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JP2012017481A - Cu−Ga合金およびCu−Ga合金スパッタリングターゲット - Google Patents

Cu−Ga合金およびCu−Ga合金スパッタリングターゲット Download PDF

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JP2012017481A
JP2012017481A JP2010153880A JP2010153880A JP2012017481A JP 2012017481 A JP2012017481 A JP 2012017481A JP 2010153880 A JP2010153880 A JP 2010153880A JP 2010153880 A JP2010153880 A JP 2010153880A JP 2012017481 A JP2012017481 A JP 2012017481A
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Tomoyasu Yano
智泰 矢野
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

【解決手段】Gaを25〜30質量%含有し、残部がCuであるCu−Ga合金であって、電子顕微鏡で得られた組織画像に現れるGa濃度が30〜35質量%の相であるγ相の平均円相当径が50μm以下であり、最大円相当径が200μm以下であることを特徴とするCu−Ga合金。
【効果】本発明のCu−Ga合金は、組織が特定の相構造を有することにより、鋳造法で作製した場合であっても割れや欠け等が生じにくいので、Gaを25〜30質量%と高い濃度で含有していながら圧延加工を施すことが可能である。このため、Gaの含有量の多いスパッタリングターゲットを圧延により製造することが可能であり、スパッタリングターゲットの生産性の向上を図ることができる。また、本発明のCu−Ga合金が鋳造法で作製された場合には、ホットプレス等の粉末焼結法により製造されたCu−Ga合金スパッタリングターゲットと比較してスパッタレートが速い。
【選択図】図1

Description

本発明は、Cu−Ga合金およびCu−Ga合金スパッタリングターゲットに関し、さらに詳しくは、Gaの含有量が多くても圧延加工が可能なCu−Ga合金、および前記合金から得られるCu−Ga合金スパッタリングターゲットに関する。
近年、化合物半導体による薄膜太陽電池が実用化されている。この薄膜太陽電池においては、一般に、ソーダライムガラス基板の上にプラス電極となるMo電極層が形成され、このMo電極層の上にCu−In−Ga−Se合金膜からなる光吸収層が形成され、この光吸収層の上にZnS、CdSなどからなるバッファ層が形成され、このバッファ層の上にマイナス電極となる透明電極層が形成されている。
Cu−In−Ga−Se合金膜からなる光吸収層の形成方法として、成膜速度が遅くコストのかかる蒸着法に替わり、スパッタ法によってCu−In−Ga−Se合金膜を形成する方法が提案されている。
このCu−In−Ga−Se合金膜をスパッタ法により成膜する方法としては、Cu−Gaターゲットを使用してスパッタによりCu−Ga合金膜を成膜し、このCu−Ga合金膜の上にInターゲットを使用してスパッタすることにより積層膜を形成した後、この積層膜をSe雰囲気中で熱処理してCu−In−Ga−Se合金膜を形成する方法が提案されている。この方法は、積層膜を形成する順番が逆、すなわちIn膜の上にCu−Ga膜を形成することでも可能である。Cu−Ga合金ターゲットとしては、Ga:1〜40重量%を含有し、残部がCuからなるCu−Ga合金ターゲットが知られている。
このCu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法としては、ホットプレス等の粉末焼結法および真空溶解法等の鋳造法が使用される。粉末焼結法により製造されたCu−Ga合金スパッタリングターゲットとしては、たとえば特開2008−138232号公報に、Gaの含有量が30質量%以上であるCu−Ga合金粉末と純銅粉末またはGaの含有量が15質量%以下であるCu−Ga合金粉末との混合粉末をホットプレスして得られたCu−Ga合金スパッタリングターゲットが開示されている。しかし、ホットプレス法で製造されたCu−Ga合金スパッタリングターゲットは、微細な組織を有する一方、酸素濃度が高く、スパッタレートが遅いという欠点がある。
これに対し鋳造法で製造されたCu−Ga合金スパッタリングターゲットは、酸素濃度が低く、スパッタレートが速いという利点がある。しかしその一方で、鋳造法で製造されたCu−Ga合金からなる鋳塊は、微細な組織とならず、偏析しやすく、割れが生じやすいので、圧延等の塑性加工によりスパッタリングターゲットを成形することが困難であるという欠点がある。圧延によりスパッタリングターゲットを成形することができないと、スパッタリングターゲットの生産性の向上を図ることができない。Cu−Ga合金のGa濃度が25質量%以上であると、硬度が高く、割れが発生する可能性が著しく大きいので、圧延等の塑性加工を施すことが特に困難である。
鋳造法によるこのような偏析や脆性割れといった欠点を解消する技術として、特開2000−073163号公報に、加熱手段および冷却手段を備えたモールドを用いて冷却速度をコントロールしながら、Gaを15〜70質量%含むCu−Ga合金材料を鋳造して鋳塊を作製し、この鋳塊に島状に空孔を設け、この空孔にInの溶湯を注入して製造された鋳塊が開示されている。
特開2008−138232号公報 特開2000−073163号公報
特開2000−073163号公報に開示された前記鋳塊は、冷却速度を遅くすることで、偏析や脆性を抑制しており、切削加工によりスパッタリングターゲットを形成することが可能であるが、冷却速度を遅くすると、1個1個の結晶が大きくなるため、圧延することができない。
本発明は、Ga含有量が多くても圧延加工を施すことが可能であるCu−Ga合金、およびGa含有量が多くても圧延加工により製造することのできるCu−Ga合金スパッタリングターゲットを提供することを目的とする。
本発明者は、鋳造法により得られたCu−Ga合金からなる鋳塊の脆性には、合金を構成する、Ga濃度が30〜35質量%である相、たとえばγ相と呼ばれる相が関与しており、このγ相の大きさおよび存在比率を調整することにより割れやすさを制御することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、Gaを25〜30質量%含有し、残部がCuであるCu−Ga合金であって、電子顕微鏡で得られた組織画像に現れるGa濃度が30〜35質量%の相であるγ相の平均円相当径が50μm以下であり、最大円相当径が200μm以下であることを特徴とするCu−Ga合金である。
前記Cu−Ga合金の好適な態様として、
前記組織画像の面積に対するγ相の面積の合計の比率が5〜70%であり、
スパッタリングターゲット製造用合金である。
また他の発明は、前記Cu−Ga合金を圧延して得られるCu−Ga合金スパッタリングターゲットである。
本発明のCu−Ga合金は、組織が特定の相構造を有することにより、鋳造法で作製した場合であっても割れや欠け等が生じにくいので、Gaを25〜30質量%と高い濃度で含有していながら圧延加工を施すことが可能である。このため、Gaの含有量の多いスパッタリングターゲットを圧延により製造することが可能であり、スパッタリングターゲットの生産性の向上を図ることができる。また、本発明のCu−Ga合金が鋳造法で作製された場合には、ホットプレス等の粉末焼結法により製造されたCu−Ga合金スパッタリングターゲットと比較してスパッタレートが速い。
図1は、カーボン鋳型を用いて製造された本発明のCu−Ga合金の断面を走査型電子顕微鏡により倍率200倍で観察して得られた組織画像の一例である。 図2は、水冷銅鋳型を用いて製造された本発明のCu−Ga合金の断面を走査型電子顕微鏡により倍率200倍で観察して得られた組織画像の一例である。
本発明のCu−Ga合金は、Gaを25〜30質量%含有し、残部がCuであり、電子顕微鏡で得られた組織画像に現れるγ相の平均円相当径が50μm以下であり、最大円相当径が200μm以下であることを特徴とする。ここでγ相とは、Ga濃度が30〜35質量%の相である。組織画像に現れる相がγ相であるか否かは、電子顕微鏡にて得られる平均原子量に対応する像(コンポ像)にて、Ga濃度差によるコントラストの違いを観察することにより確認することができる。円相当径とは、上記で得られたコンポ像のGa濃度が30〜35質量%の領域、つまりγ相の面積と同じ面積を有する円の直径である。平均円相当径とは、前記組織画像に現れるすべてのγ相の円相当径の平均値である。最大円相当径とは、前記組織画像に現れるすべてのγ相の円相当径のうちで最大の円相当径である。
γ相の円相当径の具体的な求め方としては、倍率200倍で得られた0.3mm2のコンポ像において、γ相と他の相との境界を判断した上、画像処理を行ってそのγ相の面積を算出し、その面積を有する円を想定して、その直径をそのγ相の円相当径とする。γ相の平均円相当径は、前記コンポ像に現れるすべてのγ相について前述のように円相当径を求め、これらを平均することにより得られる。また、前記コンポ像に現れるすべてのγ相について前述のように円相当径を求め、これらの中の最大値をγ相の最大円相当径とする。
一般にCu−Ga合金は、Gaの含有量が約25質量%未満である場合には、CuにGaが固溶した相とGa濃度が20〜25質量%である相(β相)とから構成されているが、Gaの含有量が約25質量%以上になると、Ga濃度が30〜35質量%である相(γ相)とβ相との二相から構成されることが電子顕微鏡観察から確認される。
本発明のCu−Ga合金においては、電子顕微鏡で得られる組織画像に現れるγ相の平均円相当径が50μm以下であり、γ相の最大円相当径が200μm以下である。つまり、本発明のCu−Ga合金は、平均円相当径が50μm以下であり、円相当径が200μm以下であるγ相を含む均一な組織を有する。
γ相の平均円相当径が50μmより大きいか、または最大円相当径が200μmより大きいと、圧延等の加工時に割れが発生しやすい。これは、β相は柔らかく、脆性が低い相であるのに対し、γ相はβ相に比較して硬く、脆性が高い相であるので、平均円相当径が50μmより大きいか、または円相当径が200μmより大きいγ相が存在すると、合金に物理的な力加えられた場合に円相当径が大きいγ相の部分で割れが生じやすいからだと考えられる。一方、γ相の平均円相当径が50μm以下であり、かつ最大円相当径が200μm以下であると、このような割れが生じやすい大きなγ相が存在しないか、存在しても少ないので、圧延等の加工時に割れが発生しにくいと考えられる。このような理由から、γ相の平均円相当径および最大円相当径は小さいほど好ましい。γ相の平均円相当径としては好ましくは45μm以下であり、さらに好ましくは30μm以下である。γ相の最大円相当径としては好ましくは150μm以下であり、さらに好ましくは120μm以下である。また上記理由から、γ相の平均円相当径および最大円相当径の下限値は特に制限されない。後述する本発明のCu−Ga合金の通常の製造方法に従えば、γ相の平均円相当径の下限値はおおよそ10μmであり、最大円相当径の下限値はおおよそ30μmである。
また本発明のCu−Ga合金においては、前記組織画像の面積に対するγ相の面積の合計の比率(以下、面積比ともいう)が5〜70%であることが好ましい。一般にこの合金に含まれるGaの量が多いほど前記組織画像に現れるγ相の面積の合計は大きくなるが、合金に含まれるGaの量が同じ場合でも、Gaがγ相に含まれるかβ相に含まれるかは合金ごとに相違しうるので、前記組織画像に現れるγ相の面積の合計が相違することはありうる。前記面積比が70%より大きいと、脆性の高いγ相の占める割合が大きくなることから、γ相の平均円相当径が50μm以下であり、最大円相当径が200μm以下であっても、圧延等の加工時に割れが発生する可能性が高くなる。また、Cu−Ga合金のGa含有量が25〜30質量%である場合には、通常前記面積比が5質量%より小さくなることはない。
前記組織画像の面積に対するγ相の面積の合計の比率Rは、倍率200倍で得られたコンポ像に現れるすべてのγ相の面積を上記と同様に算出し、その合計をSγとし、コンポ像の面積をSとしたとき、R(%)=(Sγ/S)×100で与えられる。
本発明のCu−Ga合金は、Gaを25〜30質量%含有し、残部がCuである。Cu−Ga合金がこのような組成を有すると、太陽電池の光吸収層等として有効なCu−Ga膜を形成できるスパッタリングターゲットを製造することができる。またCu−Ga合金がこのような組成を有すると、前述のとおり割れが生じやすいので、この割れを制御する必要性が高い。なお、本発明のCu−Ga合金は、GaおよびCuの他、不可避的な不純物を含有することはありうる。
本発明のCu−Ga合金の形状には特に制限はなく、この合金の用途に応じて適宜形状を決定することができる。
本発明のCu−Ga合金は、上記のとおり、物理的な力が負荷されても割れにくいので、適宜塑性加工を施すことにより、各種の製品を製造することができる。たとえば、本発明のCu−Ga合金に圧延加工を施すことにより、スパッタリングターゲットを製造することができる。
本発明のCu−Ga合金からスパッタリングターゲットを作製するときに行われる圧延方法としては、通常の合金に対して行われる公知の圧延方法、たとえば合金板を所定の圧延温度に調整し、圧延機により所定の圧下率にて合金を圧延し、適宜これを繰り返して合金の厚さを徐々に薄くしていく方法を挙げることができる。
圧延温度としては、通常500〜850℃、好ましくは700〜850℃、より好ましくは750〜800℃である。圧延温度が500℃より低いと、β相が十分に柔らかくならないので、合金が圧延による変形に耐えられず、圧延により表面クラックや割れが生じ、使用に耐え得るスパッタリングターゲットを得ることが困難である。一方、圧延温度が850℃より高いと、圧延による変形に伴う発熱によって融解したり、加熱中に一部が融解したりするおそれがある。
圧延機としては、合金の圧延に用いられる通常の圧延機、たとえば一対の圧延ローラを備えた圧延機を用いることができる。
圧下率は、2〜23%であることが好ましい。圧下率が2%より小さいと、合金板が所望の厚みになるまでに行う圧延工程の回数が多くなるので、生産性が低くなる。圧下率が23%より大きいと、合金板に割れが生じやすく、また圧延機にかかる負荷が多大となる。圧下率は、合金板に割れが生じない範囲内で高い値に設定して行うことが、生産性の点で好ましい。用い得る最大圧下率、すなわち圧延しても割れが生じない圧下率の最大値は圧延温度やGa濃度に依存し、圧延温度が高いほど、またGa濃度が低いほど最大圧下率は高くなる。圧下率rは、1回圧延した後の合金板の厚みをh1、圧延前の合金板の厚みをh2としたとき、次式で与えられる。
r(%)=〔(h2−h1)/h2〕×100
このようにして得られたスパッタリングターゲットは、バッキングプレートに接合されて、スパッタリングに供される。
本発明のCu−Ga合金の製造方法には特に制限はなく、たとえば、真空溶解鋳造法、大気溶解鋳造法および半連続鋳造法等の鋳造法を用いることができる。本発明のCu−Ga合金は、以下のような溶解工程および鋳造工程を含む溶解鋳造法により効率的に製造することができる。
[溶解工程]
各金属材料を配合して、溶解して溶湯を得る。
金属材料としては、Cuの純金属、Gaの純金属およびCu−Ga合金を用いることができ、Cuの純金属とGaの純金属との組み合わせ、Cu−Ga合金のみ、Cuの純金属とCu−Ga合金との組み合わせ、Gaの純金属とCu−Ga合金との組み合わせ、およびCuの純金属とGaの純金属とCu−Ga合金との組み合わせのいずれであってもよい。
各金属材料の配合比率は、本溶解工程および鋳造工程を経て製造されるCu−Ga合金のGaの含有量が25〜30質量%となる比率とする。
配合された金属材料を溶解炉で溶解する。溶解炉としては、通常の溶解鋳造法で使用される溶解炉を用いることができ、たとえば高周波溶解炉および電気炉等を使用することができる。これらの中でも高周波溶解炉が好ましい。高周波溶解炉では、溶解中に十分な撹拌が行われ、溶湯が均一な組成分布を有するようにすることができるので、鋳造工程を経て製造される鋳塊において偏析や粗大粒子が発生しにくく、γ相の円相当径を小さくすることが容易である。これに対し、電気炉では、溶解中の撹拌が不十分になりやすく、溶湯に組成分布が生じる可能性が高いので、鋳造工程を経て製造される鋳塊において偏析や粗大粒子が発生しやすく、γ相の円相当径を小さくすることが難しい。特に、金属材料として、Cuの純金属とGaの純金属との組み合わせのように、組成が大きく異なる金属材料を混ぜて使用する場合には、電気炉では溶解中の撹拌が不十分になる可能性が高い。ただし、電気炉を用いても、撹拌棒等を用いて、溶解した金属材料を十分に撹拌することにより、均一な組成分布を有する溶湯を得ることができ、上記の問題点を解消することは可能である。しかし、撹拌棒等が原因となって溶湯にコンタミが生じるおそれがある。
溶解温度としては、1200〜1400℃が好ましく、さらに好ましくは1200〜1300℃である。溶解温度が1200℃より低いと、溶湯を鋳型に注入する段階で溶湯が凝固してしまい、目的とする鋳塊を得ることが困難になる。このような問題を回避するためには、製造する合金の融点より300〜500℃くらい高い溶解温度とすることが好ましい。一方、溶解温度が1400℃より高いと、鋳造工程において冷却時間が長くなるので、その間に組織の成長が進み、偏析や粗大粒子が生じやすくなり、γ相の円相当径を小さくすることが困難になり、割れが生じやすい鋳塊となる。
[鋳造工程]
溶解工程で得た溶湯を鋳型に注入し、次いでこれを冷却して鋳塊を得る。
溶湯を鋳型に注入する速度、すなわち鋳湯速度は大きいほうが、γ相の円相当径を小さくすることができるので好ましい。γ相の円相当径は溶湯の冷却速度と後述のような相関があるので、鋳湯速度が小さいと、溶湯全体の冷却を速やかに行うことが困難になり、冷却中にγ相の成長が進み、γ相の円相当径が大きくなると考えられる。一方、鋳湯速度が大きいと、溶湯全体の冷却を速やかに進行させることができるので、冷却中のγ相の成長を抑制でき、その結果、γ相の円相当径が小さくなると考えられる。ただし、鋳型に注入された溶湯を速やかに冷却することができれば、鋳湯速度が小さくても、γ相の円相当径を小さくすることは可能である。このため、水冷銅鋳型を用いた場合には、カーボン鋳型を用いた場合より、鋳湯速度を小さくしても、γ相の円相当径を小さくすることは容易である。
たとえば、550mm×145mm×30mmのカーボン鋳型に1200〜1400℃の溶湯を鋳湯する場合、鋳湯速度は好ましくは200〜1000g/secであり、より好ましくは400〜800g/secである。460mm×160mm×30mmの水冷銅鋳型に1200〜1400℃の溶湯を鋳湯する場合、鋳湯速度は好ましくは200〜800g/secであり、より好ましくは250〜600g/secである。
溶湯の冷却速度は、本発明のGa−Cu合金を製造する上での重要なポイントである。冷却速度が小さいと、冷却中にγ相の成長が進み、γ相の円相当径が大きくなる。一方、冷却速度が大きいと、γ相の成長速度が小さく、合金の組織が微細化し、γ相の円相当径が小さくなる。好適な冷却速度は5〜500℃/minである。冷却速度が5℃/minより小さいと、合金の組織が粗大化し、γ相の平均円相当径を50μm以下にしたり、最大円相当径を200μm以下にしたりすることが困難になる。一方、冷却速度が500℃/minより大きいと、溶湯が鋳型に入ると短時間で固まってしまい、連続的な鋳塊にならず、鋳塊にしわが入ったり、鋳塊が層状になったりする傾向がある。より好ましい冷却速度は10〜150℃/minであり、さらに好ましい冷却速度は20〜100℃/minである。
鋳型としては、通常の溶解鋳造法で使用される鋳型を用いることができ、たとえば水冷銅鋳型およびカーボン鋳型等を使用することができる。これらの中でも水冷銅鋳型が、大きな冷却速度を採ることができ、上述のとおり合金の組織を微細化させ、γ相の円相当径を小さくすることが容易である点で好ましい。水冷銅鋳型を使用した場合には、冷却速度を通常40〜200℃/minとすることができ、カーボン鋳型を使用した場合には、冷却速度を通常5〜20℃/minとすることができる。
鋳型の形状および寸法については、特に制限はないが、前述のとおり冷却速度は大きい方が好ましいことから、冷却速度を大きくすることのできる形状および寸法であることが好ましい。
カーボン鋳型を用いて製造された本発明のCu−Ga合金の断面を走査型電子顕微鏡により倍率200倍で観察して得られた組織画像の一例を図1に、水冷銅鋳型を用いて製造された本発明のCu−Ga合金の断面を走査型電子顕微鏡により倍率200倍で観察して得られた組織画像の一例を図2に示す。いずれのCu−Ga合金についても、Ga濃度が28質量%になるように純Cuおよび純Gaを秤量し、高周波溶解炉で1200℃にて溶解して溶湯を製造した後、前者のCu−Ga合金については、この溶湯をカーボン鋳型に注入し、10〜20℃/minの冷却速度で冷却して得られたものであり、後者のCu−Ga合金については、この溶湯を水冷銅鋳型に注入し、20〜60℃/minの冷却速度で冷却して得られたものである。いずれの組織画像においても、淡い色で表示されている部分がγ相であり、濃い色で表示されている部分がβ相である。両Cu−Ga合金は、その製造過程において使用された鋳型および冷却速度が相違するのみであるが、図1と図2との比較より、水冷銅鋳型を用いて製造された本発明のCu−Ga合金においては、カーボン鋳型を用いて製造された本発明のCu−Ga合金よりも、γ相の円相当径が小さいことがわかる。
以上のような溶解工程および鋳造工程を含む製造方法により、本発明のCu−Ga合金である鋳塊が得られる。
(比較製造例1)
Ga濃度が28質量%になるように純Cuおよび純Gaを秤量し、高周波真空溶解炉(富士電波工業(株)製、FVM−30)を用いて、Ar雰囲気中、15℃/minにて昇温し、原料が溶落したのを確認した後、溶湯温度1000℃で保持した。得られた溶湯を鋳湯速度500g/secで550mm×145mm×30mmのカーボン鋳型に注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めた。カーボン鋳型に注入された溶湯を約13℃/minの冷却速度で200℃まで冷却して鋳塊を得た。この鋳塊は、凝固が断続的に起こったため、層状をなしており、良好な鋳塊にはならなかった。結果を表1にまとめた。
(比較製造例2)
比較製造例1と同条件で溶湯を製造した。この溶湯を鋳湯速度500g/secで460mm×160mm×30mmの水冷銅鋳型に注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めた。水冷銅鋳型に注入された溶湯を約100℃/minの冷却速度で50℃まで冷却して鋳塊を得た。この鋳塊は、凝固が起こった箇所に多数の欠陥が生じており、良好な鋳塊にはならなかった。結果を表1にまとめた。
(比較製造例3)
Ga濃度が28質量%になるように純Cuおよび純Gaを秤量し、高周波真空溶解炉(富士電波工業(株)製、FVM−30)を用いて、Ar雰囲気中、15℃/minにて昇温し、原料が溶落したのを確認した後、溶湯温度1100℃で保持した。得られた溶湯を鋳湯速度500g/secで550mm×145mm×30mmのカーボン鋳型に注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めた。カーボン鋳型に注入された溶湯を約13℃/minの冷却速度200℃まで冷却して鋳塊を得た。この鋳塊は、凝固が断続的に起こったため、比較製造例1で得られた鋳塊ほどではないが、層状をなしており、良好な鋳塊にはならなかった。結果を表1にまとめた。
(比較製造例4)
比較製造例3と同条件で溶湯を製造した。この溶湯を鋳湯速度500g/secで460mm×160mm×30mmの水冷銅鋳型に注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めた。水冷銅鋳型に注入された溶湯を約100℃/minの冷却速度で50℃まで冷却して鋳塊を得た。この鋳塊は、比較製造例2で得られた鋳塊ほどではないが、凝固が起こった箇所に多数の欠陥が生じており、良好な鋳塊にはならなかった。結果を表1にまとめた。
(製造例1)
Ga濃度が28質量%になるように純Cuおよび純Gaを秤量し、高周波真空溶解炉(富士電波工業(株)製、FVM−30)を用いて、Ar雰囲気中、15℃/minにて昇温し、原料が溶落したのを確認した後、溶湯温度1200℃で保持した。得られた溶湯を鋳湯速度500g/secで550mm×145mm×30mmのカーボン鋳型に注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めることはなかった。カーボン鋳型に注入された溶湯を約13℃/minの冷却速度で200℃まで冷却して鋳塊を得た。この鋳塊を10mm角程度の大きさに切断して、鏡面研磨して、その断面を走査型電子顕微鏡(JEOL(株)製、JSM−6380A)により倍率200倍で観察した。上述の方法により、得られた組織画像からγ相の平均円相当径および最大円相当径を求めた。結果を表1にまとめた。以上の製造条件により、本発明のCu−Ga合金である良好な鋳塊が得られた。
(製造例2)
製造例1と同条件で溶湯を製造した。この溶湯を鋳湯速度500g/secで460mm×160mm×30mmの水冷銅鋳型に注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めることはなかった。水冷銅鋳型に注入された溶湯を約100℃/minの冷却速度で50℃まで冷却して鋳塊を得た。この鋳塊につき、製造例1と同条件で走査型電子顕微鏡観察を行い、γ相の平均円相当径および最大円相当径を求めた。結果を表1にまとめた。以上の製造条件により、本発明のCu−Ga合金である良好な鋳塊が得られた。
(比較製造例5)
Ga濃度が28質量%になるように純Cuおよび純Gaを秤量し、高周波真空溶解炉(富士電波工業(株)製、FVM−30)を用いて、Ar雰囲気中、15℃/minにて昇温し、原料が溶落したのを確認した後、溶湯温度1300℃で保持した。得られた溶湯を鋳湯速度500g/secで550mm×145mm×30mmのカーボン鋳型に注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めることはなかった。カーボン鋳型に注入された溶湯を約13℃/minの冷却速度で200℃まで冷却して鋳塊を得た。この鋳塊につき、製造例1と同条件で走査型電子顕微鏡観察を行い、γ相の平均円相当径および最大円相当径を求めた。結果を表1にまとめた。以上の製造条件においては、良好な鋳塊は得られたが、γ相の平均円相当径が50μmより大きく、本発明のCu−Ga合金は得られなかった。
(製造例3)
比較製造例5と同条件で溶湯を製造した。この溶湯を鋳湯速度500g/secで460mm×160mm×30mmの水冷銅鋳型に注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めることはなかった。水冷銅鋳型に注入された溶湯を約100℃/minの冷却速度で50℃まで冷却して鋳塊を得た。この鋳塊につき、製造例1と同条件で走査型電子顕微鏡観察を行い、γ相の平均円相当径および最大円相当径を求めた。結果を表1にまとめた。以上の製造条件により、本発明のCu−Ga合金である良好な鋳塊が得られた。
(比較製造例6)
Ga濃度が28質量%になるように純Cuおよび純Gaを秤量し、高周波真空溶解炉(富士電波工業(株)製、FVM−30)を用いて、Ar雰囲気中、15℃/minにて昇温し、原料が溶落したのを確認した後、溶湯温度1400℃で保持した。得られた溶湯を鋳湯速度500g/secで550mm×145mm×30mmのカーボン鋳型に注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めることはなかった。カーボン鋳型に注入された溶湯を約13℃/minの冷却速度で200℃まで冷却して鋳塊を得た。この鋳塊につき、製造例1と同条件で走査型電子顕微鏡観察を行い、γ相の平均円相当径および最大円相当径を求めた。結果を表1にまとめた。以上の製造条件においては、良好な鋳塊は得られたが、γ相の平均円相当径が50μmより大きく、本発明のCu−Ga合金は得られなかった。
(比較製造例7)
比較製造例6と同条件で溶湯を製造した。この溶湯を鋳湯速度500g/secで460mm×160mm×30mmの水冷銅鋳型に注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めることはなかった。水冷銅鋳型に注入された溶湯を約100℃/minの冷却速度で50℃まで冷却して鋳塊を得た。この鋳塊につき、製造例1と同条件で走査型電子顕微鏡観察を行い、γ相の平均円相当径および最大円相当径を求めた。結果を表1にまとめた。以上の製造条件においては、良好な鋳塊は得られたが、γ相の平均円相当径が50μmより大きく、本発明のCu−Ga合金は得られなかった。
表1に示した結果より、溶解温度を、製造するCu−Ga合金の融点より300〜500℃くらい高くしないと、鋳型への注入が完了する前に溶湯が凝固し始め、良好な鋳塊が得られないことがわかった。
水冷銅鋳型を用いたほうが、カーボン鋳型を用いるよりも、γ相の平均円相当径が小さいCu−Ga合金が得られることもわかった。これは、既述のとおり、水冷銅鋳型を用いたほうが冷却速度を大きくすることができるからだと考えられる。
また、溶解温度が高くなると、γ相の平均円相当径が大きくなることがわかった。これは、溶解温度が高いと冷却時間が長くなるので、組織が大きく成長してしまうからであると考えられる。
(製造例5)
純Cuおよび純Gaの替わりに、Ga濃度が28質量%であるCu−Ga合金を使用したこと以外は製造例1と同条件で鋳塊を製造した。この鋳塊につき、製造例1と同条件で走査型電子顕微鏡観察を行い、γ相の平均円相当径および最大円相当径を求めたところ、γ相の平均円相当径は50μm以下、最大円相当径は200μm以下であった。
(製造例6)
純Cuおよび純Gaの替わりに、純CuおよびGa濃度が32質量%であるCu−Ga合金を使用し、Ga濃度が28質量%になるように両者を秤量したこと以外は製造例1と同条件で鋳塊を製造した。この鋳塊につき、製造例1と同条件で走査型電子顕微鏡観察を行い、γ相の平均円相当径および最大円相当径を求めたところ、γ相の平均円相当径は50μm以下、最大円相当径は200μm以下であった。
(製造例7)
純Cuおよび純Gaの替わりに、純GaおよびGa濃度が20質量%であるCu−Ga合金を使用し、Ga濃度が28質量%になるように両者を秤量したこと以外は製造例1と同条件で鋳塊を製造した。この鋳塊につき、製造例1と同条件で走査型電子顕微鏡観察を行い、γ相の平均円相当径および最大円相当径を求めたところ、γ相の平均円相当径は50μm以下、最大円相当径は200μm以下であった。
これらの結果を、製造例1の結果とともに、表2に示した。
表2の結果より、金属材料としては、Cuの純金属とGaの純金属との組み合わせ、Cu−Ga合金のみ、Cuの純金属とCu−Ga合金との組み合わせ、Gaの純金属とCu−Ga合金との組み合わせのいずれであっても、γ相の平均円相当径が50μm以下であり、最大円相当径が200μm以下であるCu−Ga合金を得ることができることがわかった。この結果より、Cuの純金属とGaの純金属とCu−Ga合金との組み合わせであっても、γ相の平均円相当径が50μm以下であり、最大円相当径が200μm以下であるCu−Ga合金を得ることができると推測される。
(実施例1〜3、比較例1〜3)
Ga濃度が表3に示した値になるように純Cuおよび純Gaを秤量し、高周波真空溶解炉(富士電波工業(株)製、FVM−30)を用いて、Ar雰囲気中、15℃/minにて昇温し、原料が溶落したのを確認した後、溶湯温度1200℃で保持した。得られた溶湯を550mm×145mm×30mmのカーボン鋳型に表3に示した鋳湯速度で注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めることはなかった。カーボン鋳型に注入された溶湯を約13℃/minの冷却速度で200℃まで冷却して、450mm×13.5mm×28mmの鋳塊を得た。この鋳塊を10mm角程度の大きさに切断して、鏡面研磨して、その断面を走査型電子顕微鏡(JEOL(株)製、JSM−6380A)により倍率200倍で観察した。得られた組織画像からγ相の平均円相当径、最大円相当径および前記組織画像の面積に対するγ相の面積の合計の比率(面積比)を求めた。比較例1においては、組織画像にはβ相のみが現れ、γ相は確認できなかったので、γ相の平均円相当径および最大円相当径は求められなかった。比較例3においては、組織画像はγ相のみからなっていたので、γ相の平均円相当径および最大円相当径は求められなかった。結果を表3に示した。
また、比較例1で得られた鋳塊以外の鋳塊に対して以下の条件で圧延を行い、得られた圧延板すなわちスパッタリングターゲットに生じた割れの有無を目視により、以下の基準で評価した。結果を表3に示した。なお表3中の圧延温度欄の「−」は、圧延を行わなかったことを意味する。
○:圧延板に割れおよびヒビが認められなかった
×:圧延板に割れが認められた
▲:圧延板に割れは認められなかったが、ヒビが認められた
△:圧延中に鋳塊が溶解して、圧延不能となった
[圧延条件]
鋳塊を電気炉で、表3に示した圧延温度で30分間加温した。この鋳塊に対して、圧延機(日本クロス圧延(株)製、9LCD/500W熱間2段圧延機)を用いて、表3に示した圧下率、ロール速度1.0m/secにて、その厚みが、鋳塊の圧延前の厚みである30mmから11mmになるまで圧延操作を繰り返し行った。
表3の結果より、γ相の平均円相当径が50μm以下であり、最大円相当径が200μm以下である鋳塊は、圧延が可能であり、γ相の平均円相当径および最大円相当径が小さいほど、圧延可能温度範囲が広いことがわかった。また、Ga濃度が同じであっても、鋳湯速度が遅い条件で作製された鋳塊は、鋳湯速度が速い条件で作成された鋳塊よりも、γ相の平均円相当径および最大円相当径が大きくなり、圧延ができなかった。
(実施例4〜7、比較例4〜5)
Ga濃度が表4に示した値になるように純Cuおよび純Gaを秤量し、高周波真空溶解炉(富士電波工業(株)製、FVM−30)を用いて、Ar雰囲気中、15℃/minにて昇温し原料が溶落したのを確認した後、溶湯温度1200℃で保持した。この溶湯を460mm×160mm×30mmの水冷銅鋳型に表4に示した鋳湯速度で注入した。このとき、注入が完了する前に溶湯が凝固し始めることはなかった。水冷銅鋳型に注入された溶湯を約100℃/minの冷却速度で50℃まで冷却して、410mm×155mm×29mmの鋳塊を得た。この鋳塊を実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡観察した。得られた組織画像からγ相の平均円相当径、最大円相当径および前記組織画像の面積に対するγ相の面積の合計の比率(面積比)を求めた。比較例4においては、組織画像にはβ相のみが現れ、γ相は確認できなかったので、γ相の平均円相当径および最大円相当径は求められなかった。比較例5においては、組織画像はγ相のみからなっていたので、γ相の平均円相当径および最大円相当径は求められなかった。結果を表5に示した。
また、比較例4で得られた鋳塊以外の鋳塊に対して実施例1と同条件で圧延を行い、得られた圧延板すなわちスパッタリングターゲットに生じた割れの有無を目視により、実施例1と同じ基準で評価した。結果を表4示した。なお表4の圧延温度欄の「−」は、圧延を行わなかったことを意味する。
表4の結果より、水冷銅鋳型を用いて作製した場合であっても、γ相の平均円相当径が50μm以下であり、最大円相当径が200μm以下である鋳塊は、圧延が可能であり、γ相の平均円相当径および最大円相当径が小さいほど、圧延可能温度範囲が広いことがわかった。
カーボン鋳型を用いて作製した場合と異なり、水冷銅鋳型を用いて作製した場合には、Ga濃度が同じである場合、鋳湯速度が遅い条件で作製された鋳塊と鋳湯速度が速い条件で作製された鋳塊との間には、γ相の平均円相当径に大きな差はなかった。また、水冷銅鋳型を用いて作製した鋳塊は、カーボン鋳型を用いて作製した鋳塊よりも、Ga濃度が同じである場合、γ相の平均円相当径および最大円相当径が小さいことがわかった。これらは、水冷銅鋳型のほうが、カーボン鋳型よりも冷却速度が大きいからであると考えられる。
また、比較例4および実施例7で得られた鋳塊以外の鋳塊に対して、実施例1とは異なる圧下率を採用したこと以外は実施例1と同条件で圧延を行った。採用する圧下率を数種類選択して、その圧下率ごとに圧延を行った。採用した圧下率の中で、圧延板に割れが生じなかった最も高い圧下率(最大圧下率)を表5に示した。表5中の「×」、「△」および「―」は、それぞれ表3に示した「×」、「△」および「―」と同様の意味を表す。
表5の結果より、本発明のCu−Ga合金においては、9〜23%という大きな圧下率で圧延を行うことが可能であることがわかった。このため、本発明のCu−Ga合金から圧延によりCu−Ga合金スパッタリングターゲットを製造すれば、高い生産性が確保できる。

Claims (4)

  1. Gaを25〜30質量%含有し、残部がCuであるCu−Ga合金であって、電子顕微鏡で得られた組織画像に現れるGa濃度が30〜35質量%の相であるγ相の平均円相当径が50μm以下であり、最大円相当径が200μm以下であることを特徴とするCu−Ga合金。
  2. 前記組織画像の面積に対するγ相の面積の合計の比率が5〜70%であることを特徴とする請求項1に記載のCu−Ga合金。
  3. スパッタリングターゲット製造用合金である請求項1または2に記載のCu−Ga合金。
  4. 請求項3に記載のCu−Ga合金を圧延して得られるCu−Ga合金スパッタリングターゲット。
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