以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る半導体装置の平面図である。図2は、図1のA−A’断面図である。また、図3は、図1のB−B’断面図である。以下、図1〜図3を参照して、本実施形態に係る半導体装置の構造について説明する。
図2および図3に示されるように、半導体装置は、センサ部100とキャップ部300とが積層されて構成されたものである。センサ部100は、一面101を有する板状のものであり、キャップ部300は一面301とこの一面301の反対側の他面302とを有する板状のものであり、両者が互いに張り合わされて構成されている。
センサ部100は、該センサ部100の一面101側に加速度等の物理量を検出する第1センシング部102が設けられたものである。このセンサ部100は、第1シリコン層103と第2シリコン層104とで絶縁層105が挟みこまれて構成されるSOI基板と、第1シリコン層103の表層部に設けられたN型のイオン注入層106とよって構成されている。このイオン注入層106の表面がセンサ部100の一面101に該当する。各シリコン層103、104として、例えばN型の単結晶シリコンが採用され、絶縁層105として例えばSiO2が採用される。
第1センシング部102は、SOI基板のうち、第1シリコン層103およびイオン注入層106がパターニングされて設けられている。図4は、図1のうち、センサ部100のみを抜き出した平面図である。第1シリコン層103およびイオン注入層106には、図4に示されるように、可動電極固定部107、可動電極部108、第1固定電極固定部109、第2固定電極固定部110、および周辺部111が形成されている。
可動電極固定部107は、ブロック状をなしており、絶縁層105の上に2個所設けられている。これら可動電極固定部107の間に可動電極部108が配置されている。図1に示されるように、可動電極部108は、質量部112と、梁部113と、可動電極114とを備えている。
質量部112は、半導体装置に加速度や角速度が印加されたときに可動電極固定部107に対して可動電極114を移動させる錘として機能するものである。この質量部112は四角形状をなしており、複数のエッチングホール115が形成されている。
可動電極114は、質量部112の長辺に対して直角方向に延設され、複数本が設けられることで櫛歯状に配置されている。
梁部113は、可動電極固定部107と質量部112とを連結し、バネ性を有するものである。図1に示されるように、梁部113は、平行な2本の梁がその両端で連結された矩形枠状をなしており、2本の梁の長手方向と直交する方向に変位するバネ機能を有している。
そして、質量部112、梁部113が各可動電極固定部107の間に連結されることで、可動電極部108が第2シリコン層104上に浮いた状態になっている。
第1固定電極固定部109は配線部116と固定電極117とを備えている。また、第2固定電極固定部110は、電気的に独立した第1固定部118と第2固定部119とで構成されている。第1固定部118は配線部120と固定電極121とを備え、第2固定部119は、配線部122と固定電極123とを備えている。配線部116、120、122は、固定電極117、121、123と外部とを電気的に接続する部位である。
第1固定電極固定部109は、配線部116と固定電極117とが連結されることで、U字状にレイアウトされている。第2固定電極固定部110の第2固定部119は第1固定電極固定部109の各固定電極117に挟まれている。第1固定電極固定部109の一方の固定電極117は、第1固定部118と第2固定部119とによって挟まれている。そして、各固定電極117、121、123は、可動電極114に対してそれぞれ対向配置されている。これにより、可動電極部108の可動電極114と各固定電極117、121、123とが櫛歯状に配置された櫛歯電極、すなわちコンデンサが構成されている。図1や図4では、第1、第2固定電極固定部109、110や可動電極114を最小の個数で示してあるが、実際にはさらに多くの櫛歯電極が形成されている。
周辺部111は、第1センシング部102を一周して囲むように形成されている。この周辺部111はキャップ部300に接合される部位である。
キャップ部300は、センサ部100の第1センシング部102への水や異物等の混入を防止するものである。このキャップ部300は、N型の単結晶のシリコン基板303と、絶縁膜304、305と、複数の貫通電極306〜309とを備えている。
図2に示されるように、シリコン基板303のうちセンサ部100に向けられた面にSiO2等の絶縁膜304が形成されている。この絶縁膜304の表面がキャップ部300の一面301に該当する。また、シリコン基板303のうち絶縁膜304とは反対側にSiO2等の絶縁膜305が形成されている。この絶縁膜305の表面がキャップ部300の他面302に該当する。
このようなシリコン基板303に圧力媒体の圧力を検出する圧力センサとしての第2センシング部310が形成されている。具体的には、図3に示されるように、キャップ部300の一面301側において、絶縁膜304を貫通した凹部311によってシリコン基板303が薄肉化されたダイヤフラム312が形成されている。このダイヤフラム312にP型のピエゾ抵抗層313が形成されている。
図1に示されるように、ピエゾ抵抗層313はブリッジ回路を構成するようにダイヤフラム312の中央部と外縁部とに波形状にレイアウトされている。これにより、ダイヤフラム312に圧力が印加されると、ダイヤフラム312が歪むので、圧力に応じて変化したピエゾ抵抗層313の抵抗値が検出されるようになっている。
図2に示されるように、キャップ部300には、絶縁膜305、シリコン基板303、絶縁膜304を貫通する孔部314が設けられている。そして、この孔部314の壁面に絶縁膜315が形成され、この絶縁膜315の上に一端が第1固定部118の配線部120に電気的に接続された第1貫通電極306が設けられている。同様に、キャップ部300に、絶縁膜305、シリコン基板303、絶縁膜304を貫通する孔部316が設けられ、この孔部314の壁面に絶縁膜317が形成され、この絶縁膜317の上に一端が第2固定部119の配線部122に電気的に接続された第2貫通電極307が設けられている。
この他、絶縁膜305、シリコン基板303、絶縁膜304を貫通する孔部318が設けられ、この孔部318に絶縁膜319および一端が周辺部111に電気的に接続された第3貫通電極308が設けられている。
また、図3に示されるように、絶縁膜305、シリコン基板303、絶縁膜304を貫通する孔部320が設けられ、この孔部320に絶縁膜321および一端が第1固定電極固定部109の配線部116に電気的に接続された第4貫通電極309が設けられている。
上記各貫通電極306〜309により、配線部116、120、122および周辺部111の電位をキャップ部300の他面302に取り出すことが可能となる。このような各貫通電極306〜309は、AlやCu等の金属により形成されている。また、各絶縁膜315、317、319、321は、SiO2等の絶縁体により形成されている。
なお、キャップ部300には、一端が可動電極固定部107に接続された貫通電極も設けられている。
そして、キャップ部300の絶縁膜305の上には、該絶縁膜305から露出した各貫通電極306〜309の他端を接続した配線が形成されている。絶縁膜305の上に設けられた配線は、例えばAl等の金属により形成されている。
具体的には、図2に示されるように、絶縁膜305の上に該絶縁膜305の表面に平行な平面方向に延設されたクロス配線322が設けられている。このクロス配線322は、絶縁膜305から露出した第1貫通電極306の他端と第2貫通電極307の他端とに電気的に接続されている。これにより、第1、第2貫通電極306、307およびクロス配線322によって、第1固定部118の配線部120と第2固定部119の配線部122とを電気的に接続したクロス配線部323が構成されている。本実施形態では、図1に示されるように、クロス配線322は第1、第2貫通電極306、307の各他端を最短で結ぶように直線状にレイアウトされている。
これによると、センサ部100の各配線部120、122を電気的に接続するためのクロス配線部323は、センサ部100とキャップ部300との積層方向において各配線部120、122が形成された階層とは異なる階層であるキャップ部300に配置されている。つまり、絶縁膜304、シリコン基板303、および絶縁膜305の各階層に第1、第2貫通電極306、307を設け、絶縁膜305の上の階層にクロス配線322を設けている。このため、各配線部120、122を電気的に接続するに際し、各配線部120、122が形成された第1シリコン層103の階層において各配線部120、122の間に他の構造である第1固定電極固定部109の固定電極117が配置されていても、該固定電極117を迂回するように配線をレイアウトする必要がない。そして、キャップ部300には絶縁膜305の表面に平行な平面方向においてクロス配線322を迂回させてレイアウトしなければならないような構造はないので、クロス配線322のレイアウトを簡略化することが可能となる。したがって、本実施形態では上述のように、直線状にクロス配線322をレイアウトしている。
クロス配線322は、絶縁膜305上に形成された第1配線324に接続されている。この第1配線324はダイヤフラム312の周囲に設けられており、絶縁膜305の外縁部に形成された第1加速度センサ取り出しパッド部325に接続されている。
また、第1固定電極固定部109の配線部116に接続された第4貫通電極309は、絶縁膜305上に形成された第2配線326に接続されている。この第2配線326は、絶縁膜305の外縁部に形成された第2加速度センサ取り出しパッド部327に接続されている。
そして、絶縁膜305の上には、ダイヤフラム312の中央部および外縁部に形成された各ピエゾ抵抗層313を接続する第3配線328が形成されている。この第3配線328は、絶縁膜305の外縁部に形成された第1圧力センサ取り出しパッド部329に接続されている。また、絶縁膜305の上には、各ピエゾ抵抗層313に接続された第4、第5配線330、331が形成されており、第4、第5配線330、331は絶縁膜305の上に形成された第2、第3圧力センサ取り出しパッド部332、333にそれぞれ接続されている。
さらに、絶縁膜305の上には、該絶縁膜305を貫通して第3貫通電極308に接続された第3加速度センサ取り出しパッド部334が形成されている。また、キャップ部300のシリコン基板303のうち絶縁膜305が形成された側の表層部に該シリコン基板303の電位を取るためのN+型領域335が形成され、絶縁膜305の上には該絶縁膜305を貫通してN+型領域335に接続された第4圧力センサ取り出しパッド部336が形成されている。
加えて、可動電極固定部107に接続された貫通電極には第6配線337が形成されており、この第6配線337は絶縁膜305の上に形成された第4加速度センサ取り出しパッド部338に接続されている。なお、第3〜第6配線328、330、331、337は、絶縁膜305を貫通して各ピエゾ抵抗層313や可動電極固定部に接続された貫通配線にそれぞれ接続されている。
そして、図2および図3に示されるように、絶縁膜305の上にSiO2やSiN等のパッシベーション膜339が形成されている。このパッシベーション膜339は、各配線324、326、328、330、331、337を覆うと共に各パッド部325、327、329、332〜334、336、338の一部を露出している。これにより、各パッド部325、327、329、332〜334、336、338にワイヤボンドできるようになっている。
上記構造を有するセンサ部100の一面101すなわちイオン注入層106に、キャップ部300の一面301すなわち絶縁膜304が直接接合されている。これにより、図3に示されるように、センサ部100とキャップ部300とによって密閉された気密室124が形成され、該気密室124に第1センシング部102が配置された状態になっている。
本実施形態では、気密室124は真空になっている。これにより、キャップ部300の第2センシング部310は、真空圧を基準圧として圧力媒体の圧力の絶対圧を検出することとなる。一方、センサ部100の第1センシング部102では、半導体装置が受けた加速度や角速度等の物理量が検出される。上述のように、気密室124を構成するキャップ部300の他面302には凹部311が設けられているため、第1センシング部102の可動電極部114がキャップ部300に当たってしまうことはない。
以上が、本実施形態に係る半導体装置のセンサ部100およびキャップ部300の全体構成である。
次に、図1〜図4に示された半導体装置の製造方法について、図5〜図8を参照して説明する。なお、図6〜図8では、半導体装置において、周辺部111、可動電極固定部107、配線部116、120、固定電極123、可動電極114、N+型領域335を横切る断面図を示してある。
半導体装置を製造するに当たっては、図5に示されるように、ウェハ500の状態で製造し、最後に各チップに分割することで半導体装置を得る。
まず、図6(a)に示す工程では、SOI基板を用意する。このため、0.001〜0.1Ω・cmの比抵抗を有すると共に、400〜500μmの厚さであり、(100)面を有するN型の単結晶のシリコン基板である第2シリコン層104を用意する。この第2シリコン層104の表面を熱酸化するか、またはCVD法により0.5〜3μmの厚さのSiO2膜を形成する。このSiO2膜が絶縁層105となる。
また、第2シリコン層104と同じような比抵抗を有すると共に(100)面を有するN型の単結晶のシリコン基板である第1シリコン層103を用意し、例えば、1000℃〜1150℃、N2雰囲気中、0.5〜10時間の条件で絶縁層105の上面に直接接合する。この後、第1シリコン層103の表面を所定の厚さ10〜30μmに研磨する。本実施形態では、第1シリコン層103を15μmの厚さにまで研磨する。
そして、第1シリコン層103の表面にリンイオン、Asイオンを注入すると共に活性化して高濃度化することにより、第1シリコン層103の表層部にイオン注入層106を形成する。
なお、第1シリコン層103は上記のように単結晶であることが望ましいが、高温での高濃度ポリシリコンを所定の厚さに形成することで作製されたものであっても良い。また、第1、第2シリコン層103、104としてN型のものを用いているが、P型のものを用いても良く、その際の不純物はボロン等を高濃度に導入することで可能である。さらに、第1、第2シリコン層103、104としてP型のものを用い、Al(アルミニウム)の配線層を形成する場合は、高濃度化のイオン注入は必要ない。
次に、図6(b)に示す工程では、第1シリコン層103から可動電極固定部107、可動電極部108、第1固定電極固定部109、第2固定電極固定部110、周辺部111となる部分をホトリソグラフィーおよびドライエッチングによりパターン形成する。
図6(c)に示す工程では、第1シリコン層103のうち質量部112、梁部113、および可動電極114となる部分の下部に形成された絶縁層105をフッ酸水溶液または気相でのフッ酸でエッチング除去する。これにより、質量部112、梁部113、および可動電極114を可動状態とする。上記図6(a)〜図6(c)の工程により、センサ部100が完成する。
図6(d)に示す工程では、2〜10Ω・cmの比抵抗を有し、(100)面または(110)面のN型の単結晶のシリコン基板303を用意する。そして、シリコン基板303のうち所定の領域にボロンイオンを注入することによりピエゾ抵抗層313を形成する。また、シリコン基板303とオーミックコンタクトをとるためにシリコン基板303にイオン注入を行うことにより、N+型領域335を形成する。さらに、シリコン基板303の表面および裏面にCVD法等によりSiO2等の絶縁膜304、305を形成する。
図6(e)に示す工程では、シリコン基板303のうちセンサ部100と対向する面側の絶縁膜304およびシリコン基板303の一部をKOHのアルカリエッチング等する。これにより、シリコン基板303のうちセンサ部100とは反対側の面側にダイヤフラム312を形成する。また、絶縁膜305のうちのピエゾ抵抗層313およびN+型領域335に対応した部分にコンタクトホール340、341を形成する。こうして、キャップ部300の一部が完成する。
続いて、図7(a)に示す工程では、センサ部100が多数形成されたウェハ500と、キャップ部300が多数形成されたウェハ500とを真空装置内に配置する。そして、センサ部100のうちイオン注入層106の表面およびキャップ部300の絶縁膜304の表面にArイオンビームを照射する。これにより、イオン注入層106および絶縁膜304の各表面を活性化させる。
なお、活性化の手法については、Arイオンビームの照射の他に、大気中または真空中でプラズマ処理を行うことによっても可能である。
図7(b)に示す工程では、真空装置内にて、室温〜550℃の低温で両ウェハ500をいわゆる直接接合する。上述のように、周辺部111は第1センシング部102を一周して囲むように形成されているため、両ウェハ500によって密閉された気密室124は真空に保たれ、該真空が第2センシング部310である圧力センサの基準圧となる。また、可動電極部108を有する第1センシング部102である加速度センサにとっては、ゴミやパーティクルの無いクリーンな空間を維持することができ、信頼性向上に繋がる。
なお、本工程では真空室内で両ウェハ500を接合したため、気密室124は真空になっているが、両ウェハ500の接合時における装置内の圧力を調節することにより、気密室124の圧力を任意に調節することができる。
図7(c)に示す工程では、キャップ部300において、ドライエッチングにより絶縁膜305、シリコン基板303、および絶縁膜304を貫通する孔部314、318、320、342を形成する。各孔部314、318、320、342は、まず、絶縁膜305を垂直ドライエッチングし、次にシリコン基板303を垂直ドライエッチングし、この後に絶縁膜304を垂直ドライエッチングすることにより形成できる。なお、図示しない孔部316も形成する。
そして、各孔部314、318、320、342の側壁にCVD法やスパッタリング法等によりSiO2膜等の絶縁膜315、319、321、343を形成する。また、各孔部314、318、320、342の底部に形成された各絶縁膜315、319、321、343を異方性ドライエッチングで除去し、イオン注入層106を露出させる。なお、図示しない絶縁膜317も形成する。
図8(a)に示す工程では、各孔部314、318、320、342にAl、Cu等の金属をCVD法やメッキ法で埋め込むことで各貫通電極306、308、309、344を形成する。表面全体にAl等を0.5〜1.5μm形成、コンタクトホール340、341にも金属を埋め込む。このとき、絶縁膜305の上には金属層345が残されている。
なお、図示しない貫通電極307も形成する。本工程では、各貫通電極306〜309、344のための金属層と、配線パターンとなる金属層345とを別々の工程で形成しても良い。また、各金属層は異なる金属で形成されていても良い。この場合、Al、Cu、W、Ge、In等の金属の組み合わせとなる。
図8(b)に示す工程では、絶縁膜305上の金属層345をパターニングすることにより、クロス配線322、各配線326、330、337、第3加速度センサ取り出しパッド部334、および第4圧力センサ取り出しパッド部336をそれぞれ形成する。この場合、金属層345に対し、ホトリソグラフィーおよびエッチングにより不要な金属層345を除去することとなる。なお、図示しない各配線324、328、331、各加速度センサ取り出しパッド部325、327、338、各圧力センサ取り出しパッド部329、332、333も形成する。
該金属層345のパターニングに際しては、絶縁膜305の上には金属層345以外の構造は形成されていないため、配線やパッド等のレイアウトの自由度が高い。特に、センサ部100の第1固定部118の配線部120と第2固定部119の配線部122との電気的接続については、各固定部118、119の間に第1固定電極固定部109の固定電極117が配置されているため、配線のレイアウトが難しい。しかし、第1、第2貫通電極306、307でセンサ部100の第1、第2固定部118、119の電位を該第1、第2固定部118、119とは異なる階層である絶縁膜305の上に導き、絶縁膜305の上でクロス配線322によって各貫通電極306、307を電気的に接続している。このため、第1シリコン層103において、各固定部118、119と固定電極117との隙間を通る配線のレイアウトや他の構造を迂回する配線のレイアウトは不要である。つまり、センサ部100の構造がキャップ部300の配線のレイアウトにまったく影響しない。したがって、図1に示されるように、絶縁膜305の表面に平行な平面方向において、第1固定電極固定部109の固定電極117をまたぐ直線状のクロス配線322を備えたクロス配線部323を形成することができる。また、第1、第2貫通電極306、307を最短の距離で接続することができ、配線の寄生容量が低減されて高信頼性に繋がる。このように、センサ部100の各固定部118、119を接続するクロス配線部323をキャップ部300に形成することにより、クロス配線部323のレイアウトを簡略化することができる。
この後、プラズマCVD法等により絶縁膜305の上および各配線パターンの上にSiO2やSiN等の絶縁膜を形成し、各パッドとなる部分を開口することによりパッシベーション膜339を形成する。そして、ウェハ500をチップ単位に分割することにより半導体装置が完成する。
また、パッシベーション膜339から露出した各パッドにワイヤボンディングされることで半導体装置と外部とが電気的に接続される。なお、ワイヤボンディングではなく、ボンディングボールを用いたフリップチップボンディングによって外部との電気的接続を図ることもできる。
上記のようにして製造された半導体装置において、加速度および圧力は以下のように検出される。
まず、加速度は、第1センシング部102によって検出される。具体的には、加速度が印加された質量部112が可動電極114の延設方向に直角の方向に動くため、可動電極114と各固定電極117、121、123との離間距離がそれぞれ変化する。したがって、この離間距離に応じた容量を検出することにより、センサ部100の平面方向の加速度を得ることができる。
一方、圧力は、第2センシング部310によって検出される。具体的には、キャップ部300において、圧力媒体の圧力がダイヤフラム312に印加されると、該圧力と真空圧との差圧つまり絶対圧に応じてピエゾ抵抗層313の抵抗値が変化する。したがって、圧力に応じた抵抗値を検出することにより、圧力媒体の圧力を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態では、センサ部100の第1、第2固定部118、119の各配線部120、122をキャップ部300に設けられたクロス配線部323を用いて電気的に接続する構造になっていることが特徴となっている。
これによると、クロス配線部323を構成する第1、第2貫通電極306、307およびクロス配線322は、センサ部100とキャップ部300との積層方向において第1固定部118や第2固定部119が形成された階層とは異なる階層に配置されているので、第1固定部118と第2固定部119との間に第1固定電極固定部109が設けられていても、これらの隙間に配線をレイアウトしたり、これらを迂回して配線をレイアウトする必要がない。このように、センサ部100の一面101に平行な平面方向におけるクロス配線部323のレイアウトがセンサ部100の第1、第2固定部118、119が形成された階層の構造に影響することはないので、クロス配線部323をセンサ部100の一面101に平行な平面方向に形成したとしても、該クロス配線部323のレイアウトを簡略化することができる。
また、第1、第2固定部118、119をセンサ部100の一面101に平行な平面方向に接続するクロス配線322の長さが、センサ部100に配線が複雑にレイアウトされた場合よりも短くすることができるので、該クロス配線部323の寄生容量を低減することができる。さらに、加速度センサとしての第1センシング部102がキャップ部300によって真空の気密室124に配置されており、ゴミ等の影響を受けることはない。このため、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
そして、センサ部100に第1、第2固定部118、119を電気的に接続するための配線のスペースが不要となるので、センサ部100の一面101に平行な平面方向におけるサイズを小さくすることができる。また、第2固定電極固定部110の電位をセンサ部100とキャップ部300との積層方向に取り出しているので、センサ部100の一面101に平行な平面方向に延設された第2固定電極固定部110の長さを小さくすることができる。このようなことから、該平面方向において半導体装置を小型化することができる。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、第1固定部118が特許請求の範囲の第1の部位に対応し、第2固定部119が特許請求の範囲の第2の部位に対応する。また、キャップ部300のシリコン基板303が特許請求の範囲の基板に対応する。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、クロス配線322をキャップ部300のうちセンサ部100に接合される側に設けたことが特徴となっている。
図9は、本実施形態に係る半導体装置の平面図である。図10は、図9のC−C’断面図である。また、図11は、図9のD−D’断面図である。以下、図9〜図11を参照して、本実施形態に係る半導体装置の構造について説明する。
センサ部100は、第1実施形態で示されたものと同じ構造のものである。したがって、図9に示されたセンサ部100の各部の平面レイアウトは、図4に示されたものと同じである。なお、本実施形態では、第1シリコン層103にイオン注入層106は形成されていない。したがって、本実施形態に係るセンサ部100の一面101は第1シリコン層103の表面に相当する。
キャップ部300は、第1実施形態と同様に、ダイヤフラム312にピエゾ抵抗層313が形成された第2センシング部310を備えた構造になっている。そして、本実施形態では、図10および図11に示されるように、キャップ部300のうちセンサ部100側の絶縁膜304の上にセンサ部100の各部を電気的に接続するための配線が形成されている。
具体的には、図9に示されるように、第1固定部118と第2固定部119とを電気的に接続するためのクロス配線322、各クロス配線322を接続するための第1配線324、および2つの第1固定電極固定部109を接続するための第2配線326が形成されている。また、周辺部111に対応してクロス配線322等を一周して囲む第7配線346が形成されている。これらクロス配線322、第1配線324、第2配線326、および第7配線346は、例えばN+型の高濃度ポリシリコンにより形成されている。
そして、絶縁膜304の上には、クロス配線322、第1配線324、第2配線326、および第7配線346を覆うSiO2等の絶縁膜347が形成されている。この絶縁膜347からクロス配線322、第1配線324、第2配線326が露出するように、絶縁膜347の一部が開口させられている。
この絶縁膜347の上には、該絶縁膜347の開口部から露出するクロス配線322に接続された第1接続部348および第2接続部349が形成されている。これら第1、第2接続部348、349およびクロス配線322によってクロス配線部323が構成されている。
また、絶縁膜347の上には、該絶縁膜347の開口部から露出する第2配線326に接続された第3接続部350と、該絶縁膜347の開口部から露出する第7配線346に接続された第4接続部351とが形成されている。
上記第1〜第4接続部348〜351は、例えばN+型の高濃度ポリシリコンにより形成されている。本実施形態では、第1〜第4接続部348〜351の表面がキャップ部300の一面301となる。
そして、キャップ部300の一面301とセンサ部100の第1シリコン層103とが直接接合されている。すなわち、第1接続部348は第1固定部118の配線部120に接合され、第2接続部349は第1固定電極固定部109に囲まれた第2固定部119の配線部122に接合されている。これにより、第1、第2固定部118、119の各配線部120、122はクロス配線部323によって電気的に接続される。また、第3接続部350は第1固定電極固定部109の配線部116に接合され、第4接続部351は周辺部111に接合されている。
このように、第4接続部351が周辺部111に接続されることで、センサ部100とキャップ部300とにより気密室124が形成される。これにより、第1センシング部102は気密室124に配置される。この場合、各接続部348〜351は、キャップ部300の絶縁膜347とセンサ部100の一面101との間隔を広げる役割を果たしている。したがって、第1センシング部102の可動電極部108は絶縁膜347に当たることなく可動できるようになっている。
本実施形態では、クロス配線部323、第1配線324、第2配線326、および第7配線346と外部との電気的接続を図るべく、貫通電極によって各配線の電位をキャップ部300の絶縁膜305側に取り出している。
具体的には、図10に示されるように、キャップ部300のうちクロス配線部323に対応する場所において、絶縁膜305、シリコン基板303、絶縁膜304を貫通する孔部342が設けられている。そして、この孔部342の壁面に絶縁膜343が形成され、この絶縁膜343の上に一端がクロス配線部323に電気的に接続された第5貫通電極344が設けられている。
また、図11に示されるように、キャップ部300のうち第2配線326および第3接続部350に対応する場所において、絶縁膜305、シリコン基板303、絶縁膜304を貫通する孔部352が設けられている。そして、この孔部352の壁面に絶縁膜353が形成され、この絶縁膜353の上に一端が第2配線326に電気的に接続された第6貫通電極354が設けられている。
さらに、キャップ部300のうち周辺部111に対応する場所において、絶縁膜305、シリコン基板303、絶縁膜304を貫通する孔部355が設けられている。そして、この孔部355の壁面に絶縁膜356が形成され、この絶縁膜356の上に一端が第7配線346に電気的に接続された第7貫通電極357が設けられている。
第5〜第7貫通電極344、354、357の各他端はキャップ部300の他面302に配置され、パッドの形状をなしている。これにより、クロス配線部323、第1配線324、第2配線326、および第7配線346は、第5〜第7貫通電極344、354、357を介して外部と電気的に接続される。
なお、キャップ部300には、可動電極固定部107に対応した位置において、絶縁膜305の上に配線が形成され、この配線の上に接続部が形成されている。この接続部は可動電極固定部107に接合されている。また、キャップ部300に上記と同様の貫通電極が設けられ、この貫通電極の一端が該配線に接続され、他端がキャップ部300の他面302に配置されている。これにより、可動電極固定部107と外部との電気的接続が可能になっている。
次に、図9〜図11に示された半導体装置の製造方法について、図12〜図14を参照して説明する。なお、図12〜図14は、図9のC−C’断面に相当する図である。また、本実施形態についても、図5に示されるように、ウェハ500の状態で製造し、最後にチップ状に分割する。
まず、図12(a)に示す工程では、(110)面のN型の単結晶のシリコン基板303を用意し、図6(d)に示す工程と同様に、シリコン基板303のうち所定の領域にボロンイオンを注入することによりピエゾ抵抗層313を形成する。また、シリコン基板303の両面を熱酸化する方法やCVD法等により0.5〜3μmの厚さの絶縁膜304、305を形成する。そして、CVD法により、絶縁膜304の上にリン、ヒ素の不純物を含んだ高濃度の0.5〜3μmの厚さの第1のN+型ポリシリコン層358を形成する。
図12(b)に示す工程では、第1のN+型ポリシリコン層358に配線層となるパターン、すなわちクロス配線322、第1配線324、第2配線326、および第7配線346等の各配線を形成する。続いて、CVD法により、各配線の上にSiO2膜である絶縁膜347を形成し、該絶縁膜347のうち各接続部348〜351が設けられる部位を開口する。
図12(c)に示す工程では、絶縁膜347の上および絶縁膜347から露出した各配線の上に、図12(a)に示す工程と同様に第2のN+型ポリシリコン層359を形成する。本工程では、第2のN+型ポリシリコン層359を第1のN+型ポリシリコン層358よりも厚く形成し、該第2のN+型ポリシリコン層359の表面をCMP法により鏡面状態になるように平坦化する。
図12(d)に示す工程では、第2のN+型ポリシリコン層359をパターニングする。これにより、第1固定部118の配線部120、第2固定部119の配線部122、第1固定電極固定部109の配線部116、および周辺部111に接続される第1〜第4接続部348〜351を形成する。これにより、第1、第2接続部348、349およびクロス配線322によって構成されるクロス配線部323が得られる。もちろん、可動電極固定部107に接続される接続部も形成する。これら各接続部348〜351の表面がキャップ部300の一面301となる。
これによると、各接続部348〜351と第3絶縁膜347とによって空間部が構成される。この空間部と対向する位置に第1センシング部102の可動電極部108、第1固定電極固定部109、第1、第2固定電極固定部109、110が配置されることとなる。
また、図示しないが、第2のN+型ポリシリコン層359、第3絶縁膜347、第1絶縁膜304を貫通し、さらにシリコン基板303の一部を除去することによって凹部311を形成する。これにより、シリコン基板303の一部にダイヤフラム312を設ける。
図13(a)に示す工程では、図6(a)〜図6(c)の工程を行うことによりセンサ部100を形成する。このとき、第1シリコン層103の表層部にN+イオンの注入は行わない。これは、後の工程で行う低温の直接接合により、第1シリコン層103のシリコンと、キャップ部300の各接続部348〜351のシリコンとを接合するためである。このように、本実施形態では、キャップ部300およびセンサ部100共に直接接合面はシリコンになる。イオン注入をおこなわなくても十分な電気的接続は達成できるからである。
図13(b)に示す工程では、センサ部100の一面101とキャップ部300の一面301とをそれぞれArイオンビーム、Arプラズマで表面活性化を行い、またはN2(窒素)、Ne、H2等のガス種を用いArと同じように表面活性化を行い、真空中でセンサ部100の一面101とキャップ部300の一面301との直接接合を行う。この結果、キャップ部300の各接続部348〜351とセンサ部100の配線部120、122等とがそれぞれ接続され、各部が配線接続される。
また、真空中でセンサ部100とキャップ部300とを接合しているので、センサ部100とキャップ部300とによって密閉された空間は真空の気密室124となる。
図14に示す工程では、図7(c)に示す工程と同様に、キャップ部300の絶縁膜305、シリコン基板303、および絶縁膜304を貫通する孔部342を形成し、各孔部342の側壁にSiO2膜等の絶縁膜343を形成する。そして、各孔部342に金属を埋め込むことで貫通電極344を形成する。なお、本工程では、図示しない孔部352、355、絶縁膜353、356、および貫通電極354、357も形成する。
この後、絶縁膜305上の金属層345をパターニングすることにより、各貫通電極344、354、357の各他端をパッド状に形成する。こうして、図9〜図11に示された半導体装置が完成する。
上記のように形成された半導体装置において、クロス配線部323は、第1実施形態と同様に、センサ部100における第1固定部118の配線部120と第2固定部119の配線部122とを電気的に接続するものとして機能する。本実施形態では、第1実施形態とは異なり、キャップ部300のうちセンサ部100側の絶縁膜304の上にクロス配線322を設けているが、絶縁膜304の上にもクロス配線322を迂回させる構造はない。したがって、クロス配線部323のレイアウトの自由度は高く、各配線部120、122の間の配線部116をまたぐようにクロス配線322を形成することが可能である。以上のように、キャップ部300の一面301側にクロス配線部323を設ける場合においても、センサ部100の一面101に平行な面におけるクロス配線部323のレイアウトを簡略化することができる。
そして、キャップ部300に第5〜第7貫通電極344、354、357を設け、クロス配線部323等の電位をキャップ部300の他面302に取り出す構造としているので、キャップ部300の他面302を利用して外部とセンサ部100とを電気的に接続することも可能である。
また、キャップ部300に設けられた各接続部348〜351が、センサ部100から絶縁膜347を離す役割を果たしている。このため、センサ部100とキャップ部300との間の寄生容量を低減することができ、半導体装置の高信頼性に繋がる。さらに、キャップ部300とセンサ部100との間に各接続部348〜351の厚さに応じた空間部が形成されるため、キャップ部300側に可動電極部108が当たらないようにするためのキャビティを設ける必要がない。これは、製造工程の削減やコスト削減に繋がる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態に係る半導体装置は、クロス配線部323等がキャップ部300の一面301側に設けられ、さらにキャップ部300に第2センシング部310ではなく集積回路部が設けられた構造を有している。
図15は、本実施形態に係る半導体装置の断面図であり、図9のD−D’断面に相当する図である。この図に示されるように、キャップ部300を構成するシリコン基板303に第1センシング部102の検出信号を信号処理するICやLSI等の集積回路部360が設けられている。
この集積回路部360は、シリコン基板303のうちセンサ部100とは反対側の面の表層部に形成されている。このような集積回路部360は、シリコン基板303の両面に絶縁膜304、305を形成する前に半導体プロセスによりシリコン基板303に形成される。
また、キャップ部300の他面302側には、集積回路部360に用いられる第8配線361も設けられている。この第8配線361は絶縁膜305の一部が開口した場所や絶縁膜305の上にそれぞれ設けられており、各貫通電極344、354、357の他端がパターニングされる際に同時に形成される。この第8配線361により、集積回路部360内の回路どうしや集積回路部360の回路と第1センシング部102とが電気的に接続される。
以上のように、キャップ部300が集積回路部360を備えた構造とすることもできる。これによると、半導体装置内で物理量の検出およびその処理を行い、信号処理したデータを外部に出力することが可能となる。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1〜第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、キャップ部300の一面301側に設けたクロス配線部323等を浮遊させた構造になっていることが特徴になっている。
図16は、本実施形態に係る半導体装置の平面図である。図17は、図16のE−E’断面図である。以下、図16および図17を参照して、本実施形態に係る半導体装置の構造について説明する。
センサ部100は、第1実施形態で示されたものと同じ構造のものである。したがって、図16に示されたセンサ部100の各部の平面レイアウトは、図4に示されたものと同じである。また、第1シリコン層103の表面がセンサ部100の一面101に相当する。
キャップ部300は、第1実施形態と同様に、ダイヤフラム312にピエゾ抵抗層313が形成された第2センシング部310を備えた構造になっている。
また、図17に示されるように、シリコン基板303のうちセンサ部100側の面に形成された絶縁膜304は、第1実施形態で示されたものよりも厚く形成されている。絶縁膜304の上には、上述のクロス配線322、第1配線324、第2配線326が形成されている。
そして、絶縁膜304は、センサ部100に直接接合される各接続部348〜351等の接続部が設けられた部分や第1、第2配線324、326が設けられた部分の一部が残されるように除去されている。具体的には、絶縁膜304のうち第7配線346および第4接続部351に対応する部分が周辺接続部362として残されている。また、図16に示されるように、絶縁膜304のうち第1配線324や第2配線326の一部および第1、第2接続部348、349に対応する部分は、空中配線補強部363として残されている。
空中配線補強部363のうち第1、第2接続部348、349に対応した場所に設けられたものは、クロス配線部323のクロス配線322を支持するためものである。このように、クロス配線322は空中配線補強部363によって吊られることになるため、クロス配線322を軽量化すべく、またクロス配線部323の絶縁膜363を除去して寄生容量を低減化するため図16に示されるようにクロス配線322は3本の配線が並列に配置され窓部を形成したレイアウトになっている。
また、空中配線補強部363のうち第1配線324の一部に対応した場所に設けられたものは、第1配線324をシリコン基板303に対して支持することにより、折れたり曲がったりすることを防止するものである。
これによると、クロス配線322および第1配線324は、これらクロス配線322や第1配線324の一部が空中配線補強部363によってシリコン基板303に支持されていることで、シリコン基板303とクロス配線322との間、および該シリコン基板303と第1配線324との間に空間が設けられる。つまり、シリコン基板303に対してクロス配線322や第1配線324が浮いている。このため、クロス配線322と空中配線補強部363との間の寄生容量を低減することが可能となる。
そして、キャップ部300には上述の第5貫通電極344が設けられている。これにより、空中配線補強部363によって支持されたクロス配線322の電位をキャップ部300の他面302に取り出すことが可能になっている。
次に、図16および図17に示された半導体装置の製造方法について、図18および図19を参照して説明する。なお、上述のように、ウェハ500の状態で製造していく。
まず、図6(a)〜図6(c)の工程を行うことによりセンサ部100を形成する。また、図12(a)〜図12(c)の工程を行うことにより、ダイヤフラム312を備えたキャップ部300を形成する。このとき、第2実施形態の場合よりも、シリコン基板303のうちセンサ部100側の面に形成する絶縁膜304を厚く形成する。これは、該シリコン基板303からクロス配線322や第1配線324を離して位置させるためである。
続いて、図18(a)に示す工程では、キャップ部300において、絶縁膜304のうち周辺接続部362および空中配線補強部363となる部分が残されるように絶縁膜304の一部を除去する。このため、先に絶縁膜304上の絶縁膜347をすべて除去し、この後、絶縁膜304の一部を除去することにより周辺接続部362および空中配線補強部363を形成する。これにより、周辺接続部362によって第7配線346を支持する。また、空中配線補強部363によってクロス配線322の一部や第1、第2配線324、326の一部を支持することで、クロス配線322や第1、第2配線324、326をシリコン基板303に対して浮かせる。
図18(b)に示す工程では、図13(b)の工程と同様に、図18(a)の工程で得られたキャップ部300とセンサ部100との直接接合を行う。
図19に示す工程では、図14に示す工程と同様に、キャップ部300の絶縁膜305、シリコン基板303、および絶縁膜304を貫通する孔部342、孔部342の側壁の絶縁膜343、孔部342内の貫通電極344を順に形成する。なお、図示しない孔部352、355、絶縁膜353、356、貫通電極354、357も形成する。また、絶縁膜305上の金属層345をパターニングしてパッドを形成する。こうして、図16および図17に示された半導体装置が完成する。
以上説明したように、本実施形態では、キャップ部300の絶縁膜304のうち各接続部348〜351等の接続部が設けられた部分や第1、第2配線324、326が設けられた部分の一部が残されるように除去されていることが特徴となっている。
これにより、クロス配線322や第1、第2配線324、326がシリコン基板303に対して浮いている状態になるので、クロス配線322とシリコン基板303との間の寄生容量を低減させた構造を得ることができる。
(第5実施形態)
本実施形態では、第4実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、キャップ部300においてクロス配線322等を形成する際に、絶縁膜304のうち各貫通電極344、354、357が形成される場所に第1のN+型ポリシリコン層358を埋め込んでおくことが特徴となっている。
すなわち、キャップ部300の製造に際し、図20(a)に示す工程では、キャップ部300のシリコン基板303のうちセンサ部100側の面に絶縁膜304を形成した後、各貫通電極344、354、357が形成される場所に開口部364を形成する。そして、絶縁膜304の上に第1のN+型ポリシリコン層358を形成すると共に、および開口部364内に第1のN+型ポリシリコン層358を埋め込む。
続いて、図20(b)に示す工程では、図12(b)に示す工程と同様に、第1のN+型ポリシリコン層358をクロス配線322等にパターニングし、クロス配線322等および絶縁膜304の上に絶縁膜347を形成し、該絶縁膜347のうち各接続部348〜351に対応した部分を開口する。
この後、図示しないが、図12(c)に示す工程および図12(d)に示す工程を順に行うことで各接続部348〜351を形成する。
そして、図20(c)に示す工程では、キャップ部300と別途用意しておいたセンサ部100との直接接合を行う。また、キャップ部300のうち絶縁膜304の開口部364に対応する場所に絶縁膜305およびシリコン基板303を貫通する各孔部342、352、355の形成、各絶縁膜343、353、356の形成、および各貫通電極344、354、357の形成を行う。この後、絶縁膜305上の金属層をパターニングし、パッドを形成する。こうして、図16および図17に示された半導体装置が完成する。
以上のように、先に絶縁膜304にポリシリコン層358を埋め、キャップ部300とセンサ部100とを接合した後に絶縁膜304に各孔部342、352、355を形成することも可能である。
(第6実施形態)
本実施形態では、第4、第5実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、センサ部100の第1センシング部102が、Z軸すなわちセンサ部100とキャップ部300の積層方向の加速度等を検出する可動電極部を有していることが特徴となっている。この例では空中配線を使用した例で示したがそうでなく絶縁膜上に形成した配線構造でもよい。
図21(a)は、本実施形態に係るセンサ部100の可動電極部の平面図であり、図21(b)は図21(a)の可動電極部を含んだ半導体装置の断面図である。なお、図21(b)では、図21(a)の可動電極部365の破線部分を含んだ断面を示している。また、クロス配線322等は他の断面に設けられている。
図21(a)に示されるように、本実施形態に係る可動電極部365は、四角形状の質量部366の一側面とこの一側面に反対側の他側面とに梁部367が設けられ、各梁部367が質量部366を一周して囲む支持部368に支持されている。支持部368は絶縁層105の上に形成されているが、質量部366および梁部367の下部には絶縁層105は設けられていない。これにより、質量部366は、第2シリコン層104に対して浮いた状態になっている。したがって、梁部367がひねられることで、質量部366はキャップ部300側または第2シリコン層104側にシーソーのように動くようになっている。すなわち、質量部366が可動電極として機能する。
そして、本実施形態では、図21(b)に示されるように、キャップ部300のうち質量部366に対向した位置に空中配線補強部363によってシリコン基板303に支持された電極配線369が配置されている。この電極配線369は上述のクロス配線322等と同様に形成されたものであり、固定電極として機能する。この電極配線369と質量部366との間の容量の変化が検出されることにより、加速度等が検出されるようになっている。
以上のように、半導体装置の第1センシング部102が、センサ部100とキャップ部300の積層方向の加速度等を検出するものであっても良い。また、本実施形態に係る半導体装置と、上記各実施形態で示された半導体装置を一つのパッケージにまとめることで、X軸、Y軸、およびZ軸の3軸すべての加速度を検出できる装置を得ることもできる。
(第7実施形態)
本実施形態では、第1〜第6実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記各実施形態では、センサ部100の第1、第2固定部118、119を電気的に接続するためのクロス配線部323がキャップ部300に設けられた半導体装置について説明したが、本実施形態では、各部を電気的に接続する配線がセンサ部100に設けられていることが特徴となっている。
図22は、本実施形態に係る半導体装置のうちセンサ部100の平面図である。図23は、本実施形態に係る半導体装置のうちキャップ部300の他面302の平面図である。また、図4は、図22のF−F’断面図である。以下、図22〜図24を参照して、本実施形態に係る半導体装置の構造について説明する。なお、図24は、図22のF−F’断面であるが、センサ部100およびキャップ部300を含んだ半導体装置全体の断面に相当する。
図24に示されるように、センサ部100は、第2シリコン層104と、第2シリコン層104の上に形成された絶縁層105と、この絶縁層105の上に形成された各配線と、各配線の上に形成された絶縁層125と、絶縁層125の上に形成された第1シリコン層103とを備えている。
このうち、第1シリコン層103は、上述のように、可動電極固定部107、可動電極部108、第1固定電極固定部109、第2固定電極固定部110である第1固定部118および第2固定部119、そして周辺部111にそれぞれパターニングされている。これらは、図4に示されるものと同じ形をなしている。さらに、第1シリコン層103は第1固定接続部126、第2固定接続部127、および可動接続部128が残されるようにパターニングされている。これら第1固定接続部126、第2固定接続部127、および可動接続部128は、可動電極部365の周囲に配置されている。そして、本実施形態では、可動電極固定部107等の第1シリコン層103がパターニングされた部位の表面がセンサ部100の一面101に該当する。
第1シリコン層103がパターニングされた上記各部は、該第1シリコン層103と絶縁層105との間に設けられた各配線にそれぞれ電気的に接続されている。
具体的には、絶縁層105の上には、絶縁層105の上に該絶縁層105の平面方向に延設されたクロス配線部129、第1配線324、第2配線326、第7配線346、および第9配線130、および第10配線131が設けられている。
クロス配線部129は、第1固定部118の配線部120と第2固定部119の配線部122とを電気的に接続するための直線状の配線である。このクロス配線部129の一端側の上に配線部120が配置され、他端側の上に配線部122が配置されることで、各配線部120、122が電気的に接続されている。
第1配線324は、各クロス配線部129を接続するための配線である。この第1配線324は、可動電極部365の周囲にレイアウトされている。さらに、第1配線324の一部の幅が広くされており、この部分の上に絶縁層125を介して第2固定接続部127が配置されている。図22に示されるように、絶縁層125にはコンタクトホール132が設けられており、このコンタクトホール132を介して第2固定接続部127が第1配線324に電気的に接続されている。
第2配線326は、各第1固定電極固定部109を接続するための配線であり、可動電極部365の周囲にレイアウトされている。この第2配線326の両端の上に第1固定電極固定部109の配線部116がそれぞれ配置されている。さらに、第2配線326の一部の幅が広くされており、この部分の上に第1固定接続部126が配置されている。この第1固定接続部126は絶縁層125に設けられたコンタクトホール132を介して第2配線326に電気的に接続されている。
第7配線346は、第1センシング部102を一周して囲むようにレイアウトされている。この第7配線346の上に絶縁層125が形成されており、この絶縁層125の上に周辺部111が形成されている。また、絶縁層105および絶縁層125のうち周辺部111に対応した場所にはこれら絶縁層105および絶縁層125を貫通するコンタクトホール133が設けられており、周辺部111は該コンタクトホール133を介して第2シリコン層104に電気的に接続されている。
第9配線130は、可動電極固定部107と可動接続部128とを電気的に接続するための配線である。すなわち、第9配線130の一端側の上に絶縁層125が配置され、この絶縁層125の上に可動電極固定部107が配置されている。そして、絶縁層125のコンタクトホール132を介して可動電極固定部107が第9配線130に電気的に接続されている。同様に、第9配線130の他端側の上に絶縁層125が配置され、この絶縁層125の上に可動接続部128が配置されており、コンタクトホール132を介して可動接続部128が第9配線130に電気的に接続されている。
第10配線131は、2つの可動電極固定部107の高さを同じにするべく、可動接続部128に電気的に接続される可動電極固定部107とは反対側の可動電極固定部107の下部に設けられている。これにより、各可動電極固定部107のうちの一方は絶縁層105の上の第9配線130および絶縁層125の上に配置され、他方は絶縁層105の上の第10配線131および絶縁層125の上に配置されることとなる。これにより、各可動電極固定部107の高さが同じになり、可動電極部108が絶縁層125に対して平行になる。
これら各配線は、絶縁層105の上に形成されたP+型ポリシリコン層がパターニングされることでそれぞれ形成されている。
上記第1シリコン層103の階層に形成されたもののうち、可動電極固定部107、第1固定電極固定部109の配線部116、周辺部111、第1固定接続部126、第2固定接続部127、および可動接続部128は、絶縁層125の上に配置され、第2固定電極固定部110の各配線部120、122はクロス配線部129の上に配置されている。一方、可動電極部108、第1固定電極固定部109の固定電極117、第2固定電極固定部110の各固定電極121、123の下部の絶縁層125は除去されている。これにより、絶縁層125が除去された部位は絶縁層105やクロス配線部129に対して浮いた状態になっている。各固定電極117、121、123については、図22に示されるように、一部が軽量化のために除去されている。
上述のように、第1シリコン層103の階層では、第1固定部118と第2固定部119との間に固定電極117が配置されているが、クロス配線部129は第1シリコン層103とは異なる階層すなわち絶縁層105と第1シリコン層103との間の階層に設けられている。このため、図22に示されるように、平面的に、固定電極117が延設された方向とクロス配線部129が延設された方向とを交差させることが可能になっている。
キャップ部300は、上述のように、シリコン基板303およびシリコン基板303の両面に形成された絶縁膜304、305により構成されたものである。本実施形態では、キャップ部300のうち、センサ部100において可動電極固定部107等の第1シリコン層103がパターニングされた部位を除いた領域に対向する場所に凹部370が設けられている。この凹部370は、キャップ部300がセンサ部100に接合された際に、可動電極部108や各固定電極117、121、123がキャップ部300の絶縁膜304に接触してしまうことを防止するために設けられている。
本実施形態では、絶縁膜304の表面がキャップ部300の一面301に該当し、絶縁膜305の表面がキャップ部300の他面302に該当する。
また、キャップ部300のシリコン基板303のうちセンサ部100とは反対側の面側には、IC等の回路を含んだイメージセンサ371が形成されている。このイメージセンサ371は、図23に示されるように、CCD型やCMOS型の画素が形成された画素領域372を備えている。これにより、景色の撮影が可能になっている。
さらに、図24に示されるように、キャップ部300には、絶縁膜305、シリコン基板303、および絶縁膜304を貫通する孔部318および孔部373が設けられ、孔部318および孔部373の壁面に絶縁膜319および絶縁膜374がそれぞれ形成されている。そして、絶縁膜319の上に一端が周辺部111に電気的に接続された第3貫通電極308が設けられており、絶縁膜374の上に一端が可動接続部128に電気的に接続された第8貫通電極375が設けられている。
このような貫通電極は、図24に示されるものの他、キャップ部300のうち第1固定接続部126および第2固定接続部127に対応する場所にもそれぞれ設けられている。第1固定電極固定部109に電気的に接続された第1固定接続部126は第6貫通電極354に接続されている。この第6貫通電極354は、キャップ部300に設けられた孔部352の側壁に形成された絶縁膜353の上に形成されている。また、第2固定電極固定部110に電気的に接続された第2固定接続部127は第5貫通電極344に接続されている。この第5貫通電極344は、キャップ部300に設けられた孔部342の側壁に形成された絶縁膜343の上に形成されている。
そして、図23に示されるように、絶縁膜305の上に設けられた各貫通電極の他端がパターニングされて、イメージセンサ371に接続された第11配線376やパッド部がそれぞれ形成されている。なお、第11配線376は、絶縁膜305に設けられた開口部を介してイメージセンサ371の各回路に接続されている。
例えば、第1固定接続部126は貫通電極や第11配線376を介して第1固定接続パッド部377に接続されている。第2固定接続部127は貫通電極や第11配線376を介して第2固定接続パッド部378に接続されている。また、可動接続部128は、第8貫通電極375や第11配線376を介して可動接続パッド部379に接続されている。さらに、周辺部111は、第3貫通電極308や第11配線376を介して周辺部接続パッド部380に接続されている。この他、キャップ部300の他面302の外縁部には、他の回路と電気的に接続されるパッド部381が複数設けられている。これにより、キャップ部300の他面302と外部との電気的接続が可能となる。
以上が、本実施形態に係る半導体装置のセンサ部100およびキャップ部300の全体構成である。
次に、図22〜図24に示された半導体装置の製造方法について、図25〜図27を参照して説明する。なお、図25〜図27は、図22のF−F’断面に相当する図である。また、上述のように、ウェハ500の状態で製造していく。
まず、図25(a)に示す工程では、0.01〜10Ω・cmの比抵抗を有すると共に、(100)面を有するP型のシリコン基板である第2シリコン層104を用意する。そして、第2シリコン層104の表面を熱酸化するか、またはCVD法により0.5〜3μmの厚さのSiO2膜を形成する。このSiO2膜が絶縁層105となる。
この後、絶縁層105の上に、ボロン等を高濃度に含んだP+型ポリシリコン層134をCVD法により0.5〜3μmの厚さで形成する。このボロン等を高濃度に含んだP+型ポリシリコン層134への不純物導入については、イオン打ち込みで行っても良いし、ポリシリコンをCVD法で堆積させるときに不純物ガスを同時に流して行うこともできる。
図25(b)に示す工程では、P+型ポリシリコン層134からクロス配線部129、第1配線324、第2配線326、第7配線346、および第9配線130、および第10配線131となる部分をホトリソグラフィーおよびエッチングによりパターン形成する。このようにパターン形成した各配線および絶縁層105の上に全体に、CVD法により0.5〜1μmの厚さの絶縁層125を形成する。
図25(c)に示す工程では、各配線の上の絶縁層125に各配線を露出させるためのコンタクトホール132をそれぞれ形成する。また、絶縁層105、125のうち周辺部111に対応した場所に絶縁層105、125を貫通するコンタクトホール133を形成する。そして、各コンタクトホール132、133内および絶縁層125の上に第1シリコン層103としての5〜30μmの厚さのP+型ポリシリコン層を形成する。これにより、絶縁層125のうちコンタクトホール132が設けられた部分については、第1シリコン層103と各配線とが電気的に接続される。また、絶縁層105、125にコンタクトホール133が設けられた部分については、第1シリコン層103と第2シリコン層104とが電気的に接続される。そして、CMPにより第1シリコン層103の表面を平坦化する。
続いて、図26(a)に示す工程では、第1シリコン層103に可動電極固定部107、可動電極部108、第1固定電極固定部109、第2固定電極固定部110、周辺部111、第1固定接続部126、第2固定接続部127、および可動接続部128となる部分をホトリソグラフィーおよびドライエッチングによりパターン形成する。
図26(b)に示す工程では、少なくとも可動電極部108、第1固定電極固定部109の固定電極117の下部の絶縁層125を除去する。言い換えると、第1固定接続部126、第2固定接続部127、可動電極固定部107、および周辺部111の下部に絶縁層125が残されるように、絶縁層125を除去する。これにより、可動電極固定部107は絶縁層105に対して浮いた状態となり、各可動電極固定部107の間で可動できるようになる。また、各固定電極117、121、123が絶縁層105やクロス配線部129から浮いた状態となる。こうして、センサ部100が完成する。
一方、上記各工程とは別に、貫通電極等が設けられていないキャップ部300を用意する。具体的には、P型で1〜20Ω・cm、(100)面のシリコン基板303を用意し、このシリコン基板303のうちセンサ部100とは反対側の面側にイメージセンサ371を形成する。この後、シリコン基板303のうちセンサ部100側の面に、周辺部111等以外の領域が凹んだ凹部370を形成する。そして、シリコン基板303の両面に絶縁膜304、305を形成する。この例では凹部370を形成したが他の実施例で示したように凹部370を形成せず、平坦な面であってもよい。
続いて、図27(a)に示す工程では、例えば、図7(b)に示す工程と同様に、上記のように用意されたキャップ部300とセンサ部100との直接接合を行う。これにより、キャップ部300とセンサ部100との間に真空の気密室124が形成される。また、イメージセンサ371の各回路に第11配線376を接続するため、キャップ部300の絶縁膜305に開口部を設ける。
図27(b)に示す工程では、キャップ部300のうち、第1固定接続部126、第2固定接続部127、可動接続部128、および周辺部111に対応する場所の絶縁膜305、シリコン基板303、および絶縁膜304を貫通する孔部318、373を形成し、各孔部318、373の上に絶縁膜319、374をそれぞれ形成する。そして、各絶縁膜319、374の上にAl等の金属を埋め込む。これにより、貫通電極308、375をそれぞれ形成する。なお、図示しない孔部342、352、絶縁膜343、353、貫通電極344、354も形成する。
また、絶縁膜305の開口部にも金属を埋め込む。このように、金属層345の形成にAlを用いた場合には、P+型ポリシリコン層134である第1シリコン層103の濃度が低くても、金属層345と第1シリコン層103とのオーミックコンタクトを取ることができる。
この後、絶縁膜305上の金属層345を配線やパッド状にパターニングすることにより、第11配線376、第1固定接続パッド部377、第2固定接続パッド部378、可動接続パッド部379、周辺部接続パッド部380、および複数のパッド部381を形成する。こうして、図22〜図24に示される半導体装置が完成する。
なお、上記では、各シリコン層103、104、シリコン基板303、ポリシリコン層134がP型のものについて説明したが、もちろんN型のものについても同様に形成することができる。
以上説明したように、本実施形態では、センサ部100において、絶縁層105の上にクロス配線部129等が配置された配線層を設け、該配線層の上に第1固定電極固定部109等の各部を配置していることが特徴となっている。
これによると、センサ部100とキャップ部300との積層方向において第1シリコン層103がパターニングされて形成された各部位の階層とは異なる階層すなわち第1シリコン層103の階層と絶縁層105の階層との間の階層にクロス配線部129を形成しているので、各配線部120、122の間に固定電極117が存在していたとしても、固定電極117と各配線部120、122との隙間に配線をレイアウトしたり、固定電極117等を迂回して配線をレイアウトする必要がない。このように、クロス配線部129のレイアウトが第1シリコン層103の各部位の配置に影響されることがないため、センサ部100の一面101に平行な平面方向に形成したとしても、該クロス配線部129のレイアウトを簡略化することができる。
本実施形態では、可動電極固定部107と可動接続部128との電気的接続についても、第1シリコン層103の階層に配線を設けて接続するのではなく、第1シリコン層103とは異なる階層に配置された第9配線130によって接続している。このため、第1シリコン層103の階層において、可動電極固定部107と可動接続部128との間に他の構造が配置されていたとしても、この他の構造によって第9配線130のレイアウトが影響を受けることはない。すなわち、可動電極固定部107と可動接続部128との間に他の構造が配置されている場合、第9配線130を可動電極固定部107と可動接続部128とを電気的に接続するためのクロス配線部として機能させることができる。
また、本実施形態では、キャップ部300に各貫通電極308、344、354、375をそれぞれ形成しているので、センサ部100の各部の電位をキャップ部300の他面302に取り出すことができる。これにより、キャップ部300の他面302を利用して、外部との電気的接続を図ることが可能となる。上記では、キャップ部300に各貫通電極308、344、354、375を設ける構造について説明したが、各貫通電極308、344、354、375をセンサ部100に設けても良い。
そして、上記のようにキャップ部300にイメージセンサ371を設け、センサ部100の第1センシング部102として加速度センサまたはジャイロセンサを用いた場合には、半導体装置を手ぶれ防止機能を備えたものとすることができる。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、第2シリコン層104が特許請求の範囲の基板に対応する。
(第8実施形態)
本実施形態では、第7実施形態と異なる部分についてのみ説明する。第7実施形態では、キャップ部300にイメージセンサ371が設けられたものが示されているが、本実施形態では、キャップ部300に第2センシング部310として加速度センサまたはジャイロセンサが設けられたものである。
すなわち、第1センシング部102が加速度センサまたはジャイロセンサであると、第2センシング部310が加速度センサまたはジャイロセンサであると、半導体装置は、加速度センサ−加速度センサ、加速度センサ−ジャイロセンサ、ジャイロセンサ−ジャイロセンサのいずれかのセンサの組み合わせを備えたものとなる。本実施形態では、第1センシング部102と第2センシング部310とが共に加速度センサの場合について説明する。
図28は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。センサ部100は、第2シリコン層104、絶縁層105、窒化膜135、第1のN+型ポリシリコン層358、絶縁層136、および第2のN+型ポリシリコン層359が順に積層されて構成されたものである。
窒化膜135の上には、第1のN+型ポリシリコン層358から形成されたクロス配線部129や第7配線346等が配置されている。すなわち、クロス配線部129は、窒化膜135の上に該窒化膜135の平面方向に延設されている。また、第7配線346については、絶縁層105および窒化膜135を貫通するコンタクトホール137を介して第2シリコン層104に電気的に接続されている。そして、第7配線346の上には絶縁層136が形成され、該絶縁層136の上に周辺部111が配置されている。この周辺部111は、絶縁層136に設けられたコンタクトホール138を介して第7配線346に電気的に接続されている。
また、絶縁層105のうち、第2のN+型ポリシリコン層359がパターニングされて形成された可動電極部108に対応する部分は除去され、可動電極部108は第2シリコン層104に対して浮いている。すなわち、第2のN+型ポリシリコン層359は、絶縁層136の上に形成されるが、該可動電極部108が設けられる部位の窒化膜135、第1のN+型ポリシリコン層358、および絶縁層136が取り除かれた絶縁層105の上にも形成される。この絶縁層105の上に形成された第2のN+型ポリシリコン層359がパターニングされて可動電極部108が形成されている。
これによると、第2のN+型ポリシリコン層359の表面については、周辺部111が形成された部分の表面が第2シリコン層104の面に対してもっとも遠い位置にあるが、可動電極部108の表面は、窒化膜135、第1のN+型ポリシリコン層358、および絶縁層136の厚さ分だけ第2シリコン層104側に下げられる。このような構造となっているのは、周辺部111等がキャップ部300に接合された際に、センサ部100の可動電極部108がキャップ部300に当たらないようにするためである。これによると、本実施形態では、第2のN+型ポリシリコン層359のうち周辺部111にパターニングされた部分の表面がセンサ部100の一面101となる。
一方、クロス配線部129の上には、第1のN+型ポリシリコン層358がパターニングされて形成された可動接続部128、可動電極固定部107、および固定接続部139が配置されている。固定接続部139は、第1固定電極固定部109等と同電位にされる部位である。そして、可動接続部128および可動電極固定部107はクロス配線部129に接続されているが、固定接続部139はクロス配線部129に対して浮いた状態になっている。
このように、可動接続部128および可動電極固定部107と同じ階層に、異なる電位にされる固定接続部139が配置されているが、固定接続部139とは異なる階層にクロス配線部129が配置されているため、固定接続部139をまたぐようにしてクロス配線部129によって可動接続部128と可動電極固定部107とを電気的に接続することが可能になっている。
また、キャップ部300は、絶縁膜305、シリコン基板303、絶縁膜304、およびN+型シリコン層382が積層されて構成されたものである。N+型シリコン層382がパターニングされることで、第2センシング部310として加速度センサの可動電極部383や周辺部384等の構造が形成されている。本実施形態では、周辺部384等の表面がキャップ部300の一面301となる。
さらに、キャップ部300には、絶縁膜305、シリコン基板303、および絶縁膜304を貫通して加速度センサの各構造に電気的に接続された複数の貫通電極部385が形成されている。この貫通電極部385は、上記各実施形態で示されたように、孔部、絶縁膜、および貫通電極によって構成されるものである。本実施形態においても、キャップ部300の他面302にパッドが設けられている。
そして、センサ部100の一面101とキャップ部300の一面301とが直接接合により接合されている。これにより、センサ部100の第1センシング部102とキャップ部300の第2センシング部310とが気密室124内に配置された構造となる。気密室124は真空になっている。以上が、本実施形態に係る半導体装置の構成である。
次に、図28に示された半導体装置の製造方法について、図29〜図31を参照して説明する。なお、本実施形態においても、上述のように、ウェハ500の状態で製造していく。
まず、図29(a)に示す工程では、N+型シリコン基板である第2シリコン層104を用意する。この第2シリコン層104の上にSiO2膜である絶縁層105を形成した後、絶縁層105の上に窒化膜135を形成する。そして、第7配線346に対応した場所に窒化膜135および絶縁層105を貫通するコンタクトホール137を形成する。この後、窒化膜135の上およびコンタクトホール137内に第1のN+型ポリシリコン層358を形成する。
続いて、図29(b)に示す工程では、第1のN+型ポリシリコン層358をパターニングし、クロス配線部129や第7配線346等の各配線を形成する。そして、パターニングされた第1のN+型ポリシリコン層358および窒化膜135の上に絶縁層136を形成する。
図29(c)に示す工程では、絶縁層136のうち、コンタクトホール137に対応する部分、可動電極部108が配置される部分、可動接続部128や可動電極固定部107等が配置される部分が開口するように絶縁層136をパターニングする。これにより、クロス配線部129の一部が絶縁層136から露出する。また、絶縁層136から露出した窒化膜135も除去する。
図29(d)に示す工程では、絶縁層136の上、および絶縁層136から露出した第7配線346、クロス配線部129、絶縁層105の上に第2のN+型ポリシリコン層359を形成する。これにより、コンタクトホール138を介して第2のN+型ポリシリコン層359が第7配線346に電気的に接続される。
図30(a)に示す工程では、第2のN+型ポリシリコン層359をパターニングすることにより、可動電極部108、可動電極固定部107、固定接続部139、周辺部111等を形成する。この後、図30(b)に示す工程では、可動電極部108の下部や固定接続部139の下部の絶縁層136を除去する。これにより、可動電極部108第2シリコン層104に対して浮かせ、固定接続部139をクロス配線部129に対して浮かせる。こうして、第1センシング部102として加速度センサを備えたセンサ部100が完成する。
図31(a)に示す工程では、シリコン基板303を用意し、該シリコン基板303の両面に絶縁膜304、305を形成する。この後、絶縁膜304の上にN+型シリコン層382を形成する。そして、該N+型シリコン層382を可動電極部383や周辺部384等にパターニングする。これにより、キャップ部300に第2センシング部310を形成する。
続いて、図31(b)に示す工程では、キャップ部300とセンサ部100とを直接接合する。これにより、キャップ部300とセンサ部100との間には、周辺部111、384によって密閉された気密室124が形成される。この気密室124にセンサ部100の第1センシング部102とキャップ部300の第2センシング部310とが配置される。
また、この場合、センサ部100において可動電極部108は周辺部111よりも第2シリコン層104側に位置しているため、センサ部100とキャップ部300との各周辺部111、384が接合されたとしても各可動電極部108、383が当たってしまうことはない。
この後、キャップ部300に貫通電極部385を形成する。これにより、例えば、第2シリコン層104の電位を、第7配線346、センサ部100の周辺部111、キャップ部300の周辺部384、および貫通電極部385を介してキャップ部300の他面302に取り出すことが可能となる。こうして、図28に示された半導体装置が完成する。
以上のように、センサ部100の第1センシング部102を加速度センサとし、キャップ部300の第2センシング部310を加速度センサとした構造のものについても、クロス配線部129による各部の電気的接続が可能となる。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、窒化膜135が特許請求の範囲の絶縁層に対応する。また、可動電極固定部107が特許請求の範囲の第1の部位に対応し、可動接続部128が特許請求の範囲の第2の部位に対応する。この関係は逆でも構わない。また、貫通電極部385が特許請求の範囲の貫通電極に相当する。
(第9実施形態)
本実施形態では、第8実施形態と異なる部分についてのみ説明する。第8実施形態では、第1センシング部102の可動電極部108と第2センシング部310の可動電極部383とが当たらないように、第1センシング部102の可動電極部108を周辺部111よりも第2シリコン層104側に位置させていた。本実施形態では、センサ部100とキャップ部300との間に電気的接続を担う層を介在させることが特徴となっている。
図32は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。この図に示されるように、センサ部100は、第2シリコン層104、絶縁層105、第1のN+型ポリシリコン層358、絶縁層136、および第2のN+型ポリシリコン層359が順に積層されて構成されている。本実施形態では、第2のN+型ポリシリコン層359がパターニングされて形成された可動電極部108は、周辺部111等と同じ階層に配置されている。
一方、キャップ部300はかさ上げ部386を備えている。このかさ上げ部386は、キャップ部300の周辺部111等の上に配置されている。このかさ上げ部386は、センサ部100の第1センシング部102の可動電極部108とキャップ部300の第2センシング部310の可動電極部383とが当たらないようにするためのスペーサとして機能する。また、センサ部100の各部と電気的に接続され、センサ部100の各部の電位をキャップ部300の他面302に取り出すための配線の一部としても機能する。このため、かさ上げ部386はアルミニウム、ゲルマニウム等の金属で形成されている。なお、かさ上げ部386は、金属に限らず、ポリシリコンにより形成されたものであっても良い。この実施例ではN+型ポリシリコンを用いている。
このような半導体装置は、図33(a)に示されるように、かさ上げ部386を設けたキャップ部300を用意し、図33(b)に示されるように、第2のN+型ポリシリコン層359において周辺部111と同じ階層に可動電極部108等を形成したものを用意する。
そして、センサ部100とキャップ部300とを直接接合する。すなわち、キャップ部300のかさ上げ部386をセンサ部100の周辺部111等に接合する。これにより、センサ部100とキャップ部300との間に気密室124が形成され、第1センシング部102および第2センシング部310が共に気密室124に密閉される。また、かさ上げ部386の厚みによって、各センシング部102、310が当たってしまうことはない。
以上のように、半導体装置にかさ上げ部386を設けることにより、センサ部100において、可動電極部108等がキャップ部300に当たらないようにする構造を形成する必要がなくなる。したがって、センサ部100の製造を簡略化することができる。またかさ上げ部386はセンサ部100側に設けることもできる。
(第10実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、センサ部100とキャップ部300との間に隔壁基板が配置されていることにより、センサ部100と隔壁基板との間の気密室とキャップ部300と隔壁基板との間の気密室とが分離される構造になっている。各気密室は所定の圧力、所定の雰囲気(ガス)に設定できる。
図34は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。なお、図34は、半導体装置において、周辺部111、可動電極固定部107、配線部116、120、固定電極123、可動電極114、N+型領域335を横切る断面図である。
図34に示されるように、半導体装置は、センサ部100とキャップ部300とが接合されて構成されている。センサ部100の構造は、第1実施形態の図2や図3で示されたものと同じである。
一方、キャップ部300は、絶縁膜304、隔壁基板387、シリコン基板303、および絶縁膜305が順に積層されて構成されている。すなわち、第1実施形態で示されたキャップ部300において、絶縁膜304とシリコン基板303とで隔壁基板387が挟まれたものになっている。本実施形態においても、絶縁膜304の表面がキャップ部300の一面301に該当し、絶縁膜305の表面がキャップ部300の他面302に該当する。
隔壁基板387は、センサ部100とキャップ部300との間に密閉された第1気密室124を形成すると共に、該隔壁基板387とシリコン基板303との間に密閉された第2気密室388を形成するものである。この隔壁基板387として、シリコン基板やガラス基板が採用される。
このような隔壁基板387により、センサ部100に設けられた第1センシング部102は第1気密室124に配置される。また、キャップ部300のシリコン基板303に設けられた第2センシング部310はシリコン基板303のうち第2気密室388が形成された位置に配置される。これによると、第2センシング部310を構成するダイヤフラム312は、第2気密室388内の圧力とパッシベーション膜339が受ける圧力とを受けることとなる。
第1気密室124と第2気密室388とは異なる気圧になっている。第1センシング部102が加速度センサのとき、可動電極部108のダンピング効果を得るべく、第1気密室124は1〜5気圧の気圧とすることができる。また、第1気密室124はN2で充満されている。
一方、第2センシング部310は圧力センサであるため、該圧力センサの基準圧とすべく、第2気密室388を真空(0気圧)とすることができる。これにより、第2センシング部310は絶対圧を測定する圧力センサとして機能する。なお、第1センシング部102がジャイロセンサのときは、第1気密室124を真空にすることが好ましい。また、圧力センサの基準圧は真空に限らず、一定の圧力になっていても良い。
また、可動電極部108がキャップ部300に当たらないようにするために、キャップ部300の絶縁膜304のうち可動電極部108に対向する部分を取り除き、絶縁膜304から隔壁基板387を露出させている。これにより、絶縁膜304の厚さ分だけセンサ部100の一面101と隔壁基板387とが離間することになるので、可動電極部108がキャップ部300に当たることはない。
そして、キャップ部300に隔壁基板387が設けられた構成になっているが、第1実施形態と同様に、本実施形態に係るキャップ部300にも複数の貫通電極306〜309、344が設けられている。この場合、各孔部314、316、318、320、342は、キャップ部300の一面301と他面302とを貫通するが、本実施形態では絶縁膜305、シリコン基板303、隔壁基板387、および絶縁膜304を貫通することとなる。このような各孔部314、316、318、320、342の側壁に絶縁膜315、317、319、321、343がそれぞれ形成され、各絶縁膜315、317、319、321、343の上に各貫通電極306〜309、344が設けられている。
次に、図34に示された半導体装置の製造方法について、図35および図36を参照して説明する。
まず、図6(a)〜図6(c)に示す工程を行い、センサ部100を用意する。また、図6(d)および図6(e)に示す工程を行い、ダイヤフラム312が形成されたシリコン基板303を用意する。この後、図6(e)に示されたシリコン基板303のうち凹部311が設けられた側の絶縁膜304を一度除去する。
続いて、図35(a)に示す工程では、隔壁基板387を用意し、隔壁基板387の接合面とシリコン基板303のうち凹部311が設けられた面とをArイオン、プラズマ等で表面活性化する。そして、真空中で隔壁基板387の接合面とシリコン基板303のうち凹部311が設けられた面との常温直接接合を行う。これにより、シリコン基板303と隔壁基板387とに密閉された第2気密室388が形成される。したがって、シリコン基板303のうち第2気密室388が形成された位置に第2センシング部310が配置される。該第2気密室388は真空になっている。
この後、隔壁基板387のうちシリコン基板303とは反対側の面に絶縁膜304を形成し、この絶縁膜304のうちセンサ部100の可動電極部108と対向する部分を除去する。これにより、キャップ部300がセンサ部100の可動電極部108等に当たらないようにする。
図35(b)に示す工程では、1気圧のN2雰囲気中でセンサ部100の一面101とキャップ部300の一面301との常温直接接合を行う。これにより、センサ部100とキャップ部300とに密閉された第1気密室124が形成され、該第1気密室124に第1センシング部102が配置される。
図35(c)に示す工程では、図7(c)に示す工程と同様に、キャップ部300に各孔部314、318、320、342を形成し、各孔部314、318、320、342の側壁に絶縁膜315、319、321、343をそれぞれ形成する。なお、図示しない孔部316および絶縁膜317も形成する。
図36(a)に示す工程では、図8(a)に示す工程と同様に、各孔部314、318、320、342に金属を埋め込んで各貫通電極306、308、309、344を形成する。なお、めっきの方法により、各孔部314、318、320、342内にCu等を形成しても良い。また、貫通電極307も形成する。そして、絶縁膜305の上にAlの金属層345を形成する。
図36(b)に示す工程では、図8(b)に示す工程と同様に、絶縁膜305上の金属層345をパターニングすることにより、クロス配線322等を形成する。これにより、第1、第2貫通電極306、307およびクロス配線322によって、各配線部120、122を電気的に接続したクロス配線部323を構成する。この後、絶縁膜305の上および各配線の上にパッシベーション膜339を形成し、ウェハ500をチップ単位に分割することにより半導体装置が完成する。
以上説明したように、キャップ部300に隔壁基板387を設けることにより、第1センシング部102が配置される空間と、第2センシング部310が配置される空間とを別々に分離することができる。このため、第1気密室124を第1センシング部102に合わせた気圧に設定することができ、第2気密室388を第2センシング部310に合わせた気圧に設定することができる。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、シリコン基板303が特許請求の範囲の基板に対応する。
(第11実施形態)
本実施形態では、第10実施形態と異なる部分についてのみ説明する。第10実施形態では、センサ部100の可動電極部108等がキャップ部300に当たらないようにするためにキャップ部300の絶縁膜304の一部を除去していた。本実施形態では、可動電極部108等がキャップ部300に確実に当たらないようにする構造を提供する。
図37は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。この図に示されるように、キャップ部300において、隔壁基板387のうち絶縁膜304から露出した部分に凹部389が設けられている。この凹部389は、例えば図35に示す工程で、絶縁膜304をパターニングした後、該絶縁膜304から露出した隔壁基板387をエッチングすることにより形成することができる。
このように、隔壁基板387のうちセンサ部100の可動電極部108等に対向する部分に凹部389を設けることで、該可動電極部108等から隔壁基板387を遠ざけることができる。したがって、可動電極部108等が隔壁基板387に確実に当たらないようにすることができる。また、可動電極部108等と隔壁基板387との間の距離が大きくなるため、可動電極部108等と隔壁基板387との間の寄生容量を低減することができる。これは、第1センシング部102の高信頼性ひいては半導体装置の高信頼性に繋がる。
(第12実施形態)
本実施形態では、第8実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、図28に示された半導体装置において、キャップ部300に上記第10実施形態で示された隔壁基板387を備えたことが特徴となっている。
図38は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。この図に示されるように、本実施形態に係る半導体装置は、図28の半導体装置において、キャップ部300のうち周辺部384等にパターニングされたN+型シリコン層382の上に隔壁基板387が設けられ、この隔壁基板387がセンサ部100に接合された構造をなしている。
本実施形態では、キャップ部300において、絶縁膜305、シリコン基板303、絶縁膜304、およびN+型シリコン層382が積層された部分を基板部390という。
なお、キャップ部300の基板部390は第8実施形態の図28で示されたものと同じである。また、センサ部100に設けられた第1センシング部102はジャイロセンサとして機能し、キャップ部300に設けられた第2センシング部310は加速度センサとして機能する。
隔壁基板387は、複数の貫通電極部391〜393を備えている。各貫通電極部391〜393は、隔壁基板387の一部を一周して取り囲むようにリング状に形成された貫通孔394〜396に絶縁層397〜399が埋め込まれると共に、該一部が絶縁層397〜399によって他の隔壁基板387の部分と電気的に独立にされることで構成されている。つまり、隔壁基板387のうち絶縁層397〜399で囲まれた部分が貫通電極として機能する。そして、隔壁基板387の各貫通電極部391〜393は、基板部390のN+型シリコン層382の各部にそれぞれ電気的に接続されている。
また、隔壁基板387のうちセンサ部100の可動電極部108等と対向する部分には凹部400が形成されている。これにより、該可動電極部108等が隔壁基板387に当たらないようになっている。一方、隔壁基板387のうちシリコン基板303に設けられた可動電極部383等と対向する部分には凹部401が形成されている。これにより、該可動電極部383等が隔壁基板387に当たらないようになっている。このような構成を有する隔壁基板387は、高濃度N+型単結晶シリコン基板により構成されている。
そして、キャップ部300の隔壁基板387がセンサ部100に直接接合されているので、キャップ部300において、隔壁基板387のうちシリコン基板303が接合された面とは反対側の面がキャップ部300の一面301となる。
センサ部100の一面101とキャップ部300の一面301とが接合されたことにより、センサ部100とキャップ部300との間に密閉された第1気密室124が形成され、この第1気密室124に第1センシング部102であるジャイロセンサが配置されている。また、キャップ部300において、該キャップ部300の基板部390と隔壁基板387とが接合されたことにより基板部390と隔壁基板387との間に密閉された第2気密室388が形成され、この第2気密室388に第2センシング部310である加速度センサが配置されている。本実施形態では、第1気密室124は真空になっており、第2気密室388は1気圧のN2が充満されている。
上記構成によると、例えば、第2シリコン層104の電位は、第7配線346、センサ部100の周辺部384、隔壁基板387の貫通電極部391、周辺部384、およびシリコン基板303の貫通電極部385を介してキャップ部300の他面302に取り出される。センサ部100における他の部分、例えば可動電極部108の電位の場合は、クロス配線部129、可動接続部128、貫通電極部393、N+型シリコン層382、および可動電極部108を介してキャップ部300の他面302に取り出される。基板部39における可動電極部108等の各部の電位は貫通電極部385によりキャップ部300の他面302に取り出されることとなる。
次に、図38に示された半導体装置の製造方法について、図39および図40を参照して説明する。なお、本実施形態においても、上述のように、ウェハ500の状態で製造していく。
まず、図29(a)〜図29(d)に示す工程、図30(a)、図30(b)に示す工程を行い、センサ部100を形成する。また、図31(a)に示す工程を行い、基板部390を形成する。
続いて、図39(a)に示す工程では、高濃度N+型単結晶シリコン基板である隔壁基板387を用意する。
図39(b)に示す工程では、隔壁基板387のうち、センサ部100の可動電極部108等に対向する部分に凹部400を形成し、基板部390の可動電極部383等に対向する部分に凹部401を形成する。これは、隔壁基板387の両面に図示しない絶縁膜を形成してパターニングし、絶縁膜から露出した隔壁基板387をエッチングすることにより形成可能である。
また、隔壁基板387のうち基板部390に接合される面において、貫通孔394〜396の形成予定場所に隔壁基板387の一部を一周して囲むリング状の各トレンチ402〜404を形成する。この後、各トレンチ402〜404内にCVD法によりSiO2等の絶縁層397〜399を埋め込む。
なお、トレンチ402〜404は凹部400等と同様の方法により形成することができる。また、本工程における各トレンチ402〜404および絶縁層397〜399の形成については、隔壁基板387のうちセンサ部100に接合される面側で行っても良い。
図39(c)に示す工程では、隔壁基板387のうち各トレンチ402〜404を形成した面とは反対側の面すなわちセンサ部100に接合される面をCMPにより平坦化する。この場合、該面から絶縁層397〜399が露出するまで研磨する。これにより、各トレンチ402〜404は隔壁基板387を貫通した貫通孔394〜396になる。また、隔壁基板387の一部が各絶縁層397〜399によって他の部分と電気的に絶縁された貫通電極部391〜393が構成される。
図39(d)に示す工程では、隔壁基板387から露出した絶縁層397〜399を部分的にエッチング除去する。これにより、隔壁基板387の両面から各絶縁層397〜399を後退させる。こうして、貫通電極部391〜393を備えた隔壁基板387が完成する。
そして、図40(a)に示す工程では、1気圧のN2雰囲気中で基板部390と隔壁基板387とを常温直接接合し、キャップ部300を形成する。この場合、基板部390のN+型シリコン層382の各部と隔壁基板387とが接合される。これにより、隔壁基板387の各貫通電極部391〜393が基板部390のN+型シリコン層382の各部にそれぞれ電気的に接続される。また、基板部390と隔壁基板387との間に1気圧のN2が充満した第2気密室388が構成される。
図40(b)に示す工程では、真空中でキャップ部300の一面301とセンサ部100の一面101とを常温直接接合する。これにより、隔壁基板387の各貫通電極部391〜393がセンサ部100の第2のN+型ポリシリコン層359の各部にそれぞれ電気的に接続される。また、センサ部100と隔壁基板387との間に真空の第1気密室124が構成される。
この後、キャップ部300に貫通電極部385を形成し、ウェハ500を個々のチップに分割することで、図38に示された半導体装置が完成する。
以上のように、センサ部100にクロス配線部129を設けたものについても、キャップ部300に隔壁基板387を設けることにより、センサ部100の第1センシング部102に係る第1気密室124とキャップ部300の第2センシング部310に係る第2気密室388とをそれぞれ分離した空間とすることができる。
また、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、基板部390が特許請求の範囲の基板に対応する。さらに、本実施形態において貫通電極部385とN+型シリコン層382がパターニングされた各部と貫通電極部391〜393とによって構成された一つの電気的導通路が特許請求の範囲に係る貫通電極に対応する。すなわち、該電気的導通路が「キャップ部300の一面301と他面302とを貫通し、一端が可動電極固定部107または可動接続部128に電気的に接続され、他端がキャップ部300の他面302に配置された貫通電極」に相当する。
(第13実施形態)
本実施形態では、第8、第9、第12実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記第12実施形態では、隔壁基板387に絶縁層397〜399を形成することにより、各貫通電極部391〜393を構成していたが、本実施形態では、隔壁基板387の一部をエッチングにより他の部分と分離することにより、各貫通電極部391〜393を構成していることが特徴となっている。
図41は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。この図に示されるように、半導体装置は、隔壁基板387と基板部390とが積層されたキャップ部300とセンサ部100とで構成されている。このうち、基板部390の構造は第8実施形態の図28で示されたものと同じである。また、センサ部100の構造は第9実施形態の図32で示されたものと同じである。
なお、本実施形態においても、センサ部100に設けられた第1センシング部102はジャイロセンサとして機能し、キャップ部300に設けられた第2センシング部310は加速度センサとして機能する。
隔壁基板387には、センサ部100の第2のN+型ポリシリコン層359の一部すなわち可動接続部128と、キャップ部300の基板部390のN+型シリコン層382の一部とを電気的に接続するための貫通電極部393が設けられている。本実施形態に係る貫通電極部393は、隔壁基板387の一部が隔壁基板387に設けられた貫通孔396によって他の部分と完全に分離されることにより構成されている。
これによると、可動電極固定部107の電位をクロス配線部129、可動電極部108、貫通電極部393、N+型シリコン層382の一部、貫通電極部385を介してキャップ部300の他面302に取り出すことができる。
なお、図41では隔壁基板387に設けられた貫通電極部391のみを示してあるが、実際には図示しない場所にも貫通電極部が複数設けられている。これにより、センサ部100の各部の電位をキャップ部300の他面302に取り出すことができるようになっている。
本実施形態では、センサ部100の第2のN+型ポリシリコン層359には、周辺部111、可動電極部108等の第1センシング部102、可動接続部128の他、可動電極部108等を一周して囲むリング状の気密リング部140がパターニングされている。気密リング部140は、第2のN+型ポリシリコン層359の階層において、可動電極部108と可動接続部128との間に挟まれて位置しているが、第2のN+型ポリシリコン層359とは異なる階層に設けられたクロス配線部129を介して可動電極部108と可動接続部128との電気的接続が図られている。
そして、キャップ部300の隔壁基板387とセンサ部100の気密リング部140とが接合されたことにより、隔壁基板387とセンサ部100との間に密閉された第1気密室124が形成されている。第1気密室124は真空になっている。一方、キャップ部300において隔壁基板387と基板部390とが接合されたことにより第2気密室388が形成されている。上述のように、隔壁基板387には貫通した貫通孔396が設けられているため、気密リング部140で囲まれていない領域は第2気密室388を構成する空間となる。したがって、隔壁基板387と基板部390との間に形成された空間と、隔壁基板387とセンサ部100との間に形成された空間とが貫通孔396を介して一つの繋がった空間になっている。この第2気密室388は1気圧のN2が充満している。
次に、図42に示された半導体装置の製造方法について、図41および図42を参照して説明する。なお、本実施形態においても、上述のように、ウェハ500の状態で製造していく。
図42(a)に示す工程では、高濃度N+型単結晶シリコン基板である隔壁基板387を用意し、図39(b)に示す工程と同様に、隔壁基板387のうちセンサ部100の可動電極部108等に対向する部分に凹部400を形成し、基板部390の可動電極部383等に対向する部分に凹部401を形成する。
図42(b)に示す工程では、図25(a)〜図25(c)に示す工程、図26(a)および図26(b)に示す工程と同様の工程を行う。これにより、第2のN+型ポリシリコン層359の階層に周辺部111、第1センシング部102、気密リング部140等を形成し、第2のN+型ポリシリコン層359の階層とは異なる階層にクロス配線部129を形成したセンサ部100を用意する。
図42(c)に示す工程では、真空中でセンサ部100の一面101と隔壁基板387とを常温直接接合する。これにより、気密リング部140が隔壁基板387に接合されるので、隔壁基板387とセンサ部100との間に密閉された真空の第1気密室124が形成され、該第1気密室124に第1センシング部102の可動電極部108等が配置される。また、隔壁基板387には凹部401が設けられているため、可動電極部108等が隔壁基板387に当たってしまうことはない。
続いて、図43(a)に示す工程では、隔壁基板387に貫通電極部393を形成すべく、隔壁基板387のうちの一部を一周して囲む貫通孔396を形成する。具体的には、隔壁基板387に図示しない絶縁膜を形成し、該絶縁膜のうち貫通孔396の形成予定位置を開口して該絶縁膜をマスクとして該開口部から隔壁基板387をドライエッチングして貫通孔396を形成する。この後、該絶縁膜を除去する。これにより、貫通電極部393は隔壁基板387の他の部分から完全に分離され、センサ部100の可動接続部128にのみ接合された状態となる。なお、隔壁基板387の他の部分に形成する貫通電極部についても同様に形成する。
図43(b)に示す工程では、別工程で用意した第2センシング部310が設けられた基板部390を1気圧のN2雰囲気中で隔壁基板387に常温直接接合する。これにより、キャップ部300が構成されると共に、隔壁基板387と基板部390との間に第2気密室388が形成される。そして、該第2気密室388に第2センシング部310が配置される。また、基板部390のN+型シリコン層382の各部とセンサ部100の第2のN+型ポリシリコン層359の各部とが、隔壁基板387の貫通電極部393等によってそれぞれ電気的に接続される。
この後、基板部390のシリコン基板303のうち隔壁基板387とは反対側の面に絶縁膜305を形成し、該基板部390の所定の場所に貫通電極部385をそれぞれ形成する。また、絶縁膜305の上の金属層をパッド状にパターニングする。そして、ウェハ500を個々に分割することにより、図41に示された半導体装置が完成する。
以上のように、隔壁基板387をセンサ部100に接合した後、隔壁基板387の一部を貫通孔396で他の部分と分離することにより、第12実施形態のように絶縁層397〜399を形成する必要がなくなる。したがって、半導体装置の製造工程を簡略化することができる。
(他の実施形態)
上記第1〜第6、第10、第11実施形態では、キャップ部300の一面301もしくは他面302にクロス配線322が設けられていた。また、第7〜第9、第12、第13実施形態では、センサ部100にクロス配線部129が設けられていた。これらは、クロス配線322およびクロス配線部129が配置される階層の一例を示したものであり、クロス配線322やクロス配線部129が配置される場所がこれらに限定されるものではなく、クロス配線322およびクロス配線部129が他の階層にそれぞれ配置されていても良い。
すなわち、クロス配線部323のクロス配線322は、キャップ部300の一面301に平行な平面方向に延設されていれば良い。例えば、キャップ部300が複数の基板が積層されて構成されたものであるとき、クロス配線322は各基板のいずれかの階層に配置されることとなる。この場合にもクロス配線322はキャップ部300の一面301に平行な平面方向に延設されたものとなる。
また、センサ部100にクロス配線部129を設ける場合も同様に、可動接続部128等の部位とは異なる階層にセンサ部100の一面101に平行な方向にクロス配線部129を延設すればセンサ部100のどの階層にクロス配線部129が配置されていても良い。
第2実施形態では、第5貫通電極344等によってキャップ部300の他面302側にクロス配線部323等の電位を取り出していたが、半導体装置はキャップ部300に第5貫通電極344を設けない構造であっても良い。
第3実施形態では、キャップ部300に集積回路部360が設けられた構造が示されているが、キャップ部300は第2センシング部310も集積回路部360も設けられていない構造になっていても良い。
第7実施形態では、絶縁層105の上に形成したP+型ポリシリコン層134を各配線にパターニングしているが、可動電極部108がZ軸を検出するタイプのものである場合、P+型ポリシリコン層134を固定電極としてパターンすることもできる。
第10実施形態では、各気密室124、388を異なる気圧にしていたが、各気密室124、388には異なる気体を充満させても良い。例えば、第1センシング部102を加速度センサとし、第2センシング部310を圧力センサとした場合、第1気密室124を粘性が高い気体で充満させることで加速度センサ等の可動部分のダンピング効果を得るようにすることができ、第2気密室388を熱伝導性が良い気体で充満させることで第2気密室388内を均一な温度にすることができる。この場合、各気密室124、388に異なる気圧の異なる気体をそれぞれ充満させても良い。
第10実施形態では、キャップ部300の他面302にクロス配線部323を構成するクロス配線322を設けているが、シリコン基板303と隔壁基板387との間等、他の面に配置されていても良い。隔壁基板387が複数の基板が積層されたものであれば、隔壁基板387のいずれかの階層にクロス配線322を設けることもできる。
第10実施形態では、シリコン基板303に隔壁基板387を接合し、この後、隔壁基板387をセンサ部100に接合することにより、各気密室124、388を形成していたが、米国特許第6936491号明細書に示されるように、犠牲層エッチングの充填材および積層膜、犠牲層としてのエッチング除去部の穴をふさぐ積層膜を用いた表面からの加工法により、例えば加速度センサを収納する空間を作成しても良い。この場合、少なくとも加速度センサの可動電極、錘、梁部と、可動電極に対向する固定電極部がこの空間内に入っていれば良い。
第10実施形態では、キャップ部300に隔壁基板387を設けていたが、該隔壁基板387をセンサ部100に設けても良い。
第10〜第13実施形態では、半導体装置に隔壁基板387が備えられたものが示されているが、この隔壁基板387として集積回路等を作り込んだものを用いても良い。外部との電気的接続は、キャップ部300に集積回路に接続するための貫通電極を設けることにより可能である。
上記各実施形態では、圧力センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、イメージセンサ371を例に説明したが、湿度センサ、流量センサ等にも適用しても良い。