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JP2013051391A - 多層基板の製造方法 - Google Patents

多層基板の製造方法 Download PDF

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JP2013051391A JP2012075462A JP2012075462A JP2013051391A JP 2013051391 A JP2013051391 A JP 2013051391A JP 2012075462 A JP2012075462 A JP 2012075462A JP 2012075462 A JP2012075462 A JP 2012075462A JP 2013051391 A JP2013051391 A JP 2013051391A
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威史 濱
Hirohisa Sotozono
裕久 外園
Takeyoshi Kano
丈嘉 加納
Suehiko Matsumura
季彦 松村
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Abstract

【課題】デスミア処理を行っても被めっき層が残存し、その表面の平滑性が維持されると共に、被めっき層上に形成される金属層の密着性が優れる多層基板を製造することができる、多層基板の製造方法を提供する。
【解決手段】導電層付き基板の導電層側の表面に、熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基を有する被めっき層を形成する工程(A)と、被めっき層を貫通し、導電層に達するようにビアホールを形成する工程(B)とデスミア処理液を用いたデスミア処理を行う工程(C)と、加熱、酸の供給または輻射線の照射を行い、官能基を疎水性から親水性に変換する工程(D)と、被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程(E)と、めっき触媒またはその前駆体が付与された被めっき層に対してめっき処理を行う工程(F)と、を有する多層基板の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、多層基板の製造方法に関する。
従来から、絶縁性基板の表面に金属パターンによる配線を形成した金属配線基板が、電子部品や半導体素子に広く用いられている。
このような金属配線基板の作製方法としては、主に、「サブトラクティブ法」が使用される。このサブトラクティブ法とは、基板表面に形成された金属層上に、活性光線の照射により感光する感光層を設け、この感光層を像様露光し、その後現像してレジスト像を形成し、次いで、金属層をエッチングして金属パターンを形成し、最後にレジスト像を剥離する方法である。
この方法により得られる金属配線基板においては、基板表面に凹凸を設けることにより生じるアンカー効果によって、基板と金属層との間の密着性を発現させている。そのため、得られた金属パターンの基板界面部の凹凸に起因して、金属配線として使用する際の高周波特性が悪くなるという問題点があった。また、基板表面に凹凸化処理するためには、クロム酸などの強酸で基板表面を処理することが必要であるため、金属層と基板との密着性に優れた金属パターンを得るためには、煩雑な工程が必要であるという問題点もあった。
この問題を解決する手段として、基板上に基板と高密着性を有する被めっき層を形成し、この被めっき層に対してめっきを施して被めっき層上に金属層を形成し、得られた金属層をエッチングする方法が知られている(特許文献1)。該方法によれば、基板の表面を粗面化することなく、基板と金属層との密着性を改良することができる。この被めっき層には、めっき触媒やその前駆体などに対して、優れた親和性を示す親水性のカルボン酸基などが含まれる。
特開2010−248464号公報
一方、通常、複数の導電層を有する多層基板を製造する際、導電層間の導通を確保するためのビアホールの形成処理と、形成されたビアホールの底部の樹脂残渣を除去するためのデスミア処理とが実施される。
本発明者らは、特許文献1に記載されている被めっき層を使用して、多層基板の作製を試みた。具体的には、導電層を有する基板上に特許文献1に記載の被めっき層を形成し、該被めっき層にビアホールを形成した。その後、公知のデスミア処理液を用いたデスミア処理を行ったところ、被めっき層の大部分がデスミア処理の際に分解・溶出してしまった。そのため、その後、めっき処理を行い被めっき層上に金属層の形成を試みても、金属層が形成されない、または、金属層が形成されてもその密着性が十分でない、といった問題が生じた。
本発明は、上記実情を鑑みて、デスミア処理を行っても被めっき層が残存し、その表面の平滑性が維持されると共に、被めっき層上に形成される金属層の密着性が優れる多層基板を製造することができる、多層基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、被めっき層中に含まれるカルボン酸基などの親水性基の影響により、被めっき層のデスミア処理液に対する耐性が低下していることを見出した。該知見を基にして、被めっき層中に親疎水性を変換することができる官能基を導入することによって、被めっき層にデスミア処理に対する耐性を与えると共に、めっき触媒などに対する親和性を確保することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
つまり、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 基板とその表面に形成された導電層とを有する導電層付き基板の導電層側上に、熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基を有する被めっき層を形成する工程(A)と、
前記工程(A)後に、前記被めっき層を貫通し、前記導電層に達するようにビアホールを形成する工程(B)と
前記工程(B)後に、デスミア処理液を用いたデスミア処理を行う工程(C)と、
前記工程(C)後に、加熱、酸の供給または輻射線の照射を行い、前記官能基を疎水性から親水性に変換する工程(D)と、
前記工程(D)後に、前記被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程(E)と、
前記めっき触媒またはその前駆体が付与された被めっき層に対してめっき処理を行い、前記ビアホールを介して前記導電層と接触して導通する金属層を前記被めっき層上に形成する工程(F)と、を有する多層基板の製造方法。
(2) 前記官能基が、加熱、酸の供給または輻射線の照射により、カルボン酸基、スルホン酸基、またはスルフィン酸基を生じる官能基である、(1)に記載の多層基板の製造方法。
(3) 前記官能基が、後述する一般式(1)〜一般式(4)のいずれかで表される基を有する、(1)または(2)に記載の多層基板の作製方法。
(4) 前記官能基が、前記一般式(1)で表される基、前記一般式(2)で表される基、または前記一般式(4)で表される基を有する、(3)に記載の多層基板の製造方法。
(5) 前記官能基が、前記一般式(1)で表される基、または、前記一般式(2)で表される基を有する、(3)または(4)に記載の多層基板の製造方法。
(6) 前記化合物が、前記官能基と架橋性基とを有するポリマーを含み、
前記工程(A)の後であって、前記工程(E)の前に、前記被めっき層に硬化処理を施す工程(G)をさらに含む、(1)〜(5)のいずれかに記載の多層基板の製造方法。
(7) 前記架橋性基が、アルコキシシリル基、アセトキシシリル基、クロロシリル基、エポキシ基、およびオキセタニル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基である、(6)に記載の多層基板の作製方法。
(8) 前記被めっき層が、さらに前記架橋性基と反応する反応性官能基を有する架橋剤を含む、(6)または(7)に記載の多層基板の製造方法。
(9) 前記工程(A)の前に、前記導電層付き基板の導電層側の表面に絶縁層を形成する工程(H)を実施し、前記工程(A)では前記絶縁層上に被めっき層を形成し、前記工程(B)では前記絶縁層と前記被めっき層とを貫通し、前記導電層に達するようにビアホールを形成する、(1)〜(8)のいずれかに記載の多層基板の製造方法。
(10) 前記金属層をパターン状にエッチングして、パターン状金属層を形成する工程(I)をさらに備える、(1)〜(9)のいずれかに記載の多層基板の製造方法。
(11) (1)〜(10)のいずれかに記載の製造方法より製造される、多層基板。
(12) (11)に記載の多層基板を含む半導体パッケージ基板。
(13) 基板とその表面に形成された導電層とを有する導電層付き基板の導電層側上に、熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基および架橋性基を有するポリマーの架橋反応により形成されるより形成される下層と、前記下層上に配置される熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基を有し、架橋性基を有しないポリマーより形成される上層とを含む被めっき層を形成する工程(J)と、
前記工程(J)後に、前記被めっき層を貫通し、前記導電層に達するようにビアホールを形成する工程(B)と
前記工程(B)後に、デスミア処理液を用いたデスミア処理を行う工程(C)と、
前記工程(C)後に、加熱、酸の供給または輻射線の照射を行い、前記官能基を疎水性から親水性に変換する工程(D)と、
前記工程(D)後に、前記上層を除去する工程(K)と、
前記工程(K)後に、前記被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程(E)と、
前記めっき触媒またはその前駆体が付与された被めっき層に対してめっき処理を行い、前記ビアホールを介して前記導電層と接触して導通する金属層を前記被めっき層上に形成する工程(F)と、を有する多層基板の製造方法。
本発明によれば、デスミア処理を行っても被めっき層が残存し、その表面の平滑性が維持されると共に、被めっき層上に形成される金属層の密着性が優れる多層基板を製造することができる、多層基板の製造方法を提供することができる。
(A)〜(E)は、それぞれ本発明の多層基板の製造方法の第1の実施態様における各製造工程を順に示す模式的断面図である。 (A)〜(F)は、それぞれ本発明の多層基板の製造方法の第2の実施態様における各製造工程を順に示す模式的断面図である。 (A)〜(F)は、それぞれ本発明の多層基板の製造方法の第3の実施態様における各製造工程を順に示す模式的断面図である。 (A)〜(G)は、それぞれ本発明の多層基板の製造方法の第4の実施態様における各製造工程を順に示す模式的断面図である。
以下に、本発明の多層基板の製造方法の好適実施態様について説明する。
まず、従来技術と比較した本発明の特徴点について詳述する。
本発明においては、被めっき層中に熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基(以後、適宜極性変換基とも称する)を導入すると共に、デスミア処理後に該官能基の極性を変換する工程を設けた点に特徴がある。
上述したように、従来公知の被めっき層ではデスミア処理液に対する耐性がなく、デスミア処理を行った際にその大部分が分解・除去されてしまう。また、仮に、デスミア処理に対する耐性を高めるために、より疎水性の被めっき層を形成した場合、該被めっき層ではめっき触媒液やめっき液などに対する親和性が低く、十分な密着性を示す金属層を得ることができない。
それに対して、本発明では、まず、デスミア処理を行う際には、被めっき層中の極性変換基の極性を疎水性にしておき、被めっき層の疎水性を高め、デスミア処理液に対する耐性を付与する。また、デスミア処理後には、極性変換基の極性を所定の処理により疎水性から親水性へ変換し、被めっき層をより親水性にして、その後のめっき触媒液やめっき液などに対する親和性を高める。結果として、密着性に優れた金属層を得ることができる。
<第1の実施態様>
本発明の多層基板の製造方法の第1の実施態様は、導電層付き基板上に被めっき層を形成する工程(A)と、被めっき層を貫通し、導電層に達するようにビアホールを形成する工程(B)と、デスミア処理を行う工程(C)と、所定の処理を行って、被めっき層中の官能基を疎水性から親水性に変換する工程(D)と、被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程(E)と、めっき処理を行う工程(F)とを備える。
以下に、図面を参照しつつ、各工程で使用される材料およびその手順について詳述する。まず、工程(A)に関して詳述する。
<工程(A):被めっき層形成工程>
工程(A)は、基板とその表面に形成された導電層とを有する導電層付き基板の導電層側上に、熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基(極性変換基)を有する化合物を含む被めっき層を形成する工程である。該工程を行うことにより、後述するめっき触媒などが付与される被めっき層が形成される。被めっき層は、加熱、酸の供給または輻射線の照射によって、水との接触角が低下する濡れ性変化層である。
より具体的には、本工程では、図1(A)に示すように、基板10と導電層12とを有する導電層付き基板14を用意し、図1(B)に示すように、導電層12がある側の表面上に被めっき層16を形成する。
まず、本工程で使用される部材・材料(導電層付き基板、極性変換基を有する化合物など)について詳述し、その後本工程の手順について詳述する。
[導電層付き基板]
まず、本工程で使用される導電層付き基板について詳述する。
導電層付き基板は、基板とその表面上に形成される導電層とを有し、後述する被めっき層および金属層を支持するための部材である。
以下に、使用される基板および導電層について詳述する。
(基板)
基板は、後述する各層を支持するための部材であり、従来知られているいずれの基板(例えば、樹脂基板、セラミック基板、ガラス基板、金属基板など。好ましくは、絶縁性基板。)を使用することができる。より具体的には、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリイミド、エポキシ樹脂、等)、上記の如き金属がラミネートまたは蒸着されたプラスチックフィルム等が挙げられる。
(導電層)
導電層は、上記基板の面上に設けられる部位であり、主に多層基板中の配線部として機能する。導電層を構成する材料は特に制限されないが、通常、金属より構成されることが好ましい。言い換えると、導電層は金属層であることが好ましい。
導電層が金属層である場合、その金属層を構成する金属の種類は特に制限されないが、例えば、銅、銀、錫、ニッケル、金などが挙げられる。
また、導電層の厚みは特に制限されないが、プリント配線基板などへの応用の点から、4〜50μm程度であることが好ましい。
導電層の基板上での配置位置は特に制限されず、図1(A)に示すようにパターン状に設けられていてもよいし、基板の全面に設けられていてもよい。なお、導電層がパターン状の金属層の場合、該金属層は公知の方法(サブトラクティブ法、セミアディティブ法など)によって形成されてもよい。
なお、図1(A)においては、基板10の片面にだけ導電層12が配置されているが、基板10の両面に導電層12が配置されていてもよい。
導電層付き基板の具体例としては、両面または片面の銅張積層板や、この銅張積層板の銅膜をパターン状にしたもの等が用いられる。これらは、フレキシブル基板であってもよいし、リジット基板であってもよい。
なお、導電層付き基板は、導電層上にさらに絶縁層などを備えていていてもよい。つまり、基板と導電層と絶縁層とをこの順で備える配線基板を使用してもよい。絶縁層の形成方法は、後述する工程(H)で詳述する。
[極性変換基を有する化合物]
本工程で形成される被めっき層中には、極性変換基を有する化合物が含有される。
被めっき層が該化合物を含有することにより、加熱、酸の供給または輻射線の照射によって、極性変換基の親疎水性が疎水性から親水性へと変化する。結果として、被めっき層の親疎水性もより親水性側に変化する。つまり、好ましくは、疎水性被めっき層から親水性被めっき層へと変化する。なお、後述するように、デスミア処理の後に実施される工程(D):極性変換工程後は、被めっき層はより親水性を示すため、後述するめっき触媒またはその前駆体を効率よく吸着する。つまり、被めっき層は、めっき触媒(またはその前駆体)の良好な受容層として機能する。その結果、被めっき層の表面に形成される金属層との優れた密着性が得られる。
つまり、この極性変換基の親疎水性の変化によって、被めっき層のデスミア処理に対する耐性と、めっき触媒またはその前駆体に対する吸着性の両機能を担保している。
該化合物は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよいが、成膜性の点から、高分子化合物(以後、ポリマーとも称する)であることが好ましい。
以下に、極性変換基を有するポリマーの態様について詳述する。
(極性変換基を有するポリマー)
該ポリマーは、その側鎖または末端に極性変換基を有する。
極性変換基は、熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基である。該基としては、公知の官能基を使用することができるが、形成される金属層の密着性がより優れる点で、加熱、酸の供給または輻射線の照射により、カルボン酸基、スルホン酸基、またはスルフィン酸基を生じる官能基であることが好ましく、カルボン酸基を生じる官能基であることが最も好ましい。
極性変換基としては、(A)熱または酸により疎水性から親水性に変化する官能基(以後、極性変換基Aとも称する)と、(B)輻射線(光)により疎水性から親水性に変化する官能基(以後、極性変換基Bとも称する)が挙げられ、以下でそれぞれについて詳述する。
(A)極性変換基A
極性変換基Aとしては、文献記載の公知の官能基を挙げることができる。例えば、アルキルスルホン酸エステル基、ジスルホン基、スルホンイミド基(特開平10−282672号公報に記載)、アルコキシアルキルエステル基(EP0652483、WO92/9934に記載)、t−ブチルエステル基、その他、シリルエステル基、ビニルエステル基などの文献記載の酸分解性基で保護されたカルボン酸エステル基(H.Itoら著、Macromolecules,vol.21,pp.1477に記載)などを挙げることができる。
また、角岡正弘著、「表面」vol.133(1995),p.374に記載のイミノスルホネート基、角岡正弘著、Polymer preprints,Japan vol.46(1997),p.2045に記載のβケトンスルホン酸エステル類、特開昭63−257750号公報に記載のニトロベンジルスルホネート化合物、特開2001−117223号公報に記載の官能基も挙げることができる。
これらのなかでも、デスミア耐性がより優れ、極性変換効率がより優れる点で、一般式(1)で表される基(例えば、3級のカルボン酸エステル基)、一般式(2)で表される基(例えば、アリールアルキルエステル基)、一般式(3)で表される基(例えば、アルコキシアルキルエステル基)、または一般式(4)で表される基(例えば、2級のアルキルスルホン酸エステル基)が好ましく挙げられる。なかでも、被めっき層のデスミア耐性がより優れる点で、一般式(1)で表される基、一般式(2)で表される基、または一般式(4)で表される基が好ましく、金属層との密着がより優れる点で、一般式(1)で表される基、一般式(2)で表される基がさらに好ましい。
以下に、それぞれの基について詳述する。
極性変換基Aの好ましい態様として、下記一般式(1)で表される基を有する態様が挙げられる。*は、結合位置を示す。
一般式(1)中、R1、R2、およびR3は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、または、置換基を有してもよいアリール基を表す。
アルキル基の炭素数は、金属層の密着性がより優れる点で、炭素数1〜22が好ましく、炭素数1〜8がより好ましい。より具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、炭素環式アリール基(芳香族炭化水素基)と複素環式アリール基(芳香族複素環基)が含まれる。炭素環式アリール基としては、本発明の効果がより優れる点で、炭素数6〜19(例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピレニル基)の基が好ましく挙げられる。また、複素環式アリール基としては、本発明の効果がより優れる点で、炭素数3〜20およびヘテロ原子数1〜5(例えば、ピリジル基、フリル基、ベンゼン環が縮環したキノリル基、ベンゾフリル基、チオキサントン基、カルバゾール基)の基が好ましく挙げられる。
なお、R1、R2、およびR3のうち、2つまたはすべてが結合して環を形成してもよい。形成される環の種類は特に制限されないが、金属層の密着性がより優れる点で、脂肪族炭化水素環が好ましく、特に4〜6員環が好ましい。
さらに、形成される環は、−O−基、−S−基、−CO−基、または−NR4−基を介して環を形成してもよい。なお、R4は、水素原子またはアルキル基(好ましくは、炭素数8以下。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基など)を表す。
上記アルキル基またはアリール基が置換基を有する場合、本発明の効果を損なわない限り、置換基の種類は特に制限されない。例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基(好ましくは、炭素数1〜20);フェニル基、ナフチル基等のアリール基(好ましくは、炭素数6〜16);スルホンアミド基、N−スルホニルアミド基、アセトキシ基等のアシルオキシ基(好ましくは、炭素数1〜6);メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜6);ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、t−ブチルアミノ基等のアルキルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜8);塩素、臭素等のハロゲン原子;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2〜7);シアノ基;t−ブチルカーボネート等の炭酸エステル基が挙げられる。
なお、R1、R2およびR3の好適態様としては、金属層との密着性がより優れ、極性変換の効率がより優れる点で、R1が炭素数1〜8のアルキル基で、R2が炭素数1〜8のアルキル基で、R3が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜19の炭素環式アリール基、炭素数1〜6のアルキル基を有する炭素数6〜19の炭素環式アリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基を有する炭素数6〜19の炭素環式アリール基、炭素数3〜20の複素環式アリール基、または炭素数1〜6のアルキル基を有する炭素数3〜20の複素環式アリール基である態様が挙げられる。
また、R2とR3とが結合して4〜6員環の脂肪族炭化水素環を形成してもよい。
極性変換基Aの好ましい態様として、下記一般式(2)で表される基を有する態様が挙げられる。*は、結合位置を示す。
一般式(2)中、R5およびR6は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、または置換基を有してもよいアリール基を表し、R5およびR6の少なくとも一つはアリール基を表す。
アルキル基の定義および好適範囲は、上述したR1、R2、およびR3で表されるアルキル基と同義である。アリール基の種類としては、上述したR1、R2、およびR3で表されるアリール基が挙げられる。また、アルキル基およびアリール基に置換してもよい置換基の種類も上述した通りである。
なお、R5およびR6は、結合して環を形成してもよい。形成される環の種類としては、上述したR1、R2、およびR3で形成される環が挙げられる。
なお、R5およびR6の好適態様としては、金属層との密着性がより優れる点で、R5が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜19の炭素環式アリール基、炭素数1〜6のアルキル基を有する炭素数6〜19の炭素環式アリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基を有する炭素数6〜19の炭素環式アリール基、炭素数3〜20の複素環式アリール基、または、炭素数1〜6のアルキル基を有する炭素数3〜20の複素環式アリール基であり、R6が炭素数6〜19の炭素環式アリール基、炭素数1〜6のアルキル基を有する炭素数6〜19の炭素環式アリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基を有する炭素数6〜19の炭素環式アリール基、炭素数3〜20の複素環式アリール基、または炭素数1〜6のアルキル基を有する炭素数3〜20の複素環式アリール基である態様が挙げられる。
なお、R5とR6とが結合して4〜6員環の脂肪族炭化水素環を形成してもよい。
極性変換基Aの好ましい態様として、下記一般式(3)で表される基を有する態様が挙げられる。*は、結合位置を示す。
一般式(3)中、R7は、水素原子または置換基を有してもよいアルキル基を表す。アルキル基の定義および好適範囲は、上述したR1、R2、およびR3で表されるアルキル基と同義である。アルキル基に置換してもよい置換基の種類も上述した通りである。
8は、置換基を有してもよいアルキル基を表す。アルキル基の定義および好適範囲は、上述したR1、R2、およびR3で表されるアルキル基と同義である。アルキル基に置換してもよい置換基の種類も上述した通りである。
なお、R7およびR8は、結合して環を形成してもよい。形成される環の種類としては、上述したR1、R2、およびR3で形成される環が挙げられる。
なお、R7およびR8の好適態様としては、経時安定性、デスミア耐性がより優れる点で、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン基等の電子吸引性基で置換されたアルキル基であることが好ましい。
また、R7およびR8の他の好適態様としては、R7が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基を有する炭素数1〜8のアルキル基、またはハロゲン基を有する炭素数1〜8のアルキル基であり、R8が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を有する炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基を有する炭素数1〜8のアルキル基、またはハロゲン基を有する炭素数1〜8のアルキル基である態様が挙げられる。
なお、R7とR8とが結合して4〜6員環の脂肪族炭化水素環を形成してもよい。
極性変換基Aの好ましい態様として、下記一般式(4)で表される基を有する態様が挙げられる。*は、結合位置を示す。
一般式(4)中、R9およびR10は、置換基を有してもよいアルキル基、または、置換基を有してもよいアリール基を表す。アルキル基としては、本発明の効果がより優れる点で、炭素数1〜25が好ましく、炭素数1〜8がより好ましい。より具体的には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基などの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基が挙げられる。
アリール基の種類としては、上述したR1、R2、およびR3で表されるアリール基が挙げられる。
なお、R9およびR10は、結合して環を形成してもよい。形成される環の種類としては、上述したR1、R2、およびR3で形成される環が挙げられる。
上記アルキル基またはアリール基が置換基を有する場合、本発明の効果を損なわない限り、置換基の種類は特に制限されず、例えば、上述したR1、R2、およびR3で表されるアルキル基またはアリール基に置換される置換基などが例示される。
9およびR10の好適態様としては、経時安定性の点で、アルコキシ基、カルボニル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ハロゲン基等の電子吸引性基で置換されたアルキル基、または、シクロヘキシル基、ノルボルニル基等の環状アルキル基が特に好ましい。物性値としては、重クロロホルム中、プロトンNMRにおける2級メチン水素のケミカルシフトが4.4ppmよりも低磁場に現れる化合物が好ましく、4.6ppmよりも低磁場に現れる化合物がより好ましい。このように、電子吸引性基で置換されたアルキル基が特に好ましいのは、熱分解反応時に中間体として生成していると思われるカルボカチオンが電子吸引性基により不安定化し、分解が抑制されるためであると考えられる。具体的には、−CHR910の構造としては、下記式で表される構造が特に好ましい。
なお、極性変換基は、上述した一般式(1)〜(4)のいずれかで表される基以外の基を有していてもよい。例えば、一般式(1)〜(4)中の*にさらに連結基−L−が結合していてもよい。
連結基としては特に制限されず、例えば、2〜4価の連結基が挙げられる。例えば、1から60個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から100個までの水素原子、および0個から20個までの硫黄原子から成り立つ基が挙げられる。より具体的な連結基としては、下記の構造単位、および、それらが組み合わさって構成される基が挙げられる。
なお、これらの連結基は置換基を有していてもよい。置換基の種類は特に制限されないが、例えば、上述したR1、R2、およびR3で表されるアルキル基またはアリール基に置換される置換基などが例示される。
(B)極性変換基Y
極性変換基Yとしては公知の官能基を使用することができ、例えば、700nm以下の光照射を行うことにより親疎水性が変化する官能基を使用することができる。このように、700nm以下の光照射により極性変換する官能基は、赤外線などの長波長露光や熱によらず、所定の波長の光照射により直接に、分解、開環または二量化反応が生じることで、高感度で疎水性から親水性が変化することを特徴とする。
該官能基としては、例えば、特開2004−175098号公報に記載の一般式(a)〜(i)で表される官能基を用いることができる。
極性変換基の具体例を以下に示す。
極性変換基を有するポリマーの骨格の種類は特に制限されないが、例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ノボラック樹脂、クレゾール樹脂、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、スチレン樹脂などが挙げられる。なかでも、材料の入手性や、成膜性などの点で、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂が好ましい。
ポリマーの重量平均分子量は特に制限されないが、被めっき層の成膜性などの点から、5000〜50万が好ましく、1万〜30万がより好ましい。
なお、該ポリマーは、実質的にシアノ基を有さないことが好ましく、シアノ基が含まれないことがより好ましい。ポリマー中にシアノ基が含まれていると、後述するデスミア工程の際に、シアノ基が酸化されてカルボン酸などの親水性基へと変換する場合がある。この場合、デスミア処理液に対する耐性が弱くなる場合がある。なお、シアノ基を実質的に有しないとは、ポリマー中におけるシアノ基の含有量が0.1質量%以下であることを意味する。
(極性変換基を有するポリマーの好適態様:その1)
極性変換基を有するポリマーの好適態様の一つとしては、以下の一般式(A)で表されるユニット(極性変換基ユニットとも称する)を有することが好ましい。ポリマーが該ユニットを有する場合、金属層の密着性がより向上する。
一般式(A)中、R11は、水素原子、または、炭素数1〜4の置換若しくは無置換のアルキル基を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基などが挙げられる。
一般式(A)中、L1は、単結合または二価の有機基を表す。二価の有機基としては、置換若しくは無置換の二価の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜8。例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基)、置換若しくは無置換の二価の芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数6〜12。例えば、フェニレン基)、−O−、−S−、−SO2−、−N(R)−(R:アルキル基)、−CO−、−NH−、−COO−、−CONH−、またはこれらを組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。なかでも、本発明の効果がより優れる点で、単結合、芳香族炭化水素基が好ましい。
一般式(A)中、Yは、上述した極性変換基を表す。なかでも、金属層の密着性がより優れる点で、一般式(1)〜(4)のいずれかで表される基であることが好ましい。
上記一般式(A)で表されるユニットの好適態様の一つとして、金属層の密着性がより優れる点で、以下の一般式(A−1)で表されるユニットが挙げられる。
一般式(A−1)中、R11およびYの定義は上述の通りである。
2は、単結合、アミド基(−CONH−)、エステル基、またはフェニレン基を表す。L3は、単結合、または、脂肪族炭化水素基を表す。なお、L2がアミド基またはエステル基の場合、L3は脂肪族炭化水素基を表す。
ポリマー中における一般式(A)で表されるユニット(または、一般式(A−1)で表されるユニット)の含有量は特に制限されないが、金属層の密着性がより優れる点で、全ポリマーユニット中、10〜95モル%が好ましく、55〜90モル%がより好ましい。
(極性変換基を有するポリマーの好適態様:その2)
極性変換基を有するポリマーの他の好適態様として、極性変換基および架橋性基を有するポリマーが挙げられる。ポリマーが架橋性基を有する場合、架橋性基を介した架橋反応により、強度に優れ、より疎水性の被めっき層を得ることができ、結果として密着性が向上する。
ポリマー中に含まれる架橋性基の位置は特に制限されず、例えば、ポリマーの末端または側鎖が挙げられる。
架橋性基の種類は特に制限されず、例えば、山下信二編「架橋剤ハンドブック」に掲載されているような従来公知の架橋性基(架橋反応に用いられる構造を有する官能基)を使用することができる。
これらの従来公知の架橋性基の中でも、金属層の密着性がより優れる点で、カルボン酸基(−COOH)、ヒドロキシル基(−OH)、イソシアネート基(−NCO)、シラノール基(Si−OH)、アルコキシシリル基、アセトキシシリル基、クロロシリル基、1級アミノ基(−NH2)、2級アミノ基(−NHRb(なお、Rbは置換基(好ましくは、炭化水素基)を表す。))、3級アミノ基(−NRbc(なお、RbおよびRcは、それぞれ独立に、置換基(好ましくは、炭化水素基)を表す。))、エポキシ基、オキセタニル基、エチレン付加重合性不飽和基(なかでも、本発明の効果がより優れる点で、(メタ)アクリルアミド基が好ましい)が好ましい。架橋性基のなかでも、被めっき層のデスミア耐性がより優れる点で、カルボキシル基、ヒドロキシル基、イソシアネート基、アルコキシシリル基、アセトキシシリル基、クロロシリル基、3級アミノ基、エポキシ基、またはオキセタニル基がより好ましく、エポキシ基、オキセタニル基、アルコキシシリル基が特に好ましい。
アルコキシシリル基とは、ケイ素原子にアルコキシ基が結合した基(−Si−ORd(Rd:アルキル基)を意味する。アセトキシシリル基とは、ケイ素原子にアセトキシ基が結合した基を意味する。クロロシリル基とは、ケイ素原子に塩素原子が結合した基を意味する。
極性変換基および架橋性基を有するポリマーの好適態様としては、一般式(B)で表されるユニット(架橋性基ユニットとも称する)を有するポリマーが挙げられる。ポリマーが該ユニットを有する場合、金属層の密着性がより向上する。
一般式(B)中、R12は、水素原子、または、炭素数1〜4の置換若しくは無置換のアルキル基を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基などが挙げられる。
一般式(B)中、L4は、単結合または二価の有機基を表す。該有機基の定義は、L1で表される有機基の定義と同義である。
一般式(B)中、Zは、カルボン酸基、ヒドロキシル基、イソシアネート基、シラノール基、アルコキシシリル基、アセトキシシリル基、クロロシリル基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、または以下の一般式(C)で表される基を表す。なかでも、デスミア耐性に優れ、得られる金属層の密着性がより優れる点で、エポキシ基、オキセタニル基、アルコキシシリル基がより好ましい。
一般式(C)中、R13〜R15は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜4の置換若しくは無置換のアルキル基を表す。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基などが挙げられる。
一般式(C)中、R16は、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜8)、アルケニル基(好ましくは炭素数1〜8)、アルキニル基(好ましくは炭素数1〜8)、またはアリール基を表す。なかでも、本発明の効果がより優れる点で、アルキル基、アリール基がより好ましい。
上記一般式(B)で表されるユニットの好適態様の一つとして、金属層の密着性がより優れる点で、以下の一般式(B−1)で表されるユニットが挙げられる。
一般式(B−1)中、R12およびZの定義は上述の通りである。
5は、単結合、アミド基、エステル基、またはフェニル基を表す。L6は、単結合、または、−O−、−COO−、−CONH−結合で介されていてもよい炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表す。なお、Zがカルボキシル基の場合、L5、6はともに単結合であってもよい。
ポリマー中における一般式(B)で表されるユニット(または、一般式(B−1)で表されるユニット)の含有量は特に制限されないが、金属層の密着性がより優れる点で、全ポリマーユニット中、5〜90モル%が好ましく、10〜45モル%がより好ましい。
なお、金属層の密着性がより向上する点で、ポリマーの態様として一般式(A)で表わされるユニットおよび一般式(B)で表わされるユニットを有するポリマーが挙げられる。なかでも、上記ポリマーの態様として最も好ましくは、上記一般式(A−1)で表されるユニットおよび一般式(B−1)で表されるユニットを有するポリマーが挙げられる。
該態様の場合、一般式(A−1)で表されるユニット中、L2は、単結合またはフェニレン基で、L3が単結合で、Yが一般式(1)〜(4)のいずれかで表される基で、R11が水素原子であり、一般式(B−1)で表されるユニット中、L5がアミド基、エステル基、またはフェニル基であり、L6が炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、または、−O−、−COO−、−CONH−結合で介された炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基であり、Zがヒドロキシル基、イソシアネート基、アルコキシシリル基、3級アミノ基、エポキシ基、またはオキセタニル基であり、R12が水素原子またはメチル基であることが好ましい。
(極性変換基を有するポリマーの合成方法)
極性変換基を有するポリマーの合成方法は特に制限されず、公知の方法(例えば、ラジカル重合、カチオン重合など)を使用できる。より具体的には、極性変換基を有するモノマーを重合して該ポリマーを得ることができる。
使用されるモノマーとしては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
極性変換基および架橋性基を有するポリマーの合成方法は特に制限されず、例えば、官極性変換基を有するモノマーと、架橋性基を有するモノマーとを共重合させる方法が挙げられる。使用される架橋性基を有するモノマーとしては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
また、架橋性基としてエチレン付加重合性不飽和基が使用される場合、例えば、特開2009−007540号公報などに記載の方法を参照してポリマーを合成することができる。
極性変換基と架橋性基とを有するポリマーの好ましい態様としては、上記極性変換基を有するモノマーと上記架橋性基を有するモノマーを共重合することで合成したポリマーが挙げられる。具体例を以下に示すが、これらのポリマーに限定される訳ではない。なお、下記に示すポリマー中の繰り返し単位に併記された数値は、各ユニットのモル%を示す。
[工程(A)の手順]
上記導電層付き基板の導電層側上に極性変換基を有する化合物を含む被めっき層を形成する方法は、特に制限されず公知の方法を採用できる。例えば、極性変換基を有する化合物を含む被めっき層形成用組成物を導電層付き基板上に塗布し、被めっき層を形成する方法(塗布方法)、該化合物(例えば、ポリマー)を直接導電層付き基板上にラミネートする方法などが挙げられる。なかでも、被めっき層の膜厚制御が容易である点から、塗布方法が好ましい。
以後、塗布方法の態様について詳述する。
塗布方法で使用される被めっき層形成用組成物には、上記極性変換基を有する化合物が含有される。
被めっき層形成用組成物中の該化合物の含有量は特に制限されないが、組成物全量に対して、2〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、組成物の取扱い性に優れ、被めっき層の層厚の制御がしやすい。
被めっき層形成用組成物は、必要に応じて、溶剤を含んでいてもよい。
使用できる溶剤としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤;酢酸等の酸;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート等のエステル系溶剤;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート系溶剤が挙げられる。
また取り扱いやすさの点から、沸点が50℃〜150℃の溶剤が好ましい。なお、これらの溶剤は単一で使用してもよいし、混合して使用してもよい。
被めっき層形成用組成物は、後述する架橋剤、後述する光酸発生剤、界面活性剤、可塑剤、重合禁止剤、硬化を進めるための重合開始剤、硬化促進剤、ゴム成分(例えば、CTBN)、難燃化剤(例えば、りん系難燃化剤)、希釈剤、チキソトロピー化剤、顔料、消泡剤、レべリング剤、カップリング剤などを含有していてもよい。
また、被めっき層形成用組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、特開2009−7540号公報、または特開2010‐248464号公報に記載の重合性基と触媒吸着性基を有するポリマーを含有していてもよい。
被めっき層形成用組成物を導電層付き基板上に塗布する方法は特に限定されず、公知の方法(例えば、スピンコート、デップコート、ダブルロールコータ、スリットコータ、エアナイフコータ、ワイヤーバーコータなど)を用いることができる。
取り扱い性や製造効率の観点からは、被めっき層形成用組成物を導電層付き基板上に塗布して、必要に応じて乾燥処理を施して含まれる溶剤を除去し、被めっき層を形成する態様が好ましい。
被めっき層の厚みは特に制限されないが、金属層の密着性がより優れる点から、0.02〜5.0μmが好ましく、0.05〜2.0μmがより好ましい。
被めっき層中における極性変換基を有する化合物の含有量は特に制限されないが、金属層の密着性がより優れる点から、被めっき層全量に対して、10〜100質量%であることが好ましく、50〜100質量%であることがより好ましい。
(被めっき層の好適態様)
上記被めっき層が極性変換基と架橋性基とを有するポリマーを含む場合、該層に対してさらに硬化処理を施すこと(工程(G))が好ましい。言い換えると、上記被めっき層は、極性変換基と架橋性基とを有するポリマーを架橋反応(硬化反応)により硬化させて得られる層であることが好ましい。該態様の場合、架橋性基を介して層の硬化が進行し、被めっき層自体の膜強度が高くなると共に疎水性も高まり、デスミア処理に対する耐性が向上する。結果として、金属層の密着性がより優れる。
以後、工程(G)の態様について詳述する。
硬化工程(工程(G))は、本工程(A)の後であって、後述する工程(E)の前に実施することが好ましい。より具体的には、工程(A)と工程(B)との間、工程(B)と工程(C)との間、工程(C)と工程(D)の間、または、工程(D)と工程(E)との間である。工程(E)の前に実施することによって、工程(E)で使用されるめっき触媒液や、工程(F)で使用されるめっき液に対する被めっき層の耐性を高めることができる。
なお、他の工程での被めっき層の溶出や分解を抑制できる点で、工程(A)と工程(B)との間に工程(G)を実施することが好ましい。
工程(G)におけるポリマーの架橋方法はポリマー中の架橋性基の種類によって適宜最適な方法が選択されるが、例えば、架橋性基同士を反応させる方法や、架橋剤を使用する方法が挙げられる。
架橋性基同士を反応させる方法は、架橋性基同士の付加反応や縮合反応を介して被めっき層中に架橋構造を形成する方法である。例えば、架橋性基が−NCOである場合、熱をかけることにより自己縮合反応を進行させ、被めっき層中に架橋構造を形成することができる。
架橋剤を使用する方法は、ポリマー中の架橋性基と、該架橋性基と反応する反応性官能基を有する架橋剤の反応性官能基とを反応させ、被めっき層中に架橋構造を形成する方法である。
使用される架橋剤としては、山下信二編「架橋剤ハンドブック」に掲載されているような従来公知のものを用いることができる。より具体的には、架橋剤は、通常、架橋性基と反応する反応性官能基を2個以上有し、2〜6個有することが好ましい。
反応性官能基としては、例えば、水酸基、イソシアネート基、カルボン酸基、エポキシ基、カルボン酸無水物基、1級アミノ基、2級アミノ基、アルコキシシリル基、ハロゲン化ベンジル基などが挙げられる。
ポリマー中の架橋性基と架橋剤中の反応性官能基との好ましい組み合わせとしては、例えば、(架橋性基,反応性官能基)=(カルボキシル基,一級または二級アミノ基)、(カルボキシル基,アジリジン基)、(カルボキシル基,イソシアネート基)、(カルボキシル基,エポキシ基)、(カルボキシル基,ハロゲン化ベンジル基)、(一級または二級アミノ基,イソシアネート基)、(一級、二級、または三級アミノ基,ハロゲン化ベンジル基)、(一級アミノ基,アルデヒド類)、(イソシアネート基,一級または二級アミノ基)、(イソシアネート基,イソシアネート基)、(イソシアネート基,水酸基)、(イソシアネート基,エポキシ基)、(水酸基,イソシアネート基)、(水酸基,ハロゲン化ベンジル基)、(水酸基,カルボン酸無水物基)、(水酸基,エポキシ基)、(水酸基,アルコキシシリル基)、(エポキシ基,一級または二級アミノ基)、(エポキシ基,カルボン酸無水物基)、(エポキシ基,水酸基)、(エポキシ基,エポキシ基)、(オキセタニル基,エポキシ基)、(アルコキシシリル基,アルコキシシリル基)などが挙げられる。なかでも、被めっき層のデスミア耐性がより優れる点で、(架橋性基,反応性官能基)=(エポキシ基,アミノ基)、(エポキシ基,エポキシ基)、(三級アミノ基,ハロゲン化ベンジル基)、(水酸基,イソシアネート基)、(オキセタニル基,エポキシ基)、(アルコキシシリル基、アルコキシシリル基)が、より好ましい組み合わせである。
架橋剤の使用量としては、通常、架橋性基のモル数に対して、0.01〜50当量が好ましく、0.1〜5当量がより好ましく、0.8〜2当量が更に好ましい。
架橋剤の使用量が上記範囲内の場合、デスミア耐性とめっき液に対する被めっき層の耐性とを両立することができる。
使用される架橋剤としては、例えば、以下の架橋剤が挙げられる。
硬化処理の種類としては、使用されるポリマーおよび架橋剤などの種類によって異なり、適宜最適な処理方法が選択されるが、通常、加熱処理または露光処理が実施される。
加熱処理を行う場合、極性変換基の分解抑制、生産性などの点より、加熱温度としては、50〜200℃が好ましく、80〜150℃がより好ましい。処理時間としては、2〜60分が好ましく、5〜30分がより好ましい。
露光処理を行う場合、照射する光の種類は特に制限されないが、紫外光または可視光などが好適に使用される。照射エネルギーとしては、生産性などの点より、100〜10000mJが好ましく、500〜5000mJがより好ましい。
<工程(B):ビアホール形成工程>
工程(B)は、上記工程(A)後に、被めっき層を貫通し、導電層に達するようにビアホールを形成する工程である。本工程で形成されるビアホールは、被めっき層上に形成される後述する金属層と導電層とを導通させるために設けられる。
より具体的には、本工程では、図1(C)に示すように、被めっき層16を貫通して、導電層12の表面付近に達するビアホール18が形成される。なお、本工程を実施すると、通常、ビアホール18の底部にスミアが堆積する。
以下で、本工程の手順について詳述する。
ビアホールの形成方法は特に制限されず、公知の方法が採用される。なかでも、形成されるビアホールの径の大きさの制御や、位置合わせが容易な点から、レーザ加工またはドリル加工が好ましく挙げられる。
レーザ加工に使用されるレーザの種類は、被めっき層を除去し、かつ、所望の径のビアホールを形成しうるものであれば、特に制限されない。なかでも、加工性に優れる点、即ち、効率よくアブレーションすることが可能であり、生産性に優れるという点から、エキシマレーザ、炭酸ガスレーザ(CO2レーザ)、UV−YAGレーザ等が用いられる。なかでも、コストメリットの点で、炭酸ガスレーザ、UV−YAGレーザが好ましい。
ドリル加工の方法は、被めっき層を除去し、かつ、所望の径のビアホールを形成しうるものであれば特に制限されない。なかでも、生産性や小径ビア加工性の観点で、スピンドリル法が一般的に用いられる。
本工程で形成されるビアホールの径は、使用目的に応じて適宜最適な径の大きさが選択される。なかでも、基板の小型化、配線の高密度化の点から、トップ径(φ)が10〜150μmであり、ボトム径(φ)が10〜150μmであることが好ましく、トップ径(φ)が10〜60μmであり、ボトム径(φ)が10〜60μmであることがより好ましい。
<工程(C):デスミア処理工程>
工程(C)は、工程(B)の後、デスミア処理液を用いたデスミア処理を行う工程である。
レーザ加工やドリル加工などによって被めっき層を部分的に除去する際、化合物が溶融するまたは分解する時の溶融物や分解物がビアホールの側面や底部に付着すること、また、ビアホール底部に存在する導電層に直接影響を与えないために、レーザ加工などを調整することによって、ビアホールの底部に一部被めっき層が残ることがある。本工程では、このような残渣を取り除く。
なお、本工程では、被めっき層中の極性変換基は疎水性である。そのため、被めっき層自体もより疎水性を示す。よって、被めっき層のデスミア処理液に対する耐性が優れており、デスミア処理を実施しても、被めっき層の分解・除去が抑制される。
以下に、本工程で使用されるデスミア処理液について詳述し、その後本工程の手順について詳述する。
デスミア処理液としては公知の処理液が挙げられ、例えば、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸、または硝酸などを含む処理液(特に、水溶液)が挙げられる。工程の簡便性、スミアの除去性からは、過マンガン酸塩を含む水溶液が好ましい。なお、デスミア処理液には、主に、溶媒として水が含まれている。必要に応じて、有機溶媒を併用してもよい。
デスミア処理液のpHは特に制限されないが、スミアの除去性がより優れる点から、アルカリ性であることが好ましく、具体的にはpH13以上であることがより好ましい。
デスミア処理液としては、例えば、ムロマチテクノス(株)より市販されているMDKシリーズ、メルテックス(株)より市販されているエンプレートシリーズ、その他、アトテック(株)やローム・アンド・ハース(株)などから市販されているものを使用することができる。
本工程で実施されるデスミア処理の方法は公知の方法が使用でき、例えば、デスミア処理液と工程(B)で得られたビアホールを有する被めっき層を有する導電層付き基板とを接触させる方法が挙げられる。デスミア処理液と被めっき層とを接触させる方法は特に制限されず、デスミア処理液を被めっき層上に塗布する方法、または、被めっき層を有する導電層付き基板をデスミア処理液中に浸漬する方法などが挙げられる。
接触時間は特に制限されないが、スミアの除去性および被めっき層の耐性の点から、3〜80分が好ましく、5〜40分がより好ましい。デスミア処理液の温度は、スミアの除去性および被めっき層の耐性の点から、40〜90℃が好ましく、60〜80がより好ましい。
なお、必要に応じて、デスミア処理液と導電層付き基板とを接触させる前に、被めっき層の膨潤処理を行ってもよい。例えば、有機溶剤系の膨潤液(液温:60℃)を被めっき層に5分間接触させる方法などが挙げられる。
また、必要に応じて、デスミア処理液と導電層付き基板とを接触させた後に、弱酸性溶液などを使用した中和処理を行ってもよい。例えば、硫酸系の中和液(液温:40℃)と基板とを5分間接触させる方法などが挙げられる。特に、後述する極性変換工程において加熱または輻射線の照射を行う場合は、層中の残存物(例えば、水酸化ナトリウム、過マンガン酸など)による被めっき層の分解などの悪影響をより抑制するために、上記中和処理を行うことが好ましい。
デスミア処理後の被めっき層の表面粗さRaは、金属層を配線として用いた場合の高周波特性が優れるで、0.1μm以下が好ましく、0.05μm以下がより好ましい。下限は特に制限されないが、0μmが好ましい。
なお、表面粗さRaは、JIS B0601(2001)に基づき、公知の測定機器(例えば、AFM)などを用いて測定される。
<工程(D):極性変換工程>
工程(D)は、上記工程(C)の後に、加熱、酸の供給または輻射線の照射を行って、極性変換基を疎水性から親水性に変換する工程である。より具体的には、該処理を行うことにより、処理後の被めっき層の水との接触角が、処理前の被めっき層の水との接触角より低下する。つまり、該処理によって、水との接触角が低下するように被めっき層の親疎水性が変化する。
該工程を実施することにより、被めっき層が疎水性から親水性へと変換され、めっき触媒またはその前駆体に対する親和性が向上する。また、後述する触媒付与工程で使用されるめっき触媒液、および、めっき工程で使用されるめっき液の浸透性が向上し、結果として金属層の密着性が向上する。
本工程で実施される処理は、被めっき層中の極性変換基の種類によって適宜最適な処理が実施される。以下に、それぞれの手順について詳述する。
なお、以下の極性変換処理は、必要に応じて、パターン状に実施してもよい。つまり、画像様に加熱、酸の供給または輻射線の照射を行って、被めっき層表面に親水性領域および疎水性領域のパターンを形成してもよい。
(加熱処理)
加熱処理の条件は特に制限されないが、加熱温度としては、被めっき層の耐熱性および極性変換基の良好な極性変換効率の点から、100〜250℃が好ましく、150〜200℃がより好ましい。加熱時間としては、生産性および極性変換基の良好な極性変換効率の点から、1分〜2時間が好ましく、5分〜1時間がより好ましい。
なお、加熱処理の際に使用される装置としては、公知の装置(例えば、送風乾燥機、オーブン、赤外線乾燥機、加熱ドラムなど)を用いることができる。
(酸供給処理)
酸の供給を行う方法は特に制限されないが、例えば、被めっき層を酸性溶液と接触させる方法や、被めっき層中に光酸発生剤を含有させ、加熱処理または露光処理により光酸発生剤から酸を発生させる方法が挙げられる。
酸性溶液を使用する場合は、酸性溶液のpHは特に制限されないが、極性変換基の良好な極性変換効率の点から、3以下が好ましく、1以下がより好ましい。
酸性溶液中の酸性成分の種類は特に制限されないが、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸など公知の酸が使用できる。なかでも、極性変効率がより優れる点で、塩酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸が好ましく、取り扱い性がより優れる点で、硫酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸が最も好ましい。
酸性溶液中における酸の含有量は、極性変換基の良好な極性変換効率の点から、5〜50質量%程度が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
また、酸性溶液の中の溶媒の種類は特に制限されないが、例えば、水または有機溶媒が使用される。
なお、酸性溶液には、必要に応じて、還元剤(例えば、硫酸ヒドロキシルアミンなど)が含まれていてもよい。特に、上記デスミア処理工程で中和処理を行わない場合は、酸性溶液に還元剤を含ませることにより、過マンガン酸など層中の残存物による被めっき層の分解などの悪影響をより抑制できる。
酸性溶液と被めっき層とを接触させる方法は特に制限されないが、酸性溶液を被めっき層上に塗布する方法や、被めっき層を有する導電層付き基板を酸性溶液中に浸漬する方法などが挙げられる。
酸性溶液と被めっき層との接触時間は特に制限されないが、生産性および極性変換基の良好な極性変換効率の点から、1分〜1時間が好ましく、5分〜30分がより好ましい。
接触時の酸性溶液の液温は特に制限されないが、生産性および極性変換基の良好な極性変換効率の点から、30〜95℃が好ましく、40〜90℃がより好ましい。
光酸発生剤を使用する場合、使用される光酸発生剤としては公知の化合物(例えば、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤など)を使用することができる。例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩などのオニウム塩化合物などが挙げられる。
被めっき層中における光酸発生剤の含有量は、被めっき層の全固形分に対して、0.001〜40質量%程度が好ましく、0.01〜20質量%がより好ましく、0.1〜5質量%がさらに好ましい。
被めっき層中に光酸発生剤を供給する方法は特に制限されず、例えば、上述した被めっき層形成用組成物中に光酸発生剤を加え、被めっき層を形成する方法が挙げられる。また、被めっき層上に光酸発生剤を含む溶液を塗布して、被めっき層に光酸発生剤を供給する方法が挙げられる。
なお、被めっき層中の光酸発生剤より酸を発生させる方法は特に制限されないが、通常、加熱処理または露光処理により行われる。
加熱処理の条件としては、上述した条件が好ましく挙げられる。また、露光処理の条件としては、後述する輻射線照射処理の条件が挙げられる。
また、酸性処理後、必要に応じて、被めっき層を水などで洗浄処理してもよい。
(輻射線照射処理)
使用される輻射線の種類は特に制限されず、極性変換基の種類に応じて最適な波長範囲の輻射線が使用される。なかでも、極性変換基の極性変換をより効率的に行う点から、紫外光または可視光を使用することが好ましい。
照射時間は、極性変換基の反応性および光源の種類などにより異なるが、生産性の点から、10秒〜5時間が好ましい。露光エネルギーとしては、10〜8000mJ程度が好ましく、100〜3000mJがより好ましい。
なお、上記加熱、酸の供給、および輻射線照射処理は、2以上の処理を工程(D)で実施してもよい。
なお、極性変換基が一般式(1)で表される基、一般式(2)で表される基、一般式(3)で表される基を有する場合は、加熱または酸の供給で極性変換を行うことが好ましく、極性変換基が一般式(4)で表される基を有する場合は、加熱により極性変換を行うことが好ましい。
上述した処理を実施することにより被めっき層中の極性変換基の親疎水性が変化し、結果として被めっき層の親疎水性が疎水性から親水性に変化することが好ましい。つまり、好ましくは疎水性被めっき層から親水性被めっき層へと変化する。
通常、極性変換前の被めっき層は疎水性を示し、その水接触角は、デスミア処理液に対する耐性がより優れる点から、70°以上が好ましく、80°以上がより好ましい。なお、上限は特に制限されないが、通常、120°以下が多い。
一方、極性変換後の被めっき層は通常親水性を示し、その水接触角は、めっき触媒などに対する親和性がより優れる点から、70°未満が好ましく、50°以下がより好ましい。
なお、変換された極性変換基がカルボン酸基、スルホン酸基、またはスルフィン酸基である場合、極性変換後の被めっき層は、アルカリ性のめっき液を用いた場合は、これらの酸基が中和されて塩を生成することで、さらに親水性が増し、めっき液の浸透をより促進できる。
なお、本明細書においては、水接触角が70°以上である被めっき層を疎水性被めっき層と、70°未満である被めっき層を親水性被めっき層と呼ぶ。
水接触角の測定方法としては、滴下した水の頂点と基板との2点の接点を用いる接線法を用いる。
<工程(E):触媒付与工程>
工程(E)は、工程(D)で得られた被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程である。
本工程においては、親水性を示す被めっき層(親水性被めっき層)にめっき触媒またはその前駆体が付与される。特に、親水性に変換された極性変換基がカルボン酸基、スルホン酸基、またはスルフィン酸基である場合、これらの基が付与されためっき触媒またはその前駆体を効率よく付着(吸着)する。
まず、本工程で使用される材料(めっき触媒またはその前駆体など)について詳述し、その後該工程の手順について詳述する。
(めっき触媒またはその前駆体)
めっき触媒またはその前駆体は、後述するめっき工程における、めっき処理の触媒や電極として機能するものである。そのため、使用されるめっき触媒またはその前駆体の種類は、めっき処理の種類により適宜決定される。
なお、用いられるめっき触媒またはその前駆体は、金属層の密着性がより優れる点で、無電解めっき触媒またはその前駆体であることが好ましい。
以下で、主に、無電解めっきまたはその前駆体などについて詳述する。
無電解めっき触媒としては、無電解めっき時の活性核となるものであれば、如何なるものも用いることができ、具体的には、自己触媒還元反応の触媒能を有する金属(Niよりイオン化傾向の低い無電解めっきできる金属として知られるもの)などが挙げられる。より具体的には、Pd、Ag、Cu、Ni、Al、Fe、Coなどが挙げられる。中でも、触媒能の高さから、Ag、Pdが特に好ましい。
無電解めっき触媒として、金属コロイド(金属粒子)を用いてもよい。一般に、金属コロイドは、荷電を持った界面活性剤または荷電を持った保護剤が存在する溶液中において、金属イオンを還元することにより作製することができる。
無電解めっき触媒前駆体としては、化学反応により無電解めっき触媒となりうるものであれば、特に制限なく使用することができる。主には、上記無電解めっき触媒として挙げた金属の金属イオンが用いられる。無電解めっき触媒前駆体である金属イオンは、還元反応により無電解めっき触媒である0価金属になる。無電解めっき触媒前駆体である金属イオンは、被めっき層へ付与した後、無電解めっき液への浸漬前に、別途還元反応により0価金属に変化させて無電解めっき触媒としてもよいし、無電解めっき触媒前駆体のまま無電解めっき液に浸漬し、無電解めっき液中の還元剤により金属(無電解めっき触媒)に変化させてもよい。
無電解めっき触媒前駆体である金属イオンは、金属塩を用いて被めっき層に付与することが好ましい。使用される金属塩としては、適切な溶媒に溶解して金属イオンと塩基(陰イオン)とに解離されるものであれば特に制限はなく、M(NO3)n、MCln、M2/n(SO4)、M3/n(PO4)(Mは、n価の金属原子を表す)などが挙げられる。金属イオンとしては、上記の金属塩が解離したものを好適に用いることができる。具体例としては、例えば、Agイオン、Cuイオン、Alイオン、Niイオン、Coイオン、Feイオン、Pdイオンが挙げられ、中でも、多座配位可能なものが好ましく、特に、配位可能な官能基の種類数および触媒能の点で、Agイオン、Pdイオンが好ましい。
本工程において、無電解めっきを行わず直接電気めっきを行うために用いられる触媒として、上述した以外の0価金属を使用することもできる。
上記めっき触媒またはその前駆体は、これらを溶媒に分散または溶解させた溶液(以後、適宜めっき触媒液とも称する)の形態で使用されることが好ましい。つまり、めっき触媒液には、めっき触媒またはその前駆体が含まれる。
めっき触媒液を通常溶媒を含んでおり、溶媒の種類としては有機溶剤および/または水が用いられる。通常、水が主成分として使用される。めっき触媒液が有機溶剤を含有することで、被めっき層に対するめっき触媒液の浸透性が向上し、被めっき層に効率よくめっき触媒またはその前駆体を吸着させることができる。
めっき触媒液に用いられる有機溶剤としては、被めっき層に浸透しうる溶剤であれば特に制限はないが、具体的には、アセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、エチレングリコールジアセテート、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、アセトフェノン、2−(1−シクロヘキセニル)シクロヘキサノン、プロピレングリコールジアセテート、トリアセチン、ジエチレングリコールジアセテート、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルカーボネート、ジメチルセロソルブなどを用いることができる。
(工程(E)の手順)
めっき触媒またはその前駆体を被めっき層に付与する方法は、特に制限されない。
例えば、めっき触媒またはその前駆体を含有するめっき触媒液(金属を適当な分散媒に分散した分散液、または、金属塩を適切な溶媒で溶解し、解離した金属イオンを含む溶液)を調製し、めっき触媒液を被めっき層上に塗布する方法、または、めっき触媒液中に被めっき層が形成された導電層付き基板を浸漬する方法などが挙げられる。
被めっき層とめっき触媒液との接触時間は、30秒〜10分程度であることが好ましく、3分〜5分程度であることがより好ましい。
接触時のめっき触媒液の温度は、20〜60℃程度であることが好ましく、30〜50℃程度であることがより好ましい。
<工程(F):めっき工程>
工程(F)は、上記工程(E)にてめっき触媒またはその前駆体が付与された被めっき層に対してめっき処理を行い、ビアホールを介して導電層と接触して導通する金属層(めっき層)を被めっき層上に形成する工程である。より具体的には、本工程を実施することにより、図1(D)に示すように、ビアホール18を充填するように、被めっき層16上に金属層20が設けられ、導電層12と金属層20とを有する多層基板22が得られる。金属層20は、ビアホール18を通って金属層20と接触し、電気的に接続している。
本工程において行われるめっき処理の種類は、無電解めっき、電解めっき等が挙げられ、上記工程において、被めっき層に付与されためっき触媒またはその前駆体の機能によって、選択することができる。
なかでも、形成される金属層の密着性向上の点から、無電解めっきを行うことが好ましい。また、所望の層厚の金属層を得るために、無電解めっきの後に、更に電解めっきを行うことがより好ましい態様である。
以下、本工程において好適に行われるめっきについて説明する。
(無電解めっき)
無電解めっきとは、めっきとして析出させたい金属イオンを溶かした溶液を用いて、化学反応によって金属を析出させる操作のことをいう。
本工程における無電解めっきは、例えば、無電解めっき触媒が付与された導電層付き基板を、水洗して被めっき層より余分な無電解めっき触媒(金属)を除去した後、無電解めっき浴に浸漬して行う。使用される無電解めっき浴としては、公知の無電解めっき浴を使用することができる。なお、無電解めっき浴としては、入手のしやすさの点から、アルカリ性の無電解めっき浴(pHが9〜14程度が好ましい)を使用する場合が好ましい。
また、無電解めっき触媒前駆体が付与された導電層付き基板を、無電解めっき触媒前駆体が被めっき層に吸着または含浸した状態で無電解めっき浴に浸漬する場合には、導電層付き基板を水洗して余分な前駆体(金属塩など)を除去した後、無電解めっき浴中へ浸漬させる。この場合には、無電解めっき浴中において、めっき触媒前駆体の還元とこれに引き続き無電解めっきが行われる。ここで使用される無電解めっき浴としても、上記同様、公知の無電解めっき浴を使用することができる。
なお、無電解めっき触媒前駆体の還元は、上記のような無電解めっき液を用いる態様とは別に、触媒活性化液(還元液)を準備し、無電解めっき前の別工程として行うことも可能である。触媒活性化液は、無電解めっき触媒前駆体(主に金属イオン)を0価金属に還元できる還元剤を溶解した液で、液全体に対する該還元剤の濃度が0.1〜50質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。還元剤としては、公知の還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウムまたはジメチルアミンボランなどのホウ素系還元剤、ホルムアルデヒド、次亜リン酸など)を使用できる。
浸漬の際には、無電解めっき触媒またはその前駆体が接触する被めっき層表面付近の無電解めっき触媒またはその前駆体の濃度を一定に保つ上で、攪拌または揺動を加えながら浸漬することが好ましい。
一般的な無電解めっき浴の組成としては、例えば、溶剤(例えば、水)の他に、1.めっき用の金属イオン、2.還元剤、3.金属イオンの安定性を向上させる添加剤(安定剤)が主に含まれている。このめっき浴には、これらに加えて、めっき浴の安定剤など公知の添加物が含まれていてもよい。
めっき浴に用いられる有機溶剤としては、水に可能な溶媒である必要があり、その点から、アセトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類が好ましく用いられる。
無電解めっき浴に用いられる金属の種類としては、例えば、銅、すず、鉛、ニッケル、金、銀、パラジウム、ロジウムが知られており、なかでも、導電性の観点からは、銅、金が特に好ましい。また、上記金属に合わせて最適な還元剤、添加物が選択される。
無電解めっきにより得られる金属層の層厚は、めっき浴の金属イオン濃度、めっき浴への浸漬時間、または、めっき浴の温度などにより制御することができるが、導電性の観点からは、0.1μm以上が好ましく、0.2〜2μmがより好ましい。
ただし、無電解めっきによる金属層を導通層として、後述する電解めっきを行う場合は、少なくとも0.1μm以上の層が均一に付与されていることが好ましい。
また、めっき浴への浸漬時間としては、1分〜6時間程度であることが好ましく、1分〜3時間程度であることがより好ましい。
(電解めっき(電気めっき))
本工程おいては、上記工程において付与されためっき触媒またはその前駆体が電極としての機能を有する場合、その触媒またはその前駆体が付与された被めっき層に対して、電解めっきを行うことができる。
また、前述の無電解めっきの後、形成された金属層を電極とし、更に、電解めっきを行ってもよい。これにより基板との密着性に優れた無電解めっき層をベースとして、そこに新たに任意の厚みをもつ金属層を容易に形成することができる。このように、無電解めっきの後に、電解めっきを行うことで、金属層を目的に応じた厚みに形成しうるため、金属層を種々の応用に適用するのに好適である。
電解めっきの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。なお、電解めっきに用いられる金属としては、銅、クロム、鉛、ニッケル、金、銀、すず、亜鉛などが挙げられ、導電性の観点から、銅、金、銀が好ましく、銅がより好ましい。
また、電解めっきにより得られる金属層の層厚は、めっき浴中に含まれる金属濃度、または、電流密度などを調整することで制御することができる。
なお、一般的な電気配線などに適用する場合、金属層の層厚は、導電性の観点から、0.5μm以上であることが好ましく、1〜30μmがより好ましい。
<工程(I):パターン形成工程>
パターン形成工程は、必要に応じて設けられる工程で、めっき工程で得られた金属層をパターン状にエッチングして、パターン状金属層を形成する工程である。本工程において、基板表面全体に形成された金属層の不要部分をエッチングで取り除くことで、所望のパターン状の金属層を生成することができる。
より具体的には、図1(E)に示すように、本工程においては、金属層の不要部を除去することにより、パターン状金属層24が、被めっき層16上に形成される。
このパターンの形成には、如何なる手法も使用することができ、具体的には一般的に知られているサブトラクティブ法(金属層上にパターン状のマスクを設け、マスクの非形成領域をエッチング処理した後、マスクを除去して、パターン状の金属層を形成する方法)、セミアディティブ法(金属層上にパターン状のマスクを設け、マスクの非形成領域に金属層を形成するようにめっき処理を行い、マスクを除去し、エッチング処理して、パターン状の金属層を形成する方法)が用いられる。
サブトラクティブ法とは、形成された金属層上にレジスト層を設けパターン露光、現像により金属層パターン部と同じパターンを形成し、レジストパターンをマスクとしてエッチング液で金属層を除去し、パターン状の金属層を形成する方法である。
レジストとしては如何なる材料も使用でき、ネガ型、ポジ型、液状、フィルム状のものが使用できる。また、エッチング方法としては、プリント配線基板の製造時に使用されている方法が何れも使用可能であり、湿式エッチング、ドライエッチング等が使用可能であり、任意に選択すればよい。作業の操作上、湿式エッチングが装置などの簡便性の点で好ましい。エッチング液として、例えば、塩化第二銅、塩化第二鉄等の水溶液を使用することができる。
セミアディティブ法とは、形成された金属層上にレジスト層を設け、パターン露光、現像により非金属層パターン部と同じパターンを形成し、レジストパターンをマスクとして電解めっきを行い、レジストパターンを除去した後にクイックエッチングを実施し、金属層をパターン状に除去することで、パターン状金属層を形成する方法である。
レジスト、エッチング液等はサブトラクティブ法と同様な材料が使用できる。また、電解めっき手法としては上記記載の手法が使用できる。
なお、金属層の除去と同時に、公知の手段(例えば、特開2009−10336号に記載のドライエッチング処理及びウェットエッチング処理から選択される少なくとも1種の樹脂エッチング処理)などによって、被めっき層を合わせて除去してもよい。
上記製造方法で得られた多層基板は、プリント配線基板、FPC、COF、TAB、マザーボード、パッケージインターポーザー基板等の種々の用途に適用することができる。また、該多層基板は、半導体パッケージ基板に含まれていてもよい。なお、本明細書において、多層基板とは、導電層または金属層を合計で2層以上有する基板を意図する。
また、必要に応じて、金属層(またはパターン状金属層)上にさらに絶縁層を設けてもよい。絶縁層としては公知の材料を使用することができ、例えば、公知の層間絶縁膜、ソルダーレジストなどが挙げられる。
なお、金属層(またはパターン状金属層)上に、上述した被めっき層および導電層を更に設け、上述した導電層付き基板として使用してもよい。
<第2の実施態様>
本発明の多層基板の製造方法の第2の実施態様は、導電層付き基板の表面上に絶縁層を形成する工程(H)と、絶縁層上に被めっき層を形成する工程(A’)と、被めっき層および絶縁層を貫通し、導電層に達するようにビアホールを形成する工程(B’)と、デスミア処理を行う工程(C)と、所定の処理を行って、被めっき層中の極性変換基を疎水性から親水性に変換する工程(D)と、被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程(E)と、めっき処理を行う工程(F)とを備える。
該第2の実施態様と上述した第1の実施態様との主な相違点は、工程(H)の点である。以下では、図2を参照しながら、主に工程(H)の手順について詳述しつつ、本実施態様について詳述する。なお、図2において、図1に示す多層基板の各構成要素と、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、説明は省略する。
<工程(H):絶縁層形成工程>
工程(H)は、導電層付き基板の導電層側の表面に絶縁層を形成する工程である。該工程を行うことにより、基板上の導電層と被めっき層上に形成される金属層との間の絶縁性がより担保される。
より具体的には、本工程では、図2(A)に示すように、基板10と導電層12とを有する導電層付き基板14を用意し、図2(B)に示すように、導電層12がある側の表面上に絶縁層26を形成する。
まず、本工程で使用される部材・材料(絶縁層など)について詳述し、その後本工程の手順について詳述する。
[絶縁層]
絶縁層を構成する材料は特に制限されず、例えば、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂などの公知の絶縁性樹脂が挙げられる。
より具体的には、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、イソシアネート樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニルエーテル、ポリエーテルイミド等が挙げられる。
絶縁層の厚みは、多層基板の使用目的に応じて適宜選択されるが、導電層と金属層との絶縁性担保の点から、10〜150μmが好ましく、20〜40μmがより好ましい。
[工程(H)の手順]
絶縁層の形成方法は特に制限されない。例えば、絶縁性樹脂を含有する絶縁性樹脂組成物を導電層付き基板上に塗布して、必要に応じて加熱処理または露光処理を行い、絶縁層を形成する方法(塗布法)や、絶縁性樹脂を含有する絶縁層を基板上にラミネートする方法などが挙げられる。
なお、絶縁性樹脂組成物中には溶媒が含まれていてもよい。乾燥の容易性、作業性の観点からは、沸点が高すぎない溶媒が好ましく、沸点40〜150℃程度のものを選択するのが好ましい。具体的には、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンなどを使用することができる。
なお、絶縁性樹脂組成物中の固形分の濃度は、取扱い性の点から、2〜50質量%が好ましい。
工程(H)の後、得られた絶縁層上に被めっき層を形成する工程(A’)を実施する。工程の手順は、上述した工程(A)と同じである。該工程を実施することにより、図2(C)に示すように、絶縁層26上に被めっき層16が形成される。
工程(A’)の後、被めっき層および絶縁層を貫通し、導電層に達するようにビアホールを形成する工程(B’)を実施する。工程の手順は、上述した工程(B)と同じである。該工程を実施することにより、図2(D)に示すように、被めっき層16および絶縁層26を貫通し、導電層12の表面付近に達するビアホール18が形成される。
次に、上述した工程(C)を実施して、ビアホール内のスミアを除去した後、上述した工程(D)を実施して被めっき層の親疎水性を変換する。
次に、上述した工程(E)を実施して、被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する。
さらに、その後工程(F)を実施することにより、ビアホールを介して導電層と接触して導通する金属層を被めっき層上に形成する。より具体的には、本工程を実施することにより、図2(E)に示すように、ビアホール18を充填するように、被めっき層16上に金属層20が設けられ、導電層12と金属層20とを有する多層基板22が得られる。金属層20は、ビアホール18を通って金属層20と接触し、電気的に接続している。
その後、必要に応じて、工程(I)を実施して、パターン状金属層を得る。より具体的には、図2(F)に示すように、本工程においては、金属層20の不要部を除去することにより、パターン状金属層24が、被めっき層16上に形成される。
<第3の実施態様>
本発明の多層基板の製造方法の第3の実施態様は、導電層付き基板上に、極性変換基および架橋性基を有するポリマーの架橋反応により形成される下層と、該下層上に配置される架橋性基を有さず、極性変換基を有するポリマーより形成される上層とを備える被めっき層を形成する工程(J)を実施し、被めっき層を貫通し、導電層に達するようにビアホールを形成する工程(B)と、デスミア処理を行う工程(C)と、所定の処理を行って、被めっき層中の極性変換基を疎水性から親水性に変換する工程(D)と、上層を除去する工程(K)、下層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程(E)と、めっき処理を行う工程(F)とを備える。
該第3の実施態様と上述した第1の実施態様との主な相違点は、工程(J)および工程(K)の点である。以下では、図3を参照しながら、主に工程(J)および工程(K)の手順について詳述しつつ、本実施態様について詳述する。なお、図3において、図1に示す多層基板の各構成要素と、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、説明は省略する。
<工程(J):積層型被めっき層形成工程>
工程(J)は、導電層付き基板上に、下層と上層との二層を少なくとも含む被めっき層を形成する工程である。下層は、極性変換基および架橋性基を有するポリマーの架橋反応により形成される。上層は、架橋性基を有さず、極性変換基を有するポリマーより形成され、後述する工程(K)で除去される。被めっき層を該積層構造にすることにより、上層をデスミア処理の際の耐デスミア用保護層として使用して、デスミア処理後に除去して、剥離や溶解などのダメージを受けていない下層にめっき処理を施すことにより、結果として金属層の密着性、めっき析出性、およびビアの形状精度の向上が達成される。
まず、本工程で使用される部材・材料(二層型の被めっき層など)について詳述し、その後本工程の手順について詳述する。
[二層型の被めっき層]
二層型の被めっき層の下層は、極性変換基および架橋性基を有するポリマーXの架橋反応により形成される。使用されるポリマーXの態様は上述した通りであり、好適態様も同じである。
二層型の被めっき層の上層は、架橋性基を有さず、極性変換基を有するポリマーYより形成される。該ポリマーYは架橋性基を有しないため、上層では架橋反応が進行せず、後述する工程(K)で除去することが可能となる。
該ポリマーYは架橋性基を有さず、極性変換基を有していればその態様は特に制限されないが、金属層の密着性およびめっき析出性がより向上する点で、上記一般式(A)で表されるユニットの単独重合体であることが好ましい。
ポリマーYの重量平均分子量は特に制限されないが、被めっき層の成膜性などの点から、5000〜50万が好ましく、1万〜30万がより好ましい。
下層と上層との層厚比は特に制限されないが、ビアホール形成工程におけるレーザ加工適正を向上させ、金属層の密着性およびめっき析出性がより向上する点で、層厚比(上層の層厚/下層の層厚)は0.1〜10が好ましく、0.25〜5がより好ましい。
[工程(J)の手順]
二層型の被めっき層の形成方法は特に制限されないが、例えば、ポリマーXを含む被めっき層形成用組成物を導電層付き基板上に塗布し、硬化処理(工程(G))を実施して下層を形成した後、ポリマーYを含む被めっき層形成用組成物を下層上に塗布して上層を形成する方法が挙げられる。また、ポリマーXを直接導電層付き基板上にラミネートして、硬化処理(工程(G))を実施して下層を形成した後、ポリマーYを下層上に直接ラミネートして上層を形成する方法が挙げられる。
被めっき層形成用組成物の態様は、上述の通りである。
<工程(K):層除去形成工程>
工程(K)は、工程(D)の後、被めっき層中の上層を除去する工程である。該工程を実施することにより、デスミア処理による影響を受けていない下層を露出させ、その上に金属層を形成することにより、金属層の密着性およびめっき析出性が向上する。
上層を除去する方法は特に制限されず、例えば、上層が溶解する溶液を上層に接触させ、上層を除去する方法、上層を機械的に削る方法などが挙げられる。なかでも、上層の除去がより容易である点から、溶媒を使用する方法が好ましい。
使用される溶液は上層を形成するポリマーが溶解する溶液が適宜選択されるが、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ水溶液などが挙げられる。
溶液と上層との接触方法は特に制限されないが、上層上に溶液を塗布する方法、上層を備える基板を溶液中に浸漬する方法などが挙げられる。
溶液と上層との接触時間は特に制限されないが、上層の除去性および生産性の点から、30秒〜120分が好ましく、1〜30分がより好ましい。
以下に、第3の態様について図面を参照して説明する。
第3の態様においては、まず、上述した工程(J)を実施して、導電層付き基板14上に下層16aと上層16bとを有する積層型の被めっき層16を形成した後、図3(C)に示すように、被めっき層16を貫通し、導電層12に達するようにビアホールを形成する工程(B)を実施する。工程の手順は、上述した工程(B)と同じである。
次に、上述した工程(C)を実施して、ビアホール内のスミアを除去した後、上述した工程(D)を実施して被めっき層の親疎水性を変換する。
次に、工程(K)を実施して、図3(D)に示すように、上層16aを除去する。
次に、上述した工程(E)を実施して、被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する。
さらに、その後工程(F)を実施することにより、ビアホールを介して導電層と接触して導通する金属層を被めっき層上に形成する。より具体的には、本工程を実施することにより、図3(E)に示すように、ビアホール18を充填するように、下層16a上に金属層20が設けられ、導電層12と金属層20とを有する多層基板22が得られる。金属層20は、ビアホール18を通って金属層20と接触し、電気的に接続している。
その後、必要に応じて、工程(I)を実施して、パターン状金属層を得る。より具体的には、図3(F)に示すように、本工程においては、金属層20の不要部を除去することにより、パターン状金属層24が形成される。
<第4の実施態様>
本発明の多層基板の製造方法の第4の実施態様は、導電層付き基板の表面上に絶縁層を形成する工程(H)と、絶縁層上に下層と上層とを有する被めっき層を形成する工程(J)と、被めっき層を貫通し、導電層に達するようにビアホールを形成する工程(B)と、デスミア処理を行う工程(C)と、所定の処理を行って、被めっき層中の極性変換基を疎水性から親水性に変換する工程(D)と、上層を除去する工程(K)と、被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程(E)と、めっき処理を行う工程(F)とを備える。
該第4の実施態様と上述した第3の実施態様との主な相違点は、工程(H)の点である。工程(H)の手順は、上述した通りである。
以下に、第4の態様について図面を参照して説明する。
図4に示されるように、本実施態様では、図4(A)に示すように、基板10と導電層12とを有する導電層付き基板14を用意し、図4(B)に示すように、導電層12がある側の表面上に絶縁層26を形成する。
その後、上述した工程(J)を実施して、図4(C)に示すように、導電層付き基板14上に下層16aと上層16bとを有する積層型の被めっき層16を形成した後、図4(D)に示すように、被めっき層16および絶縁層26を貫通し、導電層12に達するようにビアホールを形成する工程(B)を実施する。工程の手順は、上述した工程(B)と同じである。
次に、上述した工程(C)を実施して、ビアホール内のスミアを除去した後、上述した工程(D)を実施して被めっき層の親疎水性を変換する。
次に、工程(K)を実施して、図4(E)に示すように、上層16aを除去する。
次に、上述した工程(E)を実施して、被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する。
さらに、その後工程(F)を実施することにより、ビアホールを介して導電層と接触して導通する金属層を被めっき層上に形成する。より具体的には、本工程を実施することにより、図4(F)に示すように、ビアホール18を充填するように、下層16a上に金属層20が設けられ、導電層12と金属層20とを有する多層基板22が得られる。金属層20は、ビアホール18を通って金属層20と接触し、電気的に接続している。
その後、必要に応じて、工程(I)を実施して、パターン状金属層を得る。より具体的には、図4(G)に示すように、本工程においては、金属層20の不要部を除去することにより、パターン状金属層24が形成される。
以下、実施例により、本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、実施例で使用されるポリマーの合成方法について詳述する。
(合成例1:ポリマーA)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PEGMEAと呼ぶ)(27.6g)を入れ、60℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(5.19g)、t−ブチルアクリレート(34.3g)、V−601(1.05g)、およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(64.5g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、ポリマーAの30wt%溶液(131.6g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=12:88(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=10.8万(Mw/Mn=4.0)であった。
(合成例2:ポリマーB)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(14.2g)を入れ、60℃に昇温した。その中に、サイクロマーA(ダイセル化学製)(2.75g)、t−ブチルアクリレート(17.4g)、V−601(0.277g)、およびPEGMEA(33.2g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、ポリマーBの30wt%溶液(68g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=10:90(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=10.5万(Mw/Mn=3.8)であった。
(合成例3:ポリマーC)
2Lの三口フラスコにt−ブチルメチルエーテル(600g)、水(330g)、2−ブチルアミノエタノール(200g)を入れ、氷浴にて冷却した。反応溶液の内温20℃以下になるように調節して、そこへ2−ブロモイソ酪酸ブロミド(98g)を滴下した。その後、反応溶液の内温を室温(25℃)まで上昇させて2時間反応させた。反応終了後、蒸留水(300mL)を追加して反応を停止させた。その後、t−ブチルメチルエーテル層を蒸留水(300mL)で4回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、t−ブチルメチルエーテル層を留去することで原料A(91g)を得た。
次に、1Lの三口フラスコに原料A(91g)、ジメチルアミノピリジン(4.2g)、アセトン(300mL)を入れて、さらにメタクリル酸無水物(53g)を滴下した。その後、加熱還流下で4時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル(1L)、蒸留水(300mL)を反応溶液に追加した。その後、酢エチ層を蒸留水(300mL)で2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、酢酸エチルを留去し、さらにカラムクロマトグラフィーにてモノマーA(50g)を精製して得た。
500mLの三口フラスコに、N,N−ジメチルアセトアミド(8.4g)を入れ、窒素気流下、65℃まで加熱した。そこへ、上記で得たモノマーA(7.3g)、t−ブチルアクリレート(20.54g)、V−601(和光純薬製)(0.335g)のN,N−ジメチルアセトアミド(19.5g)溶液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、更に反応溶液を3時間撹拌した。その後、反応溶液にN,N−ジメチルアセトアミド(130g)を足し、室温まで反応溶液を冷却した。上記の反応溶液に4−ヒドロキシTEMPO(東京化成製)(0.04g)およびDBU(16.63g)を加え、室温で12時間反応を行った。その後、反応溶液に70質量%メタンスルホン酸水溶液(16.5g)を加えた。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出し、ポリマーC(重量平均分子量6.5万)を15g得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=12:88(mol比)であった。
(合成例4:ポリマーD)
500mLの三口フラスコに2−フェニル−2−プロパノール(和光純薬製)(25g)、トリエチルアミン(30g)、テトラヒドロフラン(150mL)を入れて氷浴にて冷却をした。反応溶液の内温10℃以下になるように調節して、そこへ塩化アクリロイル(25g)を滴下した。その後、内温を室温(25℃)まで上昇させて5時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル300mL、蒸留水100mL追加した。その後、酢エチ層を飽和重曹水100mLで洗浄後、飽和食塩水100mLで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、酢酸エチルを留去し、カラムクロマトグラフィーにて精製しモノマーB(10g)を得た。
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(7.7g)を入れ、65℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(1.0g)、モノマーB(10.0g)、V−601(0.11g)、およびPEGMEA(18.1g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、4時間反応を行い、ポリマーDの30wt%溶液(37g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=12:88(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=12.1万(Mw/Mn=4.0)であった。
(合成例5:ポリマーE)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、トルエン(7.8g)を入れ、65℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(1.16g)、アクリル酸1−エチルシクロペンチル(10.0g)、V−601(0.125g)、およびトルエン(18.3g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、4時間反応を行い、ポリマーEの30wt%溶液(37g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=12:88(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=5.0万(Mw/Mn=2.6)であった。
(合成例6:ポリマーF)
500mLの三口フラスコに4−メトキシ−α−メチルベンジルアルコール(ALDRICH製)(25g)、トリエチルアミン(26g)、テトラヒドロフラン(150mL)を入れて氷浴にて冷却をした。反応溶液の内温10℃以下になるように調節して、そこへ塩化アクリロイル(22.3g)を滴下した。その後、内温を室温(25℃)まで上昇させて5時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル300mL、蒸留水100mLを追加した。その後、酢エチ層を飽和重曹水100mLで洗浄後、飽和食塩水100mLで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、酢酸エチルを留去し、カラムクロマトグラフィーにて精製しモノマーC(20g)を得た。
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、トルエン(7.7g)を入れ、65℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(0.94g)、モノマーC(10.0g)、V−601(0.19g)、およびトルエン(17.7g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、4時間反応を行い、ポリマーFの30wt%溶液(36.7g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=12:88(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=7.6万(Mw/Mn=4.2)であった。
(合成例7:ポリマーG)
500mLの三口フラスコに、シクロヘキサノール(15g)、ピリジン(12.5g)、アセトニトリル(100mL)を入れて氷浴にて冷却をした。反応溶液の内温10℃以下になるように調節して、そこへアセトニトリル(50mL)に溶かしたp−スチレンスルホニルクロリド(20g)を滴下した。その後、内温を室温(25℃)まで上昇させて5時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル300mL、蒸留水100mLを追加した。その後、酢エチ層を飽和重曹水100mLで洗浄後、飽和食塩水100mLで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、酢酸エチルを留去し、カラムクロマトグラフィーにて精製しモノマーD(20g)を得た。
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(6.3g)を入れ、60℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(1.02g)、t−ブチルアクリレート(6.0g)、モノマーD(1.92g)、V−65(0.11g)、およびPEGMEA(14.6g)の混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間反応を行い、ポリマーGの30wt%溶液(29.9g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:t−ブチルアクリレートユニット:モノマーDユニット=12:78:10(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=6.6万(Mw/Mn=2.8)であった。
(合成例8:ポリマーH)
500mLの三口フラスコに、アクリル酸(6.08g)、10−カンファースルホン酸(3mg)、ヘキサン(100mL)を入れた。反応溶液の内温30℃以下になるように調節して、そこへオクタデシルビニルエーテル(25g)を滴下した。その後、室温(25℃)で3時間反応させた。反応終了後、商品名キョーワード1000(協和化学工業株式会社製)、商品名キョーワード200(協和化学工業株式会社製)を用いて吸着処理を行い、ヘキサンを減圧留去し、モノマーE(30g)を得た。
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(6.3g)を入れ、70℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(0.53g)、モノマーE(10.0g)、V−601(0.11g)、およびPEGMEA(11.6g)の混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、アセトニトリルで再沈を行い、固形物を取り出し、ポリマーH(7g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=12:88(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=5.0万(Mw/Mn=2.7)であった。
(合成例9:ポリマーI)
500mLの三口フラスコにN−ヒドロキシフタルイミド(15g)、ピリジン(8.7g)、アセトニトリル(100mL)を入れて氷浴にて冷却をした。反応溶液の内温10℃以下になるように調節して、そこへアセトニトリル(50mL)に溶かしたp−スチレンスルホニルクロリド(20g)を滴下した。その後、内温を室温(25℃)まで上昇させて5時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル300mL、蒸留水100mLを追加した。その後、酢エチ層を飽和重曹水100mLで洗浄後、飽和食塩水100mLで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、酢酸エチルを留去し、カラムクロマトグラフィーにて精製しモノマーFを22g得た。
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(6.3g)を入れ、60℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(1.02g)、t−ブチルアクリレート(6.0g)、モノマーF(1.98g)、V−65(0.11g)、およびPEGMEA(14.6g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、ポリマーIの30wt%溶液(30g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:t−ブチルアクリレートユニット:モノマーFユニット=12:78:10(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=7.6万(Mw/Mn=3.1)であった。
(合成例10:ポリマーJ)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(30g)、t−ブチルアクリレート(12.8g)、およびV−601(0.35g)を入れ、60℃に昇温し、5時間反応させ、ポリマーJの30wt%溶液(43g)を得た。重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=8.0万(Mw/Mn=2.1)であった。
(合成例11:ポリマーK)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(33.3g)を入れ、70℃に昇温した。その中に、メタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピル(5.96g)、t−ブチルアクリレート(22.56g)、V−601(0.69g)、およびPEGMEA(33.3g)の混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、ポリマーKの30wt%溶液(95g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=12:88(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=9.2万(Mw/Mn=5.2)であった。
(合成例12:ポリマーL)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(17.7g)を入れ、60℃に昇温した。その中に、ヒドロキシルエチルアクリレート(2.79g)、t−ブチルアクリレート(22.56g)、V−601(0.69g)、およびPEGMEA(41.4g)の混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、ポリマーLの30wt%溶液(84.5g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=12:88(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=17.5万(Mw/Mn=3.7)であった。
(合成例13:ポリマーM)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(30.3g)を入れ、70℃に昇温した。その中に、ジメチルアミノエチルアクリレート(3.44g)、t−ブチルアクリレート(22.56g)、V−601(0.69g)、およびPEGMEA(30.3g)の混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、ポリマーMの30wt%溶液(86.7g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=12:88(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=13万(Mw/Mn=3.9)であった。
(合成例14:ポリマーN)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(14.1g)を入れ、60℃に昇温した。その中に、OXE−30(大阪有機化学工業製)(2.78g)、t−ブチルアクリレート(17.4g)、V−601(0.277g)、およびPEGMEA(33g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、ポリマーNの30wt%溶液(67.2g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=10:90(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=9.2万(Mw/Mn=3.5)であった。
(合成例15:ポリマーO)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(23.7g)を入れ、60℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(17.7g)、t−ブチルアクリレート(16.3g)、V−601(0.46g)、およびPEGMEA(55.2g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、ポリマーOの30wt%溶液(113g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=50:50(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=9.1万(Mw/Mn=4.1)であった。
(合成例16:ポリマーP)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(10.7g)を入れ、55℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(0.85g)、モノマーD(14.4g)、V−65(0.11g)、およびPEGMEA(24.9g)の混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、ポリマーPの30wt%溶液(50.8g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:モノマーDユニット=10:90(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=8.6万(Mw/Mn=3.8)であった。
(合成例17:ポリマーQ)
500mLの三口フラスコに、アクリル酸(17.99g)、10−カンファースルホン酸(6mg)、ヘキサン(100mL)を入れた。反応溶液の内温30℃以下になるように調節して、そこへイソブチルビニルエーテル(25g)を滴下した。その後、室温(25℃)で3時間反応させた。反応終了後、商品名キョーワード1000(協和化学工業株式会社製)、商品名キョーワード200(協和化学工業株式会社製)を用いて吸着処理を行い、ヘキサンを減圧留去し、モノマーG(42g)を得た。
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(4.6g)を入れ、70℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(1.02g)、モノマーG(9.1g)、V−601(0.208g)、およびPEGMEA(11.5g)の混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、アセトニトリルで再沈を行い、固形物を取り出し、ポリマーQ(6g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:極性変換基ユニット=12:88(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=6.2万(Mw/Mn=2.9)であった。
(合成例18:ポリマーR)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(6.5g)を入れ、60℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(0.43g)、モノマーF(8.89g)、V−65(0.055g)、およびPEGMEA(15.2g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を行い、ポリマーRの30wt%溶液(30g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:モノマーFユニット=10:90(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=7.2万(Mw/Mn=3.0)であった。
(合成例19:比較ポリマー1)
500mLの三口フラスコに、N,N−ジメチルアセトアミド(13.8g)を入れ、窒素気流下、65℃まで加熱した。そこへ、モノマーA(11.53g)、アクリル酸(8.21g)、V−601(和光純薬製)(0.276g)のN,N−ジメチルアセトアミド溶液(32.2g)を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間撹拌した。その後、N,N−ジメチルアセトアミド(154g)を足し、室温まで反応溶液を冷却した。上記の反応溶液に、4−ヒドロキシTEMPO(東京化成製)(0.06g)、DBU(58g)を加え、室温で12時間反応を行った。その後、反応溶液に70質量%メタンスルホン酸水溶液(55g)を加えた。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出し比較ポリマー1(15g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:アクリル酸ユニット=24:76(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=5.2万(Mw/Mn=2.2)であった。
なお、該比較ポリマー1中には、極性変換基が含まれない。
(合成例20:比較ポリマー2)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(10g)を入れ、60℃に昇温した。その中に、グリシジルメタクリレート(1.71g)、メタクリル酸イソブチル(12.51g)、V−601(0.184g)、およびPEGMEA(23.2g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、4時間反応を行い、比較ポリマー2の30wt%溶液(47.6g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:メタクリル酸イソブチルユニット=12:88(mol比)であった。また、重量平均分子量はポリスチレン換算でMw=8.8万(Mw/Mn=3.5)であった。
なお、該比較ポリマー2中には、極性変換基が含まれない。
(合成例21:比較ポリマー3)
500mLの三口フラスコに、N,N−ジメチルアセトアミド(9.4g)を入れ、窒素気流下、65℃まで加熱した。そこへ、2−ヒドロキシエチルアクリレート(東京化成製)(5.8g)、アクリロニトリル(東京化成工業(株)製)(3.8g)、アクリル酸(東京化成工業(株)製)(9.0g)、V−65(和光純薬工業(株)製)(0.5g)のN,N−ジメチルアセトアミド(9.4g)溶液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間撹拌した。その後、N,N−ジメチルアセトアミド(56g)をたし、室温まで反応溶液を冷却した。上記の反応溶液に、カレンズMO(I7.6g)、U−600(日東化成製)(0.2g)、TEMPO(東京化成工業(株)製)(0.08g)を加え、45℃に加熱し6時間反応させた。その後、メタノール(1.6g)を加え1.5時間反応させ反応を終了した。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出し、比較ポリマー3(14g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:アクリロニトリルユニット:アクリル酸ユニット=20:30:50(mol比)であった。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=4.2(Mw/Mn=2.2)であった。
なお、該比較ポリマー3は、特許文献1で使用されているポリマーであり、極性変換基が含まれない。
(合成例22:比較ポリマー4)
1000mlの三口フラスコに、N,N−ジメチルアセトアミド(35g)を入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。そこへ、2−ヒドロキシエチルアクリレート(市販品、東京化成製)(6.60g)、2−シアノエチルアクリレート(28.4g)、V−601(和光純薬製)(0.65g)のN,N−ジメチルアセトアミド(35g)溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃まで加熱し、更に3時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。
上記の反応溶液に、ジターシャリーブチルハイドロキノン(0.29g)、ジブチルチンジラウレート(0.29g)、カレンズAOI(昭和電工(株)製)(18.56g)、N,N−ジメチルアセトアミド(19g)を加え、55℃で4時間反応を行った。その後、反応液にメタノール(3.6g)を加え、更に1.5時間反応を行った。反応終了後、酢酸エチル:ヘキサン=1:1で再沈を行い、固形物を取り出し、比較ポリマー4(重量平均分子量6.2万)(32g)を得た。なお、ポリマー中の各ユニット比は、架橋性基ユニット:シアノ基ユニット=20:80(mol比)であった。また、重量平均分子量はポリスチレン換算でMw=6.2(Mw/Mn=2.3)であった。
なお、該比較ポリマー4中には、極性変換基が含まれない。
上記合成例1〜22で合成した各種ポリマーの構造式を以下にまとめて示す。なお、下記に示すポリマー中の繰り返し単位に併記された数値は重合モル比を示す。
<実施例1>
(工程(H)および(A))
厚さ18μmの銅膜を片面に有する基板の銅膜面側に、味の素ファインテクノ社製エポキシ系絶縁膜GX−13(膜厚40μm)を、真空ラミネーターにより0.2MPaの圧力で100〜110℃の条件により接着し、基板上に絶縁層を形成した。
(被めっき層の形成)
上記で得られたポリマーAの30wt%溶液(3g)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、MFGと略す)(7g)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、被めっき層の厚さが1μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、150℃で20分間乾燥、硬化し、被めっき層を形成した。
得られた被めっき層の水に対する接触角を、接触角測定装置(協和界面科学社製、型式:DM500)を用いて測定したところ、89°であり、疎水性であった。
(工程(B))
工程(A)で得られた被めっき層付き基板に対して、CO2レーザにより、被めっき層および絶縁層を貫通し、銅膜表面まで到達する、トップ径60μm、ボトム径50μmのビアホールを形成した。
(工程(C))
続いて、ビアホールが形成された面に対しデスミア処理を行った。
具体的には、以下のコンディショナー水溶液を調製し、該水溶液を攪拌しながら、工程(B)で得られた基板を該水溶液に60℃にて10分間浸漬処理することで、被めっき層表面に膨潤処理を行った。次に、コンディショナー水溶液より基板を取り出し、50℃温水にて3分処理した。次に、デスミア液(アルカリ性過マンガン水溶液:pH=13.5)に攪拌を加えながら、温水処理された基板を該デスミア液に80℃にて30分間浸漬することでデスミア処理を行った。
その後、デスミア処理された基板を50℃温水にて3分浸漬処理した。
使用したコンディショナー液、デスミア液の液組成を以下に示す。
(コンディショナー水溶液)
・蒸留水 49g
・スウェリングディップセキュリガンドP(アトテック・ジャパン(株)製) 51g
・水酸化ナトリウム(和光純薬特級) 0.3g
(デスミア液)
・蒸留水 42g
・コンセントレート・コンパクトCP(アトテック・ジャパン(株)製) 62g
・水酸化ナトリウム(和光純薬特級) 4g
デスミア処理後の被めっき層の表面粗さRaを、JIS B0601(2001)に基づき、AFM(S-image,エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製)を用いて測定した結果、Ra=0.05μmであった。
(工程(D))
工程(C)で得られた基板を、硫酸ヒドロキシルアミン1.5wt%と硫酸40wt%を含む水溶液からなる酸処理水溶液(液温:90℃)中に、攪拌を加えながら30分間浸漬し、親水化処理を行なった。その後、基板を酸処理水溶液から取り出し、50℃温水にて3分浸漬処理を行なった。
ATR−赤外分光光度計を用いて酸処理後の被めっき層のIRスペクトルを測定したところ、1367cm-1の極性変換基(三級エステル基)由来のピークが消失していることが確認され、新たに1710cm-1にカルボン酸基由来のピークが確認された。すなわち極性変換基が親水性基(カルボン酸基)へと変換していることが確認された。また酸処理後の被めっき層の水に対する接触角を、接触角測定装置(協和界面科学社製、型式:DM500)を用いて測定したところ39°であり、被めっき層の接触角が低下していることが確認された。
(工程(E))
工程(D)で得られた基板を、スルカップACL−009(上村工業株式会社製)の5wt%水溶液(液温:50℃)に5分間浸漬し、浸漬後に純水にて2回洗浄した。その後、上記処理が施された基板を、Pd触媒付与液であるアクチベーターネオガント834(アトテックジャパン社製)に室温にて5分間浸漬し、浸漬後純水にて2回洗浄した。
(工程(F))
(無電解めっき)
次に、上記処理が施された基板を、Pd還元剤であるレデューサーネオガントWA(アトテックジャパン社製)に36℃にて5分間浸漬し、純水にて2回洗浄した。なお、上記処理を施すことにより被めっき層には、平均粒径1nmのパラジウム粒子(無電解めっき触媒)が付与された。
その後、基板を、無電解めっき液であるプリントガントPV(アトテックジャパン社製)(pH:12.8、含有金属イオン:銅イオン、ニッケルイオン、還元剤:ホルムアルデヒド、還元剤の量:0.45質量%(液全量に対して))に室温にて30分浸漬して、被めっき層上に金属層(めっき層)を作製した。得られた金属層(無電解銅めっき層)の厚みは、被めっき層上、ビアホールの底部上、共に、0.5μmであった。
(電解めっき)
得られた無電解銅めっき層付き基板に対し、以下のようにして、電気めっきを行った。電解めっき液として、水1283g、硫酸銅5水和物135g、98%濃硫酸342g、36%濃塩酸0.25g、ET−901M(ロームアンドハース)39.6gの混合溶液を用い、ホルダーを取り付けた基板と銅板を電源に接続し、3A/dm2にて45分間電解銅めっき処理を行い、約18μmの金属層を有する基板(多層基板)を得た。得られた電気銅めっき層の厚みは被めっき層上で18μm、ビアホールの底部上で58μmであった。
[評価:デスミア耐性]
上記工程(C)の後に、デスミア処理前後の被めっき層の残膜率を測定し、デスミア耐性を以下の基準で評価した。結果を表1に示す。実用上、「A」「B」であることが好ましい。
「A」被めっき層の膜厚がほとんど変化しなかった。 (残膜率95%以上)
「B」被めっき層の大部分が残存していた。 (残膜率50%以上95%未満)
「C」被めっき層の一部が残存していた。 (残膜率25%以上50%未満)
「D」被めっき層がほぼ消失していた。 (残膜率25%未満)
なお、被めっき層残膜率の測定方法としては、デスミア処理前後の被めっき層を有する基板を基板平面に対して垂直に切断し、断面をSEMにより観察し、被めっき層の厚みを測定した。1つのサンプルにつき、3点を測定した平均値を用い、デスミア処理前後の膜厚から残膜率(%){(デスミア処理後の被めっき層の厚み/デスミア処理前の被めっき層の厚み)×100}を測定した。
[評価:密着性評価]
密着性評価は、上記工程(B)を除く以外は全て実施例1と同様の工程を行うことで、実施例1に対応するビア構造の無い金属層付き基板を得た。その後、この金属層付き基板に、180℃にて1時間の熱処理を施した。
その後、得られた金属層に5mmの間隔を開けて、平行に130mmの切り込みを入れ、その端部をカッターにて切り込みを入れ10mm立ち上げた。引張試験機((株)エー・アンド・ディー製、RTM−100)を用いて、剥がした金属層端部をつかんで90°ピール強度を測定した(引張速度10mm/min)。結果を表1に示す。実用上、「A」「B」であることが好ましい。
評価基準は以下の通りである。
「A」:ピール強度が0.60kN/m以上である。
「B」:ピール強度が0.30kN/m以上0.60kN/m未満である。
「C」:ピール強度が0.10kN/m以上0.30kN/m未満である。
「D」:めっきが析出せず、金属層が得られなかった。
<実施例2>
被めっき層の形成を以下の手順に変更し、さらに上記工程(D)の代わりに工程(D1)を実施した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[被めっき層の形成]
ポリマーAの30wt%溶液(3g)、THF(7g)、トリフェニルスルホニウムトリフラート0.15gを混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、被めっき層の厚さが1μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、100℃で20分間乾燥させ、被めっき層を形成した。
[工程(D1)]
デスミア処理後の被めっき層を有する基板に対し、UV露光機(型番:(株)三永電機製作所製 型番:UVF−502S、ランプ:UXM−501MD)を用い、10mW/cm2の照射パワー(ウシオ電機(株)製紫外線積算光量計UIT150−受光センサーUVDS254で照射パワー測定)にて100秒間露光した。ATR−赤外分光光度計を用いて露光後の被めっき層のIRスペクトルを測定したところ、1367cm-1の極性変換基(三級エステル基)由来のピークが消失していることが確認され、新たに1710cm-1にカルボン酸基由来のピークが確認された。すなわち極性変換基が親水性基(カルボン酸基)へと変換していることが確認された。また酸処理後の被めっき層の水に対する接触角を、接触角測定装置(協和界面科学社製、型式:DM500)を用いて測定したところ48°であり、被めっき層の接触角が低下していることが確認された。
<実施例3>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーBの30wt%溶液を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
<実施例4>
ポリマーAの代わりにポリマーCを使用し、被めっき層の形成を以下の手順に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[被めっき層の形成]
ポリマーC(1g)、MFG(9g)、Irgacure2959(0.05g)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、被めっき層の厚さが1μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、150℃で20分間乾燥した。その後、UV露光機(型番:(株)三永電機製作所製 型番:UVF−502S、ランプ:UXM−501MD)を用い、10mW/cm2の照射パワー(ウシオ電機(株)製紫外線積算光量計UIT150−受光センサーUVDS254で照射パワー測定)にて500秒間、露光し硬化させ、被めっき層を形成した。
<実施例5>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーDの30wt%溶液を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
<実施例6>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーEの30wt%溶液を使用し、上記工程(D)の代わりに以下の工程(D2)を実施した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[工程(D2)]
デスミア処理後の被めっき層を有する基板を40℃の中和液に5分浸漬し、液温:50℃の蒸留水にて5分間洗浄後に、180℃で1時間熱ベークした。中和液の液組成を以下に示す。
(中和液)
・蒸留水 216.25g
・濃硫酸 8.75g
・リダクションソリューション セキュリガントP−500 (アトテック・ジャパン(株)製)25g
ATR−赤外分光光度計を用いて熱処理後の被めっき層のIRスペクトルを測定したところ、1337cm-1の極性変換基(三級エステル基)由来のピークが消失していることが確認され、新たに1710cm-1にカルボン酸基由来のピークが確認された。すなわち極性変換基が親水性基(カルボン酸基)へと変換していることが確認された。また、熱ベーク後の被めっき層の水に対する接触角を、接触角測定装置(協和界面科学社製、型式:DM500)を用いて測定したところ39°であり、被めっき層の接触角が低下していることが確認された。
<実施例7>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーFの30wt%溶液を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
<実施例8>
ポリマーAの代わりにポリマーGを使用し、被めっき層の形成を以下の手順に変更し、さらに上記工程(D)の代わりに工程(D3)を実施した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[被めっき層の形成]
ポリマーGの30wt%溶液(3g)、THF(7g)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、被めっき層の厚さが1μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、80℃で20分間乾燥し、被めっき層を形成した。
[工程(D3)]
デスミア処理後の被めっき層を有する基板を150℃で30分熱ベークした。
ATR−赤外分光光度計を用いて熱処理後の被めっき層のIRスペクトルを測定したところ、1367cm-1の極性変換基(三級エステル基)由来のピークが消失していることが確認され、新たに1710cm-1にカルボン酸基由来のピークが観測され、さらに1030cm-1および1000cm-1にスルホン酸基の吸収が観測された。すなわち極性変換基が親水性基(カルボン酸基とスルホン酸基)へと変換していることが確認された。
また、熱べーク後の被めっき層の接触角は50°であり、被めっき層が親水化していることが確認された。
以上より、熱ベークによりスルホン酸基、カルボン酸基が生成し、被めっき層が親水化していることが確認された。
<実施例9>
ポリマーAの代わりにポリマーHを使用し、被めっき層の形成を以下の手順に変更し、さらに上記工程(D)の代わりに工程(D4)を実施した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[被めっき層の形成]
ポリマーH(1g)、THF(9g)、トリメチルヘキサメチレンジアミン(15mg)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、被めっき層の厚さが1μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、80℃で30分間乾燥し、被めっき層を形成した。
[工程(D4)]
デスミア処理後の被めっき層を有する基板を40℃の中和液に5分浸漬し、50℃蒸留水にて5分間洗浄後後に150℃で30分熱ベークした。
ATR−赤外分光光度計を用いて熱処理後の被めっき層のIRスペクトルを測定したところ、1141cm-1の極性変換基(アセタール基)由来のピークが消失していることが確認され、新たに1710cm-1にカルボン酸基由来のピークが確認された。すなわち極性変換基が親水性基(カルボン酸基)へと変換していることが確認された。また、熱ベーク後の被めっき層の水に対する接触角を、接触角測定装置(協和界面科学社製、型式:DM500)を用いて測定したところ62°であり、被めっき層の接触角が低下していることが確認された。
<実施例10>
ポリマーAの代わりにポリマーIを使用し、被めっき層の形成を以下の手順に変更し、さらに上記工程(D)の代わりに工程(D5)を実施した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[被めっき層の形成]
ポリマーIの30wt%溶液(3g)、THF(7g)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、被めっき層の厚さが1μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、80℃で20分間乾燥して、被めっき層を形成した。
[工程(D5)]
デスミア処理後の被めっき層を有する基板を、150UV露光機(型番:(株)三永電機製作所製 型番:UVF−502S、ランプ:UXM−501MD)を用い、10mW/cm2の照射パワー(ウシオ電機(株)製紫外線積算光量計UIT150−受光センサーUVDS254で照射パワー測定)にて100秒間露光した後、90℃で5分間加熱を行った。
ATR−赤外分光光度計を用いて処理後の被めっき層のIRスペクトルを測定したところ、1367cm-1の極性変換基(三級エステル基)由来のピークが消失していることが確認され、新たに1710cm-1にカルボン酸基由来のピークが観測され、さらに1030cm-1および1000cm-1にスルホン酸基の吸収が観測された。すなわち極性変換基が親水性基(カルボン酸基とスルホン酸基)へと変換していることが確認された。
光照射後の被めっき層の接触角は52°であり、被めっき層が親水化していることが確認された。
以上より、光処理よりスルホン酸基、カルボン酸基が生成し、被めっき層が親水化していることが確認された。
<実施例11>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーJの30wt%溶液を使用した以外は、実施例2と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
<実施例12>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーKの30wt%溶液を使用し、被めっき層の形成を以下の手順に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[被めっき層の形成]
ポリマーKの30wt%溶液(4g)、THF(6g)、テトラメトキシシラン(0.16g)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、被めっき層の厚さが1μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、150℃で30分間乾燥・硬化させ被めっき層を形成した。
<実施例13>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーLの30wt%溶液を使用し、被めっき層の形成を以下の手順に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[被めっき層の形成]
ポリマーLの30wt%溶液(4g)、THF(6g)、トリレン−2,4−ジイソシアナート(0.20g)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、被めっき層の厚さが1μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、150℃で30分間乾燥・硬化させ、被めっき層を形成した。
<実施例14>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーMの30wt%溶液を使用し、被めっき層の形成を以下の手順に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[被めっき層の形成]
ポリマーMの30wt%溶液(4g)、THF(6g)、1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン(0.10g)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、被めっき層の厚さが1μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、150℃で30分間乾燥・硬化させ、被めっき層を形成した。
<実施例15>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーNの30wt%溶液を使用し、被めっき層の形成を以下の手順に変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[被めっき層の形成]
ポリマーNの30wt%溶液(4g)、THF(6g)、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(0.20g)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、被めっき層の厚さが1μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、150℃で30分間乾燥・硬化させ、被めっき層を形成した。
<実施例16>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーOの30wt%溶液を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
<実施例17>
ポリマーGの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーPの30wt%溶液を使用した以外は、実施例8と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
<実施例18>
ポリマーHの代わりにポリマーQを使用し、被めっき層の形成を以下の手順に変更した以外は、実施例9と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[被めっき層の形成]
ポリマーQ(1g)、THF(9g)、トリメチルヘキサメチレンジアミン(30mg)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、被めっき層の厚さが1μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、80℃で30分間乾燥し、被めっき層を形成した。
<実施例19>
ポリマーIの30wt%溶液の代わりに、上記で作製したポリマーRの30wt%溶液を使用した以外は、実施例10と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
<比較例1>
上記工程(D)を実施しなかった以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
<比較例2>
上記工程(A)の後に工程(D)を実施して、その後実施例1と同様に工程(B)、工程(C)、工程(E)、工程(F)を実施し、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
<比較例3>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに比較ポリマー1(0.9g)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
比較例3においては、工程(C)を実施した時点で、被めっき層が消失してしまったため、工程(D)は実施しなかった。各種測定結果を表1にまとめて示す。
<比較例4>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに比較ポリマー2(0.9g)を使用し、上記工程(D)の代わりに上記工程(D6)を実施した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。各種測定結果を表1にまとめて示す。
[工程(D6)]
デスミア処理後の被めっき層を有する基板を40wt%硫酸水溶液からなる酸処理水溶液を用いて、攪拌を加えながら90℃にて30分間浸漬することで親水化処理を行なった。その後、基板を取り出し、さらに50℃温水にて3分浸漬処理を行なった。
ATR−赤外分光光度計を用いて酸処理前後の被めっき層のIRスペクトルを測定したところ、IRスペクトルに変化がみられず、カルボン酸基由来のピークが確認されなかった。
また、酸処理後の被めっき層の接触角は90°であり、被めっき層の極性が変化していないことが確認された。
<比較例5>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに比較ポリマー3(0.9g)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
比較例5においては、工程(C)を実施した時点で、被めっき層が消失してしまったため、工程(D)は実施しなかった。各種測定結果を表1にまとめて示す。
<比較例6>
ポリマーAの30wt%溶液の代わりに比較ポリマー4(0.9g)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
比較例6においては、工程(C)を実施した時点で、被めっき層が消失してしまったため、工程(D)は実施しなかった。各種測定結果を表1にまとめて示す。
上記表1中、工程(D)の処理方法欄の「−」は未実施を意味する。
表1に示すように、本発明の多層基板の製造方法によれば、デスミア処理を行っても被めっき層の表面の平滑性が維持される(デスミア処理耐性に優れる)と共に、被めっき層上に形成される金属層の密着性が優れる多層基板を製造することができる。また、工程(D)(極性変換工程)として、加熱(熱ベーク)、酸の供給、輻射線の放射のいずれの態様においても、所望の効果が得られることが確認された。
表1に示すように、デスミア耐性が「A」を示す実施例においては、デスミア耐性が「B」を示す実施例と比較して、より表面粗さが平坦(0.10μm以下)であるにも関わらず、同程度の密着性を示すことが確認された。
特に、実施例9と他の実施例との比較から分かるように、熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基として、一般式(1)で表される基、一般式(2)で表される基、または一般式(4)で表される基を使用すると、デスミア処理耐性がより優れることが確認された。
なお、実施例9と実施例18との比較から分かるように、一般式(3)で表される基にいては、R8で表されるアルキル基の長さが短い方がより密着性が向上していることが確認された。
また、実施例11と他の実施例との比較から分かるように、熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基を有する化合物が架橋性基を有していると、密着性がより優れる点が確認された。
さらに、実施例1〜3、実施例4〜8、実施例10、実施例12、実施例15、実施例17、実施例19に示すように、架橋性基として、エポキシ基、オキセタニル基、またはアルコキシシラン基を使用した場合、デスミア処理耐性がより優れることが確認された。
なお、実施例16と実施例1との比較から分かるように、極性変換基を有するユニットが多い場合、金属層の密着性がより優れることが確認された。
一方、工程(D)を実施しなかった比較例1においては、デスミア処理耐性には優れるものの、めっきが析出せず、金属層が得られなかった。これは、被めっき層が疎水性のため、めっき触媒液やめっき液が浸透しにくく、めっきが析出しなかったものと考えられる。
また、工程(D)(極性変換工程)を工程(C)(デスミア処理工程)の前に実施した比較例2においては、デスミア処理耐性が劣っており、得られた金属層の密着性も劣っていた。これは、デスミア処理の前に官能基が疎水性から親水性に変換されたため、被めっき層自体が親水化してしまい、デスミア処理液に対する耐性が失われたためである。
また、極性変換基を有さない比較ポリマー1、3および4を使用した比較例3、5および6においては、デスミア処理耐性が劣っており、得られた金属層の密着性も劣っていた。特に、比較例5で使用した比較ポリマー3は、特許文献1で開示されているポリマーであり、該ポリマーでは所望の効果が得られないことが確認された。
さらに、極性変換基を有さない比較ポリマー2を使用した比較例4においても、得られた金属層の密着性に劣っていた。
<実施例20>
実施例1で得られた金属層を有する多層基板に対し180℃/1時間の熱処理を行なった後、該積層体の金属層表面に、ドライレジストフィルム(日立化成(株)製;RY3315、膜厚15μm)を真空ラミネーター((株)名機製作所製:MVLP−600)で70℃、0.2MPaでラミネートした。次いで、ドライレジストフィルムがラミネートされた積層体に、JPCA−ET01に定める櫛型配線(JPCA−BU01−2007準拠)が形成できるガラスマスクを密着させ、レジストを中心波長405nmの露光機にて70mJの光エネルギーを照射した。露光後の積層体に、1%Na2CO3水溶液を0.2MPaのスプレー圧で噴きつけ、現像を行なった。その後、積層体の水洗・乾燥を行い、金属層上に、サブトラクティブ法用のレジストパターンを形成した。
レジストパターンを形成した積層体を、FeCl3/HCl水溶液(エッチング液)に温度40℃で浸漬することによりエッチングを行い、レジストパターンの非形成領域に存在する金属層を除去した。その後、3%NaOH水溶液を0.2MPaのスプレー圧で積層体上に噴き付けることで、レジストパターンを膨潤剥離し、10%硫酸水溶液で中和処理を行い、水洗することで櫛型配線(パターン状金属層)を得た。得られた配線は、L/S=20μm/75μmであった。
さらに、パターン状銅金属層を有する積層体に対して、ソルダーレジスト(PFR800;太陽インキ製造(株)製)を110℃、0.2MPaの条件で真空ラミネートし、中心波長365nmの露光機にて420mJの光エネルギーを照射した。
次いで、積層体を80℃/10分間の加熱処理を施した後、NaHCO3:10%水溶液を、スプレー圧2kg/m2で積層体表面に付与することで現像し、乾燥した。その後、再度、中心波長365nmの露光機にて1000mJの光エネルギーを、積層体に対して照射した。最後に150℃/1hrの加熱処理を行ない、ソルダーレジストで被覆された配線基板を得た。
(合成例23:ポリマーX)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、PEGMEA(7.7g)を入れ、65℃に昇温した。その中に、モノマーB(10.0g)、V−601(0.11g)、およびPEGMEA(18.1g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、4時間反応を行い、ポリマーXの30wt%溶液(37g)を得た。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=7.4万(Mw/Mn=4.2)であった。
(合成例24:ポリマーY)
500mLの3つ口フラスコを窒素置換し、トルエン(7.8g)を入れ、65℃に昇温した。その中に、アクリル酸1−エチルシクロペンチル(10.0g)、V−601(0.125g)、およびトルエン(18.3g)の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、4時間反応を行い、ポリマーYの30wt%溶液(37g)を得た。また、重量平均分子量は、ポリスチレン換算でMw=12.1万(Mw/Mn=4.1)であった。
<実施例21>
(工程(H))
厚さ18μmの銅膜を片面に有する基板の銅膜面側に、味の素ファインテクノ社製エポキシ系絶縁膜GX−13(膜厚40μm)を、真空ラミネーターにより0.2MPaの圧力で100〜110℃の条件により接着し、基板上に絶縁層を形成した。
(工程(J))
上記で得られたポリマーDの30wt%溶液(3g)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、MFGと略す)(7g)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製した。
調製された被めっき層形成用組成物を、厚さが1.5μmになるように、絶縁層上にスピンコート法により塗布し、150℃で20分間乾燥、硬化し、被めっき層の下層を形成した。
次に、ポリマーX(3g)、MFG(7g)を混合攪拌し、被めっき層形成用組成物を調製し、該組成物を下層上に塗布して、150℃で20分間乾燥して、上層(2.0μm)を形成した。
得られた被めっき層の水に対する接触角を、接触角測定装置(協和界面科学社製、型式:DM500)を用いて測定したところ、91°であり、疎水性であった。
次に、実施例1で行った工程(B)および工程(C)を実施した。
(工程(D))
デスミア処理後の被めっき層を有する基板を40℃の中和液に5分浸漬し、液温:50℃の蒸留水にて5分間洗浄後に、180℃で1時間熱ベークした。中和液の液組成を以下に示す。
(中和液)
・蒸留水 216.25g
・濃硫酸 8.75g
・リダクションソリューション セキュリガントP−500 (アトテック・ジャパン(株)製)25g
ATR−赤外分光光度計を用いて熱処理後の被めっき層のIRスペクトルを測定したところ、1337cm-1の極性変換基(三級エステル基)由来のピークが消失していることが確認され、新たに1710cm-1にカルボン酸基由来のピークが確認された。すなわち極性変換基が親水性基(カルボン酸基)へと変換していることが確認された。また、酸処理後の被めっき層の水に対する接触角を、接触角測定装置(協和界面科学社製、型式:DM500)を用いて測定したところ41°であり、被めっき層の接触角が低下していることが確認された。
(工程(K))
熱ベーク後、60℃に加熱した4質量%NaOH水溶液に得られた基板を浸漬して、上層を除去した。
(工程(E))
得られた基板を、以下に記載のクリーナ液(液温:50℃)に5分間浸漬し、浸漬後に純水に1分間浸漬する処理を2回行った。
その後、上記処理が施された基板を、以下に記載のめっき触媒液(液温:26℃)に5分間浸漬してめっき触媒前駆体を付与して、浸漬後に純水に1分間浸漬する処理を2回行った。
続いて、上記処理が施された基板を、以下に記載のレデューサ液(液温:30℃)に3分間浸漬して還元処理を行い、浸漬後に純水に1分間浸漬する処理を2回行った。
さらに、上記処理が施された基板を、以下に記載のアクセレレータ液(液温:26℃)に1分間浸漬して活性化処理を行った。
(クリーナ液)
・ACL009(上村工業株式会社製):5Vol%
・純水:95Vol%
(めっき触媒液)
・NaOH:0.035g/L
・MAT2−B(上村工業株式会社製):40.4g/L
・MAT2−A(上村工業株式会社製):200g/L
・純水:約760g/L
(レデューサ液)
・MAB4−A(上村工業株式会社製):2Vol%
・MAB4−B(上村工業株式会社製):20Vol%
・純水:78Vol%
(アクセレレータ液)
・MEL3−A(上村工業株式会社製):5Vol%
・純水:95Vol%
(工程(F))
上記のようにして、めっき触媒が付与された基板に対し、上村工業製スルカップPEAを使用した下記組成の無電解めっき浴(温度:30℃)を用い、60分間無電解めっきを行い、基板表面に無電解めっき層を有する積層体を得た。得られた無電解めっき層の厚みは、1μmであった。
無電解めっき液の調液順序、および、原料は以下の通りである。
蒸留水 :76.9 Vol%
PEA−A :10 Vol%
PEA−B 2X :5 Vol%
PEA−C :1.4 Vol%
PEA−D :1.2 Vol%
PEA−E :5 Vol%
ホルマリン液 :0.5 Vol%
※ここで用いたホルマリンは和光純薬のホルムアルデヒド液(特級)である
上記のようにして、無電解めっき層が形成された基板に対し、電解めっきを施した。
具体的には、基板中の無電解めっき層表面を、以下に記載の脱脂液(液温:45℃)で3分間脱脂処理し、その後積層体に対して水洗処理を施した。
次に、以下に記載の酸活性液を調製し、酸活性液(液温:室温)に攪拌を加えながら、基板を1分間浸漬処理し、その後積層体を取り出し、水洗処理を施した。
さらに、以下に記載の電解めっき液を調製し、電解めっき液(液温:室温)に攪拌を加えながら、穴付き積層体を浸漬し、1.6A/dm2にて75分間電解銅めっき処理を行い、約20μmの金属層を有する多層基板を得た。
(脱脂液)
・メルプレートPC−316(メルテックス(株)製):10Vol%
・純水:90Vol%
(酸活性液)
・98%硫酸:10Vol%
・純水:90Vol%
(電解めっき液(溶媒:水))
・CuSO4・5H2O:160g/L
・98%硫酸:150g/L
・NaCl:70mg/L
・インプレートDI2レベラー(アトテック社製):12ml/L
・光沢剤インプレート(アトテック社製):0.6ml/L
[評価:密着性評価]
上述した方法と同様の手順および評価基準に従って、金属層の密着性を評価した。結果を表2に示す。
[ビア形状評価]
得られた配線基板の断面SEMより、任意に選択した100個のビアを観察し、その析出不良を観察した。トップ径60μmに対して、被めっき層がビア内外方向に対する飛び出し(オーバーハング)が、ビア穴直径を100%とした場合、2%以上であるものを故障とした。
100穴観察した際に、上記故障と認定された穴の数が1個以下である場合を「A」、2個以上3個以下である場合を「B」、4個以上である場合を「C」として評価した。結果を表2にまとめて示す。実用上、「C」でないことが望ましい。
<実施例22>
工程(C)でのデスミア液との接触時間を30分から20分に変更した以外は、実施例21と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<実施例23>
工程(C)でのデスミア液との接触時間を30分から40分に変更した以外は、実施例21と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<実施例24>
ポリマーDの代わりにポリマーEを使用して、ポリマーXの代わりにポリマーYを使用した以外は、実施例21と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<実施例25>
工程(C)でのデスミア液との接触時間を30分から20分に変更した以外は、実施例24と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<実施例26>
工程(C)でのデスミア液との接触時間を30分から40分に変更した以外は、実施例24と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
表2に示すように、積層型被めっき層形成工程を実施した本発明の多層基板の製造方法によれば、デスミア処理を行っても被めっき層の表面の平滑性が維持される(デスミア処理耐性に優れる)と共に、被めっき層上に形成される金属層の密着性が優れる多層基板を製造することができる。さらに、該態様においては、形成されるビアの形状も優れることが確認された。
<実施例27>
電気めっきの時間を75分から30分に変更した以外は、実施例21と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
該多層基板を使用して、実施例20の手順に従って、L/S=20μm/20μmの多層配線基板を得た。
<実施例28>
実施例24で得られた多層基板を使用した以外は、実施例27と同様の手順に従って、多層配線基板を得た。
10:基板
12:導電層
14:導電層付き基板
16,16a,16b:被めっき層
18:ビアホール
20:金属層
22:多層基板
24:パターン状金属層
26:絶縁層

Claims (13)

  1. 基板とその表面に形成された導電層とを有する導電層付き基板の導電層側上に、熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基を有する化合物を含む被めっき層を形成する工程(A)と、
    前記工程(A)後に、前記被めっき層を貫通し、前記導電層に達するようにビアホールを形成する工程(B)と
    前記工程(B)後に、デスミア処理液を用いたデスミア処理を行う工程(C)と、
    前記工程(C)後に、加熱、酸の供給または輻射線の照射を行い、前記官能基を疎水性から親水性に変換する工程(D)と、
    前記工程(D)後に、前記被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程(E)と、
    前記めっき触媒またはその前駆体が付与された被めっき層に対してめっき処理を行い、前記ビアホールを介して前記導電層と接触して導通する金属層を前記被めっき層上に形成する工程(F)と、を有する多層基板の製造方法。
  2. 前記官能基が、加熱、酸の供給または輻射線の照射により、カルボン酸基、スルホン酸基、またはスルフィン酸基を生じる官能基である、請求項1に記載の多層基板の製造方法。
  3. 前記官能基が、下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかで表される基を有する、請求項1または2に記載の多層基板の製造方法。
    (一般式(1)中、R1、R2、およびR3は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、または置換基を有してもよいアリール基を表す。なお、R1、R2、およびR3のうち、2つまたはすべてが結合して環を形成してもよく、さらに−O−基、−S−基、−CO−基、または−NR4−基を介して環を形成してもよい。R4は、水素原子またはアルキル基を表す。*は、結合位置を示す。)
    (一般式(2)中、R5およびR6は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、または置換基を有してもよいアリール基を表し、R5およびR6の少なくとも一つはアリール基を表す。なお、R5およびR6は、結合して環を形成してもよい。*は、結合位置を示す。)
    (一般式(3)中、R7は、水素原子または置換基を有してもよいアルキル基を表す。R8は、置換基を有してもよいアルキル基を表す。なお、R7およびR8は、結合して環を形成してもよい。*は、結合位置を示す。)
    (一般式(4)中、R9およびR10は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、または置換基を有してもよいアリール基を表す。なお、R9およびR10は、結合して環を形成してもよい。*は、結合位置を示す。)
  4. 前記官能基が、前記一般式(1)で表される基、前記一般式(2)で表される基、または前記一般式(4)で表される基を有する、請求項3に記載の多層基板の製造方法。
  5. 前記官能基が、前記一般式(1)で表される基、または、前記一般式(2)で表される基を有する、請求項3または4に記載の多層基板の製造方法。
  6. 前記化合物が、前記官能基と架橋性基とを有するポリマーを含み、
    前記工程(A)の後であって、前記工程(E)の前に、前記被めっき層に硬化処理を施す工程(G)をさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載の多層基板の製造方法。
  7. 前記架橋性基が、アルコキシシリル基、アセトキシシリル基、クロロシリル基、エポキシ基、およびオキセタニル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基である、請求項6に記載の多層基板の作製方法。
  8. 前記被めっき層が、さらに前記架橋性基と反応する反応性官能基を有する架橋剤を含む、請求項6または7に記載の多層基板の製造方法。
  9. 前記工程(A)の前に、前記導電層付き基板の導電層側の表面に絶縁層を形成する工程(H)を実施し、前記工程(A)では前記絶縁層上に被めっき層を形成し、前記工程(B)では前記絶縁層と前記被めっき層とを貫通し、前記導電層に達するようにビアホールを形成する、請求項1〜8のいずれかに記載の多層基板の製造方法。
  10. 前記金属層をパターン状にエッチングして、パターン状金属層を形成する工程(I)をさらに備える、請求項1〜9のいずれかに記載の多層基板の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法より製造される、多層基板。
  12. 請求項11に記載の多層基板を含む半導体パッケージ基板。
  13. 基板とその表面に形成された導電層とを有する導電層付き基板の導電層側上に、熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基および架橋性基を有するポリマーの架橋反応により形成される下層と、前記下層上に配置され、熱、酸または輻射線により疎水性から親水性に変化する官能基を有し、架橋性基を有しないポリマーより形成される上層とを含む被めっき層を形成する工程(J)と、
    前記工程(J)後に、前記被めっき層を貫通し、前記導電層に達するようにビアホールを形成する工程(B)と
    前記工程(B)後に、デスミア処理液を用いたデスミア処理を行う工程(C)と、
    前記工程(C)後に、加熱、酸の供給または輻射線の照射を行い、前記官能基を疎水性から親水性に変換する工程(D)と、
    前記工程(D)後に、前記上層を除去する工程(K)と、
    前記工程(K)後に、前記被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程(E)と、
    前記めっき触媒またはその前駆体が付与された被めっき層に対してめっき処理を行い、前記ビアホールを介して前記導電層と接触して導通する金属層を前記被めっき層上に形成する工程(F)と、を有する多層基板の製造方法。
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