JP2011018959A - 圧電振動子 - Google Patents
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Abstract
【課題】屈曲振動モードを利用し、電極厚とは別に調整しても、少なくとも電気機械結合係数を含む圧電振動子の複数の特性を変更できる構造を備える圧電振動子を提供する。
【解決手段】圧電振動子1は、周波数信号の印加により主面法線方向に屈曲振動する振動部を備える。この振動部は上主面電極2と圧電基板3と下主面電極4と誘電体層5とを含む複数の層を主面法線方向に積層した構成である。上主面電極2は、圧電基板3の上主面に設けられる。下主面電極4は圧電基板3の下主面に設けられる。誘電体層5は下主面電極4に積層される。
【選択図】図1
【解決手段】圧電振動子1は、周波数信号の印加により主面法線方向に屈曲振動する振動部を備える。この振動部は上主面電極2と圧電基板3と下主面電極4と誘電体層5とを含む複数の層を主面法線方向に積層した構成である。上主面電極2は、圧電基板3の上主面に設けられる。下主面電極4は圧電基板3の下主面に設けられる。誘電体層5は下主面電極4に積層される。
【選択図】図1
Description
この発明は、板状の圧電体の両主面に設けた電極に周波数信号を印加することで主面法線方向に振動が励起する圧電振動子に関する。
フィルタやジャイロで、圧電体の電気機械振動を利用する圧電振動体が利用されることがある。圧電振動体には様々な形状や振動モードのバリエーションがあり、例えばリング状の圧電振動体の面内振動モードを利用する圧電振動子がある(例えば、特許文献1参照。)。
圧電振動子の主要な特性値として、電気機械結合係数がある。例えばジャイロの場合、回転の検出精度は圧電振動子の機械振幅と電圧との変換効率に依拠するため、電気機械結合係数を高めて、機械振幅と電圧との変換効率とを増大させる要望がある。
従来、電極と空気との界面で全反射するバルク波の振動を利用するタイプの圧電振動子においては、圧電体の下面駆動電極を上面駆動電極よりも厚くすることで圧電体の電気機械結合係数を大きくすることがあった(例えば、特許文献2参照。)。
面内振動モードとは異なる振動形態である屈曲振動モードを利用する圧電振動子においても、電極厚の変更により電気機械結合係数に影響を与えることができる。しかし、電気機械結合係数の他にも調整が必要な圧電振動子の諸特性として共振周波数や、反共振周波数、機械的品質係数Qmなどがあり、それらを電極厚の調整のみによって適正にすることはできない。
本発明の目的は、屈曲振動モードを利用し、電極厚とは別に調整しても、少なくとも電気機械結合係数を含む圧電振動子の複数の特性を変更できる構造を備える圧電振動子の提供を目的とする。
この発明の圧電振動子は、周波数信号の印加により主面法線方向に屈曲振動する振動部を備える。振動部は上主面電極と圧電単結晶基板と下主面電極と誘電体層とを含む複数の層を主面法線方向に積層した構成である。上主面電極は、圧電単結晶基板の上主面に設けられる。下主面電極は圧電単結晶基板の下主面に設けられる。誘電体層は上主面電極と下主面電極とのうちの少なくとも一方に積層される。
このような構成の圧電振動子について有限要素法解析を行えば、誘電体層の厚みを調整して振動部の両主面の構造を非対称にすることで、電気機械結合係数と共振周波数とが変化することを確認できる。したがって、上主面電極や下主面電極の電極厚とは別に、設計変数として誘電体層の厚みを利用して、圧電振動子の少なくとも電気機械結合係数と共振周波数とを含む諸特性を高い自由度で設定できる。なお、電気機械結合係数と共振周波数とを調整できれば、圧電単結晶基板の機械的品質係数と反共振周波数とについても調整することが可能になる。
このような構成の圧電振動子について有限要素法解析を行えば、誘電体層の厚みを調整して振動部の両主面の構造を非対称にすることで、電気機械結合係数と共振周波数とが変化することを確認できる。したがって、上主面電極や下主面電極の電極厚とは別に、設計変数として誘電体層の厚みを利用して、圧電振動子の少なくとも電気機械結合係数と共振周波数とを含む諸特性を高い自由度で設定できる。なお、電気機械結合係数と共振周波数とを調整できれば、圧電単結晶基板の機械的品質係数と反共振周波数とについても調整することが可能になる。
この発明は、上主面電極と下主面電極との電極厚を相違させていてもよい。仮に誘電体層の厚みのみを調整すれば、電気機械結合係数と共振周波数とが同時に変化し、それぞれを任意に設定することが困難である。しかし、電極厚の調整を併用することで、少なくとも電気機械結合係数と共振周波数とをそれぞれ任意に設定できる。これにより、圧電単結晶基板の機械的品質係数と反共振周波数とについての設定が容易になる。
この発明の振動部は上主面電極と圧電単結晶基板と下主面電極と誘電体層とをこの順に積層した構成であり、下主面電極が基準電位に接続されると好適である。これにより、誘電体層と圧電単結晶基板との間を下主面電極によりシールドして、誘電体層を設けたことで電磁界に及ぶ影響を除くことができ
この発明の下主面電極および誘電体層は、前記振動部の下主面全体を覆うと好適である。これにより、主面に平行な方向での振動部の構成の連続性を高めて、圧電特性を改善できる。
この発明の下主面電極および誘電体層は、前記振動部の下主面全体を覆うと好適である。これにより、主面に平行な方向での振動部の構成の連続性を高めて、圧電特性を改善できる。
この発明の誘電体層は、窒化珪素を成膜したものであると好適である。窒化珪素は、スパッタリングなどの方法により成膜する事が可能である。したがって、誘電体層の厚み設定を精緻に行える。
この発明の圧電振動子は、振動部を支持する支持部を備えると好適である。支持部は圧電単結晶基板と、誘電体層と、誘電体層の下主面に積層される支持基板と、を含む複数の層を積層した構成であると好適である。これにより、圧電単結晶基板や誘電体層を積層することで、振動部および支持部を同時に構成することができる。
この発明の圧電単結晶基板は、ニオブ酸リチウムまたはタンタル酸リチウムであると好適である。ニオブ酸リチウムまたはタンタル酸リチウムを採用することで電気機械結合係数とQ値とを大きくでき良好な感度特性が得られる。特にタンタル酸リチウムを採用することでニオブ酸リチウムよりも温度特性のバランスを改善できる。
この発明の圧電振動子は、主面に平行で互いに直交する2つの軸それぞれを中心として線対称な枠状の振動部と、2つの軸それぞれを中心として線対称に設けられた支持梁により振動部を支持する支持部と、を備え、上主面電極および下主面電極が、2つの軸それぞれを中心として線対称に設けられていると好適である。これにより、振動部の支持梁部に支持される位置は屈曲振動の節となり、振動部の検出軸上の位置が屈曲振動の腹となる。また、枠状の振動部を支持梁で支持する構成のため、振動部の屈曲振動を最大限、拘束せずに支持できる。
この発明によれば、誘電体層の厚みを調整することで、電気機械結合係数と共振周波数とを少なくとも含む圧電振動子の諸特性を変更できる。したがって、電極厚とは別の設計変数として誘電体層の厚みを利用することで、圧電振動子の複数の特性を高い自由度で設定できる。
本発明の実施形態に係る圧電振動子について振動ジャイロ装置を構成例に説明する。
図1は圧電振動子の構成例を示す図である。図1(A)は平面図、図1(B)は中央断面図、図1(C)はA−A’断面図、図1(D)はB−B’断面図である。
図1は圧電振動子の構成例を示す図である。図1(A)は平面図、図1(B)は中央断面図、図1(C)はA−A’断面図、図1(D)はB−B’断面図である。
圧電振動子1は、直交2軸(X1軸およびX2軸)を検出軸として、検出軸回りの回転を検出する。そのため、圧電振動子1はX1軸を対称軸として線対称な形状、且つ、X2軸を対称軸として線対称な形状で構成している。また、X1−X2面に垂直なX3軸に沿って下から順に、支持基板6、誘電体層5、下主面電極4、圧電基板3、および上主面電極2を積層して構成している。
圧電基板3および支持基板6はニオブ酸リチウム(LiNbO3)の圧電単結晶基板またはタンタル酸リチウム(LiTaO3)の圧電単結晶基板であり、支持基板6は0.34mm厚、圧電基板3は1μm厚である。誘電体層5は、1μm以下の窒化珪素である。下主面電極4は電極厚500nmのタングステン(W)電極であり、上主面電極2はアルミニウム(Al)電極である。タングステン電極は融点が高いため熱負荷による電極の拡散を抑えられ、比重が大きく固有音響インピーダンスが大きいため圧電振動子に励起する弾性波機械振動のダンピングを抑えられる。アルミニウム電極は比抵抗が小さいので、圧電振動子の直列等価抵抗を抑えられる。
圧電基板3は、圧電基板3の結晶座標系(X,Y,Z)からの右手系のオイラー角表示(φ,θ,ψ)=(0°,θ°,45°)で規定される変換座標系(X1,X2,X3)で、X1−X2面が主面となり、結晶軸Xが検出軸X1,X2の間を45°で等分する軸と一致するように構成する。図2は右手系のオイラー角表示(φ,θ,ψ)と変換座標系(X1,X2,X3)との関係を示す図である(例えば、弾性波素子技術ハンドブック 日本学術振興会弾性波素子技術第150委員会編,オーム社,1991;P.549参照。)。
圧電基板3は圧電基板主面(X1−X2面)をX3軸から見て、内側領域3Aと枠状領域3Bと外側領域3Cとに区分される。枠状領域3Bは内径400μmm、外径500μmの円形内形・円形外形の枠状である。内側領域3Aは直径300μmの円形である。外側領域3Cは内径600μmの円形内形・矩形外形である。内側領域3Aと枠状領域3Bとの間には4つの内側開放孔31と4つの内側梁部32とを設けていて、外側領域3Cと枠状領域3Bとの間には4つの外側開放孔33と4つの内側梁部32とを設けている。内側梁部32と外側梁部34とは、X1−X2面におけるX1軸正方向を0°として、45°、135°、225°、315°の方向に沿う幅20μmの梁状の領域としている。これら内側梁部32と外側梁部34とは、枠状領域3Bを支持基板6から浮かせた状態に支持する。
下主面電極4は、圧電基板3の下主面の少なくとも枠状領域3Bを覆う領域に設けていて、基準電位に接続される。
誘電体層5は、圧電基板3および下主面電極4の下主面の全面に窒化珪素をスパッタリングにより成膜してなる。スパッタリングを用いることで、誘電体層5の膜厚を精緻に設定する事が可能になる。
支持基板6は、支持基板主面(X1−X2面)をX3軸から見て、内側領域6Aと振動領域6Bと外側領域6Cとに区分される。振動領域6Bは内形300μm、外形600μmの円形内形・円形外形の枠状に支持基板6を上主面から深さ3μmで掘り下げて振動空間を設けた領域であり、圧電基板3の枠状領域3Bと内側開放孔31と内側梁部32と外側開放孔33と内側梁部32とに対面する位置に設けている。振動空間は、内側開放孔31および外側開放孔33に連通していて、枠状領域3Bと支持基板6との干渉を防ぐ。内側領域6Aは直径300μmの領域であり、圧電基板3の内側領域3Aが重なる領域である。外側領域6Cは内径600μmの領域であり、圧電基板3の外側領域3Cが重なる領域である。支持基板6には、圧電基板3と同じ圧電性材料を用いることで線膨脹係数差を抑制できる。なお、支持基板6として圧電基板3と熱膨張係数が異なるが耐熱性に優れ入手が容易で安価なSiやガラスを用いてもよい。
上主面電極2は、8つの駆動検出電極2Aと、8つの回路接続電極2Bと、4つの基準電位接続電極2Cと、8つの配線2Dとを備えている。駆動検出電極2Aは枠状領域3Bの上面にパターニングしている。回路接続電極2Bおよび基準電位接続電極2Cは外側領域3Cの上面にパターンニングしている。配線2Dは、枠状領域3Bから外側領域3Cに架けて外側梁部を経由して設けている。駆動検出電極2Aは、2つずつ、正方向のX1軸両側、負方向のX1軸両側、正方向のX2軸両側、負方向のX2軸両側に約5μmの間隔で配置している。具体的には、各駆動検出電極2AはX1−X2面におけるX2軸正方向を0°として、約0°〜30°、60°〜90°、90°〜120°、150°〜180°、180°〜210°、240°〜270°、270°〜300°、330°〜360°の範囲を占めている。なお、隣接する駆動検出電極2A間は約5μmの間隔を隔てている。回路接続電極2Bは詳細を後述する駆動検出回路に接続される。基準電位接続電極2Cはスルーホールを介して下主面電極4に接続される。配線2Dは駆動検出電極2Aと回路接続電極2Bとの間を接続し、絶縁層2Eを介して圧電基板3に接合されている。
以上の構成では、圧電基板3における枠状領域3Bの上主面に駆動検出電極2Aを設けるとともに枠状領域3Bの下主面に下主面電極4と誘電体層5とを積層して設けて、本発明の振動部を構成している。振動部は周波数信号が印加されることで屈曲振動する。
図3は、圧電振動子1に駆動検出回路を接続して振動ジャイロ装置を構成する場合の回路構成例を説明する回路図である。駆動検出回路は、周波数信号発生回路9と差動回路7A,7Bと平滑回路8A,8Bとを備える。圧電振動子1の基準電位接続電極2Cにはグランドを接続する。
周波数信号発生回路9は駆動抵抗Rを介して8つの回路接続電極2Bに接続され、8つの駆動検出電極2Aそれぞれに周波数信号を与える。各駆動検出電極2Aに与える周波数信号は、それぞれ同相・同振幅である。また周波数は枠状領域の共振周波数とする。共振周波数では、枠状領域3BのX3軸方向の振動が、X1−X2面におけるX1軸上およびX2軸上の位置(0°、90°、180°、270°)に振動の腹を形成し、梁部により支持される位置(45°、135°、225°、315°)の位置に振動の節を形成する。
X2軸の両側に配置された4つの駆動検出電極2AのうちX1軸負方向(図中左側)に配置された2つの駆動検出電極2Aは、差動回路7Aの第一の入力端に接続される。また、X1軸正方向(図中右側)に配置された2つの駆動検出電極2Aは、差動回路7Aの第二の入力端に接続される。また、X1軸の両側に配置された4つの駆動検出電極2AのうちX2軸負方向(下側)に配置された2つの駆動検出電極2Aは、差動回路7Bの第一の入力端に接続される。X2軸正方向(上側)に配置された2つの駆動検出電極2Aは、差動回路7Bの第二の入力端に接続される。
差動回路7A,7Bの出力端は平滑回路8A、8Bに接続され、差動回路7A,7Bはそれぞれの第一の入力端と第二の入力端との電圧差を出力する。平滑回路8A、8Bは差動回路7A,7Bの出力電圧を平滑する。
図4は、圧電振動子1の動作を説明する図である。図4(A)はX1軸回りに回転する例を、図4(B)はX2軸回りに回転する例を示す。
上記共振周波数で屈曲振動する際には、振動ジャイロ装置にX2軸回りの角速度が加わると、X1軸方向にコリオリの力が加わる。すると、X2軸の両側に配置された4つの駆動検出電極2Aに印加されている周波数信号の位相が、X1軸正方向に配置された駆動検出電極2Aと、X1軸負方向に配置された駆動検出電極2Aとで逆方向に変化する。このため、差動回路7Aによる差分出力は、コリオリの力の大きさに応じた電圧となる。
また、振動ジャイロ装置にX1軸回りの角速度が加わると、X2軸方向にコリオリの力が加わる。すると、X1軸の両側に配置された4つの駆動検出電極2Aに印加されている周波数信号の位相が、X2軸正方向に配置された駆動検出電極2Aと、X2軸負方向に配置された駆動検出電極2Aとで逆方向に変化する。このため、差動回路7Bによるそれらの差分出力は、コリオリの力の大きさに応じた電圧となる。
なお、圧電振動子1が回転していない状態では、周波数信号は同相・同振幅なので差動回路7A,7Bによって取り除かれることになる。また、振動ジャイロ装置に衝撃などが作用する際に各駆動検出電極に励起する信号や、X1軸回りの回転の際にX2軸に沿って配置された駆動検出電極に励起する信号、X2軸回りの回転の際にX1軸に沿って配置された駆動検出電極に励起する信号は、やはり同相・同振幅となるので差動回路7A,7Bによって取り除かれることになる。
以下、圧電振動子の諸特性について例示して説明する。
図5は、右手系のオイラー角表示(0°,50°,45°)のニオブ酸リチウム基板を圧電基板3に用いた場合での、誘電体層の厚みと圧電振動子の諸特性との関係を示す図である。ここでは、上主面電極を500nm、下主面電極を500nmとした例を示している。
図5は、右手系のオイラー角表示(0°,50°,45°)のニオブ酸リチウム基板を圧電基板3に用いた場合での、誘電体層の厚みと圧電振動子の諸特性との関係を示す図である。ここでは、上主面電極を500nm、下主面電極を500nmとした例を示している。
図5(A)は、電気機械結合係数と誘電体層の厚みとの関係を示す図である。
電気機械結合係数は、圧電基板3の材料定数と振動子の構造を考慮したものであり、自由容量Cfと着目した振動モードの等価値容量Cnを用いてkv=(Cn/Cf)^(1/2)として定義される。具体的には両端子間の自由容量Cfと等価値容量Cnは、下部電極を0V、上部電極のX1軸に隣接する電極を並列に接続した端子と、X2軸に隣接する電極を並列に接続した端子とにそれぞれ逆極性の電圧を印加し求めることができる。図示するように、誘電体層(SiN)の膜厚を変更することで電気機械結合係数が変化し、誘電体層(SiN)の膜厚が増大するのに伴い電気機械結合係数も増大する。
図5(B)は、共振周波数と誘電体層の厚みとの関係を示す図である。共振周波数は、圧電基板3の材料定数と振動子の構造を考慮したものである。図示するように、ニオブ酸リチウム基板では、誘電体層(SiN)の膜厚を変更することで共振周波数が変化し、誘電体層(SiN)の膜厚が増大するのに伴い共振周波数も増大する。
図6は、右手系のオイラー角表示(0°,132°,45°)のタンタル酸リチウム基板を圧電基板3に用いた場合での、上主面電極の電極厚と圧電振動子の諸特性との関係を説明する図である。ここでは、下主面電極500nmとし、上主面電極の電極厚と誘電体層の厚みとを変更した例を示している。
図6(A)は、電気機械結合係数と上主面電極の電極厚との関係を説明する図である。
図示するように、上主面電極の電極厚を変更することで電気機械結合係数が変化し、上主面電極の電極厚が増大するのに伴い電気機械結合係数は低減する。
図6(B)は、共振周波数と上主面電極の電極厚との関係を説明する図である。図示するように、上主面電極の電極厚を変更しても共振周波数はほとんど変化しない。
以上の図5,6に示すデータから、電極厚の調整だけでは電気機械結合係数の設定しかできず、共振周波数の設定が行えないことがわかる。そのため、誘電体層の厚みまで調整することにより初めて共振周波数の設定が可能になり、電極厚の調整と誘電体層の厚み調整とを併用することにより、電気機械結合係数と共振周波数とをともに任意に設定することが可能になるといえる。電気機械結合係数と共振周波数とがともに任意に設定できれば、圧電単結晶基板の機械的品質係数と反共振周波数とについても設定することが容易になる。このように、電極厚とは別に設計変数として誘電体層の厚みを利用することで、圧電振動子の少なくとも電気機械結合係数と共振周波数とを含む諸特性を高い自由度で設定できる。
図7は、圧電基板3および支持基板6を右手系のオイラー角表示で(0°,120°,45°)とした場合の温度変化と、25℃を基準とした周波数変化率の変動との関係を説明する図である。図7(A)は圧電基板3としてニオブ酸リチウム基板を採用する例を、図7(B)は圧電基板3としてタンタル酸リチウム基板を採用する例を示す。ニオブ酸リチウム基板の場合、温度変動1℃当たりの周波数変化率の変動は−35.1ppmであった、一方、タンタル酸リチウムの場合、温度変動1℃当たりの周波数変化率の変動は−9.0ppmであった。このことから、共振周波数の温度特性を改善するためには、振動子の電気機械結合係数とQ値とを大きくでき良好な感度特性が得られるニオブ酸リチウム基板を採用するよりも、タンタル酸リチウム基板を採用することが望ましいといえる。
以上の実施形態では、枠状領域の形状として円形のものを示したが、本発明はそれ以外にも、正方形、長円形、長方形、多角形など、様々な形状であっても実施できる。また、圧電基板の内側領域や外側領域の一方を省いた構成でも良く、両方を省いた構成でも良い。
1…圧電振動子
2…上主面電極
2A…駆動検出電極
2B…回路接続電極
2C…基準電位接続電極
2D…配線
2E…絶縁層
3…圧電基板
31…内側開放孔
32…内側梁部
33…外側開放孔
34…外側梁部
3A…内側領域
3B…枠状領域
3C…外側領域
4…下主面電極
5…誘電体層
6…支持基板
6A…内側領域
6B…振動領域
6C…外側領域
7A,7B…差動回路
8A,8B…平滑回路
9…周波数信号発生回路
2…上主面電極
2A…駆動検出電極
2B…回路接続電極
2C…基準電位接続電極
2D…配線
2E…絶縁層
3…圧電基板
31…内側開放孔
32…内側梁部
33…外側開放孔
34…外側梁部
3A…内側領域
3B…枠状領域
3C…外側領域
4…下主面電極
5…誘電体層
6…支持基板
6A…内側領域
6B…振動領域
6C…外側領域
7A,7B…差動回路
8A,8B…平滑回路
9…周波数信号発生回路
Claims (8)
- 周波数信号の印加により主面法線方向に屈曲振動する振動部を備える圧電振動子であって、
前記振動部は、上主面電極と圧電単結晶基板と下主面電極と誘電体層とを含む複数の層を主面法線方向に積層した構成であり、
前記上主面電極は、前記圧電単結晶基板の上主面に設けられ、
前記下主面電極は、前記圧電単結晶基板の下主面に設けられ、
前記誘電体層は、前記上主面電極と前記下主面電極とのうちの少なくとも一方に積層される、圧電振動子。 - 前記上主面電極と前記下主面電極との電極厚を相違させた、請求項1に記載の圧電振動子。
- 前記振動部は前記上主面電極と前記圧電単結晶基板と前記下主面電極と前記誘電体層とをこの順に積層した構成であり、前記下主面電極が基準電位に接続される、請求項1または2に記載の圧電振動子。
- 前記下主面電極および前記誘電体層は、前記振動部の下主面全体を覆う、請求項3に記載の圧電振動子。
- 前記誘電体層は、窒化珪素を成膜したものである、請求項1〜4に記載の圧電振動子。
- 前記圧電振動子は、前記振動部を支持する支持部を備え、前記支持部は、前記圧電単結晶基板と前記誘電体層と前記誘電体層の下主面に積層される支持基板と、を含む複数の層を積層した構成である、請求項1〜5のいずれかに記載の圧電振動子。
- 前記振動部は、主面に平行で互いに直交する2つの軸それぞれを中心として線対称な枠状であり、
前記支持部は、前記2つの軸それぞれを中心として線対称に設けられた支持梁により振動部を支持し、
前記上主面電極および前記下主面電極は、前記2つの軸それぞれを中心として線対称に設けられる、請求項6に記載の圧電振動子。 - 前記圧電単結晶基板は、ニオブ酸リチウムまたはタンタル酸リチウムである、請求項1〜7のいずれかに記載の圧電振動子。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2009160493A JP2011018959A (ja) | 2009-07-07 | 2009-07-07 | 圧電振動子 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016506130A (ja) * | 2012-12-06 | 2016-02-25 | エプコス アクチエンゲゼルシャフトEpcos Ag | 電子音響変換器 |
| CN106527292A (zh) * | 2016-12-26 | 2017-03-22 | 中国工程物理研究院总体工程研究所 | 多压电陶瓷激振器并联组合系统的控制方法及控制装置 |
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-
2009
- 2009-07-07 JP JP2009160493A patent/JP2011018959A/ja active Pending
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