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JP2012035671A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒータの性能を低下させることなく、シートカバーの裏側にウレタンパッドを一体発泡成形させることができる車両用シートを提供すること。
【解決手段】車両用シート1は、表皮材20の裏側に配置された接着布22と、接着布22の裏側に配置され、接着布22により表皮材20に溶着される発熱体24と、発熱体24の裏側に一体発泡されたウレタンパッド12とを備えている。発熱体24とウレタンパッド12との間には、第1のラミネートシート26が配置されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、車両用シートに関し、詳しくは、シートカバーの裏側にウレタンパッドを一体発泡させた車両用シートに関する。
従来、シートクッションおよび/またはシートバックの内部にヒータを備えた車両用シートが既に知られている。ここで、下記特許文献1には、シートクッションのシートカバーの裏面にニクロム線を縫い付けた車両用シートが開示されている。これにより、簡素な構造で、シートクッションを暖めることができる。
実開平5−21752号公報
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、シートカバーの裏側にウレタンパッドを一体的に発泡させて成形(以下において、「一体発泡成形」と記す)する場合、発泡前のウレタンパッドの原液がニクロム線の周りまで浸透するため、この浸透した原液によってニクロム線からの発熱が遮断されてしまうことがあった。これにより、ウレタンパッドが断熱作用を起こすため、ヒータの性能が低下してしまうことがあった。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、ヒータの性能を低下させることなく、シートカバーの裏側にウレタンパッドを一体発泡成形させることができる車両用シートを提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、表皮材の裏側に配置された接着布と、接着布の裏側に配置され、接着布により表皮材に溶着される発熱体と、発熱体の裏側に一体発泡されたウレタンパッドと、を有する車両用シートであって、発熱体とウレタンパッドとの間には、第1のラミネートシートが配置されることを特徴とする構成である。
この構成によれば、ウレタンパッドを一体発泡成形させる場合でも、発泡前のウレタンの原液が発熱体の周りまで浸透することがない。そのため、ウレタンパッドが断熱作用を起こすことがなく、発熱体のヒータとしての性能が低下してしまうことがない。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シートであって、第1のラミネートシートと発熱体とが一体化された後で、その一体化された発熱体付きの第1のラミネートシートが表皮材に溶着されることを特徴とする構成である。
この構成によれば、発熱体を複雑な位置に配置できる。例えば、実施例で説明するように、シートクッションにおいて、その天板メイン部から左右の天板サイド部へ渡る格好となる位置でも、発熱体を配置できる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1〜2のいずれか1項に記載の車両用シートであって、少なくとも第1のラミネートシートが配置されていない部分には、表皮材とウレタンパッドとの間に、第2のラミネートシートが配置されていることを特徴とする構成である。
この構成によれば、ウレタンパッドの一体発泡成形において、ウレタンの原液が表皮材に含浸することを防止でき、結果として、表皮材が硬くなってしまうことを防止できる。
図1は、本発明の実施例に係る車両用シートの全体斜視図であり、シートクッションの内部を透視した状態を示している。 図2は、図1のシートクッションの平面視である。 図3は、図1におけるシートクッションのシートカバーの製造工程を示す図である。 図4は、図3において、接着布で溶着させた後の状態を示す図である。 図5は、図1におけるシートクッションの製造工程を示す図である。 図6は、図5の次の工程を示す図である。 図7は、図6の次の工程を説明する図である。 図8は、図2のVIII−VIII線断面図である。 図9は、図2のIX−IX線断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜9を用いて説明する。なお、以下の説明にあたって、『車両用シート』の例として、『運転席1』を例に説明していく。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、運転席1を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。
まず、図1を参照して、本発明の実施例に係る運転席1の概略構成を説明する。この運転席1は、シートクッション2と、シートバック3とから構成されている。以下に、このシートクッション2について詳述していく。なお、シートバック3は公知の構成でよいため、その詳細な説明は省略することとする。
シートクッション2は、主として、その骨格を形成する公知のクッションフレーム(図示しない)と、このクッションフレームに包着状に組み付けられる公知のウレタンパッド12と、このウレタンパッド12の表面をカバーリングするシートカバー14とから構成されている。
ここで、シートカバー14の構造と製造方法について個別に説明していく。はじめに、シートカバー14の構造から説明していく。シートカバー14は、図3〜4に示すように、着座面側から、表皮材20と、公知のウェブ状の接着布22と、ニクロム線24と、公知の第1のラミネートシート26との順に積層状態で構成されている。以下に、これら構成部材(表皮材20、接着布22、ニクロム線24、第1のラミネートシート26)のうち、表皮材20とニクロム線24とを個別に説明していく。
はじめに、表皮材20を説明する。表皮材20は、シートクッション2の表面を覆う部材であり、着座面側から、表皮である本革20aと、通気性の低い第2のラミネートシート20bと、不織布20cとから構成されている。
この第2のラミネートシート20bと、上述した第1のラミネートシート26により、後記に詳述するウレタンパッド12の成形において、ウレタンの原液が本革20aに含浸することを防止できる。また、これら両ラミネートシート20b、26は、その通気性が低いため、より、ウレタンの原液が本革20aに含浸することを防止できる。また、ラミネートシート26により、ウレタンパッド12の表面が崩れること(ボロボロになること)も防止できる。
次に、ニクロム線24を説明する。ニクロム線24は、芯材24aの表面に合金から成るニクロム24bを巻き付け、この巻き付けたニクロム24bの表面を絶縁体24cで被覆し、この被覆した絶縁体の表面を樹脂(図示しない)で被覆した4重構造となっている(図3では、樹脂が溶けた状態を示している)。そして、このニクロム線24は、シートクッション2において、その天板メイン部2aから左右の天板サイド部2b、2bへ渡る格好となる位置に配置されている(図1、2参照)。
また、このニクロム線24のニクロム24bの両端は、クッションフレームに組み付けられた電源ユニット28にそれぞれ電気的に接続されている。これにより、ニクロム24bが発熱してヒータとなるため、シートクッション2を暖めることができる。このニクロム線24が、特許請求の範囲に記載の「発熱体」に相当する。シートカバー14は、このような構造となっている。
次に、シートカバー14の製造方法を説明する。まず、第1のラミネートシート26の外側の面(図3において、下面であり、着座側の面)の所定位置(乗員の尻部に相当する位置であり、上述した、天板メイン部2aから左右の天板サイド部2b、2bへ渡る格好となる位置)にニクロム線24を熱プレスする。すると、ニクロム線24の樹脂が溶けるため、ニクロム線24の絶縁体24cがラミネートシート26の外側の面の所定位置(乗員の尻部に相当する位置)に溶着される(図3参照)。
次に、表皮材20の内側の面(図3において、上側の面であり、着座側と反対側の面)と第1のラミネートシート26の外側の面との間にウェブ状の接着布22を挟み込み、第1のラミネートシート26の内側の面(着座側と反対側の面)側から表皮材20の外側の面(着座側の面)に向けて蒸気Sをかける。すると、接着布22が溶けるため、ニクロム線24を挟み込んだ格好で、第1のラミネートシート26の外側の面と表皮材20の内側の面とが溶着される(図4参照)。シートカバー14は、このように製造されている。
このようにシートカバー14が製造されると、左右の天板サイド部2b、2bの先端側に位置するニクロム線24も第1のラミネートシート26によって支持されるため、後記に詳述するウレタンパッド12の成形において、ニクロム線24を左右の天板サイド部2b、2bの先端側にも確実に配置させることができる。
続いて、図5〜7を参照して、上述したシートカバー14によって表面が覆われるウレタンパッド12の成形方法を説明する。まず、シートクッション成形装置の下型30に形成されているキャビティ32の内面に、上述したシートカバー14を配置させる。次に、このシートカバー14を、キャビティ32の内面に形成されている複数の吸気口34から吸気していく(図5参照)。これにより、シワや弛みが生じることなくシートカバー14をキャビティ32の内面に沿って配置させることができる。
続いて、この配置させた状態のまま、ウレタンの原液をキャビティ32(シートカバー14の内側)に流し込む(図6参照)。最後に、シートクッション成形装置の上型40を閉じて、流し込んだウレタンの原液を発泡させる(図7参照)。この発泡が完了すると、表面がシートカバー14によって覆われたウレタンパッド12が出来上がる。ウレタンパッド12は、このようにしてシートカバー14と一体発泡成形されている。
このように一体発泡成形されていると、シートクッション2の天板メイン部2aと左右の天板サイド部2b、2bとの境界となる吊り込み部と、天板メイン部2aの前後の境界となる吊り込み部とにおいて、ほとんど、第1のラミネートシート26が存在しないため、表皮材20にウレタンパッド12をしっかりと接合させることができる(図8参照)。
なお、これとは逆に、これらの吊り込み部において、第1のラミネートシート26が存在する6箇所(図2において、点線で囲った6箇所)は、表皮材20にウレタンパッド12をしっかりと接合させることができない(図9参照)。しかし、これらの吊り込み部において、ほとんどが、上述したように、しっかりと接合させることができるために問題はない。
このように一体発泡成形されたウレタンパッド12をクッションフレームに包着状に組み付けてシートクッション2は製造されている。そして、このように製造されたシートクッション2と、公知のシートバック3とから運転席1は構成されている。
本発明の実施例に係る運転席1は、上述したように構成されている。この構成によれば、ニクロム線24とウレタンパッド12との間には、第1のラミネートシート26が配置されている。そのため、シートカバー14の裏側にウレタンパッド12を一体発泡成形させる場合でも、発泡前のウレタンの原液がニクロム線24の周りまで浸透することがない。したがって、ウレタンパッド12が断熱作用を起こすことがなく、ニクロム線24のヒータとしての性能が低下してしまうことがない。
また、この構成によれば、予め、第1のラミネートシート26に溶着させた状態のニクロム線24を、表皮材20に溶着させている。そのため、複雑な配置位置でもニクロム線24を配置できる。例えば、実施例で説明したように、シートクッション2において、その天板メイン部2aから左右の天板サイド部2b、2bへ渡る格好となる位置でも、ニクロム線24を配置できる。
また、この構成によれば、シートカバー14において、第1のラミネートシート26が配置されていない部分であっても、表皮材20とウレタンパッド12との間には第2のラミネートシート20bが配置されている。そのため、ウレタンパッド12の一体発泡成形において、ウレタンの原液が本革20aに含浸することを防止でき、結果として、本革20aが硬くなってしまうことを防止できる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、『車両用シート』の例として、『運転席1』を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、『助手席』、『後部座席』であっても構わない。
また、実施例では、『シートクッション2』のみを暖める構成を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、『シートバック3』のみを暖める構成でも構わない。その場合、シートクッション2にニクロム線24を設けたように、シートバック3にニクロム線24を設ければよい。もちろん、『シートクッション2』と『シートバック3』との両方を暖める構成でも構わない。
また、実施例では、表皮材20は、本革20aと、ラミネートシート20bと、不織布20cとの順に3重構造から成る例を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、ファブリックと、ラミネートシート20bと、不織布20cとの順に3重構造から成っても構わない。
また、実施例では、シートクッション2において、ニクロム線24を天板メイン部2aから左右の天板サイド部2b、2bへ渡る格好となる位置に配置させる例を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、ニクロム線24を天板メイン部2aと、左右の天板サイド部2b、2bとに個々に独立して配置させても構わない。
1 車両用シート(運転席)
14 シートカバー
20 表皮材
22 接着布
24 ニクロム線(発熱体)
26 第1のラミネートシート

Claims (3)

  1. 表皮材の裏側に配置された接着布と、
    接着布の裏側に配置され、接着布により表皮材に溶着される発熱体と、
    発熱体の裏側に一体発泡されたウレタンパッドと、を有する車両用シートであって、
    発熱体とウレタンパッドとの間には、第1のラミネートシートが配置されることを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項1に記載の車両用シートであって、
    第1のラミネートシートと発熱体とが一体化された後で、その一体化された発熱体付きの第1のラミネートシートが表皮材に溶着されることを特徴とする車両用シート。
  3. 請求項1〜2のいずれか1項に記載の車両用シートであって、
    少なくとも第1のラミネートシートが配置されていない部分には、表皮材とウレタンパッドとの間に、第2のラミネートシートが配置されていることを特徴とする車両用シート。





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