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JP2013170231A - 塗料 - Google Patents

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JP2013170231A
JP2013170231A JP2012035404A JP2012035404A JP2013170231A JP 2013170231 A JP2013170231 A JP 2013170231A JP 2012035404 A JP2012035404 A JP 2012035404A JP 2012035404 A JP2012035404 A JP 2012035404A JP 2013170231 A JP2013170231 A JP 2013170231A
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Tsunetaro Kuwata
恒太郎 桑田
Hiroshi Kamo
弘 加茂
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Asahi Kasei Chemicals Corp
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Asahi Kasei Chemicals Corp
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Abstract

【課題】塗膜の低摩擦係数と耐擦り傷性と耐チッピング性と耐食性を同時に高いレベルで達成する塗料を提供すること。
【解決手段】本発明は、(a)成分として、粘度平均分子量が10万〜1000万であって、密度が915kg/m以上であり、平均粒径が150μm以下である超高分子量ポリエチレンパウダーを含有することを特徴とする塗料である。さらに(b)成分として熱硬化性樹脂を含有し、(a)成分と(b)成分の質量比が、(a)/(b)=99.99/0.01〜0.1/99.9であることが好ましい。また、(a)成分の平均粒径が110μm以下であればなお好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、超高分子量ポリエチレンパウダーを含有することにより、形成された塗膜表面の摩擦係数が低く耐傷性に優れ、かつ耐チッピング性、耐食性に優れた塗料に関する。
従来から塗料材料は様々な用途の表面を保護する目的で使用されてきており、近年ではそれに要求される特性が高度化している。特に塗膜にさらに高い耐食性や耐傷性、自動車の走行時に跳ね上げられた石等の衝突による塗膜の損傷に対する耐性を示す耐チッピング性を付与させる要求が高まっており、これまでに種々の検討がなされてきた。
エポキシ基と反応する官能基を有するゴムで変性したエポキシ樹脂にカルボキシル基を有するゴム粒子を配合することにより、塗膜にゴム弾性を付与することで耐チッピング性を向上させた技術が知られている(特許文献1)。この方法によれば、ゴム粒子の添加によるゴム弾性付与によって耐チッピング性は向上されるものの、塗膜の耐傷性が不十分である。
また、オレフィン系樹脂を主成分とした有機樹脂成分からなるゾルを用いて塗装基材表面に被膜を形成させる技術が知られている(特許文献2)。この方法によれば、確かに塗装性や基材への密着性に優れた塗膜が形成されるものの、オレフィン系樹脂粒子が比較的柔らかく耐久性が劣るため、塗膜の耐傷性や耐食性は満足できるものではない。
さらにフッ素樹脂パウダーとポリオレフィン系樹脂ワックス粒子を含有し、膜表面の耐傷性と耐食性を改良した技術が知られている(特許文献3)。この方法に寄れば、フッ素樹脂パウダーとポリオレフィン系樹脂ワックス粒子双方の効果により、確かに表面の摩擦抵抗が低下し、耐傷性の向上が認められる。しかしながら、耐傷性能は未だ満足できるものではなく、ポリオレフィンワックスからのオリゴマー成分の溶出が懸念される。また、フッ素樹脂の添加により、耐食性の向上は期待できるものの、フッ素樹脂は非常に高価であるため、経済的な課題が残る。
特開平11−256074号公報 特開平9−29891号公報 特開2009−165920号公報
これまでの塗料材料では、ゴム成分やポリオレフィン系樹脂、フッ素樹脂を添加することにより、塗膜の弾性を向上させ又は摩擦係数を低減させて、耐傷性や耐チッピング性、耐食性を付与する方法が検討されてきている。しかしながら、さらに高いレベルでの耐傷性、耐チッピング性、耐食性が要求される用途に対して、その性能はいまだ満足できるものではなかった。従って、本発明では、得られる塗膜の低摩擦係数と耐擦り傷性、耐チッピング性及び耐食性を同時に高いレベルで達成可能な塗料を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、驚くべきことに粘度平均分子量が10万〜1000万などの所定の特性を有する超高分子量ポリエチレンパウダーを単独で、または従来の塗料原料に添加することにより、これまでにない極めて優れた耐傷性と耐チッピング性、耐食性を有する塗膜が得られることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明の構成は、以下のとおりである。
(1)(a)成分として、粘度平均分子量が10万〜1000万であって、密度が915kg/m以上であり、平均粒径が150μm以下である超高分子量ポリエチレンパウダーを含有することを特徴とする塗料。
(2)さらに(b)成分として熱硬化性樹脂を含有し、(a)成分と(b)成分の質量比が、(a)/(b)=99.99/0.01〜0.1/99.9であることを特徴とする上記(1)項に記載の塗料。
(3)(a)成分と(b)成分の質量比が、(a)/(b)=90/10〜1/99であることを特徴とする上記(2)項に記載の塗料。
(4)(a)成分の平均粒径が110μm以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の塗料。
(5)(a)成分のうち、粒径200μm以上のパウダーが、(a)成分全体を100質量%として、5質量%以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)項のいずれか1項に記載の塗料。
(6)(b)成分が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、及びシリコーン樹脂の中から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする上記(2)〜(5)項のいずれか1項に記載の塗料。
(7)さらに(c)成分として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、アルコール、及び水の中から選ばれる少なくとも1つを含有することを特徴とする上記(1)〜(6)項のいずれか1項に記載の塗料。
(8)(c)成分が、ベンゼン、トルエン、キシレン、及び水の中から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする上記(7)項に記載の塗料。
(9)得られる塗膜の動摩擦係数が0.25以下である、上記(1)〜(8)項のいずれか1項に記載の塗料。
本発明の塗料は、所定の特性を有する超高分子量ポリエチレンパウダーを含有するため、形成された塗膜表面の摩擦係数が低く優れた耐傷性を有し、かつ、優れた耐チッピング性、耐食性を有する。そのため、高い耐傷性や耐チッピング性、耐食性が要求される塗料用途に有用である。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明の塗料は、(a)成分として、粘度平均分子量が10万〜1000万であって、密度が915kg/m以上であり、平均粒径が150μm以下である超高分子量ポリエチレンパウダーを含有するものである。塗料の形態は、粉体状、溶液状、またはスラリー状であってよい。
本発明に使用される(a)成分、すなわち超高分子量ポリエチレンパウダーを構成するポリエチレンは、エチレンの単独重合体であってもよいし、あるいは、エチレンと、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンのようなαオレフィンとの共重合体であってもよい。αオレフィンの含有量は、本発明に使用される超高分子量ポリエチレンパウダーの密度を満足できる範囲内で任意に決定することができる。
(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーは、粘度平均分子量(Mv)が10万〜1000万の範囲である。耐食性及び耐チッピング性を向上させる観点から、超高分子量ポリエチレンパウダーの粘度平均分子量の下限は、10万であり、30万がより好ましく、100万がさらに好ましく、200万が特に好ましい。超高分子量ポリエチレンパウダーの粘度平均分子量の上限は、パウダーの安定生産性を向上させる観点、粒度制御を良好にする観点から、1000万であり、800万がより好ましく、600万がさらに好ましく、500万が特に好ましい。
(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーの粘度平均分子量は、例えば、以下に示す方法によって求められる。まず、20ミリリットルのデカリン(デカヒドロナフタレン)にポリマー10mgを入れ、150℃で2時間攪拌してポリマーを溶解させ、その溶液を135℃の恒温槽で、ウベローデタイプの粘度計を用いて、標線間の落下時間(ts)を測定する。同様に、ポリマー5mgの場合についても、標線間の落下時間(ts)を測定する。ブランクとしてポリマーを入れていない、デカリンのみの落下時間(tb)を測定する。これらの測定値を用い、以下の式に従って求めたポリマーの比粘度(ηsp/C)をそれぞれプロットして濃度(C)とポリマーの比粘度(ηsp/C)の直線式を導き、濃度0に外挿した極限粘度(η)を求める。
ηsp/C=(ts/tb−1)/0.1
この極限粘度(η)から以下の式に従い、粘度平均分子量(Mv)を求めることができる。
Mv=5.34×10η1.49
(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーの密度は、塗料から形成される塗膜の高い耐傷性、耐チッピング性及び耐食性をバランス良く得る観点から、915kg/m以上であり、925kg/m以上であることが好ましく、930kg/m以上であることがさらに好ましい。また、(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーの密度の上限は、特に限定されない。通常は1000kg/m以下であってもよく、より一般的には980kg/m以下であってもよく、典型的には970kg/m以下であってもよい。ここで言う密度とは、超高分子量ポリエチレンパウダーのプレスシートから切り出した切片を用い、JIS K7112に準じて測定した値である。例えば、当該ポリエチレンの密度の算出には、200mm×200mm×厚み4mmの金型に超高分子量ポリエチレンパウダー180gを投入し、設定温度200℃のプレス機で、10kg/cmで5分間予熱し、3回脱泡操作を行い、150kg/cmで15分間プレスすることにより得られたプレスシートを使用することができる。
(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーの平均粒径は150μm以下であり、110μm以下であることが好ましく、75μm以下であることがさらに好ましい。超高分子量ポリエチレンパウダーの平均粒径が150μm以下であることによって、塗料から得られる塗膜の平滑性が良好になり、他の媒体へ分散させた際の均一性が向上するため好ましい。超高分子量ポリエチレンパウダーの平均粒径が110μm以下である場合には、これらの利点がさらに大きくなる。またハンドリングや粉じん爆発の危険性を低下させる観点から、当該超高分子量ポリエチレンパウダーの平均粒径は、0.01μmより大きいことが好ましく、1μmより大きいことがさらに好ましく、30μmより大きいことが特に好ましい。
(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーの平均粒径とは、累積重量が50%となる粒子径、すなわちメディアン径である。この平均粒径の算出方法を詳細に説明する。
1)重合により製造された状態の、または重合後に粉砕工程を実施された超高分子量ポリエチレンパウダーを、JIS Z8801規格に準拠した標準ふるいにかけて分級する。
2)各分画毎に回収されたパウダー重量を測定する。
3)分級前のパウダー合計重量に対する各分画の重量分率(%)を算出する。
4)粒径が最も大きなパウダー分画の重量分率から順に、各分画の重量分率を累積する。
5)最終的には、最も細かいパウダー分画の重量分率を加えると100重量%となる。
6)縦軸を粒径、横軸を累積重量分率としてプロットする。
7)ポリマー粒径と粒径分画毎の累積重量分率の直線式を導き、累積重量分率50%に外挿した粒径を平均粒径とする。
(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーは、懸濁重合法、気相重合法あるいは溶液重合法により、エチレンを単独重合、あるいはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンのようなαオレフィンとエチレンを共重合させることで製造できる。上述のとおり、αオレフィンの含有量は、本発明に使用される超高分子量ポリエチレンパウダーの密度を満足できる範囲内で任意に決定することができる。
懸濁重合法においては、触媒として、チーグラーナッタ系触媒やクロム系触媒、メタロセン触媒を使用できる。媒体として不活性炭化水素媒体を用いることができ、さらにオレフィン自身を溶媒として用いることもできる。かかる不活性炭化水素媒体としては、具体的には、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;エチルクロライド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物等を挙げることができる。
(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーを製造するための重合温度には、特に制限はないが、分子量の制御と生産性の観点から、通常、40℃以上が好ましく、より好ましくは50℃以上、さらに好ましくは60℃以上であり、且つ150℃以下が好ましく、より好ましくは100℃以下の範囲である。
また、重合圧力は、通常、常圧〜10MPaが好ましく、より好ましくは0.2〜5MPa、さらに好ましくは0.5〜3MPaである。また、重合反応は、バッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行なうことができる。
また、重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行なうことも可能である。さらに、例えば、西独国特許出願公開第3127133号明細書に記載されているように、得られるオレフィン重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、あるいは重合温度を変化させることによって調節することもできる。
なお、(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーの製造においては、上記のような成分以外にも、例えば、リン系化合物やヒンダードフェノール系化合物などの酸化防止剤、ステアリン酸カルシウムに代表される脂肪族金属塩などの安定剤やスケール発生抑制剤や紫外線吸収剤などの当該製造に有用な添加成分を用いることができる。
このようにして得られた、所定範囲内の粘度平均分子量、密度及び平均粒径を有する超高分子量ポリエチレンパウダーは、耐摩耗性や強度に優れていることから、当該パウダーが配合された塗膜は高強度と高弾性を併せ持ち、優れた耐傷性や耐チッピング性を発現することが可能となる。
(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーの形状について、特に制限はない。真球状でも不定形でもよく、一次粒子からなるものでも、一次粒子が複数個凝集し一体化した二次粒子でも、二次粒子がさらに凝集した形状でも構わない。
(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーは、重合後のパウダーをそのまま使用しても良いし、ペレット状などの成形体を粉砕して使用しても良い。また、重合後のパウダーを良溶媒に溶解させた後、貧溶媒に滴下して析出させることにより得られたパウダーを使用しても良いし、良溶媒に加温下で溶解させた後、冷却して析出させることにより得られたパウダーを使用しても良い。
(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーは、外観の良化や塗料液だれの防止性の観点から、粒径200μm以上のパウダーが、(a)成分全体を100質量%として、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがさらに好ましく、1質量%以下であることが特に好ましい。ここで、粒径200μm以上のパウダーは、目開き200μmのスクリーンメッシュにて分級することができる。
(a)成分の超高分子量ポリエチレンパウダーの粒径制御の観点から、特定の目開きのスクリーンメッシュにより篩分しても良い。本発明においては、形成される塗膜の外観や平滑性の観点から、特にJIS Z8801規格に準拠した標準ふるいのうち、目開きが425μmのスクリーンメッシュを通過させた超高分子量ポリエチレンパウダーを使用することが好ましい。また、超高分子量ポリエチレンパウダーの平均粒径を細かくする観点から、目開きがJIS Z8801規格において、300μm、250μm、212μmで篩分することが好ましい。さらには、超高分子量ポリエチレンパウダーの粒度をより小さくする観点から、180μm、162μm、150μm、125μm、106μm、90μm、75μm、63μm、53μm、45μm、38μmのスクリーンメッシュを選定して使用することができる。
本発明の塗料には、塗料の用途に応じて得られる塗膜物性を改良したり、被塗装物への密着性をさらに改善させるために、(b)成分として熱硬化性樹脂を配合することができる。(b)成分の熱硬化性樹脂は、加熱により重合もしくは架橋し、常温で固化する性質を有するものである。
(b)成分の熱可塑性樹脂の例としては、特に制限はないが、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。また、(b)成分の熱可塑性樹脂は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、及びシリコーン樹脂から選択することができる。本発明の塗料は、ウレタン樹脂を含んでもよいし、含まなくてもよい。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等が含まれる。アクリル樹脂としては、例えば、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート等が含まれる。ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が含まれる。ウレタン樹脂としては、例えば、エチレングリコール系ポリウレタン、プロピレングリコール系ポリウレタン等が含まれる。フェノール樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂等が含まれる。
本発明の塗料において、これらの熱硬化性樹脂はそれぞれ単独で使用しても良いし、これらの中から選ばれる複数を併用しても良い。
本発明の塗料における(a)成分と(b)成分の質量比率は、(a)/(b)=99.99/0.01〜0.1/99.9であることが好ましく、(a)/(b)=90/10〜1/99であることがより好ましい。このような割合で塗料に(b)成分を添加することにより、より平滑で強固な塗膜を形成させることが可能となる。
また、本発明の塗料においては、塗料の用途に応じて、(c)成分として溶媒を配合して溶液状、またはスラリー状塗料として使用することができる。本発明の塗料は、上記の超高分子量ポリエチレン(及び任意の他の成分)を(c)成分の溶媒に溶解ないし分散させて使用することができる。(c)成分の溶媒は、主に、基材上に塗膜を形成させる際に、塗膜の平滑性を向上させたり、塗工性を良好にするために使用されるものである。
(c)成分の溶媒の好適な例としては、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エステル、ケトン、アルコール、水などが挙げられる。例えば、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族又は芳香族炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルアセテートなどのエステル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタノール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのアルコール、水などが挙げられる。
本発明の塗料において、これらの溶媒はそれぞれ単独で使用しても良いし、これらの中から選ばれる複数を併用しても良い。
本発明の塗料では、溶媒として水を使用する場合には、界面活性剤を適当量添加し、ホモジナイザー等で強制攪拌してエマルジョンとして使用することもできる。その際に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤などの各種の公知の界面活性剤を使用することができる。
さらに本発明の塗料には、得られる塗膜の特性を損なわない範囲で各種添加剤を配合することができる。添加剤には、加工性改良剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、充填剤、難燃剤、滑剤、防カビ剤、防汚剤、着色剤などが含まれる。
加工性改良剤は、オレフィン系樹脂に配合することにより、柔軟性等を付与し加工性を改良する効果を有する物質であれば、特に限定されない。加工性改良剤の例には、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等が含まれる。
酸化防止剤は、オレフィン系樹脂の加熱時において酸化を抑制する効果を有する物質であれば、特に限定されない。酸化防止剤の例には、フェノール系酸化防止剤、スルフィド系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤等が含まれる。フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等が挙げられる。スルフィド系酸化防止剤としては、ジラウリルチオジプロピオネート等が挙げられる。ホスファイト系酸化防止剤としては、トリスノニルフェニルホスファイト等が挙げられる。
紫外線吸収剤は、オレフィン系樹脂に有害な波長領域の紫外線を吸収する物質であれば、特に限定されない。紫外線吸収剤の例には、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が含まれる。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン等が挙げられる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3、3’−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。
帯電防止剤は、静電気の発生による障害を防ぐ物質であれば、特に限定されない。帯電防止剤の例には、非イオン系帯電防止剤、アニオン系帯電防止剤、カチオン系帯電防止剤等が含まれる。非イオン系帯電防止剤としては、ポリ(オキシエチレン)アルキルアミン等が挙げられる。アニオン系帯電防止剤としては、アルキルスルホネート等が挙げられる。カチオン系帯電防止剤としては、第4級アンモニウムサルフェート等が挙げられる。
充填剤の例には、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、シリカ、カオリン等が含まれる。
難燃剤は、オレフィン系樹脂に配合することにより燃焼を抑制する効果がある物質であれば、特に限定されない。難燃剤の例には、三酸化アンチモン、三酸化モリブデン、ほう酸亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホスフィン酸アルミニウム等が含まれる。
滑剤の例には、高級脂肪酸系滑剤、脂肪酸アマイド系滑剤、金属石鹸系滑剤、脂肪酸エステル系滑剤等が含まれる。
防カビ剤は、オレフィン系樹脂へのカビの増殖を防ぐ物質であれば、特に限定されない。防カビ剤の例には、10,10’−オキシビスフェノキシアルシン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド等が含まれる。
防汚剤の例には、無機化合物、金属を含む有機化合物及び金属を含まない有機化合物が含まれる。無機化合物としては、例えば、亜酸化銅、銅粉、チオシアン酸銅、炭酸銅、塩化銅、硫酸銅等の銅化合物、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、硫酸ニッケル、銅−ニッケル合金等が挙げられる。金属を含む有機化合物としては、例えば、有機銅系化合物、有機ニッケル系化合物及び有機亜鉛系化合物等が挙げられ、その他マンネブ、マンセブ、プロピネブ等も用いることができる。有機銅系化合物としては、オキシン銅、銅ピリチオン、ノニルフェノールスルホン酸銅、カッパービス(エチレンジアミン)−ビス(ドデシルベンゼンスルホネート)、酢酸銅、ナフテン酸銅、ビス(ペンタクロロフェノール酸)銅等が挙げられる。有機ニッケル系化合物としては、酢酸ニッケル、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル等が挙げられる。有機亜鉛系化合物としては、酢酸亜鉛、カルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジンクピリチオン、エチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛等が挙げられる。金属を含まない有機化合物としては、例えば、N−トリハロメチルチオフタルイミド、ジチオカルバミン酸、N−アリールマレイミド、3−置換化アミノ−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、ジチオシアノ系化合物、トリアジン系化合物等が挙げられる。
着色剤としては、典型的には、無機顔料もしくは有機顔料および分散剤からなるものが用いられる。無機顔料としては、二酸化チタン、チタンブラック等が挙げられる。有機顔料としては、フタロシアニンブルー、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。分散剤としては、低分子量ポリエチレン等が挙げられる。
また、従来の塗料に、上述した所定の特性を満足する超高分子量ポリエチレンを添加することによって形成される塗料によっても、本発明が目的とする所望の効果が得られる。
本発明の塗料の基材へのコーティングは、公知のコーティング方法で行うことが可能である。例えば、ロールコーター、カーテンロールコーター、カーテンフローコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スプレー、グラビアオフセット等を用いるコーティング方法、または、浸漬燃焼ジェット中に樹脂のコーティング粒子を供給してバレル内を通過させ、燃焼ジェットと共にコーティング粒子を噴出させるHVOF溶射等によるコーティング方法等でコーティングすることが可能である。
本発明の塗料は、特に限定されないが、金属、表面処理された金属、セラミック、コンクリート、木材などの基材、例えば、自動車内装部、外装部、電気・電子製品の表面等に適用することができる。ここで金属の表面処理としては、金属表面に、Zn、Ni、Cr、Al、Cu、Sn単独あるいはこれらの金属を含む合金メッキ、複合メッキ、あるいはクロム酸処理、リン酸処理などの化成処理や、塗布型の化成処理を施してもよい。また、これらの表面処理を組み合わせて用いてもよい。
基材は、密着性改良の観点から、公知の方法で、火炎処理、コロナ処理、プラズマ処理してもよい。
なお、本発明の塗料から形成される塗膜の動摩擦係数は、耐傷性の一層の向上の観点から、0.25以下であることが好ましく、0.24以下であることがより好ましく、0.23以下であることがさらに好ましく、0.22以下であることが特に好ましく、0.21以下であることが最も好ましい。
次に、実施例および比較例によって本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、パウダーの物性、及び塗料から形成される塗膜の性能の評価方法について説明する。
[パウダーの粘度平均分子量の測定方法]
1)ポリマーのパウダー10mgを秤量し、試験管に投入した。
2)試験管に20ミリリットルのデカリン(デカヒドロナフタレン)を投入した。
3)150℃で2時間攪拌してポリマーを溶解させた。
4)その溶液を135℃の恒温槽で、ウベローデタイプの粘度計を用いて、標線間の落下時間(ts)を測定した。
5)同様に、ポリマー5mgの場合についても標線間の落下時間(ts)を測定した。
6)ブランクとしてポリマーを入れていない、デカリンのみの落下時間(tb)を測定した。
7)以下の式に従って求めたポリマーの比粘度(ηsp/C)をそれぞれプロットして濃度(C)とポリマーの比粘度(ηsp/C)の直線式を導き、濃度0に外挿した極限粘度(η)を求めた。
ηsp/C=(ts/tb−1)/0.1
8)この極限粘度(η)から以下の式に従い、粘度平均分子量(Mv)を求めた。
Mv=5.34×10η1.49
[パウダーの密度測定方法]
1)超高分子量ポリエチレンパウダー180gを200mm×200mm×厚み4mmの金型に投入した。
2)設定温度200℃のプレス機で、10kg/cmで5分間予熱し、3回脱泡操作を行い、150kg/cmで15分間プレスした。
3)冷却プレスにて金型を室温まで冷却した。
4)得られたプレスシートから、2cm×2cm×厚み4mmの切片を切り出した。
5)JIS K7112に準拠した密度勾配管を使用して、成形体の密度を測定し、得られた値をパウダーの密度とした。
[パウダーの平均粒径測定方法]
1)超高分子量ポリエチレンパウダーをJIS Z8801規格に準拠した目開きが300μm、250μm、180μm、150μm、106μm、75μm、63μm、53μm、38μmの標準ふるいにかけて分級した。
2)各分画毎に回収されたパウダー重量を測定した。
3)分級前のパウダー合計重量に対する各分画の重量分率(%)を算出した。
4)粒径が最も大きなパウダー分画の重量分率から順に各分画の重量分率を累積した。
5)最終的には、最も細かいパウダー分画の重量分率を加えると100重量%となった。
6)縦軸を粒径、横軸を累積重量分率としてプロットした。
7)ポリマー粒径と粒径分画毎の累積重量分率の直線式を導き、累積重量分率50%に外挿した粒径を平均粒径とした。
[塗膜の摩擦係数測定]
塗膜表面の摩擦係数測定試験として、摺動試験機の可動テーブルにアルミ板を固定し、直径3mmのSUSボール圧子に100kg/cmの荷重を負荷して塗膜上に載置した上、可動テーブルを往復移動してボール圧子による動摩擦係数を測定した。
[塗膜の耐擦り傷性試験]
段ボール紙に10g/cmの加重をかけて、塗膜上で5cmストロークで50往復摩擦させた後に、塗装面の傷の付き具合を目視で評価した。評価基準は以下に示す通りである。
○=傷が見えない。
△=傷は見えるが、面状に白く見える程ではない。
×=傷跡が白い面状に見える。
[塗膜の耐チッピング性試験]
米国Q−PANEL社製、Q−G−Rグラベロメーター(チッピング試験装置)の試片保持台に試験板を設置し、−20℃下で4kg/cmの圧縮空気により粒度7号の花崗岩砕石50gを塗面に吹き付け、これによる塗膜のキズの発生個数、損傷深度、損傷部の大きさ及び塗膜状態を肉眼あるいは拡大鏡で観察評価する。評価基準は以下の通りである(点数が1.0に近いほど良好)。
1.0:キズ部の平均径が1.0mm未満で、キズの個数が少ないもの。
1.5:キズ部の平均径が1.0mm未満で、キズの個数が多いもの。
2.0:キズ部の平均径が1.0mm以上2mm未満で、キズの個数が少ないもの。
2.5:キズ部の平均径が1.0mm以上2mm未満で、キズの個数が多いもの。
3.0:キズ部の平均径が2mm以上3mm未満で、キズの個数が少ないもの。
3.5:キズ部の平均径が2mm以上3mm未満で、キズの個数が多いもの。
4.0:キズ部の平均径が3mm以上で、キズの個数が多いもの。
[塗膜の耐食性試験]
塗膜に対してJSK−5400ソルトスプレー試験を行った。試験は1000時間行った。評価基準は以下の通りである。
○:サビ、ハガレ(1mm以下)で良好。
△:サビ、ハガレ(1mm以上5mm未満)で劣る。
×:サビ、ハガレ(5mm以上)で著しく劣る。
1.粉体塗料の例
[実施例1]
エポキシ樹脂(エピコート1004、三菱化学社製)100質量部、超高分子量ポリエチレンパウダー(粘度平均分子量400万、密度930kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体を100質量%として0.5質量%)10質量部、硬化剤(アジピン酸ジヒドラジド、和光純薬社製)4質量部、体質顔料(硫酸バリウム、和光純薬社製)20質量部、着色顔料(二酸化チタン、和光純薬社製)3質量部、硬化促進剤(キュアゾールC−11Z、四国化成社製)0.2質量部、表面調整剤1質量部(アクロナール4F、BASF社製)の諸成分に対して、室温での混合、溶融混練、粉砕、分級処理を行い、平均粒径50μmの粉体塗料を調製した。次に得られた粉体塗料を、電気炉にて物温200℃に加熱した板厚12.0mmの熱間圧延鋼板(サンドブラスト処理)に静電粉体塗装機を用いて、−60KVの電圧で膜厚300〜400μmになるように塗装し、180℃にて塗装を一次停止した後室温まで放冷し、塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表1に示す。
[実施例2]
超高分子量ポリエチレンパウダーとして、粘度平均分子量360万、密度924kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体を100質量%として0.8質量%のパウダー10質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして粉体塗料を作製し、塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表1に示す。
[実施例3]
超高分子量ポリエチレンパウダーとして、粘度平均分子量360万、密度916kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体を100質量%として1.1質量%のパウダー10質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして粉体塗料を作製し、塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表1に示す。
[比較例1]
超高分子量ポリエチレンパウダーを添加しない以外は実施例1と同様にして粉体塗料を作製し、塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表1に示す。
[比較例2]
超高分子量ポリエチレンパウダーの代わりに高密度ポリエチレン(粘度平均分子量8万、密度945kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が高密度ポリエチレン全体100質量%として0.7質量%)を添加した以外は実施例1と同様にして粉体塗料を作製し、塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表1に示す。
[比較例3]
超高分子量ポリエチレンパウダーとして、粘度平均分子量360万、密度914kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体を100質量%として1.1質量%のパウダー10質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして粉体塗料を作製し、塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表1に示す。
[実施例4]
エポキシ樹脂(エピコート1004、三菱化学社製)100質量部、超高分子量ポリエチレンパウダー(粘度平均分子量400万、密度930kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体100質量%として0.5質量%)10質量部、硬化剤(アジピン酸ジヒドラジド、和光純薬社製)4質量部、体質顔料(硫酸バリウム、和光純薬社製)20質量部、着色顔料(二酸化チタン、和光純薬社製)3質量部、硬化促進剤(キュアゾールC−11Z、四国化成社製)0.2質量部、表面調整剤1質量部(アクロナール4F、BASF社製)、溶媒としてキシレン100質量部の諸成分を、室温にて混合し塗料溶液を調製した。次に得られた塗料溶液に板厚12.0mmの熱間圧延鋼板(サンドブラスト処理)をディッピングした後、室温で1時間乾燥後、200℃に設定された送風循環型オーブンで30分加熱し、その後オーブンから取り出し、室温まで放冷して塗膜を形成させた。膜厚は300〜400μmになるように調整した。塗膜性能の評価結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例4で用いた超高分子量ポリエチレンパウダー(粘度平均分子量400万、密度930kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体100質量%として0.5質量%)95質量部に、超高分子量ポリエチレンパウダー(粘度平均分子量400万、密度930kg/m、平均粒径250μm)5質量部をブレンドしたものを用いたこと以外は、実施例4と同様に塗膜形成及び性能評価を実施した。ブレンド後の超高分子量ポリエチレンパウダーは、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体100質量%として4.5質量%であった。塗膜性能の評価結果を表1に示す。
[比較例4]
超高分子量ポリエチレンパウダーを添加しない以外は実施例4と同様にして粉体塗料を作製し、塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表1に示す。
Figure 2013170231
2.スラリー塗料の例
[実施例6]
カチオン電着塗料シントーサクセード#80V−15(神東塗料株式会社製)100質量部に、四フッ化エチレン樹脂(住友スリーエム株式会社ダイニオンTF9207)0.2質量部、超高分子量ポリエチレンパウダー(粘度平均分子量400万、密度930kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体100質量%として0.5質量%)0.2質量部を添加し、厚さ9μmの陽極酸化皮膜を形成したJIS6063T5アルミ板(6×12cm)に電圧200Vで電着塗装を施し、厚さ60μmの電着塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表2に示す。
[比較例5]
超高分子量ポリエチレンパウダーの代わりにポリエチレンワックス粒子(粘度平均分子量1万、密度950kg/m、平均粒径10μm、粒径200μm以上がポリエチレンワックス粒子全体を100質量%として0.2質量%)0.2質量部を添加した以外は、実施例6と同様にして電着塗装を施し、厚さ60μmの電着塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表2に示す。
[実施例7]
超高分子量ポリエチレンパウダーとして、粘度平均分子量360万、密度916kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体を100質量%として1.1質量%のパウダー0.2質量部を添加した以外は、実施例6と同様にして電着塗装を施し、厚さ60μmの電着塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表2に示す。
[比較例6]
超高分子量ポリエチレンパウダーとして、粘度平均分子量360万、密度914kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体を100質量%として1.1質量%のパウダー0.2質量部を添加した以外は、実施例6と同様にして電着塗装を施し、厚さ60μmの電着塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表2に示す。
Figure 2013170231
3.溶射塗装の例
[実施例8]
試験用基材として、50mm×50mm(厚さ5mm)の炭素鋼の板材を用い、基材を平面研削した。次に、通常の溶射前処理と同様に、白色アルミナ質人造研削材WA#60を用いて、圧縮空気圧0.4MPaおよびブラスト距離200mmの条件で粗面化処理を行なった。続いて、アーク溶射装置を用いて50wt%Ni−50wt%Cr合金線材を100〜150μmの厚さに溶射被覆し、アンダーコート溶射層を形成させた。次いで、アンダーコート溶射層上に、エポキシ樹脂70質量部と超高分子量ポリエチレンパウダー(粘度平均分子量400万、密度930kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体100質量%として0.5質量%)30質量部の混合物を、圧縮空気スプレーガンを用いて、塗膜厚さが50〜100μmとなるように吹き付けて中間層を形成した後、電気炉に装入して、大気下80℃で2時間の加熱を行なって、塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表3に示す。
[実施例9]
超高分子量ポリエチレンパウダーとして、粘度平均分子量360万、密度916kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体を100質量%として1.1質量%のパウダー30質量部を添加して中間層を形成させた以外は、実施例8と同様にして塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表3に示す。
[比較例7]
超高分子量ポリエチレンパウダーの代わりにポリエチレンワックス粒子(粘度平均分子量1万、密度950kg/m、平均粒径30μm)30質量部を添加した以外は、実施例8と同様にして粉体塗料を作製し、塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表3に示す。
[比較例8]
超高分子量ポリエチレンパウダーとして、粘度平均分子量360万、密度914kg/m、平均粒径30μm、粒径200μm以上が超高分子量ポリエチレンパウダー全体を100質量%として1.1質量%のパウダー30質量部を添加して中間層を形成させた以外は、実施例8と同様にして塗膜を形成させた。塗膜性能の評価結果を表3に示す。
Figure 2013170231
実施例と比較例から明らかなように、塗料原料として所定の特性を有する超高分子量ポリエチレンパウダーを使用した場合には、形成された塗膜の摩擦係数が低下し、耐擦り傷性、耐チッピング性、耐食性が顕著に改良されることが分かった。
本発明の超高分子量ポリエチレンパウダーを含有する塗料は、形成された塗膜表面の摩擦係数が低く耐傷性に優れ、かつ耐チッピング性、耐食性に優れているため、様々な分野の塗装用途に活用することができる。

Claims (9)

  1. (a)成分として、粘度平均分子量が10万〜1000万であって、密度が915kg/m以上であり、平均粒径が150μm以下である超高分子量ポリエチレンパウダーを含有することを特徴とする塗料。
  2. さらに(b)成分として熱硬化性樹脂を含有し、(a)成分と(b)成分の質量比が、(a)/(b)=99.99/0.01〜0.1/99.9であることを特徴とする請求項1に記載の塗料。
  3. (a)成分と(b)成分の質量比が、(a)/(b)=90/10〜1/99であることを特徴とする請求項2に記載の塗料。
  4. (a)成分の平均粒径が110μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗料。
  5. (a)成分のうち、粒径200μm以上のパウダーが、(a)成分全体を100質量%として、5質量%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料。
  6. (b)成分が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、及びシリコーン樹脂の中から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の塗料。
  7. さらに(c)成分として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、アルコール、及び水の中から選ばれる少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗料。
  8. (c)成分が、ベンゼン、トルエン、キシレン、及び水の中から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項7に記載の塗料。
  9. 得られる塗膜の動摩擦係数が0.25以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の塗料。
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