以下に本発明の着色硬化性組成物、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、および固体撮像素子について詳述する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本発明のおいては「アルキル基」は「直鎖、分岐、および環状」のアルキル基を示し、また置換基で置換されていても、無置換でもよい。
本発明の着色硬化性組成物は、特定の構造を有する色素化合物と重合性化合物とを含むことを特徴とする。
まず、本発明の着色硬化性組成物に用いる色素化合物について説明する。
<色素化合物>
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素化合物は、一般式(5)の部分構造を有し、立体パラメータである−Es’値が1.5以上の置換基を少なくとも1つ以上有する色素化合物である。本発明における立体パラメータは、置換基の立体的嵩高さを表すパラメータであり、文献(J.A.Macphee,et al,Tetrahedron,Vol.34,pp3553〜3562、藤田稔夫編 化学増刊107 構造活性相関とドラックデザイン、1986年2月20日発行(化学同人))に示されている−Es’値を用いている。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素化合物は、一般式(5)の部分構造を有し、立体パラメータである−Es’値が1.5以上の置換基を少なくとも1つ以上有する色素化合物であり、−Es’値としては、好ましくは2.0以上であり、より好ましくは3.0以上であり、さらに好ましくは4.0以上であり、特に好ましくは5.0以上である。
本発明においては、色素化合物が有するアミド結合あるいはエステル結合の分解が、アミド結合あるいはエステル結合の近傍に、立体パラメータ(−Es’値)が1.5以上の置換基を有することによって、抑止されるものと考えられ、これによって耐熱性が向上したものと推定される。
なお、−Es’値以外の立体パラメータを用いて、置換基を特定してもよいが、本発明を損なうものではない。
以下に立体パラメータ−Es’値が1.5以上の置換基の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素化合物の一般式(5)の置換基G2において、前記の−Es’値が1.5以上の置換基は、該置換基上の任意の水素原子を任意の置換基でさらに置換していてもよい。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素化合物は、下記一般式(5)の部分構造を有する色素化合物である。
(一般式(5)中、Dyeは色素構造を表し、G1はNRまたは酸素原子を表し、G2は立体パラメータである−Es’値が1.5以上の1価の置換基を表す。pは1〜8を表し、1〜6が好ましく、1〜4がさらに好ましく、1〜2が特に好ましい。pが2以上の時、括弧内の構造は同じでも異なっていてもよい。Rは水素原子または1価の置換基を表す。)
好ましくは、前記一般式(5)で表される部分構造が、下記一般式(11)の部分構造である色素化合物である。
(一般式(11)中、Dyeは色素構造を表し、G1は窒素原子または酸素原子を表し、G3は炭素原子、硫黄原子、酸素原子または窒素原子を表し、R24及びR25は各々独立に炭素数2以上のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基を表す。pは1〜8の整数を表し、pが2以上の時、括弧内の構造は同じでも異なっていてもよい。)
より好ましくは、前記一般式(5)で表される部分構造が、下記一般式(6)の部分構造である色素化合物である。
なお、一般式(5)、(6)、および(11)は本発明の色素構造の部分構造を表し、任意の水素原子を任意の置換基で置き換えた色素化合物をも含むものである。
(一般式(6)中、Dyeは色素構造を表し、G1は窒素原子または酸素原子を表し、G3は炭素原子、硫黄原子、酸素原子または窒素原子を表す。pは1または2を表し、pが2の時、括弧内の構造は同じでも異なっていてもよい。)
本発明におけるDyeで表される色素構造としては、特に制限はなく、公知の色素構造を含む種々のものを使用することができる。公知の色素構造としては、例えばアゾ色素、アゾメチン色素(インドアニリン色素、インドフェノール色素など)、ジピロメテン色素、キノン系色素(ベンゾキノン色素、ナフトキノン色素、アントラキノン色素、アントラピリドン色素など)、カルボニウム色素(ジフェニルメタン色素、トリフェニルメタン色素、キサンテン色素、アクリジン色素など)、キノンイミン色素(オキサジン色素、チアジン色素など)、アジン色素、ポリメチン色素(オキソノール色素、メロシアニン色素、アリーリデン色素、スチリル色素、シアニン色素、シアニン色素の中でもスクアリリウム色素、クロコニウム色素など)、キノフタロン色素、フタロシアニン色素、ペリノン色素、インジゴ色素、チオインジゴ色素、キノリン色素、ニトロ色素、ニトロソ色素、及びそれらの金属錯体色素などを挙げることができる。これらの色素構造の中でも、アゾ色素、アゾメチン色素、ジピロメテン色素、キノン系色素(中でもアントラキノン色素)、カルボニウム色素(中でもキサンテン色素)、ポリメチン色素(中でもシアニン色素、オキソノール色素)が好ましく、アゾ色素、ジピロメテン色素、アゾメチン色素、ポリメチン色素がより好ましく、ジピロメテン色素が特に好ましい。具体的な化合物については「新版染料便覧」(有機合成化学協会編;丸善、1970)、「カラーインデックス」(The Society of Dyers and colorists)、「色素ハンドブック」(大河原他編;講談社、1986)などに記載されている。
これら色素において、本発明の−Es’値が1.5以上の置換基の導入は任意の置換位置を選択することができるが、色素の分光特性の安定性向上の観点から発色団の隣接位、もしくは共役位に導入することが好ましく、特に極大吸収波長(λmax)やモル光吸係数に大きな影響を及ぼす助色団に適用することが最も好ましい。或いは、分子軌道法計算によって得られるHOMOとLUMOの係数が大きな原子上の置換基、特にHOMOとLUMOの係数の差が大きな原子上の置換基に導入することが最も好ましい。
本技術の適用が好ましい具体的色素に関して、以下に詳述する。
本発明の色素は、前記色素構造中の水素原子の部分を下記置換基で置換されていてもよい。
<色素が有してもよい置換基>
色素が有してもよい置換基として、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基などが挙げられる。以下詳細に記述する。
ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、直鎖もしくは分岐のアルキル基(直鎖または分岐の置換もしくは無置換のアルキル基で、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2−エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチルが挙げられ、多シクロアルキル基、例えば、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基で、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)やトリシクロアルキル基等の多環構造の基が挙げられる。好ましくは単環のシクロアルキル基、ビシクロアルキル基であり、単環のシクロアルキル基が特に好ましい。)、
直鎖もしくは分岐のアルケニル基(直鎖または分岐の置換もしくは無置換のアルケニル基で、好ましくは炭素数2〜30のアルケニル基であり、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基で、例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イルが挙げられ、多シクロアルケニル基、例えば、ビシクロアルケニル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基で、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル)やトリシクロアルケニル基であり、単環のシクロアルケニル基が特に好ましい。)アルキニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニル基)、
アリール基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基で、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル)、ヘテロ環基(好ましくは5〜7員の置換もしくは無置換、飽和もしくは不飽和、芳香族もしくは非芳香族、単環もしくは縮環のヘテロ環基であり、より好ましくは、環構成原子が炭素原子、窒素原子および硫黄原子から選択され、かつ窒素原子、酸素原子および硫黄原子のいずれかのヘテロ原子を少なくとも一個有するヘテロ環基であり、更に好ましくは、炭素数3〜30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、
アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、2,4−ジ−t−アミルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3〜20のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基で、ヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましく、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、
アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基であり、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基で、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、
アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、炭素数0〜30のヘテロ環アミノ基であり、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ、N−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基であり、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチル−メトキシカルボニルアミノ)、
アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基で、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ)、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基であり、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ)、メルカプト基、
アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基で、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換のヘテロ環チオ基で、ヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましく、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイル基で、例えば、N−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル)、スルホ基、
アルキル又はアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルフィニル基であり、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)、アルキル又はアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルホニル基であり、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基であり、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、
アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイル、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、アリール又はヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基(ヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましい)、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ)、イミド基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のイミド基で、例えばN−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニル基で、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)、
ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基で、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基で、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシリル基で、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル)が挙げられる。
上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、官能基中の水素原子の部分が、上記いずれかの基で置換されていてもよい。置換基として導入可能な官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられ、具体的には、メチルスルホニルアミノカルボニル、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、アセチルアミノスルホニル、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。
特に好ましい色素骨格について詳細に記述する。
<アゾ色素>
下記一般式(9)で表わされるアゾ色素においては、助色団としてアシルアミノ基を導入したり、置換基としてアシルオキシ基を導入したりする場合において、本発明の嵩高いアシル基が有効に作用する。
Cp−N=N−D (9)
一般式(9)において、Cpはカップリング成分を、Dはジアゾ成分を表わす。カップリング成分の例としては、フェノール類、ナフトール類、アニリン類などの芳香族炭化水素環、ピラゾロン類、アミノピリジン類、ピリドン類などのヘテロ環類、開鎖型活性メチレン化合物類などを挙げることが出来る。ジアゾ成分としては、ベンゼン環、ナフタレン環、ヘテロ環(例えば、チアゾール環、ピラゾール環、チオフェン環、イミダゾール環)などを挙げることが出来る。本発明の嵩高い置換基は、アゾ基の共役位への導入(例えばベンゼン環やピリジン環であればアゾ基に対して2位もしくは4位)が好ましい。また、アゾ色素は、公知のアゾ色素(例えば、置換アゾベンゼン(具体例として後述する(AZ−4)〜(AZ−6)等))を適宜用いることができるが、特に一般式(d)、(E)、(G)、及び(V)が好ましい。
−マゼンタ色素−
レッド用カラーレジストやインクジェットインクに用いられるマゼンタ色素として、下記一般式(d)で表されるアゾ色素が好適に用いられる。
上記一般式(d)中、R1〜R4は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表し、Aは、アリール基、又は芳香族へテロ環基を表し、Z1〜Z3は、各々独立に、−C(R5)=、又は−N=を表し、R5は水素原子、又は置換基を表す。
上記一般式(d)の各置換基について詳しく説明する。
一般式(d)中、R1〜R4は、各々独立に、水素原子、又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ドデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−アダマンチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアルケニル基で、例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、アシル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数2〜18のアシル基で、例えば、アセチル、ピバロイル、2−エチルヘキシル、ベンゾイル、シクロヘキサノイル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数6〜15、より好ましくは炭素数6〜10のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数2〜6のカルバモイル基で、例えば、ジメチルカルバモイル)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜18のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、又はアリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜18のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル)を表す。
R1及びR3は、好ましくは、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基である。R2及びR4は、好ましくは、各々独立に、水素原子、アルキル基である。
R1〜R4が、置換可能な基である場合には、例えば、前記置換基の項で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基を有する場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
R1とR2、R1とR5(Z1又はZ2が−C(R5)=のとき)、R3とR4、R3とR5(Z1が−C(R5)=のとき)とは、互いに結合して、5員、又は6員の環を形成していてもよい。
Z1〜Z3は、各々独立に、−C(R5)=、又は−N=を表し、R5は水素原子、又は置換基を表す。R5の置換基としては、例えば、前記置換基の項で説明した置換基が挙げられる。R5の置換基が更に置換可能な基である場合には、例えば、前記置換基の項で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は、同一であっても異なっていてもよい。
Z1〜Z3としては、好ましくは、Z1は−N=であって、Z2は−C(R5)=又は−N=であって、Z3は−C(R5)=である。更に好ましくは、Z1が−N=であって、Z2及びZ3が−C(R5)=である。
Aは、アリール基、又は芳香族へテロ環基を表す。Aのアリール基、及び芳香族へテロ環基は、更に、例えば、前記置換基の項で説明した置換基を有していてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
Aは、好ましくは芳香族ヘテロ環基である。更に好ましくは、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、1,2,4−チアジアゾール環、1,3,4−チアジアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジンン環、ベンゾピラゾール環、ベンゾチアゾール環等が挙げられる。
前記一般式(d)において、一般式(5)および(6)のG1が導入される部位は、特に制限はないが、合成適合性の点で、R1、R2及びAのいずれか1つ又は2つ以上に導入されることが好ましく、より好ましくは、R1及び/又はAである。
前記一般式(d)において、多量体化(色素多量体の形成)に与る重合性基が導入される部位は、特に制限はないが、合成適合性の点で、R1、R2及びAのいずれか1つ又は2つ以上に導入されることが好ましく、より好ましくは、R1及び/又はAである。
一般式(d)で表されるアゾ色素は、より好ましくは一般式(D’)で表される。
上記一般式(D’)中、R1〜R4は前記一般式(d)のそれと同義であり、好ましい範囲も同様である。Raは、ハメットの置換基定数σp値が0.2以上の電子吸引性基を表し、Rbは、水素原子、又は置換基を表す。Rcはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。
Rbの置換基としては、例えば、前記置換基の項で説明した置換基が挙げられる。
レッド用カラーレジストやインクジェットインクに用いられるマゼンタ色素として、下記一般式(E)で表されるアゾ色素も好適に用いられる。
上記一般式(E)中、R11〜R16は各々独立に、水素原子、又は1価の置換基を表す。R11とR12、及びR15とR16は、各々独立に、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(E)の各置換基について詳しく説明する。
R11〜R16は各々独立に、水素原子又は1価の置換基を表す。1価の置換基は、例えばハロゲン原子、炭素数1〜30のアルキル基(ここでは、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む飽和脂肪族基を意味する。)、炭素数2〜30のアルケニル基(ここでは、シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む二重結合を有する不飽和脂肪族基を意味する。)、炭素数2〜30のアルキニル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜30のヘテロ環基、シアノ基、炭素数1〜30の脂肪族オキシ基、炭素数6〜30のアリールオキシ基、炭素数2〜30のアシルオキシ基、炭素数1〜30のカルバモイルオキシ基、炭素数2〜30の脂肪族オキシカルボニルオキシ基、炭素数7〜30のアリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数0〜30のアミノ基(アルキルアミノ基、アニリノ基及びヘテロ環アミノ基を含む。)、炭素数2〜30のアシルアミノ基、炭素数1〜30のアミノカルボニルアミノ基、炭素数2〜30の脂肪族オキシカルボニルアミノ基、炭素数7〜30のアリールオキシカルボニルアミノ基、炭素数0〜30のスルファモイルアミノ基、炭素数1〜30のアルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、炭素数1〜30のアルキルチオ基、炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数0〜30のスルファモイル基、炭素数1〜30のアルキルもしくはアリールスルフィニル基、炭素数1〜30のアルキルもしくはアリールスルホニル基、炭素数2〜30のアシル基、炭素数6〜30のアリールオキシカルボニル基、炭素数2〜30の脂肪族オキシカルボニル基、炭素数1〜30のカルバモイル基、炭素数3〜30のアリールもしくはヘテロ環アゾ基、イミド基が挙げられ、それぞれの基はさらに置換基を有していてもよい。
R11及びR12は、好ましくは、各々独立に、水素原子、ヘテロ環基、シアノ基であり、より好ましくはシアノ基である。
R13及びR14は、好ましくは、各々独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基であり、より好ましくは、置換もしくは無置換のアルキル基である。
R15及びR16は、好ましくは、各々独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基であり、より好ましくは、置換もしくは無置換のアルキル基である。
一般式(E)において、多量体化(色素多量体の形成)に与る重合性基が導入される部位は、特に制限はないが、合成適合性の点で、R13、R15、及びR16のいずれか1つ又は2つ以上に導入されることが好ましく、より好ましくは、R13及び/又はR15であり、更に好ましくはR13である。
−イエロー色素−
レッド用及びグリーン用カラーレジストやインクジェットインクに用いられるイエロー色素として、下記の一般式(G)、(I−1)、(I−2)、及び(V)で表されるアゾ色素が好適である(それらの互変異性体も含む)。
上記一般式(G)中、R34は水素原子、又は置換基を表し、R35は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はカルバモイル基を表す。Z30及びZ31は、各々独立に、−C(R36)=、又は−N=を表し、R36は水素原子、又は置換基を表す。A31は、アリール基、又は芳香族ヘテロ環基を表す。
一般式(G)の各置換基について詳しく説明する。
R34は水素原子、又は置換基を表し、前記一般式(F)におけるR30と同義であり、好ましい態様も同様である。
R35は、水素原子、アルキル基((好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ドデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−アダマンチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアルケニル基で、例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、アシル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数2〜18のアシル基で、例えば、アセチル、ピバロイル、2−エチルヘキシル、ベンゾイル、シクロヘキサノイル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基)、又はカルバモイル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6のカルバモイル基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル)を表す。
Z30及びZ31は、各々独立に、−C(R36)=、又は−N=を表し、R36は水素原子、又は置換基を表す。R36の置換基としては、例えば、前記置換基の項で説明した置換基が挙げられる。R36の置換基が更に置換可能な基である場合には、例えば、前記置換基の項で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は、同一であっても異なっていてもよい。
Z30及びZ31としては、好ましくは、Z30が−N=であって、Z31が−C(R36)=である。
A31は、前記一般式(d)におけるAと同義であり、好ましい態様も同様である。
一般式(G)において、多量体化(色素多量体の形成)に与る重合性基が導入される部位は、特に制限はないが、合成適合性の点で、R34及び/又はA31が好ましい。
上記一般式(I−1)及び一般式(I−2)中、Ri1、Ri2及びRi3はそれぞれ独立して置換基を表す。aは0〜5の整数を表す。aが2以上の場合、隣接する2つのRi1で連結し縮環を形成してもよい。b及びcはそれぞれ独立して0〜4の整数を表す。b及びcが1以上の場合、隣接する2つのRi1で連結し縮環を形成してもよい。A32は一般式(IA)、一般式(IB)及び一般式(IC)を表す。
一般式(IA)中、R42は水素原子、アルキル基及びアリール基を表す。R43は置換基を表す。R44は水素原子、アルキル基及びアリール基を表す。
一般式(IB)中、R44及びR45はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。Tは酸素原子又は硫黄原子を表す。
一般式(IC)中、R46は水素原子、アルキル基及びアリール基を表す。R47は置換基を表す。
一般式(I−1)及び一般式(I−2)のRi1、Ri2及びRi3が表す置換基としては、前記置換基の項で挙げた置換基が挙げられるが、特にアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5の直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ドデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−アダマンチル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル、スルホンアミド基)、アルケニル基(炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5の直鎖、分岐鎖、又は環状のアルケニル基で、例えばビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、スルホ基、スルファモイル基(炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基が好ましい)が挙げられるが、特に炭素数1〜5のアルキル基及び炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基が好ましい。aは1〜3が好ましい。b及びcは1〜3が好ましい。
一般式(IA)中、R42は水素原子、アルキル基又はアリール基を表すが、特に炭素数1〜5のアルキル基及びフェニル基が好ましい。R43は前記置換基の項で挙げた置換を表すが、特にシアノ基、カルバモイル基が好ましい。R44、R42は水素原子、アルキル基又はアリール基を表すが、特に炭素数1〜5のアルキル基及びフェニル基が好ましい。
一般式(IB)中、Tは酸素原子又は硫黄原子を表すが、酸素原子が好ましい。R44及びR45はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基又はアリール基を表すが、特に炭素数1〜5のアルキル基及びフェニル基が好ましい。
一般式(IC)中、R46は水素原子、アルキル基又はアリール基を表すが、特に炭素数1〜5のアルキル基及びフェニル基が好ましい。R47が表す置換基は前記置換基の項で挙げた置換を表すが、特に水素原子、アルキル基及びアリール基が好ましく、特に炭素数1〜5のアルキル基及びフェニル基が好ましい。
一般式(V)中、MvはCr又はCoを表す。Rv1は酸素原子又はCOOを表す。Rv2及びRv3はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。vは0〜4の整数を表す。Rv4は置換基を表す。vが2以上の場合、隣接するRv4と連結して環を形成しても良い。
Rv2及びRv3は、特に炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基が好ましい。Rv4が表す置換基は前記置換基の項で挙げた置換基が挙げられるが、特にアルキル基、アリール基、ニトロ基、スルファモイル基及びスルホ基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、ニトロ基が最も好ましい。
上記のアゾ色素の中でも、イエロー色素としては、一般式(I−1)、一般式(I−2)及び一般式(V)で表されるアゾ色素が好ましい。
以下にアゾ色素の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
<アントラキノン色素>
本発明に係る色素多量体の態様の一つは、下記一般式(AQ−1)〜(AQ−3)で表される化合物(アントラキノン化合物)由来の構造を色素部位の部分構造として含む色素多量体である。本発明においてアントラキノン化合物とは、分子内にアントラキノン骨格を含む色素部位を有する化合物を総称するものである。
一般式(AQ−1)中、A及びBは、それぞれ独立してアミノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基及び水素原子を表す。XqaはORqa1又はNRqa2Rqa3を表す。Rqa1〜Rqa3はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。Rq1〜Rq4は置換基を表す。Rq1〜Rq4が取りうる置換基は、前記置換基の項で挙げた置換基と同様である。Ra及びRbは水素原子、アルキル基及びアリール基を表す。
一般式(AQ−2)中、C及びDは、一般式(AQ−1)中のA及びBと同義である。XqbはORqb1又はNRqb2Rqb3を表す。Rqb1〜Rqb3はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基及びアリール基を表す。Rq5〜Rq8は前記Rq1〜Rq4と同義である。Rcは前記Ra又はRbと同義である。
一般式(AQ−3)中、E及びFは、一般式(AQ−1)中のA及びBと同義である。XqcはORqc1又はNRqc2Rqc3を表す。Rqc1〜Rqc3はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基及びアリール基を表す。Rq9〜Rq12は前記Rq1〜Rq4と同義である。Rdは前記Ra又はRbと同義である。
一般式(AQ−1)中、A及びBは水素原子であることが好ましい。XqaはORqa1(Rqa1は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基及びフェニル基)、NRqa2Raq3(Rqa2は水素原子、Rqa3は炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基)であることが好ましい。Rq1〜Rq4は水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基が好ましい。Raは水素原子であることが好ましい。Rbは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基であることが好ましい。
一般式(AQ−2)中、C及びDは水素原子であることが好ましい。XqbはORqb1(Rqb1は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基及びフェニル基)、NRqb2Rbq3(Rqb2は水素原子、Rqb3は炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基)であることが好ましい。Rq5〜Rq8は水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基が好ましい。Rcは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基であることが好ましい。
一般式(AQ−3)中、E及びFは水素原子であることが好ましい。XqcはORqc1(Rqc1は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基及びフェニル基)、NRqc2Rcq3(Rqc2は水素原子、Rqc3は炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基)であることが好ましい。Rq9〜Rq11は水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基が好ましい。Rdは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基であることが好ましい。
以下にアントラキノン色素の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
<トリアリールメタン色素>
本発明に係る色素多量体の態様の一つは、下記一般式(TP)で表される化合物(トリアリールメタン化合物)由来の構造を色素部位の部分構造として含む色素多量体である。
本発明においてトリアリールメタン化合物とは、分子内にトリアリールメタン骨格を含む色素部位を有する化合物を総称するものである。
一般式(TP)中、Rtp1〜Rtp4はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。Rtp5は水素原子、アルキル基、アリール基又はNRtp9Rtp10(Rtp9及びRtp10は水素原子、アルキル基又はアリール基を表す)を表す。Rtp6、Rtp7及びRtp8は、置換基を表す。a、b及びcは、0〜4の整数を表す。a、b及びcが2以上の場合、Rtp6、Rtp7及びRtp8はそれぞれ連結して環を形成してもよい。X−はアニオンを表す。
Rtp1〜Rtp6として、好ましくは水素原子、炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基及びフェニル基が好ましい。Rtp5は水素原子又はNRtp9Rtp10が好ましく、NRtp9Rtp10であることが最も好ましい。Rtp9及びRtp10は水素原子、炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基又はフェニル基が好ましい。Rtp6、Rtp7及びRtp8が表す置換基は、前記置換基の項で挙げた置換基を用いることができるが、特に、炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数1〜5のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基、カルボキシル基及びスルホ基が好ましく、炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数1〜5のアルケニル基、フェニル基及びカルボキシル基がさらに好ましい。特に、Rtp6、Rtp8は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、Rtp7はアルケニル基(特に隣接した2つのアルケニル基が連結したフェニル基が好ましい)、フェニル基及びカルボキシル基が好ましい。
a、b及びcは、0〜4の整数を表すが、特にa及びbは0〜1、cは0〜2が好ましい。
X−はアニオンを表すが、具体的には、フッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、過塩素酸アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リンアニオン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化ホウ素アニオン等の無機系アニオン、酢酸アニオン、安息香酸アニオン等のカルボン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン等の有機スルホン酸アニオン、オクチルリン酸アニオン、ドデシルリン酸アニオン、オクタデシルリン酸アニオン、フェニルリン酸アニオン、ノニルフェニルリン酸アニオン等の有機リン酸アニオン等が挙げられる。X−は色素骨格と連結してもよく、又は色素多量体の一部(高分子鎖等)と連結してもよい。
X−はフッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、過塩素酸アニオン、カルボン酸アニオンであることが好ましく、過塩素アニオン、カルボン酸アニオンであることが最も好ましい。
下記に一般式(TP)の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
<キサンテン色素>
本発明における色素多量体の好ましい態様は、下記一般式(J)で表されるキサンテン化合物由来の色素骨格を色素部位の部分構造として含む色素多量体である。
上記一般式(J)中、R81、R82、R83、およびR84は各々独立に水素原子又は1価の置換基を表し、R85は各々独立に1価の置換基を表し、mは0から5の整数を表す。X−はアニオンを表す。
前記一般式(J)におけるR81〜R84、およびR85が取りうる置換基は、前記置換基の項で挙げた置換基と同様である。
上記一般式(J)中のR81とR82、R83とR84、および、mが2以上の場合のR85同士は、各々独立に、互いに結合して5員、6員、又は7員の飽和環、又は不飽和環を形成していてもよい。形成される5員、6員、及び7員の環が、さらに置換可能な基である場合には、前記R81〜R85で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記一般式(J)中のR81とR82、R83とR84、および、mが2以上の場合のR85同士は、各々独立に、互いに結合して、置換基を有しない5員、6員、又は7員の飽和環、又は不飽和環を形成する場合、置換基を有しない5員、6員、又は7員の飽和環、又は不飽和環としては、例えば、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピロリジン環、ピペリジン環、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環が挙げられ、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環が挙げられる。
特に、R82及びR83は水素原子であり、R81及びR84は置換又は無置換のフェニル基であることが好ましい。また、R85はハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基、スルホ基、スルホンアミド基、カルボキシル基であることが好ましい。R81及びR84のフェニル基が有する置換基は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基、スルホ基、スルホンアミド基、カルボキシル基であることが最も好ましい。
X−はアニオンを表すが、具体的には、フッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、過塩素酸アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リンアニオン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化ホウ素アニオン等の無機系アニオン、酢酸アニオン、安息香酸アニオン等のカルボン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン等の有機スルホン酸アニオン、オクチルリン酸アニオン、ドデシルリン酸アニオン、オクタデシルリン酸アニオン、フェニルリン酸アニオン、ノニルフェニルリン酸アニオン等の有機リン酸アニオン等が挙げられる。X−は色素骨格と連結してもよく、又は色素多量体の一部(高分子鎖等)と連結してもよい。
X−はフッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、過塩素酸アニオン、カルボン酸アニオンであることが好ましく、過塩素アニオン、カルボン酸アニオンであることが最も好ましい。
前記一般式(J)で表されるキサンテン骨格を有する化合物は、文献記載の方法で合成することができる。具体的には、テトラへドロン レターズ、2003年、vol.44,No.23、4355〜4360頁、テトラへドロン、2005年、vol.61,No.12、3097〜3106頁などに記載の方法を適用することができる。
以下にキサンテン化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
(式中、Rb及びRcは、それぞれ独立に、水素原子、−SO3−、−CO2H又は−SO2NHRaを表す。Rd、Re及びRfは、それぞれ独立に、−SO3−、−SO3Na又は−SO2NHRaを表す。
Rg、Rh及びRiは、それぞれ独立に、水素原子、−SO3−、−SO3H又は−SO2NHRaを表す。
Raは、1〜10のアルキル基、好ましくは、2−エチルヘキシル基を表す。X及びaは、上記と同じ意味を表す。)式(1b)で表される化合物は、式(1b−1)で表される化合物の互変異性体である。
なかでも、式(1e)及び式(1f)が好ましい。
<シアニン色素>
本発明に係る色素多量体の態様の一つは、下記一般式(PM)で表される化合物(シアニン化合物)由来の構造を色素部位の部分構造として含む色素多量体である。本発明においてシアニン化合物とは、分子内にシアニン骨格を含む色素部位を有する化合物を総称するものである。
一般式(PM)中、環Z1及び環Z2は、それぞれ独立に置換基を有してもよい複素環を表す。lは0以上3以下の整数を表す。X−はアニオンを表す。
環Z1及び環Z2は、それぞれ独立してオキサゾール、ベンゾオキサゾール、オキサゾリン、チアゾール、チアゾリン、ベンゾチアゾール、インドレニン、ベンゾインドレニン、1,3−チアジアジン等が挙げられる。環Z1及び環Z2が取りうる置換基は、前記置換基の項で挙げた置換基と同様である。X−はフッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、過塩素酸アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リンアニオン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化ホウ素アニオン等の無機系アニオン、酢酸アニオン、安息香酸アニオン等のカルボン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン等の有機スルホン酸アニオン、オクチルリン酸アニオン、ドデシルリン酸アニオン、オクタデシルリン酸アニオン、フェニルリン酸アニオン、ノニルフェニルリン酸アニオン等の有機リン酸アニオン等が挙げられる。Xは色素骨格と連結してもよく、又は色素多量体の一部(高分子鎖等)と連結してもよい。
一般式(PM)は、下記一般式(PM−2)で表されることが好ましい。
一般式(PM−2)
式中、環Z5及び環Z6は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいベンゼン環又は置換基を有していてもよいナフタレン環を表す。
Y−は、Cl−、Br−、I−、ClO4 −、OH−、1価の有機カルボン酸アニオン、1価の有機スルホン酸アニオン、1価のホウ素アニオン又は1価の有機金属錯体アニオンを表す。Y−は色素骨格と連結してもよく、又は色素多量体の一部(高分子鎖等)と連結してもよい。
nは、0以上3以下の整数を表す。
A1及びA2は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、炭素原子又は窒素原子を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1価の炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を表す。
R3及びR4は、それぞれ独立に水素原子又は1価の炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基を表すか、1個のR3と1個のR4とが一緒になって形成された2価の炭素数2〜6の脂肪族炭化水素基を表す。
aおよびbは、それぞれ独立に、0以上2以下の整数を表す。
一般式(PM−2)中、Y−はフッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、過塩素酸アニオン、カルボン酸アニオンであることが好ましく、塩素アニオン、過塩素アニオン、カルボン酸アニオンであることが最も好ましい。nは1であることが好ましい。A1及びA2は、酸素原子、硫黄原子及び炭素原子であることが好ましく、炭素原子であることが最も好ましい。
以下に、シアニン化合物の具体例を示すが本発明はこれに限定されるものではない。
具体例のうち、(pm−1)〜(pm−6)、(pm−9)及び(pm−10)で表される構造が好ましく、(pm−1)、(pm−2)及び(pm−10)で表される色素構造が特に好ましい。
<スクアリリウム色素>
本発明に係る色素多量体の態様の一つは、下記一般式(K)で表される化合物(スクアリリウム化合物)由来の構造を色素部位の部分構造として含む色素多量体である。本発明においてスクアリリウム化合物とは、分子内にスクアリリウム骨格を含む色素部位を有する化合物を総称するものである。また、スクアリリウム色素はシアニン色素の一種に挙げられるものである。
上記一般式(K)中、A及びBは、それぞれ独立に、アリール基又はヘテロ環基を表す。アリール基としては、好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは6〜24のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル等が挙げられる。ヘテロ環基としては五員環又は六員環のへテロ環基が好ましく、例えばピロイル、イミダゾイル、ピラゾイル、チエニル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、トリアゾール−1−イル、チエニル、フリル、チアジアゾイル等が挙げられる。
上記一般式(K)で現される化合物としては、特に下記一般式(K−1)、一般式(K−2)、一般式(K−3)又は一般式(K−4)で表される化合物であることが好ましい。
上記一般式(K−1)中、R91、R92、R94、R95、R96、及び、R98は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、シクロアルキル基、直鎖もしくは分岐のアルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基又はシリル基を表す。
R93及びR97は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロ環基を表す。
R91とR92、及び、R95とR96は、それぞれ、互いに連結して環を形成してもよい。
前記一般式(K−1)中のR91、R92、R94、R95、R96、R98が取りうる置換基は、前記置換基の項で挙げた置換基と同様である。
R91〜R98は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、アリール基又はヘテロ環基であることが好ましく、R93、R94、R97及びR98はアルキル基であり、且つ、R91とR92、及びR95とR96が互いに連結してアリール環を形成していることがさらに好ましく、R93、R94、R97及びR98は炭素数1〜20のアルキル基であり、且つ、R91とR92、及びR95とR96が互いに連結してベンゼン環を形成していることが最も好ましい。
上記一般式(K−2)中、R101、R103、R104、R105、R107及びR108は、前記一般式(K−1)におけるR91、R93、R94、R95、R97及びR98とそれぞれ同義である。R103及びR107は、前記一般式(K−1)におけるR93及びR97と同義である。
上記一般式(K−2)中、R101、R103、R104、R105、R107及びR108は、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、アリール基又は、ヘテロ環基であることが好ましく、R101、R103、R105及びR107はアルキル基又はアリール基であり、且つ、R104及びR108はヒドロキシ基又はアミノ基であることがさらに好ましく、R101、R103、R105及びR107は炭素数1〜20のアルキル基であり、且つ、R104及びR108はヒドロキシ基であることがさらに好ましい。R103及びR107は水素原子、直鎖又は分岐のアルキル基、及びアリール基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基及びフェニル基がさらに好ましい。
上記一般式(K−3)中、R109、R110、R111、R112、R113、R114、R115、R118及びR119は、前記一般式(K−1)におけるR91、R93、R94、R95、R97及びR98と同義である。R116及びR117は、前記一般式(K−1)におけるR93及びR97と同義である。
上記一般式(K−3)中、R109、R110、R111、R112、R113、R114、R115、R118及びR119は水素原子、ハロゲン原子、直鎖又は分岐のアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基であることが好ましい。特に、R109、R113、R115、R118及びR119は水素原子であり、R110、R111及びR112は水素原子又はアルコキシ基であり、R114は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基であることが最も好ましい。
上記一般式(K−4)中、R120及びR121はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基又はアルケニル基を表す。mは1〜4の整数を表す。nは0〜4の整数を表す。なお、nが2〜3の整数を表す場合、複数存在する、R120及びR121はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
R120は、特に炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましい。mは1〜3が好ましく、mが3であることが最も好ましい。nは0〜3が好ましく、0又は1が好ましい。
本発明における色素構造に含まれうる色素化合物としては、上記一般式(K−1)で現されるスクアリリウム化合物由来の構造が色相の観点から好ましい。
前記一般式(K−1)〜一般式(K−4)で表されるスクアリリウム化合物は、J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,2000,599.に記載の方法を適用して合成することができる。
下記に一般式(K−1)〜(K−4)の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
<キノフタロン色素>
本発明に係る色素多量体の態様の一つは、下記一般式(QP)で表される化合物(キノフタロン化合物)由来の構造を色素部位の部分構造として含む色素多量体である。本発明においてキノフタロン化合物とは、分子内にキノフタロン骨格を含む色素部位を有する化合物を総称するものである。
一般式(QP)中、Rqp1〜Rqp6はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。Rqp1〜Rqp6の少なくとも2つが隣接位にある場合は、互いに結合して環を形成してもよく、該環がさらに置換基を有してもよい。
Rqp1〜Rqp6が表す置換基は、前記置換基の項で挙げた置換基を表す。Rqp1〜Rqp6が表す置換基として、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基及びアリール基が好ましい。特に、Rqp1とRqp2、及びRqp5とRqp6は互いに連結して置換もしくは無置換のフェニル基を形成することが好ましい。Rqp3及びRqp4は水素原子又は塩素原子、臭素原子であることが好ましい。
Rqp1とRqp2、及びRqp5とRqp6は互いに連結して形成するフェニル基が有しても良い置換基としては、前記置換基の項で挙げた置換基が挙げられるが、ハロゲン原子、カルバモイル基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基及びアルコキシカルボニル基が挙好ましい。
下記に一般式(QP)の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
<フタロシアニン化合物>
本発明に係る色素多量体の態様の一つは、下記一般式(A−0)で表される化合物(フタロシアニン化合物)由来の構造を色素部位の部分構造として含む色素多量体である。本発明においてフタロシアニン化合物とは、分子内にフタロシアニン骨格を含む色素部位を有する化合物を総称するものである。
一般式(A−0)中、M1は金属類を表し、Z1、Z2、Z3、及びZ4は各々独立に、炭素原子及び窒素原子より選ばれる原子で構成される6員環を形成するために必要な原子群を表す。
一般式(A−0)を詳しく説明する。
一般式(A−0)中、M1で表される金属類としては、例えば、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Co、及びFe等の金属原子、AlCl、InCl、FeCl、TiCl2、SnCl2、SiCl2、GeCl2などの金属塩化物、TiO、VO等の金属酸化物、並びにSi(OH)2等の金属水酸化物が含まれるが、特にCu、Znが好ましい。
前記一般式(A−0)中、Z1、Z2、Z3、及びZ4は、各々独立に、炭素原子、窒素原子より選ばれる原子で構成される6員環を形成するために必要な原子群を表す。該6員環は、飽和環であっても、不飽和環であってもよく、無置換であっても置換基を有していてもよい。置換基としては、前記置換基の項で挙げた置換基が挙げられる。また該6員環が2個以上の置換基を有する場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。更に該6員環は、他の5員又は6員の環と縮合していてもよい。
6員環には、ベンゼン環、シクロヘキサン環などが含まれる。
前記一般式(A−0)で表されるフタロシアニン系色素残基の中でも、特に下記一般式(A−1)で表されるフタロシアニン系色素に由来する残基が好ましい。
前記一般式(A−1)において、M2は前記一般式(A−0)におけるM1と同義であり、その好ましい態様も同様である。
前記一般式(A−1)中、R101〜R116は各々独立に、水素原子又は置換基を表し、R101〜R116で表される置換基が、更に置換可能な基である場合には、前記の置換基で説明した基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
R101〜R116で表される置換基は、上記の中でも、水素原子、SO2NR117R118(R117及びR118は水素原子、直鎖又は分岐の炭素数3〜20の置換基を有してもよいアルキル基)、SR119(R119は直鎖又は分岐の炭素数3〜20の置換基を有してもよいアルキル基)が好ましい。
以下に一般式(A−0)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
<サブフタロシアニン化合物>
本発明に係る色素多量体の態様の一つは、下記一般式(SP)で表される化合物(サブフタロシアニン化合物)由来の構造を色素部位の部分構造として含む色素多量体である。本発明においてサブフタロシアニン化合物とは、分子内にサブフタロシアニン骨格を含む色素部位を有する化合物を総称するものである。
一般式(SP)中、Z1〜Z12は独立して水素原子、アルキル基、アリール基、ヒロドキシル基、メルカプト基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はチオエーテル基を表す。Xはアニオンを表す。
一般式(SP)を詳しく説明する。
一般式(SP)中のZ1〜Z12が有してもよいアルキル基は直鎖又は分岐の置換又は無置換のアルキル基を表す。特に、炭素数1〜20が好ましく、炭素数1〜10がさらに好ましい。Z1〜Z12が有してもよい置換基としては前記置換基の項で挙げた置換基が挙げられるが、特にフッ素原子、ヒドロキシ基及びメルカプト基が好ましい。
一般式(SP)中のXはアニオンを表す。Xはアニオンを表すが、具体的には、フッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、過塩素酸アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リンアニオン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化ホウ素アニオン等の無機系アニオン、酢酸アニオン、安息香酸アニオン等のカルボン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン等の有機スルホン酸アニオン、オクチルリン酸アニオン、ドデシルリン酸アニオン、オクタデシルリン酸アニオン、フェニルリン酸アニオン、ノニルフェニルリン酸アニオン等の有機リン酸アニオン等が挙げられる。Xは色素骨格と連結してもよく、又は色素多量体の一部(高分子鎖等)と連結してもよい。
Xはフッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、過塩素酸アニオン、カルボン酸アニオン、リン酸アニオンであることが好ましく、過塩素アニオン、カルボン酸アニオンであることが最も好ましい。
以下にサブフタロシアニン化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものでない。
<アゾメチン色素>
一般式(10)において、R31、R32は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフイニル基、ホスホリル基、アシル基、カルボキシル基又はスルホ基を表す。
Eは−NR35R36またはヒドロキシル基を表わし、R35およびR36はそれぞれ独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表わす。Eは−NR35R36であることが好ましい。R35とR36とは、互いに結合して環を形成していてもよい。B1は=C(R33)−または=N−を表わし、B2は−C(R34)=または−N=を表わす。B1、B2が同時には−N=とならない場合が好ましく、B1が=C(R33)−、B2が−C(R34)=となる場合がさらに好ましい。R33、R34は、上記のR31、R32と同義である。R31とR35、R33とR36とは、及び/又は、R31とR32とは、互いに結合して芳香族環又は複素環を形成していてもよい。X5は活性メチレン化合物の残基を表わす。
一般式(10)においてR32は上記置換基のうち、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基であることが好ましい。
以下に、一般式(10)で表されるアゾメチン化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
以下に、一般式(5)で表される部分構造を有する色素化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
<ジピロメテン化合物>
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素化合物としては、ジピロメテン化合物、ジピロメテン化合物と金属又は金属化合物とから得られるジピロメテン金属錯体化合物が好ましい。
上記したジピロメテン金属錯体化合物は、下記一般式(M)で表されるジピロメテン化合物と金属または金属化合物とから得られるジピロメテン金属錯体化合物及びその互変異性体が好ましく、なかでも、好ましい態様である下記一般式(7)で表されるジピロメテン金属錯体化合物又は一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物由来の色素化合物である。
〔一般式(M)で表されるジピロメテン化合物と金属または金属化合物とから得られるジピロメテン金属錯体化合物及びその互変異性体〕
本発明の色素化合物の好ましい態様の一つは、下記一般式(M)で表される化合物(ジピロメテン化合物)又はその互変異性体が、金属又は金属化合物に配位した錯体(以下、適宜「特定錯体」と称する。)を色素部位として含む色素化合物である。
なお、本発明では、ジピロメテン構造を含む化合物をジピロメテン化合物と称し、ジピロメテン構造を含む化合物に金属又は金属化合物に配位した錯体をジピロメテン金属錯体化合物と称する。
前記一般式(M)において、R4〜R10は、各々独立に水素原子又は1価の置換基を表し、R4〜R10の内少なくとも1つの置換基は一般式(5)におけるG1と連結する。ただし、R4とR9とが互いに結合して環を形成することはない。
前記一般式(M)におけるR4〜R9が1価の置換基を表す場合の1価の置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24の、直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−ノルボルニル基、1−アダマンチル基)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基で、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブテン−1−イル基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリール基で、例えば、フェニル基、ナフチル基)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル基、4−ピリジル基、2−フリル基、2−ピリミジニル基、1−ピリジル基、2−ベンゾチアゾリル基、1−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、ベンゾトリアゾール−1−イル基)、シリル基(好ましくは炭素数3〜38、より好ましくは炭素数3〜18のシリル基で、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリブチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ヘキシルジメチルシリル基)、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルコキシ基で、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、ドデシルオキシ基、シクロアルキルオキシ基で、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ基、1−ナフトキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、
シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ基、t−ブチルジメチルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアシルオキシ基で、例えば、アセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ドデカノイルオキシ基)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルオキシ基で、例えば、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基で、例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜48、よりこの好ましくは炭素数1〜24のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N−ブチルカルバモイルオキシ基、N−フェニルカルバモイルオキシ基、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ基)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ基、N−プロピルスルファモイルオキシ基)、アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜38、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニルオキシ基で、例えば、メチルスルホニルオキシ基、ヘキサデシルスルホニルオキシ基、シクロヘキシルスルホニルオキシ基)、
アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニルオキシ基で、例えば、フェニルスルホニルオキシ基)、アシル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアシル基で、例えば、ホルミル基、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、テトラデカノイル基、シクロヘキサノイル基)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のカルバモイル基で、例えば、カルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−エチル−N−オクチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−メチルN−フェニルカルバモイル基、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル基)、アミノ基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のアミノ基で、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、テトラデシルアミノ基、2−エチルへキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基)、
アニリノ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは6〜24のアニリノ基で、例えば、アニリノ基、N−メチルアニリノ基)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは1〜18のヘテロ環アミノ基で、例えば、4−ピリジルアミノ基)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは2〜24のカルボンアミド基で、例えば、アセトアミド基、ベンズアミド基、テトラデカンアミド基、ピバロイルアミド基、シクロヘキサンアミド基)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のウレイド基で、例えば、ウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基、N−フェニルウレイド基)、イミド基(好ましくは炭素数36以下、より好ましくは炭素数24以下のイミド基で、例えば、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルホンアミド基で、例えば、メタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、ヘキサデカンスルホンアミド基、シクロヘキサンスルホンアミド基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルアミノ基で、例えば、N、N−ジプロピルスルファモイルアミノ基、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ基)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアゾ基で、例えば、フェニルアゾ基、3−ピラゾリルアゾ基)、
アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルチオ基で、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、オクチルチオ基、シクロヘキシルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ基)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環チオ基で、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、2−ピリジルチオ基、1−フェニルテトラゾリルチオ基)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルフィニル基で、例えば、ドデカンスルフィニル基)、アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルフィニル基で、例えば、フェニルスルフィニル基)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ヘキサデシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基)、スルファモイル基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル基、N−エチル−N−フェニルスルファモイル基、N−シクロヘキシルスルファモイル基)、スルホ基、ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスホニル基で、例えば、フェノキシホスホニル基、オクチルオキシホスホニル基、フェニルホスホニル基)、ホスフィノイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスフィノイルアミノ基で、例えば、ジエトキシホスフィノイルアミノ基、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ基)を表す。
一般式(M)中のR4〜R9で示される1価の置換基が、さらに置換可能な基である場合には、R4〜R9で説明した置換基をさらに有していてもよく、2個以上の置換基を有している場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(M)中のR4とR5、R5とR6、R7とR8、及び、R8とR9は、それぞれ独立に、互いに結合して5員、6員、又は7員の飽和環、又は不飽和環を形成していてもよい。形成される5員、6員、及び7員の環が、さらに置換可能な基である場合には、前記R4〜R9で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(M)中のR4とR5、R5とR6、R7とR8、及び、R8とR9は、各々独立に、互いに結合して、置換基を有しない5員、6員、又は7員の飽和環、又は不飽和環を形成する場合、置換基を有しない5員、6員、又は7員の飽和環、又は不飽和環としては、例えば、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピロリジン環、ピペリジン環、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環が挙げられ、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環が挙げられる。
一般式(M)におけるR10は、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表し、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、及びヘテロ環基としては、前記R4〜R9の置換基で説明したものとそれぞれ同義であり、その好ましい範囲も同様である。
R10がアルキル基、アリール基、又は、ヘテロ環基を表す場合の、アルキル基、アリール基、及び、ヘテロ環基が、さらに置換可能な基である場合には、前記R4〜R9における1価の置換基で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
〜金属又は金属化合物〜
本発明における特定錯体は、既述の一般式(M)で表される化合物又はその互変異性体が金属又は金属化合物に配位した錯体である。
ここで、金属又は金属化合物としては、錯体を形成可能な金属又は金属化合物であればいずれであってもよく、2価の金属原子、2価の金属酸化物、2価の金属水酸化物、又は2価の金属塩化物が含まれる。金属又は金属化合物としては、例えば、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Co、Fe等の他に、AlCl、InCl、FeCl、TiCl2、SnCl2、SiCl2、GeCl2などの金属塩化物、TiO、VO等の金属酸化物、Si(OH)2等の金属水酸化物も含まれる。
これらの中でも、錯体の安定性、分光特性、耐熱、耐光性、及び製造適性等の観点から、Fe、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Mo、Mn、Cu、Ni、Co、TiO、又はVOが好ましく、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Cu、Ni、Co、又はVOが更に好ましく、Znが最も好ましい。
次に、一般式(M)で表される化合物の本発明における特定錯体のさらに好ましい範囲について説明する。
本発明における特定錯体の好ましい範囲は、一般式(M)において、R4及びR9が、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はホスフィノイルアミノ基で表され、R5及びR8が、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基で表され、R6及びR7が、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アニリノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、又はホスフィノイルアミノ基であり、R10が、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基であり、金属又は金属化合物が、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Mo、Mn、Cu、Ni、Co、TiO、又はV=Oである範囲である。
本発明における特定錯体のより好ましい範囲は、一般式(M)において、R4及びR9が、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はホスフィノイルアミノ基であり、R5及びR8が、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基で表され、R6及びR7が、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基であり、R10が、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基で表され、金属又は金属化合物が、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Cu、Ni、Co、又はV=Oである範囲である。
本発明における特定錯体の特に好ましい範囲は、一般式(M)において、R4及びR9が、各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はホスフィノイルアミノ基であり、R5及びR8が、各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基で表され、R6及びR7が、各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基であり、R10が、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基で表され、金属又は金属化合物が、Zn、Cu、Co、又はV=Oである範囲である。
さらに、以下に詳述する一般式(7)又は一般式(8)で表されるような態様も特に好ましい様態である。
〔一般式(7)で表されるジピロメテン金属錯体化合物〕
本発明の色素化合物の態様の一つは、下記の一般式(7)で表されるジピロメテン金属錯体化合物である。
上記一般式(7)中、R4〜R9は各々独立に、水素原子、又は置換基を表し、R10は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。X1は、Maに結合可能な基を表し、X2は、Maの電荷を中和する基を表し、X1とX2は、互いに結合してMaと共に5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。ただし、R4とR9とが互いに結合して環を形成することはない。
なお、上記一般式(7)で表されるジピロメテン金属錯体化合物は、互変異性体を含む。
前記一般式(7)で表されるジピロメテン金属錯体化合物を、後述する一般式(A)〜一般式(C)で表される構造単位、一般式(D)で表される多量体、或いは、一般式(1)で表される単量体に導入する場合の導入部位は、特に制限はないが、合成適合性の点で、R4〜R9のいずれか1つの部位で導入されることが好ましく、R4、R6、R7及びR9のいずれか1つにおいて導入されることがより好ましく、R4及びR9のいずれか1つにおいて導入されることが更に好ましい。
本発明の色素化合物にアルカリ可溶性基を導入する方法として、前記一般式(7)で表されるジピロメテン金属錯体化合物のR4〜R10、X1、X2のいずれか1つ又は2つ以上の置換基にアルカリ可溶性基を持たせることができる。これら置換基の中でも、R4〜R9及びX1のいずれかが好ましく、R4、R6、R7及びR9のいずれかがより好ましく、R4及びR9のいずれかが更に好ましい。
上記一般式(7)で表されるジピロメテン金属錯体化合物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、アルカリ可溶性基以外の官能基を有していてもよい。
一般式(7)における中のR4〜R9は、前記一般式(M)におけるR4〜R9と同義であり、好ましい態様も同様である。
前記一般式(7)中、Maは、金属原子又は金属化合物を表す。金属原子又は金属化合物としては、錯体を形成可能な金属原子又は金属化合物であればいずれであってもよく、2価の金属原子、2価の金属酸化物、2価の金属水酸化物、又は2価の金属塩化物が含まれる。
例えば、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Co、Fe等、及びAlCl、InCl、FeCl、TiCl2、SnCl2、SiCl2、GeCl2などの金属塩化物、TiO、V=O等の金属酸化物、Si(OH)2等の金属水酸化物が含まれる。
これらの中でも、錯体の安定性、分光特性、耐熱、耐光性、及び製造適性等の観点から、金属原子又は金属化合物として、Fe、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Mo、Mn、Cu、Ni、Co、TiO、及びV=Oが好ましく、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Cu、Ni、Co、及びV=Oが更に好ましく、Zn、Co、V=O、及びCuが特に好ましく、Znが最も好ましい。
また、前記一般式(7)中、R10は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表し、好ましくは水素原子である。
前記一般式(7)中、X1は、Maに結合可能な基であればいずれであってもよく、具体的には、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)等、更に「金属キレート」([1]坂口武一・上野景平著(1995年 南江堂)、[2](1996年)、[3](1997年)等)に記載の化合物が挙げられる。中でも、製造の点で、水、カルボン酸化合物、アルコール類が好ましく、水、カルボン酸化合物がより好ましい。
前記一般式(7)中、X2で表される「Maの電荷を中和する基」としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、カルボン酸基、燐酸基、スルホン酸基等が挙げられ、中でも、製造の点で、ハロゲン原子、水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基が好ましく、水酸基、カルボン酸基がより好ましい。
前記一般式(7)中、X1とX2は、互いに結合して、Maと共に5員、6員、又は7員の環を形成してもよい。形成される5員、6員、及び7員の環は、飽和環であっても不飽和環であってもよい。また、5員、6員、及び7員の環は、炭素原子のみで構成されていてもよく、窒素原子、酸素原子、又は/及び硫黄原子から選ばれる原子を少なくとも1個有するヘテロ環を形成していてもよい。
前記一般式(7)で表される化合物の好ましい態様としては、R4〜R9は各々独立に、R4〜R9の説明で記載した好ましい態様であり、R10はR10の説明で記載した好ましい態様であり、MaはZn、Cu、Co、又はV=Oであり、X1は水、又はカルボン酸化合物であり、X2は水酸基、又はカルボン酸基であり、X1とX2とが互いに結合して5員又は6員環を形成していてもよい。
〔一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物〕
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素化合物の態様の一つは、下記の一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物である。
上記一般式(8)中、R11及びR16は各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、又はヘテロ環アミノ基を表す。R12〜R15は各々独立に、水素原子、又は置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。X2及びX3は各々独立に、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表す。Y1及びY2は各々独立に、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、又は炭素原子を表す。R11とY1は、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、R16とY2は、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。X1はMaと結合可能な基を表し、aは0、1、又は2を表す。
なお、上記一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物は、互変異性体を含む。
前記一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物を後述する色素多量体に導入する部位は、本発明の効果を損なわなければ特に限定されないが、R11〜R17、X1、Y1〜Y2のいずれか1つであることが好ましい。これらの中でも、合成適合性の点で、R11〜R16及びX1のいずれか1つにおいて導入されることが好ましく、より好ましくは、R11、R13、R14及びR16のいずれか1つにおいて挿入される態様であり、更に好ましくは、R11及びR16のいずれか1つにおいて挿入される態様である。
本発明の色素化合物にアルカリ可溶性基を導入する方法として、アルカリ可溶性基を有する色素単量体又は構造単位を用いる場合、前記一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物のR11〜R17、X1、Y1〜Y2のいずれか1つ又は2つ以上の置換基にアルカリ可溶性基を持たせることができる。これら置換基の中でも、R11〜R16及びX1のいずれかが好ましく、R11、R13、R14及びR16のいずれかがより好ましく、R11及びR16のいずれかが更に好ましい。
上記一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、アルカリ可溶性基以外の官能基を有していてもよい。
上記R12〜R15は、前記一般式(M)中のR5〜R8と同義であり、好ましい態様も同様である。上記R17は、前記一般式(M)中のR10と同義であり、好ましい態様も同様である。上記Maは、前記一般式(7)中のMaと同義であり、好ましい範囲も同様である。
より詳細には、前記一般式(8)において上記R12〜R15のうち、前記R12及びR15としては、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ニトリル基、イミド基、又は、カルバモイルスルホニル基が好ましく、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、ニトリル基、イミド基、カルバモイルスルホニル基がより好ましく、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ニトリル基、イミド基、カルバモイルスルホニル基が更に好ましく、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基が特に好ましい。
前記R13及びR14としては、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のヘテロ環基が好ましく、更に好ましくは置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基である。ここで、より好ましいアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基の具体例は、一般式(M)の前記R6及びR7において列記した具体例を同様に挙げることができる。
前記一般式(8)中、R11及びR16は、アルキル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアルケニル基で、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブテン−1−イル基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリール基で、例えば、フェニル基、ナフチル基)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル基、4−ピリジル基、2−フリル基、2−ピリミジニル基、2−ピリジル基、2−ベンゾチアゾリル基、1−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、ベンゾトリアゾール−1−イル基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜18のアルコキシ基で、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数1〜18のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基)、アルキルアミノ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜18のアルキルアミノ基で、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、イソプロピルアミノ基、t−ブチルアミノ基、t−オクチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N−メチル−N−エチルアミノ基)、アリールアミノ基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリールアミノ基で、例えば、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N−エチル−N−フェニルアミノ基)、又はヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環アミノ基で、例えば、2−アミノピロール基、3−アミノピラゾール基、2−アミノピリジン基、3−アミノピリジン基)を表す。
前記R11及びR16としては、上記の中でも、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基が好ましく、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、がより好ましく、アルキル基、アルケニル基、アリール基が更に好ましく、アルキル基が特に好ましい。
前記一般式(8)中、R11及びR16のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、又はヘテロ環アミノ基が、更に置換可能な基である場合には、後述する一般式(1)のR1の置換基で説明する置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(8)中、X2及びX3は、各々独立にNR、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表す。ここで、Rは、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアルケニル基で、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブテン−1−イル基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリール基で、例えば、フェニル基、ナフチル基)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル基、4−ピリジル基、2−フリル基、2−ピリミジニル基、1−ピリジル基、2−ベンゾチアゾリル基、1−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、ベンゾトリアゾール−1−イル基)、アシル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数2〜18のアシル基で、例えば、アセチル基、ピバロイル基、2−エチルヘキシル基、ベンゾイル基、シクロヘキサノイル基)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜18のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜18のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基)を表す。
前記一般式(8)中、Y1及びY2は各々独立に、NR、窒素原子、又は炭素原子を表し、Rは、前記X2及びX3のRと同義であり、好ましい態様も同様である。
前記一般式(8)中、R11とY1は、互いに結合して炭素原子と共に5員環(例えば、シクロペンタン環、ピロリジン環、テトラヒドロフラン環、ジオキソラン環、テトラヒドロチオフェン環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環)、6員環(例えば、シクロヘキサン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、テトラヒドロピラン環、ジオキサン環、ペンタメチレンスルフィド環、ジチアン環、ベンゼン環、ピペリジン環、ピペラジン環、ピリダジン環、キノリン環、キナゾリン環)、又は7員環(例えば、シクロヘプタン環、ヘキサメチレンイミン環)を形成してもよい。
前記一般式(8)中、R16とY2は、互いに結合して炭素原子と共に5員環(例えば、シクロペンタン環、ピロリジン環、テトラヒドロフラン環、ジオキソラン環、テトラヒドロチオフェン環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環)、6員環(例えば、シクロヘキサン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、テトラヒドロピラン環、ジオキサン環、ペンタメチレンスルフィド環、ジチアン環、ベンゼン環、ピペリジン環、ピペラジン環、ピリダジン環、キノリン環、キナゾリン環)、又は7員環(例えば、シクロヘプタン環、ヘキサメチレンイミン環)を形成してもよい。
前記一般式(8)中、R11とY1、及びR16とY2が結合して形成される5員、6員、及び7員の環が、置換可能な環である場合には、後述する一般式(1)のR1の置換基で説明する置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(8)中、R11及びR16が各々独立に、立体パラメータである−Es値が1.5以上の1価の置換基であることが好ましく、2.0以上であることがより好ましく、3.5以上であることがさらに好ましく、5.0以上であることが特に好ましい。
前記一般式(8)中、X1はMaと結合可能な基を表し、具体的には、前記一般式(5)におけるX1と同様な基が挙げられ、好ましい態様も同様である。aは0、1、又は2を表す。
前記一般式(8)で表される化合物の好ましい態様としては、R12〜R15は各々独立に、前記一般式(M)中のR5〜R8の説明で記載した好ましい態様であり、R17は前記一般式(M)中のR10の説明で記載した好ましい態様であり、MaはZn、Cu、Co、又はV=Oであり、X2はNR(Rは水素原子、アルキル基)、窒素原子、又は酸素原子であり、X3はNR(Rは水素原子、アルキル基)、又は酸素原子であり、Y1はNR(Rは水素原子、アルキル基)、窒素原子、又は炭素原子であり、Y2は窒素原子、又は炭素原子であり、R11及びR16は各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、又はアルキルアミノ基であり、X1は酸素原子を介して結合する基であり、aは0又は1である。R11とY1とが互いに結合して5員又は6員環を形成、又はR16とY2とが互いに結合して5員、6員環を形成していてもよい。
前記一般式(8)で表される化合物の更に好ましい態様としては、R12〜R15は各々独立に、一般式(M)で表される化合物におけるR5〜R8の説明で記載した好ましい態様であり、R17は前記一般式(M)中のR10の説明で記載した好ましい態様であり、MaはZnであり、X2及びX3は、酸素原子であり、Y1はNHであり、Y2は窒素原子であり、R11及びR16は各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、又はアルキルアミノ基であり、X1は酸素原子を介して結合する基であり、aは0又は1である。R11とY1とが互いに結合して5員又は6員環を形成、又はR16とY2とが互いに結合して5員、6員環を形成していてもよい。
前記一般式(7)及び一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物のモル吸光係数は、着色力の観点から、できるだけ高いほうが好ましい。また、最大吸収波長λmaxは、色純度向上の観点から、520nm〜580nmが好ましく、530nm〜570nmが更に好ましい。この領域にあることで、着色硬化性組成物等に適用する際、色再現性の良好なカラーフィルタを作製することができる。更に、本発明の色素多量体の450nmにおける吸光度に対し、最大吸収波長(λmax)の吸光度が1、000倍以上であることが好ましく、10,000倍以上であることがより好ましく、100,000倍以上であることが更に好ましい。この比率がこの範囲にあることで、本発明の色素多量体を着色硬化性組成物等に適用する際、特に青色カラーフィルタを作製する場合に、より透過率の高いカラーフィルタを形成することができる。なお、最大吸収波長、及びモル吸光係数は、分光光度計cary5(バリアン社製)により測定されるものである。
前記一般式(7)及び一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物の融点は、溶解性の観点から、高すぎない方がよい。
前記一般式(7)及び一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物は、米国特許第4,774,339号、同第5,433,896号、特開2001−240761号公報、同2002−155052号公報、特許第3614586号公報、Aust.J.Chem,1965,11,1835−1845、J.H.Boger et al,Heteroatom Chemistry,Vol.1,No.5,389(1990)等に記載の方法で合成することができる。具体的には、特開2008−292970号公報の段落0131〜0157に記載の方法を適用することができる。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素化合物は、さらに、重合性基を有することが好ましい。
色素化合物に重合性基を導入する方法としては、特に制限はないが、エチレン性不飽和基(例えば、メタクリル基、アクリル基、スチリル基等)、環状エーテル基(例えば、エポキシ基、オキセタニル基等)などを有する重合性化合物を色素化合物に付加させることで導入することができる。
具体的には、例えば、重合性化合物と反応する基(例えば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基等)を有する色素化合物に、重合性化合物(メタクリルクロライド、アクリルクロライド、4−(クロロメチル)スチレン、グリシジルメタクリレート、メタクリルオキシエチルイソシアネート等)を付加させることで、重合性基を有する色素化合物を合成することができる。
色素化合物に重合性基を導入することで、硬化性、耐熱性、耐溶剤性が良好となる。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素化合物は、さらにアルカリ可溶性基を有することが好ましい。
色素化合物にアルカリ可溶性基を導入する方法としては、特に制限はないが、アルカリ可溶性基を有する化合物を色素化合物に付加させることで導入することができる。
具体的には、例えば、アルカリ可溶性を有する化合物と反応する基(例えば、ハロゲン化アルキル基、α―ハロゲン化アシル基等)を有する色素化合物に、アルカリ可溶性を有する化合物(例えば、チオリンゴ酸、チオグリコール酸、5−メルカプトイソフタル酸、3−メルカプト安息香酸、リンゴ酸、グリコール酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、3−ヒドロキシ安息香酸等)を付加させることで、アルカリ可溶性基を有する色素化合物を合成することができる。色素化合物にアルカリ可溶性基を導入することで、着色パターン形成性が良好となる。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素化合物は、着色硬化性組成物に適用した場合の着色パターン形成性の観点から、アルカリ可溶性基を、酸価10〜400mgKOH/g含むことが好ましく、酸価30〜300mgKOH/g含むことがより好ましく、酸価50〜200mgKOH/g含むことが更に好ましい。
≪色素多量体≫
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素化合物は、上述の色素構造を色素部位の部分構造として含む色素多量体であることが好ましい。特に、ジピロメテン化合物由来の色素構造を色素部位の部分構造として含む色素多量体であってもよく、またジピロメテン金属錯体化合物由来の色素構造を色素部位の部分構造として含む色素多量体であってもよい。
本発明の色素多量体に、ジピロメテン化合物およびジピロメテン金属錯体化合物由来の色素骨格を導入する方法は任意であり、重合性の単量体に該色素骨格を導入したものを重合、或いは、共重合させて多量体を得てもよく、多量体を形成した後に、高分子反応などにより色素骨格を導入してもよい。
好ましい態様としては、上記一般式(A)〜(C)で表される少なくとも一つの構成単位を含んでなる多量体、上記一般式(D)で表される色素多量体、及び上記一般式(1)で表される色素単量体を重合成分として含む多量体が挙げられる。
<本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体の好ましい物性>
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体は、色純度、耐光性、耐熱性、耐溶剤性に優れ、色移りが少なく、パターン成形性の良好な硬化膜を形成し得ることから、カラーフィルタの着色パターン形成に好適な着色硬化性組成物に用いうる。そのような観点から、色素多量体の好ましい物性を挙げれば、着色硬化性組成物としたときの着色パターン形成性を向上させる観点から、色素多量体は、アルカリ可溶性基を有することが好ましい。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体にアルカリ可溶性基を導入する方法としては、特に制限はないが、アルカリ可溶性基を有する単量体を用いて色素多量体を合成することで導入することができ、また、色素多量体を合成した後にアルカリ可溶性基を導入することができる。
アルカリ可溶性基を有する単量体を用いて色素多量体を合成する場合、前記一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構成単位の少なくとも一つを含んでなる色素多量体、前記一般式(D)で表される色素多量体、前記一般式(1)で表される色素単量体、及び、一般式(1)で表される色素単量体とは構造が異なり、且つ末端エチレン性不飽和結合を有する単量体、の少なくとも1種が、アルカリ可溶性基を有していればよい。
前記一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構成単位、或いは、一般式(1)で表される色素単量体が、アルカリ可溶性基を有する単量体である場合、Dye部分(色素残基)にアルカリ可溶性基を有することができる。合成適合性の観点からは、Dye部分(色素残基)を有する構成単位を形成する単量体よりも、共重合成分として含まれる、他のエチレン性不飽和結合単量体の少なくとも1種がアルカリ可溶性基を有する単量体であることが好ましい。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体は、着色硬化性組成物の着色パターン形成性の観点から、アルカリ可溶性基を、酸価10〜400mgKOH/g含むことが好ましく、酸価30〜300mgKOH/g含むことがより好ましく、酸価50〜200mgKOH/g含むことが更に好ましい。
本発明において、酸価はJIS規格(JIS K 0070:1992)記載の方法により求める。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体は、現像液であるアルカリ溶液(pH9〜15)への溶解度が0.1質量%以上、80質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上、50質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上30質量%であることが好ましい。この領域にあることで、本発明の色素多量体を着色硬化性組成物のアルカリ現像が必要な用途に使用する場合に、好適なパターン形状の形成や、基板上の残渣を低減するができるようになる。
また、本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体は、色移りを抑制し、着色パターン形成性を向上させる観点から、重合性基を有することが好ましい。色素多量体に含まれる重合性基は、1種でもよく2種以上でもよい。
上記の重合性基としては、例えば、エチレン性不飽和基(例えば、メタクリル基、アクリル基、スチリル基等)、環状エーテル基(例えば、エポキシ基、オキセタニル基等)などが挙げられる。中でも、重合後の耐熱性、耐溶剤性の点で、エチレン性不飽和基が好ましい。
前記重合性基含有色素多量体は、重合性基を有する構成単位と、色素に由来する基を有する構成単位とを、繰り返し単位として含むことが好ましい。
また、前記重合性基含有色素多量体は、重合性基を有する構成単位と色素に由来する基を有する構成単位のほかの構成単位を含んでいてもよい。
前記重合性基含有色素多量体において、カラーフィルタの薄層化の観点からは、色素に由来する基を有する構成単位を質量比で、60質量%〜99質量%含むことが好ましく、70質量%〜97質量%含むことがより好ましく、80質量%〜95質量%含むことがさらに好ましい。
また、耐熱性、耐溶剤の観点からは、重合性基を有する構成単位を質量比で、1質量%〜40質量%含むことが好ましく、3質量%〜30質量%含むことがより好ましく、5質量%〜20質量%含むことがさらに好ましい。
前記重合性基を有する構成単位は、例えば、以下の方法で前記重合性基含有色素多量体に導入することができる。
すなわち、前記色素化合物と、色素骨格を有しない共重合成分(例えば、メタクリル酸、アクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリレート等)との共重合により多量体を得て、次いで、前記共重合成分に由来する構成単位と反応する基を有する重合性化合物(例えば、グリシジルメタクリレート、メタクリルオキシエチルイソシアネート等)を付加させることで、重合性基を有する構成単位を導入することができる。
また、前記色素化合物において、色素化合物の多量体化に与る重合性基とは別の重合性基を色素骨格に導入させておき、その色素化合物を重合させて、重合性基含有色素多量体を得ることもできる。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体は、以下の有機溶剤に溶解することが好ましい。有機溶剤としては、エステル類(例えば、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル等)、エーテル類(例えばメチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、ケトン類(メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等)、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン等)が挙げられ、これら溶剤に対し、1質量%以上50%以下溶解することが好ましく、より好ましくは5%以上40%以下、更に好ましくは10%以上30%以下であることが好ましい。この領域にあることで、本発明の着色硬化性組成物は好適な塗布面状や、他色塗布後の溶出による濃度低下を低減するができるようになる。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体のTgは50℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましい。また、熱質量分析(TGA測定)による5%質量減少温度が、120℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることが更に好ましい。この領域にあることで、本発明の着色硬化性組成物は、加熱プロセスに起因する濃度変化を低減することができるようになる。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体のモル吸光係数は、着色力の観点から、できるだけ高いほうが好ましい。また、最大吸収波長λmaxは、色純度向上の観点から、520nm〜580nmが好ましく、530nm〜570nmが更に好ましい。この領域にあることで、本発明の着色硬化性組成物は、色再現性の良好なカラーフィルタを作製することができる。更に、色素多量体の450nmにおける吸光度に対し、最大吸収波長(λmax)の吸光度が1、000倍以上であることが好ましく、10,000倍以上であることがより好ましく、100,000倍以上であることが更に好ましい。この比率がこの範囲にあることで、本発明の着色硬化性組成物は、特に青色カラーフィルタを作製する場合に、より透過率の高いカラーフィルタを形成することができる。なお、最大吸収波長、及びモル吸光係数は、分光光度計cary5(バリアン社製)により測定されるものである。
また、本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体は、前記色素多量体の最大吸収波長(λmax)と単位重量あたりの吸光係数の好ましい範囲を同時に満たすことが更に好ましい。
<本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体の構造>
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体としては、ジピロメテン金属錯体化合物由来の色素骨格を有する色素多量体が、好ましい。
前記ジピロメテン金属錯体化合物由来の色素骨格を有する色素多量体としては、下記一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構成単位の少なくとも一つを含んでなるか、又は、一般式(D)で表される色素多量体、さらには、下記一般式(1)で表される色素単量体を重合成分として含む色素多量体が挙げられる。これらを順次説明する。
<一般式(A)で表される構成単位>
(一般式(A)中、XA1は重合によって形成される連結基を表し、LA1は単結合または2価の連結基を表す。DyeIIは、一般式(5)で表される部分構造から水素原子を1〜(m1+1)個除いた構造を有する連結基であり、且つ該一般式(5)におけるDyeが下記一般式(M)で表されるジピロメテン化合物と金属又は金属化合物とから得られるジピロメテン金属錯体化合物の任意の水素原子を1〜p個取り除いた色素構造である。pは1または2を表す。XA2は重合によって形成される連結基を表し、LA2は単結合または2価の連結基を表し、m1は0〜3の整数を表す。m1が2以上のときは、[ ]内の構造は同じであっても異なっていてもよい。DyeIIとLA2とは、共有結合、イオン結合、及び配位結合のいずれかで連結される。)
前記一般式(A)中、XA1及びXA2はそれぞれ独立に、重合によって形成される連結基を表す。すなわち重合反応で形成される主鎖に相当する繰り返し単位を形成する部分を指す。なお、2つの*で表された部位が繰り返し単位となる。XA1及びXA2としては、置換もしくは無置換の不飽和エチレン基を重合して形成される連結基、環状エーテルを開環重合して形成される連結基等が挙げられ、好ましくは、不飽和エチレン基を重合して形成される連結基である。具体的には以下に示す連結基等が挙げられるが、本発明における重合によって形成される連結基はこれらに限定されるものではない。
なお、下記(X−1)〜(X−15)において*で示された部位でLA1と連結していることを表す。
一般式(A)中、LA1は単結合または2価の連結基を表す。LA1は2価の連結基を表す場合の2価の連結基としては、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基など)、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリーレン基(例えば、フェニレン基、ナフタレン基等)、置換もしくは無置換のヘテロ環連結基、−CH=CH−、−O−、−S−、−NR−(ここで、Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。)、−C(=O)−、−SO−、−SO2−、後述の一般式(2)で表される連結基、一般式(3)で表される連結基、又は一般式(4)で表される連結基等)、及びこれらを2個以上連結して形成される連結基を表す。
一般式(A)における2価の連結基は、本発明の効果を奏しうる範囲であれば何ら限定されない。
一般式(A)中、色素構造が下記一般式(M)で表されるジピロメテン化合物と金属又は金属化合物とから得られるジピロメテン金属錯体化合物の任意の水素原子を1〜p個取り除いた色素残基である一般式(5)から水素原子を1〜(m1+1)個除いた基を表す。pは1または2を表す。
好ましくは、前記一般式(5)又は一般式(6)で表されるジピロメテン金属錯体化合物の任意の水素原子をm1+1個取り除いた色素構造である。
以下に、一般式(A)で表される構成単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されない。
<一般式(B)で表される構成単位>
次に、一般式(B)で表される構成単位について詳細を説明する。
(一般式(B)中、XB1は重合によって形成される連結基を表し、LB1は単結合または2価の連結基を表し、AはDyeIIIとイオン結合もしくは配位結合可能な基を表す。DyeIIIは、一般式(5)で表される部分構造から水素原子を1〜(m2+1)個除いた構造を有する連結基であり、且つ該一般式(5)におけるDyeが下記一般式(M)で表されるジピロメテン化合物と金属又は金属化合物とから得られるジピロメテン金属錯体化合物の任意の水素原子をp個取り除いた色素構造である。pは1または2を表す。XB2は重合によって形成される連結基を表し、LB2は単結合または2価の連結基を表し、m2は0〜3の整数を表す。m2が2以上のときは、[ ]内の構造は同じであっても
異なっていてもよい。DyeIIIとLB2とは、共有結合、イオン結合、及び配位結合の
いずれかで連結される。)
一般式(B)中のXB1、およびLB1は、前記一般式(A)におけるXA1、およびLA1とそれぞれ同義の基を表し、好ましい範囲も同じである。
一般式(B)中のAで表される基としては、DyeIIIとイオン結合もしくは配位結合
可能な基であればよく、イオン結合できる基としては、アニオン性基、カチオン性基のどちらでもよい。アニオン性基としては、カルボキシル基、ホスホ基、スルホ基、アシルスルホンアミド基、スルホンイミド基など、pKaが12以下のアニオン性基が好ましく、より好ましくはpKaが7以下であり、更に好ましくは、5以下である。アニオン性基はDye中のMaもしくはヘテロ環基とイオン結合もしくは配位結合してもよいが、Maとイオン結合することがより好ましい。
アニオン性基として好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。なお、以下に示すアニオン性基において、Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。
一般式(B)中のAで表されるカチオン性基としては、置換もしくは無置換のオニウムカチオン(例えば、置換もしくは無置換のアンモニウム基、ピリジニウム基、イミダゾリウム基、スルホニウム基、ホスホニウム基など)が好ましく、特に置換アンモニウム基が好ましい。
以下に、一般式(B)で表される構成単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されない。
<一般式(C)で表される構成単位>
次に、一般式(C)で表される構成単位について詳細を説明する。
(一般式(C)中、LC1は単結合または2価の連結基を表す。DyeIVは、一般式(5)で表される部分構造から水素原子を2個除いた構造を有する連結基であり、且つ該一般式(5)におけるDyeが下記一般式(M)で表されるジピロメテン化合物と金属又は金属化合物とから得られるジピロメテン金属錯体化合物の任意の水素原子をp個取り除いた色素構造である。pは1または2を表す。m3は1〜4の整数を表す。m3が2以上のときは、LC1構造は同じであっても異なっていてもよい。)
前記一般式(C)中、LC1で表される2価の連結基としては、炭素数1〜30の置換もしくは無置換の直鎖、分岐もしくは環状アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基など)、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリーレン基(例えば、フェニレン基、ナフタレン基等)、置換もしくは無置換のヘテロ環連結基、−CH=CH−、−O−、−S−、−NR−(Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。)、−C(=O)−、−SO−、−SO2−,および、これらを2個以上連結して形成される連結基が好適に挙げられる。
以下に一般式(C)中のLC1で表される2価の連結基として好適に使用される具体例を記載するが、本発明のLとしてはこれらに限定されるものではない。
以下に、一般式(C)で表される構成単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されない。
<共重合成分>
本発明の色素多量体は、前記一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構成単位のみで形成されていてもよいが、他の構成単位と共に多量化されていてもよい。他の構成単位として好ましくは、以下に示す構成単位であり、それらの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
また、他の構成単位として、重合性基を有する構成単位を有していてもよい。重合性基を有する構成単位としては、例えば、以下のような構成単位が挙げられる。
すなわち、上述の共重合成分(例えば、メタクリル酸、アクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリレート等)に由来する構成単位に、当該構成単位と反応する基を有する重合性化合物(例えば、グリシジルメタクリレート、メタクリルオキシエチルイソシアネート等)を付加させてできた構成単位である。
前記重合性基を有する構成単位(以下、「重合性ユニット」ということがある。)が有する重合性基としては、特に制限はなく、例えば、エチレン性不飽和基(例えば、メタクリル基、アクリル基、スチリル基等)、環状エーテル基(例えば、エポキシ基、オキセタニル基等)などが挙げられる。中でも、耐熱性、耐溶剤性の点で、エチレン性不飽和基が好ましい。
前記重合性基を有する構成単位としては、以下のような具体例が挙げられる。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<一般式(D)で表される色素多量体>
次に一般式(D)で表される色素多量体について詳細を説明する。
(一般式(D)中、LD1はm4価の連結基を表し、m4は2〜100の整数を表す。m4が2以上のときは、DyeVの構造は同じであっても異なっていてもよい。DyeVは、一般式(5)で表される部分構造から水素原子を1個除いた構造を有する連結基であり、且つ該一般式(5)におけるDyeが下記一般式(M)で表されるジピロメテン化合物と金属又は金属化合物とから得られるジピロメテン金属錯体化合物の任意の水素原子をp個取り除いた色素構造である。pは1または2を表す。)
前記一般式(D)中、m4は好ましくは2〜80であり、より好ましくは2〜40であり、特に好ましくは2〜10である。
一般式(D)において、m4が2の場合、LD1で表される2価の連結基としては、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基など)、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリーレン基(例えば、フェニレン基、ナフタレン基等)、置換もしくは無置換のヘテロ環連結基、−CH=CH−、−O−、−S−、−NR−(Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。)、−C(=O)−、−SO−、−SO2−,および、これらを2個以上連結して形成される連結基が好適に挙げられる。
m4が3以上のm4価の連結基は、置換もしくは無置換のアリーレン基(1,3,5−フェニレン基、1,2,4−フェニレン基、1,4,5,8−ナフタレン基など)、へテロ環連結基(例えば、1,3,5−トリアジン基など)、アルキレン連結基等を中心母核とし、前記2価の連結基が置換して形成される連結基が挙げられる。
以下に、一般式(D)で表される色素多量体の具体例を示すが、本発明はこれに限定されない。
以下に、本発明の色素多量体として好ましい例を、その構成単位(前記構成単位)の種類と質量%、及び重量平均分子量と分散度とを明示して下記表4、表5に示す。
本発明の色素多量体は、前記一般式(A)、一般式(B)、又は、一般式(C)で表される構成単位を含むことが好ましいが、これらの中でも、一般式(A)で表される構成単位を含むことが好ましい。
更に、一般式(A)で表される構成単位は、下記一般式(1)で表される色素単量体を重合成分として形成されることが好ましい。
以下に、一般式(1)で表される色素単量体についての詳細を記載する。
<一般式(1)で表される色素単量体>
本発明の色素多量体に重合成分として含まれる色素単量体について詳細に説明する。
上記色素単量体は、下記一般式(1)で表される化合物である。
(一般式(1)中、R21は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、又はアリール基を表す。Q1は、−N(R2)C(=O)−、−OC(=O)−、−C(=O)N(R2)−、−C(=O)O−、下記一般式(2)で表される基、下記一般式(3)で表される基、又は下記一般式(4)で表される基を表す。Q2は、2価の連結基を表す。n1及びn2は各々独立に0又は1を表す。DyeVIは、一般式(5)で表される部分構造から水素原子を1個除いた構造を有する連結基であり、且つ該一般式(5)におけるDyeが下記一般式(7)、又は(8)で表されるジピロメテン化合物と金属又は金属化合物とから得られるジピロメテン金属錯体化合物の任意の水素原子をp個取り除いた色素構造である。pは1または2を表す。R2は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。)
(一般式(2)〜(4)中、R22は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。複数あるR23は各々独立に、水素原子、又は一価の置換基を表す。kは0〜4の整数を表す。kが2以上のときは、R23は同じであっても異なっていてもよい。*は、一般式(1)における−C(R21)=CH2基と結合する位置を表し、**は、一般式(1)におけるQ2又はDyeVI(n2=0の場合)と結合する位置を表す。)
上記一般式(7)中、R4〜R9は各々独立に、水素原子、又は置換基を表し、R10は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。X1は、Maに結合可能な基を表し、X2は、Maの電荷を中和する基を表し、X1とX2は、互いに結合してMaと共に5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。ただし、R4とR9とが互いに結合して環を形成することはない。
なお、上記一般式(7)で表されるジピロメテン金属錯体化合物は、互変異性体を含む。
上記一般式(8)中、R11及びR16は各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、又はヘテロ環アミノ基を表す。R12〜R15は各々独立に、水素原子、又は置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。X2及びX3は各々独立に、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表す。Y1及びY2は各々独立に、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、又は炭素原子を表す。R11とY1は、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、R16とY2は、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。X1はMaと結合可能な基を表し、aは0、1、又は2を表す。
なお、上記一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物は、互変異性体を含む。
すなわち、前記一般式(1)で表される色素単量体は、前記一般式(7)又は前記一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物に、一般式(1)における、−(Q2)n2−(Q1)n1−C(R21)=CH2で表される重合性基が導入された化合物である。
なお、n1及びn2のいずれもが0の場合、上記ジピロメテン金属錯体化合物に、直接−C(R21)=CH2基が導入される。ここで、Q1、Q2及びR21は、前記一般式(1)におけるQ1、Q2及びR21とそれぞれ同義である。
前記一般式(7)で表されるジピロメテン金属錯体化合物において、上記重合性基が導入される部位は、特に制限はないが、合成適合性の点で、R4〜R9のいずれか1つに上記重合性基が導入されることが好ましく、R4、R6、R7及びR9のいずれか1つに上記重合性基が導入されることがより好ましく、R4及びR9のいずれか1つに上記重合性基が導入されることが更に好ましい。
前記一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物において、上記重合性基が導入される部位は、R11〜R17、X1、Y1〜Y2のいずれか1つである。これら置換基の中でも、合成適合性の点で、R11〜R16及びX1のいずれか1つに上記重合性基が導入されることが好ましく、R11、R13、R14及びR16のいずれか1つに上記重合性基が導入されることがより好ましく、R11及びR16のいずれか1つに上記重合性基が導入されることが更に好ましい。
前記一般式(1)中、R21は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、又はアリール基を表す。R21がアルキル基又はアリール基の場合、無置換でも置換されていてもよい。
上記R21がアルキル基の場合、好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基が好適である。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
上記R21がアリール基の場合、好ましくは炭素数6〜18、より好ましくは6〜14、さらに好ましくは炭素数6〜12の置換もしくは無置換のアリール基が好適である。アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
上記R21が置換アルキル基及び置換アリール基の場合の置換基は、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のアルキル基で、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル環基、4−ピリジル環基、2−フリル環基、2−ピリミジニル環基、1−ピリジル環基、2−ベンゾチアゾリル環基、1−イミダゾリル環基、1−ピラゾリル環基、ベンゾトリアゾール−1−イル環基)、シリル基(好ましくは炭素数3〜24、より好ましくは炭素数3〜12のシリル基で、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリブチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ヘキシルジメチルシリル基)、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、スルホン酸基、ホスホン酸基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基で、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、ドデシルオキシ基、シクロアルキルオキシ基で、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ基、1−ナフトキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、
シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ基、t−ブチルジメチルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアシルオキシ基で、例えば、アセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ドデカノイルオキシ基)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜6のアルコキシカルボニルオキシ基で、例えば、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基)、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基(例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ基))、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜24、より好ましくは炭素数7〜12のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜6のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N−ブチルカルバモイルオキシ基、N−フェニルカルバモイルオキシ基、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ基)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜6のスルファモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ基、N−プロピルスルファモイルオキシ基)、アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜6のアルキルスルホニルオキシ基で、例えば、メチルスルホニルオキシ基、ヘキサデシルスルホニルオキシ基、シクロヘキシルスルホニルオキシ基)、アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルホニルオキシ基で、例えば、フェニルスルホニルオキシ基)、アシル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のアシル基で、例えば、ホルミル基、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、テトラデカノイル基、シクロヘキサノイル基)、
アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜24、より好ましくは炭素数7〜12のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のカルバモイル基で、例えば、カルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−エチル−N−オクチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−メチル−N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル基)、アミノ基(好ましくは炭素数24以下、より好ましくは炭素数12以下のアミノ基で、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、テトラデシルアミノ基、2−エチルへキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアニリノ基で、例えば、アニリノ基、N−メチルアニリノ基)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環アミノ基で、例えば、4−ピリジルアミノ)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のカルボンアミド基で、例えば、アセトアミド基、ベンズアミド基、テトラデカンアミド基、ピバロイルアミド基、シクロヘキサンアミド基)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のウレイド基で、例えば、ウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基、N−フェニルウレイド基)、イミド基(好ましくは炭素数20以下の、より好ましくは炭素数12以下のイミド基で、例えば、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ基)、
アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜24、より好ましくは炭素数7〜12のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のスルホンアミド基で、例えば、メタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、ヘキサデカンスルホンアミド基、シクロヘキサンスルホンアミド基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のスルファモイルアミノ基で、例えば、N、N−ジプロピルスルファモイルアミノ基、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ基)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜24のアゾ基で、例えば、フェニルアゾ基、3−ピラゾリルアゾ基)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルチオ基で、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、オクチルチオ基、シクロヘキシルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ基)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環チオ基で、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、2−ピリジルチオ基、1−フェニルテトラゾリルチオ基)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルスルフィニル基で、例えば、ドデカンスルフィニル基)、
アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルフィニル基で、例えば、フェニルスルフィニル基)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ヘキサデシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基)、スルファモイル基(好ましくは炭素数24以下、より好ましくは炭素数16以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル基、N−エチル−N−フェニルスルファモイル基、N−シクロヘキシルスルファモイル基)、スルホ基、ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のホスホニル基で、例えば、フェノキシホスホニル基、オクチルオキシホスホニル基、フェニルホスホニル基)、ホスフィノイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のホスフィノイルアミノ基で、例えば、ジエトキシホスフィノイルアミノ基、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ基)が挙げられる。
上記の置換基の中でも、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボンアミド基、イミド基、スルホンアミド基、スルファモイルアミノ基、スルファモイル基が好ましく、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、スルファモイルアミノ基、スルファモイル基がより好ましく、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基が更に好ましく、ヒドロキシル基、スルホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基が特に好ましい。
上記の特に好ましい置換基の中でも、スルホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アルコキシカルボニル基がより好ましく、スルホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基が更に好ましく、スルホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基が特に好ましい。
前記R21としては、水素原子、アルキル基、アリール基が好ましく、水素原子、アルキル基が特に好ましい。
前記R21の置換アルキル基及び置換アリール基の置換基が、更に置換可能な基である場合には、前記で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(1)中、Q1は、−N(R2)C(=O)−、−OC(=O)−、−C(=O)N(R2)−、−C(=O)O−、前記一般式(2)で表される基、一般式(3)で表される基、又は一般式(4)で表される基を表す。ここで、R2は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。
上記R2はアルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表し、該アルキル基、アリール基、及び、ヘテロ環基は、前記R21における置換アルキル基及び置換アリール基の置換基で説明したアルキル基、及びアリール基が例として挙げられ、好ましい態様も同様である。
上記R2としてのアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基は、前記R21で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
以下に、前記一般式(1)におけるQ1として、下記の一般式(2)で表される基、一般式(3)で表される基、及び一般式(4)で表される基について説明する。
一般式(2)〜(4)中、R22は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表し、R23は、水素原子、又は置換基を表し、kは、0〜4の整数を表す。kが2以上のときは、R23は同じであっても異なっていてもよい。*は、前記一般式(1)における−C(R21)=CH2基と結合する位置を表し、**は、前記一般式(1)におけるQ2又はDyeVI(n2=0の場合)と結合する位置を表す。
一般式(3)〜(4)中のR22は、前記一般式(1)で説明したR21と同義であり、好ましい態様も同様である。
一般式(2)〜(4)中のR23は、水素原子又は置換基を表し、R23で表される置換基としては、一般式(1)におけるR21の置換アルキル基及び置換アリール基で説明した置換基が例として挙げられ、好ましい態様も同様である。kは0〜4の整数を表し、kが2以上のときは、R23は同じであっても異なっていてもよい。
一般式(2)〜(4)中のR23の置換基が、更に置換可能な基である場合には、一般式(1)におけるR21で説明した置換基で、置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(1)におけるQ1としては、合成上の観点から、−N(R2)C(=O)−、−OC(=O)−、−C(=O)N(R2)−、−C(=O)O−が好ましく、−OC(=O)−、−C(=O)N(R2)−、−C(=O)O−がより好ましく、−C(=O)N(R2)−、−C(=O)O−が更に好ましい。
一般式(1)中、n1=0の場合に、Q2は、−C(R21)=CH2基と、Dyeとを連結する2価の連結基を表す。
Q2は、好ましくは、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基、−O−、−C(=O)−、−OC(=O)−、OC(=O)O−、−OSO2−、−OC(=O)N(R50)−、−N(R50)−、−N(R50)C(=O)−、−N(R50)C(=O)O−、−N(R50)C(=O)N(R51)−、−N(R50)SO2−、−N(R50)SO2N(R51)−、−S−、−S−S−、−SO−、−SO2−、−SO2N(R50)−、−SO2O−等が挙げられる。また、上記の2価の連結基が、複数個結合して、新たに2価の連結基を形成していてもよい。
ここでR50及びR51は各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。R50及びR51におけるアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基は、一般式(1)におけるR21の置換基で説明したアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基が例として挙げられ、好ましい態様も同様である。R50及びR51のアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基は、一般式(1)におけるR21の置換基で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(1)におけるQ2が、アルキレン基、アラルキレン基、又はアリーレン基である場合、無置換でもよく置換されていてもよく、置換されている場合には、前記R1の置換基で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
Q2がアルキレン基、アラルキレン基、又はアリーレン基である場合、炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数6〜18のアラルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基が好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数6〜16のアラルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数6〜12のアラルキレン基が更に好ましい。
Q1とQ2との組み合わせとしては、Q1が−N(R2)C(=O)−、−OC(=O)−、−C(=O)N(R2)−、−C(=O)O−で、Q2が炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数6〜18のアラルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数2〜18のアルキルチオエーテル、炭素数2〜18のアルキルカルボンアミド基、炭素数2〜18のアルキルアミノカルボニル基の態様が好ましい。より好ましくは、Q1が−OC(=O)−、−C(=O)N(R2)−、−C(=O)O−で、Q2が炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数6〜16のアラルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、炭素数2〜12のアルキルチオエーテル、炭素数2〜12のアルキルカルボンアミド基、炭素数2〜12のアルキルアミノカルボニル基の態様であり、更に好ましくは、Q1が−C(=O)N(R2)−、−C(=O)O−で、Q2が炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数6〜12のアラルキレン基、炭素数2〜6のアルキルチオエーテル、炭素数2〜6のアルキルカルボンアミド基、炭素数2〜6のアルキルアミノカルボニル基の態様である。
下記に、前記一般式(1)中において−(Q2)n2−(Q1)n1−C(R21)=CH2で表される重合性基の例を挙げる。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
(ジピロメテン金属錯体化合物)
前記一般式(1)で表される色素単量体は、前記一般式(7)で表されるジピロメテン金属錯体化合物から任意の水素原子が一つ外れた色素残基、又は前記一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物のR11〜R17、X1、Y1〜Y2のいずれか1つの置換基の水素原子が1つ外れた色素残基を有する。換言すると、前記一般式(1)で表される色素単量体は、前記一般式(7)又は前記一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物に、−(Q2)n2−(Q1)n1−C(R21)=CH2で表される重合性基が導入された化合物である。なお、n1及びn2のいずれもが0の場合、上記ジピロメテン金属錯体化合物に、直接−C(R21)=CH2基が導入される。
一般式(1)に導入されるジピロメテン金属錯体化合物は、先に詳述した一般式(7)又は一般式(8)で表されるジピロメテン金属錯体化合物である。
(色素化合物の具体例)
以下に、色素化合物の具体例と合成方法の例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
下記例示化合物M−7を、下記の合成スキームに従って、下記の処方により合成した。
<化合物1の合成>
イソブロピルメチルケトン206.4gをメタノール1L中で攪拌し、臭化水素酸(47〜49%水溶液)を7mL添加後、臭素を30〜34℃条件で3時間かけて滴下した。その後、30分、30℃で攪拌した。炭酸水素ナトリウム124gを水1.3Lに溶かした水溶液で中和後、塩化ナトリウム400gを水1.3Lに溶かした水溶液を加え、層分離した液体状の反応生成物を分取した。
別途、フタルイミドカリウム222gをジメチルアセトアミド(DMAc)800mL中で攪拌しておき、水冷下にて先ほど分取した反応生成物を滴下し、4時間室温条件で撹拌した。その後、水冷下にて水720mLを加え析出した結晶をろ別した。得られた結晶をトルエン1.5Lに懸濁させ、不溶物をろ別し、ろ液を濃縮し化合物1(100g)を得た。
化合物1:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:1.21〜1.23(6H、d)、2.74〜2.79(1H、m)、4.56(2H、s)、7.72〜7.74(2H、d)、7.85〜7.87(2H、d)
<化合物2の合成>
特開2008−292970号公報の段落0134に記載の方法にて合成した。
<化合物3の合成>
化合物2(293g)、化合物1(231g)をメタノール1.4L中、窒素雰囲気下で攪拌し、水酸化ナトリウム(88g)を水400mlに溶かし、室温にて滴下した。その後、八時間還流した。その後、室温まで放冷し、析出した結晶をろ取し、メタノール100mlで洗浄し、化合物9(299g)を得た。
化合物3:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.88〜0.95(18H、s)、1.00〜1.03(3H、d)、1.17〜1.19(6H、d)、1.20〜1.66(7H、m)、3.38〜3.43(1H、m)、5.19〜5.24(2H、br)、5.95(1H、br)、6.00(1H,s)、7.39〜7.45(1H、br)
<化合物4の合成>
N,N-ジイソプロピルアミン(11.1g)を脱水テトラヒドロフラン80mL中、
窒素雰囲気下で攪拌し、1.6mol/Lのブチルリチウムヘキサン溶液(66mL)を−40℃にて10分かけて滴下した。1時間攪拌後、エチル2−エチル酪酸(14.4g)を−20℃にて15分かけて滴下し、0℃まで昇温した。1時間攪拌後、ヨウ化エチル(17.2g)を10分かけて滴下した。反応終了後、1M塩酸水溶液40mLを加え、酢酸エチル100mLで抽出、水80mL、飽和食塩水80mLで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム15gで脱水したあと、ろ過後、ろ液を濃縮乾固し、化合物4(17.9g)を得た。
化合物4:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.76(9H、t)、1.25(3H、t)、1.57(6H、q)、4.13(2H、q)
<化合物5の合成>
化合物4(17.6g)、水酸化カリウム(16.8g)を水(5mL)、エタノール(30mL)に溶解させ、加熱還流下8時間攪拌した。その後、水を20mL加えた後、水層のpHを約1になるまで濃塩酸を加えた。酢酸エチル100mLで抽出後、水、飽和食塩水各80mLで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム20gで脱水したあと、ろ過、ろ液を濃縮乾固することで、化合物5(13.0g)を得た。
化合物5:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.81(9H、t)、1.60(6H、q)
<化合物6の合成>
化合物5(2.6g)を塩化メチレン3mL中攪拌し、塩化チオニル(2.6g)を室温で10分かけて滴下した。1時間後、反応溶液を8000Pa、40℃で蒸留することにより化合物6(1.8g)を得た。
化合物6:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.85(9H、t)、1.70(6H、q)
<化合物7の合成>
化合物3(2.1g)をジメチルアセトアミド(DMAc)6mL中、室温下で攪拌し、化合物6を0.99g滴下し、室温下で3時間攪拌した。酢酸エチル10mL、水20mL中に反応液を注ぎ、飽和重曹水、水、飽和食塩水各15mLで洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーにて精製し、減圧濃縮することで化合物7(2.2g)を得た。
化合物7:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.82(9H、t)、0.90(18H、s)、1.02(3H、d)、1.20−1.70(19H、m)、3.47(1H、quint)、6.02(1H、s)、6.21(1H、s)、10.59(1H、s)、10.88(1H、s)
<化合物8の合成>
N−メチルホルムアニリド(0.28g)、アセトニトリル1.0mLを0℃で攪拌しながら、オキシ塩化リン(0.32g)を5℃以下に保ちながら滴下し、1時間攪拌後、化合物7(0.50g)、アセトニトリル1.0mLを添加し室温で30分攪拌した後、40℃で3時間攪拌した。15mLの水中に反応液を注ぎ析出した結晶をろ過し、水10mLでかけ洗いし、化合物8(0.40g)を得た。
化合物8:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.84(9H、t)、0.89(18H、s)、1.03(3H、d)、1.20−1.70(7H、m)、1.43(6H、d)、1.68(6H、q)、4.13(1H、quint)、6.04(1H、s)、9.87(1H、s)、10.95(1H、s)、11.19(1H、s)
<化合物M−148の合成>
化合物7(0.27g)、化合物8(0.28g)と無水酢酸5mlを室温下で攪拌し、トリフルオロ酢酸0.90gを滴下した。室温下で4時間攪拌後、水30mL、炭酸水素ナトリウム5gを室温下で攪拌し、そこへ反応液を徐々に注ぎ中和を行った。1時間攪拌後、析出した結晶をろ過し、水10mLでかけ洗いすることで化合物M−148(0.44g)を得た。M−148の酢酸エチル中の吸収スペクトルにおける吸収極大波長は519nm、モル吸光係数は46000であった。
化合物9:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.86(18H、t)、0.87(36H、s)、1.02(6H、d)、1.20−1.73(14H、m)、1.40(12H、d)、1.69(12H、q)、4.17(2H、quint)、6.01(2H、s)、7.50(1H、s)、10.51(2H、s)
<例示化合物M−7の合成>
化合物M−148(0.42g)とテトラヒドロフラン15mLを室温下で攪拌し、そこに乳酸亜鉛三水和物(0.122g)をメタノール5mLに溶解した溶液を滴下し2.5時間攪拌した。その後、エバポレーターで35℃、0.013MPa、10分間減圧することで反応溶液から溶媒を留去し、残った溶液に水10mlを加え、析出した結晶をろ過し、乾燥させ例示化合物M−7(0.21g)を得た。M−7の酢酸エチル中の吸収スペクトルにおける吸収極大波長は545nm、モル吸光係数は153000であった。
例示化合物M−7:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.83(18H、t)、0.89(36H、s)、1.02(6H、d)、1.18−1.80(41H、m)、4.01(1H、q)、4.24(2H、quint)、6.03(2H、s)、7.76(1H、s)、11.27(2H、s)
下記例示化合物M−53を、下記の合成スキームに従って、下記の処方により合成した。
<化合物9の合成>
N,N−ジイソプロピルアミン(30g)を脱水テトラヒドロフラン200mL中、窒素雰囲気下で攪拌し、1.6mol/Lのブチルリチウムヘキサン溶液(186mL)を−60℃にて20分かけて滴下した。−40℃で、30分攪拌後、2−エチル酪酸エチル(39g)を10分かけて滴下した。30分攪拌後、−78℃まで冷やし、1−ブロモ−3−クロロプロパン(47g)を15分かけて滴下し、4時間かけてゆっくりと室温まで昇温した。反応終了後、1M塩酸水溶液を加え、酢酸エチル400mlで抽出、1M塩酸水溶液200mL、水200mL、飽和食塩水200mLで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム15gで脱水したあと、ろ過後、ろ液を濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーにて精製し、減圧濃縮することで化合物9(45g)を得た。
化合物9:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.79(6H、t)、1.25(3H、t)、1.57(4H、q)、1.40−1.65(4H、m)、3.52(2H、t)4.15(2H、q)
<化合物10の合成>
化合物9(17.2g)をアセトニトリル80mL中、室温でトリメチルシリルヨージド(47g)を10分かけて滴下した後、80℃で60時間攪拌した。その後水400mLに反応溶液を30分かけて滴下した。酢酸エチル500mlで抽出し、飽和重曹水、水、飽和食塩水各300mLで洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーにて精製し、減圧濃縮することで化合物10(8.6g)を得た。
化合物10:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.80(6H、t)、1.57−1.82(8H、m)、3.52(2H、t)
<化合物11の合成>
化合物10(5.8g)をジクロロメタン10mLに溶かした後、氷浴、窒素雰囲気下、塩化チオニル(7.1g)を10分かけて滴下した。室温で2時間反応後、反応溶液を蒸留(11mmHg、80℃)することにより、化合物11(5.7g)を得た。
化合物11:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.87(6H、t)、1.62−1.83(8H、m)、3.55(2H、t)
<化合物12の合成>
化合物3(194g)を窒素雰囲気下、アセトニトリル1900mlに溶解させた後、室温下で攪拌しながら、トリエチルアミン(63g)を加え、さらに化合物11(120g)を10分かけて滴下した。その後、80℃に加熱し、6時間攪拌した。室温まで冷却したのち、水950mLを反応液に注ぎ、析出した固体をろ過した。次に、得られた固体にメタノール950mLを注ぎ、70℃に加熱して攪拌することにより、懸濁洗浄を行った。室温まで冷却した後、ろ過することにより、化合物12(260g)を得た。
化合物12:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.86(6H、t)、0.90(18H、s)、1.02(3H、d)、1.21(6H、d)、1.25−1.73(15H、m)、3.45(1H、quint)、6.02(1H、s)、6.20(1H、s)、10.52(1H、s)、10.94(1H、s)
<化合物13の合成>
化合物12(18.0g)、チオリンゴ酸(7.9g)をジメチルアセトアミド70mLに加え室温下で攪拌し、ジアザビシクロウンデセン(26.8g)を30℃以下に保ちながら30分かけて滴下した。室温で12時間攪拌した後、氷浴下0.5N HClaq400mLに反応溶液を30分かけて滴下した。析出した固体を、ろ過、水掛け洗いの後、再度水400mL中で攪拌し、ろ過した。得られた固体を真空乾燥(45℃、12時間)することにより、化合物13(18.4g)を得た。
化合物13:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.86(6H、t)、0.89(18H、s)、1.02(3H、d)、1.18−1.80(21H、m)、2.61−2.80(3H、m)、2.98(1H、td)、3.46(1H、quint)、3.64(1H、dd)、6.01(1H、s)、6.23(1H、s)、10.61(1H、s)、10.94(1H、s)
<化合物14の合成>
化合物12(22.0g)、メタクリル酸(6.9g)、ヨウ化カリウム(6.6g)、パラメトキシフェノール(11.5mg)をジメチルアセトアミド50mLに加え室温下で攪拌した。トリエチルアミン(10.1g)を加えた後、内温を85℃になるまで加熱し、その温度で4時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル75mLを加え、1N HC
laq、水、飽和重曹水各50mLで洗浄後、減圧濃縮した。得られた固体を、アセトニトリル100mLで再結晶することにより、化合物14(16.5g)を得た。
化合物14:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.86(6H、t)、0.89(18H、s)、1.02(3H、d)、1.27(6H、d)、1.36(4H、q)、1.73−1.93(11H、m)、1.94(3H、s)、3.46(1H、quint)、4.14(2H、t)、5.54(1H、s)、6.02(1H、s)、6.09(1H、s)、6.22(1H、s)、10.54(1H、s)、10.94(1H、s)
<化合物15の合成>
N−メチルホルムアニリド(4.3g)をアセトニトリル25mL中5℃で攪拌しながら、オキシ塩化リン(4.9g)を滴下し、1時間攪拌後、化合物15(16.0g)、アセトニトリル10mLを添加し室温で30分攪拌した後、40℃で5時間攪拌した。300mLの水中に反応液を注ぎ、1時間攪拌した。析出した固体を取りだし、アセトンで再結晶することにより、化合物15(10.3g)を得た。
化合物15:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.86(6H、t)、0.89(18H、s)、1.03(3H、d)、1.26(4H、q)、1.42(6H、d)、1.57−1.94(11H、m)、1.93(3H、s)、4.11(1H、quint)、4.14(2H、t)、5.55(1H、s)、6.04(1H、s)、6.10(1H、s)、9.87(1H、s)、11.01(1H、s)、11.16(1H、s)
<化合物M−151の合成>
化合物13(10.7g)、化合物15(10.1g)と無水酢酸100mlを室温下で攪拌し、トリフルオロ酢酸8.6gを滴下した。室温下で4時間攪拌後、水700mL、炭酸水素ナトリウム170gを室温下で攪拌し、そこへ反応液を徐々に注ぎ中和を行った。1時間攪拌後、析出した結晶をろ過し、水300mLでかけ洗いした。得られた固体をテトラヒドロフラン50mLに再度溶解させ、水50mL、およびトリエチルアミン(10.5g)を加え、均一系にした後、室温で10分攪拌した。反応溶液に酢酸エチル400mL、を加え、1N HClaq×2、水400mLで各々2回洗浄し、減圧濃縮し
た。得られた固体を40℃、12時間送風乾燥することにより、化合物M−151(19.5g)を得た。M−151の酢酸エチル中の吸収スペクトルにおける吸収極大波長は519nm、モル吸光係数は44000であった。
化合物M−151:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.79−0.94(48H、m)、1.02(6H、d)、1.21−1.77(22H、m)、1.42(12H、d)、1.93(3H、s)、2.59−2.78(3H、m)、2.95(1H、dd)、3.66(1H、dd)、4.02−4.15(4H、m)、5.54(1H、s)、6.03(2H、s)、6.11(1H、s)、7.58(1H、s)、10.75(1H、s)、10.78(1H、s)
<例示化合物M−53の合成>
化合物M−151(19.0g)をテトラヒドロフラン(THF)90mlに室温下で攪拌溶解した後、メタノール90mLを加えた。そこに酢酸亜鉛二水和物(3.3g)をメタノール90mLにとかした溶液を10分かけて滴下し1時間攪拌した。その後、エバポレーターで30℃、1000Torr、10分間減圧することで反応溶液から溶媒90mLを留去した。残った溶液を水500mlに滴下し、析出した結晶をろ過し、乾燥させることで例示化合物M−53(19.0g)を得た。M−53の酢酸エチル中の吸収スペクトルにおける吸収極大波長は545nm、モル吸光係数は130000であった。
例示化合物M−53:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.81−0.99(48H、m)、1.02(6H、d)、1.15−1.90(34H、m)、1.94(3H、s)、2.58−2.80(3H、m)、3.00(1H、d)、3.46(1H、br)、4.14−4.30(4H、m)、5.53(1H、s)、6.04(1H、s)、6.06(1H、s)、6.11(1H、s)、7.80(1H、s)、11.29(1H、s)、11.45(1H、s)
下記例示化合物I−az−12を、下記の合成スキームに従って、下記の処方により合成した。
<例示化合物I−az-12の合成>
米国特許4,073,781号明細書実施例3に記載の方法で合成した、2−(2’、5’−ジメトキシ−4’−ニトロフェニルアゾ)−4−イソプロポキシ−1−ナフトール(19.2g)をジメチルアセトアミドに溶解させた。室温下で攪拌しながら、化合物6を9.0g滴下し、室温下で3時間攪拌した。酢酸エチル100mL、水200mL中に反応液を注ぎ、飽和重曹水、水、飽和食塩水各150mLで洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーにて精製し、減圧濃縮することで化合物I−az-12(22.9g)を得た。I−az-12の酢酸エチル中の吸収スペクトルにおける吸収極大波長は420nm、モル吸光係数は45000であった。
化合物I−az-12:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.90(9H、t)、1.52(6H、q)、3.73(6H、s)、3.86(3H、s)、7.35−8.25(7H、m)
<例示化合物I−am-10の合成>
下記例示化合物I−am-10を、下記の処方により合成した。
Journal of the Chemical Society,Perkin Transactions 2:Physical Organic Chemistry,198
7,p.815−818に記載の方法と同様にして合成した。I−am-10の酢酸エチル中の吸収スペクトルにおける吸収極大波長は795nm、モル吸光係数は39000であった。
化合物I−am-10:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.85(9H、t)、1.15(6H、t)、1.63(6H、q)、3.45(4H、q)、6.80−7.38(7H、m)
例示化合物I−aq−1、I−tp−1、I−sq−3、I−pq−1、I−xt−2、は、先に示した、M−7、M−53、I−az−12、I−am−10における反応と類似の反応を利用し、同様の操作で得ることができる。
以下に例示化合物M−20、M−22、M−35、M−93、M−45、M−46、M−78、M−146の化合物データを示す。これら、ジピロメテン金属錯体および、置換ピロール化合物は、先に示した、M−7、M−53およびそれらの中間体合成における反応と類似の反応を利用するものであり、上記スキームの合成法を参照し、同様の操作で得ることができる。
例示化合物M−20:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.89−0.97(48H、m)、1.02(6H、d)、1.18−1.80(47H、m)、2.31(2H、m)、2.95(4H、t)、6.09(2H、s)、7.17(1H、s)、11.38(2H、s)
酢酸エチル中の吸収スペクトルにおける吸収極大波長は542nm、モル吸光係数は130000であった。
例示化合物M−22:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.89−0.97(54H、m)、1.02(6H、d)、1.18−1.80(39H、m)、2.05(2H、quint)、2.31(2H、m)、2.80(4H、d)、6.10(2H、s)、7.18(1H、s)、11.43(2H、s)
酢酸エチル中の吸収スペクトルにおける吸収極大波長は543nm、モル吸光係数は130000であった。
例示化合物M−35:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.89(36H、s)、1.02(6H、d)、1.18−1.80(29H、m)、4.24(2H、quint)、6.03(2H、s)、7.30−7.93(19H、m)、11.35(2H、s)
酢酸エチル中の吸収スペクトルにおける吸収極大波長は556nm、モル吸光係数は132000であった。
例示化合物M−45:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.88−4.41(94H、m)、5.54(1H、s)、5.83(1H、s)、6.03(2H、s)、6.11(1H、s)、6.39(1H、s)、7.80(1H、s)、11.40(1H、s)、11.55(1H、s)
酢酸エチル中の吸収スペクトルにおける吸収極大波長は546nm、モル吸光係数は140000であった。
例示化合物M−46:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.88−4.15(80H、m)、6.02(2H、s)、7.78(1H、s)、11.33(2H、s)
酢酸エチル中の吸収スペクトルにおける吸収極大波長は548nm、モル吸光係数は150000であった。
例示化合物M−78:1H−NMR、400MHz、δ(CDCl3)ppm:0.81−0.99(48H、m)、1.02(6H、d)、1.15−1.90(34H、m)、2.58−2.80(3H、m)、3.00(1H、d)、3.46(1H、br)、3.53(2H、t)、4.20−4.30(2H、m)、6.04(1H、s)、6.06(1H、s)、7.80(1H、s)、11.29(1H、s)、11.45(1H、s)
例示化合物M−93:1H−NMR、400MHz、δ(DMSO−d6)ppm:0.88−4.41(86H、m)、5.72−5.8(2H、br)、5.82(1H、s)、6.04(1H、s)、6.88(1H、s)、7.28−7.58(10H、m)、10.41−10.49(2H、br)。
例示化合物M−146:1H−NMR、300MHz、δ(CDCl3)ppm:0.79−1.02(54H、m)、1.15−1.90(38H、m)、1.94(6H、s)、2.75−4.13(10H、m)、5.58(1H、s)、6.04(1H、s)、6.10(1H、s)、6.18(1H、s)、7.76(1H、s)、11.38(2H、s)
本発明における色素多量体に含まれる一般式(1)で表される色素単量体は、1種でもよく、2種以上でもよい。
また、本発明における色素多量体には、一般式(1)で表される色素単量体とは構造が異なり、且つ末端エチレン性不飽和結合を有する単量体が共重合成分として含まれていてもよい。この場合、前記単量体は1種のみを含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。また、共重合成分として、所望によりさらに含まれ得る他の単量体も、これを共重合成分として含む場合には、1種のみを含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
一般式(1)で表される色素単量体とは構造が異なり、且つ末端エチレン性不飽和結合を有する単量体は後述する。
本発明における色素多量体は、一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構成単位や、一般式(A)で表される構造単位を形成しうる好ましい単量体である一般式(1)で表される色素単量体を、質量比(質量%)で100質量%含むもの、すなわち一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構成単位のみが重合してなる多量体でもよい。
着色力の観点からは、色素多量体は、一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構成単位を質量比(質量%)で、10質量%〜100質量%含むことが好ましく、20質量%〜100質量%含むことがより好ましく、30質量%〜100質量%含むことがさらに好ましい。
<一般式(1)で表される色素単量体とは構造が異なり、且つ末端エチレン性不飽和結合を有する単量体>
本発明における色素多量体は、重合成分として、一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構成単位、その好ましい態様である一般式(1)で表される色素単量体に、更に、共重合成分として、一般式(1)で表される色素単量体とは構造が異なり、且つ末端エチレン性不飽和結合を有する単量体(以下、適宜「他のエチレン性不飽和結合単量体」と称する。)を含んでもよい。また、更に、他のエチレン性不飽和結合単量体とは異なる構造の単量体を共重合成分として含んでいてもよい。
すなわち、本発明における色素多量体は、前記一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構成単位を形成しうる色素単量体、一般式(1)で表される色素単量体、および他のエチレン性不飽和結合単量体を含む共重合体であってもよい。このとき、該共重合体は、前記本発明に係る特定の色素単量体を、1種のみ含んでもよく、2種以上含んでよく、また、前記他のエチレン性不飽和結合単量体を、1種のみ含んでもよく、2種以上含んでもよい。
前記他のエチレン性不飽和結合単量体としては、少なくとも末端部にエチレン性不飽和結合を有する化合物であって、一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構成単位を形成しうる色素単量体、および一般式(1)で表される色素単量体とは構造の異なる単量体であれば、特に制限されない。
本発明の着色硬化性組成物は、着色パターン形成性を向上させる観点から、色素化合物が有してもよい他のエチレン性不飽和結合単量体は、末端エチレン性不飽和結合に加え、さらに、アルカリ可溶性基を有する単量体であることが好ましい。
アルカリ可溶性基を有する前記他のエチレン性不飽和結合単量体の例としては、カルボキシル基を有するビニルモノマー、スルホン酸基を有するビニルモノマー、リン酸基を有するモノマーなどが挙げられる。
カルボキシル基を有するビニルモノマーとして、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマーなどが挙げられる。また、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有する単量体と無水マレイン酸、無水フタル酸、またはシクロヘキサンジカルボン酸無水物のような環状無水物との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなども利用できる。また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの無水物含有モノマーを用いてもよい。なおこれらの内では、共重合性やコスト、溶解性などの観点から(メタ)アクリル酸が特に好ましい。
また、スルホン酸基を有するビニルモノマーとして、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などが挙げられ、リン酸基を有するビニルモノマーとして、リン酸モノ(2−アクリロイルオキシエチルエステル)、リン酸モノ(1−メチル−2−アクリロイルオキシエチルエステル)などが挙げられる。
本発明における色素多量体は、上述のようなアルカリ可溶性基を有するビニルモノマーに由来する繰り返し単位を含むことが好ましい。このような繰り返し単位を含むことにより、本発明の着色硬化性組成物は、未露光部の現像除去性に優れる。
本発明における色素多量体において、アルカリ可溶性基を有するビニルモノマーに由来する繰り返し単位の含有量は、色素多量体の酸価として好ましくは50mgKOH/g以上であり、特に好ましくは50mgKOH/g〜200mgKOH/gである。この範囲であることによって、現像液中での析出物の生成が抑制される。
また、上記した範囲の酸価であることによって、本発明の色素多量体と顔料とを共に用いて着色硬化性組成物を構成する場合、顔料の1次粒子の凝集体である2次凝集体の生成を効果的に抑制、あるいは、2次凝集体の凝集力を効果的に弱めることができる。
本発明における色素単量体との共重合で使用可能なビニルモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、ビニルアルコールのエステル類、スチレン類、(メタ)アクリロニトリルなどが好ましい。このようなビニルモノマーの具体例としては、例えば以下のような化合物が挙げられる。なお、本明細書において「アクリル、メタクリル」のいずれか或いは双方を示す場合「(メタ)アクリル」と記載することがある。
(メタ)アクリル酸エステル類の例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸t−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸アセトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸β−フェノキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸トリフロロエチル、(メタ)アクリル酸オクタフロロペンチル、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニルオキシエチルなどが挙げられる。
クロトン酸エステル類の例としては、クロトン酸ブチル、及びクロトン酸ヘキシル等が挙げられる。
ビニルエステル類の例としては、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、及び安息香酸ビニルなどが挙げられる。
マレイン酸ジエステル類の例としては、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、及びマレイン酸ジブチルなどが挙げられる。
フマル酸ジエステル類の例としては、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、及びフマル酸ジブチルなどが挙げられる。
イタコン酸ジエステル類の例としては、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、及びイタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
(メタ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
ビニルエーテル類の例としては、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、及びメトキシエチルビニルエーテルなどが挙げられる。
スチレン類の例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えばt−Bocなど)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、及びα−メチルスチレンなどが挙げられる。
以下に、本発明に用いうる他のエチレン性不飽和結合単量体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(色素多量体の具体例)
以下に、本発明における色素多量体の具体例と合成方法の例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、表中、単量体aの番号は、既述の色素単量体の具体例に対応し、単量体bの番号は、既述のエチレン性不飽和結合単量体の具体例に対応する。
また、色素多量体の具体例として、例示化合物P51にグリシジルメタクリレートを付加した化合物P91を挙げることができる。例示化合物P91については、例示化合物P91の合成の項で述べる。
<例示化合物P51の合成>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAと称する。)5.21gを80℃で攪拌しながら、例示化合物M−53(7.0g)、メタクリル酸(0.45g)、ドデカンチオール(0.17g)、およびジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(0.096g)をPGMEA12.2gに溶解させた溶液を4時間かけて滴下した。滴下終了から2時間後に、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(0.029g)、およびドデカンチオール(0.051g)をPGMEA0.35gに溶解させた溶液を追加し、80℃でさらに2時間攪拌を続けた。反応溶液に、PGMEA175mlとメタノール200mlを加えた。そしてアセトニトリル800mlを攪拌しながら、上記の反応溶液を滴下した。析出した結晶をろ過し、得られた結晶を減圧乾燥し、例示化合物P51を3.99g得た。得られた例示化合物P51の重量平均分子量(Mw)は7000、酸価は185mgKOH/gであった。
<例示化合物P54の合成>
例示化合物M−53(1.67g)、メタクリル酸(0.21g)、およびドデカンチオール(0.076g)をPGMEA10.7gに溶解させ、85℃で攪拌しながら、例示化合物M−53(3.33g)、メタクリル酸(0.43g)、ドデカンチオール(0.15g)、およびジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(0.52g)をPGMEA21.3gに溶解させた溶液を3時間かけて滴下した。滴下開始から4時間後、ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(0.047g)を追加し、85℃でさらに2時間攪拌を続けた。反応溶液に、PGMEA115ml、メタノール153mlを加えた。そして、アセトニトリル614mlを攪拌しながら、反応液を滴下した。析出した結晶をろ過し、得られた結晶を減圧乾燥し、例示化合物P54を1.75g得た。得られた例示化合物P54の重量平均分子量(Mw)は8000、酸価は112mgKOH/gであった。
<例示化合物P91の合成>
例示化合物P51(5.0g)とグリシジルメタクリレート(0.47g)、p-メト
キシフェノール(5.5mg)をPGMEA 31.0gに溶解させた溶液を100℃で5時間に加熱攪拌した。次に、アセトニトリル 350mlを攪拌しているところに、反応液を滴下した。析出した結晶をろ過し、得られた結晶を減圧乾燥し、例示化合物P91を3.59g得た。得られた例示化合物P91の重量平均分子量(Mw)は8000、酸価は110mgKOH/gであった。
例示化合物P91の構造であることは、1H−NMRにより、グリシジルメタクリレートのエポキシ部位の消失と酸価測定によるグリシジルメタクリレート分の酸価減少により確認した。
本発明における色素多量体の分子量は、重量平均分子量(Mw)で5000〜30000の範囲、数平均分子量(Mn)で3000〜20000の範囲であることが好ましい。より好ましくは、重量平均分子量(Mw)で5000〜25000の範囲、数平均分子量(Mn)で3000〜17000の範囲である。特に好ましくは、重量平均分子量(Mw)で5000〜20000の範囲、数平均分子量(Mn)で3000〜15000の範囲である。
本発明の着色硬化性組成物に用いる色素多量体は、カラーフィルタを製造する際の現像性の観点からは、特定重合体の重量平均分子量(Mw)は20000以下であることが好ましい。
本発明の着色硬化性組成物は、カラーフィルタ、インク材料(特にUVインク材料)、昇華感熱転写材料 などに用いることができる。
≪着色硬化性組成物≫
本発明の着色硬化性組成物は、着色剤として上記した色素化合物を少なくとも1種と、重合性化合物とを含む。本発明の着色硬化性組成物は、熱、光またはその両方で硬化することを特徴とするものであり、必要によって、光重合開始剤、溶剤、及びバインダーなど他の成分を用いて構成することができる。
本発明における色素化合物がその構造中に含む、特定の構造を有する色素化合物の特性によって、本発明の着色硬化性組成物は、画素パターンが薄膜(例えば、厚み1μm以下)に形成される。したがって、本発明の着色硬化性組成物は、2μm以下の微少サイズ(基板法線方向からみた画素パターンの辺長が、例えば0.5〜2.0μm)の高精細さが求められ、良好な矩形の断面プロファイルが要求される固体撮像素子用のカラーフィルタの作製に特に好適である。
本発明の着色硬化性組成物においては、前記色素化合物を1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の着色硬化性組成物中における前記色素化合物の含有量は、色素化合物の分子量及びモル吸光係数によって異なるが、着色硬化性組成物の全固形分に対して、10質量%〜70量%が好ましく、10質量%〜50質量%がより好ましく、15質量%〜30質量%が最も好ましい。
ここで全固形分とは、着色硬化性組成物を構成する溶剤を除いた着色硬化性組成物の全成分の合計含有量のことでる。
本発明の着色硬化性組成物、及び該着色硬化性組成物を用いたカラーフィルタには、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明の前記色素化合物以外の着色剤も併せて用いることができる。例えば、550nm〜650nmに吸収極大を有するトリアリールメタン系の着色剤(例えば、C.I.アシッドブルー7、C.I.アシッドブルー83、C.I.アシッドブルー90、C.I.ソルベント・ブルー38、C.I.アシッド・バイオレット17、C.I.アシッド・バイオレット49、C.I.アシッド・グリーン3等)、500nm〜600nmに吸収極大を有するキサンテン系の色素、例えば、C.I.アシッド・レッド289等を使用できる。
前記トリアリールメタン系の着色剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で使用でき、本発明の着色硬化性組成物の全固形分に対して、0.5質量%〜50質量%であることが好ましい。
また、青色フィルタアレイを作製するためには、前記色素化合物を少なくとも1種とフタロシアニン系顔料を混合して用いることが好ましい。
(フタロシアニン系顔料)
本発明に用い得るフタロシアニン系顔料としては、フタロシアニン骨格を有する顔料であれば特に制限されるものではない。また、フタロシアニン系顔料に含まれる中心金属としては、フタロシアニン骨格を構成できる金属であればよく、特に限定されない。その中でも、中心金属としては、マグネシウム、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウムが好ましく用いられる。
具体的には、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:5、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー17:1、C.I.ピグメントブルー75、C.I.ピグメントブルー79、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン37、C.I.ピグメントグリーン58、クロロアルミニウムフタロシアニン、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニン、アルミニウムフタロシアニンオキシド、亜鉛フタロシアニンが挙げられる。中でも、耐光性と着色力との点から、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:6、ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2が好ましく、特に、C.I.ピグメントブルー15:6が好ましい。
本発明におけるフタロシアニン系顔料の着色硬化性組成物中における含有量は、着色硬化性組成物の全固形分に対して、10質量%〜70質量%が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましく、35質量%〜50質量%が最も好ましい。
また、前記色素化合物とフタロシアニン系顔料との含有比は、例えばジピロメテン金属錯体化合物との比で表すと、質量基準でフタロシアニン系顔料:ジピロメテン金属錯体化合物=100:5〜100:100が好ましく、100:15〜100:75がより好ましく、100:25〜100:50が更に好ましい。
(分散剤)
本発明の着色硬化性組成物は、顔料を含む場合、分散剤を含有することができる。
本発明に用いうる顔料分散剤としては、高分子分散剤〔例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物〕、及び、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン等の界面活性剤、及び、顔料誘導体等を挙げることができる。
高分子分散剤は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子としては、例えば、特開平3−112992号公報、特表2003−533455号公報等に記載の末端にりん酸基を有する高分子、特開2002−273191号公報等に記載の末端にスルホン酸基を有する高分子、特開平9−77994号公報等に記載の有機色素の部分骨格や複素環を有する高分子などが挙げられる。また、特開2007−277514号公報に記載の高分子末端に2個以上の顔料表面へのアンカー部位(酸基、塩基性基、有機色素の部分骨格やヘテロ環等)を導入した高分子も分散安定性に優れ好ましい。
顔料表面へのアンカー部位を有するグラフト型高分子としては、例えば、特開昭54ー37082号公報、特表平8−507960号公報、特開2009−258668公報等に記載のポリ(低級アルキレンイミン)とポリエステルの反応生成物、特開平9−169821号公報等に記載のポリアリルアミンとポリエステルの反応生成物、特開平10−339949号、特開2004−37986号公報等に記載のマクロモノマーと、窒素原子モノマーとの共重合体、特開2003−238837号公報、特開2008−9426号公報、特開2008−81732号公報等に記載の有機色素の部分骨格や複素環を有するグラフト型高分子、特開2010−106268号公報等に記載のマクロモノマーと酸基含有モノマーの共重合体等が挙げられる。特に、特開2009−203462号公報に記載の塩基性基と酸性基を有する両性分散樹脂は、顔料分散物の分散性、分散安定性、及び顔料分散物を用いた着色硬化性組成物が示す現像性の観点から特に好ましい。
顔料表面へのアンカー部位を有するグラフト型高分子をラジカル重合で製造する際に用いるマクロモノマーとしては、公知のマクロモノマーを用いることができ、東亜合成(株)製のマクロモノマーAA−6(末端基がメタクリロイル基であるポリメタクリル酸メチル)、AS−6(末端基がメタクリロイル基であるポリスチレン)、AN−6S(末端基がメタクリロイル基であるスチレンとアクリロニトリルの共重合体)、AB−6(末端基がメタクリロイル基であるポリアクリル酸ブチル)、ダイセル化学工業(株)製のプラクセルFM5(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン5モル当量付加品)、FA10L(アクリル酸2−ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン10モル当量付加品)、及び特開平2−272009号公報に記載のポリエステル系マクロモノマー等が挙げられる。これらの中でも、特に柔軟性且つ親溶剤性に優れるポリエステル系マクロモノマーが、顔料分散物の分散性、分散安定性、及び顔料分散物を用いた着色硬化性組成物が示す現像性の観点から特に好ましく、更に、特開平2−272009号公報に記載のポリエステル系マクロモノマーで表されるポリエステル系マクロモノマーが最も好ましい。
以下に、本発明において好ましく用いられる特開2010−106268号公報に記載される分散剤について説明する。
好ましい分散剤としては、分子内に、水素原子を除いた原子数が40〜10000の範囲であり、ポリエステル構造、ポリエーテル構造、及びポリアクリレート構造から選択されるグラフト鎖を有するグラフト共重合体であり、少なくとも下記式(I)〜式(IV)のいずれかで表される構造単位を含むことが好ましく、少なくとも、下記式(1A)、下記式(2A)、下記式(3A)、下記式(3B)、及び下記(IV)のいずれかで表される構造単位を含むことがより好ましい。
式(I)〜式(IV)において、X1、X2、X3、X4及びX5はそれぞれ独立に水素原子或いは1価の有機基を表す。X1、X2、X3、X4及びX5としては、合成上の制約の観点から、好ましくは水素原子、或いは炭素数1から12のアルキル基であり、水素原子或いはメチル基であることがより好ましく、メチル基が特に好ましい。
式(I)〜式(IV)において、W1、W2、W3及びW4は、O又はNHを表す。
式(I)〜式(IV)において、Y1、Y2、Y3及びY4はそれぞれ独立に2価の連結基であり、特に構造上制約されない。Y1、Y2、Y3及びY4で表される2価の連結基として、具体的には、下記の(Y−1)から(Y−21)の連結基などが挙げられる。下記構造でA、Bはそれぞれ、式(I)〜式(IV)における左末端基、右末端基との結合を意味する。下記に示した構造のうち、合成の簡便性から、(Y−2)、(Y−13)であることがより好ましい。
式(I)〜式(IV)において、Z1、Z2、Z3及びZ4は、それぞれ独立に1価の有機基であり、特に、構造は限定されないが、具体的には、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、或いはヘテロアリールオキシ基、アルキルチオエーテル基、アリールチオエーテル基、或いはヘテロアリールチオエーテル基、アミノ基などが挙げられる。この中でも、Z1、Z2、Z3及びZ4で表される1価の有機基としては、特に分散性向上の観点から、立体反発効果を有することが好ましく、Z1〜Z3で表される有機基としては、各々独立に炭素数5から24のアルキル基又は炭素数5〜24のアルコキシ基が好ましく、その中でも、特に各々独立に炭素数5〜24の分岐アルキル基を有するアルコキシ基或いは炭素数5〜24の環状アルキル基を有するアルコキシ基が好ましい。また、Z4で表される有機基としては、各々独立に炭素数5〜24のアルキル基が好ましく、その中でも、各々独立に炭素数5〜24の分岐アルキル基或いは炭素数5〜24の環状アルキル基が好ましい。
式(I)〜式(IV)において、n、m、p及びqはそれぞれ1から500の整数である。
また、式(I)および式(II)において、jおよびkは、それぞれ独立に、2〜8の整数を表す。式(I)および式(II)におけるjおよびkは、分散安定性、現像性の観点から、4〜6の整数が好ましく、5が最も好ましい。
式(III)中のR3は、分岐又は直鎖のアルキレン基を表す。式(III)中のR3は、炭素数1〜10のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2又は3のアルキレン基であることがより好ましい。
式(IV)中のR4は水素原子又は1価の有機基を表し、この1価の有機基としては特に構造上限定はされない。式(IV)中のR4として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、及びヘテロアリール基が挙げられ、さらに好ましくは、水素原子、又はアルキル基である。式(IV)中のR4がアルキル基である場合、該アルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐状アルキル基、又は炭素数5〜20の環状アルキル基が好ましく、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基がより好ましく、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基が特に好ましい。また、式(IV)中のR4としては、グラフト共重合体中に構造の異なるR4を2種以上混合して用いてもよい。
グラフト共重合体において、式(I)〜式(IV)で表される構造単位は、質量換算で、グラフト共重合体の総質量に対し10%〜90%の範囲で含まれることが好ましく、30%〜70%の範囲で含まれることがより好ましい。式(I)〜式(IV)で表される構造単位が、この範囲内で含まれると顔料の分散性が高く、遮光膜を形成する際の現像性が良好である。
また、グラフト共重合体においては、2種以上の構造が異なるグラフト共重合体を含有することができる。
前記式(I)で表される構造単位としては、分散安定性、現像性の観点から、下記式(1A)で表される構造単位であることがより好ましい。
また、前記式(II)で表される構造単位としては、分散安定性、現像性の観点から、下記式(2A)で表される構造単位であることがより好ましい。
式(1A)中、X1、Y1、Z1及びnは、式(I)におけるX1、Y1、Z1及びnと同義であり、好ましい範囲も同様である。
式(2A)中、X2、Y2、Z2及びmは、式(II)におけるX2、Y2、Z2及びmと同義であり、好ましい範囲も同様である。
また、前記式(III)で表される構造単位としては、分散安定性、現像性の観点から、下記式(3A)又は下記式(3B)で表される構造単位であることがより好ましい。
式(3A)又は(3B)中、X3、Y3、Z3及びpは、前記式(III)におけるX3、Y3、Z3及びpと同義であり、好ましい範囲も同様である。
グラフト共重合体としては、前記式(1A)で表される構造単位を有するものであることがより好ましい。
グラフト鎖を有するグラフト共重合体は、アルカリ可溶性を発現させる官能基を有することが好ましい。アルカリ可溶性を発現させる官能基として、分子内に酸基を有することが必要である。好ましい酸基としては、カルボン酸、リン酸、モノリン酸エステル、スルホン酸、スルフィン酸、スルホンアミド基、フェノール性水酸基、チオール基、アセチル酢酸アルキル基又はこれらの誘導体等が挙げられる。
感度、安定性、現像性の観点から、酸基としては、カルボン酸基が好ましい。
グラフト鎖を有するグラフト共重合体がアルカリ可溶性基を有する場合、酸価が5mgKOH/g〜150mgKOH/gでありことが好ましく、30mgKOH/g〜130mgKOH/gが最も好ましい。
アルカリ可溶性を発現させる官能基の導入方法としては、ラジカル重合にて重合する場合、メタクリル酸、アクリル酸、ビニル安息香酸、ビニルフェノールなどのように酸基とエチレン基などの重合性基を有する化合物を重合することにより導入することができる。また、アセトキシビニルフェノールを重合し加水分解することにより得ることができる。
ウレタンバインダーの場合、カルボン酸を有するジオールをジイソシアネート化合物と縮重合することにより酸基を導入する等の方法が挙げられる。
グラフト鎖を有するグラフト共重合体の主鎖を構成するポリマーが(メタ)アクリル系重合体である場合には、カルボン酸基を有するポリマーはラジカル重合により得ることができる。
ラジカル重合に用いることが可能な酸基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノアクリレート、β-カルボキシエ
チルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、フタル酸モノヒドロキシエチルメタクリレート、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノメタクリレート、β-カルボキシエチルメタクリレート、2−メ
タクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、4−カルボキシルスチレン等が挙げられ、酸無水物を有するモノマーとしては、無水マレイン酸等が挙げられる。また、この他の利用可能なモノマーを用いてもよい。
これらの酸基含有モノマーと共重合可能なモノマーとしては、以下の(1)から(12)が挙げられる。
(1)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、ビニルアクリレート、2−フェニルビニルアクリレート、1−プロペニルアクリレート、アリルアクリレート、2−アリロキシエチルアクリレート、プロパルギルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、ビニルメタクリレート、2−フェニルビニルメタクリレート、1−プロペニルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−アリロキシエチルメタクリレート、プロパルギルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、ビニルアクリルアミド、ビニルメタクリルアミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−ジアリルメタクリルアミド、アリルアクリルアミド、アリルメタクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。
(5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン、p−アセトキシスチレン等のスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(10)N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(12)α位にヘテロ原子が結合したメタクリル酸系モノマー。例えば、特開2002−309057号公報、特開2002−311569号公報等に記載されている化合物
グラフト共重合体の具体例として、以下に示す化合物が挙げられる。なお、下記例示化合物中、各構造単位に併記される数値は、当該構造単位の含有量〔質量%:適宜、(wt%)と記載〕を表す。
本発明における分散剤としては、例示化合物1〜3、7、8のようにポリエステル鎖及びカルボン酸を有する化合物が好ましい。
<例示化合物1の合成>
500mL三口フラスコに、ε-カプロラクトン 600.0g、2-エチル-1-ヘキサノール 22.8gを導入し、窒素を吹き込みながら、攪拌溶解した。モノブチル錫オキシド 0.1gを加え、100℃に加熱した。8時間後、ガスクロマトグラフィーにて、原料が消失したのを確認後、80℃まで冷却した。2,6-ジt-ブチル−4−メチルフェノール 0.1gを添加した後、2-メタクリロイロキシエチルイソシアネート 27.
2gを添加した。5時間後、1H-NMRにて原料が消失したのを確認後、室温まで冷却
し、固体状の下記前駆体化合物を 200g得た。前駆体化合物であることは、1H-N
MR、IR、質量分析により確認した。
前駆体化合物 80.0g、メタクリル酸 20.0g、ドデシルメルカプタン 2.
3g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 233.3gを、窒素置換した三口フラスコに導入し、攪拌機(新東科学(株):スリーワンモータ)にて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱して75℃まで昇温した。これに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬(株)製の「V−65」)を0.2g加え、75℃にて2時間加熱攪拌を行った。2時間後、さらにV−65を0.2g加え、3時加熱攪拌の後、特定樹脂1(例示化合物1)の30%溶液を得た。
例示化合物2〜8も例示化合物1と同様の方法で合成した。
顔料表面へのアンカー部位を有するブロック型高分子としては、特開2003−49110号公報、特開2009−52010号公報等に記載のブロック型高分子が好ましい。
本発明に用いうる顔料分散剤は、市販品としても入手可能であり、そのような具体例としては、BYKChemie社製「Disperbyk−101(ポリアミドアミン燐酸塩)、107(カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアミド)、161、162、163、164、165、166、170、BYK−161(高分子共重合物)、BYK−P104、P105(高分子量不飽和ポリカルボン酸)」、EFKA社製「EFKA4047、4050〜4010〜4165(ポリウレタン系)、EFKA4330〜4340(ブロック共重合体)、4400〜4402(変性ポリアクリレート)、5010(ポリエステルアミド)、5765(高分子量ポリカルボン酸塩)、6220(脂肪酸ポリエステル)、6745(フタロシアニン誘導体)、6750(アゾ顔料誘導体)」、味の素ファンテクノ社製「アジスパーPB821、PB822、PB880、PB881」、共栄社化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合体)」、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル)、DA−703−50、DA−705、DA−725」、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物)」、「ホモゲノールL−18(高分子ポリカルボン酸)」、「エマルゲン920、930、935、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン86(ステアリルアミンアセテート)」、日本ルーブリゾール(株)製「ソルスパース5000(フタロシアニン誘導体)、22000(アゾ顔料誘導体)、13240(ポリエステルアミン)、3000、17000、27000(末端部に機能部を有する高分子)、24000、28000、32000、38500(グラフト型高分子)」、日光ケミカル者製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)」、川研ファインケミカル(株)製 ヒノアクトT−8000E等、信越化学工業(株)製、オルガノシロキサンポリマーKP341、裕商(株)製「W001:カチオン系界面活性剤」、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤、「W004、W005、W017」等のアニオン系界面活性剤、森下産業(株)製「EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450」、サンノプコ(株)製「ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100」等の高分子分散剤、(株)ADEKA製「アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123」、及び三洋化成(株)製「イオネット(商品名)S−20」等が挙げられる。
これらの顔料分散剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明においては、特に、顔料誘導体と高分子分散剤とを組み合わせて使用することが好ましい。また、本発明の顔料分散剤は、前記顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子と伴に、アルカリ可溶性樹脂と併用して用いても良い。アルカリ可溶性樹脂としては、(メタ)アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を変性した樹脂が挙げられるが、特に(メタ)アクリル酸共重合体が好ましい。また、特開平10−300922号公報に記載のN位置換マレイミドモノマー共重合体、特開2004−300204号公報に記載のエーテルダイマー共重合体、特開平7−319161号公報に記載の重合性基を含有するアルカリ可溶性樹脂も好ましい。
着色硬化性組成物における顔料分散剤の含有量としては、着色剤である顔料100質量部に対して、1質量部〜80質量部であることが好ましく、5質量部〜70質量部がより好ましく、10質量部〜60質量部であることが更に好ましい。
具体的には、高分子分散剤を用いる場合であれば、その使用量としては、顔料100質量部に対して、質量換算で5部〜100部の範囲が好ましく、10部〜80部の範囲であることがより好ましい。
また、顔料誘導体を併用する場合、顔料誘導体の使用量としては、顔料100質量部に対し、質量換算で1部〜30部の範囲にあることが好ましく、3部〜20部の範囲にあることがより好ましく、5部〜15部の範囲にあることが特に好ましい。
着色硬化性組成物において、着色剤としての顔料を用い、顔料分散剤をさらに用いる場合、硬化感度、色濃度の観点から、着色剤及び分散剤の含有量の総和が、着色硬化性組成物を構成する全固形分に対して30質量%以上90質量%以下であることが好ましく、40質量%以上85質量%以下であることがより好ましく、50質量%以上80質量%以下であることが更に好ましい。
(重合性化合物)
本発明の着色硬化性組成物は、重合性化合物を含有する。
重合性化合物としては、例えば、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物を挙げることができる。具体的には、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られているものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。これらは、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物並びにそれらの(共)重合体などの化学的形態のいずれであってもよい。
上記モノマー及びその(共)重合体の例としては、特開2008−224982号公報の段落0058〜0065に記載の具体例が挙げられる。
また上記化合物として、例えば、特公昭51−47334号公報、特開昭57−196231号公報記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240号公報、特開昭59−5241号公報、特開平2−226149号公報記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613号公報記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。
これらの重合性化合物について、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、着色硬化性組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、感度の観点では、1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合は2官能以上が好ましい。また、着色硬化膜の強度を高める観点では、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。また、着色硬化性組成物に含有される他の成分(例えば、光重合開始剤、着色剤(顔料)、バインダー等)との相溶性、分散性に対しても、重合性化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、支持体などの硬質表面との密着性を向上させる観点で特定の構造を選択することもあり得る。
着色硬化性組成物の全固形分中における重合性化合物の含有量(2種以上の場合は総含有量)としては、特に限定はなく、本発明の効果をより効果的に得る観点から、10質量%〜80質量%が好ましく、15質量%〜75質量%がより好ましく、20質量%〜60質量%が特に好ましい。
(光重合開始剤)
本発明の着色硬化性組成物は、光重合開始剤を含有することができる。
光重合開始剤は、上述の重合性化合物を重合させ得るものであれば、特に制限はなく、特性、開始効率、吸収波長、入手性、コスト等の観点で選ばれるのが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、ハロメチルオキサジアゾール化合物及びハロメチル−s−トリアジン化合物から選択される少なくとも1つの活性ハロゲン化合物、3−アリール置換クマリン化合物、ロフィン2量体、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、オキシム系化合物、等が挙げられる。光重合開始剤の具体例については、特開2004−295116号公報の段落0070〜0077に記載のものが挙げられる。中でも、重合反応が迅速である点等から、オキシム系化合物等が好ましい。
前記オキシム系化合物としては、特に限定はなく、例えば、特開2000−80068号公報、WO02/100903A1、特開2001−233842号公報等に記載のオキシム系化合物が挙げられる。
具体的な例としては、2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ペンタンジオン、2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ヘキサンジオン、2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ヘプタンジオン、2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(エチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(ブチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、1−(o−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(o−アセチルオキシム)−1−[9−メチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(o−アセチルオキシム)−1−[9−プロプル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(o−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(o−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−ブチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノンなどが挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
これらのうち、より少ない露光量で形状(特に、固体撮像素子の場合はパターンの矩形性)の良好なパターンが得られる点で、2−(o−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、1−(o−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン等のオキシム−o−アシル系化合物が特に好ましく、具体的には、例えば、IRGACURE−OXE01、IRGACURE−OXE02(以上、BASF社製)等が挙げられる。
また、本発明においては、感度、経時安定性、後加熱時の着色の観点から、オキシム系化合物として、下記一般式(e)および(f)で表される化合物がより好ましい。
上記一般式(e)および(f)中、R及びXは、各々独立に、1価の置換基を表し、Aは、2価の有機基を表し、Arは、アリール基を表す。nは、1〜5の整数である。
Rとしては、高感度化の点から、アシル基が好ましく、具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、トルイル基が好ましい。
Aとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換されたアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換されたアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換されたアルキレン基が好ましい。
Arとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましい。置換フェニル基の場合、その置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基が好ましい。
Xとしては、溶剤溶解性と長波長領域の吸収効率向上の点から、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオキシ基、置換基を有してもよいアリールチオキシ基、置換基を有してもよいアミノ基が好ましい。
また、一般式(e)および(f)におけるqは1〜2の整数が好ましい。
以下、一般式(e)および(f)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、本発明の着色硬化性組成物には、上記の光重合開始剤の他に、特開2004−295116号公報の段落0079に記載の他の公知の光重合開始剤を使用してもよい。
光重合開始剤は、1種単独で或いは2種以上を組み合わせて含有することができる。
着色硬化性組成物の全固形分中における光重合開始剤の含有量(2種以上の場合は総含有量)は、本発明の効果をより効果的に得る観点から、3質量%〜20質量%が好ましく、4質量%〜19質量%がより好ましく、5質量%〜18質量%が特に好ましい。
(有機溶剤)
本発明の着色硬化性組成物は、有機溶剤を含有することができる。
有機溶剤は、並存する各成分の溶解性や着色硬化性組成物としたときの塗布性を満足できるものであれば、基本的には特に制限はなく、特に、バインダーの溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。
有機溶剤としては、エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸アルキルエステル類(例:オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(具体的には、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等が挙げられる。))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(具体的には、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等が挙げられる。))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(具体的には、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル等が挙げられる。))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(具体的には、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等が挙げられる。)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等が挙げられる。
また、エーテル類としては、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等が挙げられる。
ケトン類としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等が挙げられる。
芳香族炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン等が好適に挙げられる。
これらの有機溶剤は、前述の各成分の溶解性、及びアルカリ可溶性バインダーを含む場合はその溶解性、塗布面状の改良などの観点から、2種以上を混合することも好ましい。この場合、特に好ましくは、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選択される2種以上で構成される混合溶液である。
有機溶剤の着色硬化性組成物中における含有量としては、着色硬化性組成物中の全固形分濃度が10質量%〜80質量%になる量が好ましく、15質量%〜60質量%になる量がより好ましい。
(他の成分)
本発明の着色硬化性組成物は、上述の各成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、更に、アルカリ可溶性バインダー、架橋剤などの他の成分を含んでいてもよい。
−アルカリ可溶性バインダー−
アルカリ可溶性バインダーは、アルカリ可溶性を有すること以外は特に限定はなく、好ましくは、耐熱性、現像性、入手性等の観点から選択することができる。
アルカリ可溶性バインダーとしては、線状有機高分子重合体であり、且つ、有機溶剤に可溶で、弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。また、2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸エステルのエーテルダイマーである特定構造の化合物を重合してなる重合体(例えば、特開2004−300203号公報に記載の化合物)等も有用である。
本発明におけるバインダーの別の好ましい例として、下記一般式(ED)で示される化合物(以下、適宜「エーテルダイマー」と称する。)由来の構造体を重合成分として含むポリマーが挙げられる。
前記一般式(ED)中、R21およびR22は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基を表す。
エーテルダイマー由来の構造単位を含むバインダーを用いることにより、本発明の重合性組成物は、耐熱性とともに透明性にも極めて優れた硬化塗膜を形成しうるという利点を有することになる。
前記エーテルダイマーを示す前記一般式(ED)中、R21およびR22で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基としては、特に制限はないが、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、t−アミル、ステアリル、ラウリル、2−エチルヘキシル等の直鎖状または分岐状のアルキル基;フェニル等のアリール基;シクロヘキシル、t−ブチルシクロヘキシル、ジシクロペンタジエニル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル等の脂環式基;1−メトキシエチル、1−エトキシエチル等のアルコキシで置換されたアルキル基;ベンジル等のアリール基で置換されたアルキル基;等が挙げられる。これらのなかでも、特に、メチル、エチル、シクロヘキシル、ベンジル等のような酸や熱で脱離しにくい1級または2級炭素の置換基が耐熱性の点で好ましい。
前記エーテルダイマーの具体例としては、例えば、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−プロピル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソプロピル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−ブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−アミル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ステアリル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ラウリル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(2−エチルヘキシル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(1−メトキシエチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(1−エトキシエチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジベンジル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジフェニル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジシクロヘキシル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチルシクロヘキシル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ジシクロペンタジエニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(トリシクロデカニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソボルニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジアダマンチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(2−メチル−2−アダマンチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート等が挙げられる。
これらのなかでも特に、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジシクロヘキシル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジベンジル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエートが好ましい。これらエーテルダイマー由来の構造単位は、バインダー中に1種のみ含まれてもよく、2種以上含まれていてもよい。
前記一般式(ED)で示される化合物由来の単量体を含んでなるバインダーは、一般式(ED)で示される化合物由来の構造体以外の他の単量体を含む共重合体であってもよい。併用可能な他の単量体としては、前掲のバインダーの構成成分として挙げた単量体が同様に挙げられ、エーテルダイマーの特性を損なわない範囲で適宜、併用される。
上述したものの他、本発明におけるアルカリ可溶性バインダーとしては、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等や、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、等も有用である。また、線状有機高分子重合体は、親水性を有するモノマーを共重合したものであってもよい。この例としては、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、2級若しくは3級のアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルトリアゾール、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、分岐若しくは直鎖のプロピル(メタ)アクリレート、分岐若しくは直鎖のブチル(メタ)アクリレート、又は、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。その他、親水性を有するモノマーとしては、テトラヒドロフルフリル基、燐酸基、燐酸エステル基、4級アンモニウム塩基、エチレンオキシ鎖、プロピレンオキシ鎖、スルホン酸基及びその塩由来の基、モルホリノエチル基等を含んでなるモノマー等も有用である。
また、アルカリ可溶性バインダーは、架橋効率を向上させるために、重合性基を側鎖に有してもよく、例えば、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有するポリマー等も有用である。上述の重合性基を含有するポリマーの例としては、ダイヤナ-ルNRシリーズ(三菱レイヨン株式会社製)、Photomer6173(COOH含有 polyurethane acrylic oligomer.Diamond Shamrock Co.Ltd.,製)、ビスコートR−264、KSレジスト106(いずれも大阪有機化学工業株式会社製)、サイクロマーPシリーズ、プラクセル CF200シリーズ(いずれもダイセル化学工業株式会社製)、Ebecryl3800(ダイセルユーシービー株式会社製)などが挙げられる。また、硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロルヒドリンとのポリエーテル等も有用である。
これら各種アルカリ可溶性バインダーの中でも、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
前記アクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体や、前記のPhotomer6173、KSレジスト−106、サイクロマーPシリーズ等が好ましい。特に好ましくは、メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸の共重合体である。
アルカリ可溶性バインダーは、現像性、液粘度等の観点から、重量平均分子量(GPC法で測定されたポリスチレン換算値)が1000〜2×105の重合体が好ましく、2000〜1×105の重合体がより好ましく、5000〜5×104の重合体が特に好ましい。
−架橋剤−
本発明の着色硬化性組成物に補足的に架橋剤を用い、着色硬化性組成物を硬化させてなる着色硬化膜の硬度をより高めることもできる。
架橋剤としては、架橋反応により膜硬化を行なえるものであれば、特に限定はなく、例えば、(a)エポキシ樹脂、(b)メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物又はウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物又はヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも、多官能エポキシ樹脂が好ましい。
架橋剤の具体例などの詳細については、特開2004−295116号公報の段落0134〜0147の記載を参照することができる。
−重合禁止剤−
本発明の着色硬化性組成物においては、該着色硬化性組成物の製造中又は保存中において、重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために、少量の重合禁止剤を添加することが望ましい。
本発明に用いうる重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
重合禁止剤の添加量は、着色硬化性組成物の質量に対して、約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。
−界面活性剤−
本発明の着色硬化性組成物には、界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤の各種界面活性剤を使用できる。
特に、フッ素系界面活性剤を含有することで、塗布液としたときの液特性(特に、流動性)をより向上させ、塗布厚の均一性や省液性をより改善することができる。
すなわち、フッ素系界面活性剤を含有する重合性組成物においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μmから数十μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
フッ素系界面活性剤中のフッ素含有率は3質量%〜40質量%が好適であり、より好ましくは5質量%〜30質量%であり、特に好ましくは7質量%〜25質量%である。フッ素含有率がこの範囲内であると、塗布厚均一性や省液性の点で効果的であり、着色硬化性組成物中への溶解性も良好である。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F475、同F479、同F482、同F554、同F780、同F781(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)等が挙げられる。
また、カチオン系界面活性剤として具体的には、フタロシアニン誘導体(市販品EFKA−745(森下産業社製))、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業社製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業社製)、W001(裕商社製)等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤として具体的には、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン並びにそれらのエトキシレート及びプロポキシレート(例えば、グリセロールプロポキシレート、グリセリンエトキシレート等)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル(BASF社製のプルロニックL10、L31、L61、L62、10R5、17R2、25R2、テトロニック304、701、704、901、904、150R1)、ソルスパース20000(日本ルーブリゾール(株))等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤として具体的には、W004、W005、W017(裕商社製)等が挙げられる
シリコーン系界面活性剤としては、例えばトーレシリコーン株式会社製トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH8400、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製TSF−4440、TSF−4300、TSF−4445、TSF−4460、TSF−4452、信越シリコーン株式会社製KP341、ビッグケミー社製BYK307、BYK323、BYK330等が挙げられる。
界面活性剤は2種類以上を組み合わせてもよい。
−その他の添加物−
着色硬化性組成物には、必要に応じて、各種添加物、例えば、充填剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することができる。これらの添加物としては、特開2004−295116号公報の段落0155〜0156に記載のものを挙げることができる。
本発明の着色硬化性組成物においては、特開2004−295116号公報の段落0078に記載の増感剤や光安定剤、同公報の段落0081に記載の熱重合防止剤を含有することができる。
また、非露光領域のアルカリ溶解性を促進し、着色硬化性組成物の現像性の更なる向上を図る場合には、該組成物に有機カルボン酸、好ましくは分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸の添加を行なうことが好ましい。
具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
〔着色硬化性組成物の調製方法〕
本発明の着色硬化性組成物は、前述の成分を混合することで調製される。
なお、着色硬化性組成物の調製に際しては、着色硬化性組成物を構成する各成分を一括配合してもよいし、各成分を溶剤に溶解・分散した後に逐次配合してもよい。また、配合する際の投入順序や作業条件は特に制約を受けない。例えば、全成分を同時に溶剤に溶解・分散して組成物を調製してもよいし、必要に応じては、各成分を適宜2つ以上の溶液・分散液としておいて、使用時(塗布時)にこれらを混合して組成物として調製してもよい。
上記のようにして調製された着色硬化性組成物は、好ましくは、孔径0.01μm〜3.0μm、より好ましくは孔径0.05μm〜0.5μm程度のフィルタなどを用いて濾別した後、使用に供することができる。
本発明の着色硬化性組成物は、保存安定性に優れ、更に、耐熱性、耐光性に優れた着色硬化膜を形成することができるため、液晶表示装置(LCD)や固体撮像素子(例えば、CCD、CMOS等)に用いられるカラーフィルタなどの着色画素形成用として、また、印刷インキ、インクジェットインキ、及び塗料などの作製用途として好適に用いることができる。特に、CCD、及びCMOS等の固体撮像素子用の着色画素形成用として好適に用いることができる。
≪カラーフィルタ及びその製造方法≫
次に、本発明の着色硬化性組成物を用いてカラーフィルタを製造する方法(本発明のカラーフィルタの製造方法)について説明する。
本発明のカラーフィルタの製造方法では、まず、支持体上に、既述の本発明の着色硬化性組成物を回転塗布、流延塗布、ロール塗布、インクジェット、スプレー塗付等の塗布方法により付与して、着色硬化性組成物層を形成し、その後、必要に応じて、予備硬化(プリベーク)を行い、該着色硬化性組成物を乾燥させる(塗布工程)。
本発明のカラーフィルタの製造方法に用いられる支持体としては、例えば、液晶表示装置等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス(パイレックス(登録商標)ガラス)、石英ガラス及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等用のシリコン基板を用いた光電変換素子基板などが挙げられる。これらの基板は、各画素を隔離するブラックストライプが形成されている場合もある。また、これらの支持体上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止、或いは表面の平坦化のために、下塗り層を設けてもよい。
なお、着色硬化性組成物を支持体上に回転塗布する際には、液の滴下量を低減のため、着色硬化性組成物の滴下に先立ち、適当な有機溶剤を滴下、回転させることにより、着色硬化性組成物の支持体への馴染みをよくすることができる。
本発明の着色硬化性組成物を付与する工程において、例えば、塗布装置吐出部のノズル、塗布装置の配管部、塗布装置内等に着色硬化性組成物が付着した場合でも、公知の洗浄液を用いて容易に洗浄除去することができる。この場合、より効率のよい洗浄除去を行うためには、本発明の着色硬化性組成物に含まれる溶剤として前掲した溶剤を洗浄液として用いることが好ましい。
また、特開平7−128867号公報、特開平7−146562号公報、特開平8−278637号公報、特開2000−273370号公報、特開2006−85140号公報、特開2006−291191号公報、特開2007−2101号公報、特開2007−2102号公報、特開2007−281523号公報などに記載の洗浄液も、本発明の着色硬化性組成物の洗浄除去用の洗浄液として好適に用いることができる。
洗浄液としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、又はアルキレングリコールモノアルキルエーテルを用いることが好ましい。
洗浄液として用いうるこれら溶剤は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
溶剤2種以上を混合する場合、水酸基を有する溶剤と水酸基を有しない溶剤とを混合してなる混合溶剤が好ましい。水酸基を有する溶剤と水酸基を有しない溶剤との質量比は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜80/20である。混合溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)とプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)の混合溶剤で、その比率が60/40であることが特に好ましい。
なお、着色硬化性組成物に対する洗浄液の浸透性を向上させるために、洗浄液には、着色硬化性組成物が含有しうる界面活性剤として前掲した界面活性剤を添加してもよい。
上記プリベークの条件としては、ホットプレートやオーブンを用いて、70℃〜130℃で、0.5分間〜15分間程度加熱する条件が挙げられる。
また、着色硬化性組成物により形成される着色硬化性組成物層の厚みは、目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、0.2μm〜5.0μmであることが好ましく、0.3μm〜2.5μmであることが更に好ましく、0.3μm〜1.5μmが最も好ましい。なお、ここでいう着色硬化性組成物層の厚さは、プリベーク後の膜厚である。
続いて、本発明のカラーフィルタの製造方法では、支持体上に形成された着色硬化性組成物層には、マスクを介した露光が行われる(露光工程)。
この露光に適用し得る光若しくは放射線としては、g線、h線、i線、KrF光、ArF光が好ましく、特にi線が好ましい。照射光にi線を用いる場合、100mJ/cm2〜10000mJ/cm2の露光量で照射することが好ましい。
また、露光した着色硬化性組成物層は、次の現像処理前にホットプレートやオーブンを用いて、70℃〜180℃で、0.5分間〜15分間程度加熱することができる。
また、露光は、着色硬化性組成物層中の色材の酸化褪色を抑制するために、チャンバー内に窒素ガスを流しながら行なうことができる。
続いて、露光後の着色硬化性組成物層に対し、現像液にて現像を行う(現像工程)。これにより、ネガ型若しくはポジ型の着色されたパターン(レジストパターン)を形成することができる。
現像液は、着色硬化性組成物層の未硬化部(未露光部)を溶解し、硬化部(露光部)を溶解しないものであれば、種々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性水溶液を用いることができる。現像液がアルカリ性水溶液である場合、アルカリ濃度が好ましくはpH11〜pH13、更に好ましくはpH11.5〜pH12.5となるように調整するのがよい。特に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを、濃度が0.001質量%〜10質量%、好ましくは0.01質量%〜5質量%となるように調整したアルカリ性水溶液を現像液として用いることができる。
現像時間は、30秒〜300秒が好ましく、更に好ましくは30秒〜120秒である。現像温度は、20℃〜40℃が好ましく、更に好ましくは23℃である。
現像は、パドル方式、シャワー方式、スプレー方式等で行うことができる。
また、アルカリ性水溶液を用いて現像した後は、水で洗浄することが好ましい。洗浄方式も、目的に応じて適宜選択されるが、シリコンウエハ基板等の支持体を回転数10rpm〜500rpmで回転させつつ、その回転中心の上方より純水を噴出ノズルからシャワー状に供給してリンス処理を行うことができる。
その後、必要に応じて、形成されたパターン(レジストパターン)に対し後加熱及び/又は後露光を行い、パターンの硬化を促進させてもよい(後硬化工程)。
−紫外線照射工程−
紫外線照射工程は、前記パターン形成工程で現像処理を行なった後のパターンに、現像前の露光処理における露光量[mJ/cm2]の10倍以上の照射光量[mJ/cm2]の紫外光(UV光)を照射する。パターン形成工程での現像処理と後述の加熱処理との間に、現像後のパターン(染料含有ネガ型硬化性組成物)にUV光を所定時間、照射することにより、後に加熱された際に色移りするのを効果的に防止でき、耐光性が向上する。
UV光を照射する光源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、DEEP UVランプなどを用いることができる。中でも、照射される紫外光中に275nm以下の波長光を含み、かつ275nm以下の波長光の照射照度[mW/cm2]が紫外光中の全波長光の積分照射照度に対して5%以上である光を照射できるものが好ましい。紫外光中の275nm以下の波長光の照射照度を5%以上とすることで、着色画素間や上下層への色移りの抑制効果及び耐光性の向上効果をより効果的に高めることができる。この点から、前記パターン形成工程での露光に用いられるi線等の輝線などの光源と異なる光源、具体的には高圧水銀灯、低圧水銀灯などを用いて行なうことが好ましい。中でも、前記同様の理由から、紫外光中の全波長光の積分照射照度に対して7%以上が好ましい。また、275nm以下の波長光の照射照度の上限は、25%以下が望ましい。
なお、積分照射照度とは、分光波長ごとの照度(単位面積を単位時間に通過する放射エネルギー;[mW/m2])を縦軸とし、光の波長[nm]を横軸とした曲線を引いた場合に照射光に含まれる各波長光の照度の和(面積)をいう。
UV光の照射は、前記パターン形成工程での露光時の露光量の10倍以上の照射光量[mJ/cm2]として行なう。本工程での照射光量が10倍未満であると、着色画素間や上下層間における色移りを防止できず、また耐光性も悪化する。
中でも、UV光の照射光量は、パターン形成工程での露光時の露光量の12倍以上200倍以下が好ましく、15倍以上100倍以下がより好ましい。
この場合、照射される紫外光における積分照射照度が200mW/cm2以上であることが好ましい。積分照射照度が200mW/cm2以上であると、着色画素間や上下層への色移りの抑制効果及び耐光性の向上効果をより効果的に高めることができる。中でも、250〜2000mW/cm2が好ましく、300〜1000mW/cm2がより好ましい。
後加熱は、ホットプレートやオーブンを用いて、100℃〜300℃で実施することが好ましく、更に好ましくは、150℃〜250℃である。また、後加熱時間は、30秒〜30000秒が好ましく、更に好ましくは、60秒〜1000秒である。
一方、後露光は、g線、h線、i線、KrF、ArF、UV光、電子線、X線等により行うことができるが、g線、h線、i線、UV光が好ましく、特に、UV光が好ましい。
UV光の照射(UVキュア)を行う際は、20℃以上50℃以下(好ましくは25℃以上40℃以下)の低温で行うことが好ましい。UV光の波長は、200nm〜300nmの範囲の波長を含んでいることが好適であり、光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ等を使用することができる。照射時間としては、10秒〜180秒、好ましくは20秒〜120秒、更に好ましくは30秒〜60秒である。
後露光と後加熱は、どちらを先に行ってもよいが、後加熱に先立って、後露光を実施することが好ましい。後露光で硬化を促進させることにより、後加熱過程で見られるパターンの熱ダレやすそ引きによる形状の変形を抑止するためである。
このようにして得られた、着色されたパターンがカラーフィルタにおける画素を構成することになる。
複数の色相の画素を有するカラーフィルタの作製においては、前述の塗布工程、露光工程、及び現像工程(必要に応じて硬化工程)を所望の色数に合わせて繰り返せばよい。
本発明のカラーフィルタの製造方法により得られたカラーフィルタ(本発明のカラーフィルタ)は、本発明の着色硬化性組成物を用いていることから、耐光性に優れたものとなる。
そのため、本発明のカラーフィルタは、液晶表示装置や有機EL表示装置等の表示装置、CCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサー等の固体撮像素子及びこれを用いたカメラシステムに用いることができ、中でも、着色パターンが微少サイズで薄膜に形成され、しかも良好な矩形の断面プロファイルが要求される固体撮像素子の用途、特に100万画素を超えるような高解像度のCCD素子やCMOS等の用途に好適である。
<固体撮像素子>
本発明の固体撮像素子は、本発明のカラーフィルタを備えたものである。本発明のカラーフィルタは、高い耐熱性、耐光性を有するものであり、このカラーフィルタを備えた固体撮像素子は優れた色再現性を得ることが可能となる。
固体撮像素子の構成としては、本発明のカラーフィルタを備え、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、次のような構成が挙げられる。
即ち、支持体上に、CCDイメージセンサー(固体撮像素子)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる転送電極を有し、その上に、本発明のカラーフィルタを設け、次いで、マイクロレンズを積層する構成である。
また、本発明のカラーフィルタを備えるカメラシステムは、色材の光褪色性の観点から、カメラレンズやIRカット膜が、ダイクロコートされたカバーガラス、マイクロレンズ等を備えており、その材料の光学特性は、400nm以下のUV光の一部又は全部を吸収するものであることが望ましい。また、カメラシステムの構造としては、色材の酸化褪色を抑止するため、カラーフィルタへの酸素透過性が低減されるような構造になっていることが好ましく、例えば、カメラシステムの一部又は全体が窒素ガスで封止されていることが好ましい。
<液晶表示装置、有機EL表示装置等の表示装置>
本発明の液晶表示装置、有機EL表示装置等の表示装置は、本発明のカラーフィルタを備えたものである。
本発明の表示装置として、具体的には、液晶ディスプレイ(液晶表示装置;LCD)、有機ELディスプレイ(有機EL表示装置)、液晶プロジェクタ、ゲーム機用表示装置、携帯電話などの携帯端末用表示装置、デジタルカメラ用表示装置、カーナビ用表示装置などの表示装置、特にカラー表示装置が好適である。
表示装置の定義や各表示装置の説明は、例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。また、液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば、上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。
本発明のカラーフィルタは、中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。更に、本発明はIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置や、STN、TN、VA、OCS、FFS、及びR−OCB等にも適用できる。
また、本発明のカラーフィルタは、明るく高精細なCOA(Color-filter On Array)
方式にも供することが可能である。COA方式の液晶表示装置にあっては、カラーフィルタ層に対する要求特性は前述のような通常の要求特性に加え、層間絶縁膜に対する要求特性、即ち低誘電率及び剥離液耐性が必要である。本発明のカラーフィルタは、紫外光レーザーによる露光方法に加え、本発明が規定する画素の色相や膜厚を選択することによって、露光光である紫外光レーザーの透過性を高めるものと考えられる。これによって、着色画素の硬化性が向上し、欠けや剥がれ、ヨレのない画素を形成できるので、TFT基板上に直接または間接的に設けた着色層の特に剥離液耐性が向上し、COA方式の液晶表示装置に有用である。低誘電率の要求特性を満足するためには、カラーフィルタ層の上に樹脂被膜を設けてもよい。
さらにCOA方式により形成される着色層には、着色層上に配置されるITO電極と着色層の下方の駆動用基板の端子とを導通させるために、一辺の長さが1〜15μm程度の矩形のスルーホールあるいはコの字型の窪み等の導通路を形成する必要であり、導通路の寸法(即ち、一辺の長さ)を特に5μm以下にすることが好ましいが、本発明を用いることにより、5μm以下の導通路を形成することも可能である。
これらの画像表示方式については、例えば、「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページなどに記載されている。
本発明の液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタ以外に、電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角保障フィルムなどさまざまな部材から構成される。本発明のカラーフィルタは、これらの公知の部材で構成される液晶表示装置に適用することができる。
これらの部材については、例えば、「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島 健太郎 (株)シーエムシー 1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉(株)富士キメラ総研 2003年発行)」に記載されている。
バックライトに関しては、SID meeting Digest 1380(2005)(A.Konno et.al)や、月刊デイスプレイ 2005年12月号の18〜24ページ(島 康裕)、同25〜30ページ(八木 隆明)などに記載されている。
本発明のカラーフィルタを液晶表示装置に用いると、従来公知の冷陰極管の三波長管と組み合わせたときに高いコントラストを実現できるが、更に、赤、緑、青のLED光源(RGB−LED)をバックライトとすることによって輝度が高く、また、色純度の高い色再現性の良好な液晶表示装置を提供することができる。
また、有機EL表示装置に用いると、高いコントラストを実現するとともに、輝度が高く、また、色純度の高い色再現性の良好な有機EL表示装置を提供することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
<着色硬化性組成物としての耐熱性評価>
(1)下塗り層付ガラス基板の作製
下塗り層用の塗布液としてCT−2000L溶液(富士フイルムエレクトロマテリアルズ(株)製)を、シリコンウエハ基板上に、乾燥後の膜厚2μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、220℃で1時間加熱乾燥させて硬化膜(下塗り層)を形成した。
(2)着色硬化性組成物の調製
まず、C.I.Pigment Blue15:6分散液を下記により調整した。
C.I.Pigment Blue15:6を11.5部(平均一次粒子径55nm)、及び顔料分散剤BYK−161(BYK社製)を3.5部、PGMEA 85部からなる混合液を、ビーズミル(ジルコニアビーズ0.3mm径)により3時間混合・分散して、顔料分散液を調製した。その後さらに、減圧機構付き高圧分散機NANO-3000-10(日本ビーイーイー(株)製)を用いて、2000kg/cm3の圧力下で流量500g/minとして分散処理を行なった。この分散処理を10回繰り返し、顔料分散液を得た。顔料分散液について、顔料の平均1次粒子径を動的光散乱法(Microtrac Nanotrac UPA−EX150(日機装社製))により測定したところ、25nmであった。
次いで、下記の各成分を混合して、着色硬化性組成物を得た。
・シクロヘキサノン 1.133部
・メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸の共重合体(20%CyH溶液) 1.009部(モル比=70:30、重量平均分子量30000)
・フッ素系界面活性剤(DIC社製F475、1%CyH溶液) 0.125部
・オキシム系光重合開始剤(下記構造の化合物) 0.087部
・色素化合物(例示化合物M−7) 0.183部
・Pigment Blue 15:6分散液 2.418部
(固形分濃度17.70%、顔料濃度11.80%)
・界面活性剤:グリセロールプロポキシレート(1%CyH溶液) 0.048部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 0.225部
(3)着色硬化性組成物の露光・現像(画像形成)
上記(2)で得た着色硬化性組成物を、上記(1)で得た下塗り層付ガラス基板の下塗り層の上に乾燥後の膜厚が0.6μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃で120秒間プリベークした。
次いで、露光装置UX3100−SR(ウシオ電機(株)製)を使用して、塗布膜に365nmの波長で線幅2μmのマスクを通して、200mJ/cm2の露光量で照射した。露光後、現像液CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を使用して、25℃40秒間の条件で現像した。その後、流水で30秒間リンスした後、スプレー乾燥した。その後、200℃で15分間ポストベークを行った。
(4)評価
着色硬化性組成物を用いて下塗り層付きガラス基板上に塗設された塗布膜の耐熱性を下記のようにして評価した。評価結果は下記表5に示す。
〔耐熱性〕
上記(3)で得た着色硬化性組成物が塗布されたガラス基板を、該基板面で接するように200℃のホットプレートに載置して1時間加熱した後、分光光度計cary5(バリアン社製)にて加熱前後での最大吸収波長における吸光度の変化(残色率)、および色度計MCPD−1000(大塚電子(株)製)にて、加熱前後での色差(ΔE*ab値)を測定して耐熱性を評価する指標として評価した。
残色率は値の大きい方が、またΔE*ab値は、値の小さい方が、耐熱性が良好なことを示す。70%以上の残色率は良好であり、80%以上の残色率が好ましく、90%以上の残色率がさらに好ましい。また、15以下のΔE*ab値が良好であり、10以下のΔE*ab値が好ましく、5以下のΔE*ab値が最も好ましい。
なお、ΔE*ab値は、CIE1976(L*,a*,b*)空間表色系による以下の色差公式から求められる値である(日本色彩学会編 新編色彩科学ハンドブック(昭和60年)p.266)。
ΔE*ab={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2}1/2
[実施例1−2〜1−23、比較例1−1〜1−6]
実施例1−1の(3)着色硬化性組成物の調製において、例示化合物M−7を下記表9、表10に記載の着色剤に変更(但し、等質量)した以外、実施例1−1と同様にしてパターンを形成し、更に同様の評価を行った。評価結果は表9及び表10に示す。表9及び表10中の比較色素1〜6の構造を下記に示す。
表9中、置換基とは一般式(5)におけるG2に相当する置換基を意味する。
表10の色素化合物は、−Es’値が1.5以上の置換基に、さらに置換した置換基であり、表10の色素化合物の−Es’値は1.5以上である。
[実施例1−24〜1−28]
実施例1−1の(2)着色硬化性組成物の調製において、顔料分散剤BYK−161を下記表11に記載の分散剤に変更(但し、等質量)し、さらに例示化合物M−7を下記表11に記載の着色剤に変更(但し、等質量)した以外、実施例1−1と同様にしてパターンを形成し、更に同様の評価を行った。評価結果は表11に示す。
<色素化合物の耐熱性評価>
[実施例2−1]
色素化合物の耐熱性を下記のようにして評価した。評価結果は下記表12に示す。
色素化合物として例示化合物M−7(25.0mg)をテトラヒドロフラン(以下、THFと称する。)225mgに溶かし、アルミカップ上に入れ、100℃のホットプレートに載置して2分間加熱しTHFを揮発させた後、260℃のホットプレートに載置して3分間加熱した。その後、酢酸エチル200mLに残った固形物を溶解し、分光光度計cary5(バリアン社製)にて260℃の加熱前後での最大吸収波長における吸光度の変化(残色率)、および色度計MCPD−1000(大塚電子(株)製)にて、加熱前後での色差(ΔE*ab値)を測定して耐熱性を評価した。
残色率は値の大きい方が、またΔE*ab値は、値の小さい方が、耐熱性が良好なことを示す。70%以上の残色率は良好であり、80%以上の残色率が好ましく、90%以上の残色率がさらに好ましい。また、15以下のΔE*ab値が良好であり、10以下のΔE*ab値が好ましく、5以下のΔE*ab値が最も好ましくい。
[実施例2−2〜2−15、比較例2−1〜2−9]
実施例2−1において、例示化合物M−7を下記表12に記載の色素化合物に変更(但し、等質量)した以外、実施例2−1と同様にして評価を行った。評価結果は下記表12に示す。下記表12中の比較色素1〜6は前記したものであり、比較色素7〜9の構造は下記に示す。
表12中、置換基とは一般式(5)におけるG2に相当する置換基を意味する。
<色素化合物の耐アルカリ性評価>
[実施例3−1]
色素化合物の耐アルカリ性を下記のようにして評価した。評価結果は下記表13に示す。
色素化合物である例示化合物M−7(50.0mg)を酢酸エチル1mLに溶かし、そこに1M NaOH1mLを入れ、30℃で5時間攪拌した。その後、酢酸エチルで抽出し、全量が100mLになるように調製した後、その溶液を、酢酸エチルを用いて5倍容量に薄めた。分光光度計cary5(バリアン社製)にて最大吸収波長における吸光度の差(残色率)、および色度計MCPD−1000(大塚電子(株)製)にて、加熱前後での色差(ΔE*ab値)を測定して耐アルカリ性を評価した。
残色率は値の大きい方が、またΔE*ab値は、値の小さい方が、耐アルカリ性が良好であることを示す。70%以上の残色率は良好である。また、15以下のΔE*ab値が良好である。
[実施例3−2〜3−15、比較例3−1〜3−9]
実施例3−1において、例示化合物M−7を下記表13に記載の色素に変更(但し、等質量)した以外、実施例3−1と同様にして評価を行った。評価結果は表13に示す。表13中の比較色素1〜9は前記したものである。
表13中、置換基とは一般式(5)におけるG2に相当する置換基を意味する。
上記表9〜12に示すように、本発明の色素化合物を用いた実施例は、優れた耐熱性を示した。また、表13に示すように、本発明の色素化合物を用いた実施例3−1〜3−15は、優れた耐アルカリ性を示した。