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JP2012038618A - 燃料電池システムの始動方法 - Google Patents

燃料電池システムの始動方法 Download PDF

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Naoki Mitsuda
直樹 満田
Minoru Uoshima
稔 魚嶋
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Abstract

【課題】特に小型且つ経済的なシステムにより、始動時のガス置換処理を短時間で遂行することを可能にする。
【解決手段】燃料電池システム10の始動方法は、携帯装置23を所持する運転者が、外部から車両に近接したことをコントローラ21により検出する工程と、前記コントローラ21が前記運転者の前記車両への近接信号を検出した際、前記車両を走行可能にするイグニッションスイッチ86がオンされる前に、燃料電池スタック12内における酸化剤ガス流路34及び燃料ガス流路36の減圧処理を開始する工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、カソード側電極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路及びアノード側電極に燃料ガスを供給する燃料ガス流路を有し、前記酸化剤ガス及び前記燃料ガスの電気化学反応により発電する燃料電池を車両に搭載した燃料電池システムの始動方法に関する。
燃料電池は、燃料ガス(主に水素を含有するガス)及び酸化剤ガス(主に酸素を含有するガス)をアノード側電極及びカソード側電極に供給して電気化学的に反応させることにより、直流の電気エネルギを得るシステムである。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の両側に、それぞれアノード側電極及びカソード側電極を設けた電解質膜・電極構造体を、セパレータによって挟持した発電セルを備えている。この種の発電セルは、通常、電解質膜・電極構造体及びセパレータを所定数だけ交互に積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。燃料電池スタックは、一般的に、燃料電池自動車等の燃料電池車両に搭載されている。
この種の燃料電池スタックでは、発電(運転)が停止されると、前記燃料電池スタックへの燃料ガス及び酸化剤ガスの供給が停止されるものの、アノード側電極に前記燃料ガスが残存する一方、カソード側電極に前記酸化剤ガスが残存している。このため、燃料電池スタックを長時間にわたって停止させていると、カソード側から電解質膜を透過した空気がアノード側に移動し、カソード側電極及びアノード側電極に空気が存在する状態になってしまう。
この状態で、燃料電池スタックを起動させると、アノード側電極に燃料ガスの供給を開始する際、水素と空気とが混在するため、カソード側電極が高電位となり易い。これにより、前記カソード側電極の電極触媒層の性能劣化による発電性能の低下が惹起されるという問題がある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている燃料電池システムの起動方法が知られている。この起動方法は、少なくとも燃料ガス流路に残存する酸化剤ガスを吸引して前記燃料ガス流路を減圧する工程と、前記燃料ガス流路に燃料ガスを供給するとともに、酸化剤ガス流路に前記酸化剤ガスを供給して前記燃料電池を発電させる工程とを有している。
これにより、カソード側電極が高電位になることがなく、燃料電池の起動処理が効率的に遂行される。
特開2009−163919号公報
ところで、特に車載用燃料電池システムでは、燃料電池の起動を迅速に行うことが望まれており、短時間で減圧処理を完了させる必要がある。このため、減圧ポンプの容量を大きく設定することが考えられるが、前記減圧ポンプが大型化してしまう。これにより、車両内に減圧ポンプの設置スペースを確保することができず、しかも、エネルギの消費量が増大するという問題がある。
さらに、大型の減圧ポンプをモータルーム(所謂、エンジンルーム)に設定し、燃料電池を床下に配置した場合、接続配管が長くなり、減圧空間が拡大してしまう。その際、減圧空間の拡大を抑制するためには、燃料電池スタック直近に大型の専用バルブを設ける必要がある。
さらにまた、車両の停止中に、燃料ガス流路側のアノード系に残存する水素を排出させるため、減圧ポンプからの排気ラインを希釈器まで取り回す必要がある。従って、システム全体のレイアウトが相当に煩雑化するという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、特に小型且つ経済的なシステムにより、始動時のガス置換処理を短時間で遂行することが可能な燃料電池システムの始動方法を提供することを目的とする。
本発明は、カソード側電極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路及びアノード側電極に燃料ガスを供給する燃料ガス流路を有し、前記酸化剤ガス及び前記燃料ガスの電気化学反応により発電する燃料電池を車両に搭載した燃料電池システムの始動方法に関するものである。
この始動方法は、搭乗者が外部から車両に近接したか否かを検出する工程と、前記搭乗者の前記車両への近接信号を検出した際、前記車両を走行可能にする起動スイッチがオンされる前に、燃料電池内におけるガス置換処理を開始する工程とを有している。
また、この始動方法では、ガス置換処理は、燃料ガス流路に残存する酸化剤ガスを、減圧ポンプにより吸引して前記燃料ガス流路を減圧する工程を有することが好ましい。
本発明では、搭乗者が外部から車両に近接した際に、燃料電池内におけるガス置換処理が開始されている。このため、搭乗者が、座席に着いて起動スイッチ(所謂、イグニッションスイッチ)をオンするまでの間、ガス置換処理が行われている。
従って、燃料電池システムの起動時間を有効に短尺化させることができ、迅速且つ安定的に所望の発電状態を確保することが可能になる。しかも、ポンプ類は、有効に小型化、省スペース化及び軽量化することができるとともに、消費電力を良好に抑制することが可能になる。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの概略構成図である。 本発明の実施形態に係る始動方法を説明するフローチャートである。 前記始動方法におけるタイミングチャートである。 前記燃料電池システムの減圧時の説明図である。 前記燃料電池システムの減圧停止時の説明図である。 前記燃料電池システムの発電時の説明図である。 前記燃料電池システムの発電停止時の説明図である。 前記燃料電池システムの減圧時の説明図である。 前記燃料電池システムの空気投入時の説明図である。 従来の減圧処理を開始するタイミングチャートである。 本発明の減圧処理を開始するタイミングチャートである。
図1は、本発明の実施形態に係る始動方法が適用される燃料電池システム10の概略構成図である。燃料電池システム10は、図示しないが、燃料電池自動車等の燃料電池車両に搭載される。
燃料電池システム10は、燃料電池スタック12と、前記燃料電池スタック12に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置14と、前記燃料電池スタック12に燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置16と、後述する酸化剤ガス流路34及び燃料ガス流路36を吸引する減圧装置18と、燃料ガスを空気により希釈する希釈装置20と、前記燃料電池システム10全体を制御するコントローラ21と、無線通信により前記コントローラ21と通信接続され、搭乗者(例えば、運転者)が外部から車両に近接したか否かを検出する携帯装置23とを備える。
燃料電池スタック12は、複数の燃料電池22を積層して構成される。各燃料電池22は、固体高分子電解質膜24をカソード側電極26とアノード側電極28とで挟持した電解質膜・電極構造体30を備え、前記電解質膜・電極構造体30を一対のセパレータ32a、32bで挟持する。電解質膜・電極構造体30とセパレータ32aとの間には、カソード側電極26に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路34が形成されるとともに、前記電解質膜・電極構造体30とセパレータ32bとの間には、アノード側電極28に燃料ガスを供給する燃料ガス流路36が形成される。
燃料電池スタック12の積層方向一端部には、空気(酸素含有ガス)等の酸化剤ガスを酸化剤ガス流路34に供給するための酸化剤ガス入口連通孔38aと、水素含有ガス等の燃料ガスを燃料ガス流路36に供給するための燃料ガス入口連通孔40aとが形成される。燃料電池スタック12の積層方向他端部には、酸化剤ガスを酸化剤ガス流路34から排出するための酸化剤ガス出口連通孔38bと、燃料ガスを燃料ガス流路36から排出するための燃料ガス出口連通孔40bとが形成される。
酸化剤ガス供給装置14は、大気からの空気を圧縮して供給するエアポンプ42を備え、前記エアポンプ42が空気供給流路44に配設される。空気供給流路44には、エアポンプ42の上流側にエアフィルタ46が配置される。空気供給流路44は、燃料電池スタック12の酸化剤ガス入口連通孔38aに連通するとともに、エアポンプ42の下流側から希釈流路48が分岐され、この希釈流路48が希釈装置20に接続される。空気供給流路44の途上には、図示しないが、加湿器が配設される。
酸化剤ガス供給装置14は、酸化剤ガス出口連通孔38bに連通する空気排出流路50を備える。この空気排出流路50は、希釈装置20に接続される。
燃料ガス供給装置16は、高圧水素(水素含有ガス)を貯留する水素タンク(Hタンク)52を備え、この水素タンク52は、水素供給流路54を介して燃料電池スタック12の燃料ガス入口連通孔40aに連通する。水素供給流路54には、レギュレータ56及びエゼクタ58が設けられるとともに、前記エゼクタ58の下流と空気供給流路44とは、分岐流路59を介して連通可能である。
燃料ガス出口連通孔40bには、オフガス流路60が連通するとともに、前記オフガス流路60に水素循環路62が連通する。オフガス流路60は、希釈装置20に接続される一方、水素循環路62は、エゼクタ58に接続される。
エゼクタ58は、水素タンク52から供給される水素ガスを、水素供給流路54を通って燃料電池スタック12に供給するとともに、燃料電池スタック12で使用されなかった未使用の水素ガスを含む排ガスを、水素循環路62から吸引して、再度、前記燃料電池スタック12に燃料ガスとして供給する。
減圧装置18は、酸化剤ガス流路34を吸引する第1減圧ポンプ66aと、燃料ガス流路36を吸引する第2減圧ポンプ66bとを個別に備える。第1減圧ポンプ66aは、第1減圧流路68aに配設されるとともに、この第1減圧流路68aは、空気排出流路50と希釈装置20とに接続される。第2減圧ポンプ66bは、第2減圧流路68bに配置されるとともに、この第2減圧流路68bは、オフガス流路60と希釈装置20とに接続される。
燃料電池システム10には、第1開閉バルブ70a〜第10開閉バルブ70jが配設される。具体的には、第1開閉バルブ70aは、分岐流路59に配置され、第2開閉バルブ70bは、空気供給流路44に前記分岐流路59の下流に位置して配置される。第3開閉バルブ70cは、水素供給流路54にレギュレータ56とエゼクタ58との間に位置して配置される。
第4開閉バルブ70dは、オフガス流路60に燃料ガス出口連通孔40bの近傍に位置して配置される一方、第5開閉バルブ70eは、前記オフガス流路60に希釈装置20の近傍に位置して配置される。第6開閉バルブ70fは、空気排出流路50に酸化剤ガス出口連通孔38bの近傍に位置して配置されるとともに、第7開閉バルブ70gは、前記空気排出流路50に希釈装置20の近傍(第1減圧流路68aの下流)に位置して配置される。
第8開閉バルブ70hは、第1減圧流路68aに第1減圧ポンプ66aの上流に位置して配置される一方、第9開閉バルブ70iは、第2減圧流路68bに第2減圧ポンプ66bの上流に位置して配置される。第10開閉バルブ70jは、希釈流路48に配置される。
空気供給流路44には、第2開閉バルブ70bと酸化剤ガス入口連通孔38aとの間に位置して第1圧力センサ72aが配置される。水素供給流路54には、燃料ガス入口連通孔40aの近傍に位置して第2圧力センサ72bが配置される。第1圧力センサ72aは、酸化剤ガス流路34の減圧状態を検出し、第2圧力センサ72bは、燃料ガス流路36の減圧状態を検出する。
燃料電池スタック12には、例えば、車両駆動モータ、エアポンプ駆動モータ等の負荷74が、スイッチ76を介して電気的に切断及び接続可能に設けられる。
コントローラ21は、アンテナ78に接続される通信回路80を備える一方、携帯装置23は、アンテナ82に接続される通信回路84を備える。コントローラ21では、通信回路80及びアンテナ78を介して車両(図示せず)を含む所定範囲内に所定周期毎に呼び出し信号を発信するとともに、この呼び出し信号に応じて携帯装置23から返信される応答信号を受信する。
コントローラ21は、受信した応答信号に基づいて、携帯装置23が車両に接近中であるか否かを判定する。さらに、コントローラ21は、受信した応答信号に含まれる情報に基づいて、車両ドアの開錠を行うとともに、燃料電池スタック12内におけるガス置換処理(後述する)を開始する。
コントローラ21には、停止状態の車両を走行可能な状態に移行させる起動スイッチとして、例えば、イグニッションスイッチ86が接続される。
このように構成される燃料電池システム10の動作について、本発明の実施形態に係る始動方法との関連で、図2に示すフローチャート及び図3に示すタイミングチャートに沿って以下に説明する。
燃料電池システム10では、後述するように、運転停止された状態で、燃料電池スタック12の各酸化剤ガス流路34及び各燃料ガス流路36が酸化剤ガスで満たされている。
そこで、運転者(搭乗者)が、携帯装置23を所持して車両に接近すると、コントローラ21は、通信回路80及びアンテナ78を介して前記携帯装置23から返信される応答信号を受信する。このため、コントローラ21は、携帯装置23が車両に接近中であるか否かを判定し、前記携帯装置23からの車両への接近信号を受信すると(ステップS1中、YES)、ステップS2に進む。
このステップS2では、酸化剤ガス流路34及び燃料ガス流路36の減圧処理(少なくとも燃料ガス流路36の減圧処理)が行われる。具体的には、図3及び図4に示すように、第1開閉バルブ70a〜第3開閉バルブ70c、第5開閉バルブ70e、第7開閉バルブ70g及び第10開閉バルブ70jが閉じられる一方、第4開閉バルブ70d、第6開閉バルブ70f、第8開閉バルブ70h及び第9開閉バルブ70iが開放される。この状態で、減圧装置18を構成する第1減圧ポンプ66a及び第2減圧ポンプ66bが駆動される。
第1減圧ポンプ66aは、酸化剤ガス流路34に連通しており、この酸化剤ガス流路34が吸引される。従って、酸化剤ガス流路34に残存する酸化剤ガスは、第1減圧ポンプ66aにより吸引されて希釈装置20に排出されるため、前記酸化剤ガス流路34が減圧される。この酸化剤ガス流路34の減圧状態は、第1圧力センサ72aにより検出される。
一方、第2減圧ポンプ66bは、燃料ガス流路36に残存する酸化剤ガスを吸引し、この燃料ガスを希釈装置20に排出する。これにより、燃料ガス流路36が減圧される。この燃料ガス流路36の減圧状態は、第2圧力センサ72bにより検出される。
酸化剤ガス流路34及び燃料ガス流路36が所定の減圧状態に至った後、減圧が停止され(ステップS3)、所定の時間だけ保持される。この減圧停止状態は、図3及び図5に示すように、第8開閉バルブ70h及び第9開閉バルブ70iが閉塞されることにより維持される。
次に、イグニッションスイッチ86がオンされると(ステップS4)、ステップS5に進んで、燃料電池スタック12の各燃料ガス流路36に燃料ガスが供給される。そして、この燃料ガスの供給が開始されて所定の時間だけ経過した後、各酸化剤ガス流路34への酸化剤ガスの供給が開始される(ステップS6)。
具体的には、図3及び図6に示すように、第3開閉バルブ70cが開放された後、時間Tが経過すると、第2開閉バルブ70b及び第7開閉バルブ70gが開放されるとともに、第5開閉バルブ70eが断続的に(又は所定の開度だけ)開放される。
従って、先ず、水素タンク52から水素供給流路54に燃料ガス(水素ガス)が供給される。この燃料ガスは、レギュレータ56で減圧された後、燃料電池スタック12の各燃料ガス流路36に供給される。燃料ガス流路36から排出される燃料ガスは、水素循環路62を通ってエゼクタ58に吸引され、水素供給流路54から再度、前記燃料ガス流路36に供給される。
その後、エアポンプ42が駆動されるため、空気(酸化剤ガス)は、空気供給流路44から燃料電池スタック12の各酸化剤ガス流路34に供給される。酸化剤ガス流路34から排出される空気は、希釈装置20に送られる。
そこで、スイッチ76が閉じられて、負荷74が燃料電池スタック12に電気的に接続される。これにより、燃料電池スタック12による発電が開始される(ステップS7)。
この発電時には、酸化剤ガスは、各燃料電池22の酸化剤ガス流路34に送られ、各カソード側電極26に沿って供給される。一方、燃料ガスは、燃料電池22の各燃料ガス流路36に供給され、各アノード側電極28に沿って供給される。このため、カソード側電極26に供給される空気と、アノード側電極28に供給される燃料ガスとが、電気化学的に反応することにより、発電が行われる。
そして、燃料電池スタック12による発電が停止される際には(ステップS8)、スイッチ76が開放されることにより、燃料電池スタック12が負荷74から電気的に切断される。このため、燃料電池スタック12から外部への電力供給が停止される。一方、図3及び図7に示すように、第2開閉バルブ70b及び第3開閉バルブ70cが閉塞されて、燃料電池スタック12への空気及び燃料ガスの供給が停止される。
さらに、ステップS9に進んで、酸化剤ガス流路34及び燃料ガス流路36の減圧処理が行われる。この減圧処理時には、図3及び図8に示すように、第5開閉バルブ70e及び第7開閉バルブ70gが閉じられる一方、第8開閉バルブ70h及び第9開閉バルブ70iが開放される。
従って、第1減圧ポンプ66aの作用下に、酸化剤ガス流路34が吸引され、この酸化剤ガス流路34に残存する酸化剤ガスが希釈装置20に排出されることにより、前記酸化剤ガス流路34が減圧される。また、第2減圧ポンプ66bの作用下に、燃料ガス流路36が吸引され、この燃料ガス流路36に残存する燃料ガスが希釈装置20に排出されることにより、前記燃料ガス流路36が減圧される。
その際、希釈装置20には、酸化剤ガス流路34に残存する空気が導入されるため、燃料ガス流路36から排出される燃料ガスを良好に希釈することができる。なお、第10開閉バルブ70jを開放し、エアポンプ42を駆動して希釈用空気を希釈装置20に供給してもよい。
酸化剤ガス流路34及び燃料ガス流路36は、所定の減圧状態に至った際に、減圧処理が停止される(ステップS10)。このステップS10では、図3及び図5に示すように、第8開閉バルブ70h及び第9開閉バルブ70iが閉塞される。これにより、酸化剤ガス流路34及び燃料ガス流路36は、所定の減圧状態に維持されており、所定時間経過後に、空気投入処理が行われる。
具体的には、図3及び図9に示すように、第4開閉バルブ70d及び第6開閉バルブ70fが閉じられる一方、第1開閉バルブ70a及び第2開閉バルブ70bが開放され、エアポンプ42が駆動される。従って、エアポンプ42を介して空気供給流路44に空気が供給される。この空気は、燃料電池スタック12の各酸化剤ガス流路34に供給されるとともに、分岐流路59を介して水素供給流路54に送られ、前記燃料電池スタック12の各燃料ガス流路36に供給される(ステップS11)。
そして、燃料ガス流路36及び酸化剤ガス流路34に充填される酸化剤ガス圧が、大気圧に至った後、第1開閉バルブ70a及び第2開閉バルブ70bが閉塞されることにより、燃料電池システム10全体の運転停止(全停止)がなされる(ステップS12)。
この場合、本実施形態では、運転者が、携帯装置23を所持して車両に接近すると、コントローラ21を介して酸化剤ガス流路34及び燃料ガス流路36の減圧処理が開始されている。このため、運転者が、車内の座席に着いてイグニッションスイッチ86をオンするまでの間、ガス置換処理が行われている。
すなわち、従来では、図10に示すように、運転者は、車両ドアを解錠した後、ドライバシートに着座してからイグニッションスイッチ86をオンすることにより、酸化剤ガス流路34及び燃料ガス流路36の減圧処理が開始されている。これに対して、本実施形態では、図11に示すように、車両ドアが解錠されると同時に、酸化剤ガス流路34及び燃料ガス流路36の減圧処理が開始されている。
従って、本実施形態では、燃料電池システム10の起動時間を有効に短尺化させることができ、迅速且つ安定的に所望の発電状態を確保することが可能になる。しかも、第1減圧ポンプ66a及び第2減圧ポンプ66bは、短時間で減圧処理を遂行するために容量を大きく設定する必要がない。これにより、第1減圧ポンプ66a及び第2減圧ポンプ66bは、有効に小型化、省スペース化及び軽量化することができるとともに、消費電力を抑制することが可能になるという効果が得られる。
なお、本実施形態では、コントローラ21は、携帯装置23から返信される応答信号を受信することにより、前記携帯装置23が車両に接近中であるか否かを判断し、燃料電池スタック12内におけるガス置換処理を開始しているが、これに限定されるものではない。例えば、運転者が、携帯装置23に設けられている解錠スイッチ(図示せず)等をオンすることにより、燃料電池スタック12内におけるガス置換処理を開始してもよい。
10…燃料電池システム 12…燃料電池スタック
14…酸化剤ガス供給装置 16…燃料ガス供給装置
18…減圧装置 20…希釈装置
21…コントローラ 22…燃料電池
23…携帯装置 24…固体高分子電解質膜
26…カソード側電極 28…アノード側電極
30…電解質膜・電極構造体 32a、32b…セパレータ
34…酸化剤ガス流路 36…燃料ガス流路
38a…酸化剤ガス入口連通孔 38b…酸化剤ガス入口連通孔
40a…燃料ガス入口連通孔 40b…燃料ガス出口連通孔
42…エアポンプ 44…空気供給流路
48…希釈流路 50…空気排出流路
52…水素タンク 54…水素供給流路
60…オフガス流路 62…水素循環路
66a、66b…減圧ポンプ 68a、68b…減圧流路
70a〜70j…開閉バルブ 72a、72b…圧力センサ
78、82…アンテナ 80、84…通信回路
86…イグニッションスイッチ

Claims (2)

  1. カソード側電極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路及びアノード側電極に燃料ガスを供給する燃料ガス流路を有し、前記酸化剤ガス及び前記燃料ガスの電気化学反応により発電する燃料電池を車両に搭載した燃料電池システムの始動方法であって、
    搭乗者が外部から前記車両に近接したか否かを検出する工程と、
    前記搭乗者の前記車両への近接信号を検出した際、前記車両を走行可能にする起動スイッチがオンされる前に、前記燃料電池内におけるガス置換処理を開始する工程と、
    を有することを特徴とする燃料電池システムの始動方法。
  2. 請求項1記載の始動方法において、前記ガス置換処理は、前記燃料ガス流路に残存する前記酸化剤ガスを、減圧ポンプにより吸引して前記燃料ガス流路を減圧する工程を有することを特徴とする燃料電池システムの始動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016506225A (ja) * 2012-12-11 2016-02-25 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフトDaimler AG 自動車の始動方法

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