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JP2011094710A - 油圧緩衝器 - Google Patents

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JP2011094710A
JP2011094710A JP2009249498A JP2009249498A JP2011094710A JP 2011094710 A JP2011094710 A JP 2011094710A JP 2009249498 A JP2009249498 A JP 2009249498A JP 2009249498 A JP2009249498 A JP 2009249498A JP 2011094710 A JP2011094710 A JP 2011094710A
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Yasuhiro Aoki
保博 青木
Masayoshi Nakura
雅善 名倉
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Hitachi Astemo Ltd
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Showa Corp
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Abstract

【課題】油圧緩衝器において、圧縮後半ストロークで所定のばね反力を確保できる加圧スプリングを用いながら、安定したエアクッション室の確保により、圧縮初期ストロークの乗心地を圧縮の当初から確実に向上すること。
【解決手段】油圧緩衝器において、フリーピストン60の油室53に臨む側に設けた下端有底状エア箱80によりエアクッション室80Aを形成し、エア箱80の少なくとも下端側に該エアクッション室80Aを該油室53に連通する連通路を連通孔91を経由して設けるもの。
【選択図】図3

Description

本発明は油圧緩衝器に関する。
二輪車等に架装されて路面振動を吸収する油圧緩衝器として、特許文献1に記載の如く、ダンパのシリンダチューブの内部に形成される油室に、ピストンロッドに設けたピストンを該油室の下端側から摺動自在に挿入し、シリンダチューブの内部でピストンが収容される油室より上部に該油室を区画するフリーピストンを移動自在に設け、フリーピストンをピストンの側に向けて付勢する加圧スプリングを有してなるものがある。加圧スプリングによって付勢されているフリーピストンが圧側油室を常に加圧することにより、ピストンロッドが油室に進入する圧縮ストロークにおける圧側減衰力の立上り応答性を良くしようとするものである。
特許文献1に記載の油圧緩衝器では、加圧スプリングのばね荷重を強くすると、圧縮初期ストロークのばね反力が過大になってピストンロッドの油室への進入を阻害し、二輪車等の乗心地を悪くする。逆に、加圧スプリングのばね荷重を柔らかくすると、圧縮後半ストロークでのばね反力が不足して踏ん張りが効かなくなって乗心地を損なう。
他方、圧縮後半ストロークで所定のばね反力を確保できる加圧スプリングを用いながら、圧縮初期ストロークの乗心地も向上する油圧緩衝器として、特許文献2に記載の如く、加圧スプリングの上流側(油室の側)又は下流側に直列にエアばね機構を配置するものが提案されている。エアばね機構は、シリンダチューブ内に設けられるブラダによりエアクッション室を密閉形成するもの、又はシリンダチューブ内に摺動自在にされるフリーピストンによりエアクッション室を密閉形成するものにて構成される。圧縮初期ストロークの油室圧力によりブラダ又はフリーピストンが密閉形成するエアクッション室を収縮し、ピストンロッドの油室への進入を許容して乗心地の改善を図る。圧縮後半ストロークでは、上記エアクッション室の収縮が止まり、加圧スプリングの所定のばね反力により乗心地の維持を図る。
特開2005-30534 特開2004-286137
しかしながら、特許文献2に記載の油圧緩衝器には以下の問題点がある。ブラダによりエアクッション室を密閉形成するものでは、圧縮初期ストロークの油室圧力がブラダをつぶす(収縮変形させる)荷重の大きさ(抵抗になる)に達するまで、エアクッション室が収縮開始しないから、ピストンロッドが油室へ進入することができず、乗心地を改善できない。フリーピストンによりエアクッション室を密閉形成するものでも、圧縮初期ストロークの油室圧力がフリーピストンのシール部で生ずるフリクション(抵抗になる)を超えるまで、エアクッション室が収縮開始しないから、ピストンロッドが油室へ進入することができず、乗心地を改善できない。
尚、油圧緩衝器では、圧縮初期ストロークの乗心地を向上させるためのエアクッション室を用いるとき、エアクッション室に可及的に一定のエア量を保ち、圧縮エアによるエアばねの安定的な生成が必要とされる。
本発明の課題は、油圧緩衝器において、圧縮後半ストロークで所定のばね反力を確保できる加圧スプリングを用いながら、安定したエアクッション室の確保により、圧縮初期ストロークの乗心地を圧縮の当初から確実に向上することにある。
請求項1の発明は、ダンパのシリンダチューブの内部に形成される油室に、ピストンロッドに設けたピストンを該油室の下端側から摺動自在に挿入し、シリンダチューブの内部でピストンが収容される油室より上部に該油室を区画するフリーピストンを移動自在に設け、フリーピストンをピストンの側に向けて付勢する加圧スプリングを有してなる油圧緩衝器において、フリーピストンの前記油室に臨む側に設けた下端有底状エア箱によりエアクッション室を形成し、エア箱の少なくとも下端側に該エアクッション室を該油室に連通する連通路を設けてなるようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記エア箱がフリーピストンの前記油室に臨む側に垂下されているスカート部の内周に外環状間隙を介して挿入されるとともに、エア箱の下端外周面の周方向複数箇所に設けた張出部をフリーピストンのスカート部に設けた切欠部に遊嵌し、フリーピストンのスカート部の外周に係着されてシリンダチューブの内周に摺接するピストンリングをエア箱の上記張出部の外面に設けてある係合部に係着してなり、エア箱の上記張出部においてピストンリングにより覆われる位置に該エア箱の内外に貫通する下部連通孔を形成し、フリーピストンの切欠部とエア箱の上記張出部との間隙、ピストンリングとエア箱の上記張出部との間隙を介して、前記油室が下部連通孔経由でエアクッション室に連通され、エア箱の上端寄りであって、フリーピストンのスカート部の内周との間に前記外環状間隙を形成する筒部の上端寄りに該エア箱の内外に貫通する上部連通孔を形成し、エア箱の下端側に開口する上記外環状間隙を介して、前記油室が上部連通孔経由でエアクッション室に連通されてなるようにしたものである。
請求項3の発明は、車体側チューブに車軸側チューブを摺動自在に挿入し、車体側チューブの内部で該車体側チューブに連結したダンパのシリンダチューブに、車軸側チューブの内部で該車軸側チューブに連結したピストンロッドに設けたメインピストンを摺動自在に挿入し、このメインピストンによりシリンダチューブの内部をピストン側油室とロッド側油室に区画し、メインピストンのピストン側油室とロッド側油室を連絡する流路に伸側減衰バルブを設け、シリンダチューブの内部でメインピストンより上部に該メインピストンと相対するサブピストンを設け、このサブピストンによりシリンダチューブの内部のピストン側油室に対する上方にサブ油室を区画し、サブピストンのピストン側油室とサブ油室を連絡可能にする流路に圧側減衰バルブを設け、シリンダチューブの内部でサブピストンより上部に該サブピストンと相対するフリーピストンを移動自在に設け、フリーピストンをサブピストンの側に向けて付勢する加圧スプリングを有してなる油圧緩衝器において、フリーピストンの前記サブ油室に臨む側に設けた下端有底状エア箱によりエアクッション室を形成し、エア箱の少なくとも下端側に該エアクッション室を該サブ油室に連通する連通路を設けてなるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項3の発明において更に、前記エア箱がフリーピストンの前記サブ油室に臨む側に垂下されているスカート部の内周に外環状間隙を介して挿入されるとともに、エア箱の下端外周面の周方向複数箇所に設けた張出部をフリーピストンのスカート部に設けた切欠部に遊嵌し、フリーピストンのスカート部の外周に係着されてシリンダチューブの内周に摺接するピストンリングをエア箱の上記張出部の外面に設けてある係合部に係着してなり、エア箱の上記張出部においてピストンリングにより覆われる位置に該エア箱の内外に貫通する下部連通孔を形成し、フリーピストンの切欠部とエア箱の上記張出部との間隙、ピストンリングとエア箱の上記張出部との間隙を介して、前記サブ油室が下部連通孔経由でエアクッション室に連通され、エア箱の上端寄りであって、フリーピストンのスカート部の内周との間に前記外環状間隙を形成する筒部の上端寄りに該エア箱の内外に貫通する上部連通孔を形成し、エア箱の下端側に開口する上記外環状間隙を介して、前記サブ油室が上部連通孔経由でエアクッション室に連通されてなるようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項4の発明において更に、前記フリーピストンの外周に設けた外周シール部材がシリンダチューブの内部を所定位置まで上昇したときに、フリーピストンとサブピストンの間のサブ油室を、シリンダチューブの外部のリザーバに連通する余剰油排出路を設けてなるようにしたものである。
請求項6の発明は、請求項4又は5の発明において更に、前記サブピストンがシリンダチューブの上端部に取着される支持軸に保持され、フリーピストンがシリンダチューブと支持軸の間の環状空間に移動自在に設けられ、エア箱がサブピストンの支持軸との間に内環状間隙を形成する内筒部を有し、エア箱の内筒部の上端寄りに該エア箱の内外に貫通する上部連通孔を形成し、エア箱の下端側に開口する上記内環状間隙を介して、前記油室が上部連通孔経由でエアクッション室に連通されてなるようにしたものである。
(請求項1、3)
(a)フリーピストンの油室に臨む側に設けた下端有底状エア箱によりエアクッション室を形成し、エア箱の少なくとも下端側に該エアクッション室を該油室に連通する連通路を設けることにより、油室の油がエア箱の連通路からエアクッション室に出入り自在になるようにした。従って、圧縮初期ストロークでは、圧側油室の油が直にエアクッション室のエアを圧縮開始して確実にエアばねを生成させ、フリーピストンを上昇させずに、ピストンロッドの進入を許容し、圧縮の当初から乗心地を向上させる。所定圧縮ストローク以降では、圧側油室の油がエアクッション室のエアを更に圧縮しながら、フリーピストンも上昇させて加圧スプリングを圧縮開始させ、圧縮後半ストロークでは、加圧スプリングによる所定のばね反力を確保し、乗心地を維持する。
(b)伸長ストロークに反転すると、油室の圧力が下がり、フリーピストンも下降する。エアクッション室で圧縮されていたエアの圧力がエアクッション室の油をエア箱の下端側に設けられている連通路から油室の側へ押し出す。エアクッション室の油がエア箱の下端側の連通路から油室の側へ押し出されるから、エアクッション室のエアは油に巻き込まれてエア箱の外へ抜け出ることがなく、エア箱内の上部に残る。エア箱内のエアクッション室に一定のエア量を保ち、前述(a)の圧縮エアによるエアばねの生成の安定を図ることができる。
(c)油圧緩衝器が起立姿勢から転倒すると、エア箱内のエアが連通路から油室の側へ流出する。油圧緩衝器が再び起立すると、油室に流出したエアは油面上に位置し、油圧緩衝器の次の圧縮ストロークでエア箱の連通路からエア箱内に戻り、エア箱内に常に一定のエア量を保つ。
(請求項2、4)
(d)エア箱がフリーピストンの油室に臨む側に垂下されているスカート部の内周に外環状間隙を介して挿入されるとともに、エア箱の下端外周面の周方向複数箇所に設けた張出部をフリーピストンのスカート部に設けた切欠部に遊嵌し、フリーピストンのスカート部の外周に係着されてシリンダチューブの内周に摺接するピストンリングをエア箱の上記張出部の外面に設けてある係合部に係着してなり、エア箱の上記張出部においてピストンリングにより覆われる位置に該エア箱の内外に貫通する下部連通孔を形成し、フリーピストンの切欠部とエア箱の上記張出部との間隙、ピストンリングとエア箱の上記張出部との間隙を介して、油室が下部連通孔経由でエアクッション室に連通され、エア箱の上端寄りであって、フリーピストンのスカート部の内周との間に前記外環状間隙を形成する筒部の上端寄りに該エア箱の内外に貫通する上部連通孔を形成し、エア箱の下端側に開口する上記外環状間隙を介して、油室が上部連通孔経由でエアクッション室に連通される。圧縮ストロークでは、圧側油室の油がエア箱の下部連通孔と筒部に形成した上部連通孔からエア箱の内部に流入してエアクッション室のエアを圧縮する。伸長ストロークでは、エアクッション室のエアの圧力がエアクッション室の油をエア箱の下部連通孔から油室の側へ押し出し、エアクッション室のエアはエア箱内の上部に残る。
(e)フリーピストンの切欠部とエア箱の張出部との間隙、ピストンリングとエア箱の張出部との間隙を介して、油室が下部連通孔経由の迷路状連通路によりエアクッション室に連通される。また、エア箱の下端側に開口する外環状間隙を介して、油室が上部連通孔経由の迷路状連通路によりエアクッション室に連通される。これらの迷路状連通路の存在により、油圧緩衝器が起立姿勢から転倒しても、エア箱内のエアが下部連通孔や上部連通孔から油室の側へ流出しにくい。
(f)フリーピストンのスカート部の内周にエア箱を挿入し、このフリーピストンとエア箱の挿入状態を、シリンダチューブの内周に摺接するピストンリングによって保持する。ピストンリングを組立保持手段として兼用することにより部品点数を削減し、かつ組立の簡易を図ることができる。
(請求項5)
(g)フリーピストンの外周に設けた外周シール部材がシリンダチューブの内部を所定位置まで上昇したときに、フリーピストンとサブピストンの間のサブ油室を、シリンダチューブの外部のリザーバに連通する余剰油排出路を設ける。これにより、ピストンロッドの外周面に付着してリザーバからシリンダチューブの内部に持ち込んだ余剰油及び高圧を、圧縮ストロークの通常上昇端より更に上方の所定位置たる最上昇端で、上記余剰油排出路経由でリザーバに排出して解放できる。このとき、エア箱内のエアクッション室の天井側にて加圧されているエアは、エア箱の筒部、及び上述(d)のフリーピストンのスカート部、並びにそれらの間の外環状間隙により囲い込まれており、上記余剰油に随伴して上記余剰油排出路から排出されることがない。
(請求項6)
(h)サブピストンがシリンダチューブの上端部に取着される支持軸に保持され、フリーピストンがシリンダチューブと支持軸の間の環状空間に移動自在に設けられ、エア箱がサブピストンの支持軸との間に内環状間隙を形成する内筒部を有し、エア箱の内筒部の上端寄りに該エア箱の内外に貫通する上部連通孔を形成し、エア箱の下端側に開口する上記内環状間隙を介して、油室が上部連通孔経由でエアクッション室に連通される。圧縮ストロークで、圧側油室の油がエア箱の前述(e)の下部連通孔と筒部に形成した上部連通孔に加え、内筒部に形成した上部連通孔からもエア箱の内部に流入してエアクッション室のエアを圧縮する。
(i)エア箱の下端側に開口する内環状間隙を介して、油室が上部連通孔経由の迷路状連通路によりエアクッション室に連通される。この迷路状連通路と前述(e)の迷路状連通路の存在により、油圧緩衝器が起立姿勢から転倒しても、エア箱内のエアが下部連通孔や、筒部と内筒部の上部連通孔から油室の側へ流出しにくい。
図1は実施例1の油圧緩衝器を示す全体断面図である。 図2は図1の下部断面図である。 図3は図1の上部断面図である。 図4はフリーピストンの圧縮ストローク端を示す断面図である。 図5はフリーピストンとエア箱の組立状態を示し、(A)は断面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図である。 図6はフリーピストンとエア箱の組立状態を示し、(A)は側面図、(B)は上面図、(C)は下面図である。 図7はフリーピストンとエア箱の組立状態を示す斜視図である。 図8はフリーピストンを示し、(A)は側面図、(B)は断面図である。 図9はエア箱を示し、(A)は側面図、(B)は上面図、(C)は断面図である。 図10はフリーピストンへのエア箱の組立手順を示す模式図である。 図11はエア箱への油の出入りを示し、(A)は圧縮時の油流入状態を示す断面図、(B)は伸長時の油流出状態を示す断面図である。 図12は油圧緩衝器の変形例を示す断面図である。
(実施例1)(図1〜図4)
フロントフォーク10(油圧緩衝器)は、図1〜図3に示す如く、車体側チューブ(アウタチューブ)11内に車軸側チューブ(インナチューブ)12を摺動自在に挿入し、両チューブ11、12の間に懸架スプリング13を介装するとともに、単筒型ダンパ14を倒立にして内装している。
車体側チューブ11は車体側に支持され、車軸側チューブ12は車軸に結合される。
車体側チューブ11の上端部にはダンパ14のシリンダチューブ16(上シリンダチューブ16A)の上端部がOリングを介して螺着され、シリンダチューブ16の上部開口端はフォークボルト15により閉塞される。フォークボルト15は、Oリングを介して上シリンダチューブ16Aの内周に挿入されて螺着される。
車軸側チューブ12の下端部には車軸ブラケット19が螺着され、車軸側チューブ12と車軸ブラケット19の間にオイルロックカラー17の基端部を挟持している。オイルロックカラー17は車軸側チューブ12の下端部内周にOリングを介して液密に嵌装されるとともに、車軸ブラケット19の内側の底面の上にOリングを介して液密に着座している。また、車軸ブラケット19にはボトムボルト18が外側からOリングを介して液密に螺着されている。このボトムボルト18にはダンパ14のピストンロッド(中空ロッド)20の基端部が螺着されるとともにロックナット18Aでロックされ、このピストンロッド20の先端部をシリンダチューブ16に挿入してある。ピストンロッド20は、シリンダチューブ16(下シリンダチューブ16B)の下端側の開口部に螺着したロッドガイド21のブッシュ21Aで支持され、シール部材21Bを貫通してシリンダチューブ16の内部に挿入されている。シール部材21Bは、シリンダチューブ16の後述する油室43Bを密封し、油室43Bの油がシリンダチューブ16の外に逃げ出すのを阻止する一方向性のシール機能をもつ。尚、ロッドガイド21の外周部にはオイルロックカラー22を設けてある。また、ロッドガイド21の内側端面にはリバウンドスプリング23が支持されている。尚、シリンダチューブ16A、16Bはパイプナット16Cで接続ロックされる。
懸架スプリング13は、オイルロックカラー17の基端部外周段差面と、シリンダチューブ16(下シリンダチューブ16B)に外装して軸方向に係止した孔開きスプリングカラー25(多数の連通孔25Aを備える)の先端部に固定したスプリング受け26との間に介装されている。また、車体側チューブ11と車軸側チューブ12の内部で、ダンパ14の外側にはリザーバ30を構成する油室31と気体室32とが設けられ、油室31と気体室32とは自由界面を介して接触し、気体室32に閉じ込められている気体が気体バネを構成する。これらの懸架スプリング13と気体バネの弾発力が、車両が路面から受ける衝撃力を吸収する。
ダンパ14は、メインバルブ装置(伸側減衰バルブ装置)40と、サブバルブ装置(圧側減衰バルブ装置)50とを有している。ダンパ14は、メインバルブ装置40とサブバルブ装置50の発生する減衰力により、懸架スプリング13と気体バネによる衝撃力の吸収に伴う車体側チューブ11と車軸側チューブ12の伸縮振動を抑制する。
(メインバルブ装置40)
メインバルブ装置40は、ピストンロッド20の先端部にピストンホルダ41を装着し、このピストンホルダ41にメインピストン42を装着している。メインピストン42は、シリンダチューブ16の内部をピストンロッド20が収容されないピストン側油室43Aとピストンロッド20が収容されるロッド側油室43Bとに区画し、該シリンダチューブ16の内部を摺動する。メインピストン42は、伸側減衰バルブ44Aを備えてピストン側油室43Aとロッド側油室43Bとを連絡可能とする伸側流路44と、圧側減衰バルブ(チェックバルブ)45Aを備えてピストン側油室43Aとロッド側油室43Bとを連絡可能とする圧側流路45とを備える。
また、メインバルブ装置40は、車軸ブラケット19に螺着してある前述のボトムボルト18に外部から回転操作できるアジャスタ46を設けている。メインバルブ装置40は、アジャスタ46に結合されている減衰力調整ロッド47をピストンロッド20の中空部に通し、アジャスタ46の回転操作により軸方向に進退する減衰力調整ロッド47の先端のニードル47Aにより、ピストンホルダ41に設けてあるピストン側油室43Aとロッド側油室43Bとのバイパス路48の流路面積を調整可能とする。
(サブバルブ装置50)
サブバルブ装置50は、上シリンダチューブ16Aの上端部に螺着されている前述のフォークボルト15にガイドパイプ51(支持軸)を螺着するとともに、ロックナット15Aでロックし、ガイドパイプ51の先端部にピストンホルダ51Aを螺着し、このピストンホルダ51Aにナット51B等によりサブピストン52を保持している。サブピストン52はシリンダチューブ16の内部でメインピストン42に相対配置され、上シリンダチューブ16Aの内周部に液密に接し、前述のピストン側油室43Aの上方にサブ油室53を区画形成する。サブピストン52は、圧側減衰バルブ54Aを備えてピストン側油室43Aとサブ油室53とを連絡可能とする圧側流路54と、伸側減衰バルブ55Aを備えてピストン側油室43Aとサブ油室53とを連絡可能とする伸側流路55とを備える。
サブバルブ装置50は、上シリンダチューブ16Aの内部であって、上シリンダチューブ16Aとガイドパイプ51の間の環状空間にて、フリーピストン60を移動可能に設けるとともに、フリーピストン60とフォークボルト15との間に介装される加圧スプリング70を有する。加圧スプリング70は、圧縮コイルバネからなり、フリーピストン60をサブピストン52の側に向けて付勢する。シリンダチューブ16内にピストンロッド20が進入する圧縮時に、この加圧スプリング70が収縮し、このときの加圧スプリング70のばね荷重分だけ、シリンダチューブ16内の油室が加圧され、圧縮時における圧側減衰力の立上り応答性を良くし、伸長時におけるシリンダチューブ16内の油のキャビテーションの発生を防止する。
このとき、フリーピストン60は、底部61と筒部62を有する有底筒状体をなし、底部61の外周部に、サブ油室53に臨む側に突き出る外周スカート部63を備える。また、フリーピストン60は、底部61におけるサブピストン52のガイドパイプ51まわりにおいて、サブ油室53に臨む側に突き出る内周ボス部64を備える。
フリーピストン60は、筒部62の中間部外周の環状溝に上ピストンリング65Uを設け、外周スカート部63の下部外周の環状溝に下ピストンリング65Lを設け、筒部62の上部外周の環状溝にオイルシール等の外周シール部材66を設ける。また、フリーピストン60は、内周ボス部64の内周の環状段部にオイルシール等の内周シール部材67を設ける。
フリーピストン60がダンパ14の伸縮に伴なってシリンダチューブ16に進入、退出するピストンロッド20の容積を補償するために上シリンダチューブ16Aとガイドパイプ51の間の環状空間を移動する通常移動域で、上ピストンリング65Uと下ピストンリング65Lと外周シール部材66は上シリンダチューブ16Aの下側の小内径部71を摺動し、内周シール部材67はガイドパイプ51のストレートな外周を摺動する。フリーピストン60は、上述の通常移動域で、外周シール部材66が上シリンダチューブ16Aの小内径部71を液密に摺動し、内周シール部材67がガイドパイプ51の外周を液密に摺動することにより、サブピストン52の側でピストン側油室43Aに連通しているサブ油室53と、フリーピストン60の背後の気体室(体積補償室)68とを区画する。
サブバルブ装置50は、上シリンダチューブ16Aの上端側に設けた貫通孔69でリザーバ30の気体室32とフリーピストン60の背後の気体室68とを連通している。フロントフォーク10の伸縮によって車体側チューブ11と車軸側チューブ12の摺動部からリザーバ30の気体室32、フリーピストン60の背後の気体室68に侵入した空気を排出するための排気プラグ(不図示)をフォークボルト15に設けてある。
サブバルブ装置50は、フロントフォーク10のピストンロッド20がストロークする度に、該ピストンロッド20の外周面に付着した油室31の油をロッドガイド部21のシール部材21Bからシリンダチューブ16の内部に持ち込む。これにより、シリンダチューブ16の内部の油室43A、43B、53の作動油が徐々に増加し、それらの油室43A、43B、53の油圧が高圧化され、フリーピストン60が前述の通常移動域の上昇端(ダンパ14の圧縮ストロークの通常上昇端)より更に上方の所定位置たる最上昇端(図4)まで移動すると、フリーピストン60とサブピストン52の間のサブ油室53が、シリンダチューブ16の外部のリザーバ30に連通する余剰油排出路74を設ける。本実施例では、フリーピストン60が上述の最上昇端まで移動すると、フリーピストン60の外周シール部材66が、上シリンダチューブ16Aの小内径部71から大内径部72の側に入って大内径部72との間にブロー通路を形成し、サブ油室53を大内径部72に開口している前述の貫通孔69の側に開口する。本実施例では、貫通孔69が上述の余剰油排出路74を構成する。これにより、ダンパ14の余剰油及び高圧がサブ油室53からフリーピストン60の外周、上シリンダチューブ16Aの貫通孔69経由でシリンダチューブ16の外のリザーバ30に排出され、解放される。
しかるに、フロントフォーク10にあっては、圧縮後半ストロークで所定のばね反力を確保できる加圧スプリング70を用いながら、圧縮初期ストロークの乗心地を圧縮ストロークの当初から確実に向上するため、以下の構成を具備する。
即ち、フロントフォーク10は、図3〜図5に示す如く、フリーピストン60のサブ油室53に臨む側に設けた下端有底状エア箱80によりエアクッション室80Aを形成し、エア箱80の少なくとも下端側に該エアクッション室80Aを該サブ油室53に連通する連通路91Aを設け、エアクッション室80Aにサブ油室53の油が出入り自在にされる。エアクッション室80Aの上部(フリーピストン60の底部61)にはエアAが収容され、その下部に油Bが浸入し、エアAと油Bが自由界面を介して接する。フロントフォーク10を組立てた起立伸切状態で、サブ油室53の油Bがエアクッション室80Aの内部に一定レベルまで浸入し、エアクッション室80Aの上部に一定容積のエアAが確保される。このとき、フリーピストン60に設けてある前述のシール部材66、67はサブ油室53の油に接して潤滑される。
具体的には、エアクッション室80Aは、フリーピストン60とエア箱80の下記(1)〜(4)の組立構造により構成される(図5〜図10)。
尚、フリーピストン60は、図8に示す如く、底部61の外周部からサブ油室53に臨む側に垂下されている前述の外周スカート部63の下端周方向4ヶ所に切欠部63Aを設けるとともに、この切欠部63Aを横切るように外周スカート部63の下端周方向に周回する係合溝63Bを設け、この係合溝63Bに前述した下ピストンリング65Lを係着可能にしている。
また、エア箱80は、図9に示す如く、底板81と、底板81の外周部から立上る外筒部82と、底板81の内周部から立上る内筒部83を有する有底筒状体をなし、外筒部82の下端外周面の周方向4か所に張出部84を設ける。エア箱80は、張出部84の外面に下ピストンリング65Lが係着する段差状広巾係合部84Aを設け、下ピストンリング65Lにより覆われる広幅係合部84Aの巾内に段差状狭巾連通溝84Bを設けるとともに、この狭巾連通溝84B内に開口して外筒部82を貫通する下部連通孔91を備える。エア箱80は、外筒部82の上端外周面の周方向4ヶ所に外周凸部85を設け、この外周凸部85をフリーピストン60の外周スカート部63の内周面に当接して該フリーピストン60に同軸的に挿入される。エア箱80は、外筒部82の上部に開口して外筒部82を貫通する外上部連通孔92を備える。エア箱80は、内筒部83の上端内周面の周方向に連続する環状凸部86を設け、この環状凸部86により前述の内周シール部材67を内周ボス部64内に抜け止め保持する。エア箱80は、内筒部83の上部に開口して内筒部83を貫通する内上部連通孔93を備える。
(1)エア箱80の外筒部82がフリーピストン60のサブ油室53に臨む側に垂下されている外周スカート部63の内周に、外環状間隙G1(図5)を介して挿入される(図10(A))。同時に、エア箱80の内筒部83がサブピストン52のガイドパイプ51との間に内環状間隙G2(図5)を介して挿入される。
(2)エア箱80の外筒部82の上端面がフリーピストン60の底部61に当接し、エア箱80の内筒部83の上端面がフリーピストン60の内周ボス部64内に装填されている内周シール部材67に当接する。同時に、エア箱80の下端外周面に設けてある張出部84がフリーピストン60の外周スカート部63の切欠部63Aに間隙G3(図6)を介して遊嵌する(図10(B))。
(3)フリーピストン60の外周スカート部63の下端外周面に設けてある係合溝63Bに係着する下ピストンリング65Lが、エア箱80の上記張出部84の外面の広巾係合部84Aに間隙G4(図6)を介して係着する。これにより、フリーピストン60にエア箱80が組込み完了される(図10(C))。
(4)エア箱80が組込まれたフリーピストン60がシリンダチューブ16の内部に装填され、シリンダチューブ16の内部にてサブ油室53と気体室68とを区画し、サブ油室53を下記(i)〜(iii)の迷路状連通路91A〜93Aを形成する。
(i)迷路状連通路91A(図11)
エア箱80の張出部84において下ピストンリング65Lにより覆われる位置にてエア箱80の内外に貫通する前述の下部連通孔91を形成した。フリーピストン60の切欠部63Aとエア箱80の張出部84との間隙G3、下ピストンリング65Lとエア箱80の張出部84との間隙G4を介して、サブ油室53が下部連通孔91経由の迷路状連通路91Aでエアクッション室80Aに連通される。
(ii)迷路状連通路92A(図11)
エア箱80の外筒部82の上端寄りであって、フリーピストン60の外周スカート部63の内周との間に外環状間隙G1を形成する外筒部82の上端寄りに、エア箱80の内外に貫通する外上部連通孔92を形成した。エア箱80の下端側に開口する外環状間隙G1を介して、サブ油室53が外上部連通孔92経由の迷路状連通路92Aでエアクッション室80Aに連通される。
(iii)迷路状連通路93A(図11)
エア箱80の内筒部83の上端寄りに、サブピストン52のガイドパイプ51との間に内環状間隙G2を形成する内筒部83の上端寄りに、エア箱80の内外に貫通する内上部連通孔93を形成した。エア箱80の下端側に開口する内環状間隙G2を介して、サブ油室53が内上部連通孔93経由の迷路状連通路93Aでエアクッション室80Aに連通される。
従って、フロントフォーク10の圧縮ストロークでは、図11(A)に示す如く、サブ油室53の油がエア箱80の上述した迷路状連通路91Aの下部連通孔91、迷路状連通路92Aの外上部連通孔92、迷路状連通路93Aの内上部連通孔93からエア箱80の内部に流入し、エアクッション室80AのエアAを圧縮する。他方、フロントフォーク10の伸長ストロークでは、図11(B)に示す如く、エアクッション室80AのエアAの圧力がエアクッション室80Aの油Bを、エア箱80の迷路状連通路91Aの下部連通孔91からサブ油室53の側へ押し出し、エアクッション室80AのエアAはエア箱80内の上部に残る。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)フリーピストン60のサブ油室53に臨む側に設けた下端有底状エア箱80によりエアクッション室80Aを形成し、エア箱80の少なくとも下端側に該エアクッション室80Aを該サブ油室53に連通する連通路91A〜93Aを設けることにより、サブ油室53の油Bがエア箱80の連通路91A〜93Aからエアクッション室80Aに出入り自在になるようにした。従って、圧縮初期ストロークでは、圧側サブ油室53の油Bが直にエアクッション室80AのエアAを圧縮開始して確実にエアばねを生成させ、フリーピストン60を上昇させずに、ピストンロッド20の進入を許容し、圧縮の当初から乗心地を向上させる。所定圧縮ストローク以降では、圧側サブ油室53の油Bがエアクッション室80AのエアAを更に圧縮しながら、フリーピストン60も上昇させて加圧スプリング70を圧縮開始させ、圧縮後半ストロークでは、加圧スプリング70による所定のばね反力を確保し、乗心地を維持する。
(b)伸長ストロークに反転すると、サブ油室53の圧力が下がり、フリーピストン60も下降する。エアクッション室80Aで圧縮されていたエアAの圧力がエアクッション室80Aの油Bをエア箱80の下端側に設けられている連通路91Aからサブ油室53の側へ押し出す。エアクッション室80Aの油Bがエア箱80の下端側の連通路91Aからサブ油室53の側へ押し出されるから、エアクッション室80AのエアAは油Bに巻き込まれてエア箱80の外へ抜け出ることがなく、エア箱80内の上部に残る。エア箱80内のエアクッション室80Aに一定のエア量を保ち、前述(a)の圧縮エアAによるエアばねの生成の安定を図ることができる。
(c)フロントフォーク10が起立姿勢から転倒すると、エア箱80内のエアAが連通路91A〜93Aからサブ油室53の側へ流出する。フロントフォーク10が再び起立すると、サブ油室53に流出したエアAは油面上に位置し、フロントフォーク10の次の圧縮ストロークでエア箱80の連通路91A〜93Aからエア箱80内に戻り、エア箱80内に常に一定のエア量を保つ。
(d)エア箱80がフリーピストン60のサブ油室53に臨む側に垂下されている外周スカート部63の内周に外環状間隙G1を介して挿入されるとともに、エア箱80の下端外周面の周方向複数箇所に設けた張出部84をフリーピストン60の外周スカート部63に設けた切欠部63Aに遊嵌し、フリーピストン60の外周スカート部63の外周に係着されてシリンダチューブ16の内周に摺接する下ピストンリング65Lをエア箱80の上記張出部84の外面に設けてある係合部84Aに係着してなり、エア箱80の上記張出部84において下ピストンリング65Lにより覆われる位置に該エア箱80の内外に貫通する下部連通孔91を形成し、フリーピストン60の切欠部63Aとエア箱80の上記張出部84との間隙G3、下ピストンリング65Lとエア箱80の上記張出部84との間隙G4を介して、サブ油室53が下部連通孔91経由でエアクッション室80Aに連通され、エア箱80の上端寄りであって、フリーピストン60の外周スカート部63の内周との間に前記外環状間隙G1を形成する外筒部82の上端寄りに該エア箱80の内外に貫通する外上部連通孔92を形成し、エア箱80の下端側に開口する上記外環状間隙G1を介して、サブ油室53が外上部連通孔92経由でエアクッション室80Aに連通される。圧縮ストロークでは、圧側サブ油室53の油Bがエア箱80の下部連通孔91と外筒部82に形成した外上部連通孔92からエア箱80の内部に流入してエアクッション室80AのエアAを圧縮する。伸長ストロークでは、エアクッション室80AのエアAの圧力がエアクッション室80Aの油Bをエア箱80の下部連通孔91からサブ油室53の側へ押し出し、エアクッション室80AのエアAはエア箱80内の上部に残る。
(e)フリーピストン60の切欠部63Aとエア箱80の張出部84との間隙、下ピストンリング65Lとエア箱80の張出部84との間隙を介して、サブ油室53が下部連通孔91経由の迷路状連通路91Aによりエアクッション室80Aに連通される。また、エア箱80の下端側に開口する外環状間隙G1を介して、サブ油室53が外上部連通孔92経由の迷路状連通路92Aによりエアクッション室80Aに連通される。これらの迷路状連通路91A、92Aの存在により、フロントフォーク10が起立姿勢から転倒しても、エア箱80内のエアAが下部連通孔91や外上部連通孔92からサブ油室53の側へ流出しにくい。
(f)フリーピストン60の外周スカート部63の内周にエア箱80を挿入し、このフリーピストン60とエア箱80の挿入状態を、シリンダチューブ16の内周に摺接する下ピストンリング65Lによって保持する。下ピストンリング65Lを組立保持手段として兼用することにより部品点数を削減し、かつ組立の簡易を図ることができる。
(g)フリーピストン60の外周に設けた外周シール部材66がシリンダチューブ16の内部を所定位置まで上昇したときに、フリーピストン60とサブピストン52の間のサブ油室53を、シリンダチューブ16の外部のリザーバ30に連通する余剰油排出路74を設ける。これにより、ピストンロッド20の外周面に付着してリザーバ30からシリンダチューブ16の内部に持ち込んだ余剰油及び高圧を、圧縮ストロークの通常上昇端より更に上方の所定位置たる最上昇端で、上記余剰油排出路74経由でリザーバ30に排出して解放できる。このとき、エア箱80内のエアクッション室80Aの天井側にて加圧されているエアAは、エア箱80の外筒部82、及び上述(d)のフリーピストン60の外周スカート部63、並びにそれらの間の外環状間隙G1により囲い込まれており、上記余剰油に随伴して上記余剰油排出路74から排出されることがない。
(h)サブピストン52がシリンダチューブ16の上端部に取着されるガイドパイプ51に保持され、フリーピストン60がシリンダチューブ16とガイドパイプ51の間の環状空間に移動自在に設けられ、エア箱80がサブピストン52のガイドパイプ51との間に内環状間隙G2を形成する内筒部83を有し、エア箱80の内筒部83の上端寄りに該エア箱80の内外に貫通する内上部連通孔93を形成し、エア箱80の下端側に開口する上記内環状間隙G2を介して、サブ油室53が内上部連通孔93経由でエアクッション室80Aに連通される。圧縮ストロークで、圧側サブ油室53の油Bがエア箱80の前述(e)の下部連通孔91と外筒部82に形成した上部連通孔92に加え、内筒部83に形成した上部連通孔93からもエア箱80の内部に流入してエアクッション室80AのエアAを圧縮する。
(i)エア箱80の下端側に開口する内環状間隙G2を介して、サブ油室53が上部連通孔93経由の迷路状連通路93Aによりエアクッション室80Aに連通される。この迷路状連通路93Aと前述(e)の迷路状連通路91A、92Aの存在により、フロントフォーク10が起立姿勢から転倒しても、エア箱80内のエアが下部連通孔91や、外筒部82と内筒部83の上部連通孔92、93からサブ油室53の側へ流出しにくい。
図12に示したフロントフォーク10の変形例が図1〜図11に示したフロントフォーク10と異なる点は、フリーピストン60のサブ油室53に臨む側に下端有底状エア箱100を設け、このエア箱100によりエアクッション室100Aを形成し、エア箱100の下端側にエアクッション室100Aをサブ油室53に連通する連通路110を設けたことにある。
エア箱100は、フリーピストン60の底部61の内周部から、サブピストン52のガイドパイプ51を囲む内周スカート部101を垂下し、内周スカート部101の下端側から半径方向の外方に張り出る底板102を設ける。フリーピストン60の底部61とエア箱100の内周スカート部101と底板102により、シリンダチューブ16の内周面に接するエアクッション室100Aを区画する。底板102の外周縁がシリンダチューブ16の内周面との間になす環状間隙を連通路110とし、エアクッション室100Aにサブ油室53の油を出入り自在にした。
エアクッション室100Aの上部にはエアAが収容され、その下部に油Bが浸入し、エアAと油Bが自由界面を介して接する。フロントフォーク10を組立てた起立伸切状態で、サブ油室53の油Bがエアクッション室100Aの内部に一定レベルまで浸入し、エアクッション室100Aの上部に一定容積のエアAが確保される。このとき、フリーピストン60は前述のシール部材66、67を有しており、これらのシール部材66、67はサブ油室53の油に接して潤滑される。
このフロントフォーク10によれば以下の作用効果を奏する。
(a)フリーピストン60のサブ油室53に臨む側に設けた下端有底状エア箱100によりエアクッション室100Aを形成し、エア箱100の少なくとも下端側に該エアクッション室100Aを該サブ油室53に連通する連通路110を設けることにより、油室の油Bがエア箱100の連通路110からエアクッション室100Aに出入り自在になるようにした。従って、圧縮初期ストロークでは、圧側サブ油室53の油Bが直にエアクッション室100AのエアAを圧縮開始して確実にエアばねを生成させ、フリーピストン60を上昇させずに、ピストンロッド20の進入を許容し、圧縮の当初から乗心地を向上させる。所定圧縮ストローク以降では、圧側サブ油室53の油Bがエアクッション室100AのエアAを更に圧縮しながら、フリーピストン60も上昇させて加圧スプリング70を圧縮開始させ、圧縮後半ストロークでは、加圧スプリング70による所定のばね反力を確保し、乗心地を維持する。
(b)伸長ストロークに反転すると、サブ油室53の圧力が下がり、フリーピストン60も下降する。エアクッション室100Aで圧縮されていたエアAの圧力がエアクッション室100Aの油Bをエア箱100の下端側に設けられている連通路110からサブ油室53の側へ押し出す。エアクッション室100Aの油Bがエア箱100の下端側の連通路110からサブ油室53の側へ押し出されるから、エアクッション室100AのエアAは油Bに巻き込まれてエア箱100の外へ抜け出ることがなく、エア箱100内の上部に残る。エア箱100内のエアクッション室100Aに一定のエア量を保ち、前述(a)の圧縮エアAによるエアばねの生成の安定を図ることができる。
(c)フロントフォーク10が起立姿勢から転倒すると、エア箱100内のエアAが連通路110からサブ油室53の側へ流出する。フロントフォーク10が再び起立すると、サブ油室53に流出したエアAは油面上に位置し、フロントフォーク10の次の圧縮ストロークでエア箱100の連通路110からエア箱100内に戻り、エア箱100内に常に一定のエア量を保つ。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
本発明によれば、油圧緩衝器において、圧縮後半ストロークで所定のばね反力を確保できる加圧スプリングを用いながら、安定したエアクッション室の確保により、圧縮初期ストロークの乗心地を圧縮の当初から確実に向上することができる。
10 フロントフォーク(油圧緩衝器)
11 車体側チューブ
12 車軸側チューブ
14 ダンパ
16、16A、16B シリンダチューブ
20 ピストンロッド
30 リザーバ
42 メインピストン
43A ピストン側油室
43B ロッド側油室
44 伸側流路
44A 伸側減衰バルブ
51 ガイドパイプ(支持軸)
52 サブピストン
53 サブ油室
54 圧側流路
54A 圧側減衰バルブ
60 フリーピストン
61 底部
62 筒部
63 外周スカート部
64 内周ボス部
65U、65L ピストンリング
66 外周シール部材
67 内周シール部材
68 気体室
69 貫通孔
74 余剰油排出路
80 エア箱
80A エアクッション室
81 底板
82 外筒部
83 内筒部
84 張出部
84A 係合部
84B 連通溝
91 下部連通孔
91A 連通路
92 外上部連通孔
92A 連通路
93 内上部連通孔
93A 連通路
100 エア箱
100A エアクッション室
110 連通路

Claims (6)

  1. ダンパのシリンダチューブの内部に形成される油室に、ピストンロッドに設けたピストンを該油室の下端側から摺動自在に挿入し、
    シリンダチューブの内部でピストンが収容される油室より上部に該油室を区画するフリーピストンを移動自在に設け、
    フリーピストンをピストンの側に向けて付勢する加圧スプリングを有してなる油圧緩衝器において、
    フリーピストンの前記油室に臨む側に設けた下端有底状エア箱によりエアクッション室を形成し、エア箱の少なくとも下端側に該エアクッション室を該油室に連通する連通路を設けてなることを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 前記エア箱がフリーピストンの前記油室に臨む側に垂下されているスカート部の内周に外環状間隙を介して挿入されるとともに、
    エア箱の下端外周面の周方向複数箇所に設けた張出部をフリーピストンのスカート部に設けた切欠部に遊嵌し、
    フリーピストンのスカート部の外周に係着されてシリンダチューブの内周に摺接するピストンリングをエア箱の上記張出部の外面に設けてある係合部に係着してなり、
    エア箱の上記張出部においてピストンリングにより覆われる位置に該エア箱の内外に貫通する下部連通孔を形成し、フリーピストンの切欠部とエア箱の上記張出部との間隙、ピストンリングとエア箱の上記張出部との間隙を介して、前記油室が下部連通孔経由でエアクッション室に連通され、
    エア箱の上端寄りであって、フリーピストンのスカート部の内周との間に前記外環状間隙を形成する筒部の上端寄りに該エア箱の内外に貫通する上部連通孔を形成し、エア箱の下端側に開口する上記外環状間隙を介して、前記油室が上部連通孔経由でエアクッション室に連通されてなる請求項1に記載の油圧緩衝器。
  3. 車体側チューブに車軸側チューブを摺動自在に挿入し、
    車体側チューブの内部で該車体側チューブに連結したダンパのシリンダチューブに、車軸側チューブの内部で該車軸側チューブに連結したピストンロッドに設けたメインピストンを摺動自在に挿入し、このメインピストンによりシリンダチューブの内部をピストン側油室とロッド側油室に区画し、メインピストンのピストン側油室とロッド側油室を連絡する流路に伸側減衰バルブを設け、
    シリンダチューブの内部でメインピストンより上部に該メインピストンと相対するサブピストンを設け、このサブピストンによりシリンダチューブの内部のピストン側油室に対する上方にサブ油室を区画し、サブピストンのピストン側油室とサブ油室を連絡可能にする流路に圧側減衰バルブを設け、
    シリンダチューブの内部でサブピストンより上部に該サブピストンと相対するフリーピストンを移動自在に設け、
    フリーピストンをサブピストンの側に向けて付勢する加圧スプリングを有してなる油圧緩衝器において、
    フリーピストンの前記サブ油室に臨む側に設けた下端有底状エア箱によりエアクッション室を形成し、エア箱の少なくとも下端側に該エアクッション室を該サブ油室に連通する連通路を設けてなることを特徴とする油圧緩衝器。
  4. 前記エア箱がフリーピストンの前記サブ油室に臨む側に垂下されているスカート部の内周に外環状間隙を介して挿入されるとともに、
    エア箱の下端外周面の周方向複数箇所に設けた張出部をフリーピストンのスカート部に設けた切欠部に遊嵌し、
    フリーピストンのスカート部の外周に係着されてシリンダチューブの内周に摺接するピストンリングをエア箱の上記張出部の外面に設けてある係合部に係着してなり、
    エア箱の上記張出部においてピストンリングにより覆われる位置に該エア箱の内外に貫通する下部連通孔を形成し、フリーピストンの切欠部とエア箱の上記張出部との間隙、ピストンリングとエア箱の上記張出部との間隙を介して、前記サブ油室が下部連通孔経由でエアクッション室に連通され、
    エア箱の上端寄りであって、フリーピストンのスカート部の内周との間に前記外環状間隙を形成する筒部の上端寄りに該エア箱の内外に貫通する上部連通孔を形成し、エア箱の下端側に開口する上記外環状間隙を介して、前記サブ油室が上部連通孔経由でエアクッション室に連通されてなる請求項3に記載の油圧緩衝器。
  5. 前記フリーピストンの外周に設けた外周シール部材がシリンダチューブの内部を所定位置まで上昇したときに、フリーピストンとサブピストンの間のサブ油室を、シリンダチューブの外部のリザーバに連通する余剰油排出路を設けてなる請求項4に記載の油圧緩衝器。
  6. 前記サブピストンがシリンダチューブの上端部に取着される支持軸に保持され、フリーピストンがシリンダチューブと支持軸の間の環状空間に移動自在に設けられ、
    エア箱がサブピストンの支持軸との間に内環状間隙を形成する内筒部を有し、
    エア箱の内筒部の上端寄りに該エア箱の内外に貫通する上部連通孔を形成し、エア箱の下端側に開口する上記内環状間隙を介して、前記油室が上部連通孔経由でエアクッション室に連通されてなる請求項4又は5に記載の油圧緩衝器。
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