本発明は、Brutonチロシンキナーゼ(Btk)を阻害し、かつ異常B細胞活性化に起因する自己免疫性及び炎症性疾患の処置に有用な、新規誘導体の使用に関する。本明細書に記載の新規な6−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン誘導体は、関節炎の処置に有用である。
Btkは、Tecファミリーのチロシンキナーゼの一員であり、初期B細胞発生ならびに成熟B細胞の活性化及び生存の決定的に重要なレギュレーターであることが証明されている(Khan et al. Immunity 1995 3:283; Ellmeier et al. J. Exp. Med. 2000 192:1611)。ヒトにおけるBtkの変異は、X連鎖無ガンマグロブリン血症(XLA)の症状を引き起こす(Rosen et al. New Eng. J. Med. 1995 333:431 and Lindvall et al. Immunol. Rev. 2005 203:200に総説される)。これらの患者は免疫不全状態であり、B細胞の成熟障害、免疫グロブリン及び末梢B細胞レベルの低下、T細胞非依存性免疫応答の減少、ならびにBCR刺激後のカルシウム動員の減弱を示す。
自己免疫性及び炎症性疾患におけるBtkの役割を示す証拠はまた、Btk欠損マウスモデルにより得られている。前臨床の全身性エリテマトーデス(SLE)のマウスモデルでは、Btk欠損マウスは、疾患進行の顕著な改善を示す。更に、Btk欠損マウスは、コラーゲン誘発関節炎に対して抵抗性である(Jansson and Holmdahl Clin. Exp. Immunol. 1993 94:459)。選択的Btkインヒビターは、マウスの関節炎モデルで用量依存性の効力を証明している(Z. Pan et al., Chem. Med Chem. 2007 2:58-61)。
Btkはまた、疾患プロセスに関与しうるB細胞とは別の細胞によっても発現される。例えば、Btkは肥満細胞により発現され、そしてBtk欠損骨髄由来の肥満細胞は、抗原誘導性脱顆粒の障害を示す(Iwaki et al. J. Biol. Chem. 2005 280:40261)。これは、アレルギーや喘息のような病的肥満細胞応答を処置するのにBtkが有用でありうることを示す。また、Btk活性が欠如しているXLA患者由来の単球は、刺激後にTNFα産生の低下を示す(Horwood et al. J. Exp. Med. 197:1603, 2003)。したがってTNFα介在炎症は、低分子Btkインヒビターにより調節できるであろう。またBtkは、アポトーシスにおいてある役割を果たすことが報告(Islam and Smith Immunol. Rev. 2000 178:49)されており、よってBtインヒビターは、ある種のB細胞リンパ腫及び白血病の処置に有用であろう(Feldhahn et al. J. Exp. Med. 2005 201:1837)。
本発明は、式(I)〜(V):
[式中、
Rは、H、−R
1、−R
1−R
2−R
3、−R
1−R
3、又は−R
2−R
3であり;
R
1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、かつ場合により、R
1’(ここで、R
1’は、低級アルキル、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シアノ、又は低級ハロアルキルである)で置換されており;
R
2は、−C(=O)、−C(=O)O、−C(=O)N(R
2’)、−(CH
2)
q、又は−S(=O)
2であり;ここで、R
2’は、H又は低級アルキルであり;そしてqは、1、2又は3であり;
R
3は、H又はR
4であり;ここで、R
4は、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルアルキルであり、かつ場合により、1個以上の低級アルキル、ヒドロキシ、オキソ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、シアノ、低級アルキルスルホニル、又は低級ハロアルキルで置換されており;
Qは、式(I)において、CH又はNであり;
式(II)及び(V)において、CH
2、CH(Y’)又はNHであり;ここで、Y’は、ハロゲン、ヒドロキシ、若しくは低級アルキル(ここで、低級アルキルは、場合により、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、及びハロゲンよりなる群から選択される1個以上の置換基で置換されている)であり;
各Y
1は、独立にY
1a又はY
1bであり;ここで、Y
1aは、ハロゲンであり;そしてY
1bは、場合により1個以上のY
1b’(ここで、Y
1b’は、ヒドロキシ、低級アルコキシ、又はハロゲンである)で置換されている低級アルキルであり;
nは、0、1、2、又は3であり;
Y
2は、Y
2a又はY
2bであり;ここで、Y
2aは、H又はハロゲンであり;そしてY
2bは、場合により1個以上のY
2b’(ここで、Y
2b’は、ヒドロキシ、低級アルコキシ、又はハロゲンである)で置換されている低級アルキルであり;
Y
3は、ハロゲン又は低級アルキルであり;ここで、低級アルキルは、場合により、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、及びハロゲンよりなる群から選択される1個以上の置換基で置換されており;
mは、0又は1であり;
Y
4は、Y
4a、Y
4b、Y
4c、又はY
4dであり;ここで、
Y
4aは、H又はハロゲンであり;
Y
4bは、場合により、低級ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、及び低級アルコキシよりなる群から選択される1個以上の置換基で置換されている低級アルキルであり;
Y
4cは、場合により、低級アルキル、低級ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、及び低級アルコキシよりなる群から選択される1個以上の置換基で置換されている低級シクロアルキルであり;そして
Y
4dは、場合により1個以上の低級アルキルで置換されているアミノである]で示される6−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン化合物、又は薬学的に許容しうるその塩を提供する。
1つの実施態様において、本発明は、式(I)の化合物を提供する。
式(I)の一定の実施態様において、QはNであり、mは0であり、nは0であり、Y2はヒドロキシメチルである。
式(I)の一定の実施態様において、QはCHであり、mは0であり、nは0であり、Y2はヒドロキシメチルである。
式(I)のある種の実施態様において、Y4は、下記式:
[式中、Y
5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである]で示される(a)基である。
式(I)のある種の実施態様において、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
式(I)のある種の実施態様において、Y4は、下記式:
[式中、Y
5及びY
6は、独立にH又は低級アルキルである]で示される(b)基
である。
式(I)のある種の実施態様において、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されているピラゾリルである。
式(I)の1つの実施態様において、nは0であり、そしてmは0である。
式(I)の1つの実施態様において、QはNである。
式(I)の1つの実施態様において、QはNであり、nは0であり、そしてmは0である。
式(I)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルである。
式(I)の1つの実施態様において、QはNであり、そしてY2はヒドロキシメチルである。
式(I)の1つの実施態様において、QはNであり、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、そしてmは0である。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHである。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHであり、nは0であり、そしてmは0である。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHであり、そしてY2はヒドロキシメチルである。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHであり、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、そしてmは0である。
式(I)の1つの実施態様において、Y2はメチルである。
式(I)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシエチルである。
式(I)の1つの実施態様において、Y2はハロゲンである。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHであり、Y2はメチルであり、nは0であり、そしてmは0である。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHであり、Y2はヒドロキシエチルであり、nは0であり、そしてmは0である。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHであり、Y2はハロゲンであり、nは0であり、そしてmは0である。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHであり、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は、(a)基(ここで、Y5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(I)の実施態様の別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されているピラゾリルである。
式(I)の1つの実施態様において、Y4は低級アルキルである。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHであり、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は低級アルキルである。
上記式(I)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されているモルホリン又はピペラジンである。
上記式(I)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は、低級アルキルである。
式(I)の1つの実施態様において、Y4は、下記式:
[式中、Y
5及びY
6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである]で示される(c)基である。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHであり、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(c)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(I)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されているモルホリン又はピペラジンである。
式(I)の1つの実施態様において、Y4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHであり、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
上記式(I)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は、低級アルキルである。
上記式(I)の実施態様の別の変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
式(I)の1つの実施態様において、QはNであり、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
上記式(I)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
式(I)の1つの実施態様において、Y4は、下記式:
[式中、Y
5及びY
6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである]で示される(d)基である。
式(I)の1つの実施態様において、QはCHであり、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(d)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(I)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
別の実施態様において、本発明は、式(I)[式中、Rは、−R1−R2−R3(ここで、R1は、アリールであり;R2は、−C(=O)であり;そしてR3は、ヘテロシクロアルキルである)である]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(I)[式中、QはNである]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(I)[式中、nは0である]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(I)[式中、Y2は、Y2a又はY2b(ここで、Y2aはHであり;そしてY2bは低級アルキルである)である]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(I)[式中、mは0である]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(I)[式中、Y4は、Y4b(ここで、Y4bは低級アルキルである)である]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(I)[式中:
Rは、−R1−R2−R3(ここで、R1は、アリールであり;R2は、−C(=O)であり;そしてR3は、ヘテロシクロアルキルである)であり;
Qは、Nであり;
nは、0であり;
Y2は、Y2a又はY2b(ここで、Y2aはHであり;そしてY2bは低級アルキルである)であり;
mは、0であり;そして
Y4は、Y4b(ここで、Y4bは低級アルキルである)である]の化合物を提供する。
1つの実施態様において、本発明は、式(II)の化合物を提供する。
式(II)のある種の実施態様において、QはNHであり、nは0であり、mは0であり、そしてY2はヒドロキシメチルである。
式(II)のある種の実施態様において、QはCH2であり、nは0であり、mは0であり、そしてY2はヒドロキシメチルである。
式(II)のある種の実施態様において、Y4は、(a)基(ここで、Y5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(II)のある種の実施態様において、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
式(II)のある種の実施態様において、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(II)のある種の実施態様において、Y4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
1つの実施態様において、本発明は、式(II)[式中、Rは、−R1−R2−R3、−R1−R3、又は−R2−R3(ここで、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、かつ場合によりR1’(ここで、R1’は、低級アルキル、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シアノ、又は低級ハロアルキルである)で置換されており;R2は、−C(=O)、−C(=O)O、−C(=O)N(R2’)、−(CH2)q、又は−S(=O)2(ここで、R2’は、H又は低級アルキルであり、そしてqは1、2、又は3である)であり;そしてR3は、H又はR4(ここで、R4は、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルアルキルであり、かつ場合により1個以上の低級アルキル、ヒドロキシ、オキソ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、シアノ、低級アルキルスルホニル、又は低級ハロアルキルで置換されている)である)である]の化合物を提供する。
式(II)の1つの実施態様において、nは0であり、そしてmは0である。
式(II)の1つの実施態様において、QはNHである。
式(II)の1つの実施態様において、QはNHであり、nは0であり、そしてmは0である。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルである。
式(II)の1つの実施態様において、QはNHであり、そしてY2はヒドロキシメチルである。
式(II)の1つの実施態様において、QはCH2である。
式(II)の1つの実施態様において、QはCH2であり、nは0であり、そしてmは0である。
式(II)の1つの実施態様において、QはCH2であり、そしてY2はヒドロキシメチルである。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はメチルである。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシエチルである。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はハロゲンである。
式(II)の1つの実施態様において、QはCH2であり、Y2はメチルであり、nは0であり、そしてmは0である。
式(II)の1つの実施態様において、QはCH2であり、Y2はヒドロキシエチルであり、nは0であり、そしてmは0である。
式(II)の1つの実施態様において、QはCH2であり、Y2はハロゲンであり、nは0であり、そしてmは0である。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(a)基(ここで、Y5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(II)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(II)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(II)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはNHであり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(a)基(ここで、Y5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(a)基(ここで、Y5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(II)の1つの実施態様において、Y4は低級アルキルである。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は低級アルキルである。
上記式(II)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(II)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(II)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはNHであり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は低級アルキルである。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は低級アルキルである。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはNHであり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は低級アルキルである。
式(II)の1つの実施態様において、Y4は(c)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(c)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(II)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(II)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(II)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはNHであり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(c)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(II)の1つの実施態様において、Y4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
上記式(II)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(II)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(II)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(II)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはNHであり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
式(II)の1つの実施態様において、Y4は(d)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(II)の1つの実施態様において、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(d)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(II)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(II)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(II)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(II)の1つの実施態様において、QはNHであり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(d)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
別の実施態様において、本発明は、式(II)[式中、
Rは、−R1−R2−R3又は−R1−R3(ここで、R1は、アリール又はヘテロアリールであり;R2は、−C(=O)又は−(CH2)q(ここで、qは1である)であり;そしてR3は、R4(ここで、R4は、アミノ又はヘテロシクロアルキルであり、かつ場合により1個以上の低級アルキルで置換されている)である)であり;
Qは、CH2であり;
nは、0であり;
Y2は、Y2b(ここで、Y2bは、場合により1個以上のY2b’(ここで、Y2b’はヒドロキシである)で置換されている、低級アルキルである)であり;
mは、0であり;
Y4は、Y4c(ここで、Y4cは低級シクロアルキルである)である]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(II)[式中、Rは、−R1−R2−R3又は−R1−R3(ここで、R1は、アリール又はヘテロアリールである)であり;R2は、−C(=O)又は−(CH2)q(ここで、qは1である)であり;そしてR3は、R4(ここで、R4は、アミノ又はヘテロシクロアルキルであり、かつ場合により1個以上の低級アルキルで置換されている)である]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(II)[式中、QはCH2である]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(II)[式中、nは0である]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(II)[式中、Y2は、Y2b(ここで、Y2bは、場合により1個以上のY2b’(ここで、Y2b’はヒドロキシである)で置換されている低級アルキルである)である]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(II)[式中、mは0である]の化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、式(II)[式中、Y4は、Y4c(ここで、Y4cは低級シクロアルキルである)である]の化合物を提供する。
1つの実施態様において、本発明は、式(III)の化合物を提供する。
式(III)のある種の実施態様において、nは0であり、mは0であり、そしてY2はヒドロキシメチルである。
式(III)のある種の実施態様において、Y4は(a)基(ここで、Y5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(III)のある種の実施態様において、Y4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
式(III)のある種の実施態様において、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
式(III)のある種の実施態様において、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(III)の1つの実施態様において、nは0であり、そしてmは0である。
式(III)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルである。
式(III)の1つの実施態様において、Y2はメチルである。
式(III)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシエチルである。
式(III)の1つの実施態様において、Y2はハロゲンである。
式(III)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(a)基(ここで、Y5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(III)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(III)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は、低級アルキルである。
上記式(III)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(III)の1つの実施態様において、Y4は(c)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(III)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(c)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(III)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(III)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(III)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(III)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
上記式(III)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(III)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(III)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(III)の1つの実施態様において、Y4は(d)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(III)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(d)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(III)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(III)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(III)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
1つの実施態様において、本発明は、式(IV)の化合物を提供する。
式(IV)のある種の実施態様において、nは0であり、mは0であり、そしてY2はヒドロキシメチルである。
式(IV)のある種の実施態様において、Y4は(a)基(ここで、Y5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(IV)のある種の実施態様において、Y4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
式(IV)のある種の実施態様において、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
式(IV)のある種の実施態様において、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(IV)の1つの実施態様において、nは0であり、そしてmは0である。
式(IV)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルである。
式(IV)の1つの実施態様において、Y2はメチルである。
式(IV)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシエチルである。
式(IV)の1つの実施態様において、Y2はハロゲンである。
式(IV)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(a)基(ここで、Y5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(IV)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(IV)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(IV)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(IV)の1つの実施態様において、Y4は(c)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(IV)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(c)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(IV)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(IV)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(IV)の実施態様の更に別の変種では、RはR1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(IV)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
上記式(IV)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(IV)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(IV)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(IV)の1つの実施態様において、Y4は(d)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(IV)の1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、nは0であり、mは0であり、そしてY4は(d)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(IV)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(IV)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(IV)の実施態様の更に別の変種では、RはR1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
1つの実施態様において、本発明は、式Vの化合物を提供する。
式(V)のある種の実施態様において、mは0であり、nは0であり、そしてY2はヒドロキシメチルである。
式(V)のある種の実施態様において、Y4は(a)基(ここで、Y5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式(V)のある種の実施態様において、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
式(V)のある種の実施態様において、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式(V)のある種の実施態様において、Y4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
式Vの1つの実施態様において、nは0であり、そしてmは0である。
式Vの1つの実施態様において、QはCH2である。
式Vの1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルである。
式Vの1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはCH2であり、nは0であり、そしてmは0である。
式Vの1つの実施態様において、Y2はメチルである。
式Vの1つの実施態様において、Y2はヒドロキシエチルである。
式Vの1つの実施態様において、Y2はハロゲンである。
式Vの1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(a)基(ここで、Y5は、H、ハロゲン、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(V)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(V)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は低級アルキルである。
上記式(V)の実施態様の更に別の変種では、RはR1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式Vの1つの実施態様において、Y4は低級アルキルである。
式Vの1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は低級アルキルである。
上記式(V)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(V)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は、低級アルキルである。
上記式(V)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式Vの1つの実施態様において、Y4は(c)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式Vの1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(c)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(V)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(V)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は、低級アルキルである。
上記式(V)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式Vの1つの実施態様において、Y4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
式Vの1つの実施態様において、Y2はヒドロキシメチルであり、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(b)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH又は低級アルキルである)である。
上記式(V)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(V)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は、低級アルキルである。
上記式(V)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
式Vの1つの実施態様において、Y4は(d)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
式Vの1つの実施態様において、QはCH2であり、nは0であり、かつmは0であり、そしてY4は(d)基(ここで、Y5及びY6は、独立にH、低級アルキル、又は低級ハロアルキルである)である。
上記式(V)の実施態様の1つの変種では、Rは、−R1−R2−R3であり;R1は、フェニル又はピリジルであり;R2は、−C(=O)であり;R3は、R4であり;そしてR4は、場合により1個以上の低級アルキルで置換されている、モルホリン又はピペラジンである。
上記式(V)の実施態様の別の変種では、Rは、−R2−R3であり;R2は、−C(=O)NHであり;R3は、H又はR4であり;そしてR4は、低級アルキルである。
上記式(V)の実施態様の更に別の変種では、Rは、R1であり;そしてR1は、場合によりR1’で置換されている、ピラゾリルである。
本発明は、表Iの化合物よりなる群から選択される化合物を提供する。別の実施態様において、本発明は、表Iの化合物II−1、II−2、II−3及びII−4から選択される式IIの化合物を提供する。
本発明は、炎症性及び/又は自己免疫性症状を処置するための方法であって、これを必要とする患者に治療有効量の式(I)〜(V)のいずれかのBtkインヒビター化合物を投与することを含む方法を提供する。
本発明は、関節炎を処置するための方法であって、これを必要とする患者に治療有効量の上記式(I)〜(V)のいずれかのBtkインヒビター化合物を投与することを含む方法を提供する。
本発明は、関節リウマチを処置するための方法であって、これを必要とする患者に治療有効量の式(I)〜(V)のいずれかのBtkインヒビター化合物を投与することを含む方法を提供する。
本発明は、喘息を処置するための方法であって、これを必要とする患者に治療有効量の式(I)〜(V)のいずれかのBtkインヒビター化合物を投与することを含む方法を提供する。
本発明は、ループスを処置するための方法であって、これを必要とする患者に治療有効量の式(I)〜(V)のいずれかのBtkインヒビター化合物を投与することを含む方法を提供する。
本発明は、B細胞増殖を阻害する方法であって、これを必要とする患者に治療有効量の上記式(I’)〜(V’)のいずれかのBtkインヒビター化合物又はその変種を投与することを含む方法を提供する。
本発明は、Btk活性を阻害するための方法であって、式(I’)〜(V’)のいずれかのBtkインヒビター化合物又はその変種[ここで、Btkインヒビター化合物は、Btk活性のインビトロ生化学測定法において50マイクロモル以下のIC50を示す]を投与することを含む方法を提供する。
上記方法の1つの変種では、Btkインヒビター化合物は、Btk活性のインビトロ生化学測定法において100ナノモル以下のIC50を示す。
上記方法の1つの変種では、化合物は、Btk活性のインビトロ生化学測定法において10ナノモル以下のIC50を示す。
本発明は、炎症性症状を処置するための方法であって、これを必要とする患者に、上記式(I’)〜(V’)のいずれかのBtkインヒビター化合物又はその変種と組合せて、治療有効量の抗炎症化合物を同時投与することを含む方法を提供する。
本発明は、関節炎を処置するための方法であって、これを必要とする患者に、上記式(I’)〜(V’)のいずれかのBtkインヒビター化合物又はその変種と組合せて、治療有効量の抗炎症化合物を同時投与することを含む方法を提供する。
本発明は、リンパ腫又はBCR−ABL1+白血病細胞を処置するための方法であって、これを必要とする患者に治療有効量の上記式(I’)〜(V’)のいずれかのBtkインヒビター化合物又はその変種を投与することによる方法を提供する。
本発明は、少なくとも1種の薬学的に許容しうる担体、賦形剤又は希釈剤と混合した、上記式(I’)〜(V’)のいずれかのBtkインヒビター化合物又はその変種を含む医薬組成物を提供する。
「本明細書に上記と同義」という句は、本明細書で与えられる各基の最も広い定義又は最も広い請求の範囲のことをいう。与えられる他の全ての態様、変種及び実施態様において、各実施態様において存在することができ、かつ明確に定義されていない置換基は、本明細書で与えられる最も広い定義を留保する。
一般式(I)〜(V)の化合物は、Brutonチロシンキナーゼ(Btk)を阻害する。上流のキナーゼによるBtkの活性化は、ホスホリパーゼ−Cγの活性化を引き起こし、そして次にはこれが炎症促進性メディエーターの放出を刺激する。一般式(I)〜(V)の化合物は、6−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン環系上に、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン、2,3−ジヒドロ−1H−キナゾリン−4−オン、2H−イソキノリン−1−オン、3H−キナゾリン−4−オン、1H−キノリン−4−オン、2H−フタラジン−1−オン、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[e][1,2]チアジン 1,1−ジオキシド、又は3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,2,4]チアジアジン 1,1−ジオキシドの置換二環式側鎖を組み込んでいるため、該二環式側鎖のない類似体に比較して予想外に増強された阻害活性を示す。更には、Y2が、場合によりヒドロキシで置換されている低級アルキルであるとき、阻害活性は増強される。Y2がヒドロキシメチルであるとき、阻害活性は増強される。式(I)〜(V)の化合物は、関節炎並びに他の抗炎症性及び自己免疫性疾患の処置に有用である。式(I)〜(V)の化合物は、よって関節炎の処置に有用である。式(I)〜(V)の化合物は、細胞内のBtkを阻害するのに、及びB細胞発生を調節するのに有用である。本発明は更に、薬学的に許容しうる担体、賦形剤又は希釈剤と混合した、式(I)〜(V)の化合物を含有する医薬組成物を含む。
「a」又は「an」実体という句は、本明細書中に使用されるとき、1つ以上のその実体のことをいい;例えば、a化合物とは、1つ以上の化合物又は少なくとも1つの化合物のことをいう。このように、「a」(又は「an」)、「1つ以上」、及び「少なくとも1つ」という用語は、本明細書において互換的に使用することができる。
「本明細書に上記と同義」という句は、本明細書で与えられる各基について最も広い定義のことをいう。以下に与えられる他の全ての実施態様において、各実施態様において存在することができ、かつ明確に定義されていない置換基は、本明細書で与えられる最も広い定義を留保する。
本明細書において使用されるとき、移行句にあろうと請求の範囲の本文にあろうと、「〜を含む」及び「〜を含んでいる」という用語は、制約のない意味を有するものと解釈すべきである。即ち、この用語は「少なくとも〜を有する」又は「少なくとも〜を包含する」という句と同義語として解釈すべきである。製造法との関連で使用されるとき、「〜を含んでいる」という用語は、この製造法が、少なくとも言及された工程を包含するが、追加の工程を包含してもよいことを意味する。化合物又は組成物との関連で使用されるとき、「〜を含んでいる」という用語は、この化合物又は組成物が、少なくとも言及された特色又は成分を包含するが、また追加の特色又は成分をも包含してよいことを意味する。
本明細書中に使用されるとき、特に断りない限り、「又は(or)」という単語は、「及び/又は(and/or)」という「包含的」な意味で使用されるのであって、「いずれか一方(either/or)」という「排他的」な意味ではない。
「独立に」という用語は、本明細書において、ある可変基が、同じ化合物内のそれと同じか又は異なる定義を有する可変基が存在するかしないかに関係なく、いずれか1つの場合に当てはまることを示すために使用される。即ち、R”が2回出現し、そして「独立に炭素又は窒素」として定義される化合物では、両方のR”が炭素であっても、両方のR”が窒素であっても、又は一方のR”が炭素で、もう一方が窒素であってもよい。
任意の可変基が、本発明において利用又は特許請求される化合物を描写及び記述する任意の残基又は式中に2回以上現れるとき、出現毎のその定義は、他のあらゆる出現でのその定義とは独立している。また、置換基及び/又は可変基の組合せは、そのような化合物が安定な化合物となる場合に限り許容される。
結合の末端の「*」又は結合にそって描かれる「-----」という記号は、それぞれ官能基又は他の化学基の、それが一部となっている分子の残部への結合点を意味する。即ち、例えば、下記式:
(明らかな頂点で接続されるのとは対照的に)環系の中へと描かれる結合は、この結合が、任意の適切な環原子に結合してよいことを示す。
「場合による」又は「場合により」という用語は、本明細書中に使用されるとき、次に記述される事象又は状況が、存在してもよいが存在しなくともよいこと、及びその記述が、その事象又は状況が存在する場合と存在しない場合とを包含することを意味する。例えば、「場合により置換されている」とは、その場合により置換されている基には、水素又は置換基を組み込んでよいことを意味する。
「場合により結合」という句は、その結合が、存在してもしなくともよいこと、及びその記述が、単結合、二重結合、又は三重結合を包含することを意味する。ある置換基が、「結合」又は「存在しない」と指定される場合、その置換基に結合している原子は、直接結合される。
「約」という用語は、本明細書では、およそ、ほぼ、大体、又は前後を意味するのに使用される。「約」という用語が、数値範囲と併せて使用されるとき、これは、記載された数値の上下に境界を延長することにより、その範囲に修正を加えている。一般に、「約」という用語は、本明細書では、表示値の上下20%の変動で数値に修正を加えるために使用される。
式(I)〜(V)の幾つかの化合物は、互変異性を示してもよい。互変異性化合物は、2つ以上の相互転換可能な種として存在することができる。プロトトロピック互変異性体は、2つの原子間の共有結合した水素原子の移動に由来する。互変異性体は、一般に平衡状態で存在し、個々の互変異性体を単離しようという試みは、通常、その化学的性質及び物性が化合物の混合物と一致する混合物の生成に終わる。平衡の位置は、分子内の化学特性に依存する。例えば、アセトアルデヒドのような多くの脂肪族アルデヒド及びケトンでは、ケト型が優位を占めるが、一方フェノール類では、エノール型が優位を占める。普通のプロトトロピック互変異性体は、ケト/エノール(−C(=O)−CH− Δ −C(−OH)=CH−)、アミド/イミド酸(−C(=O)−NH− Δ −C(−OH)=N−)及びアミジン(−C(=NR)−NH− Δ −C(−NHR)=N−)互変異性体を包含する。後の2つは、ヘテロアリール及び複素環において特に一般的であり、そして本発明は、本化合物の全ての互変異性型を包含する。
本明細書中に使用される技術及び科学用語は、特に定義されない限り、本発明が関係する分野の当業者により通常理解されている意味を有する。本明細書では、当業者には知られている種々の方法及び材料について述べる。薬理学の一般原理を説明する標準的な参考文献は、Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics, 10th Ed., McGraw Hill Companies Inc., New York (2001)を包含する。当業者に知られている任意の適切な材料及び/又は方法を、本発明を実施する際に利用することができる。しかし、好ましい材料及び方法が記述されている。以下の説明及び実施例において述べられる材料、試薬などは、特に断りない限り、市販のものを入手できる。
本明細書に記載された定義は、「ヘテロアルキルアリール」、「ハロアルキルヘテロアリール」、「アリールアルキルヘテロシクリル」、「アルキルカルボニル」、「アルコキシアルキル」などのような、化学的に関連する組合せを形成するために付加してもよい。「アルキル」という用語は、「フェニルアルキル」又は「ヒドロキシアルキル」におけるように、別の用語に続く接尾辞として使用されるとき、これは、他の具体的に命名される基から選択される1〜2個の置換基で置換されている、上記と同義のアルキル基のことをいうものである。即ち、例えば、「フェニルアルキル」とは、1〜2個のフェニル置換基を有するアルキル基のことをいい、よってベンジル、フェニルエチル、及びビフェニルを包含する。「アルキルアミノアルキル」は、1〜2個のアルキルアミノ置換基を有するアルキル基である。「ヒドロキシアルキル」は、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシブチル、2−(ヒドロキシメチル)、3−ヒドロキシプロピルなどを包含する。したがって、本明細書中に使用されるとき、「ヒドロキシアルキル」という用語は、下に定義されるヘテロアルキル基の部分集合を定義するために使用される。−(ar)アルキルという用語は、非置換アルキル又はアラルキル基のいずれかのことをいう。(ヘテロ)アリール又は(het)アリールという用語は、アリール又はヘテロアリール基のいずれかのことをいう。
「アシル」という用語は、本明細書中に使用されるとき、式:−C(=O)R(式中、Rは、水素又は本明細書中と同義の低級アルキルである)の基を示す。「アルキルカルボニル」という用語は、本明細書中に使用されるとき、式:C(=O)R(式中、Rは、本明細書中と同義のアルキルである)の基を示す。C1−6アシルという用語は、6個の炭素原子を含有する−C(=O)R基のことをいう。「アリールカルボニル」という用語は、本明細書中に使用されるとき、式:C(=O)R(式中、Rは、アリール基である)の基を意味し;「ベンゾイル」という用語は、本明細書中に使用されるとき、Rがフェニルである「アリールカルボニル」基を意味する。
「アルキル」という用語は、本明細書中に使用されるとき、1〜10個の炭素原子を含有する、非分岐又は分岐鎖状飽和一価炭化水素基を示す。「低級アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を含有する、直鎖又は分岐鎖状炭化水素基を示す。「C1−10アルキル」は、本明細書中に使用されるとき、1〜10個の炭素からなるアルキルのことをいう。アルキル基の例は、特に限定されないが、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチルを包含する低級アルキル基、又はペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、及びオクチルを包含する。
「アルキル」という用語が、「フェニルアルキル」、又は「ヒドロキシアルキル」におけるように、別の用語に続く接尾辞として使用されるとき、これは、他の具体的に命名される基から選択される1〜2個の置換基で置換されている、上記と同義のアルキル基のことをいうものである。即ち、例えば、「フェニルアルキル」は、R’R”−ラジカル(ここで、R’は、フェニルラジカルであり、そしてR”は、本明細書中と同義のアルキレンラジカルである)を示す(ただし、このフェニルアルキル基の結合点は、このアルキレンラジカル上にあるという了解のもとで)。アリールアルキルラジカルの例は、特に限定されないが、ベンジル、フェニルエチル、3−フェニルプロピルを包含する。「アリールアルキル」又は「アラルキル」という用語は、R’がアリールラジカルであることを除いて同様に解釈される。「(het)アリールアルキル」又は「(het)アラルキル」という用語は、R’が、場合によりアリール又はヘテロアリールラジカルであることを除いて同様に解釈される。
「アルキレン」又は「アルキレニル」という用語は、本明細書中に使用されるとき、特に断りない限り、1〜10個の炭素原子の二価飽和線状炭化水素ラジカル(例えば、(CH2)n)、又は2〜10個の炭素原子の分岐飽和二価炭化水素ラジカル(例えば、−CHMe−又は−CH2CH(i−Pr)CH2−)を示す。メチレンの場合を除いて、アルキレン基のオープンな結合価は、同じ原子に属していない。アルキレンラジカルの例は、特に限定されないが、メチレン、エチレン、プロピレン、2−メチル−プロピレン、1,1−ジメチル−エチレン、ブチレン、2−エチルブチレンを包含する。
「アルコキシ」という用語は、本明細書中に使用されるとき、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、n−ブチルオキシ、i−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ(これらの異性体を包含する)のような、−O−アルキル基(ここで、アルキルは、上記と同義である)を意味する。「低級アルコキシ」は、本明細書中に使用されるとき、前記と同義の「低級アルキル」を持つアルコキシ基を示す。「C1−10アルコキシ」は、本明細書中に使用されるとき、アルキルがC1−10アルキルである、−O−アルキルのことをいう。
「アルコキシアルキル」という用語は、本明細書中に使用されるとき、R’R”−ラジカル(ここで、R’は、本明細書中と同義のアルコキシラジカルであり、そしてR”は、本明細書中と同義のアルキレンラジカルである)のことをいう(ただし、このアルコキシアルキル基の結合点は、アルキレンラジカル上にあるという了解のもとで)。C1−6アルコキシアルキルは、アルキル部分が、この基のアルコキシ部分の炭素原子を除いて1〜6個の炭素原子からなる基を示す。C1−3アルコキシ−C1−6アルキルは、アルキル部分が1〜6個の炭素原子からなり、そしてアルコキシ基が1〜3個の炭素からなる基を示す。例には、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、プロピルオキシプロピル、メトキシブチル、エトキシブチル、プロピルオキシブチル、ブチルオキシブチル、t−ブチルオキシブチル、メトキシペンチル、エトキシペンチル、プロピルオキシペンチル(これらの異性体を包含する)がある。
「ヒドロキシアルキル」という用語は、本明細書中に使用されるとき、異なる炭素原子上の1〜3個の水素原子が、ヒドロキシル基により置換されている、本明細書中と同義のアルキルラジカルを示す。
「アルキルスルホニル」及び「アリールスルホニル」という用語は、本明細書中に使用されるとき、式:−S(=O)2R(式中、Rは、それぞれアルキル又はアリールであり、そしてアルキル及びアリールは、本明細書中と同義である)の基のことをいう。「ヘテロアルキルスルホニル」という用語は、本明細書中に使用されるとき、式:−S(=O)2R(式中、Rは、本明細書中と同義の「ヘテロアルキル」である)の基のことをいう。
「アルキルスルホニルアミノ」及び「アリールスルホニルアミノ」という用語は、本明細書中に使用されるとき、式:−NR’S(=O)2R(式中、Rは、それぞれアルキル又はアリールであり、R’は、水素又はC1−3アルキルであり、そしてアルキル及びアリールは、本明細書中と同義である)の基のことをいう。
「シクロアルキル」という用語は、本明細書中に使用されるとき、3〜8個の炭素原子を含有する飽和炭素環、即ち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルのことをいう。「C3−7シクロアルキル」は、本明細書中に使用されるとき、炭素環内の3〜7個の炭素からなるシクロアルキルのことをいう。
「アリール」は、単環、二環又は三環式芳香環よりなる、一価の環状芳香族炭化水素基を意味する。アリール基は、場合により本明細書中に定義されるように置換されていてもよい。アリール基の例は、特に限定されないが、場合により置換されているフェニル、ナフチル、フェナントリル、フルオレニル、インデニル、アズレニル、オキシジフェニル、ビフェニル、メチレンジフェニル、アミノジフェニル、ジフェニルスルフィジル、ジフェニルスルホニル、ジフェニルイソプロピリデニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキシリル、ベンゾオキサジニル、ベンゾオキサジノニル、ベンゾピペラジニル(benzopiperadinyl)、ベンゾピペラジニル(benzopiperazinyl)、ベンゾピロリジニル、ベンゾモルホリニル、メチレンジオキシフェニル、エチレンジオキシフェニルなどを包含する。アリール基は、場合により本明細書中に定義されるようにシクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環に縮合されていてもよい。ヘテロシクロアルキル基に縮合したアリール基の例は、3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン、及び1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリンを包含する。好ましいアリールは、場合により置換されているフェニル及び場合により置換されているナフチルを包含する。
「ヘテロアリール」又は「ヘテロ芳香族」という用語は、本明細書中に使用されるとき、環あたり4〜8個の原子を含有し、1個以上のN、O又はSヘテロ原子を組み込み、残りの環原子が炭素である、少なくとも1個の芳香環を有する、5〜12個の環原子の単環式又は二環式ラジカル(ただし、このヘテロアリールラジカルの結合点は、芳香環上にあるという了解のもとで)を意味する。当業者には周知のとおり、ヘテロアリール環は、その全炭素の対応物よりも芳香族性が小さい。よって本発明の目的には、ヘテロアリール基は、ある程度の芳香族性しか必要としない。ヘテロアリール基の例は、5〜6個の環原子及び1〜3個のヘテロ原子を有する単環式芳香族複素環を包含し、そして特に限定されないが、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾリン、チアジアゾール及びオキサジアゾリン(これらは、場合により、ヒドロキシ、シアノ、アルキル、アルコキシ、チオ、低級ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、低級ハロアルキル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、及びジアルキルアミノアルキル、ニトロ、アルコキシカルボニル及びカルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アリールカルバモイル、アルキルカルボニルアミノ及びアリールカルボニルアミノから選択される1個以上、好ましくは1個又は2個の置換基で置換されていてもよい)を包含する。二環式基の例は、特に限定されないが、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール及びベンゾイソチアゾールを包含する。二環式基は、場合によりいずれかの環上で置換されていてもよい;しかし結合点は、ヘテロ原子を含有する環上である。
「ヘテロシクロアルキル」、「ヘテロシクリル」、又は「複素環」という用語は、本明細書中に使用されるとき、環あたり3〜8個の原子の、1個以上の環ヘテロ原子(N、O又はS(O)0−2から選択される)を組み込んだ、1個以上の縮合環又はスピロ環、好ましくは1〜2個の環よりなる、一価飽和環状ラジカルを示し、そしてこれは、特に断りない限り、場合により、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、低級ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ニトロ、アルコキシカルボニル、アミノ、アルキルアミノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノから選択される1個以上、好ましくは1個又は2個の置換基で独立に置換されていてもよい。複素環ラジカルの例は、特に限定されないが、アゼチジニル、ピロリジニル、ヘキサヒドロアゼピニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、キヌクリジニル及びイミダゾリニルを包含する。
一般的に使用される略語は、以下を包含する:アセチル(Ac)、アゾビスイソブチリルニトリル(AIBN)、大気圧(Atm)、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN又はBBN)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、ピロ炭酸ジ−tert−ブチル又はboc無水物(BOC2O)、ベンジル(Bn)、ブチル(Bu)、Chemical Abstracts Registration Number(CASRN)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ又はZ)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)、ジベンジリデンアセトン(dba)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,2−ジクロロエタン(DCE)、ジクロロメタン(DCM)、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL又はDIBAL−H)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(dppe)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI)、エチル(Et)、酢酸エチル(EtOAc)、エタノール(EtOH)、2−エトキシ−2H−キノリン−1−カルボン酸エチルエステル(EEDQ)、ジエチルエーテル(Et2O)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート酢酸(HATU)、酢酸(HOAc)、1−N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、イソプロパノール(IPA)、リチウムヘキサメチルジシラザン(LiHMDS)、メタノール(MeOH)、融点(mp)、MeSO2−(メシル又はMs)、メチル(Me)、アセトニトリル(MeCN)、m−クロロ過安息香酸(MCPBA)、質量スペクトル(ms)、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、N−カルボキシ無水物(NCA)、N−クロロスクシンイミド(NCS)、N−メチルモルホリン(NMM)、N−メチルピロリドン(NMP)、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、二クロム酸ピリジニウム(PDC)、フェニル(Ph)、プロピル(Pr)、イソプロピル(i−Pr)、ポンド/平方インチ(psi)、ピリジン(pyr)、室温(rt又はRT)、tert−ブチルジメチルシリル又はt−BuMe2Si(TBDMS)、トリエチルアミン(TEA又はEt3N)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、トリフラート又はCF3SO2−(Tf)、トリフルオロ酢酸(TFA)、1,1’−ビス−2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−2,6−ジオン(TMHD)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、テトラヒドロフラン(THF)、トリメチルシリル又はMe3Si(TMS)、p−トルエンスルホン酸一水和物(TsOH又はpTsOH)、4−Me−C6H4SO2−又はトシル(Ts)、N−ウレタン−N−カルボキシ無水物(UNCA)。接頭辞のnormal(n)、iso(i−)、secondary(sec−)、tertiary(tert−)及びneoを包含する従来の命名法は、アルキル基と共に使用されるとき、その通常の意味を有する。(Rigaudy and Klesney, Nomenclature in Organic Chemistry, IUPAC 1979 Pergamon Press, Oxford)。
「関節炎」という用語は、本明細書中に使用されるとき、急性関節リウマチ、慢性関節リウマチ、クラミジア関節炎、慢性吸収性関節炎、乳び関節炎、腸疾患に基づく関節炎、フィラリア性関節炎、淋菌性関節炎、痛風性関節炎、血友病性関節炎、肥厚性関節炎、若年性慢性関節炎、ライム関節炎、新生仔馬関節炎(neonatal foal arthritis)、結節性関節炎、アルカプトン尿性関節炎(ochronotic arthritis)、乾癬性関節炎若しくは化膿性関節炎、又はBTKを阻害するのに充分な用量で治療有効量の式(I)〜(V)の化合物を哺乳動物に投与することを必要とする関連疾患を意味する。
本発明の化合物は、自己免疫性症状又は障害の対象を処置するために使用できる。本明細書中に使用されるとき、「自己免疫性症状」という用語及び類似の用語は、動物の免疫系に起因する疾患、障害又は症状を意味する。自己免疫性障害とは、動物自体の免疫系が誤って自己を攻撃し、そのため動物自体の体の細胞、組織、及び/又は臓器を標的とする障害である。例えば、自己免疫反応は、多発性硬化症の神経系及びクローン病の消化管に対して起こる。全身性エリテマトーデス(ループス)のような他の自己免疫性障害では、患部組織及び臓器は、同じ疾患を有する個体間でも異なることがある。ループスを有するある人は皮膚及び関節を冒されるが、一方、別の人は皮膚、腎臓、及び肺を冒されることがある。最終的には、I型糖尿病における膵臓のインスリン産生細胞の破壊のように、免疫系によるある組織への損傷は永久的なものになりうる。本発明の化合物及び方法を用いて改善しうる具体的な自己免疫性障害は、特に限定されないが、神経系の自己免疫性障害(例えば、多発性硬化症、重症筋無力症、自己免疫性神経症(ギラン・バレーなど)、及び自己免疫性ブドウ膜炎)、血液の自己免疫性障害(例えば、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血、及び自己免疫性血小板減少症)、血管の自己免疫性障害(例えば、側頭動脈炎、抗リン脂質症候群、脈管炎(ヴェゲナー肉芽腫症など)、及びベーチェット病)、皮膚の自己免疫性障害(例えば、乾癬、疱疹状皮膚炎、尋常性天疱瘡、及び白斑)、消化管系の自己免疫性障害(例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎、原発性胆汁性肝硬変、及び自己免疫性肝炎)、内分泌腺の自己免疫性障害(例えば、I型又は免疫介在性糖尿病、グレーブス病、橋本甲状腺炎、自己免疫性卵巣炎及び睾丸炎、並びに副腎の自己免疫性障害);及び複数の臓器の自己免疫性障害(結合組織系及び筋骨格系の疾患を包含する)(例えば、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、脊椎関節症(強直性脊椎炎など)、及びシェーグレン症候群)、又はBTKを阻害するのに充分な用量で治療有効量の式(I)〜(V)の化合物を哺乳動物に投与することを必要とする関連疾患を包含する。更に、他の免疫系介在疾患(移植片対宿主病及びアレルギー疾患など)もまた、本明細書の免疫性障害の定義に包含される。多くの免疫性障害が炎症に起因するため、免疫性障害と考えられる障害と炎症性障害の間にはある程度の重複がある。本発明の目的には、そのような重複障害の場合、免疫性障害又は炎症性障害のいずれか一方と考えてもよい。本明細書の「免疫性障害の処置」とは、免疫性障害、そのような疾患の症状、又はそのような疾患に対する素因を有する対象に、自己免疫性障害、その症状、又はその疾患に対する素因を治療するか、緩和するか、変化させるか、影響を与えるか、又は予防することを目的として、本発明の化合物又は組成物を投与することをいう。
本明細書中に使用されるとき、「喘息」という用語は、可逆的気道閉塞、気道炎症、及び種々の刺激に対する気道の反応性の増大を特徴とする、肺の疾患、障害、又は症状を意味する。
「処置する(treat)」、「処置(treatment)」又は「処置すること(treating)」という用語は、癌の進行又は転移のような、望ましくない生理的変化又は障害を予防するか又は鈍化させる(減少させる)ことを目的とする、治療処置と予防(prophylactic or preventative)策との両方のことをいう。有益な又は望まれる臨床結果は、特に限定されないが、検出可能であろうと不可能であろうと、症状の軽減、疾患の範囲の縮小、疾患の安定化(即ち、悪化しない)状態、疾患進行の遅延又は鈍化、病状の改善又は緩和、及び緩解(部分的であろうと全体的であろうと)を包含する。「処置」はまた、処置を受けない場合に予想される生存期間に比較しての生存期間の延長を意味することもある。処置を必要とする人は、既に症状又は障害を持つ人の他に、症状又は障害を持つ傾向にある人、あるいは症状又は障害を予防すべき人を包含する。例えば、炎症症状を処置することとは、炎症の範囲又は重篤度を減少させることを意味する。減少とは、限定はされないが、炎症の完全な除去を意味することができる。例えば、減少とは、本明細書に開示されるか又は当該技術において知られている任意の適切な測定手法又は定量法により測定するとき、未処置又は対照者に比較しての、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくは100%の減少、又は間の任意の点を含むことができる。
本発明に包含され、本発明の範囲内の代表的化合物の例は、以下の表に与えられる。これらの後述の実施例及び調製法は、当業者が、本発明をより明確に理解し、かつ実施することができるように与えられる。これらは、本発明の範囲を限定するものと考えるべきでなく、単に本発明の例示及び代表と考えるべきである。
一般に、本明細書において使用される命名法は、IUPACの体系的命名法の生成のためのBeilstein Instituteのコンピュータ化システムである、AUTONOM(登録商標)v.4.0に基づく。描かれる構造とこの構造に与えられた名称の間に矛盾が存在するならば、描かれる構造を重視すべきである。更に、ある構造又は構造の一部の立体化学が、例えば、太線又は点線で示されていないならば、この構造又は構造の一部は、その全ての立体異性体を包含するものと解釈すべきである。
表Iは、一般式(II)の6−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン誘導体の例を表現している:
本明細書に記載される6−フェニル−イミダゾ[1,2−a]ピラジン誘導体は、キナーゼインヒビター、特にBtkインヒビターである。これらのインヒビターは、哺乳動物において、キナーゼ阻害に反応する1種以上の疾患(Btk阻害及び/又はB細胞増殖の阻害に反応性の疾患を包含する)を処置するのに有用でありうる。いかなる特定の理論にも拘束されるつもりはないが、本発明の化合物とBtkとの相互作用は、Btk活性の阻害を引き起こし、ひいてはこれらの化合物の医薬としての有用性をもたらすと考えられる。したがって本発明は、Btk活性の阻害、及び/又はB細胞増殖の阻害に反応性の疾患を有する哺乳動物、例えばヒトを処置する方法であって、有効量の本明細書に提供される少なくとも1つの化学物質をそのような疾患を有する哺乳動物に投与することを含む方法を包含する。有効濃度は、例えば、化合物の血中濃度を測定することにより実験的に、又は生物学的利用能を算出することにより理論的に確認できる。Btkに加えて影響を受けうるその他のキナーゼは、特に限定されないが、他のチロシンキナーゼ及びセリン/トレオニンキナーゼを包含する。
キナーゼは、増殖、分化、及び死滅(アポトーシス)のような基本的な細胞プロセスを制御するシグナル伝達経路において重要な役割を果たす。異常キナーゼ活性は、多発性癌、自己免疫性及び/又は炎症性疾患、並びに急性炎症反応を包含する、広範囲の疾患に関係している。重要な細胞シグナル伝達経路におけるキナーゼの多面的な役割により、キナーゼ類及びシグナル伝達経路を標的とする新規薬物を同定する大きな機会が得られる。
ある実施態様は、自己免疫性及び/又は炎症性疾患、あるいはBtk活性及び/又はB細胞増殖の阻害に反応性の急性炎症反応を有する患者を処置する方法を包含する。
本発明の化合物及び組成物を使用することにより影響を受けうる自己免疫性及び/又は炎症性疾患は、特に限定されないが、乾癬、アレルギー、クローン病、過敏性腸症候群、シェーグレン病、組織移植片拒絶、及び移植臓器の超急性拒絶、喘息、全身性エリテマトーデス(及び関連する糸球体腎炎)、皮膚筋炎、多発性硬化症、強皮症、脈管炎(ANCA関連及び他の脈管炎)、自己免疫性溶血性貧血及び血小板減少状態、グッドパスチャー症候群(並びに関連する糸球体腎炎及び肺出血)、アテローム動脈硬化症、関節リウマチ、慢性特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、アジソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病、敗血症ショック、並びに重症筋無力症を包含する。
本明細書に包含されるのは、本明細書に提供される少なくとも1つの化学物質が抗炎症剤と併用して投与される処置方法である。抗炎症剤は、特に限定されないが、NSAID、非特異的及びCOX−2特異的シクロオキシゲナーゼ酵素インヒビター、金化合物、コルチコステロイド、メトトレキサート、腫瘍壊死因子(TNF)受容体アンタゴニスト、免疫抑制剤、及びメトトレキサートを包含する。
NSAIDの例は、特に限定されないが、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセン及びナプロキセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウムとミソプロストールとの併用、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、ピロキシカム、インドメタシン、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、ケトプロフェン、ナブメトンナトリウム、スルファサラジン、トルメチンナトリウム、及びヒドロキシクロロキンを包含する。NSAIDの例はまた、COX−2特異的インヒビター(セレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ及び/又はエトリコキシブなど)を包含する。
幾つかの実施態様において、抗炎症剤はサリチル酸類である。サリチル酸類は、特に限定されないが、アセチルサリチル酸、即ちアスピリン、サリチル酸ナトリウム、並びにコリン及びマグネシウムのサリチル酸塩を包含する。
抗炎症剤はまた、コルチコステロイドであってもよい。例えば、コルチコステロイドは、コルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、又はプレドニゾンであってもよい。
更なる実施態様において、抗炎症剤は、金チオリンゴ酸ナトリウム又はオーラノフィンのような金化合物である。
本発明はまた、抗炎症剤が、ジヒドロ葉酸レダクターゼインヒビター(メトトレキサートなど)又はジヒドロオロチン酸デヒドロゲナーゼインヒビター(レフルノミドなど)のような代謝インヒビターである、実施態様を包含する。
本発明の他の実施態様は、少なくとも1つの抗炎症化合物が、抗C5モノクローナル抗体(エクリズマブ又はパキセリズマブなど)、TNFアンタゴニスト(エタネルセプトなど)、又はインフリキシマブ(これは抗TNFαモノクローナル抗体である)である併用に関する。
本発明の更に別の実施態様は、少なくとも1つの活性物質が、免疫抑制化合物(メトトレキサート、レフルノミド、シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン、及びミコフェノール酸モフェチルから選択される免疫抑制化合物など)である併用に関する。
BTKを発現するB細胞及びB細胞前駆体は、特に限定されないが、B細胞リンパ腫、リンパ腫(ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫を包含する)、ヘアリーセルリンパ腫、多発性骨髄腫、慢性及び急性骨髄性白血病、並びに慢性及び急性リンパ性白血病を包含する、B細胞悪性腫瘍の病理に関与している。
BTKは、B系統リンパ系細胞におけるFas/APO−1(CD−95)細胞死誘導シグナル伝達複合体(DISC)のインヒビターであることが証明されている。白血病/リンパ腫細胞の運命は、DISCにより活性化されるカスパーゼの反対のアポトーシス促進作用と、BTK及び/又はその基質が関与する上流の抗アポトーシス調節機構との間の均衡に依存する(Vassilev et al., J. Biol. Chem. 1998, 274, 1646-1656)。
また、BTKインヒビターは、化学増感剤として有用であり、よって他の化学療法剤(特に、アポトーシスを誘導する薬剤)と併用すると有用であることが発見されている。化学増感性BTKインヒビターと併せて使用できる他の化学療法剤の例は、トポイソメラーゼIインヒビター(カンプトテシン又はトポテカン)、トポイソメラーゼIIインヒビター(例えば、ダウノマイシン及びエトポシド)、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、メルファラン及びBCNU)、チューブリン作用剤(例えば、タキソール及びビンブラスチン)、及び生物学的作用物質(例えば、抗CD20抗体であるIDEC8のような抗体、免疫毒素、及びサイトカイン類)を包含する。
Btk活性はまた、第9及び第22染色体の一部の転座に由来するbcr−abl融合遺伝子を発現する一部の白血病にも関連している。この異常は、一般に慢性骨髄性白血病で観察される。Btkは、bcr−ablキナーゼにより構成的にリン酸化され、そしてこれが、下流の生存シグナルを開始させ、そしてbcr−abl細胞でのアポトーシスを回避させる(Feldhahn et al. J. Exp. Med. 2005 201(11):1837-1852)。
本発明の化合物は、多種多様な経口投与剤形に及び担体中に処方することができる。経口投与は、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤、シロップ剤、又は懸濁剤の剤形であってよい。本発明の化合物は、他の投与経路の中でも、持続(点滴静注)局所の非経口、筋肉内、静脈内、皮下、経皮(浸透増強剤を包含してもよい)、バッカル、鼻内、吸入及び坐剤投与を包含する他の投与経路により投与されるとき有効である。好ましい投与方法は、一般に便利な1日用量の用法を用いる経口投与であり、そしてこの用量用法は、病気の程度及び活性成分に対する患者の応答性により調整することができる。
本発明の化合物、並びにその薬学的に使用しうる塩は、1種以上の従来の賦形剤、担体、又は希釈剤と一緒に、医薬組成物及び単位用量の形にしてもよい。この医薬組成物及び単位用量の剤形は、追加の活性化合物又は成分を含むか又は含まない、従来の割合の従来の成分よりなっていてよく、そして単位用量剤形は、使用すべき目的の1日用量範囲に相応しい任意の適切な有効量の活性成分を含有してよい。本医薬組成物は、錠剤又は充填カプセル剤のような固体、半固体、粉剤、徐放製剤、又は液剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤のような液体、又は経口使用用の充填カプセル剤として;あるいは直腸内又は膣内投与用の坐剤の剤形で;あるいは非経口使用用の無菌注射液の剤形で使用してもよい。典型的な製剤は、約5%〜約95%の活性化合物(w/w)を含有する。「製剤」又は「投与剤形」という用語は、活性化合物の固体及び液体製剤の両方を包含することが意図されており、そして当業者であれば、活性成分が、標的臓器又は組織に応じて、並びに必要用量及び薬物動態パラメーターに応じて様々な製剤として存在しうることを正しく理解するであろう。
「賦形剤」という用語は、本明細書中に使用されるとき、一般に安全で無毒であり、かつ生物学的にも他の意味でも不適切でない、医薬組成物を調製するのに有用な化合物のことをいい、そしてヒトの医薬としての使用だけでなく獣医学的使用にも許容しうる賦形剤を包含する。本発明の化合物は、単独で投与することができるが、一般には、意図される投与経路及び標準的医薬実務に照らして選択される、1種以上の適切な医薬賦形剤、希釈剤又は担体と混合して投与されよう。
「薬学的に許容しうる」とは、一般に安全で無毒であり、かつ生物学的にも他の意味でも不適切でない、医薬組成物を調製するのに有用であることを意味し、そしてヒトの医薬としての使用だけでなく獣医学的使用にも許容しうることを包含する。
活性成分の「薬学的に許容しうる塩」の形はまた、最初に、非塩形には存在しなかった所望の薬物動態特性を活性成分に与えることができ、そして活性成分の薬力学に対して、体内でのその治療活性に関してプラスの影響さえ及ぼしうる。ある化合物の「薬学的に許容しうる塩」という句は、薬学的に許容しうるものであって、かつ親化合物の望ましい薬理活性を持つ塩を意味する。このような塩は、以下を包含する:(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などのような無機酸と形成される酸付加塩;又は酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第3級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などのような有機酸と形成される酸付加塩;あるいは(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、若しくはアルミニウムイオンにより置換されるときか、又はエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなどのような有機塩基と配位結合するときのいずれかに形成される塩。
固体形態の製剤は、粉剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、及び分散性顆粒剤を包含する。固体担体は、希釈剤、着香剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁剤、結合剤、保存料、錠剤崩壊剤、又は封入材料としても作用しうる、1種以上の物質であってよい。粉剤では、担体は、一般には微粉化活性成分との混合物である微粉化固体である。錠剤では、活性成分は、一般には必要な結合能力を有する担体と適切な割合で混合され、所望の形状及びサイズに圧縮される。適切な担体は、特に限定されないが、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖類、乳糖、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ロウ、カカオ脂などを包含する。固体形態の製剤は、活性成分の他に、着色料、香味料、安定化剤、緩衝剤、人工及び天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含有してもよい。
液体製剤もまた、経口投与に適しており、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤、水性液剤、水性懸濁剤を包含する液体製剤を包含する。これらは、使用の直前に液体製剤に変換することを目的とした固体形態の製剤を包含する。乳剤は、溶液中に、例えば、水性プロピレングリコール溶液中に調製してもよいか、又はレシチン、モノオレイン酸ソルビタン、又はアラビアゴムのような乳化剤を含有してもよい。水性液剤は、活性成分を水に溶解し、そして適切な着色料、香味料、安定化剤、及び増粘剤を加えることにより調製できる。水性懸濁剤は、微粉化活性成分を、天然又は合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及び他の周知の懸濁剤のような粘性物質と共に水に分散させることにより調製することができる。
本発明の化合物は、非経口投与(例えば、注射、例えば、ボーラス注射又は持続注入による)用に処方してもよく、アンプル剤、充填済注射器(pre-filled syringes)、少量輸液として単位用量剤形で、あるいは保存料を加えた多回投与用容器に入れて提示してもよい。本組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁剤、液剤、又は乳剤のような剤形、例えば、水性ポリエチレングリコール中の液剤の形をとってよい。油性又は非水性の担体、希釈剤、溶剤又はビヒクルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(例えば、オリーブ油)、及び注射用有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)を包含し、そして保存剤、湿潤剤、乳化剤又は懸濁剤、安定化剤及び/又は分散剤のような配合剤を含有してもよい。あるいは、活性成分は、減菌固体の無菌的単離によるか、又は適切なビヒクル、例えば、無菌の発熱物質を含まない水を用いて、使用前の構成用溶液から凍結乾燥することにより得られる粉末剤形であってよい。
本発明の化合物は、軟膏剤、クリーム剤若しくはローション剤として、又は経皮パッチとして、表皮への局所投与用に処方してもよい。軟膏剤及びクリーム剤は、例えば、適切な増粘剤及び/又はゲル化剤を加えた水性又は油性基剤と共に処方することができる。ローション剤は、水性又は油性基剤と共に処方することができるが、一般にはまた1種以上の乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、又は着色剤も含有するだろう。口内の局所投与に適した製剤は、着香基剤、通常はショ糖及びアラビアゴム又はトラガント中に活性物質を含むトローチ剤;ゼラチン及びグリセリン又はショ糖及びアラビアゴムのような不活性基剤中に活性成分を含む香錠;並びに適切な液体担体中に活性成分を含む洗口液を包含する。
本発明の化合物は、坐剤としての投与用に処方してもよい。脂肪酸グリセリドの混合物又はカカオ脂のような低融点ロウを最初に溶融して、例えば、撹拌により、活性成分を均質に分散させる。溶融した均質な混合物は次に、便利なサイズの鋳型に注ぎ入れ、冷却して固化させる。
本発明の化合物は、膣内投与用に処方してもよい。活性成分の他に、そのような担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム又はスプレーは、当該技術において適切であることが知られている。
本発明の化合物は、鼻内投与用に処方してもよい。この液剤又は懸濁剤は、従来手段により、例えば、スポイト、ピペット又はスプレーで直接鼻腔内に適用される。本製剤は、単回又は多回投与剤形として提供することができる。スポイト又はピペットの後者の場合に、これは、患者が適切な所定容量の液剤又は懸濁剤を投与することにより達成できる。スプレーの場合に、これは、例えば、計量噴霧スプレーポンプを用いて達成できる。
本発明の化合物は、特に気管への、そして経鼻投与を包含する、エーロゾル投与用に処方してもよい。本化合物は一般に、例えば、5ミクロン以下というオーダーの小さい粒度を有する。このような粒度は、当該技術において既知の手段により、例えば、微粉化により得られる。活性成分は、クロロフルオロカーボン(CFC)(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、又はジクロロテトラフルオロエタン)、又は二酸化炭素若しくは他の適切なガスのような適切な噴射剤と共に加圧パックにして提供される。エーロゾルは、便利にはまたレシチンのような界面活性剤を含有してもよい。薬物の用量は、計量バルブにより制御することができる。あるいは活性成分は、乾燥粉末、例えば、乳糖、デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなデンプン誘導体、及びポリビニルピロリドン(PVP)のような適切な粉末基剤中の本化合物の粉末混合物の形で提供してもよい。粉末担体は、鼻腔内でゲルを形成する。この粉末組成物は、単位用量剤形として、例えば、吸入器を用いてそこから粉末を投与する、例えば、ゼラチンのカプセル若しくはカートリッジとして、又はブリスターパックとして提示することができる。
必要に応じて、製剤は、活性成分の徐放投与又は放出制御投与に合わせた腸溶性コーティングを施して調製することができる。例えば、本発明の化合物は、経皮又は皮下薬物送達装置中に処方することができる。これらの送達システムは、本化合物の徐放が必要であるとき、及び治療法についての患者のコンプライアンスが決定的に重要なときに有利である。経皮送達システム中の化合物は、しばしば皮膚接着性固体支持体に取り付けられる。目的化合物はまた、浸透増強剤、例えば、Azone(1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン)と併用することができる。徐放性送達システムは、手術又は注射により皮下層へと皮下挿入される。皮下インプラントでは、脂溶性膜、例えば、シリコーンゴム、又は生分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸中に本化合物を封入する。
適切な製剤は、製剤の担体、希釈剤及び賦形剤と共に、Remington: The Science and Practice of Pharmacy 1995, edited by Martin, Mack Publishing Company, 19th edition, Easton, Pennsylvaniaに記載されている。熟練の製剤科学者であれば、本発明の組成物を不安定にすることなく、又はその治療活性を落とすことなく、特定の投与経路用の多数の製剤を提供するために本明細書の教示に含まれる製剤を修飾することができる。
本発明化合物の水又は他のビヒクルへの可溶性を高めるための化合物の修飾は、例えば、若干の修飾(塩形成、エステル化など)により容易に達成できようが、これらは充分に当該技術における通常の技能の範囲内である。また、患者の最大の有益な効果を目指して本化合物の薬物動態を管理するために、特定化合物の投与経路及び用法用量を修飾することもまた、充分に当該技術における通常の技能の範囲内である。
「治療有効量」という用語は、本明細書中に使用されるとき、ある個人の疾患の症状を軽減させるのに必要な量を意味する。用量は、各特定症例における個々の要求に適応させられる。この用量は、処置すべき疾患の重篤度、患者の年齢及び全般的な健康状態、患者が処置されている他の医薬、投与の経路及び剤形、並びに担当医の優先傾向及び経験のような、多数の要因に応じて広い限界内で変化させることができる。経口投与には、1日に約0.01〜約1000mg/kg体重の間の1日用量が単剤療法及び/又は併用療法において適切であろう。好ましい1日用量は、1日に約0.1〜約500mg/kg体重、更に好ましくは0.1〜約100mg/kg体重、そして最も好ましくは1.0〜約10mg/kg体重の間である。よって、70kgのヒトへの投与には、用量範囲は、1日に約7mg〜0.7gであろう。1日用量は、単回用量として、又は分割用量にして、典型的には1日に1〜5回の用量の間で投与することができる。一般に、処置は、化合物の最適用量より少ない低用量で開始する。その後、用量は、個々の患者の最適効果に到達するまで少しずつ増加させる。本明細書に記載される疾患の処置の際に通常の技術を有する者であれば、過度の実験を行うことなく、かつ個人の知識、経験及び本開示に依存して、所定の疾患及び患者のための本発明の化合物の治療有効量を突きとめることができよう。
本医薬製剤は、好ましくは単位用量剤形である。このような剤形では、本製剤は、適切な量の活性成分を含有する単位用量に細分される。この単位用量剤形は、パッケージ製剤であってよく、このパッケージは、パケット錠剤、カプセル剤、及びバイアル又はアンプル入りの粉剤のような、離散量の製剤を含有する。また、この単位用量剤形は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤、又はトローチ剤それ自体であってもよく、あるいは適切な数のこれらのいずれかのパッケージ形態であってもよい。
実施例
実施例1: ジエチル−(5−ニトロ−ピリジン−2−イル)−アミン
DMSO(40ml)中の2−ブロモ−5−ニトロピリジン(4.0g、19mmol)、ジエチルアミン(1.5g、20mmol)、TBAI(0.33g、0.9mmole)及び炭酸カリウム(2.7g、20mmol)の懸濁液を50℃で3時間、次に室温で16時間で保持した。懸濁液を酢酸エチルとブラインに分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物をメタノールから再結晶化して、所望の生成物2.0g(収率54%)を得た。
実施例2: N*2*,N*2*−ジエチル−ピリジン−2,5−ジアミン
固体10%Pd/C(0.1g)を、窒素を十分に散布したMeOH(50mL)中のジエチル−(5−ニトロ−ピリジン−2−イル)−アミン(実施例1)(1g、5.1mmol)の溶液に急速に加えた。混合物を真空下に5分間置き、その後、それにH2バルーンを取り付け、室温で2時間保持した。Pd触媒を濾過し、濾液を真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物0.8g(97%)を得た。
実施例3: N*5*−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)−N*2*,N*2*−ジエチル−ピリジン−2,5−ジアミン
6,8−ジブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン(0.4g、1.44mmol)、N*2*,N*2*−ジエチル−ピリジン−2,5−ジアミン(実施例2)(0.239g、1.44mmol)、炭酸カリウム(0.198、1.44mmol)、及びDMF(5mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、100℃で3時間保持した。混合物を冷却し、酢酸エチルとブラインに分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物をクロマトグラフィーにより精製して(30%酢酸エチル/ヘキサン〜100%酢酸エチル)、所望の生成物0.250g(収率48%)を得た。
実施例4: 6−シクロプロピル−2−{3−[8−(6−ジエチルアミノ−ピリジン−3−イルアミノ)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン(II−4)
N*5*−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)−N*2*,N*2*−ジエチル−ピリジン−2,5−ジアミン(実施例3)(0.1g、0.27mmol)及び酢酸2−(6−シクロプロピル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンジルエステル(0.128g、0.27mmol)をDME(2mL)に入れた。上記の混合物に、炭酸ナトリウム(0.085g、0.81mmole)及び水(2mL)を加え、混合物にアルゴンを十分に散布した。次に、Pd(PPh3)4(0.015、0.014mmole)を一度に加え、反応混合物を100℃で4時間保持した。冷却後、混合物を酢酸エチルとブラインに分配し、有機層を酢酸ナトリウムで乾燥させ、揮発物を真空下で除去した。残留物をシリカゲル分取TLCにより精製して、所望の生成物0.085g(収率55%)を得た。(M+H)+=574。
実施例5: (6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)−(6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミン
所望の化合物を、実施例3に記載の方法に従い、6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イルアミンを用いて合成して、標記化合物を黄色の固体として、収率52%で得た。
実施例6: 6−シクロプロピル−2−{2−ヒドロキシメチル−3−[8−(6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イルアミノ)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]−フェニル}−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン(II−3)
所望の化合物を、実施例4に記載の方法に従い、(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)−(6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミン(実施例5)を用いて合成して、標記化合物を黄色の固体として、収率39%で得た。(M+H)+=588.6。
実施例7: (6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−アミン
所望の化合物を、実施例3に記載の方法に従い、4−モルホリン−4−イルメチル−フェニルアミンを用いて合成して、標記化合物を黄色の固体として、収率27%で得た。
実施例8: 6−シクロプロピル−2−{2−ヒドロキシメチル−3−[8−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニルアミノ)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル]−フェニル}−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン(II−2)
所望の化合物を、実施例4に記載の方法に従い、(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−アミン(実施例7)を用いて合成して、標記化合物を黄色の固体として、収率40%で得た。(M+H)+=601.7。
実施例9: 6−シクロプロピル−2−(2−ヒドロキシメチル−3−{8−[4−(モルホリン−4−カルボニル)−フェニルアミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン(II−1)
所望の化合物を実施例4に記載の方法に従い、[4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イルアミノ)−フェニル]−モルホリン−4−イル−メタノンを用いて合成して、標記化合物を黄色の固体として、収率44%で得た。(M+H)+=615.7。
実施例10: 4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イルアミノ)−安息香酸
NMP(12mL)中の6,8−ジブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン(6.19g、22.4mmol)及びp−アミノ安息香酸(3.07g、22.4mmol)を100℃で3時間保持した。DCM(200mL)を加え、得られた固体を濾過し、DCMで洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の生成物6.33g(85%)を得た。
実施例11: [4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イルアミノ)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イルアミノ)−安息香酸(実施例10)(6.29g、18.9mmol)及び(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(9.18g、20.8mmol)に、DMF(55mL)及び1−メチルピペラジン(7.56g、75.5mmol)を加えた。室温で1時間攪拌した後、反応物を水(450mL)で希釈した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の生成物6.23g(79%)を得た。
実施例12: {4−[6−(3−アミノ−2−メチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イルアミノ]−フェニル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
DME(8mL)及び水(4mL)中の[4−(6−ブロモ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イルアミノ)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(実施例11)(1.62g、3.90mmol)、2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニルアミン(1.00g、4.29mmol)、Pd(PPh3)4(450mg、0.39mmol)、及び炭酸ナトリウム(1.24g、11.7mmol)を、マイクロ波反応器中、170℃で12.5分間保持した。反応混合物を酢酸エチルと水に分配した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(7%メタノール/DCM)により精製して、所望の生成物908mg(53%)を得た。
実施例13: 2−アミノ−4−tert−ブチル−N−(2−メチル−3−{8−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)−フェニルアミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)−ベンズアミド
DMF(2mL)中の{4−[6−(3−アミノ−2−メチル−フェニル)−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イルアミノ]−フェニル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(実施例12)(200mg、0.45mmol)、2−アミノ−4−tert−ブチル安息香酸(96mg、0.50mmol)、(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(203mg、0.50mmol)、及びトリエチルアミン(156mg、1.54mmol)を室温で24時間、次に60℃で24時間保持した。水(50mL)を加え、得られた固体を濾過し、水で洗浄し、フラッシュクロマトグラフィー(7%メタノール/DCM)により精製して、所望の生成物63mg(0.10mmol)を得た。
実施例14: 7−tert−ブチル−3−(2−メチル−3−{8−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)−フェニルアミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)−3H−キナゾリン−4−オン(I−2)
オルトギ酸トリエチル(2mL)中の2−アミノ−4−tert−ブチル−N−(2−メチル−3−{8−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)−フェニルアミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)−ベンズアミド(実施例13)(21mg、0.034mmol)を、還流下、20分間保持した。溶液を冷却し、真空下で濃縮した。DCM(2mL)及びTFA(ピペットにより8滴を添加)を残留物に加え、溶液を室温で20分間保持した。得られた混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でアルカリ性にし、溶液を酢酸エチルと水に分配した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、分取TLC(10%メタノール/DCM)により精製して、所望の生成物3.8mg(18%)を得た。(M+H)+627.2。
実施例15: 7−tert−ブチル−3−(2−メチル−3−{8−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)−フェニルアミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)−1H−キナゾリン−2,4−ジオン
DCM(2mL)中の2−アミノ−4−tert−ブチル−N−(2−メチル−3−{8−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)−フェニルアミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−6−イル}−フェニル)−ベンズアミド(実施例13)(23mg、0.037mmol)の溶液を、室温にて、トルエン(0.02mL 0.03mmol)中の20%ホスゲン溶液で処理した。15分間攪拌した後、溶液を酢酸エチルと重炭酸ナトリウム水溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、分取TLC(10%メタノール/DCM)により精製して、所望の生成物5.6mg(43%)を得た。(M+H)+643.3.
実施例16: 2−(3−ブロモ−2−メチル−フェニル)−3−(3−ジメチルアミノ−フェニルアミノ)−アクリル酸エチルエステル
(3−ブロモ−2−メチル−フェニル)−酢酸ベンジルエステル(421mg、1.32mmol)をギ酸エチル(2.5mL,31mmol)に溶解した。水素化ナトリウム(95%,67mg、2.6mmol)を加えた。30分間攪拌した後、これを1M HCl水溶液でクエンチした。これを酢酸エチルと水に分配した。酢酸エチル層を水で洗浄し、ブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。
この物質の一部分及びN,N−ジメチル−ベンゼン−1,3−ジアミン(96mg、0.70mmol)を、1mLエタノール中、18時間撹拌した。これを真空下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離5〜20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、2−(3−ブロモ−2−メチル−フェニル)−3−(3−ジメチルアミノ−フェニルアミノ)−アクリル酸エチルエステル(164mg、0.407mmol)を得た。MS(ESI)405.0(M+H)+。
実施例17: 3−(3−ブロモ−2−メチル−フェニル)−7−ジメチルアミノ−1H−キノリン−4−オン
2−(3−ブロモ−2−メチル−フェニル)−3−(3−ジメチルアミノ−フェニルアミノ)−アクリル酸エチルエステル(実施例16)(100mg、0.248mmol)に、ポリリン酸4gを加えた。これを140℃で10分間撹拌した。水50mLを加え、混合物を撹拌した。得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄した。濾液を10%メタノール/DCM溶液で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残留物を沈殿物と合わせ、フラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離2〜5%メタノール/DCM)により精製して、3−(3−ブロモ−2−メチル−フェニル)−7−ジメチルアミノ−1H−キノリン−4−オン(22mg、0.062mmol)を得た。MS(ESI)357.0(M+H)+。
実施例18: 4−ブロモ−2−(2−ブロモ−エチル)−ベンゼンスルホニルクロリド
クロロスルホン酸(17mL)を、0℃で、1−ブロモ−3−(2−ブロモ−エチル)−ベンゼン(5g、19mmol)に滴下した。混合物を0℃で1時間、次に室温で更に3時間攪拌した。混合物をゆっくりと氷水に注ぎ、塩化メチレンで抽出し、合わせた有機層を減圧下で蒸発させて、粗4−ブロモ−2−(2−ブロモ−エチル)−ベンゼンスルホニルクロリド4.3gを得て、それを直接次の反応に使用した。MS(ESI)342.9(M−Cl+OH)−。
実施例19: Brutonチロシンキナーゼ(Btk)阻害アッセイ
本アッセイは、濾過による放射性33Pリン酸化産物の捕捉である。Btk、ビオチン化SH2ペプチド基質(Src相同)、及びATPの相互作用により、ペプチド基質のリン酸化が起こる。ビオチン化生成物は、ストレプトアビジンセファロースビーズに結合する。全ての結合した放射性標識生成物をシンチレーションカウンターにより検出する。
アッセイされるプレートは、96ウェルのポリプロピレン(Greiner)及び96ウェルの1.2μm親水性PVDFフィルタープレート(Millipore)である。ここで報告される濃度は、最終アッセイ濃度である:DMSO(Burdick and Jackson)中10〜100μMの化合物、5〜10nM Btk酵素(His標識、完全長)、30μMペプチド基質(Biotin-Aca-AAAEEIYGEI-NH2)、100μM ATP(Sigma)、8mMイミダゾール(Sigma、pH7.2)、8mMグリセロール−2−リン酸(Sigma)、200μM EGTA(Roche Diagnostics)、1mM MnCl2(Sigma)、20mM MgCl2(Sigma)、0.1mg/ml BSA(Sigma)、2mM DTT(Sigma)、1μCi 33P ATP(Amersham)、20%ストレプトアビジンセファロースビーズ(Amersham)、50mM EDTA(Gibco)、2M NaCl(Gibco)、2M NaCl w/ 1%リン酸(Gibco)、microscint-20(Perkin Elmer)。
IC50の決定は、標準96ウェルプレートのアッセイテンプレートから得られるデータを利用して、1化合物あたりデータ10点から算出する。1種の対照化合物及び7種の未知のインヒビターを各プレートで試験して、各プレートを2回測定した。典型的には、化合物は、100μMから開始して3nMで終わるよう半対数(half-log)系列で希釈した。対照化合物は、スタウロスポリンとした。バックグラウンドは、ペプチド基質の非存在下でカウントした。総活性は、ペプチド基質の存在下で求めた。以下のプロトコールを使用してBtk阻害を求めた。
1) 試料調製:試験化合物を半対数の増分でアッセイ緩衝液(イミダゾール、グリセロール−2−リン酸、EGTA、MnCl2、MgCl2、BSA)に希釈した。
2) ビーズ調製
a) 500gで遠心分離することによりビーズをすすぐ。
b) PBS及びEDTAでビーズを再構成して20%ビーズスラリーを作成する。
3) 基質を含まない反応混合物(アッセイ緩衝液、DTT、ATP、33P ATP)及び基質を含む混合物(アッセイ緩衝液、DTT、ATP、33P ATP、ペプチド基質)を30℃で15分間プレインキュベートする。
4) アッセイを開始するために、酵素緩衝液(イミダゾール、グリセロール−2−リン酸、BSA)中のBtk 10μL及び試験化合物10μLを室温で10分間プレインキュベートする。
5) 基質を含まないか含む反応混合物30μLをBtk及び化合物に加える。
6) 総アッセイ混合物50μLを30℃で30分間インキュベートする。
7) アッセイ液40μLをフィルタープレート中のビーズスラリー150μLに移すことにより、反応を停止させる。
8) 以下の工程で、30分後にフィルタープレートを洗浄する。
a. 3×NaCl 250μL
b. 3×NaCl(1%リン酸を含有する)250μL
c. 1×H2O 250μL
9) 65℃で1時間又は室温で一晩プレートを乾燥させる。
10) microscint-20 50μLを加えて、33P(cpm)をシンチレーションカウンターでカウントする。
生データ(cpm)から活性パーセントを算出する:
活性パーセント=(試料−bkg)/(総活性−bkg)×100
活性パーセントから、1サイト(one-site)用量反応シグモイドモデルを用いてIC50を算出する:
y=A+((B−A)/(1+((x/C)D)))
x=化合物濃度、y=活性%、A=最小、B=最大、C=IC50、D=1(ヒルの傾き)
代表的結果を以下の表IIに示す:
実施例20: B細胞活性化の阻害−Ramos細胞におけるB細胞FLIPRアッセイ
本発明の化合物によるB細胞活性化の阻害は、抗IgM刺激B細胞応答に及ぼす試験化合物の作用を測定することにより証明される。B細胞FLIPRアッセイは、抗IgM抗体による刺激からの細胞内カルシウム上昇のインヒビター候補の作用を測定する、細胞に基づいた機能的方法である。Ramos細胞(ヒトBurkittリンパ腫細胞株。ATCC番号:CRL-1596)を増殖培地(Growth Media)(後述)で培養した。アッセイの1日前に、Ramos細胞を新鮮増殖培地(上記と同じ)に再懸濁して、組織培養フラスコ中で0.5×106/mLの濃度に設定した。アッセイ当日、細胞をカウントして、組織培養フラスコ中で、1μM FLUO-3AM(TefLabs Cat-No. 0116、無水DMSO及び10%プルロニック酸(Pluronic acid)中で調製)を補足した増殖培地中で1×106/mLの濃度に設定して、37℃(4% CO2)で1時間インキュベートした。細胞外色素を除去するために、遠心分離(5分、1000rpm)により細胞を集めて、FLIPR緩衝液(後述)に1×106細胞/mLで再懸濁し、次に96ウェルのポリ−D−リシン被覆した黒色/透明プレート(BD Cat-No. 356692)中にウェルあたり1×105細胞で分注した。試験化合物を100μM〜0.03μMの範囲の種々の濃度(7濃度、詳細は後述)で加えて、細胞と共に室温で30分間インキュベートさせた。Ramos細胞のCa2+シグナル伝達は、10μg/mL抗IgM(Southern Biotech、Cat-No. 2020-01)の添加により刺激して、FLIPR(Molecular Devices、480nm励起のアルゴンレーザーを有するCCDカメラを用いて96ウェルプレートの画像を捕捉)で測定した。
培地/緩衝液:
増殖培地: L−グルタミン(Invitrogen、Cat-No. 61870-010)、10%ウシ胎仔血清(FBS、Summit Biotechnology、Cat-No. FP-100-05);1mMピルビン酸ナトリウム(Invitrogen、Cat. No. 11360-070)を含むRPMI 1640培地。
FLIPR緩衝液: HBSS(Invitrogen、Cat-No. 141175-079)、2mM CaCl2(Sigma、Cat-No. C-4901)、ヘペス(Invitrogen、Cat-No. 15630-080)、2.5mM プロベネシド(Sigma、Cat-No. P-8761)、0.1% BSA(Sigma、Cat-No. A-7906)、11mMブドウ糖(Sigma、Cat-No. G-7528)
化合物希釈の詳細:
100μMの最も高い最終アッセイ濃度を実現するために、10mM化合物保存液(DMSO中に作成)24μLをFLIPR緩衝液576μLに直接加える。試験化合物は、FLIPR緩衝液に希釈(Biomek 2000ロボット分注器を用いて)することにより、以下の希釈系列を得た:ビヒクル、1.00×10−4M、1.00×10−5、3.16×10−6、1.00×10−6、3.16×10−7、1.00×10−7、3.16×10−8。
カルシウムの細胞内上昇は、最大−最小統計量(Molecular Devices社のFLIPR対照及び統計値エクスポートソフトウェアを用いて、刺激性抗体の添加に起因するピーク値から休止基線値を差し引く)を用いて報告した。非線形曲線当てはめ(GraphPad Prism software)を利用してIC50を求めた。
実施例21: マウスのインビボコラーゲン誘発関節炎(mCIA)
0日目にマウスに、完全フロイントアジュバント(CFA)中のII型コラーゲンの乳濁液を、尾の基部又は背中の幾つかの位置に皮内(i.d.)注射した。コラーゲン免疫後、約21〜35日で、マウスは関節炎を発症した。関節炎の発症は、21日目に不完全フロイントアジュバント(IFA;i.d.)中のコラーゲンを全身投与して同期(追加免疫)した。追加免疫に対するシグナルである軽度関節炎(スコア1又は2;後述のスコアの説明を参照のこと)の発症について、20日後から毎日マウスを調べた。追加免疫後に、マウスのスコアをつけ、所定の期間(典型的には2〜3週間)及び投与頻度(毎日(QD)又は1日2回(BID))で、候補治療薬を投与した。
実施例22: ラットのインビボコラーゲン誘発関節炎(rCIA)
0日目にラットに、不完全フロイントアジュバント(IFA)中のウシII型コラーゲンの乳濁液を、背中の幾つかの位置に皮内(i.d.)注射した。7日目頃にコラーゲン乳濁液の追加免疫注射(i.d.)を、尾の基部又は背中の別の部位に行った。関節炎は一般に、最初のコラーゲン注射の12〜14日後に観察された。14日目以降は、後述のように(関節炎の評価)関節炎の進行について、ラットを評価することができた。2回目の抗原刺激の時点から開始し、そして所定の期間(典型的には2〜3週間)及び投与頻度(毎日(QD)又は1日2回(BID))で、候補治療薬をラットに予防的に投与した。
実施例23: 関節炎の評価:
両方のモデル(実施例38及び39)で、後述の基準による4つの足の評価に関するスコアリングシステムを用いて足及び肢関節の炎症の進行を定量した:
スコア: 1=足又は1つの指の腫脹及び/又は発赤。
2=2つ以上の関節の腫脹。
3=3つ以上の関節が関係する足の大きな腫脹。
4=足及び指全体の重篤な関節炎。
評価は、基線測定については0日目に行い、最初の徴候又は腫脹が現れたら1週間に最大3回再び開始して実験の最後まで行った。動物あたり最大スコア16を与える、個々の足の4つのスコアを足すことにより、各マウスの関節炎指標を得た。
実施例24: ラットのインビボ喘息モデル
オスのBrown-Norwayラットに、ミョウバン0.2ml中のOA(オボアルブミン)100μgを、週に1回で3週間(0、7、14日目)腹腔内投与して感作させた。21日目(最後の感作の1週間後)に、ラットにOAエーロゾルで抗原刺激(1%OAを45分間)する0.5時間前に、ビヒクル又は化合物処方のいずれかを毎日皮下投与し、抗原刺激の4又は24時間後に終了した。殺処分時に、血清試験及びPKのために、全てのラットからそれぞれ血清及び血漿を採取した。気管カニューレを挿入し、PBSで3回肺を洗浄する。BAL液を、総白血球数及び白血球分画について分析した。細胞のアリコート(20〜100μl)中の総白血球数は、コールターカウンター(Coulter Counter)で測定した。白血球分画については、50〜200μlの試料をサイトスピン(Cytospin)で遠心分離して、スライドをDiff-Quikで染色した。光学顕微鏡下で標準形態学的基準を使用して、単球、好酸球、好中球、及びリンパ球の比率をカウントし、パーセントとして表した。Btkの代表的インヒビターでは、対照レベルと比較して、OA感作ラット及び抗原刺激ラットのBAL中の総白血球数の低下を示した。
幾つかの経路で投与するための本化合物の医薬組成物は、以下の実施例に記載されるように調製した。
実施例25: 医薬組成物
成分を混合し、それぞれ約100mgを含有するカプセルに調剤する。1カプセルが1日用量のほぼ全てとなる。
成分を合わせ、メタノールのような溶媒を使用して粒状にする。次に配合物を乾燥させ、適切な錠剤成形機を用いて錠剤(活性化合物約20mg含有)を形成する。
成分を混合して、経口投与用の懸濁剤を形成する。
活性成分を注射用水の一部に溶解する。次に塩化ナトリウムの十分な量を撹拌しながら加えて、溶液を等張にする。注射用水の残りで溶液の重量にして、0.2μ膜フィルタを通して濾過し、滅菌条件下で包装する。
成分を一緒に溶融し、蒸気浴で混合し、全重量2.5gを含有する型に注ぐ。
前記の発明は、明瞭さ及び理解の目的のために、説明及び例として幾つかの詳細が記載されている。変更及び変形を添付の請求項の範囲内で実施してもよいことが、当業者には明白であろう。したがって、上記の記載は、例示的であり制限的ではないことを意図していることが理解される。したがって、本発明の範囲は、上記の記載に関して決定されるべきではなく、下記添付の特許請求項に関して、そのような特許請求が享有できる権利の同等物の包括的範囲と共に決定されるべきである。
本明細書で引用された全ての特許、特許出願書及び出版物は、各個々の特許、特許出願書又は出版物が個々に示すのと同じ程度に、すべての目的についてその全体が参照により本明細書に組み込まれる。