以下、本発明の実施の形態について図面を参照して、詳細に説明する。
[第1実施形態]
<デジタルカメラの概要>
図1〜図13を用いて、デジタルカメラ1について説明する。図1はデジタルカメラ1の概略構成図である。図1に示すように、デジタルカメラ1(撮像装置の一例)は、交換レンズ式のデジタルカメラであり、主に、カメラ本体3と、カメラ本体3に取り外し可能に装着された交換レンズユニット2(レンズ鏡筒の一例)と、を備えている。交換レンズユニット2は、レンズマウント95を介して、カメラ本体3の前面に設けられたボディーマウント4に装着されている。
図2はカメラ本体3の構成を示すブロック図である。図3はデジタルカメラ1の概略斜視図である。図4(A)はカメラ本体3の上面図であり、図4(B)はカメラ本体3の背面図である。図5〜図8は交換レンズユニット2の概略断面図である。図5および図6が広角端の状態を示しており、図7および図8が望遠端の状態を示している。図6は図5とは異なる平面における断面図である。図8は図7とは異なる平面における断面図である。図9および図10は第2レンズ群ユニット77およびフォーカスレンズユニット75の分解斜視図である。図12(A)および図12(B)は光学系Lの構成図である。図12(A)が広角端の状態を示しており、図12(B)が望遠端の状態を示している。図13は、ズームリング84の回転位置と、各部材の撮像センサ11からの距離と、の関係を示している。
なお、本実施形態では、デジタルカメラ1に対して3次元直交座標系を設定する。光学系L(後述)の光軸AZはZ軸方向(光軸方向の一例)と一致している。X軸方向はデジタルカメラ1での縦撮り姿勢における水平方向と一致している。Y軸方向はデジタルカメラ1での横撮り姿勢における鉛直方向と一致している。また、以下の説明において、「前」とは、デジタルカメラ1の被写体側(Z軸方向正側)を、「後」とは、デジタルカメラ1の被写体側と反対側(ユーザー側、Z軸方向負側)を意味する。
<交換レンズユニット>
図1〜図12(B)を用いて交換レンズユニット2の概略構成を説明する。図1に示すように、交換レンズユニット2は、光学系Lと、光学系Lを支持するレンズ支持機構71と、フォーカス調節ユニット72と、絞り調節ユニット73と、振れ補正ユニット74と、レンズマイコン40(駆動制御部の一例)と、を有している。
(1)光学系
光学系Lは、被写体の光学像を形成するためのズームレンズ系であり、主に4つのレンズ群から構成されている。具体的には図12(A)および図12(B)に示すように、光学系Lは、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、を有している。
第1レンズ群G1は、第1レンズL1と、第1レンズL1の撮像センサ11側に配置あされた第2レンズL2と、を有している。第1レンズL1は被写体側を向く凸面を有する負メニスカスレンズである。第2レンズL2は、被写体側を向く凸面を有する正メニスカスレンズであり、接着層を介して第1レンズL1に接合されている。
第2レンズ群G2は、第3レンズL3と、第3レンズL3の撮像センサ11側に配置された第4レンズL4と、第4レンズL4の撮像センサ11側に配置された第5レンズL5(第1レンズ素子の一例)と、を有している。第3レンズL3は被写体側に向く凸面を有する負メニスカスレンズである。第4レンズL4は両凹レンズである。第5レンズL5は両凸レンズである。
第3レンズ群G3は第6レンズL6(フォーカスレンズの一例)から構成されている。第6レンズL6は、撮像センサ11側を向く凸面を有する負メニスカスレンズであり、第5レンズL5と第7レンズL7とのZ軸方向間(第2レンズ群G2と第4レンズ群G4とのZ軸方向間)に配置されている。
第4レンズ群G4は、第7レンズL7(第2レンズ素子の一例)と、第8レンズL8と、第9レンズL9と、第10レンズL10と、第11レンズL11と、第12レンズL12と、を有している。第7レンズL7は、振れ補正のための正メニスカスレンズであり、撮像センサ11側を向く凸面を有している。第8レンズL8は両凸レンズである。第9レンズL9は、両凹レンズであり、接着層を介して第8レンズL8に接合されている。第10レンズL10は両凸レンズである。第10レンズL10の被写体側の面は、非球面である。第11レンズL11は、被写体側を向く凸面を有する負メニスカスレンズであり、接着層を介して第10レンズL10に接合されている。第12レンズL12は両凸レンズである。
図12(A)、図12(B)および図13に示すように、広角端から望遠端へのズーミング時には、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ被写体側へと光軸AZに沿ってZ軸方向へ移動する。より詳細には、広角端から望遠端へのズーミング時には、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増加し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増加し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が減少する。絞りユニット62(後述)は第4レンズ群G4と共に被写体側に移動する。
また、無限遠合焦状態から近接合焦状態へのフォーカシング時には、第3レンズ群G3が光軸AZに沿って被写体側へと移動する。
さらに、デジタルカメラ1の動きに起因する光学像の振れを抑制するために、第7レンズL7が光軸AZと直交する2方向に移動する。
(2)レンズ支持機構
レンズ支持機構71は、光学系Lを移動可能に支持するための機構であり、レンズマウント95と、固定枠50と、カム筒51と、第1ホルダー52と、第1レンズ群支持枠53と、第2レンズ群支持枠54(第1レンズ支持枠の一例)と、第2ホルダー55(第1レンズ支持枠の一例)と、第3レンズ群支持枠56(フォーカスレンズ支持枠の一例)と、第4レンズ群支持枠61と、ズームリングユニット83(ズーム機構の一例)と、フォーカスリングユニット88と、を有している。
レンズマウント95は、カメラ本体3のボディーマウント4に装着される部分であり、レンズ側接点91を有している。固定枠50は、カム筒51を回転可能に支持する部材であり、レンズマウント95に固定されている。固定枠50は、Z軸方向正側の端部に突起50aと、外周に設けられた3つの凹部50bと、光軸AZ回りに等ピッチで配置された3本の貫通直進溝50cと、を有している。カム筒51は、内周に設けられた3つの凸部51aと、3本の第1カム溝51dと、3本の第2カム溝51bと、3本の第3カム溝51cと、を有している。カム筒51の凸部51aが固定枠50の凹部50bに挿入されているため、Z軸方向の相対移動が規制された状態で、固定枠50に対して回転可能なようにカム筒51が固定枠50により支持されている。
第1レンズ群支持枠53は、第1ホルダー52に固定されており、第1レンズ群G1を支持している。第1ホルダー52は、内周側に形成されZ軸方向に延びる縦溝52aと、光軸AZ周りに等ピッチで配置された3つのカムピン81と、を有している。縦溝52aには固定枠50の突起50aが挿入されている。カムピン81はカム筒51の第1カム溝51dに挿入されている。これらの構成により、第1ホルダー52は固定枠50に対して回転することなくZ軸方向に移動可能である。固定枠50に対する第1ホルダー52の移動量は第1カム溝51dの形状により決まる。第1ホルダー52の先端には、偏光フィルタや保護フィルタのような光学フィルタおよびコンバージョンレンズを取り付けるための雌ねじ部52cが形成されている。
第2レンズ群支持枠54は、第2ホルダー55に固定されており、第2レンズ群G2を支持している。第2レンズ群支持枠54および第2ホルダー55により、第2レンズ群ユニット77(第1レンズユニットの一例)が構成されている。第2ホルダー55は、光軸AZ周りに等ピッチで配置された3つの凸部55bと、凸部55bに固定された3つのカムピン82と、を有している。カムピン82はカム筒51の第2カム溝51bに挿入されている。凸部55bは固定枠50の貫通直進溝50cに挿入されている。これらの構成により、第2レンズ群支持枠54および第2ホルダー55は、固定枠50に対して回転することなくZ軸方向に移動可能である。固定枠50に対する第2レンズ群支持枠54および第2ホルダー55の移動量は、第2カム溝51bの形状により決まる。
第3レンズ群支持枠56は、第3レンズ群G3(より詳細にはフォーカスレンズとして機能する第6レンズL6)を支持する部材であり、軸受け部56aと、廻り止め部56bと、ラック支持部56cと、突起56dと、を有している。第6レンズL6および第3レンズ群支持枠56によりフォーカスレンズユニット75が構成されている。第2ホルダー55は、Z軸方向に延びる2本のガイドポール63a、63bの前側端部を支持している。ガイドポール支持板65は、ガイドポール63aの後側端部を支持するための部材であり、第2ホルダー55の撮像センサ11側に固定されている。軸受け部56aにはガイドポール63aが挿入されており、廻り止め部56bにはガイドポール63bが挿入されている。ガイドポール63aおよび63bにより、光軸AZ周りの回転が規制された状態で、第3レンズ群支持枠56はZ軸方向に移動可能に支持されている。
ラック支持部56cは、軸受け部56aからZ軸方向負側に延びる部分であり、ラック66を軸方向に一体で移動可能にかつ回転可能に支持している。ラック66は、複数の歯66cを有するラック本体66aと、Z軸方向に延びる軸部66bと、を有している。複数の歯66cはフォーカスモータ64のリードスクリュ64aと噛み合っている。軸部66bはラック支持部56cに支持されているため、ラック66はラック支持部56cに対して中心軸R回りに回転可能となっている。
さらに、図9および図11に示すように、ラック支持部56cにはねじりコイルバネ68が取り付けられている。ねじりコイルバネ68は、弾性力を発生する巻き回り部68aと、第1端部68bと、第2端部68cと、を有している。巻き回り部68aはラック66の軸部66bに挿入されている。巻き回り部68aが捩られた状態で、第1端部68bがラック支持部56cに引っかけられており、第2端部68cがラック66に引っかけられている。つまり、ねじりコイルバネ68は、ラック66に対してA方向へ回転力を付与しており、リードスクリュ64aに対してラック66を常に押し付けている。これにより、ラック66とリードスクリュ64aとの間のバックラッシュを低減することができ、フォーカスレンズユニット75の位置精度を高めることができる。また、ラック66がリードスクリュ64aに常に押し付けられているため、リードスクリュ64aからラック66に駆動力を効率よく伝達することが可能となる。
さらに、ねじりコイルバネ68の巻き回り部68aは、ラック支持部56cとラック66との間でZ軸方向(中心軸Rに平行な方向)に圧縮されている。ねじりコイルバネ68はラック66に対して押付力Fを付与しており、ねじりコイルバネ68によりラック66はラック支持部56cに押し付けられている。これにより、ラック66がラック支持部56cに対してZ軸方向に移動するのを抑制でき、フォーカスレンズユニット75の位置精度をさらに高めることができる。
第2ホルダー55にはフォーカスモータ64(フォーカスアクチュエータの一例)が固定されている。フォーカスモータ64は例えばステッピングモータである。フォーカスモータ64は、Z軸方向に延びた回転軸としてのリードスクリュ64aを有している。このリードスクリュ64aにラック66が噛み合っている。
突起56dは、フォーカスレンズユニット75の原点を検出するための部分であり、フォトセンサ67(後述)の検出領域を通過可能な位置に設けられている。本実施形態では、フォーカスレンズ群である第3レンズ群G3が1枚の第6レンズL6により形成されているため、第3レンズ群G3の重量を例えば1g以下とすることができ、フォーカスモータ64での駆動速度を高めることができる。
第4レンズ群支持枠61(第2レンズ支持枠の一例)は、第1支持枠57と、第2支持枠58と、第3支持枠59と、第4支持枠60と、を有している。第4レンズ群G4および第4レンズ群支持枠61により、第4レンズ群ユニット78(第2レンズユニットの一例)が構成されている。
第1支持枠57は第7レンズL7を支持している。第2支持枠58は、第8レンズL8および第9レンズL9を支持しており、さらに第1支持枠57を光軸AZに直交する2方向に移動可能に支持している。第2支持枠58は光軸AZ周りに等ピッチで配置された3つのカムピン80を有している。
第3支持枠59は、第10レンズL10および第11レンズL11を支持しており、例えばネジにより第2支持枠58に固定されている。第4支持枠60は、第12レンズL12を支持しており、例えばネジにより第3支持枠59に固定されている。これらの構成により、第1支持枠57、第2支持枠58、第3支持枠59および第4支持枠60は、光軸AZに沿って一体で移動する。
また、第1支持枠57は、例えば第2支持枠58により光軸AZに直交する2方向に移動可能なように支持されている。この構成により、第1支持枠57は、第2支持枠58、第3支持枠59および第4支持枠60に対してZ軸方向には一体で移動しつつ光軸AZに直交する方向に移動可能である。
ズームリングユニット83は、リングベース86と、ズームリング84(ズーム操作部の一例)と、ズームリング84の回転位置を検出するリニアポジションセンサ87と、を有している。ズームリング84の回転位置とは、ズームリング84の回転方向の位置を意味しており、ある基準位置からのズームリング84の回転角度ということもできる。
ズームリング84は、円筒形状を有しており、固定枠50に固定されたリングベース86により、Z軸方向への移動が規制された状態で光軸AZ周りに回転可能に支持されている。ズームリング84はZ軸方向負側の端部に貫通穴84aを有している。貫通穴84aには、カム筒51に固定されたズーム駆動ピン85が挿入されている。これにより、カム筒51はズームリング84と光軸AZ周りに一体回転する。
リニアポジションセンサ87は、ユーザーによるズームリング84の回転位置および回転方向を検出し、検出結果をレンズマイコン40に送信する。具体的には、リニアポジションセンサ87は、リングベース86に固定されており、半径方向外側に突出する摺動子87aを有している。この摺動子87aは、ズームリング84に形成されたカム溝84bに挿入されている。固定枠50に対してズームリング84が回転すると、カム溝84bに沿って摺動子87aはZ軸方向に移動する。リニアポジションセンサ87は、可変抵抗器を有しており、摺動子87aがこの可変抵抗器内にある磁気抵抗体上をスライドすることにより、両端に所定の電圧を付与した端子間において、摺動子87aのZ軸方向の位置に比例した出力(出力電圧)をリニアに得ることができる。リニアポジションセンサ87の出力を回転位置情報に変換することで、ズームリング84の回転位置を検出することが可能となる。ズームリング84の外周面には、光学系Lの焦点距離が表示されている。
なお、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4がレンズ支持機構71を介して機械的に連結されているため、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の絶対位置(例えば、撮像センサ11の受光面11aを基準とした位置)はズームリング84の回転位置と一定の関係を有している。したがって、ズームリング84の回転位置を検出することにより、例えばレンズマウント95に対する第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の絶対位置を把握することができる。なお、ズームリング84は、例えば可動式のレバーのような他の構造を有していてもよい。
フォーカスリングユニット88は、フォーカスリング89と、フォーカスリング89の回転角度を検出するフォーカスリング角度検出部90と、を有している。フォーカスリング89は、円筒形状を有しており、リングベース86により、Z軸方向の移動が規制された状態で光軸AZ周りに回転可能に支持されている。フォーカスリング89の回転角度および回転方向は、フォーカスリング角度検出部90により検出可能である。例えば、このフォーカスリング角度検出部90は、2つのフォトセンサ(図示せず)を有している。フォーカスリング89は、回転方向に等間隔で配置され半径方向内側に突出する複数の突起89aを有している。各フォトセンサは、発光部(図示せず)および受光部(図示せず)を有しており、発光部および受光部の間を複数の突起89aが通過することで、フォーカスリング89の回転角度および回転方向を検出することができる。なお、フォーカスリング89は、例えば可動式のレバーのような他の構造を有していてもよい。
(3)フォーカス調節ユニット
フォーカス調節ユニット72は、フォーカスモータ64と、フォーカス駆動制御部41と、フォトセンサ67(位置センサの一例)と、を有している。フォーカスモータ64は、第2ホルダー55に固定されており、第2レンズ群ユニット77に対してフォーカスレンズユニット75をZ軸方向に駆動する。第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の駆動は、フォーカスモータ64のみにより行われる。言い換えると、フォーカスモータ64がフォーカスレンズユニット75を駆動していない状態(例えば、フォーカスモータ64に電力が供給されていない状態)では、第2レンズ群ユニット77に対してフォーカスレンズユニット75を移動させることはできない。この場合、フォーカスレンズユニット75は第2ホルダー55と一体でZ軸方向に移動する。
フォーカスモータ64のリードスクリュ64aは、フォーカス駆動制御部41から入力された駆動信号に基づいて回転する。フォーカスモータ64で発生した回転運動は、リードスクリュ64aおよびラック66によりフォーカスレンズユニット75のZ軸方向の直進運動に変換される。これにより、第2レンズ群ユニット77に対してフォーカスレンズユニット75がZ軸方向に移動可能となる。
このデジタルカメラ1では、被写体距離を実質的に一定に保ちつつ焦点距離を変更できるズームレンズ系を実現するために、レンズマイコン40に予め記憶されているトラッキングテーブルに基づいてフォーカス調節ユニット72によりフォーカスレンズユニット75が駆動される。ここでは、このようなトラッキング方式を電子トラッキングと呼ぶ。
トラッキングテーブルとは、焦点距離が変化しても焦点が合う被写体距離が実質的に一定に保たれるフォーカスレンズユニット75の位置(より詳細には、第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の位置)を示す情報である。被写体距離が実質的に一定とは、被写体距離の変化量が所定の被写界深度内に収まることを意味している。電子トラッキングについては後述する。
また、第2ホルダー55には、フォーカスレンズユニット75の原点位置を検出するフォトセンサ67が搭載されている。このフォトセンサ67は発光部(図示せず)と受光部(図示せず)とを有している。発光部と受光部との間を第3レンズ群支持枠56の突起56dが通過すると、フォトセンサ67は突起56dの有無を検出できる。つまり、フォトセンサ67により、第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の原点位置を検出することが可能となる。言い換えれば、フォトセンサ67は、第2レンズ群G2に対する第3レンズ群G3の原点位置を検出する原点検出器である。レンズマイコン40は、第3レンズ群G3を原点位置に駆動し、フォトセンサ67からの信号によりフォーカスレンズユニット75(第3レンズ群G3)が原点位置にあることを認識する。
フォトセンサ67により検出できる原点位置は第2レンズ群ユニット77に対して移動することがない絶対位置である。このため、フォーカスレンズユニット75の位置を第2レンズ群ユニット77に対して原点位置にリセットする際には、フォトセンサ67により原点検出用の突起56dが検出される位置までフォーカスレンズユニット75を駆動する。例えば、デジタルカメラ1の電源スイッチ25をオフにすると、フォーカスレンズユニット75の現在位置に関わらず、第3レンズ群支持枠56の突起56dがフォトセンサ67に検出される位置までフォーカスレンズユニット75がフォーカスモータ64により駆動される。フォーカスレンズユニット75の駆動完了後、デジタルカメラ1の電源がオフになる。逆に、デジタルカメラ1の電源スイッチ25をオンにすると、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75がトラッキングテーブルに基づいて求められた所定の位置まで駆動される。なお、原点検出器は、フォトセンサに限られず、例えば、マグネットおよび磁気センサを組み合わせることで実現されてもよい。
(4)絞り調節ユニット
絞り調節ユニット73は、第2支持枠58に固定された絞りユニット62と、絞りユニット62を駆動する絞り駆動モータ(図示せず)と、絞り駆動モータを制御する絞り駆動制御部42と、を有している。絞り駆動モータは、例えばステッピングモータである。絞り駆動モータは、絞り駆動制御部42から入力される駆動信号に基づいて駆動される。絞り駆動モータで発生した駆動力により、絞り羽根62aが開方向および閉方向に駆動される。絞り羽根62aを駆動することで光学系Lの絞り値を変更することができる。
(5)振れ補正ユニット
振れ補正ユニット74は、交換レンズユニット2およびカメラ本体3の動きに起因する光学像の振れを抑制するためのユニットであり、電磁アクチュエータ46と、位置検出センサ47と、振れ補正用マイコン48と、を有している。
電磁アクチュエータ46は第1支持枠57を光軸AZに直交する方向に駆動する。具体的には、電磁アクチュエータ46は、例えばマグネット(図示せず)とコイル(図示せず)とを有している。例えば、コイルは第1支持枠57に設けられており、マグネットは第2支持枠58に固定されている。
位置検出センサ47は、第2支持枠58に対する第1支持枠57の位置を検出するためのセンサであり、例えばホール素子である。交換レンズユニット2には、ジャイロセンサなどの動き検出センサ(図示せず)が搭載されている。振れ補正用マイコン48は、位置検出センサ47の検出結果および動き検出センサの検出結果に基づいて、電磁アクチュエータ46を制御する。これにより、デジタルカメラ1の動きに起因する被写体像の振れを抑制することができる。
なお、被写体像の振れを抑制する方法として、撮像センサ11から出力される画像データに基づいて画像に表れる振れを補正する電子式振れ補正を適用してもよい。また、光学像の振れを抑制する方法として、撮像センサ11を光軸AZと直交する2方向に駆動するセンサシフト方式を適用してもよい。
(6)レンズマイコン
レンズマイコン40は、CPU(図示せず)、ROM(図示せず)およびメモリ40aを有しており、ROMに格納されているプログラムがCPUに読み込まれることで、様々な機能を実現し得る。例えば、レンズマイコン40は、フォトセンサ67の検出信号によりフォーカスレンズユニット75が原点位置にあることを認識することができる。
メモリ40aは、不揮発性メモリであり、電力供給が停止している状態でも記憶している情報を保持できる。メモリ40aには、例えば交換レンズユニット2に関する情報(レンズ情報)やズームレンズ系を実現するためのトラッキングテーブル(後述)が格納されている。レンズマイコン40は、このトラッキングテーブルに基づいてフォーカスモータ64を制御し、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75がZ軸方向に駆動される。以下、トラッキングテーブルに基づいてフォーカスレンズユニット75の位置を焦点距離の変化に追従させる動作を、電子トラッキングという。
レンズマイコン40は、フォーカスモータ64のパルス数をカウントするためのカウンタ40bを有している。カウンタ40bは、フォーカスレンズユニット75をZ軸方向正側に駆動した場合、カウントを「+1」とし、フォーカスレンズユニット75をZ軸方向負側に駆動した場合、カウントを「−1」とする。このように、カウンタ40bでフォーカスモータ64の駆動パルス数をカウントすることで、レンズマイコン40は、第2レンズ群G2に対する第3レンズ群G3の相対位置(第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の位置)を把握することができる。
例えば、フォーカスモータ64のリードスクリュ64aの1回転当たり、ラック66が0.6mmだけZ軸方向に駆動される。マグネット(図示せず)が10極であるフォーカスモータ64を1−2相励磁にて駆動する場合、1パルス当たり、0.6/20/2=0.015mm(15μm)だけラック66がZ軸方向に駆動される。マイクロステップ駆動時には、さらに細かい単位でラック66を駆動できる。ステッピングモータを用いることで、細かい単位でフォーカスレンズユニット75を駆動することができ、例えば反転駆動時のバックラッシュを小さくすることができる。つまり、フォーカスモータ64としてステッピングモータを選定することで、高精度なフォーカス調節を実現できる。また、駆動パルス数をカウントすることで、第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の現在位置を把握でき、さらにフォーカスレンズユニット75の駆動量を算出することができる。
<カメラ本体>
図1〜図4(B)を用いてカメラ本体3の概略構成について説明する。図1〜図4(B)に示すように、カメラ本体3は、筐体3aと、ボディーマウント4と、操作ユニット39と、画像取得部35と、画像表示部36と、ファインダ部38と、ボディーマイコン10(駆動制御部の一例、予備動作検知部の一例)と、バッテリー22(主電源の一例)と、を有している。
(1)筐体
筐体3aは、カメラ本体3の外装部を構成している。図4(A)および図4(B)に示すように、筐体3aの前面には、ボディーマウント4が設けられており、筐体3aの背面および上面には、操作ユニット39が設けられている。具体的には、筐体3aの背面には、表示部20と、電源スイッチ25と、モード切り換えダイヤル26と、十字操作キー27と、メニュー設定ボタン28と、設定ボタン29と、モード切り換えボタン34と、動画撮影操作ボタン24が設けられている。筐体3aの上面には、シャッターボタン30が設けられている。
(2)ボディーマウント
ボディーマウント4は、交換レンズユニット2のレンズマウント95が装着される部分であり、レンズ側接点91と電気的に接続可能なボディー側接点(図示せず)を有している。ボディーマウント4およびレンズマウント95を介して、カメラ本体3は交換レンズユニット2とデータの送受信が可能である。例えば、ボディーマイコン10(後述)は、ボディーマウント4およびレンズマウント95を介して露光同期信号などの制御信号をレンズマイコン40に送信する。
(3)操作ユニット
図4(A)および図4(B)に示すように、操作ユニット39は、ユーザーが操作情報を入力するための各種操作部材を有している。例えば、電源スイッチ25は、デジタルカメラ1あるいはカメラ本体3の電源の入切を行うためのスイッチである。電源スイッチ25により電源がオン状態になると、カメラ本体3および交換レンズユニット2の各部に電源が供給される。
モード切り換えダイヤル26は、静止画撮影モード、動画撮影モードおよび再生モード等の動作モードを切り換えるためのダイヤルであり、ユーザーはモード切り換えダイヤル26を回転させて動作モードを切り換えることができる。モード切り換えダイヤル26により静止画撮影モードが選択されると、動作モードを静止画撮影モードへ切り換えることができ、モード切り換えダイヤル26により動画撮影モードが選択されると、動作モードを動画撮影モードへ切り換えることができる。動画撮影モードでは、基本的に動画撮影が可能となる。さらに、モード切り換えダイヤル26により再生モードが選択されると、動作モードを再生モードへ切り換えることができ、表示部20に撮影画像を表示させることができる。
十字操作キー27は、ユーザーが上下左右の方向を選択できるボタンである。十字操作キー27を用いて、例えば表示部20に表示された各種メニュー画面から所望のメニューを選択することができる。
メニュー設定ボタン28はデジタルカメラ1の各種動作を設定するためのボタンである。設定ボタン29は各種メニューの実行を確定するためのボタンである。
動画撮影操作ボタン24は、動画撮影の開始および停止を指示するためのボタンである。モード切り換えダイヤル26において選択された動作モードが静止画撮影モードまたは再生モードであっても、この動画撮影操作ボタン24を押すことにより、モード切り換えダイヤル26での設定内容に関係なく、強制的に動作モードが動画撮影モードに移行し、動画撮影が開始される。さらに、動画撮影中に、この動画撮影操作ボタン24が押されると、動画撮影が終了し、モード切り換えダイヤル26において選択された動作モード、すなわち動画撮影開始前の動作モードへと移行する。例えば、動画撮影操作ボタン24が押される際にモード切り換えダイヤル26により静止画撮影モードが選択されている場合は、動画撮影操作ボタン24が再度押された後に動作モードが自動的に静止画撮影モードへと移行する。
シャッターボタン30は、撮影の際にユーザーによって操作される。シャッターボタン30が操作されると、タイミング信号がボディーマイコン10に出力される。シャッターボタン30は、半押し操作と全押し操作が可能な2段式のスイッチである。ユーザーが半押し操作すると測光処理および測距処理を開始する。シャッターボタン30を半押しの状態でユーザーがシャッターボタン30を全押し操作すると、タイミング信号が出力され、画像取得部35で画像データが取得される。
さらに、図2に示すように、カメラ本体3の前面には、交換レンズユニット2をカメラ本体3から取り外すためのレンズ取り外しボタン99(レンズ取り外し操作部の一例、予備動作検知部の一例)が設けられている。レンズ取り外しボタン99は、例えばユーザーに押されるとオン状態になる接点(図示せず)を有しており、ボディーマイコン10と電気的に接続されている。レンズ取り外しボタン99が押されると、内蔵されている接点がオンになり、ボディーマイコン10はレンズ取り外しボタン99が押されたことを認識することができる。
(4)画像取得部
画像取得部35は主に、光電変換を行うCCD(Charge Coupled Device)などの撮像センサ11(撮像素子の一例)と、撮像センサ11の露光状態を調節するシャッターユニット33と、ボディーマイコン10からの制御信号に基づいてシャッターユニット33の駆動を制御するシャッター制御部31と、撮像センサ11の動作を制御する撮像センサ駆動制御部12と、を有している。
撮像センサ11は、光学系Lにより形成される光学的な像を電気的な信号に変換する、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサである。撮像センサ11は、撮像センサ駆動制御部12により発生されるタイミング信号により駆動制御される。なお、撮像センサ11はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサでもよい。
シャッター制御部31は、タイミング信号を受信したボディーマイコン10から出力される制御信号にしたがって、シャッター駆動アクチュエータ32を駆動し、シャッターユニット33を動作させる。
なお、本実施形態では、オートフォーカス方式として、撮像センサ11で生成された画像データを利用するコントラスト検出方式が採用されている。コントラスト検出方式を用いることにより、高精度なフォーカス調節を実現することができる。
(5)ボディーマイコン
ボディーマイコン10は、カメラ本体3の中枢を司る制御装置であり、操作ユニット39に入力された操作情報に応じて、デジタルカメラ1の各部を制御する。具体的には、ボディーマイコン10にはCPU、ROM、RAMが搭載されており、ROMに格納されたプログラムがCPUに読み込まれることで、ボディーマイコン10は様々な機能を実現することができる。例えば、ボディーマイコン10は、交換レンズユニット2がカメラ本体3に装着されたことを検知する機能、あるいは交換レンズユニット2から焦点距離情報などのデジタルカメラ1を制御する上で必要な情報を取得する機能を有している。
ボディーマイコン10は、電源スイッチ25、シャッターボタン30、モード切り換えダイヤル26、十字操作キー27、メニュー設定ボタン28および設定ボタン29の信号を、それぞれ受信可能である。また、ボディーマイコン10内のメモリ10aには、カメラ本体3に関する各種情報が格納されている。メモリ10aは、不揮発性メモリであり、電力供給が停止している状態でも記憶している情報を保持できる。
また、ボディーマイコン10は、垂直同期信号を定期的に生成し、垂直同期信号の生成と並行して、垂直同期信号に基づいて露光同期信号を生成する。ボディーマイコン10が垂直同期信号を基準とした露光開始タイミングおよび露光終了タイミングを予め把握しているために、ボディーマイコン10は露光同期信号を生成できる。ボディーマイコン10は、垂直同期信号をタイミング発生器(図示省略)に出力し、露光同期信号をボディーマウント4およびレンズマウント95を介してレンズマイコン40に一定の周期で出力する。レンズマイコン40は、露光同期信号に同期して、フォーカスレンズユニット75の位置情報を取得する。
撮像センサ駆動制御部12は、垂直同期信号に基づいて、撮像センサ11の読み出し信号と電子シャッター駆動信号とを一定の周期で生成する。撮像センサ駆動制御部12は、読み出し信号および電子シャッター駆動信号に基づいて、撮像センサ11を駆動する。すなわち、撮像センサ11は、読み出し信号に応じて、撮像センサ11内に多数存在する光電変換素子(図示せず)で生成された画素データを垂直転送部(図示せず)に読み出す。
また、ボディーマイコン10は、レンズマイコン40を介してフォーカス調節ユニット72(後述)を制御する。
撮像センサ11から出力された画像信号は、アナログ信号処理部13から、A/D変換部14、デジタル信号処理部15、バッファメモリ16および画像圧縮部17へと、順次送られて処理される。アナログ信号処理部13は、撮像センサ11から出力される画像信号にガンマ処理等のアナログ信号処理を施す。A/D変換部14は、アナログ信号処理部13から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。デジタル信号処理部15は、A/D変換部14によりデジタル信号に変換された画像信号に対してノイズ除去や輪郭強調等のデジタル信号処理を施す。バッファメモリ16は、RAM(Random Access Memory)であり、画像信号を一旦記憶する。バッファメモリ16に記憶された画像信号は、画像圧縮部17から画像記録部18へと、順次送られて処理される。バッファメモリ16に記憶された画像信号は、画像記録制御部19の命令により読み出されて、画像圧縮部17に送信される。画像圧縮部17に送信された画像信号のデータは、画像記録制御部19の命令に従って画像信号に圧縮処理される。画像信号は、この圧縮処理により、元のデータより小さなデータサイズになる。画像信号の圧縮方法として、例えば1フレームの画像信号毎に圧縮するJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式が用いられる。その後、圧縮された画像信号は、画像記録制御部19により画像記録部18に記録される。ここで、動画を記録する場合、複数の画像信号をそれぞれ1フレームの画像信号毎に圧縮するJPEG方式を用いることもでき、また、複数のフレームの画像信号をまとめて圧縮するH.264/AVC方式を用いることもできる。
画像記録部18は、画像記録制御部19の命令に基づいて、画像信号と記録すべき所定の情報とを関連付けて静止画ファイルまたは動画ファイルを作成する。そして、画像記録部18は、画像記録制御部19の命令に基づいて、静止画ファイルまたは動画ファイルを記録する。画像記録部18は、例えば内部メモリおよび/または着脱可能なリムーバブルメモリである。なお、画像信号とともに記録すべき所定の情報には、画像を撮影した際の日時と、焦点距離情報と、シャッタースピード情報と、絞り値情報と、撮影モード情報とが含まれる。静止画ファイルは、例えばExif(登録商標)形式やExif(登録商標)形式に類する形式である。また、動画ファイルは、例えばH.264/AVC形式やH.264/AVC形式に類する形式である。
(6)画像表示部
画像表示部36は、表示部20と、画像表示制御部21と、を有している。表示部20は例えば液晶モニタである。表示部20は、画像表示制御部21からの命令に基づいて、画像記録部18あるいはバッファメモリ16に記録された画像信号を可視画像として表示する。表示部20での表示形態としては、画像信号のみを可視画像として表示する表示形態や、画像信号と撮影時の情報とを可視画像として表示する表示形態が考えられる。
(7)ファインダ部
ファインダ部38は、撮像センサ11により取得された画像を表示する液晶ファインダ8と、筐体3aの背面に設けられたファインダ接眼窓9と、を有している。ユーザーは、ファインダ接眼窓9を覗くことで液晶ファインダ8に表示された画像を視認することができる。
(8)バッテリー
バッテリー22は、カメラ本体3の各部に電力を供給し、さらにレンズマウント95を介して交換レンズユニット2に電力を供給する。本実施形態ではバッテリー22は充電池である。なお、バッテリー22は、乾電池でもよいし、電源コードにより外部から電力供給が行われる外部電源であってもよい。
<トラッキングテーブル>
デジタルカメラ1では、被写体距離を実質的に一定に保ちつつ焦点距離が変更できるようにするために、フォーカス調節ユニット72により電子トラッキングが行われる。具体的には図14に示すように、電子トラッキングを行うために、トラッキングテーブル100がメモリ40aに格納されている。このトラッキングテーブル100は、ズームリング84の回転位置とフォーカスレンズユニット75の第2レンズ群ユニット77に対するZ軸方向の位置との関係を示している。例えば、被写体距離が0.3m、1.0mおよび無限遠(∞)に対応する3つのトラッキングテーブル100がメモリ40aに格納されている。
トラッキングテーブル100は、ズームリング84の回転位置およびフォーカスレンズユニット75のZ軸方向の位置がいくつかに分割された離散的な情報である。一般的には、分割数は、ズームリング84を回転させても被写体距離が所定の被写界深度内に納まるように決定されている。
ズームリング84の回転位置(回転方向の位置)はリニアポジションセンサ87により検出することができる。この検出結果およびトラッキングテーブル100に基づいて、レンズマイコン40は、第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75のZ軸方向の位置を決定することができる。
第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の原点位置Dはフォトセンサ67により検出され、図14では一点鎖線で示されている。本実施形態では、原点位置Dは、無限遠のトラッキングテーブル100におけるフォーカスレンズユニット75の移動範囲(位置E1および位置E2の間)の中央付近に位置している。このように、原点位置Dを中央付近に配置することにより、デジタルカメラ1の電源オン時に、いずれの位置にも比較的素早くフォーカスレンズユニット75を移動させることができる。
なお、無限遠のトラッキングテーブル100を基準に原点位置Dを決定しているのは、ユーザーがデジタルカメラ1の電源を入れて被写体を撮影する際に、無限遠の位置にある被写体を撮影する確率が高いためである。
また、トラッキングテーブル100は、いくつかに分割された離散的な情報ではなく多項式で表されてもよい。ズームリング84の回転位置の代わりに、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2または第4レンズ群G4のZ軸方向の位置情報を用いてもよい。第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75のZ軸方向の位置とは、第2レンズ群ユニット77に対する第3レンズ群G3のZ軸方向の位置、あるいは、第2レンズ群G2に対する第3レンズ群G3のZ軸方向の位置と言い換えることもできる。
<各部材間の距離>
前述のように、フォーカス調節用の第3レンズ群G3は、電子トラッキングによりZ軸方向に駆動されるが、カメラ本体3の電源がオフの状態では、フォーカスモータ64への電力供給が停止するため、フォーカスモータ64によるフォーカスレンズユニット75の駆動は行われない。したがって、デジタルカメラ1を使用中に、カメラ本体3からバッテリー22が取り外されたり、あるいはカメラ本体3から交換レンズユニット2が取り外されたりして交換レンズユニット2の電源がオフの状態になると、その時点でフォーカスモータ64が停止する。
この状態でズームリング84が操作されると、部材同士が接触するおそれがある。例えば、フォーカスレンズユニット75と第4レンズ群ユニット78が接触すると、第3レンズ群支持枠56に取り付けられているラック66が、フォーカスモータ64のリードスクリュ64aから脱落したり、あるいはラック66が破損したりする。
しかし、このデジタルカメラ1では、電源オフの状態でズームリング84が操作されても、部材同士が接触しないように、フォーカスレンズユニット75および第4レンズ群ユニット78の位置が決められている。
ここで、各部の位置関係について説明する。図14はフォーカス調節ユニット72のトラッキングテーブルを示している。トラッキングテーブルとは、焦点距離が変化しても焦点が合う被写体距離が実質的に一定となるフォーカスレンズユニット75の位置を示す情報である。図15は広角端での交換レンズユニット2の断面図(図12(A)に対応)である。図16は望遠端での交換レンズユニット2の断面図(図12(B)に対応)である。図12(A)、図12(B)、図15および図16では、被写体距離が無限遠となる位置に第3レンズ群G3が配置されている状態を示している。
図12(A)および図12(B)に示すように、撮像センサ11の受光面11aから第2レンズ群G2の後面(より詳細には第5レンズL5の後面L5b)までの距離をL2B(x)、受光面11aから第3レンズ群支持枠56の後面(より詳細には、第3レンズ群支持枠56の支持部56e(図15および図16参照)の後面)までの距離をL3B(x)、受光面11aから第1支持枠57の前面(より詳細には、第1支持枠57の環状部57a(図15および図16参照)の前面)までの距離をL4F(x)とする。距離L2B(x)と距離L3B(x)との間の距離をL2B−L3B(x)とし、その最大値をLmax=L2B−L3B(max.)とする。「x」はズームリング84の回転位置(ズーム位置)を表す変数である。この場合、各ズーム位置における距離L2B(x)−Lmaxは点線Mで示すことができる。この点線Mは第3レンズ群G3が最も第4レンズ群G4側に位置する状態を意味している。この点線Mと線L4F(x)とが接触することは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とが接触することを意味している。なお、本実施形態では、Lmax=L2B−L3B(Tele)となっている。
このデジタルカメラ1では、以下の式(1)を満たすように、光学系Lおよび各レンズ支持枠の配置が決定されている。
(数1)
L2B(x)−{L2B−L3B(Max.)}>L4F(x)
このデジタルカメラ1では、この式(1)を満たすため、フォーカスレンズユニット75と第4レンズ群ユニット78とのZ軸方向間には常に隙間が確保されている。例えば、図13に示すように、ズームリング84の回転位置が位置A1のときに、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78に最も接近するが、この状態でもフォーカスレンズユニット75と第4レンズ群ユニット78との間には隙間が確保されている。言い換えると、第2レンズ群ユニット77とフォーカスレンズユニット75との間のZ軸方向の距離が最大である状態でズームリング84が操作された場合に、フォーカスレンズユニット75と第4レンズ群ユニット78との間には常に隙間が確保されている。このため、フォーカスモータ64に電力が供給されていない状態でズームリング84が操作されても、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78に接触することがない。これにより、このデジタルカメラ1では部材の破損を防止できる。
<デジタルカメラの動作>
デジタルカメラ1の動作について説明する。
(1)撮影モード
このデジタルカメラ1は、2つの撮影モードを有している。具体的には、デジタルカメラ1は、ユーザーがファインダ接眼窓9で被写体を観察するファインダ撮影モードと、ユーザーが表示部20で被写体を観察するモニタ撮影モードと、を有している。
ファインダ撮影モードでは、例えば画像表示制御部21が液晶ファインダ8を駆動する。この結果、液晶ファインダ8には、撮像センサ11により取得された被写体の画像(いわゆるスルー画像)が表示される。
モニタ撮影モードでは、例えば画像表示制御部21により表示部20が駆動され、表示部20に被写体の実時間画像が表示される。この2つの撮影モードの切り換えは、撮影モード切り換えボタン34にて行うことができる。
(2)ズーム動作
次に、ユーザーがズーム操作を行う際の交換レンズユニット2の動作を説明する。
ユーザーによりズームリング84が回転操作されると、ズームリング84とともにカム筒51が回転する。カム筒51が光軸AZ周りに回転すると、第1ホルダー52は、カム筒51の第1カム溝51dに案内され、Z軸方向に直進する。また、第2ホルダー55および第4レンズ群支持枠61も、カム筒51の第2カム溝51bおよび第3カム溝51cに案内され、Z軸方向に直進する。よって、ズームリング84を回転操作することにより、交換レンズユニット2の状態を、図5および図6に示す広角端の状態から図7および図8に示す望遠端の状態まで変化させることができる。これにより、ズームリング84の回転位置を調節することで、所望のズーム位置にて被写体を撮影することが可能となる。
このとき、ズームリング84の回転操作により第2ホルダー55はZ軸方向に機械的に駆動されるが、フォーカスレンズユニット75のみは、被写体距離が実質的に一定に保たれるように、メモリ40aに予め記憶されたトラッキングテーブル100に基づき、フォーカス調節ユニット72により電気的に駆動制御される。例えば、トラッキングテーブル100に基づいてフォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75を駆動することで、広角端から望遠端に移動した場合や望遠端から広角端に移動した場合も、無限遠にて合焦した状態を維持する。
より詳細には、ズームリング84が回転操作されると、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4が光軸AZに沿ってZ軸方向に移動する。これにより、被写体像の倍率が変化する。このとき、第3レンズ群G3も第3レンズ群支持枠56を介して第2ホルダー55に支持された状態で光軸AZに沿ってZ軸方向に移動する。第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4の相対的な位置関係が変化すると、撮像センサ11上に結像する被写体像のフォーカス状態も変化する。つまり、撮像センサ11上に焦点を結んでいる被写体距離が変化する。
そこで、このデジタルカメラ1では、ズームリング84の回転位置に応じてフォーカスモータ64を駆動することで、焦点距離が変化しても被写体距離を実質的に一定に保つことができる。具体的には、フォーカスモータ64のみを用いて、第3レンズ群G3を含むフォーカスレンズユニット75を第2レンズ群ユニット77に対して移動させる。レンズマイコン40は、リニアポジションセンサ87の検出信号に基づいて現在のズームリング84の回転位置を取得する。それと同時に、レンズマイコン40は、第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の位置を、カウンタ40bでのカウント値から算出する。これら2つの情報(現在のズームリング84の回転位置、第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の位置)から、図14に示す複数のトラッキングテーブル100を利用して、レンズマイコン40は、現在の被写体距離を求め、求められた被写体距離に対応するトラッキングテーブル100を選択する。ここでは、無限遠に対応するトラッキングテーブル100が選択されたとする。
次に、レンズマイコン40は、ズームリング84の回転位置を再度取得し、ズームリング84の回転位置の変化量からズームリング84の回転速度、すなわち焦点距離の変化速度を求める。
続いて、レンズマイコン40は、ズームリング84の現在の回転角度とズームリング84の回転速度とから、所定時間経過後のズームリング84の回転位置を予測し、選択されたトラッキングテーブル100に基づいて、予測したズームリング84の回転位置に対応するフォーカスレンズユニット75のZ軸方向の位置を目標位置として求める。所定時間経過後にフォーカスレンズユニット75がこの目標位置に位置するように、レンズマイコン40はフォーカス駆動制御部41を介してフォーカスモータ64を駆動する。これにより、フォーカスレンズユニット75が他のレンズ群の移動に追従するように駆動され、被写体距離が一定に保たれる。
このように電子トラッキング動作においては、レンズマイコン40は、変倍動作に伴う焦点距離の変化を予測して、予測された焦点距離に対応するフォーカスレンズユニット75の目標位置をトラッキングテーブル100から取得する。光学系Lの変倍動作と並行して、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75が目標位置へ駆動される。この動作を所定の時間間隔で実行するため、ズームリング84が回転操作されて光学系Lの焦点距離が変化しても、フォーカスレンズユニット75がトラッキングテーブル100に基づいて焦点距離に応じたZ軸方向位置に移動し、焦点距離の変化にフォーカスレンズユニット75の駆動を追従させることができる。これにより、焦点距離が変化に関わらず被写体距離を実質的に一定に保つことができる。なお、これらの制御は、レンズマイコン40ではなく、ボディーマイコン10が行ってもよい。
同様に、例えば焦点が合う被写体距離が1mなどの近距離である場合、被写体距離が1mであるトラッキングテーブル100が選択され、広角端から望遠端に移動した場合あるいは望遠端から広角端に移動した場合も、フォーカスモータ64の駆動により、近距離にて合焦した状態を維持することができ、スムーズな変倍動作を行うことが可能となる。
とりわけ、フォーカスレンズユニット75およびフォーカスモータ64が第2レンズ群ユニット77と一体でZ軸方向に移動するようになっているため、ユーザーによりズームリング84が素早く操作された場合でも、フォーカスレンズユニット75を第2レンズ群ユニット77と一体で移動させることができる。したがって、変倍動作の前後で被写体距離を実質的に一定に保ちたい場合に、フォーカスモータ64は、撮像センサ11に対して第3レンズ群G3が移動すべき距離から撮像センサ11に対して第2レンズ群G2がカム機構により移動する距離を差し引いた距離だけ、第3レンズ群G3を移動させればよい。これにより、ユーザーによるズームリング84の高速操作への対応が容易となる。
また、本実施形態においては、広角端から望遠端まで変倍動作が行われると、被写体距離が無限遠の状態では、フォーカスレンズユニット75(より詳細には、フォーカスレンズ群である第3レンズ群G3)を撮像センサ11に対して3mm程度、Z軸方向に移動させる必要がある。フォーカスモータ64を800ppsで駆動する場合、先述したようにフォーカスモータ64の1回転あたりのフォーカスレンズユニット75の移動量が0.6mmであるため、トラッキングテーブルに基づいてフォーカスレンズユニット75をZ軸方向に3mmだけ移動させるために0.25秒かかる。広角端から望遠端までフォーカスレンズユニット75を約0.25秒で移動させることが可能であるため、ユーザーがズームリング84を広角端から望遠端まで0.5秒で回したとしても、焦点距離の変化にフォーカスレンズユニット75の駆動を追従させることができる。これにより、例えばライブビューモード時にユーザーが表示部20で被写体を確認しながら素早い変倍動作を行っても、表示部20に映し出される被写体像のピンぼけが発生しにくくなり、使い勝手がよくなる。
(3)フォーカス動作
次に、デジタルカメラ1のフォーカス動作について説明する。デジタルカメラ1は、オートフォーカス撮影モードおよびマニュアルフォーカス撮影モードの2つのフォーカスモードを有している。デジタルカメラ1の操作を行うユーザーは、カメラ本体3に設けられたフォーカス撮影モード設定ボタン(図示せず)により、フォーカスモードを選択することができる。
オートフォーカス撮影モード時においては、コントラスト検出方式を用いたオートフォーカス動作が行われる。コントラスト検出方式のオートフォーカス動作を行う際には、ボディーマイコン10は、レンズマイコン40に対して、コントラストAF用データを要求する。コントラストAF用データは、コントラスト検出方式のオートフォーカス動作の際に必要なデータであり、例えば、フォーカス駆動速度、フォーカスシフト量、像倍率、コントラストAF可否情報などが含まれる。
ボディーマイコン10は、シャッターボタン30が半押しされるかどうかを監視する。シャッターボタン30が半押しされた場合、ボディーマイコン10は、レンズマイコン40に対して、オートフォーカス開始命令を発信する。オートフォーカス開始命令は、コントラスト検出方式によるオートフォーカス動作を開始する旨を示している。この命令を受けて、レンズマイコン40は、フォーカス用のアクチュエータであるフォーカスモータ64を駆動制御する。より詳細には、レンズマイコン40はフォーカス駆動制御部41へ制御信号を送信する。この制御信号に基づいて、フォーカス駆動制御部41によりフォーカスモータ64が駆動され、フォーカスレンズユニット75が微動する。
ボディーマイコン10は、受信した画像データに基づいて、オートフォーカス動作用の評価値(以下、AF評価値という)を算出する。具体的には、ボディーマイコン10は、デジタル信号処理部15へ命令を送信する。デジタル信号処理部15は、受信した命令に基づいて所定のタイミングで画像信号をボディーマイコン10へ送信する。ボディーマイコン10は、撮像センサ11で生成された画像データから輝度信号を求め、輝度信号の画面内における高周波成分を積算して、AF評価値を求める。算出されたAF評価値は、露光同期信号と関連付けた状態でDRAM(図示せず)に保存される。ボディーマイコン10がレンズマイコン40から取得したレンズ位置情報も露光同期信号と関連付けられているため、ボディーマイコン10は、AF評価値をレンズ位置情報と関連付けて保存することができる。
次に、ボディーマイコン10は、DRAMに保存されたAF評価値に基づいて、AF評価値が極大値となるフォーカスレンズユニット75の位置を合焦点として抽出する。合焦点を抽出する際のフォーカスレンズユニット75の駆動方式としては、一般的には山登り方式が知られている。山登り方式では、AF評価値が増大する方向へフォーカスレンズユニット75を移動させ、フォーカスレンズユニット75の位置ごとのAF評価値を求める。この動作を、AF評価値の極大値が検出されるまで、すなわち、AF評価値が増大して一旦ピークに達してから減少し始めるまで続ける。
ボディーマイコン10は、抽出した合焦点に対応する位置までフォーカスレンズユニット75が駆動されるように、レンズマイコン40を介して制御信号をフォーカス駆動制御部41へ送信する。フォーカス駆動制御部41は、例えばボディーマイコン10(または、レンズマイコン40)からの制御信号に基づいて、フォーカスモータ64を駆動するための駆動パルスを生成する。この駆動信号に応じた駆動量だけフォーカスモータ64が駆動され、フォーカスレンズユニット75が合焦点に対応する位置までZ軸方向に移動する。
以上のようにして、デジタルカメラ1のオートフォーカス撮影モードによるフォーカシングが行われる。以上の動作は、ユーザーのシャッターボタン30の半押し操作後、瞬時に実行される。
なお、コントラスト検出方式によるフォーカシングは、撮像センサ11で実時間の画像データを生成できるモニタ撮影モード(いわゆる、ライブビューモード)で動作し得る。なぜなら、ライブビューモードでは、定常的に、撮像センサ11で画像データを生成しており、その画像データを用いたコントラスト検出方式のオートフォーカス動作をするのが容易だからである。
ライブビューモードでは、被写体の実時間画像が表示部20に表示されるので、ユーザーは、表示部20を見ながら静止画あるいは動画を撮るための構図を決めることができる。また、表示部20を用いてライブビューモードの他に、ユーザーが選択できる撮影モードとしては、交換レンズユニット2からの被写体像を液晶ファインダ8(ファインダ部38)に導く第2のライブビューモード(ファインダ撮影モード)もある。
次に、マニュアルフォーカス撮影モードについて説明する。
ユーザーによりフォーカスリング89が回転操作されると、フォーカスリング角度検出部90は、フォーカスリング89の回転角度を検出し、その回転角度に応じた信号を出力する。フォーカス駆動制御部41は、フォーカスリング角度検出部90から信号を受信可能であり、フォーカスモータ64へ信号を送信可能である。フォーカス駆動制御部41は、判断した結果をレンズマイコン40へ送信する。フォーカス駆動制御部41は、レンズマイコン40からの制御信号に基づいてフォーカスモータ64を駆動する。より詳細には、レンズマイコン40は、フォーカスリング回転角度信に基づいて、フォーカスモータ64を駆動する駆動信号を生成する。駆動信号によりフォーカスモータ64のリードスクリュ64aが回転すると、リードスクリュ64aと噛み合うラック66を介してフォーカスレンズユニット75がZ軸方向に移動する。図5および図6に示す広角端の状態では、被写体距離は無限遠であるが、被写体距離が近くなるにしたがって、フォーカスレンズユニット75は、Z軸方向正側へ移動する。同様に、図7および図8に示す望遠端の状態では、被写体距離は無限遠であるが、被写体距離が短くなるにしたがって、フォーカスレンズユニット75は、Z軸方向正側に移動する。広角端の場合に比べ、この場合のフォーカスレンズユニット75の移動量は多くなる。
以上のようにして、ユーザーは、表示部20において被写体を確認しながらフォーカスリング89を回転してフォーカシングを行うことができる。マニュアルフォーカス撮影モードにおいて、ユーザーがシャッターボタン30を全押しすると、その状態のまま撮影が行われる。
(4)静止画撮影
ユーザーによりシャッターボタン30が全押しされると、撮像センサ11の測光出力に基づいて計算された絞り値に光学系Lの絞り値が設定されるように、ボディーマイコン10からレンズマイコン40へ命令が送信される。そして、レンズマイコン40により絞り駆動制御部42が制御され、指示された絞り値まで絞りユニット62を絞り込む。絞り値の指示と同時に、撮像センサ駆動制御部12から撮像センサ11へ駆動命令が送信され、シャッターユニット33の駆動命令が送信される。撮像センサ11の測光出力に基づいて計算されたシャッタースピードの時間だけ、シャッターユニット33により撮像センサ11が露光される。
ボディーマイコン10は、撮影処理を実行し、撮影が終了すると、画像記録制御部19に制御信号を送信する。画像記録部18は、画像記録制御部19の命令に基づいて、画像信号を内部メモリおよび/またはリムーバブルメモリに記録する。画像記録部18は、画像記録制御部19の命令に基づいて、画像信号とともに撮影モードの情報(オートフォーカス撮影モードかマニュアルフォーカス撮影モードか)を、内部メモリおよび/またはリムーバブルメモリに記録する。
さらに、露光完了後、撮像センサ駆動制御部12は、撮像センサ11から画像データを読み出し、所定の画像処理後、ボディーマイコン10を介して画像表示制御部21へ画像データが出力される。これにより、表示部20へ撮影画像が表示される。
また、露光終了後、ボディーマイコン10により、シャッターユニット33が初期位置にリセットされる。また、ボディーマイコン10からレンズマイコン40へ絞りユニット62を開放位置にリセットするよう絞り駆動制御部42に命令が下され、レンズマイコン40から各ユニットへリセット命令が下される。リセット完了後、レンズマイコン40は、ボディーマイコン10にリセット完了を伝える。ボディーマイコン10は、レンズマイコン40からリセット完了情報を受信した後であって、かつ、露光後の一連の処理が完了した後に、シャッターボタン30が押されていないことを確認し、撮影シーケンスを終了する。
(5)動画撮影
デジタルカメラ1は、動画を撮影する機能も有している。動画撮影モードでは、一定の周期で撮像センサ11により画像データが生成され、生成される画像データを利用してコントラスト検出方式によるオートフォーカスが継続的に行われる。動画撮影モードにおいて、シャッターボタン30が押される、あるいは動画撮影操作ボタン24が押されると、画像記録部18に動画が記録され、シャッターボタン30、あるいは動作撮影操作ボタン24が再度押されると、画像記録部18での動画の記録が停止する。
<デジタルカメラの特徴>
以上に説明したデジタルカメラ1の特徴は以下の通りである。
(1)
このデジタルカメラ1では、フォーカスレンズユニット75がフォーカスモータ64のみによって第2レンズ群ユニット77に対して光軸方向に駆動されるため、フォーカスモータ64に電力が供給されていない状態では、フォーカスレンズユニット75は第2レンズ群ユニット77に対して光軸方向に移動しない。このため、フォーカスモータ64に電力が供給されてない状態でユーザーがズームリング84を操作すると、フォーカスレンズユニット75は第2レンズ群ユニット77と相対移動することなく第2レンズ群ユニット77と一体で光軸方向に駆動される。このとき、フォーカスレンズユニット75と第4レンズ群ユニット78との間には常に隙間が確保されているため、フォーカスモータ64に電力が供給されていない状態であっても、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触するのを防止できる。より詳細には、第3レンズ群支持枠56が第1支持枠57と接触するのを防止できる。これにより、この交換レンズユニット2では部材の破損を防止できる。
特に、前述の式(1)を満たすように各部の配置が決定されているため、フォーカスレンズユニット75と第2レンズ群ユニット77との光軸方向の距離が最大である状態でズームリング84が操作された場合に、第3レンズ群支持枠56と第1支持枠57との間には隙間が確保されている。これにより、部材の接触を確実に防止できる。
(2)
このデジタルカメラ1では、フォーカスモータ64のみによりフォーカスレンズユニット75を第2レンズ群ユニット77に対して駆動しているため、ズームリング84の操作に伴ってフォーカスレンズユニット75を第2レンズ群ユニット77に対して移動させる構造にする必要がない。このため、フォーカスレンズユニット75を駆動するための構造を簡素化することができ、フォーカスレンズユニット75の小型化および軽量化を図りやすくなる。
さらには、フォーカスモータ64がステッピングモータであるため、フォーカスレンズユニット75の駆動速度が比較的速くなる。また、フォーカスレンズユニット75の移動、およびフォーカスレンズユニット75の反転動作を円滑かつ高速に行うことができるので、動画撮影時に必要なウォブリング(微小振幅振動)動作を円滑かつ高速に行うことができ、静止画撮影時のみならず、動画撮影時においても高精度のフォーカシングが可能となる。
以上より、このデジタルカメラ1では、高速でフォーカシングを行うことができる。
(3)
このデジタルカメラ1では、リードスクリュ64aおよびラック66によりリードスクリュ64aの回転運動をフォーカスレンズユニット75のZ軸方向への直進運動に変換しているため、バックラッシュも比較的小さく抑えることができる。これにより、フォーカシングの精度を高めることができる。
(4)
このデジタルカメラ1では、フォーカスレンズユニット75およびフォーカスモータ64が第2レンズ群ユニット77と一体でZ軸方向に移動するようになっているため、ユーザーによりズームリング84が素早く操作された場合でも、フォーカスレンズユニット75を第2レンズ群ユニット77と一体で移動させることができる。したがって、変倍動作の前後で被写体距離を実質的に一定に保ちたい場合に、フォーカスモータ64は、撮像センサ11に対して第3レンズ群G3が移動すべき距離から撮像センサ11に対して第2レンズ群G2がカム機構により移動する距離を差し引いた距離だけ、第3レンズ群G3を移動させればよい。これにより、ユーザーによるズームリング84の高速操作への対応が容易となる。
[第2実施形態]
前述の第1実施形態では、式(1)を満たすように光学系Lの配置を決定することで、部材の破損を防止しているが、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75を第4レンズ群ユニット78と接触しない位置に駆動する構成も考えられる。
なお、以降の実施形態においては、前述の第1実施形態と実質的に同じ機能を有する構成に対して同じ符号を付し、その構成の詳細な説明は省略する。
図17に示すカメラシステム101では、交換レンズユニット102が予備バッテリーユニット198を有している。予備バッテリーユニット198は、交換レンズユニット2の各部に電力供給が可能であり、さらに、カメラ本体3のバッテリー22からの電力供給が停止したことを検知する機能を有している。予備バッテリーユニット198は、バッテリー22からフォーカスモータ64への電力供給が停止した場合にフォーカスモータ64に電力を供給することができる。
ここで、カメラ本体3からの電力供給が停止する原因としては、電源スイッチ25がオフになる、交換レンズユニット2がカメラ本体3から取り外される、バッテリー22の残量が少なくなる、などが考えられる。
図18に示すように、前述のデジタルカメラ1とは異なり、このカメラシステム101の光学系Lの配置が式(1)の条件を満たしていない。このため、フォーカスモータ64への電力供給が停止した状態でユーザーがズームリング84を操作すると、接触範囲C内ではフォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78に接触するおそれがある。
しかし、このカメラシステム101では、図19に示す電力供給停止検出処理が交換レンズユニット102で実行されるため、部材の接触を防止できる。
具体的には図19に示すように、予備バッテリーユニット198によりバッテリー22からの電力供給が停止したか否かが監視される(S1)。電力供給が停止した場合、バッテリー22に代わって予備バッテリーユニット198が交換レンズユニット102の各部に電力を一時的に供給する(S2)。次に、レンズマイコン40により、フォーカスレンズユニット75が原点位置Dで停止しているか否かが確認される(S3)。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dで停止しているか否かは、フォトセンサ67により第3レンズ群支持枠56の突起56dが検出されているか否かにより判定することができる。
図18に示すように原点位置Dであればフォーカスレンズユニット75と第4レンズ群ユニット78とのZ軸方向間に常に隙間が確保できるため、原点位置Dはフォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない位置であると言える。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dで停止していない場合は、レンズマイコン40がフォーカス駆動制御部41に駆動命令を送信する。この結果、フォーカス駆動制御部41からフォーカスモータ64へ駆動信号が送信され、フォーカスレンズユニット75が原点位置Dまでフォーカスモータ64により駆動される。このとき、レンズマイコン40はカウンタ40bのカウント値に基づいてフォーカスレンズユニット75の現在位置を把握し得るため、フォーカスレンズユニット75を駆動すべき方向も把握し得る。フォーカスレンズユニット75の駆動完了後、予備バッテリーユニット198からの電力供給が停止される(S5)。
一方、フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されている場合は、フォーカスレンズユニット75を駆動する必要がないため。ステップS3の後に、予備バッテリーユニット198からの電力供給が停止される(S5)。
この場合、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触する位置で停止していても、予備バッテリーユニット198により電力供給が確保されている状態で、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない位置まで駆動される。このため、このカメラシステム101では部材の破損を防止できる。
また、原点位置Dが無限遠のトラッキングテーブル100におけるフォーカスレンズユニット75の移動範囲の中央付近に配置されている。この場合、トラッキング動作が再開された時点でフォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているため、フォーカスレンズユニット75をどのような位置にも比較的短時間で移動させることができる。
なお、前述の第1実施形態とは異なり、式(1)を満たす必要がないため、第4レンズ群G4を第3レンズ群G3に近づけて配置でき、光学系Lの小型化が可能となる。また、光学系Lの小型化が不要な場合は、光学設計の自由度が高まる。
[第3実施形態]
前述の第2実施形態では、実際に主電源からの電力供給が停止してから、フォーカスレンズユニット75を退避させているが、電力供給が停止されることを予測して予めフォーカスレンズユニット75を退避させてもよい。
例えば図20に示すデジタルカメラ201では、カメラ本体203が、バッテリー22を収容する収容部291と、バッテリー蓋292(蓋部材の一例)と、蓋検知センサ293(予備動作検知部の一例)と、を有している。前述の第2実施形態とは異なり、交換レンズユニット2が予備バッテリーユニット198を有していない。
バッテリー蓋292は収容部291に対して開閉可能に設けられている。蓋検知センサ293は、バッテリー蓋292の開閉状態を検知するためのセンサであり、ボディーマイコン10に検知信号を送信する。収容部291がバッテリー22を支持するロック機構(図示せず)を有しているため、バッテリー蓋292を開いた状態でもバッテリー22は収容部291から脱落しない。バッテリー蓋292が開いた状態でユーザーがロック機構を解除すると、バッテリー22を収容部291から取り出すことができる。つまり、バッテリー蓋292が開いた状態では、ユーザーがバッテリー22を取り外す可能性がある。
例えば図21に示すように、バッテリー蓋292の開閉状態がボディーマイコン10により監視される(S11)。具体的には、バッテリー蓋292が開かれると、蓋検知センサ293が、バッテリー蓋292が開いたことを検知し、ボディーマイコン10に検知信号を送信する。この信号に基づいて、ボディーマイコン10はバッテリー蓋292が開状態であることを把握することができる。
バッテリー蓋292が開かれた場合、ユーザーがバッテリー22を取り外す可能性が高いため、フォーカス調節ユニット72でのトラッキング動作を停止する(S12)。より詳細には、ボディーマイコン10からレンズマイコン40へ電子トラッキングの停止命令が送信される。この停止命令に基づいて、レンズマイコン40は電子トラッキング動作を停止する。「トラッキング動作が停止する」とは、ズームリング84およびフォーカスリング89を操作しても、フォーカスモータ64が駆動されないことを意味している。
トラッキング動作の停止後、現在の被写体距離がメモリ40aに記憶される(S13)。言い換えると、現在選択されているトラッキングテーブルがどのトラッキングテーブル100であるかがメモリ40aに記憶される(S13)。
被写体距離の記憶後、フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているか否かがボディーマイコン10により確認される(S14)。より詳細には、フォーカスレンズユニット75の突起56dをフォトセンサ67が検出しているか否かをボディーマイコン10により判定される。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されていない場合は、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75を原点位置Dまで駆動する(S15)。具体的には、フォーカスレンズユニット75の現在位置に基づいて、レンズマイコン40はフォーカスレンズユニット75をどちらの方向に駆動する必要があるのかを判断し、レンズマイコン40からフォーカス駆動制御部41へフォーカスモータ64の駆動命令が送信される。この駆動命令に基づいて、フォーカス駆動制御部41によりフォーカスモータ64の駆動信号が生成され、この駆動信号によりフォーカスモータ64は駆動される。フォトセンサ67が突起56dを検出すると、フォーカスモータ64によるフォーカスレンズユニット75の駆動が停止する。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されている場合は、処理がステップS16に移行する。
フォーカスレンズユニット75を退避させた後、例えば「バッテリー蓋が開いた状態です」のような警告が表示部20に表示される(S16)。この警告表示により、バッテリー蓋292が開いた状態であることをユーザーが認識しやすくなり、フォーカス調節ユニット72での電子トラッキングが停止している理由をユーザーが理解しやすくなる。
警告表示後、バッテリー蓋292の状態がボディーマイコン10により確認される(S17)。バッテリー蓋292が開いている場合は、バッテリー蓋292の状態の監視が継続される。ユーザーがバッテリー蓋292を閉めると、蓋検知センサ293によりバッテリー蓋292が閉められたことが検知される。この検知結果に基づいて、ボディーマイコン10により蓋検知センサ293が閉状態であると判定され、フォーカス調節ユニット72でのトラッキング動作が再開される(S18)。具体的には、ズームリング84の回転位置がリニアポジションセンサ87により検出され、ズームリング84の回転位置に対応した位置にフォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75が駆動される。このとき用いられるトラッキングテーブル100は、ステップS13で記憶された被写体距離に対応するトラッキングテーブル100である。
この場合、バッテリー蓋292が開かれた際に、バッテリー22が取り外されることを予測し、バッテリー22が取り外される前にフォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない原点位置Dまで自動的に駆動される。このため、バッテリー22が取り外された状態でユーザーがズームリング84を操作しても、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない。
また、原点位置Dが無限遠のトラッキングテーブル100におけるフォーカスレンズユニット75の移動範囲の中央付近に配置されている。この場合、トラッキング動作が再開された時点でフォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているため、フォーカスレンズユニット75をどのような位置にも比較的短時間で移動させることができる。
なお、前述の第2実施形態と同様に、式(1)を満たす必要がないため、第4レンズ群G4を第3レンズ群G3に近づけて配置でき、光学系Lの小型化が可能となる。また、光学系Lの小型化が不要な場合は、光学設計の自由度が高まる。
[第4実施形態]
スリープモードや再生モードのようにフォーカス調節ユニット72での電子トラッキングが不要なモードに切り換わった場合に、フォーカスレンズユニット75を退避させる構成も考えられる。スリープモードおよび再生モードは、交換レンズユニットが動作する必要がない休止モードの一例である。
例えば図22に示すように、動作モードが再生モードであるか否かがボディーマイコン10により判定される(S21)。動作モードが再生モードでない場合は、スリープモードに移行しているか否かがボディーマイコン10により判定される(S22)。スリープモードとは、動画や静止画を撮影するモードにおいて所定時間だけ操作が入力されない状態が継続された際にデジタルカメラ1の動作が一次的に休止するモードである。スリープモードに移行していない場合は、再生モードおよびスリープモードの監視がボディーマイコン10により継続される(S21、S22)。
一方、再生モードまたはスリープモードである場合は、前述の第3実施形態と同様にフォーカス調節ユニット72でのトラッキング動作が停止される(S23)。トラッキング動作の停止後、前述の第3実施形態と同様に、現在の被写体距離がメモリ40aに記憶される(S24)。
被写体距離の記憶後、フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているか否かがボディーマイコン10により確認される(S25)。より詳細には、フォーカスレンズユニット75の突起56dをフォトセンサ67が検出しているか否かをボディーマイコン10により判定される。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されていない場合は、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75を原点位置Dまで駆動する(S26)。具体的には、フォーカスレンズユニット75の現在位置に基づいて、レンズマイコン40はフォーカスレンズユニット75をどちらの方向に駆動する必要があるのかを判断し、レンズマイコン40からフォーカス駆動制御部41へフォーカスモータ64の駆動命令が送信される。この駆動命令に基づいて、フォーカス駆動制御部41によりフォーカスモータ64の駆動信号が生成され、この駆動信号によりフォーカスモータ64は駆動される。フォトセンサ67が突起56dを検出すると、フォーカスモータ64によるフォーカスレンズユニット75の駆動が停止する。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されている場合は、処理がステップS37に移行する。
フォーカスレンズユニット75を退避させた後、再生モードまたはスリープモードであるか否かがボディーマイコン10により判定される(S27、S28)。再生モードまたはスリープモードである場合は、モードの監視が継続される。一方、再生モードおよびスリープモードのいずれでもない場合は、ユーザーが撮影を行うことが予測されるため、フォーカス調節ユニット72でのトラッキング動作が再開される(S29)。このとき、記憶されている被写体距離に対応するトラッキングテーブルに基づいて電子トラッキングが行われる。
この場合、再生モードまたはスリープモードにデジタルカメラ1の状態が切り換わるとい、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない原点位置Dまで自動的に駆動される。このため、例えば交換レンズユニット2がカメラ本体3から取り外された状態で交換レンズユニット2のズームリング84が操作されても、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない。
また、再生モードでは交換レンズユニット2を使用する必要がないため、これらのモードでユーザーがズームリング84やフォーカスリング89を誤って操作したとしても、フォーカスレンズユニット75が駆動されない。このため、余分な電力の消費を低減できる。
さらには、原点位置Dが無限遠のトラッキングテーブル100におけるフォーカスレンズユニット75の移動範囲の中央付近に配置されている。この場合、トラッキング動作が再開された時点でフォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているため、フォーカスレンズユニット75をどのような位置にも比較的短時間で移動させることができる。
なお、スリープモードでのトラッキング動作の停止は、交換レンズユニット2全体への電力の供給の停止により実現してもよい。また、スリープモードでは、デジタルカメラ1を操作可能な状態としておき、何らかの操作がなされた場合にスリープモードを解除するようにしてもよい。
また、前述の第2実施形態と同様に、式(1)を満たす必要がないため、第4レンズ群G4を第3レンズ群G3に近づけて配置でき、光学系Lの小型化が可能となる。また、光学系Lの小型化が不要な場合は、光学設計の自由度が高まる。
[第5実施形態]
さらに、レンズ取り外しボタン99の操作に基づいて交換レンズユニット2が取り外されることを予測してもよい。
例えば図23に示すように、レンズ取り外しボタン99の状態がボディーマイコン10により監視される(S31)。レンズ取り外しボタン99が押されると、交換レンズユニット2がカメラ本体3から取り外される可能性が高いため、交換レンズユニット2が取り外され交換レンズユニット2への電力供給が停止される前に、フォーカスレンズユニット75の退避が行われる。具体的には、フォーカス調節ユニット72でのトラッキング動作を停止し(S32)、現在の被写体距離がメモリ40aに記憶される(S33)。
被写体距離の記憶後、フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているか否かがボディーマイコン10により確認される(S34)。より詳細には、フォーカスレンズユニット75の突起56dをフォトセンサ67が検出しているか否かをボディーマイコン10により判定される。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されていない場合は、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75が原点位置Dまで駆動される(S35)。具体的には、フォーカスレンズユニット75の現在位置に基づいて、レンズマイコン40はフォーカスレンズユニット75をどちらの方向に駆動する必要があるのかを判断し、レンズマイコン40からフォーカス駆動制御部41へフォーカスモータ64の駆動命令が送信される。この駆動命令に基づいて、フォーカス駆動制御部41によりフォーカスモータ64の駆動信号が生成され、この駆動信号によりフォーカスモータ64が駆動される。フォトセンサ67が突起56dを検出すると、フォーカスモータ64によるフォーカスレンズユニット75の駆動が停止する。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されている場合は、処理がステップS36に移行する。
フォーカスレンズユニット75を退避させた後、レンズ取り外しボタン99の状態がボディーマイコン10により監視される(S36)。レンズ取り外しボタン99が押されていない状態となった場合、交換レンズユニット2が取り外されている状態か否かがボディーマイコン10により判定される(S37)。交換レンズユニット2が取り外されている場合、例えばレンズ側接点91を介してボディーマイコン10とレンズマイコン40との間で行われている交信が途絶える。つまり、ボディーマイコン10は交換レンズユニット2が装着されている状態か否かを把握することができる。交換レンズユニット2の装着が継続されている場合、ユーザーがレンズ取り外しボタン99を押しただけであると考えられるため、トラッキング動作が再開される(S38)。
ステップS37において交換レンズユニット2が取り外された状態であると判定された場合、レンズ取り外し検出処理は終了する。
この場合、レンズ取り外しボタン99の操作に基づいて交換レンズユニット2がカメラ本体3から取り外されることを予測し、交換レンズユニット2への電力供給が停止する前にフォーカスレンズユニット75を第4レンズ群ユニット78と接触しない位置まで退避させることができる。
また、原点位置Dが無限遠のトラッキングテーブル100におけるフォーカスレンズユニット75の移動範囲の中央付近に配置されている。トラッキング動作が再開された時点でフォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているため、フォーカスレンズユニット75をどのような位置にも比較的短時間で移動させることができる。
なお、前述の第2実施形態と同様に、式(1)を満たす必要がないため、第4レンズ群G4を第3レンズ群G3に近づけて配置でき、光学系Lの小型化が可能となる。また、光学系Lの小型化が不要な場合は、光学設計の自由度が高まる。
[他の実施形態]
本発明の実施形態は、前述の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の修正および変更が可能である。また、前述の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
(1)
前述の実施形態では、デジタルカメラは静止画および動画の撮影が可能であるが、静止画撮影のみ、あるいは、動画撮影のみ可能であってもよい。
(2)
前述の第1〜第4実施形態においては、デジタルカメラは、例えばデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯電話およびカメラ付きPDAであってもよい。
前述の第5実施形態においては、デジタルカメラが交換レンズ式であればよい。
(3)
前述のデジタルカメラ1はクイックリターンミラーを有していないが、従来の一眼レフカメラのようにクイックリターンミラーが搭載されていてもよい。
(4)
光学系Lの構成は前述の実施形態に限定されない。例えば、第3レンズ群G3が複数のレンズから構成されていてもよいし、第2レンズ群G2が単一のレンズから構成されていてもよい。
また、光学系Lの配置は、図13に示す配置に限定されない。例えば、距離L2B−L3B(x)が広角端側で最大となってもよいし、第2レンズ群ユニット77とフォーカスレンズユニット75との間の距離が最短になる位置A1が望遠端付近ではなく広角端付近にあってもよい。
(5)
前述の第1実施形態では、フォーカスレンズユニット75の第3レンズ群支持枠56と第4レンズ群ユニット78の第1支持枠57とが最も接近するが、例えば、第3レンズ群G3(第6レンズL6)と第4レンズ群G4の第7レンズL7とが最も接近する構成であってもよい。この場合、距離L3B(x)およびL4F(x)は第6レンズL6および第7レンズL7の表面を基準として決定される。
(6)
前述の実施形態では、シャッターユニット33を動作させることにより撮像センサ11への露光時間を制御しているが、電子シャッターにより撮像センサ11の露光時間を制御してもよい。
(7)
前述の実施形態では、レンズマイコン40により電子トラッキングが行われるが、ボディーマイコン10からレンズマイコン40に命令が送信され、その命令に基づいて電子トラッキングの制御が行われてもよい。
(8)
前述の第3〜第5実施形態は、別々の実施形態として記載されているが、各実施形態の構成を組み合わせてもよい。
(9)
前述の第2〜第5実施形態では、フォーカスレンズユニット75を退避させる際に原点位置D(予め定められた位置の一例)までフォーカスレンズユニット75が駆動されるが、退避させる位置は原点位置Dに限定されない。例えば、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない位置であれば、他の位置であってもよい。
また、フォトセンサ67の検出結果に基づいてフォーカスレンズユニット75を駆動するか否かを判定しているが、カウンタ40bでのカウント値などの他の情報に基づいてフォーカスレンズユニット75の駆動の要否を判定してもよい。
さらに、特定の位置ではなく、予め定められた特定の範囲にフォーカスレンズユニット75が配置されているか否かに基づいて、フォーカスレンズユニット75の駆動の要否を決定してもよい。