JP2013165088A - 研磨剤および研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体デバイスの製造の際の埋め込み配線の平坦化などに好適する研磨性能に優れた研磨剤を提供する。また、半導体デバイスの製造に際して研磨性能のよい研磨方法を提供する。
【解決手段】本発明の研磨剤は、半導体デバイスの製造において被研磨面を研磨するためのCMP用研磨剤であって、砥粒と、酸化剤と、保護膜形成剤と、酸と、炭素数6〜20のアルキル基、アリール基、アリール置換アルキル基から選ばれる炭化水素基を有するアミン、および水を含有する。また、本発明の研磨方法は、本発明の研磨剤を研磨パッドに供給し、半導体デバイスの被研磨面と前記研磨パッドとを接触させて、両者間の相対運動により研磨する方法である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の研磨剤は、半導体デバイスの製造において被研磨面を研磨するためのCMP用研磨剤であって、砥粒と、酸化剤と、保護膜形成剤と、酸と、炭素数6〜20のアルキル基、アリール基、アリール置換アルキル基から選ばれる炭化水素基を有するアミン、および水を含有する。また、本発明の研磨方法は、本発明の研磨剤を研磨パッドに供給し、半導体デバイスの被研磨面と前記研磨パッドとを接触させて、両者間の相対運動により研磨する方法である。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体集積回路装置(以下、半導体デバイスと示すことがある。)の製造工程に用いられる研磨剤、および研磨方法に関する。より詳しくは、埋め込み金属配線の形成および平坦化などに適した化学的機械的研磨用研磨剤、およびそれを用いた研磨方法に関する。
近年、半導体集積回路の高集積化・高機能化に伴い、微細化・高密度化のための微細加工技術の開発が求められている。半導体デバイスの製造工程、特に多層配線形成工程においては、層間絶縁膜や埋め込み配線の平坦化技術が重要である。すなわち、半導体製造プロセスの微細化・高密度化により配線が多層化するにしたがい、各層での表面の凹凸が大きくなりやすく、その段差がリソグラフィの焦点深度を越える等の問題が生じやすい。この問題を防ぐために、多層配線形成工程での高平坦化技術が重要となっている。
配線材料としては、従来から使用されているアルミニウム合金に比べて比抵抗が低く、エレクトロマイグレーション耐性に優れることから、銅が着目されている。銅は、その塩化物ガスの蒸気圧が低く、反応性イオンエッチング法(RIE:Reactive Ion Etching)では配線形状への加工が難しいため、配線の形成にはダマシーン(Damascene)法が用いられる。これは、絶縁層に配線用の溝パターンやビア等の凹部を形成し、次にバリア層を形成した後に、溝部に埋め込むように銅をスパッタ法やメッキ法等で成膜し、その後凹部以外の絶縁層表面が露出するまで余分な銅層とバリア層を化学的機械的研磨法(CMP:Chemical Mechanical Polishing、以下CMPという。)で除去して表面を平坦化し、埋め込み金属配線を形成する方法である。近年は、このように凹部に銅が埋め込まれた銅配線とビア部とを同時に形成する、デュアルダマシーン(Dual Damascene)法が主流となっている。
このような銅埋め込み配線の形成においては、絶縁層中への銅の拡散防止のために、タンタル、タンタル合金または窒化タンタル等のタンタル化合物からなるバリア層が形成される。そのため、銅を埋め込む配線部分以外では、露出したバリア層をCMPにより取り除く必要がある。しかしながら、バリア層は銅に比べて非常に硬いために、十分な研磨速度が得られない場合が多い。そこで、図1に示すように、余分な金属配線層を除去する第1研磨工程と、余分なバリア層を除去する第2研磨工程とからなる2段階研磨法が提案されている。
図1は、埋め込み配線をCMPにより形成する方法を示す断面図である。図1(a)は研磨前、図1(b)は余分な金属配線層を除去する第1研磨工程の終了後、図1(c)は余分なバリア層を除去する第2研磨工程の途中、図1(d)は第2研磨工程終了後の状態をそれぞれ示す。絶縁層に低誘電率材料を用いる場合には、絶縁層とバリア層との間に、二酸化ケイ素等の絶縁材料からなるキャップ層を形成する場合もある。図1(a)〜図1(d)は、キャップ層のある場合を例示したものである。絶縁層が低誘電率材料からなる層でない場合には、キャップ層は設けなくてもよい。
埋め込み配線の形成では、まず図1(a)に示すように、基板1上の絶縁層2に埋め込み配線を形成するための溝を形成する。次いで、溝が形成された絶縁層2の上に、キャップ層3、バリア層4および金属配線層5を順に形成した後、第1研磨工程で、金属配線層5の余分な部分を除去する。次に第2研磨工程で、バリア層4の余分な部分を除去する。通常、第1研磨工程終了後は、図1(b)に示すように、ディッシング6と呼ばれる金属配線層5の目減りが生じる。したがって、第2研磨工程では、図1(c)に示すように、バリア層4の余分な部分を完全に除去し、さらにキャップ層3を除去するとともに、図1(d)に示すように、必要ならば絶縁層2を削り込んで金属配線層5と同一の高さ(面一)に揃え、高度な平坦化を達成することが必要となる。こうして銅の埋め込み配線7が形成される。
なお、キャップ層3は必ずしも全て除去する必要はないが、絶縁層2に比べて誘電率の高いキャップ層3を残すことは全体の誘電率の上昇につながるため、研磨・除去した方がデバイスの特性が良好となる。図1(d)では、キャップ層3を完全に除去して平坦化した状態を示している。
このような平坦化において、従来の研磨剤を用いたCMPでは、銅の埋め込み(金属配線層5)のディッシングやエロージョンが大きくなるという問題があった。ここでディッシングとは、図1(c)および図2において符号6で示すように、金属配線層5が過剰に研磨されて中央部が窪んだ状態をいい、幅の広い配線部で発生しやすい。エロージョンとは、細い配線部や密集した配線部で発生しやすいもので、図2において符号8で示すように、配線パターンのない絶縁層部分(Global部)9に比べて、配線部の絶縁層2が過剰に研磨され、絶縁層2が部分的に薄くなる現象をいう。すなわち、Global部9の研磨部分10よりもさらに研磨されたエロージョン8部分が生じる。なお、図2においては、キャップ層3およびバリア層4は図示を省略している。
従来の研磨剤を用いた場合は、バリア層4の研磨速度が金属配線層5の研磨速度より小さいため、バリア層4を研磨・除去する間に配線部の銅が過剰に研磨されて大きなディッシング6が生じていた。また、高密度配線部のバリア層4やその下の絶縁層2に加わる研磨圧力が、配線密度の低い部分に比べて高くなるため、第2研磨工程での研磨の進行度合いが配線密度により大きく異なる。その結果、高密度配線部の絶縁層2が過剰に研磨されて、大きなエロージョン8が生じていた。ディッシング6やエロージョン8が発生すると、配線抵抗の増加やエレクトロマイグレーションが起こりやすくなり、デバイスの信頼性を低下させるという問題があった。
バリア層4として用いられるタンタルやタンタル化合物は、化学的にエッチングすることが難しく、また銅に比べて硬度が高いため、機械的にも研磨による除去が容易ではない。バリア層4の研磨速度を上げるために、砥粒の硬度を高くすると、硬度がより低い銅配線にスクラッチが発生して電気的不良などの問題が発生しやすい。また、研磨剤中の砥粒の濃度(含有割合)を高めると、研磨剤中での砥粒の分散状態を維持することが困難になり、経時的に沈降やゲル化が生じるなどの問題が発生しやすい。
また、CMPにおいては、研磨中の銅の腐食を防止する必要がある。銅および銅合金に対する腐食抑制剤の中でも、最も効果的で広く利用されているものとして、ベンゾトリアゾール(以下、BTAという。)およびその誘導体が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。BTAは、銅および銅合金表面に緻密な皮膜を形成し、酸化還元反応を抑制してエッチングを防止するものであり、銅配線部のディッシングを防止するための添加物として有効であることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、BTAの添加量を増やすだけで対処すると、銅の研磨速度が低下し、研磨時間が長時間になるため、ディッシング6やエロージョン8の欠陥が増加することがあった。
さらに、金属配線層5のディッシング6を抑制するための保護膜形成剤として、水溶性高分子の使用も検討されてきた。すなわち、高速で銅を研磨・除去しながらバリア層4や絶縁層2の研磨を抑制することを目的とし、金属配線層5とバリア層4との研磨速度比(金属層/バリア層)が大きく、金属配線層5と絶縁層2の研磨速度比(金属層/絶縁層)も大きな研磨剤が開発されている(例えば、特許文献2参照。)。
能登谷武紀,「ベンゾトリアゾール系インヒビターの腐食抑制機構およびその適用」,日本防錆技術協会,1986年,p.1
しかしながら、これらの研磨剤は、いずれも銅配線層のような金属配線層5を研磨・除去する第1研磨工程に関するものであり、第2研磨工程において、キャップ層3を高速で除去し、かつ低誘電率材料からなる絶縁層2の研磨はできるだけ抑制する、という要求を満足させる研磨剤は、未だ見出されていなかった。
以下、第2研磨工程での問題点について、絶縁層2上にバリア層4と金属配線層5とがこの順で形成されたものを研磨する場合について説明する。絶縁層2上にキャップ層3を有するものを研磨する場合の問題点は、その後説明する。
絶縁層2上にバリア層4と金属配線層5とが順に形成された層構成においては、第2研磨工程で、バリア層4を高速で研磨し、金属配線層5は適度な研磨速度で研磨し、さらに絶縁層2を削り込みながら高度に平坦化することが要求される。
すなわち、第1研磨工程の研磨剤には、主に金属配線層5を高い研磨速度で研磨することが要求されるのに対して、第2研磨工程の研磨剤には、バリア層4を高い研磨速度で研磨し、かつ絶縁層2を金属配線層5よりも高い研磨速度で研磨することが要求されており、両者の要求特性は大きく異なる。
先に述べたように、CMPにおける第2研磨工程の役割は、不要なバリア層4部分を完全に除去するとともに、第1研磨工程で生じたディッシング6を低減することである。図1において、第1研磨工程で生じたディッシング6の大きさがバリア層4の膜厚よりも薄い場合は、第2研磨工程においては、バリア層4のみを削り取ることでディッシング6を除去することができ、金属配線層5や絶縁層2の研磨を不要とすることも可能である。しかし、バリア層4の厚さは20〜40nmと薄く、かつ第1研磨工程においては高速で金属配線層5を研磨・除去するため、ディッシング6をバリア層4の膜厚よりも小さい範囲に抑えることは極めて困難である。また、第1研磨工程において、金属配線層5の研磨速度に局所的なばらつきがある場合には、面内の不要な配線金属残渣を完全に除去するためのオーバー研磨が必要となるため、ディッシング6を小さく抑えることはさらに困難となる。
したがって、第2研磨工程においては、第1研磨工程で生じた、バリア層4の膜厚よりも大きいディッシング6を修復して高度な平坦化を実現することが要求される。
さらに一般には、図2に示すように、細い配線や高密度配線において、配線パターンのない絶縁層部分(Global部)9に比べて、配線部の絶縁層2が過剰に研磨される結果、絶縁層2が薄くなりやすいが、近年、半導体の世代が進み配線部がより細くなるにつれて、このエロージョン8の低減が大きな課題になっていた。
キャップ層3を設ける場合には、次の問題点が存在する。近年、LSIの配線遅延を低減するために、絶縁層2に低誘電率材料が用いられているが、低誘電率材料は化学的機械的に脆弱であるため、その上に直接バリア層4を成膜することは少なく、低誘電率材料からなる絶縁層2(以下、低誘電率絶縁層ともいう。)上に、例えば二酸化ケイ素からなるキャップ層3を形成した後、バリア層4を形成することが行われている。ところが、絶縁層2を構成する低誘電率材料の比誘電率が一般に3以下であるのに対して、例えばプラズマCVD(化学的気相成長法)により成膜される二酸化ケイ素の比誘電率は4と高いため、研磨による平坦化の際にキャップ層3を残すことは、低誘電率の点からは好ましいことではない。すなわち第二研磨工程においては、キャップ層3を全て取り去ることが好ましい。
しかしながら、キャップ層3を完全に除去するために研磨時間を長くとると、キャップ層3よりも脆弱な低誘電率絶縁層2が露出した段階で研磨速度が大きく増加するため、この低誘電率絶縁層2が必要以上に削られてしまうという問題があった。低誘電率絶縁層2を削りすぎた場合、この部分を平坦化するにはさらに金属配線層5を削りこまなければならず、その結果、金属配線層5の過剰研磨分が大きくなり、抵抗値が増大するという問題が生じる。キャップ層3を完全に除去した後の低誘電率絶縁層2の削りこみを避けるためには、キャップ層3の研磨速度に対して低誘電率絶縁層2の研磨速度を大幅に抑制することが必要である。しかしながら、化学的機械的にキャップ層3より脆弱な低誘電率絶縁層2の研磨速度を、キャップ層3の研磨速度よりも大幅に抑制することは、従来からの研磨剤では困難であった。
キャップ層3を完全に除去した後の低誘電率絶縁層2の削り込みを抑制する能力を表す指標として、低誘電率絶縁層2の研磨速度とキャップ層3である二酸化ケイ素膜の研磨速度との比(以下、低誘電率絶縁層/二酸化ケイ素膜の選択比という。)で表す方法がある。この選択比の値が小さいほど、キャップ層3を完全に除去した後、低誘電率絶縁層2の削り込み量を小さくすることができる。低誘電率絶縁層/二酸化ケイ素膜の選択比をできるだけ小さくすることができる研磨剤が求められている。
本発明は、半導体集積回路装置の製造の際の埋め込み配線の平坦化などに好適する研磨性能に優れた研磨剤を提供することを目的とする。また、本発明は、半導体集積回路装置の製造に際して、埋め込み配線の平坦化などの研磨工程において研磨性能に優れた研磨方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、半導体集積回路装置の製造において被研磨面を化学的機械的に研磨するための研磨剤であって、砥粒と、酸化剤と、保護膜形成剤と、酸と、炭素数6〜20のアルキル基、アリール基、アリール置換アルキル基から選ばれる炭化水素基を有するアミンと、水とを含有する研磨剤を提供する。
本発明の第2の態様は、前記炭化水素基を有するアミンが、オクチルアミン、ドデシルアミン、ポリオキシエチレンラウリルアミンから選ばれる1種または2種以上である、第1の態様に記載の研磨剤を提供する。
本発明の第3の態様は、研磨剤を研磨パッドに供給し、半導体集積回路装置の被研磨面と前記研磨パッドとを接触させて、両者間の相対運動により研磨する方法であって、前記研磨剤として第1の態様または第2の態様に記載の研磨剤を使用する研磨方法を提供する。
本発明によれば、半導体集積回路装置の製造の際の化学的機械的研磨において、埋め込み配線の平坦化などに適する研磨性能に優れた研磨剤を得ることができる。特に、脆弱な低誘電率絶縁層の上に二酸化ケイ素膜等からなるキャップ層が形成された積層構造において、キャップ層を完全に除去して低誘電率絶縁層を露出させる場合に、高度に平坦な表面を得ることができる。また、本発明の研磨方法によれば、高平坦化された多層構造を持つ半導体集積回路装置を得ることができる。
以下に、本発明の実施の形態を、図、表、実施例等を用いて説明する。なお、これらの図、表、実施例等は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り、他の実施の形態も本発明の範疇に属し得る。
本発明の研磨剤は、半導体集積回路装置の製造において被研磨面を化学的機械的に研磨するための研磨剤であって、砥粒と、酸化剤と、保護膜形成剤と、酸と、炭素数6〜20のアルキル基、アリール基、アリール置換アルキル基から選ばれる炭化水素基を有するアミンと、水をそれぞれ含有する。本発明に係る研磨剤はスラリーの形状を有する。
半導体集積回路装置の製造の際の被研磨面の研磨において、本発明の研磨剤を用いることにより、埋め込まれた金属配線層を有する絶縁層の平坦な表面を得ることができる。また、凹部の優先研磨を抑制しながら凸部を優先的に研磨することにより、ディッシングやエロージョンの発生を抑制することができる。
具体的には、半導体集積回路装置の絶縁層上にバリア層と金属配線層とが順に形成された被研磨面を研磨する場合に、バリア層を高い研磨速度で研磨し、かつ絶縁層(キャップ層が存在する場合にはキャップ層)を金属配線層よりも高い研磨速度で研磨することができる。すなわち、前記した第2研磨工程に適した研磨性能を発揮することができる。さらに、本発明に係る研磨剤は、絶縁層上にキャップ層とバリア層と金属配線層とがこの順で形成された被研磨面を研磨する場合に、キャップ層を完全に除去した後に、その下にある絶縁層の削り込み量を最小限に抑制しながら、被研磨面を平坦化することができる。
このように、本発明に係る研磨剤は、絶縁層上にキャップ層とバリア層と金属配線層とがこの順に形成された被研磨面を研磨する場合に、余剰の銅を除去する第1研磨工程の後に使用する第2研磨工程に好適に使用することができる。
さらに、本発明の研磨剤においては、前記効果を得ることができるうえに、金属配線層のスクラッチも少なくすることができるので、信頼性が高く、電気特性に優れた埋め込み金属配線の形成が容易となる。また、高い研磨速度を実現することが可能であり、さらに砥粒の分散安定性にも優れている。
なお、本発明において、「被研磨面」とは、半導体集積回路装置を製造する過程で現れる中間段階の表面を意味する。本発明では、金属配線層、バリア層、絶縁層およびキャップ層の1層以上が研磨の対象物となるので、本発明に係る「被研磨面」には、金属配線層、バリア層、絶縁層およびキャップ層の少なくともいずれかが存在することになる。
また、本発明における「金属配線層」とは、面状の金属配線よりなる層を意味するが、必ずしも図1(a)のように一面に広がった層だけを指すものではなく、図1(c)や(d)のように個々の配線の集合としての層も含まれる。また、面状の金属配線と他の部分とを電気的に接続するためのビア等の部分も含めて、「金属配線層」と考えることができる。以下、本発明の研磨剤の各成分について詳述する。
本発明の研磨剤中の砥粒は、公知の砥粒の中から適宜選択することができる。具体的には、シリカ、アルミナ、酸化セリウム(セリア)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化チタン(チタニア)、酸化スズ、酸化亜鉛および酸化マンガンから選ばれる1種以上のものの使用が好ましい。シリカとしては、公知の方法で製造されるものを使用することができる。例えば、エチルシリケート、メチルシリケート等のシリコンアルコキシドをゾルゲル法により加水分解することにより得られるコロイダルシリカを使用することができる。また、ケイ酸ナトリウムをイオン交換したコロイダルシリカや、四塩化ケイ素を酸素と水素の火炎中で気相合成したヒュームドシリカを使用することができる。
同様に、コロイダルアルミナも好ましく使用することができる。また、液相法や気相法で製造した酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛も好ましく使用することができる。これらの中でも、粒径が制御しやすく高純度品を得ることができる点から、コロイダルシリカの使用が好ましい。
砥粒の平均一次粒径は、研磨特性と分散安定性の点から、5〜300nmの範囲にあることが必要である。5〜60nmの範囲にあることが好ましく、10〜60nmの範囲がより好ましい。また、砥粒の平均二次粒径は、8〜300nmの範囲にあることが好ましい。
砥粒としては、会合したものを使用することが好ましい。会合の有無は電子顕微鏡で容易に確認することができる。研磨剤中の砥粒の会合比が特に1.5〜5の範囲にあることにより、バリア層の研磨速度を低下させることなく、絶縁層の研磨速度を制御することができる。ここで、砥粒の会合比は、研磨剤スラリー中の砥粒の平均二次粒径を平均一次粒径で割った値と定義される。平均一次粒径は、粒子の比表面積から等価球換算の粒径として求められる。その粒子の比表面積は、BET法として知られている窒素吸着法により測定される。平均二次粒径は、研磨剤中の平均凝集体の直径であり、例えば動的光散乱を用いた粒度分布計を用いて測定される。
本発明の研磨剤中の砥粒の含有割合(濃度)は、研磨剤の全質量に対して0.1〜20質量%の範囲であり、かつ研磨速度、ウェハ面内の研磨速度の均一性、分散安定性等を考慮して適宜設定することが好ましい。研磨剤全質量の1〜15質量%の範囲がより好ましい。
本発明の研磨剤中の酸化剤は、バリア層の表面に酸化皮膜を形成するものである。この酸化皮膜を機械的な力で被研磨面から除去することにより、バリア層の研磨が促進される。酸化剤としては、過酸化水素、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、過炭酸塩、過ホウ酸塩および過リン酸塩から選ばれる1種以上の使用が好ましい。ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、過炭酸塩、過ホウ酸塩および過リン酸塩としては、アンモニウム塩や、カリウム塩等を使用することができる。アルカリ金属成分を含有せず、有害な副生成物を生じない点から、これらの中でも過酸化水素が好ましい。
研磨促進の効果を十分に得るために、本発明の研磨剤中の酸化剤の含有割合(濃度)は、研磨剤の全質量に対して0.01〜50質量%の範囲であり、かつ研磨速度等を考慮して適宜設定することが好ましい。研磨剤全質量の0.2〜10質量%の範囲がより好ましく、0.2〜2質量%の範囲が特に好ましくい。
本発明の研磨剤中の保護膜形成剤とは、金属配線層のディッシングを防止するために、金属配線層表面に保護膜を形成する機能を有する薬剤を意味する。例えば、金属配線層が銅または銅合金からなる場合は、銅表面に物理的または化学的に吸着して皮膜を形成することにより、銅の溶出を抑制するものであればよい。
式(1)中、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはカルボン酸基を示している。
式(1)で表される化合物としては、BTA、BTAのベンゼン環の4または5位置のH原子がメチル基で置換されたトリルトリアゾール(TTA)、カルボン酸基で置換されたベンゾトリアゾール−4−カルボン酸等が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。本発明の研磨剤中の(C)保護膜形成剤の含有割合(濃度)は、研磨特性の点から、研磨剤の全質量に対して0.001〜5質量%の範囲にあることが好ましく、0.01〜1.0質量%の範囲がより好ましく、0.05〜0.5質量%の範囲が特に好ましい。
本発明の研磨剤には、前記した砥粒、酸化剤、保護膜形成剤の他に酸が含まれる。前記した酸化剤が酸としても機能する場合には、酸化剤ではなく酸として扱うものとする。
このような酸としては、硝酸、硫酸および塩酸から選ばれる1種以上の無機酸を用いることが好ましい。中でも、酸化力のあるオキソ酸でありハロゲンを含まない硝酸の使用が好ましい。また、本発明の研磨剤における酸の含有割合(濃度)は、研磨剤の全質量に対して0.01〜50質量%の範囲が好ましく、0.01〜20質量%の範囲がより好ましく、0.02〜0.5質量%の範囲が特に好ましい。酸の添加により、バリア層や絶縁層の研磨速度を高めることができる。また、研磨剤の分散安定性を向上させることも可能である。
本発明に係る研磨剤を後述する所定のpHに調整するために、前記した酸とともに塩基性化合物を添加することができる。塩基性化合物としては、アンモニア、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドやテトラエチルアンモニウムヒドロキシドのような4級アンモニウムヒドロキシド、モノエタノールアミン等を使用することができる。アルカリ金属を含まない方が好ましい場合には、アンモニアが好適である。
なお、酸や塩基性化合物は、本発明の研磨剤調製のどの段階に添加してもよい。例えば、酸または塩基性化合物で処理したものを研磨剤の成分として使用する場合も、上記に説明する酸や塩基性化合物の添加に該当する。また、使用する酸と塩基性化合物との全てまたはその一部を反応させて塩とした後添加することもできるが、バリア層の研磨速度を大きくできる点、研磨剤のpHを所望の範囲に調節しやすい点、および取扱い性の点などから、本発明では、酸と塩基性化合物とを別々に添加することが好ましい。
研磨剤中の塩基性化合物の含有割合(濃度)は、研磨剤の全質量に対して0.01〜50質量%の範囲が好ましく、0.01〜10質量%の範囲がより好ましく、0.01〜1質量%の範囲が特に好ましい。なお、塩となった場合における研磨剤中の酸および塩基性化合物の濃度は、その塩がそれぞれ酸と塩基性化合物として独立に存在していると仮定した場合の濃度を意味する。
本発明に係る研磨剤のpHは2〜5の範囲とすることが好ましい。研磨特性と分散安定性とを考慮すると、砥粒としてシリカを用いた場合のpHは4以下が好ましく、金属配線層(例えば銅配線層)の所望の研磨速度に応じて、pH2〜4の酸性領域が適宜使用される。
砥粒がアルミナやセリアの場合には、それらの等電点やゲル化領域を考慮して、最適pH値に調整することが好ましい。そのために、pH緩衝剤を使用してもよい。pH緩衝剤としては、pH緩衝能があるものであれば特に制限なく使用することができるが、多価カルボン酸であるコハク酸、クエン酸、シュウ酸、フタル酸、酒石酸およびアジピン酸から選ばれる1種以上が好ましい。また、グリシルグリシンや炭酸アルカリも使用することができる。研磨剤中のpH緩衝剤の含有割合(濃度)は、研磨剤の全質量に対して10質量%以下が好ましい。なお、pH緩衝剤は、上記酸(D)や塩基性化合物としては扱わないものとする。
本発明の研磨剤中の炭素数6〜20のアルキル基、アリール基、アリール置換アルキル基から選ばれる炭化水素基を有するアミンは、低誘電率絶縁層をあまり削らずに、二酸化ケイ素等からなるキャップ層と低誘電率絶縁層との研磨速度に選択性を持たせるために配合される成分(以下、低誘電率層研磨抑制成分という。)である。本発明の研磨剤においては、このような(E)低誘電率層研磨抑制成分として、炭素数6〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキル基のH原子がアリール基で置換された炭素数6〜20のアリール置換アルキル基から選ばれる炭化水素基を有するアミンが使用される。具体的には、オクチルアミン、ドデシルアミン、ポリオキシエチレンラウリルアミンが例示され、これらのアミンから選ばれる1種以上を使用することが好ましい。このようなアミンは、研磨剤スラリーの分散性を悪化させることがない。なお、本明細書においてアミンは、1級アミノ基を有する第1アミンだけでなく、2級アミノ基を有する第2アミンおよび3級アミノ基を有する第3アミンをも含むものとする。
前記アミンが、低誘電率絶縁層の研磨を抑制する働きをするのは、これらの化合物の有する親水基であるアミノ基(1級アミノ基、2級アミノ基あるいは3級アミノ基)と、疎水基である炭化水素基(炭素数6〜20のアルキル基、アリール基、アリール置換アルキル基)の作用と考えられる。すなわち、酸化物からなり表面が親水性の(A)砥粒と、有機基を持つため表面が疎水性の低誘電率絶縁層との間に、親水基と疎水基をそれぞれ有する前記アミンが介在することで、相互作用を生じさせているためと考えられる。親水基と疎水基をそれぞれ有するアミンであっても、疎水基の炭素数が6未満のものでは、低誘電率絶縁層の研磨を抑制する十分な効果が生じない。また、炭素数が6〜20の炭化水素基を有するものであっても、1級から3級のアミノ基を有しないもの(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)を使用した場合は、低誘電率絶縁層の研磨を抑制し、低誘電率絶縁層/二酸化ケイ素膜の選択比を小さくすることができない。また、研磨剤の分散性が低下するなどの、安定性に関する特性低下が生じるため好ましくない。
なお、特開2007−12679号公報には、キャップ層と低誘電率絶縁層との研磨速度に選択性が付けられ、キャップ層を削りきった後低誘電率絶縁層が露出した段階で研磨速度が大幅に低下する、という性質を有する研磨剤が開示されている。しかし、この公報に記載されている低誘電率絶縁層の比誘電率kは2.7であり、近年使用の要求が高まっているさらに低誘電率(比誘電率2.2)の絶縁層の研磨には適用することが難しかった。
前記低誘電率層研磨抑制成分を含有する本発明の研磨剤によれば、比誘電率kが2.2の低誘電率絶縁層と二酸化ケイ素からなるキャップ層との選択比の値を十分に小さくすることができる。具体的には、本発明の研磨剤により、低誘電率絶縁層/二酸化ケイ素膜の選択比を1.0以下とすることができる。0.5以下とすることがより好ましい。
上記したように、本発明に係る研磨剤は、さらに低誘電率(例えば比誘電率k=2.2)の絶縁層であっても、キャップ層と低誘電率絶縁層との研磨速度に選択性をつけてキャップ層を削りきった後、低誘電率絶縁層が露出した段階で研磨速度が大幅に低下する、という性質を有しているので、キャップ層と金属配線層とを含んでなる被研磨面を研磨する際に、キャップ層を完全に除去した後に、その下にある低誘電率絶縁層の削り込み量を最小限に抑制しながら被研磨面を平坦化することができる、という優れた特徴を有する。このような特徴は、CMP技術において、研磨剤の薬剤組成に起因する化学的研磨と砥粒がもたらす機械的研磨とが融合して得られるものと考えられ、従来の研磨剤では実現できなかった効果である。
前記低誘電率層研磨抑制成分の研磨剤中における含有割合(濃度)は、低誘電率絶縁層/二酸化ケイ素膜の選択比を小さくするうえで十分な効果を得る点から、研磨剤の全質量に対して0.01〜1質量%の範囲で、所望の選択比等を考慮して適宜設定することが好ましい。研磨剤全質量の0.02〜0.5質量%の範囲がより好ましく、0.04〜0.2質量%の範囲がさらにより好ましい。
本発明に係る研磨剤において、水は砥粒を安定的に分散させるために使用される。使用する水は、本発明の趣旨に反しない限りどのようなものを使用してもよいが、純水、イオン交換水等を使用することが好ましい。水は研磨剤の全質量に対して40〜98質量%の範囲で含まれることが好ましい。
また、本発明の研磨剤には、流動性や分散安定性、研磨速度を調節するために、炭素数1〜4の1級アルコール、炭素数2〜4のグリコールおよびCH3CH(OH)CH2O−CmH2m−1で表されるエーテル(ただし、mは1〜4の整数。)、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトンおよび炭酸プロピレンからなる群から選ばれる1種以上の有機溶媒を加えることが好ましい。具体的には、1級アルコールとしては、メチルアルコノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールが好ましい。グリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコールが好ましい。エーテルとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルが好ましい。また、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、炭酸プロピレンは、25℃における比誘電率が30〜65の範囲の極性溶媒であり、溶媒和により電解質を高濃度で溶解することができる。
本発明に係る研磨剤には、表面張力の高い水が含まれるため、上記の有機溶媒の添加はその流動性を調節するために有効である。特に、上記の有機溶媒は、保護膜形成剤である前記式(1)で表される化合物の良溶媒として働くため、研磨剤中の保護膜形成剤の含有割合(濃度)を所望の範囲に調節しやすいという利点がある。
本発明に係る研磨剤には、本発明の趣旨に反しない限り、界面活性剤、キレート化剤、還元剤、粘性付与剤または粘度調節剤、凝集防止剤または分散剤、防錆剤等を必要に応じて適宜含有させることができる。ただし、これらの添加剤が、酸化剤、保護膜形成剤、酸または塩基性化合物の機能を有する場合は、酸化剤、保護膜形成剤、酸または塩基性化合物として扱うものとする。
本発明に係る研磨剤は、前記した構成成分が前記所定の含有割合(濃度)で含有され、砥粒については均一に分散した、それ以外の成分については均一に溶解した混合状態になるように調製され使用される。混合には研磨剤の製造に通常用いられる撹拌混合方法、例えば、超音波分散機、ホモジナイザー等による撹拌混合方法を採ることができる。本発明に係る研磨剤は、必ずしも予め構成する研磨材料をすべて混合したものとして研磨の場に供給する必要はない。研磨の場に供給する際に、研磨材料が混合されて研磨剤の組成になってもよい。
本発明に係る研磨剤は、例えば銅からなる金属配線層の研磨速度も制御できることから、半導体集積回路装置の製造において、埋め込まれた金属配線層を有する絶縁層の平坦な表面を得るのに好適である。特に、絶縁層上にバリア層と金属配線層とを積層して形成された被研磨面を研磨するのに好適である。すなわち、本発明に係る研磨剤は、バリア層の高速研磨と、埋め込まれた金属配線層を有する絶縁層の平坦化との両方の機能を併せ持つものである。
特に、バリア層がタンタル、タンタル合金およびタンタル化合物から選ばれる1種以上の材料からなる層であるときに、高い効果が得られる。しかし、他の金属等からなる膜に対しても適用することができ、バリア層としてタンタル以外の金属または金属化合物、例えばTi、TiN、TiSiN、WN等からなる層を用いた場合にも、十分な効果が得られる。
本発明に係る研磨剤による研磨対象の一つである絶縁層を構成する材料としては、公知のどのような材料を使用してもよい。例えば、二酸化ケイ素膜を例示することができる。二酸化ケイ素膜としては、一般にSiとOとの架橋構造からなり、SiとOの原子数の比が1:2のものが使用されるが、それ以外のものでもよい。このような二酸化ケイ素膜としては、テトラエトキシシラン(TEOS)やシランガス(SiH4)を使用し、プラズマCVDにより堆積させたものが一般的に知られている。
また近年、信号遅延の抑制を目的として、比誘電率が3以下の低誘電率材料からなる膜が絶縁層として使用されるようになってきている。このような低誘電率材料膜としては、
ポーラスシリカ膜や、主にSi−O結合から構成されCH3結合を含む有機ケイ素材料(一般にSiOCと表記される。)膜が知られている。これらの膜も、本発明に係る研磨剤を適用する絶縁層として好適に使用することができる。
ポーラスシリカ膜や、主にSi−O結合から構成されCH3結合を含む有機ケイ素材料(一般にSiOCと表記される。)膜が知られている。これらの膜も、本発明に係る研磨剤を適用する絶縁層として好適に使用することができる。
前記した有機ケイ素材料は、プロセス技術として従来技術の延長線上にあり、適切なプロセスチューニングを行うことにより、適応範囲の広い量産技術が達成されている。したがって、この低誘電率材料を使用した膜を平坦化する技術が要望されており、その目的のために、本発明に係る研磨剤を好適に使用することができる。
低誘電率材料である有機ケイ素材料としては、商品名Black Diamond1(比誘電率2.7、アプライドマテリアルズ社技術)、商品名Coral(比誘電率2.7、Novellus Systems社技術)、Aurora2.7(比誘電率2.7、日本ASM社技術)等を挙げることができ、とりわけSi−CH3結合を有する化合物が好ましく用いられる。前記材料よりさらに誘電率が低減された有機ケイ素材料としては、商品名Black Diamond2x(比誘電率2.2、アプライドマテリアルズ社技術)が知られている。
本発明に係る研磨剤は、絶縁層上にキャップ層が形成された構造のものについても好適に使用することができる。例えば、低誘電率絶縁層上にキャップ層、バリア層および金属配線層が順に積層された多層構造において、キャップ層を完全に除去した後、低誘電率絶縁層をあまり削りこまずに平坦化するために適している。そして、低誘電率絶縁層/キャップ層の選択比、具体的にはSiOC層/二酸化ケイ素層の選択比を、1.0以下とすることができる。SiOC層/二酸化ケイ素層の選択比は、0.04〜0.50の範囲であることが好ましく、0.05〜0.30の範囲であることがより好ましい。
キャップ層は、絶縁層に低誘電率材料を使用する場合に、絶縁層とバリア層との密着性を高め、化学的機械的に脆弱な低誘電率絶縁層に金属配線層を埋め込むための溝をエッチングにより形成する際のマスク材として用いるために設けられる。また、キャップ層は、低誘電率材料の変質防止を図ることを目的として設けられる。
キャップ層としては、一般にケイ素と酸素とを構成要素とする膜が使用される。このような膜としては、二酸化ケイ素膜を例示することができる。二酸化ケイ素膜としては、一般にSiとOとの架橋構造よりなり、SiとOの原子数の比が1:2のものが使用されるが、これ以外のものでもよい。このような二酸化ケイ素膜としては、テトラエトキシシラン(TEOS)やシランガス(SiH4)を使用し、プラズマCVDにより堆積させたものが知られている。
本発明に係る研磨剤は、キャップ層として、TEOSをCVDにより堆積させた二酸化ケイ素膜を用い、低誘電率の有機ケイ素材料としてSi−CH3結合を有する化合物である商品名Black Diamond1(比誘電率2.7)を用いる場合に、特に好適に使用することができる。さらに比誘電率の低い商品名Black Diamond2x(比誘電率2.2)を用いる場合にも好適に使用することができる。
本発明に係る研磨剤の研磨対象となる金属配線層としては、銅、銅合金および銅化合物から選ばれる1種以上の材料からなる層が好ましい。しかし、本発明の研磨剤は、銅以外の金属、例えばAl、W、Ag、Pt、Au等の金属膜に対しても適用可能である。
本発明の研磨剤を用いて半導体集積回路装置の被研磨面を研磨する方法としては、研磨剤を研磨パッドに供給しながら、半導体集積回路装置の被研磨面と研磨パッドとを接触させ、両者間の相対運動により研磨を行う方法が好ましい。
上記研磨方法において、研磨装置としては従来公知の研磨装置を使用することができる。図3は、本発明の研磨方法に使用可能な研磨装置の一例を示す図である。この研磨装置20は、半導体集積回路装置21を保持する研磨ヘッド22と、研磨定盤23と、研磨定盤23の表面に貼り付けられた研磨パッド24と、研磨パッド24に研磨剤25を供給する研磨剤供給配管26とを備えている。研磨剤供給配管26から研磨剤25を供給しながら、研磨ヘッド22に保持された半導体集積回路装置21の被研磨面を研磨パッド24に接触させ、研磨ヘッド22と研磨定盤23とを相対的に回転運動させて研磨を行うように構成されている。なお、本発明の実施形態に使用される研磨装置はこのような構造のものに限定されない。
研磨ヘッド22は、回転運動だけでなく直線運動をしてもよい。また、研磨定盤23および研磨パッド24は、半導体集積回路装置21と同程度またはそれ以下の大きさであってもよい。その場合は、研磨ヘッド22と研磨定盤23とを相対的に移動させることにより、半導体集積回路装置21の被研磨面の全面を研磨できるようにすることが好ましい。さらに、研磨定盤23および研磨パッド24は回転運動を行なうものでなくてもよく、例えばベルト式で一方向に移動するものであってもよい。
このような研磨装置20の研磨条件には特に制限はないが、研磨ヘッド22に荷重をかけて研磨パッド24に押しつけることで、より研磨圧力を高め、研磨速度を向上させることも可能である。研磨圧力は0.5〜50kPa程度が好ましく、研磨速度の半導体集積回路装置21の被研磨面内均一性、平坦性、スクラッチなどの研磨欠陥防止の観点から、3〜40kPa程度がより好ましい。研磨定盤23および研磨ヘッド22の回転数は、50〜500rpm程度が好ましいがこれに限定されない。また、研磨剤25供給量については、被研磨面構成材料や研磨剤の組成、上記各研磨条件等により適宜調整、選択されるが、例えば、直径200mmのウェハを研磨する場合には、概ね100〜300ml/分程度の供給量が好ましい。
研磨パッド24としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質樹脂、非多孔質樹脂などからなるものを使用することができる。また、研磨パッド24への研磨剤25の供給を促進し、あるいは研磨パッド24に研磨剤25が一定量溜まるようにするために、研磨パッド24の表面に格子状、同心円状、らせん状などの溝加工が施されていてもよい。
また、必要に応じて、パッドコンディショナーを研磨パッド24の表面に接触させ、研磨パッド24表面のコンディショニングを行いながら研磨してもよい。
このような研磨装置を使用する本発明に係る研磨方法は、基板上の絶縁層に配線用の溝パターンやビア等の凹部を形成し、次にバリア層を形成した後に、金属例えば銅を溝部に埋め込むためにスパッタ法やメッキ法等で成膜した被研磨面において、凹部以外の絶縁層表面が露出するまで金属層とバリア層とをCMPで除去して、埋め込み金属配線層を形成する方法に好適に用いられる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)研磨剤の調製
(1−1)実施例1〜11の各研磨剤を、以下に示すように調製した。すなわち、水に硝酸と表1に示すpH緩衝剤とを加え、さらに低誘電率層研磨抑制成分であるアミンE1〜E3を加えて10分間撹拌し、a液を得た。また、保護膜形成剤であるBTAを、その良溶媒であるエチレングリコール(EG)に溶解し、保護膜形成剤の固形分濃度が40質量%のb液を得た。なお、表1中、アミンE1はポリオキシエチレンラウリルアミンを、E2はオクチルアミンを、E3はドデシルアミンをそれぞれ示している。
(1−1)実施例1〜11の各研磨剤を、以下に示すように調製した。すなわち、水に硝酸と表1に示すpH緩衝剤とを加え、さらに低誘電率層研磨抑制成分であるアミンE1〜E3を加えて10分間撹拌し、a液を得た。また、保護膜形成剤であるBTAを、その良溶媒であるエチレングリコール(EG)に溶解し、保護膜形成剤の固形分濃度が40質量%のb液を得た。なお、表1中、アミンE1はポリオキシエチレンラウリルアミンを、E2はオクチルアミンを、E3はドデシルアミンをそれぞれ示している。
次に、a液にb液を添加した後、水にシリカを分散させたコロイダルシリカを徐々に添加し、さらに塩基性化合物であるKOHを徐々に添加してpHを調整した。その後、さらに酸化剤である過酸化水素の水溶液を添加し、30分間撹拌して研磨剤を得た。各実施例において使用した各成分、pH緩衝剤、塩基性化合物およびエチレングリコール(EG)の研磨剤全体に対する含有割合(濃度;質量%)を、表1に示す。水としては純水を使用した。
(1−2)比較例1〜3の各研磨剤を、以下に示すように調製した。すなわち、水に硝酸とpH緩衝剤とを加え、さらにアミンE1〜E3の代わりにE4〜E6を加えて10分間撹拌し、a液を得た。また、保護膜形成剤であるBTAを、その良溶媒であるEGに溶解し、BTAの固形分濃度が40質量%のb液を得た。なお、比較例1で使用したE4はブチルエタノールアミンを、比較例2で使用したE5はブチルジエタノールアミンを、比較例3で使用したE6はポリオキシエチレンラウリルエーテルをそれぞれ示している。
次に、a液にb液を添加した後、コロイダルシリカを徐々に添加し、さらにKOHを徐々に添加してpHを調整した。その後、さらに酸化剤である過酸化水素の水溶液を添加し、30分間撹拌して研磨剤を得た。比較例1〜3において使用した各成分、pH緩衝剤、塩基性化合物およびEGの研磨剤全体に対する含有割合(濃度;質量%)を表1に示す。水としては純水を使用した。
(1−3)比較例4〜6の各研磨剤を、以下に示すように調製した。すなわち、水に硝酸とpH緩衝剤とを加えて撹拌し、a液を得た。また、BTAを、その良溶媒であるEGに溶解し、BTAの固形分濃度が40質量%のb液を得た。
次に、a液にb液を添加した後、コロイダルシリカを徐々に添加し、さらにKOHを徐々に添加してpHを調整した。その後、さらに過酸化水素の水溶液を添加し、30分間撹拌して研磨剤を得た。比較例4〜6において使用した各成分、pH緩衝剤、塩基性化合物およびEGの研磨剤全体に対する含有割合(濃度;質量%)を表1に示す。水としては純水を使用した。
(2)pHの測定
実施例1〜11および比較例1〜6で調製された研磨剤スラリーのpHを、横河電機社製のpH81−11を使用し25℃で測定した。測定結果を表1に示す。
実施例1〜11および比較例1〜6で調製された研磨剤スラリーのpHを、横河電機社製のpH81−11を使用し25℃で測定した。測定結果を表1に示す。
(3)砥粒の平均一次粒径、平均二次粒径および会合比の測定
砥粒の平均一次粒径は、水分散液を乾燥させて得られる粒子の比表面積から、等価球換算粒径として求めた。粒子の比表面積は、フローソブII2300型(島津製作所製)を用いて、窒素吸着法であるBET一点法で測定した。研磨剤の平均二次粒径は、マイクロトラックUPA(日機装社製)で測定した。そして、会合比(平均二次粒径/平均一次粒径)を求めた。結果は以下の通りであった。実施例1〜11および比較例1〜4の砥粒は、平均一次粒径29nm、平均二次粒径61nmであり、会合比は2.1であった。比較例5の砥粒は、平均一次粒径17nm、平均二次粒径23nmであり、会合比は1.4であった。比較例6の砥粒は、平均一次粒径35nm、平均二次粒径50nmであり、会合比は1.4であった。
砥粒の平均一次粒径は、水分散液を乾燥させて得られる粒子の比表面積から、等価球換算粒径として求めた。粒子の比表面積は、フローソブII2300型(島津製作所製)を用いて、窒素吸着法であるBET一点法で測定した。研磨剤の平均二次粒径は、マイクロトラックUPA(日機装社製)で測定した。そして、会合比(平均二次粒径/平均一次粒径)を求めた。結果は以下の通りであった。実施例1〜11および比較例1〜4の砥粒は、平均一次粒径29nm、平均二次粒径61nmであり、会合比は2.1であった。比較例5の砥粒は、平均一次粒径17nm、平均二次粒径23nmであり、会合比は1.4であった。比較例6の砥粒は、平均一次粒径35nm、平均二次粒径50nmであり、会合比は1.4であった。
(4)研磨剤の研磨特性の評価
実施例1〜11および比較例1〜6で得られた研磨剤について、以下の方法で研磨性能の評価を行った。
実施例1〜11および比較例1〜6で得られた研磨剤について、以下の方法で研磨性能の評価を行った。
(4−1)研磨条件
研磨は、以下の装置を使用し、以下に示す条件で行った。
研磨機:全自動CMP装置MIRRA(APPLIED MATERIALS社製)
(ウェハサイズ200mm径の場合)
小型研磨機:Nanofactor(ナノファクター社製)
(ウェハサイズ45mm角の場合)
研磨圧:14kPa
プラテン(定盤)回転数:表2に示す。
ヘッド(基板保持部)回転数:80rpm
研磨剤供給速度:200ミリリットル/分
研磨パッド:ハードパッドは、IC1400(ロームアンドハース社製)
ソフトパッドは、H7000(フジボウ社製)
研磨は、以下の装置を使用し、以下に示す条件で行った。
研磨機:全自動CMP装置MIRRA(APPLIED MATERIALS社製)
(ウェハサイズ200mm径の場合)
小型研磨機:Nanofactor(ナノファクター社製)
(ウェハサイズ45mm角の場合)
研磨圧:14kPa
プラテン(定盤)回転数:表2に示す。
ヘッド(基板保持部)回転数:80rpm
研磨剤供給速度:200ミリリットル/分
研磨パッド:ハードパッドは、IC1400(ロームアンドハース社製)
ソフトパッドは、H7000(フジボウ社製)
(4−2)被研磨物
被研磨物として、次のブランケットウェハ(a)〜(d)を使用した。ウェハサイズは実施例4〜6および比較例5,6については、200mm径とした。それ以外は、200mm径のウェハをカットして得られた45mm角のものを使用した。
被研磨物として、次のブランケットウェハ(a)〜(d)を使用した。ウェハサイズは実施例4〜6および比較例5,6については、200mm径とした。それ以外は、200mm径のウェハをカットして得られた45mm角のものを使用した。
(a)金属配線層研磨速度評価用ウェハ
基板上に厚さ1500nmのCu層をメッキにより成膜したウェハを使用した。
(b)バリア層研磨速度評価用ウェハ
基板上に厚さ200nmのタンタル(Ta)層をスパッタ法により成膜したウェハを使用した。
(c)キャップ層研磨速度評価用ウェハ
基板上に厚さ800nmの二酸化ケイ素(SiO2)層をプラズマCVDにより成膜したウェハを使用した。
(d)低誘電率絶縁層研磨速度評価用ウェハ
基板上に、Black Diamond1(比誘電率2.7)を使用しプラズマCVDにより厚さ800nmのSiOC(A)層を成膜したウェハを使用した。また、基板上に、Black Diamond2x(比誘電率2.2)を使用しプラズマCVDにより厚さ800nmのSiOC(B)層を成膜したウェハを使用した。
基板上に厚さ1500nmのCu層をメッキにより成膜したウェハを使用した。
(b)バリア層研磨速度評価用ウェハ
基板上に厚さ200nmのタンタル(Ta)層をスパッタ法により成膜したウェハを使用した。
(c)キャップ層研磨速度評価用ウェハ
基板上に厚さ800nmの二酸化ケイ素(SiO2)層をプラズマCVDにより成膜したウェハを使用した。
(d)低誘電率絶縁層研磨速度評価用ウェハ
基板上に、Black Diamond1(比誘電率2.7)を使用しプラズマCVDにより厚さ800nmのSiOC(A)層を成膜したウェハを使用した。また、基板上に、Black Diamond2x(比誘電率2.2)を使用しプラズマCVDにより厚さ800nmのSiOC(B)層を成膜したウェハを使用した。
(4−3)研磨剤の特性評価方法
研磨速度は、研磨前後の膜厚から算出した。膜厚の測定には、金属配線層(Cu層)とバリア層(Ta層)については、四探針法による表面抵抗から算出するシート抵抗測定装置RS75(KLAテンコール社製)を用い、低誘電率絶縁層(SiOC(A)層、SiOC(B)層)およびキャップ層(SiO2層)については、光干渉式全自動膜厚測定装置UV1280SE(KLAテンコール社製)を用いた。
研磨速度は、研磨前後の膜厚から算出した。膜厚の測定には、金属配線層(Cu層)とバリア層(Ta層)については、四探針法による表面抵抗から算出するシート抵抗測定装置RS75(KLAテンコール社製)を用い、低誘電率絶縁層(SiOC(A)層、SiOC(B)層)およびキャップ層(SiO2層)については、光干渉式全自動膜厚測定装置UV1280SE(KLAテンコール社製)を用いた。
(4−4)ブランケットウェハ研磨特性評価
上記各ブランケットウェハを使用し、金属配線層、バリア層、キャップ層および低誘電率絶縁層の各研磨速度を測定・評価した。実施例1〜11および比較例1〜6の各研磨剤を使用し、前記ブランケットウェハを用いて得られたCu層、Ta層、SiO2層、SiOC(A)層、およびSiOC(B)層の各研磨速度(単位はnm/分)を、表2に示す。また、SiOC(A)層/SiO2層の選択比、およびSiOC(B)層/SiO2層の選択比を表2に示す。
上記各ブランケットウェハを使用し、金属配線層、バリア層、キャップ層および低誘電率絶縁層の各研磨速度を測定・評価した。実施例1〜11および比較例1〜6の各研磨剤を使用し、前記ブランケットウェハを用いて得られたCu層、Ta層、SiO2層、SiOC(A)層、およびSiOC(B)層の各研磨速度(単位はnm/分)を、表2に示す。また、SiOC(A)層/SiO2層の選択比、およびSiOC(B)層/SiO2層の選択比を表2に示す。
表2の結果から、実施例1〜11で得られた研磨剤を使用した場合は、キャップ層であるSiO2層の研磨速度が大きく、低誘電率絶縁層であるSiOC(A)層およびSiOC(B)層の研磨速度が相対的に小さくなっており、SiOC(A)層/SiO2層およびSiOC(B)層/SiO2層の選択比が0.5以下と極めて小さくなっていることがわかる。したがって、このような研磨剤を使用することで、キャップ層を研磨除去した後、低誘電率絶縁層をあまり削りこまずに研磨を実行するのに特に好適な研磨剤が得られることが理解される。
それに対して、比較例1および比較例2の研磨剤においては、低誘電率層研磨抑制成分である特定のアミンの代わりに、炭素数が6未満のアルキル基を有するアミンが配合されているので、低誘電率絶縁層の中でも特に誘電率の低いSiOC(B)層の研磨速度を抑制する効果が十分ではない。そのため、SiOC(B)層/SiO2層の選択比は1.0を超える値となっている。
比較例3の研磨剤では、低誘電率層研磨抑制成分である特定のアミンの代わりに、アミノ基を持たないエーテル化合物が配合されているので、低誘電率絶縁層の中でも特に誘電率の低いSiOC(B)層の研磨速度を抑制する効果が十分ではない。そのため、SiOC(B)層/SiO2層の所望の選択比(1.0以下)を実現することができない。
比較例4の研磨剤は、低誘電率層研磨抑制成分を含まないため、低誘電率絶縁層であるSiOC(B)層の研磨速度を抑制する効果が十分ではない。そのため、SiOC(B)層/SiO2層の所望の選択比(1.0以下)を実現することができない。
さらに、比較例5および比較例6の研磨剤は、低誘電率層研磨抑制成分を含有せず、さらに研磨剤スラリーのpHや砥粒の会合比が好ましい範囲から外れているため、低誘電率絶縁層であるSiOC(A)層の研磨速度を抑制する効果も十分ではない。その結果、所望のSiOC(A)層/SiO2層の選択比(1.0以下)が得られていない。
本発明によれば、半導体集積回路装置の製造に際して埋め込み配線の平坦化などに用いる化学的機械的研磨用の研磨剤を、研磨性能に優れかつ保存安定性のよいものとして提供することができる。
1…基板、2…絶縁層、3…キャップ層、4…バリア層、5…金属配線層、6…ディッシング、7…埋め込み配線、8…エロージョン、9…グローバル部、20…研磨装置、21…半導体集積回路装置、22…研磨ヘッド、23…研磨定盤、24…研磨パッド、25…研磨剤、26…研磨剤供給配管。
Claims (13)
- 半導体集積回路装置の製造において被研磨面を化学的機械的に研磨するための研磨剤であって、
砥粒と、
酸化剤と、
保護膜形成剤と、
酸と、
炭素数6〜20のアルキル基、アリール基、アリール置換アルキル基から選ばれる炭化水素基を有するアミンと、
水と
を含有する研磨剤。 - 前記炭化水素基を有するアミンが、オクチルアミン、ドデシルアミン、ポリオキシエチレンラウリルアミンから選ばれる1種または2種以上である、請求項1に記載の研磨剤。
- 前記砥粒が、シリカ、アルミナ、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛および酸化マンガンから選ばれる1種以上の材料からなる粒子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨剤。
- 前記砥粒がコロイダルシリカからなるものである、請求項4に記載の研磨剤。
- 当該研磨剤の全質量に対して、前記砥粒を0.1〜20質量%、前記酸化剤を0.01〜50質量%、前記保護膜形成剤を0.001〜5質量%、前記酸を0.01〜50質量%、前記アミンを0.01〜1.0質量%、前記水を40〜98質量%の割合でそれぞれ含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の研磨剤。
- pHが2〜5の範囲にあることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の研磨剤。
- pH緩衝剤をさらに含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の研磨剤。
- 絶縁層上にバリア層と金属配線層とが順に形成された被研磨面を研磨するための研磨剤である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の研磨剤。
- 比誘電率が3以下の低誘電率材料からなる絶縁層上に、キャップ層とバリア層と金属配線層とが順に形成された被研磨面を研磨するための研磨剤である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の研磨剤。
- 前記金属配線層が銅からなり、前記バリア層が、タンタル、タンタル合金およびタンタル化合物から選ばれる1種以上からなる、請求項9または10に記載の研磨剤。
- 研磨剤を研磨パッドに供給し、半導体集積回路装置の被研磨面と前記研磨パッドとを接触させて、両者間の相対運動により研磨する方法であって、前記研磨剤として請求項1〜11のいずれか1項に記載の研磨剤を使用する研磨方法。
- 絶縁層中に埋め込まれた金属配線層を有する半導体集積回路装置の製造において、金属配線層を研磨してバリア層が現れた後の研磨段階に前記研磨剤を使用する、請求項12記載の研磨方法。
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