第1の発明は,鍋を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに接続し前記加熱コイルを導通、遮断する半導体スイッチング素子を有するインバータ回路と,交流電源を整流し前記インバータ回路に電力供給する整流回路と、前記半導体スイッチング素子のゲート端子をオンオフする駆動回路と、前記駆動回路を介して前記半導体スイッチング素子をオンオフ制御する制御部と、前記交流電源から整流回路に供給される入力電流に相当する電圧を出力する入力電流検出回路と、前記交流電源を直流電源に変換する第一の直流電源回路と、前記第一の直流電源回路より電源電圧を供給され前記第一の直流電源回路の出力電圧より低い電圧にする第二の直流電源回路とを有し、前記制御部は、前記第二の直流電源回路より電源電圧を供給され、前記入力電流検出回路の出力値が電流設定値になるように前記半導体スイッチング素子のオン時間を制御し、前記駆動回路は、前記第一の直流電源回路より所定の出力電圧を供給され、前記制御部のオンオフ信号をうけて半導体スイッチング素子のゲート端子に電圧を出力し、前記制御部は前記入力電流検出回路の出力値に応じて、前記第一の直流電源回路の出力電圧を設定することにより、入力電流が低い時は、第一の直流電源回路の出力電圧が小さくなっているため、例えば半導体スイッチング素子の一例であるIGBTのコレクタ−エミッタ間の飽和電圧が高くなっても、入力電流が低いためコレクタ電流自体が低くなり、IGBTの定常損失の上昇もわずかである。駆動回路への電源電圧も低くなり、消費電力も低減できる。あわせて第二の直流電源回路の消費電力も低減できる。
また入力電流が小さい時は、ターンオン電圧が発生するときもある。このときは、IGBTのゲート端子への入力電圧を小さくすることでターンオン時の突入電流を小さくすることができ、ターンオン損失を低減できる。
入力電流が大きい時は、加熱コイルに流れる電流も増え、半導体スイッチング素子のコレクタ電流も大きくなる。しかし、第一の直流電源回路の出力電圧を大きくすることで、駆動回路を介してIGBTのゲート端子に入力される電圧が高くなり、IGBTのコレクタ−エミッタ間の飽和電圧は第一の直流電源電圧の出力電圧が小さいときよりも低くなり、IGBTの定常損失を低減できる。
つまり、半導体スイッチング素子の損失は大きくターンオン損失、定常損失、ターンオフ損失に分類されるが、半導体スイッチング素子に流れる電流の大きさによって、これら三つの損失の比率が変化する。半導体スイッチング素子に流れる電流の大きさは交流電源から整流回路に供給される入力電流とほぼ比例関係であるので、入力電流に相当する値を出力する入力電流検出回路の出力値に応じて駆動回路と第二の直流電源回路に電源供給する第一の直流電源回路の出力電圧を設定することで鍋を誘導加熱しているときも駆動回路と第二の直流電源回路の消費電力を低減することができる。
第2の発明は、特に第1の発明において、操作部を備え、制御部は、前記操作部からの出力に従って鍋を誘導加熱する炊飯シーケンスと保温シーケンスの少なくともいずれか一方を有し、前記炊飯シーケンスまたは保温シーケンスを実施しているか停止している待機状態かを判別し、前記保温シーケンスが実施されている状態または待機状態と判別したときは第一の直流電源回路の出力電圧を前記炊飯シーケンスが実施されているときより低い値に設定することにより、待機状態での駆動回路と第二の直流電源回路の消費電力を最も低減できる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明において、制御部は、第一の直流電源電圧の出力電圧を検出する電圧検出回路の検出電圧が第一の所定値より高いかどうかを判定する第一の判定値と、前記第一の判定値よりも低い第二の所定値を判定する第二の判定値とを有し、入力電流検出回路の出力値が所定値より低いときに電圧検出回路の出力電圧が第二の判定値より低いと半導体スイッチング素子をオフし、前記入力電流検出回路の出力値が所定値以上のときに前記電圧検出回路の検出電圧が前記第一の判定値より低いと半導体スイッチング素子のオフすることにより、駆動回路への電源電圧が低下し、半導体スイッチング素子の損失が過大になることを抑えることができるので、安全な誘導加熱式炊飯器を提供できる。
第4の発明は、特に第1から第3のいずれか1項の発明において、半導体スイッチング素子を冷却するための冷却ファンを有し、前記冷却ファンへの電力は第一の直流電源回路より供給され、前記冷却ファンのオンオフ制御は制御部で行うことにより、入力電流が低く前記半導体スイッチング素子が低損失の時は、第一の直流電源回路の出力電圧を第二の電圧設定値にして低くしているので、冷却ファンの回転数または風量が減少しても、十分に半導体スイッチング素子を冷却できる。従って、交流電源から供給される入力電流が低いときは半導体スイッチング素子に流れる通電電流も小さくなり、第一の直流電源回路の出力電圧を第二の電圧設定値に低くできるので、駆動回路の消費電力と第二の直流電源回路の消費電力と冷却ファンの消費電力を低減することができる。
また、入力電流が大きくなり、半導体スイッチング素子に流れる通電電流が大きい時は、第一の直流電源回路の出力電圧を第一の電圧設定値に高くしているので、半導体スイッチング素子に大電流が流れ損失が大きくなっても、冷却ファンの回転数が上がり風量も増えるので半導体スイッチング素子を十分に冷却できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における炊飯器の主要部ブロック図である。図1において、1は鍋で、特に図示していないが、磁性金属や非磁性金属を複数用いた積層体で構成されている。加熱コイル2は、特に図示していないが鍋1の底面の中央部に対向した第一の加熱コイルと、鍋1の底面のコーナー部に対向した第二の加熱コイルで構成される。この第一の加熱コイルと第二の加熱コイルは電気的に直列接続している。
特に図示しないが、第一の加熱コイルは渦巻き状の形状をしており、鍋1の底面中央部に一定の距離で配置される。第二の加熱コイルは第一の加熱コイルの同心円状の外側に配置され、鍋1の底面のコーナー部に一定の距離をおいて配置されている。加熱コイル2は複数の銅線を束ねたリッツ線を更に20数本で撚った線で構成されており、高周波電流が流れた時の電流分布を均一にしている。
3はインバータ回路で、コンデンサ4と半導体スイッチング素子5とダイオード6で構成されている。コンデンサ4は、図1に示すように加熱コイル2に並列接続している。本実施例では高周波電流が流れても損失の少ないポリプロピレンコンデンサを使用している。
半導体スイッチング素子5は、MOSFETやIGBTなどの半導体素子で構成されている。MOSFETやIGBTは耐圧が高く、高周波のスイッチングが可能で、ゲート端子に電圧を印加することで大電流を流すことができるので、パワートランジスタに比べ省
電力で大電流を流すことができるという利点がある。なお、本実施の形態では、この半導体素子にIGBTを使用している。
ダイオード6は、半導体スイッチング素子5の電流方向とは逆方向に電流が流れるように並列接続されている。
一般的にこのようなインバータ回路の構成は、加熱コイル2とコンデンサ4で並列共振回路を構成しているため、1石電圧共振形インバータといわれている。
7は炊飯器に電力を供給する交流電源である。交流電源7の電源周波数は,東日本地域では50Hz,西日本地域では60Hzとなっている。
8は整流回路で、ダイオードブリッジ9、コイル10、コンデンサ36で構成されている。ここで、コンデンサ36の容量は数μFと小さく、加熱コイル2に電流を流すとリプルが生じる。本実施の形態では、このリプル電圧波形は交流電源7を全波整流した時の電圧波形と同じとなる。
駆動回路11は、特に図示しないがNPNトランジスタとPNPトランジスタで構成されたプッシュプル回路で構成されている。
入力電流検出回路12は、交流電源7から整流回路8への電流経路に接続されている。特に図示しないが、カレントトランスと、このカレントトランスが出力する交流電流を整流平滑する整流平滑回路で構成されており、入力電流値をアナログ電圧値に変換する。この入力電流値に相当するアナログ電圧を、制御部13を構成するマイクロコンピュータ14のAD変換ポートに出力する。
制御部13は、マイクロコンピュータ14、同期信号発生回路15などにより構成されている。マイクロコンピュータ14は、多数のカウンタ機能やタイマー機能やメモリ機能を利用して、オン時間設定部16、パルス発生部17、入力電流設定部18、シーケンス設定部19、第一の直流電源電圧設定部20などを構成している。
オン時間設定部16は最小オン時間Ton1と最大オン時間Ton4の範囲内でオン時間を設定する。なお、本実施の形態では、インバータ回路3起動時は、Ton1からスタートし徐々にオン時間を長くしていく。
パルス発生部17は同期信号発生回路15の同期信号を検知すると設定されたオン時間のハイパルスを駆動回路11に出力する。マイクロコンピュータ14は8MHz発振子と32.728kHz発振子で動作する。従って、マイクロコンピュータ14で構成されるパルス発生部17のハイパルス幅の最小設定単位は、8MHz発振子で設定される最小周期である0.125μs単位で制御される。つまり、オン時間設定部16が出力データ(8bit)を1digit変更すると、パルス発生部17のハイパルス幅が0.125μs変化するようになっている。
入力電流設定部18は、マイクロコンピュータ14のメモリを利用して、シーケンス設定部19が設定するシーケンスごとに複数の電流設定値が記憶されている。本実施の形態の誘導加熱式炊飯器では、第一の電流設定値21(本実施の形態ではIin1とする)、第一の電流設定値21より低い値の第二の電流設定値22(本実施の形態ではIin2とする)、第二の電流設定値22より低い値の第三の電流設定値23(本実施の形態ではIin3とする)が記憶されている。
シーケンス設定部19は、使用者が設定した操作に従って、炊飯シーケンスや保温シーケンスを設定する。また、炊飯シーケンスも保温シーケンスも動作していない時は待機状態を設定する。
第一の直流電源電圧設定部20は、第一の直流電源回路24が出力する電圧を設定するために第一の電圧設定値25と第二の電圧設定値26を記憶しており、入力電流検出回路12の出力値に基づいて、第一の直流電源回路24の出力電圧を設定する。本実施の形態では、入力電流検出回路12の出力値が第三の電流設定値23(図4のIin3。図4については後で説明する。)を超えるときは第一の電圧設定値25(約20V)を設定し、第三の電流設定値23以下の時は第二の電圧設定値26(約10V)を設定するようにしている。
ただし、これは一例であり、第一の直流電源電圧設定部20の電圧設定値を更に細かく設定できるようにするとともに、入力電流検出回路12の出力値のしきい値を電圧設定値の数に応じて細かく設け、入力電流検出回路12の出力値がこれらのしきい値を超えるとそれに応じた電圧設定値に設定できるようにしても良い。
また、第一の直流電源電圧回路24の出力電圧を入力電流検出回路12の出力値に比例して可変できるようにし、入力電流検出回路12の出力値が低い時はそれに比例して第一の直流電源電圧回路24の出力電圧を低く出力できるようにしても良い。
同期信号発生回路15は、コンパレータや抵抗分圧回路などで構成され、(C2)端子を所定の比率で抵抗分圧した電圧と、(CE)端子を所定の比率で抵抗分圧した電圧をコンパレータによって比較し、(C2)端子の分圧電圧の方が高いときにハイ信号をマイクロコンピュータ14に出力し、(C2)端子の分圧電圧の方が低いときにロー信号をマイクロコンピュータ14に出力する。
第一の直流電源回路24は、特に図示しないが、スイッチング電源で構成され、交流電源7を半波整流した電圧を、マイクロコンピュータ14で構成された第一の直流電源電圧設定部20の設定した出力電圧になるように直流電源に変換している。交流電源7入力直後は、半導体スイッチング素子5を駆動しないので、第一の直流電源電圧設定部20は第二の電圧設定値26を第一の直流電源回路24に出力し、第一の直流電源回路24は出力電圧が約10Vになるように制御する。
なお、本実施の形態では、半導体スイッチング素子5を構成するIGBTのゲート端子の遮断電圧のバラつき保証値は6Vである。つまり、ゲート端子に6V以上の電圧をオンすればIGBTのエミッタ−コレクタ間がオンする。約10Vにしているのは、この遮断電圧はバラついても十分にIGBTのコレクタ−エミッタ間電圧がオンするからである。つまりIGBTを駆動する際には、IGBTに電圧供給する駆動回路11の電源である第一の直流電源回路24の出力電圧は、ゲート端子の遮断電圧より高くすることが重要である。
ここで、上記で簡単に説明した駆動回路11の動作について、もう少し詳しく説明する。駆動回路11は、マイクロコンピュータ14が構成するパルス発生部17の出力がハイの間、第一の直流電源回路24の電源電圧を利用して、半導体スイッチング素子5を構成するIGBTのゲート端子に電圧を印加し、IGBTのコレクタ−エミッタ間をオンし、パルス発生部17がロー出力している間はIGBTのゲート端子の電圧を0Vにして、IGBTのコレクタ−エミッタをオフにする。なお、これは一例でプッシュプル回路を構成する部品はMOSFETなどで構成しても構わない。また、第一の直流電源回路24の出力電圧はオン時間設定部16が設定したオン時間により第一の直流電源電圧設定部20が設定した電圧となる。
また、第一の直流電源回路24は、冷却ファン27を駆動するための電源も供給している。本実施の形態では、特に図示していないが、ファン駆動回路としてトランジスタやMOSFETをマイクロコンピュータ14でオンオフ制御することで、冷却ファン27を駆動したり停止したりすることができる。
第二の直流電源回路28で、NPNトランジスタ29と定電圧ダイオード30と抵抗31とコンデンサ32からなるエミッタフォロア回路で構成されており、第一の直流電源回路24を約5Vに降圧している。第二の直流電源回路28は、マイクロコンピュータ14や零電圧同期信号出力回路33などの電源となっている。
なお、この第二の直流電源回路28の構成は一例であり、例えば出力電圧のバラつきを抑えるために専用の電源ICを使用しても良い。
零電圧同期信号出力回路33は、特に図示していないが、交流電源7の(u)極が抵抗を介してトランジスタのベース端子に接続している。このトランジスタのコレクタ端子は交流電源7からスイッチング電源を介して生成される第二の直流電源回路28と、抵抗を介して接続しており、(u)極の電位がもう一方の極より高いときにローを、低いときにハイをマイクロコンピュータ14に出力する。マイクロコンピュータ14はこの出力信号に同期して、所定時間後に入力電流検出回路12の出力電圧を入力し、入力電流設定部18が設定した電流設定値と比較して、オン時間設定部17でオン時間の設定を行う。設定されたオン時間は次の同期信号のときに更新される。第一の直流電源電圧設定部20は、入力電流検出回路12の出力値に基づいて第一の直流電源回路24の出力電圧を第一の電圧設定値22または第二の電圧設定値23に設定する。またマイクロコンピュータ14は零電圧同期信号出力回路33の出力信号に同期して、現在時刻の表示や、炊飯制御に関する処理などを開始する。
操作部34は、複数のモーメンタリスイッチで構成されている。各スイッチが使用者により押されると、マイクロコンピュータ14はスイッチが押されたことを検出し、各スイッチに応じて、所定の炊飯動作や保温動作をおこなう。
表示部35は、LCDと、赤、緑、橙などの複数のLEDで構成されている。マイクロコンピュータ14は、炊飯中や保温中などの炊飯器の状態に応じて、LCDの表示内容や点灯するLEDを設定している。LCDの表示内容としては、現在時刻の表示や、炊飯終了までの時間の表示、保温経過時間の表示などがある。
図2は本実施の形態の炊飯器の要部断面構成図である。図面を簡潔にするために、電気的接続のためのリード線や、部品を固定するためのネジは省略している。図2において、41は炊飯器のボディ(本体)である。ボディ41には、その上面を覆う蓋42が開閉自在に設置されている。ボディ41の収納部43は、その底部と側面部に加熱コイル2を配設し、加熱コイル2の外周側に放射状にフェライトコア44を配設する。加熱コイル2は鍋1の底部の中心の略真下に中心を有する巻き線である。
鍋1は、ステンレス、鉄、銅などの磁性体によって形成される。鍋1は、上端開口部に外側にせり出したフランジ46を有し、フランジ46を収納部43の上端から浮き上がった状態で載置することにより、収納部43に着脱自在に収納される。従って、鍋1は収納時に、収納部43との間に隙間を有する。
蓋42には着脱自在な蓋加熱板45が設定されている。蓋加熱板45はステンレスなど
の金属で形成されている。
47は蓋加熱ヒータで蓋32に内蔵され、蓋加熱板45を加熱する。なお、蓋加熱ヒータ47は図1には特に図示していない。48は第一の回路基板でスイッチ、LCD、マイクロコンピュータ14などで構成されている。49は第二の回路基板で、特に図示しないが、半導体スイッチング素子5を構成するIGBT、コンデンサ4,ダイオードブリッジ9、チョークコイル10、コンデンサ36などが搭載されている。
50は巻き取り式の電源コード収納部で、第二の回路基板49にリード線を介して電気的に接続している。電源コード収納部50はストッパーとばねを用いて電源コードを巻き取ることを可能にしている。
51は温度検出部で、サーミスタで構成され、鍋1の底部の略中心に配置されている。サーミスタは温度で抵抗値が変わるので、このサーミスタと所定の抵抗値を有する抵抗で分圧回路を構成し、所定の電圧をこの分圧回路の両端に供給することで、サーミスタの抵抗値をアナログ電圧に変換できる。図1に示したマイクロコンピュータ14は、内蔵されたAD変換器を用いてこのアナログ電圧から温度を推定する。
冷却ファン27はDCブラシレスモータの回転子にファンを取り付けたファンモータで構成されている。冷却ファン27は図1に示したように、第一の直流電源回路24より電源供給され、マイクロコンピュータ14でオンオフ制御される。
第一の回路基板48と第二の回路基板49は、特に図示しないが、リード線で電気的に接続しており、マイクロコンピュータ14内部に構成されたオン時間設定部16、パルス発生部17により、半導体スイッチング素子5をオンオフ制御し、加熱コイル2に高周波電流を供給する。加熱コイル2は高周波電流が流れると交番磁界を発生させ,この交番磁界により鍋1に渦電流が流れ,鍋1が発熱する。
以上のように,本実施の形態の炊飯器は、鍋1を誘導加熱し、鍋1内の調理物を加熱調理する。ここで調理物は、炊飯前の米と水又は炊き上がったご飯等である。
図3は第一の直流電源回路の主要部ブロック図を示している。図3において、半波整流平滑回路61はダイオード62とコンデンサ63を用いて交流電源7を半波整流平滑し、約141Vの直流電圧に変換している。ただし、これは一例でダイオードブリッジを用いて交流電源7を全波整流平滑してもかまわない。
スイッチング電源64は半波整流平滑回路61から電源供給を受けて約7Vから約20Vの直流電圧を出力する。特に図示していないが、スイッチング電源64は、MOSFETなどのパワー半導体素子と、このパワー半導体素子を所定の電流値の範囲内でオンオフ制御する制御回路で構成されたパワー半導体内蔵制御回路65とコイル66と平滑用のコンデンサ67とコンデンサ67の電圧が所定の設定値になるようにパワー半導体内蔵制御回路65をフィードバック制御するため出力電圧検出回路68で構成されている。
パワー半導体内蔵制御回路65は内蔵されたMOSFETを所定の電流値の範囲内でオンオフ制御することにより、コイル66を介してコンデンサ67を充電している。
出力電圧検出回路68は、特に図示していないがフォトカプラと約20Vのツェナーダイオードと約10Vのツェナーダイオードで構成され、この二つのツェナーダイオードを切り替えることでフィードバック制御する出力電圧を切り替えている。たとえば、約20Vの出力電圧を設定するときはフォトカプラとツェナーダイオードを直列接続する。コン
デンサ67の電圧が20Vを超えてくると20V用のツェナーダイオードが通電しフォトカプラがオンしてパワー半導体内蔵制御回路65に出力電圧が20Vを超えたことを送信する。パワー半導体内蔵制御回路65はこの信号を受けると、内蔵されたMOSFETのスイッチング動作をオフし、コンデンサ67への電力供給が停止し、電圧降下し、20Vより低くなると20V用のツェナーダイオードは通電しなくなりフォトカプラがオフしてパワー半導体内蔵制御回路65に出力電圧が20Vより低くなったこと送信する。パワー半導体内蔵制御回路65はこの信号を受けると、内蔵されたMOSFETのスイッチング動作を開始しコイル66を介してコンデンサ67を充電する。10Vの出力電圧に設定する場合は、フォトカプラと10V用のツェナーダイオードを直列接続することで同様の動作をすることができる。
つまり、本実施の形態では、半波整流平滑回路61の出力電圧約141Vをスイッチング電源64が約10Vまたは約20Vの直流電圧に降圧している。
制御部13はマイクロコンピュータ14と、図1では特に示していなかったが、出力電圧検出回路68の検出電圧を切り替えるためのトランジスタ69を有している。トランジスタ69はマイクロコンピュータ14で構成した直流電源電圧設定部20の設定した電圧設定値に従い、オンオフすることで第一の直流電源電圧回路24の出力電圧を切り替える。
第二の直流電源回路28は図1と同様であり、ここでの説明は省略する。本実施の形態の誘導加熱式炊飯器のマイクロコンピュータ14は、トランジスタ69にハイまたはローを出力して、第一の直流電源回路24を構成する出力電圧検出回路68の検知電圧の設定値を切り替える。本実施の形態では、マイクロコンピュータ14は第一の直流電源回路24の出力電圧を約20Vに設定するときにはトランジスタ69にロー信号を出力し、第一の直流電源回路24の出力電圧を約10Vに設定するときにはトランジスタ68にハイ信号を出力する。
図4は、本実施の形態の炊飯器の交流電源7から供給される入力電流と半導体スイッチング素子5に流れるコレクタ電流のピーク値の関係を示したグラフである。図4に示しているように、入力電流が大きくなるほどコレクタ電流が大きくなる。つまり、入力電流が第三の電流設定値23のように小さい時は半導体スイッチング素子5を構成するIGBTのゲート端子の電圧を低くしてコレクタ−エミッタ間電圧が上がってもスイッチング損失はそれほど大きくならない。
図5は、本実施の形態の炊飯器の半導体スイッチング素子5を構成するIGBTのコレクタ−エミッタ間電圧とコレクタ電流の関係を示したグラフである。図5(a)はIGBTのゲート端子電圧が10Vのときのグラフである。図5(b)はIGBTのゲート端子電圧が15Vのときのグラフである。図5(c)はIGBTのゲート端子電圧が20Vのときのグラフである。図5に示しているように、ゲート端子電圧によってコレクタ−エミッタ間電圧とコレクタ電流は変動する。図4に示すように入力電流が大きくなるほどコレクタ電流が大きくなることを考慮すると、入力電流が小さい時は半導体スイッチング素子5を構成するIGBTのゲート端子の電圧を低くしてコレクタ−エミッタ間電圧が上がってもスイッチング損失はそれほど大きくならないと判断できる。
図6は、本実施の形態の炊飯器の半導体スイッチング素子5のオン時間と半導体スイッチング素子5に流れるコレクタ電流の関係を示したグラフである。図6に示しているように、オン時間が長くなるほどコレクタ電流が大きくなる。つまり、Ton1のようにオン時間が短いときは半導体スイッチング素子5を構成するIGBTのゲート端子の電圧を低くしてコレクタ−エミッタ間電圧が上がってもスイッチング損失はそれほど大きくならな
い。
図7は、本実施の形態の炊飯器の温度検知部のタイムチャートと入力電流設定部が設定する電流設定値と第一の直流電源回路24の出力電圧のタイムチャートを示している。(a)は温度検知部が検知した鍋底温度のタイムチャートを示している。(b)は入力電流が設定した電流設定値のタイムチャートを示している。(c)は入力電流検出回路12のタイムチャートを示している。(d)は第一の直流電源回路24の出力電圧のタイムチャートを示している。
図7(b)の電流設定値のタイムチャートは、縦軸で電流設定値を示し、横軸に、この電流設定値で半導体スイッチング素子をオンオフし加熱コイルに高周波電流を流す期間を示している。
図1から図7を用いて、本実施の形態の炊飯器の動作を説明する。
図7のS0において、図2に示した炊飯器の蓋内に配置された第一の回路基板48に実装された複数のモーメンタリスイッチ(操作部34)のうち、炊飯スタートを意味するモーメンタリスイッチを押すと、図1に示したマイクロコンピュータ14が操作部34の信号を検知し、シーケンス設定部19が炊飯シーケンスを設定し炊飯シーケンスを開始する。S0以前の状態は炊飯器が待機している状態であり、第一の直流電源回路24の出力電圧は第二の電圧設定値26(約10V)に設定されている。
炊飯シーケンスは複数のサブシーケンスから構成されている。本実施の形態では、前炊き行程、炊飯量判定行程、沸騰維持行程、追い炊き行程で構成されている。
S0からS3までの期間は前炊き行程に該当する。前炊き行程では、S0からS3の期間にお米に水が吸収されやすい温度まで、入力電流設定部18はシーケンス設定部19の信号を受けて第二の電流設定値22(Iin2)を設定する。このとき第一の直流電源電圧設定部20は第二の電圧設定値26のままである。その後、半導体スイッチング素子5のオン時間はTon1を初期値にして、徐々にオン時間を大きくし、S1において入力電流検出回路12の出力電圧がIin3に相当する出力電圧Viin3を越えると、第一の直流電源電圧設定部20は第一の電圧設定値25に設定変更し、第一の直流電源回路24の出力電圧を20Vまで大きくしていく。なお、このときの動作は今後も繰り返される動作であり、図7において、これ以降この動作の説明は省略する。このとき、20Vまで上昇する時間は図3に示した第一の直流電源電圧回路20を構成するコンデンサ67の容量などで決まる。出力電圧の上昇に関係なく半導体スイッチング素子5のオン時間も徐々に大きくし、入力電流検出回路12が電流設定値22(Iin2)に相当する出力電圧Viin2に達すると、この出力電圧を維持するように半導体スイッチング素子5のオン時間を調整する。なお電流設定値22(Iin2)の設定で半導体スイッチング素子5が動作する導通比は10秒/16秒である。なお、10秒/16秒で再起動するときは入力電流検出回路12の出力電圧がIin3に相当する電圧Viin3よりも低くなっており、第一の直流電源電圧設定部20は第二の電圧設定値26に設定電圧を変更する。
S2で図2に示した温度検知部51が60度を検知すると、マイクロコンピュータ14は予めプログラムされた内容に従って、入力電流が電流設定値22(Iin2)で動作する導通比を可変にし、約60度の温度を、S3までの期間、維持するように制御する。S3からS5までの期間は炊飯量判定行程に該当する。炊飯量判定行程では、入力電流設定部18はシーケンス設定部19の出力に応じて入力電流の設定値を電流設定値21(Iin1)にする。このとき、第一の直流電源電圧設定部20は第二の電圧設定値26を設定している。オン時間設定部16は入力電流検出回路12の出力電圧と電流設定値21(I
in1)を比較してオン時間を長くしながら加熱コイル2に高周波電流を供給する。S4において、入力電流検出回路12の出力電圧がIin3に相当する電圧Viin3を超えると、第一の直流電源電圧設定部20は第一の電圧設定値25に変更し、第一の直流電源回路24の出力電圧を20Vまで上昇させていく。同時に半導体スイッチング素子5のオン時間も大きくしていく。第一の電流設定値21(Iin1)は第二の電流設定値22(Iin2)よりも大きい電流なので加熱コイル2に供給される電流も増加し、誘導加熱量も大きくなる。つまり、鍋の温度も急激に上昇する。本実施の形態では、電流設定値21(Iin1)にして加熱コイル1の駆動を開始してから、温度検知部51が100度を検知するまでの経過時間(S3からS4までの時間)から、マイクロコンピュータ14が炊飯量を判定し、その後の沸騰維持行程における加熱コイル2を駆動する導通比、追い炊き行程における加熱コイル2を駆動する導通比を設定する。
S5からS6までの期間は沸騰維持行程に該当する。沸騰維持行程では、入力電流設定部18はシーケンス設定部19の出力に応じて電流設定値22(Iin2)に設定し、オン時間設定部16が入力電流検出回路12の出力電圧と電流設定値22を比較して半導体スイッチング素子5のオン時間を設定し、加熱コイル2に高周波電流を流して鍋1を加熱する。本実施の形態の炊飯器では、シーケンス設定部19の指示に従い10秒/16秒の導通比で加熱コイル2を駆動する。加熱コイル2を駆動して鍋1を誘導加熱し続けると、鍋1内に残っていた水も蒸発し、鍋1の温度は100度を超え、S6では130度に達する。温度検知部51が130度を検知すると、マイクロコンピュータ14は半導体スイッチング素子5をオフして、加熱コイル2の駆動を停止するとともに沸騰維持行程を終了し、追い炊き行程に移行する。
S6からS7までの期間は追い炊き行程に該当する。追い炊き行程では、入力電流設定部18はシーケンス設定部19の出力に応じて電流設定値22(Iin2)に入力電流の目標値を設定する。この電流設定値22(Iin2)と入力電流検出回路12の出力電圧をオン時間設定部16が比較して半導体スイッチング素子5のオン時間を設定する。パルス発生部17は同期信号発生回路15の同期信号をトリガにしてオン時間設定部16が設定した時間をハイパルスとして出力し、最終的に入力電流検出回路12の出力電圧が電流設定値22(Iin2)になるように制御する。シーケンス設定部19は電流設定値22(Iin2)で動作する期間を、2秒/16秒の導通比にしている。マイクロコンピュータ14のシーケンス設定部はS6からの経過時間を計時し、S7に達すると炊飯シーケンスを終了し、炊飯終了をブザー報知するとともに表示部35を構成する炊飯中の意味を示すLEDを消灯することで炊飯が終了したことを表示する。
同時にS7においてマイクロコンピュータ14を構成するシーケンス設定部19は表示部35を構成する保温中の意味を示すLEDを点灯し、保温シーケンスを開始する。入力電流設定部18はシーケンス設定部19の指示に応じて入力電流の設定値を第三の電流設定値23(Iin3)にする。第一の直流電源電圧設定部20は第三の電流設定値23(Iin3)が設定されたことを検出して第一の直流電源回路24の出力電圧が第二の電圧設定値26になるように設定する。その後、温度検知部51の温度が所定の温度より低くなるまで半導体スイッチング素子5をオフし、所定の温度より低くなったところで、再び半導体スイッチング素子5をオンオフし、入力電流検出回路12の出力電圧が第三の電流設定値23(Iin3)になるようにオン時間を制御する。このとき入力電流検出回路12の出力電圧は第三の電流設定値23(Iin3)に相当する出力電圧Viin3以下なので、第一の直流電源電圧設定部20は第二の電圧設定値26を設定したままとなる。その結果、第一の直流電源回路24の出力電圧は約10Vを維持し続ける。
第三の電流設定値23(Iin3)になるように半導体スイッチング素子5をオンオフ制御することで鍋1を誘導加熱し、この温度を維持するようにする。保温シーケンスは、
炊飯シーケンスのようにお米をご飯にするためのエネルギーは必要なく、ご飯の温度を一定温度に維持するエネルギーがあれば十分なので、入力電流は炊飯シーケンスのときより小さくても十分である。
保温シーケンスは使用者が操作部34で取消を意味するスイッチを押すか、所定時間経過すると停止する。マイクロコンピュータ14は待機状態と判別し、第一の直流電源電圧設定部20は第二の電圧設定値26を第一の直流電源回路24に出力し、第一の直流電源電圧回路24の出力電圧が10Vになるようにする。
以上のように、図7においては、入力電流の設定値が第一の電流設定値21(Iin1)、第二の電流設定値(Iin2)、第三の電流設定値(Iin3)と複数設定されている。これらの電流設定値になるように半導体スイッチング素子5をオンオフ制御するときは、半導体スイッチング素子5の起動時のオン時間をTon1にして、徐々にオン時間を長くし、入力電流検出回路12の出力電圧が所定値を越えると、第一の直流電源回路24の電源電圧を大きな値のほうに設定し、駆動回路11から半導体スイッチング素子5のゲート端子に印加する電圧を大きくしている。その後、所定の電流設定値になるようにしている。所定の電流設定値にすれば加熱コイル2に流れる高周波電流もほぼ一定に制御される。
入力電流検出回路12が検出する入力電流に相当する出力電圧が低いとき、すなわち図4に示したように半導体スイッチング素子5に流れるコレクタ電流が低くなったときに第一の直流電源電圧設定部20が第一の直流電源回路の電圧設定値を低くことで、半導体スイッチング素子5を駆動する駆動回路11の消費電力や第二の直流電源回路28の消費電力を抑えることができる。冷却ファン27の電源電圧も第一の直流電源回路24より供給されているため、冷却ファン27の回転数や風量は低下するが、通電電流が小さく半導体スイッチング素子5の損失も小さくなるので十分に冷却でき、冷却ファンの駆動電流も小さくできる。従って、シーケンス中も炊飯器の消費電力を低減することができる。
また、本実施の形態の誘導加熱式炊飯器では、第一の直流電源回路24の出力電圧の設定値を切り替える入力電流検出回路12の出力電圧値を図4に示したIin3に相当する電圧としていたが、図4のIin4に相当する電圧にしても構わない。
また、第一の直流電源回路24の出力電圧の設定値を切り替える入力電流検出回路12の出力電圧値を図4のIin2に相当する電圧にしても構わない。このときはスイッチング素子5の損失を考慮して、第一の直流電源回路の出力電圧の第二の電圧設定値26を10Vから15Vにあげておいてもよい。ただし、これは一例であり本発明を限定するものではない。また、入力電流の大きさに応じて切り替える第一の直流電源回路の電圧設定値を増やしても構わない。
なお、本実施の形態では第一の直流電源電圧設定部が第二の電圧設定値から第一の電圧設定値に切り替え、第一の直流電源回路の出力電圧を20Vに上昇させていく際、第一の直流電源回路の出力電圧に関係なく、オン時間設定部が半導体スイッチング素子のオン時間を長くしていくが、この方式に限定するものではない。
例えば、第一の直流電源回路の出力電圧が第一の電圧設定値(20V)に達するまで、入力電流を図4のIin3に維持しておき、20Vに達したことを確認するか、20Vに達するに十分な時間経過後、目標とする電流設定値(図4のIin2)まで半導体スイッチング素子のオン時間を長くしていくようにしても良い。
(実施の形態2)
図8は、本発明の第2の実施の形態における誘導加熱式炊飯器の主要部ブロック図である。図8において、電圧検出回路81は抵抗分圧回路で構成され、アナログ電圧を出力する。このとき、第一の直流電源回路24の出力電圧が20Vのとき4Vを超えないように抵抗分圧回路の分圧比を設定している。制御部82は、マイクロコンピュータ83、同期信号発生回路15などで構成されている。
マイクロコンピュータ83は、オン時間設定部16、パルス発生部17、入力電流設定部18、シーケンス設定部19、第一の直流電源電圧設定部20、第一の直流電源電圧判定部84をカウンタやメモリなどで構成している。
第一の直流電源電圧判定部84にはマイクロコンピュータ83のメモリを利用して、第一の判定値85と第二の判定値86を記憶している。その他の構成は、本実施の形態1と同様であり、ここでの説明は省略する。
図8の誘導加熱式炊飯器の動作について説明する。
本実施の形態1と同様に、操作部34で操作することによりシーケンス設定部19が炊飯シーケンスを設定し、シーケンス設定部19からの信号により入力電流設定部18が電第二の電流設定値22(Iin2)を設定すると、オン時間設定部16がIin2になるように半導体スイッチング素子5のオン時間を長くしていく。このとき入力電流検出回路12の出力電圧は図4のIin3に相当する電圧以下なので第一の直流電源電圧設定部20は第二の電圧設定値26(10V)を第一の直流電源回路24に設定する。第二の電圧設定値26が設定されたことを第一の直流電源電圧判定部84はその情報を検出し、第二の判定値86を判定値として設定する。本実施の形態の誘導加熱式炊飯器では、第二の判定値86は第一の直流電源回路24の出力電圧が8V相当の値に設定されている。マイクロコンピュータ83は電圧検出回路81の出力電圧をAD変換ポートに入力し、第二の判定値86より低い値を検出すると、パルス発生部17の出力パルスを停止し、半導体スイッチング素子5をオフする。
オン時間設定部16が入力電流検出回路12の出力値と第二の電流設定値22を比較しながら半導体スイッチング素子5のオン時間を長くしていき、入力電流検出回路12の出力電圧が図4のIin3に相当する電圧を超えると、第一の直流電源電圧設定部20が第一の電圧設定値25を設定する。第一の電圧設定値25が設定されたことを第一の直流電源電圧判定部84が検出し、第一の判定値85を判定値として設定する。本実施の形態の誘導加熱式炊飯器では、第一の判定値は第一の直流電源回路24の出力電圧が15V相当の値に設定されている。マイクロコンピュータ83は電圧検出回路81の出力電圧をAD変換ポートに入力し、第一の判定値86より低い値を検出すると、パルス発生部17の出力パルスを停止し、半導体スイッチング素子5をオフする。
この電流設定値により第一の直流電源電圧設定部20が第一の電圧設定値23を設定する。第一の電圧設定値25が設定されたことを第一の直流電源電圧判定部84が検出し、第一の判定値85を判定値として設定する。本実施の形態の誘導加熱式炊飯器では、第一の判定値は第一の直流電源回路24の出力電圧が15V相当の値に設定されている。マイクロコンピュータ83は電圧検出回路81の出力電圧をAD変換ポートに入力し、第一の判定値86より低い値を検出すると、パルス発生部17の出力パルスを停止し、半導体スイッチング素子5をオフする。
シーケンス設定部19の出力により入力電流設定部18が第三の電流設定値23を設定すると、第一の直流電源電圧設定部20は第二の電圧設定値26を設定する。第一の直流電源電圧判定部84はその情報を検出し、第二の判定値86を判定値として設定する。本
実施の形態の誘導加熱式炊飯器では、第二の判定値86は第一の直流電源回路24の出力電圧が8V相当の値に設定されている。マイクロコンピュータ83は電圧検出回路81の出力電圧をAD変換ポートに入力し、第二の判定値86より低い値を検出すると、パルス発生部17の出力パルスを停止し、半導体スイッチング素子5をオフする。
以上のように、交流電源から供給される入力電流値に相当する値を入力電流検出回路12が検出し、この入力電流検出回路12の出力電圧に応じて、第一の直流電源回路の出力電圧を切り替え、切り替えた出力電圧ごとに下限値を決めることにより、半導体スイッチング素子に流れる電流により駆動回路への電源電圧を最適にすることができ、半導体スイッチング素子の損失が過大になることを抑えることができるので、安全な誘導加熱式炊飯器を提供できる。