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JP2013057128A - 球状銅微粉及びその製造方法 - Google Patents

球状銅微粉及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電フィラー用に好適な微細な銅粉およびその製造方法を提供する。
【解決手段】銅微粉の平均粒径が0.05μm以上、0.25μm以下、比表面積(BET)が2.5m2/g以上、15.0m2/g以下である球状銅微粉。天然樹脂、多糖類又はその誘導体の添加剤を含む水性媒体中に、亜酸化銅を添加してスラリーを作製し、このスラリーに5〜50%酸水溶液を15分以内に一度に添加して、不均化反応を行う球状銅微粉の製造方法。
【選択図】図2

Description

この発明は、制御された粒形あるいは粒度の球状金属銅粒子、特により微細な球状銅微粉を迅速に効率良く、かつ安定して製造できる球状銅微粉の製造方法とそれによって得られた球状銅微粉に関する。
銅粉の製造方法には、古くから電解法およびアトマイズ法がある。これらの方法によって製造された銅粉は含油軸受、電刷子などの粉末冶金用用途には良いが、近年需要増大が見込まれている塗料、ぺースト、樹脂などの導電フィラー用には、より微粒子で粒度粒形の制御されたものが望まれている。
これらの用途に適合するより微細な金属銅粒子の製造方法としては、
(1) 銅塩水溶液の水素加圧還元法
(2) 銅塩水溶液の化学薬品添加還元法
(3) 有機銅塩の熱分解法
などがあるが、設備費および運転費が高価である問題があり、また所定の粒形粒度に制御するには、歩留りがわるく、表面酸化を起こしやすい、あるいは薬品代が高価であるなどの欠点があって、満足すべき方法はない。
このようなことから、亜酸化銅粒子と酸を反応させる方法が、生成する金属銅粒子の粒形と粒度を好適に制御することができ、またpH、温度、平均滞留時間などの反応条件を管理することによって、所定の粒形粒度を調整し、高純度の金属銅微粒子を製造することができることが分った。
また、反応条件を選ぶことによって鎖状などの凝集連結粉を得ることもできるようになった(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献は、昭和60年に公開されたもので、当時の銅粉製造技術としては最も高いレベルの技術であった。
この技術の内容は、1)亜酸化銅粒子と酸を反応させることによって銅塩水溶液と金属銅粒子を生成させ、固液分離することによって金属銅粒子を回収する方法において反応槽に希酸溶液を生産すべき金属銅粒子の目標粒度に対応する所定の平均滞留時間を得るような流量で連続的に流入させつつ、亜酸化銅粒子を反応槽のpHを所定の値に維持するような添加速度で添加し、液温50°C以下において反応させ、生成する金属銅粒子スラリーを前記溶液流入量に応じた速度で排出させ、こうして排出された金属銅粒子スラリーから固液分離手段を経て金属銅粒子を回収することにより、制御された粒度の金属銅粒子を製造することを特徴とする金属銅粒子の製造方法、2)亜酸化銅粒子と酸を反応させることによって銅塩水溶液と金属銅粒子を生成させ、固液分離することによって金属銅粒子を回収する方法において所定の粒子形状および粒度を得るべき液温を維持しつつ反応を行わせることを特徴とする金属銅粒子の製造方法というものである。
しかし、最近ではこのような銅粉を、より微粉化しかつ均一化を図ることが要請され、また迅速な製造技術が求められている。このようなことから、本発明者は、亜酸化銅を、天然樹脂、多糖類又はその誘導体の添加剤を含む水性媒体中で、酸による不均化反応を行って銅微粉を製造する際に、不均化反応開始温度を10°C以下とすることを特徴とする銅微粉の製造方法を提案した(特許文献2参照)。
この方法は、微細な銅微粉を迅速に製造する方法で、極めて有効な方法である。しかし、これは銅微粉の平均粒径は0.5μm〜3.0μmレベルであり、さらに微細化する手法を探索していた。
特開昭60−33304号公報 特開2005−256012号公報
本発明は、制御された粒形あるいは粒度の球状金属銅粒子、特により微細な銅微粉を迅速に効率良く、かつ安定して製造できる球状銅微粉の製造方法と、それによって得られた球状銅微粉を提供することを目的とする。
本発明は、
1)銅微粉の平均粒径が0.05μm以上、0.25μm以下であることを特徴とする球状銅微粉
2)銅微粉の比表面積(BET)が2.5m/g以上、15.0m/g以下であることを特徴とする前記1)記載の球状銅微粉を提供する。
ここで球状とは、個々の銅粒子の短径と長径との比が150%以下、特に120%以下であるものを言う。したがって、短径と長径との比が150%を超えるものは、扁平な形状を有しており、これを球状とは言わない。
本願発明は、扁平の銅微粉が混入している場合でも、その量は全体の20%以下、好ましくは10%以下、さらに5%以下である。実質的に、このような扁平の銅微粉を含有しないことが良い。
また、本発明は、
3)天然樹脂、多糖類又はその誘導体の添加剤を含む水性媒体中に、亜酸化銅を添加してスラリーを作製し、このスラリーに5〜50%酸水溶液を15分以内に一度に添加して、不均化反応を行う不均化反応による銅微粉の製造方法を提供する。
添加剤としては、天然ゴム類又はゼラチン類を使用することができる。この添加剤の具体的なものとして、松脂、ゼラチン、にかわ、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、カゼインが有効である。
前記亜酸化銅のスラリー濃度は500g/L以下が適当であるが、通常300g/L以下で実施する。このスラリー濃度は適宜選択でき、特に制限はない。亜酸化銅のスラリー濃度を極端に低濃度にすると、反応が進まないので、コスト高になるだけである。
モル比(酸の規定数/スラリーのモル数)については、1.00〜2.00で実施するのが望ましい。モル比は等量(1.0)以上であれば反応に問題ない。過剰に加えてもそれほど効果が上がる訳ではない。逆に、酸濃度が濃過ぎる場合は、亜酸化銅スラリーに酸を添加する際に発熱量が大きくなり、反応系の温度が上昇し、微粉化に不利になると予想されるので、コスト的に不利となる虞がある。
一方、酸濃度が薄い場合は結果的に反応速度が低下することになるので、微粉化に不利となる。以上から、モル比(酸の規定数/スラリーのモル数)については、1.00〜2.00とするのが望ましいと言える。
水性媒体中で、酸による不均化反応を行って銅微粉を製造する際に、不均化反応開始温度を10°C以下とすることが望ましい。これは、微細な銅微粉を形成するのに有効である。
さらに、この酸水溶液は、一括して添加することが非常に重要である。すなわち、15分以内に一度に添加する。これによって、平均粒径0.25μm以下の球状銅微粉を得ることができる。この迅速な添加による不均化反応が微細な球状銅粉を達成できる。この短時間の一度の添加が銅微粉の製造に有効である理由は必ずしも明確ではない。
しかし、この短時間の不均化反応は、銅粒子の成長を抑制する作用を行っていると考えられる。したがって、微細化のためには、短時間の一括添加は有効である。酸水溶液の添加時間は、好ましくは3分以内の短時間であること、特に好ましくは1分以内であることが望ましい。
さらに、本発明は、
4)不均化反応後に得られた銅微粉スラリーの固液分離と水洗浄を行い、これをアルカリ溶液による還元処理を行い、さらに得られた微粉スラリーの固液分離と水洗浄を繰り返して銅粉を得る前記3)記載の銅微粉の製造方法、を提供する。このアルカリ溶液による還元処理は、得られた銅微粉に残る酸化物と未反応の亜酸化銅を還元することにより、銅粒子の化学組成の均一化に効果がある。
5)前記微粉スラリーの固液分離と水洗浄を繰り返す途中において、酸による酸性化処理を行う前記3)又は4)記載の銅微粉の製造方法、を提供する。
この酸による酸性化処理は、防錆処理を行う場合に、防錆効果をより高めることができる。
6)最終的に水洗浄処理した後、銅粉をろ過し、さらにこれを真空乾燥して銅粉を得る前記3)〜5)のいずれかに記載の銅微粉の製造方法
7)銅微粉の平均粒径が0.05μm以上、0.25μm以下である前記3)〜6)のいずれかに記載の銅微粉の製造方法
8)銅微粉の比表面積(BET)が2.5m/g以上、15m/g以下である前記3)〜7)のいずれかに記載の銅微粉の製造方法、を提供する。
本発明の銅微粉の製造方法は、粒形を球状とし粒度を任意に制御でき、より微細な銅微粉を迅速に効率良く、かつ安定して製造できるという優れた効果を有する。
球状銅微粉の製造フローの概要を示す図である。 球状銅微粉のFE−SEM写真である。
亜酸化銅粒子は、銅塩水溶液から塩化第一銅を経由するなどの公知の方法で製造されたもので良い。すなわち、用いる亜酸化銅粒子の粒度と本発明の方法によって得られる金属銅粒子の粒度の間には直接的な関係がないので、粗粒の亜酸化銅粒子を用いることもできる。
酸は、通常硫酸を使用するが、硝酸、りん酸、酢酸を用いることもできる。特に酸の種類を特定する必要はない。硫酸を使用した場合、不均化反応は次の反応式により、硫酸銅水溶液と金属銅粒子が生成する。
CuO+HSO=Cu↓+CuSO+H
亜酸化銅に対する酸の添加比率を大きくすれば反応系のpHが低くなり、逆の場合にはpHが高くなるので、酸又は亜酸化銅の添加比率により、pHを制御することができる。
反応中に不純物沈殿が生成するのを避け、また、亜酸化銅が残留せず反応を迅速に進行させるためにはpHを2.5以下に、望ましくは1.0付近に維持する。
このような、亜酸化銅の不均化反応による銅微粉の製造に際し、天然樹脂、多糖類又はその誘導体の添加剤(保護コロイド)を含む水性媒体中で、酸による不均化反応を行う。これが本発明の大きな特徴の一つである。
この添加剤(保護コロイド)は、粒子成長を抑制する働きがあり、また粒子同志の接触頻度を低減する作用を行う。したがって、微細粒子の製造に有効である。
前記添加剤としては、特に天然ゴム類又はゼラチン類が有効である。さらに具体的には、添加剤として、松脂、ゼラチン、にかわ、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、カゼインを使用することができる。特に、にかわを使用した場合は、平均粒径を0.25μm以下の微粉化が可能であり、凝集抑制効果を有する。
反応中の液温は、金属銅微粒子を製造する場合には、30°C以下、好ましくは10°C以下とする。液温が30°Cを超える場合、金属銅微粒子同志が凝集連結する傾向があるからである。特に、微細化を図るためには、不均化反応開始温度を10°C以下とすることが望ましい。この反応温度を低下させることにより、粒子成長を効果的に抑制することができ、より微粉化が可能となる。
この10°C以下の温度は、可能ならば反応終了まで持続させると、より効果的である。反応温度が30°Cを越える温度にすることも可能である。この場合は、金属銅粒子同志が凝集連結する事実に着目し、特殊な粒形のものを得ようとするものである。このように、反応温度により、生成する金属銅粒子の粒形および粒度を制御することができる。本発明は、このような温度コントロールの全てを包含する。
また、本発明は、亜酸化銅の酸による不均化反応を行って銅微粉を製造する際に、この酸水溶液は、一括して添加することが非常に重要である。すなわち、15分以内、好ましくは3分以内、さらに好ましくは1分以内に一度に添加する。これによって、平均粒径0.25μm以下の球状銅微粉を得ることができる。
この迅速な添加による不均化反応が微細な球状銅粉を達成できる。すなわち、酸の添加速度を速めることにより、核発生を粒子成長よりも優勢にし、銅粉をより微細化させる。
この短時間の不均化反応は、銅粒子の成長を抑制する作用を行っていると考えられる。微細化のためには、短時間の一括添加は必要不可欠である。
本願発明の平均粒径は、より小さな値をとることが望ましいが、平均粒径(D50)より小さな値となるD10の実績値は0.06μmであり、粒度分布の最小値であるDminはさらに小さくなる。しかし、湿式反応である不均化法では、0.05μmが製造可能な下限値であることから、平均粒径は0.05μmに設定した。
粒度分布の最小値であるDminはさらに小さいので、より微細な銅微粉が含まれる。これから、湿式反応である不均化法では0.05μm程度が製造可能な下限と推測されるので、平均粒径の下限を0.05μmとした。
一方、平均粒径が細かくなる程、比表面積はより大きくなる傾向があるが、必ずしも比例するものではない。また、比表面積の実測値と理論値では異なる。
銅微粉を真球状と仮定し、銅の真密度8.93g/cm、平均粒径(D50)を直径として、体積、表面積、質量から比表面積を算出すると、D50=0.05μmで、理論比表面積は13.44m/gとなる。
しかし、平均粒径(D50)と比表面積の関係については、平均粒径が小さくなるほど、理論値と実測値の値に差がなくなる傾向がある。これは、平均粒径が大きいと表面状態(最表面の凹凸など)が比表面積に大きな影響を与えるが、小さくなると表面状態よりもサイズそのものの影響が大きくなり、理論値と実測値に差がなくなると考えられるからである。
以上を綜合すると、D50の下限値を0.05μmとすると、比表面積の上限は15.0m/g程度となることが予想できる。したがって、BET比表面積の上限は15.0m/gとした。
このようにして得られた超微細球状銅粉は、空気中又は液体中で凝集する可能性がある。しかし、この凝集体は、水溶液中での超音波を印加するなどの手段により、再度分散させることは可能である。それは、あくまで初期の粒子が、平均粒径0.25μm以下の球状銅微粉であることが前提であることは理解されるべきことである。粉砕の手段で、微細化することによっては、球状の微細銅粉は得られないからである。
回分式に反応を行わせる場合には、亜酸化銅粒子スラリーに酸を添加してもよく、逆に酸溶液に亜酸化銅粒子あるいは亜酸化銅粒子スラリーを添加しても良い。
いずれの場合も、得られる金属銅粒子は高純度であり、かつ表面活性に富んでいる。従って、固液分離によって得られた金属銅粒子に対しては、適当な防錆処理を施してから乾燥する。図1に球状銅微粉の製造フローの概要を示す。
この図1に示すように、添加剤の溶解→スラリー化(添加剤を含む水性媒体中に亜酸化銅を添加してスラリーを作製する工程)→不均化反応(酸水溶液の添加)→洗浄→防錆→ろ過→乾燥→解砕→分級の工程を経て製造される。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本実施例はあくまで一例であり、この例に制限されるものではない。すなわち、本発明の技術思想の範囲内で、実施例以外の態様あるいは変形を全て包含するものである。
(実施例1)
7リッターの純水に、にかわを8g溶解させ、攪拌しつつ亜酸化銅1000gを添加して懸濁させ、亜酸化銅スラリーを7°Cまで冷却した。スラリー中の亜酸化銅量は約143g/Lである。
次いで7°Cに冷却した希硫酸(濃度24%:9N、モル比(酸水溶液/スラリー):1.5)2000ccを、1分で添加した。生成した銅微粉を洗浄防錆処理した後乾燥し、420gの銅微粉を得た。
反応は添加後、約1分間で終了した。このようにして得られた球状銅微粉のFE−SEM写真を図2に示す。図2に示すように、銅微粉の平均粒径は0.09μmであった。冷却した希硫酸の1分での添加は、銅微粉化に極めて有効であることが分かる。比表面積BETは6.66m/gであった。この実施例1は、他の実施例の条件の中でも、特に好適な例である。
(実施例2〜8)
添加剤として、松脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、カゼインを使用した場合の実施例を示す。この場合、添加剤を替えた以外は、全て実施例1と同一の条件で銅粉を生成させた。この結果、上記の添加剤は、全て有効であるが、実施例1の「にかわ」の添加が最も良い結果となった。
(比較例1〜2)
添加剤として、ポリエチレングリコール(PEG)を選択した場合、及び無添加の場合について、銅微粉化を調べた。その結果を比較例1〜2に示す。この場合、他の条件は、全て実施例1と同一の条件で銅粉を生成させた。この結果、比較例1の添加剤は有効ではなく、また無添加の場合も、銅粉の粒径が大きくなり、またBET比表面積も低い銅粉が得られ、悪い結果となった。
上述の実施例及び比較例に係る球状銅微粉に関し、その平均粒径及び比表面積を測定した。平均粒径はレーザー回折散乱式粒度分布測定法によるもので、重量累積粒径D50の値を採用した。比表面積はBET法により測定した。
以上の実施例1〜8及び比較例1〜2の結果を、表1に示す。
(実施例9〜12、16)
次に、代表的な実施例1を基準にして、酸添加時間を変化させた場合の結果を実施例9〜12に示す。この場合、酸添加時間を5秒から15分に変化させた。この場合、酸添加時間を替えた以外は、全て実施例1と同一の条件で銅粉を生成させた。この結果、酸添加時間を短くした方が、より銅粉の粒径が小さく、BET比表面積も低い銅粉が得られた。酸添加時間も粒径の大きさとBET比表面積に影響するので、酸添加時間は、極力短時間の方が望ましい。時間をかけて添加することはないが、およそ15分以内で添加するのが望ましい。この結果は、松脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、カゼインの添加剤を使用した場合でも、同様であった。
(比較例3〜4)
次に、酸添加時間が本発明の条件を外れる16分、80分で行った場合の例を比較例3、比較例4に示す。この場合、酸添加時間を替えた以外は、全て実施例1と同一の条件で銅粉を生成させた。いずれも、銅粉の粒径が大きくなり、またBET比表面積も低い銅粉が得られ、悪い結果となった。
実施例9〜12及び比較例3〜4の結果を、表2に示す。
(実施例13〜17)
次に、代表的な実施例1を基準にして、反応開始温度を変化させた場合の結果を実施例13〜17に示す。この場合、反応開始温度を0〜30°C変化させた。この場合、反応開始温度を替えた以外は、全て実施例1と同一の条件で銅粉を生成させた。
この結果、反応開始温度を低くした方が、より銅粉の粒径が小さく、BET比表面積が大きい銅粉が得られた。この結果は、松脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、カゼインの添加剤を使用した場合でも、同様であった。
(比較例5)
次に、反応開始温度が本発明の条件を外れる50°Cで行った場合の例を、比較例5に示す。この場合、反応開始温度を替えた以外は、全て実施例1と同一の条件で銅粉を生成させた。その結果、銅粉の粒径が大きくなり、またBET比表面積も低い銅粉が得られ、悪い結果となった。
実施例13〜17及び比較例5の結果を、表3に示す。
上記に示す通り、本発明の条件、すなわち天然樹脂、多糖類又はその誘導体の添加剤を含む水性媒体中に、亜酸化銅を添加して亜酸化銅10〜300g/Lを含有するスラリーを作製し、このスラリーに、モル比(酸の規定数/スラリーのモル数)1.00〜2.00で、5〜50%酸水溶液を3分以内に一度に添加して、不均化反応を行うことより、好適な球状銅微粉を得ることが可能となる。
そして、微粉の平均粒径が0.25μm以下である球状銅微粉を得ることができる。さらに、これらの球状銅微粉は、銅微粉の比表面積(BET)が4.0m/g以上を達成することが可能となる。
本発明によって製造された球状銅微粉は、粉末の粒径が小さく均一であり、含油軸受や電刷子用の粉末だけでなく、塗料、ペースト、樹脂などの導電性フィラーとして有用である。

Claims (8)

  1. 銅微粉の平均粒径が0.05μm以上、0.25μm以下であることを特徴とする球状銅微粉。
  2. 銅微粉の比表面積(BET)が2.5m/g以上、15.0m/g以下であることを特徴とする請求項1記載の球状銅微粉。
  3. 天然樹脂、多糖類又はその誘導体の添加剤を含む水性媒体中に、亜酸化銅を添加してスラリーを作製し、このスラリーに5〜50%酸水溶液を15分以内に一度に添加して、不均化反応を行うことを特徴とする不均化反応による球状銅微粉の製造方法。
  4. 不均化反応後に得られた銅微粉スラリーの固液分離と水洗浄を行い、これをアルカリ溶液による還元処理を行い、さらに得られた微粉スラリーの固液分離と水洗浄を繰り返して銅粉を得ることを特徴とする請求項3記載の球状銅微粉の製造方法。
  5. 前記微粉スラリーの固液分離と水洗浄を繰り返す途中において、酸による酸性化処理を行うことを特徴とする請求項3又は4記載の球状銅微粉の製造方法。
  6. 最終的に水洗浄処理した後、銅粉をろ過し、さらにこれを真空乾燥して銅粉を得ることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の球状銅微粉の製造方法。
  7. 銅微粉の平均粒径が0.05μm以上、0.25μm以下であることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の球状銅微粉の製造方法。
  8. 銅微粉の比表面積(BET)が2.5m/g以上、15.0m/g以下であることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の球状銅微粉の製造方法。
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