以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、病院における放射線科部門で取り扱われる情報を統括的に管理するシステムである放射線情報システムに適用した場合の形態例について説明する。
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る放射線情報システム(以下、「RIS」(Radiology Information System)と称する。)10の構成について説明する。
RIS10は、放射線科部門内における、診療予約、診断記録等の情報管理を行うためのシステムであり、病院情報システム(以下、「HIS」(Hospital Information System)と称する。)の一部を構成する。
RIS10は、複数台の撮影依頼端末装置(以下、「端末装置」と称する。)12、RISサーバ14、および病院内の放射線撮影室(あるいは手術室)の個々に設置された放射線画像撮影システム(以下、「撮影システム」と称する。)18を有しており、これらが有線や無線のLAN(Local Area Network)等から成る病院内ネットワーク16に各々接続されて構成されている。なお、RIS10は、同じ病院内に設けられたHISの一部を構成しており、病院内ネットワーク16には、HIS全体を管理するHISサーバ(図示省略。)も接続されている。
端末装置12は、医師や放射線技師が、診断情報や施設予約の入力、閲覧等を行うためのものであり、放射線画像の撮影依頼や撮影予約もこの端末装置12を介して行われる。各端末装置12は、表示装置を有するパーソナル・コンピュータを含んで構成され、RISサーバ14と病院内ネットワーク16を介して相互通信が可能とされている。
一方、RISサーバ14は、各端末装置12からの撮影依頼を受け付け、撮影システム18における放射線画像の撮影スケジュールを管理するものであり、データベース14Aを含んで構成されている。
データベース14Aは、患者(被検者)の属性情報(氏名、性別、生年月日、年齢、血液型、体重、患者ID(Identification)等)、病歴、受診歴、過去に撮影した放射線画像等の患者に関する情報、撮影システム18で用いられる、後述する電子カセッテ32の識別番号(ID情報)、型式、サイズ、感度、使用可能な撮影部位(対応可能な撮影依頼の内容)、使用開始年月日、使用回数等の電子カセッテ32に関する情報、および電子カセッテ32を用いて放射線画像を撮影する環境、すなわち、電子カセッテ32を使用する環境(一例として、放射線撮影室や手術室等)を示す環境情報を含んで構成されている。
撮影システム18は、RISサーバ14からの指示に応じて医師や放射線技師等の撮影者の操作により放射線画像の撮影を行う。撮影システム18は、放射線源130(図2も参照。)から曝射条件に従った線量とされた放射線X(図3も参照。)を被検者に照射する放射線発生装置34と、被検者の撮影対象部位を透過した放射線Xを吸収して電荷を発生し、発生した電荷量に基づいて放射線画像を示す画像情報を生成する放射線検出器60(図3も参照。)を内蔵する電子カセッテ32と、電子カセッテ32に内蔵されているバッテリを充電するクレードル40と、電子カセッテ32,放射線発生装置34,およびクレードル40を制御するコンソール42と、を備えている。
コンソール42は、RISサーバ14からデータベース14Aに含まれる各種情報を取得して後述するHDD110(図4参照。)に記憶し、当該情報に基づいて、電子カセッテ32,放射線発生装置34,およびクレードル40の制御を行う。
ここで、本実施の形態に係る撮影システム18は、放射線画像の撮影時に撮影者によって所持される携帯端末装置140が含まれている。なお、本実施の形態に係る撮影システム18では、携帯端末装置140として専用のPDA(Personal Digital Assistant、携帯情報端末)を適用しているが、これに限らず、汎用のPDAや、携帯電話機等の可搬性を有する他の端末装置を適用する形態としてもよい。
図2には、本実施の形態に係る撮影システム18の放射線撮影室44における各装置の配置状態の一例が示されている。
同図に示すように、放射線撮影室44には、立位での放射線撮影を行う際に用いられる立位台45と、臥位での放射線撮影を行う際に用いられる臥位台46とが設置されており、立位台45の前方空間は立位での放射線撮影を行う際の被検者の撮影位置48とされ、臥位台46の上方空間は臥位での放射線撮影を行う際の被検者の撮影位置50とされている。
立位台45には電子カセッテ32を保持する保持部150が設けられており、立位での放射線画像の撮影を行う際には、電子カセッテ32が保持部150に保持される。同様に、臥位台46には電子カセッテ32を保持する保持部152が設けられており、臥位での放射線画像の撮影を行う際には、電子カセッテ32が保持部152に保持される。
また、放射線撮影室44には、単一の放射線源130からの放射線によって立位での放射線撮影も臥位での放射線撮影も可能とするために、放射線源130を、水平な軸回り(図2の矢印A方向)に回動可能で、鉛直方向(図2の矢印B方向)に移動可能で、さらに水平方向(図2の矢印C方向)に移動可能に支持する支持移動機構52が設けられている。ここで、支持移動機構52は、放射線源130を水平な軸回りに回動させる駆動源と、放射線源130を鉛直方向に移動させる駆動源と、放射線源130を水平方向に移動させる駆動源を各々備えている(何れも図示省略。)。
一方、クレードル40には、電子カセッテ32を収納可能な収容部40Aが形成されている。
電子カセッテ32は、未使用時にはクレードル40の収容部40Aに収納された状態で内蔵されているバッテリに充電が行われ、放射線画像の撮影時には撮影者によってクレードル40から取り出され、撮影姿勢が立位であれば立位台45の保持部150に保持され、撮影姿勢が臥位であれば臥位台46の保持部152に保持される。
なお、本実施の形態に係る撮影システム18では、コンソール42が、放射線撮影室44において扉を隔てて仕切られた操作室(図示省略。)に設けられており、放射線発生装置34とコンソール42との間、電子カセッテ32とコンソール42との間、および携帯端末装置140とコンソール42との間で、無線通信によって各種情報の送受信を行う。
なお、電子カセッテ32は、立位台45の保持部150や臥位台46の保持部152で保持された状態のみで使用されるものではなく、その可搬性から、保持部に保持されていない状態で使用することもできる。
図3には、本実施の形態に係る電子カセッテ32の内部構成が示されている。
同図に示すように、電子カセッテ32は、放射線Xを透過させる材料からなる筐体54を備えており、防水性、密閉性を有する構造とされている。電子カセッテ32は、手術室等で使用されるとき、血液やその他の雑菌が付着するおそれがある。そこで、電子カセッテ32を防水性、密閉性を有する構造として、必要に応じて殺菌洗浄することにより、1つの電子カセッテ32を繰り返し続けて使用することができる。
筐体54の内部には、放射線Xが照射される筐体54の照射面56側から、被検者による放射線Xの散乱線を除去するグリッド58、被検者を透過した放射線Xを検出する放射線検出器60、および放射線Xのバック散乱線を吸収する鉛板62が順に配設されている。なお、筐体54の照射面56をグリッド58として構成してもよい。
また、筐体54の内部の一端側には、マイクロコンピュータを含む電子回路および充電可能で、かつ着脱可能なバッテリ96Aを収容するケース31が配置されている。放射線検出器60および電子回路は、ケース31に配置されたバッテリ96Aから供給される電力によって作動する。ケース31内部に収容された各種回路が放射線Xの照射に伴って損傷することを回避するため、ケース31の照射面56側には鉛板等を配設しておくことが望ましい。なお、本実施の形態に係る電子カセッテ32は、照射面56の形状が長方形とされた直方体とされており、その長手方向一端部にケース31が配置されている。
さらに、筐体54の外壁の所定位置には、電子カセッテ32を移動させる際に把持される把手54Bが設けられている。なお、本実施の形態に係る電子カセッテ32では、把手54Bが筐体54における照射面56の長手方向に延設された側壁の中央部に設けられているが、これに限らず、例えば、照射面56の短手方向に延設された側壁の中央部、これら側壁の中央部より電子カセッテ32の重心位置の偏りを考慮した距離だけ偏倚した位置等、他の位置に設けてもよいことは言うまでもない。
次に、図4を参照して、本実施の形態に係る撮影システム18の電気系の要部構成について説明する。
同図に示すように、電子カセッテ32に内蔵された放射線検出器60は、TFTアクティブマトリクス基板66上に、放射線Xを吸収し、電荷に変換する光電変換層が積層されて構成されている。光電変換層は例えばセレンを主成分(例えば含有率50%以上)とする非晶質のa−Se(アモルファスセレン)からなり、放射線Xが照射されると、照射された放射線量に応じた電荷量の電荷(電子−正孔の対)を内部で発生することで、照射された放射線Xを電荷へ変換する。なお、放射線検出器60は、アモルファスセレンのような放射線Xを直接的に電荷に変換する放射線−電荷変換材料の代わりに、蛍光体材料と光電変換素子(フォトダイオード)を用いて間接的に電荷に変換してもよい。蛍光体材料としては、ガドリニウム硫酸化物(GOS)やヨウ化セシウム(CsI)がよく知られている。この場合、蛍光体材料によって放射線X−光変換を行い、光電変換素子のフォトダイオードによって光−電荷変換を行う。
また、TFTアクティブマトリクス基板66上には、光電変換層で発生された電荷を蓄積する蓄積容量68と、蓄積容量68に蓄積された電荷を読み出すためのTFT70を備えた画素部74(図4では個々の画素部74に対応する光電変換層を光電変換部72として模式的に示している。)がマトリクス状に多数個配置されており、電子カセッテ32への放射線Xの照射に伴って光電変換層で発生された電荷は、個々の画素部74の蓄積容量68に蓄積される。これにより、電子カセッテ32に照射された放射線Xに担持されていた画像情報は電荷情報へ変換されて放射線検出器60に保持される。
また、TFTアクティブマトリクス基板66には、一定方向(行方向)に延設され、個々の画素部74のTFT70をオン・オフさせるための複数本のゲート配線76と、ゲート配線76と直交する方向(列方向)に延設され、オンされたTFT70を介して蓄積容量68から蓄積電荷を読み出すための複数本のデータ配線78が設けられている。個々のゲート配線76はゲート線ドライバ80に接続されており、個々のデータ配線78は信号処理部82に接続されている。個々の画素部74の蓄積容量68に電荷が蓄積されると、個々の画素部74のTFT70は、ゲート線ドライバ80からゲート配線76を介して供給される信号により行単位で順にオンされ、TFT70がオンされた画素部74の蓄積容量68に蓄積されている電荷は、アナログの電気信号としてデータ配線78を伝送されて信号処理部82に入力される。従って、個々の画素部74の蓄積容量68に蓄積されている電荷は行単位で順に読み出される。
一方、信号処理部82は、個々のデータ配線78毎に設けられた増幅器およびサンプルホールド回路を備えており、個々のデータ配線78を伝送された電荷信号は増幅器で増幅された後にサンプルホールド回路に保持される。また、サンプルホールド回路の出力側にはマルチプレクサ、A/D(アナログ/デジタル)変換器が順に接続されており、個々のサンプルホールド回路に保持された電荷信号はマルチプレクサに順に(シリアルに)入力され、A/D変換器によってデジタルの画像データへ変換される。
信号処理部82には画像メモリ90が接続されており、信号処理部82のA/D変換器から出力された画像データは画像メモリ90に順に記憶される。画像メモリ90は複数フレーム分の画像データを記憶可能な記憶容量を有しており、放射線画像の撮影が行われる毎に、撮影によって得られた画像データが画像メモリ90に順次記憶される。
画像メモリ90は電子カセッテ32全体の動作を制御するカセッテ制御部92と接続されている。カセッテ制御部92はマイクロコンピュータを含んで構成されており、CPU(中央処理装置)92A、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含むメモリ92B、HDD(ハードディスク・ドライブ)やフラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部92Cを備えている。
また、カセッテ制御部92には無線通信部94が接続されている。本実施の形態に係る無線通信部94は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a/b/g等に代表される無線LAN(Local Area Network)規格に対応しており、無線通信による外部機器との間での各種情報の伝送を制御する。カセッテ制御部92は、無線通信部94を介してコンソール42と無線通信が可能とされており、コンソール42との間で各種情報の送受信が可能とされている。
また、電子カセッテ32には電源部96が設けられており、上述した各種回路や各素子(ゲート線ドライバ80、信号処理部82、画像メモリ90、無線通信部94、カセッテ制御部92等)は、電源部96から供給された電力によって作動する。電源部96は、電子カセッテ32の可搬性を損なわないように、前述したバッテリ(二次電池)96Aを内蔵しており、充電されたバッテリ96Aから各種回路や各素子へ電力を供給する。なお、図4では、電源部96と各種回路や各素子を接続する配線の図示を省略している。
一方、コンソール42は、サーバ・コンピュータとして構成されており、操作メニューや撮影された放射線画像等を表示するディスプレイ100と、複数のキーを含んで構成され、各種の情報や操作指示が入力される操作パネル102と、を備えている。
また、本実施の形態に係るコンソール42は、装置全体の動作を司るCPU104と、制御プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されたROM106と、各種データを一時的に記憶するRAM108と、各種データを記憶して保持するHDD110と、ディスプレイ100への各種情報の表示を制御するディスプレイドライバ112と、操作パネル102に対する操作状態を検出する操作入力検出部114と、を備えている。また、コンソール42は、無線通信により、放射線発生装置34との間で後述する曝射条件等の各種情報の送受信を行うと共に、電子カセッテ32との間で画像データ等の各種情報の送受信を行い、さらに携帯端末装置140との間で後述する携帯提示情報等の各種情報の送受信を行う無線通信部118を備えている。
CPU104、ROM106、RAM108、HDD110、ディスプレイドライバ112、操作入力検出部114、および無線通信部118は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU104は、ROM106、RAM108、HDD110へのアクセスを行うことができると共に、ディスプレイドライバ112を介したディスプレイ100への各種情報の表示の制御、および無線通信部118を介した放射線発生装置34、電子カセッテ32、および携帯端末装置140との各種情報の送受信の制御を各々行うことができる。また、CPU104は、操作入力検出部114を介して操作パネル102に対するユーザの操作状態を把握することができる。
一方、放射線発生装置34は、放射線源130と、コンソール42との間で曝射条件等の各種情報を送受信する無線通信部132と、受信した曝射条件に基づいて放射線源130を制御する線源制御部134と、を備えている。
線源制御部134もマイクロコンピュータを含んで構成されており、受信した曝射条件等を記憶する。このコンソール42から受信する曝射条件には管電圧、管電流、曝射期間等の情報が含まれている。線源制御部134は、受信した曝射条件に基づいて放射線源130から放射線Xを照射させる。
さらに、本実施の形態に係る携帯端末装置140は、フラッシュメモリ等からなる不揮発性のメモリ141Aを有すると共に、携帯端末装置140全体の動作を制御する端末制御部141と、コンソール42との間で後述する携帯提示情報等の各種情報を送受信する無線通信部142と、各種情報を表示する表示部143と、音を生成するスピーカ144と、携帯端末装置140を振動させるバイブレータ145と、を備えている。
端末制御部141もマイクロコンピュータを含んで構成されており、受信した携帯提示情報等に基づいて、表示部143により各種情報を表示させたり、スピーカ144から音を生成させたり、バイブレータ145を振動させたりする。
また、携帯端末装置140には電源部146が設けられており、端末制御部141、無線通信部142、表示部143、スピーカ144、およびバイブレータ145の各部は、電源部146から供給された電力によって作動する。電源部146もまた、携帯端末装置140の可搬性を損なわないようにバッテリ(二次電池)を内蔵しており、充電されたバッテリから上記各部へ電力を供給する。なお、図4では、電源部146と上記各部を接続する配線の図示を省略している。
ところで、本実施の形態に係る撮影システム18には、電子カセッテ32において何らかのエラーが発生した場合に当該エラーを示す情報であるエラー情報を、電子カセッテ32からコンソール42に送信する一方、コンソール42において受信したエラー情報をHDD110の所定領域に記憶するエラー情報記憶機能と、電子カセッテ32において何らかのワーニングが発生した場合に当該ワーニングを示す情報であるワーニング情報を、電子カセッテ32からコンソール42に送信し、コンソール42において受信したワーニング情報をHDD110の所定領域に記憶するワーニング情報記憶機能と、が設けられている。
また、本実施の形態に係る撮影システム18には、電子カセッテ32に設けられたバッテリ96Aの残電力量を示す情報である残電力量情報を、電子カセッテ32からコンソール42に所定時間間隔(本実施の形態では、5秒間隔)で送信する一方、コンソール42において受信した残電力量情報をHDD110の所定領域に記憶する残電力量情報記憶機能が設けられている。
また、本実施の形態に係る撮影システム18には、電子カセッテ32による放射線画像の撮影に関する各種情報を携帯端末装置140によって報知する報知機能が設けられている。そして、この報知機能を実現するため、携帯端末装置140のメモリ141Aには、図5に示される報知パターン情報が予め記憶されている。
同図に示すように、本実施の形態に係る報知パターン情報は、予め定められた放射線画像の撮影に関する状態の種別毎に、スピーカ144による報知状態を示す報知音パターン、およびバイブレータ145による報知状態を示す報知振動パターンが記憶されて構成されている。
なお、同図に示すように、本実施の形態では、上記放射線画像の撮影に関する状態の種別として、電子カセッテ32からコンソール42への1枚分の放射線画像を示す画像データの送信が終了した状態である「1画像送信終了」と、電子カセッテ32からコンソール42への、後述する初期情報入力画面(図7も参照。)において入力された撮影枚数分の放射線画像を示す画像データの送信が終了した状態である「全画像送信終了」と、電子カセッテ32においてワーニングが発生した状態である「ワーニング発生」と、電子カセッテ32においてエラーが発生した状態である「エラー発生」とが適用されている。図5に示す例では、例えば、放射線画像の撮影に関する状態が「1画像送信終了」となった場合は、上記報知機能により、携帯端末装置140のスピーカ144によって予め定められた音(本実施の形態では、ブザー音)を間欠的に1秒間鳴動させる一方、バイブレータ145による振動は行わないことを示している。
図5に示すように、本実施の形態に係る撮影システム18では、報知すべき状態を音および振動の組み合わせによって報知すると共に、報知音パターンおよび報知振動パターンとして、上記放射線画像の撮影に関する状態の種別毎に異なるものが適用されているため、撮影者は、上記放射線画像の撮影に関する状態が何れの状態にあるのかを、携帯端末装置140に視線を移すことなく、容易に把握することができる。
また、上記報知機能を実現するため、コンソール42のROM106には、電子カセッテ32からコンソール42への1枚分の放射線画像を示す画像データの送信が終了したことを示す終了情報、および電子カセッテ32からコンソール42への後述する初期情報入力画面において入力された撮影枚数分の放射線画像を示す画像データの送信が終了したことを示す全終了情報が予め記憶されている。
次に、本実施の形態に係る撮影システム18の作用を説明する。
まず、図6を参照して、放射線画像の撮影を行う際のコンソール42の作用を説明する。なお、図6は、コンソール42の操作者によって実行する旨の指示操作が操作パネル102を介して行われた際にコンソール42のCPU104によって実行される放射線画像撮影処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはROM106の所定領域に予め記憶されている。
同図のステップ300では、予め定められた初期情報入力画面をディスプレイ100により表示させるようにディスプレイドライバ112を制御し、次のステップ302にて所定情報の入力待ちを行う。
図7には、上記ステップ300の処理によってディスプレイ100により表示される初期情報入力画面の一例が示されている。同図に示すように、本実施の形態に係る初期情報入力画面では、これから放射線画像の撮影を行う被検者の氏名、撮影部位、撮影時の姿勢(本実施の形態では、臥位、立位の何れか)、撮影枚数、および撮影時の放射線Xの曝射条件(本実施の形態では、放射線Xを曝射する際の管電圧、管電流、および曝射期間)の入力を促すメッセージと、これらの情報の入力領域が表示される。
同図に示す初期情報入力画面がディスプレイ100に表示されると、コンソール42の操作者は、撮影対象とする被検者の氏名、撮影部位、撮影時の姿勢、撮影枚数、および曝射条件を、各々対応する入力領域に操作パネル102を介して入力する。一方、放射線画像の撮影を行う撮影者は、携帯端末装置140を所持し、撮影に用いる電子カセッテ32を、予定されている撮影姿勢に応じて立位台45の保持部150または臥位台46の保持部152に保持させた後、被検者を所定の撮影位置に位置させた状態で待機する。コンソール42の操作者は、以上の撮影者による作業が終了したことを確認すると、初期情報入力画面の下端近傍に表示されている終了ボタンを、操作パネル102を介して指定する。
操作者によって初期情報入力画面の終了ボタンが指定されると、上記ステップ302が肯定判定となってステップ304に移行し、初期情報入力画面において入力された撮影枚数を残撮影枚数(変数)に代入する。
次のステップ306では、初期情報入力画面において入力された曝射条件を放射線発生装置34および電子カセッテ32へ無線通信部118を介して送信することにより当該爆射条件を設定する。これに応じて放射線発生装置34の線源制御部134は、受信した曝射条件での曝射準備を行う。
次のステップ308では、曝射開始を指示する指示情報を放射線発生装置34および電子カセッテ32へ無線通信部118を介して送信する。これに応じて、放射線源130は、放射線発生装置34がコンソール42から受信した曝射条件に応じた管電圧、管電流、および曝射期間で放射線を発生して射出する。放射線源130から曝射された放射線Xは、被検者を透過した後に電子カセッテ32に到達する。
一方、電子カセッテ32のカセッテ制御部92は、上記曝射開始を指示する指示情報を受信すると、内蔵された放射線検出器60の各画素部74の蓄積容量68への電荷の蓄積を開始し、上記曝射条件で指定された曝射期間の経過後にゲート線ドライバ80を制御してゲート線ドライバ80から1ラインずつ順に各ゲート配線76にオン信号を出力させ、各ゲート配線76に接続された各TFT70を1ラインずつ順にオンさせる。
放射線検出器60は、各ゲート配線76に接続された各TFT70を1ラインずつ順にオンされると、1ラインずつ順に各蓄積容量68に蓄積された電荷が電気信号として各データ配線78に流れ出す。各データ配線78に流れ出した電気信号は信号処理部82でデジタルの画像データに変換されて、画像メモリ90に記憶される。
カセッテ制御部92は、撮影終了後、画像メモリ90に記憶された画像データを無線通信によりコンソール42へ送信する。
そこで、次のステップ310では、当該画像データが電子カセッテ32から受信されるまで待機し、次のステップ312にて、第1情報送信処理ルーチン・プログラムを実行する。
以下、図8を参照して、本実施の形態に係る第1情報送信処理ルーチン・プログラムについて説明する。なお、図8は、第1情報送信処理ルーチン・プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムもROM106の所定領域に予め記憶されている。
同図のステップ400では、前述した終了情報をROM106から読み出し、次のステップ402にて、読み出した終了情報を携帯端末装置140に無線通信部118を介して送信した後、本第1情報送信処理ルーチン・プログラムを終了する。第1情報送信処理ルーチン・プログラムが終了すると、放射線画像撮影処理プログラム(メイン・ルーチン)のステップ314に移行する。
ステップ314では、電子カセッテ32から受信した画像データに対してシェーディング補正等の各種の補正を行う画像処理を実行し、次のステップ316にて、上記画像処理が行われた画像データ(以下、「補正画像データ」と称する。)をHDD110に記憶する。
次のステップ318では、補正画像データにより示される放射線画像を、確認等を行うためにディスプレイ100によって表示させるようにディスプレイドライバ112を制御し、次のステップ320にて、補正画像データをRISサーバ14へ病院内ネットワーク16を介して送信する。なお、RISサーバ14へ送信された補正画像データはデータベース14Aに格納され、医師が撮影された放射線画像の読影や診断等を行うことが可能となる。
次のステップ322では、残撮影枚数を1だけデクリメントし、次のステップ324にて、残撮影枚数が0(零)であるか否かを判定して、否定判定となった場合はステップ326に移行して第2情報送信処理ルーチン・プログラムを実行する。
以下、図9を参照して、本実施の形態に係る第2情報送信処理ルーチン・プログラムについて説明する。なお、図9は、第2情報送信処理ルーチン・プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムもROM106の所定領域に予め記憶されている。
同図のステップ430では、前述したエラー情報およびワーニング情報の少なくとも一方がHDD110に記憶されているか否かを判定し、否定判定となった場合は後述するステップ434に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ432に移行する。
ステップ432では、上記ステップ430の処理において記憶されていると判定されたエラー情報およびワーニング情報の少なくとも一方の全てをHDD110から読み出し、読み出した情報をHDD110から消去した後にステップ434に移行する。
ステップ434では、残電力量情報記憶機能によって記憶されている最新の残電力量情報をHDD110から読み出し、次のステップ436にて、以上の処理によってHDD110から読み出した情報および上記残撮影枚数を一纏めとすることにより携帯提示情報を作成する。
次のステップ438では、上記ステップ436の処理によって作成した携帯提示情報を携帯端末装置140に無線通信部118を介して送信し、その後に本第2情報送信処理ルーチン・プログラムを終了する。第2情報送信処理ルーチン・プログラムが終了すると、放射線画像撮影処理プログラム(メイン・ルーチン)のステップ308に移行する。
一方、上記ステップ324において肯定判定となった場合はステップ328に移行し、第3情報送信処理ルーチン・プログラムを実行する。
以下、図10を参照して、本実施の形態に係る第3情報送信処理ルーチン・プログラムについて説明する。なお、図10は、第3情報送信処理ルーチン・プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムもROM106の所定領域に予め記憶されている。
同図のステップ450では、前述した全終了情報をROM106から読み出し、次のステップ452にて、読み出した全終了情報を携帯端末装置140に無線通信部118を介して送信した後、本第3情報送信処理ルーチン・プログラムを終了する。第3情報送信処理ルーチン・プログラムが終了すると、放射線画像撮影処理プログラム(メイン・ルーチン)もまた終了する。
次に、図11を参照して、報知処理を実行する際の携帯端末装置140の作用を説明する。なお、図11は、終了情報、携帯提示情報、および全終了情報の何れかをコンソール42から受信した際に携帯端末装置140の端末制御部141により実行される報知処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムは端末制御部141に内蔵されたメモリ141Aの所定領域に予め記憶されている。
同図のステップ500では、コンソール42から受信した情報が終了情報であったか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ502に移行する。
ステップ502では、報知パターン情報における「1画像送信終了」に対応する報知音パターンをメモリ141Aから読み出し、次のステップ504にて、読み出した報知音パターンに応じた状態で作動するようにスピーカ144を制御した後に本報知処理プログラムを終了する。
一方、上記ステップ500において否定判定となった場合にはステップ506に移行し、コンソール42から受信した情報が携帯提示情報であったか否かを判定して、肯定判定となった場合はステップ508に移行する。
ステップ508では、受信した携帯提示情報にワーニング情報が含まれているか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ514に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ510に移行する。
ステップ510では、報知パターン情報における「ワーニング発生」に対応する報知振動パターンをメモリ141Aから読み出し、次のステップ512にて、読み出した報知振動パターンに応じた状態で振動するようにバイブレータ145を制御した後にステップ514に移行する。
ステップ514では、受信した携帯提示情報にエラー情報が含まれているか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ520に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ516に移行する。
ステップ516では、報知パターン情報における「エラー発生」に対応する報知音パターンをメモリ141Aから読み出し、次のステップ518にて、読み出した報知音パターンに応じた状態で作動するようにスピーカ144を制御した後にステップ520に移行する。
ステップ520では、携帯提示情報に含まれる残電力量情報に基づいて、当該残電力量情報により示される残電力量での電子カセッテ32による撮影可能枚数を導出する。なお、本実施の形態に係る携帯端末装置140では、上記撮影可能枚数を、予め定められた残電力量と撮影可能枚数との関係を示すテーブル情報を参照することにより導出しているが、これに限らず、例えば、残電力量を代入することにより撮影可能枚数を算出することができるものとして予め定められた演算式を用いて導出する形態等の他の形態としてもよいことは言うまでもない。
次のステップ522では、上記残電力量および撮影可能枚数と、上記携帯提示情報に含まれる残撮影枚数とを用いて、予め定められたフォーマットとされた撮影関連情報報知画面を表示するように表示部143を制御し、その後に本報知処理プログラムを終了する。
図12には、上記ステップ522の処理によって携帯端末装置140の表示部143により表示される撮影関連情報報知画面の一例が示されている。同図に示すように、本実施の形態に係る撮影関連情報報知画面では、電子カセッテ32による残撮影枚数が表示されると共に、電子カセッテ32のバッテリ96Aが満充電である場合に対する残電力量の割合を示すバー、および上記ステップ520の処理によって導出した撮影可能枚数が表示される。従って、同図に示す撮影関連情報報知画面を参照することにより、撮影者は、今回の放射線画像の撮影における残撮影枚数と、バッテリ96Aの残電力量および撮影可能枚数とを容易に把握することができる。
一方、上記ステップ506において否定判定となった場合には、コンソール42から全終了情報を受信したものと見なしてステップ524に移行し、報知パターン情報における「全画像送信終了」に対応する報知音パターンをメモリ141Aから読み出し、次のステップ526にて、読み出した報知音パターンに応じた状態で作動するようにスピーカ144を制御した後に本報知処理プログラムを終了する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、可搬型の報知装置(本実施の形態では、携帯端末装置140)によって放射線画像撮影装置(本実施の形態では、電子カセッテ32)による放射線画像の残りの撮影枚数を報知しているので、予定されている撮影の撮り残しを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、撮影制御装置(本実施の形態では、コンソール42)から前記報知装置に対し、前記放射線画像撮影装置においてエラーおよびワーニングの少なくとも一方の状態が発生した場合に、発生した状態を示す情報をさらに送信し、前記報知装置により、当該情報により示される状態をさらに報知しているので、撮影者に対して前記放射線画像撮影装置におけるエラーおよびワーニングの少なくとも一方の発生を容易に把握させることができる結果、当該エラーやワーニングの発生に起因する撮影の撮り残しを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、前記撮影制御装置から前記報知装置に対し、前記放射線画像撮影装置に備えられた電池(本実施の形態では、バッテリ96A)の残電力量を示す残電力量情報をさらに送信し、前記報知装置により、前記残電力量情報により示される前記電池の残電力量をさらに報知しているので、放射線画像撮影装置に設けられた電池の残電力量不足に起因する撮影の撮り残しを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、前記撮影制御装置から前記報知装置に対し、前記放射線画像撮影装置による放射線画像の撮影により得られた画像情報の前記撮影制御装置への送信が終了したことを示す終了情報をさらに送信し、前記報知装置により、前記終了情報を受信した場合に、前記画像情報の送信が終了したことをさらに報知しているので、撮影者に対して、放射線画像撮影装置から撮影制御装置への画像情報の送信が終了したことを容易に把握させることができる結果、当該画像情報の送信中に撮影を行ってしまうことに起因する撮影の撮り残しを防止することができる。
特に、本実施の形態によれば、前記撮影制御装置から前記報知装置に対し、前記放射線画像撮影装置により放射線画像の撮影を連続的に行う場合で、かつ当該連続的に行う放射線画像の撮影が全て終了した場合に、当該撮影が全て終了したことを示す全終了情報をさらに送信し、前記報知装置により、前記全終了情報を受信した場合に、前記連続的な放射線画像の撮影が全て終了したことをさらに報知しているので、撮影者に対して連続的な放射線画像の撮影が全て終了したことを容易に把握させることができる結果、より高いレベルで撮り残しを防止することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより種々の発明を抽出できる。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記実施の形態では、終了情報、全終了情報、および携帯提示情報をコンソール42から携帯端末装置140に送信する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これらの情報を電子カセッテ32から携帯端末装置140に送信する形態としてもよい。この場合も、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態では、残撮影枚数および残電力量を表示部143により報知する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの情報をスピーカ144およびバイブレータ145の少なくとも一方により報知する形態としてもよい。この場合の形態例としては、例えば、残撮影枚数と同一の回数だけスピーカ144を間欠的に鳴動させる形態、残撮影枚数と同一の回数だけバイブレータ145を間欠的に振動させる形態、残電力量が少なくなるに従ってスピーカ144の間欠的な鳴動間隔を狭くする形態等を例示することができる。この場合、これらの情報も、携帯端末装置140に視線を移すことなく把握することができる結果、より利便性を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、電子カセッテ32におけるワーニングの発生およびエラーの発生の少なくとも一方の報知をスピーカ144およびバイブレータ145の少なくとも一方により報知する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの情報を表示部143により報知する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、撮影者が携帯端末装置140を所持した状態で放射線画像の撮影を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、放射線撮影室44におけるコンソール42が設けられている操作室を仕切る扉に、表示部143が露出された状態で携帯端末装置140を設置する形態としてもよい。なお、この場合は、表示部143により、電子カセッテ32におけるワーニングおよびエラーの発生を報知することになる。
また、上記実施の形態では、放射線としてX線を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、γ線等の他の放射線を適用する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、電子カセッテ32とコンソール42との間、放射線発生装置34とコンソール42との間、およびコンソール42と携帯端末装置140との間で無線にて通信を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これらの少なくとも1組を有線にて通信を行う形態としてもよい。
その他、上記実施の形態で説明したRIS10の構成(図1参照。)、放射線撮影室の構成(図2参照。)、電子カセッテ32の構成(図3参照。)、撮影システム18の構成(図4参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したり、接続状態等を変更したりすることができることは言うまでもない。
また、上記実施の形態で説明した各種画面の構成(図7,図12参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要な情報を削除したり、新たな情報を追加したり、表示状態等を変更したりすることができることは言うまでもない。
また、上記実施の形態で説明した報知パターン情報における各報知状態(図5参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、他の報知状態を適用してもよいことは言うまでもない。
さらに、上記実施の形態で説明した各種プログラムの処理の流れ(図6,図8〜図11参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ換えたりすることができることは言うまでもない。