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JP2012030991A - 半導体発光素子の製造方法、半導体発光素子及びサファイア単結晶基板 - Google Patents

半導体発光素子の製造方法、半導体発光素子及びサファイア単結晶基板 Download PDF

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JP2012030991A JP2010170030A JP2010170030A JP2012030991A JP 2012030991 A JP2012030991 A JP 2012030991A JP 2010170030 A JP2010170030 A JP 2010170030A JP 2010170030 A JP2010170030 A JP 2010170030A JP 2012030991 A JP2012030991 A JP 2012030991A
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智博 庄内
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Abstract

【課題】直径100mm以上の大口径であっても結晶欠陥部分が少なく、化合物半導体層のエピタキシャル形成に適した高品質かつ低コストのサファイア単結晶基板、および、かかる基板上に化合物半導体層を成膜した高品質の半導体発光素子を安定的に提供する。
【解決手段】III族化合物半導体層を有する半導体発光素子の製造方法であって、サファイア単結晶のインゴットからウエーハを切り出す基板切り出し工程S200と、切り出したウエーハについてラング法によるX線トポグラフィ測定を行い、(11−20)面のX線回折像が得られるX線の入射角度ωに対し、±0.15°の範囲内を判断基準とする湾曲補正値Δωにより補正したX線によりX線回折像が得られる結晶欠陥部分を含むウエーハを選別する選別工程S500と、選別されたウエーハの被成膜面上にIII族化合物半導体層を成膜する半導体層成膜工程S800と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光素子の製造方法、半導体発光素子及びサファイア単結晶基板に関する。
一般に、III−V族化合物半導体層等の化合物半導体層を有する半導体発光素子は、サファイア単結晶等からなる基板表面上に化合物半導体層を成膜し、その上にさらに正極や負極等の電極を設けた後、基板の裏面を研削及び研磨し、その後、適当な形状に切断することにより発光素子チップとして調製される(特許文献1参照)。
また、サファイア単結晶の基板については、特許文献2に、X線ロッキングカーブの半値幅が20arcsec以下の高品質サファイア基板を用いた半導体発光素子が記載されている(特許文献2参照)。
特開2008−177525号公報 特開2008−100859号公報
ところで、化合物半導体層が積層されるサファイア単結晶基板は、例えば、チョクラルスキー法(CZ法)により製造された単結晶のインゴットを切り出して得られる。一般に、CZ法では、アルミナ融液からサファイア単結晶を成長させる際、製造条件のわずかな変動により、サファイア単結晶に結晶欠陥が生じることが知られている。特に、直径100mm以上の大口径のサファイア単結晶基板を安定的に作製するのが困難である。このような結晶欠陥が多いサファイア単結晶基板を使用すると、発光素子の発光効率の低下等、所望の性能に到達せず、収率低下を招く場合がある。
本発明の目的は、直径100mm以上の大口径であっても結晶欠陥部分が少なく、化合物半導体層のエピタキシャル形成に適した高品質かつ低コストのサファイア単結晶基板を提供し、さらに、かかる基板上に化合物半導体層を成膜した高品質の半導体発光素子を安定的に提供することにある。
本発明によれば、下記[1]〜[11]に係る発明が提供される。
[1]III族化合物半導体層を有する半導体発光素子の製造方法であって、サファイア単結晶のインゴットから所定の厚さのサファイアウエーハを切り出す基板切り出し工程と、基板切り出し工程において切り出したサファイアウエーハについてラング法によるX線トポグラフィ測定を行い、サファイア単結晶の(11−20)面のX線回折像が得られるX線の入射角度ωに対し、±0.15°の範囲内を判断基準とする湾曲補正値Δωにより補正したX線によりX線回折像が得られる結晶欠陥部分を含むサファイアウエーハを選別する選別工程と、選別工程により選別されたサファイアウエーハをサファイア基板として、サファイア基板の被成膜面上にIII族化合物半導体層を成膜する半導体層成膜工程と、選別工程により排除したサファイアウエーハをサファイア単結晶のインゴット育成用原料として再利用するサファイア単結晶引き上げ工程と、を有することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
[2]基板切り出し工程において、サファイアウエーハとしてインゴットからサファイア単結晶のC面((0001)面)を切り出すことを特徴とする前項[1]に記載の半導体発光素子の製造方法。
[3]半導体層成膜工程において、サファイア基板の被成膜面上に、サファイア基板側から、n型半導体層、発光層及びp型半導体層を順次積層することを特徴とする前項[1]又は[2]に記載の半導体発光素子の製造方法。
[4]サファイア基板とIII族化合物半導体層との間に、スパッタ法によりIII族化合物半導体からなる中間層を成膜する中間層形成工程を有することを特徴とする前項[1]乃至[3]のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法。
[5]III族化合物半導体層と中間層との間に、さらに下地層を成膜することを特徴とする前項[4]に記載の半導体発光素子の製造方法。
[6]前項[1]乃至[5]のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法により製造したことを特徴とする半導体発光素子。
[7]被成膜面上にIII族化合物半導体層が成膜されるサファイア単結晶からなるサファイア単結晶基板であって、サファイア単結晶は、ラング法によるX線トポグラフィ測定において、サファイア単結晶の格子面のX線回折像が得られるX線の入射角度ωに対し、±0.15°の範囲内の湾曲補正値Δωで補正したX線によりX線回折像が得られる結晶欠陥部分を含むことを特徴とするサファイア単結晶基板。
[8]直径100mm以上であることを特徴とする前項[7]に記載のサファイア単結晶基板。
[9]インゴットからサファイア単結晶のC面を切り出すことより得られるサファイアウエーハからなることを特徴とする前項[7]又は[8]に記載のサファイア単結晶基板。
[10]サファイア単結晶の格子面がA面((11−20)面)であることを特徴とする前項[7]乃至[9]のいずれかに記載のサファイア単結晶基板。
[11]直径150mm以上、厚さ0.8mm以上、湾曲補正値Δωが基板全体で±0.15°以内であることを特徴とする前項[7]乃至[10]のいずれかに記載のサファイア単結晶基板。
本発明によれば、本構成を有しない場合と比べ、結晶欠陥部分が少ないサファイア単結晶基板上に化合物半導体層を成膜した高品質の半導体発光素子が安定的に得られる。
また、結晶欠陥の多いサファイア単結晶基板を原料として再利用することにより、低コストなサファイア単結晶基板が得られる。
本実施の形態が適用される半導体発光素子の製造方法の流れを説明するフローチャートである。 単結晶引き上げ装置の一例を説明する図である。 図2に示す単結晶引き上げ装置を用いて製造されるサファイアインゴットの構成の一例を示している。 サファイアウエーハのラング法によるX線トポグラフィ測定の一例を説明する図である。 半導体発光素子の一例を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することが出来る。また、使用する図面は本実施の形態を説明するための一例であり、実際の大きさを表すものではない。
図1は、本実施の形態が適用される半導体発光素子の製造方法の流れを説明するフローチャートである。半導体発光素子の製造方法においては、先ず、CZ法によりサファイア単結晶のインゴットを製造する。サファイア単結晶のインゴットを製造するには、坩堝に充填した酸化アルミニウムと、後述するステップ500(選別工程)において排除(NO)されたサファイアウエーハを溶融(アルミナ融液)し、種結晶をアルミナ融液表面に接触させ、種結晶を回転させながら上方に引き上げてサファイア単結晶を成長させる(ステップ100:サファイア単結晶引き上げ工程)。次に、得られたサファイア単結晶のインゴットを所定の厚さに切断しサファイアウエーハを切り出す(ステップ200:基板切り出し工程)。
次に、切り出したサファイアウエーハについてウエットエッチング処理を施し、切り出しにより受けた加工ダメージ(破砕層)を除去する(ステップ300)。続いて、X線トポグラフィ測定法(ラング法)により、ウエットエッチング処理を施したサファイアウエーハにおけるサファイア単結晶の結晶欠陥を測定する(ステップ400)。続いて、サファイアウエーハのX線トポグラフィ測定において、サファイア単結晶の(11−20)面のX線回折像が得られる透過X線の入射角度ωに対し、±0.15°の範囲内の湾曲補正値Δωで補正した透過X線によりX線回折像が得られる結晶欠陥部分を含むサファイアウエーハを選別する(ステップ500:選別工程)。湾曲補正値Δωについては後述する。
次に、選別工程により選別されたサファイアウエーハの被研磨面を研磨し、被研磨面を鏡面状態に仕上げる(ステップ700)。続いて、被研磨面に鏡面仕上げを施されたサファイアウエーハをサファイア単結晶基板とし、このサファイア単結晶基板の被成膜面上にIII族化合物半導体層を成膜する(ステップ800:半導体層成膜工程)。続いて、III族化合物半導体層を成膜したサファイア単結晶基板に電極を取り付け、さらに、サファイア単結晶基板の被研削面を、例えば、固定砥石を用いて所定の厚さになるまで研削し、研削処理によってダメージを受けた基板の被研削面を、例えば、遊離砥粒を用いるラッピング処理および研磨処理により、サファイア単結晶基板の厚さを所定の厚さに調整する(ステップ900)。そして、ラッピング処理の後、サファイア単結晶基板は所定の大きさに切断され、発光素子チップが得られる(ステップ1000)。以下、各ステップについて説明する。
(ステップ100)
本実施の形態では、所定の単結晶引き上げ装置を使用し、CZ法によりサファイア単結晶のインゴットを製造する。
図2は、単結晶引き上げ装置Iの一例を説明する図である。図2に示すように、単結晶引き上げ装置Iは、サファイアの単結晶からなるサファイアインゴット30を成長させるための加熱炉10を備える。加熱炉10は断熱容器11を備える。断熱容器11は円柱状の外形を有し、その内部には円柱状の空間が形成されている。断熱容器11は、例えば、ジルコニア製の断熱部材からなる部品を組み立てて構成される。加熱炉10は、内部の空間に断熱容器11を収容するチャンバ14を備える。加熱炉10は、チャンバ14の側面に貫通形成され、チャンバ14の外部からチャンバ14を介して断熱容器11の内部にガスを供給するガス供給管12を備える。同じく、チャンバ14の側面に貫通形成され、断熱容器11の内部からチャンバ14を介して外部にガスを排出するガス排出管13をさらに備える。
断熱容器11の内側下方には、坩堝15が、鉛直上方に向かって開口するように配置されている。坩堝15は例えば、イリジウムによって構成され、酸化アルミニウムと、後述するように、ラング法によるサファイア単結晶のX線トポグラフィ測定における湾曲補正値(Δω)の範囲を満たさないとして排除(NO)されたサファイアウエーハとを加え、これらを溶融してなるアルミナ融液35を収容する。さらに、既にサファイアウエーハの切り出しに用いた他のインゴットの肩部、尾部を坩堝15に加え、これらもサファイア単結晶のインゴットを製造するための原料として再利用し、アルミナ融液35を調製しても良い。尚、湾曲補正値(Δω)については後述する。
加熱炉10は、金属製の加熱コイル16を備えている。加熱コイル16は、断熱容器11の下部側の側面外側であってチャンバ14の下部側の側面内側となる部位に巻き回されている。加熱コイル16は、断熱容器11を介して坩堝15の壁面と対向するように配置されている。加熱コイル16の下側端部は、坩堝15の下端よりも下側に位置し、加熱コイル16の上側端部は坩堝15の上端よりも上側に位置するようになっている。
加熱コイル16は、例えば、中空状の銅管によって構成され、螺旋状に巻き回され、全体としてみたときに円筒状の形状を有している。本実施の形態では、加熱コイル16の上部側の内径と下部側の内径とがほぼ同一である。これにより、巻き回された加熱コイル16によってその内部に形成される空間が円柱状となっている。また、円柱状の空間を通る加熱コイル16の中心軸は、水平方向に対しほぼ垂直、すなわち鉛直方向に沿うようになっている。坩堝15は、加熱コイル16によって形成される円柱状の空間の内側に配置されている。そして、坩堝15は、加熱コイル16によって形成される円形状の領域のほぼ中央となる部位に置かれる。
加熱炉10は、断熱容器11、チャンバ14それぞれの上面に設けられた貫通孔を介して上方から下方に伸びる引き上げ棒17を備えている。引き上げ棒17は、鉛直方向への移動および軸を中心とする回転が可能となるように取り付けられている。なお、チャンバ14に設けられた貫通孔と引き上げ棒17との間には、図示しないシール材が設けられている。そして、引き上げ棒17の鉛直下方側の端部には、サファイアインゴット30を成長させるための基となる種結晶31(後述する図3参照)を装着、保持させるための保持部材18が取り付けられている。
単結晶引き上げ装置Iは、引き上げ棒17を鉛直上方に引き上げるための引き上げ駆動部19および引き上げ棒17を回転させるための回転駆動部20を備えている。ここで、引き上げ駆動部19はモータ等で構成されており、引き上げ棒17の引き上げ速度を調整できるようになっている。また、回転駆動部20もモータ等で構成されており、引き上げ棒17の回転速度を調整できるようになっている。
単結晶引き上げ装置Iは、ガス供給管12を介してチャンバ14の内部にガスを供給するガス供給部21を備えている。本実施の形態において、ガス供給部21は、O源22から供給される酸素とN源23から供給される不活性ガスの一例としての窒素とを混合した混合ガスを供給する。そして、ガス供給部21は、酸素と窒素との混合比を可変することで、混合ガス中の酸素濃度を調整する。また、チャンバ14の内部に供給する混合ガスの流量の調整も行う。
単結晶引き上げ装置Iは、ガス排出管13を介してチャンバ14の内部からガスを排出する排気部24を備えている。排気部24は、例えば、真空ポンプ等を備え、チャンバ14内の減圧や、ガス供給部21から供給されたガスの排気をすることが可能である。
単結晶引き上げ装置Iは、加熱コイル16に電流を供給するコイル電源25を備える。コイル電源25は、加熱コイル16への電流の供給の有無および供給する電流量を設定する。
また、単結晶引き上げ装置Iは、引き上げ棒17を介して引き上げ棒17の下部側に成長するサファイアインゴット30の重量を検出する重量検出部27を備える。この重量検出部27は、例えば、公知の重量センサ等を含んで構成される。
そして、単結晶引き上げ装置Iは、上述した引き上げ駆動部19、回転駆動部20、ガス供給部21、排気部24、コイル電源25、コイル駆動部の動作を制御する制御部26を備えている。また、制御部26は、重量検出部27から出力される重量信号に基づき、引き上げられるサファイアインゴット30の結晶直径の計算をおこない、コイル電源25にフィードバックする。
<サファイアインゴット30>
図3は、図2に示す単結晶引き上げ装置Iを用いて製造されるサファイアインゴット30の構成の一例を示している。
このサファイアインゴット30は、サファイアインゴット30を成長させるための基となる種結晶31と、種結晶31の下部に延在しこの種結晶31と一体化した肩部32と、肩部32の下部に延在し肩部32と一体化した直胴部33と、直胴部33の下部に延在し直胴部33と一体化した尾部34とを備えている。本実施の形態では、このサファイアインゴット30においては、上方の種結晶31側から下方の尾部34側に向けてc軸方向にサファイアの単結晶が成長している。
ここで、肩部32は、種結晶31側から直胴部33側に向けて、徐々にその直径が拡大していく形状を有している。また、直胴部33は、上方から下方に向けてその直径がほぼ同じとなるような形状を有している。なお、直胴部33の直径は、予め設計されたサファイア単結晶のウエーハの直径よりもわずかに大きな値に設定される。直胴部33の直径(断面直径)をインゴット径Dingと記す。尾部34は、上方から下方に向けて徐々にその直径が縮小し、上方から下方に向けて凸状となる形状(凸形状)を有している。尾部34の上下方向の長さを尾部長さHTと記す。
<サファイアインゴット30を製造する手順>
サファイアインゴット30の製造に際し、先ず、チャンバ14内の坩堝20内に充填された固体の酸化アルミニウムを加熱によって溶融する(アルミナ融液35)。次に、アルミナ融液35に種結晶31の下端部を接触させた状態で温度調整を行う。次いで、アルミナ融液35に接触させた種結晶31を回転させながら上方に引き上げ、種結晶31の下方に肩部32を形成する。引き続いて、種結晶31を介して肩部32を回転させながら上方に引き上げ、肩部32の下方に直胴部33を形成する。さらに引き続いて、種結晶31および肩部32を介して直胴部33を回転させながら上方に引き上げてアルミナ融液35から引き離し、直胴部33の下方に尾部34を形成する。その後、得られたサファイアインゴット30が冷却された後にチャンバ14の外部に取り出される。その後、サファイアインゴット30の熱歪を除去するため、熱処理工程を加えることが望ましい。
(ステップ200)
次に、このようにして得られたサファイアインゴット30は、先ず、肩部32と直胴部33との境界および直胴部33と尾部34との境界においてそれぞれ切断され、直胴部33が切り出される。次に、切り出された直胴部33は、さらに、例えば、マルチワイヤーソーにより、長手方向と直交する方向に切断され、サファイア単結晶のウエーハ(サファイアウエーハ)として切り出される。このとき、本実施の形態のサファイアインゴット30は、サファイア単結晶のc軸方向に結晶成長していることから、得られるウエーハの主面は、サファイア単結晶のC面((0001)面)となる。
(ステップ300)
次に、切り出したサファイアウエーハについてウエットエッチング処理を施し、マルチワイヤーソーを用いた切り出しにより受けた加工ダメージ(破砕層)を除去する。ウエットエッチング処理の条件は特に限定されないが、例えば、130℃程度の温度において、サファイアウエーハをリン酸等の酸溶液中に浸漬する方法、サファイアウエーハの表面に酸溶液を吹き付ける方法等が挙げられる。ウエットエッチング処理後は、例えば、温水リンス等を用いてサファイアウエーハの表面を洗浄後、乾燥する。
(ステップ400)
次に、ウエットエッチング処理を施したサファイアウエーハについて、ラング法によるX線トポグラフィ測定を行い、サファイア単結晶の結晶欠陥を測定する。
図4は、サファイアウエーハのラング法によるX線トポグラフィ測定の一例を説明する図である。図4に示すように、X線トポグラフィ測定に用いるラングカメラは、所定のX線管(図示せず)に内蔵されたX線源1と、横スリット2aと縦スリット2bとからなる発散スリット2と、ブラッグ回折条件を満たす回折X線を制限する一対の制限スリット板3と、フィルム4とを有している。また、図示しないが、ラングカメラは、フィルム4の後方に配置したカウンタと、測定するサファイアウエーハ5を保持する円形状の試料ホルダ、試料ホルダを水平方向へ往復直進移動可能に固定するスライダ上に固定された支持フレーム、フィルム4を支持する支持フレーム及びこれと一体なアームを有している。
図4に示す通り、X線源1から放射されたX線は発散スリット2によって発散角が制限され、測定対象であるサファイアウエーハ5に入射する。このとき、サファイアウエーハ5に照射されるX線照射野は、サファイアウエーハ5の垂直方向に細長い帯状の領域となる。
サファイアウエーハ5は、水平方向に延びる中心軸線(図示せず)を中心として面内回転すると共に、垂直軸線L2を中心とし、X線の入射角度を調整するための回転(ω回転)を行う。これにより、サファイアウエーハ5に照射されるX線照射野の全体から、ブラッグ回折条件を満たすX線回折が起きるように角度位置の調整が行われる。サファイアウエーハ5を透過する透過X線6に対し、このブラッグ回折条件を満たす回折X線7は、制限スリット板3の間に形成されたスリットを通過してフィルム4に入射し、そこに細長い帯状の回折X線像8を形成する。
本実施の形態では、サファイアウエーハ5に照射されるX線照射野の全体から、サファイア単結晶の格子面としてA面((11−20)面)から得られる回折X線7により回折X線像8を形成している。
ここで、所定のスライダ(図示せず)によって、サファイアウエーハ5及びフィルム4を一体に方向Aに平行移動させ、X線照射野をサファイアウエーハ5の一端から他端まで一定速度で走査する。このとき、サファイアウエーハ5の全面にわたる回折X線7による回折X線像8がフィルム4上に撮像されて、いわゆるX線トポグラフが作成される。そして、この回折X線像8を観察することにより、サファイアウエーハ5の結晶欠陥が判定される。尚、本実施の形態では、サファイア単結晶基板の周辺3mmを除くすべての領域に照射されるX線照射野から回折X線像8を形成している。
(ステップ500)
前述したように、サファイアウエーハ5は、X線の入射角度を調整するため、垂直軸線L2を中心として回転(ω回転)する。これにより、サファイアウエーハ5から、サファイア単結晶の格子面としてA面((11−20)面)のブラッグ回折条件を満たすX線回折が起きるように入射角度(ω)位置が調整される。入射角度(ω)位置の調整は、サファイアウエーハ5の中心にX線を照射して行われる。
次に、本実施の形態では、サファイアウエーハ5に入射するX線の入射角度(ω)を固定し、サファイアウエーハ5及びフィルム4を、一体に方向Aに平行移動させる。このとき、サファイアウエーハ5及びフィルム4を平行移動させる方法は、これらを一体として連続的に移動させてもよく、また、一定幅のピッチ毎にステップ走査でも構わない。本実施の形態では、一定幅のピッチ毎にステップ走査を行う方法を採用している。
ここで、サファイアウエーハ5のサファイア単結晶に結晶欠陥が存在すると、(11−20)面に基づくブラッグ回折条件を満たす回折X線7による回折X線像8が形成されない。本実施の形態では、サファイアウエーハ5を、垂直軸線L2を中心として回転(ω回転)させ、ブラッグ回折条件を満たす回折X線像8が得られるように、サファイアウエーハ5のサファイア単結晶に入射するX線の入射角度を補正する。本実施の形態では、サファイア単結晶が結晶欠陥部分を含む場合、その結晶欠陥部分にX線を入射させ、サファイア単結晶の(11−20)面のX線回折像が得られるX線の入射角度(ω)に対し、サファイアウエーハ5を回転(ω回転)させ、ブラッグ回折条件を満たす回折X線像8を得る操作を湾曲補正と称し、そのときの回転角度を湾曲補正値(Δω)と称する。
本実施の形態では、ラング法によるサファイア単結晶のX線トポグラフィ測定において、上述した湾曲補正値(Δω)の範囲(−0.15°≦Δω≦0.15°)を判断基準としてサファイアウエーハ5を選別している。
すなわち、サファイア単結晶が、上述した湾曲補正値(Δω)が±0.15°の範囲内で補正したX線によりX線回折像が得られるサファイアウエーハ5を採用(YES)し、湾曲補正値(Δω)が過度に大きいものを排除(NO)し、その選別を行っている。
選別されたサファイアウエーハ5は、後述するIII族化合物半導体層の成膜工程におけるサファイア単結晶基板として使用され、半導体発光素子が製造される。ここで、湾曲補正値(Δω)の絶対値が過度に大きい場合は、高密度の結晶欠陥により結晶面方位のズレが発生している。このようなサファイアウエーハ5をIII族化合物半導体層の成膜工程におけるサファイア単結晶基板として使用すると、このようなサファイア単結晶基板の被成膜面には、III族化合物半導体層のエピタキシャル形成が良好に進行しない。
尚、サファイア単結晶基板の湾曲補正値(Δω)の変化は、サファイアウエーハ5の一端から他端にかけてなだらかに変化することが望ましい。サファイア単結晶基板内における湾曲補正値(Δω)のなだらかな変化は、サファイア単結晶基板の被成膜面にIII族化合物半導体層をエピタキシャル形成する際に欠陥が発生しにくいと推測される。
(ステップ600)
ここで、上述した湾曲補正値(Δω)の範囲を満たさないとして排除(NO)されたサファイアウエーハは、断熱容器11の内側下方に配置した坩堝15に加えられ、CZ法によるサファイア単結晶のインゴットの製造コストを低減するための原料として再利用される。選別工程(ステップ600)において排除(NO)されたサファイアウエーハは、選別されたサファイアウエーハと比較すると、サファイア単結晶の結晶欠陥は多い。しかし、サファイアインゴット30の製造に用いる原料としてアルミナの純度が充分高いので、原料としての品質を満足している。
(ステップ700)
次に、選別工程により選別されたサファイアウエーハの被研磨面を研磨し、被研磨面を鏡面状態に仕上げる。サファイアウエーハの被研磨面を研磨する方法は、特に限定されない。例えば、ダイヤモンド砥粒を用いてサファイアウエーハの被研磨面を研磨し、さらに、酸を用いて被研磨面の表面をエッチングし、その後、洗浄することが、望ましい。
さらに、発光素子の発光効率を高める為、サファイアウエーハの表面に微細な凹凸加工を施すことが望ましい。微細な凹凸加工としては、例えば、直径が約2μm、高さが約1μmの凸部を、サファイアウエーハの表面に約3μm間隔に配置する。凸部の加工は、公知のフォトリソグラフィー技術、ドライエッチング技術、ウエットエッチング技術を利用できる。凸部の形状は、半球、円錐、円柱、角錐、角柱などの形状を利用でき、なかでも円錐、半球状が望ましい。
(ステップ800)
本実施の形態において半導体発光素子(LC)は、上述した工程を経て選別されたサファイアウエーハ5をサファイア単結晶基板として使用し、このサファイア単結晶基板上にIII族化合物半導体層を成膜する。
次に、本実施の形態が適用される半導体発光素子の製造方法により製造する半導体発光素子の構成を説明する。本実施の形態において製造される半導体発光素子は、基板と基板上に成膜された化合物半導体層とを有している。化合物半導体層を構成する化合物半導体としては、例えば、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体、IV−IV族化合物半導体等が挙げられる。本実施の形態では、III−V族化合物半導体が好ましく、中でも、III族窒化物化合物半導体が好ましい。以下に、III族窒化物化合物半導体から構成された化合物半導体層を有する半導体発光素子を例に挙げて説明する。
(半導体発光素子)
図5は、本実施の形態において製造される半導体発光素子の一例を説明する図である。図5に示すように、半導体発光素子(LC)は、サファイア単結晶基板110上に形成された中間層120の上に、下地層130とIII族化合物半導体層100とを有している。III族化合物半導体層100は、n型半導体層140、発光層150、p型半導体層160が順次積層されている。
さらに、p型半導体層160上に透明正極170が積層され、その上に正極ボンディングパッド180が形成されるとともに、n型半導体層140のn型コンタクト層140aに形成された露出領域140cに負極190が積層されている。
ここで、下地層130上に成膜されたn型半導体層140は、n型コンタクト層140a及びn型クラッド層140bを有する。発光層150は、障壁層150a及び井戸層150bが交互に積層された構造を有する。p型半導体層160は、p型クラッド層160a及びp型コンタクト層160bが積層されている。
本実施の形態では、サファイア単結晶基板110上に成膜された化合物半導体層(中間層120、下地層130及びIII族化合物半導体層100を合わせた層)の合計の厚さは、好ましくは3μm以上、さらに好ましくは5μm以上、さらに望ましくは8μm以上である。また、これらの合計の厚さは、好ましくは15μm以下がよい。
次に、半導体発光素子(LC)を構成する各層の材料について説明する。
(中間層120)
本実施の形態では、III族化合物半導体層100を有機金属化学気相成長法(MOCVD)により成膜する際に、バッファ機能を発揮する中間層120をサファイア単結晶基板110上に設けることが好ましい。特に、中間層120が単結晶構造であることは、バッファ機能の面から好ましい。単結晶構造を有する中間層120をサファイア単結晶基板110上に成膜した場合、中間層120のバッファ機能が有効に作用し、中間層120上に成膜される下地層130とIII族化合物半導体層100は、良好な配向性及び結晶性を持つ結晶膜となる。
中間層120は、Alを含有することが好ましく、III族窒化物であるAlNを含むことが特に好ましい。中間層120を構成する材料としては、一般式AlGaInNで表されるIII族窒化物化合物半導体であれば特に限定されない。さらに、V族として、AsやPが含有されても良い。中間層120が、Alを含む組成の場合、AlGaNとすることが好ましく、Alの組成が50%以上であることが好ましい。
(下地層130)
下地層130に用いる材料としては、Gaを含むIII族窒化物(GaN系化合物半導体)が用いられ、特に、AlGaN、又はGaNを好適に用いることができる。下地層130の膜厚は0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは1μm以上である。
(n型半導体層140)
n型半導体層140は、n型コンタクト層140a及びn型クラッド層140bから構成される。n型コンタクト層140aとしては、下地層130と同様にGaN系化合物半導体が用いられる。また、下地層130及びn型コンタクト層140aを構成する窒化ガリウム系化合物半導体は同一組成であることが好ましく、これらの合計の膜厚を0.1μm〜20μm、好ましくは0.5μm〜15μm、さらに好ましくは1μm〜12μmの範囲に設定することが好ましい。
n型クラッド層140bは、AlGaN、GaN、GaInN等によって形成することが可能である。また、これらの構造のヘテロ接合や複数回積層した超格子構造としてもよい。GaInNとする場合には、後述する発光層150を構成する井戸層150bのGaInNのバンドギャップよりも大きくすることが望ましい。n型クラッド層140bの膜厚は、好ましくは5nm〜500nmであり、より好ましくは5nm〜100nmの範囲である。
(発光層150)
発光層150は、窒化ガリウム系化合物半導体からなる障壁層150aと、インジウムを含有する窒化ガリウム系化合物半導体からなる井戸層150bとが交互に繰り返して積層され、且つ、n型半導体層140側及びp型半導体層160側に障壁層150aが配される順で積層して形成される。本実施の形態では、発光層150は、6層の障壁層150aと5層の井戸層150bとが交互に繰り返して積層され、発光層150の最上層及び最下層に障壁層150aが配され、各障壁層150a間に井戸層150bが配される構成とされている。
井戸層150bには、インジウムを含有する窒化ガリウム系化合物半導体として、例えば、Ga1−sInN(0<s<0.4)等の窒化ガリウムインジウムを用いることができる。
井戸層150bの膜厚としては、特に限定されないが、量子効果が得られる程度の膜厚であり、臨界膜厚以下の領域であることが好ましい。例えば、井戸層150bの膜厚は、1nm〜10nmの範囲であることが好ましく、2nm〜6nmの膜厚であればより好ましい。
障壁層150aとしては、井戸層150bよりもバンドギャップエネルギーが大きいAlGa1−cN(0≦c≦0.3)等の窒化ガリウム系化合物半導体を好適に用いることができる。
(p型半導体層160)
p型半導体層160は、p型クラッド層160a及びp型コンタクト層160bから構成される。p型クラッド層160aとしては、好ましくは、AlGa1−dN(0<d≦0.4)が挙げられる。p型クラッド層160aの膜厚は、好ましくは1nm〜400nmであり、より好ましくは5nm〜100nmである。
p型コンタクト層160bとしては、少なくともAlGa1−eN(0≦e<0.5)を含んでなる窒化ガリウム系化合物半導体層が挙げられる。p型コンタクト層160bの膜厚は、特に限定されないが、10nm〜500nmが好ましく、より好ましくは50nm〜200nmである。
(透明正極170)
透明正極170を構成する材料としては、例えば、ITO(In−SnO)、AZO(ZnO−Al)、IZO(In−ZnO)、GZO(ZnO−Ga)等の従来公知の材料が挙げられる。また、透明正極170の構造は特に限定されず、従来公知の構造を採用することができる。透明正極170は、p型半導体層160上のほぼ全面を覆うように形成しても良く、格子状や樹形状に形成しても良い。
(正極ボンディングパッド180)
透明正極170上に形成される電極としての正極ボンディングパッド180は、例えば、従来公知のAu、Al、Ni、Cu等の材料から構成される。正極ボンディングパッド180の構造は特に限定されず、従来公知の構造を採用することができる。
正極ボンディングパッド180の厚さは、100nm〜1,000nmの範囲内であり、好ましくは300nm〜500nmの範囲内である。
(負極190)
図5に示すように、負極190は、サファイア単結晶基板110上に成膜された中間層120及び下地層130の上にさらに成膜されたIII族化合物半導体層100(n型半導体層140、発光層150及びp型半導体層160)において、n型半導体層140のn型コンタクト層140aに接するように形成される。このため、負極190を形成する際は、p型半導体層160、発光層150及びn型半導体層140の一部を除去し、n型コンタクト層140aの露出領域140cを形成し、この上に負極190を形成する。
負極190の材料としては、各種組成および構造の負極が周知であり、これら周知の負極を何ら制限無く用いることができ、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。
本実施の形態では、先ず、サファイア単結晶基板110上に、V族元素を含むガスと金属材料とをプラズマで活性化して反応させ、III族窒化物からなる中間層120を成膜する。続いて、成膜した中間層120上に、下地層130、n型半導体層140、発光層150、及びp型半導体層160を順次積層する。
本実施の形態では、サファイア単結晶基板110上にIII族窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させる際、中間層120は、スパッタ法を用いて、プラズマで活性化して反応した原料をサファイア単結晶基板110上に成膜することが好ましい。ここで、V族元素を窒素とし、中間層120を成膜する際のガス中における窒素のガス分率を50%〜99%以下の範囲とするとともに、中間層120を単結晶組織として形成する。これにより、短時間で良好な結晶性を有する中間層120が、サファイア単結晶基板110上に成膜される。その結果、中間層120上に、中間層120を設けない場合と比較して、結晶性の良好なIII族窒化物半導体が成長する。
本実施の形態では、中間層120をスパッタ法によって形成した後、その上に、有機金属化学気相成長法(MOCVD)によって、下地層130、n型半導体層140、発光層150及びp型半導体層160を順次成膜することが好ましい。
MOCVD法では、キャリアガスとして、例えば、水素(H)又は窒素(N)等が用いられる。III族原料であるGa源として、トリメチルガリウム(TMG)、トリエチルガリウム(TEG)等が用いられる。Al源として、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリエチルアルミニウム(TEA)等が用いられる。In源として、トリメチルインジウム(TMI)、トリエチルインジウム(TEI)等が用いられる。V族原料であるN源として、アンモニア(NH)、ヒドラジン(N)等が用いられる。
ドーパントとしては、n型にはSi原料としてモノシラン(SiH)、ジシラン(Si)等が用いられる。Ge原料として、ゲルマンガス(GeH)、テトラメチルゲルマニウム((CHGe)、テトラエチルゲルマニウム((CGe)等の有機ゲルマニウム化合物を利用できる。
尚、窒化ガリウム系化合物半導体は、Al、Ga、In以外にも、他の元素が含有してもよい。例えば、Ge、Si、Mg、Ca、Zn、Be等のドーパント元素が挙げられる。さらに、意図的に添加した元素に限らず、成膜条件等に依存して必然的に含まれる不純物や、原料、反応管材質に含まれる微量不純物を含む場合もある。
尚、下地層130をMOCVD法によって形成した後、n型コンタクト層140a及びn型クラッド層140bの各層をスパッタ法で形成し、その上の発光層150をMOCVD法で形成し、次いで、p型半導体層160を構成するp型クラッド層160a及びp型コンタクト層160bの各層を反応性スパッタ法で形成してもよい。
(ステップ900)
サファイア単結晶基板110上に中間層120、下地層130及びIII族化合物半導体層100を成膜した後、III族化合物半導体層100のp型半導体層160上に透明正極170が積層され、その上に正極ボンディングパッド180が形成される。さらに、n型半導体層140のn型コンタクト層140aに形成された露出領域140cに負極190が設けられたウエーハが形成される。
前述した化合物半導体層を成膜したサファイア単結晶基板110は、その後、サファイア単結晶基板110の被研削面(裏面)を、予め定めた厚さになるまで研削及び研磨する。本実施の形態では、市販の研削機(図示せず)にウエーハを取り付け、約20分間程度の研削工程により、ウエーハのサファイア単結晶基板110の厚さは、例えば、約900μmから約125μm迄に減少する。
本実施の形態では、各ウエーハのサファイア単結晶基板110の被研削面を研削・研磨する際に、研削材または研磨材を供給する。研削材または研磨材の種類は特に限定されず、市販のスラリー型の研削材または研磨材を使用する。さらに、本実施の形態では、研削工程に続き、約15分間の研磨工程を行うことにより、サファイア単結晶基板110の厚さは、約125μmから約120μm程度迄に研磨される。
(ステップ1000)
次いで、サファイア単結晶基板110の厚さが調整されたウエーハは、例えば、350μm角の正方形に切断することにより、サファイア単結晶基板110上に中間層120、下地層130及びIII族化合物半導体層100が成膜された半導体発光素子(LC)が形成される。切断方法としては、レーザー、ステルスレーザー、スクライブ・ブレーク法など、公知の技術を利用できる。
上述したように、本実施の形態では、サファイア単結晶のインゴットから切り出した所定の厚さのサファイア単結晶基板について、X線トポグラフィ測定において、サファイア単結晶の(11−20)面のX線回折像が得られる透過X線の入射角度ωに対し、±0.15°の範囲内の湾曲補正値Δωで補正した透過X線によりX線回折像が得られる結晶欠陥部分を含むサファイア単結晶基板を選別している。このように選別されたサファイア単結晶基板は、サファイア単結晶の結晶欠陥が少ない。また、このようなサファイア単結晶基板の被成膜面には、III族化合物半導体層のエピタキシャル形成が良好に行われる。そして、サファイア単結晶基板とIII族化合物半導体層とを有する半導体発光素子は、発光性能が良好である。
一方、選別されなかったサファイアウエーハは、サファイア単結晶のインゴットを得るための原料として再利用されることが望ましい。例えば、直径100mm、厚さ1mmのサファイアウエーハの重量は約30g/枚である。このようなサファイアウエーハ10枚を、サファイア単結晶のインゴットを得るために再利用すれば、酸化アルミニウムの原料コストが約300g程度低減できる。また、直径150mm、厚さ1mmのサファイアウエーハの重量は約67g/枚の重量である。この場合は、サファイアウエーハ10枚を、サファイア単結晶のインゴットを得るために再利用すれば、酸化アルミニウムの原料コストが約670g程度低減できる。
また、上述したサファイアウエーハの選別により、無駄な加工工程や半導体発光素子を作製することがなくなり、半導体発光素子の全体的な製造コストを低減できる。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(1)サファイア単結晶基板のX線トポグラフィ測定
サファイア単結晶のインゴットから切り出し、その後、ウエットエッチング処理を行った直径150mm、厚さ1.0mmのサファイア単結晶基板(試料)について、8インチX線トポグラフィー(株式会社リガク製RU−H3R)を用い、サファイア単結晶の(11−20)面のX線回折像が得られる透過X線の入射角度ωに対しX線トポグラフィ測定を行った。
(測定条件)
X線源:MoKα
X線源側の第一スリット幅:2.0mm
試料側の第二スリット幅:1.0mm
X線出力:250V×300mA
走査速度:1mm/分
走査回数:50〜60回(連続走査)
(2)発光素子特性の測定
半導体発光素子(LC)を、シリコンペーストを用いて表面実装型のパッケージにダイボンドした後、各電極をパッケージの各端子にAu線でワイヤボンドし、電気特性と光学特性を測定した。発光出力は、積分球を用いて測定した。
(実施例1〜4、比較例1〜3)
表1に示す4種類のサファイア単結晶基板(直径150mm、厚さ1.0mm:(SC−1)〜(SC−4))についてX線トポグラフィ測定を行った。測定は、円板状のサファイア単結晶基板の中心を通る垂直軸線L2に対し、プラス側70mm(+70mm)及びマイナス側70mm(−70mm)の範囲において、それぞれピッチ幅10mm毎にX線を照射し、サファイア単結晶の格子面としてA面((11−20)面)から得られる回折X線像を得た。サファイア単結晶が結晶欠陥部分を含む場合は、その結晶欠陥部分にX線を入射させ、サファイア単結晶の(11−20)面のX線回折像が得られるX線の入射角度(ω)に対する湾曲補正値Δω(単位:°)を測定した。結果を表1に示す。
また、比較例として、実施例1〜4において使用したサファイア単結晶基板とは異なる3種類のサファイア単結晶基板(直径150mm、厚さ1.0mm:(SCR−1)〜(SCR−3))についてもX線トポグラフィ測定を行った。結果を表1に示す。
Figure 2012030991
(実施例5〜8、比較例4〜7)
続いて、表1に示す湾曲補正値(Δω)の測定結果が得られた直径6インチ(150mm)のサファイア単結晶基板の表面に研磨処理を施し、厚さ0.9mmのサファイア単結晶基板110を調製した。続いて、図5に示すように、このサファイア単結晶基板110上に、スパッタ法によりAlNからなる中間層120を0.05μm成膜し、その上に、有機金属化学気相成長法(MOCVD)によって、厚さ8μmのアンドープGaNからなる下地層130及び厚さ2μmのSiドープGaNからなるn型コンタクト層140aを成膜した化合物半導体基板を作成した。
さらに、化合物半導体基板の上に、MOCVDによって厚さ250nmのIn0.1Ga0.9Nからなるn型クラッド層140bを形成した後、厚さ16nmのSiドープGaNからなる障壁層150aおよび厚さ2.5nmのIn0.2Ga0.8Nからなる井戸層150bを5回積層し、最後に障壁層150aを設けた多重量子井戸構造の発光層150を形成した。
さらに、厚さ10nmのMgドープAl0.07Ga0.93Nからなるp型クラッド層160a、厚さ150nmのMgドープGaNからなるp型コンタクト層160bを順に形成した。尚、窒化ガリウム系化合物半導体層の積層は、MOCVD法により、当該技術分野においてよく知られた通常の条件で行なった。
次に、GaNからなるp型コンタクト層160b上に、厚さ250nmのIZOからなる透明正極170を形成した。その後、SiOからなる保護膜を形成する等の当該技術分野においてよく知られた通常処理を施し、上述したX線トポグラフィ測定を行ったサファイア単結晶基板の各位置に対応した青色(ドミナント波長=460nm)発光素子用チップを製造した。発光素子用チップは0.35mmサイズである。
次に、上述した操作により製造した青色発光素子用チップについて、20mA通電の条件における発光出力(単位:mW)を測定した。発光出力の測定は、X線トポグラフィ測定を行ったサファイア単結晶基板の各位置において、隣接する9個の青色発光素子用チップについて測定した測定値の平均値とした。結果を表2に示す。
尚、比較例1〜3において使用した3種類のサファイア単結晶基板((SCR−1)〜(SCR−3))についても青色発光素子用チップを調製し、同様に発光出力(単位:mW)を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2012030991
表2に示す結果から、ラング法によるX線トポグラフィ測定において、湾曲補正値(Δω)が±0.1°(±50mm)、±0.15°(±70mm)の範囲内で補正したX線によりX線回折像が得られるサファイア単結晶基板を使用した青色発光素子用チップ(実施例5〜8)は、20mAの通電において、発光出力が17mW以上である良好な数値を示すことが分かる。
一方、周辺部で湾曲補正値(Δω)が±0.1°(±50mm)、±0.15°(±70mm)の範囲を超えたサファイア単結晶基板を使用した青色発光素子用チップ(比較例4〜5)は、20mAの通電において、発光出力が15mW以下である低出力領域が存在し、歩留りが低下することが分かる。
1…X線源、2…発散スリット、3…制限スリット板、4…フィルム、5…サファイアウエーハ、6…透過X線、7…回折X線、8…回折X線像、30…サファイアインゴット、100…III族化合物半導体層、110…サファイア単結晶基板、120…中間層、130…下地層、140…n型半導体層、150…発光層、160…p型半導体層、170…透明正極、180…正極ボンディングパッド、190…負極、I…単結晶引き上げ装置、LC…半導体発光素子

Claims (11)

  1. III族化合物半導体層を有する半導体発光素子の製造方法であって、
    サファイア単結晶のインゴットから所定の厚さのサファイアウエーハを切り出す基板切り出し工程と、
    前記基板切り出し工程において切り出した前記サファイアウエーハについてラング法によるX線トポグラフィ測定を行い、サファイア単結晶の(11−20)面のX線回折像が得られるX線の入射角度ωに対し、±0.15°の範囲内を判断基準とする湾曲補正値Δωにより補正したX線によりX線回折像が得られる結晶欠陥部分を含む当該サファイアウエーハを選別する選別工程と、
    前記選別工程により選別された前記サファイアウエーハをサファイア基板として、当該サファイア基板の被成膜面上にIII族化合物半導体層を成膜する半導体層成膜工程と、
    前記選別工程により排除したサファイアウエーハを前記サファイア単結晶のインゴット育成用原料として再利用するサファイア単結晶引き上げ工程と、
    を有することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  2. 前記基板切り出し工程において、前記サファイアウエーハとして前記インゴットからサファイア単結晶のC面((0001)面)を切り出すことを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法。
  3. 前記半導体層成膜工程において、前記サファイア基板の前記被成膜面上に、当該サファイア基板側から、n型半導体層、発光層及びp型半導体層を順次積層することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発光素子の製造方法。
  4. 前記サファイア基板と前記III族化合物半導体層との間に、スパッタ法によりIII族化合物半導体からなる中間層を成膜する中間層形成工程を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  5. 前記III族化合物半導体層と前記中間層との間に、さらに下地層を成膜することを特徴とする請求項4に記載の半導体発光素子の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法により製造したことを特徴とする半導体発光素子。
  7. 被成膜面上にIII族化合物半導体層が成膜されるサファイア単結晶からなるサファイア単結晶基板であって、
    前記サファイア単結晶は、ラング法によるX線トポグラフィ測定において、当該サファイア単結晶の格子面のX線回折像が得られるX線の入射角度ωに対し、±0.15°の範囲内の湾曲補正値Δωで補正したX線により当該X線回折像が得られる結晶欠陥部分を含むことを特徴とするサファイア単結晶基板。
  8. 直径100mm以上であることを特徴とする請求項7に記載のサファイア単結晶基板。
  9. インゴットからサファイア単結晶のC面を切り出すことより得られるサファイアウエーハからなることを特徴とする請求項7又は8に記載のサファイア単結晶基板。
  10. 前記サファイア単結晶の前記格子面がA面((11−20)面)であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のサファイア単結晶基板。
  11. 直径150mm以上、厚さ0.8mm以上、湾曲補正値Δωが基板全体で±0.15°以内であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載のサファイア単結晶基板。
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