以下、本発明の一実施形態について、図1〜図8(C)に基づいて説明する。
図1には、一実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、すなわち、いわゆるスキャナである。後述するように、本実施形態では投影光学系PLが設けられており、以下においては、投影光学系PLの光軸AXと平行な方向をZ軸方向、これに直交する面内でレチクルとウエハとが相対走査される方向をY軸方向、Z軸及びY軸に直交する方向をX軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行なう。
露光装置100は、照明系10、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影ユニットPU、ウエハWが載置されるウエハステージWST1,WST2を含むウエハステージ装置50、及びこれらの制御系等を備えている。
照明系10は、例えば米国特許出願公開第2003/0025890号明細書などに開示されるように、光源と、オプティカルインテグレータ等を含む照度均一化光学系、及びレチクルブラインド等(いずれも不図示)を有する照明光学系とを含む。照明系10は、レチクルブラインド(マスキングシステム)で規定されたレチクルR上のスリット状の照明領域IARを照明光(露光光)ILによりほぼ均一な照度で照明する。ここで、照明光ILとしては、一例としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられている。
レチクルステージRST上には、回路パターンなどがそのパターン面(図1における下面)に形成されたレチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。また、レチクルステージRSTには、後述するレチクルマーク板が設けられている。レチクルステージRSTは、例えばリニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系11(図1では不図示、図6参照)によって、XY平面内で微少駆動可能であるとともに、走査方向(図1における紙面直交方向であるY軸方向)に所定の走査速度で駆動可能となっている。
レチクルステージRSTのXY平面(移動面)内の位置情報(θz方向の位置(θz回転量)の情報を含む)は、図1に示される、移動鏡15(実際には、Y軸方向に直交する反射面を有するY移動鏡(あるいは、レトロリフレクタ)とX軸方向に直交する反射面を有するX移動鏡とが設けられている)に測長ビームを照射するレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって例えば0.25nm程度の分解能で常時検出される。なお、レチクルRの少なくとも3自由度方向の位置情報を計測するために、レチクル干渉計16の代わりに、あるいはそれと組み合わせて、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号明細書などに開示されているエンコーダシステムを用いても良い。
投影ユニットPUは、レチクルステージRSTの図1における下方(−Z側)に配置され、不図示のボディの一部を構成するメインフレーム(メトロロジーフレーム)に保持されている。投影ユニットPUは、鏡筒40と、該鏡筒40に保持された複数の光学素子から成る投影光学系PLとを有している。投影光学系PLとしては、例えば、Z軸方向と平行な光軸AXに沿って配列された複数の光学素子(レンズエレメント)からなる屈折光学系が用いられている。投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックで、所定の投影倍率(例えば1/4倍、1/5倍又は1/8倍など)を有する。このため、照明系10からの照明光ILによって照明領域IARが照明されると、投影光学系PLの第1面(物体面)とパターン面がほぼ一致して配置されるレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域IAR内のレチクルRの回路パターンの縮小像(回路パターンの一部の縮小像)が、投影光学系PLの第2面(像面)側に配置される、表面にレジスト(感応剤)が塗布されたウエハW上の前記照明領域IARに共役な領域(露光領域)IAに形成される。そして、レチクルステージRSTとウエハステージWST1、WST2との同期駆動によって、照明領域IAR(照明光IL)に対してレチクルRを走査方向(Y軸方向)に相対移動させるとともに、露光領域IA(照明光IL)に対してウエハWを走査方向(Y軸方向)に相対移動させることで、ウエハW上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にレチクルRのパターンが転写される。すなわち、本実施形態では照明系10、及び投影光学系PLによってウエハW上にレチクルRのパターンが生成され、照明光ILによるウエハW上の感応層(レジスト層)の露光によってウエハW上にそのパターンが形成される。
なお、メインフレームは、従来用いられている門型、及び例えば米国特許出願公開第2008/0068568号明細書などに開示される吊り下げ支持型のいずれであっても良い。
鏡筒40の−Z側端部の周囲には、例えば鏡筒40の下端面とほぼ同一面となる高さで、スケール板21がXY平面に平行に配置されている。スケール板21の中央には、図2に示されるように、矩形又は正方形の開口21aが形成され、開口21aの内部に鏡筒40の−Z側端部が配置されている。スケール板21のX軸方向及びY軸方向の幅はそれぞれA及びBである。この場合、AとBとは、同一であっても良い。すなわち、スケール板21は、正方形であっても良い。また、開口21aは、その内部に投影ユニットPUの鏡筒40の下端が配置できれば、矩形又は正方形に限らず、円形であっても良い。
スケール板21は、投影ユニットPU及びアライメント系ALG等を支持するメインフレーム(メトロロジーフレーム)の下面(−Z側の面)に固定(又は吊り下げ支持)されている。
スケール板21から+X方向に所定距離離間した位置には、図1に示されるように、スケール板22が、メインフレーム(メトロロジーフレーム)の下面(−Z側の面)に固定(又は吊り下げ支持)されている。スケール板22は、図3に示されるように、スケール板21と同様に構成されており、その開口22aの内部の中央には、アライメント系ALGの−Z側端部が挿入されている(図1参照)。ここで、スケール板22は、必ずしもスケール板21と同様に構成する必要はなく、例えば開口22aは、開口21aと形状及び/又は大きさが異なっていても良い。要は、開口22aは、その内部にアライメント系ALGの−Z側端部が挿入可能であれば良い。なお、図1等ではスケール板21,22が固定されたメインフレーム(メトロロジーフレーム)23の一部が示されている。
スケール板21,22の下面(−Z側の面)には、2次元グレーティングとして、X軸を基準とする45度方向(Y軸を基準とする−45度方向)を周期方向とする所定ピッチ、例えば1μmの格子と、X軸を基準とする−45度方向(Y軸を基準とする−135度方向)を周期方向とする所定ピッチ、例えば1μmの格子とから成る反射型の2次元グレーティングRG(図2、図3及び図4参照)が形成されている。スケール板21,22の2次元グレーティングRGは、それぞれ、露光動作時及びアライメント(計測)時におけるウエハステージWST1,WST2の移動範囲をカバーしている。ここで、2次元グレーティングRGは、必ずしも上記の二方向を周期方向とする必要はなく、XY平面内の二軸方向であれば良い。従って、周期方向は、例えばX軸方向、Y軸方向であっても良い。
ウエハステージ装置50は、床面上に複数(例えば3つ又は4つ)の防振機構(図示省略)によってほぼ水平に支持されたステージベース12、該ステージベース12上に配置されたウエハステージWST1,WST2、該ウエハステージWST1,WST2を駆動するウエハステージ駆動系27(図1では一部のみ図示、図6参照)、及びウエハステージWST1,WST2の位置を計測する計測系等を備えている。計測系は、図6に示される、エンコーダシステム70,71及びウエハレーザ干渉計システム(以下、ウエハ干渉計システムと略記する)18等を備えている。なお、エンコーダシステム70,71及びウエハ干渉計システム18については、さらに後述する。
ステージベース12は、平板状の外形を有する部材からなり、その上面は平坦度が非常に高く仕上げられ、ウエハステージWST1,WST2の移動の際のガイド面とされている。ステージベース12の内部には、XY平面内でXY二次元配列された複数の磁石から成る磁石ユニット14aが収容されている。
ウエハステージWST1は、図1に示されるように、ステージ本体91と、該ステージ本体91の上方に配置され、Z・チルト駆動機構28(図1では不図示、図6参照)によって、ステージ本体91に対して非接触で支持されたウエハテーブルWTB1とを有している。Z・チルト駆動機構28は、例えばウエハテーブルWTB1をそれぞれ支持するとともに、各支持点で独立してZ軸方向に駆動する3つのボイスコイルモータなどで構成することができる。この場合、ウエハテーブルWTB1は、Z・チルト駆動機構28によって、電磁力等の上向きの力(斥力)と、自重を含む下向きの力(引力)との釣り合いを3点で調整することで、非接触で支持されるとともに、Z軸方向、θx方向、及びθy方向の3自由度方向に微小駆動される。ステージ本体91の底部には、スライダ部91aが設けられている。スライダ部91aは、XY二次元方向を行方向、列方向としてマトリックス状に配置された複数のコイルを含むコイルユニット(不図示)と、該コイルユニットを収容する筐体と、該筐体の底面の周囲に設けられた複数のエアベアリングとを有している。コイルユニットは、前述の磁石ユニット14aとともに、例えば米国特許第6,437,463号明細書及び米国特許第4,654,571号明細書などに開示されるローレンツ電磁力駆動による平面モータ30を構成している。
ウエハステージWST1は、上記複数のエアベアリングによってステージベース12上に所定のクリアランス、例えば数μm程度のクリアランスを介して浮上支持され、平面モータ30によって、X軸方向、Y軸方向及びθz方向に駆動される。従って、ウエハテーブルWTB1(ウエハW)は、ステージベース12に対して、6自由度方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、θx方向、θy方向及びθz方向(以下、X,Y,Z,θx、θy、θz)と略記する)に駆動可能である。
本実施形態では、コイルユニットを構成する各コイル(不図示)に供給される電流の大きさ及び方向が、主制御装置20によって制御される。図6に示されるように、平面モータ30と、前述のZ・チルト駆動機構28とを含んで、ウエハステージ駆動系27が構成されている。また、例えば米国特許第6,437,463号明細書に開示されるXY方向のみでなく、Z方向の力をも発生させる平面モータ(磁気浮上型の平面モータ)を用いることで、ウエハステージWST1を6自由度方向に駆動することとしても良い。また、ウエハテーブルWTB1を、X軸方向、Y軸方向、θz方向のうちの少なくとも一方向に微動可能としても良い。
ウエハテーブルWTB1上には、不図示のウエハホルダを介してウエハWが載置され、不図示のチャック機構によって例えば真空吸着(又は静電吸着)され、固定されている。また、ウエハテーブルWTB1上の1つの角部近傍には、その中央に基準マークMが配置され、基準マークのX軸方向の両側に一対の空間像計測用スリット板SLが配置された基準マーク板FMが、固定されている。基準マーク板FMの表面は、ウエハWの表面とほぼ同一面に設定されている。空間像計測用スリット板SLには、図8(A)に示されるように、Y軸方向を長手方向とする所定幅(例えば、0.2μm)の開口パターン(Xスリット)SLXと、X軸方向を長手方向とする所定幅(例えば、0.2μm)の開口パターン(Yスリット)SLYと、が形成されている。
ウエハテーブルWTB1の内部には、一対の空間像計測用スリット板SLに対応して、集光レンズ等を含む光学系及び受光素子(例えば光電子増倍管(PMT:フォト・マルチプライヤ・チューブ)等)が配置されている。そして、一対の空間像計測用スリット板SLと、対応する光学系及び受光素子とによって、例えば米国特許出願公開第2002/0041377号明細書などに開示されるものと同様の一対の空間像計測装置45A,45B(図6参照)が構成されている。空間像計測装置45A,45Bの計測結果(受光素子の出力信号)は、信号処理装置(不図示)により所定の信号処理が施されて、主制御装置20に送られる(図6参照)。
ウエハステージWST2も、ウエハステージWST1と同様に構成されている。
エンコーダシステム70,71は、それぞれ、投影光学系PL直下の領域を含む露光時移動領域とアライメント系ALG直下の領域を含むアライメント時移動領域におけるウエハステージWST1,WST2の6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)の位置情報を求める(計測する)。ここで、エンコーダシステム70,71の構成等について詳述する。
ウエハテーブルWTB1,WTB2には、それぞれ図2及び図3の平面図に示されるように、その4隅のそれぞれにエンコーダヘッド(以下、適宜、ヘッドと略称する)601〜604が配置されている。ここで、ヘッド601,602間のX軸方向の離間距離とヘッド603,604間のX軸方向の離間距離は互いに等しくAである。また、ヘッド601,604間のY軸方向の離間距離とヘッド602,603間のY軸方向の離間距離は互いに等しくBである。これらヘッドの離間距離A,Bは、スケール板21の開口21aのX軸、Y軸方向の幅よりも大きい。ヘッド601〜604は、図4にヘッド601を代表的に採り上げて示されるように、ウエハテーブルWTB1,WTB2に形成されたZ軸方向の所定深さの穴の内部にそれぞれ収容されている。
ヘッド601は、図5に示されるように、X軸を基準とする135度方向(すなわちX軸を基準とする−45度方向)及びZ軸方向を計測方向とする2次元ヘッドである。同様に、ヘッド602〜604は、それぞれ、X軸を基準とする225度方向(すなわちX軸を基準とする45度方向)及びZ軸方向、X軸を基準とする315度方向(すなわちX軸を基準とする−45度方向)及びZ軸方向、X軸を基準とする45度方向及びZ軸方向を計測方向とする2次元ヘッドである。ヘッド601〜604としては、例えば米国特許第7,561,280号明細書に開示される変位計測センサヘッドを用いることができる。ヘッド601〜604は、スケール板21,22の表面に形成された2次元グレーティングRGに計測ビームを照射し、2次元グレーティングRGからの反射・回折ビームを受光することにより、それぞれの計測方向についてのウエハテーブルWTB1,WTB2(ウエハステージWST1,WST2)の位置を計測する。
上述のようにして構成されたヘッド601〜604では、計測ビームの空気中での光路長が極短いため、空気揺らぎの影響が殆ど無視できる。ただし、本実施形態では、光源及び光検出器は各ヘッドの外部、具体的には、ステージ本体91の内部(又は外部)に設けられ、光学系のみが各ヘッドの内部に設けられている。そして、光源及び光検出器と、光学系とは、不図示の光ファイバを介して光学的に接続されている。なお、ウエハテーブルWTB1(微動ステージ)の位置決め精度を向上させるため、ステージ本体91(粗動ステージ)とウエハテーブルWTB1(微動ステージ)との間(以下、粗微動ステージ間と略述する)で、レーザ光等を空中伝送しても良いし、あるいはヘッドをステージ本体91(粗動ステージ)に設けて、該ヘッドによりステージ本体91(粗動ステージ)の位置を計測し、かつ別のセンサで粗微動ステージ間の相対変位を計測する構成としても良い。
ウエハステージWST1,WST2が投影光学系PL直下の領域を含む露光時移動領域内に位置する際には、ヘッド601は、スケール板21に計測ビーム(計測光)を照射し、スケール板21の表面(下面)に形成されたX軸を基準とする135度方向を周期方向とする格子からの回折ビームを受光して、ウエハステージWST1,WST2の135度方向及びZ軸方向の位置を計測する2次元エンコーダ701(図6参照)を構成する。同様に、ヘッド602〜604は、それぞれ、スケール板21に計測ビーム(計測光)を照射し、スケール板21の表面(下面)に形成されたX軸を基準とする225度方向、315度方向、及び45度方向を周期方向とする格子からの回折ビームを受光して、ウエハステージWSTの225度方向及びZ軸方向の位置、315度方向及びZ軸方向の位置、及び45度方向及びZ軸方向の位置、を計測する2次元エンコーダ702〜704(図6参照)をそれぞれ構成する。
また、ウエハステージWST1,WST2がアライメント系ALG直下の領域を含むアライメント時移動領域内に位置する際には、ヘッド601は、スケール板22に計測ビーム(計測光)を照射し、スケール板22の表面(下面)に形成されたX軸を基準とする135度方向を周期方向とする格子からの回折ビームを受光して、ウエハステージWST1,WST2の135度方向及びZ軸方向の位置を計測する2次元エンコーダ711(図6参照)を構成する。同様に、ヘッド602〜604は、それぞれ、スケール板22に計測ビーム(計測光)を照射し、スケール板22の表面(下面)に形成されたX軸を基準とする225度方向、315度方向、及び45度方向を周期方向とする格子からの回折ビームを受光して、ウエハステージWST1,WST2の225度方向及びZ軸方向の位置、315度方向及びZ軸方向の位置、及び45度方向及びZ軸方向の位置、を計測する2次元エンコーダ712〜714(図6参照)をそれぞれ構成する。
2次元エンコーダ(以下、適宜、エンコーダと略称する)701〜704,711〜714のそれぞれの計測値は、主制御装置20(図6参照)に供給される。主制御装置20は、2次元グレーティングRGが形成されたスケール板21の下面に対向する少なくとも3つのエンコーダ(すなわち、有効な計測値を出力している少なくとも3つのエンコーダ)の計測値に基づいて、投影光学系PL直下の領域を含む露光時移動領域内でのウエハテーブルWTB1,WTB2(ウエハステージWST1,WST2)の位置情報を求める。同様に、主制御装置20は、2次元グレーティングRGが形成されたスケール板22の下面に対向する少なくとも3つのエンコーダ(すなわち、有効な計測値を出力している少なくとも3つのエンコーダ)の計測値に基づいて、アライメント系ALG直下の領域を含むアライメント時移動領域内でのウエハテーブルWTB1,WTB2(ウエハステージWST1,WST2)の位置情報を求める。
また、本実施形態の露光装置100では、ウエハテーブルWTB1,WTB2(ウエハステージWST1,WST2)の位置は、ウエハ干渉計システム18(図6参照)によって、エンコーダシステム70,71とは独立して計測可能になっている。ウエハ干渉計システム18の計測結果は、エンコーダシステム70,71の計測値の長期的変動(例えばスケールの経時的な変形などによる)を補正(較正)する場合、あるいはエンコーダシステムの出力異常時のバックアップ用などとして補助的に用いられる。
アライメント系ALGは、図1に示されるように、投影光学系PLの+X側に所定間隔を隔てて配置されたオフアクシス方式のアライメント系である。アライメント系ALGとして、一例としてハロゲンランプ等のブロードバンド(広帯域)光でマークを照明し、このマーク画像を画像処理することによってマーク位置を計測する画像処理方式のアライメントセンサの一種であるFIA(Field Image Alignment)系が用いられている。アライメント系ALGからの撮像信号は、不図示のアライメント信号処理系を介して主制御装置20(図6参照)に供給される。
なお、アライメント系ALGとしては、FIA系に限らず、例えばコヒーレントな検出光をマークに照射し、そのマークから発生する散乱光又は回折光を検出する、あるいはマークから発生する2つの回折光(例えば同次数の回折光、あるいは同方向に回折する回折光)を干渉させて検出するアライメントセンサを単独であるいは適宜組み合わせて用いることは勿論可能である。この他、アライメント系ALGとして、例えば米国特許出願公開第2008/0088843号明細書などに開示される複数の検出領域を有するアライメント系を採用しても良い。
この他、本実施形態の露光装置100には、アライメント系ALGの近傍に、例えば米国特許第5,448,332号明細書等に開示されるものと同様の構成の斜入射方式の多点焦点位置検出系(以下、多点AF系と略述する)AF(図1では不図示、図6参照)が設けられている。多点AF系AFの検出信号は、AF信号処理系(不図示)を介して主制御装置20に供給される(図6参照)。主制御装置20は、ウエハアライメント時に、アライメントマークの検出と並行して、例えば、スケール板22の下面に対向する少なくとも3つのエンコーダ(すなわち、有効な計測値を出力している少なくとも3つのエンコーダ)などを用いてウエハテーブル上面のZ軸方向の位置を検出しながら、多点AF系AFの検出信号に基づいて、各検出点におけるウエハW表面の面位置情報(凹凸情報)を取得する処理(以下、フォーカスマッピングと呼ぶ)を行う。そして、主制御装置20は、露光時には、フォーカスマッピングにより取得したウエハW表面の面位置情報と、スケール板21の下面に対向する少なくとも3つのエンコーダ(すなわち、有効な計測値を出力している少なくとも3つのエンコーダ)などを用いて検出したウエハテーブル上面のZ軸方向の位置情報とに基づいて、走査露光中のウエハWのいわゆるフォーカス・レベリング制御を実行する。
図6には、露光装置100のステージ制御に関連する制御系が一部省略して、ブロック図にて示されている。この制御系は、主制御装置20を中心として構成されている。主制御装置20は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等からなるいわゆるマイクロコンピュータ(又はワークステーション)を含み、装置全体を統括して制御する。
上述のようにして構成された露光装置100では、デバイスの製造に際し、主制御装置20により、アライメント時移動領域内でウエハテーブルWTB1,WTB2上に保持されたウエハWに対して、アライメント系ALGを用いたウエハアライメント(例えば米国特許第4,780,617号明細書などに開示されるエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)など)が行われる。その際、エンコーダシステム71(エンコーダ711〜714)により、ウエハステージWST1,WST2の6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)の位置情報が求められる(計測される)。
ウエハアライメントの後、ウエハステージWST1、WST2は露光時移動領域に移動し、主制御装置20により、例えば米国特許出願公開第2008/0088843号明細書などに開示されるPri-BCHKの後半の処理と同様の手順で、投影光学系PLによって投影されたレチクルR上の一対の計測マークの投影像(空間像)を前述した空間像計測装置45A,45Bを用いて計測する処理(すなわちレチクルアライメント)等が行われる。
そして、主制御装置20により、ウエハアライメントの結果(EGAの結果得られたウエハW上の複数のショット領域の配列座標を基準マーク板FM上の第2基準マークの位置を基準に換算した配列座標)に基づいて、ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行われ、ウエハW上の複数のショット領域にレチクルRのパターンがそれぞれ転写される。ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作は、レチクルステージRSTとウエハステージWST1,WST2との同期駆動を行う走査露光動作と、ウエハステージWST1,WST2をショット領域の露光のための加速開始位置に移動させるショット間移動(ステッピング)動作とを交互に繰り返すことで行われる。露光動作時には、エンコーダシステム70(エンコーダ701〜704)により、ウエハテーブルWTB1,WTB2の6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)の位置情報が求められる(計測される)。
また、本実施形態の露光装置100は、2つのウエハステージWST1,WST2を備えている。そこで、一方のウエハステージ、例えばウエハステージWST1上にロードされたウエハに対してステップ・アンド・スキャン方式の露光を行うのと並行して、他方のウエハステージWST2上ではウエハ交換とその交換後のウエハに対するウエハアライメント(例えば米国特許出願公開第2008/0088843号明細書などに開示されるPri-BCHKの前半の処理同様の第2基準マークをアライメント系ALGを用いて検出する処理、及びEGA)を行う、並行処理動作が行われる。
本実施形態の露光装置100では、前述の通り、主制御装置20は、露光時移動領域内ではエンコーダシステム70(図6参照)を用いて、アライメント時移動領域内ではエンコーダシステム71(図6参照)を用いて、ウエハテーブルWTB1,WTB2の6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)の位置情報を求める(計測する)。
ここで、エンコーダシステム70,71によるウエハテーブル(ウエハステージ)のXY平面内の3自由度方向(X軸方向,Y軸方向及びθz方向(X,Y,θz)とも略記する)の位置計測の原理などについてさらに説明する。ただし、ウエハテーブルWTB2(ウエハステージWST2)はウエハテーブルWTB1(ウエハステージWST1)と同様に構成されているので、ここではウエハテーブルWTB1(ウエハステージWST1)についてのみ説明する。
本実施形態では、前述のようなエンコーダヘッド601〜604及びスケール板21の構成及び配置を採用したことにより、露光時移動領域内ではエンコーダヘッド601〜604のうちの少なくとも3つが、常時、スケール板21に対向する。
ウエハテーブルWTB1の中心(ウエハの中心に一致)が、露光時移動領域内の露光中心(投影光学系PLの光軸AXに一致)から+X側及び+Y側に位置する場合、ウエハテーブルWTB1上のヘッド604,601,602がスケール板21に対向する。この場合、これらのヘッド604,601,602(エンコーダ704,701,702)から有効な計測値が主制御装置20に送信される。なお、以下の説明において、ウエハテーブルWTB1の中心の位置(ウエハの中心位置)を、単に、ウエハテーブル(ウエハ)の位置と呼ぶ。
同様に、ウエハテーブルWTB1が、露光中心(光軸AX)から−X側及び+Y側に位置する場合、ヘッド601,602,603がスケール板21に対向する。ウエハテーブルWTB1が、露光中心(光軸AX)から−X側及び−Y側に位置する場合、ヘッド602,603,604がスケール板21に対向する。ウエハテーブルWTB1が、露光中心Pから+X側及び−Y側に位置する場合、ヘッド603,604,601がスケール板21に対向する。さらに、ウエハテーブルWTB1が、露光中心(光軸AX)の極近傍に位置する場合、すべてのヘッド601〜604がスケール板21に対向する。スケール板21に対向しているヘッド(エンコーダ)から、有効な計測値が主制御装置20に送信される。
主制御装置20は、ヘッド601〜604(エンコーダ701〜704)の計測結果に基づいて、ウエハテーブルWTB1(ウエハステージWST1)のXY平面内での位置(X,Y,θz)を算出する。ここで、エンコーダ701〜704の計測値(それぞれC1〜C4と表記する)は、ウエハテーブルWTB1の位置(X,Y,θz)に対して、次式(1)〜(4)のように依存する。
C1=−(cosθz+sinθz)X/√2
+(cosθz−sinθz)Y/√2+√2psinθz…(1)
C2=−(cosθz−sinθz)X/√2
−(cosθz+sinθz)Y/√2+√2psinθz…(2)
C3= (cosθz+sinθz)X/√2
−(cosθz−sinθz)Y/√2+√2psinθz…(3)
C4= (cosθz−sinθz)X/√2
+(cosθz+sinθz)Y/√2+√2psinθz…(4)
ただし、pは、図5に示されるように、ウエハテーブルWTB1(WTB2)の中心からのヘッドのX軸及びY軸方向に関する距離である。
主制御装置20は、ウエハテーブルWTB1(ウエハステージWST1)のXY平面内の位置に応じてスケール板21に対向する3つのヘッド(エンコーダ)を特定し、それらの計測値が従う式を上式(1)〜(4)から選択して連立方程式を組み、3つのヘッド(エンコーダ)の計測値を用いて連立方程式を解くことにより、ウエハテーブルWTB1のXY平面内での位置(X,Y,θz)を算出する。例えば、ウエハテーブルWTB1が露光中心(光軸AX)から+X側及び+Y側に位置する場合、主制御装置20は、ヘッド601,602,604(エンコーダ701,702,704)の計測値が従う式(1),(2),及び(4)から連立方程式を組み、それらの左辺に各ヘッドの計測値を代入して連立方程式を解く。なお、ウエハステージWST1が露光中心Pの極近傍に位置する場合、主制御装置20は、ヘッド601〜604(エンコーダ701〜704)から任意の3つを選択すれば良い。
主制御装置20は、上の算出結果(X,Y,θz)に基づいて、露光時移動領域内でウエハステージWST1を駆動(位置制御)する。
ウエハテーブルWTB1(ウエハステージWST1)が、アライメント時移動領域内に位置する場合、主制御装置20は、エンコーダシステム71を用いて3自由度方向(X,Y,θz)の位置情報を計測する。ここで、計測原理等は、露光中心がアライメント系ALGの検出中心に、スケール板21がスケール板22に置き換わる以外、先のエンコーダシステム70を用いる場合と同様である。
さらに、主制御装置20は、ウエハテーブルWTB1,WTB2(ウエハステージWST1,WST2)のX,Y平面内の位置に応じて、スケール板21,22に対向するヘッド601〜604のうちの3つを切り換えて使用する。ここで、エンコーダヘッドを切り換える際には、例えば米国特許出願公開第2008/0094592号明細書などに開示されているように、ウエハステージの位置計測結果の連続性を保証するためのつなぎ処理が行われる。
本実施形態の露光装置100では、ウエハステージWST1,WST2の軽量化及び位置制御性の向上等の観点から、ムービングコイル型の平面モータ30が採用されている。ムービングコイル型の平面モータ30の場合、ステージベース12内に設けられた固定子(磁石ユニット14a)により、例えば図7(A)に示されるように、露光装置100内に定常的な開放磁場が放出される。図7(A)では、開放磁場の力線(磁力線)が点線(破線)で示されている。
投影ユニットPU、アライメント系ALG等の露光装置100の構成各部(ステージ装置を除く)を支持するメインフレーム(メトロロジーフレーム)23は、通常その素材として磁性体であるインバーが用いられる。勿論、セラミックス等の非磁性体をメインフレームの素材として用いることもできるが、メインフレームに支持される構成各部の全てを非磁性体とすることはほぼ不可能である。このため、磁石ユニット14aにより放出される開放磁場が媒体となってステージベース12とメインフレーム23(支持される構成各部を含む)との間に磁力が作用し、この磁力の作用によりメインフレーム23が極めて微量ではあるが歪み得る。このメインフレーム23の歪みにより、スケール板21,22の姿勢が変わる、あるいはスケール板21,22自体が歪み、結果的にエンコーダシステム70,71の計測誤差が発生し得る。
さらに、ウエハステージWST1,WST2も、永久磁石等の磁性体を含むZ・チルト駆動機構28等を含んで構成されている。また、平面モータ30を構成する可動子(コイルユニット(不図示))、またZ・チルト駆動機構28のコイルも磁場を発生する。このため、ウエハステージWST1,WST2がステージベース12上を移動することにより開放磁場が変化し、メインフレーム23(支持される構成各部を含む)に作用する磁力がウエハステージWST1,WST2の位置に応じて変わり得る。
図7(B)には、図7(A)と同様に、露光装置100内の開放磁場が示されている。図7(A)及び図7(B)は、ウエハステージWST2がアライメント時移動領域内で−X方向に移動することにより、ウエハステージWST1は露光時移動領域内のほぼ同じ位置にあるにもかかわらず、露光時移動領域内の開放磁場が図7(A)に示される状態から図7(B)に示される状態に変化する様子が示されている。この開放磁場の変化は、上述の通り、スケール板21の姿勢の変化あるいはスケール板21自体の歪みを生じさせる。上記と反対に、ウエハステージWST1が移動すると、ウエハステージWST2が停止していても、アライメント時移動領域内の磁場が変化し、スケール板22の姿勢の変化あるいはスケール板22自体の歪みを生じさせる。
従って、一方のウエハステージの位置に応じて、他方のウエハテーブル(ウエハステージ)の位置を計測するエンコーダシステム70又は71の計測誤差が発生し得る。この計測誤差は、露光精度及びアライメント計測精度の低下を招き、ひいては重ね合わせ精度、フォーカス精度等が低下し、最終的には、半導体デバイスの歩留まりの低下をも招くこととなる。
以下、一方のウエハステージの移動に伴う磁場の変化に起因する他方のウエハテーブル(ウエハステージ)の位置を計測するエンコーダシステム70,71の計測誤差を補正する方法について説明する。
主制御装置20により、露光装置100の起動時、アイドル時等に、エンコーダシステム70,71の計測誤差を補正するための補正マップが作成される。ここで、エンコーダシステム70用の補正マップは、以下の手順により作成される。なお、以下の補正マップの作成に関する説明中では、エンコーダシステム70によるウエハステージの位置の計測情報を(X,Y)とし、エンコーダシステム71によるウエハステージの位置の計測情報を(x,y)として、説明を行う。
主制御装置20は、ウエハテーブルWTB1上の基準マーク板FMが投影光学系PLの直下(露光中心(投影光学系PLの光軸AXと一致))に位置するよう、ウエハステージWST1を移動させる。同時に、主制御装置20は、レチクルステージRSTを駆動して、レチクルステージRST上に設けられたレチクル基準マーク板RFMを光軸AX上に位置決めする。このとき、ウエハステージWST2は、ウエハステージWST1から十分に離れた基準位置、例えば、ウエハの交換が行われるロード・アンロード位置に位置しているものとする。
レチクル基準マーク板RFMには、基準マーク板FM上の一対の空間像計測用スリット板SLに対応して一対の計測マークPMが設けられている。各計測マークPMとして、図8(B)に示されるように、Y軸方向を長手方向とする所定幅(例えば1μm)の開口パターンがX軸方向に複数配列されたX計測マークPMXと、X軸方向を長手方向とする所定幅(例えば1μm)の開口パターンがY軸方向に複数配列されたY計測マークPMYとから成る二次元マークが用いられる。
主制御装置20は、照明光ILでレチクル基準マーク板RFM上の一対の計測用マークPMを照明し、投影光学系PLを介して計測マークPMの投影像(空間像)を基準マーク板FM上の一対の空間像計測用スリット板SL上に形成する。これにより、一例として図8(C)に示されるように、空間像計測用スリット板SL上にX計測マークPMXの像PMX’、Y計測マークPMYの像PMY’が、空間像計測用スリット板SLのXスリットSLX、YスリットSLYの近傍に投影される。主制御装置20は、エンコーダシステム70からの計測情報(X,Y)をモニタしつつ、ウエハステージWST1をX軸方向に駆動し、一対の空間像計測用スリット板SLのXスリットSLXを像PMX’に対してそれぞれ走査し、一対の計測用マークPM内のX計測マークPMXの像PMX’を、空間像計測装置45A,45Bを用いてスリットスキャン方式で検出する。同様に、主制御装置20は、エンコーダシステム70からの計測情報(X,Y)をモニタしつつ、ウエハステージWST1をY軸方向に駆動して、一対の計測用マークPM内のY計測マークPMYの像PMY’を、空間像計測装置45A,45Bを用いてスリットスキャン方式で検出する。
そして、主制御装置20は、X計測マークPMXの像PMX’に対応する空間像プロファイル、及びY計測マークPMYの像PMY’に対応する空間像プロファイルに基づいて、所定の演算を行って計測マークPMの像の基準位置(X0、Y0)を求める。
次に、主制御装置20は、エンコーダシステム71からの計測情報(x,y)に基づいて、ウエハステージWST2を駆動し、計測位置(x1、y1)に位置決めする。
次に、主制御装置20は、前述と同様の手順で、計測マークPMの空間像計測を行い、計測マークPMの像の位置(X1、Y1)を求める。
以後、同様に、主制御装置20は、エンコーダシステム71からの計測情報(x,y)に基づいて、ウエハステージWST2を計測位置(x2,y2)、(x3、y3)、……、(xI、yI)に順次位置決めし、各位置決め位置に対応する計測マークPMの空間像計測を行い、計測マークPMの像の位置(X2,Y2)、(X3、Y3)、……、(XI、YI)を求める。
ウエハステージWST2を位置決めすべき、計測位置は、少なくとも、アライメント時移動領域内の全域にわたって設定される。なお、ウエハステージWST1とその位置が重複しない限り、アライメント時移動領域のみでなく露光時移動領域を含み、可能な限り広範囲の領域内に計測位置を設定しても良い。
主制御装置20は、上で得られた計測マークPMの像の位置(X1、Y1)、(X2,Y2)、(X3、Y3)、……、(XI、YI)のそれぞれと、計測マークPMの像の基準位置(X0、Y0)との差ΔXi、ΔYi(i=1〜I)を求め、計測位置(xi,yi)に対応付けて記憶装置(不図示)に記憶する。これにより、補正マップが、x,yについての関数ΔXi(xi,yi),ΔYi(xi,yi)として求められる。
また、補正マップΔXi(xi,yi),ΔYi(xi,yi)は複数の離散点(xi,yi)についての離散データとして求められるので、線形補完等を用いてx,yについての連続関数に変換しても良い。すなわち、補正情報を補正マップではなく、補正関数ΔXi(x,y),ΔYi(x,y)の形で持っておいても良い。
主制御装置20は、露光時にウエハステージWST1を露光時移動領域内で駆動する際、エンコーダシステム71からのウエハステージWST2の位置計測情報x,yを用いて補正マップΔXi(xi,yi),ΔYi(xi,yi)から補正値ΔXi,ΔYiを導出し、該補正値を用いてエンコーダシステム70からのウエハステージWST1の位置計測情報X,YをそれぞれX−ΔXi,Y−ΔYiと補正する。主制御装置20は、補正した位置計測情報X−ΔXi,Y−ΔYiを用いて、ウエハステージWST1を駆動(位置制御)する。
エンコーダシステム71用の補正マップは、前述のエンコーダシステム70用の補正マップの作成の手順において、ウエハステージWST1とウエハステージWST2に関する動作を入れ替えたような手順の動作が行われる。ただし、この場合は、空間像計測装置45A,45Bを用いたマークの空間像の計測はできないので、これに変えて、ウエハテーブルWTB2の基準マーク板FM上の基準マークMをアライメント系ALGで検出することが行われる。
この場合、ウエハステージWST1がウエハステージWST2から十分に離れている基準状態において、基準マークMの位置(x0、y0)が、エンコーダシステム71の計測情報とアライメント系ALGの計測結果(指標中心を基準とする基準マークMの位置ずれ)とに基づいて求められる。
そして、ウエハステージWST1が、露光時移動領域内の計測位置(Xj、Yj)(j=1〜J)に順次位置決めされ、各位置決め位置に対応してウエハテーブルWTB2の基準マーク板FM上の基準マークMの位置(xj、yj)が求められる。なお、ウエハステージWST2とその位置が重複しない限り、露光時移動領域のみでなくアライメント時移動領域を含み、可能な限り広範囲の領域内に計測位置を設定しても良い。
そして、主制御装置20は、得られた基準マークMの位置(x1、y1)、(x2,y2)、(x3、y3)、……、(xj、yj)のそれぞれと、基準状態における基準マークMの位置(x0、y0)との差Δxj、Δyj(j=1〜J)を求め、計測位置(Xj,Yj)に対応付けて記憶装置(不図示)に記憶する。これにより、補正マップが、X,Yについての関数Δxj(Xj,Yj),Δyj(Xj,Yj)として求められる。
また、補正マップΔxj(Xj,Yj),Δyj(Xj,Yj)は複数の離散点(Xj,Yj)についての離散データとして求められるので、線形補完等を用いてX,Yについての連続関数に変換しても良い。すなわち、補正情報を補正マップではなく、補正関数Δxj(X,Y),Δyj(X,Y)の形で持っておいても良い。
主制御装置20は、アライメント計測時にウエハステージWST2をアライメント時移動領域内で駆動する際、エンコーダシステム70からのウエハステージWST1の位置計測情報Xj,Yjを用いて補正マップΔxj(Xj,Yj),Δyj(Xj,Yj)から補正値Δxj,Δyjを導出し、該補正値を用いてエンコーダシステム71からのウエハステージWST2の位置計測情報(x,y)をそれぞれx−Δxj,y−Δyjと補正する。主制御装置20は、補正した位置計測情報x−Δxj,y−Δyjを用いて、ウエハステージWST2を駆動(位置制御)する。
本実施形態の露光装置100では、両ウエハステージWST1,WST2は同様に構成されているので、補正マップΔXi(xi,yi),ΔYi(xi,yi)及びΔxj(Xj,Yj),Δyj(Xj,Yj)は両方のウエハステージWST1,WST2に対して兼用することができる。なお、ウエハステージWST1,WST2間の個体差がある場合、両ステージのそれぞれに対して補正マップを作成することとする。作成手順は、ウエハステージWST1,WST2が入れ替わる以外、上述の手順と同様である。
なお、本実施形態では、一方のウエハステージの移動に伴う磁場の変化に起因する他方のウエハステージについてのエンコーダシステム70,71の計測誤差に注目しているため、補正マップを作成するに際し、一方のウエハステージを、逐一、計測位置に位置決めすることとした。ここで、一方のウエハステージを、各計測位置から、例えば単位加速度(単位駆動力)でX軸方向及びY軸方向のそれぞれに駆動することとしても良い。この場合、一方のウエハステージの移動に伴う雰囲気中の圧力変動等、力学的効果に起因する他方のウエハステージについてのエンコーダシステム70,71の計測誤差を補正することのできる補正マップが得られる。
次に、エンコーダシステム70,71による3自由度方向(Z,θx,θy)の位置計測の原理などについてさらに説明する。
本実施形態では、前述のようなエンコーダヘッド601〜604及びスケール板21の構成及び配置を採用したことにより、露光時移動領域内では、ウエハステージWST1(WST2)の位置に応じて、エンコーダヘッド601〜604のうちの少なくとも3つがスケール板21に対向する。スケール板21に対向するヘッド(エンコーダ)から有効な計測値が主制御装置20に送信される。
主制御装置20は、エンコーダ701〜704の計測結果に基づいて、ウエハテーブルWTB1(WTB2)の位置(Z,θx,θy)を算出する。ここで、エンコーダ701〜704のZ軸方向に関する計測値(前述のXY平面内の一軸方向についての計測値C1〜C4と区別して、それぞれ、D1〜D4と表記する)は、ウエハテーブルWTB1(WTB2)の位置(Z,θx,θy)に対して、次式(5)〜(8)のように依存する。
D1=−ptanθy+ptanθx+Z …(5)
D2= ptanθy+ptanθx+Z …(6)
D3= ptanθy−ptanθx+Z …(7)
D4=−ptanθy−ptanθx+Z …(8)
ただし、pは、ウエハテーブルWTB1(WTB2)の中心からのヘッドのX軸及びY軸方向に関する距離(図5参照)である。
主制御装置20は、ウエハテーブルWTB1(WTB2)の位置に応じて3つのヘッド(エンコーダ)の計測値の従う式を上式(5)〜(8)から選択し、それらから構成される連立方程式に3つのヘッド(エンコーダ)の計測値を代入して解くことにより、ウエハテーブルWTB1(WTB2)の位置(Z,θx,θy)を算出する。例えば、ウエハテーブルWTB1(WTB2)が露光中心(光軸AX)から+X側及び+Y側に位置する場合、主制御装置20は、ヘッド601,602,604(エンコーダ701,702,704)の計測値が従う式(5),(6),及び(8)から連立方程式を組み、それらの左辺に計測値を代入して解く。ウエハテーブルWTB1(WTB2)の位置(Z,θx,θy)の算出は、先に説明したようにウエハアライメント時のフォーカスマッピングの際、及び露光の際に行われる。
主制御装置20は、事前に取得したウエハの凹凸情報と、上記の算出結果(Z,θx,θy)とに基づいて、露光時移動領域内でウエハテーブルWTB1(WTB2)をフォーカス・レベリング制御する。
ウエハテーブルWTB1(WTB2)が、アライメント時移動領域内に位置する場合、主制御装置20は、エンコーダシステム71を用いて3自由度方向(Z,θx,θy)の位置情報を計測する。この場合の計測原理等は、露光中心がアライメント系ALGの検出中心に、スケール板21がスケール板22に置き換わる以外、先のエンコーダシステム70を用いる場合と同様である。主制御装置20は、エンコーダシステム71の計測結果に基づいて、露光時のフォーカス・レベリング制御のため、ウエハの面位置とウエハテーブルWTB1(WTB2)のZ位置との関係を取得する。
さらに、主制御装置20は、ウエハステージWST1,WST2の位置に応じて、スケール板21,22に対向するヘッド601〜604のうちの3つを切り換えて使用する。ここで、エンコーダヘッドを切り換える際には、ウエハテーブルWTB1(WTB2)の位置の計測結果の連続性を保証するため、前述と同様のつなぎ処理が行われる。
エンコーダシステム70,71によるウエハテーブルWTB1(WTB2)の3自由度方向(Z,θx,θy)の位置計測においても、主制御装置20は、前述と同様に、補正マップを作成し、その補正マップを用いてエンコーダシステム70,71からのウエハテーブルWTB1(WTB2)の3自由度方向(Z,θx,θy)の位置計測情報を補正し、その補正した位置計測情報を用いて、例えば前述のフォーカス・レベリング制御などを行うことができる。
ただし、主制御装置20は、エンコーダシステム70用の補正マップを作成するに際し、空間像計測装置45A,45Bを用いて前述の計測マークを計測してマークのフォーカス情報(ウエハテーブルのZ軸方向の位置)を計測する。また、エンコーダシステム71用の補正マップを作成するに際し、アライメント時移動領域内(アライメント系ALG近傍)に設置された多点AF系AFを用いてウエハテーブルのZ軸方向の位置を計測する。
以上説明したように、本実施形態の露光装置100によると、主制御装置20により、エンコーダシステム70で計測された一方のウエハステージWST1(又はWST2)の位置情報と、他方のウエハステージWST2(又はWST1)の位置に応じた補正情報(予め作成した補正マップ又は補正関数)とに基づいて、露光時移動領域内で、平面モータ30を介して一方のウエハステージWST1(又はWST2)が駆動される。ここで、補正マップ等から補正値を取り出すための他方のウエハステージWST2(又はWST1)の位置情報は、エンコーダシステム71で計測された位置情報が用いられる。従って、露光時移動領域内では、一方のウエハステージWST1(又はWST2)を高精度に駆動することが可能となる。
また、主制御装置20により、エンコーダシステム71で計測された他方のウエハステージWST2(又はWST1)の位置情報と、一方のウエハステージWST1(又はWST2)の位置に応じた補正情報(予め作成した補正マップ又は補正関数)とに基づいて、アライメント時移動領域内で、平面モータ30を介して他方のウエハステージWST2(又はWST1)が駆動される。ここで、補正マップ等から補正値を取り出すための一方のウエハステージWST1(又はWST2)の位置情報は、エンコーダシステム70で計測された位置情報が用いられる。従って、アライメント時移動領域内では、他方のウエハステージWST2(又はWST1)を高精度に駆動することが可能となる。本実施形態では、補正情報は、6自由度方向に関して求められている。
従って、本実施形態の露光装置100によると、アライメント時における高いアライメント計測精度及びフォーカスマッピング精度を確保することができ、これらの結果を用いて露光が行われるので、高い露光精度(重ね合わせ精度、フォーカス制御精度等)を実現して、最終的には、半導体デバイスの歩留まりを向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態では、エンコーダシステム70の補正マップ又は補正関数の作成のため、空間像計測装置45A,45Bを用いる場合について説明したが、これに限らず、実際に露光を行うことで、計測マークPM又はその他のマークをウエハ上に転写し、その転写像の位置計測を行うことで、補正マップ又は補正関数の作成のためのデータΔXi、ΔYi(i=1〜I)を求めても良い。また、この場合、空間像計測装置45A,45Bを必ずしも設ける必要はなくなるが、レチクルアライメントのための装置は必要である。そこで、レチクルRの上方に、例えば米国特許第5,646,413号明細書などに開示される露光波長の光を用いたTTR(Through The Reticle)方式の一対のレチクルアライメント系を設けても良い。
また、上記実施形態では、エンコーダシステム70の補正マップ又は補正関数の作成のため、前述の空間像計測及び露光に代えて、ウエハステージWST2を計測位置(x2,y2)、(x3、y3)、……、(xI、yI)に順次位置決めし、各位置決め位置でエンコーダシステム70のエンコーダ701〜704で、ウエハテーブルWTB1の位置計測を実行しても良い。かかる場合であっても、ウエハステージWST2の位置の変化に伴う磁場変化に起因してエンコーダ701〜704の計測値が変化するからである。
また、上記実施形態では、計測位置とは別に基準位置を定め、基準位置におけるマークの位置の実測値を基準として、各計測位置におけるマーク位置の差を求めるものとしたが、これに限らず、複数の計測位置の1つにおけるマークの位置の実測値を基準として、残りの各計測位置におけるマーク位置の差を求めることとしても良い。
また、上記実施形態では、主としてエンコーダシステム70,71を用いてウエハステージWST1,WST2の位置情報を計測し、ウエハステージWST2,WST1の移動に伴う磁場変化を主要因とするエンコーダシステム70,71の計測誤差の補正に本発明を適用する場合を例示した。しかし、これに限らず、エンコーダシステム70,71ではなく、ウエハ干渉計システム18をウエハステージWST1,WST2の位置情報の計測に主として用いる場合に、上記の磁場変化を主要因とするウエハ干渉計システム18の計測誤差の補正にも本発明を適用することは有効である。ウエハ干渉計システム18では、干渉計ユニットからウエハステージWST1,WST2上に設けられた反射面(移動鏡等(不図示))に計測ビームが照射される。この場合、干渉計ユニットがメインフレームに取り付けられている場合は、ウエハステージWST2,WST1の移動に伴う磁場変化により上記実施形態と同様の理由によって干渉計システムに計測誤差が生じる。また、干渉計ユニットがメインフレームに取り付けられていない場合においても、ウエハステージWST1,WST2上の磁性体を含む構造物が磁場変化によって変形し、その構造物の変形に伴って反射面が変位又は変形する蓋然性が高いからである。
また、上記実施形態の露光装置100では、ムービングコイル型の平面モータ30を採用したウエハステージ装置50及びこれを備える露光装置100に本発明が適用された場合を例示した。しかし、ステージ装置では、ムービングコイル型の平面モータに代えて例えば米国特許第6,437,463号明細書などで開示されるムービングマグネット型の平面モータを採用することも可能である。この場合、ウエハステージWST1,WST2に永久磁石が設けられ、ステージベース12の内部にコイルが配置されることになる。この場合にも、ウエハステージWST1,WST2の移動に伴って磁場が変化することは明らかであり、この磁場の変化によって、ウエハステージWST1,WST2の位置を計測するエンコーダ又は干渉計等の計測装置に計測誤差が発生することは明らかである。従って、この場合にも、本発明を適用することは有効である。
また、これまでは、ウエハステージWST1,WST2の移動に伴う磁界の変化に起因するエンコーダシステム等の計測誤差の補正について説明したが、一方のウエハステージの移動に伴って磁界の変化以外の要因に起因して他方のウエハステージの位置を計測する計測装置に計測誤差が生じる場合であっても、これらの誤差も本発明を適用することによって結果的に補正される。本発明では、補正情報(補正マップ、又は補正関数など)の作成に関して、実機を用いて補正情報作成のための計測データの取得を行うからである。
なお、上記実施形態では、スケール板21,22のそれぞれの下面に2次元グレーティングRGが形成された場合について例示したが、これに限らず、対応するエンコーダヘッド601〜604の計測方向(XY平面内での一軸方向)のみを周期方向とする1次元回折格子が形成された場合においても、本発明は適用可能である。
また、上記実施形態では、各ヘッド601〜604(エンコーダ701〜704)として、XY平面内の一軸方向とZ軸方向とを計測方向とする2次元ヘッドが採用された場合について例示したが、これに限らず、XY平面内の1軸方向を計測方向とする1次元エンコーダとZ軸方向を計測方向とするZセンサ(例えば光ピックアップ方式あるいはその他の方式の面位置センサなど)とを採用しても良い。また、Zセンサとともに、XY平面内で互いに直交する2軸方向を計測方向とする2次元エンコーダを採用しても良い。
また、上記実施形態で説明したエンコーダシステムの構成は一例に過ぎず、本発明がこれに限定されないことは勿論である。例えば、ウエハテーブル(ウエハステージ)上に回折格子(スケール)を設け、これに対向してエンコーダヘッドをウエハステージの外部に配置する構成のエンコーダシステムを採用することも可能である。この場合においても、エンコーダヘッドとして、上記実施形態において採用したXY平面内の一軸方向とZ軸方向とを計測方向とする2次元ヘッドに限らず、XY平面内の1軸方向又は直交する2軸方向を計測方向とする1次元又は2次元のエンコーダとZセンサとの組み合わせを、採用しても良い。
また、上記実施形態では、ウエハアライメント時に、多点AF系AFを用いてフォーカスマッピングを行い、そのフォーカスマッピングにより取得したウエハW表面の面位置情報とウエハテーブル上面のZ軸方向の位置情報とに基づいて、走査露光中のウエハWのフォーカス・レベリング制御を実行する場合について説明した。しかし、アライメント系ALGの近傍ではなく、投影光学系PLの近傍に多点AF系AFを設け、該多点AF系AFを用いて走査露光中のウエハWのフォーカス・レベリング制御を実行することとしても勿論良い。この場合、エンコーダシステム71のZ軸方向に関する位置計測誤差の補正情報の取得のため、ウエハテーブルの面位置を計測するZセンサをアライメント系ALGの近傍に設けても良い。あるいは、ウエハテーブルのZ位置を計測するZ干渉計を設けても良い。
なお、上記実施形態では、スキャニング・ステッパ型のツインウエハステージを備えた露光装置(以下、ツインタイプ露光装置と略称する)に本発明が適用された場合について説明したが、これに限らず、ステッパなどの一括露光型のツインタイプ露光装置に本発明を適用しても良い。ステッパなどであっても、露光対象の物体が搭載されたステージの位置をエンコーダで計測することにより、空気揺らぎに起因する位置計測誤差の発生を殆ど零にすることができ、エンコーダの計測値に基づいて、ウエハステージを高精度に位置決めすることが可能になり、結果的に高精度なレチクルパターンのウエハ上への転写が可能になる。また、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式のツインタイプ露光装置にも本発明は適用することができる。また、例えば、米国特許出願公開第2007/0211235号明細書及び米国特許出願公開第2007/0127006号明細書などに開示されるようにウエハステージとは別に、計測部材(例えば、基準マーク、及び/又はセンサなど)を含む計測ステージを備える露光装置(計測ステージ付き露光装置と略称する)に本発明を適用しても良い。
また、例えば国際公開第99/049504号、米国特許出願公開第2005/0259234号明細書などに開示される液浸型のツインタイプ露光装置又は計測ステージ付き露光装置に本発明を適用しても良い。なお、以下で説明する各種露光装置は、特に明示しないが、ツインタイプ露光装置又は計測ステージ付き露光装置などの複数ステージを備える露光装置である。
また、上記実施形態の露光装置を含む本発明に係る投影露光装置では、投影光学系は縮小系のみならず等倍及び拡大系のいずれでも良いし、投影光学系PLは屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
また、照明光ILは、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)に限らず、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの紫外光や、F2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光であっても良い。例えば米国特許第7,023,610号明細書に開示されているように、真空紫外光としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、上記実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスク(レチクル)を用いたが、このレチクルに代えて、例えば米国特許第6,778,257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。かかる可変成形マスクを用いる場合には、ウエハ又はガラスプレート等が搭載されるステージが、可変成形マスクに対して走査されるので、そのステージの位置をエンコーダを用いて計測することで、上記実施形態と同等の効果を得ることができる。
また、例えば国際公開第2001/035168号に開示されているように、干渉縞をウエハW上に形成することによって、ウエハW上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
さらに、例えば米国特許第6,611,316号明細書に開示されているように、2つのレチクルパターンを、投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回のスキャン露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記実施形態でパターンを形成すべき物体(エネルギビームが照射される露光対象の物体)はウエハに限られるものでなく、ガラスプレート、セラミック基板フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど他の物体でも良い。
露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、有機EL、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
なお、半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、上記実施形態の露光装置で、マスクに形成されたパターンをウエハ等の物体上に転写するリソグラフィステップ、露光されたウエハ(物体)を現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置及び露光方法が用いられるので、高集積度のデバイスを歩留り良く製造することができる。