JP2012009336A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】光取り出し効率の向上を図ることができる有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
【解決手段】有機エレクトロルミネッセンス素子1は、基板2と、基板2上に形成された光透過性のある第1電極3と、有機発光層43を含む有機層4と、第2電極5とをこの順に有する。有機発光層43の屈折率が1.6以下であり、第1電極3の屈折率が、基板2の屈折率よりも大きく、有機発光層43の屈折率よりも小さい値となるようにした。これにより、基板2、第1電極3、及び有機発光層43の各々の材料間の屈折率差が減少するので、各界面での反射によるロスが抑制される。
【選択図】図1
【解決手段】有機エレクトロルミネッセンス素子1は、基板2と、基板2上に形成された光透過性のある第1電極3と、有機発光層43を含む有機層4と、第2電極5とをこの順に有する。有機発光層43の屈折率が1.6以下であり、第1電極3の屈折率が、基板2の屈折率よりも大きく、有機発光層43の屈折率よりも小さい値となるようにした。これにより、基板2、第1電極3、及び有機発光層43の各々の材料間の屈折率差が減少するので、各界面での反射によるロスが抑制される。
【選択図】図1
Description
本発明は、フラットパネルディスプレイ、液晶表示器用バックライト、又は照明用光源等に用いられる有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という)に関する。
従来の有機EL素子の構造(例えば、非特許文献1参照)を図2に示す。この有機EL素子100は、基板10上に光透過性のある陽極11、ホール輸送層12と有機発光層13とを含む有機層14、及び陰極15がこの順に積層されて構成される。基板10において陽極11とは反対側の面は大気16と接している。電圧が印加されると、陽極11は有機発光層13にホールを注入し、陰極15は有機発光層13に電子を注入し、それらホールと電子とが有機発光層13内で再結合する。そして、この再結合により励起子が生成され、この励起子が基底状態に遷移するときに光子が放出され、陽極11と基板10とを通って外部に取り出される。
ところで、ある媒質から屈折率の異なる他の媒質へ光が伝搬する場合、その媒質の界面ではフレネルの法則により、各々の屈折率に応じた反射、透過が起こる。反射された光は、さらに別の界面で反射され、媒質外へ取り出される光もあるが、媒質内で吸収により失われる光もある。フレネルの法則によれば、それぞれの媒質の屈折率差が大きいほど反射が起こりやすくなる。この反射はフレネル反射と呼ばれる。有機EL素子100において、有機発光層13内の発光源13aから大気16に向けて出射した光のうち、光路L1は大気16に取り出される光を示し、光路L1a、L1b、L1cは界面でフレネル反射される光を示している。
また、屈折率が高い媒質から屈折率が低い媒質へ光が伝搬する場合、その界面では媒質間の屈折率に基づいてスネルの法則から臨界角が決定され、その臨界角以上の入射角を持つ光は界面で全反射し、屈折率の高い媒質に閉じ込められ、吸収される。発光源13aから入射角を持って出射した光のうち、光路L2は大気16に取り出される光を示し、光路L3、L4は界面で全反射される光を示している。
ここで、有機EL素子100の各層の屈折率について説明する。基板10は、優れた透明性、強度、低コスト、ガスバリア層、耐薬品性、及び耐熱性等の観点から、もっぱらガラスが用いられ、一般的なソーダライムガラス等の屈折率は1.52程度である。
陽極11には、酸化インジウムに酸化錫をドープした酸化インジウム錫(ITO)又は酸化インジウム亜鉛(IZO)がその優れた透明性と電気伝導性とから広く用いられている。それらの屈折率は、組成、成膜方法、又は結晶構造等に応じて変化するが、ITOはおよそ1.7〜2.3であり、IZOはおよそ1.9〜2.4であり、非常に高い。
有機層14に用いられる有機エレクトロルミネッセンス材料(発光材料)、電子輸送性材料、又はホール輸送性材料等の屈折率は、一般的なベンゼン環をその分子構造内に多く含んだπ共役結合系の材料であるので、屈折率はおよそ1.6〜2.0程度である。
従って、有機EL素子100においては、各層の屈折率の大小関係が、基板10と接する大気16<基板10<有機層14<陽極11となる。このため、有機層14内の有機発光層13の発光源13aから出射した光は、フレネルの法則の観点からは、各界面でフレネル反射によりロスが起こり、スネルの法則の観点からは、基板10と大気16との界面、及び陽極11と基板10との界面で全反射によるロスが起こる。このようなロスにより、発光源13aから出射した光の一部は、大気16に取り出されることなく失われ、有機EL素子100の光取り出し効率が低くなる。
ここで、全反射によるロス光について説明する。大気16、基板10、陽極11、ホール輸送層12、及び有機発光層13の屈折率をそれぞれn16、n10、n11、n12、n13とする。また、有機発光層13からホール輸送層12、ホール輸送層12から陽極11、陽極11から基板10、基板10から大気16への入射角をそれぞれθ13−12、θ12−11、θ11−10、θ10−16とし、基板10から大気16への出射角をθ16とする。スネルの法則より下記の式1の関係が成り立つ。
上記数5〜7の数式に、例えばn13=1.8、n12=1.6、n10=1.52、n16=1.0を代入すると、臨界角θc12、θc10、θc16はそれぞれ、63°、58°、34°となる。有機発光層13の発光源13aから上記角度以上で出射された光は有機発光層13、陽極11又は基板10に閉じ込められてロス光となる。従って、有機EL素子100の光取り出し効率が低くなる。
上述のロス光を減らす方法としては、有機発光層13の屈折率n13を低くし、これにより臨界角を大きくすることが考えられる。非特許文献1には、その方法として、MEH−PPV(poly[2-methoxy-5-(2'-ethyl-hexyloxy)-p-phenylene vinylene])により形成した有機発光層13にSiO2を混合する技法が示されている。SiO2の屈折率は1.6であり、MEH−PPVよりも低いので、SiO2粒子を混合することにより、有機発光層13の屈折率が低くなり、光取り出し効率(量子効率)が1.45倍に改善される。
しかしながら、屈折率1.6のSiO2粒子を混合しても有機発光層13の屈折率は1.6よりは低くならず、基板10の屈折率n10=1.52及び大気16の屈折率n16=1.0よりも高いままである。このため、有機EL素子100は、依然として、全反射によって基板10及び陽極11に閉じ込められるロス光が多く、光取り出し効率が低くなる。
また、基板と陽極との間に、基板よりも屈折率が大きく、陽極より屈折率が小さい中間層を形成した有機EL素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。この有機EL素子は、層間の屈折率差を少なくし、基板と陽極との界面での全反射を少なくしようとするものである。しかし、このような有機EL素子は、基板と中間層との間、及び中間層と陽極との間の界面に屈折率差が生じるので、その界面でのフレネル反射によってロスが起こり、光取り出し効率が低くなる。
Carter, S. A. et al, "Enhanced luminance in polymer composite light emitting devices," Applied Physics Letters, 1997, 71(9), p.1145
本発明は、上記の従来の問題を解決するものであり、光取り出し効率の向上を図ることができる有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とする。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板と、前記基板上に形成された光透過性のある第1電極と、有機発光層を含む有機層と、第2電極と、をこの順に有し、前記有機発光層の屈折率が1.6以下であり、前記第1電極の屈折率が、前記基板の屈折率よりも大きく、前記有機発光層の屈折率よりも小さい値となるようにしたことを特徴とする。
この有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記第1電極の屈折率が、前記基板側から前記有機層側に向かうに連れて、基板の屈折率から有機層の屈折率へと漸次変化していることが好ましい。
この有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記第1電極は、金属ナノ粒子及び金属ナノワイヤの一方又は両方と、これらを保持する透過性物質と、を有することが好ましい。
この有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機発光層は、該有機発光層を構成する発光材料よりも屈折率の低い物質を含むことが好ましい。
この有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記発光材料よりも屈折率の低い前記物質は、多孔質シリカであることが好ましい。
この有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記基板の内部又は外部の少なくとも一方に散乱構造を有することが好ましい。
この有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記第2電極の反射率が90%以上であることが好ましい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子によれば、基板、第1電極、及び有機発光層の各々の材料間の屈折率差が減少するので、各界面でのフレネル反射によるロスが抑制され、光取り出し効率が向上する。また、有機発光層の屈折率が1.6以下と、従来のものよりも低くされているので、全反射によるロスが低減され、光取り出し効率が向上する。
本発明の一実施形態に係る有機EL素子を図1を参照して説明する。有機EL素子1は、基板2と、基板2上に形成された光透過性のある第1電極3と、有機発光層43を含む有機層4と、第2電極5とをこの順に有し、基板2上の第1電極3とは反対側に散乱層6を有する。第1電極3と有機発光層43との間に、有機層4の構成層としてホール注入層41とホール輸送層42が設けられる。ホール注入層41とホール輸送層42は、適宜省略してもよい。また、有機発光層43と第2電極5との間に、ホールブロック層、電子輸送層、電子注入層を適宜設けてもよい。有機発光層43の屈折率は、1.6以下とした。第1電極3の屈折率は、基板2の屈折率よりも大きく、有機発光層43の屈折率よりも小さい値となるようにした。
第1電極3と第2電極5との間に電圧が印加されると、第1電極3は陽極として有機発光層43にホールを注入し、第2電極5は陰極として有機発光層43に電子を注入する。これらホールと電子とが有機発光層43内で結合する。この結合により励起子が生成され、励起子が基底状態に遷移することにより発光する。この光は、第1電極3と基板2とを通って基板2の図示上方の面から外部に取り出される。
基板2は、光を透過させる材料を板状に成形したものであり、例えば、ソーダガラス、無アルカリガラス等のリジッドな透明ガラス板、ポリカーボネイトやポリエチレンテレフタレート等のフレキシブルな透明プラスチック板である。
第1電極3は、金属ナノ粒子と、金属ナノ粒子を保持する透過性物質とを有する。基板2側から有機層4側に向かうに連れて、金属ナノ粒子と透過性物質との混合比を傾斜的に変化させることにより、第1電極3の屈折率が、基板2の屈折率から有機層4の屈折率へと漸次変化するように構成される。金属ナノ粒子に替えて、又は金属ナノ粒子と組み合わせて、金属ナノワイヤを用いてもよい。
第1電極3は、金属ナノ粒子を含有する透過性物質を、スピンコート、スクリーン印刷、ディップコート、ダイコート、キャスト、スプレーコート、グラビアコート等することにより形成される。透過性物質は、光を透過する樹脂であり、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン、ポリアクリルニトリル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、ジアクリルフタレート樹脂、セリロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、その他の熱可塑性樹脂や、これらの樹脂を構成する単量体の2種以上の共重合体が挙げられる。
金属ナノ粒子と金属ナノワイヤは、導電性を持つ物質であり、例えば、銀、金等の金属の微粒子、インジウム−錫酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、錫酸化物等の金属酸化物の微粒子、導電性高分子、導電性の有機材料、ドーパント(ドナー又はアクセプタ)含有有機層、導電体と導電性有機材料(高分子含む)の混合物等から成る。
有機層4のホール注入層41は、銅フタロシアニン(CuPc)等の低分子量の有機化合物、又はポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT−PSS)等の高分子材料等により形成される。
ホール輸送層42は、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)、2−TNATA、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)、スピロ−NPD、スピロ−TPD、スピロ−TAD、TNB等を代表例とする、トリアリールアミン系化合物、カルバゾール基を含むアミン化合物、又はフルオレン誘導体を含むアミン化合物等により形成される。
有機発光層43は、発光材料44を有し、発光材料44よりも屈折率の低い物質45を含む。発光材料44は、有機エレクトロルミネッセンス材料であり、例えばアントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、ピラン、キナクリドン、ルブレン、及びこれらの誘導体、又は、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、スチリルアミン誘導体、及びこれらの発光性化合物からなる基を分子の一部分に有する化合物あるいは高分子等である。また、上記化合物に代表される蛍光色素由来の化合物だけでなく、いわゆる燐光発光材料、例えば、イリジウム(Ir)錯体、オスミウム(Os)錯体、プラチナ(Pt)錯体、ユウロピニウム(Eu)錯体等の発光材料、又はそれらを分子内に有する化合物若しくは高分子も好適に用いることができる。これらの材料は、必要に応じて適宜選択して用いられる。
発光材料44は、一般的なベンゼン環をその分子構造内に多く含んだπ共役結合系の材料であるので、屈折率は1.6〜2.0程度である。有機発光層43の屈折率を1.6以下とするため、有機発光層43は、有機発光層43を構成する発光材料44よりも屈折率の低い物質45を含む。この物質45は、屈折率が1.6より低いものが用いられ、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、フッ化マグネシウム等の金属や金属酸化物等から成る粒子である。また、この物質45は、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、その他の樹脂や、フッ素を含む低分子化合物等であってもよい。
屈折率の低い物質45は、上記の金属や金属酸化物等から成る粒子のなかでも、粒子内に空隙を含み、空隙によってさらに低い屈折率を示す多孔質粒子が好ましい。多孔質粒子は、例えば、多孔質シリカから成るシリカ多孔質粒子である。多孔質シリカは、中空シリカ、ナノポーラスシリカ、メソポーラスシリカ等である。多孔質シリカの屈折率は、空隙率[%]より、下記式で求められる。
[数8]
(シリカの屈折率)×(1−空隙率/100)+空隙率/100
[数8]
(シリカの屈折率)×(1−空隙率/100)+空隙率/100
このため、多孔質シリカの屈折率を低くするためには、空隙率は高い方が好ましい。
有機発光層43の層厚は、一般的に数十nm〜数百nmであるため、屈折率の低い物質45は、粒子径10nm〜100nmの微粒子であることが好ましい。
第2電極5は、有機発光層43からの光を基板2方向へ反射する光反射性電極である。第2電極5の反射率は、90%以上であることが好ましい。第2電極5の電極材料は、例えばAl、Ag等の金属であり、フレネルの式より、波長650nmでのAlの反射率が80〜82%、Agの反射率が96〜97%であるので、反射率を90%以上とするため、Agが好ましい。第2電極5は、これら金属と他の電極材料を組み合わせて積層構造等として構成してもよい。このような電極材料の組み合わせは、アルカリ金属とAl又はAgとの積層体、アルカリ金属のハロゲン化物とAl又はAgとの積層体、アルカリ土類金属や希土類金属とAl又はAgとの積層体、これらの金属種と他の金属との合金等であり、具体的には、例えば、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、バリウム等とAlとの積層体、カルシウムとAgとの積層体、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、LiF/Al混合物/積層体、Al/Al2O3混合物等である。
散乱層6は、光を散乱する散乱構造であり、表面にマイクロオーダーの凹凸がある光取り出しフィルムを、基板2の第1電極3が形成された面とは反対の面、すなわち大気に接した面に貼りつけることによって形成される。凹凸の形状は、光を散乱する形状であればよく、例えば、断面形状が半球状、台形状、三角形等である。光取り出しフィルムの材料は、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン、ポリアクリルニトリル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、ジアクリルフタレート樹脂、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、その他の樹脂等である。散乱構造は、インプリント等により基板2の内部に形成してもよい。
本発明の実施例としての有機EL素子1を4種類、比較例としての有機EL素子を2種類作製した。
基板2として、無アルカリガラス(コーニング社製「No.1737」)を用いた。基板2の波長500nmでの屈折率は、1.50〜1.53(≒1.50)である。基板2上に、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT−PSS)(H.C.Starck社製「CLEVIOS(登録商標)PH1000」、PEDOT:PSS=1:2.5)を、膜厚約300nmになるようにスピンコータで塗布した後、120℃の大気中のホットプレート上で15分間熱処理して第1電極3を得た。第1電極3の波長650nmでの屈折率は、光学式薄膜測定システム(SCI社製「FilmTek」)で測定したところ、1.52であった。
次に、第1電極3上にPEDOT−PSS(H.C.Starck社製「CLEVIOS P AI4083」、PEDOT:PSS=1:6)を、膜厚約30nmになるようにスピンコータで塗布し、150℃で10分間焼成することにより、ホール注入層41を得た。ホール注入層41の波長650nmでの屈折率の測定値は、1.55であった。
次に、TFB(Poly[(9,9-dioctylfluorenyl-2,7-diyl)-co-(4,4’-(N-(4-sec-butylphenyl))diphenylamine)])(アメリカンダイソース社製「Hole Transport Polymer ADS259BE」)をTHF溶媒に溶解した溶液を、ホール注入層41の上に膜厚が12nmとなるようにスピンコータで塗布してTFB被膜を作製した。このTFB被膜を200℃で10分間焼成するにより、ホール輸送層42を得た。ホール輸送層42の波長650nmでの屈折率の測定値は、1.7であった。
次に、発光材料44としての赤色高分子(アメリカンダイソース社製「Light Emittingpolymer ADS111RE」)とイソプロパノール分散多孔質中空シリカ微粒子(触媒化成工業製「スルーリア」CS60-IPA」、固形分20質量%、平均一次粒径60nm、外殻厚み約10nm)を重量比4:1でTHF溶媒に溶解した溶液を、ホール輸送層42の上に膜厚が70nmになるようにスピンコータで塗布し、これを100℃で10分間焼成することによって有機発光層43を得た。有機発光層43の波長650nmでの屈折率の測定値は、1.60であった。
さらに、有機発光層43の上に、電子注入層としてBa(バリウム)(高純度化学製)を5nmの膜厚に形成した。最後に、電子注入層の上にAl(高純度化学製)を80nmの膜厚に真空蒸着し、第2電極5を形成した。
上記の各層を形成した基板2を、露点−80℃以下のドライ窒素雰囲気のグローブボックスに入れ、大気に暴露することなく搬送した。一方、硝子製の封止キャップに吸水剤(ダイニック社製)貼り付けると共に、封止キャップの外周部に紫外線硬化樹脂製のシール剤を塗布したものを予め用意した。そして、グローブボックス内で、各層を囲むように封止キャップを基板2にシール剤で張り合わせ、紫外線照射してシール剤を硬化させることによって、各層を封止キャップで封止し、有機EL素子1を得た。
第1電極3以外は、実施例1と同様にして有機EL素子1を得た。第1電極3については、CLEVIOS(登録商標)PH1000と粒子径約40nmのITOナノ粒子(シーアイ化成製「NanoTek」(登録商標)ITCW15wt%-G30)の混合比を1:0、1:0.4、1:0.8、1:1.3とし、溶媒で分散させたITO:PEDOT/PSS水溶液を、基板2上にスピンコート法によりITOナノ粒子の濃度の低い溶液から順に塗布し、各膜厚が75nmになるようにパターン被形成層を形成し、120℃の大気中のホットプレート上で加熱することにより、第1電極3とした。第1電極3における薄膜の波長650nmでの屈折率を光学式薄膜測定システム(SCI社製「FilmTek」)で測定したところ、ITOナノ粒子の濃度が高くなる順に、1.52、1.54、1.56、1.58であった。
各層を形成した基板2を封止した後、基板2の第1電極3が形成された面とは反対の面に、散乱層6として光散乱シート(株式会社きもと製、「ライトアップ100SXE」)を貼り付けた。それ以外は実施例2と同様にして有機EL素子1を得た。
有機発光層43の上に電子注入層としてCa(高純度化学製)を5nmの膜厚で形成した。そして、電子注入層の上にAg(高純度化学製)を80nmの膜厚で真空蒸着し、第2電極5とした。それ以外は実施例3と同様にして有機EL素子1を得た。
(比較例1)
基板の表面に直接ITO膜をスパッタし、第1電極を形成した。そして、この第1電極の上に直接、実施例1と同様にホール注入層とホール輸送層とを形成し、赤色高分子(アメリカンダイソース社製「Light Emittingpolymer ADS111RE」)をTHF溶媒に溶解した溶液を、ホール輸送層の上に膜厚が70nmとなるようにスピンコータで塗布し、100℃で10分間焼成することによって、有機発光層を形成した。波長650nmでの屈折率を測定したところ、第1電極は1.9、有機発光層は1.7であった。さらに、第2電極を形成し、各層を封止キャップで封止して有機EL素子を得た。
基板の表面に直接ITO膜をスパッタし、第1電極を形成した。そして、この第1電極の上に直接、実施例1と同様にホール注入層とホール輸送層とを形成し、赤色高分子(アメリカンダイソース社製「Light Emittingpolymer ADS111RE」)をTHF溶媒に溶解した溶液を、ホール輸送層の上に膜厚が70nmとなるようにスピンコータで塗布し、100℃で10分間焼成することによって、有機発光層を形成した。波長650nmでの屈折率を測定したところ、第1電極は1.9、有機発光層は1.7であった。さらに、第2電極を形成し、各層を封止キャップで封止して有機EL素子を得た。
(比較例2)
基板の表面に直接ITO膜をスパッタし、第1電極を形成した以外は実施例1と同様にして有機EL素子を得た。
基板の表面に直接ITO膜をスパッタし、第1電極を形成した以外は実施例1と同様にして有機EL素子を得た。
有機発光層43の屈折率が1.60以下(≒1.60)であり、第1電極3の屈折率が、基板2の屈折率(≒1.50)よりも大きく、有機発光層43の屈折率よりも小さい値となるようにした実施例1〜4の有機EL素子1は、第1電極が従来のITO(屈折率≒1.9)である比較例1、2と比べて、光取り出し効率が向上していることが確認された。
このように、実施例1〜4、すなわち本発明の有機EL素子1によれば、基板2、第1電極3、及び有機発光層43の各々の材料間の屈折率差が減少するので、各界面でのフレネル反射によるロスが抑制され、光取り出し効率が向上する。また、有機発光層43の屈折率が1.6以下と、従来のものよりも低くされているので、全反射によるロスが低減され、光取り出し効率が向上する。
有機発光層43は、発光材料44よりも屈折率の低い物質45を含むので、有機発光層43の屈折率を1.6以下にすることができる。また、屈折率の低い物質45を多孔質シリカ粒子とすることにより、多孔質シリカは屈折率が低いので、有機発光層43の屈折率を低くすることができ、有機EL素子1の光取出し効率が向上する。
第1電極3の屈折率が、基板2側から有機層4側に向かうに連れて、基板2の屈折率から有機層4の屈折率へと漸次変化している(屈折率≒1.52〜1.58)実施例2〜4の有機EL素子1は、第1電極3の屈折率が一定(屈折率≒1.52)である実施例1と比べて、光取り出し効率が向上していることが確認された。
このように、第1電極3の屈折率を傾斜的に漸次変化させた有機EL素子1によれば、基板2と第1電極3の屈折率差、及び第1電極3及び有機層4間の屈折率差が減少し、各界面でのフレネル反射によるロスが抑制されるので、光取り出し効率が向上する。
散乱構造としての散乱層6を有する実施例3、4の有機EL素子1は、散乱層を有しない実施例2と比べて、光取り出し効率が向上していることが確認された。
このように、散乱構造として散乱層6を有する有機EL素子1によれば、基板2と外部(大気)の間の屈折率段差により生じる全反射が低減されるので、光取り出し効率が向上する。
第2電極5をAg(反射率90%以上)で形成した実施例4は、第2電極5をAl(反射率90%未満)で形成した実施例3と比べて、光取り出し効率が向上していることが確認された。
このように、第2電極5の反射率を90%とした有機EL素子1によれば、素子内を第2電極5方向に進行する光が基板2方向に反射されやすくなるので、光取り出し効率が向上する。
なお、本発明は、上記の実施形態の構成に限られず、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、有機EL素子1において、第1電極3を陰極、第2電極5を陽極にしてもよい。
1 有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)
2 基板
3 第1電極
4 有機層
43 有機発光層
44 発光材料(有機エレクトロルミネッセンス材料)
45 屈折率の低い物質(多孔質シリカ)
5 第2電極
6 散乱層(散乱構造)
2 基板
3 第1電極
4 有機層
43 有機発光層
44 発光材料(有機エレクトロルミネッセンス材料)
45 屈折率の低い物質(多孔質シリカ)
5 第2電極
6 散乱層(散乱構造)
Claims (7)
- 基板と、前記基板上に形成された光透過性のある第1電極と、有機発光層を含む有機層と、第2電極と、をこの順に有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記有機発光層の屈折率が1.6以下であり、
前記第1電極の屈折率が、前記基板の屈折率よりも大きく、前記有機発光層の屈折率よりも小さい値となるようにしたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 前記第1電極の屈折率が、前記基板側から前記有機層側に向かうに連れて、基板の屈折率から有機層の屈折率へと漸次変化していることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記第1電極は、金属ナノ粒子及び金属ナノワイヤの一方又は両方と、これらを保持する透過性物質と、を有することを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記有機発光層は、該有機発光層を構成する発光材料よりも屈折率の低い物質を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記発光材料よりも屈折率の低い前記物質は、多孔質シリカであることを特徴とする請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記基板の内部又は外部の少なくとも一方に散乱構造を有することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記第2電極の反射率が90%以上であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2010145220A JP2012009336A (ja) | 2010-06-25 | 2010-06-25 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
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| JP2010145220A JP2012009336A (ja) | 2010-06-25 | 2010-06-25 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
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| JP (1) | JP2012009336A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2830112A4 (en) * | 2012-03-23 | 2015-10-28 | Lg Chemical Ltd | ORGANIC LIGHT-EMITTING DEVICE |
| US9461276B2 (en) | 2012-01-19 | 2016-10-04 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Organic electroluminescence device and method of fabricating the same |
| CN110196465A (zh) * | 2019-06-14 | 2019-09-03 | 安徽大河镜业有限公司 | 一种镀银镜子及其制备方法 |
| CN113253493A (zh) * | 2021-04-30 | 2021-08-13 | 华南师范大学 | 一种近红外可调谐的光响应反射器件及其制备方法和应用 |
-
2010
- 2010-06-25 JP JP2010145220A patent/JP2012009336A/ja not_active Withdrawn
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