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JP2011040117A - 光学素子の製造方法及び光学素子 - Google Patents

光学素子の製造方法及び光学素子 Download PDF

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JP2011040117A
JP2011040117A JP2009183969A JP2009183969A JP2011040117A JP 2011040117 A JP2011040117 A JP 2011040117A JP 2009183969 A JP2009183969 A JP 2009183969A JP 2009183969 A JP2009183969 A JP 2009183969A JP 2011040117 A JP2011040117 A JP 2011040117A
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Jinichi Kasuya
仁一 粕谷
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Konica Minolta Opto Inc
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Konica Minolta Opto Inc
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Abstract

【課題】反射防止膜などの機能膜の樹脂成形部に対する密着性を向上させたまま保持しつつ、耐光性を向上させる。
【解決手段】脂環式構造を有する樹脂から構成した樹脂成形部50に対し反射防止膜60を形成した光学素子の製造方法が開示されている。当該製造方法では、樹脂成形部50に対し、Oガスを導入しながら、蒸着処理により第1のSiOx層62(1≦x≦2)を形成する工程と、Oガス,Nガスを導入しながら、蒸着処理により第2のSiNyOz層64(y≧z,0<y≦4/3,0≦z≦1)を形成する工程と、屈折率が1.49未満の低屈折率材料で第3の層66を形成する工程と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は光学素子の製造方法及び光学素子に関する。
近年、光ピックアップ装置等の光学装置においては、従来の波長が780nm前後の光源を用いたCDや、波長650nm前後の光源を用いたDVDよりも更に記録密度を高め、記録容量を向上させるため、波長380〜420nmのレーザ光が用いられたブルーレイディスク(以下「BD」と記載する場合もある。)に対応した光学装置が開発されている。
一方、そのような光学装置に用いられる対物レンズやコリメータレンズといった光学素子は、一般的に無機物である為、ガラスを基材とする場合に比べて、基材となる樹脂との線膨張係数の差が大きくなり、剥離やクラック(ひび割れ)が発生しやすいという問題がある。特に、一般的な酸化防止膜やハードコート層として用いられるSiOを第1層として用いた場合に、樹脂と十分な密着性が得られないという問題があった。しかしながら、光学特性上の必要性から使用される材料が制限されるのは望ましくなく、解決策が望まれていた。また、光源として、波長380〜420nmのレーザ光が用いられるようになり、レーザ光自体のエネルギーによる樹脂基材自体の劣化や、記録媒体がより高密度化されることで必然的に光学的な精度も高くする必要があり、樹脂の吸湿等による光学特性の変化も問題となっている。
これに対し、特許文献1の技術では、アクリル系樹脂の基材上に2層のSiO層を形成することにより膜の密着性を向上させており(段落0048〜0050参照)、さらに膜中の特定の層をイオンプレーティングすることにより緻密化し反射防止特性をも向上させている(段落0053,0060,0091,0092参照)。
特開2004−157497号公報
特許文献1の技術を検討した結果、まず、ブルーレーザ光による樹脂自体の劣化や吸湿による光学特性の変化が問題となった。この問題に対しては、樹脂基材として、吸湿度の低い脂環式構造を有する樹脂を用いることで、ある程度改善することができる。また、特許文献1に記載のSiO層を用いることで、従来のようにSiOをコートする場合に比較して、膜の密着性や反射防止特性をある程度向上させることはできた。
しかしながら、このような膜を形成した光学素子であっても、短波長のブルーレーザ光を用いた高密度の光ピックアップ装置の光学素子として用いた場合には、レーザ光を長時間にわたり照射し続けると、無視できない程度の光学特性の変化が発生することが判明した。更に、特許文献1の技術を採用した場合において長時間使用すると、光学素子に設けられた反射防止膜自体の特性が変化し、光ピックアップ装置に搭載された後に十分な安定性が得られないという問題が発生した。
前述の問題のうち、ブルーレーザ光を長時間照射した際の光学特性の変化に係る問題は、樹脂の表面に設けられたSiO層がブルーレーザ光に対して吸収特性を有しているため、長時間照射された場合には、レーザ光のエネルギーをSiO層が吸収することで熱が発生する。その際に、発生した熱と外部から浸透した酸素や湿度等の要因により、SiO層と接する樹脂基材が劣化し、界面で変形、変質、白濁等の変化を起こしてしまい、特に精密な光学特性が求められる高密度記録用の光ピックアップ装置においては、問題となると考えられる。一方、光ピックアップ装置に光学素子を搭載した後に反射防止膜の反射防止特性が不安定になる原因としては、SiO層自体が不安定であり、経時により酸素を吸収して光学特性が変化することにより発生することを突き止めた。
したがって、本発明の主な目的は、反射防止膜などの機能膜の樹脂成形部に対する密着性を向上させたまま保持しつつ、耐光性を向上させることができる光学素子の製造方法及び光学素子を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明の一態様によれば、
脂環式構造を有する樹脂から構成した樹脂成形部に対し機能膜を形成した光学素子の製造方法において、
前記樹脂成形部に対し、
ガスを導入しながら、蒸着処理により第1のSiOx層(1≦x≦2)を形成する工程と、
ガス,Nガスを導入しながら、蒸着処理により第2のSiNyOz層(y≧z,0<y≦4/3,0≦z≦1)を形成する工程と、
屈折率が1.49未満の低屈折率材料で第3の層を形成する工程と、
を備えることを特徴とする光学素子の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、
上記光学素子の製造方法により製造されたことを特徴とする光学素子が提供される。
本発明によれば、樹脂成形部に対しSiOx層を形成するから、機能膜の樹脂成形部に対する密着性を向上させることができる。
さらに、SiOx層上にSiNyOz層を形成するから、当該層が樹脂成形部の酸素バリアとなり、外部からの酸素の透過を抑制して樹脂成形部の酸化を抑制し、樹脂成形部の変形や白濁を防止することができるとともに、SiO層自体の酸化による変質も抑制することが可能となり、反射防止特性等の光学特性も安定的に保持することができる。
以上から、機能膜の樹脂成形部に対する密着性を向上させたまま保持しつつ、耐光性を向上させることができる。
本発明の好ましい実施形態で使用される光ピックアップ装置の概略構成を示す図面である。 本発明の好ましい実施形態で使用される反射防止膜の一例を示す概略断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
図1に示す通り、光ピックアップ装置30には、半導体レーザ発振器32が具備されている。半導体レーザ発振器32は、BD(Blu-ray Disc)用として波長380〜420nmの特定波長(例えば405nm)のブルーレーザ光(青紫色レーザ)を出射するようになっている。光ピックアップ装置30は光学装置の一例であり、半導体レーザ発振器32は光源の一例である。
半導体レーザ発振器32から出射されるブルーレーザ光の光軸上には、半導体レーザ発振器32から離間する方向に向かって、コリメータ33、ビームスプリッタ34、1/4波長板35、絞り36、対物レンズ37が順次配設されている。
ビームスプリッタ34と近接した位置であって、上述したブルーレーザ光の光軸と直交する方向には、2組のレンズからなるセンサーレンズ群38、センサー39が順次配設されている。
対物レンズ37は、高密度な光ディスクD(BD用光ディスク)に対向した位置に配置されており、半導体レーザ発振器32から出射されたブルーレーザ光を光ディスクDの一面上に集光するようになっている。対物レンズ37は光学素子の一例であり、像側開口数NAが0.7以上となっている。対物レンズ37の周縁部にはフランジ部が形成されており、当該フランジ部が2次元アクチュエータ40に装着されている。2次元アクチュエータ40の動作により、対物レンズ37は光軸上を移動自在となっている。
図1中拡大図に示す通り、対物レンズ37は主には樹脂成形部50で構成されており、樹脂成形部50の表面52には反射防止膜60が形成されている。
本実施形態では、対物レンズ37は樹脂成形部50と反射防止膜60とで構成され、反射防止膜60が対物レンズ37の表面37aに形成されている。反射防止膜60は対物レンズ37の表面37aに加えて、その反対面(表面37b)に形成されてもよい。
樹脂成形部50は主には、ブルーレーザ光への耐光性の観点から、脂環式構造を有する重合体からなる樹脂で構成されていることが好ましい。
脂環式構造を有する重合体からなる樹脂としては、例えば、下記の樹脂1,2を使用することができ、反射防止膜60との密着性を高める上では、樹脂1を使用するのが好ましい。
当該樹脂の具体例としては、日本ゼオン製ZEONEX、三井化学製APEL、JSR製アートン、TOPAS ADVANCED POLYMERS Gmbh製TOPASなどが挙げられる。
[樹脂1]
樹脂材料1は、重量平均分子量(Mw)が1,000〜1,000,000である重合体全繰り返し単位中に、下記式(1)で表される脂環式構造を有する繰り返し単位(a)と、下記式(2)及び/又は下記式(3)で表される鎖状構造の繰り返し単位(b)とを、合計含有量が90重量%以上になるように含有し、さらに繰り返し単位(b)の含有量が1重量%以上10重量%未満であり、繰り返し単位(a)の連鎖が下記関係式(Z)を満たす脂環式炭化水素系共重合体を含有することが好ましい。
A≦0.3×B … (Z)
関係式(Z)中、A=(脂環式構造を有する繰り返し単位の連鎖の重量平均分子量)であり、B=(脂環式炭化水素系共重合体の重量平均分子量(Mw)×(脂環式構造を有する繰り返し単位数/脂環式炭化水素系共重合体を構成する全繰り返し単位数)である。
Figure 2011040117
Figure 2011040117
Figure 2011040117
式(1)、式(2)及び式(3)中のR1〜R13は、それぞれ独立に、水素原子、鎖状炭化水素基、ハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基、及び極性基(ハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、シアノ基、アミド基、イミド基、又はシリル基)で置換された鎖状炭化水素基等を表す。その中でも水素原子又は炭素原子数1〜6個の鎖状炭化水素基の場合が、耐熱性、低吸水性に優れるので好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子を挙げることができる。極性基で置換された鎖状炭化水素基としては、例えば炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6のハロゲン化アルキル基が挙げられる。鎖状炭化水素基としては、例えば炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6のアルキル基;炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜6のアルケニル基が挙げられる。
式(1)中のXは脂環式炭化水素基を表し、それを構成する炭素数は、通常4個〜20個、好ましくは4個〜10個、より好ましくは5個〜7個である。脂環式構造を構成する炭素数をこの範囲にすることで複屈折を低減することができる。また脂環式構造は単環構造に限らず、例えばノルボルナン環やジシクロヘキサン環などの多環構造のものでもよい。
脂環式炭化水素基は、炭素−炭素不飽和結合を有してもよいが、その含有量は、全炭素−炭素結合の10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下である。脂環式炭化水素基の炭素−炭素不飽和結合をこの範囲とすることで、透明性、耐熱性が向上する。また、脂環式炭化水素基を構成する炭素には、水素原子、炭化水素基、ハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基、及び極性基(ハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、シアノ基、アミド基、イミド基、又はシリル基)で置換された鎖状炭化水素基等が結合していてもよく、中でも水素原子又は炭素原子数1〜6個の鎖状炭化水素基が耐熱性、低吸水性の点で好ましい。
また、式(3)中の「………」は、主鎖中の炭素−炭素飽和、又は炭素−炭素不飽和結合を示すが、透明性、耐熱性を強く要求される場合、不飽和結合の含有率は、主鎖を構成する全炭素−炭素間結合の、通常10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下である。
式(1)で表される繰り返し単位の中でも、下記式(4)で表される繰り返し単位が、耐熱性、低吸水性の点で優れている。
Figure 2011040117
式(2)で表される繰り返し単位の中でも、下記式(5)で表される繰り返し単位が、耐熱性、低吸水性の点で優れている。
Figure 2011040117
式(3)で表される繰り返し単位の中でも、下記式(6)で表される繰り返し単位が、耐熱性、低吸水性の点で優れている。
Figure 2011040117
式(4)、式(5)及び式(6)中の、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rl、Rm、Rnはそれぞれ独立に水素原子または低級鎖状炭化水素基を示し、水素原子または炭素数1〜6の低級アルキル基が、耐熱性、低吸水性の点で優れている。
式(2)及び式(3)で表される鎖状構造の繰り返し単位の中では、式(3)で表される鎖状構造の繰り返し単位の方が、得られる炭化水素系重合体の強度特性に優れている。
本発明においては、炭化水素共重合体中の、式(1)で表される脂環式構造を有する繰り返し単位(a)と、式(2)及び/又は式(3)で表される鎖状構造の繰り返し単位(b)との合計含有量は、重量基準で、通常90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは97%以上である。合計含有量を上記範囲にすることで、低複屈折性、耐熱性、低吸水性、機械強度が高度にバランスされる。
脂環式炭化水素系共重合体における鎖状構造の繰り返し単位(b)の含有量は使用目的に応じて適宜選択されるが、通常、重量基準で1%以上10%未満、好ましくは1%以上8%以下、より好ましくは2%以上6%以下の範囲である。繰り返し単位(b)の含有量が上記範囲にあると、低複屈折性、耐熱性、低吸水性が高度にバランスされる。
また、繰り返し単位(a)の連鎖長は、脂環式炭化水素系共重合体の分子鎖長に対して十分に短く、具体的には、A=(脂環式構造を有する繰り返し単位連鎖の重量平均分子量)、B=(脂環式炭化水素系共重合体の重量平均分子量(Mw)×(脂環式構造を有する繰り返し単位数/脂環式炭化水素系共重合体を構成する全繰り返し単位数))とした時、AがBの30%以下であり、好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下、特に好ましくは10%以下の範囲である。Aがこの範囲外では、低複屈折性に劣る。
上記「脂環式構造を有する重合体」の製造方法については、従来公知の方法で製造可能である。
例えば、脂環式炭化水素系共重合体の製造方法は、(1)芳香族ビニル系化合物と共重合可能なその他のモノマーとを共重合し、主鎖及び芳香環の炭素−炭素不飽和結合を水素化する方法、(2)脂環式ビニル系化合物と共重合可能なその他のモノマーとを共重合し、必要に応じて水素化する方法等が挙げられる。
[樹脂2]
樹脂2は、α−オレフィンと、下記一般式(I)または(II)で表される環状オレフィンの共重合体からなる樹脂である。
Figure 2011040117
…式(I)
式(I)中、nは0または1であり、mは0または正の整数であり、kは0または1であり、R1乃至R18ならびにRa及びRbはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を表す。
Figure 2011040117
…式(II)
式(II)中、p及びqはそれぞれ独立に、0または正の整数であり、r及びsはそれぞれ独立に、0、1または2を表し、R21乃至R39はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表す。
[一般式(I)及び(II)で表される環状オレフィン]
上記一般式(I)において、nは0または1であり、mは0または正の整数であり、kは0または1である。なお、kが1の場合には、kを用いて表される環は6員環となり、kが0の場合にはこの環は5員環となる。
1〜R18ならびにRa及びRbは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基である。ここで、ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。
また、炭化水素基としては、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基及びオクタデシル基などが挙げられる。これらアルキル基はハロゲン原子で置換されていてもよい。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としてはフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。さらに上記一般式(I)において、R15とR16とが、R17とR18とが、R15とR17とが、R16とR18とが、R15とR18とが、あるいはR16とR17とがそれぞれ結合して(互いに共同して)、単環または多環の基を形成していてもよく、しかもこのようにして形成された単環または多環が二重結合を有していてもよい。ここで形成される単環または多環としては、具体的に以下のようなものが挙げられる。
Figure 2011040117
なお、上記例示した単環または多環において、1または2の番号を付した炭素原子は、前記一般式(I)においてそれぞれR15(R16)またはR17(R18)結合している炭素原子を表す。
また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。このようなアルキリデン基は、通常は炭素原子数2〜20のアルキリデン基であり、このようなアルキリデン基の具体的な例としては、エチリデン基、プロピリデン基及びイソプロピリデン基が挙げられる。
一般式(II)において、p及びqはそれぞれ独立に、0または正の整数であり、r及びsはそれぞれ独立に、0、1または2である。また、R21〜R39はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはアルコキシ基である。
ここでハロゲン原子は、上記一般式(I)中のハロゲン原子と同じである。また炭化水素基としては、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基及びオクタデシル基などが挙げられる。これらアルキル基はハロゲン原子で置換されていてもよい。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基、フェニルエチル基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられる。ここで、R29及びR30が結合している炭素原子と、R33が結合している炭素原子またはR31が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわち、上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合している場合には、R29とR33とが、または、R30とR31とが互いに共同して、メチレン基(−CH2−)、エチレン基(−CH2CH2−)またはプロピレン基(−CH2CH2CH2−)の内のいずれかのアルキレン基を形成している。
さらに、r=s=0のとき、R35とR32またはR35とR39とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。具体的には、r=s=0のとき、R35とR32とにより形成される以下のような芳香族環が挙げられる。
Figure 2011040117
ここで、qは、一般式(II)におけるqと同義である。
本発明に係る一般式(I)または(II)で表される環状オレフィンとしては、具体的には、ビシクロ−2−ヘプテン誘導体(ビシクロヘプト−2−エン誘導体)、トリシクロ−3−デセン誘導体、トリシクロ−3−ウンデセン誘導体、テトラシクロ−3−ドデセン誘導体、ペンタシクロ−4−ペンタデセン誘導体、ペンタシクロペンタデカジエン誘導体、ペンタシクロ−3−ペンタデセン誘導体、ペンタシクロ−3−ヘキサデセン誘導体、ペンタシクロ−4−ヘキサデセン誘導体、ヘキサシクロ−4−ヘプタデセン誘導体、ヘプタシクロ−5−エイコセン誘導体、ヘプタシクロ−4−エイコセン誘導体、ヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体、オクタシクロ−5−ドコセン誘導体、ノナシクロ−5−ペンタコセン誘導体、ノナシクロ−6−ヘキサコセン誘導体、シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン誘導体などが挙げられる。
以下に、本発明に係る一般式(I)または(II)で表される環状オレフィンのより具体的な例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
《ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体》
1)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
2)6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
3)5,6−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
4)1−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
5)6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
6)6−n−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
7)6−イソブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
8)7−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、等
《テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン誘導体》
9)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
10)8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
11)8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
12)8−プロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
13)8−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
14)8−イソブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
15)8−ヘキシルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
16)8−シクロヘキシルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
17)8−ステアリルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
18)5,10−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
19)2,10−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
20)8,9−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
21)8−エチル−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
22)11,12−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
23)2,7,9−トリメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
24)9−エチル−2,7−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
25)9−イソブチル−2,7−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
26)9,11,12−トリメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
27)9−エチル−11,12−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
28)9−イソブチルー11,12−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
29)5,8,9,10−テトラメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
30)8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
31)8−エチリデン−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
32)8−エチリデン−9−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
33)8−エチリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
34)8−エチリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
35)8−n−プロピリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
36)8−n−プロピリデン−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
37)8−n−プロピリデン−9−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
38)8−n−プロピリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
39)8−n−プロピリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
40)8−イソプロピリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
41)8−イソプロピリデン−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
42)8−イソプロピリデン−9−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
43)8−イソプロピリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
44)8−イソプロピリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
45)8−クロロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
46)8−ブロモテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
47)8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
48)8,9−ジクロロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、等
《ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン誘導体》
49)ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン
50)12−メチルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン
51)12−エチルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン
52)12−イソブチルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン
53)1,6,10−トリメチル−12−イソブチルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン、等
《オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセン誘導体》
54)オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセン
55)15−メチルオクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセン
56)15−エチルオクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセン、等
《ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン誘導体》
57)ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン
58)1,3−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン
59)1,6−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン
60)15,16−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、等
《ヘプタシクロ−5−エイコセン誘導体あるいはヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体》
61)ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイコセン
62)ヘプタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセン、等
《トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン誘導体》
63)トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン
64)2−メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン
65)5−メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、等
《トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン誘導体》
66)トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン
67)10−メチルトリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、等
《ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン誘導体》
68)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン
69)1,3−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン
70)1,6−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン
71)14,15−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、等
《ジエン化合物》
72)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4、10−ペンタデカジエン、等
《ペンタシクロ[7.4.0.12,6.19,12.08,13]−3−ペンタデセン誘導体》
73)ペンタシクロ[7.4.0.12,6.19,12.08,13]−3−ペンタデセン
74)メチル置換ペンタシクロ[7.4.0.12,6.19,12.08,13]−3−ペンタデセン、等
《ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]−4−エイコセン誘導体》
75)ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]−4−エイコセン
76)ジメチル置換ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]−4−エイコセン、等
《ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.03,8.02,10.012,21
14,19]−5−ペンタコセン誘導体》
77)ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.03,8.02,10.012,21.014,19]−5−ペンタコセン
78)トリメチル置換ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.03,8.02,10.012,21.014,19]−5−ペンタコセン、等
《ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセン誘導体》
79)ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセン
80)11−メチル−ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセン
81)11−エチル−ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセン
82)10,11−ジメチル−ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13
−3−ヘキサデセン、等
《ヘプタシクロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセン誘導体》
83)ヘプタシクロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセン
84)15−メチル−ヘプタシクロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセン
85)トリメチル−ヘプタシクロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセン、等
《ノナシクロ[10.10.1.15,8.114,21.116,19.02,11.04,9.013,22
.015,20]−5−ヘキサコセン誘導体》
86)ノナシクロ[10.10.1.15,8.114,21.116,19.02,11.04,9.013,22.015,20]−5−ヘキサコセン、等
《その他》
87)5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
88)5−メチル−5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
89)5−ベンジル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
90)5−トリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
91)5−(エチルフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
92)5−(イソプロピルフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
93)5−(ビフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
94)5−(β−ナフチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
95)5−(α−ナフチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
96)5−(アントラセニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
97)5,6−ジフェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
98)シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物
99)1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン
100)1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン
101)8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.03,5.17,10]−3−ドデセン
102)8−メチル−8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.03,5.17,10]−3−ドデセン
103)8−ベンジル−テトラシクロ[4.4.0.03,5.17,10]−3−ドデセン
104)8−トリル−テトラシクロ[4.4.0.03,5.17,10]−3−ドデセン
105)8−(エチルフェニル)−テトラシクロ[4.4.0.03,5.17,10]−3−ドデセン
106)8−(イソプロピルフェニル)−テトラシクロ[4.4.0.03,5.17,10]−3−ドデセン
107)8,9−ジフェニル−テトラシクロ[4.4.0.03,5.17,10]−3−ドデセン
108)8−(ビフェニル)−テトラシクロ[4.4.0.03,5.17,10]−3−ドデセン
109)8−(β−ナフチル)−テトラシクロ[4.4.0.03,5.17,10]−3−ドデセン
110)8−(α−ナフチル)−テトラシクロ[4.4.0.03,5.17,10]−3−ドデセン
111)8−(アントラセニル)−テトラシクロ[4.4.0.03,5.17,10]−3−ドデセン
112)(シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物)に、シクロペンタジエンを更に付加した化合物
113)11,12−ベンゾ−ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン
114)11,12−ベンゾ−ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ヘキサデセン
115)11−フェニル−ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン
116)14,15−ベンゾ−ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17
3,8.012,16]−5−エイコセン
[α−オレフィン]
共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの直鎖状α−オレフィン;4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテンなどの分岐状α−オレフィンなどが挙げられる。好ましくは、炭素原子数が2〜20のα−オレフィンが好ましい。このような直鎖状または分岐状のα−オレフィンは置換基で置換されていても良く、また1種単独、或いは2種以上組合わせて用いることができる。
置換基としては、種々のものが挙げられ特に制限はないが、代表的なものとしてアルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキニル、複素環、アルコキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、シロキシ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモイルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、複素環チオ、チオウレイド、ヒドロキシル及びメルカプトの各基、並びにスピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残基、スルホニル、スルフィニル、スルホニルオキシ、スルファモイル、ホスホリル、カルバモイル、アシル、アシルオキシ、オキシカルボニル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲン置換アルコキシ、ハロゲン置換アリールオキシ、ピロリル、テトラゾリル等の各基及びハロゲン原子等が挙げられる。
上記アルキル基としては炭素数1〜32のものが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。アリール基としては、フェニル基が好ましい。
アシルアミノ基としては、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基;スルホンアミド基としては、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基;アルキルチオ基、アリールチオ基におけるアルキル成分、アリール成分は上記のアルキル基、アリール基が挙げられる。
アルケニル基としては炭素数2〜23のもの、シクロアルキル基としては炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましく、アルケニル基は直鎖でも分岐でもよい。シクロアルケニル基としては炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましい。
ウレイド基としては、アルキルウレイド基、アリールウレイド基;スルファモイルアミノ基としてはアルキルスルファモイルアミノ基、アリールスルファモイルアミノ基;複素環基としては5〜7員のものが好ましく、具体的には2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル等;飽和複素環としては5〜7員のものが好ましく、具体的にはテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル等;複素環オキシ基としては5〜7員の複素環を有するものが好ましく、例えば、3,4,5,6−テトラヒドロピラニル−2−オキシ、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ等;複素環チオ基としては5〜7員の複素環チオ基が好ましく、例えば2−ピリジルチオ、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジフェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ等;シロキシ基としてはトリメチルシロキシ、トリエチルシロキシ、ジメチルブチルシロキシ等;イミド基としては琥珀酸イミド、3−ヘプタデシル琥珀酸イミド、フタルイミド、グルタルイミド等;スピロ化合物残基としてはスピロ[3.3]ヘプタン−1−イル等;有橋炭化水素化合物残基としてはビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル、トリシクロ[3.3.1.13.7]デカン−1−イル、7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル等が挙げられる。
スルホニル基としては、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロゲン置換アルキルスルホニル基、ハロゲン置換アリールスルホニル基等;スルフィニル基としては、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基等;スルホニルオキシ基としては、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基等;スルファモイル基としては、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル等;ホスホリル基としては、アルコキシホスホリル基、アリールオキシホスホリル基、アルキルホスホリル基、アリールホスホリル基等;カルバモイル基としては、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基等;アシル基としては、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基等;アシルオキシ基としては、アルキルカルボニルオキシ基等;オキシカルボニル基としては、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基等;ハロゲン置換アルコキシ基としてはα−ハロゲン置換アルコキシ基等;ハロゲン置換アリールオキシ基としては、テトラフルオロアリールオキシ基、ペンタフルオロアリールオキシ基等;ピロリル基としては1−ピロリル等;テトラゾリル基としては1−テトラゾリル等の各基が挙げられる。
上記置換基の他に、トリフルオロメチル、ヘプタフルオロ−i−プロピル、ノニルフルオロ−t−ブチル等の各基や、テトラフルオロアリール基、ペンタフルオロアリール基なども好ましく用いられる。更に、これらの置換基は、他の置換基で置換されてもよい。
また、共重合体中の非環状モノマー含有量は、成型性の観点から20質量%以上であることが好ましく、25%以上で90%以下であることがより好ましく、30%以上で85%以下であることがさらに好ましい。
反射防止膜60は機能膜の一例であり、複数の層を積層した多層構造を有している。
詳しくは、図2に示す通り、樹脂成形部50の表面52上には第1の層62が直に形成されており、その上に第2の層64,第3の層66がこの順に形成されている。
第1の層62は、屈折率が1.47〜1.63のSiOx層(1≦x≦2)であり、好ましくはSiO層である。
第1の層62の層厚は10〜2000nmであり、好ましくは10〜200nmである。
第2の層64は、屈折率が1.49以上の高屈折率材料から構成された層であって、SiNyOz層(y≧x,0<y≦4/3,0≦z≦1)である。
第2の層64の層厚は25〜500nmである。
第3の層66は屈折率1.49未満の低屈折率材料から構成された層であり、好ましくはSiO,MgF,AlF,Alから構成されている。
第3の層66の層厚は10〜2000nmである。
なお、本実施形態では、第3の層66の上にさらに第2の層64,第3の層66と同様の高屈折率材料層,低屈折率材料層を順に積層して第4の層と第5の層とを形成してもよいし、これら高屈折率材料層,低屈折率材料層を交互に繰り返し積層し、反射防止膜60を全体で6層以上の多層構造としてもよい。
続いて、対物レンズ37の製造方法の一例について説明する。
始めに、上記樹脂を、一定条件下で金型に対し射出成形し、所定形状を有する樹脂成形部50を形成する。
その後、樹脂成形部50の表面52に対し、電子線(Electron Beam)を用いた真空蒸着処理により反射防止膜60を形成する。
詳しくは、樹脂成形部50に対し、SiOを蒸着源として、真空チャンバの内部にOガスを所定圧(5.0×10−3〜1.5×10−2Pa)で導入しながら、真空蒸着処理をおこない、屈折率が1.47〜1.63で層厚が10〜2000nmの第1の層62(SiO層)を形成する。
この場合、抵抗加熱法を用いた真空蒸着処理を実施してもよく、これによれば、電子線を用いた真空蒸着処理を実施した場合と比較して、反射防止膜60(第1の層62)の樹脂成形部50に対する密着性を向上させることができる。
その後、第1の層62に対し、所定の物質を蒸着源として、真空チャンバの内部にOガスとNガスとを導入し、これらガスの導入圧(導入量)を調整しながら、真空蒸着処理をおこない、屈折率が1.49以上で層厚が25〜500nmの第2の層64(SiNyOz層)を形成する。
その後は、真空蒸着処理により、第2の層62上に第3の層66を形成する。
この場合、第3の層66としてSiO層を形成するときには、SiOを蒸着源として、真空チャンバの内部にOガスを1.0×10−3〜1.5×10−2Paで導入しながら、真空蒸着処理をおこない、屈折率が1.49未満で層厚が10〜2000nmのSiO層を形成する。
以上の処理により、樹脂成形部50の表面52に対し反射防止膜60を形成することができ、これにより対物レンズ37を製造することができる。
続いて、光ピックアップ装置30の動作について説明する。
光ディスクDへの情報の記録動作時や光ディスクDに記録された情報の再生動作時に、半導体レーザ発振器32からブルーレーザ光が出射される。出射されたブルーレーザ光は、コリメータ33を透過して無限平行光にコリメートされた後、ビームスプリッタ34を透過して、1/4波長板35を透過する。さらに、当該ブルーレーザ光は絞り36及び対物レンズ37を透過した後、光ディスクDの保護基板Dを介して情報記録面Dに集光スポットを形成する。
集光スポットを形成したブルーレーザ光は、光ディスクDの情報記録面Dで情報ビットによって変調され、情報記録面Dによって反射される。そして、この反射光は、対物レンズ37及び絞り36を順次透過した後、1/4波長板35によって偏光方向が変更され、ビームスプリッタ34で反射する。その後、当該反射光は、センサーレンズ群38を透過して非点収差が与えられ、センサー39で受光されて、最終的には、センサー39によって光電変換されることによって電気的な信号となる。
以後、このような動作が繰り返し行われ、光ディスクDに対する情報の記録動作や、光ディスクDに記録された情報の再生動作が完了する。
以上の本実施形態によれば、樹脂成形部50に対し第1の層62としてSiOx層を形成するから、反射防止膜60の樹脂成形部50に対する密着性を向上させることができる。
さらに、第1の層62上に、第2の層64としてSiNyOz層を形成するから、当該SiNyOz層が樹脂成形部50の酸素バリアとなって樹脂成形部50の酸化を抑制し、樹脂成形部50の変形や白濁を防止することができる(下記実施例参照)。
以上から、反射防止膜60の樹脂成形部50に対する密着性を向上させつつ、対物レンズ37の耐光性を向上させることができる。
(1)サンプルの作製
樹脂として日本ゼオン社製ZEONEX-350Rを使用し、当該樹脂を射出成形して樹脂成形部(樹脂製レンズ)を形成した。
樹脂製レンズとしては、有効径1mm、軸上厚1.57mmのブルーレーザ光専用の光ピックアップ装置の対物レンズとした。
その後、樹脂成形部に対し、表1に記載の層を、電子線を用いた真空蒸着処理により形成・積層した。当該成膜処理においては、各層の層厚を、表1に記載の通りとした。
以上の処理を施した樹脂成形部を、膜構成(各層の組成や層厚など)に応じて「サンプル1〜4」とした。
表1中、「膜構成」の項目で最も下に配置された層が第1の層であり、樹脂成形部に直に形成した層である。
(2)サンプルの評価
85℃の温度環境下において、各サンプルに対し、波長405nmのブルーレーザを100mWで長時間照射し続け、レーザ照射後の膜の外観(クラックの有無や程度など)を実態顕微鏡(40倍)で観察するとともに、一定時間ごとに透過波面を測定してその測定値の変動を算出し、それら観察結果と算出結果とから、各サンプルの耐光性を評価した。
外観の観察結果と透過波面の変動の算出結果とを表1に示す。
表1中、「外観」の項目の○,△,×の基準は下記の通りである。
「○」…顕微鏡で観察しても、膜剥がれやクラックが見られない
「△」…顕微鏡で観察すると、僅かに膜剥がれやクラックが見られるが、使用上問題ないレベルである
「×」…全面的若しくは大きな膜剥がれやクラックが発生し使用上問題となる
表1中、「透過波面」の項目の○,△,×の基準は下記の通りとした。
「○」…ブルーレーザ照射後に波面における球面収差変動量が±20mλ未満である
「△」…ブルーレーザ照射後に波面における球面収差変動量が±20mλ以上±50mλ未満である
「×」…ブルーレーザ照射後に波面における球面収差変動量が±50mλ以上である
Figure 2011040117
(3)まとめ
表1に示す通り、サンプル1,2とサンプル3,4とを比較すると、サンプル3,4は外観が良好で透過波面の変動も小さかった。
以上から、樹脂成形部に対しSiOx層を形成してその上にSiNyOz層を形成することは、耐光性を向上させるのに有用であることがわかった。
30 光ピックアップ装置
32 半導体レーザ発振器
33 コリメータ
34 ビームスプリッタ
35 1/4波長板
36 絞り
37 対物レンズ
37a,37b 表面
38 センサーレンズ群
39 センサー
40 2次元アクチュエータ
50 樹脂成形部
52 表面
60 反射防止膜
62 第1の層
64 第2の層
66 第3の層
D 光ディスク
保護基板
情報記録面

Claims (7)

  1. 脂環式構造を有する樹脂から構成した樹脂成形部に対し機能膜を形成した光学素子の製造方法において、
    前記樹脂成形部に対し、
    ガスを導入しながら、蒸着処理により第1のSiOx層(1≦x≦2)を形成する工程と、
    ガス,Nガスを導入しながら、蒸着処理により第2のSiNyOz層(y≧z,0<y≦4/3,0≦z≦1)を形成する工程と、
    屈折率が1.49未満の低屈折率材料で第3の層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の光学素子の製造方法において、
    前記第1のSiOx層を形成する工程では、
    ガスの導入圧を5.0×10−3〜1.5×10−2Paとし、
    屈折率を1.47〜1.63とし、
    層厚を10〜2000nmとすることを特徴とする光学素子の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の光学素子の製造方法において、
    前記第2のSiNyOz層を形成する工程では、
    層厚を25〜500nmとすることを特徴とする光学素子の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に光学素子の製造方法において、
    前記第3の層を形成する工程では、
    ガスを1.0×10−3〜1.5×10−2Paで導入しながら、蒸着処理により層厚が10〜2000nmのSiO層を形成することを特徴とする光学素子の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学素子の製造方法において、
    屈折率が1.49以上の高屈折率材料で第4の層を形成する工程と、
    屈折率が1.49未満の低屈折率材料で第5の層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする光学素子の製造方法。
  6. 請求項5に記載の光学素子の製造方法において、
    前記高屈折率材料の層と前記低屈折率材料の層とを交互に繰り返し積層して第6の層以降の層を形成する工程を備えることを特徴とする光学素子の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学素子の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする光学素子。
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