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JP2010233744A - 生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具 - Google Patents

生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具 Download PDF

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JP2010233744A JP2009083724A JP2009083724A JP2010233744A JP 2010233744 A JP2010233744 A JP 2010233744A JP 2009083724 A JP2009083724 A JP 2009083724A JP 2009083724 A JP2009083724 A JP 2009083724A JP 2010233744 A JP2010233744 A JP 2010233744A
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大樹 後藤
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Abstract

【課題】ステント基体とその外面を被覆する生理活性物質含有樹脂層とを備えるステントにおいて、拡張時に変形するステント基体の屈曲部の外縁部分における生理活性物質含有樹脂層の剥離が極めて少ない生体内留置用ステントを提供するものである。
【解決手段】ステント1は、所定の線幅を有する線状体により形成され、ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部21および他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部22を有する環状体5と隣り合う環状体5を接続する接続部13とを備えるステント基体2と、ステント基体2の外面を被覆する生理活性物質含有樹脂層3とを備え、一端側屈曲部21もしくは他端側屈曲部22であって、ステント1の拡張時に変形する屈曲部は、屈曲部の内面側を部分的に欠損させることにより形成され、内面側かつ内縁から外縁方向に延びる薄肉部14を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、血管、胆管、気管、食道、尿道等の生体管腔内に生じた狭窄部、もしくは閉塞部の改善に使用される生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具に関する。
生体内留置用ステントは、血管あるいは他の生体内管腔が狭窄もしくは閉塞することによって生じる様々な疾患を治療するために、その狭窄もしくは閉塞部位を拡張し、その内腔を確保するためにそこに留置する一般的には管状の医療用具である。
ステントは、体外から体内に挿入するため、そのときは直径が小さく、目的の狭窄もしくは閉塞部位で拡張させて直径を大きくし、かつその管腔をそのままで保持する物である。
ステントとしては、金属線材、あるいは金属管を加工した円筒状のものが一般的である。カテーテルなどに細くした状態で装着され、生体内に挿入され、目的部位で何らかの方法で拡張させ、その管腔内壁に密着、固定することで管腔形状を維持する。ステントは、機能および留置方法によって、セルフエクスパンダブルステントとバルーンエクスパンダブルステントに区別される。バルーンエクスパンダブルステントはステント自体に拡張機能はなく、ステントを目的部位に挿入した後、ステント内にバルーンを位置させてバルーンを拡張させ、バルーンの拡張力によりステントを拡張(塑性変形)させ目的管腔の内面に密着させて固定する。このタイプのステントでは、上記のようなステントの拡張作業が必要になる。
そして、バルーンエクスパンダブルステントは、拡張するバルーンによりステントを塑性変形させることにより拡張し、目的管腔(例えば、血管)の内面に密着させる。バルーンエクスパンダブルステントは、塑性変形していることにより高い拡張維持力(ラジアルフォース)を備える。
ステント留置の目的は、PTCA等の手技を施した後に起こる再狭窄の予防、およびその低減化を図るものである。そして、近年では、このステントに生理活性物質を担持させることによって、管腔の留置部位で長期にわたって局所的にこの生理活性物質を放出させ、再狭窄率の低減化を図るものが利用されている。
最近では、ステントに抗がん剤等の生理活性物質を担持させることによって、管腔内のステントを留置した部位でこの生理活性物質を局所的に徐放させ、再狭窄率の低減化をはかる試みが盛んに提案されている。例えば、特表2004−533409号公報(特許文献1)のようにポリオレフィン系エラストマーに抗癌剤を含ませたコーティング層をステントに担持させることにより生理活性物質の局所的な徐放を実現している。また、特表2004−518458号公報(特許文献2)では、薬剤担持ポリマーとしてアクリレート系ポリマーを使用して免疫抑制剤の徐放を達成している。これらの生理活性物質の担持ポリマーは生体内で安定であり血管内に留置後もクラッキングなどの劣化に強いという特徴を有するが、非生分解性ポリマーであるため生理活性物質が消失した後もポリマーが血管内に残存し続ける。これらのポリマーは少なからず炎症刺激性を有しているため、晩期において再狭窄や血栓性合併症を引き起こす懸念がある。
また、生理活性物質の担持ポリマーとして生分解性ポリマーを利用する多数の研究が見られる。例えば、特開平8−33718号公報(特許文献3)のように、デキサメタゾンなどの薬剤とポリ乳酸などの生分解性ポリマーとを溶媒に溶解させて、次いで溶液をステント上に噴霧し、溶媒を蒸発させることにより薬剤を徐放可能なステントを製造している。生分解性ポリマーは、生理活性物質が放出されるのと同時に、あるいは生理活性物質が放出された後に、生体に分解・吸収され消失してしまうので、非生分解性ポリマーで懸念されたような晩期における再狭窄や血栓性合併症の危険性が低い。生分解性ポリマーの中でも、ポリ乳酸等の脂肪族ポリエステルは生体適合性が高いため、生理活性物質の担持ポリマーとして広く研究されている。
そして、本願出願人は、特開2007−97706号公報(特許文献4)に示すように、ステント本体の表面の少なくとも一部に、生理活性物質と生分解性ポリマーと可塑剤とを含む組成物から形成される層を有する生体内の管腔に留置するステントを提案している。
特表2004−533409号公報 特表2004−518458号公報 特開平8−33718号公報 特開2007−97706号公報
特許文献4のステントでは、生体内で生分解性ポリマーが分解するにつれて生理活性物質が生体内に徐々に放出されて、適切な治療をすることが可能となる。また、可塑剤の可塑化効果により、前記層は柔軟性が付与されるため、製造工程や輸送工程、更に臨床使用時におけるステント拡張時の前記層の破壊を有意に抑制・防止することができるという効果を有しており有効である。
しかし、このステントをバルーンエクスパンダブルステントに応用したとき、ステントの拡張時に変形する屈曲部の外縁部分において、剥離する可能性があることを本発明者が知見した。
そこで、本発明の目的は、所定の線幅を有する線状体により形成され、ステントの拡張時に変形する複数の屈曲部を有するステント基体とこのステント基体の外面を被覆する生理活性物質含有樹脂層とを備えるステントにおいて、ステントの拡張時に変形する屈曲部の外縁部分における生理活性物質含有樹脂層の剥離が極めて少ない生体内留置用ステントおよびそれを用いた生体器官拡張器具を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張する生体内留置用ステントであって、
前記ステントは、所定の線幅を有する線状体により形成され、前記ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部および前記ステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部を有する複数の環状体と、隣り合う前記環状体を接続する接続部とを備えるステント基体と、該ステント基体の外面全体もしくは外面を部分的に被覆する生理活性物質含有樹脂層とを備え、
前記一端側屈曲部および前記他端側屈曲部であって、前記ステントの拡張時に変形する屈曲部でありかつ前記生理活性物質含有樹脂層が被覆された屈曲部の半数以上の屈曲部は、該屈曲部の内面側を部分的に欠損させることにより形成された薄肉部を有し、かつ該薄肉部は、前記屈曲部の内縁から外縁方向に延びるものとなっている生体内留置用ステント。
(2) 前記薄肉部を有する部分の屈曲部は、中立面が該屈曲部の線幅の中心線より外縁側に位置するものとなっている上記(1)に記載の生体内留置用ステント。
(3) 前記薄肉部は、前記屈曲部の中央部の内面側かつ内縁から外縁方向に延びるものである上記(1)または(2)に記載の生体内留置用ステント。
(4) 前記薄肉部は、一端が前記屈曲部の内縁に位置し、他端が前記屈曲部の線幅の中心線付近もしくは中心線より外縁側に位置するものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(5) 前記ステントの拡張時に変形する屈曲部でありかつ前記生理活性物質含有樹脂層が被覆された屈曲部の80%以上の屈曲部は、前記薄肉部を有している上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(6) 前記薄肉部は、扇状、三日月状、円状、矩形状のいずれかである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(7) 前記屈曲部の前記薄肉部が設けられた部分は、ほぼ一定の肉厚を有するものとなっている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(8) 前記屈曲部の前記薄肉部が設けられた部分は、前記屈曲部の内縁から外縁方向に向かって連続してもしくは段階的に肉厚が厚くなるものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(9) 前記ステント基体は、前記ステントの拡張時に実質的に変形しないもしくは変形量の少ない屈曲部を有し、該ステントの拡張時に実質的に変形しないもしくは変形量の少ない屈曲部には、前記薄肉部が設けられていない上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(10) 前記生理活性物質含有樹脂層は、生理活性物質を含有する生分解性ポリマーにより形成されている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(11) 前記環状体は、前記一端側屈曲部と前記他端側屈曲部とを繋ぐ線状部を有する環状に連続した無端のものである上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(12) チューブ状のシャフト本体部と、該シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーンと、折り畳まれた状態の前記バルーンを被包するように装着された上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のステントとを備えることを特徴とする生体器官拡張器具。
本発明のステントは、所定の線幅を有する線状体により形成され、ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部およびステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部を有する複数の環状体と、隣り合う環状体を接続する接続部とを備えるステント基体と、ステント基体の外面全体もしくは外面を部分的に被覆する生理活性物質含有樹脂層とを備え、一端側屈曲部および他端側屈曲部であって、ステントの拡張時に変形する屈曲部でありかつ生理活性物質含有樹脂層が被覆された屈曲部の半数以上の屈曲部は、屈曲部の内面側を部分的に欠損させることにより形成された薄肉部を有し、かつ薄肉部は、屈曲部の内縁から外縁方向に延びるものとなっている。
このため、薄肉部を有する屈曲部は、ステントの拡張時における外縁側の変形量が少なくなり、屈曲部の外縁側を被覆する部分の生理活性物質含有樹脂層の変形も少なく、剥離の発生が極めて少ないものとなる。
図1は、本発明の一実施例の生体内留置用ステントの正面図である。 図2は、図1の生体内留置用ステントを展開し内面側からみた図である。 図3は、図4の部分拡大図である。 図4は、図3のA−A線断面図である。 図5は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの屈曲部の断面形状を説明するための説明図である。 図6は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの屈曲部の断面形状を説明するための説明図である。 図7は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの屈曲部に設けられた薄肉部の形態を説明するための説明図である。 図8は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの屈曲部に設けられた薄肉部の形態を説明するための説明図である。 図9は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの屈曲部に設けられた薄肉部の形態を説明するための説明図である。 図10は、図1に示した生体内留置用ステントの拡張時の展開状態かつ内面側からみた図である。 図11は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの展開状態かつ内面側からみた図である。 図12は、図11の部分拡大図である。 図13は、図11に示した生体内留置用ステントの拡張時の展開図の部分拡大図である。 図14は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の部分省略正面図である。 図15は、図14に示した生体器官拡張器具の先端部の拡大部分断面図である。 図16は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の作用を説明するための説明図である。
本発明の生体内留置用ステントについて以下の好適実施例を用いて説明する。
本発明の生体内留置用ステント1は、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、ステントの内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張するものである。ステント1は、所定の線幅を有する線状体により形成され、ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部21およびステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部22を有する複数の環状体5と、隣り合う環状体5を接続する接続部13とを備えるステント基体2と、ステント基体2の外面全体もしくは外面を部分的に被覆する生理活性物質含有樹脂層3とを備える。
そして、一端側屈曲部21および他端側屈曲部22であって、ステント1の拡張時に変形する屈曲部でありかつ生理活性物質含有樹脂層3が被覆された屈曲部の半数以上の屈曲部21,22は、屈曲部の内面側を部分的に欠損させることにより形成された薄肉部14を有し、かつ薄肉部14は、屈曲部の内縁から外縁方向に延びるものとなっている。
なお、図1では、ステント1の内面側に形成された薄肉部14の外縁は、表面に現れないが、説明のため実線で示している。
本発明の生体内留置用ステント1は、ステント基体2と、ステント基体2の外面全体もしくは外面を部分的に被覆する生理活性物質含有樹脂層3とを備える。
この実施例におけるステント基体2は、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、ステントの内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能なステントであり、いわゆるバルーン拡張型ステントである。
そして、このステント基体2では、図1ないし図3に示すように環状体5は、ステントの一端側に位置する複数の一端側屈曲部21と他端側に位置する複数の他端側屈曲部22と一端側屈曲部21と他端側屈曲部22間を繋ぐ線状部12とを備える波状環状体となっている。そして、線状部12は、直線状部となっている。そして、軸方向に隣り合う環状体5は、ステントの一端側に位置する環状体5の他端側屈曲部22と他端側に位置する環状体5の一端側屈曲部21が近接するように配置されるとともに、接続部13により接続されている。
そして、ステント1は、図1の状態にて生体内に挿入され、ステントの内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張する。展開図では、図2の状態から図10の状態に変形する。そして、上記の変形時に、一端側屈曲部21および他端側屈曲部22は、開く方向に変形するが、一端側屈曲部21と他端側屈曲部22間を繋ぐ線状部12は、実質的に変形しない。
このステント基体2における波状環状体は、図1およびその展開図である図2に示すように、ほぼ同じピッチの複数の一端側屈曲部21と他端側屈曲部22と線状部12とを有し、環状に連続した無端の波状体となっている。なお、波状環状体の山(もしくは谷)の数は、4〜10が好適である。そして、この実施例のステント1では、隣り合う環状体間には、複数(具体的には、2つまたは3つ)の接続部13が設けられている。特に、この実施例のステント基体2では、接合部は、隣り合う環状体間に2つ設けられている。接続部13は、隣り合う環状体間に複数備えることが好ましいが、1つのみ備えるものであってもよい。
なお、ステント基体の形態は、上述したステント基体2のような、複数の波状環状体により構成されたもの、また、複数の波状環状体の近接する頂点間を接合するものに限定されるものではない。
そして、ステント基体2の自由端となっている一端側屈曲部21もしくは自由端となっている他端側屈曲部22であって、ステント1の拡張時に変形する屈曲部は、内面側かつ内縁から外縁方向に延びる薄肉部14を備えている。この実施例のステント基体2では、すべての自由端となっている屈曲部21,22が、ステント1の拡張時に変形するため、すべての自由端となっている屈曲部21,22に薄肉部14が形成されている。薄肉部14は、ステント基体2の屈曲部の内面側に形成されているととともに肉厚を部分的に欠損させることにより形成されている。そして、薄肉部14は、屈曲部の内縁から外縁方向に延びるものとなっている。また、この薄肉部14は、ステント基体2の屈曲部の外面側には表れておらず、かつ、外面表面には何らの影響も与えていない。
そして、図3に示すように、この実施例のステント1では、薄肉部14は、屈曲部の中央部の内面側かつ内縁から外縁方向に延びるものとなっており、かつ、扇状に広がるものとなっている。このため、薄肉部14は、屈曲部の内縁側の全域に形成されている。また、図4に示すように、薄肉部14の端部は、屈曲部21,22の線幅H1の中心線P付近に位置するものとなっている。また、この薄肉部14は、ほぼ一定の幅にて扇状に広がるものとなっている。また、この実施例では、屈曲部21,22の薄肉部14が設けられた部分は、ほぼ一定の肉厚を有するものとなっている。また、薄肉部形成部の屈曲部は、内面側が削り取られた状態となっており、かつ、屈曲部の外面は、ステント基体の他の部分と均一に連続するものとなっている。つまり、薄肉部は、屈曲部の内面側に形成された欠損部により形成されており、外面側には現れないものとなっている。
そして、屈曲部21,22は、上記の薄肉部14を有することにより、屈曲部の中立面Kが屈曲部の線幅H1の中心線Pより外縁側に位置するものとなっている。屈曲部21,22は、ステントの拡張時に押し広げられるように変形する。このときに、屈曲部21の外縁側には圧縮ひずみが生じ、内縁側には引っ張りひずみが生じる。そして、外縁と内縁の中間部では圧縮ひずみも引張りひずみも生じない中立面が存在する。屈曲部に薄肉部が形成されていなければ、中立面は、屈曲部の線幅の中心線P上に位置する。そして、薄肉部14を設け屈曲部21,22の中立面Kを屈曲部の線幅の中心線Pより外縁側に位置させることにより、ステントの拡張時に圧縮ひずみが生じる部分(言い換えれば、圧縮ひずみが生じる部分の表側面積)を少なくすることができ、屈曲部の圧縮ひずみによる変形に起因する生理活性物質含有樹脂層3の剥離を抑制する。なお、薄肉部14を設け屈曲部21,22の中立面Kを屈曲部の線幅の中心線Pより外縁側に位置させることにより、ステントの拡張時に引っ張りひずみが生じる部分(言い換えれば、引っ張りひずみが生じる部分の表側面積)は多くなるが、引っ張りひずみによる変形は圧縮ひずみに比べて大きくなく、かつ、生理活性物質含有樹脂層も樹脂層であるので、引っ張りひずみに追従するため、それに起因する剥離は生じない。また、この実施例では、薄肉部は、所定幅にて扇状に広がるものとなっているため、薄肉部の形成部の領域が広く、屈曲部のほぼ全域にて、中立面Kが屈曲部の線幅の中心線Pより外縁側に位置するものとなる。また、薄肉部14は、一端が屈曲部の内縁に位置し、他端が屈曲部の線幅の中心線付近もしくは中心線より外縁側に位置するものであることが好ましい。
そして、図4に示すような形態の薄肉部14を設ける場合には、
H1(屈曲部の外面側の線幅)/H2(屈曲部の内面側の線幅)≧2
であることが好ましい。
また、
B1(屈曲部の外縁部の肉厚)/B2(屈曲部の薄肉部の肉厚)≧2
であることが好ましい。
このようにすることにより、屈曲部の中立面Kが屈曲部の線幅H1の中心線Pと外縁の中間点もしくはそれより外縁側に位置するものとるので、ステントの拡張時に圧縮ひずみが生じる部分を少ないものすることができる。
また、屈曲部に形成される薄肉部の形態(厚さ方向の形態)は、上述したような一定の肉厚となるものに限定されるものではなく、図5に示す薄肉部14aのように、屈曲部の内縁から外縁方向に向かって連続して肉厚が厚くなるものであってもよい。また、図6に示す薄肉部14bのように、屈曲部の内縁から外縁方向に向かって段階的に肉厚が厚くなるものであってもよい。
また、屈曲部に形成される薄肉部の形状(表面形態)は、上述した扇状のものに限定されるものではなく、図7に示す薄肉部14cのような三日月状のもの、図8に示す薄肉部14dのような矩形状のもの、図9に示す薄肉部14eのような円状のものであってもよい。
そして、一端側屈曲部21および他端側屈曲部22であって、ステント1の拡張時に変形する屈曲部でありかつ生理活性物質含有樹脂層3が被覆された屈曲部は、上述したようにそのすべての屈曲部21,22が、薄肉部14を有することが望ましいが、半数以上の屈曲部21,22が、薄肉部14を有するものとしてもよく、好ましくは、拡張時に変形する屈曲部の70%以上が薄肉部を有することが好ましく、より好ましくは、80%以上であり、特に好ましくは、90%以上である。また、生理活性物質含有樹脂層3が被覆されない屈曲部には、薄肉部14を設けなくてもよい。
また、この実施例のステント1では、一端側屈曲部および他端側屈曲部ではあるが、接続部により接続されることにより自由端となっていない屈曲部には、薄肉部14が設けられていない。これは、接続部により連結されたことにより、それぞれの屈曲部が一体化したため、ステントの拡張時におけるひずみが生じにくい部分となっているためである。なお、これらの屈曲部にも薄肉部を設けてもよい。
また、上述した実施例のステント基体2としては、ステントの拡張時に実質的に変形しないもしくは変形量の少ない屈曲部を有するものを用いてもよく、そして、そのようなステント基体においては、ステントの拡張時に実質的に変形しないもしくは変形量の少ない屈曲部には、薄肉部が設けられていないものとしてもよい。具体的には、図11ないし図13に示すようなステント基体10を用いてもよい。
このステント基体10においても上述したステント基体2と同様に、複数の波線状環状体5を軸方向に隣り合うように配列するとともに、それぞれを接続部13により接続した形態となっている。ステント基体10を形成する波線状環状体5の数としては、図1ないし図5に示すものでは、14となっている。波線状環状体5の数としては、ステントの長さによって相違し、4〜50が好ましく、特に、10〜35が好ましい。
そして、各波線状環状体5は、ステント基体10の軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部21,21aおよびステント基体10の軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部22,22aを有するとともに、環状に連続した無端の波線状体により構成されている。環状体5における一端側屈曲部と他端側屈曲部は、交互に形成されており、かつそれぞれの数は同じとなっている。
1つの波線状環状体5における一端側屈曲部21および一端側屈曲部21aの総数は、図11に示すものでは、8となっている。同様に、1つの波線状環状体5における他端側屈曲部22および他端側屈曲部22aの総数も、8となっている。この波線状環状体5における一端側屈曲部および他端側屈曲部の数としては、4〜12が好ましく、特に、6〜10が好ましい。また、波線状環状体5の軸方向の長さとしては、0.5〜2.0mmが好ましく、特に、0.9〜1.5mmが好ましい。
そして、図13に示すように、一端側屈曲部21および他端側屈曲部22は、ステントの拡張時に大きく変形するが、一端側屈曲部21aおよび他端側屈曲部22aは、ステントの拡張時に実質的に変形しないもしくは変形量の少ないものとなっている。そして、図11ないし図13に示すように、薄肉部14は、ステントの拡張時に大きく変形する一端側屈曲部21および他端側屈曲部22には設けられているが、一端側屈曲部21aおよび他端側屈曲部22aには設けられていない。なお、一端側屈曲部21aおよび他端側屈曲部22aにも薄肉部を設けてもよい。
そして、波線状環状体5は、図11および図12に示すように、ステントの軸方向に平行な平行直線状部41の一端と屈曲部21aを介して接続し、かつ、少なくともステント基体10の拡張時にステント基体10の中心軸に対して所定角度斜めとなる第1の傾斜直線状部42と、第1の傾斜直線状部42の一端と屈曲部22を介して接続し、かつ、ステントの中心軸に対して所定角度斜めに伸びる傾斜線状部(この実施例では、傾斜曲線状部)43と、傾斜曲線状部43の一端と屈曲部21を介して接続し、かつ、少なくともステント基体10の拡張時にステント基体10の中心軸に対して所定角度斜めとなる第2の傾斜直線状部44の4つの線状部からなる変形M字線状部が複数連続したものとなっている。そして、隣り合う変形M字線状部は、第2の傾斜直線状部44の一端と平行直線状部41の他端を接続する屈曲部22aにより接続されることにより、無端の波線状環状体5を構成している。
また、図11に示すように、波線状環状体5において、傾斜曲線状部43の一端側に位置する屈曲部21は、他の一端側屈曲部21aより一端側に突出した状態となっている。同様に、波線状環状体5において、傾斜曲線状部43の他端側に位置する屈曲部22は、他の他端側屈曲部22aより他端側に突出した状態となっている。この実施例のステント基体10では、一つの波線状環状体5は、4つの変形M字線状部により構成されている。なお、一つの波線状環状体5は、3から5の変形M字線状部により構成されていることが好ましい。
そして、隣り合う波線状環状体5は、接続部13により接続されている。特に、この実施例のステント基体10では、隣り合う波線状環状体5の平行直線状部41の端部同士は、近接しかつ短い接続部13により接続されている。また、この実施例のステント基体10では、接続部13で接続された2つの平行直線状部41は、ほぼ直線状となっている。
上述したすべての実施例のステントにおいて、ステントは、非拡張時の直径が、0.8〜1.8mm程度が好適であり、特に、0.9〜1.4mmがより好ましい。また、ステントの非拡張時の長さは、9〜40mm程度が好適である。また、1つの波状環状体の長さは、0.7〜2.0mm程度が好適である。また、1つの波状環状体の一端側および他端側屈曲部数は、4〜8が好ましく、特に、5〜7が好ましい。また、環状体の数としては、4〜20が好適である。また、ステントの成形時(圧縮前)の直径は、1.5〜3.5mm程度が好適であり、特に、2.0〜3.0mmがより好ましい。さらに、ステントの肉厚としては、0.05〜0.15mm程度が好適であり、特に、0.08〜0.12mmが好適であり、線状構成要素の幅は、0.07〜0.15mm程度が好適であり、特に、0.08〜0.13mmが好適である。
ステント基体の形成材料としては、ある程度の生体適合性を有するものが好ましく、例えば、ステンレス鋼、タンタルもしくはタンタル合金、プラチナもしくはプラチナ合金、金もしくは金合金、コバルトクロム合金等のコバルトベース合金等が考えられる。またステント形状を作製した後に貴金属メッキ(金、プラチナ)をしてもよい。ステンレス鋼としては、最も耐腐食性のあるSUS316Lが好適である。
また、ステント基体は、面取りされていることが好ましい。ステントの面取り方法としては、ステントを最終形状に形成した後、化学研磨、電解研磨もしくは機械研磨することにより行うことができる。化学研磨としては、ステンレス化学研磨液に浸漬することにより行うことが好ましい。ステンレス化学研磨液としては、ステンレスを溶解できるものであればよく、例えば、塩酸と硝酸からなる混合液を基本成分とし、これに、溶解速度調整、平滑化および光沢性付与のための有機硫黄化合物および界面活性剤を添加したものが好ましい。
さらに、ステントの最終形状を作製した後、焼きなましすることが好ましい。焼きなましを行うことにより、ステント全体の柔軟性および可塑性が向上し、屈曲した血管内での留置性が良好となる。焼きなましを行わない場合に比べて、ステントを拡張した後の拡張前形状に復元しようとする力、特に、屈曲した血管部位で拡張した時に発現する直線状に復帰しようとする力が減少し、屈曲した血管内壁に与える物理的な刺激が減少し、再狭窄の要因を減少させることができる。焼きなましは、ステント表面に酸化被膜が形成されないように、不活性ガス雰囲気下(例えば、窒素と水素の混合ガス)にて、900〜1200℃に加熱した後、ゆっくりと冷却することにより行うことが好ましい。
そして、本発明のステントは、ステント基体2,10の外面全体もしくは外面を部分的に被覆する生理活性物質含有樹脂層3を備えている。生理活性物質含有樹脂層3は、図4に示すように、屈曲部の外面を含むステント基体の全体かつ外面のみを被覆するものとなっている。なお、生理活性物質含有樹脂層3は、図4に示すように、屈曲部の外面を含むステント基体の外面全体を被覆するものであることが好ましいが、部分的に被覆されない外面部分が形成されていてもよい。生理活性物質含有樹脂層3は、ステント基体の外面の70%以上を被覆することが好ましく、より好ましくは80%以上であり、特に、好ましくは90%以上である。
そして、生理活性物質含有樹脂層3は、生理活性物質を含有する生分解性ポリマーにより形成されていることが好ましい。
生分解性ポリマーとしては、生体内で酵素的、非酵素的に分解され、分解物が毒性を示さないものであれば特に限定されないが、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸−ポリグリコール酸共重合体、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸−ポリカプロラクトン共重合体、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン、ポリリン酸エステル、ポリヒドロキシ酪酸、ポリリンゴ酸、ポリα−アミノ酸、コラーゲン、ゼラチン、ラミニン、ヘパラン硫酸、フィブロネクチン、ビトロネクチン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ポリペプチド、キチン、キトサンなどが使用できる。
また、ステント基体の外面に樹脂層との接着性を高めるために、表面処理してもよい。表面処理としては、親和性の高い材料をプライマーとして表面に被覆する方法がある。プライマー材料としては、種々のものが使用可能であるが、最も好ましいものは加水分解性基と有機官能基とを有するシランカップリング剤である。シランカップリング剤の加水分解性基(たとえばアルコキシ基)の分解により生成したシラノール基は金属製の易変形部の接合部分(自由端部分)の表面と共有結合等により結合され、シランカップリング剤の有機官能基(例えばエポキシ基、アミノ基、メルカプト基、ビニル基、メタクリロキシ基)は、樹脂製接着層中のポリマーと化学結合により結合することができる。具体的なシランカップリング剤としては、例えばγ−アミノプロピルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。シランカップリング剤以外のプライマー材料としては、例えば有機チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、クロム系カップリング剤、有機リン酸系カップリング剤、ポリパラキシレン等の有機蒸着膜、シアノアクリレート系接着剤、ポリウレタン系のペーストレジン等が挙げられる。なお、プライマーを用いないことが好ましい。
また、接合部の形成材料中に生理活性物質を含有させてもよい。
生理活性物質としては、内膜肥厚を抑制する薬剤、抗癌剤、免疫抑制剤、抗生物質、抗リウマチ剤、抗血栓薬、HMG−CoA還元酵素阻害剤、ACE阻害剤、カルシウム拮抗剤、抗高脂血症剤、抗炎症剤、インテグリン阻害薬、抗アレルギー剤、抗酸化剤、GPIIbIIIa拮抗薬、レチノイド、フラボノイドおよびカロチノイド、脂質改善薬、DNA合成阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗血小板薬、血管平滑筋増殖抑制薬、抗炎症薬、生体由来材料、インターフェロンおよび遺伝子工学により生成される上皮細胞などが使用される。そして、上記の薬剤等の2種以上の混合物を使用してもよい。
抗癌剤としては、例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、イリノテカン、ピラルビシン、パクリタキセル、ドセタキセル、メトトレキサート等が好ましい。免疫抑制剤としては、例えば、シロリムス、タクロリムス、アザチオプリン、シクロスポリン、シクロホスファミド、ミコフェノール酸モフェチル、グスペリムス、ミゾリビン等が好ましい。抗生物質としては、例えば、マイトマイシン、アドリアマイシン、ドキソルビシン、アクチノマイシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ピラルビシン、アクラルビシン、エピルビシン、ペプロマイシン、ジノスタチンスチマラマー等が好ましい。抗リウマチ剤としては、例えば、メトトレキサート、チオリンゴ酸ナトリウム、ペニシラミン、ロベンザリット等が好ましい。抗血栓薬としては、例えば、ヘパリン、アスピリン、抗トロンビン製剤、チクロピジン、ヒルジン等が好ましい。HMG−CoA還元酵素阻害剤としては、例えば、セリバスタチン、セリバスタチンナトリウム、アトルバスタチン、ニスバスタチン、イタバスタチン、フルバスタチン、フルバスタチンナトリウム、シンバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン等が好ましい。ACE阻害剤としては、例えば、キナプリル、ペリンドプリルエルブミン、トランドラプリル、シラザプリル、テモカプリル、デラプリル、マレイン酸エナラプリル、リシノプリル、カプトプリル等が好ましい。カルシウム拮抗剤としては、例えば、ニフェジピン、ニルバジピン、ジルチアゼム、ベニジピン、ニソルジピン等が好ましい。抗高脂血症剤としては、例えば、プロブコールが好ましい。抗アレルギー剤としては、例えば、トラニラストが好ましい。レチノイドとしては、例えば、オールトランスレチノイン酸フラボノイドおよびカロチノイドとしては、例えば、カテキン類、特にエピガロカテキンガレート、アントシアニン、プロアントシアニジン、リコピン、β−カロチン等が好ましい。チロシンキナーゼ阻害剤としては、例えば、ゲニステイン、チルフォスチン、アーブスタチン等が好ましい。抗炎症剤としては、例えば、デキサメタゾン、プレドニゾロン等のステロイドが好ましい。生体由来材料としては、例えば、EGF(epidermal growth factor)、VEGF(vascular endothelial growth factor)、HGF(hepatocyte growth factor)、PDGF(platelet derived growth factor)、bFGF(basic fibroblast growth factor)等が好ましい。
次に、本発明の生体器官拡張器具を図面に示す実施例を用いて説明する。
図14は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の部分省略正面図である。
図15は、図14に示した生体器官拡張器具の先端部の拡大部分断面図である。
図16は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の作用を説明するための説明図である。
本発明の生体器官拡張器具100は、チューブ状のシャフト本体部102と、シャフト本体部102の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーン103と、折り畳まれた状態のバルーン103を被包するように装着され、バルーン103の拡張により拡張されるステント1とを備える。
そして、ステント1としては、上述したステント1ならびに上述したすべての実施例のステントを用いることができる。
この実施例の生体器官拡張器具100は、上述したステント1と、ステント1が装着されたチューブ状の生体器官拡張器具本体101とからなる。
生体器官拡張器具本体101は、チューブ状のシャフト本体部102と、シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーン103とを備え、ステント1は、折り畳まれた状態のバルーン103を被包するように装着され、かつバルーン103の拡張により拡張されるものである。
ステント1としては、上述したすべての実施例のステントを用いることができる。なお、ここで使用されるステントは、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能ないわゆるバルーン拡張型ステントが用いられる。
この実施例の生体器官拡張器具100では、図14に示すように、シャフト本体部102は、シャフト本体部102の先端にて一端が開口し、シャフト本体部102の後端部にて他端が開口するガイドワイヤールーメン115を備えている。
この生体器官拡張器具本体101は、シャフト本体部102と、シャフト本体部102の先端部に固定されたステント拡張用バルーン103とを備え、このバルーン103上にステント1が装着されている。シャフト本体部102は、内管112と外管113と分岐ハブ110とを備えている。
内管112は、図15に示すように、内部にガイドワイヤーを挿通するためのガイドワイヤールーメン115を備えるチューブ体である。内管112としては、長さは、100〜2500mm、より好ましくは、250〜2000mm、外径が、0.1〜1.0mm、より好ましくは、0.3〜0.7mm、肉厚10〜250μm、より好ましくは、20〜100μmのものである。そして、内管112は、外管113の内部に挿通され、その先端部が外管113より突出している。この内管112の外面と外管113の内面によりバルーン拡張用ルーメン116が形成されており、十分な容積を有している。外管113は、内部に内管112を挿通し、先端が内管112の先端よりやや後退した部分に位置するチューブ体である。
外管113としては、長さは、100〜2500mm、より好ましくは、250〜2000mm、外径が、0.5〜1.5mm、より好ましくは、0.7〜1.1mm、肉厚25〜200μm、より好ましくは、50〜100μmのものである。
この実施例の生体器官拡張器具100では、外管113は、先端側外管113aと本体側外管113bにより形成され、両者が接合されている。そして、先端側外管113aは、本体側外管113bとの接合部より先端側の部分において、テーパー状に縮径し、このテーパー部より先端側が細径となっている。
先端側外管113aの細径部での外径は、0.50〜1.5mm、好ましくは0.60〜1.1mmである。また、先端側外管113aの基端部および本体側外管113bの外径は、0.75〜1.5mm、好ましくは0.9〜1.1mmである。
そして、バルーン103は、先端側接合部103aおよび後端側接合部103bを有し、先端側接合部103aが内管112の先端より若干後端側の位置に固定され、後端側接合部103bが外管の先端に固定されている。また、バルーン103は、基端部付近にてバルーン拡張用ルーメン116と連通している。
内管112および外管113の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用でき、好ましくは上記の熱可塑性樹脂であり、より好ましくは、ポリオレフィンである。
バルーン103は、図15に示すように、折り畳み可能なものであり、拡張させない状態では、内管112の外周に折り畳まれた状態となることができるものである。バルーン103は、図16に示すように、装着されるステント1を拡張できるようにほぼ同一径の筒状部分(好ましくは、円筒部分)となった拡張可能部を有している。略円筒部分は、完全な円筒でなくてもよく、多角柱状のものであってもよい。そして、バルーン103は、上述のように、先端側接合部103aが内管112にまた後端側接合部103bが外管113の先端に接着剤または熱融着などにより液密に固着されている。また、このバルーン103では、拡張可能部と接合部との間がテーパー状に形成されている。
バルーン103は、バルーン103の内面と内管112の外面との間に拡張空間103cを形成する。この拡張空間103cは、後端部ではその全周において拡張用ルーメン116と連通している。このように、バルーン103の後端は、比較的大きい容積を有する拡張用ルーメンと連通しているので、拡張用ルーメン116よりバルーン内への拡張用流体の注入が確実である。
バルーン103の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリアリレーンサルファイド(例えば、ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。特に、延伸可能な材料であることが好ましく、バルーン103は、高い強度および拡張力を有する二軸延伸されたものが好ましい。
バルーン103の大きさとしては、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の外径が、2〜4mm、好ましくは2.5〜3.5mmであり、長さが10〜50mm、好ましくは20〜40mmである。また、先端側接合部103aの外径が、0.9〜1.5mm、好ましくは1〜1.3mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは1〜1.3mmである。また、後端側接合部103bの外径が、1〜1.6mm、好ましくは1.1〜1.5mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは、2〜4mmである。
そして、この生体器官拡張器具100は、図15および図16に示すように、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の両端となる位置のシャフト本体部の外面に固定された2つのX線造影性部材117、118を備えている。なお、ステント1の中央部分の所定長の両端となる位置のシャフト本体部102(この実施例では、内管112)の外面に固定された2つのX線造影性部材を備えるものとしてもよい。さらに、ステントの中央部となる位置のシャフト本体部の外面に固定された単独のX線造影性部材を設けるものとしてもよい。
X線造影性部材117、118は、所定の長さを有するリング状のもの、もしくは線状体をコイル状に巻き付けたものなどが好適であり、形成材料は、例えば、金、白金、タングステンあるいはそれらの合金、あるいは銀−パラジウム合金等が好適である。
そして、バルーン103を被包するようにステント1が装着されている。ステントは、ステント拡張時より小径かつ折り畳まれたバルーンの外径より大きい内径の金属パイプを加工することにより作製される。そして、作製されたステント内にバルーンを挿入し、ステントの外面に対して均一な力を内側に向けて与え縮径させることにより製品状態のステントが形成される。つまり、上記のステント1は、バルーンへの圧縮装着により完成する。
内管112と外管113との間(バルーン拡張用ルーメン116内)には、線状の剛性付与体(図示せず)が挿入されていてもよい。剛性付与体は、生体器官拡張器具100の可撓性をあまり低下させることなく、屈曲部位での生体器官拡張器具100の本体部102の極度の折れ曲がりを防止するとともに、生体器官拡張器具100の先端部の押し込みを容易にする。剛性付与体の先端部は、他の部分より研磨などの方法により細径となっていることが好ましい。また、剛性付与体は、細径部分の先端が、外管113の先端部付近まで延びていることが好ましい。剛性付与体としては、金属線であることが好ましく、線径0.05〜1.50mm、好ましくは0.10〜1.00mmのステンレス鋼等の弾性金属、超弾性合金などであり、特に好ましくは、ばね用高張力ステンレス鋼、超弾性合金線である。
この実施例の生体器官拡張器具100では、図14に示すように、基端に分岐ハブ110が固定されている。分岐ハブ110は、ガイドワイヤールーメン115と連通しガイドワイヤーポートを形成するガイドワイヤー導入口109を有し、内管112に固着された内管ハブと、バルーン拡張用ルーメン116と連通しインジェクションポート111を有し、外管113に固着された外管ハブとからなっている。そして、外管ハブと内管ハブとは、固着されている。この分岐ハブ110の形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
なお、生体器官拡張器具の構造は、上記のようなものに限定されるものではなく、生体器官拡張器具の中間部分にガイドワイヤールーメンと連通するガイドワイヤー挿入口を有するものであってもよい。
1 生体内留置用ステント
2 ステント基体
3 生理活性物質含有樹脂層
5 環状体
13 接続部
14 薄肉部
21 一端側屈曲部
22 他端側屈曲部
100 生体器官拡張器具

Claims (12)

  1. 略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張する生体内留置用ステントであって、
    前記ステントは、所定の線幅を有する線状体により形成され、前記ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部および前記ステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部を有する複数の環状体と、隣り合う前記環状体を接続する接続部とを備えるステント基体と、該ステント基体の外面全体もしくは外面を部分的に被覆する生理活性物質含有樹脂層とを備え、
    前記一端側屈曲部および前記他端側屈曲部であって、前記ステントの拡張時に変形する屈曲部でありかつ前記生理活性物質含有樹脂層が被覆された屈曲部の半数以上の屈曲部は、該屈曲部の内面側を部分的に欠損させることにより形成された薄肉部を有し、かつ該薄肉部は、前記屈曲部の内縁から外縁方向に延びるものとなっていることを特徴とする生体内留置用ステント。
  2. 前記薄肉部を有する部分の屈曲部は、中立面が該屈曲部の線幅の中心線より外縁側に位置するものとなっている請求項1に記載の生体内留置用ステント。
  3. 前記薄肉部は、前記屈曲部の中央部の内面側かつ内縁から外縁方向に延びるものである請求項1または2に記載の生体内留置用ステント。
  4. 前記薄肉部は、一端が前記屈曲部の内縁に位置し、他端が前記屈曲部の線幅の中心線付近もしくは中心線より外縁側に位置するものである請求項1ないし3のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  5. 前記ステントの拡張時に変形する屈曲部でありかつ前記生理活性物質含有樹脂層が被覆された屈曲部の80%以上の屈曲部は、前記薄肉部を有している請求項1ないし4のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  6. 前記薄肉部は、扇状、三日月状、円状、矩形状のいずれかである請求項1ないし5のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  7. 前記屈曲部の前記薄肉部が設けられた部分は、ほぼ一定の肉厚を有するものとなっている請求項1ないし6のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  8. 前記屈曲部の前記薄肉部が設けられた部分は、前記屈曲部の内縁から外縁方向に向かって連続してもしくは段階的に肉厚が厚くなるものである請求項1ないし6のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  9. 前記ステント基体は、前記ステントの拡張時に実質的に変形しないもしくは変形量の少ない屈曲部を有し、該ステントの拡張時に実質的に変形しないもしくは変形量の少ない屈曲部には、前記薄肉部が設けられていない請求項1ないし8のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  10. 前記生理活性物質含有樹脂層は、生理活性物質を含有する生分解性ポリマーにより形成されている請求項1ないし9のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  11. 前記環状体は、前記一端側屈曲部と前記他端側屈曲部とを繋ぐ線状部を有する環状に連続した無端のものである請求項1ないし10のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  12. チューブ状のシャフト本体部と、該シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーンと、折り畳まれた状態の前記バルーンを被包するように装着された請求項1ないし11のいずれかに記載のステントとを備えることを特徴とする生体器官拡張器具。
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