JP2013035784A - チアジアゾール系化合物、発光素子用化合物、発光素子、発光装置、認証装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1、2に記載の発光素子では、分子内に官能基として電子供与体であるアミンと電子受容体であるニトリル基を共存させた材料を発光層のドーパントとして用いることにより、発光波長を長波長化している。
しかし、従来では、近赤外域で発光する高効率かつ長寿命な素子を実現することはできなかった。
また、近赤外域で面発光する高効率かつ長寿命な発光素子は、例えば、静脈、指紋等の生体情報を用いて個人を認証する生体認証用の光源として、その実現が望まれている。
本発明のチアジアゾール系化合物は、下記式(2)で表わされることを特徴とする。
かかるチアジアゾール系化合物は、例えば、有機EL素子の発光材料として用いた場合、近赤外域で発光させることができる。
かかるチアジアゾール系化合物は、例えば、有機EL素子の発光材料として用いた場合、近赤外域で発光させることができる。
かかる発光素子用化合物は、例えば発光材料として用いた場合、近赤外域で発光させることができる。
かかる発光素子用化合物は、例えば発光材料として用いた場合、近赤外域で発光させることができる。
陰極と、
前記陽極と前記陰極との間に設けられ、前記陽極と前記陰極との間に通電することにより発光する発光層とを有し、
前記発光層は、発光材料として下記式(1)で表わされる化合物を含むとともに、前記発光材料を保持するホスト材料として下記式IRH−1で表わされる化合物を含んで構成されていることを特徴とする。
また、ホスト材料としてテトラセン系材料を用いているので、ホスト材料から発光材料へエネルギーを効率的に移動させることができる。そのため、発光素子の発光効率を優れたものとすることができる。
また、テトラセン系材料は電子およびホールに対する安定性(耐性)に優れるため、発光層の長寿命化、ひいては、発光素子の長寿命化を図ることができる。
これにより、発光素子の高効率化および長寿命化を図ることができる。
これにより、連続駆動時の電圧上昇を抑えることができ、かつ発光素子の発光効率をより高めるとともに、発光素子の長寿命化を図ることができる。
これにより、連続駆動時の電圧上昇を抑えることができ、かつ発光素子の発光効率をより高めるとともに、発光素子の長寿命化を図ることができる。
これにより、ホスト材料と発光材料との不本意な相互作用が生じるのを防止することができる。そのため、発光素子の発光効率を高めることができる。また、電位および正孔に対するホスト材料の耐性を高めることができる。そのため、発光素子の長寿命化を図ることができる。
このような発光装置は、近赤外域での発光が可能である。また、高効率および長寿命な発光素子を備えるので、信頼性に優れる。
本発明の認証装置は、本発明の発光素子を備えることを特徴とする。
このような認証装置は、近赤外光を用いて生体認証を行うことができる。また、高効率および長寿命な発光素子を備えるので、信頼性に優れる。
本発明の電子機器は、本発明の発光素子を備えることを特徴とする。
このような電子機器は、高効率および長寿命な発光素子を備えるので、信頼性に優れる。
図1は、本発明の実施形態に係る発光素子を模式的に示す断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1中の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
図1に示す発光素子(エレクトロルミネッセンス素子)1は、陽極3と正孔注入層4と正孔輸送層5と発光層6と電子輸送層7と電子注入層8と陰極9とがこの順に積層されてなるものである。すなわち、発光素子1では、陽極3と陰極9との間に、陽極3側から陰極9側へ正孔注入層4と正孔輸送層5と発光層6と電子輸送層7と電子注入層8とがこの順で積層された積層体14が介挿されている。
このような発光素子1にあっては、陽極3および陰極9に駆動電圧が印加されることにより、発光層6に対し、それぞれ、陰極9側から電子が供給(注入)されるとともに、陽極3側から正孔が供給(注入)される。そして、発光層6では、正孔と電子とが再結合し、この再結合に際して放出されたエネルギーによりエキシトン(励起子)が生成し、エキシトンが基底状態に戻る際にエネルギー(蛍光やりん光)を放出(発光)する。これにより、発光素子1は、発光する。
基板2は、陽極3を支持するものである。本実施形態の発光素子1は、基板2側から光を取り出す構成(ボトムエミッション型)であるため、基板2および陽極3は、それぞれ、実質的に透明(無色透明、着色透明または半透明)とされている。
なお、発光素子1が基板2と反対側から光を取り出す構成(トップエミッション型)の場合、基板2には、透明基板および不透明基板のいずれも用いることができる。
不透明基板としては、例えば、アルミナのようなセラミックス材料で構成された基板、ステンレス鋼のような金属基板の表面に酸化膜(絶縁膜)を形成したもの、樹脂材料で構成された基板等が挙げられる。
また、このような発光素子1では、陽極3と陰極9との間の距離(すなわち積層体14の平均厚さ)は、100〜500nmであるのが好ましく、100〜300nmであるのがより好ましく、100〜250nmであるのがさらに好ましい。これにより、簡単かつ確実に、発光素子1の駆動電圧を実用的な範囲内にすることができる。
(陽極)
陽極3は、後述する正孔注入層4を介して正孔輸送層5に正孔を注入する電極である。この陽極3の構成材料としては、仕事関数が大きく、導電性に優れる材料を用いるのが好ましい。
特に、陽極3は、ITOで構成されているのが好ましい。ITOは、透明性を有するとともに、仕事関数が大きく、導電性に優れる材料である。これにより、陽極3から正孔注入層4へ効率的に正孔を注入することができる。
このような陽極3の平均厚さは、特に限定されないが、10〜200nm程度であるのが好ましく、50〜150nm程度であるのがより好ましい。
一方、陰極9は、後述する電子注入層8を介して電子輸送層7に電子を注入する電極である。この陰極9の構成材料としては、仕事関数の小さい材料を用いるのが好ましい。
陰極9の構成材料としては、例えば、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rbまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、複数層の積層体、複数種の混合層等として)用いることができる。
このような陰極9の平均厚さは、特に限定されないが、100〜10000nm程度であるのが好ましく、100〜500nm程度であるのがより好ましい。
なお、本実施形態の発光素子1は、ボトムエミッション型であるため、陰極9に、光透過性は、特に要求されない。また、トップエミッション型である場合には、陰極9側から光を透過させる必要があるので、陰極9の平均厚さは、1〜50nm程度であるのが好ましい。
正孔注入層4は、陽極3からの正孔注入効率を向上させる機能を有する(すなわち正孔注入性を有する)ものである。
このように陽極3と後述する正孔輸送層5との間に正孔注入層4を設けることにより、陽極3からの正孔性を向上させ、その結果、発光素子1の発光効率を高めることができる。
この正孔注入層4に含まれる正孔注入性材料としては、特に限定されないが、例えば、銅フタロシアニンや、4,4’,4’’−トリス(N,N−フェニル−3−メチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、N,N’−ビス−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)−N, N’−ジフェニル−ビフェニル−4−4’−ジアミン等が挙げられる。
このような正孔注入層4の平均厚さは、特に限定されないが、5〜90nm程度であるのが好ましく、10〜70nm程度であるのがより好ましい。
なお、正孔注入層4は、陽極3および正孔輸送層5の構成材料によっては、省略してもよい。
正孔輸送層5は、陽極3から正孔注入層4を介して注入された正孔を発光層6まで輸送する機能を有する(すなわち正孔輸送性を有する)ものである。
この正孔輸送層5は、正孔輸送性を有する材料(すなわち正孔輸送性材料)を含んで構成されている。
このような正孔輸送層5の平均厚さは、特に限定されないが、5〜90nm程度であるのが好ましく、10〜70nm程度であるのがより好ましい。
この発光層6は、前述した陽極3と陰極9との間に通電することにより、発光するものである。
このような発光層6は、発光材料を含んで構成されている。
特に、この発光層6は、発光材料として、下記式(1)で表わされる化合物(以下、単に「チアジアゾール系化合物」ともいう)を含んで構成されている。
また、発光層6に用いる発光材料としては、高効率化および長寿命化を図れるという観点から、化下記式(2)〜(4)で表わされる化合物を用いるのが好ましく、具体的には、特に、下記式D−1〜D−3で表わされる化合物を用いるのが好ましい。
また、発光層6の構成材料としては、前述したような発光材料に加えて、この発光材料がゲスト材料(ドーパント)として添加(担持)されるホスト材料を用いる。このホスト材料は、正孔と電子とを再結合して励起子を生成するとともに、その励起子のエネルギーを発光材料に移動(フェルスター移動またはデクスター移動)させて、発光材料を励起する機能を有する。そのため、発光素子1の発光効率を高めることができる。このようなホスト材料は、例えば、ゲスト材料である発光材料をドーパントとしてホスト材料にドープして用いることができる。
アセン系材料は、前述したような発光材料との不本意な相互材用が少ない。また、ホスト材料としてアセン系材料(特にテトラセン系材料)を用いると、ホスト材料から発光材料へのエネルギー移動を効率的に行うことができる。これは、(a)アセン系材料の三重項励起状態からのエネルギー移動による発光材料の一重項励起状態の生成が可能となること、(b)アセン系材料のπ電子雲と発光材料の電子雲との重なりが大きくなること、(c)アセン系材料の蛍光スペクトルと発光材料の吸収スペクトルとの重なりが大きくなること等によるものと考えられる。
また、アセン系材料は、電子および正孔に対する耐性に優れる。また、アセン系材料は、熱安定性にも優れる。そのため、発光素子1は、長寿命化を図ることができる。また、アセン系材料は、熱安定性に優れるため、気相成膜法を用いて発光層を形成する場合に、成膜時の熱によるホスト材料の分解を防止することができる。そのため、優れた膜質を有する発光層を形成することができ、その結果、この点でも、発光素子1の発光効率を高めるとともに長寿命化を図ることができる。
テトラセン系材料としては、1つの分子内に少なくとも1つのテトラセン骨格を有し、かつ、前述したようなホスト材料としての機能を発揮し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、下記式IRH−1で表わされる化合物を用いるのが好ましく、下記式IRH−2で表わされる化合物を用いるのがより好ましく、下記IRH−3で表わされる化合物を用いるのがさらに好ましい。これにより、連続駆動時の電圧上昇を抑えることができ、かつ発光素子1の発光効率をより高めるとともに、発光素子1の長寿命化を図ることができる。
具体的には、テトラセン系材料としては、例えば、下記式H1−1〜H1−11で表わされる化合物、下記式H1−12〜H1−27で表される化合物を用いるのが好ましい。
また、発光層6の平均厚さは、特に限定されないが、1〜60nm程度であるのが好ましく、3〜50nm程度であるのがより好ましい。
電子輸送層7は、陰極9から電子注入層8を介して注入された電子を発光層6に輸送する機能を有するものである。
電子輸送層7の構成材料(電子輸送性材料)としては、例えば、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)等のフェナントロリン誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)等の8−キノリノールなしいその誘導体を配位子とする有機金属錯体などのキノリン誘導体、アザインドリジン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電子輸送層7の平均厚さは、特に限定されないが、1.0〜200nm程度であるのが好ましく、10〜100nm程度であるのがより好ましい。
電子注入層8は、陰極9からの電子注入効率を向上させる機能を有するものである。
この電子注入層8の構成材料(電子注入性材料)としては、例えば、各種の無機絶縁材料、各種の無機半導体材料が挙げられる。
このような無機絶縁材料としては、例えば、アルカリ金属カルコゲナイド(酸化物、硫化物、セレン化物、テルル化物)、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらを主材料として電子注入層8を構成することにより、電子注入性をより向上させることができる。特にアルカリ金属化合物(アルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物等)は仕事関数が非常に小さく、これを用いて電子注入層8を構成することにより、発光素子1は、高い輝度が得られるものとなる。
アルカリ土類金属カルコゲナイドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、MgO、CaSe等が挙げられる。
アルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、CsF、LiF、NaF、KF、LiCl、KCl、NaCl等が挙げられる。
また、無機半導体材料としては、例えば、Li、Na、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Cd、Mg、Si、Ta、SbおよびZnのうちの少なくとも1つの元素を含む酸化物、窒化物または酸化窒化物等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、この電子注入層8は、陰極9および電子輸送層7の構成材料や厚さ等によっては、省略してもよい。
封止部材10は、陽極3、積層体14、および陰極9を覆うように設けられ、これらを気密的に封止し、酸素や水分を遮断する機能を有する。封止部材10を設けることにより、発光素子1の信頼性の向上や、変質・劣化の防止(耐久性向上)等の効果が得られる。
封止部材10の構成材料としては、例えば、Al、Au、Cr、Nb、Ta、Tiまたはこれらを含む合金、酸化シリコン、各種樹脂材料等を挙げることができる。なお、封止部材10の構成材料として導電性を有する材料を用いる場合には、短絡を防止するために、封止部材10と陽極3、積層体14および陰極9との間には、必要に応じて、絶縁膜を設けるのが好ましい。
以上のように構成された発光素子1によれば、発光層6の発光材料としてチアジアゾール系化合物を用いるとともに、発光層6のホスト材料にテトラセン系材料を用いることにより、近赤外域での発光を可能とするとともに、高効率化および長寿命化を図ることができる。
以上のような発光素子1は、例えば、次のようにして製造することができる。
陽極3は、例えば、プラズマCVD、熱CVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着等の乾式メッキ法、電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法、金属箔の接合等を用いて形成することができる。
正孔注入層4は、例えば、CVD法や、真空蒸着、スパッタリング等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセスにより形成するのが好ましい。
なお、正孔注入層4は、例えば、正孔注入性材料を溶媒に溶解または分散媒に分散してなる正孔注入層形成用材料を、陽極3上に供給した後、乾燥(脱溶媒または脱分散媒)することによっても形成することができる。
正孔注入層形成用材料の調製に用いる溶媒または分散媒としては、例えば、各種無機溶媒や、各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等が挙げられる。
また、本工程に先立って、陽極3の上面には、酸素プラズマ処理を施すようにしてもよい。これにより、陽極3の上面に親液性を付与すること、陽極3の上面に付着する有機物を除去(洗浄)すること、陽極3の上面付近の仕事関数を調整すること等を行うことができる。
ここで、酸素プラズマ処理の条件としては、例えば、プラズマパワー100〜800W程度、酸素ガス流量50〜100mL/min程度、被処理部材(陽極3)の搬送速度0.5〜10mm/sec程度、基板2の温度70〜90℃程度とするのが好ましい。
正孔輸送層5は、例えば、CVD法や、真空蒸着、スパッタリング等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセスにより形成するのが好ましい。
なお、正孔輸送性材料を溶媒に溶解または分散媒に分散してなる正孔輸送層形成用材料を、正孔注入層4上に供給した後、乾燥(脱溶媒または脱分散媒)することによっても形成することができる。
発光層6は、例えば、真空蒸着等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセスにより形成することができる。
[5] 次に、発光層6上に、電子輸送層7を形成する。
電子輸送層7は、例えば、真空蒸着等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセスにより形成するのが好ましい。
なお、電子輸送層7は、例えば、電子輸送性材料を溶媒に溶解または分散媒に分散してなる電子輸送層形成用材料を、発光層6上に供給した後、乾燥(脱溶媒または脱分散媒)することによっても形成することができる。
電子注入層8の構成材料として無機材料を用いる場合、電子注入層8は、例えば、CVD法や、真空蒸着、スパッタリング等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセス、無機微粒子インクの塗布および焼成等を用いて形成することができる。
[7] 次に、電子注入層8上に、陰極9を形成する。
陰極9は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、金属箔の接合、金属微粒子インクの塗布および焼成等を用いて形成することができる。
以上のような工程を経て、発光素子1が得られる。
最後に、得られた発光素子1を覆うように封止部材10を被せ、基板2に接合する。
次に、本発明の発光装置の実施形態について説明する。
図2は、本発明の発光装置を適用したディスプレイ装置の実施形態を示す縦断面図である。
図2に示すディスプレイ装置100は、基板21と、複数の発光素子1Aと、各発光素子1Aをそれぞれ駆動するための複数の駆動用トランジスタ24とを有している。ここで、ディスプレイ装置100は、トップエミッション構造のディスプレイパネルである。
各駆動用トランジスタ24は、シリコンからなる半導体層241と、半導体層241上に形成されたゲート絶縁層242と、ゲート絶縁層242上に形成されたゲート電極243と、ソース電極244と、ドレイン電極245とを有している。
発光素子1Aは、平坦化層22上に、反射膜32、腐食防止膜33、陽極3、積層体(有機EL発光部)14、陰極13、陰極カバー34がこの順に積層されている。本実施形態では、各発光素子1Aの陽極3は、画素電極を構成し、各駆動用トランジスタ24のドレイン電極245に導電部(配線)27により電気的に接続されている。また、各発光素子1Aの陰極13は、共通電極とされている。
隣接する発光素子1A同士の間には、隔壁31が設けられている。また、これらの発光素子1A上には、これらを覆うように、エポキシ樹脂で構成されたエポキシ層35が形成されている。
そして、エポキシ層35上には、これらを覆うように封止基板20が設けられている。
以上説明したようなディスプレイ装置100は、例えば軍事用途等の近赤外線ディスプレイとして用いることができる。
このようなディスプレイ装置100によれば、近赤外域での発光が可能である。また、高効率および長寿命な発光素子1Aを備えるので、信頼性に優れる。
次に、本発明の認証装置の実施形態を説明する。
図3は、本発明の認証装置の実施形態を示す図である。
図3に示す認証装置1000は、生体F(本実施形態では指先)の生体情報を用いて個人を認証する生体認証装置である。
光源100Bは、前述した発光素子1を複数備えるものであり、撮像対象物である生体Fへ向けて、近赤外域の光を照射する。例えば、この光源100Bの複数の発光素子1は、カバーガラス1001の外周部に沿って配置される。
マイクロレンズアレイ1002は、カバーガラス1001の生体Fが接触または近接する側と反対側に設けられている。このマイクロレンズアレイ1002は、複数のマイクロレンズがマトリクス状に配列して構成されている。
受光素子群1003は、マイクロレンズアレイ1002に対してカバーガラス1001とは反対側に設けられている。この受光素子群1003は、マイクロレンズアレイ1002の複数のマイクロレンズに対応してマトリクス状に設けられた複数の受光素子で構成されている。この受光素子群1003の各受光素子としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS等を用いることができる。
受光素子駆動部1004は、受光素子群1003を駆動する駆動回路である。
制御部1005は、例えば、MPUであり、発光素子駆動部1006および受光素子駆動部1004の駆動を制御する機能を有する。
また、制御部1005は、受光素子群1003の受光結果と、予め記憶された生体認証情報との比較により、生体Fの認証を行う機能を有する。
このような認証装置1000によれば、近赤外光を用いて生体認証を行うことができる。また、高効率および長寿命な発光素子1を備えるので、信頼性に優れる。
このような認証装置1000は、各種の電子機器に組み込むことができる。
図4は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部を備える表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このパーソナルコンピュータ1100において、本体部1104には、前述した認証装置1000が設けられている。
このようなパーソナルコンピュータ1100によれば、高効率および長寿命な発光素子1を備えるので、信頼性に優れる。
以上、本発明のチアジアゾール系化合物、発光素子用化合物、発光素子、発光装置、認証装置および電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものでない。
例えば、本発明の発光素子および発光装置は照明用の光源として用いてもよい。
1.チアジアゾール系化合物の製造
(合成例A1)前記式D−1で表わされる化合物の合成
5リットルのフラスコに発煙硝酸1500mlを入れ冷却した。そこへ10〜50℃に保つようにして硫酸1500mlを分割添加した。さらにそこへ原料のジブロモベンゾチアジアゾールである化合物(a)150gを1時間かけて少量ずつ添加した。その際に溶液温度は5℃以下になるように行った。全量添加後、室温(25℃)において20時間反応させた。反応後、氷3kgに反応液を注ぎ、一晩攪拌した。その後、ろ過してメタノール、ヘプタンで洗浄した。
ろ過して残った物を200mlのトルエンで熱溶解させた後、室温まで徐冷後にろ過し、残ったものを少量のトルエンで洗浄後、減圧乾燥させた。
これにより、HPLC純度95%の化合物(b)(4、7−ジブロモ−5、6−ジニトロ−ベンゾ[1、2、5]チアジアゾール)60gを得た。
Ar下、5リットルのフラスコに、得られたジブロモ体である化合物(b)30gとフェニルボロン酸(市販品)23g、トルエン2500ml、2M炭酸セシウム水溶液(152g/(蒸留水)234ml)を入れ、90℃で一晩反応させた。反応後ろ過、分液、濃縮し、得られた粗体52gをシリカゲルカラム(SiO2 5kg)で分離し、赤紫色固体を得た。
これにより、HPLC純度96%の化合物(c)(5、6−ジニトロ−4、7−ジフェニル−ベンゾ[1、2、5]チアジアゾール)6gを得た。
Ar下、1リットルのフラスコに、得られたジニトロ体である化合物(c)6g、還元鉄7g、酢酸600mlを入れ、80℃で4時間反応させて室温まで冷却させた。反応後、反応液をイオン交換水1.5リットルに注ぎ、そこへ酢酸エチル1.5リットルをさらに添加した。添加後、固体が析出していたので、テトラヒドロフラン1リットルと食塩300gを添加し、分液した。水層は1リットルのテトラヒドロフランで再抽出した。濃縮乾燥したものを再度、少量の水、メタノールにて洗浄し、橙色固体を得た。
これにより、HPLC純度80%の化合物(d)(4、7−ジフェニル−ベンゾ[1、2、5]チアジアゾロ−5、6−ジアミン)7gを得た。
Ar下、1リットルのフラスコに、得られたジアミン体である化合物(d)4.5g、9,10−フェナントレンキノン2.95g、溶媒として酢酸300mlを入れ、80℃にて2時間反応させた。反応後、室温まで冷却させ、反応液をイオン交換水1リットルに注ぎ、結晶をろ過、水洗、7.2gの黒緑色固体を得た。そして、その黒緑色固体をシリカゲルカラム(SiO2 1kg)で精製した。
これにより、HPLC純度99%の化合物(e)(前記式D−1で表わされる化合物)4.5gを得た。この化合物(e)を質量分析したところ、M+:490であった。
さらに、得られた化合物(e)を設定温度340℃で昇華精製した。その昇華精製後の化合物(e)のHPLC純度は99%であった。
ここで、トリフェニルアミンのボロン酸体の合成に際しては、Ar下、5リットルのフラスコに、4−ブロモトリフェニルアミン(市販品)246g、脱水テトラヒドロフラン1500mlを入れ、−60℃で1.6M n−BuLi/ヘキサン溶液570mlを3時間かけて滴下した。30分後ホウ酸トリイソプロピル429gを1時間かけて滴下した。滴下後は成り行きの温度で一晩反応させた。反応後、水2リットルを滴下し、その後トルエン2リットルで抽出、分液した。有機層を濃縮、再結晶し、ろ過、乾燥させて白色の目的物であるボロン酸体160gを得た。
そして、得られたボロン酸体を用いて、前述した合成例A1の合成(A1−2)と同様の合成を行い、化合物(f)を得た。
得られた化合物(f)を用いて、前述した合成例A1の合成(A1−3)と同様の合成を行い、化合物(g)を得た。
得られた化合物(g)を用いて、前述した合成例A1の合成(A1−4)と同様の合成を行い、前記式D−2で表わされる化合物(h)を得た。
ここで、ジフェニルアミンを用いた合成に際しては、Ar下で300mlのフラスコに、テトラキストリフェニルPd(0)11gを100mlのトルエンに溶解させ100℃に温めた。そこへトリ−t−ブチルフォスフィン8gを加えて30分間反応させ、触媒(Pd触媒)とした。
反応後室温まで冷却後、100mlの水を添加し、1時間程攪拌した後に分液ロートにて水で分液洗浄し、有機層を乾燥させ、固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラム(SiO2 5kg)で分離し、紫色固体を得た。
そして、得られた化合物(i)を用いて、前述した合成例A1の合成(A1−3)と同様の合成を行い、化合物(j)を得た。
得られた化合物(j)を用いて、前述した合成例A1の合成(A1−4)と同様の合成を行い、前記式D−3で表わされる化合物(k)を得た。
(合成例B1)式H1−2で表わされる化合物の合成
Ar下、300mlのフラスコに、4−ブロモビフェニル6gと乾燥ジエチルエーテル50mlを入れた。室温で1.6M n−BuLi/ヘキサン溶液14.5mlを滴下し、30分間反応させた。
一方、別途、Ar下、500mlのフラスコに、5、12−ナフタセンキノン2.7と乾燥トルエン100mlを投入した。そこへ先に調整したビフェニルリチウムを滴下し、3時間反応させた。反応後、20mlの蒸留水を添加し、30分攪拌後、メタノール中に入れ、固体をろ過分離した。得られた固体をシリカゲル(SiO2 500g)で精製した。
これにより、白色固体(5、12−ビスビフェニル−4−イル−5、12−ジヒドロ−ナフタセン−5、12−ジオール)4.5gを得た。
合成(B1−1)で得られたジオール体4.5gと酢酸300mlを計量し、1000mlのフラスコに入れた。そこへ、塩酸(35%)5gに塩化スズ(II)(無水)5gを溶かしたものを入れ、30分攪拌した。その後、分液ロートに移し、トルエンを加えて、蒸留水にて分液洗浄し、乾燥させた。得られた個体をシリカゲル(SiO2 500g)で精製し、黄色固体(前記式H1−2で表わされる化合物)4gを得た。
Ar下、300mlのフラスコに、4−ブロモ−[1,1';3',1'']ターフェニル6gと乾燥ジエチルエーテル50mlを入れた。室温で1.6M n−BuLi/ヘキサン溶液14.5mlを滴下し、30分間反応させた。
一方、別途、Ar下500mlのフラスコに、5、12−ナフタセンキノン2gと乾燥トルエン100mlを入れた。そこへ先に調整したターフェニルリチウムを滴下し、3時間反応させた。反応後、20mlの蒸留水を添加し、30分攪拌後、メタノール中に入れ、固体をろ過分離した。得られた固体をシリカゲル(SiO2 500g)で精製した。
これにより、白色固体(5,12−ビス−[1,1';3',1'']ターフェニル−4'−イル−5,12−ジヒドロナフタセン−5,12−ジオール)5gを得た。
合成(B2−1)で得られたジオール体5gと酢酸300mlを計量し、1000mlのフラスコに投入した。そこへ、塩酸(35%)5gに塩化スズ(II)(無水)5gを溶かしたものを入れ、30分攪拌した。その後、分液ロートに移し、トルエンを加えて、蒸留水にて分液洗浄し、乾燥させた。得られた個体をシリカゲル(SiO2 500g)で精製し、黄色固体(前記式H1−5で表わされる化合物)4.5gを得た。
500mlのフラスコに、ジクロロメタン100mlと、ナフトキノン5.2gと、1,3−ジフェニルイソベンゾフラン10gを入れ、1時間攪拌した。攪拌後、市販品の三臭化ホウ素(ジクロロメタン溶液 1mol/L)33mlを、10分かけて添加することにより、黄色針状結晶(6,11−ジフェニル−5,12−ナフタセンキノン)7.1gを得た。
Ar下、200mlのフラスコに、4−ブロモ−ビフェニル6gと乾燥ジエチルエーテル80mlを投入した。室温で1.6M n−BuLi/ヘキサン溶液16mlを滴下し、30分間反応させた。
一方、別途、Ar下500mlのフラスコに、合成(B3−1)で得られたキノン4.2gと乾燥トルエン100mlを投入した。そこへ先に調整したビフェニルリチウムを滴下し、3時間反応させた。反応後、20mlの蒸留水を添加し、30分攪拌後、メタノール中に空け、固体をろ過分離した。得られた固体をシリカゲル(SiO2 500g)で精製した。
これにより、白色固体(5、12−ビスビフェニル−4−イル−6、11−ジフェニル−5、12−ジヒドロ−ナフタセン−5、12−ジオール)5.5gを得た。
合成(B3−2)で得られたジオール体5gとテトラヒドロフラン200mlを計量し、500mlのフラスコに入れた。そこへ、ヨウ化水素酸(55%水溶液)10gを入れ、2時間遮光しながら攪拌した。その後、分液ロートに移し、トルエンを加えて、蒸留水にて分液洗浄し、乾燥させた。得られた個体をシリカゲル(SiO2 500g)で精製し、赤色固体(前記式H1−13で表わされる化合物)3gを得た。
(実施例1)
<1> まず、平均厚さ0.5mmの透明なガラス基板を用意した。次に、この基板上に、スパッタ法により、平均厚さ100nmのITO電極(陽極)を形成した。
そして、基板をアセトン、2−プロパノールの順に浸漬し、超音波洗浄した後、酸素プラズマ処理およびアルゴンプラズマ処理を施した。これらのプラズマ処理は、それぞれ、基板を70〜90℃に加温した状態で、プラズマパワー100W、ガス流量20sccm、処理時間5secで行った。
<5> 次に、電子輸送層上に、フッ化リチウム(LiF)を真空蒸着法により成膜し、平均厚さ1nmの電子注入層を形成した。
<7> 次に、形成した各層を覆うように、ガラス製の保護カバー(封止部材)を被せ、エポキシ樹脂により固定、封止した。
以上の工程により、発光素子を製造した。
発光層のホスト材料として前記式H1−5で表わされる化合物(テトラセン系材料)を用いた以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
(実施例3)
発光層のホスト材料として前記式H1−13で表わされる化合物(テトラセン系材料)を用いた以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
発光層中の発光材料(ドーパント)の含有量(ドープ濃度)を1.0wt%とした以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
(実施例5)
発光層中の発光材料(ドーパント)の含有量(ドープ濃度)を2.0wt%とした以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
発光層中の発光材料(ドーパント)の含有量(ドープ濃度)を10.0wt%とした以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
(実施例7)
発光層の平均厚さを15nmとするとともに、電子輸送層の平均厚さを100nmとした以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
発光層の平均厚さを50nmとするとともに、電子輸送層の平均厚さを65nmとした以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
(実施例9)
発光層の平均厚さを70nmとするとともに、電子輸送層の平均厚さを45nmとした以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
発光層の発光材料として前記式D−1で表わされる化合物を用いた以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
(実施例11)
発光層の発光材料として前記式D−3で表わされる化合物を用いた以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
発光層のホスト材料としてAlq3を用いた以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
各実施例および比較例について、一定電流電源(株式会社東陽テクニカ製 KEITHLEY2400)を用いて、発光素子に100mA/cm2の定電流を流し、そのときの発光ピーク波長を小型ファイバ光学分光器(オーシャンオプティクス社製 S2000)を用いて測定した。発光パワーは光パワー測定機(株式会社エーディーシー製 光パワーメーター 8230)を用いて測定した。
また、そのときの電圧値(駆動電圧)も測定した。
さらに、輝度が初期の輝度の80%となる時間(LT80)を測定した。
これらの測定結果を表1に示す。
また、各実施例の発光素子は、比較例の発光素子に比し、長い寿命を有する。
Claims (12)
- 陽極と、
陰極と、
前記陽極と前記陰極との間に設けられ、前記陽極と前記陰極との間に通電することにより発光する発光層とを有し、
前記発光層は、発光材料として下記式(1)で表わされる化合物を含むとともに、前記発光材料を保持するホスト材料として下記式IRH−1で表わされる化合物を含んで構成されていることを特徴とする発光素子。
[前記式(1)中、Aは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、アリールアミノ基、トリアリールアミンを示す。]
[前記式IRH−1中、nは、1〜12の自然数を示し、Rは置換基または官能基を表し、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、アリールアミノ基を示す。] - 前記ホスト材料は、炭素原子および水素原子で構成されている請求項5ないし8のいずれかに記載の発光素子。
- 請求項5ないし9のいずれかに記載の発光素子を備えることを特徴とする発光装置。
- 請求項5ないし9のいずれかに記載の発光素子を備えることを特徴とする認証装置。
- 請求項5ないし9のいずれかに記載の発光素子を備えることを特徴とする電子機器。
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