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JP2011068800A - 両面粘接着フィルム - Google Patents

両面粘接着フィルム Download PDF

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JP2011068800A
JP2011068800A JP2009222021A JP2009222021A JP2011068800A JP 2011068800 A JP2011068800 A JP 2011068800A JP 2009222021 A JP2009222021 A JP 2009222021A JP 2009222021 A JP2009222021 A JP 2009222021A JP 2011068800 A JP2011068800 A JP 2011068800A
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thermoplastic resin
sided adhesive
acrylic
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JP2009222021A
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Tadashi Kokubo
匡 小久保
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Kaneka Corp
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Kaneka Corp
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Abstract

【課題】粘接着剤溶液の塗工や乾燥、架橋などの工程を必要とせず、透明性に優れ、粘接着層を薄くできる環境負荷が少ない両面粘接着フィルムを提供する。
【解決手段】メタクリル系重合体ブロック(a)とアクリル系重合体ブロック(b)からなるアクリル系ブロック共重合体(A)を主成分とする粘接着剤層と、該粘着剤層の片面に熱可塑性樹脂(B)を主成分とする剥離層、他面に熱可塑性樹脂(C)を主成分とする剥離層を有することを特徴とする両面粘接着フィルムである。
【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル系ブロック共重合体からなる粘接着剤層と、該粘接着剤層の両面に熱可塑性樹脂からなる剥離層を有する両面粘接着フィルムに関する。
従来、両面粘接着フィルムとしては、ポリエステル、ポリエチレンなどの樹脂系フィルムや発泡体、あるいは、上質紙、コート紙、不織布などに代表される紙や布帛フィルムを基材(芯材)とし、粘接着剤を基材の両面に塗布もしくは基材に含浸させたたものが知られている。両面粘接着フィルムは建材の固定、電子機器部品の固定など、様々な用途に用いられている。しかしながら、基材を用いた両面粘接着フィルムは、透明性が低いという問題がある。また、厚さを薄くすることが困難であり、特に電子部品貼り付け用途では非常に薄い厚さの両面粘接着フィルムが求められていることから、さらなる改良が求められてきた(特許文献1)。
特許文献2には、基材を有しない両面粘着テープが開示されているが、その製造方法は、剥離フィルム上に架橋性アクリル粘着剤を塗布・乾燥・架橋した後、更に剥離フィルムを貼り合わせるといった煩雑な工程を経ている。また、有機溶剤を使用しているため環境負荷が高く、架橋剤等のブリードや揮発などの問題がある。
一方で、近年、リビング重合によって合成される、メタクリル系重合体ブロックとアクリル系重合体ブロックからなるアクリル系ブロック共重合体が提案されている(特許文献3)。このようなアクリル系ブロック共重合体は、リビング重合に由来する優れた構造の制御と狭い分子量分布をもちながら、アクリル系重合体が本来有する高い耐候性、耐光性を保持する特徴を有する。また、各重合体ブロックを構成する単量体を適宜選択することで様々な特性を発揮でき、粘着剤として様々な用途への展開が期待される(特許文献4)。また、熱可塑性樹脂とアクリル系ブロック共重合体を共押出することで、アクリル系ブロック共重合体からなる粘着層を表層として備えた粘着フィルムを製造する方法に関しても開示されている(特許文献5)。しかしながら特許文献5で開示されているのは、基材樹脂と粘着剤樹脂を共押出して製造される、最表面に粘着層を有する粘着フィルムであり、粘接着剤層の両面に剥離層のみを有し、基材層をもたない両面粘接着フィルムについては何ら記載されていない。
特開2006−302941 特開2004−196867 WO2003/068836 特開2003−105300 特開2009−125985
粘接着剤溶液の塗工や乾燥、架橋などの工程を必要とせず、透明性に優れ、粘接着層を薄くできる環境負荷が少ない両面粘接着フィルムを提供する。
上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、メタクリル系重合体ブロック(a)とアクリル系重合体ブロック(b)からなるアクリル系ブロック共重合体(A)を主成分とする粘接着剤層と、該粘着剤層の片面に熱可塑性樹脂(B)を主成分とする剥離層、他面に熱可塑性樹脂(C)を主成分とする剥離層を有することを特徴とする両面粘接着フィルムに関する。
好ましい実施態様としては、アクリル系ブロック共重合体(A)が、ガラス転移温度が20℃以上であるメタクリル系重合体ブロック(a)と、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリル系重合体ブロック(A)からなることを特徴とする上記の両面粘接着フィルムに関する。
好ましい実施態様としては、アクリル系ブロック共重合体(A)が、トリブロック体またはジブロック体、もしくはその混合物であることを特徴とする上記の両面粘接着フィルムに関する。
好ましい実施態様としては、アクリル系ブロック共重合体(A)におけるメタクリル系重合体ブロック(a)の割合が10〜50重量%であることを特徴とする上記の両面粘接着フィルムに関する。
好ましい実施態様としては、アクリル系重合体ブロック(b)が、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシルからなる群より選ばれる少なくとも1種の単量体を含むことを特徴とする上記の両面粘接着フィルムに関する。
好ましい実施態様としては、アクリル系ブロック共重合体(A)が、有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤とし、Fe、Ru、Ni、Cuから選ばれる少なくとも1種類を中心金属とする金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合法により製造されたことを特徴とする上記の両面粘接着フィルムに関する。
好ましい実施態様としては、熱可塑性樹脂(B)および熱可塑性樹脂(C)が、それぞれ独立に、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を主成分としてなることを特徴とする上記の両面粘接着フィルムに関する。
好ましい実施態様としては、熱可塑性樹脂(B)および熱可塑性樹脂(C)が、それぞれ独立に、ポリオレフィン系樹脂を主成分としてなることを特徴とする上記の両面粘接着フィルムに関する。
好ましい実施態様としては、熱可塑性樹脂(B)および熱可塑性樹脂(C)が、それぞれ独立に、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を主成分としてなることを特徴とする上記の両面粘接着フィルムに関する。
好ましい実施態様としては、熱可塑性樹脂(B)を主成分としてなる剥離層と、熱可塑性樹脂(C)を主成分とする剥離層が同じであることを特徴とする上記の両面粘接着フィルムに関する。
好ましい実施態様としては、熱可塑性樹脂(B)を主成分としてなる剥離層と、熱可塑性樹脂(C)を主成分とする剥離層が異なっていることを特徴とする上記の両面粘接着フィルムに関する。
さらに本発明は、上記の両面粘接着フィルムを、共押出機により製造することを特徴とする両面粘接着フィルムの製造方法に関する。
本発明により、有機溶剤や架橋剤、残モノマーの心配がなく、透明性に優れ、粘接着層を薄くできる両面粘接着フィルムを提供できる。さらに本発明の製造方法により、有機溶媒を使用せず、剥離フィルムの貼り合わせなどの工程が必要なく、層間に異物の混入が実質的にない簡便な製造工程で環境負荷が少ない両面粘接着フィルムを提供できる。
以下、本発明につき詳細に説明する。
<両面粘接着フィルム>
本発明の両面粘接着フィルムは、メタクリル系重合体ブロック(a)とアクリル系重合体ブロック(b)からなるアクリル系ブロック共重合体(A)を主成分とする粘接着剤層と、該粘着剤層の片面に熱可塑性樹脂(B)を主成分とする剥離層、他面に熱可塑性樹脂(C)を主成分とする剥離層を有することを特徴とする。2つの剥離層を剥がすことにより粘接着剤層が露出し、紙や不織布、発泡体などの基材(芯材)を有さない両面粘接着フィルムとして使用できるため、基材による厚みの制限や透明性の低下などの問題点が解消される。なお、ここでいうフィルムとは、テープ、シートなどを含む、一般にフィルム状の物品全般を意味するものとする。
<熱可塑性樹脂を主成分とする剥離層>
本発明の両面粘接着フィルムは、粘接着剤層の片面に熱可塑性樹脂(B)、他面に熱可塑性樹脂(C)を主成分とする剥離層を有する。この2つの剥離層を構成する成分は、同じであってもよく、異なっていてもよい。両者が同じである場合には、製造工程が単純化してコスト面で優位であるほか、裏表を区別せず使用できるなどのメリットがある。一方、両者が異なっている場合とは、色の違いにより識別性を高める場合や、剥離力の違いにより作業性を高める場合、また耐熱性や耐候性、耐光性、耐薬品性などを一方の剥離層に付与したい場合などが挙げられる。
熱可塑性樹脂(B)および熱可塑性樹脂(C)としては特に限定されず、一般にフィルム状に成形可能な熱可塑性樹脂を広く用いることができる。また、熱可塑性樹脂(B)と熱可塑性樹脂(C)は同じであっても異なっていてもよく、目的に応じて使い分けることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体系樹脂、セルロース系樹脂などが挙げられ、官能基(カルボン酸、酸無水物、エポキシなど)で変性された熱可塑性樹脂も含まれる。これらは単独で用いられてもよく、複数を組み合わせてもよい。なかでも、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂が好ましく、粘接着剤層との剥離性などからポリオレフィン系樹脂がより好ましく、フィルム成形性やコストなどからポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体が更に好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、塩素化ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、塩素化ポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、ポリメチルペンテン、環状オレフィンの(共)重合体等が例示できる。これらの中でコストと物性バランスの点からポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体が好ましく使用できる。
変性ポリオレフィン系樹脂としては、無水マレイン酸、無水フマル酸などの酸無水物を共重合したもの、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニルなどの不飽和カルボン酸またはその塩もしくはエステルが共重合されたものが挙げられる。また、ポリオレフィン系樹脂を無水マレイン酸、マレイン酸、グリシジルメタクリレート、ビニルシラン等のシリル基含有化合物等を用い、ラジカル開始剤などの存在下で溶融変性した変性ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。
具体例としては、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体であるボンドファースト2C、E(いずれも住友化学工業(株)製、以下同じ)、エチレン−酢酸ビニル−グリシジルメタクリレート共重合体であるボンドファースト2B、7B、エチレン−アクリル酸メチル−グリシジルメタクリレート共重合体であるボンドファースト7L、7M、酸変性ポリプロピレンであるアドマーQE840(三井化学(株)製)、ユーメックス1001(三洋化成(株)製)、リコセンPPMA1332(クラリアントジャパン(株)製)、シラン変性ポリプロピレンであるリコセンPPSI3262TP(クラリアントジャパン(株)製)、ポリオレフィン−ビニル系ポリマーのグラフト共重合体であるモディパーA4100(EGMA−g−PS)、A8100(E/EA/MAH−g−PS)、A4200(EGMA−g−PMMA)、A8200(E/EA/MAH−g−PMMA)、A4400(EGMA−g−AS)、A8400(E/EA/MAH−g−AS)(いずれも日本油脂(株)製)などが挙げられる。
剥離層に用いられる熱可塑性樹脂には、本発明を損なわない範囲で、一般に使用される顔料、充填剤、安定剤、可塑剤、滑剤、難燃剤などを配合することができる。これらは単独で用いられても複数を組み合わせて用いられてもよい。
<アクリル系ブロック共重合体を主成分とする粘接着剤層>
本発明の両面粘接着フィルムの粘接着剤層は、メタクリル系重合体ブロック(a)とアクリル系重合体ブロック(b)からなるアクリル系ブロック共重合体(A)を主成分とする。このようなアクリル系ブロック共重合体(A)は、粘接着性を有しながらも、溶剤型粘接着剤や水系エマルジョン型粘接着剤、反応硬化型の液状粘接着剤と異なって室温で固体(ペレット)であることから、押出機等への供給性やハンドリング性、保管や運搬の容易性、貯蔵安定性などに非常に優れている。両面粘接着フィルムは一般的に、溶液型粘接着剤や水系エマルジョン型粘接着剤を塗布・乾燥させた後に剥離フィルムを貼り合わせたり、反応硬化型の液状粘接着剤を塗布・硬化させた後に剥離フィルムを貼り合わせる煩雑な工程で製造される。本発明は熱可塑性であるアクリル系ブロック共重合体を用いているため、溶液型粘接着剤に用いられる有機溶剤や、反応硬化型の液状粘接着剤に用いられる架橋剤や残モノマーなどの残留物のブリードや揮発などの問題もない。
本発明の両面粘接着フィルムの粘接着剤層には、任意成分として、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、液状ポリマー(シロップ)、充填剤、安定剤、顔料、染料などの従来公知の各種の添加剤を、適宜配合する事ができる。
粘着付与剤としては特に限定されないが、例えば、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、芳香族変性テルペン系樹脂、C5系またはC9系の石油系樹脂、クマロン樹脂などが用いられる。粘接着剤としてアクリル系ブロック共重合体を用いる場合には、相容性が良いことから、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂が好ましい。これらは、粘接着剤層のもつ粘接着特性や、粘接着剤層と剥離層との剥離力などを調整するために適宜選択される。
<アクリル系ブロック共重合体>
本発明の両面粘接着フィルムの粘接着剤層を構成するアクリル系ブロック共重合体(A)は、メタクリル酸エステルを主成分とするメタクリル系重合体ブロック(a)およびアクリル酸エステルを主成分とするアクリル系重合体ブロック(b)からなるアクリル系ブロック共重合体(A)が好ましい。アクリル系ブロック共重合体(A)の構造は、線状ブロック共重合体、分岐状(星状)ブロック共重合体のいずれか、またはこれらの混合物であってもよい。このようなブロック共重合体の構造は、必要とされるアクリル系ブロック共重合体(A)の物性に応じて適宜選択されるが、コスト面や重合容易性の点で、線状ブロック共重合体が好ましい。
線状ブロック共重合体は、いずれの構造のものであってもよいが、線状ブロック共重合体の物性および組成物の物性の点から、メタクリル系重合体ブロック(a)をa、アクリル系重合体ブロック(b)をbと表現したとき、(a−b)n型、b−(a−b)n型および(a−b)n−a型(nは1以上の整数、たとえば1〜3の整数)からなる群より選択される少なくとも1種のアクリル系ブロック共重合体からなることが好ましい。これらの中でも、加工時の取り扱い容易性や組成物の物性の点から、a−b型のジブロック共重合体、a−b−a型のトリブロック共重合体、またはこれらの混合物が好ましい。
アクリル系ブロック共重合体(A)の数平均分子量(Mn)は、粘接着剤層として必要とされる特性に応じて適宜設定することができるが、10,000〜300,000が好ましい。数平均分子量が10,000より小さいと粘接着特性が低下し、糊残りなどが生じる傾向があり、数平均分子量が300,000より大きいと溶融粘度が高すぎて加工性や流動性が低下する傾向がある。なお、前記数平均分子量は、クロロホルムを移動相とし、ポリスチレンゲルカラムを使用したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算によって測定された値を示す。
アクリル系ブロック共重合体(A)をGPCで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は特に限定されないが、1.8以下であることが好ましく、1.7以下であることがより好ましく、1.5以下であることがさらに好ましい。Mw/Mnが1.8を超えると粘接着特性が悪化することがある。Mw/Mnが小さいと、低分子量成分による糊残りなどの問題、高分子量成分による加工性低下や外観不良などの問題を低減することができる点で好ましい。
アクリル系ブロック共重合体(A)における、メタクリル系重合体ブロック(a)の割合は、10〜50重量%が好ましい。メタクリル系重合体ブロック(a)の割合が10重量%より少ないと、凝集力が不足し保持力などが低下する傾向があるほか、形状が保持されにくくペレットのハンドリング性に劣る傾向がある。メタクリル系重合体ブロック(a)の割合が50重量%より多いと、粘着性が低下したり、加工性が低下する傾向がある。
<メタクリル系重合体ブロック(a)>
メタクリル系重合体ブロック(a)は、メタクリル酸エステルを主成分とする単量体を重合してなるブロックである。ここで、主成分とは、メタクリル系重合体ブロック(a)を構成する単量体のうちの50重量%以上がメタクリル酸および/またはメタクリル酸エステルであることを意味する。
メタクリル系重合体ブロック(a)のガラス転移温度は、20℃以上であることが好ましく、50℃以上であることがより好ましい。20℃未満であると、室温で固体状態を維持できずハンドリング性に劣るほか、凝集力が不足して保持力などの粘接着特性が低下する。
メタクリル酸エステルとしては、たとえば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸n−ヘプチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリルなどのメタクリル酸脂肪族炭化水素(たとえば炭素数1〜18のアルキル)エステル;メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニルなどのメタクリル酸脂環式炭化水素エステル;メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸アラルキルエステル;メタクリル酸フェニル、メタクリル酸トルイルなどのメタクリル酸芳香族炭化水素エステル;メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸3−メトキシブチルなどのメタクリル酸とエーテル性酸素を有する官能基含有アルコールとのエステル;メタクリル酸トリフルオロメチル、メタクリル酸トリフルオロメチルメチル、メタクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、メタクリル酸2−トリフルオロエチル、メタクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロエチル、メタクリル酸パーフルオロメチル、メタクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、メタクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、メタクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、メタクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどのメタクリル酸フッ化アルキルエステルなどがあげられる。これらの中でも、メタクリル酸メチルが好ましい。これらは単独で、もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
メタクリル系重合体ブロック(a)は、メタクリル酸エステルを主成分とするが、これと共重合可能なメタクリル酸エステル以外のビニル系単量体を50〜0重量%を含んでいてもよい。前記共重合可能なビニル系単量体としては、アクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ハロゲン含有不飽和化合物、ケイ素含有不飽和化合物、ビニルエステル化合物、マレイミド系化合物などをあげることができる。
アクリル酸エステルとしては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸n−ヘプチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリルなどのアクリル酸脂肪族炭化水素(たとえば炭素数1〜18のアルキル)エステル;アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニルなどのアクリル酸脂環式炭化水素エステル;アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイルなどのアクリル酸芳香族炭化水素エステル;アクリル酸ベンジルなどのアクリル酸アラルキルエステル;アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸3−メトキシブチルなどのアクリル酸とエーテル性酸素を有する官能基含有アルコールとのエステル;アクリル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどのアクリル酸フッ化アルキルエステルなどをあげることができる。
芳香族アルケニル化合物としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどをあげることができる。
シアン化ビニル化合物としては、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどをあげることができる。
共役ジエン系化合物としては、たとえば、ブタジエン、イソプレンなどをあげることができる。
ハロゲン含有不飽和化合物としては、たとえば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどをあげることができる。
ビニルエステル化合物としては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどをあげることができる。
マレイミド系化合物としては、たとえば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどをあげることができる。
<アクリル系重合体ブロック(b)>
アクリル系重合体ブロック(b)は、アクリル酸エステルを主成分とする単量体を重合してなるブロックである。主成分とは、アクリル系重合体ブロック(b)を構成する単量体のうちの50重量%以上がアクリル酸エステルであることを意味する。
アクリル系重合体ブロック(b)のガラス転移温度は、0℃以下であることが好ましく、−20℃以下であることがより好ましい。0℃以上であると、粘着力に劣り、両面粘接着フィルムとしての機能が低下する。
アクリル酸エステルとしては、前記メタクリル系重合体ブロック(a)に用いられるアクリル酸エステルと同様のものを用いることができる。これらの中でも、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシルが好ましい。これらは単独で、もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アクリル系重合体ブロック(b)は、アクリル酸エステルを主成分とするが、これと共重合可能なアクリル酸エステル以外のビニル系単量体50〜0重量%を含んでいてもよい。共重合可能な異種のビニル系単量体としては、上述の、メタクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ハロゲン含有不飽和化合物、ケイ素含有不飽和化合物、ビニルエステル化合物、マレイミド系化合物などをあげることができる。
<官能基>
本発明の両面粘接着フィルムの粘接着剤層を構成するアクリル系ブロック共重合体(A)は、少なくとも一方の重合体ブロック中に官能基を有することができる。官能基としては、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、ヒドロキシル基からなる群より選択することができ、一種または複数からなることができる。
これらの官能基は、メタクリル系重合体ブロック(a)、アクリル系重合体ブロック(b)のどちらに含まれていてもよく、求められる特性に応じて選択することができる。例えば、耐熱性が求められる場合にはメタクリル系重合体ブロック(a)に含まれることが好ましく、弾性や極性被着体への粘接着力が求められる場合にはアクリル系重合体ブロック(b)に含まれることが好ましい。
アクリル系ブロック共重合体(A)に官能基を導入する方法としては特に限定されず、該官能基を有する単量体を共重合させる方法、該官能基の前駆体となる官能基を有する単量体を共重合させた後、公知の化学反応にて該官能基を生成させる方法、などがある。
カルボキシル基を有する単量体としては、たとえば、(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸化合物、マレイン酸、フマル酸などの不飽和ジカルボン酸化合物およびそのモノエステル化合物などが挙げられる。なお、(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルを意味するものとする。
また、カルボキシル基の前駆体となる官能基を有する単量体としては、たとえば、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸トリメチルシリル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸α,α−ジメチルベンジル、(メタ)アクリル酸α−メチルベンジルなどが挙げられる。これらの単量体を重合させた後、加水分解や酸分解、熱分解などによりカルボキシル基を生成させることができる。
酸無水物基を有する単量体としては、たとえば、無水マレイン酸などが挙げられる。
また、酸無水物基の前駆体となる官能基を有する単量体としては、たとえば、上記カルボキシル基を有する単量体や、カルボキシル基の前駆体となる官能基を有する単量体などが挙げられる。これらの単量体を重合させた後、脱水反応や脱アルコール反応などにより酸無水物基を生成させることができる。
エポキシ基を有する単量体としては、たとえば、(メタ)アクリル酸グリシジル、2,3−エポキシ−2−メチルプロピル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸とエポキシ基を含有するアルコールとのエステル;4−ビニル−1−シクロヘキセン1,2エポキシドなどのエポキシ基含有不飽和化合物などが挙げられる。
ヒドロキシル基を有する単量体としては、たとえば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
<アクリル系ブロック共重合体(A)の製法>
アクリル系ブロック共重合体(A)を製造する方法としては、特に限定されないが、制御重合法を用いることが好ましい。制御重合法としては、リビングアニオン重合法(特開平11−335432)、有機希土類遷移金属錯体を重合開始剤として用いる重合法(特開平6−93060)、連鎖移動剤を用いたラジカル重合法(特開平2−45511)、リビングラジカル重合法などが挙げられる。
リビングラジカル重合法としては、たとえば、ポリスルフィドなどの連鎖移動剤を用いる重合法、コバルトポルフィルン錯体を用いる重合法、ニトロキシドを用いる重合法(WO2004/014926)、有機テルル化合物などの高周期ヘテロ元素化合物を用いる重合法(特許第3839829号)、可逆的付加脱離連鎖移動重合法(RAFT)(特許第3639859号)、原子移動ラジカル重合法(ATRP)(特許第3040172号)などが挙げられる。本発明において、これらのうちいずれの方法を使用するかは特に制約はないが、制御の容易さの点などから原子移動ラジカル重合法が好ましい。
原子移動ラジカル重合法を用いてアクリル系ブロック共重合体(A)を製造する方法としては、たとえば、WO2004/013192に挙げられた方法などを用いることができる。
本発明の両面粘接着フィルムの粘接着剤層に使用されるアクリル系ブロック共重合体(A)としては、特に、有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤とし、Fe、Ru、Ni、Cuから選ばれる少なくとも1種類を中心金属とする金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合法により製造されたものが、コストや重合制御の点で好ましい。
<両面粘接着フィルムの製造>
本発明の両面粘接着フィルムの製造方法は、特に限定されず、溶液コーティング法やホットメルトコーティング法、ラミネート法、共押出法などの一般的な粘接着フィルム成形方法を用いることができる。なかでも、生産性などの点から、共押出法により製造されることが好ましい。共押出は、2台以上の押出機から別々の溶融樹脂を供給してそれらを合流させることにより積層体を作製する方法であり、フィルム状の積層体(多層フィルム)を簡便かつ高生産で作製することができる。多層フィルムを作製する場合にはTダイ法が主に用いられ、ダイ形状としては、溶融樹脂を合流させてからフィルム状に吐出するフィードブロックダイ、またはダイ中で各層をフィルム状にしてから合流させて吐出するマルチマニホールドダイなどがある。本発明ではいずれも使用可能であるが、フィードブロックダイは設備が簡便で安価である利点がある。
一般に、共押出で製造される多層フィルムは、各層の樹脂が溶融状態で合流するため、層間が強固に接着していることが特徴である。しかしながら本発明では、アクリル系ブロック共重合体(A)を主成分とする粘接着剤層と、該粘接着剤層の片面に熱可塑性樹脂(B)を主成分とする剥離層、他面に熱可塑性樹脂(C)を主成分とする剥離層を共押出により積層することにより、各層間が容易に剥離できる両面粘接着フィルムを製造できる。このことにより、両面粘接着フィルムの一般的な製造工程における、溶剤の乾燥工程や、粘接着剤樹脂の硬化工程、剥離フィルムの貼り合わせ工程などが不要となり、生産性が向上する。また、各層を同時に成膜するため、層間の異物の混入が実質的におこらず、光学フィルム用途などに用いる両面粘接着フィルムを、クリーンルームなどの特別な設備を必要とせずに製造することができる。
本発明の両面粘接着フィルムを共押出にて製造するには、熱可塑性樹脂(B)からなる組成物、アクリル系ブロック共重合体(A)からなる組成物、熱可塑性樹脂(C)からなる組成物をそれぞれ別の押出機に供給し、スリット形状のダイを用いてフィルム状に吐出する。得られる多層フィルムの厚さは、特に限定されないが、5〜3000μmが好ましい。各層の厚みは自由に設定できるが、剥離層は5〜300μm、好ましくは5〜100μmである。剥離層が厚いとコスト面で不利である。粘接着剤層は5〜1000μm、好ましくは5〜500μm、さらに好ましくは5〜200μmである。粘接着剤層が厚いと両面粘接着フィルムとして物品を貼り付ける際に外観が不良となる場合があり、薄いと粘接着特性が不足する場合がある。
熱可塑性樹脂(B)および熱可塑性樹脂(C)を主成分とする剥離層の押出温度は、120〜300℃であることが好ましく、150〜250℃であることがより好ましい。押出温度が低いと流動性が悪化し、フィルムにヒケやひずみを生じ、膜厚の調整が困難になる恐れがある。押出温度が高いと熱可塑性樹脂の熱分解によるボイドやシルバーストリークが発生したり、フィルムが黄変するなどの成形不良が発生するおそれがある。
アクリル系ブロック共重合体(A)を主成分とする粘接着剤層の押出温度は、120〜300℃であることが好ましく、150〜250℃であることがより好ましい。押出温度が低いと流動性が悪化し、フィルムにヒケやひずみを生じ、膜厚の調整が困難になる恐れがある。押出温度が高いとアクリル系ブロック共重合体(A)の熱分解によるボイドやシルバーストリークが発生したり、フィルムが黄変するなどの成形不良が発生するおそれがある。
各層の押出温度は、溶融粘度に応じて適宜選択される。各層の溶融粘度が大きく違っていると、フィルム幅が各層で異なる場合があり、多層フィルムの外観が悪化するだけでなく、両面粘接着フィルムとして機能する割合(製品収率)が低下する。
ダイスより押し出された多層フィルムは、冷却ロールまたはエンドレスベルトなどに密着させて冷却される。必要に応じて延伸してもよい。その後、紙管やプラスチック管などにロール状に巻き取られるなどして回収される。
<両面粘接着フィルムの用途>
本発明の両面粘接着フィルムは、アクリル系ブロック共重合体(A)の特徴である耐熱性、耐候性、高粘着性、透明性に加え、基材がないことから薄肉にできることを特徴とする。また、溶液型粘接着剤に用いられる有機溶剤や、反応硬化型の液状粘接着剤に用いられる架橋剤や残モノマーなどの残留物のブリードや揮発などの問題もないことから、電子用途や光学用途、衛生・医療用途にも好適に使用できる。また、共押出で製造された多層フィルムは、各層の界面に異物がなくクリーンであることが特徴であり、光学用途にも好適に使用できる。
具体的には、各種の金属材料・プラスチック材料・ゴム材料・木材などの貼り付け、透過銘板の貼り付け、電子機器の貼り付け、タッチパネル等の貼り付け、フラットパネルディスプレイ等の光学フィルムの貼り合わせ、医療機器や装飾具などの皮膚等への貼り付けなどに好適に使用される。
本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<分子量測定法>
本実施例に示す分子量は以下に示すGPC分析装置で測定し、クロロホルムを移動相として、ポリスチレン換算の分子量を求めた。システムとして、ウオーターズ(Waters)社製GPCシステムを用い、カラムに、昭和電工(株)製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)を用いた。
<重合反応の転化率測定法>
本実施例に示す重合反応の転化率は以下に示す分析装置、条件で測定した。
使用機器:(株)島津製作所製ガスクロマトグラフィーGC−14B
分離カラム:J&W SCIENTIFIC INC製、キャピラリーカラムDB−17、0.35mmφ×30m
分離条件:初期温度50℃、3.5分間保持
昇温速度40℃/min
最終温度140℃、1.5分間保持
インジェクション温度250℃
ディテクター温度250℃
試料調整:サンプルを酢酸エチルにより約10倍に希釈し、アセトニトリルを内部標準物質とした。
(製造例1)アクリル系ブロック共重合体1の製造
窒素置換した500L反応器に、アクリル系重合体ブロックを構成する単量体として、BA80.9kgおよびTBA2.1kgを仕込み、続いて臭化第一銅580gを仕込んで攪拌を開始した。その後、2、5−ジブロモアジピン酸ジエチル583gをアセトニトリル7.3kgに溶解させた溶液を仕込み、ジャケットを加温して内温75℃で30分間保持した。その後、ペンタメチルジエチレントリアミン70gを加えて、アクリル系重合体ブロックの重合を開始した。重合開始から一定時間ごとに、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約100gを抜き取り、サンプリング溶液のガスクロマトグラム分析によりBAの転化率を決定した。ペンタメチルジエチレントリアミンを随時加えることで重合速度を制御した。
BAの転化率が97%に到達したところで、トルエン82.5kg、塩化第一銅400g、ペンタメチルジエチレントリアミン70g、およびメタクリル系重合体ブロックを構成する単量体として、MMA35.6kgを加えて、メタクリル系重合体ブロックの重合を開始した。MMAの転化率が90%に到達したところで、トルエン120kgを加えて反応溶液を希釈すると共に反応器を冷却して重合を停止させた。
得られたアクリル系ブロック共重合体の溶液に対しトルエンを加えて重合体濃度を25重量%とした。この溶液にp−トルエンスルホン酸一水和物を1.6kg加え、反応器内を窒素置換し、150℃で4時間撹拌し、TBAのt−ブチル基をカルボキシル基に変換した。その後、濾過助剤として昭和化学工業製ラヂオライト#3000を2.3kg添加し、濾材としてポリエステルフェルトを備えた加圧濾過機を用いて0.1〜0.4MPaGにて加圧濾過し、固体分を分離した。
得られた酸性の溶液を再び500L反応器に投入し、固体塩基として協和化学製キョーワード500SHを3.4kg加え、30℃で1時間撹拌した。その後、濾材としてポリエステルフェルトを備えた加圧濾過機を用いて0.1〜0.4MPaGにて加圧濾過して固体分を分離し、目的とするカルボキシル基含有のアクリル系ブロック共重合体1の溶液を得た。得られた重合体溶液に、イルガノックス1010(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)を重合体の重量に対して0.6重量部加えた後、SCP100((株)栗本鐵工所製、伝熱面積1m2)を用いて溶媒成分を蒸発した。重合体はφ4mmのダイスを通してストランドとし、水槽で冷却後ペレタイザーにより重合体ペレットを得た。
得られたアクリル系ブロック共重合体1のGPC分析を行ったところ、数平均分子量(Mn)が109,000、分子量分布(Mw/Mn)が1.34であった。
このアクリル系ブロック共重合体1を、固形分濃度30重量%となるようにトルエンに溶解させた。このトルエン溶液を用いて、厚み50μmのPETフィルム上に粘着層厚み30μmとなるよう、コーターを用いてコーティングし、粘着テープを作成した。この粘着テープを、JIS Z−0237に準じてステンレス板に幅25mm×長さ125mmとして貼り付け、雰囲気温度23℃、剥離角度180°、引張速度300mm/分の条件で粘着力を測定したところ、3.9N/25mmであった。一方、ステンレス板をポリプロピレン板に変更して粘着力を測定したところ、0.4N/25mmであり、アクリル系ブロック共重合体1はポリオレフィン樹脂に対する粘着力が低いことがわかる。
(実施例1)
スクリュー径:20mm、L/D=20の三層フィルム製造装置((株)東洋精機製作所)を用い、多層フィルムを製造した。この三層フィルム製造装置には3台の押出機がフィードブロックダイに連結している。ダイスのリップクリアランスは300μmに設定した。
3台の押出機から、それぞれ低密度ポリエチレン(ノバテックLF441MD:日本ポリエチレン(株)製)、アクリル系ブロック共重合体1、低密度ポリエチレン(LF441MD)を、この順に積層するように共押出した。スクリュー回転数は、上記の順に20rpm/50rpm/20rpmに設定した。押出温度はいずれの押出機も230℃に設定した。成形された多層フィルムをロール状に巻き取って回収した。フィルムの厚みは、上記の順に110μm/140μm/110μmであった。
得られた多層フィルムから片面のポリエチレン層を剥がし、露出したアクリル系ブロック共重合体1からなる粘接着剤層を、JIS Z−0237に準じてステンレス板に幅25mm×長さ125mmとして貼り付け、雰囲気温度23℃、剥離角度180°、引張速度300mm/分の条件で粘着力を測定したところ、2.0N/25mmと充分な粘着特性を示した。
また、片方のポリエチレン層のみを剥がした多層フィルムを、垂直に位置したガラス面に貼り付けた後、もう一方のポリエチレン層を剥がしてアクリル系ブロック共重合体1からなる層を露出させ、その上からPMMA板(重さ15g、接着面積5cm×5cm)を貼り付けて、ガラスとPMMAを接着させた。この状態で室温下保持したところ、2ヶ月以上落下せず接着していた。
以上の結果より、この多層フィルムは両面粘接着フィルムとして好適に使用できることがわかった。

Claims (12)

  1. メタクリル系重合体ブロック(a)とアクリル系重合体ブロック(b)からなるアクリル系ブロック共重合体(A)を主成分とする粘接着剤層と、該粘着剤層の片面に熱可塑性樹脂(B)を主成分とする剥離層、他面に熱可塑性樹脂(C)を主成分とする剥離層を有することを特徴とする両面粘接着フィルム。
  2. アクリル系ブロック共重合体(A)が、ガラス転移温度が20℃以上であるメタクリル系重合体ブロック(a)と、ガラス転移温度が0℃以下であるアクリル系重合体ブロック(A)からなることを特徴とする請求項1に記載の両面粘接着フィルム。
  3. アクリル系ブロック共重合体(A)が、トリブロック体またはジブロック体、もしくはその混合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の両面粘接着フィルム。
  4. アクリル系ブロック共重合体(A)におけるメタクリル系重合体ブロック(a)の割合が10〜50重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の両面粘接着フィルム。
  5. アクリル系重合体ブロック(b)が、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシルからなる群より選ばれる少なくとも1種の単量体を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の両面粘接着フィルム。
  6. アクリル系ブロック共重合体(A)が、有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤とし、Fe、Ru、Ni、Cuから選ばれる少なくとも1種類を中心金属とする金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合法により製造されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の両面粘接着フィルム。
  7. 熱可塑性樹脂(B)および熱可塑性樹脂(C)が、それぞれ独立に、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を主成分としてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の両面粘接着フィルム。
  8. 熱可塑性樹脂(B)および熱可塑性樹脂(C)が、それぞれ独立に、ポリオレフィン系樹脂を主成分としてなることを特徴とする請求項7に記載の両面粘接着フィルム。
  9. 熱可塑性樹脂(B)および熱可塑性樹脂(C)が、それぞれ独立に、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を主成分としてなることを特徴とする請求項8に記載の両面粘接着フィルム。
  10. 熱可塑性樹脂(B)を主成分としてなる剥離層と、熱可塑性樹脂(C)を主成分とする剥離層が同じであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の両面粘接着フィルム。
  11. 熱可塑性樹脂(B)を主成分としてなる剥離層と、熱可塑性樹脂(C)を主成分とする剥離層が異なっていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の両面粘接着フィルム。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の両面粘接着フィルムを、共押出機により製造することを特徴とする両面粘接着フィルムの製造方法。
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