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JP2010532361A - Ldh・クロロベンゼンスルホネートへのニッケル導入 - Google Patents

Ldh・クロロベンゼンスルホネートへのニッケル導入 Download PDF

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JP2010532361A
JP2010532361A JP2010514877A JP2010514877A JP2010532361A JP 2010532361 A JP2010532361 A JP 2010532361A JP 2010514877 A JP2010514877 A JP 2010514877A JP 2010514877 A JP2010514877 A JP 2010514877A JP 2010532361 A JP2010532361 A JP 2010532361A
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ユーニヴァーサティ、アヴ、ノース、テクサス
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Abstract

スルファニル酸、p−トルエンスルホン酸、または4−クロロベンゼンスルホン酸から誘導されたアニオンなど、特定のアニオンを有する層状複水酸化物(LDH)に関する組成物および調製方法。LDHはまた、それらにニッケルをドープし、存在する二価金属の一部分を置き換えることによって改変してもよい。ニッケルドープ交換アニオン組成物を有するLDHは、制酸剤、薬物送達システム、修飾電極、ポリマー安定剤、吸着剤、電子−光活性材料、および触媒または触媒前駆体としてを含めて、多くの他の可能な使用の中でも、難燃剤として有用であり得る。

Description

連邦政府による委託研究によって行われた発明に対する権利の表明
本発明は、NISTからの助成金によって支援された研究の間に一部が行われた(Flame Retardant Nonocomposites with Layer Double Hydroxidesという表題のJ.Gillmanに対する#70NANB5H1021)。政府は、本発明において一定の権利を有し得る。
本出願は、全内容が参照により本明細書に組み込まれている2007年7月5日に出願された「NICKEL INCORPORATION INTO LDH CHLOROBENZENESULFONATE」という表題の米国特許仮出願第60/958,417号の優先権を主張する。
本発明は、耐燃性材料に関し、さらに具体的には、スルファニル酸、p−トルエンスルホン酸、または4−クロロベンゼンスルホン酸から誘導されたアニオンなどの特定のアニオンを有する層状複水酸化物(LDH)の調製および組成物に関する。本発明の好ましい実施形態では、特定のイオンを有するこれらのLDHはまた、それらにニッケルをドープして、存在する二価金属の一部分を置き換えることによって改変してもよい。
LDHはアニオン交換材料であり、これはその多くの実用的用途の1つである。他の実用的用途には、それだけに限らないが、制酸剤、薬物送達システム、修飾電極、ポリマー安定剤、難燃剤、吸着剤、電子−光活性材料、および触媒/触媒前駆体としてのLDHが挙げられる。
層状複水酸化物(LDH)は、ブルーサイトMg(OH)、および他の二価金属水酸化物と構造的に関連する混合金属水酸化物層を含有するアニオン交換材料の群である。二価カチオンのいくつかを三価カチオン(M3+:Al、Fe、Crなど)で置き換えることによって、正味の正電荷が水酸化物層上で発生する。これらの正電荷は、層間空間内ならびに表層および外側端部上に存在する交換可能なアニオンと釣り合っている。アニオンに加えて、水分子が、層間内ならびに外側端部および表面上に一般に見出される。
LDHの概要
層状複水酸化物(LDH)は、歴史的にアニオン交換粘土様材料、ハイドロタルサイト様材料、またはアニオン(すなわちアニオン交換)粘土として記述されてきた天然および合成の混合金属水酸化物の類である。LDHは、ブルーサイトMg(OH)2と構造的に関連するが、1つの重要な注目すべき差異がある。LDHは、混合金属水酸化物であり、ブルーサイトは水酸化マグネシウムである。最も一般に研究されているLDHは、二価および三価金属(M)からなり、一般式:
[M(II) 1−x(III) (OH)x+(Am−x/m・nH
(式中、対アニオンAm−は、NO 、Cl、CO 2−、SO 2−などの交換可能なアニオン、ならびに様々な有機カルボン酸イオン、硫酸イオンおよびスルホン酸イオンを表す)
を有する。実際は、Am−の本質について形状以外の公知の制約はないが、いくつかのアニオンは、他よりもより容易に挿入される。
二価カチオンM(II)は、Mg2+と適度に同様の半径を有する任意のイオンでよい。可能な二価カチオンの例には、Ni2+、Co2+、Zn2+、Fe2+、Mn2+、Cu2+、Ti2+、Cd2+、Pd2+、およびCa2+が挙げられる。三価カチオンM(III)は、Al3+と適度に同様の半径を有する任意のイオンでよい。可能な三価イオンの例には、Al3+、Ga3+、Fe3+、Cr3+、Mn3+、Co3+、V3+、In3+、Y3+、La3+、Rh3+、Ru3+、およびSc3+が挙げられる。
ここで、xは、M(III)で置き換えられているM(OH)中のM(II)の一部分であり、mは、アニオン上の電荷(任意の自然数値をとることができるが、アニオンがポリマーでなければ通常1〜4の範囲である)であり、nは、M(OH)単位毎の水の分子数である。通常、xは、概ね0.25〜0.33の範囲内であるが、より高いおよびより低い値が、約0.15〜0.5の範囲で報告されてきた。nの値は、材料および条件によって決まり、一般に0〜4の範囲内であり、典型的には概ね1.5または2である。
自然数の比率において、これらの2つの式は、M(II) (III)(OH)l/m・nHOおよびM(II) (III)(OH)l/m・nHOに変換され、これらは各々2:1LDHまたは3:1LDHとして簡略化される。nについての値は、アニオンおよび条件によって正の数または0であろうが、2が通常である。
対アニオン(A)についての値は、l/mという用語がLDH構造に亘り電荷の中立性を達成するような三価金属の量に対するアニオンの電荷によって決まる。
上記の一般式は、全体としてLDHの可能な化学的構成を決して消耗させない。LDHは、通常LiAl水酸化物の形態である一価から三価の金属を使用して、金属水酸化物フレームワーク内の2つを超えるタイプの金属と共に合成されてきた。
本発明の好ましい実施形態では、二価金属についてはMgまたはZn、三価金属についてはAlを含有するLDHは、硝酸イオンをp−クロロベンゼンスルホネート(CBS)、スルファニレート、またはp−トルエンスルホネートによってアニオン交換することによって調製されている。その結果生じたLDH−CBSをポリ(エチレンテレフタレート)(PET)中にブレンドし、その熱安定性および難燃性について試験した。
これらの材料と共に、少量の遊離ニッケルカチオンは、使用する手順によって、LDH−CBSおよび研究された他の材料の層の表面および外側端部上に首尾よく吸着され、または層のバルク中に導入されてきた。ニッケルの公知の触媒能力を、ニッケルが導入されていない対応する材料と比較または対比するために、ならびに特にLDH−CBS−PETおよび関連する複合材料の特性、特に熱的性質および耐熱性における結果的に生じた変化を観察するために、これらのニッケル添加材料を調製し、研究した。
ブルーサイトとの比較
LDHおよびブルーサイトは、両方ともシート様形態を有することによって存在する点において同様であり、そのシートは、2つの次元(x、y面)に伸びる。両方の場合において、各金属カチオンは、6個の水酸化物基に直接結合しており、各水酸化物基は、3種の金属に直接結合している。結合の観点から、各金属カチオンは、格子シートの端部を除いて、配位数6を有し、各酸素原子は、配位数4を有する。
ブルーサイトとLDHとの間の1つの差異は、金属水酸化物フレームワークがブルーサイトではほぼ平面であるが、LDHでは必ずしもそうではないことである。LDHのために使用される金属のタイプは、異なる金属−酸素結合距離を有するであろう。これらの結合距離の差異は、僅かにひだ状の格子フレームワークをもたらす場合がある。LDHとブルーサイトとの間の本質的な差異は、マグネシウムカチオンのいくつかの三価カチオンによる置換による格子シート上の正味の正電荷の発生である。LDHをアニオン取込みについて極めて効率的なものとするものは、基本的な説明的定義が数十年の間アニオン交換粘土としてであったように、この正味の正電荷である。
LDHは天然および合成的の両方で存在することに留意することが重要であり、最も一般の天然LDHは、ハイドロタルサイトとして知られている鉱物である。ハイドロタルサイトは、式:MgAl(OH)16CO・2HOを有するMgAlヒドロキシカーボネートである。同様の式を有する全ての他のタイプのLDHは、ハイドロタルサイト様化合物と称されることがある。
LDH環境
正に帯電しているLDH層は、垂直様式で互いの上に積層しており、典型的には菱面体の積層と結晶学者が記述するものが生じるが、六方晶軽およびより規則的でない積層構成もまた公知である。対アニオンおよび水分子は、各隣接する層の間ならびに外層の表面および端部上に存在する。隣接するLDH層間のアニオンは、インターカレートされていると称され、LDH層の端部および表面上のアニオンは、吸着されていると称される。
実際のLDH層は、3層構成によって通常互いの上に積層する。各層は、上の3つの水酸化物が底の3つの水酸化物と位相がずれているような、D3d点群に近似する配列中に位置するM(OH)構造を有する。
とりわけ最上層が最も近い最下層と共にプリズム状構造を形成するか(P型と称される)、または最上層が最も近い最下層と共に反プリズム状構造を形成するか(O型と称される)によって、そのような3層構成には数多くの可能性がある。
3層構成の可能性のいくつかの例には、3R(3層、菱面体晶系)および2H(2層、六方晶系)ポリタイプが挙げられる。反証がない中で一般の通例は、ABC積層構成を想定することである。多くの異なるポリタイプは、層間ABCパターンと層内ABCパターンとの間の関係から生じ、不規則な積層の可能性が加わる。
(正味の正電荷が存在するであろう)三価金属と対アニオンとの直接の接触はないが、ペンダント格子水酸化物および対アニオン(以下、単にアニオンと記載する)による水素結合に加えて、むしろより長い範囲の静電引力がある。水分子はまた格子シートの間に存在し、ペンダント格子水酸化物(pendant lattice hydroxide)にだけでなく、互いにおよびアニオンに水素結合している。これに関しては、電荷の中立性が満たされれば、水素結合は、LDH中の結合相互作用の最も重要な種類である。
理想的な二価/三価LDHについての格子フレームワーク内の金属は、三価金属カチオンが互いに隣接できないように配置されている。
三価カチオンのこの配置は、アルミノシリケートについてのローウェンスタインの法則と同様であり、両方の場合とも、ポーリングの隣接する電荷の原理と疑いなく関連している。LDH中の全ての三価金属カチオンについて、部分正電荷がその領域において見出されるであろう。三価金属カチオンを互いに離して配置しておくことは、正電荷が局在化せずに、格子シート中に広がることを確実にする。正電荷のこの「非局在化」(delocalization)は、電荷均衡アニオンが1つの領域中のみに凝集することを避けるという点で、アニオン取込みのために非常に重要である。
アニオン取込みに関してLDHについての1つの重要なトピックは、電荷密度である。LDHシート内の正味の正電荷の発生によって、様々な二価と三価金属の比を有するLDHが(互いに)導入することができるアニオンの可能な量を示すために、面積毎の単位電荷を使用することができる。電荷密度(C)を計算するための式:
=xe/(asin60°)、またはaの典型的な値については、C=12.0xe/nm
この式における変数は、下記に相当する。xは、三価金属と総金属量の比であり、aは、層中の隣接する金属イオンの間の距離であり、eは、電子電荷であり、sin60°は、aおよびb軸の間の角度を記述する幾何学的因子である。
例えば、2:1Mg−Al・LDHおよび3:1Mg−Al・LDHは、xについての異なる値に単純に基づいて、異なる電荷密度を有するはずである。簡略化した式を使用して、3:1Mg−Al・LDHは、総金属量に対する三価金属の量は1/4であり、2:1Mg−Al・LDHは、総金属量に対する三価金属の量は1/3である。2:1Mg−Al・LDHについて4.0e/nmの電荷密度、および3:1Mg−Al・LDHについて3.0e/nmの電荷密度を容易に計算できる。この式の重要性は、今や明らかであるはずである。2:1Mg−Al・LDHは、単位面積当たりより多くの正電荷を有し、その結果より多くのアニオン導入ができるはずである。上記の計算はMg−Al・LDHについて行ったが、電荷密度式は、他の二価−三価金属の配列についても同様の結果を生じるはずである。格子定数aのみが、Mg−Al・LDH材料中よりも異なるであろう(しかし、大幅に異ならない)。
LDHの歴史
最も早い記録では、LDHの天然鉱物は、1842年にさかのぼってスウェーデンで発見されたことが示されている。LDHは、20世紀初頭から混合金属水酸化物として知られてきたが、それらの構造を説明する最初の試みは正確ではなかった。
初期の研究者らは、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムの両方に関して、マグネシウムおよびアルミニウム化合物の混合物の、アルカリによる制御された沈殿のpHの差異に気づいた。疑いの余地なく、これより以前にpHメーターが発明されなければ、これらの研究者らは、そのような意味深い観察を行わなかったであろう。初期の研究者らは、自分たちが何か独特のものを得たことを知って、それらの生成物を表面吸着複合体して、またはMg(OH)およびAl(OH)化合物の交代の反復として記載した。
X線回折がこの独特の材料について何らかの洞察をなげかけたのは1960年代であった。鉱物ハイドロタルサイトのX線回折パターンはすでに知られていた。それでこの合成された材料と比較することによって、その関係が確認された。これは最終的にはハイドロタルサイト様化合物または展開層状複水酸化物(evolved layered double hydroxide)、またはより広範に使用されなかったが、二層水酸化物という同義語を導いた。20世紀の残りの間中および今日まで、粉末X線回折は、任意の合成されたLDHのための不可欠な性質決定技術に留まっている。
LDHの実用的用途
前述のように、LDHは、本来アニオン交換材料である。これは、LDHの主要な実用的用途であり続け、LDHと共に調査されてきたアニオンのタイプは、公表されている物品の大部分を構成する。多くのタイプのアニオンが調査されてきたため、アニオンのサイズ、電荷、電気陰性度などに基づいて選好順序があるはずである。1970年代〜1980年代にさかのぼって、アニオンの選好についての先駆的な調査がなされた。この調査は、単純な無機および有機のアニオンの中で、炭酸イオンがインターカレートするのに最も容易で、LDH内で交換するのに最も困難であることが示された。反対に、ハロゲン化物イオンおよび硝酸イオンは、同様にインターカレートするのに容易であるが、交換するのに最も容易である。他のアニオンの全てではなくても大部分は、これらの2つの極端の間にある。その結果、典型的なアニオン交換のために、大部分のLDH材料は、最初のアニオンとして塩化物イオンまたは硝酸イオンと共に調製し、次いで何らかの所望のアニオンと置き換える。アニオン交換で重要なことは、酸の存在下のある状況下を除いて他のアニオンと置き換えることは困難であるので、炭酸イオンから決して出発しないことである(2:1Mg−AlおよびZn−Al・LDH材料の希釈HCl(水溶液)/濃によるNaCl後処理の間に、炭酸イオンは塩化物イオンと交換されることが示された)。
他の実用的用途には、それだけに限らないが、制酸剤、薬物送達システム、修飾電極、ポリマー安定剤、難燃剤、吸着剤、電子−光活性材料、および触媒/触媒前駆体としてのLDHが挙げられる。時間がたつにつれ、さらに多くが発見されるであろうことは疑いない。
LDHの調製
LDHについて多くの実際の用途があるように、それらの合成のための多くの方法がある。最も一般の手順は、塩基(NaOHまたはNHOH)による二価/三価金属塩の水溶液の沈殿による。この手順において、2つの経路がある。金属塩溶液に塩基を加えることによる(可変pHまたは直接沈殿法)、または一定のpHが保持されるような塩基および金属塩溶液の共添加による(一定のpHもしくは共沈法)。
塩基の金属塩への添加経路において、水酸化物形成に関して最も低い溶解度を有する金属が、通常最初に沈殿するであろう(例外は、Cr(III)を含有するLDHで示された)。Mg:Al・LDHの場合、アルミニウムは、水酸化アルミニウムとして沈殿するであろうが、一方マグネシウムは、溶液中に残るであろう(化学反応式1)。塩基がさらに添加されたときに、次に何が起こるかは明らかでない。さらなる水酸化物の添加によって、マグネシウムおよび水酸化物イオンの導入がもたらされ(化学反応式2)、または水酸化アルミニウム複合体([Al(OH)、アルミン酸イオン)がもたらされ、それが次いで利用可能なマグネシウムイオンを取り込む(化学反応式3)ことが可能である。
2Mg2++Al3++3OH→Al(OH)(s)+2Mg2+(1)
2Mg2++Al(OH)(s)+3OH→[MgAl(OH)(2)
または
2Mg2++Al(OH)(s)+3OH→[Al(OH)+2OH+2Mg2+→[MgAl(OH)(3)
上記の化学反応式において、水分子は単純化のために省略されており、LDHはまた、白色固体として沈殿するであろう(ただし、適切な対アニオンによって。化学反応式2または3のどちらの場合でも、有力な理論は、固体水酸化アルミニウムが、隣接するマグネシウムと共有されている6つの水酸化物を有するためにある種の溶解または修飾を受けると見なしている。
LDH合成についての可変pH経路を使用したときに、滴定曲線が有益であることが判明した。2:1Mg−Al・LDHの場合、生じた滴定曲線は、重要な3つの主要な領域に分けることができる。マグネシウム塩およびアルミニウム塩が水に溶解するとき、十分な金属塩が1.0gのLDHの調製のために使用される場合、溶液のpHは通常概ね3.5〜3.8である。この低pH範囲は、アルミニウム水溶液に固有の酸性特性を示す。塩基の最初の添加を加えたときに、3モル量の水酸化物が加えられるまで、アルミニウムイオンが最初に沈殿するであろう(領域1)。この化学量論量に達したとき、全てのアルミニウムは、固体水酸化物形態で存在する(領域2)。水酸化物のさらなる添加は、LDHの形成をもたらす(領域3)。図1は、2:1Mg−Al・LDH−Clの作製された滴定曲線を示す。異なるLDHは異なる曲線を示すであろうが、多くの場合同様の特徴が存在するであろう。
2:1Mg−Al・LDH−A(A=塩化物イオン、硝酸イオンまたは炭酸イオン)についての完全で正確な滴定曲線の作成は、数時間かかる。各NaOH添加からの水酸化アルミニウムの形成のためのpH値は急速に平衡化するが、LDH形成の間、pH値は急激に上昇し、急激に下がり、次いでゆっくりと平衡化する。
化学反応式1〜3から、この観察はLDH形成の複合機構の証拠であり得るが、アルミネート中間体を想定するのには十分ではない。pH値の上昇、その後の低下は、形成されているLDH構造への水酸化物の導入に起因することは疑いがない。
滴定曲線から、アルミニウムは、中性の7.00マークから遠くのpH値で沈殿を始め、pHの漸増を示す(1)。3モルの化学量論量のNaOHが加えられると、曲線は中性pHマークまで急に上昇するであろう(2)。
(2)の時点に達した後、さらなる水酸化物の添加は、pH値のさらなる極めて緩やかな増加をもたらす(3)。滴定の終点は、中性の7.00マークを超えるpHを有する塩基性材料を示す。
3:1モル比のマグネシウムとアルミニウムから出発する目的は、過剰なマグネシウムを緩衝液として使用することである。過剰なマグネシウムは、全体的な沈殿pHが、化学量論量によるそれよりも低いことを裏付けるであろう。より低いpHは二酸化炭素のより少ない取込みを意味するためこれは有用であり、(化学量論量を超えた)未反応の水酸化物は、LDHに導入されないであろう。しかし、過剰なマグネシウムのこの使用は任意選択である。
酸性の二価および三価金属の両方を含有するLDHについての滴定曲線を作成するとき、これらの3つの領域についてのpH値は、マグネシウムおよびアルミニウムの場合のそれより相当低いであろう。例えば、2:1Co−Al・LDH−Clは、その最初のpHが3.1〜3.2周辺、その当量点pHが4.2〜4.5周辺であり、その終点pHは5.5〜5.6周辺である。
他のより一般でない技術には、アニオンを有する二価および三価両方の(水)酸化物による調製、金属からの調製、いわゆるアルミネート経路、ゾル−ゲル技術、均質沈殿および意図的な酸化による調製が挙げられる。
成功した二価−三価金属LDH合成のためのいくつかの要点:
・ 金属カチオンは全て、六配位環境にあるように適合すべきである(D3d対称)。
・ 選択したアニオンは、LDH格子金属のいずれかとの沈殿によるLDH格子形成を妨げるべきではない(Kspの問題)。
・ 容易に還元/酸化される金属イオンは、別々に扱うべきである。
・ LDH−COが所望の材料でない場合、特にLDHが塩基性である場合、保証されていないまたは外からの二酸化炭素は、反応槽から除かれるべきである。
上記の技術の全てにおいて、LDHを調製するときに行うべき最も重要な考察は、金属比および塩基の量が、最終的にどのような形態を生成するかを決定することである。また注目すべきなのは、金属のタイプによって、いくつかのLDH材料はより塩基性であり、いくつかはより塩基性でないであろう。
合成後の処理
LDH沈殿物が調製された後、処置後の2つの主要な技術がある。最も一般の処置後技術は、新たに形成された沈殿物をそれ自体の母液中で穏やかな環流に曝すことである。カーボネートが所望の生成物であるときを除いて、外からの二酸化炭素を避けるために不活性ガス流下で環流を行う。適用した還流温度は典型的には、約1日間90℃〜110℃の範囲である。このタイプのLDHは、熟成したLDHとして知られている。変形(水温処理として知られている)は、高圧に耐えることができる密封した容器中で100℃を超える温度まで、多くの場合比較的短時間、LDHを加熱することである。
他の技術は、沈殿後にLDHを還流させない。沈殿物を、その母液中で不活性ガス下にて1時間撹拌し、次いで停止する。このタイプのLDHは、新鮮または未熟なLDH(fresh or raw LDH)として知られている。
いずれにしても、次いで沈殿物を遠心分離によってその母液から分離し、好ましくは高純度脱イオン水で洗浄する。この洗浄ステップは、未反応のカチオン/アニオンが沈殿物から除去されるのを確実にするために、通常2〜3回行う。
新鮮なLDHと熟成したLDHとの間の差異は、カチオンの規則配列の程度および結晶化度にある。熟成したLDHは、より強いよく分離したLDH格子振動モードと、よりするどくより強い回折ピークとを示す。理論に束縛されるものではないが、これらの2つの要素は、オストワルド熱成によって生じるようである。
オストワルド熱成は、言及する価値がある過程である。それは、表面積および体積に基づいて小さな結晶に対する大きな結晶の有利なエネルギー特性を説明しようとする試みの過程である。LDH結晶が最初に溶液から形成されるときに、それらはより大きな表面積およびより小さな体積を有する。熟成過程の間、結晶は最後には、より小さな表面積およびより大きい体積を有するようになる。この差異のエネルギー論は、結晶の表面上の分子またはイオンは、結晶格子内に存在する分子またはイオンよりもより安定的でないという事実から生じる。熱力学的に対する動力学的観点から、小さな結晶は、最初に形成されるため動力学的に好ましく、大きな結晶は、より小さな結晶を減少させて形成されるため熱力学的に好ましい。これを考慮すると、オストワルト法は、溶解−沈殿(再沈殿)機構に基づいている。
本発明は、耐燃性材料または遅延剤に関し、より特定には、スルファニル酸、p−トルエンスルホン酸、または4−クロロベンゼンスルホン酸などの特定のアニオンを有するLDHの調製および組成物に関する。本発明の好ましい実施形態では、特定のイオンを有するこれらのLDHはまた、それらにニッケルをドープして、存在する二価金属の一部分を置き換えることによって改変してもよい。
本発明の好ましい実施形態では、LDH・ニトレートは、硝酸の三価および二価金属塩の混合物を脱イオン水に溶解することによって調製し得る。次いで、得られた金属硝酸塩溶液を、加熱または穏やかな環流にかけ、好ましくは50%w/wのNaOHを使用して溶液から沈殿させ、洗浄して、LDH・ニトレートを得てもよい。
次いで、得られたLDH・ニトレートを、好ましくはスルホン酸塩の溶液を加えることによって処理し、硝酸イオンを所望のアニオンと交換してもよい。本発明の好ましい実施形態では、スルホン酸塩は、クロロベンゼンスルホン酸塩(CBS)でよい。得られたLDH・スルホネート懸濁液を撹拌した、遠心分離および洗浄する。最終生成物を、ブフナー濾過および/または遠心分離によって回収し、乾燥させて、交換アニオンを有するLDHを得てもよい。
次いで、交換イオンを有するLDHを塩化ニッケル溶液と合わせ、次いで分離および洗浄して、交換アニオンを有するニッケルドープLDHを得ることができる。
交換アニオン組成物を有するニッケルドープLDHは、制酸剤、薬物送達システム、修飾電極、ポリマー安定剤、吸着剤、電子−光活性材料、および触媒または触媒前駆体としてを含めて、多くの他の可能な使用の中で、難燃剤として有用であり得る。
下記の図面は、本明細書の一部を形成し、本発明の特定の態様をさらに示すために含められる。本発明は、本明細書において提示される特定の実施形態の詳細な説明と組み合わせたこれらの図面の1つまたは複数を参照することによってよりよく理解し得る。
0.3MのMgCl2および0.1MのAlCl3溶液から出発し、次いで希釈された50%NaOH溶液(1モルのAl3+毎に6モルのOH)で滴定する、2:1Mg−Al・LDH−Clの滴定曲線を示す。 (a)2:1Mg−Al・LDH−XのFT−IR(A)親LDH−NO;B)LDH−CBS;C)Niを有するLDH−CBS);(b)2:1Zn−Al・LDH−XのFT−IR(A)親LDH−NO;B)LDH−PTS;C)Niを有するLDH−PTS)を示す。 (a)2:1Mg−Al・LDH−XのXRD(A)親LDH−NO;B)LDH−CBS;C)Niを有するLDH−CBS);(b)2:1Zn−Al・LDH−XのXRD(A)親LDH−NO;B)LDH−CBS;C)Niを有するLDH−CBS)を示す。 スルファニル酸ナトリウムのFTIRスペクトルを示す。 2:1Mg・Al・LDH・スルファニレートのFTIRスペクトルを示す。 2:1Mg・Al・LDH・スルファニレートのXRDパターンを示す。 ニッケルを有する2:1Mg・Al・スルファニレートのFTIRスペクトルを示す。 ニッケルを有する2:1Mg・Al・LDH・スルファニレートのXRDパターンを示す。 (a)窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・スルファニレートのTGA比較、(b)窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・スルファニレートのDTGA比較を示す。 (a)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・スルファニレートのTGA比較、(b)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・スルファニレートのDTGA比較を示す。 2:1Zn・Al・LDH・スルファニレートのFTIRスペクトルを示す。 ニッケルを有する2:1Zn・Al・スルファニレートのFTIRスペクトルを示す。 2:1Zn・Al・LDH・スルファニレートのXRDパターンを示す。 ニッケルを有する2:1Zn・Al・LDH・スルファニレートのXRDパターンを示す。 (a)窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・スルファニレートのTGA比較、(b)窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・スルファニレートのDTGA比較を示す。 (a)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・スルファニレートのTGA比較、(b)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・スルファニレートのDTGA比較を示す。 p−トルエンスルホン酸ナトリウムのFTIRスペクトルを示す。 2:1Mg・Al・p−トルエンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。 2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのXRDパターンを示す。 ニッケルを有する2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。 ニッケルを有する2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのXRDパターンを示す。 (a)窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのTGA比較、(b)窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのDTGA比較を示す。 (a)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのTGA比較、(b)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのDTGA比較を示す。 2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。 ニッケルを有する2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。 2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのXRDパターンを示す。 ニッケルを有する2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのXRDパターンを示す。 (a)窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのTGA比較、(b)窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのDTGA比較を示す。 (a)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのTGA比較、(b)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのDTGA比較を示す。 4−クロロベンゼンスルホン酸ナトリウムのFTIRスペクトルを示す。 2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。 2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのXRDパターンを示す。 ニッケルを有する2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。 ニッケルを有する2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのXRDパターンを示す。 窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのTGA比較、(b)窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのDTGA比較を示す。 (a)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのTGA比較、(b)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのDTGA比較を示す。 2:1Zn・Al・4−クロロベンゼンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。 ニッケルを有する2:1Zn・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。 2:1Zn・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのXRDパターンを示す。 ニッケルを有する2:1Zn・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのXRDパターンを示す。 (a)窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのTGA比較、(b)窒素中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのDTGA比較を示す。 (a)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのTGA比較、(b)空気中のニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのDTGA比較を示す。 2:1Zn−Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。微量の残留ニトレートは、アスタリスクによって示す。 ニッケルを有する2:1Zn−Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。残留ニトレートはまた、アスタリスクによって示す。 2:1Zn−Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのXRDパターンを示す。底面間隔は、アスタリスクによって示す。 ニッケルを有する2:1Zn−Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのXRDパターンを示す。底面間隔はまた、アスタリスクによって示す。
本発明は、難燃性または耐燃性材料に関し、さらに具体的には、2:1Zn・Alおよび2:1Mg・Al・LDHなどの特定のアニオンを有するLDHの調製および組成物に関する。この目的のために使用されるアニオンは、アミンで置換されている(例えば、スルファニル酸の場合)、アルキルまたはアリール基で置換されている(例えば、p−トルエンスルホン酸の場合)、およびハロゲンで置換されている(例えば、4−クロロベンゼンスルホン酸の場合)、ベンゼンスルホン酸から誘導することができる。次いで、得られたLDHは、PETなどのポリマーとブレンドしてもよく、これによって特定の熱安定性および難燃性がもたらされる。本発明の好ましい実施形態では、特定のイオンを有するこれらのLDHはまた、それらにニッケルをドープし、存在する二価金属の一部分を置き換えることによって改変してもよいが、それは熱安定性および難燃性の変化をもたらす。
本発明の好ましい実施形態では、2:1Mg−Al・LDH−NOまたは2:1Zn−Al・LDH−NOなどの親LDH・ニトレートを調製し得る。これは、硝酸の三価または二価金属塩、またはいくつかのそのような塩の組合せ、例えばAl(NO・9HOおよびMg(NO・6HO、もしくはAl(NO・9HOおよびZn(NO・6HOを水に溶解することによって達成することができる。LDH・ニトレートについての二価カチオンの他の例には、Ni2+、Co2+、Zn2+、Fe2+、Mn2+、Cu2+、Ti2+、Cd2+、Pd2+、およびCa2+が挙げられ、LDH・ニトレートについての三価カチオンの他の例には、Al3+、Ga3+、Fe3+、Cr3+、Mn3+、Co3+、V3+、In3+、Y3+、La3+、Rh3+、Ru3+、およびSc3+が挙げられる。次いで、得られた金属硝酸塩溶液は、加熱してもよく、好ましくは50%w/wのNaOHを使用して溶液から沈殿させる。
次いで、得られた懸濁液を、約50℃〜110℃、好ましくは約90℃〜110℃にて、窒素または他の不活性ガスの安定したブランケット下、好ましくは約24時間の期間、加温または穏やかな環流にかけてもよい。代わりに、密封した耐圧容器中で、より高い温度、典型的には140℃まで加熱してもよい。次いで、懸濁液は、好ましくは遠心分離によって、溶液から分離してもよく、沈殿物を好ましくは3回まで脱イオン水で洗浄して、LDH・ニトレートを得る。
次いで、得られたLDH・ニトレートを処理して、硝酸イオンを所望のアニオン、例えばCl、CO 2−、SO 2−、ならびに様々な有機カルボン酸イオン、硫酸イオンおよびスルホン酸イオンと交換してもよい。LDH・ニトレート中の硝酸イオンのモル数と少なくとも同じモル数の塩(スルファニル酸塩の場合は2倍)存在するように、スルホン酸塩の溶液を撹拌しながら加えることによって、交換は好ましくは行われる。本発明の好ましい実施形態では、スルホン酸塩はCBSであってよい。得られたLDH・スルホネート懸濁液は、窒素または他の不活性ガスの連続流下で、好ましくは約1時間撹拌してもよく、その後それを遠心分離および洗浄する。最終生成物は、メタノールを用いてブフナー濾過で回収し、次いで熱風オーブン中で700Cの温度にて乾燥させて、交換アニオンを有するLDHを得てもよい。
交換アニオンを有するLDHを記述する一般式は、
[M(II) 1−x(III) (OH)x+(Am−x/m・nH
(式中、対アニオンAm−は、NO 、Cl、CO 2−、SO 2−などの交換可能なアニオン、ならびに様々な有機カルボン酸イオン、硫酸イオンおよびスルホン酸イオンを表す)であってよい。M(II)は二価カチオンを表し、Mg2+と適度に同様の半径を有する任意のイオンでよい。可能な二価カチオンの例には、Ni2+、Co2+、Zn2+、Fe2+、Mn2+、Cu2+、Ti2+、Cd2+、Pd2+、およびCa2+が挙げられる。M(III)は三価カチオンを表し、Al3+と適度に同様の半径を有する任意のイオンでよい。可能な三価イオンの例には、Al3+、Ga3+、Fe3+、Cr3+、Mn3+、Co3+、V3+、In3+、Y3+、La3+、Rh3+、Ru3+、およびSc3+が挙げられる。
ここで、xは、M(III)によって置き換えられたM(OH)中のM(II)の一部分であり、mは、アニオン上の電荷であり(任意の自然数値をとることができるが、アニオンがポリマーでなければ通常1〜4の範囲である)、nは、M(OH)単位毎の水の分子数である。nの値は、材料および条件によって決まり、0でさえあってもよいが、典型的には概ね1.5または2の正の数である。
さらに他の好ましい実施形態では、交換アニオンを有するLDHにニッケルなどのドーパント金属を導入して、金属ドープLDHを得ることができる。一実施形態では、分離され洗浄された、交換アニオンを有するLDH(好ましくは約25g)を、容器(好ましくは5000mLの三つ口丸底フラスコ)中に、水(好ましくは約500mL)と共に入れる。ニッケル化合物の溶液を、交換アニオンを有するLDHに加える。得られた混合物を撹拌し(好ましくは約1時間)、次いで分離および洗浄のために取り出す。最終生成物は、メタノールを用いてブフナー濾過で回収し得る、次いで好ましくは約50℃〜100℃、好ましくは約70℃にてオーブン内で乾燥させて、交換アニオンを有するニッケルドープLDHを得る。
この手順に従った一般式は、
[M(II) 1−x−yNi(II) (III) (OH)x+(Am−x/m・nH
(式中、対アニオンAm−は、NO 、Cl、CO 、SO 2−などの交換可能なアニオン、ならびに様々な有機カルボン酸イオン、硫酸イオンおよびスルホン酸イオンを表す)として示すことができる。M(II)は、二価カチオンを表し、Mg2+と適度に同様の半径を有する任意のイオンでよい。可能な二価カチオンの例には、Ni2+、Co2+、Zn2+、Fe2+、Mn2+、Cu2+、Ti2+、Cd2+、Pd2+、およびCa2+が挙げられる。M(III)は、三価カチオンを表し、Al3+と適度に同様の半径を有する任意のイオンでよい。可能な三価イオンの例には、Al3+、Ga3+、Fe3+、Cr3+、Mn3+、Co3+、V3+、In3+、Y3+、La3+、Rh3+、Ru3+、およびSc3+が挙げられる。Ni(II)は、ニッケルイオンを表し、yは、Ni(II)である全カチオンの一部分を表し、yは、0〜1−xの範囲である。
ここで、xは、M(III)によって置き換えられているM(OH)中のM(II)の一部分である。変数mは、アニオン上の電荷であり、任意の自然数値をとることができるが、アニオンがポリマーでない場合は、通常1〜4の範囲内である。ポリマーアニオンが考慮される場合、mに対して固有の上限はない。変数nは、M(OH)単位毎の水の分子数である。nの値は、材料および条件によって決まり、0でさえあってもよいが、典型的には概ね1.5または2の正の数である。
交換アニオン組成物を有するニッケルドープLDHは、制酸剤、薬物送達システム、修飾電極、ポリマー安定剤、吸着剤、電子−光活性材料、および触媒または触媒前駆体としてを含めて、多くの他の可能な使用の中で、難燃剤として有用であり得る。
w/wという用語は、本明細書において使用する場合、総化合物の重量で割った第1の成分の重量を意味し、パーセントとして表す。例えば、成分Bと合わせて100gの混合物Cを形成する1gの成分Aは、1%w/wであろう。
親LDH−NOの調製
2:1Mg−Al・LDH−NOまたは2:1Zn−Al・LDH−NOの25gのバッチを調製するために、33.95gのAl(NO・9HO(90.5mmol、Alfa Aesar)および69.62gのMg(NO・6HO(271.5mmol、Alfa Aesar)を、900mLの脱イオン水(Millipore MilliQ Academic、18.2MΩcm−1)に溶解し、次いで28.7mLのNaOH(50%w/w、Alfa Aesar)を加えることによって沈殿させ、または26.17gのAl(NO・9HO(69.8mmol、Alfa Aesar)および62.23gのZn(NO・6HO(209.2mmol、Alfa Aesar)を、700mLの脱イオン水(Millipore MilliQ Academic、18.2MΩcm−1)に溶解し、次いで22.1mLのNaOH(50%w/w、Alfa Aesar)を加えることによって沈殿させた。次いで、これらの白色の懸濁液を、窒素ガスの安定したブランケット下にて概ね24時間の期間穏やかな環流(90°〜110℃)にかけた。次いで、懸濁液を環流から取り出し、溶液から分離し、白色の沈殿物を脱イオン水で洗浄した。沈殿物を、さらに2回分離し洗浄した。
CBSを有するLDH−NOのアニオン交換
19.42gのCBS(90.5mmol、酸の形態、Aldrich)を含有する水溶液を、500mLの脱イオン水中で調製し、次いで完全に分散するまで撹拌した。この溶液を4.7mLの50%NaOHで中和し、次いで2:1Mg−Al・LDH−NO沈殿物を含有する5000mLの三つ口丸底フラスコに加えた(窒素ブランケット下、500mLの脱イオン水中で撹拌)。14.96gのCBS(69.7mmol、酸の形態、Aldrich)を含有する他の水溶液を500mLの脱イオン水中で調製し、これもまた完全に溶解するまで撹拌した。この溶液を3.6mLの50%NaOHで中和し、次いで2:1Zn−Al・LDH−NO沈殿物を含有する異なる5000mLの三つ口丸底フラスコに加えた(窒素ブランケット下、500mLの脱イオン水中で撹拌)。上記の通りにこれらの2種の溶液を1時間撹拌し、次いで分離および洗浄のために取り出した。最終生成物を、メタノールを用いてブフナー濾過によって回収し、次いでオーブン内で70℃にて乾燥させた。
LDH−CBSのニッケル添加
ニッケルを導入された材料について、2:1Mg−Alまたは2:1Zn−Al・LDH−NOの異なる25gのバッチを調製し、次いで脱プロトン化したCBSと交換した。LDH−CBSのこれらのバッチを分離および洗浄した後、それらを各々の5000mLの三つ口丸底フラスコに、500mLの脱イオン水と共に戻した。2:1Mg−Al・LDH−CBS試料について、21.52gのNiCl・6HO(90.5mmol、Alfa Aesar)を100mLの脱イオン水に溶解し、次いでLDH懸濁液に加えた。2:1Zn−Al・LDH−CBS試料について、16.57gのNiCl・6HO(69.7mmol、Alfa Aesar)を100mLの脱イオン水に溶解し、次いでLDH懸濁液に加えた。上記の通りに、これらのLDH懸濁液の両方を1時間撹拌し、次いで分離および洗浄のために取り出した。最終生成物もまた、メタノールを用いてブフナー濾過によって回収し、次いでオーブン内で70℃にて乾燥させた。
全てのLDH−CBS材料は、FT−IR、粉末XRD、フレームAASおよびTGA/DTGAによって性質決定した。
全てのFT−IRスペクトルは、Perkin−Elmer Spectrum Bを使用して、KBr(FT−IRグレード、Alfa Aesar)をバックグラウンドとして使用して得た。各試料を、平均40スキャン、4cm−1の分解能で4000〜400cm−1でスキャンした。0.2000gのKBrを含有するバックグラウンドペレットを最初に処理し、次いで、1〜2%のLDH試料(同じ0.2000gに加えたKBrを有する)を含有する試料ペレットを調製することによってIRスペクトルを調製した。
全ての粉末XRDパターンは、内部または外部標準を使用せずに、Siemens D−500シリーズ回折計を使用して得た。各パターンを、CuKα照射(λ=1.540562Å)を使用して5°〜70°(2θ)でスキャンした。各パターンおよびピークリストのレポートを、Jadeソフトウェアを使用して調製した。
金属分析は、Perkin−Elmerの提供された標準およびネオンランプを有するPerkin−Elmer Aanalyst300を使用して行った。熱分解実験(TGA/DTGA)は、Perkin−Elmer TGA6を使用して行った。各試料は、30℃〜700℃にて10℃/分の加熱速度で窒素ガス(ALPHAGAZ)および空気(病院呼吸グレード)下で熱分解した。
結果
ニッケル添加されているおよび添加されていない、2:1Mg−Al・LDH−CBSおよび2:1Zn−Al・LDH−CBSのFT−IRスペクトルを、それらの各々の親LDH−NOと共に図2aおよび2bに示す。これらの2セットのスペクトルから、CBSの導入が容易に観察される(対称および非対称S=Oについて1030、1185および1230cm−1で鋭いピーク;芳香族CH基および芳香族C=Cについて1010、1130および1480cm−1で鋭いピーク)が、残留ニトレートが全ての試料中に残った(1384cm−1)。Mg−AlおよびZn−Alの両方について、LDH材料と、ニッケル材料を有するLDHとの間にスペクトルの大きな差異はないが、Mg−AlとZn−Al試料との間には差異がある。Mg−Al試料は、強い447cm−1のピークを示し、Zn−Al試料は、強い425cm−1のピークを示す。両方の場合とも、これらの各々のピークは、2:1の二価金属と三価金属の比を示す。これらの金属−(水)酸化物格子ピークの重要性は、ニッケル添加試料について、配置が変化しなかったことに示される。これらの特定の条件下で、ニッケルイオンはLDH格子内に導入されなかったが、代わりにLDH層の端部および表面上に吸着されたことを、これは意味する。
ニッケル添加されているおよび添加されていない、2:1Mg−Al・LDH−CBSおよび2:1Zn−Al・LDH−CBSのXRDパターンを、図32、34、39、および40に示す。反射の外観には最も顕著に、Mg−AlとZn−Al試料との間に大きな差異がある。Zn−Al試料は、Mg−Al試料より、よりするどくより強い反射を示し、これは、Zn−Al・LDH粒子が優れた結晶化度を有することを示す。下記の表1は、LDH層間にインターカレートされたCBSについて、反射角および層間間隔が決定的であることを示す。
Figure 2010532361
Figure 2010532361
金属分析を上記の表2において示す。各Mg−AlまたはZn−Al試料は、ニッケル添加材料中でさえも、理論的な2:1の二価金属と三価金属の比に近いことを示す。2:1の二価金属と三価金属の比は、導入されたニッケルが、多量のマグネシウムを置き換えなかったことに関して、IRスペクトルをさらに支持する。ニッケル分析は、両方の場合とも、ほんの少しのニッケル取込みを示す。元素分析は、%C、%H、%Nおよび%S値が、硝酸イオンの完全なアニオン交換をもたらした理論量に近いことを示す。
3つの異なるセットの比較を行った(窒素対空気下で各々Mg−Al試料またはZn−Al試料、Mg−Al試料対Zn−Al試料、およびLDH−CBS試料対ニッケル添加LDH−CBS試料)。LDH−CBS材料は、熱分解後に濃茶色から黒色(窒素下、ニッケルを有するおよび有さない)、空気下で明るい茶色から白色(ニッケルを有さない)、および空気下で淡緑色(ニッケルを有する)を有した。濃茶色から黒色が予想されたが、これは炭化した材料の形成によって共通である。明るい茶色から白色は、CBSの全てではなくても大部分が熱分解したことを示す。淡緑色は、ニッケルの酸化物の存在を示す。
両方のセットの材料は、窒素下より空気下でより高い重量減少割合となる。これは酸素の酸化作用によるものと予想され、これが炭化物のさらなる分解を促進した。
Mg−AlおよびZn−Al試料は、窒素または空気が使用されるか否かによって、重量減少割合において入り混じった結果を示す。Zn−Al試料は空気下でより高い重量減少割合を示すが、Mg−Al試料は窒素下でより高い重量減少割合を示す。
ニッケル添加試料はまた、入り混じった結果を示す。Mg−Al試料は、ニッケル含有とニッケル非含有との間で有意な重量減少の差異を示さない(空気下で3%以外は)が、Zn−Al試料はニッケル含有とニッケル非含有との間で何ら差異を示さない。
DTGAの記録はまた、解釈が難しい。全重量減少について、Mg−AlとZn−Al試料との間、および空気と窒素との間に大きな差異があるが、ニッケルを有する試料またはニッケルを有さない試料の間での差異は少ないか無い。しかし空気中で、いくつかの場合では、ニッケル含有試料は大幅な重量減少のより急な開始を示し、これはいくつかの接触反応または連鎖反応過程におけるニッケルの関与を強く示唆する。
窒素下で、Mg−Al試料は、200℃超で2つの還元ステップを示す。ニッケル添加試料について、より低い温度へのシフトがあるようである。空気下で、Mg−Al試料はまた、200℃超で2つの還元ステップを示す。ニッケル添加試料について、より低い温度への若干のシフトがまたあるようである。
窒素下で、Zn−Al試料は、200℃超で2つの主要な還元ステップを示すが、ニッケルを有する試料および有さない試料の間で有意差はない。空気下で、Zn−Al試料は、ニッケルを有さない試料については200℃超で3つの還元ステップを示すが、ニッケル添加試料については2つの還元ステップのみである。一般に、ニッケルを有さない試料について、300℃周辺でより高い温度へのシフトがあるようであるが、ニッケル添加試料について、550℃周辺でより低い温度へのシフトがあるようである。
Figure 2010532361
上記の表3において示される微小硬度の結果は、全てのLDHの導入が、PETの強度を実質的に改善することを示す。
導入
この実施例は、3種の異なるアニオンを有する2:1Zn・Alおよび2:1Mg・Al・LDHの合成および分析を扱う。この目的のために使用したアニオンは、アミンでパラ置換されている(スルファニル酸の場合)、メチル基でパラ置換されている(p−トルエンスルホン酸の場合)および塩素でパラ置換されている(4−クロロベンゼンスルホン酸の場合)、ベンゼンスルホン酸であった。これらのLDHはまた、それらにニッケルをドープし、マグネシウムまたは亜鉛である存在する二価金属の一部分を置き換えることによって、親物質から改変し、それらの特性もまた研究された。このデータを、比較の目的のため、およびニッケルドープの長所の評価のため、親物質とデータと並行して示す。
使用する材料
ここで議論するLDHの合成において使用した全ての材料は、それらのグレードと共に表4に一覧表示されているメーカーから得た。これらの材料は、それらのナトリウム塩を得るために水酸化ナトリウムで中和したスルホン酸以外は、購入したまま、すなわちそれ以上精製することなく使用した。使用した水は、「Milli−Q academic」によって精製した(18MΩcm−1)。
合成
LDHの調製を、2ステップの手順で行った。第1のステップは、アニオンとして硝酸イオンを有するLDHを作製することであった。下記の表4は、研究した化合物およびそれらの源の合成のために使用した化学材料を示す。
Figure 2010532361
LDH・ニトレートの調製において、硝酸の三価および二価金属塩を共に水に溶解し、各々0.1Mおよび0.3M濃度を得た。次いで、金属塩のこの溶液を40℃に加熱し、次いで計算した量の50%w/wの水酸化ナトリウムを溶液に加えた。この混合物を、連続撹拌しながら窒素ガスのブランケット下で90〜100℃の温度にて24時間還流させた。24時間後、LDHスラリーをしばらく冷却し、次いでそれを遠心分離し、LDHを母液から分離した。このようにして得られたLDHは、母液中にイオンが完全にないことがなかった。そのためそれを水で2回、再び遠心分離によって洗浄した。
第2のステップにおいて、LDH・ニトレートを水に分散させ、LDH中の硝酸イオンのモル数と同じモル数の塩(スルファニル酸塩の場合は2倍)を有するスルホン酸塩の溶液(交換のために一般に好まれるアニオン)を、スラリーを完全に撹拌している間それに加えた。連続窒素流下で約1時間スラリーの撹拌を続け、次いでそれを遠心分離し、2回洗浄した。次いで、所望のアニオンを有する得られたLDHを熱風オーブン中で70℃の温度で乾燥させ、粉砕し、分析のために保存した。
スルホン酸の塩は、酸を必要な量の50%w/wの水酸化ナトリウムで中和することによって実験室で作製した。
第3のステップはまた、ニッケルドープ試料の調製において行われ、それはLDHへの少量のニッケルの導入であった。この目的のために、LDHと等モルの塩化ニッケルの溶液を、水に分散している必要とされるアニオンのLDHに加えた。この混合物をまた1時間撹拌し、次いで遠心分離し、2回洗浄し、その後それを乾燥させ、保存した。
結果
スルファニル酸塩
交換のためのスルファニル酸塩は、メーカーからのスルファニル酸を必要な量の50%w/wの水酸化ナトリウムで中和することによって得た。
2:1Mg・Al・LDH・スルファニレート
LDH中の硝酸イオンの交換は、スルファニル酸イオンと硝酸イオンの1:1比では完了しなかった。適度に完了した交換を得るために、その比は2:1まで増加させなければならなかった。LDH中のスルファニル酸イオンの存在は、図4におけるスルファニル酸ナトリウムの赤外スペクトルのピークを図5におけるLDH赤外スペクトルのピークとマッチさせることによって確認した。2:1Mg・Al・LDHの存在は、444cm−1周辺のピークによって確認した。
2:1Mg・Al・LDH・スルファニレートを、いくらかのニッケルをその中に導入することによってさらに改変した。この材料の赤外スペクトルを図7に示す。ニッケルをドープした、およびドープしていないMg・Al・LDH・スルファニレートの赤外スペクトルは殆ど同じに見え、それらの両方は、444cm−1周辺でピークを有し、これはマグネシウムとアルミニウムの2:1比を示す。これは、LDH中に入るニッケルの量は少量であり、MgとNiの比は1:1とは懸け離れているという事実による場合がある。下記の表5に示すニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・スルファニレートについての原子吸光分析データはまた、この考えを裏付ける。
Figure 2010532361
Mg・Al・LDH・スルファニレートおよびMg・Al・Ni・スルファニレートのXRDパターンを、図6および8において提示する。それらの類似性は最小のニッケルが導入されるという仮設を裏付け、またニッケルドープの後にLDHにおける構造的変化がないという証拠を提供する。
各々図9および10において提示する空気および窒素の両方中で行ったTGAおよびDTGAの比較は、ニッケルをドープした、およびドープしていない材料の熱的挙動における有意な変化を示す。ニッケルを含有する2:1Mg・Al・LDH・スルファニレートは、ニッケルを有さない材料と比較して熱劣化が加速するようである。下記の表6は、ニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・スルファニレートのXRDデータを示す。
Figure 2010532361
2:1Zn・Al・LDH・スルファニレート
2:1Zn・Al・LDH・ニトレートの場合、良好な交換を得るために、またスルファニル酸イオンと硝酸イオンの2:1比が必要であった。図11におけるその赤外スペクトルにおいて425cm−1周辺のピークは、2:1Zn・Al・LDHの存在を裏付ける。交換後の1384cm−1のピークの減少は、スルファニル酸イオンによる硝酸イオンの置き換えについての証拠を与える。
2:1Zn・Al・LDH・スルファニレートをまたニッケルをドープし、親LDHとニッケルドープLDHとの両方の分析データを比較した。図11および12における赤外スペクトルは、有意差を示さない。図13および14における材料のXRDパターンはまた、それらのd003値において異ならない。表8において示す原子吸光データの事実と合わせると、これはニッケルの存在を示し、存在するニッケルがLDH層の表面または端部上に吸着され、ギャラリー空間(gallery space)中には存在せず、LDHシートの構造中に導入されていないことをこれは示す。下記の表7は、ニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・スルファニレートについてのXRDデータを示す。下記の表8は、ニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・スルファニレートについての原子吸光分析結果を示す。
Figure 2010532361
Figure 2010532361
窒素および空気の雰囲気中で回収したこれらの材料のTGAおよびDTGA比較を、各々図15および16に示すが、それらはいくらかの差異を示す。このデータは、ニッケルドープ材料が親材料と比較してより速い熱劣化を受けることを示す。
p−トルエンスルホン酸塩
p−トルエンスルホン酸塩は、メーカーからのp−トルエンスルホン酸を50%w/wの水酸化ナトリウムで中和することによって得た。
2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネート
2:1Mg・Al・LDH・ニトレートをLDH・ニトレート中のアルミニウムの各モル毎に1モルのp−トルエンスルホン酸イオンと交換することによって、2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートを調製した。純粋なp−トルエンスルホン酸および2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートの赤外スペクトルを、図17および18に示す。2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートの赤外スペクトルは、444cm−1周辺でピークを示し、1384cm−1のピークにおける減少は、2:1マグネシウムおよびアルミニウムLDHの存在および硝酸イオンのp−トルエンスルホン酸イオンとの交換を各々示す。
図19における2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートのXRDパターンは、層間空間へのp−トルエンスルホン酸イオンの導入を示す。それについてのd−間隔を表9に示す。表9は、ニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートについてのXRDデータを示す。
Figure 2010532361
材料をまたニッケルをドープし、この導入がもたらすであろう何らかの差異を観察した。図20および21に示すニッケルドープ材料についての赤外およびXRDパターンは、親材料のそれらとは大きな差異を示さない。しかし、ニッケルの存在は、下記の表10に示す原子吸光結果によって証される。表10は、ニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートについての原子吸光分析結果を示す。図22および23における親材料およびニッケルドープ材料のTGAおよびDTGA比較はまた、材料間に差異があることの証拠を提供する。ニッケルを有する材料の熱劣化は、材料のそれよりもより遅い。
Figure 2010532361
2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネート
この場合、またLDH中のアルミニウムの各モル毎に1モルのp−トルエンスルホン酸イオンは、前駆体の硝酸イオンとの良好な交換を得るのに十分であった。図24における2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネートの赤外スペクトルは、2:1Zn・Al・LDHがある証拠および硝酸イオンのp−トルエンスルホン酸イオンとの交換を示す。すなわち、それは425cm−1でピークを含有し、また1384cm−1のピークにおいて減少を示す。
図26における17.6768のd003を有する材料のXRDは、層間空間におけるp−トルエンスルホン酸イオンの存在を例示する。d−間隔を下記の表12に示す。
この親材料はまた、ニッケルをドープしたときに、構造変化を示さず、これは、図25および27におけるその赤外およびXRDパターンと、親材料のそれらとの類似性によって示すことができる。しかし、また材料の原子吸光結果は、下記の表11中のように親物質のそれと比較するとき、試料中にニッケルがある証拠を提供する。図28および29における親材料とニッケルドープ材料とのTGAおよびDTGA比較によってまた、ニッケルドープ材料の熱劣化が親化合物のそれより速いという点で異なり、特に空気中でより急な開始を示し、これはニッケルの存在が分解の過程を変化させていることを明らかに示す。下記の表11は、ニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネートについての原子吸光分析結果を示す。下記の表12は、ニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・p−トルエンスルホネートについてのXRDデータを示す。
Figure 2010532361
Figure 2010532361
3 4−クロロベンゼンスルホン酸塩
4−クロロベンゼンスルホン酸塩は、メーカーから入手した4−クロロベンゼンスルホン酸を50%w/wの水酸化ナトリウムで中和することによって調製する。
2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネート
p−トルエンスルホン酸の場合と同様に、LDH中のアルミニウムの各モル毎に1モルの4−クロロベンゼンスルホン酸は、前駆体の硝酸イオンとの良好な交換を得るのに十分であった。4−クロロベンゼンスルホン酸ナトリウムの赤外スペクトルを、図30に示す。図31における2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートの赤外スペクトルは、それが444cm−1を有するという点で2:1Mg・Al・LDHが存在する証拠を示し、また1384cm−1でのピークの減少は、4−クロロベンゼンスルホン酸イオンによる前駆体硝酸イオンの交換を示す。
図32における材料のXRDパターンはまた、層間空間中への4−クロロベンゼンスルホネートの導入を示す。d−間隔を、下記の表13に示す。表13は、ニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートについてのXRDデータを示す。
この材料はまた上で考察した他の材料として、ニッケルをドープしたときに、何らの構造変化を示さない。これは、図33および34におけるこの材料の赤外スペクトルおよびXRDパターンをその親材料と比較することによって例示することができる。表14における原子吸光データはまた、材料中にニッケルが存在することを証明する。図35および36における両方の材料のTGAおよびDTGA比較は、ニッケルドープ材料の熱劣化は、特に空気中で親材料のそれより速いことを示し、これはまた分解経路におけるニッケルの存在による有意な影響を示す。下記の表14は、ニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートについての原子吸光分析データを示す。
Figure 2010532361
Figure 2010532361
2:1Zn・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネート
2:1Mg・Al・LDH・ニトレートを、材料中のアルミニウム各モル毎に1モルの4−クロロベンゼンスルホン酸イオンと交換することによって、この材料を調製する。図37における材料の赤外スペクトルはまた、LDH中のアニオンの導入について証拠を与え、また425cm−1でのピークは、2:1Zn・Al・LDHが存在することを示唆する。
Figure 2010532361
003が17.6484である図39におけるXRDパターンは、層間空間中に4−クロロベンゼンスルホネートがあることの証拠である。d−間隔を表16に示す。
親材料は、この場合ニッケルをドープするときに、何らの構造変化を示さない。図38および40におけるニッケルドープ材料の赤外スペクトルおよびXRDパターンは、親材料のそれらと比較したときに、これを証明する。上記の表15における原子吸光データは、構造中で何らの変化も見られないのにも関わらず、材料中にニッケルが存在することを示す。上記の表15は、ニッケルを有するおよび有さない2:1Mg・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートについての原子吸光データを示す。下記の表16は、ニッケルを有するおよび有さない2:1Zn・Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートについてのXRDを示す。
Figure 2010532361
図41および42における親材料とニッケルドープ材料とのTGAおよびDTGA比較は、材料がニッケルを含有するときに、加速する熱分解についてのさらなる例を与える。
結論
スルファニル酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオンおよび4−クロロベンゼンスルホン酸イオンを有するLDHの調製のニトレート経路は、それによって良好な交換が可能となり、また相当大きなバッチを作製するためにスケールを上げることができるため実行可能なものであることを、結果は示す。これらの材料の50gm試料を、上で考察した手順において作製したが、結果は再現性のあるものだった。また、同じ層間アニオンは、マグネシウムと比較したときに、二価金属として亜鉛と共により良好なXRDパターンを与え、これはより良好な構造特性を示唆する。亜鉛LDH中の二価金属と三価金属の比は、マグネシウムLDH中のそれと比較して2に近く、それはまたそれらの規則的で予想可能な構造を示唆する。Zn・Al・LDHはまた、Mg・Al・LDHと比較して、有意により少量のニッケルドープを示したが、これによってまた亜鉛がより良好な選択肢となる。スルホン酸アニオンとの交換の後の材料の乾燥によって、カーボネートを空気から避けるための真空は必要ではなかった。これは、カーボネート汚染に対するそれらの耐性を示唆し、これはLDH化学において望ましく利益となる。さらに、スルファニル酸イオンは、適当な交換を実現するために過剰に必要であった(LDHの2倍のモル数)が、一方p−トルエンスルホン酸イオンおよび4−クロロベンゼンスルホン酸イオンはそうではなかった。そのため、大きなバッチの材料を作製する目的のために、後者がよりよい選択である。二価金属の一部分についてのニッケルの交換ではなくニッケルの導入は、これがニッケルの存在を少量に制限するため興味深い結果となり、これはニッケルそれ自体のように触媒として使用される金属の有用な特徴である。最後に、ニッケルドープ試料の熱劣化は、たいていの場合(空気中でニッケルを有する2:1Mg・Al・LDH・p−トルエンスルホネートは例外である)それらの各々の前駆体よりも速い。これは、ニッケルの触媒的な役割をさらに強調する。
材料の調製
p−トルエンスルホン酸イオン、クロロベンゼンスルホン酸イオン、またはp−スルファニル酸イオンを導入したMg−AlおよびZn−Al・LDHを調製し、このように調製した材料の各々の試料に、下記の手順によってニッケルを添加した。
LDHの調製を、2ステップの手順で行い、第1のステップは、硝酸イオンをアニオンとして有するLDHを作製することであり、第2のステップは、この硝酸イオンを所望のスルホン酸アニオンと交換することであった。下記の表17は、研究した化合物およびそれらの源の合成のために使用した化学材料を示す。
Figure 2010532361
LDH・ニトレートの調製において、25gmのLDHを得るように計算された硝酸の三価および二価金属塩を共に水に溶解して、各々0.1Mおよび0.3Mの濃度を得た。過剰な二価金属の使用によって、水酸化ナトリウムが限定試薬となり、過剰に高pHを回避することを保障する。金属塩のこの溶液を40℃に加熱し、次いで50%w/wの水酸化ナトリウムを中和のために溶液に加えた。各2:1LDH毎に6モルの水酸化物があるため、LDH中のAlに加えた水酸化物の比は6:1である。この混合物を、連続撹拌しながら窒素ガスブランケット下にて90〜100℃の温度で24時間還流させた。24時間後、LDHスラリーをしばらく冷却し、次いでそれを遠心分離し、LDHを母液から分離する。このようにして得られたLDHは、母液中にイオンが完全にないことはなかった。そのためそれを水で2回、再び遠心分離によって洗浄した。
第2のステップにおいて、LDH・ニトレートを水に分散させ、LDH中の硝酸イオンのモル数と同じモル数の塩(スルファニル酸塩の場合は2倍)を有するスルホン酸塩(交換のために一般に好まれるアニオン)の溶液を、スラリーを十分に撹拌している間にそれに加えた。連続窒素流下でスラリーの撹拌を約1時間続け、その後それを遠心分離し、2回洗浄した。次いで、所望のアニオンを有する得られたLDHを、熱風オーブン内の大きな時計皿中で70℃の温度にて乾燥させ、粉砕し、分析のために保存した。
少量のニッケルがLDH中に導入されている、ニッケルドープ試料を調製するために、LDH中のAlと等モルの塩化ニッケルの溶液を、水に分散している必要とされるアニオンのLDHに加えた。この混合物をまた1時間撹拌し、次いで遠心分離し、2回洗浄し、その後乾燥させ、保存した。
全ての場合において、導入されたスルホン酸アニオンが存在することは、生成物の赤外分光法によって示され、材料のLDHの性質であるように、粉末X線回折によってさらに示された。ニッケルの取込みは、色の変化および元素分析によって示された。
2:1Mg−Al・CBSの調製、それに続くニッケルの導入
2:1Mg−Al・LDH−CBSを調製するために、19.42gのp−クロロベンゼンスルホン酸(90.5mmol、Aldrich)を、500mLの脱イオン水に懸濁させ、次いで完全に分散するまで撹拌した。この溶液を4.7mLの50%NaOHで中和し、次いで2:1Mg−Al・LDH−NO沈殿物を含有する5000mLの三つ口丸底フラスコに加えた(窒素ブランケット下、500mLの脱イオン水中で撹拌)。2:1Zn−Al・LDH−CBSについて、14.96gのCBS(69.7mmol、酸の形態、Aldrich)を500mLの脱イオン水に懸濁させ、完全に分散するまで撹拌した。この溶液を3.6mLの50%NaOHで中和し、次いで2:1Zn−Al・LDH−NO沈殿物を含有する異なる5000mLの三つ口丸底フラスコに加えた(窒素ブランケット下、500mLの脱イオン水中で撹拌)。上記の通りに得られた懸濁液を1時間撹拌し、次いで分離および洗浄のために取り出した。最終生成物をブフナー濾過によって回収し、メタノールで洗浄し、次いでオーブン内で70℃にて乾燥させた。
LDH−CBSのニッケル添加
ニッケルで処理される材料については、上記のように、2:1Mg−Alまたは2:1Zn−Al・LDH−NOの異なる25gのバッチを調製し、次いで脱プロトン化したCBSと交換し、分離および洗浄した。それらを、500mLの脱イオン水と共に、それらの各々の5000mLの三つ口丸底フラスコ中に戻した。2:1Mg−Al・LDH−CBS試料については、21.52gのNiCl・6HO(90.5mmol、Alfa Aesar)を100mLの脱イオン水に溶解し、次いでLDH懸濁液に加えた。2:1Zn−Al・LDH−CBS試料については、16.57gのNiCl・6HO(69.7mmol、Alfa Aesar)を100mLの脱イオン水に溶解し、次いでLDH懸濁液に加えた。上記の通りに、これらのLDH懸濁液の両方を1時間撹拌し、次いで分離および洗浄のために取り出した。最終生成物をまたブフナー濾過によって回収し、メタノールで洗浄し、次いでオーブン内で70℃にて乾燥させた。
図43は、2:1Zn−Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。微量の残留ニトレートを、アスタリスク()によって示す。LDHのピーク特性の存在、ならびに導入された有機アニオン中に存在するスルホネートおよび有機基のピーク特性の存在に留意されたい。
図44は、ニッケルで処理した後の2:1Zn−Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのFTIRスペクトルを示す。残留ニトレートをまた、アスタリスク()によって示す。図43に極めて類似することに留意されたい。
図45は、2:1Zn−Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのXRDパターンを示す。底面間隔を、アスタリスク()によって示す。大きな底面間隔およびオーバトーンの存在、ならびに62°周囲の間隔の存在は全て、大きな有機アニオンを導入している良好な結晶性LDHの特徴である。
図46は、ニッケルを有する2:1Zn−Al・LDH・4−クロロベンゼンスルホネートのXRDパターンを示す。底面間隔をまた、アスタリスク()によって示す。図45に極めて類似しており、これはニッケルの取込みが大きな構造変化をもたらさなかったことを示す。
本出願に記載されているLDHは、任意のポリマー処理経路によって配合することができる。例には、押出、射出成形、溶液、または他のタイプの処理が挙げられる。配合された材料は、フィルム、繊維、シート、泡および他などの任意の形態で使用することができる。
一例では、本明細書に記載されているLDHは、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)と配合することができる。LDHを、0.5超のLDH:PET比でPETと合わせた。この材料について難燃性が観察された。
LDHをまた、PETと3%のwt%で合わせた。この材料について難燃性がまた観察された。LDHは、PETと0.1%〜99%の重量%で合わせることができた。
重量パーセント(「wt%」)とは、本明細書において使用する場合、混合物または組合せの総重量に対する割合としての加えられた化合物の重量を意味する。例えば、1グラムの成分Aが成分Bに加えられ、100gの組合せCが形成された場合、成分Aは1wt%で存在すると言うことができる。
UL94試験を行って、LDHの難燃性を調査し、純粋なPETと比較した。この試験は、制御された環境(UL−94チャンバ)において炎が自己消火するのにかかる時間の測定に基づいている。LDH材料は、下記の表18に示されるように純粋なPET試料と比較して、消火時間が改善した。
Figure 2010532361
PET+3重量%Zn・Al・LDH・スルファニレートの試料を燃やし、結果を検討した。各試料の先端の針形状は、LDHが絶縁バリアを形成したことを示したが、これが試料を通る酸素の透過を制限し、したがって炎が消えた。
引用した参考文献
下記の参考文献は、本明細書において記載されているものに対して補足的である例示的で手続的な詳細または他の詳細を提供する限りでは、参照により本明細書中に特に組み込まれている。
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Claims (45)

  1. 層状複水酸化物(LDH)の生成方法であって、
    a)可溶性金属塩または可溶性金属塩の混合物を水に溶解して、金属塩溶液を得るステップと、
    b)前記金属塩溶液を沈殿させ、それを洗浄して、LDHを得るステップと、
    c)スルホン酸塩またはスルホン酸の溶液を塩基と共に前記LDHに加えて、LDH・スルホネート懸濁液を得るステップと、
    d)前記LDH・スルホネート懸濁液を撹拌、分離および洗浄して、交換アニオンを有するLDHを得るステップと
    を含む方法。
  2. 前記金属塩溶液を沈殿前に加熱するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記金属塩溶液を、NaOHを使用して沈殿させる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記金属塩が、Ni2+、Co2+、Zn2+、Fe2+、Mn2+、Cu2+、Ti2+、Cd2+、Pd2+、Ca2+、Al3+、Ga3+、Fe3+、Cr3+、Mn3+、Co3+、V3+、In3+、Y3+、La3+、Rh3+、Ru3+、Sc3+、およびこれらの組合せからなる群から選択されるカチオンを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記スルホン酸がスルファニル酸である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記スルホン酸がp−トルエンスルホン酸である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記スルホン酸が4−クロロベンゼンスルホン酸である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記LDH・スルホネート懸濁液が遠心分離によって分離される、請求項1に記載の方法。
  9. 金属ドープ層状複水酸化物(LDH)の生成方法であって、
    a)三価もしくは二価の可溶性金属塩、またはこれらの混合物を水に溶解して、金属塩溶液を得るステップと、
    b)塩基を加えて、前記塩溶液中に存在する1種または複数のアニオン、および/または水酸化物または炭酸アニオンを含有するLDHを得るステップと、
    c)スルホン酸塩またはスルホン酸を塩基の存在下で前記LDHに加えて、スルホネート含有LDHを得るステップと、
    d)前記スルホネート含有LDHをドーパント金属塩または化合物の溶液と合わせて、金属ドープ層状複水酸化物を得るステップと
    を含む方法。
  10. 前記スルホネート含有LDHを撹拌、分離および洗浄した後、前記スルホネート含有LDH溶液をドーパント金属塩または化合物の溶液と合わせるステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記ドーパント金属塩がニッケル塩である、請求項9に記載の方法。
  12. 前記LDHを静置することによって熟成させるステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  13. 前記LDHを加熱することによって熟成させるステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  14. 前記LDHをスルホネートによる処理の前に洗浄するステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  15. 前記金属塩溶液を、溶解した水酸化物または水酸化物源を使用して沈殿させる、請求項9に記載の方法。
  16. 前記金属塩が、Ni2+、Co2+、Zn2+、Fe2+、Mn2+、Cu2+、Ti2+、Cd2+、Pd2+、Ca2+、Al3+、Ga3+、Fe3+、Cr3+、Mn3+、Co3+、V3+、In3+、Y3+、La3+、Rh3+、Ru3+、Sc3+、およびこれらの組合せからなる群から選択されるカチオンを含む、請求項9に記載の方法。
  17. 前記スルホン酸塩がスルファニル酸の塩である、請求項9に記載の方法。
  18. 前記スルホン酸塩がp−トルエンスルホン酸の塩である、請求項9に記載の方法。
  19. 前記スルホン酸塩が4−クロロベンゼンスルホン酸の塩である、請求項9に記載の方法。
  20. 前記LDHが遠心分離によって分離される、請求項9に記載の方法。
  21. 一般式:
    [M(II) 1−x−yNi(II) (III) (OH)x+(Am−x/m・nH
    (式中、Am−は交換可能なアニオンを表し、M(II)は二価カチオンを表し、M(III)は三価カチオンを表し、Ni(II)はニッケルイオンを表し、xは約0.25〜0.33の範囲であり、yは0〜1−xの範囲であり、mは約1〜4の範囲の自然数であり、nは正の数であり、通常整数または0である)
    を有する層状複水酸化物を含む組成物。
  22. m−が有機硫酸またはスルホン酸イオンである、請求項21に記載の組成物。
  23. m−が芳香族スルホン酸イオンである、請求項21に記載の組成物。
  24. m−がベンゼンスルホン酸イオンである、請求項21に記載の組成物。
  25. m−が、アルキル、アリール、ハロゲンまたはアミノ基の1つまたは複数の置換基を有するベンゼンスルホン酸イオンである、請求項21に記載の組成物。
  26. 前記LDHがニッケル含有溶液に曝されている、請求項21に記載の組成物。
  27. 前記LDHが、静置すること、またはニッケル含有溶液に曝す前に加熱することによって熟成されている、請求項21に記載の組成物。
  28. ニッケルの導入が、予め存在するLDH格子を乱さない、請求項27に記載の組成物。
  29. 前記LDHが二価遷移金属に曝されている、請求項21に記載の組成物。
  30. (II)が遷移金属である、請求項21に記載の組成物。
  31. m−が、NO 、Cl、CO 2−、SO 2−、有機カルボン酸イオン、硫酸イオン、スルホン酸イオン、およびこれらの組合せからなる群から選択される交換可能なアニオンである、請求項21に記載の組成物。
  32. (II)が、Mg2+、Ni2+、Co2+、Zn2+、Fe2+、Mn2+、Cu2+、Ti2+(163)、Cd2+、Pd2+、およびCa2+からなる群から選択される、請求項21に記載の組成物。
  33. (III)が、Al3+、Ga3+、Fe3+、Cr3+、Mn3+、Co3+、V3+、In3+、Y3+、La3+、Rh3+、Ru3+、およびSc3+からなる群から選択される、請求項21に記載の組成物。
  34. m−がスルホン酸イオンである、請求項21に記載の組成物。
  35. m−が、置換アミンを有するスルホン酸イオンである、請求項21に記載の組成物。
  36. m−が、置換アルキルまたは他の有機基を有するスルホン酸イオンである、請求項21に記載の組成物。
  37. m−が、置換ハロゲンを有するスルホン酸イオンである、請求項21に記載の組成物。
  38. 前記二価金属の1%以上がニッケルによって置き換えられている、請求項21に記載の組成物。
  39. ニッケルと総化合物の比(w/w)が約0.1%〜30%の範囲である、請求項21に記載の組成物。
  40. 請求項21に記載の組成物をポリ(エチレンテレフタレート)と合わせるステップ
    を含む、添加剤を有するポリマーの生成方法。
  41. ポリ(エチレンテレフタレート)中のLDHの最終濃度が約0.1〜99wt%である、請求項40に記載の方法。
  42. ポリ(エチレンテレフタレート)中のLDHの最終濃度が約3〜10wt%である、請求項40に記載の方法。
  43. 請求項21に記載の組成物をポリ(エチレンテレフタレート)と合わせるステップ
    を含む、耐燃性材料の生成方法。
  44. ポリ(エチレンテレフタレート)中のLDHの最終濃度が約0.1〜99wt%である、請求項43に記載の方法。
  45. ポリ(エチレンテレフタレート)に対するLDHの最終濃度が約3〜10wt%である、請求項43に記載の方法。
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