好ましい亜リン酸エステル系安定剤の具体例を以下に挙げるが、本発明で用いることができる亜リン酸エステル系安定剤はこれらに限定されるものではない。
(P−1)
トリスノニルフェニルフォスファイト(分子量689)
(P−2)
トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト(分子量647)
(P−3)
ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト(分子量733)
(P−4)
ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールフォスファイト(分子量605)
(P−5)
ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールフォスファイト(分子量633)
(P−6)
2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルフォスファイト(分子量529)
(P−7)
テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニレン−ジ−フォスファイト(分子量517)
トリスノニルフェニルフォスファイト(分子量689)
(P−2)
トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト(分子量647)
(P−3)
ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト(分子量733)
(P−4)
ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールフォスファイト(分子量605)
(P−5)
ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールフォスファイト(分子量633)
(P−6)
2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルフォスファイト(分子量529)
(P−7)
テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニレン−ジ−フォスファイト(分子量517)
これらは、旭電化工業株式会社からアデカタブ1178、同2112、同PEP−8、同PEP−24G、PEP−36G、同HP−10として、またクラリアント社からSandostab P−EPQとして市販されており、入手可能である。
次にチオエーテル構造を有する安定剤としては、公知の任意のチオエーテル系安定剤を用いることができる。好ましいチオエーテル系安定剤の具体例を以下に挙げるが、本発明で用いることができるチオエーテル構造を有する安定剤はこれらに限定されるものではない。
(S−1)
ジラウリル−3,3−チオジプロピオネート(分子量515)
(S−2)
ジミリスチル−3,3−チオジプロピオネート(分子量571)
(S−3)
ジステアリル−3,3−チオジプロピオネート(分子量683)
(S−4)
ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(分子量1162)
ジラウリル−3,3−チオジプロピオネート(分子量515)
(S−2)
ジミリスチル−3,3−チオジプロピオネート(分子量571)
(S−3)
ジステアリル−3,3−チオジプロピオネート(分子量683)
(S−4)
ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(分子量1162)
これらは、住友化学株式会社からスミライザーTPL、同TPM、同TPS、同TDPとして市販されている。旭電化工業株式会社から、アデカスタブAO−412Sとしても入手可能である。
フェノール系安定剤と、亜リン酸エステル系安定剤またはチオエーテル系安定剤の含有比率は特に限定されないが、好ましくは1/10〜10/1(質量部)であり、より好ましくは1/5〜5/1(質量部)であり、さらに好ましくは1/3〜3/1(質量部)であり、特に好ましくは1/3〜2/1(質量部)が好ましい。
(同一分子内にヒドロキシフェニル基と亜リン酸エステル基を有する安定剤)
さらに、本発明においては同一分子内にヒドロキシフェニル基と亜リン酸エステル基を有する安定剤を使用することも推奨される。ヒドロキシフェニル基と亜リン酸エステル基を同一分子内に含有していれば、その構造は特に限定されない。低分子化合物でもよく、また高分子化合物(単分子を重合、あるいは縮合した素材)でもよい。また、ヒドロキシフェニル基あるいは亜リン酸エステル基は同一分子内であればその官能基の数は特に規定されず、それぞれ1〜20個が好ましく、1〜10個がさらに好ましく、1〜6個が特に好ましい。それらの素材は特開平10−273494号公報に記載されている。市販品として、スミライザーGP(住友化学工業株式会社)が挙げられる。
さらに、本発明においては同一分子内にヒドロキシフェニル基と亜リン酸エステル基を有する安定剤を使用することも推奨される。ヒドロキシフェニル基と亜リン酸エステル基を同一分子内に含有していれば、その構造は特に限定されない。低分子化合物でもよく、また高分子化合物(単分子を重合、あるいは縮合した素材)でもよい。また、ヒドロキシフェニル基あるいは亜リン酸エステル基は同一分子内であればその官能基の数は特に規定されず、それぞれ1〜20個が好ましく、1〜10個がさらに好ましく、1〜6個が特に好ましい。それらの素材は特開平10−273494号公報に記載されている。市販品として、スミライザーGP(住友化学工業株式会社)が挙げられる。
本発明の同一分子内にヒドロキシフェニル基と亜リン酸エステル基を有する安定剤の好ましい具体例を以下に示すが、本発明で用いることができる安定剤はこれらに限定されるものではない。
(PF−1)
2,10−ジメチル−4,8−ジ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量632)
(PF−2)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(分子量702)
(PF−3)
2,4,8,10−テトラ−tert−ペンチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12−メチル−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量787)
(PF−4)
2,10−ジメチル−4,8−ジ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量646)
(PF−5)
2,4,8,10−テトラ−tert−ペンチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−12−メチル−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量801)
(PF−6)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(分子量716)
(PF−7)
2,10−ジメチル−4,8−ジ−tert−ブチル−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量618)
(PF−8)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−12−メチル−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量717)
(PF−9)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(分子量660)
(PF−10)
2,10−ジメチル−4,8−ジ−tert−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量590)
(PF−11)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量717)
(PF−12)
2,10−ジエチル−4,8−ジ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量661)
(PF−13)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−[2,2−ジメチル−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(分子量688)
(PF−14)
6−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(分子量660)
2,10−ジメチル−4,8−ジ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量632)
(PF−2)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(分子量702)
(PF−3)
2,4,8,10−テトラ−tert−ペンチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12−メチル−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量787)
(PF−4)
2,10−ジメチル−4,8−ジ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量646)
(PF−5)
2,4,8,10−テトラ−tert−ペンチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−12−メチル−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量801)
(PF−6)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(分子量716)
(PF−7)
2,10−ジメチル−4,8−ジ−tert−ブチル−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量618)
(PF−8)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−12−メチル−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量717)
(PF−9)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(分子量660)
(PF−10)
2,10−ジメチル−4,8−ジ−tert−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量590)
(PF−11)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量717)
(PF−12)
2,10−ジエチル−4,8−ジ−tert−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(分子量661)
(PF−13)
2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−[2,2−ジメチル−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(分子量688)
(PF−14)
6−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(分子量660)
さらに、特開昭61−63686号公報に記載の長鎖脂肪族アミン、特開平6−329830号公報に記載の立体障害アミン基を含む化合物、特開平7−90270号公報に記載のヒンダードピペリジニル系光安定剤、特開平7−278164号公報に記載の有機アミン等も使用することができる。
好ましいアミン系安定剤は、旭電化からアデカスタブLA−57、同LA−52、同LA−67、同LA−62、同LA−77として、またチバ・スペシャリティーケミカルズ社からTINUVIN 765、同144として市販されている。アミン類の亜リン酸エステル類(I)に対する使用比率は、通常0.01〜3質量%程度である。
好ましいアミン系安定剤は、旭電化からアデカスタブLA−57、同LA−52、同LA−67、同LA−62、同LA−77として、またチバ・スペシャリティーケミカルズ社からTINUVIN 765、同144として市販されている。アミン類の亜リン酸エステル類(I)に対する使用比率は、通常0.01〜3質量%程度である。
(2)可塑剤
本発明では、熱可塑性樹脂に可塑剤を添加することが好ましい。可塑剤としては既知のいかなるものを用いてもよいが、リン酸エステル化合物、単糖または2〜10個の単糖単位を含む炭水化物の誘導体(以下、炭水化物系可塑剤という)、カルボン酸エステル化合物、アルキルフタリルアルキルグリコレート化合物、多価アルコールの脂肪酸エステル化合物などを用いることが好ましい。
本発明では、熱可塑性樹脂に可塑剤を添加することが好ましい。可塑剤としては既知のいかなるものを用いてもよいが、リン酸エステル化合物、単糖または2〜10個の単糖単位を含む炭水化物の誘導体(以下、炭水化物系可塑剤という)、カルボン酸エステル化合物、アルキルフタリルアルキルグリコレート化合物、多価アルコールの脂肪酸エステル化合物などを用いることが好ましい。
本発明で用いる可塑剤は、高温で揮発性が十分に低いことが好ましく、分子量は500〜4,000であることが好ましく、より好ましくは530〜3,500であり、特に特に好ましくは550〜3,000である。分子量が500以上であると熱揮散性が大きく、また分子量を4000以下とすることにより、より効果的な可塑効果が得られる。
また、揮発性の指標として加熱時の質量減少量を用いることができ、例えば、窒素雰囲気下、240℃で1時間保持したときの質量減少量が15質量%以下であることが好ましい。より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、最も好ましくは3質量%以下である。これにより、本発明の溶融製膜工程中の過酷な条件(局部の樹脂滞留およびセン断熱による高温)においても、可塑剤の熱揮散を大幅に低減することができる。
また、揮発性の指標として加熱時の質量減少量を用いることができ、例えば、窒素雰囲気下、240℃で1時間保持したときの質量減少量が15質量%以下であることが好ましい。より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、最も好ましくは3質量%以下である。これにより、本発明の溶融製膜工程中の過酷な条件(局部の樹脂滞留およびセン断熱による高温)においても、可塑剤の熱揮散を大幅に低減することができる。
本発明において、可塑剤は単独で配合してもよいし、2種以上併用してもよい。可塑剤の添加量は、熱可塑性樹脂に対して0.5〜25質量%であることが好ましい。添加量が0.5質量%以上であればより熱揮散性を抑えやすく、また添加量が25質量%以下であれば熱可塑性樹脂の熱変形温度を維持しやすい。好ましい添加量は1〜20質量%であり、より好ましくは1〜15質量%であり、さらに好ましくは2〜10質量%である。
(リン酸エステル類)
本発明で用いることができるリン酸エステル系可塑剤としては、特開2002−363423号公報の段落番号0027〜0034、特開2002−265800号公報の段落番号0027〜0034、特開2003−155292号公報の段落番号0014〜0040等に記載の揮発性し難いリン酸エステル化合物を好ましい例として挙げることができる。
本発明で用いることができるリン酸エステル系可塑剤としては、特開2002−363423号公報の段落番号0027〜0034、特開2002−265800号公報の段落番号0027〜0034、特開2003−155292号公報の段落番号0014〜0040等に記載の揮発性し難いリン酸エステル化合物を好ましい例として挙げることができる。
リン酸エステル系可塑剤の具体例を以下に挙げるが、本発明で用いることができるリン酸エステル系可塑剤はこれらに限定されるものではない。これらの化合物は、旭電化工業株式会社から、アデカスタブFP−500、アデカスタブFP−600、アデカスタブFP−700、アデカスタブFP−2100、アデカスタブPFR等として市販され、入手することができる。また、味の素化学株式会社から、レオフォースBAPPとして入手することができる。
(炭水化合物類)
本発明で用いることができる炭水化合物系可塑剤は、単糖あるいは2〜10個の単糖単位を含む炭水化物の誘導体であるが、これらの単糖または多糖は、分子中の置換可能な基(例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、メルカプト基など)が置換されていることを特徴とする。置換基の例としては、エーテル基、エステル基、アミド基、イミド基などを挙げることができる。
単糖または2〜10個の単糖単位を含む炭水化物の例としては、例えば、エリトロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、フルクトース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、トレハロース、イソトレハロース、ネオトレハロース、トレハロサミン、コウジビオース、ニゲロース、マルトース、マルチトール、イソマルトース、ソホロース、ラミナリビオース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、ラクトサミン、ラクチトール、ラクツロース、メリビオース、プリメベロース、ルチノース、シラビオース、スクロース、スクラロース、ツラノース、ビシアノース、セロトリオース、カコトリオース、ゲンチアノース、イソマルトトリオース、イソパノース、マルトトリオース、マンニノトリオース、メレジトース、パノース、プランテオース、ラフィノース、ソラトリオース、ウンベリフェロース、リコテトラオース、マルトテトラオース、スタキオース、バルトペンタオース、ベルバルコース、マルトヘキサオース、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、δ−シクロデキストリン、キシリトール、ソルビトールなどを挙げることができる。
本発明で用いることができる炭水化合物系可塑剤は、単糖あるいは2〜10個の単糖単位を含む炭水化物の誘導体であるが、これらの単糖または多糖は、分子中の置換可能な基(例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、メルカプト基など)が置換されていることを特徴とする。置換基の例としては、エーテル基、エステル基、アミド基、イミド基などを挙げることができる。
単糖または2〜10個の単糖単位を含む炭水化物の例としては、例えば、エリトロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、フルクトース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、トレハロース、イソトレハロース、ネオトレハロース、トレハロサミン、コウジビオース、ニゲロース、マルトース、マルチトール、イソマルトース、ソホロース、ラミナリビオース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、ラクトサミン、ラクチトール、ラクツロース、メリビオース、プリメベロース、ルチノース、シラビオース、スクロース、スクラロース、ツラノース、ビシアノース、セロトリオース、カコトリオース、ゲンチアノース、イソマルトトリオース、イソパノース、マルトトリオース、マンニノトリオース、メレジトース、パノース、プランテオース、ラフィノース、ソラトリオース、ウンベリフェロース、リコテトラオース、マルトテトラオース、スタキオース、バルトペンタオース、ベルバルコース、マルトヘキサオース、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、δ−シクロデキストリン、キシリトール、ソルビトールなどを挙げることができる。
好ましくは、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、トレハロース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、スクラロース、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、δ−シクロデキストリン、キシリトール、ソルビトールであり、さらに好ましくは、アラビノース、キシロース、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、スクロース、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンであり、特に好ましくは、キシロース、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、スクロース、キシリトール、ソルビトールである。
また、炭水化物系可塑剤の置換基の例としては、エーテル基(好ましくは炭素数1〜22、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8のアルキルエーテル基、例えば、メチルエーテル基、エチルエーテル基、プロピルエーテル基、ヒドロキシエチルエーテル基、ヒドロキシプロピルエーテル基、2−シアノエチルエーテル基、フェニルエーテル基、ベンジルエーテル基など)、エステル基(好ましくは炭素数1〜22、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアシルエステル基、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基、トルイル基、フタリル基など)、アミド基(好ましくは炭素数1〜22、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアミド、例えばホルムアミド基、アセトアミド基など)、イミド基(好ましくは炭素数4〜22、より好ましくは炭素数4〜12、特に好ましくは炭素数4〜8のアミド基、例えば、スクシイミド基、フタルイミド基など)を挙げることができる。
これらの中で、さらに好ましいものはエーテル基またはエステル基であり、特に好ましくはエステル基である。
これらの中で、さらに好ましいものはエーテル基またはエステル基であり、特に好ましくはエステル基である。
炭水化物系可塑剤の好ましい例としては、以下のものを挙げることができる。ただし、本発明で用いることができる炭水化物系可塑剤は、これらに限定されるものではない。
すなわち、キシローステトラアセテート、グルコースペンタアセテート、フルクトースペンタアセテート、マンノースペンタアセテート、ガラクトースペンタアセテート、マルトースオクタアセテート、セロビオースオクタアセテート、スクロースオクタアセテート、キシリトールペンタアセテート、ソルビトールヘキサアセテート、キシローステトラプロピオネート、グルコースペンタプロピオネート、フルクトースペンタプロピオネート、マンノースペンタプロピオネート、ガラクトースペンタプロピオネート、マルトースオクタプロピオネート、セロビオースオクタプロピオネート、スクロースオクタプロピオネート、キシリトールペンタプロピオネート、ソルビトールヘキサプロピオネート、キシローステトラブチレート、グルコースペンタブチレート、フルクトースペンタブチレート、マンノースペンタブチレート、ガラクトースペンタブチレート、マルトースオクタブチレート、セロビオースオクタブチレート、スクロースオクタブチレート、キシリトールペンタブチレート、ソルビトールヘキサブチレート、キシローステトラベンゾエート、グルコースペンタベンゾエート、フルクトースペンタベンゾエート、マンノースペンタベンゾエート、ガラクトースペンタベンゾエート、マルトースオクタベンゾエート、セロビオースオクタベンゾエート、スクロースオクタベンゾエート、キシリトールペンタベンゾエート、ソルビトールヘキサベンゾエートなどが好ましく、キシローステトラアセテート、グルコースペンタアセテート、フルクトースペンタアセテート、マンノースペンタアセテート、ガラクトースペンタアセテート、マルトースオクタアセテート、セロビオースオクタアセテート、スクロースオクタアセテート、キシリトールペンタアセテート、ソルビトールヘキサアセテート、キシローステトラプロピオネート、グルコースペンタプロピオネート、フルクトースペンタプロピオネート、マンノースペンタプロピオネート、ガラクトースペンタプロピオネート、マルトースオクタプロピオネート、セロビオースオクタプロピオネート、スクロースオクタプロピオネート、キシリトールペンタプロピオネート、ソルビトールヘキサプロピオネート、キシローステトラベンゾエート、グルコースペンタベンゾエート、フルクトースペンタベンゾエート、マンノースペンタベンゾエート、ガラクトースペンタベンゾエート、マルトースオクタベンゾエート、セロビオースオクタベンゾエート、スクロースオクタベンゾエート、キシリトールペンタベンゾエート、ソルビトールヘキサベンゾエートなどがさらに好ましく、マルトースオクタアセテート、セロビオースオクタアセテート、スクロースオクタアセテート、キシローステトラプロピオネート、グルコースペンタプロピオネート、フルクトースペンタプロピオネート、マンノースペンタプロピオネート、ガラクトースペンタプロピオネート、マルトースオクタプロピオネート、セロビオースオクタプロピオネート、スクロースオクタプロピオネート、キシローステトラベンゾエート、グルコースペンタベンゾエート、フルクトースペンタベンゾエート、マンノースペンタベンゾエート、ガラクトースペンタベンゾエート、マルトースオクタベンゾエート、セロビオースオクタベンゾエート、スクロースオクタベンゾエート、キシリトールペンタベンゾエート、ソルビトールヘキサベンゾエートなどが特に好ましい。
(その他の可塑剤)
その他の可塑剤としてはアルキルフタリルアルキルグリコレート類、カルボン酸エステル類、多価アルコールの脂肪酸エステル類などが挙げられる。240℃で1時間加熱した後、質量減少が15%以内であるものが好ましい。これらの可塑剤としては、特開2000−265800号公報の段落番号0010〜0021に記載の化合物を用いるのが好ましい。また、具体的に用いることができる多価アルコール系可塑剤としては、セルロース脂肪酸エステルとの相溶性がよく、また熱可塑化効果が顕著に現れるグリセリンエステル、ジグリセリンエステルなどグリセリン系のエステル化合物やポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールの水酸基にアシル基が結合した化合物などを挙げることができる。これらの可塑剤としては、特開2006−45500号公報の段落番号0039〜0044に記載の化合物を用いるのが好ましい。
その他の可塑剤としてはアルキルフタリルアルキルグリコレート類、カルボン酸エステル類、多価アルコールの脂肪酸エステル類などが挙げられる。240℃で1時間加熱した後、質量減少が15%以内であるものが好ましい。これらの可塑剤としては、特開2000−265800号公報の段落番号0010〜0021に記載の化合物を用いるのが好ましい。また、具体的に用いることができる多価アルコール系可塑剤としては、セルロース脂肪酸エステルとの相溶性がよく、また熱可塑化効果が顕著に現れるグリセリンエステル、ジグリセリンエステルなどグリセリン系のエステル化合物やポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールの水酸基にアシル基が結合した化合物などを挙げることができる。これらの可塑剤としては、特開2006−45500号公報の段落番号0039〜0044に記載の化合物を用いるのが好ましい。
これらの可塑剤を熱可塑性樹脂に添加するタイミングは、溶融製膜される時点で添加されていれば特に限定されない。例えば、熱可塑性樹脂の合成時点で添加してもよいし、溶融前に予め熱可塑性樹脂中に混合してもよく、溶融製膜時に熱可塑性樹脂と混合しつつ製膜することも好ましい。熱可塑性樹脂の合成時に添加する場合は、セルロースアシレートの沈殿生成前後に添加してもよく、あるいは熱可塑性樹脂が溶液状態で分散されている時に添加してもよい。これにより、熱可塑性樹脂と添加剤を均一に混合することができる。
本発明において可塑剤を熱可塑性樹脂に添加すれば、熱可塑性樹脂の結晶融解温度(Tm)および溶融粘度を下げることができる。したがって、溶融加工温度も下げることができ、高温溶融工程における熱可塑性樹脂フィルムの着色を防止する効果が得られる。溶融粘度を大幅に低減させることにより、溶融製膜工程中の樹脂の流動がスムースとなり、発生したダイラインをレベリング化することできる。また、濾過滞留時間を短縮することで熱劣化による着色を改善できる。
(3)紫外線吸収剤
熱可塑性樹脂には、紫外線防止剤を添加してもよい。紫外線防止剤については、特開昭60−235852号、特開平3−199201号、特開平5−1907073号、特開平5−194789号、特開平5−271471号、特開平6−107854号、特開平6−118233号、特開平6−148430号、特開平7−11056号、特開平7−11055号、特開平7−11056号、特開平8−29619号、特開平8−239509号、特開2000−204173号の各公報に記載がある。その添加量は、調製する溶融物(メルト)の0.01〜2質量%であることが好ましく、0.01〜1.5質量%であることがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂には、紫外線防止剤を添加してもよい。紫外線防止剤については、特開昭60−235852号、特開平3−199201号、特開平5−1907073号、特開平5−194789号、特開平5−271471号、特開平6−107854号、特開平6−118233号、特開平6−148430号、特開平7−11056号、特開平7−11055号、特開平7−11056号、特開平8−29619号、特開平8−239509号、特開2000−204173号の各公報に記載がある。その添加量は、調製する溶融物(メルト)の0.01〜2質量%であることが好ましく、0.01〜1.5質量%であることがさらに好ましい。
これらの紫外線吸収剤は、市販品として下記のものがあり利用できる。ベンゾトリアゾール系としてはTINUBIN P(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、TINUBIN 234(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、TINUBIN 320(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、TINUBIN 326(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、TINUBIN 327(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、TINUBIN 328(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、スミソーブ340(住友化学社製)、アデカスタブLA−31(旭電化工業社製)などがある。また、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、シーソーブ100(シプロ化成社製)、シーソーブ101(シプロ化成社製)、シーソーブ101S(シプロ化成社製)、シーソーブ102(シプロ化成社製)、シーソーブ103(シプロ化成社製)、アデカスタブLA−51(旭電化工業社製)、ケミソープ111(ケミプロ化成社製)、UVINUL D−49(BASF社製)などを挙げられる。また、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤としては、TINUBIN 312(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)やTINUBIN 315(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)がある。さらにサリチル酸系紫外線吸収剤としては、シーソーブ201(シプロ化成社製)やシーソーブ202(シプロ化成社製)が上市されており、シアノアクリレート系紫外線吸収剤としてはシーソーブ501(シプロ化成社製)、UVINUL N−539(BASF社製)がある。
(4)微粒子
本発明では、熱可塑性樹脂に微粒子を添加することもできる。微粒子としては、無機化合物の微粒子または有機化合物の微粒子が挙げられ、いずれでもよい。本発明における熱可塑性樹脂に含まれる好ましい微粒子の平均一次粒子サイズは5nm〜3μmであり、好ましくは5nm〜2.5μmであり、特に好ましくは20nm〜2.0μmである。微粒子の添加量は、熱可塑性樹脂に対して、好ましくは0.005〜1.0質量%であり、より好ましくは0.01〜0.8質量%であり、さらに好ましくは0.02〜0.4質量%である。
本発明では、熱可塑性樹脂に微粒子を添加することもできる。微粒子としては、無機化合物の微粒子または有機化合物の微粒子が挙げられ、いずれでもよい。本発明における熱可塑性樹脂に含まれる好ましい微粒子の平均一次粒子サイズは5nm〜3μmであり、好ましくは5nm〜2.5μmであり、特に好ましくは20nm〜2.0μmである。微粒子の添加量は、熱可塑性樹脂に対して、好ましくは0.005〜1.0質量%であり、より好ましくは0.01〜0.8質量%であり、さらに好ましくは0.02〜0.4質量%である。
前記無機化合物としては、SiO2、ZnO、TiO2、SnO2、Al2O3、ZrO2、In2O3、MgO、BaO、MoO2、V2O5、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムおよびリン酸カルシウム等が挙げられる。SiO2、ZnO、TiO2、SnO2、Al2O3、ZrO2、In2O3、MgO、BaO、MoO2、およびV2O5の少なくとも1種が好ましく、さらに好ましくはSiO2、TiO2、SnO2、Al2O3、ZrO2である。
前記SiO2の微粒子としては、例えば、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上、日本アエロジル(株)製)等の市販品が使用できる。また、前記ZrO2の微粒子としては、例えば、アエロジルR976およびR811(以上、日本アエロジル(株)製)等の市販品が使用できる。またシーホスターKE−E10、同E30、同E40、同E50、同E70、同E150、同W10、同W30、同W50、同P10、同P30、同P50、同P100、同P150、同P250(日本触媒)なども使用される。また、シリカマイクロビーズP−400、700(触媒化成工業株式会社製品)も利用できる。SO−G1、SO−G2、SO−G3、SO−G4、SO−G5、SO−G6、SO−E1、SO−E2、SO−E3、SO−E4、SO−E5、SO−E6、SO−C1、SO−C2、SO−C3、SO−C4、SO−C5、SO−C6、(株式会社アドマテックス 製)として利用する事もできる。さらに、モリテックス(株)製シリカ粒子(水分散物を粉体化)8050、同8070、同8100、同8150も利用できる。
次に、本発明で使用されうる有機化合物の微粒子としては、例えばシリコーン樹脂、フッ素樹脂およびアクリル樹脂等のポリマーが好ましく、シリコーン樹脂が特に好ましい。前記シリコーン樹脂としては、三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えばトスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120および同240(以上、東芝シリコーン(株)製)等の商品名を有する市販品を使用できる。
さらに、無機化合物からなる微粒子は、熱可塑性樹脂フィルム中で安定に存在させるために表面処理されているものを用いることが好ましい。無機微粒子は、表面処理を施してから用いることも好ましい。表面処理法としては、カップリング剤を使用する化学的表面処理と、プラズマ放電処理やコロナ放電処理のような物理的表面処理とがあるが、本発明においてはカップリング剤を使用することが好ましい。前記カップリング剤としては、オルガノアルコキシ金属化合物(例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等)が好ましく用いられる。微粒子として無機微粒子を用いた場合(特にSiO2を用いた場合)ではシランカップリング剤による処理が特に有効である。前記シランカップリング剤としては下記一般式(11)で表されるオルガノシラン化合物が使用可能である。前記カップリング剤の使用量は特に限定されないが、好ましくは無機微粒子に対して、0.005〜5質量%使用することが推奨され、さらには0.01〜3質量%が好ましい。
(5)離型剤
本発明における熱可塑性樹脂には、離型剤を添加することができる。離型剤としては、フッ素原子を有する化合物が好ましい。フッ素原子を有する化合物は、離型剤としての作用を発現でき、低分子量化合物であっても重合体であってもよい。重合体としては、特開2001−269564号公報に記載の重合体を挙げることができる。フッ素原子を有する重合体として好ましいものは、フッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体を必須成分として含有してなる単量体を重合せしめた重合体である。前記重合体に係わるフッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体としては、分子中にエチレン性不飽和基とフッ素化アルキル基とを有する化合物であれば特に制限はない。またフッ素原子を有する界面活性剤も利用でき、特に非イオン性界面活性剤が好ましい。
本発明における熱可塑性樹脂には、離型剤を添加することができる。離型剤としては、フッ素原子を有する化合物が好ましい。フッ素原子を有する化合物は、離型剤としての作用を発現でき、低分子量化合物であっても重合体であってもよい。重合体としては、特開2001−269564号公報に記載の重合体を挙げることができる。フッ素原子を有する重合体として好ましいものは、フッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体を必須成分として含有してなる単量体を重合せしめた重合体である。前記重合体に係わるフッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体としては、分子中にエチレン性不飽和基とフッ素化アルキル基とを有する化合物であれば特に制限はない。またフッ素原子を有する界面活性剤も利用でき、特に非イオン性界面活性剤が好ましい。
(6)光学調整剤
本発明における熱可塑性樹脂には、光学調整剤を添加することができる。光学調整剤としてはレターデーション調整剤を挙げることができ、例えば、特開2001−166144号、特開2003−344655号、特開2003−248117号、特開2003−66230号各公報記載のものを使用することができる。光学調整剤を添加することによって、面内のレターデーション(Re)、厚み方向のレターデーション(Rth)を制御することができる。好ましい添加量は0〜10質量%であり、より好ましくは0〜8質量%、さらに好ましくは0〜6質量%である。
本発明における熱可塑性樹脂には、光学調整剤を添加することができる。光学調整剤としてはレターデーション調整剤を挙げることができ、例えば、特開2001−166144号、特開2003−344655号、特開2003−248117号、特開2003−66230号各公報記載のものを使用することができる。光学調整剤を添加することによって、面内のレターデーション(Re)、厚み方向のレターデーション(Rth)を制御することができる。好ましい添加量は0〜10質量%であり、より好ましくは0〜8質量%、さらに好ましくは0〜6質量%である。
(7)添加方法
本発明で用いることができる各種添加剤を熱可塑性樹脂に添加混合するタイミングは、添加剤が溶融製膜される時点で添加されていれば特に限定されない。例えば、熱可塑性樹脂の合成時点で添加してもよいし、溶融前に予め熱可塑性樹脂中に混合させてもよく、溶融製膜時に熱可塑性樹脂と混合しつつ製膜することも好ましい。熱可塑性樹脂の合成時に添加する場合は、熱可塑性樹脂の沈殿生成前後に添加してもよく、熱可塑性樹脂が溶液状態で分散されている時に添加してもよい。これにより、熱可塑性樹脂と添加剤を均一に混合することができる。
本発明で用いることができる各種添加剤を熱可塑性樹脂に添加混合するタイミングは、添加剤が溶融製膜される時点で添加されていれば特に限定されない。例えば、熱可塑性樹脂の合成時点で添加してもよいし、溶融前に予め熱可塑性樹脂中に混合させてもよく、溶融製膜時に熱可塑性樹脂と混合しつつ製膜することも好ましい。熱可塑性樹脂の合成時に添加する場合は、熱可塑性樹脂の沈殿生成前後に添加してもよく、熱可塑性樹脂が溶液状態で分散されている時に添加してもよい。これにより、熱可塑性樹脂と添加剤を均一に混合することができる。
なお、本発明では、予め熱可塑性樹脂に各種添加剤が所望量よりも高濃度で含まれているマスターペレット(熱可塑性樹脂主ペレット)を作製してもよい。その場合は、別に添加剤が低濃度の熱可塑性樹脂ペレット(熱可塑性樹脂副ペレット)を作製しておくことが必要である。その場合、マスターペレット中の添加剤量は特に規定されないが、好ましくは熱可塑性樹脂フィルム中の添加剤の最終濃度の1.1〜20倍であり、より好ましくは2〜15倍であり、さらに好ましくは2〜10倍である。
本発明で用いることができる各種添加剤を熱可塑性樹脂に添加混合する方法は特に制限されないが、例えば下記の方法を採用することができる。
熱可塑性樹脂を粉体として作製した後に、液状添加剤または固体状添加剤を混合する場合は、均一に混合することが重要である。添加剤が粉体の場合は、熱可塑性樹脂粉末に均一に混合するために、混合機器を利用することが有効である。また、添加剤が液状の場合は、攪拌付きのミキサーやニーダなど混合装置を利用することが有効であり、またはペレット作製工程中、二軸混練機のフィードに定量送液ポンプにより直接添加することもできる。
混合機器で混合際には、添加剤や熱可塑性樹脂が安定であるように、湿度、温度や酸素濃度をコントロールすることが望ましい。湿度や温度は低い方が好ましい。また、酸素濃度は低いことが好ましく、気体中の酸素濃度は10容量%以下であることが好ましく、より好ましくは5容量%以下であり、さらに好ましくは2容量%以下であり、特に好ましくは1容量%以下である。酸素濃度を低下させる方法は特に限定されないが、不活性ガス(例えば、窒素、アルゴン、ヘリウムなど)や真空機器による脱気操作で達成できる。
熱可塑性樹脂を粉体として作製した後に、液状添加剤または固体状添加剤を混合する場合は、均一に混合することが重要である。添加剤が粉体の場合は、熱可塑性樹脂粉末に均一に混合するために、混合機器を利用することが有効である。また、添加剤が液状の場合は、攪拌付きのミキサーやニーダなど混合装置を利用することが有効であり、またはペレット作製工程中、二軸混練機のフィードに定量送液ポンプにより直接添加することもできる。
混合機器で混合際には、添加剤や熱可塑性樹脂が安定であるように、湿度、温度や酸素濃度をコントロールすることが望ましい。湿度や温度は低い方が好ましい。また、酸素濃度は低いことが好ましく、気体中の酸素濃度は10容量%以下であることが好ましく、より好ましくは5容量%以下であり、さらに好ましくは2容量%以下であり、特に好ましくは1容量%以下である。酸素濃度を低下させる方法は特に限定されないが、不活性ガス(例えば、窒素、アルゴン、ヘリウムなど)や真空機器による脱気操作で達成できる。
《溶融製膜》
以下、熱可塑性樹脂の溶融製膜方法について、セルロースアシレート樹脂製膜法の例を挙げてさらに具体的に説明する。本実施の形態では、セルロースアシレートフィルムを製造する例を示すが、本発明はこれに限定するものではなく、ノルボルネン系樹脂やポリカーボネート樹脂等の製造にも適用することができる。
(1)ペレット化
上記セルロースアシレート樹脂と添加物は溶融製膜に先立ち混合しペレット化するのが好ましい。
ペレット化を行うにあたりセルロースアシレート樹脂および添加物は事前に乾燥を行うことが好ましいが、ベント式押出機を用いることで、これを代用することもできる。乾燥を行う場合は、乾燥方法として、加熱炉内にて90℃で8時間以上加熱する方法等を用いることができるが、この限りではない。ペレット化は上記セルロースアシレート樹脂と添加物を、2軸混練押出機を用い150℃〜240℃で溶融後、ヌードル状に押出したものを水中で固化し裁断することで作製することができる。また、押出機による溶融後水中に口金より直接押出ながらカットする、アンダーウオーターカット法等によりペレット化を行ってもかまわない。
押出機は十分な溶融混練が得られる限り、任意の公知の単軸スクリュー押出機、非かみ合い型異方向回転二軸スクリュー押出機、かみ合い型異方向回転二軸スクリュー押出機、かみ合い型同方向回転二軸スクリュー押出機などを用いることができる。
好ましいペレットの大きさは、断面積が1〜300mm2、長さが1〜30mmがであり、より好ましくは断面積が2〜100mm2、長さが1.5〜10mmである。またペレット化を行う時に、上記添加物は押出機の途中にある原料投入口やベント口から投入する異もできる。
押出機の回転数は10〜1000rpmが好ましく、より好ましくは20〜700rpm、さらにより好ましくは30〜500rpmである。これより、回転速度が遅くなると滞留時間が長くなり、熱劣化により分子量が低下したり、黄色味が悪化しやすくなる為、好ましくない。また回転速度が速すぎると剪断により分子の切断がおきやすくなり、分子量低下を招いたり、架橋ゲルの発生は増加するなどの問題が生じやすくなる。
ペレット化における押出滞留時間は、例えば、10秒〜30分、より好ましくは15秒〜10分、さらに好ましくは30秒〜3分である。十分に溶融ができれば、滞留時間は短い方が、樹脂劣化、黄色み発生を抑えることができる点で好ましい傾向にある。
以下、熱可塑性樹脂の溶融製膜方法について、セルロースアシレート樹脂製膜法の例を挙げてさらに具体的に説明する。本実施の形態では、セルロースアシレートフィルムを製造する例を示すが、本発明はこれに限定するものではなく、ノルボルネン系樹脂やポリカーボネート樹脂等の製造にも適用することができる。
(1)ペレット化
上記セルロースアシレート樹脂と添加物は溶融製膜に先立ち混合しペレット化するのが好ましい。
ペレット化を行うにあたりセルロースアシレート樹脂および添加物は事前に乾燥を行うことが好ましいが、ベント式押出機を用いることで、これを代用することもできる。乾燥を行う場合は、乾燥方法として、加熱炉内にて90℃で8時間以上加熱する方法等を用いることができるが、この限りではない。ペレット化は上記セルロースアシレート樹脂と添加物を、2軸混練押出機を用い150℃〜240℃で溶融後、ヌードル状に押出したものを水中で固化し裁断することで作製することができる。また、押出機による溶融後水中に口金より直接押出ながらカットする、アンダーウオーターカット法等によりペレット化を行ってもかまわない。
押出機は十分な溶融混練が得られる限り、任意の公知の単軸スクリュー押出機、非かみ合い型異方向回転二軸スクリュー押出機、かみ合い型異方向回転二軸スクリュー押出機、かみ合い型同方向回転二軸スクリュー押出機などを用いることができる。
好ましいペレットの大きさは、断面積が1〜300mm2、長さが1〜30mmがであり、より好ましくは断面積が2〜100mm2、長さが1.5〜10mmである。またペレット化を行う時に、上記添加物は押出機の途中にある原料投入口やベント口から投入する異もできる。
押出機の回転数は10〜1000rpmが好ましく、より好ましくは20〜700rpm、さらにより好ましくは30〜500rpmである。これより、回転速度が遅くなると滞留時間が長くなり、熱劣化により分子量が低下したり、黄色味が悪化しやすくなる為、好ましくない。また回転速度が速すぎると剪断により分子の切断がおきやすくなり、分子量低下を招いたり、架橋ゲルの発生は増加するなどの問題が生じやすくなる。
ペレット化における押出滞留時間は、例えば、10秒〜30分、より好ましくは15秒〜10分、さらに好ましくは30秒〜3分である。十分に溶融ができれば、滞留時間は短い方が、樹脂劣化、黄色み発生を抑えることができる点で好ましい傾向にある。
(2)溶融製膜
(2−1)乾燥
溶融製膜に先立ちペレット中の水分を乾燥して含水率が1.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがさらに好ましく、0.01質量%以下であることが特に好ましい。
このための乾燥温度は40〜180℃が好ましく、乾燥風量は好ましくは20〜400m3/時間であり、特に好ましくは100〜250m3/時間である。乾燥風の露点は好ましくは0〜−60℃であり、より好ましくは−20〜−40℃である。
(2−1)乾燥
溶融製膜に先立ちペレット中の水分を乾燥して含水率が1.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがさらに好ましく、0.01質量%以下であることが特に好ましい。
このための乾燥温度は40〜180℃が好ましく、乾燥風量は好ましくは20〜400m3/時間であり、特に好ましくは100〜250m3/時間である。乾燥風の露点は好ましくは0〜−60℃であり、より好ましくは−20〜−40℃である。
(2−2)溶融押出し
上述したセルロースアシレート樹脂は押出機の供給口を介してシリンダー内に供給される。シリンダー内は供給口側から順に、供給口から供給したセルロースアシレート樹脂を定量輸送する供給部(領域A)とセルロースアシレート樹脂を溶融混練・圧縮する圧縮部(領域B)と溶融混練・圧縮されたセルロースアシレート樹脂を計量する計量部(領域C)とで構成される。樹脂は上述の方法により水分量を低減させるために、乾燥することが好ましいが、残存する酸素による溶融樹脂の酸化を防止するために、押出機内を不活性(窒素等)気流中、あるいはベント付き押出し機を用い真空排気しながら実施するのがより好ましい。押出機のスクリュー圧縮比は2.5〜4.5に設定され、L/Dは20〜70に設定されている。ここでスクリュー圧縮比とは供給部Aと計量部Cとの容積比、即ち供給部Aの単位長さあたりの容積÷計量部Cの単位長さあたりの容積で表され、供給部Aのスクリュー軸の外径d1、計量部Cのスクリュー軸の外径d2、供給部Aの溝部径a1、および計量部Cの溝部径a2とを使用して算出される。また、L/Dとはシリンダー内径に対するシリンダー長さの比である。また、押出温度は190〜240℃に設定される。押出機内での温度が240℃を超える場合には、押出機とダイとの間に冷却機を設ける様にすると良い。
上述したセルロースアシレート樹脂は押出機の供給口を介してシリンダー内に供給される。シリンダー内は供給口側から順に、供給口から供給したセルロースアシレート樹脂を定量輸送する供給部(領域A)とセルロースアシレート樹脂を溶融混練・圧縮する圧縮部(領域B)と溶融混練・圧縮されたセルロースアシレート樹脂を計量する計量部(領域C)とで構成される。樹脂は上述の方法により水分量を低減させるために、乾燥することが好ましいが、残存する酸素による溶融樹脂の酸化を防止するために、押出機内を不活性(窒素等)気流中、あるいはベント付き押出し機を用い真空排気しながら実施するのがより好ましい。押出機のスクリュー圧縮比は2.5〜4.5に設定され、L/Dは20〜70に設定されている。ここでスクリュー圧縮比とは供給部Aと計量部Cとの容積比、即ち供給部Aの単位長さあたりの容積÷計量部Cの単位長さあたりの容積で表され、供給部Aのスクリュー軸の外径d1、計量部Cのスクリュー軸の外径d2、供給部Aの溝部径a1、および計量部Cの溝部径a2とを使用して算出される。また、L/Dとはシリンダー内径に対するシリンダー長さの比である。また、押出温度は190〜240℃に設定される。押出機内での温度が240℃を超える場合には、押出機とダイとの間に冷却機を設ける様にすると良い。
スクリュー圧縮比が2.5を下回って小さ過ぎると、十分に溶融混練されず、未溶解部分が発生し、製造後のセルロースアシレートフィルムに未溶解異物が残存し易くなり、さらに、気泡が混入し易くなる。これにより、セルロースアシレートフィルムの強度が低下したり、あるいはフィルムを延伸する場合に破断し易くなり、配向を十分に上げることができなくなる。逆に、スクリュー圧縮比が4.5を上回って大き過ぎると、せん断応力がかかり過ぎて発熱により樹脂が劣化し易くなるので、製造後のセルロースアシレートフィルムに黄色味が出易くなる。また、せん断応力がかかり過ぎると分子の切断が起こり分子量が低下してフィルムの機械的強度が低下する。したがって、製造後のセルロースアシレートフィルムに黄色味が出にくく且つフィルム強度が強くさらに延伸破断しにくくするためには、スクリュー圧縮比は2.5〜4.5の範囲が好ましく、より好ましくは2.8〜4.2、特に好ましいのは3.0〜4.0の範囲である。
また、L/Dが20を下回って小さ過ぎると、溶融不足や混練不足となり、圧縮比が小さい場合と同様に製造後のセルロースアシレートフィルムに未溶解異物が発生し易くなる。逆に、L/Dが70を上回って大き過ぎると、押出機内でのセルロースアシレート樹脂の滞留時間が長くなり過ぎ、樹脂の劣化を引き起こし易くなる。また、滞留時間が長くなると分子の切断が起こったり分子量が低下してセルロースアシレートフィルムの機械的強度が低下する。したがって、製造後のセルロースアシレートフィルムに黄色味が出にくく且つフィルム強度が強くさらに延伸破断しにくくするためには、L/Dは20〜70の範囲が好ましく、より好ましくは22〜65の範囲、特に好ましくは24〜50の範囲である。
また、押出温度は上述の温度範囲にすることが好ましい。このようにして得たセルロースアシレートフィルムは、ヘイズが2.0%以下、イエローインデックス(YI値)が10以下である特性値を有している。
ここで、ヘイズは押出温度が低過ぎないかの指標、換言すると製造後のセルロースアシレートフィルムに残存する未溶解異物の多少を知る指標になり、ヘイズが2.0%を超えると、製造後のセルロースアシレートフィルムの強度低下と延伸時の破断が発生し易くなる。また、イエローインデックス(YI値)は押出温度が高過ぎないかを知る指標となり、イエローインデックス(YI値)が10以下であれば、黄色味の点で問題無い。
また、押出温度は上述の温度範囲にすることが好ましい。このようにして得たセルロースアシレートフィルムは、ヘイズが2.0%以下、イエローインデックス(YI値)が10以下である特性値を有している。
ここで、ヘイズは押出温度が低過ぎないかの指標、換言すると製造後のセルロースアシレートフィルムに残存する未溶解異物の多少を知る指標になり、ヘイズが2.0%を超えると、製造後のセルロースアシレートフィルムの強度低下と延伸時の破断が発生し易くなる。また、イエローインデックス(YI値)は押出温度が高過ぎないかを知る指標となり、イエローインデックス(YI値)が10以下であれば、黄色味の点で問題無い。
押し出し機の種類として、一般的には設備コストの比較的安い単軸押し出し機が用いられることが多く、フルフライト、マドック、ダルメージ等のスクリュータイプがあるが、熱安定性の比較的悪いセルロースアシレート樹脂には、フルフライトタイプが好ましい。また、設備コストは効果であるが、スクリューセグメントを変更することにより、途中でベント口を設けて不要な揮発成分を脱揮させながら押出ができる二軸押出機を用いることが可能である、二軸押し出し機には大きく分類して同方向と異方向のタイプがありどちらも用いることが可能であるが、滞留部分が発生し難くセルフクリーニング性能の高い同方向回転のタイプが好ましい。二軸押出機は設備が効果であるが、混練性が高く、樹脂の供給性能が高いため、低温での押出が可能となるため、熱分解し易いセルロースアセテート樹脂の製膜に適している。ベント口を適正に配置することにより、未乾燥状態でのセルロールアシレートペレットやパウダーをそのまま使用することも可能である。また、製膜途中で出たフィルムのミミ等も乾燥させることなしにそのまま再利用することもできる。
なお、好ましいスクリューの直径は目標とする単位時間あたりの押出量によって異なるが、好ましくは10〜300mm、より好ましくは20〜250mm、さらに好ましくは30〜150mmである。
なお、好ましいスクリューの直径は目標とする単位時間あたりの押出量によって異なるが、好ましくは10〜300mm、より好ましくは20〜250mm、さらに好ましくは30〜150mmである。
(2−3)濾過
樹脂中の異物濾過のためや異物によるギアポンプ損傷を避けるため押し出し機出口にフィルター濾材を設けるいわゆるブレーカープレート式の濾過を行うことが好ましい。またさらに精度高く異物濾過をするために、ギアポンプ通過後にいわゆるリーフ型ディスクフィルターを組み込んだ濾過装置を設けることが好ましい。濾過は、濾過部(フィルター)を1カ所設けて行うことができ、また複数カ所設けて行う多段濾過でも良い。フィルター濾材の濾過精度は高い方が好ましいが、濾材の耐圧や濾材の目詰まりによる濾圧上昇から、濾過精度は15μm〜3μmが好ましく、さらに好ましくは10μm〜3μmである。特に最終的に異物濾過を行うリーフ型ディスクフィルター装置を使用する場合では品質の上で濾過精度の高い濾材を使用することが好ましく、耐圧、フィルターライフの適性を確保するために装填枚数にて調整することが可能である。濾材の種類は、高温高圧下で使用される点から鉄鋼材料を用いることが好ましく、鉄鋼材料の中でも特にステンレス鋼、スチールなどを用いることが好ましく、腐食の点から特にステンレス鋼を用いることが望ましい。濾材の構成としては、線材を編んだものの他に、例えば金属長繊維あるいは金属粉末を焼結し形成する焼結濾材が使用でき、濾過精度、フィルターライフの点から焼結濾材が好ましい。
樹脂中の異物濾過のためや異物によるギアポンプ損傷を避けるため押し出し機出口にフィルター濾材を設けるいわゆるブレーカープレート式の濾過を行うことが好ましい。またさらに精度高く異物濾過をするために、ギアポンプ通過後にいわゆるリーフ型ディスクフィルターを組み込んだ濾過装置を設けることが好ましい。濾過は、濾過部(フィルター)を1カ所設けて行うことができ、また複数カ所設けて行う多段濾過でも良い。フィルター濾材の濾過精度は高い方が好ましいが、濾材の耐圧や濾材の目詰まりによる濾圧上昇から、濾過精度は15μm〜3μmが好ましく、さらに好ましくは10μm〜3μmである。特に最終的に異物濾過を行うリーフ型ディスクフィルター装置を使用する場合では品質の上で濾過精度の高い濾材を使用することが好ましく、耐圧、フィルターライフの適性を確保するために装填枚数にて調整することが可能である。濾材の種類は、高温高圧下で使用される点から鉄鋼材料を用いることが好ましく、鉄鋼材料の中でも特にステンレス鋼、スチールなどを用いることが好ましく、腐食の点から特にステンレス鋼を用いることが望ましい。濾材の構成としては、線材を編んだものの他に、例えば金属長繊維あるいは金属粉末を焼結し形成する焼結濾材が使用でき、濾過精度、フィルターライフの点から焼結濾材が好ましい。
(2−4)ギアポンプ
厚み精度を向上させるためには、吐出量の変動を減少させることが重要であり、押出機出機とダイスの間にギアポンプを設けて、ギアポンプから一定量のセルロースアシレート樹脂を供給することは効果がある。ギアポンプとは、ドライブギアとドリブンギアとからなる一対のギアが互いに噛み合った状態で収容され、ドライブギアを駆動して両ギアを噛み合い回転させることにより、ハウジングに形成された吸引口から溶融状態の樹脂をキャビティ内に吸引し、同じくハウジングに形成された吐出口からその樹脂を一定量吐出するものである。押出機先端部分の樹脂圧力が若干の変動があっても、ギアポンプを用いることにより変動を吸収し、製膜装置下流の樹脂圧力の変動は非常に小さなものとなり、厚み変動が改善される。ギアポンプを用いることにより、ダイ部分の樹脂圧力の変動巾を±1%以内にすることが可能である。
ギアポンプによる定量供給性能を向上させるために、スクリューの回転数を変化させて、ギアポンプ前の圧力を一定に制御する方法も用いることができる。また、ギアポンプのギアの変動を解消した3枚以上のギアを用いた高精度ギアポンプも有効である。
ギアポンプを用いるその他のメリットとしては、スクリュー先端部の圧力を下げて製膜できることから、エネルギー消費の軽減・樹脂温上昇の防止・輸送効率の向上・押出機内での滞留時間の短縮・押出機のL/Dを短縮が期待できる。また、異物除去のために、フィルターを用いる場合には、ギアポンプが無いと、ろ圧の上昇と共に、スクリューから供給される樹脂量が変動したりすることがあるが、ギアポンプを組み合わせて用いることにより解消が可能である。一方、ギアポンプのデメリットとしては、設備の選定方法によっては、設備の長さが長くなり、樹脂の滞留時間が長くなることと、ギアポンプ部のせん断応力によって分子鎖の切断を引き起こすことがあり、注意が必要である。
樹脂が供給口から押出機に入ってからダイスから出るまでの樹脂の好ましい滞留時間は2〜60分であり、より好ましくは3〜40分であり、さらに好ましくは4〜30分である。
ギアポンプの軸受循環用ポリマーの流れが悪くなることにより、駆動部と軸受部におけるポリマーによるシールが悪くなり、計量および送液押し出し圧力の変動が大きくなったりする問題が発生するため、セルロースアシレート樹脂の溶融粘度に合わせたギアポンプの設計(特にクリアランス)が必要である。また、場合によっては、ギアポンプの滞留部分がセルロースアシレート樹脂の劣化の原因となるため、滞留のできるだけ少ない構造が好ましい。 押出機とギアポンプあるいはギアポンプとダイ等をつなぐポリマー管やアダプタについても、できるだけ滞留の少ない設計が必要であり、且つ溶融粘度の温度依存性の高いセルロースアシレート樹脂の押出圧力安定化のためには、温度の変動をできるだけ小さくすることが好ましい。一般的には、ポリマー管の加熱には設備コストの安価なバンドヒーターが用いられることが多いが、温度変動のより少ないアルミ鋳込みヒーターを用いることがより好ましい。さらに上述のように押出し機内で、押出し機のバレルを3〜20に分割したヒーターで加熱し溶融することが好ましい。
厚み精度を向上させるためには、吐出量の変動を減少させることが重要であり、押出機出機とダイスの間にギアポンプを設けて、ギアポンプから一定量のセルロースアシレート樹脂を供給することは効果がある。ギアポンプとは、ドライブギアとドリブンギアとからなる一対のギアが互いに噛み合った状態で収容され、ドライブギアを駆動して両ギアを噛み合い回転させることにより、ハウジングに形成された吸引口から溶融状態の樹脂をキャビティ内に吸引し、同じくハウジングに形成された吐出口からその樹脂を一定量吐出するものである。押出機先端部分の樹脂圧力が若干の変動があっても、ギアポンプを用いることにより変動を吸収し、製膜装置下流の樹脂圧力の変動は非常に小さなものとなり、厚み変動が改善される。ギアポンプを用いることにより、ダイ部分の樹脂圧力の変動巾を±1%以内にすることが可能である。
ギアポンプによる定量供給性能を向上させるために、スクリューの回転数を変化させて、ギアポンプ前の圧力を一定に制御する方法も用いることができる。また、ギアポンプのギアの変動を解消した3枚以上のギアを用いた高精度ギアポンプも有効である。
ギアポンプを用いるその他のメリットとしては、スクリュー先端部の圧力を下げて製膜できることから、エネルギー消費の軽減・樹脂温上昇の防止・輸送効率の向上・押出機内での滞留時間の短縮・押出機のL/Dを短縮が期待できる。また、異物除去のために、フィルターを用いる場合には、ギアポンプが無いと、ろ圧の上昇と共に、スクリューから供給される樹脂量が変動したりすることがあるが、ギアポンプを組み合わせて用いることにより解消が可能である。一方、ギアポンプのデメリットとしては、設備の選定方法によっては、設備の長さが長くなり、樹脂の滞留時間が長くなることと、ギアポンプ部のせん断応力によって分子鎖の切断を引き起こすことがあり、注意が必要である。
樹脂が供給口から押出機に入ってからダイスから出るまでの樹脂の好ましい滞留時間は2〜60分であり、より好ましくは3〜40分であり、さらに好ましくは4〜30分である。
ギアポンプの軸受循環用ポリマーの流れが悪くなることにより、駆動部と軸受部におけるポリマーによるシールが悪くなり、計量および送液押し出し圧力の変動が大きくなったりする問題が発生するため、セルロースアシレート樹脂の溶融粘度に合わせたギアポンプの設計(特にクリアランス)が必要である。また、場合によっては、ギアポンプの滞留部分がセルロースアシレート樹脂の劣化の原因となるため、滞留のできるだけ少ない構造が好ましい。 押出機とギアポンプあるいはギアポンプとダイ等をつなぐポリマー管やアダプタについても、できるだけ滞留の少ない設計が必要であり、且つ溶融粘度の温度依存性の高いセルロースアシレート樹脂の押出圧力安定化のためには、温度の変動をできるだけ小さくすることが好ましい。一般的には、ポリマー管の加熱には設備コストの安価なバンドヒーターが用いられることが多いが、温度変動のより少ないアルミ鋳込みヒーターを用いることがより好ましい。さらに上述のように押出し機内で、押出し機のバレルを3〜20に分割したヒーターで加熱し溶融することが好ましい。
(2−5)ダイ
上記の如く構成された押出機によってセルロースアシレート樹脂が溶融され、必要に応じ濾過機、ギアポンプを経由して溶融樹脂がダイに連続的に送られる。ダイはダイス内の溶融樹脂の滞留が少ない設計であれば、一般的に用いられるTダイ、フィッシュテールダイ、ハンガーコートダイの何れのタイプでも構わない。また、Tダイの直前に樹脂温度の均一性アップのためのスタティックミキサーを入れることも問題ない。Tダイ出口部分のクリアランスは、一般的にフィルム厚みの1.0〜5.0倍が好ましく、より好ましくは1.2〜3倍、さらに好ましくは1.3〜2倍である。リップクリアランスをフィルム厚みの1.0倍以上とすることにより、製膜により面状のより良好なシートを得ることができる。また、リップクリアランスをフィルム厚みの5.0倍以下とすることにより、シートの厚み精度をより向上できる傾向にあり好ましい。ダイはフィルムの厚み精度を決定する非常に重要な設備であり、厚み調整がシビアにコントロールできるものが好ましい。通常、厚み調整は40〜50mm間隔で調整可能であるが、好ましくは35mm間隔以下、さらに好ましくは25mm間隔以下でフィルム厚み調整が可能なタイプが好ましい。また、製膜フィルムの均一性を向上するために、ダイの温度ムラや巾方向の流速ムラのできるだけ少ない設計が重要である。また、下流のフィルム厚みを計測して、厚み偏差を計算し、その結果をダイの厚み調整にフィードバックさせる自動厚み調整ダイも長期連続生産の厚み変動の低減に有効である。
フィルムの製造は設備コストの安い単層製膜装置が一般的に用いられるが、場合によっては機能層を外層に設けために多層製膜装置を用いて2種以上の構造を有するフィルムの製造も可能である。一般的には機能層を表層に薄く積層することが好ましいが、特に層比を限定するものではない。
上記の如く構成された押出機によってセルロースアシレート樹脂が溶融され、必要に応じ濾過機、ギアポンプを経由して溶融樹脂がダイに連続的に送られる。ダイはダイス内の溶融樹脂の滞留が少ない設計であれば、一般的に用いられるTダイ、フィッシュテールダイ、ハンガーコートダイの何れのタイプでも構わない。また、Tダイの直前に樹脂温度の均一性アップのためのスタティックミキサーを入れることも問題ない。Tダイ出口部分のクリアランスは、一般的にフィルム厚みの1.0〜5.0倍が好ましく、より好ましくは1.2〜3倍、さらに好ましくは1.3〜2倍である。リップクリアランスをフィルム厚みの1.0倍以上とすることにより、製膜により面状のより良好なシートを得ることができる。また、リップクリアランスをフィルム厚みの5.0倍以下とすることにより、シートの厚み精度をより向上できる傾向にあり好ましい。ダイはフィルムの厚み精度を決定する非常に重要な設備であり、厚み調整がシビアにコントロールできるものが好ましい。通常、厚み調整は40〜50mm間隔で調整可能であるが、好ましくは35mm間隔以下、さらに好ましくは25mm間隔以下でフィルム厚み調整が可能なタイプが好ましい。また、製膜フィルムの均一性を向上するために、ダイの温度ムラや巾方向の流速ムラのできるだけ少ない設計が重要である。また、下流のフィルム厚みを計測して、厚み偏差を計算し、その結果をダイの厚み調整にフィードバックさせる自動厚み調整ダイも長期連続生産の厚み変動の低減に有効である。
フィルムの製造は設備コストの安い単層製膜装置が一般的に用いられるが、場合によっては機能層を外層に設けために多層製膜装置を用いて2種以上の構造を有するフィルムの製造も可能である。一般的には機能層を表層に薄く積層することが好ましいが、特に層比を限定するものではない。
(2−6)キャスト
上記方法にて、ダイよりシート上に押し出された溶融樹脂をキャストドラム上で冷却固化しフィルムを得る。この時、静電印加法、エアナイフ法、エアーチャンバー法、バキュームノズル法、タッチロール法等の方法を用い、キャストドラムと溶融押出ししたシートの密着を上げることが好ましい。このような密着向上法は、溶融押出しシートの全面に実施してもよく、一部に実施しても良い。
上記方法にて、ダイよりシート上に押し出された溶融樹脂をキャストドラム上で冷却固化しフィルムを得る。この時、静電印加法、エアナイフ法、エアーチャンバー法、バキュームノズル法、タッチロール法等の方法を用い、キャストドラムと溶融押出ししたシートの密着を上げることが好ましい。このような密着向上法は、溶融押出しシートの全面に実施してもよく、一部に実施しても良い。
本発明ではキャスト時にタッチロール法を用いるのが特に好ましい。この方法ではダイから出たメルトをキャストドラムとタッチロールで挟み込んで冷却固化するものである。この結果上述のようなダイから押出された際の不均一性を改良することができる。即ちタッチロールは内部に熱媒を通し均一の温度にできるため、これで溶融樹脂を挟みこむことで全幅に亘り均一な温度で樹脂を冷却固化できる。冷却温度にむらがあると冷却固化する時に部分的に歪を発生する。このためタッチロールを用い温度ムラを軽減することで面内の不均一性を軽減できる。
タッチロールは通常剛直な素材を用いるが、剛直すぎるとダイから出たメルトをロール間で挟む時に残留歪が発生し易く、一層部分的な歪を助長する。このためタッチロールの材質は、弾性を有するものが好ましい。これにより過剰な面圧はタッチロールが変形することで吸収し歪を抑制する。ロールに弾性を付与するためには、ロールの外筒厚みを通常のロールよりも薄くすることが必要であり、外筒の肉厚Zは、0.05〜7.0mmが好ましく、より好ましくは0.2〜5.0mmである。さらに好ましくは0.3〜3.5mmである。タッチロールは金属シャフトの上に設置し、その間に熱媒(流体)を通しても良く、外筒と金属シャフトの上に間に弾性体層を設け、外筒の間に熱媒(流体)を満たしたものがあげられる。
このようにタッチロールは低弾性であるため、キャストロールと接触させるとその押圧で凹状に弾性変形する。従って、タッチロールとキャストロールは冷却ロールと面接触するため押圧が分散され、低い面圧を達成できる。このためこの間に挟まれたフィルムに残留歪を残すことなく、均一な冷却を達成できる。好ましいタッチロールの線圧は1〜100kg/cm、より好ましくは2〜80kg/cm、さらに好ましくは3〜60kg/cmである。ここで云う線圧とはタッチロールに加える力をダイの吐出口の幅で割った値である。線圧は上記範囲未満ではタッチロールの押し付けが弱く面内の不均一性を是正できず、一方上記線圧を越えると全幅に亘り均一な線圧を加えることができず(ロールがたわみ両端または中央に線圧が集中し易い)不均一性が増加しやすくなる。
タッチロールは、好ましくは60℃〜160℃、より好ましくは70〜150℃、さらに好ましくは80〜140℃に設定する。このような温度制御はこれらのロール内部に温調した液体、気体を通すことで達成できる。
タッチロール、キャストロールは、表面が鏡面であることが好ましく、算術平均高さRaが100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましく、25nm以下であることがさらに好ましい。具体的には、例えば、特開平11−314263号公報、特開2002−36332号号公報、特開平11−235747号公報、国際公開WO97/28950号パンフレット、特開2004−216717号公報、特開2003−145609号公報記載のものを利用できる。
タッチロールは通常剛直な素材を用いるが、剛直すぎるとダイから出たメルトをロール間で挟む時に残留歪が発生し易く、一層部分的な歪を助長する。このためタッチロールの材質は、弾性を有するものが好ましい。これにより過剰な面圧はタッチロールが変形することで吸収し歪を抑制する。ロールに弾性を付与するためには、ロールの外筒厚みを通常のロールよりも薄くすることが必要であり、外筒の肉厚Zは、0.05〜7.0mmが好ましく、より好ましくは0.2〜5.0mmである。さらに好ましくは0.3〜3.5mmである。タッチロールは金属シャフトの上に設置し、その間に熱媒(流体)を通しても良く、外筒と金属シャフトの上に間に弾性体層を設け、外筒の間に熱媒(流体)を満たしたものがあげられる。
このようにタッチロールは低弾性であるため、キャストロールと接触させるとその押圧で凹状に弾性変形する。従って、タッチロールとキャストロールは冷却ロールと面接触するため押圧が分散され、低い面圧を達成できる。このためこの間に挟まれたフィルムに残留歪を残すことなく、均一な冷却を達成できる。好ましいタッチロールの線圧は1〜100kg/cm、より好ましくは2〜80kg/cm、さらに好ましくは3〜60kg/cmである。ここで云う線圧とはタッチロールに加える力をダイの吐出口の幅で割った値である。線圧は上記範囲未満ではタッチロールの押し付けが弱く面内の不均一性を是正できず、一方上記線圧を越えると全幅に亘り均一な線圧を加えることができず(ロールがたわみ両端または中央に線圧が集中し易い)不均一性が増加しやすくなる。
タッチロールは、好ましくは60℃〜160℃、より好ましくは70〜150℃、さらに好ましくは80〜140℃に設定する。このような温度制御はこれらのロール内部に温調した液体、気体を通すことで達成できる。
タッチロール、キャストロールは、表面が鏡面であることが好ましく、算術平均高さRaが100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましく、25nm以下であることがさらに好ましい。具体的には、例えば、特開平11−314263号公報、特開2002−36332号号公報、特開平11−235747号公報、国際公開WO97/28950号パンフレット、特開2004−216717号公報、特開2003−145609号公報記載のものを利用できる。
本発明のキャストドラム(ロール)は複数本用いて徐冷することがより好ましい。このうち上記タッチロールを用いるのは最上流側(ダイに近い方)の最初のキャストロールにタッチさせるように配置することが好ましい。一般的には2本の冷却ロールを用いることが好ましく、より好ましいのは3本の冷却ロールを用いることであるが、この限りではない。ロールの直径は、好ましくは50〜5000mmであり、より好ましくは100〜2000mmであり、さらに好ましくは150〜1000mmである。複数本あるロールの間隔は、面間で0.3〜300mmが好ましく、より好ましくは1〜100mm、さらに好ましくは3〜30mmである。キャストドラムは60〜160℃が好ましく、より好ましくは70〜150℃であり、さらに好ましくは80〜140℃である。
本発明のタッチロール製膜法およびキャスト条件を下記のように制御することにより、得られるフィルムの光学特性は本発明のセルロースアシレートフィルムの特性に満足できる。
本発明では、2本または3本以上の冷却キャストロールを用いる場合、例えば、第1ロールがタッチロールに近い方に配置し、第2ロールまたは第3ロールに順に外接させて移送する(図4に示す)。第1ロールの周速度V1の、タッチロールの周速度Vtに対する比V1/Vtを1.010未満0.990以上に設定することが好ましく、1.000未満0.995以上に設定することがより好ましい。V1/Vtの値を1.010未満とすることにより、シート状セルロースアシレート樹脂に延伸がかかってレターデーションReおよびRth値が大きくなるのを抑制できる傾向にあり好ましい。一方、V1/Vtの値を0.995以上とすることにより、第1ロール表面上でフィルムにたるみが生じ、シワなどの外観欠陥を発生することをより効果的に抑制できる。タッチロールと第1ロールは互いに逆回転になるようにし、その周速度を設定するのが好ましい。
前記第2ロールの周速度V2の、前記第1ロールの周速度V1に対する比V2/V1は0.999未満0.990以上に設定することが好ましく、より好ましくは0.998未満0.995以上に設定する。V2/V1の値を0.999未満とすることにより、シート状セルロースアシレート樹脂に延伸がかかってレターデーションReおよびRth値が大きくなるのを抑制できる傾向にあり好ましい。一方、V2/V1の値を0.990以上とすることにより、シート状セルロースアシレート樹脂が弛んで垂れ、その重さが張力となってシート状セルロースアシレート樹脂に延伸がかかるのをより効果的に抑制できる傾向にある。V2/V1の設定値を決定するときの着眼点は、シート状セルロースアシレート樹脂を第2ロールから第2ロールへと移送するときに、第1ロール温度近辺から第2ロール温度近辺に低下することによる樹脂の収縮率に見合うように、樹脂温度を設定することである。上記の周速比を採ることにより、従来、V2/V1の値がこのように小さくなるとシート状セルロースアシレート樹脂が弛んで均質なシートが成形できないとされていたことに反して、レターデーション値(ReおよびRth値)が小さく、且つ面内方向にレターデーションRe、Rthのムラが無いセルロースアシレートフィルムを製造できる。また、タッチロールと第1ロールの周速比、および第2ロールと第1ロールの周速比は本発明の範囲に設定することで、得られるシード状のセルロースアシレートフィルムに傾斜構造ができ、膜厚方向Rthのレターデーション分布が異なり、これが斜めから見た時の光漏れの防止に有効である。
この後、キャストドラムから剥ぎ取り、ニップロールを経た後巻き取る。巻き取り速度は10〜100m/分が好ましく、より好ましくは15〜80m/分、さらに好ましくは20〜70m/分である。
製膜幅は0.7〜5m、より好ましくは1〜4m、さらに好ましくは1.3〜3mである。
本発明のタッチロール製膜法およびキャスト条件を下記のように制御することにより、得られるフィルムの光学特性は本発明のセルロースアシレートフィルムの特性に満足できる。
本発明では、2本または3本以上の冷却キャストロールを用いる場合、例えば、第1ロールがタッチロールに近い方に配置し、第2ロールまたは第3ロールに順に外接させて移送する(図4に示す)。第1ロールの周速度V1の、タッチロールの周速度Vtに対する比V1/Vtを1.010未満0.990以上に設定することが好ましく、1.000未満0.995以上に設定することがより好ましい。V1/Vtの値を1.010未満とすることにより、シート状セルロースアシレート樹脂に延伸がかかってレターデーションReおよびRth値が大きくなるのを抑制できる傾向にあり好ましい。一方、V1/Vtの値を0.995以上とすることにより、第1ロール表面上でフィルムにたるみが生じ、シワなどの外観欠陥を発生することをより効果的に抑制できる。タッチロールと第1ロールは互いに逆回転になるようにし、その周速度を設定するのが好ましい。
前記第2ロールの周速度V2の、前記第1ロールの周速度V1に対する比V2/V1は0.999未満0.990以上に設定することが好ましく、より好ましくは0.998未満0.995以上に設定する。V2/V1の値を0.999未満とすることにより、シート状セルロースアシレート樹脂に延伸がかかってレターデーションReおよびRth値が大きくなるのを抑制できる傾向にあり好ましい。一方、V2/V1の値を0.990以上とすることにより、シート状セルロースアシレート樹脂が弛んで垂れ、その重さが張力となってシート状セルロースアシレート樹脂に延伸がかかるのをより効果的に抑制できる傾向にある。V2/V1の設定値を決定するときの着眼点は、シート状セルロースアシレート樹脂を第2ロールから第2ロールへと移送するときに、第1ロール温度近辺から第2ロール温度近辺に低下することによる樹脂の収縮率に見合うように、樹脂温度を設定することである。上記の周速比を採ることにより、従来、V2/V1の値がこのように小さくなるとシート状セルロースアシレート樹脂が弛んで均質なシートが成形できないとされていたことに反して、レターデーション値(ReおよびRth値)が小さく、且つ面内方向にレターデーションRe、Rthのムラが無いセルロースアシレートフィルムを製造できる。また、タッチロールと第1ロールの周速比、および第2ロールと第1ロールの周速比は本発明の範囲に設定することで、得られるシード状のセルロースアシレートフィルムに傾斜構造ができ、膜厚方向Rthのレターデーション分布が異なり、これが斜めから見た時の光漏れの防止に有効である。
この後、キャストドラムから剥ぎ取り、ニップロールを経た後巻き取る。巻き取り速度は10〜100m/分が好ましく、より好ましくは15〜80m/分、さらに好ましくは20〜70m/分である。
製膜幅は0.7〜5m、より好ましくは1〜4m、さらに好ましくは1.3〜3mである。
(2−7)巻取り
また巻取り前に両端をトリミングすることも好ましい。トリミングカッターはロータリーカッター、シャー刃、ナイフ等の何れのタイプの物を用いても構わない。材質についても、炭素鋼、ステンレス鋼何れを用いても構わない。一般的には、超硬刃、セラミック刃を用いると刃物の寿命が長く、また切り粉の発生が抑えられて好ましい。トリミングで切り落とした部分は破砕し、再度原料として使用しても良い。
また巻取り前に片端あるいは両端に厚みだし加工(ナーリング処理)を行うことも好ましい。厚みだし加工による凹凸の高さは1〜200μmが好ましく、より好ましくは10〜150μm、さらに好ましくは20〜100μmである。厚みだし加工は両面に凸になるようにしても、片面に凸になるようにしても構わない。厚みだし加工の幅は1〜50mmが好ましく、より好ましくは3〜30mm、さらに好ましくは5〜20mmである。押出し加工は室温〜300℃で実施できる。
また巻取り前に両端をトリミングすることも好ましい。トリミングカッターはロータリーカッター、シャー刃、ナイフ等の何れのタイプの物を用いても構わない。材質についても、炭素鋼、ステンレス鋼何れを用いても構わない。一般的には、超硬刃、セラミック刃を用いると刃物の寿命が長く、また切り粉の発生が抑えられて好ましい。トリミングで切り落とした部分は破砕し、再度原料として使用しても良い。
また巻取り前に片端あるいは両端に厚みだし加工(ナーリング処理)を行うことも好ましい。厚みだし加工による凹凸の高さは1〜200μmが好ましく、より好ましくは10〜150μm、さらに好ましくは20〜100μmである。厚みだし加工は両面に凸になるようにしても、片面に凸になるようにしても構わない。厚みだし加工の幅は1〜50mmが好ましく、より好ましくは3〜30mm、さらに好ましくは5〜20mmである。押出し加工は室温〜300℃で実施できる。
また、巻き取り前に、少なくとも片面にラミフィルムを付けることも、傷防止の観点から好ましい。ラミフィルムの厚みは5〜200μmが好ましく、10〜150μmがより好ましく、15〜100μmがさらに好ましい。材質はポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン等、特に限定されない。
好ましい巻き取り張力は1kg/m幅〜50kg/幅、より好ましくは2kg/m幅〜40kg/幅、さらに好ましくは3kg/m幅〜20kg/幅である。巻き取り張力が1kg/m幅より小さい場合には、フィルムを均一に巻き取ることが困難である。逆に、巻き取り張力が50kg/幅を超える場合には、フィルムが堅巻きになってしまい、巻き外観が悪化するのみでなく、フィルムのコブの部分がクリープ現象により延びてフィルムの波うちの原因になったり、あるいはフィルムの伸びによる残留複屈折が生じるため好ましくない。巻き取り張力は、ラインの途中のテンションコントロールにより検知し、一定の巻き取り張力になるようにコントロールされながら巻き取ることが好ましい。製膜ラインの場所により、フィルム温度に差がある場合には熱膨張により、フィルムの長さが僅かに異なる場合があるため、ニップロール間のドロー比率を調整し、ライン途中でフィルムに規定以上の張力がかからない様にすることが必要である。
巻き取り張力はテンションコントロールの制御により、一定張力で巻き取ることもできるが、巻き取った直径に応じてテーパーをつけ、適正な巻取り張力にすることがより好ましい。一般的には巻き径が大きくなるにつれて張力を少しずつ小さくするが、場合によっては、巻き径が大きくなるにしたがって張力を大きくする方が好ましい場合もある。
好ましい巻き取り張力は1kg/m幅〜50kg/幅、より好ましくは2kg/m幅〜40kg/幅、さらに好ましくは3kg/m幅〜20kg/幅である。巻き取り張力が1kg/m幅より小さい場合には、フィルムを均一に巻き取ることが困難である。逆に、巻き取り張力が50kg/幅を超える場合には、フィルムが堅巻きになってしまい、巻き外観が悪化するのみでなく、フィルムのコブの部分がクリープ現象により延びてフィルムの波うちの原因になったり、あるいはフィルムの伸びによる残留複屈折が生じるため好ましくない。巻き取り張力は、ラインの途中のテンションコントロールにより検知し、一定の巻き取り張力になるようにコントロールされながら巻き取ることが好ましい。製膜ラインの場所により、フィルム温度に差がある場合には熱膨張により、フィルムの長さが僅かに異なる場合があるため、ニップロール間のドロー比率を調整し、ライン途中でフィルムに規定以上の張力がかからない様にすることが必要である。
巻き取り張力はテンションコントロールの制御により、一定張力で巻き取ることもできるが、巻き取った直径に応じてテーパーをつけ、適正な巻取り張力にすることがより好ましい。一般的には巻き径が大きくなるにつれて張力を少しずつ小さくするが、場合によっては、巻き径が大きくなるにしたがって張力を大きくする方が好ましい場合もある。
なお、本発明のノルボルネン樹脂の製膜はノルボルネン樹脂の温度に応じて、前述の製膜方法に従って製膜できる。
《未延伸セルロースアシレートフィルムの物性》
本発明で用いる保護フィルム、特に、第1保護フィルムは、未延伸フィルムであってもよい。以下、本発明で用いる未延伸セルロースアシレートフィルムの好ましい態様について述べる。
まず、未延伸フィルムの残留溶剤は、0.01質量%以下が好ましく、より好ましくは0質量%で偏光板等に加工する際のハンドリング性や偏光板のカール、並びに、生産性の観点から、未延伸フィルムの厚みは30〜250μmが好ましく、より好ましくは35〜200μm、さらに好ましくは35〜150μmである。厚みむらは長手方向、幅方向いずれも0%〜3%が好ましく、より好ましくは0%〜2%である。
特に、薄手のフィルムとするときは、フィルムの厚みは、30〜100μmが好ましく、30〜60μmがさらに好ましい。このような薄手フィルムは、溶融製膜時にダイから出た融体(メルト)がキャストドラム上で冷却固化する際に、キャストドラム側の面からその反体面までフィルム厚み方向に同時に均一に冷却されるため、フィルム内に残留歪が残りにくく経時でのレターデーション変化が発生しにくいという利点がある。一方、厚手フィルムは熱容量の大きなキャストドラム側から反対面に向かい徐冷されるため、キャストドラム側が反体面より熱収縮が大きく、歪が発生し易い。この結果経時でのレターデーション変化が大きくなり易い。
本発明で用いる未延伸セルロースアシレートフィルムは、Re=0〜10nm、Rth=−30〜25nmが好ましく、より好ましくはRe=0〜8nm、Rth=−20〜20nm、さらに好ましくはRe=0〜5nm、Rth=−15〜15nmである。Re、Rthは25℃・相対湿度60%における測定波長590nmの測定値である。ReおよびRthのムラは長手方向、幅方向いずれも0%〜1.5%が好ましく、より好ましくは0%
〜1%である。
25℃・相対湿度10%のReと25℃・相対湿度80%のReとの差の絶対値は10nm以下が好ましく、より好ましくは8nm以下、さらに好ましくは5nm以下である。25℃・相対湿度10%のRthと25℃・相対湿度80%のRthとの差の絶対値は25nm以下が好ましく、より好ましくは20nm以下、さらに好ましくは15nm以下である。
本発明で用いる保護フィルム、特に、第1保護フィルムは、未延伸フィルムであってもよい。以下、本発明で用いる未延伸セルロースアシレートフィルムの好ましい態様について述べる。
まず、未延伸フィルムの残留溶剤は、0.01質量%以下が好ましく、より好ましくは0質量%で偏光板等に加工する際のハンドリング性や偏光板のカール、並びに、生産性の観点から、未延伸フィルムの厚みは30〜250μmが好ましく、より好ましくは35〜200μm、さらに好ましくは35〜150μmである。厚みむらは長手方向、幅方向いずれも0%〜3%が好ましく、より好ましくは0%〜2%である。
特に、薄手のフィルムとするときは、フィルムの厚みは、30〜100μmが好ましく、30〜60μmがさらに好ましい。このような薄手フィルムは、溶融製膜時にダイから出た融体(メルト)がキャストドラム上で冷却固化する際に、キャストドラム側の面からその反体面までフィルム厚み方向に同時に均一に冷却されるため、フィルム内に残留歪が残りにくく経時でのレターデーション変化が発生しにくいという利点がある。一方、厚手フィルムは熱容量の大きなキャストドラム側から反対面に向かい徐冷されるため、キャストドラム側が反体面より熱収縮が大きく、歪が発生し易い。この結果経時でのレターデーション変化が大きくなり易い。
本発明で用いる未延伸セルロースアシレートフィルムは、Re=0〜10nm、Rth=−30〜25nmが好ましく、より好ましくはRe=0〜8nm、Rth=−20〜20nm、さらに好ましくはRe=0〜5nm、Rth=−15〜15nmである。Re、Rthは25℃・相対湿度60%における測定波長590nmの測定値である。ReおよびRthのムラは長手方向、幅方向いずれも0%〜1.5%が好ましく、より好ましくは0%
〜1%である。
25℃・相対湿度10%のReと25℃・相対湿度80%のReとの差の絶対値は10nm以下が好ましく、より好ましくは8nm以下、さらに好ましくは5nm以下である。25℃・相対湿度10%のRthと25℃・相対湿度80%のRthとの差の絶対値は25nm以下が好ましく、より好ましくは20nm以下、さらに好ましくは15nm以下である。
25℃、相対湿度80%での平衡含水率は1〜2.5質量%が好ましく、より好ましくは1.1〜2.4質量%、さらに好ましくは1.2〜2.3質量%である。
本発明の溶融セルロースアシレートフィルムは、波長に対する光学特性の挙動をコントロールすることも可能である。すなわち、波長400nmおよび700nmにおけるそれぞれのRe(400)、Re(700)の差の絶対値が0〜15nmであることが好ましく、Rth(400)、Rth(700)の差の絶対値が0〜35nmであることが好ましい。
即ち、式で表わすと、下記式(A−1)および(A−2)を満たすことが好ましい。
式(A−1) 0≦|Re(700)−Re(400)|≦15nm
式(A−2) 0≦|Rth(700)−Rth(400)|≦35nm
(式中、Re(400)およびRe(700)は、波長400nmおよび700nmにおける面内レターデーションを表し、Rth(400)およびRth(700)は、波長400nmおよび700nmにおける厚さ方向のレターデーションを表す。)
式(A−1) 0≦|Re(700)−Re(400)|≦15nm
式(A−2) 0≦|Rth(700)−Rth(400)|≦35nm
(式中、Re(400)およびRe(700)は、波長400nmおよび700nmにおける面内レターデーションを表し、Rth(400)およびRth(700)は、波長400nmおよび700nmにおける厚さ方向のレターデーションを表す。)
40℃、相対湿度90%における透水率は250g/m2・日〜1200g/m2・日が好ましく、より好ましくは300g/m2・日〜1000g/m2・日である。
全光透過率は90%〜100%が好ましく、より好ましくは91〜100%である。
引張り弾性率は1.0kN/mm2〜3.5kN/mm2が好ましく、より好ましくは1.4kN/mm2〜2.6kN/mm2である。
破断伸度は好ましくは8%〜400%、より好ましくは10%〜300%、さらに好ましくは15%〜200%である。
Tgは95℃〜145℃が好ましく、100〜145℃がより好ましい。80℃1日での熱寸法変化は縦、横両方向とも0%〜±1%が好ましく、さらに好ましくは0%〜±0.3%である。
《延伸と延伸後熱可塑性フィルムの物性》
(延伸)
本発明で用いる保護フィルム、特に、第2保護フィルムは、未延伸フィルムを延伸して、Re、Rthを制御し、光学補償機能を有する位相差フィルムとして使用することもできる。
上述のように製膜した本発明の未延伸フィルムは、縦延伸および/または横延伸してもよい。縦延伸、横延伸はいずれか一方でもよく、両方実施してもよい。また、縦延伸、横延伸は各々1回で行ってもよく、複数回に亘って実施してもよく、同時に縦、横に延伸してもよい。
このような延伸は出口側の周速を速くした2対以上のニップロールを用いて、長手方向に延伸してもよく(縦延伸)、フィルムの両端をチャックで把持しこれを直交方向(長手方向と直角方向)に広げてもよい(横延伸)。また、特開2000−37772号公報、特開2001−113591号公報、特開2002−103445号公報等に記載の手法を採用して同時2軸延伸法を用いてもよい。
また、本明細書における延伸倍率は、以下の式を用いて求めたものである。
延伸倍率(%)=100×{(延伸後の長さ)−(延伸前の長さ)}/(延伸前の長さ)
(延伸)
本発明で用いる保護フィルム、特に、第2保護フィルムは、未延伸フィルムを延伸して、Re、Rthを制御し、光学補償機能を有する位相差フィルムとして使用することもできる。
上述のように製膜した本発明の未延伸フィルムは、縦延伸および/または横延伸してもよい。縦延伸、横延伸はいずれか一方でもよく、両方実施してもよい。また、縦延伸、横延伸は各々1回で行ってもよく、複数回に亘って実施してもよく、同時に縦、横に延伸してもよい。
このような延伸は出口側の周速を速くした2対以上のニップロールを用いて、長手方向に延伸してもよく(縦延伸)、フィルムの両端をチャックで把持しこれを直交方向(長手方向と直角方向)に広げてもよい(横延伸)。また、特開2000−37772号公報、特開2001−113591号公報、特開2002−103445号公報等に記載の手法を採用して同時2軸延伸法を用いてもよい。
また、本明細書における延伸倍率は、以下の式を用いて求めたものである。
延伸倍率(%)=100×{(延伸後の長さ)−(延伸前の長さ)}/(延伸前の長さ)
このような延伸は、出口側の周速を速くした2対以上のニップロールを用いて、長手方向に延伸してもよく(縦延伸)、フィルムの両端をチャックで把持しこれを直交方向(長手方向と直角方向)に広げてもよい(横延伸)。また、特開2000−37772号公報、特開2001−113591号公報、特開2002−103445号公報に記載の同時2軸延伸法を用いてもよい。
具体的には下記のような延伸法を用いるのが好ましい。
(1)縦延伸
縦延伸は、2対のニップロールを設置し、この間を加熱しながら出口側のニップロールの周速を入口側のニップロールの周速より速くすることで達成できる。この際、ニップロール間の間隔(L)と延伸前のフィルム幅(W)を変えることで厚み方向のレターデーション(Rth)の発現性を変えることができる。L/W(縦横比と称する)が2を超え50以下(長スパン延伸)ではRthを小さくでき、縦横比が0.01〜0.3(短スパン延伸)ではRthを大きくできる。これらを目的(Rthの目標値)に応じて適宜使用する。以下に詳細を説明する。
(1)縦延伸
縦延伸は、2対のニップロールを設置し、この間を加熱しながら出口側のニップロールの周速を入口側のニップロールの周速より速くすることで達成できる。この際、ニップロール間の間隔(L)と延伸前のフィルム幅(W)を変えることで厚み方向のレターデーション(Rth)の発現性を変えることができる。L/W(縦横比と称する)が2を超え50以下(長スパン延伸)ではRthを小さくでき、縦横比が0.01〜0.3(短スパン延伸)ではRthを大きくできる。これらを目的(Rthの目標値)に応じて適宜使用する。以下に詳細を説明する。
(1−1)長スパン延伸
延伸に伴いフィルムは伸張されるが、この時フィルムは体積変化を小さくしようと厚み、幅を減少させる。このときニップロールとフィルム間の摩擦により幅方向の収縮が制限される。このためニップロール間隔を大きくすると幅方向に収縮しやすくなり厚み減少を抑制できる。厚み減少が大きいとフィルムが厚み方向に圧縮されたことと同じ効果があり、フィルム面内に分子配向が進みRthが大きくなり易い。縦横比が大きく厚み減少が少ないとこの逆でRthは発現し難く低いRthを実現できる。
さらに縦横比が長いと幅方向の均一性を向上することができる。これは以下の理由による。
・縦延伸に伴いフィルムは幅方向に収縮しようとする。幅方向中央部では、その両側も幅方向に収縮しようとするため、綱引き状態となり自由に収縮できない。
・一方、フィルム幅方向端部は片側としか綱引き状態とならず、比較的自由に収縮できる。
・この両端と中央部の延伸に伴う収縮挙動の差が幅方向の延伸ムラとなる。
このような両端と中央部の不均一性により、幅方向のレターデーションむら、軸ズレ(遅相軸の配向角分布)が発生する。これに対し、長スパン延伸は長い2本のニップロール間でゆっくり延伸されるため、延伸中にこれらの不均一性の均一化(分子配向が均一になる)が進行する。これに対し、通常の縦延伸(縦横比=0.3を超え2未満)では、このような均一化は発生しない。
延伸に伴いフィルムは伸張されるが、この時フィルムは体積変化を小さくしようと厚み、幅を減少させる。このときニップロールとフィルム間の摩擦により幅方向の収縮が制限される。このためニップロール間隔を大きくすると幅方向に収縮しやすくなり厚み減少を抑制できる。厚み減少が大きいとフィルムが厚み方向に圧縮されたことと同じ効果があり、フィルム面内に分子配向が進みRthが大きくなり易い。縦横比が大きく厚み減少が少ないとこの逆でRthは発現し難く低いRthを実現できる。
さらに縦横比が長いと幅方向の均一性を向上することができる。これは以下の理由による。
・縦延伸に伴いフィルムは幅方向に収縮しようとする。幅方向中央部では、その両側も幅方向に収縮しようとするため、綱引き状態となり自由に収縮できない。
・一方、フィルム幅方向端部は片側としか綱引き状態とならず、比較的自由に収縮できる。
・この両端と中央部の延伸に伴う収縮挙動の差が幅方向の延伸ムラとなる。
このような両端と中央部の不均一性により、幅方向のレターデーションむら、軸ズレ(遅相軸の配向角分布)が発生する。これに対し、長スパン延伸は長い2本のニップロール間でゆっくり延伸されるため、延伸中にこれらの不均一性の均一化(分子配向が均一になる)が進行する。これに対し、通常の縦延伸(縦横比=0.3を超え2未満)では、このような均一化は発生しない。
縦横比は、2を越え50以下が好ましく、3〜40がより好ましく、4〜20がさらに好ましい。延伸温度は、好ましくは(Tg−5℃)〜(Tg+100)℃であり、より好ましくは(Tg)〜(Tg+50)℃であり、さらに好ましくは(Tg+5)〜(Tg+30)℃である。延伸倍率は、好ましくは1.05〜3倍であり、より好ましくは1.05〜1.7倍であり、さらに好ましくは1.05〜1.4倍である。このような長スパン延伸は3対以上ニップロールで多段延伸しても良く、多段のうち最も長い縦横比が上記範囲に入っていればよい。
このような長スパン延伸は所定の距離離した2対のニップロールの間でフィルムを加熱して延伸すればよく、加熱方法はヒーター加熱法(赤外線ヒーター、ハロゲンヒーター、パネルヒーター等をフィルム上や下に設置し輻射熱で加熱)でも良く、ゾーン加熱法(熱風等を吹き込み所定の温度に調温したゾーン内で加熱)でもよい。本発明では延伸温度の均一性の観点からゾーン加熱法が好ましい。この時、ニップロールは延伸ゾーン内に設置してもよく、ゾーンの外に出してもよいが、フィルムとニップロールの粘着を防止するためにはゾーンの外に出すのが好ましい。このような延伸の前にフィルムを予熱することも好ましく、この場合の予熱温度は、(Tg−80℃)〜(Tg+100℃)が好ましい。
このような長スパン延伸は所定の距離離した2対のニップロールの間でフィルムを加熱して延伸すればよく、加熱方法はヒーター加熱法(赤外線ヒーター、ハロゲンヒーター、パネルヒーター等をフィルム上や下に設置し輻射熱で加熱)でも良く、ゾーン加熱法(熱風等を吹き込み所定の温度に調温したゾーン内で加熱)でもよい。本発明では延伸温度の均一性の観点からゾーン加熱法が好ましい。この時、ニップロールは延伸ゾーン内に設置してもよく、ゾーンの外に出してもよいが、フィルムとニップロールの粘着を防止するためにはゾーンの外に出すのが好ましい。このような延伸の前にフィルムを予熱することも好ましく、この場合の予熱温度は、(Tg−80℃)〜(Tg+100℃)が好ましい。
このような延伸により、Re値が、好ましくは0〜200nmの、より好ましくは10〜200nmの、さらに好ましくは15nm〜100nmのフィルムが得られる。また、このような延伸により、Rth値が、好ましくは30〜500nmの、より好ましくは50〜400nmの、さらに好ましくは70〜350nmのフィルムが得られる。この延伸法により、RthとReの比(Rth/Re)を、例えば、0.4〜0.6、好ましくは0.45〜0.55とすることができる。さらに、このような延伸により、Re値およびRth値の変動がいずれも、例えば5%以下、好ましくは4%以下、より好ましくは3%以下にすることができる。
このような延伸により、延伸前後のフィルム幅の比(延伸後のフィルム幅/延伸前のフィルム幅)は、例えば0.5〜0.9、好ましくは0.6〜0.85、より好ましくは0.65〜0.83とすることができる。
このような延伸により、延伸前後のフィルム幅の比(延伸後のフィルム幅/延伸前のフィルム幅)は、例えば0.5〜0.9、好ましくは0.6〜0.85、より好ましくは0.65〜0.83とすることができる。
(1−2)短スパン延伸
縦横比(L/W)を、例えば、0.01を越え0.3未満、好ましくは0.03〜0.25、より好ましくは0.05〜0.2で縦延伸(短スパン延伸)を行う。このような範囲の縦横比(L/W)で延伸を行うことで、ネックイン(延伸に伴う延伸と直行する方向の収縮)を小さくすることができる。延伸方向の伸張を補うため幅、厚みが減少するが、このような短スパン延伸では幅収縮が抑制され厚み減少が優先的に進む。この結果、厚み方向に圧縮されたようになり、厚み方向の配向(面配向)が進む。この結果、厚み方向の異方性の尺度であるRth値が増大し易い。一方、従来は縦横比(L/W)が1前後(0.7〜1.5)で行われるのが一般的であった。これは、通常ニップロール間に加熱用ヒーターを設置して延伸するが、L/Wが大きくなりすぎるとヒーターでフィルムを均一に加熱できず、延伸むらが発生し易く、L/Wが小さすぎるとヒーターが設置しにくく加熱が十分に行えないためである。
上述の短スパン延伸は、2対以上のニップロール間で搬送速度を変えることにより実施できるが、通常のロール配置(図3)と異なり、2対のニップロールを斜めに(前後のニップロールの回転軸を上下にずらす)配置することで達成できる(図5)。これに伴いニップロール間に加熱用ヒーターは設置できないため、ニップロール中に熱媒を流しフィルムを昇温することが好ましい。さらに、入口側ニップロールの前に内部に熱媒を流した予熱ロールを設け、フィルムを延伸前に加熱することも好ましい。
延伸温度は、好ましくは、(Tg-5℃)〜(Tg+100)℃、より好ましくは(Tg)〜(Tg+50)℃、さらに好ましくは(Tg+5)〜(Tg+30)℃であり、好ましい予熱温度はTg−80℃〜Tg+100℃である。
縦横比(L/W)を、例えば、0.01を越え0.3未満、好ましくは0.03〜0.25、より好ましくは0.05〜0.2で縦延伸(短スパン延伸)を行う。このような範囲の縦横比(L/W)で延伸を行うことで、ネックイン(延伸に伴う延伸と直行する方向の収縮)を小さくすることができる。延伸方向の伸張を補うため幅、厚みが減少するが、このような短スパン延伸では幅収縮が抑制され厚み減少が優先的に進む。この結果、厚み方向に圧縮されたようになり、厚み方向の配向(面配向)が進む。この結果、厚み方向の異方性の尺度であるRth値が増大し易い。一方、従来は縦横比(L/W)が1前後(0.7〜1.5)で行われるのが一般的であった。これは、通常ニップロール間に加熱用ヒーターを設置して延伸するが、L/Wが大きくなりすぎるとヒーターでフィルムを均一に加熱できず、延伸むらが発生し易く、L/Wが小さすぎるとヒーターが設置しにくく加熱が十分に行えないためである。
上述の短スパン延伸は、2対以上のニップロール間で搬送速度を変えることにより実施できるが、通常のロール配置(図3)と異なり、2対のニップロールを斜めに(前後のニップロールの回転軸を上下にずらす)配置することで達成できる(図5)。これに伴いニップロール間に加熱用ヒーターは設置できないため、ニップロール中に熱媒を流しフィルムを昇温することが好ましい。さらに、入口側ニップロールの前に内部に熱媒を流した予熱ロールを設け、フィルムを延伸前に加熱することも好ましい。
延伸温度は、好ましくは、(Tg-5℃)〜(Tg+100)℃、より好ましくは(Tg)〜(Tg+50)℃、さらに好ましくは(Tg+5)〜(Tg+30)℃であり、好ましい予熱温度はTg−80℃〜Tg+100℃である。
ここで、長スパン延伸および短スパン延伸ついて詳細に説明する。
図2は、長スパン延伸を行う場合の、熱可塑性フィルムを溶融製膜で製造する場合のフィルム製造装置10の構成概略図である。
フィルム製造装置10は、液晶表示装置等に使用できる熱可塑性フィルムFを製造する装置である。熱可塑性フィルムFの原材料であるペレット状のセルロースアシレート樹脂またはシクロオレフィン樹脂を乾燥機12に導入して乾燥させた後、このペレットを押出機14によって押し出し、ギアポンプ16によりフィルタ18に供給する。次いで、フィルタ18により異物が濾過され、ダイ20から押し出される。その後、キャストドラム28とタッチロール24で挟まれ、キャストドラム28とロール26の間を通過して固化し、所定の表面粗さの未延伸フィルムFaが形成される。そして、この未延伸フィルムFaが長スパン延伸を行う縦延伸部30に供給される。
縦延伸部30では、未延伸フィルムFaが入口側ニップロール32及び出口側ニップローラ34間で搬送方向に延伸され、縦延伸フィルムFbとされる。なお、図3は、縦延伸部30の斜視説明図であり、縦延伸の縦/横比(L/W)は、入口側ニップロール32及び出口側ニップローラ34間の距離Lと、入口側ニップロール32及び出口側ニップローラ34の長さ方向の幅Wとによって規定される。次いで、縦延伸フィルムFbは、予熱部36を通過することで所定の予熱温度に調整された後、横延伸部42に供給される。
横延伸部42では、縦延伸フィルムFbが搬送方向と直交する幅方向に延伸され、横延伸フィルムFcとされる。そして、横延伸フィルムFcは、熱固定部44に供給され、巻取部46によって巻き取られることで、配向角、レターデーションが調整された最終製品である熱可塑性フィルムFが製造される。なお、横延伸フィルムFcには熱固定部44を通過した後、さらに熱緩和処理を施してもよい。
図2は、長スパン延伸を行う場合の、熱可塑性フィルムを溶融製膜で製造する場合のフィルム製造装置10の構成概略図である。
フィルム製造装置10は、液晶表示装置等に使用できる熱可塑性フィルムFを製造する装置である。熱可塑性フィルムFの原材料であるペレット状のセルロースアシレート樹脂またはシクロオレフィン樹脂を乾燥機12に導入して乾燥させた後、このペレットを押出機14によって押し出し、ギアポンプ16によりフィルタ18に供給する。次いで、フィルタ18により異物が濾過され、ダイ20から押し出される。その後、キャストドラム28とタッチロール24で挟まれ、キャストドラム28とロール26の間を通過して固化し、所定の表面粗さの未延伸フィルムFaが形成される。そして、この未延伸フィルムFaが長スパン延伸を行う縦延伸部30に供給される。
縦延伸部30では、未延伸フィルムFaが入口側ニップロール32及び出口側ニップローラ34間で搬送方向に延伸され、縦延伸フィルムFbとされる。なお、図3は、縦延伸部30の斜視説明図であり、縦延伸の縦/横比(L/W)は、入口側ニップロール32及び出口側ニップローラ34間の距離Lと、入口側ニップロール32及び出口側ニップローラ34の長さ方向の幅Wとによって規定される。次いで、縦延伸フィルムFbは、予熱部36を通過することで所定の予熱温度に調整された後、横延伸部42に供給される。
横延伸部42では、縦延伸フィルムFbが搬送方向と直交する幅方向に延伸され、横延伸フィルムFcとされる。そして、横延伸フィルムFcは、熱固定部44に供給され、巻取部46によって巻き取られることで、配向角、レターデーションが調整された最終製品である熱可塑性フィルムFが製造される。なお、横延伸フィルムFcには熱固定部44を通過した後、さらに熱緩和処理を施してもよい。
一方、図4は、図2および図3に示す長スパン延伸を行う縦延伸部30に代えて、短スパン延伸を行う縦延伸部30aとしたフィルム製造装置10aの概略構成図である。
このフィルム製造装置10aでは、未延伸フィルムFaが予熱ロール33、35によって所定の温度まで予熱された後、二組のニップロール37、39間に供給されて縦延伸が行われる。この場合、ニップロール37、39は、未延伸フィルムFaの搬送方向に近接して配置されるとともに、上下方向に所定距離だけ高さが異なるように配置されている。ニップロール37、39をこのように配置することにより、縦延伸部30aにおける未延伸フィルムFaの搬送距離を確保できるとともに、縦延伸部30aの前後に配置される機構間の距離を短縮して、フィルム製造装置10aの小型化を図ることができる。
なお、図5は、縦延伸部30aの斜視説明図であり、縦延伸の縦/横比(L/W)は、ニップロール37、39によってニップされる未延伸フィルムFaの搬送方向の距離Lと、ニップロール37、39の長さ方向の幅Wとによって規定される。
このフィルム製造装置10aでは、未延伸フィルムFaが予熱ロール33、35によって所定の温度まで予熱された後、二組のニップロール37、39間に供給されて縦延伸が行われる。この場合、ニップロール37、39は、未延伸フィルムFaの搬送方向に近接して配置されるとともに、上下方向に所定距離だけ高さが異なるように配置されている。ニップロール37、39をこのように配置することにより、縦延伸部30aにおける未延伸フィルムFaの搬送距離を確保できるとともに、縦延伸部30aの前後に配置される機構間の距離を短縮して、フィルム製造装置10aの小型化を図ることができる。
なお、図5は、縦延伸部30aの斜視説明図であり、縦延伸の縦/横比(L/W)は、ニップロール37、39によってニップされる未延伸フィルムFaの搬送方向の距離Lと、ニップロール37、39の長さ方向の幅Wとによって規定される。
(2)横延伸
縦延伸と横延伸を組み合わせることで、ReおよびRthを調整できる。縦延伸および横延伸のいずれか1軸延伸のみでもよいが、両方向の延伸を組み合わせることにより、延伸方向の配向が進みReの絶対値が増加し過ぎるのを調整しやすい。また、縦延伸と横延伸を組み合わせることで縦方向の配向と横方向の配向が相殺されReを小さくできる。さらに、縦および横の両方向に伸張されるため、厚み減少が大きくなり面配向が進みRthを大きくすることができる。
縦延伸および横延伸は、どちらを先に実施してもよく、同時に延伸しても良いが、より好ましいのは縦延伸後に横延伸を行う方法である。これにより設備をコンパクトにすることができる。縦延伸および横延伸は各々独立に実施しても、連続して実施しても良いが、連続して実施することがより好ましい。
横延伸は、例えば、テンターを用い実施することができる。即ちフィルムの幅方向の両端部をクリップで把持し、横方向に拡幅することで延伸する。この時、テンター内に所望の温度の風を送ることで延伸温度を制御できる。延伸温度は、(Tg−10)℃〜(Tg+60)℃が好ましく、(Tg−5)℃〜(Tg+45)℃がより好ましく、(Tg)〜(Tg+30)℃がさらに好ましい。好ましい延伸倍率は1.01倍〜4倍、より好ましく1.03倍〜3.5倍、さらに好ましくは1.05倍〜2.5倍である。横延伸と縦延伸の倍率比(横延伸倍率/縦延伸倍率)は、1.1〜100若しくは0.9〜0.01が好ましく、より好ましく2〜60若しくは0.5〜0.017、さらに好ましくは4〜40若しくは0.25〜0.025である。
縦延伸と横延伸を組み合わせることで、ReおよびRthを調整できる。縦延伸および横延伸のいずれか1軸延伸のみでもよいが、両方向の延伸を組み合わせることにより、延伸方向の配向が進みReの絶対値が増加し過ぎるのを調整しやすい。また、縦延伸と横延伸を組み合わせることで縦方向の配向と横方向の配向が相殺されReを小さくできる。さらに、縦および横の両方向に伸張されるため、厚み減少が大きくなり面配向が進みRthを大きくすることができる。
縦延伸および横延伸は、どちらを先に実施してもよく、同時に延伸しても良いが、より好ましいのは縦延伸後に横延伸を行う方法である。これにより設備をコンパクトにすることができる。縦延伸および横延伸は各々独立に実施しても、連続して実施しても良いが、連続して実施することがより好ましい。
横延伸は、例えば、テンターを用い実施することができる。即ちフィルムの幅方向の両端部をクリップで把持し、横方向に拡幅することで延伸する。この時、テンター内に所望の温度の風を送ることで延伸温度を制御できる。延伸温度は、(Tg−10)℃〜(Tg+60)℃が好ましく、(Tg−5)℃〜(Tg+45)℃がより好ましく、(Tg)〜(Tg+30)℃がさらに好ましい。好ましい延伸倍率は1.01倍〜4倍、より好ましく1.03倍〜3.5倍、さらに好ましくは1.05倍〜2.5倍である。横延伸と縦延伸の倍率比(横延伸倍率/縦延伸倍率)は、1.1〜100若しくは0.9〜0.01が好ましく、より好ましく2〜60若しくは0.5〜0.017、さらに好ましくは4〜40若しくは0.25〜0.025である。
このような延伸の前に予熱、および、延伸の後に熱処理を行うことができる。このような手段を採用することにより、延伸後のReおよびRth分布を小さくし、ボーイングに伴う配向角のばらつきを小さくできる。予熱および熱処理はどちらか一方であってもよいが、両方行うのがより好ましい。これらの予熱、熱処理はクリップで把持して行うのが好ましく、即ち延伸と連続して行うのが好ましい。
予熱は、延伸温度より、好ましくは1℃〜50℃、より好ましく2℃〜40℃、さらに好ましくは3℃〜30℃高くする。予熱時間は、好ましくは1秒〜10分であり、より好ましくは5秒〜4分であり、さらに好ましくは10秒〜2分である。
熱処理は、延伸温度より、好ましくは1℃〜50℃、より好ましく2℃〜40℃、さらに好ましくは3℃〜30℃低くする。さらに好ましくは延伸温度以下かつTg以下にするのが好ましい。予熱時間は、好ましくは1秒〜10分であり、より好ましくは5秒〜4分であり、さらに好ましくは10秒〜2分である。
このような予熱、熱処理により配向角やReおよびRthのバラツキを小さくできるのは下記理由による。(図4)
・フィルムは幅方向に延伸され、直行方向(長手方向)に細くなろうとする(ネックイン)。
・このため横延伸前後のフィルムが引っ張られ応力が発生する。しかし幅方向両端はチャックで固定されており応力により変形を受けにくく、幅方向の中央部は変形を受け易い。この結果、ネックインによる応力は弓(bow)状に変形しボーイングが発生する。これにより面内のReおよびRthむらや配向軸の分布が発生する。
・これを抑制するために、予熱側(延伸前)の温度を高くし、熱処理(延伸後)の温度を低くすると、ネックインはより弾性率の低い高温側(予熱)で発生し、熱処理(延伸後)では発生しにくくなる。即ち、熱固定を行わない場合には、図6に示すように、横延伸後のフィルムFの横延伸ゾーン出口付近で、搬送方向上流側に凸なボーイングが発生するが、本発明では、横延伸部42の直後の熱固定部44において熱固定を行うことで、図7に示すように、搬送方向上流側に凸なボーイングの発生が抑制できる。また、横延伸部42の直前の予熱部36において予熱を行った場合には、横延伸部42の入口付近で搬送方向下流側に樹脂の分布が広がり易く、均一な横延伸が可能になり、横延伸部42の出口付近で搬送方向上流側に凸なボーイングが発生し難くなる。この結果、延伸後のボーイングを抑制できる。
予熱は、延伸温度より、好ましくは1℃〜50℃、より好ましく2℃〜40℃、さらに好ましくは3℃〜30℃高くする。予熱時間は、好ましくは1秒〜10分であり、より好ましくは5秒〜4分であり、さらに好ましくは10秒〜2分である。
熱処理は、延伸温度より、好ましくは1℃〜50℃、より好ましく2℃〜40℃、さらに好ましくは3℃〜30℃低くする。さらに好ましくは延伸温度以下かつTg以下にするのが好ましい。予熱時間は、好ましくは1秒〜10分であり、より好ましくは5秒〜4分であり、さらに好ましくは10秒〜2分である。
このような予熱、熱処理により配向角やReおよびRthのバラツキを小さくできるのは下記理由による。(図4)
・フィルムは幅方向に延伸され、直行方向(長手方向)に細くなろうとする(ネックイン)。
・このため横延伸前後のフィルムが引っ張られ応力が発生する。しかし幅方向両端はチャックで固定されており応力により変形を受けにくく、幅方向の中央部は変形を受け易い。この結果、ネックインによる応力は弓(bow)状に変形しボーイングが発生する。これにより面内のReおよびRthむらや配向軸の分布が発生する。
・これを抑制するために、予熱側(延伸前)の温度を高くし、熱処理(延伸後)の温度を低くすると、ネックインはより弾性率の低い高温側(予熱)で発生し、熱処理(延伸後)では発生しにくくなる。即ち、熱固定を行わない場合には、図6に示すように、横延伸後のフィルムFの横延伸ゾーン出口付近で、搬送方向上流側に凸なボーイングが発生するが、本発明では、横延伸部42の直後の熱固定部44において熱固定を行うことで、図7に示すように、搬送方向上流側に凸なボーイングの発生が抑制できる。また、横延伸部42の直前の予熱部36において予熱を行った場合には、横延伸部42の入口付近で搬送方向下流側に樹脂の分布が広がり易く、均一な横延伸が可能になり、横延伸部42の出口付近で搬送方向上流側に凸なボーイングが発生し難くなる。この結果、延伸後のボーイングを抑制できる。
このような延伸によりさらに、Re、Rthの幅方向、長手方向の場所による変動をいずれも好ましくは5%以下、より好ましくは4%以下、さらに好ましくは3%以下にする。さらに、配向角を90°±5°以下または0°±5°以下とすることが好ましく、90°±3°以下または0°±3°以下とすることがより好ましく、90°±1°以下または0°±1°以下とすることがさらに好ましい。
(3)緩和
さらにこれらの延伸の後に緩和処理を行うことで寸法安定性を改良できる。熱緩和は縦延伸後、横延伸後のいずれか、あるいは両方で行うことが好ましく、より好ましく横延伸後である。緩和処理は延伸後に連続してオンラインで行ってもよく、延伸後巻き取った後、オフラインで行ってもよい。
熱緩和は、好ましくは(Tg−50)℃〜(Tg+30)℃、より好ましく(Tg−30)℃〜(Tg+20)℃、さらに好ましくは(Tg−15)℃〜(Tg+10)℃で、好ましくは1秒〜10分、より好ましくは5秒〜4分、さらに好ましくは10秒〜2分、好ましくは0.1kg/m〜20kg/m、より好ましく1kg/m〜16kg/m、さらに好ましくは2kg/m〜12kg/mの張力で搬送しながら実施する。
さらにこれらの延伸の後に緩和処理を行うことで寸法安定性を改良できる。熱緩和は縦延伸後、横延伸後のいずれか、あるいは両方で行うことが好ましく、より好ましく横延伸後である。緩和処理は延伸後に連続してオンラインで行ってもよく、延伸後巻き取った後、オフラインで行ってもよい。
熱緩和は、好ましくは(Tg−50)℃〜(Tg+30)℃、より好ましく(Tg−30)℃〜(Tg+20)℃、さらに好ましくは(Tg−15)℃〜(Tg+10)℃で、好ましくは1秒〜10分、より好ましくは5秒〜4分、さらに好ましくは10秒〜2分、好ましくは0.1kg/m〜20kg/m、より好ましく1kg/m〜16kg/m、さらに好ましくは2kg/m〜12kg/mの張力で搬送しながら実施する。
延伸後の熱可塑性フィルムのRe、Rthは下式を満足することが好ましい。
|Rth|≧Re
200≧Re≧0
300≧Rth≧−100
|Rth|≧Re
200≧Re≧0
300≧Rth≧−100
延伸後の熱可塑性フィルムのRe、Rthは下式を満足することがより好ましい。
|Rth|≧Re×1.2
150≧Re≧20
250≧Rth≧−100
|Rth|≧Re×1.2
150≧Re≧20
250≧Rth≧−100
また製膜方向(長手方向)と遅相軸とのなす角度θは、縦延伸の場合は、0±3°が好ましく、より好ましくは0±1°である。横延伸の場合は、90±3°あるいは−90±3°が好ましく、より好ましくは90±1°あるいは−90±1°である。
延伸後の熱可塑性フィルムの厚みは15μm〜200μmが好ましく、より好ましくは30μm〜150μm、さらに好ましくは30μm〜120μmである。薄手フィルムを用いることでよりフィルム内に残留歪が残りにくく経時でのレターデーション変化が発生しにくい。これは、延伸後に冷却する際、厚みが厚いと表面に比べ内部の冷却が遅れ、熱収縮量の差に起因する残留歪が発生し易いためである。
厚みムラは長手方向、幅方向いずれも0〜5μmが好ましく、より好ましくは0〜2μm、さらに好ましくは0〜1μmである。
厚みムラは長手方向、幅方向いずれも0〜5μmが好ましく、より好ましくは0〜2μm、さらに好ましくは0〜1μmである。
延伸セルロースアシレートフィルムの物性は以下の範囲が好ましい。
引張り弾性率は1.0kN/mm2以上3.0kN/mm2未満が好ましく、より好ましくは1.3kN/mm2〜2.6kN/mm2である。破断伸度は3%〜200%が好ましく、より好ましくは8%〜150%である。80℃に1日静置した後の熱寸法変化は縦、横両方向とも0%〜±1%が好ましく、さらに好ましくは0%〜±0.3%である。
引張り弾性率は1.0kN/mm2以上3.0kN/mm2未満が好ましく、より好ましくは1.3kN/mm2〜2.6kN/mm2である。破断伸度は3%〜200%が好ましく、より好ましくは8%〜150%である。80℃に1日静置した後の熱寸法変化は縦、横両方向とも0%〜±1%が好ましく、さらに好ましくは0%〜±0.3%である。
《セルロースアシレートフィルムに対する処理》
次に、本発明のセルロースアシレートフィルムに対して行うことができる処理について、好ましい態様を参照しながら説明する。
次に、本発明のセルロースアシレートフィルムに対して行うことができる処理について、好ましい態様を参照しながら説明する。
(表面処理)
セルロースアシレートフィルムは、場合により表面処理を行うことによって、セルロースアシレートフィルムと各機能層(例えば、下塗層およびバック層)との接着の向上を達成することができる。例えばグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸またはアルカリ処理を用いることができる。ここでいうグロー放電処理とは、10-3〜20Torrの低圧ガス下でおこる低温プラズマでもよいし、さらにまた大気圧下でのプラズマ処理でもよい。プラズマ励起性気体とは、上記のような条件においてプラズマ励起される気体をいい、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメタンの様なフロン類およびそれらの混合物などが挙げられる。これらについては、詳細が発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)30頁〜32頁に詳細に記載されている。
セルロースアシレートフィルムは、場合により表面処理を行うことによって、セルロースアシレートフィルムと各機能層(例えば、下塗層およびバック層)との接着の向上を達成することができる。例えばグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸またはアルカリ処理を用いることができる。ここでいうグロー放電処理とは、10-3〜20Torrの低圧ガス下でおこる低温プラズマでもよいし、さらにまた大気圧下でのプラズマ処理でもよい。プラズマ励起性気体とは、上記のような条件においてプラズマ励起される気体をいい、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメタンの様なフロン類およびそれらの混合物などが挙げられる。これらについては、詳細が発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)30頁〜32頁に詳細に記載されている。
アルカリ鹸化処理は、鹸化液に浸漬してもよく、鹸化液を塗布してもよい。浸漬法の場合は、NaOHやKOH等のpH10〜14の水溶液を20℃〜80℃に加温した槽を0.1分〜10分通過させたあと、中和、水洗、乾燥することで達成できる。
塗布方法の場合、ディップコーティング法、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、バーコーティング法およびE型塗布法を用いることができる。アルカリ鹸化処理塗布液の溶媒は、鹸化液の透明支持体に対して塗布するために濡れ性がよく、また鹸化液溶媒によって透明支持体表面に凹凸を形成させずに、面状を良好なまま保つ溶媒を選択することが好ましい。具体的には、アルコール系溶媒が好ましく、イソプロピルアルコールが特に好ましい。また、界面活性剤の水溶液を溶媒として使用することもできる。アルカリ鹸化塗布液のアルカリは、上記溶媒に溶解するアルカリが好ましく、KOH、NaOHがさらに好ましい。鹸化塗布液のpHは10以上が好ましく、12以上がさらに好ましい。アルカリ鹸化時の反応条件は、室温で1秒〜5分が好ましく、5秒〜5分がさらに好ましく、20秒〜3分が特に好ましい。アルカリ鹸化反応後、鹸化液塗布面を水洗あるいは酸で洗浄したあと水洗することが好ましい。また、塗布式鹸化処理と後述の配向膜解塗設を、連続して行うことができ、工程数を減少できる。これらの鹸化方法は、具体的には、例えば、特開2002−82226号公報、国際公開第02/46809号パンフレットに記載されている。
機能層との接着のため下塗り層を設けることも好ましい。この層は上記表面処理をした後、塗設してもよく、表面処理なしで塗設してもよい。下塗層についての詳細は、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)32頁に記載されている。
これらの表面処理、下塗り工程は、製膜工程の最後に組み込むこともでき、単独で実施することもでき、後述の機能層付与工程の中で実施することもできる。
(1)偏光板の作製
(偏光子)
本発明の偏光子は、ポリビニルアルコール(PVA)と二色性分子から構成することが好ましいが、特開平11−248937号公報に記載されているようにPVAやポリ塩化ビニルを脱水、脱塩素することによりポリエン構造を生成し、これを配向させたポリビニレン系偏光子も使用することができる。また、Optiva Inc.に代表される塗布型偏光子も利用できる。
(偏光子)
本発明の偏光子は、ポリビニルアルコール(PVA)と二色性分子から構成することが好ましいが、特開平11−248937号公報に記載されているようにPVAやポリ塩化ビニルを脱水、脱塩素することによりポリエン構造を生成し、これを配向させたポリビニレン系偏光子も使用することができる。また、Optiva Inc.に代表される塗布型偏光子も利用できる。
PVAは、ポリ酢酸ビニルをケン化したポリマー素材であるが、例えば不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、オレフィン類、ビニルエーテル類のような酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有しても構わない。また、アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等を含有する変性PVAも用いることができる。
PVAのケン化度は特に限定されないが、溶解性等の観点から80〜100mol%が好ましく、90〜100mol%が特に好ましい。またPVAの重合度は特に限定されないが、1,000〜10,000が好ましく、1500〜5000が特に好ましい。 PVAのシンジオタクティシティーは特許2978219号公報に記載されているように耐久性を改良するため55%以上が好ましいが、特許第3317494号公報に記載されている45〜52.5%も好ましく用いることができる。
PVAはフィルム化した後、二色性分子を導入して染色、延伸することによって偏光子を得られる。詳細な偏光子作製方法は特開2005−128520号公報の〔0008〕〜〔0020〕、特開2005−266222号公報の〔0007〕〜〔0013〕、特開2005−138375号公報の〔0075〕〜〔0082〕、特開2006−2026号公報の〔0138〕〜〔0141〕、特開2006−45500号公報の〔0099〕〜〔0108〕に記載するものが好ましく用いることができる。
(偏光板)
本発明において偏光子とセルロースアシレート保護フィルムとの接着処理は、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤などを介して行うことができる。特に、ポリビニルアルコール系フィルムとの接着性が最も良好である点で、ポリビニルアルコール系接着剤を用いることが好ましい。かかる接着層は、水溶液の塗布乾燥層などとして形成しうるが、その水溶液の調製に際しては必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することができる。詳細な偏光板の作製方法および偏光板特性は特開2005−138375号公報の〔0083〕〜〔0113〕、特開2006−2026の〔0142〕〜〔0145〕、特開2006−45500の〔0109〕〜〔0111〕に記載するものが好ましく用いることができる。
本発明において偏光子とセルロースアシレート保護フィルムとの接着処理は、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤などを介して行うことができる。特に、ポリビニルアルコール系フィルムとの接着性が最も良好である点で、ポリビニルアルコール系接着剤を用いることが好ましい。かかる接着層は、水溶液の塗布乾燥層などとして形成しうるが、その水溶液の調製に際しては必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することができる。詳細な偏光板の作製方法および偏光板特性は特開2005−138375号公報の〔0083〕〜〔0113〕、特開2006−2026の〔0142〕〜〔0145〕、特開2006−45500の〔0109〕〜〔0111〕に記載するものが好ましく用いることができる。
一般に液晶表示装置は、二枚の偏光板の間に液晶セルが設けられ、また、一般に液晶セルは、2枚の基板の間に液晶注入される。本発明の偏光板は、二枚の偏光板を直交する際に、偏光板の少なくとも一方は、第2保護フィルムが内側(液晶セル側)に配置する。本発明の偏光板を用いることにより、液晶表示装置の視野角依存性、経時変化、黒表示時の光漏れおよび色味変化をより改善できる。
また、液晶セルの上面(視認側)に配置する上偏光板の第1保護フィルムが本発明の溶融製膜される透明セルロースアシレートフィルム、または溶液流延製膜したトリアセチルセルロースフィルムから選ばれ、表面にハードコート層、防眩層、反射防止層の少なくとも一層を設け、偏光板の第1保護フィルムとして視認側配置することが好ましく用いられる。液晶セルの下面(奥側)に配置する下偏光板の第1保護フィルムが本発明の溶融製膜される透明セルロースアシレートフィルム、または溶液流延製膜したトリアセチルセルロースフィルムから選ばれ、偏光板の第1保護フィルムとしてバックライトユニット側に配置することが好ましく用いられる。
また、液晶セルの上面(視認側)に配置する上偏光板の第1保護フィルムが本発明の溶融製膜される透明セルロースアシレートフィルム、または溶液流延製膜したトリアセチルセルロースフィルムから選ばれ、表面にハードコート層、防眩層、反射防止層の少なくとも一層を設け、偏光板の第1保護フィルムとして視認側配置することが好ましく用いられる。液晶セルの下面(奥側)に配置する下偏光板の第1保護フィルムが本発明の溶融製膜される透明セルロースアシレートフィルム、または溶液流延製膜したトリアセチルセルロースフィルムから選ばれ、偏光板の第1保護フィルムとしてバックライトユニット側に配置することが好ましく用いられる。
《液晶表示装置》
本発明の偏光板は、様々な表示モードの液晶表示装置に用いることができる。以下にこれらのフィルムが用いられる各液晶モードについて説明する。これらのモードのうち、本発明の偏光板は特にTN、STN、VA、IPSモードの液晶表示装置に好ましく用いられる。これらの液晶表示装置は、透過型、反射型および半透過型のいずれでもよい。
本発明の偏光板は、様々な表示モードの液晶表示装置に用いることができる。以下にこれらのフィルムが用いられる各液晶モードについて説明する。これらのモードのうち、本発明の偏光板は特にTN、STN、VA、IPSモードの液晶表示装置に好ましく用いられる。これらの液晶表示装置は、透過型、反射型および半透過型のいずれでもよい。
(TNモード液晶表示装置)
カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。TNモードの黒表示における液晶セル中の配向状態は、セル中央部で棒状液晶性分子が立ち上がり、セルの基板近傍では棒状液晶性分子が寝た配向状態にある。TNモードの液晶セルとTN型液晶表示装置とについては、古くからよく知られている。TN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特開平3−9325号、特開平6−148429号、特開平8−50206号および特開平9−26572号の各公報の他、モリ(Mori)他の論文(Jpn. J. Appl. Phys. Vol.36(1997)p.143や、Jpn. J. Appl. Phys. Vol.36(1997)p.1068)に記載がある。
カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。TNモードの黒表示における液晶セル中の配向状態は、セル中央部で棒状液晶性分子が立ち上がり、セルの基板近傍では棒状液晶性分子が寝た配向状態にある。TNモードの液晶セルとTN型液晶表示装置とについては、古くからよく知られている。TN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特開平3−9325号、特開平6−148429号、特開平8−50206号および特開平9−26572号の各公報の他、モリ(Mori)他の論文(Jpn. J. Appl. Phys. Vol.36(1997)p.143や、Jpn. J. Appl. Phys. Vol.36(1997)p.1068)に記載がある。
(STN型液晶表示装置)
一般的にSTN型液晶表示装置では、液晶セル中の棒状液晶性分子が90〜360度の範囲にねじられており、棒状液晶性分子の屈折率異方性(Δn)とセルギャップ(d)との積(Δnd)が300〜1500nmの範囲にある。STN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特開2000−105316号公報に記載がある。
一般的にSTN型液晶表示装置では、液晶セル中の棒状液晶性分子が90〜360度の範囲にねじられており、棒状液晶性分子の屈折率異方性(Δn)とセルギャップ(d)との積(Δnd)が300〜1500nmの範囲にある。STN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特開2000−105316号公報に記載がある。
(OCBモード液晶表示装置)
棒状液晶性分子を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルである。ベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置は、米国特許4583825号、同5410422号の各明細書に開示されている。棒状液晶性分子が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compensatory Bend) 液晶モードとも呼ばれる。
OCBモードの液晶セルもTNモード同様、黒表示においては、液晶セル中の配向状態は、セル中央部で棒状液晶性分子が立ち上がり、セルの基板近傍では棒状液晶性分子が寝た配向状態にある。
棒状液晶性分子を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルである。ベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置は、米国特許4583825号、同5410422号の各明細書に開示されている。棒状液晶性分子が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compensatory Bend) 液晶モードとも呼ばれる。
OCBモードの液晶セルもTNモード同様、黒表示においては、液晶セル中の配向状態は、セル中央部で棒状液晶性分子が立ち上がり、セルの基板近傍では棒状液晶性分子が寝た配向状態にある。
(VAモード液晶表示装置)
電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向しているのが特徴であり、VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of tech. Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(1998)記載)および(4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含まれる。
VA型液晶表示装置は、例えば特開平10−123576号公報に記載されているような配向分割された方式であっても構わない。
電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向しているのが特徴であり、VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of tech. Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(1998)記載)および(4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含まれる。
VA型液晶表示装置は、例えば特開平10−123576号公報に記載されているような配向分割された方式であっても構わない。
(IPSモード液晶表示装置)
電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に面内に水平に配向しているのが特徴であり、これが電圧印加の有無で液晶の配向方向を変えることでスイッチングするのが特徴である。具体的には特開2004−365941号公報、特開2004−12731号公報、特開2004−215620号公報、特開2002−221726号公報、特開2002−55341号公報、特開2003−195333号公報に記載のものなどを使用できる。
これらのモードは黒表示時に液晶材料が略平行に配向する態様であり、電圧無印加状態で液晶分子を基板面に対して平行配向させて、黒表示する。これらの態様において本発明の透明セルロースアシレートフィルムを用いた偏光板は視野角拡大、コントラストの良化に寄与する。
電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に面内に水平に配向しているのが特徴であり、これが電圧印加の有無で液晶の配向方向を変えることでスイッチングするのが特徴である。具体的には特開2004−365941号公報、特開2004−12731号公報、特開2004−215620号公報、特開2002−221726号公報、特開2002−55341号公報、特開2003−195333号公報に記載のものなどを使用できる。
これらのモードは黒表示時に液晶材料が略平行に配向する態様であり、電圧無印加状態で液晶分子を基板面に対して平行配向させて、黒表示する。これらの態様において本発明の透明セルロースアシレートフィルムを用いた偏光板は視野角拡大、コントラストの良化に寄与する。
(反射型液晶表示装置)
本発明の透明ポリマーフィルムは、TN型、STN型、HAN型、GH(Guest−Host)型の反射型液晶表示装置の位相差板としても有利に用いられる。これらの表示モードは古くからよく知られている。TN型反射型液晶表示装置については、特開平10−123478号、国際公開第98/48320号パンフレット、特許第3022477号公報に記載がある。反射型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、国際公開第00/65384号パンフレットに記載がある。
本発明の透明ポリマーフィルムは、TN型、STN型、HAN型、GH(Guest−Host)型の反射型液晶表示装置の位相差板としても有利に用いられる。これらの表示モードは古くからよく知られている。TN型反射型液晶表示装置については、特開平10−123478号、国際公開第98/48320号パンフレット、特許第3022477号公報に記載がある。反射型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、国際公開第00/65384号パンフレットに記載がある。
(その他の液晶表示装置)
本発明の透明ポリマーフィルムは、ASM(Axially Symmetric Aligned Microcell )モードの液晶セルを有するASM型液晶表示装置の光学補償シートの支持体としても有利に用いられる。ASMモードの液晶セルは、セルの厚さが位置調整可能な樹脂スペーサーにより維持されているとの特徴がある。その他の性質は、TNモードの液晶セルと同様である。ASMモードの液晶セルとASM型液晶表示装置とについては、クメ(Kume)他の論文(Kume et al., SID 98 Digest 1089 (1998))に記載がある。
本発明の透明ポリマーフィルムは、ASM(Axially Symmetric Aligned Microcell )モードの液晶セルを有するASM型液晶表示装置の光学補償シートの支持体としても有利に用いられる。ASMモードの液晶セルは、セルの厚さが位置調整可能な樹脂スペーサーにより維持されているとの特徴がある。その他の性質は、TNモードの液晶セルと同様である。ASMモードの液晶セルとASM型液晶表示装置とについては、クメ(Kume)他の論文(Kume et al., SID 98 Digest 1089 (1998))に記載がある。
なお、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、本発明と下記特許公報に開示の技術を組合わせて使用することができる。
実開平3−110418号公報、特開平5−119216号公報、特開平5−162261号公報、特開平5−182518号公報、特開平5−19115号公報、特開平5−196819号公報、特開平5−264811号公報、特開平5−281411号公報、特開平5−281417号公報、特開平5−281537号公報、特開平5−288921号公報、特開平5−288923号公報、特開平5−311119号公報、特開平5−339395号公報、特開平5−40204号公報、特開平5−45512号公報、特開平6−109922号公報、特開平6−123805号公報、特開平6−160626号公報、特開平6−214107号公報、特開平6−214108号公報、特開平6−214109号公報、特開平6−222209号公報、特開平6−222353号公報、特開平6−234175号公報、特開平6−235810号公報、特開平6−258520号公報、特開平6−264030号公報、特開平6−305270号公報、特開平6−331826号公報、特開平6−347641号公報、特開平6−75110号公報、特開平6−75111号公報、特開平6−82779号公報、特開平6−93133号公報、特開平7−104126号公報、特開平7−134212号公報、特開平7−181322号公報、特開平7−188383号公報、特開平7−230086号公報、特開平7−290652号公報、特開平7−294903号公報、特開平7−294904号公報、特開平7−294905号公報、特開平7−325219号公報、特開平7−56014号公報、特開平7−56017号公報、特開平7−92321号公報、特開平8−122525号公報、特開平8−146220号公報、特開平8−171016号公報、特開平8−188661号公報、特開平8−21999号公報、特開平8−240712号公報、特開平8−25575号公報、特開平8−286179号公報、特開平8−292322号公報、特開平8−297211号公報、特開平8−304624号公報、特開平8−313881号公報、特開平8−43812号公報、特開平8−62419号公報、特開平8−62422号公報、特開平8−76112号公報、特開平8−94834号公報、特開平9−137143号公報、特開平9−197127号公報、特開平9−251110号公報、特開平9−258023号公報、特開平9−269413号公報、特開平9−269414号公報、特開平9−281483号公報、特開平9−288212号公報、特開平9−288213号公報、特開平9−292525号公報、特開平9−292526号公報、特開平9−294959号公報、特開平9−318817号公報、特開平9−80233号公報、特開平10−10320号公報、特開平10−104428号公報、特開平10−111403号公報、特開平10−111507号公報、特開平10−123302号公報、特開平10−123322号公報、特開平10−123323号公報、特開平10−176118号公報、特開平10−186133号公報、特開平10−264322号公報、特開平10−268133号公報、特開平10−268134号公報、特開平10−319408号公報、特開平10−332933号公報、特開平10−39137号公報、特開平10−39140号公報、特開平10−68821号公報、特開平10−68824号公報、特開平10−90517号公報、特開平11−116903号公報、特開平11−181131号公報、特開平11−211901号公報、特開平11−211914号公報、特開平11−242119号公報、特開平11−246693号公報、特開平11−246694号公報、特開平11−256117号公報、特開平11−258425号公報、特開平11−263861号公報、特開平11−287902号公報、特開平11−295525号公報、特開平11−295527号公報、特開平11−302423号公報、特開平11−309830号公報、特開平11−323552号公報、特開平11−335641号公報、特開平11−344700号公報、特開平11−349947号公報、特開平11−95011号公報、特開平11−95030号公報、特開平11−95208号公報、特開2000−109780号公報、特開2000−110070号公報、特開2000−119657号公報、特開2000−141556号公報、特開2000−147208号公報、特開2000−17099号公報、特開2000−171603号公報、特開2000−171618号公報、特開2000−180615号公報、特開2000−187102号公報、特開2000−187106号公報、特開2000−191819号公報、特開2000−191821号公報、特開2000−193804号公報、特開2000−204189号公報、特開2000−206306号公報、特開2000−214323号公報、特開2000−214329号公報、特開2000−230159号公報、特開2000−235107号公報、特開2000−241626号公報、特開2000−250038号公報、特開2000−267095号公報、特開2000−284122号公報、特開2000−304927号公報、特開2000−304928号公報、特開2000−304929号公報、特開2000−309195号公報、特開2000−309196号公報、特開2000−309198号公報、特開2000−309642号公報、特開2000−310704号公報、特開2000−310708号公報、特開2000−310709号公報、特開2000−310710号公報、特開2000−310711号公報、特開2000−310712号公報、特開2000−310713号公報、特開2000−310714号公報、特開2000−310715号公報、特開2000−310716号公報、特開2000−310717号公報、特開2000−321560号公報、特開2000−321567号公報、特開2000−338309号公報、特開2000−338329号公報、特開2000−344905号公報、特開2000−347016号公報、特開2000−347017号公報、特開2000−347026号公報、特開2000−347027号公報、特開2000−347029号公報、特開2000−347030号公報、特開2000−347031号公報、特開2000−347032号公報、特開2000−347033号公報、特開2000−347034号公報、特開2000−347035号公報、特開2000−347037号公報、特開2000−347038号公報、特開2000−86989号公報、特開2000−98392号公報、特開2001−100012号公報、特開2001−108805号公報、特開2001−108806号公報、特開2001−133627号公報、特開2001−133628号公報、特開2001−142062号公報、特開2001−142072号公報、特開2001−174630号公報、特開2001−174634号公報、特開2001−174637号公報、特開2001−179902号公報、特開2001−183526号公報、特開2001−188103号公報、特開2001−188124号公報、特開2001−188125号公報、特開2001−188225号公報、特開2001−188231号公報、特開2001−194505号公報、特開2001−228311号公報、特開2001−228333号公報、特開2001−242461号公報、特開2001−242546号公報、特開2001−247834号公報、特開2001−26061号公報、特開2001−264517号公報、特開2001−272535号公報、特開2001−278924号公報、特開2001−2797号公報、特開2001−287308号公報、特開2001−305345号公報、特開2001−311827号公報、特開2001−350005号公報、特開2001−356207号公報、特開2001−356213号公報、特開2001−42122号公報、特開2001−42323号公報、特開2001−42325号公報、特開2001−4819号公報、特開2001−4829号公報、特開2001−4830号公報、特開2001−4831号公報、特開2001−4832号公報、特開2001−4834号公報、特開2001−4835号公報、特開2001−4836号公報、特開2001−4838号公報、特開2001−4839号公報、特開2001−51118号公報、特開2001−51119号公報、特開2001−51120号公報、特開2001−51273号公報、特開2001−51274号公報、特開2001−55573号公報、特開2001−66431号公報、特開2001−66597号公報、特開2001−74920号公報、特開2001−81469号公報、特開2001−83329号公報、特開2001−83515号公報、特開2002−162628号公報、特開2002−169024号公報、特開2002−189421号公報、特開2002−201367号公報、特開2002−20410号公報、特開2002−258046号公報、特開2002−275391号公報、特開2002−294174号公報、特開2002−311214号公報、特開2002−311246号公報、特開2002−328233号公報、特開2002−338703号公報、特開2002−363266号公報、特開2002−365164号公報、特開2002−370303号公報、特開2002−40209号公報、特開2002−48917号公報、特開2002−6109号公報、特開2002−71950号公報、特開2003−105540号公報、特開2003−114331号公報、特開2003−131036号公報、特開2003−139952号公報、特開2003−172819号公報、特開2003−35819号公報、特開2003−43252号公報、特開2003−50318号公報、特開2003−96066号公報、特開2006−45501号公報、特開2006−45502号公報、特開2006−45499号公報、特開2006−45500号公報、特開2006−182008号公報、特開2006−241433号公報、特開2006−348123号公報、特開2005−325258、特開2006−2026、特開2006−2025、特開2006−183005号公報、特開2006−183004号公報、特開2006−143873号公報、特開2006−257204号公報、特開2006−205472号公報、特開2006−241428号公報、特開2006−251746号公報、特開2007−1198号公報、特開2007−1238号公報、国際公開WO2005/103122号公報、特開2006−176736号公報、特開2006−243688号公報、特開2006−327105号公報、特開2006−124642号公報、特開2006−205708号公報、特開2006−341443号公報、特開2006−199913号公報、特開2006−335050号公報、特開2007−8154号公報、特開2006−334840号公報、特開2006−341450号公報、特開2006−327162号公報、特開2006−341510号公報、特開2006−327161号公報、特開2006−327107号公報、特開2006−327160号公報、特開2006−328316号公報、特開2006−334839号公報、特開2007−8151号公報、特開2007−1286号公報、特開2006−327106号公報、特開2006−334841号公報、特開2006−334842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《測定方法および評価方法》
以下において、セルロースアシレート、セルロースアシレートフィルム、それらを用いた製造物の測定方法と評価方法ついて記載する。本出願に記載される測定値は、以下に記載される方法により測定されたものである。
以下において、セルロースアシレート、セルロースアシレートフィルム、それらを用いた製造物の測定方法と評価方法ついて記載する。本出願に記載される測定値は、以下に記載される方法により測定されたものである。
(1)光透過率の比(T70/T0)
同じ偏光板2枚を、偏光板の光軸が互いに直交するよう貼着し、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層し、上記偏光板積層体の垂直方向の光透過率(T0)および上記偏光板積層体の法線から70°傾斜方向の光透過率(T70)は、大塚電子社製の光学測定装置RETS2000を用いてそれぞれ測定し、光透過率の比(T70/T0)を求める。
同じ偏光板2枚を、偏光板の光軸が互いに直交するよう貼着し、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層し、上記偏光板積層体の垂直方向の光透過率(T0)および上記偏光板積層体の法線から70°傾斜方向の光透過率(T70)は、大塚電子社製の光学測定装置RETS2000を用いてそれぞれ測定し、光透過率の比(T70/T0)を求める。
(2)残存溶媒量
サンプルフィルム300mgを酢酸メチル30mlに溶解したもの(サンプルA)、およびジクロロメタン30mlに溶解したもの(サンプルB)を作製した。
次いで、これらを、ガスクロマトグラフィー(GC)を用い、下記条件で測定した。
カラム:DB−WAX(0.25mmφ×30m、膜厚0.25μm)
カラム温度:50℃
キャリアーガス:窒素
分析時間:15分間
サンプル注入量:1μml
下記方法で溶剤量を求めた。
サンプルAで溶剤(酢酸メチル)以外の各ピークについて検量線を用い含率を求め、その総和をSaとする。サンプルBで、サンプルAにおいて溶剤ピークで隠れていた領域の各ピークについて検量線を用い含率を求め、その総和をSbとし、SaとSbの和を残留溶剤量とした。
サンプルフィルム300mgを酢酸メチル30mlに溶解したもの(サンプルA)、およびジクロロメタン30mlに溶解したもの(サンプルB)を作製した。
次いで、これらを、ガスクロマトグラフィー(GC)を用い、下記条件で測定した。
カラム:DB−WAX(0.25mmφ×30m、膜厚0.25μm)
カラム温度:50℃
キャリアーガス:窒素
分析時間:15分間
サンプル注入量:1μml
下記方法で溶剤量を求めた。
サンプルAで溶剤(酢酸メチル)以外の各ピークについて検量線を用い含率を求め、その総和をSaとする。サンプルBで、サンプルAにおいて溶剤ピークで隠れていた領域の各ピークについて検量線を用い含率を求め、その総和をSbとし、SaとSbの和を残留溶剤量とした。
(3)セルロースアシレートの置換度
アシル基の置換度は、ASTM D−817−91に準じた方法、セルロースアシレートを完全に加水分解し、遊離したカルボン酸またはその塩をガスクロマトグラフィーあるいは高速液体クロマトグラフィーで定量する方法、1H−NMRあるいは13C−NMRによる方法などを単独または組み合わせることにより決定した。
(4)セルロースアシレートの重量平均重合度(DPw)および数平均重合度(DPn)
樹脂をTHFに溶解し0.5質量%のサンプル溶液を作った。これをGPCを用いて下記の条件下で測定し、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を求めた。なお、検量線はポリスチレン(TSK標準ポリスレン:分子量1050、5970、18100、37900、190000、706000)を用いて作成した。Mw、Mnを上記方法で決定した置換度から求めた1セグメントあたりの分子量で割った値をDPwとDPnとした。
カラム:TSK GEL Super HZ4000、TSK GEL Super HZ2000、
TSK GEL Super HZM−M、TSK Guard Column Super HZ−L、
カラム温度:40℃
溶離液:THF
流量:1ml/分
検出器:RI
アシル基の置換度は、ASTM D−817−91に準じた方法、セルロースアシレートを完全に加水分解し、遊離したカルボン酸またはその塩をガスクロマトグラフィーあるいは高速液体クロマトグラフィーで定量する方法、1H−NMRあるいは13C−NMRによる方法などを単独または組み合わせることにより決定した。
(4)セルロースアシレートの重量平均重合度(DPw)および数平均重合度(DPn)
樹脂をTHFに溶解し0.5質量%のサンプル溶液を作った。これをGPCを用いて下記の条件下で測定し、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を求めた。なお、検量線はポリスチレン(TSK標準ポリスレン:分子量1050、5970、18100、37900、190000、706000)を用いて作成した。Mw、Mnを上記方法で決定した置換度から求めた1セグメントあたりの分子量で割った値をDPwとDPnとした。
カラム:TSK GEL Super HZ4000、TSK GEL Super HZ2000、
TSK GEL Super HZM−M、TSK Guard Column Super HZ−L、
カラム温度:40℃
溶離液:THF
流量:1ml/分
検出器:RI
(5)ReおよびRth
セルロースアシレートフィルムを25℃・相対湿度60%にて24時間調湿後、自動複屈折計(KOBRA−21ADH:王子計測機器(株)製)を用いて、25℃・相対湿度60%において、フィルム表面に対し垂直方向および遅相軸(KOBRA 21ADHにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム面法線から+50°から−50°まで10°刻みで傾斜させた方向から波長590nmにおける位相差値を測定することにより、面内レターデーション値(Re)と膜厚方向のレターデーション値(Rth)とを算出した。
セルロースアシレートフィルムを25℃・相対湿度60%にて24時間調湿後、自動複屈折計(KOBRA−21ADH:王子計測機器(株)製)を用いて、25℃・相対湿度60%において、フィルム表面に対し垂直方向および遅相軸(KOBRA 21ADHにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム面法線から+50°から−50°まで10°刻みで傾斜させた方向から波長590nmにおける位相差値を測定することにより、面内レターデーション値(Re)と膜厚方向のレターデーション値(Rth)とを算出した。
(6)湿度に伴うReおよびRth変動
セルロースアシレートフィルムを、25℃・相対湿度10%で24時間以上調湿した後、25℃・相対湿度10%中で前記と同様にして、590nmにおけるReおよびRthを測定した(Re(10)、Rth(10)とする)。
これと同じサンプルフィルムを用い、25℃・相対湿度80%で24時間以上調湿した後、25℃・相対湿度80%中で前記と同様にして、590nmにおけるRe、Rthを測定した(Re(80)、Rth(80)とする)。各試料サンプルのRe、Rthの湿度変動値は下式に表れ、それぞれ25℃・相対湿度10%と25℃・相対湿度80%の測定平均値の絶対差である。
Re湿度変動値(nm)=|Re(10)−Re(80)|
Rth湿度変動値(nm)=|Rth(10)−Rth(80)|
セルロースアシレートフィルムを、25℃・相対湿度10%で24時間以上調湿した後、25℃・相対湿度10%中で前記と同様にして、590nmにおけるReおよびRthを測定した(Re(10)、Rth(10)とする)。
これと同じサンプルフィルムを用い、25℃・相対湿度80%で24時間以上調湿した後、25℃・相対湿度80%中で前記と同様にして、590nmにおけるRe、Rthを測定した(Re(80)、Rth(80)とする)。各試料サンプルのRe、Rthの湿度変動値は下式に表れ、それぞれ25℃・相対湿度10%と25℃・相対湿度80%の測定平均値の絶対差である。
Re湿度変動値(nm)=|Re(10)−Re(80)|
Rth湿度変動値(nm)=|Rth(10)−Rth(80)|
(7)平衡含水率
セルロースアシレートフィルムを25℃・相対湿度80%で、24時間調湿後の平衡含水率を、試料乾燥装置(CA−03、VA−05、共に三菱化学(株))を用いてカールフィッシャー法で測定した。水分量(g)を試料質量(g)で除して算出した。
セルロースアシレートフィルムを25℃・相対湿度80%で、24時間調湿後の平衡含水率を、試料乾燥装置(CA−03、VA−05、共に三菱化学(株))を用いてカールフィッシャー法で測定した。水分量(g)を試料質量(g)で除して算出した。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[合成例1] セルロースアセテートプロピオネートの合成
攪拌装置および冷却装置を付けた反応容器に、セルロース(リンター)80質量部、酢酸33質量部を取り、60℃で4時間処理してセルロースを活性化した。無水酢酸33質量部、プロピオン酸518質量部、プロピオン酸無水物536質量部、硫酸4質量部を混合し、−20℃に冷却してから反応容器に添加した。
攪拌装置および冷却装置を付けた反応容器に、セルロース(リンター)80質量部、酢酸33質量部を取り、60℃で4時間処理してセルロースを活性化した。無水酢酸33質量部、プロピオン酸518質量部、プロピオン酸無水物536質量部、硫酸4質量部を混合し、−20℃に冷却してから反応容器に添加した。
反応の最高温度が35℃になるようにエステル化を実施し、反応液の粘度が840cPとなった時点を反応の終点とした。終点での反応混合物の温度は15℃になるように調節した。水133質量部、酢酸133質量部の混合物を−5℃に冷却した反応停止剤を、反応混合物の温度が23℃を超えないように添加した。
反応混合物の温度を60℃とし、2時間攪拌して部分加水分解を行った。酢酸水溶液と混合することにより得られた高分子化合物の再沈殿を実施し、70〜80℃の温水での洗浄を繰り返した。脱液の後、0.001質量%の水酸化カルシウム水溶液に浸漬し、30分攪拌を行った後に再度脱液を行った。70℃で乾燥を行い、セルロースアセテートプロピオネートを得た。
得られたセルロースアセテートプロピオネートは、アセチル置換度0.42、プロピオニル置換度2.40、全アシル置換度2.82、数平均分子量50200(数平均重合度DPn=159)、重量平均分子量125900(重量平均重合度DPw=398)、残存硫酸量85ppm、マグネシウム含有量2ppm、カルシウム含有量39ppmであった。本試料のジクロロメタン溶液からキャストしたフィルムを偏光顕微鏡で観察した結果、不溶解物は認められなかった。
[合成例2] セルロースアセテートブチレートの合成
攪拌装置および冷却装置を付けた反応容器に、セルロース(木材パルプ)200質量部、酢酸100質量部を取り、60℃で4時間処理することによりセルロースを活性化した。酢酸161質量部、無水酢酸449質量部、酪酸742質量部、酪酸無水物1349質量部、硫酸14質量部を混合し、−20℃に冷却してから反応容器に添加した。
攪拌装置および冷却装置を付けた反応容器に、セルロース(木材パルプ)200質量部、酢酸100質量部を取り、60℃で4時間処理することによりセルロースを活性化した。酢酸161質量部、無水酢酸449質量部、酪酸742質量部、酪酸無水物1349質量部、硫酸14質量部を混合し、−20℃に冷却してから反応容器に添加した。
反応の最高温度が30℃になるようにエステル化を実施し、反応液の粘度が1050cPとなった時点を反応の終点とした。終点での反応混合物の温度は10℃になるように調節した。水297質量部、酢酸558質量部の混合物を−5℃に冷却した反応停止剤を、反応混合物の温度が23℃を超えないように添加した。
反応混合物の温度を60℃とし、2時間30分攪拌して部分加水分解を行った。酢酸水溶液と混合することにより得られた高分子化合物の再沈殿を実施し、70〜80℃の温水での洗浄を繰り返した。脱液の後、0.002質量%の水酸化カルシウム水溶液に浸漬し、30分攪拌を行った後に再度脱液を行った。70℃で乾燥を行い、セルロースアセテートブチレートを得た。
得られたセルロースアセテートブチレートは、アセチル置換度1.51、ブチリル置換度1.19、全アシル置換度2.70、数平均分子量55,600(数平均重合度DPn=181)、重量平均分子量139,000(重量平均重合度DPw=451)、残存硫酸量122ppm、マグネシウム含有量3ppm、カルシウム含有量53ppmであった。本試料のジクロロメタン溶液からキャストしたフィルムを偏光顕微鏡で観察した結果、不溶解物は認められなかった。
[合成例3] 芳香族アシル化セルロースアシレートの合成
また、置換もしくは無置換の芳香族アシル基が結合したセルロースアシレートとして、特開2002−32201号公報の実施例1に準じて安息香酸と酢酸でエステル化したセルロースアシレートを合成した。但し、原料のセルロースアシレートとして、それぞれ、2.45置換、2.20置換のセルロースアセテートを用いた。この結果、酢酸置換度=2.41、安息香酸置換度=0.57、重量平均重合度DPw=440の芳香族アシル基置換セルロースアシレート(本発明試料No.23)、および、酢酸置換度=2.25、安息香酸置換度=0.74、重量平均重合度DPw=481の芳香族アシル基置換セルロースアシレート(本発明試料No.24)を得た。
さらに、上述の方法に従い、アセチル置換度1.84、プロピオニル置換度0.78、重量平均重合度DPw=420のセルロースアセテートプロピオネートを合成し、これに特開2006−195407の実施例に記載の可塑剤10質量%を添加した(本発明試料No.25)。
また、置換もしくは無置換の芳香族アシル基が結合したセルロースアシレートとして、特開2002−32201号公報の実施例1に準じて安息香酸と酢酸でエステル化したセルロースアシレートを合成した。但し、原料のセルロースアシレートとして、それぞれ、2.45置換、2.20置換のセルロースアセテートを用いた。この結果、酢酸置換度=2.41、安息香酸置換度=0.57、重量平均重合度DPw=440の芳香族アシル基置換セルロースアシレート(本発明試料No.23)、および、酢酸置換度=2.25、安息香酸置換度=0.74、重量平均重合度DPw=481の芳香族アシル基置換セルロースアシレート(本発明試料No.24)を得た。
さらに、上述の方法に従い、アセチル置換度1.84、プロピオニル置換度0.78、重量平均重合度DPw=420のセルロースアセテートプロピオネートを合成し、これに特開2006−195407の実施例に記載の可塑剤10質量%を添加した(本発明試料No.25)。
[実施例および比較例]
[実施例1]未延伸セルロースアシレートフィルムの製膜
(1)セルロースアシレートの調製
前述のセルロースアシレートの合成例1、2の方法に準じて、アシル化剤の組成、アシル化の反応温度および時間、部分加水分解の温度および時間を変化させることにより、表1の記載のセルロースアシレートを合成した。目的とするアシル置換度に応じて、セルロースにアシル化剤(酢酸、無水酢酸、プロピオン酸、プロピオン酸無水物、酪酸、酪酸無水物から単独または複数を組み合わせて選択される)、ならびに触媒としての硫酸を混合し、反応温度を40℃以下に保ちながらアシル化を実施した。原料となるセルロースが消失してアシル化が完了した後、さらに40℃以下で加熱を続けて、所望の重合度に調整した。酢酸水溶液を添加して残存する酸無水物を加水分解した後、60℃以下で加熱を行うことで部分加水分解を行い、所望の全置換度に調整した。残存する硫酸を過剰量の酢酸マグネシウムにより中和した。酢酸水溶液から再沈殿を行い、さらに、水での洗浄を繰り返すことにより、表1に記載のアシル基の種類、置換度、重合度の異なるセルロースアシレートを得た。
[実施例1]未延伸セルロースアシレートフィルムの製膜
(1)セルロースアシレートの調製
前述のセルロースアシレートの合成例1、2の方法に準じて、アシル化剤の組成、アシル化の反応温度および時間、部分加水分解の温度および時間を変化させることにより、表1の記載のセルロースアシレートを合成した。目的とするアシル置換度に応じて、セルロースにアシル化剤(酢酸、無水酢酸、プロピオン酸、プロピオン酸無水物、酪酸、酪酸無水物から単独または複数を組み合わせて選択される)、ならびに触媒としての硫酸を混合し、反応温度を40℃以下に保ちながらアシル化を実施した。原料となるセルロースが消失してアシル化が完了した後、さらに40℃以下で加熱を続けて、所望の重合度に調整した。酢酸水溶液を添加して残存する酸無水物を加水分解した後、60℃以下で加熱を行うことで部分加水分解を行い、所望の全置換度に調整した。残存する硫酸を過剰量の酢酸マグネシウムにより中和した。酢酸水溶液から再沈殿を行い、さらに、水での洗浄を繰り返すことにより、表1に記載のアシル基の種類、置換度、重合度の異なるセルロースアシレートを得た。
(2)セルロースアシレートの添加剤
上記セルロースアシレートを100℃で3時間乾燥し含水率を0.1質量%以下にした後、下記の添加剤組成を表1に記載した。各添加剤の添加量はセルロースアシレート100質量部に対し、使用する添加剤の質量部である。
上記セルロースアシレートを100℃で3時間乾燥し含水率を0.1質量%以下にした後、下記の添加剤組成を表1に記載した。各添加剤の添加量はセルロースアシレート100質量部に対し、使用する添加剤の質量部である。
組成1
安定剤:スミライザーGP(住友化学工業社製) 0.3質量部
安定剤:スミライザーGP(住友化学工業社製) 0.3質量部
組成2
安定剤:スミライザーGP(住友化学工業社製) 0.3質量部
紫外線吸収剤:アデカスタブLA−31(旭電化工業社製) 1.1質量部
微粒子:平均一次粒子サイズが1.2μmのシリカ粒子(0.9〜1.5μmの質量存在比率が95%以上、1.5μm以上は1.0%以下である) 0.05質量部
安定剤:スミライザーGP(住友化学工業社製) 0.3質量部
紫外線吸収剤:アデカスタブLA−31(旭電化工業社製) 1.1質量部
微粒子:平均一次粒子サイズが1.2μmのシリカ粒子(0.9〜1.5μmの質量存在比率が95%以上、1.5μm以上は1.0%以下である) 0.05質量部
組成3
安定剤:スミライザーGP(住友化学工業社製) 0.3質量部
安定剤:アデカスタブAO−80(旭電化工業社製) 0.15質量部
安定剤:アデカスタブ2112(旭電化工業社製) 0.15質量部可塑剤:
アデカスタブFP−700(旭電化工業社製) 4質量部
紫外線吸収剤:アデカスタブLA−31(旭電化工業社製) 1.1質量部
微粒子:平均一次粒子サイズが1.2μmのシリカ粒子(0.9〜1.5μmの質量存在比率が95%以上、1.5μm以上は1.0%以下である) 0.05質量部
安定剤:スミライザーGP(住友化学工業社製) 0.3質量部
安定剤:アデカスタブAO−80(旭電化工業社製) 0.15質量部
安定剤:アデカスタブ2112(旭電化工業社製) 0.15質量部可塑剤:
アデカスタブFP−700(旭電化工業社製) 4質量部
紫外線吸収剤:アデカスタブLA−31(旭電化工業社製) 1.1質量部
微粒子:平均一次粒子サイズが1.2μmのシリカ粒子(0.9〜1.5μmの質量存在比率が95%以上、1.5μm以上は1.0%以下である) 0.05質量部
組成4
安定剤:アデカスタブAO−60(旭電化工業社製) 0.2質量部
安定剤:アデカスタブPEP−36G(旭電化工業社製) 0.2質量部
微粒子:平均一次粒子サイズが1.2μmのシリカ粒子(0.9〜1.5μmの質量存在比率が95%以上、1.5μm以上は1.0%以下である) 0.05質量部
安定剤:アデカスタブAO−60(旭電化工業社製) 0.2質量部
安定剤:アデカスタブPEP−36G(旭電化工業社製) 0.2質量部
微粒子:平均一次粒子サイズが1.2μmのシリカ粒子(0.9〜1.5μmの質量存在比率が95%以上、1.5μm以上は1.0%以下である) 0.05質量部
組成5
安定剤:スミライザーGP(住友化学工業社製) 0.35質量部
可塑剤:セルビオースオクタアセテート 5質量部
紫外線吸収剤:アデカスタブLA−31(旭電化工業社製) 1.0質量部
微粒子:平均一次粒子サイズが1.2μmのシリカ粒子(0.9〜1.5μmの質量存在比率が95%以上、1.5μm以上は1.0%以下である) 0.05質量部
安定剤:スミライザーGP(住友化学工業社製) 0.35質量部
可塑剤:セルビオースオクタアセテート 5質量部
紫外線吸収剤:アデカスタブLA−31(旭電化工業社製) 1.0質量部
微粒子:平均一次粒子サイズが1.2μmのシリカ粒子(0.9〜1.5μmの質量存在比率が95%以上、1.5μm以上は1.0%以下である) 0.05質量部
(3)セルロースアシレートのペレット化
これらの添加物をヘンシェルミキサー((株)三井三池製作所製)で撹拌・混合し、表1に記載のセルロースアシレートに均一に混合した。各セルロースアシレート混合物の残留水分を0.1質量%以下に乾燥した。この混合物を2軸混練押出機のホッパーに入れ、窒素雰囲気下で、入口の温度が150℃、出口の温度が210℃で溶融混練した。なお2軸混練機は圧縮率3のスクリューを用い、バレル直径40mm、吐出量=50〜250kg/時間で混練押出しを行った。さらに、二軸混練押出機スクリューのケーシングに排気口をつけ、これを真空ポンプに配管し、0.5気圧〜0.1気圧で真空排気しながら混練を行った。このようにして融解した後のセルロースアシレートを、85℃の温水中に押し出しストランドとした後裁断し、直径3mm長さ5mmの円柱状のペレットに成形した。
これらの添加物をヘンシェルミキサー((株)三井三池製作所製)で撹拌・混合し、表1に記載のセルロースアシレートに均一に混合した。各セルロースアシレート混合物の残留水分を0.1質量%以下に乾燥した。この混合物を2軸混練押出機のホッパーに入れ、窒素雰囲気下で、入口の温度が150℃、出口の温度が210℃で溶融混練した。なお2軸混練機は圧縮率3のスクリューを用い、バレル直径40mm、吐出量=50〜250kg/時間で混練押出しを行った。さらに、二軸混練押出機スクリューのケーシングに排気口をつけ、これを真空ポンプに配管し、0.5気圧〜0.1気圧で真空排気しながら混練を行った。このようにして融解した後のセルロースアシレートを、85℃の温水中に押し出しストランドとした後裁断し、直径3mm長さ5mmの円柱状のペレットに成形した。
(4)溶融製膜
上記方法で調製したセルロースアシレートペレットを、露点温度−40℃の脱湿風を用いて100℃で5時間乾燥し含水率を0.01質量%以下にした。これを80℃のホッパーに投入し、180℃(入口温度)から235℃(出口温度)に調整した溶融押出し機で溶融した。なお、これに用いたスクリューの直径は60mm、L/D=50、圧縮比4であった。溶融押出機から押出された樹脂はギアポンプで一定量計量され送り出されるが、この時ギアポンプ前の樹脂圧力が10MPaの一定圧力で制御できる様に、押出機の回転数を変更させた。ギアポンプから送り出されたメルト樹脂は濾過精度5μmのリーフディスクフィルターにて濾過し、スタティックミキサーを経由してスリット間隔0.8mm、230℃のハンガーコートダイから、ガラス転移温度のTg−5℃、Tg、Tg−10℃の設定した3連のキャストロール上に押し出し、最上流側の第1キャストロールにTg−7℃のタッチロールを接触させ、表1記載の条件でキャスト固化し、未延伸フィルムを製膜した。なお、タッチロールは特開平11−235747の実施例1に記載のもの(二重抑えロールと記載のあるもの)を用い、Tg−7℃に調温した(但し薄肉金属外筒厚みは3mmとした)。
固化したメルトをキャストドラムから剥ぎ取り、巻き取り直前に両端(全幅の各5%)をトリミングした後、両端に幅10mm、高さ50μmの厚みだし加工(ナーリング)をつけた後、30m/分で幅1.5m、長さ3000mの未延伸フィルムを得た。このTgはDSCを用いて下記方法で測定した。
(Tg測定)DSCの測定パンにサンプルを20mg入れる。これを窒素気流中で、10℃/分で30℃から250℃まで昇温した後(1st-run)、30℃まで−10℃/分で冷却する。この後、再度30℃から250℃まで昇温する(2nd-run)。2nd-runでベースラインが低温側から偏奇し始める温度をガラス転移温度(Tg)とした。
このようにして得た未延伸セルロースアシレートフィルムの物性を、前述の測定方法で測定し、以下の表1に記載した。
表1中、未延伸フィルム番号No.23〜28は参考例である。
上記方法で調製したセルロースアシレートペレットを、露点温度−40℃の脱湿風を用いて100℃で5時間乾燥し含水率を0.01質量%以下にした。これを80℃のホッパーに投入し、180℃(入口温度)から235℃(出口温度)に調整した溶融押出し機で溶融した。なお、これに用いたスクリューの直径は60mm、L/D=50、圧縮比4であった。溶融押出機から押出された樹脂はギアポンプで一定量計量され送り出されるが、この時ギアポンプ前の樹脂圧力が10MPaの一定圧力で制御できる様に、押出機の回転数を変更させた。ギアポンプから送り出されたメルト樹脂は濾過精度5μmのリーフディスクフィルターにて濾過し、スタティックミキサーを経由してスリット間隔0.8mm、230℃のハンガーコートダイから、ガラス転移温度のTg−5℃、Tg、Tg−10℃の設定した3連のキャストロール上に押し出し、最上流側の第1キャストロールにTg−7℃のタッチロールを接触させ、表1記載の条件でキャスト固化し、未延伸フィルムを製膜した。なお、タッチロールは特開平11−235747の実施例1に記載のもの(二重抑えロールと記載のあるもの)を用い、Tg−7℃に調温した(但し薄肉金属外筒厚みは3mmとした)。
固化したメルトをキャストドラムから剥ぎ取り、巻き取り直前に両端(全幅の各5%)をトリミングした後、両端に幅10mm、高さ50μmの厚みだし加工(ナーリング)をつけた後、30m/分で幅1.5m、長さ3000mの未延伸フィルムを得た。このTgはDSCを用いて下記方法で測定した。
(Tg測定)DSCの測定パンにサンプルを20mg入れる。これを窒素気流中で、10℃/分で30℃から250℃まで昇温した後(1st-run)、30℃まで−10℃/分で冷却する。この後、再度30℃から250℃まで昇温する(2nd-run)。2nd-runでベースラインが低温側から偏奇し始める温度をガラス転移温度(Tg)とした。
このようにして得た未延伸セルロースアシレートフィルムの物性を、前述の測定方法で測定し、以下の表1に記載した。
表1中、未延伸フィルム番号No.23〜28は参考例である。
[実施例2] 熱可塑性ノルボルネン系樹脂の製膜
実施例1の熱可塑性セルロースアシレート樹脂の代わりに、下記の熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を用いた。
(1)飽和ノルボルネン系樹脂
(i)飽和ノルボルネン系樹脂−A
6−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレンに、重合触媒としてトリエチルアルミニウムの15%シクロヘキサン溶液10部、トリエチルアミン5部、および四塩化チタンの20%シクロヘキサン溶液10部を添加して、シクロヘキサン中で開環重合し、得られた開環重合体をニッケル触媒で水素添加してポリマー溶液を得た。このポリマー溶液をイソプロピルアルコール中で凝固させ、乾燥し、粉末状の樹脂を得た。この樹脂の数平均分子量は40,000、水素添加率は99.8%以上、Tgは139℃であった。
実施例1の熱可塑性セルロースアシレート樹脂の代わりに、下記の熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を用いた。
(1)飽和ノルボルネン系樹脂
(i)飽和ノルボルネン系樹脂−A
6−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレンに、重合触媒としてトリエチルアルミニウムの15%シクロヘキサン溶液10部、トリエチルアミン5部、および四塩化チタンの20%シクロヘキサン溶液10部を添加して、シクロヘキサン中で開環重合し、得られた開環重合体をニッケル触媒で水素添加してポリマー溶液を得た。このポリマー溶液をイソプロピルアルコール中で凝固させ、乾燥し、粉末状の樹脂を得た。この樹脂の数平均分子量は40,000、水素添加率は99.8%以上、Tgは139℃であった。
(ii)飽和ノルボルネン樹脂−B
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12.5,17.10]−3−ドデセン(特定単量体B)100質量部と、5−(4−ビフェニルカルボニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(特定単量体A)150質量部と、1−ヘキセン(分子量調節剤)18部と、トルエン750質量部とを窒素置換した反応容器に仕込み、この溶液を60℃に加熱した。次いで、反応容器内の溶液に、重合触媒としてトリエチルアルミニウム(1.5モル/l)のトルエン溶液0.62質量部と、tert−ブタノールおよびメタノールで変性した六塩化タングステン(tert−ブタノール:メタノール:タングステン=0.35モル:0.3モル:1モル)のトルエン溶液(濃度0.05モル/l)3.7質量部とを添加し、この系を80℃で3時間加熱攪拌することにより開環重合反応させて開環重合体溶液を得た。この重合反応における重合転化率は97%であり、得られた開環重合体について、30℃のクロロホルム中で測定した固有粘度(ηinh)は0.65dl/gであった。
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12.5,17.10]−3−ドデセン(特定単量体B)100質量部と、5−(4−ビフェニルカルボニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(特定単量体A)150質量部と、1−ヘキセン(分子量調節剤)18部と、トルエン750質量部とを窒素置換した反応容器に仕込み、この溶液を60℃に加熱した。次いで、反応容器内の溶液に、重合触媒としてトリエチルアルミニウム(1.5モル/l)のトルエン溶液0.62質量部と、tert−ブタノールおよびメタノールで変性した六塩化タングステン(tert−ブタノール:メタノール:タングステン=0.35モル:0.3モル:1モル)のトルエン溶液(濃度0.05モル/l)3.7質量部とを添加し、この系を80℃で3時間加熱攪拌することにより開環重合反応させて開環重合体溶液を得た。この重合反応における重合転化率は97%であり、得られた開環重合体について、30℃のクロロホルム中で測定した固有粘度(ηinh)は0.65dl/gであった。
このようにして得られた開環重合体溶液4,000質量部をオートクレーブに仕込み、この開環重合体溶液に、RuHCl(CO)[P(C6H5)3]30.48部を添加し、水素ガス圧100kg/cm2、反応温度165℃の条件下で、3時間加熱攪拌して水素添加反応を行った。得られた反応溶液(水素添加重合体溶液)を冷却した後、水素ガスを放圧した。この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収し、これを乾燥して、水素添加重合体(特定の環状ポリオレフィン系樹脂)を得た。このようにして得られた水素添加重合体について400MHz、1H−NMRを用いてオレフィン性不飽和結合の水素添加率を測定したところ99.9%であった。GPC法(溶媒:テトラヒドロフラン)によりポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)を測定したところ、数平均分子量(Mn)は39,000、重量平均分子量(Mw)は126,000、分子量分布(Mw/Mn)は3.23であった。また、Tgは110℃であった。
(iii)飽和ノルボルネン樹脂−C
ポリプラスチックス(株)製TOPAS6013(Tg140℃)
ポリプラスチックス(株)製TOPAS6013(Tg140℃)
(2)飽和ノルボルネン系樹脂のペレット化
前記飽和ノルボルネン樹脂に前述の添加剤組成4を添加し、窒素雰囲気下220℃〜240℃の温度で、実施例1と同様に直径3mm長さ5mmの円柱状のペレットを作製した。
前記飽和ノルボルネン樹脂に前述の添加剤組成4を添加し、窒素雰囲気下220℃〜240℃の温度で、実施例1と同様に直径3mm長さ5mmの円柱状のペレットを作製した。
(3)飽和ノルボルネン系樹脂の製膜
110℃の真空乾燥機で乾燥し、含水率を0.1質量%以下とした後、L/D=35、圧縮率3.5、スクリュー径が65mmのフルフライトスクリューを挿入した単軸押し出し機を用いて溶融製膜した。製膜温度は130℃になるように調整したホッパーにペレットを投入し、上流側溶融温度210℃、中間溶融温度240℃、下流側溶融温度260℃で溶融させた後、厚み精度をアップさせるために、ギアポンプを用いて一定量送り出した。ギアポンプから送り出された溶融ポリマーは異物除去のために濾過精度5μmのリーフディスクフィルターにて濾過し、スタティックミキサーを経由してスリット間隔0.8mm、265℃のハンガーコートダイから送り出され、表1に記載のキャスト製膜条件に従って製膜した。得たフィルムの物性を評価し結果を下記表1に示す。本発明の試料No.26〜No.28は、実施例1のNo.1〜No.6、No.9〜No.19およびNo.23〜No.25の本発明の試料と同等な特性を有するものであった。
110℃の真空乾燥機で乾燥し、含水率を0.1質量%以下とした後、L/D=35、圧縮率3.5、スクリュー径が65mmのフルフライトスクリューを挿入した単軸押し出し機を用いて溶融製膜した。製膜温度は130℃になるように調整したホッパーにペレットを投入し、上流側溶融温度210℃、中間溶融温度240℃、下流側溶融温度260℃で溶融させた後、厚み精度をアップさせるために、ギアポンプを用いて一定量送り出した。ギアポンプから送り出された溶融ポリマーは異物除去のために濾過精度5μmのリーフディスクフィルターにて濾過し、スタティックミキサーを経由してスリット間隔0.8mm、265℃のハンガーコートダイから送り出され、表1に記載のキャスト製膜条件に従って製膜した。得たフィルムの物性を評価し結果を下記表1に示す。本発明の試料No.26〜No.28は、実施例1のNo.1〜No.6、No.9〜No.19およびNo.23〜No.25の本発明の試料と同等な特性を有するものであった。
[実施例3]偏光板の作製
(3−1)表面処理
上記延伸後のセルロースアシレートフィルムを下記の浸漬法で鹸化を行った。なお下記塗布鹸化も実施したが浸漬鹸化と同様の結果を得た。
(i)浸漬鹸化
NaOHの2.0規定水溶液を鹸化液として用いた。これを60℃に調温し、セルロースアシレートフィルムを2分間浸漬した。この後、0.1Nの硫酸水溶液に30秒浸漬した後、水洗浴を通した。
(ii)塗布鹸化
イソプロパノール20重量部に水80重量部を加え、これにKOHを2.0規定となるように溶解し、これを60℃に調温したものを鹸化液として用いた。これを60℃のセルロースアシレートフィルム上に10g/m2塗布し、1分間鹸化した。この後、50℃の温水を、スプレーを用い、10L/m2・分で1分間吹きかけ洗浄した。
(3−1)表面処理
上記延伸後のセルロースアシレートフィルムを下記の浸漬法で鹸化を行った。なお下記塗布鹸化も実施したが浸漬鹸化と同様の結果を得た。
(i)浸漬鹸化
NaOHの2.0規定水溶液を鹸化液として用いた。これを60℃に調温し、セルロースアシレートフィルムを2分間浸漬した。この後、0.1Nの硫酸水溶液に30秒浸漬した後、水洗浴を通した。
(ii)塗布鹸化
イソプロパノール20重量部に水80重量部を加え、これにKOHを2.0規定となるように溶解し、これを60℃に調温したものを鹸化液として用いた。これを60℃のセルロースアシレートフィルム上に10g/m2塗布し、1分間鹸化した。この後、50℃の温水を、スプレーを用い、10L/m2・分で1分間吹きかけ洗浄した。
(3−2)偏光子の作製
特開2001−141926号公報の実施例1に従い、2対のニップロール間に周速差を与え、長手方向に延伸したで厚み20μmの偏光子を調製した。
特開2001−141926号公報の実施例1に従い、2対のニップロール間に周速差を与え、長手方向に延伸したで厚み20μmの偏光子を調製した。
(3−3)貼り合わせ
このようにして得た偏光子を、上記方法で製膜、延伸、鹸化処理したセルロースアシレートフィルムを用い、表1に示す構成となるようにPVA((株)クラレ製PVA−117H)3%水溶液を接着剤とし貼り合せ偏光板を作製した。なお、表1に記載した比較例も上記の方法で鹸化処理を行った。また、本発明のノルボルネン系フィルムは表面の水との接触角が60°になるように、フィルム表面にコロナ処理を行った。アクリル系粘着剤を用い、偏光板を得た。
このようにして得た偏光子を、上記方法で製膜、延伸、鹸化処理したセルロースアシレートフィルムを用い、表1に示す構成となるようにPVA((株)クラレ製PVA−117H)3%水溶液を接着剤とし貼り合せ偏光板を作製した。なお、表1に記載した比較例も上記の方法で鹸化処理を行った。また、本発明のノルボルネン系フィルムは表面の水との接触角が60°になるように、フィルム表面にコロナ処理を行った。アクリル系粘着剤を用い、偏光板を得た。
このように作製した同じ偏光板二枚を、光軸が互いに直行するように、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層し、斜め方向70°および法線方法0°方向から測定した透過率比(T70/T0)を測定した。結果は表1に示した。本発明の溶融セルロースアシレートフィルムを用いた場合は、比較例に対していずれも黒表示における透過率の変化が少なく、黒表示における漏れ光が少なく、偏光板の視野角特性に優れていることがわかった。
3.液晶表示装置の実装評価
(3−1)TNパネルの実装
視認側偏光板(表側)、バックライト側偏光板(裏側)共に、17”のサイズで打抜き後の偏光板の長辺に対して吸収軸が45°長辺となるように、長方形に打抜いた。TNモードの液晶モニター(サムソン社製、SyncMaster 172X)の表側および裏側の偏光板を剥し、表3に示す各偏光板の第2保護フィルムを液晶セル側に配置し、TNパネルと貼り付け、液晶表示装置を作製した。偏光板貼り付け後、50℃、5kg/cm2で20分間保持し、接着させた。この際、偏光板の光学異方性層がセル基板に対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する光学異方性層のラビング方向とが反平行となるように配置した。
(3−1)TNパネルの実装
視認側偏光板(表側)、バックライト側偏光板(裏側)共に、17”のサイズで打抜き後の偏光板の長辺に対して吸収軸が45°長辺となるように、長方形に打抜いた。TNモードの液晶モニター(サムソン社製、SyncMaster 172X)の表側および裏側の偏光板を剥し、表3に示す各偏光板の第2保護フィルムを液晶セル側に配置し、TNパネルと貼り付け、液晶表示装置を作製した。偏光板貼り付け後、50℃、5kg/cm2で20分間保持し、接着させた。この際、偏光板の光学異方性層がセル基板に対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する光学異方性層のラビング方向とが反平行となるように配置した。
(3−2)IPSパネルの実装
視認側偏光板(表側)、バックライト側偏光板(裏側)共に、32”ワイドのサイズで偏光子の吸収軸が長辺となるように、バックライト側偏光板は偏光子の吸収軸が短辺となるように長方形に打抜いた。IPSモードの液晶TV(日立製作所(株)製、W32−L5000)の表側および裏側の偏光板を剥し、表3に示す各偏光板の第2保護フィルムを液晶セル側に配置し、IPSパネルと貼り付け、液晶表示装置を作製した。偏光板貼り付け後、50℃、5kg/cm2で20分間保持し、接着させた。この際、視認側の偏光板の吸収軸をパネル水平方向に、バックライト側の偏光板の吸収軸をパネル鉛直方向となり、粘着層表面が液晶セル側となるように配置した。
視認側偏光板(表側)、バックライト側偏光板(裏側)共に、32”ワイドのサイズで偏光子の吸収軸が長辺となるように、バックライト側偏光板は偏光子の吸収軸が短辺となるように長方形に打抜いた。IPSモードの液晶TV(日立製作所(株)製、W32−L5000)の表側および裏側の偏光板を剥し、表3に示す各偏光板の第2保護フィルムを液晶セル側に配置し、IPSパネルと貼り付け、液晶表示装置を作製した。偏光板貼り付け後、50℃、5kg/cm2で20分間保持し、接着させた。この際、視認側の偏光板の吸収軸をパネル水平方向に、バックライト側の偏光板の吸収軸をパネル鉛直方向となり、粘着層表面が液晶セル側となるように配置した。
(3−3)VAパネルの実装
視認側偏光板(表側)、バックライト側偏光板(裏側)共に、26”ワイドのサイズで偏光子の吸収軸が長辺となるように、バックライト側偏光板は偏光子の吸収軸が短辺となるように長方形に打抜いた。VAモードの液晶TV(ソニー(株)製、KDL−L26RX2)の、表側および裏側の偏光板を剥し、VAパネルに付いた元の位相差膜はそのまま残し、表2に示す各偏光板の第2保護フィルムを液晶セル側に配置し、VAパネルと貼り付け、液晶表示装置を作製した。偏光板貼り付け後、50℃、5kg/cm2で20分間保持し、接着させた。この際、視認側の偏光板の吸収軸をパネル水平方向に、バックライト側の偏光板の吸収軸をパネル鉛直方向となり、粘着材面が液晶セル側となるように配置した。
視認側偏光板(表側)、バックライト側偏光板(裏側)共に、26”ワイドのサイズで偏光子の吸収軸が長辺となるように、バックライト側偏光板は偏光子の吸収軸が短辺となるように長方形に打抜いた。VAモードの液晶TV(ソニー(株)製、KDL−L26RX2)の、表側および裏側の偏光板を剥し、VAパネルに付いた元の位相差膜はそのまま残し、表2に示す各偏光板の第2保護フィルムを液晶セル側に配置し、VAパネルと貼り付け、液晶表示装置を作製した。偏光板貼り付け後、50℃、5kg/cm2で20分間保持し、接着させた。この際、視認側の偏光板の吸収軸をパネル水平方向に、バックライト側の偏光板の吸収軸をパネル鉛直方向となり、粘着材面が液晶セル側となるように配置した。
(3−4)評価
このようにして得られた各液晶表示装置の黒表示おける光漏れ測定値は測定機(ELDIM社製、EZ−Contrast 160D)を用いて、黒表示および白表示の輝度測定から視野角(コントラスト比が10以上の範囲)を算出した。また、作製した液晶表示装置の黒表示における色味変化は、左右斜め方向70°から観察した際の色味大小を10段階(大きいものほど色味変化が大きい)で評価した。結果は表2に記載した。
なお、視野角特性の評価は以下のように行った。
○:左右上下のコントラストが優れる
△:光漏れが少しあり、コントラストがやや劣る
×:光漏れによりコントラストが劣る
表2の結果から、本発明の偏光板を用いた液晶表示装置の構成例1〜6、9〜19では、光漏れおよび色味変化が少なく、視野角特性は優れるものであった。一方、本発明範囲外の構成例8〜9及び構成例20〜22では、光漏れ測定値が大きく、色味変化が激しく、視野角特性が低下したものであった。
また、表2に示す各液晶表示装置は、25℃・相対湿度60%下で取り付けた後、これを25℃・相対湿度10%の中に持ち込み、湿度変化による色調変化の大小を10段階評価(大きいものほど変化が大きい)で評価し、表示ムラの発生している領域を目視で評価し、表示ムラが発生している割合(%)を求めた。その結果、本発明の偏光板を用いた液晶表示装置の構成例1〜3、構成例9〜19、構成例23〜28では、表示ムラは5%以下であり、湿度変化による色調変化が1〜5のマークであり、非常に優れたものであった。一方、本発明範囲外の構成例7〜8、構成例20〜22では、表示ムラは20%以上あり、湿度変動による色味変化は8〜10のマークであり、性能が劣ることが判った。
さらに、本発明の偏光板を耐久試験による光漏れおよび偏光板剥がれテストを実施した。評価結果を表2に記載した。
i)60℃・相対湿度90%の環境に500時間保持し、25℃・相対湿度60%環境に持ち込み24時間後に液晶表示装置を黒表示させ、光漏れ強度および偏光板の液晶パネルからの剥がれの有無を評価した。
ii)80℃dryの環境に500時間保持し、25℃・相対湿度60%環境に持ち込み24時間後に液晶表示装置を黒表示させ、光漏れ強度および偏光板の液晶パネルからの剥がれの有無を評価した。
表2中、構成例23〜28は参考例である。
このようにして得られた各液晶表示装置の黒表示おける光漏れ測定値は測定機(ELDIM社製、EZ−Contrast 160D)を用いて、黒表示および白表示の輝度測定から視野角(コントラスト比が10以上の範囲)を算出した。また、作製した液晶表示装置の黒表示における色味変化は、左右斜め方向70°から観察した際の色味大小を10段階(大きいものほど色味変化が大きい)で評価した。結果は表2に記載した。
なお、視野角特性の評価は以下のように行った。
○:左右上下のコントラストが優れる
△:光漏れが少しあり、コントラストがやや劣る
×:光漏れによりコントラストが劣る
表2の結果から、本発明の偏光板を用いた液晶表示装置の構成例1〜6、9〜19では、光漏れおよび色味変化が少なく、視野角特性は優れるものであった。一方、本発明範囲外の構成例8〜9及び構成例20〜22では、光漏れ測定値が大きく、色味変化が激しく、視野角特性が低下したものであった。
また、表2に示す各液晶表示装置は、25℃・相対湿度60%下で取り付けた後、これを25℃・相対湿度10%の中に持ち込み、湿度変化による色調変化の大小を10段階評価(大きいものほど変化が大きい)で評価し、表示ムラの発生している領域を目視で評価し、表示ムラが発生している割合(%)を求めた。その結果、本発明の偏光板を用いた液晶表示装置の構成例1〜3、構成例9〜19、構成例23〜28では、表示ムラは5%以下であり、湿度変化による色調変化が1〜5のマークであり、非常に優れたものであった。一方、本発明範囲外の構成例7〜8、構成例20〜22では、表示ムラは20%以上あり、湿度変動による色味変化は8〜10のマークであり、性能が劣ることが判った。
さらに、本発明の偏光板を耐久試験による光漏れおよび偏光板剥がれテストを実施した。評価結果を表2に記載した。
i)60℃・相対湿度90%の環境に500時間保持し、25℃・相対湿度60%環境に持ち込み24時間後に液晶表示装置を黒表示させ、光漏れ強度および偏光板の液晶パネルからの剥がれの有無を評価した。
ii)80℃dryの環境に500時間保持し、25℃・相対湿度60%環境に持ち込み24時間後に液晶表示装置を黒表示させ、光漏れ強度および偏光板の液晶パネルからの剥がれの有無を評価した。
表2中、構成例23〜28は参考例である。
[実施例4]延伸熱可塑性フィルムの作製
表1の未延伸シートを図2に示す縦、横延伸工程を経て、(Tg+15℃)にて300%/分で下記の倍率に延伸した(縦延伸、横延伸とも同条件)。得られた延伸熱可塑性フィルムの物性は前述の測定方法に従い、測定した。得られた各延伸フィルムの特性は表3に記載した。
ここでいう延伸倍率は、下記式で定義される。
延伸倍率(%)=100×{(延伸後の長さ)−(延伸前の長さ)}/(延伸前の長さ)
なお、表3中の熱寸法変化率は、下記の方法で測定した。
・サンプルをMD、TD方向に5cm×25cmに裁断し、20cm間隔の孔をあける
・これを25℃60%相対湿度で2時間調湿後、この環境下でピンゲージを用い2つの孔の間を測長する(これをL1とする)。
・サンプルを80℃の空気恒温槽に5時間入れる。
・これを取り出し25℃60%相対湿度中に3時間調湿後、この環境下でピンゲージを用い2つの孔の間を測長する(これをL2とする)。
・100×(L1−L2)/L1を寸法変化率(%)とする。
表3中、延伸フィルム23〜28は参考例である。
表1の未延伸シートを図2に示す縦、横延伸工程を経て、(Tg+15℃)にて300%/分で下記の倍率に延伸した(縦延伸、横延伸とも同条件)。得られた延伸熱可塑性フィルムの物性は前述の測定方法に従い、測定した。得られた各延伸フィルムの特性は表3に記載した。
ここでいう延伸倍率は、下記式で定義される。
延伸倍率(%)=100×{(延伸後の長さ)−(延伸前の長さ)}/(延伸前の長さ)
なお、表3中の熱寸法変化率は、下記の方法で測定した。
・サンプルをMD、TD方向に5cm×25cmに裁断し、20cm間隔の孔をあける
・これを25℃60%相対湿度で2時間調湿後、この環境下でピンゲージを用い2つの孔の間を測長する(これをL1とする)。
・サンプルを80℃の空気恒温槽に5時間入れる。
・これを取り出し25℃60%相対湿度中に3時間調湿後、この環境下でピンゲージを用い2つの孔の間を測長する(これをL2とする)。
・100×(L1−L2)/L1を寸法変化率(%)とする。
表3中、延伸フィルム23〜28は参考例である。
得られた延伸熱可塑性フィルムフィルムは、偏光板の第2保護フィルムとして使用し、位相差機能を有する下記構成の偏光板A、偏光板B、偏光板Cを作製した。
偏光板A:フジタック(TD80UL)/偏光膜/延伸セルロースアシレートフィルム
偏光板B:未延伸セルロースアシレートフィルム/偏光膜/延伸セルロースアシレートフィルム (偏光板Bでは両面同じ組成のセルロースアシレートを用いた)
偏光板C:フジタック(TD80UL)/偏光膜/延伸ノルボルネンフィルム
得られた位相差機能を有する偏光板A〜偏光板Cは、VA型液晶セルに持ち込み評価した。VA型液晶セルを使用した26インチおよび37インチの液晶表示装置(シャープ(株)製)に液晶層を挟んで設置されている1対の偏光板のうち、観察者側の片面の偏光板および位相差フィルムを剥がし、粘着剤を用い、代わりに上記構成の偏光板A〜偏光板Cを貼り付けた。観察者側の偏光板の透過軸とバックライト側の偏光板の透過軸が直交するように配置して、液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を60℃・相対湿度90%の環境に500時間保持し、25℃・相対湿度60%環境に持ち込み24時間後、黒表示状態で発生する光漏れと色ムラ、面内の均一性を観察し、表3に記載した。
なお、視野角特性の評価は以下のように行った。
○:左右上下のコントラストが優れる
△:光漏れが少しあり、コントラストがやや劣る
×:光漏れによりコントラストが劣る
本発明の縦延伸または横延伸の製造方法に従う延伸位相差フィルムは良好光学特性および力学特特性が得られた。本発明の位相差機能を有するノルボルネン系偏光板Cは、経時変化による偏光子との剥れ現象が僅か発生しており、視野角特性は“△”レベルであった。本発明の位相差機能を有するセルロースアシレート系偏光板Aまた偏光板Bは、偏光子との剥れが全く無く、斜め視角方向または湿度変化における光漏れおよび色味変化が無く、非常に優れたものであった。
偏光板A:フジタック(TD80UL)/偏光膜/延伸セルロースアシレートフィルム
偏光板B:未延伸セルロースアシレートフィルム/偏光膜/延伸セルロースアシレートフィルム (偏光板Bでは両面同じ組成のセルロースアシレートを用いた)
偏光板C:フジタック(TD80UL)/偏光膜/延伸ノルボルネンフィルム
得られた位相差機能を有する偏光板A〜偏光板Cは、VA型液晶セルに持ち込み評価した。VA型液晶セルを使用した26インチおよび37インチの液晶表示装置(シャープ(株)製)に液晶層を挟んで設置されている1対の偏光板のうち、観察者側の片面の偏光板および位相差フィルムを剥がし、粘着剤を用い、代わりに上記構成の偏光板A〜偏光板Cを貼り付けた。観察者側の偏光板の透過軸とバックライト側の偏光板の透過軸が直交するように配置して、液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を60℃・相対湿度90%の環境に500時間保持し、25℃・相対湿度60%環境に持ち込み24時間後、黒表示状態で発生する光漏れと色ムラ、面内の均一性を観察し、表3に記載した。
なお、視野角特性の評価は以下のように行った。
○:左右上下のコントラストが優れる
△:光漏れが少しあり、コントラストがやや劣る
×:光漏れによりコントラストが劣る
本発明の縦延伸または横延伸の製造方法に従う延伸位相差フィルムは良好光学特性および力学特特性が得られた。本発明の位相差機能を有するノルボルネン系偏光板Cは、経時変化による偏光子との剥れ現象が僅か発生しており、視野角特性は“△”レベルであった。本発明の位相差機能を有するセルロースアシレート系偏光板Aまた偏光板Bは、偏光子との剥れが全く無く、斜め視角方向または湿度変化における光漏れおよび色味変化が無く、非常に優れたものであった。
[実施例5]光学補償フィルムの作製
特開平11−316378号公報の実施例1の液晶層を塗布したセルロースアセテートフィルムの代わりに、本発明のケン化済みの未延伸または延伸セルロースアシレートフィルムを使用した。これを、特開2002−62431号公報の実施例9に記載のベンド配向液晶セルに25℃・相対湿度60%下で取り付けた後、これを25℃・相対湿度10%の中に持ち込み、コントラストの変化を目視評価し、色変化の大小を10段階評価(大きいものほど変化が大きい)して1のマークを得た。本発明を実施したことにより良好な性能が得られた。
特開平7−333433号公報の実施例1の液晶層を塗布したセルロースアセテートフィルムに代わって、本発明のケン化済みの未延伸または延伸セルロースアシレートフィルムに変更し光学補償フィルターフィルムを作製したものでも同様に良好な光学補償フィルムを作成できた。
特開平11−316378号公報の実施例1の液晶層を塗布したセルロースアセテートフィルムの代わりに、本発明のケン化済みの未延伸または延伸セルロースアシレートフィルムを使用した。これを、特開2002−62431号公報の実施例9に記載のベンド配向液晶セルに25℃・相対湿度60%下で取り付けた後、これを25℃・相対湿度10%の中に持ち込み、コントラストの変化を目視評価し、色変化の大小を10段階評価(大きいものほど変化が大きい)して1のマークを得た。本発明を実施したことにより良好な性能が得られた。
特開平7−333433号公報の実施例1の液晶層を塗布したセルロースアセテートフィルムに代わって、本発明のケン化済みの未延伸または延伸セルロースアシレートフィルムに変更し光学補償フィルターフィルムを作製したものでも同様に良好な光学補償フィルムを作成できた。
[実施例6]液晶表示装置の作製
本発明の溶融セルロースアシレートフィルムを所望の光学特性を示す光学異方性フィルムに作製し、前述の異なる液晶モードの市販モニターあるいはテレビの偏光板、および光学補償フィルム(位相差板)を剥ぎ取り、本発明の偏光板または光学補償フィルムを貼り付けてその視野角特性および光漏れを調べたところ、優れた広い視野角特性と光漏れおよび色味変化が少なく、本発明の溶融セルロースアシレートフィルムが有用であることを確認した。
本発明の溶融セルロースアシレートフィルムを所望の光学特性を示す光学異方性フィルムに作製し、前述の異なる液晶モードの市販モニターあるいはテレビの偏光板、および光学補償フィルム(位相差板)を剥ぎ取り、本発明の偏光板または光学補償フィルムを貼り付けてその視野角特性および光漏れを調べたところ、優れた広い視野角特性と光漏れおよび色味変化が少なく、本発明の溶融セルロースアシレートフィルムが有用であることを確認した。
本発明の偏光板を液晶表示装置に第2保護フィルムが液晶セル側となるように配置することにより、液晶表示装置の視野角特性の改善と黒表示時の光漏れおよび色味変化等の課題を解消でき、優れた液晶表示装置を提供することができる。
10 上偏光板(視認側偏光板、上側偏光板)
11 保護フィルム(第一保護フィルム)
12 偏光子
13 保護フィルム(第二保護フィルム)
14 粘着剤
20 液晶セル
30 下偏光板 (奥側偏光板、下側偏光板)
40 バックライトユニット
10、10a フィルム製造装置
12 乾燥機
14 押出機
16 ギアポンプ
18 フィルタ
20 ダイ
22 冷却部
24 タッチロール
26 タッチロール
28 キャストドラム
30、30a 縦延伸部
32 入口側ニップロール
33 予熱ロール
34 出口側ニップローラ
35 予熱ロール
36 予熱部
37 ニップロール
39 ニップロール
42 横延伸部
44 熱固定部
46 巻取部
Fa 未延伸フィルム
Fb 縦延伸フィルム
F 熱可塑性フィルム
Lb 曲線
11 保護フィルム(第一保護フィルム)
12 偏光子
13 保護フィルム(第二保護フィルム)
14 粘着剤
20 液晶セル
30 下偏光板 (奥側偏光板、下側偏光板)
40 バックライトユニット
10、10a フィルム製造装置
12 乾燥機
14 押出機
16 ギアポンプ
18 フィルタ
20 ダイ
22 冷却部
24 タッチロール
26 タッチロール
28 キャストドラム
30、30a 縦延伸部
32 入口側ニップロール
33 予熱ロール
34 出口側ニップローラ
35 予熱ロール
36 予熱部
37 ニップロール
39 ニップロール
42 横延伸部
44 熱固定部
46 巻取部
Fa 未延伸フィルム
Fb 縦延伸フィルム
F 熱可塑性フィルム
Lb 曲線
(4)溶融製膜
上記方法で調製したセルロースアシレートペレットを、露点温度−40℃の脱湿風を用いて100℃で5時間乾燥し含水率を0.01質量%以下にした。これを80℃のホッパーに投入し、180℃(入口温度)から235℃(出口温度)に調整した溶融押出し機で溶融した。なお、これに用いたスクリューの直径は60mm、L/D=50、圧縮比4であった。溶融押出機から押出された樹脂はギアポンプで一定量計量され送り出されるが、この時ギアポンプ前の樹脂圧力が10MPaの一定圧力で制御できる様に、押出機の回転数を変更させた。ギアポンプから送り出されたメルト樹脂は濾過精度5μmのリーフディスクフィルターにて濾過し、スタティックミキサーを経由してスリット間隔0.8mm、230℃のハンガーコートダイから、ガラス転移温度のTg−5℃、Tg、Tg−10℃の設定した3連のキャストロール上に押し出し、最上流側の第1キャストロールにTg−7℃のタッチロールを接触させ、表1記載の条件でキャスト固化し、未延伸フィルムを製膜した。なお、タッチロールは特開平11−235747の実施例1に記載のもの(二重抑えロールと記載のあるもの)を用い、Tg−7℃に調温した(但し薄肉金属外筒厚みは3mmとした)。
固化したメルトをキャストドラムから剥ぎ取り、巻き取り直前に両端(全幅の各5%)をトリミングした後、両端に幅10mm、高さ50μmの厚みだし加工(ナーリング)をつけた後、30m/分で幅1.5m、長さ3000mの未延伸フィルムを得た。このTgはDSCを用いて下記方法で測定した。
(Tg測定)DSCの測定パンにサンプルを20mg入れる。これを窒素気流中で、10℃/分で30℃から250℃まで昇温した後(1st-run)、30℃まで−10℃/分で冷却する。この後、再度30℃から250℃まで昇温する(2nd-run)。2nd-runでベースラインが低温側から偏奇し始める温度をガラス転移温度(Tg)とした。
このようにして得た未延伸セルロースアシレートフィルムの物性を、前述の測定方法で測定し、以下の表1に記載した。
表1中、未延伸フィルム番号No.4〜8、16、18〜22、および25は参考例である。
上記方法で調製したセルロースアシレートペレットを、露点温度−40℃の脱湿風を用いて100℃で5時間乾燥し含水率を0.01質量%以下にした。これを80℃のホッパーに投入し、180℃(入口温度)から235℃(出口温度)に調整した溶融押出し機で溶融した。なお、これに用いたスクリューの直径は60mm、L/D=50、圧縮比4であった。溶融押出機から押出された樹脂はギアポンプで一定量計量され送り出されるが、この時ギアポンプ前の樹脂圧力が10MPaの一定圧力で制御できる様に、押出機の回転数を変更させた。ギアポンプから送り出されたメルト樹脂は濾過精度5μmのリーフディスクフィルターにて濾過し、スタティックミキサーを経由してスリット間隔0.8mm、230℃のハンガーコートダイから、ガラス転移温度のTg−5℃、Tg、Tg−10℃の設定した3連のキャストロール上に押し出し、最上流側の第1キャストロールにTg−7℃のタッチロールを接触させ、表1記載の条件でキャスト固化し、未延伸フィルムを製膜した。なお、タッチロールは特開平11−235747の実施例1に記載のもの(二重抑えロールと記載のあるもの)を用い、Tg−7℃に調温した(但し薄肉金属外筒厚みは3mmとした)。
固化したメルトをキャストドラムから剥ぎ取り、巻き取り直前に両端(全幅の各5%)をトリミングした後、両端に幅10mm、高さ50μmの厚みだし加工(ナーリング)をつけた後、30m/分で幅1.5m、長さ3000mの未延伸フィルムを得た。このTgはDSCを用いて下記方法で測定した。
(Tg測定)DSCの測定パンにサンプルを20mg入れる。これを窒素気流中で、10℃/分で30℃から250℃まで昇温した後(1st-run)、30℃まで−10℃/分で冷却する。この後、再度30℃から250℃まで昇温する(2nd-run)。2nd-runでベースラインが低温側から偏奇し始める温度をガラス転移温度(Tg)とした。
このようにして得た未延伸セルロースアシレートフィルムの物性を、前述の測定方法で測定し、以下の表1に記載した。
表1中、未延伸フィルム番号No.4〜8、16、18〜22、および25は参考例である。
(3−4)評価
このようにして得られた各液晶表示装置の黒表示おける光漏れ測定値は測定機(ELDIM社製、EZ−Contrast 160D)を用いて、黒表示および白表示の輝度測定から視野角(コントラスト比が10以上の範囲)を算出した。また、作製した液晶表示装置の黒表示における色味変化は、左右斜め方向70°から観察した際の色味大小を10段階(大きいものほど色味変化が大きい)で評価した。結果は表2に記載した。
なお、視野角特性の評価は以下のように行った。
○:左右上下のコントラストが優れる
△:光漏れが少しあり、コントラストがやや劣る
×:光漏れによりコントラストが劣る
表2の結果から、本発明の偏光板を用いた液晶表示装置の構成例1〜6、9〜19では、光漏れおよび色味変化が少なく、視野角特性は優れるものであった。一方、本発明範囲外の構成例8〜9及び構成例20〜22では、光漏れ測定値が大きく、色味変化が激しく、視野角特性が低下したものであった。
また、表2に示す各液晶表示装置は、25℃・相対湿度60%下で取り付けた後、これを25℃・相対湿度10%の中に持ち込み、湿度変化による色調変化の大小を10段階評価(大きいものほど変化が大きい)で評価し、表示ムラの発生している領域を目視で評価し、表示ムラが発生している割合(%)を求めた。その結果、本発明の偏光板を用いた液晶表示装置の構成例1〜3、構成例9〜19、構成例23〜28では、表示ムラは5%以下であり、湿度変化による色調変化が1〜5のマークであり、非常に優れたものであった。一方、本発明範囲外の構成例7〜8、構成例20〜22では、表示ムラは20%以上あり、湿度変動による色味変化は8〜10のマークであり、性能が劣ることが判った。
さらに、本発明の偏光板を耐久試験による光漏れおよび偏光板剥がれテストを実施した。評価結果を表2に記載した。
i)60℃・相対湿度90%の環境に500時間保持し、25℃・相対湿度60%環境に持ち込み24時間後に液晶表示装置を黒表示させ、光漏れ強度および偏光板の液晶パネルからの剥がれの有無を評価した。
ii)80℃dryの環境に500時間保持し、25℃・相対湿度60%環境に持ち込み24時間後に液晶表示装置を黒表示させ、光漏れ強度および偏光板の液晶パネルからの剥がれの有無を評価した。
表2中、構成例4〜6、16、18〜19および25は参考例である。
このようにして得られた各液晶表示装置の黒表示おける光漏れ測定値は測定機(ELDIM社製、EZ−Contrast 160D)を用いて、黒表示および白表示の輝度測定から視野角(コントラスト比が10以上の範囲)を算出した。また、作製した液晶表示装置の黒表示における色味変化は、左右斜め方向70°から観察した際の色味大小を10段階(大きいものほど色味変化が大きい)で評価した。結果は表2に記載した。
なお、視野角特性の評価は以下のように行った。
○:左右上下のコントラストが優れる
△:光漏れが少しあり、コントラストがやや劣る
×:光漏れによりコントラストが劣る
表2の結果から、本発明の偏光板を用いた液晶表示装置の構成例1〜6、9〜19では、光漏れおよび色味変化が少なく、視野角特性は優れるものであった。一方、本発明範囲外の構成例8〜9及び構成例20〜22では、光漏れ測定値が大きく、色味変化が激しく、視野角特性が低下したものであった。
また、表2に示す各液晶表示装置は、25℃・相対湿度60%下で取り付けた後、これを25℃・相対湿度10%の中に持ち込み、湿度変化による色調変化の大小を10段階評価(大きいものほど変化が大きい)で評価し、表示ムラの発生している領域を目視で評価し、表示ムラが発生している割合(%)を求めた。その結果、本発明の偏光板を用いた液晶表示装置の構成例1〜3、構成例9〜19、構成例23〜28では、表示ムラは5%以下であり、湿度変化による色調変化が1〜5のマークであり、非常に優れたものであった。一方、本発明範囲外の構成例7〜8、構成例20〜22では、表示ムラは20%以上あり、湿度変動による色味変化は8〜10のマークであり、性能が劣ることが判った。
さらに、本発明の偏光板を耐久試験による光漏れおよび偏光板剥がれテストを実施した。評価結果を表2に記載した。
i)60℃・相対湿度90%の環境に500時間保持し、25℃・相対湿度60%環境に持ち込み24時間後に液晶表示装置を黒表示させ、光漏れ強度および偏光板の液晶パネルからの剥がれの有無を評価した。
ii)80℃dryの環境に500時間保持し、25℃・相対湿度60%環境に持ち込み24時間後に液晶表示装置を黒表示させ、光漏れ強度および偏光板の液晶パネルからの剥がれの有無を評価した。
表2中、構成例4〜6、16、18〜19および25は参考例である。
[実施例4]延伸熱可塑性フィルムの作製
表1の未延伸シートを図2に示す縦、横延伸工程を経て、(Tg+15℃)にて300%/分で下記の倍率に延伸した(縦延伸、横延伸とも同条件)。得られた延伸熱可塑性フィルムの物性は前述の測定方法に従い、測定した。得られた各延伸フィルムの特性は表3に記載した。
ここでいう延伸倍率は、下記式で定義される。
延伸倍率(%)=100×{(延伸後の長さ)−(延伸前の長さ)}/(延伸前の長さ)
なお、表3中の熱寸法変化率は、下記の方法で測定した。
・サンプルをMD、TD方向に5cm×25cmに裁断し、20cm間隔の孔をあける
・これを25℃60%相対湿度で2時間調湿後、この環境下でピンゲージを用い2つの孔の間を測長する(これをL1とする)。
・サンプルを80℃の空気恒温槽に5時間入れる。
・これを取り出し25℃60%相対湿度中に3時間調湿後、この環境下でピンゲージを用い2つの孔の間を測長する(これをL2とする)。
・100×(L1−L2)/L1を寸法変化率(%)とする。
表3中、構成例4〜6、16、18〜19および25は参考例である。
表1の未延伸シートを図2に示す縦、横延伸工程を経て、(Tg+15℃)にて300%/分で下記の倍率に延伸した(縦延伸、横延伸とも同条件)。得られた延伸熱可塑性フィルムの物性は前述の測定方法に従い、測定した。得られた各延伸フィルムの特性は表3に記載した。
ここでいう延伸倍率は、下記式で定義される。
延伸倍率(%)=100×{(延伸後の長さ)−(延伸前の長さ)}/(延伸前の長さ)
なお、表3中の熱寸法変化率は、下記の方法で測定した。
・サンプルをMD、TD方向に5cm×25cmに裁断し、20cm間隔の孔をあける
・これを25℃60%相対湿度で2時間調湿後、この環境下でピンゲージを用い2つの孔の間を測長する(これをL1とする)。
・サンプルを80℃の空気恒温槽に5時間入れる。
・これを取り出し25℃60%相対湿度中に3時間調湿後、この環境下でピンゲージを用い2つの孔の間を測長する(これをL2とする)。
・100×(L1−L2)/L1を寸法変化率(%)とする。
表3中、構成例4〜6、16、18〜19および25は参考例である。
Claims (13)
- 少なくとも、偏光子と、該偏光子の両面に設けられた第1保護フィルムおよび第2保護フィルムを有する偏光板であって、該偏光板2枚を、光軸が互いに直行するように、かつ、前記第2保護フィルム同士が内側となるように積層した場合、該積層した偏光板の法線から70°傾いた方向における透過率(T70)と偏光板法線方向における透過率(T0)との比T70/T0が1≦T70/T0≦4000であり、前記T70/T0における前記T0は、0.001〜0.003であり、前記第2保護フィルムの25℃60%RHにおける下記(I)式および(II)式で表されるReとRthがそれぞれ0nm≦Re≦3nm、−15nm≦Rth≦11nmであることを特徴とする偏光板。
- 前記第1保護フィルムの25℃60%RHにおける下記(I)式および(II)式で表されるReとRthがそれぞれ0nm≦Re≦5nm、−30nm≦Rth≦30nmである、請求項1に記載の偏光板。
(I)式 Re=(nx−ny)×d
(II)式 Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
[式中、nxは、フィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり;nyは面内の進相軸方向の屈折率であり;nzは厚み方向の屈折率であり;dは厚さ(nm)である]。 - 前記第2保護フィルムは、25℃・相対湿度10%のReと25℃・相対湿度80%のReとの差の絶対値が10nm以下であり、かつ、25℃・相対湿度10%のRthと25℃・相対湿度80%のRthとの差の絶対値が25nm以下である、請求項1または2に記載の偏光板(但し、ReおよびRthは波長590nmにおけるフィルム面内および厚み方向のレターデーションである)。
- 前記第2保護フィルムの25℃80%RHにおける平衡含水率が2.5質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏光板。
- 前記第2保護フィルムの25℃60%RHにおける下記(I)式および(II)式で表されるReとRthがそれぞれ0nm≦Re≦3nm、−15nm≦Rth≦3nmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の偏光板。
(I)式 Re=(nx−ny)×d
(II)式 Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
[式中、nxは、フィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり;nyは面内の進相軸方向の屈折率であり;nzは厚み方向の屈折率であり;dは厚さ(nm)である]。 - 前記第2保護フィルムがセルロースアシレートを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の偏光板。
- 前記第2保護フィルムが、下式(S−1)〜(S−3)を満たすセルロースアシレートを含む請求項6に記載の偏光板。
式(S−1) 2.5≦X+Y ≦3.0
式(S−2) 0≦X≦1.8
式(S−3) 1.0≦Y≦3.0
(式中、Xはセルロースの水酸基に対するアセチル基の置換度を表し、Yはセルロースの水酸基に対する炭素数3〜22のアシル基の置換度の総和を表す。) - 前記第2保護フィルムが、下記式(T−1)および(T−2)を満たすセルロースアシレートを含む、請求項7に記載の偏光板。
式(T−1):2.5≦X+Y≦3.0
式(T−2):0.1≦Y<2
(Xは、アセチル基の置換度を示し、Yは置換もしくは無置換の芳香族アシル基を示す。) - 前記第2保護フィルムがノルボルネン系熱可塑性樹脂を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の偏光板。
- 前記第1保護フィルムの表面にハードコート層、防眩層および反射防止層の少なくとも一層を設けた、請求項1〜9のいずれか1項に記載の偏光板。
- 液晶セルおよびその両側に配置された2枚の偏光板を有し、前記偏光板の少なくとも一方が請求項1〜10のいずれか1項に記載の偏光板である、液晶表示装置。
- 液晶セルおよびその両側に配置された2枚の偏光板を有し、前記第2保護フィルムが液晶セル側となるように設けられている請求項11に記載の液晶表示装置。
- 液晶セルがIPSモード、VAモード、TNモード、OCBモード、ECBモードのいずれかである請求項11または12に記載の液晶表示装置。
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