本発明の一つの態様によると、多量の着色剤を含んでも優れた機械的性質を示す着色長繊維強化ペレットを提供することを目的とする。
本発明の一つの態様によると、着色剤の物性および種類によって機械的性質の低下を最小化する着色長繊維強化ペレットを提供することを目的とする。
本発明の一つの態様によると、成形品の製造時に着色長繊維強化ペレットと同じ組成および効果を示す強化樹脂用ペレット組成物を提供することを目的とする。
本発明の一つの態様によると、着色長繊維強化ペレットまたは強化樹脂用ペレット組成物で製造され、機械的特性が優れた着色樹脂成形品を提供することを目的とする。
本発明の一つの特徴によると、熱可塑性高分子樹脂、長さが約5mm以上50mm以下である繊維強化材、および顔料を含み、前記熱可塑性高分子樹脂は温度約230℃、約2.16kg荷重におけるメルトインデックス(MI)が約0.1g/10min以上80g/10min以下であり、前記顔料の表面硬度は約5以下である着色長繊維強化ペレットが提供される。
また、前記着色長繊維強化ペレットは、前記熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下、長さ約5mm以上50mm以下である前記繊維強化材を約5重量%以上85重量%以下、および前記表面硬度が約5以下である顔料を約0.01重量%以上5重量%以下含んでもよい。
また、前記繊維強化材は、平均粒径が約0.3μm以上50μm以下であり、前記ペレットの長さ方向に平行になるように前記ペレット内に含浸しており、前記ペレットと実質的に同じ長さを有することが好ましい。
また、前記顔料は、ZnS、カーボンブラック(carbon black)、およびリトポン(lithpon)からなる群から選択された少なくとも1つの化合物であることが好ましい。
また、前記顔料は、平均粒径が約20nm以下であることが好ましい。
また、前記顔料は、平均粒径が約30nm以下であり、オイル吸収係数(oil absorption number)が約70cc/100g以上であるカーボンブラックであることが好ましい。
また、前記顔料は、オイル吸収係数が約70cc/100g以上150cc/100g以下であるカーボンブラックであることが好ましい。
また、前記熱可塑性高分子樹脂は、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル(SAN)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン(PU)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶高分子(LCP)、ポリアリレート(PAR)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、およびポリイミド(PI)からなる群から選択された少なくとも1つの高分子樹脂を含んでもよい。
また、前記熱可塑性高分子樹脂はポリオレフィン系高分子であり、炭素数3以上のエチレン−α−オレフィン共重合体およびスチレン−ジエン共重合体からなる群から選択された少なくとも1つの共重合体が混合してもよい。
また、前記エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、およびエチレン−オクテン共重合体からなる群から選択された少なくとも1つの共重合体を含んでもよい。
また、前記スチレン−ジエン共重合体は、スチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体、およびスチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体からなる群から選択された少なくとも1つの共重合体を含んでもよい。
また、前記ポリオレフィン系高分子は、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸誘導体に改質してもよい。
また、前記ポリオレフィン系高分子は、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸誘導体、およびオルガノシラン化合物からなる群から選択された少なくとも1つの極性基にグラフトし、グラフト率が約0.3重量%以上5重量%以下であることが好ましい。前記不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸誘導体は、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、イタコン酸、メタアクリル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸モノアミド、アクリル酸アミド、メタクリル酸ナトリウムからなる群から選択された少なくとも1つの化合物であることが好ましい。前記オルガノシラン化合物は、アミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン、メタクリルオキシシランからなる群から選択された少なくとも1つの化合物であることが好ましい。
また、前記繊維強化材は、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ナイロン繊維、PET繊維、PEEK繊維、LCP繊維、ポリアクロニトリル(PAN)繊維、超高分子量ポリエチレン(PE)繊維、アラミド繊維、天然繊維(natural fiber)からなる群から選択された少なくとも1つの繊維であることが好ましい。
また、前記着色長繊維強化ペレットは、酸化防止剤、中和剤、核剤、帯電防止剤、難燃剤、光沢剤、紫外線安定剤、スリップ剤、離型剤、分散剤、および無機充填剤からなる群から選択された少なくとも1つの添加剤をさらに含んでもよい。上述した添加剤は、高分子の安定化、原価の減少などのために用いられるものであり、機械的性質、外観特性、変形特性などが急激に低下しない範囲内で使用してもよい。前記酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤、チオジプロピオン酸シナジストなどが用いてもよい。前記中和剤としてはカルシウムステアレート、酸化亜鉛などを用いてもよく、前記無機充填剤としてはタルク(Talc)、マイカ(Mica)、粘土、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラスバブル(Glass Bubble)、ガラスビーズ(Glass Bead)、セラミックバブル(Ceramic Bubble)、ホイスカー(Whiskers)、チョップ形態のガラス繊維(Chopped Glass Fiber)などを用いてもよい。
本発明の一つの特徴によると、第1熱可塑性高分子樹脂を約50重量%以上90重量%以下および表面硬度が約5以下である顔料を約10重量%以上50重量%以下含む着色ペレット、および第2熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下および長さが約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約10重量%以上90重量%以下含む長繊維強化ペレットを含むペレット組成物が提供される。この場合、前記着色ペレットと前記長繊維強化ペレットは、約0.02:99.98以上50:50以下の重量比で混合してもよい。また、前記ペレット組成物は、第3熱可塑性高分子樹脂を有する樹脂ペレットをさらに含んでもよい。
また、前記ペレット組成物は、熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下、長さ約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約5重量%以上85重量%以下、および表面硬度が約5以下である顔料を約0.01重量%以上5重量%以下の範囲となるように前記着色ペレットと、前記長繊維強化ペレットとを混合してもよい。前記熱可塑性高分子樹脂は、第1および第2熱可塑性高分子樹脂が混合してもよい。前記第1および第2熱可塑性高分子樹脂は同じ種類であってもよいし、互いに異なる種類であってもよい。
また、前記ペレット組成物は、熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下、長さ約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約5重量%以上85重量%以下、および表面硬度が約5以下である顔料を約0.01重量%以上5重量%以下の範囲となるように前記着色ペレット、前記長繊維強化ペレット、および前記樹脂ペレットを混合してもよい。この場合、前記熱可塑性高分子樹脂は、第1、第2、および第3熱可塑性高分子樹脂を混合してもよい。また、前記第1、第2、および第3熱可塑性高分子樹脂は互いに同じ種類であってもよいし、互いに異なる種類であってもよい。
また、前記第1熱可塑性高分子樹脂、前記第2熱可塑性高分子樹脂、および前記第3熱可塑性高分子樹脂は、前記着色長繊維強化ペレットに含まれた熱可塑性高分子樹脂とその種類が同じであってもよい。すなわち、前記第1熱可塑性高分子樹脂、前記第2熱可塑性高分子樹脂、および前記第3熱可塑性高分子樹脂はそれぞれ、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル(SAN)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン(PU)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶高分子(LCP)、ポリアリレート(PAR)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、およびポリイミド(PI)からなる群から選択された少なくとも1つの高分子樹脂を含んでもよい。
また、前記第1熱可塑性高分子樹脂、前記第2熱可塑性高分子樹脂、および前記第3熱可塑性高分子樹脂はポリオレフィン系高分子であり、炭素数3以上のエチレン−α−オレフィン共重合体およびスチレン−ジエン共重合体からなる群から選択された少なくとも1つの共重合体を混合してもよい。前記エチレン−α−オレフィン共重合体、スチレン−ジエン共重合体、およびポリオレフィン系高分子の具体的な種類および特性は、前記着色長繊維強化ペレットに関する説明で上述した通りであるため省略する。
また、前記第1熱可塑性高分子樹脂および前記第2熱可塑性高分子樹脂のうちの少なくとも1つの熱可塑性高分子樹脂が、温度約230℃、約2.16kg荷重におけるメルトインデックス(MI)が約0.1g/10min以上80g/10min以下であることが好ましい。
本発明の一つの特徴によると、a)第4熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下、長さ約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約5重量%以上85重量%以下、および表面硬度が約5以下である顔料を約0.01重量%以上5重量%以下含む着色長繊維強化ペレット、b)第5熱可塑性高分子樹脂を約50重量%以上90重量%以下および表面硬度が約5以下である顔料を約10重量%以上50重量%以下含む着色ペレット、およびc)第6熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下および長さが約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約10重量%以上90重量%以下含む長繊維強化ペレットが乾式混合した強化樹脂用ペレット組成物が提供される。
この場合、前記ペレット組成物は、第7熱可塑性高分子樹脂を含む樹脂ペレットをさらに含んでもよい。
前記ペレット組成物は、前記着色長繊維強化ペレットを約10重量%以上70重量%以下、前記着色ペレットを約5重量%以上80重量%以下、および前記長繊維強化ペレットを約10重量%以上90重量%以下含んでもよい。
前記ペレット組成物は、熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下、長さ約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約5重量%以上85重量%以下、および表面硬度が約5以下である顔料を約0.01重量%以上5重量%以下の範囲となるように前記着色長繊維強化ペレットと、前記着色ペレットと、前記長繊維強化ペレットとを含み混合してもよい。この場合、前記熱可塑性高分子樹脂は、第4、第5、および第6熱可塑性高分子樹脂を混合してもよい。
また、前記ペレット組成物は、熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下、長さ約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約5重量%以上85重量%以下、および表面硬度が約5以下である顔料を約0.01重量%以上5重量%以下の範囲となるように前記着色長繊維強化ペレットと、前記着色ペレットと、前記長繊維強化ペレットと、前記樹脂ペレットとを混合してもよい。この場合、前記熱可塑性高分子樹脂は、第4、第5、第6、および第7熱可塑性高分子樹脂を混合してもよい。
また、前記第4熱可塑性高分子樹脂は、温度約230℃、約2.16kg荷重におけるメルトインデックス(MI)が約0.1g/10min以上80g/10min以下であることが好ましい。
本発明の一つの特徴によると、着色樹脂成形品は繊維強化材を含み、前記繊維強化材の平均長さは約1mm以上5mm以下であり、前記樹脂成形品は表面硬度が約5以下である顔料で着色した着色樹脂成形品が提供される。
この場合、前記着色樹脂成形品は、着色長繊維強化ペレット、強化樹脂用ペレット組成物、またはこれらの混合物で成形してもよい。
また、前記長繊維強化ペレットまたは前記強化樹脂用ペレット組成物から製造された成形品内に最終的に残るようになる繊維強化材の平均長さは約1mm以上、好ましくは約2mm以上が好ましい。また、前記成形品内に含まれた全体繊維強化材のうちで約1mm以上の長さを有する繊維強化材の含有量は約10重量%以上70重量%以下であり、前記繊維強化材の平均長さは約1mm以上5mm以下が好ましい。
また、前記成形品を成形する方法として、射出成形、圧縮成形、圧出成形、中空成形、発砲成形、ガス射出成形、金属インサート射出成形、金属インサート圧縮成形などを用いることが好ましいが特に限定されるものではなく、射出成形、金属インサート射出成形などを用いることがより好ましい。
また、前記成形品は、温度約230℃、約2.16kg荷重におけるメルトインデックス(MI)が約0.1g/10min以上80g/10min以下である樹脂を含んでもよい。
本発明によれば、着色長繊維強化ペレットまたは着色ペレットと長繊維強化ペレットなどが混合した強化樹脂用ペレット組成物を用いて成形する場合、優れた着色性能を示しながらも物性が低下することなく、引張強度、屈曲強度、衝撃強度などの機械的特性が優れた成形品を製造することが可能である。また、顔料が高含有量で含まれた着色ペレットを用いて成形しても物性低下のない優れた製品を製造して、製造費用を低下することが可能である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明します。実施例では、同様の参照符号が、同様の構成要素を示します。
本発明の実施形態に係る着色長繊維強化ペレットは、熱可塑性高分子樹脂、長さが約5mm以上50mm以下である繊維強化材、および顔料を含む。この場合、熱可塑性高分子樹脂は温度約230℃、約2.16kg荷重におけるメルトインデックス(MI)が約0.1g/10min以上80g/10min以下であり、顔料の表面硬度は約5以下である。
この場合、着色長繊維強化ペレットは、熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下、長さ約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約5重量%以上85重量%以下、および顔料を約0.01重量%以上5重量%以下含む。
また、顔料の場合、表面硬度が約5より大きくなれば着色長繊維強化ペレットの生産過程や着色長繊維強化ペレットを用いて最終成形品を成形する過程において、顔料と繊維強化材の衝突、摩擦によって繊維強化材の破損が生じるようになり、機械的性質の低下が発生する。したがって、本発明の実施形態は、表面硬度が約5以下である顔料を用いる。しかしながら、表面硬度が約5以下の顔料のうちでも特定の顔料の場合、粒径などの他の特性によって機械的性質の低下が生じることがある。特にカーボンブラックの場合、粒径が大きく、オイル吸収係数が小さいほど、機械的性質が低下する特性がある。すなわち、具体的な着色剤の特性によって成形品の機械的性質の低下が起こるようになり、このような物性低下を最小限にするため、本発明の実施形態では着色剤として用いる顔料の種類や特性を決定する。
顔料としては、硫化亜鉛(ZnS)、カーボンブラック(carbon black)、およびリトポン(lithopone)からなる群から選択された少なくとも1つの化合物を用いてもよい。このような化合物はすべて表面硬度が約5以下であることが好ましい。しかしながら、カーボンブラックの場合、平均粒径が約30nm以下であり、オイル吸収係数が約70cc/100g以上を満たさなければならない。
また、オイル吸収係数が約70cc/100g以上150cc/100g以下であるカーボンブラックを用いてもよい。オイル吸収係数とは、カーボンブラックが液体を吸収することができる能力を示す基準である。カーボンブラックのオイル吸収係数が約70cc/100gよりも小さい場合には成形品の機械的性質が低下し、約150cc/100gよりも大きい場合には成形性が低化するようになる。
また、顔料として平均粒径が約20nm以下のものを用いてもよい。平均粒径が約20nmより大きいと、着色能力と成形品の機械的性質が低下する。
着色長繊維強化ペレット内における熱可塑性高分子樹脂の比率が約90重量%よりも大きい場合、衝撃強度と屈曲特性が低くなり、約10重量%よりも小さい場合、成形性が低下するため、全体ペレットに対して熱可塑性高分子樹脂は約10重量%以上90重量%以下程度含むことが好ましい。
また、熱可塑性高分子樹脂の約230℃、約2.16kg荷重におけるメルトインデックス(MI)が約0.1g/10minよりも小さい場合には生産性の低下および最終製品にフローマーク(flow mark)が生じることがあり、メルトインデックス(MI)が約80g/10minよりも大きい場合には耐衝撃性、引長強度、衝撃強度、屈曲強度などにおいて所望する物性を得ることが困難となる。したがって、熱可塑性高分子樹脂の約230℃、約2.16kg荷重におけるメルトインデックス(MI)は約0.1g/10min以上80g/10min以下が好ましい。
また、熱可塑性高分子樹脂としては、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル(SAN)、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン(PU)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶高分子(LCP)、ポリアリレート(PAR)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、およびポリイミド(PI)からなる群から選択された少なくとも1つの高分子樹脂を単独または混合して用いてもよい。
熱可塑性高分子のうちでポリオレフィン系高分子は、単独またはゴム樹脂と混合して用いてもよい。ゴム樹脂は、炭素数3以上のエチレン−α−オレフィン共重合体およびスチレン−ジエン共重合体からなる群から選択された少なくとも1つの共重合体が混合したものである。
エチレン−α−オレフィン共重合体は、炭素数3以上のα−オレフィンとエチレンからなり、エチレンはエチレン−α−オレフィン共重合体のうちで約10重量%以上90重量%以下程度、好ましくは約15重量%以上85重量%以下程度含んでもよい。
エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、およびエチレン−オクテン共重合体からなる群から選択された少なくとも1つの共重合体を含んでもよい。
芳香族ビニル化合物がスチレン−ジエン共重合体内に約10重量%以上50重量%以下程度含まれてもよい。スチレン系共重合体ゴムのうち、芳香族ビニル化合物の含有量が約10重量%よりも小さい場合は成形性が低下し、約50重量%よりも大きい場合は低温耐衝撃性が低下してしまう。スチレン−ジエン共重合体ゴムは、スチレン、ビニルトルエン、メチルスチレンのような芳香族ビニル化合物と、ブタジエン、イソプレンなどのジエン化合物から構成されたブロック共重合体であり、スチレン−ジエン共重合体に水素を添加した化合物も含まれてもよい。
代表的なスチレン−ジエン共重合体ゴムとしては、スチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、およびスチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体などがあり、このような共重合体を単独または混合して用いてもよい。
また、ポリオレフィン系高分子は、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸誘導体などに改質してもよい。ポリオレフィン系高分子は、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸誘導体、およびオルガノシラン化合物からなる群から選択された少なくとも1つの極性基にグラフトし、グラフト率が約0.3重量%以上5重量%以下であってもよい。
改質したポリオレフィン系高分子として変性ポリプロピレンを用いてもよい。変性ポリプロピレンは、ポリプロピレンに不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸誘導体、オルガノシラン化合物などの極性機能基をグラフトさせたものである。このとき、グラフト率が約0.3重量%よりも小さい場合、屈曲特性、剛性、およびウレタンフォームとの付着性が低下し、約5.0重量%よりも大きい場合、衝撃強度の低下が起こってしまう。したがって、グラフト率は約0.3重量%以上5.0重量%以下、好ましくは約0.5重量%以上5.0重量%以下である。
グラフト反応時に使用が可能な不飽和カルボン酸を例示すれば、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、イタコン酸、メタアクリル酸などがあり、グラフト反応時に使用が可能な不飽和カルボン酸誘導体としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの無水物およびマレイン酸モノアミド、アクリル酸アミド、メタクリル酸ナトリウムなどのエステル、アミド、金属塩などを挙げてもよく、オルガノシラン化合物としてはアミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン、メタクリルオキシシランなどがあるが、本発明はこのような化合物に限定されるものではない。変性ポリプロピレンは上記で羅列した極性機能基のうちから選択した1種または2種以上の極性基をポリプロピレン樹脂にグラフト化して製造されてもよい。
変性ポリプロピレンの含有量が約1重量%よりも小さい場合には剛性、屈曲特性、およびウレタン付着性の向上することが困難となり、約10重量%よりも大きい場合には衝撃強度の低下を引き起こすことがあるため、変性ポリプロピレンは全体着色長繊維強化ペレットに対して約1重量%以上10重量%以下程度含まれることが好ましい。
着色長繊維強化ペレットの形状は円筒状、卵円形、ラグビーボール型、平たい円柱型などと多様であってもよく、ペレットの長さは約5mm以上50mm以下が好ましい。繊維強化材は平均粒径が約0.3μm以上50μm以下であり、ペレットの長さ方向と平行に含浸しており、ペレットの長さと実質的にほぼ同じである。着色長繊維強化ペレット内における繊維強化材の長さは約5mm以上50mm以下が適当であり、約5mmよりも小さい場合には変形量が増大してウェルドライン部の強度が低下するようになり、約50mmよりも大きい場合には、成形機のホッパーからシリンダへの射出が適切になされずに成形加工性が劣化する。
繊維強化材は、ガラス繊維(Glass Fiber)、炭素繊維(Carbon Fiber)、金属繊維(Metal Fiber)、ナイロン繊維(Nylon Fiber)、ポリエチレンテレフタレート繊維(PET Fiber)、ポリエチレンエチレンケトン繊維(PEEK Fiber)、液晶ポリマ繊維(LCP Fiber)、ポリアクリロニトリル繊維(PAN Fiber)、超高分子量ポリエチレン繊維(PE Fiber)、アラミド繊維(Aramid Fiber)、天然繊維(Natural Fiber)などの繊維のうちから選択された少なくとも1つの繊維である。
また、高分子の濡れ性を増大させるために、繊維強化材には適切な表面処理剤、例えばシラン、チタネート、アルミニウム、クロミウム、ジルコニウム、ボランなどのようなカップリング剤を用いてもよいし、酸処理などを加えてもよい。特に多く用いられるガラス繊維の場合、γ−アミノ−プロピルトリメトキシシランなどのシラン系カップリング剤やγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシ系カップリング剤、ビニルトリクロロシランなどのビニルシラン系カップリング剤を用いる場合、高分子の濡れ性を大幅に向上させることができる。
全体着色長繊維強化ペレット内で繊維強化材の含有量が約5重量%よりも小さい場合は変形量が大きくなって要求水準の屈曲特性を発現することができずに機械的性質の補強効果が低下し、約85重量%よりも大きい場合は成形加工性が低化する。したがって、繊維強化材は、着色長繊維強化ペレット内で約5重量%以上85重量%以下、好ましくは約15重量%以上45重量%以下程度含んでもよい。
以下、着色ペレットおよび長繊維強化ペレットなどが混合した強化樹脂用ペレット組成物について説明する。
強化樹脂用ペレット組成物は、第1熱可塑性高分子樹脂を約50重量%以上90重量%以下および表面硬度が約5以下である顔料を約10重量%以上50重量%以下含む着色ペレットと、第2熱可塑性高分子を約10重量%以上90重量%以下および長さが約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約10重量%以上90重量%以下含む長繊維強化ペレットとを含んでいる。第1熱可塑性高分子樹脂と第2熱可塑性高分子樹脂は同じであってもよいし、互いに異なる種類であってもよい。
第1および第2熱可塑性高分子樹脂、顔料、および繊維強化材については着色長繊維強化ペレットに関して上述したものと同じであるため、重複する説明は省略する。
強化樹脂用ペレット組成物は、上記した着色ペレットと長繊維強化ペレットが約0.02:99.98以上50:50以下の重量比で乾式混合した形態であり、混合後に各成分の組成比は上述した着色長繊維強化ペレットの組成比で含まれてもよい。すなわち、a)着色ペレット、b)長繊維強化ペレットが混合した強化樹脂用ペレット組成物を成形して製造された成形品は、着色長繊維強化ペレットを成形して製造された成形品と同じ組成比を有してもよい。また、c)強化樹脂用ペレット組成物には第3熱可塑性高分子樹脂のみからなる樹脂ペレットをさらに添加し、強化樹脂用ペレット組成物の全体組成比を調節することが好ましい。
また、強化樹脂用ペレット組成物には着色長繊維強化ペレットがさらに含まれてもよい。すなわち、強化樹脂用ペレット組成物は、a)第4熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下、長さ約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約5重量%以上85重量%以下、および表面硬度が約5以下である顔料を約0.01重量%以上5重量%以下含む着色長繊維強化ペレット、b)第5熱可塑性高分子樹脂を約50重量%以上90重量%以下および表面硬度が約5以下である顔料を約10重量%以上50重量%以下含む着色ペレット、およびc)第6熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下および長さが約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約10重量%以上90重量%以下含む長繊維強化ペレットを乾式混合して形成されてもよい。同様に、強化樹脂用ペレット組成物には、d)第7熱可塑性高分子樹脂を含む樹脂ペレットがさらに添加されてもよい。a)、b)、およびc)の混合である強化樹脂用ペレット組成物、またはa)、b)、c)、およびd)の混合である強化樹脂用ペレット組成物を成形して製造された成形品は、着色長繊維強化ペレットを成形して製造された成形品と同じ組成比を有してもよい。
また、強化樹脂用ペレット組成物は、着色長繊維強化ペレットを約10重量%以上70重量%以下、着色ペレットを約5重量%以上80重量%以下、および長繊維強化ペレットを約10重量%以上90重量%以下含んでもよい。強化樹脂用ペレット組成物は、全体組成物内で熱可塑性高分子樹脂を約10重量%以上90重量%以下、長さ約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約5重量%以上85重量%以下、および表面硬度が約5以下である顔料を約0.01重量%以上5重量%以下の範囲となるように着色長繊維強化ペレット、着色ペレット、および長繊維強化ペレットを混合してもよい。
また、強化樹脂用ペレット組成物は、熱可塑性高分子を約10重量%以上90重量%以下、長さ約5mm以上50mm以下である繊維強化材を約5重量%異常85重量%以下、および表面硬度が約5以下である顔料を約0.01重量%以上5重量%以下の範囲となるように着色長繊維強化ペレット、着色ペレット、長繊維強化ペレット、および樹脂ペレットを混合してもよい。
この他にも、着色長繊維強化ペレット、着色ペレット、長繊維強化ペレット、および樹脂ペレットからなる群から選択された適切なペレットの組み合わせであり、製造された成形品内の組成比が特定の値を有するようにしてもよい。
成形品は繊維強化材を含んで着色した樹脂成形品であり、繊維強化材の平均長さは約1mm以上5mm以下であり、樹脂成形品は表面硬度が約5以下である。
以下、実施例を参照しながら本発明をより詳しく説明する。下記の実施例は本発明をより一層具体的に説明するために例示したものに過ぎず、本発明の内容が下記の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜3および比較例1〜3
着色長繊維強化ペレットは、温度約230℃、約2.16kg荷重におけるメルトインデックス(MI)が約12g/10minであるポリプロピレン樹脂(PP)、無水マレイン酸がポリプロピレンに約1%グラフトしている変性ポリプロピレン(mPP)、直径約17μmのガラス繊維(LGF)、および顔料を用いて製造した。顔料としては、ZnS(ZS)、リトポン(LP)、粒径が約15nmでありオイル吸収係数が約105cc/100gであるカーボンブラック(CB3)を各々実施例1、2、及び3で用いた。また、顔料としては、酸化チタン(TiO2、TO)、粒径が約60nmでありオイル吸収係数が約90cc/100gであるカーボンブラック(CB1)、粒径が約24nmでありオイル吸収係数が約55cc/100gであるカーボンブラック(CB2)を各々比較例1、2、及び3で用いた。ここで、実施例1〜3および比較例1〜3で用いた成分および各成分間の重量比は下記の表1に示す。
表1の組成に従い、ガラス繊維の長さがペレットの長さと同じように長さ約10mmの着色長繊維強化ペレットを製作した。製作されたペレットにクランプ力約150トンの射出機を用いて米国材料試験協会(ASTM)規格に適合するように引張強度、屈曲強度、およびIZOD衝撃強度のために試片を製作してASTM試験法によって物性を測定した。引張強度はASTMD638によって、屈曲強度はASTMD790によって、IZOD衝撃強度はASTMD256によって、それぞれ室温(約23℃)でNotched試験片を用いて測定した。
各物性に対して10の試片を評価して平均値を求め、この結果を下記の表2に整理した。
実施例1〜3に用いられたZS(硫化亜鉛)、LP(リトポン)の表面硬度は約3以上4以下の範囲であり、CB(カーボンブラック)は約1以上2以下の範囲であり、比較例4に用いられたTO(酸化チタン)は表面硬度が約7以上8以下の範囲である。
実験結果から確認できるように、表面硬度が約5以下である顔料を用いた実施例1〜3に比べ、表面硬度が約5以上のTO(酸化チタン)を用いた比較例1の場合、引張強度、屈曲強度、IZOD衝撃強度がすべて急激に低下することを確認できる。また、実施例3と比較例2および3の比較により、表面硬度約5以下である顔料の条件を満たしても顔料の粒径などの特性により、引張強度とIZOD衝撃強度の側面において大きい低下が生じることを確認できる。具体的には、表面硬度約5以下であるカーボンブラックを顔料として用いた場合であっても、粒径とオイル吸収係数によって他の物性を示す。すなわち、平均粒径が約30nm以下であり、オイル吸収係数が約70cc/100g以上であるカーボンブラックの場合(実施例3)では引張強度、屈曲強度、IZOD衝撃強度が優れている。また、粒径が約60nmと大きい場合(比較例2)とオイル吸収係数が約55cc/100gと小さい場合(比較例3)では引長強度とIZOD衝撃強度の低下を確認できる。
実施例4〜6および比較例4〜6
長さ約10mmの長繊維強化ペレットを、温度約230℃、約2.16kg荷重におけるメルトインデックス(MI)が約12g/10minであるポリプロピレン樹脂(PP)と無水マレイン酸がポリプロピレンに約1%グラフトしている変性ポリプロピレン(mPP)および直径約17μmのガラス繊維(LGF)を用いて製造した。この場合、長繊維強化ペレット内に含浸したLGFの長さはペレットの長さと同じである。
また、温度約230℃、約2.16kg荷重におけるMIが約12g/10minであるPPと分散剤、および顔料を下記に示す表3の組成比で構成した後、二軸押出機を用いて着色ペレットを製造した。顔料としては、ZS、LP、粒径が約15nmであってオイル吸収係数が約105cc/100gであるカーボンブラック(CB3)を各々実施例4、5、及び6で用いた。また、顔料としては、TO、粒径が約60nmであってオイル吸収係数が約90cc/100gであるCB1、粒径が約24nmであってオイル吸収係数が約55cc/100gであるCB2を各々比較例4、5、及び6で用いた。
ここで、実施例4〜6および比較例4〜6で用いた成分および各成分間の重量比は下記の表3に示す。
実施例4〜6および比較例4〜6から上述した実施例1〜3および比較例1〜3と類似した結果を得られ、顔料の表面硬度と顔料の粒径によって機械的性質が変化することが確認された。さらに、着色剤が高含有量で含まれた着色ペレットを用いたとしても、大きい物性低下のない優れた製品を製造できることが確認された。