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JP2010208366A - 車両運動制御システム - Google Patents

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JP2010208366A
JP2010208366A JP2009053752A JP2009053752A JP2010208366A JP 2010208366 A JP2010208366 A JP 2010208366A JP 2009053752 A JP2009053752 A JP 2009053752A JP 2009053752 A JP2009053752 A JP 2009053752A JP 2010208366 A JP2010208366 A JP 2010208366A
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Takeshi Nishimori
剛 西森
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】旋回運動の安定化制御の干渉を防止できる車両運動制御システムを低コストで提供することを目的とする。
【解決手段】車両運動制御システムは、駆動輪である左右前輪に異なる駆動力を配分することにより車両にヨーモーメントを発生させる左右駆動力配分装置と、車両の転舵輪である前輪の向きを変更する操向ハンドルの操作角θHに応じて後輪のトー角を変更する後輪トー角制御装置と、を少なくとも備える。左右駆動力配分装置は左右駆動力配分制御ECU37を有し、フィードフォワード部71とフィードバック制御部73と駆動力配分量制御状態モニタ部75を有している。駆動力配分量制御状態モニタ部75が、車両の旋回方向のヨーレイトを増加させる方向に作動しているときには、後輪トー角制御ECU36における第2補正部67は、操向ハンドルの操作角θHの向きと逆相に後輪のトー角を制御しない。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両運動制御システムに関し、特に、左右の駆動輪への駆動力の分配を制御して車両を安定化する左右駆動力配分装置と、左右後輪のトー角を変更可能な後輪操舵装置とを備える車両運動制御システムに関する。
左右の車輪に駆動力を配分して車両のヨーモーメントを制御する駆動力配分装置において、駆動力配分量をエンジン回転速度、車速、ハンドル操作角、横加速度、ヨーレイトなどにもとづいてフィードバック制御する技術が、特許文献1などに開示されている。
また、特許文献2には、左右の後輪に駆動力を配分して車両のヨーレイトを制御する左右駆動力配分装置と、左右後輪のトー角を変更可能な後輪操舵装置と、を備え、左右駆動力配分装置の制御比率をエンジンのスロットル開度が大きいときほど高めるともに、車速の上昇に応じて低減させ、後輪操舵装置の制御比率を、エンジンのスロットル開度が大きいときほど低減するとともに車速の上昇に応じて増大させる技術が開示されている。
この特許文献2の技術は、駆動輪である後輪の接地面における駆動力が高まっているときには、後輪のコーナリング・フォースを大きくできないことから、そのときは後輪トー角の変更を小さくし、駆動輪である後輪の接地面における駆動力が小さいときには、後輪のコーナリング・フォースを大きくできることから、そのときは後輪トー角の変更を大きくすることを許容するものである。
特開平9−309357号公報(図6参照) 特許第3357114号公報(図6参照)
しかしながら、駆動輪が前輪である場合には、後輪は従動輪となるので、前記特許文献2のような左右駆動力配分装置の制御比率と後輪操舵装置の制御比率の制御の使い分けの必要は無い。
また、左右駆動力配分装置の制御機能部に用いられる左右駆動力配分制御プログラムと、後輪操舵装置の制御機能部に用いられる後輪トー角制御プログラムとは、それぞれを専門にするメーカにおいて別個に開発されることが普通である。そして、CPU、ROM、RAMなどを含むマイクロコンピュータや、その入出力インタフェース回路などから構成される制御ECU(Electric Control Unit)を左右駆動力配分装置および後輪操舵装置がそれぞれ別個に有し、それぞれの制御ECUのROMに前記した左右駆動力配分制御プログラム、後輪トー角制御プログラムが格納され、互いの制御ECUの間を通信線で接続し、通信線を介して必要な制御データをやり取りするようにすることが多い。
このような構成の左右駆動力配分装置および後輪操舵装置を備える車両運動制御システムでは、左右駆動力配分制御と後輪トー角制御による旋回運動の安定化制御において互いに干渉しないように協調制御させるための対策が必要となる。一つの解決方法は、左右駆動力配分制御プログラムと、後輪トー角制御プログラムとを、統合した統合プログラムを作成し、1つの制御ECUに前記統合プログラムを搭載する方法である。しかし、この対策では、例えば、一つの車種に、左右駆動力配分装置を搭載するAモデルと、後輪操舵装置を搭載するBモデル、左右駆動力配分装置および後輪操舵装置の両方を搭載するCモデルを生産する場合、この3種類のA,B,Cモデル間で、前記左右駆動力配分制御プログラムと、後輪トー角制御プログラムと、前記統合プログラムの3種類を開発する必要があり、制御プログラムの開発が2重投資になり、生産コストが増大する。
本発明は前記の事情に鑑みてなされたもので、左右駆動力配分装置および後輪操舵装置を備える車両に対して、旋回運動の安定化制御の干渉を防止できる車両運動制御システムを低コストで提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明の車両運動制御システムは、車両の左右駆動輪に異なる駆動力を配分することにより車両にヨーモーメントを発生させる左右駆動力配分装置と、車両の転舵輪である前輪の向きを変更する操向ハンドルの操作角に応じて後輪のトー角を変更する後輪トー角制御装置と、を少なくとも備える車両運動制御システムであって、左右駆動力配分装置が、車両の旋回方向のヨーレイトを増加させる方向に作動しているときには、後輪トー角制御装置は、転舵輪の向きと逆相に後輪のトー角を制御しないことを特徴とする。
例えば、左右駆動力配分装置の制御ECUと後輪トー角制御装置の制御ECUを個別に組み合わせて、通信線で接続して車両運動制御システムとした技術では、左右駆動力配分装置の制御ECUおよび後輪トー角制御装置の制御ECUが、それぞれ規範ヨーレイトに対して実ヨーレイトの方が旋回側に小さくアンダステア状態であると判定する機能を有している場合を考える。左右駆動力配分装置の制御ECUは、アンダステア状態を補正しようとして、旋回方向のヨーレイトを増加させようとヨーモーメント制御をしているときに、後輪トー角制御装置の制御ECUも転舵輪の向きと逆相のトー角制御をすると、左右駆動力配分装置のヨーモーメント制御にさらに後輪トー角制御装置の追加のヨーモーメント量を加えてしまい、過大なヨーモーメント増加となって、安定な旋回制御を行う上で不具合を起こしてしまうことになる。
これに対し、請求項1に記載の発明によれば、左右駆動力配分装置が、ヨーレイトを増加させる方向に作動しているときには、後輪トー角制御装置は、転舵輪の向きと逆相に後輪のトー角を制御しないので、左右駆動力配分装置によるヨーモーメント制御の方向と後輪トー角制御装置によるヨーモーメント制御の方向が重なって、過剰にヨーモーメント制御してしまうことを防止でき、車両の旋回運動の安定化制御ができる。
請求項2に記載の発明の車両運動制御システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、さらに、少なくとも車両の速度、操向ハンドルの操作角、車両の実ヨーレイトを含む車両走行状態情報を取得する車両走行状態情報取得手段と、車両走行状態情報取得手段により取得された車両走行状態情報のうちの少なくとも車両の速度と前記操向ハンドルの操作角にもとづき、規範ヨーレイトを算出する規範ヨーレイト算出手段と、規範ヨーレイト算出手段により算出された規範ヨーレイトと、取得された実ヨーレイトとの偏差を取得するヨーレイト偏差算出手段と、を備え、後輪トー角制御装置は、ヨーレイト偏差算出手段で取得された偏差が、所定の閾値以上のときは、転舵輪の向きと逆相に後輪のトー角を制御することも許容することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、後輪トー角制御装置は、ヨーレイト偏差算出手段で取得された偏差が、所定の閾値以上のときは、転舵輪の向きと逆相に後輪のトー角を制御することも許容するので、アンダステア状態で前輪の接地面に対する駆動力が飽和して左右駆動力配分装置によるヨーモーメント量が不足する場合に、後輪のトー角の逆相制御によりそれを補い、安定な旋回運動とすることができる。
請求項3に記載の発明の車両運動制御システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、さらに、少なくとも車両の速度、前記操向ハンドルの操作角、車両の実ヨーレイトを含む車両走行状態情報を取得する車両走行状態情報取得手段と、左右駆動力配分装置の左右駆動力配分制御状態を取得する左右駆動力配分制御状態取得手段と、車両走行状態情報取得手段により取得された車両走行状態情報のうちの少なくとも車両の速度と操向ハンドルの操作角にもとづいて後輪の目標トー角を設定する目標トー角設定手段と、左右駆動力配分制御状態取得手段からの左右駆動力配分制御状態を示す左右駆動力配分制御情報にもとづいて、設定された目標トー角を補正する目標トー角補正手段と、を備え、左右駆動力配分制御状態取得手段に取得された左右駆動力配分制御情報が、左右駆動力配分装置における車両の旋回方向のヨーレイトを増加させる方向への作動をしていることを示しているときは、目標トー角補正手段は、目標トー角設定手段から出力された目標トー角が転舵輪の向きと逆相の場合は、後輪のトー角をほぼゼロとすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、左右駆動力配分装置が、ヨーレイトを増加させる方向に作動しているときには、後輪トー角制御装置は、転舵輪の向きと逆相に後輪のトー角を制御しないので、左右駆動力配分装置によるヨーモーメント制御の方向と後輪トー角制御装置によるヨーモーメント制御の方向が重なって、過剰にヨーモーメント制御してしまうことを防止でき、車両の旋回運動の安定化制御ができる。
請求項4に記載の発明の車両運動制御システムは、請求項3に記載の発明の構成に加え、さらに、車両走行状態情報取得手段により取得された車両走行状態情報のうちの少なくとも車両の速度と操向ハンドルの操作角にもとづき、規範ヨーレイトを算出する規範ヨーレイト算出手段と、規範ヨーレイト算出手段により算出された規範ヨーレイトと、取得された実ヨーレイトとの偏差を取得するヨーレイト偏差算出手段とを、備え、目標トー角補正手段は、ヨーレイト偏差算出手段で取得された偏差が、所定の閾値以上の場合は、転舵輪の向きと逆相に後輪のトー角を制御することも許容することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、後輪トー角制御装置は、ヨーレイト偏差算出手段で取得された偏差が、所定の閾値以上のときは、転舵輪の向きと逆相に後輪のトー角を制御することも許容するので、アンダステア状態で前輪の接地面に対する駆動力が飽和して左右駆動力配分装置によるヨーモーメント量が不足する場合に、後輪のトー角の逆相によりそれを補い、安定な旋回運動とすることができる。
本発明によれば、従来のように左右駆動力配分装置と後輪トー角制御装置それぞれに制御ECUを設けて、左右駆動力配分装置と後輪トー角制御装置それぞれにおいて、例えば、規範ヨーレイトを算出して、実ヨーレイトを規範ヨーレイトに一致させるようにヨーモーメント制御をするプログラムをベースとしていても、例えば、左右駆動力配分装置の制御ECUに左右駆動力配分制御状態を取得する左右駆動力配分制御状態取得手段を設けて、取得された左右駆動力配分制御状態を後輪トー角制御装置の制御ECUに設けた目標トー角補正手段に出力し、左右駆動力配分制御状態に応じて目標トー角を補正するので、従来の左右駆動力配分装置と後輪トー角制御装置それぞれの制御ECU用に独立に開発された制御プログラムに追加的にサブルーチンプログラムを追加することで、左右駆動力配分装置に後輪トー角制御装置が協調制御する車両運動制御システムを低コストに構成できる。
図1は本発明の実施形態に係る車両の運動制御システムを適用した車両の動力伝達系のスケルトン図、ならびに車両の運動制御システムを構成する電動パワーステアリング制御ECU、左右駆動力分配制御ECU、後輪トー角制御ECUおよびブレーキ制御ECUのブロック図を組み合わせた図である。 車両の運動制御システムにおける制御ロジックを説明するためのブロック図である。 左右駆動力配分制御ECUの機能構成を示すブロック図である。 後輪トー角制御ECUの第2補正部における目標トー角の補正制御の流れを示すフローチャートである。 後輪トー角制御ECUの第2補正部における目標トー角の補正制御の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の実施形態に係る車両の運動制御システムを適用した車両の動力伝達系のスケルトン図、ならびに車両の運動制御システムを構成する電動パワーステアリング制御ECU、左右駆動力分配制御ECU、後輪トー角制御ECUおよびブレーキ制御ECUのブロック図を組み合わせた図である。
図2は車両の運動制御システムにおける制御ロジックを説明するためのブロック図である。
図1に示すように、本車両は前輪駆動車両であり、駆動力伝達装置Tと、前輪操舵装置21とを含んでいる。本車両は車両の運動制御システムとして、前輪操舵装置21の制御部である電動パワーステアリング制御ECU(Electric Control Unit)35(以下、「EPS(Electric Power Steering)制御ECU35」と称する)、左右の後輪WRL,WRRのトー角を変更する後輪トー角変更装置41L,41Rの制御部である後輪トー角変更制御ECU42L,42R、その後輪トー角変更制御ECU42L,42Rに出力する目標後輪トー角を算出する後輪トー角制御ECU36、油圧回路28を介して前記駆動力伝達装置Tによる前輪WFL,WFRへの左右駆動力配分制御を行う左右駆動力配分制御ECU37、その他各種のセンサ、例えば、左右の前輪WFL,WFRおよび左右の後輪WRL,WRRの車輪速を検出する車輪速センサ30FL,30FR、30RL,30RR、実ヨーレイト(車両走行状態情報)γを検出するヨーレイトセンサ(車両走行状態情報取得手段)31、横加速度(車両走行状態情報)αYを検出する横加速度センサ(車両走行状態情報取得手段)32、操向ハンドル21aの操作角(車両走行状態情報)θHを検出するハンドル操作角センサ(車両走行状態情報取得手段)33などを備えている。
なお、左右の前輪WFL,WFRと左右の後輪WRL,WRRを前輪、後輪の区別をする必要が無いときは、単に車輪WFL,WFR,WRL,WRRまたは、単に車輪Wと称する。また、操向ハンドル21aの操作角θHを単に「ハンドル操作角θH」と称する。
左右駆動力配分制御ECU37は、車両の転舵時の運動制御のために油圧回路28を介して駆動力伝達装置Tを制御したり、転舵時の運動制御のために各車輪WFL,WFR,WRL,WRRのブレーキBFL,BFR,BRL,BRRを、ブレーキ制御ECU29を介して制御したりする。
ちなみに、本車両には、エンジンENGを制御するエンジン制御ECU27も設けられ、エンジンENGのクランクパルスセンサ(図示せず)の信号にもとづきエンジン回転速度Ne(図3参照)を取得したり、エンジン回転速度Neやアクセル開度センサ(図示せず)からの信号や燃料噴射量などからエンジンENGが出力するエンジントルクTENG(図3参照)を推定したりする。
前記したエンジン制御ECU27、ブレーキ制御ECU29、EPS制御ECU35、後輪トー角制御ECU36、左右駆動力配分制御ECU37、後輪トー角変更制御ECU42L、42Rとも、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)を含むマイクロコンピュータ、入出力インタフェース回路、各ECUにおいて所要の駆動電源回路などを含んで構成されている。そして、前記した各ECUは、例えば、CAN(Control Area Network)通信で互いに通信し、必要な制御データを入出力可能になっている。
そして、前記した各ECUは、必要に応じて不揮発メモリや揮発メモリを有している。
(動力伝達系)
まず、本実施形態の車両の運動制御システムを適用する車両の動力伝達系について説明する。車体前部に横置きに搭載したエンジンENGの右端にトランスミッションT/Mが接続されており、これらエンジンENGおよびトランスミッションT/Mの後部に駆動力伝達装置Tが配設される。駆動力伝達装置Tの左端および右端から左右に延出する左ドライブシャフトALおよび右ドライブシャフトARには、それぞれ駆動輪である左前輪WFLおよび右前輪WFRが接続される。
駆動力伝達装置Tは、トランスミッションT/Mから延びる入力軸1に設けた入力ギヤ2に噛合する外歯ギヤ3から駆動力が伝達されるディファレンシャルDを備える。ディファレンシャルDはダブルピニオン式の遊星歯車機構よりなり、前記外歯ギヤ3と一体に形成されたリングギヤ4と、このリングギヤ4の内部に同軸に配設されたサンギヤ5と、前記リングギヤ4に噛合するアウタプラネタリギヤ6および前記サンギヤ5に噛合するインナプラネタリギヤ7とを、それらが相互に噛合する状態で支持するプラネタリキャリヤ8とから構成される。前記ディファレンシャルDは、そのリングギヤ4が入力要素として機能するとともに、一方の出力要素として機能するサンギヤ5がハーフシャフト9を介して左ドライブシャフトALに接続され、また他方の出力要素として機能するプラネタリキャリヤ8が右ドライブシャフトARに接続される。
ハーフシャフト9の外周に回転自在に支持されたキャリヤ部材11は、円周方向に90°間隔で配置された4本のピニオンシャフト12を備えており、第1ピニオン13、第2ピニオン14および第3ピニオン15を一体に形成した3連ピニオン部材16が、各ピニオンシャフト12にそれぞれ回転自在に支持される。3連ピニオン部材16の数は本実施形態では4個であるが、その数は4個に限定されず2個以上であれば良い。
ハーフシャフト9の外周に回転自在に支持されて前記第1ピニオン13に噛合する第1サンギヤ17は、ディファレンシャルDのプラネタリキャリヤ8に連結される。またハーフシャフト9の外周に固定された第2サンギヤ18は前記第2ピニオン14に噛合する。さらに、ハーフシャフト9の外周に回転自在に支持された第3サンギヤ19は前記第3ピニオン15に噛合する。
第3サンギヤ19は左油圧クラッチCLを介してケーシング20に結合可能であり、左油圧クラッチCLの係合によりキャリヤ部材11の回転速度が増速される。またキャリヤ部材11は右油圧クラッチCRを介してケーシング20に結合可能であり、右油圧クラッチCRの係合によりキャリヤ部材11の回転速度が減速される。
そして、前記左油圧クラッチCLおよび右油圧クラッチCRは、左右駆動力配分制御ECU37により油圧回路28を介して制御される。
ディファレンシャルD、駆動力伝達装置T、および油圧回路28の構造は、例えば、特開平9−309357号公報の段落[0016]〜[0031]および図2〜5に記載されたものであり、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、駆動力伝達装置Tの作用を説明する。
車両の直進走行時には左油圧クラッチCLおよび右油圧クラッチCRが共に非係合状態とされる。これにより、キャリヤ部材11および第3サンギヤ19の拘束が解除され、ハーフシャフト9、左ドライブシャフトAL、右ドライブシャフトAR、ディファレンシャルDのプラネタリキャリヤ8およびキャリヤ部材11は全て一体となって回転する。このとき、エンジンENGのトルクはディファレンシャルDから左右の前輪WFL,WFRに均等に伝達される。
さて、車両の右旋回時には、左右駆動力配分制御ECU37に油圧回路28が制御されて、右油圧クラッチCRが係合し、キャリヤ部材11をケーシング20に結合して停止させる。このとき、左前輪WFLと一体のハーフシャフト9および左ドライブシャフトALと、右前輪WFRと一体の右ドライブシャフトAR(すなわち、ディファレンシャルDのプラネタリキャリヤ8)とは、第2サンギヤ18、第2ピニオン14、第1ピニオン13および第1サンギヤ17を介して連結されているため、左前輪WFLの回転速度NLは右前輪WFRの回転速度NRに対して増速される。
左前輪WFLの回転速度NLが右前輪WFRの回転速度NRに対して増速されると、旋回内輪である右前輪WFRのトルクの一部を旋回外輪である左前輪WFLに伝達することができる。
なお、キャリヤ部材11を右油圧クラッチCRにより停止させる代わりに、右油圧クラッチCRの係合力を適宜調整してキャリヤ部材11の回転速度を減速すれば、その減速に応じて左前輪WFLの回転速度NLを右前輪WFRの回転速度NRに対して増速し、旋回内輪である右前輪WFRから旋回外輪である左前輪WFLに任意のトルクを伝達することができる。
一方、車両の左旋回時には、左右駆動力配分制御ECU37に油圧回路28が制御されて、左油圧クラッチCLが係合し、第3ピニオン15が第3サンギヤ19を介してケーシング20に結合される。その結果、ハーフシャフト9の回転速度に対してキャリヤ部材11の回転速度が増速され、右前輪WFRの回転速度NRは左前輪WFLの回転速度NLに対して増速される。
右前輪WFRの回転速度NRが左前輪WFLの回転速度NLに対して増速されると、旋回内輪である左前輪WFLのトルクの一部を旋回外輪である右前輪WFRに伝達することができる。この場合にも、左油圧クラッチCLの係合力を適宜調整してキャリヤ部材11の回転速度を増速すれば、その増速に応じて右前輪WFRの回転速度NRを左前輪WFLの回転速度NLに対して増速し、旋回内輪である左前輪WFLから旋回外輪である右前輪WFRに任意のトルクを伝達することができる。
なお、本実施形態における駆動力伝達装置T、油圧回路28および左右駆動力配分制御ECU37は、本発明の「左右駆動力配分装置」を構成する。
(前輪操舵装置)
次に、本実施形態における前輪操舵装置21の構成を説明する。
この前輪操舵装置21は、ラックアンドピニオン式の電動パワーステアリング装置であり、運転者が操作する操向ハンドル21aと、ハンドル軸21bと、ハンドル軸21bに接続するピニオン軸21dに設けられたウォームホイールギヤ23と、このウォームホイールギヤ23に噛合するウォームギヤ24bに直結して操向ハンドル21aによる手動操舵力を軽減するための操舵補助力および操向ハンドル21aに操舵抵抗力を付与する電動パワーステアリング用モータ(以下、「EPSモータ」と称す)24と、前記ピニオン軸21dの下端側に設けられたピニオンギヤ21eと、前記ピニオンギヤ21eと噛合するラック歯22aを含むラック軸22cなどを含んで構成される。EPSモータ24としては、例えば、ブラシレス直流モータが用いられている。
そして、操向ハンドル21aの回転操作によるピニオン軸21dの回転を、ラック軸22cの直線運動に変換し、それをタイロッド22d,22dを介して転舵輪である前輪WFL,WFRを転舵する。
また、前輪操舵装置21は、モータ駆動回路26を介してEPSモータ24を制御するEPS制御ECU35、ピニオン軸21dに加えられる操舵トルクTrqを検出する操舵トルクセンサ25、操向ハンドル21aの操作角θHを検出するハンドル操作角センサ33、EPSモータ24のモータ回転角θMを検出するモータ回転角センサ34、操舵トルクセンサ25の出力を増幅する図示省略の差動増幅回路なども含んで構成されている。前記差動増幅回路、ハンドル操作角センサ33、モータ回転角センサ34の信号は、EPS制御ECU35に入力される。
モータ駆動回路26は、例えば、H型ブリッジ回路のような複数のスイッチング素子を備え、図2に示すようにEPS制御ECU35のEPS制御部55からのDUTY信号を用いて、矩形波電流を生成し、EPSモータ24を駆動する電源回路である。また、モータ駆動回路26は、図示省略のモータ電流センサを用いてモータ電流を検出する機能や、図示省略のモータ電圧センサを用いてモータ電圧を検出する機能を備えている。ちなみに、本実施形態では、ハンドル操作角θMの信号は、EPS制御ECU35のEPS制御部55に入力されるが、EPS制御部55では用いられず、通信線49(図1参照)を介して、他の、例えば、後輪トー角制御ECU36、左右駆動力配分制御ECU37に入力される。
(EPS制御部)
EPS制御部55は、公知の構成であり、図2では省略してあるが、例えば、車速(車両の速度)VSと操舵トルクTrqの二次元マップデータが予めROMに格納してあり、車速VSと操舵トルクTrqを参照して、その二次元マップデータにもとづいて操舵補助力に対応するベース目標電流値を算出し、モータ駆動回路26へ出力するベース電流算出部や、操舵補助力の立ち上がり特性を補正するイナーシャ補償部や、EPSモータ24のモータ回転角θMからモータ回転角速度を算出して、前輪WFL,WFRの転舵角速度から、操舵補助力を調整するダンパ補償部などを備え、イナーシャ補償部およびダンパ補償部が前記したベース目標電流値を補正する補正電流値を出力し、補正された目標電流値をモータ駆動回路26に出力する。
なお、EPS制御部55は、モータ駆動回路26からの実際の電流値や電圧値を検出して、前記した補正された目標電流値との差分を算出する偏差部を有しており、実際には補正された目標電流値に対する偏差に応じたフィードバック制御をしている。
(ブレーキ制御装置)
次に、図1に戻って、図示省略のブレーキペダルおよびマスタシリンダ、ならびに各車輪WFL,WFR,WRL,WRRのブレーキBFL、BFR、BRL、BRR、液圧回路46、および液圧回路46を制御するブレーキ制御ECU29より構成されるブレーキ制御装置について説明する。
各車輪WFL,WFR,WRL,WRRには、車輪速センサ30FL,30FR,30RL,30RRが設けられており、車輪速VWFR,VWFL,VWRL,VWRRを検出して、ブレーキ制御ECU29に入力される。
ブレーキ制御ECU29は、車速算出部(車両走行状態情報取得手段)51およびABS(Anti-lock Brake System)制御部53を有している。車速算出部51では、入力された車輪速VWFR,VWFL,VWRL,VWRRから車両の速度である車速(車両走行状態情報)VSを算出して、通信線49を介して、エンジン制御ECU27、EPS制御ECU35、後輪トー角制御ECU36、左右駆動力配分制御ECU37に車速VSを入力する。
また、ABS制御部53は、従来公知のABS機能を有しており、制動時に車速VSと各車輪速VWから各車輪Wのスリップ率を算出し、各車輪Wがロックしないように各車輪WのブレーキBFL,BFR,BRL,BRRの図示しないホイールシリンダのブレーキ液圧を、液圧回路46を介して調整する。また、ABS制御部53は、加速時などに、駆動輪である前輪WFL,WFRのスリップ率を算出して、前輪WFL,WFRの空転を防止する制御を行う。
(後輪トー角制御ECUと後輪トー角変更装置)
次に、図1、図2を参照しながら本実施形態における後輪トー角制御ECU36と後輪トー角変更装置41L,41Rの構成を説明する。
図1に示すように後輪WRL、WRRには、後輪トー角変更装置41L、41Rがそれぞれ設けられている。後輪トー角変更装置41Lは、後輪トー角変更制御ECU42Lとアクチュエータ43Lと後輪トー角センサ44Lを備えている。同様に、後輪トー角変更装置41Rは、後輪トー角変更制御ECU42Rとアクチュエータ43Rと後輪トー角センサ44Rを備えている。
図示しないが、例えば、トレーリングアーム式のリアサスペンション装置の場合、ほぼ車体前後方向に延びるトレーリングアームの前端が車体のクロスメンバの車幅方向端部近くで支持されている。トレーリングアームの後端に後輪WRL(WRR)が固定されている。トレーリングアームは、クロスメンバに装着される車体側アームと、後輪WRL(WRR)に固定される車輪側アームとが、ほぼ鉛直方向の回動軸を介して連結されている。これにより、トレーリングアームが車幅方向へ変位することが可能となっている。
前記アクチュエータ43L(43R)は、その一端が車輪側アームの前記回動軸より前方側の前端部にボールジョイントを介して取り付けられ、他端が車体のクロスメンバにボールジョイントを介して取り付けられる。
そして、例えば、アクチュエータ43L(43R)は電動機と減速機構と送りねじ部などを備えて構成され、電動機の正逆方向の回転により前記送りねじ部が伸縮して、トレーリングアームを車幅方向に変位させる。
後輪トー角変更制御ECU42Lは、後輪トー角制御ECU36から出力される目標トー角θTRT(L2)の信号に応じて、左後輪WRLのトー角をフィードフォワード制御したり、後輪トー角センサ44Lからの実トー角θRT(L)の信号と、目標トー角θTRT(L2)との偏差に応じてフィードバック制御したりする。
後輪トー角変更制御ECU42Rは、後輪トー角制御ECU36から出力される目標トー角θTRT(R2)の信号に応じて、右後輪WRRのトー角をフィードフォワード制御したり、後輪トー角センサ44Rからの実トー角θRT(R)の信号と、目標トー角θTRT(R2)との偏差に応じてフィードバック制御したりする。
ここで、後輪トー角制御ECU36および後輪トー角変更制御ECU42L、42Rは、請求項に記載の「後輪トー角制御装置」を構成する。
図2に示すように後輪トー角制御ECU36は、機能部としてハンドル操作角微分部61、目標トー角算出部62、規範ヨーレイト算出部63、減算部64、フィードバック補正量算出部65、第1補正部66、第2補正部67、位相遅れ補償部68を含んで構成されている。
ここで、目標トー角算出部62および第1補正部66は、請求項に記載の「目標トー角設定手段」を構成し、第2補正部67は、請求項に記載の「目標トー角補正手段」を構成する。
ハンドル操作角微分部61は、ハンドル操作角θHを時間微分してハンドル操作角速度θ′Hを算出して、目標トー角算出部62に入力する。
目標トー角算出部62は、ハンドル操作角θH、車速VS、ハンドル操作角速度θ′Hを参照して、目標トー角マップデータ62aにもとづいて、左右後輪WRL,WRRのそれぞれの目標トー角θTRT(L0),θTRT(R0)を算出し、第1補正部66に出力する。
目標トー角マップデータ62aは、例えば、ハンドル操向角θH、ハンドル操作角速度θ′Hの絶対値、車速VSの三次元マップデータである。具体的には、車速VSが低速を示す場合は、後輪WRL,WRRを転舵輪である前輪WFL,WFRと逆相に、ハンドル操向角θHに応じたトー角を目標トー角θTRT(L0),θTRT(R0)に設定し、車速VSが第1の所定車速値以上では、ハンドル操向角θHに応じたトー角を逆相の目標トー角θTRT(L0),θTRT(R0)に設定するゲインが減衰するようになっている。そして、車速VSが第1の所定車速より大きい第2の所定車速値以上では、前輪WFL,WFRと同相にハンドル操向角θHに応じたトー角を目標トー角θTRT(L0),θTRT(R0)に設定するゲインが徐々に車速VSとともに増大して飽和する特性とすることが多い。
ただし、目標トー角マップデータ62aは、車速VSが前記した第2の所定車速値以上の場合でも、ハンドル操作角θHの絶対値が所定値以上の大角度や、ハンドル操作角速度θ′Hの絶対値が所定値以上の場合は、ハンドル操向角θHに応じた逆相の目標トー角θTRT(L0),θTRT(R0)を設定するようなデータ構成になっており、高速走行時の危険回避運動が的確に行えるようになっていることが多い。
規範ヨーレイト算出部(規範ヨーレイト算出手段)63は、予めROMに格納されたハンドル操作角θH、横加速度αY、車速VSの三次元マップデータ63aを有しており、ハンドル操作角θH、横加速度αY、車速VSを参照して、三次元マップデータ63aにもとづいて規範ヨーレイトγTBを算出し、減算部(ヨーレイト偏差算出手段)64と第2補正部67に入力する。
減算部64では、規範ヨーレイト算出部63で算出された規範ヨーレイトγTBと実ヨーレイトγとの差分(偏差)ΔγB(=γTB−γ)を算出して、フィードバック補正量算出部65と第2補正部67に入力する。
フィードバック補正量算出部65は、差分ΔγBに応じた、目標トー角補正量ΔθTRTを、例えば、図示省略の車速VSを参照パラメータとして用いた一次元マップデータにもとづいて算出し、第1補正部66に入力する。
第1補正部66は、目標トー角算出部62から入力された目標トー角θTRT(L0),θTRT(R0)が、ハンドル操作角θHに対して逆相か否かを判定し、逆相と判定したとき、目標トー角θTRT(L0),θTRT(R0)に目標トー角補正量ΔθTRTを加算して、目標トー角θTRT(L1),θTRT(R1)として、第2補正部67に入力する。
第2補正部67は、入力された目標トー角θTRT(L1),θTRT(R1)に対し、後記する駆動力配分量制御状態モニタ部(左右駆動力配分制御状態取得手段)75からの左右駆動力配分制御情報や、規範ヨーレイトγTB、差分ΔγBなどにもとづいて必要に応じて補正した後、目標トー角θTRT(L2),θTRT(R2)として位相遅れ補償部68に入力する。
第2補正部67の詳細な機能は、図4、図5のフローチャートの説明の中で説明する。
位相遅れ補償部68は、図2では、ハンドル操作角微分部61からのハンドル操作角速度θ′Hの矢印は省略されているが、例えば、ハンドル操作角速度θ′Hの絶対値が第1のハンドル操作角速度閾値まではゼロで、第1のハンドル操作角速度閾値以上になるとゲインが滑らかに増加して、第2のハンドル操作角速度閾値以上で一定値に飽和する特性関数によるゲイン補正を行うものであり、後輪トー角変更装置41L,41Rの応答特性に合わせて適宜に前記特性関数は設定される。
ちなみに、ここでは、目標トー角θTRT(L0),θTRT(R0)、目標トー角θTRT(L1),θTRT(R1)、目標トー角θTRT(L2),θTRT(R2)の左右の角度の定義は、左側へのトー角が負値で右側へのトー角が正値であり、車体前方方向を±0°と定義する。したがって、目標トー角θTRT(L0),θTRT(R0)を例に取ると、後輪トー角をトーイン制御する場合は、目標トー角θTRT(L0)は正値、目標トー角θTRT(R0)は負値となり、後輪トー角をトーアウト制御する場合は、目標トー角θTRT(L0)は負値、目標トー角θTRT(R0)は正値となる。
(左右駆動力配分制御ECU)
次に、図3を参照しながら、適宜図1、図2を参照して左右駆動力配分制御ECU37の詳細な機能構成について説明する。図3は、左右駆動力配分制御ECUの機能構成を示すブロック図である。
図1に示すように、左右駆動力配分制御ECU37にはヨーレイトセンサ31からの実ヨーレイトγを示す信号と横加速度センサからの横加速αYを示す信号が入力され、通信線49を介して所要の他のECUにも入力されるようになっている。
そして、図3に示すように左右駆動力配分制御ECU37は、フィードフォワード制御部71およびフィードバック制御部73を備えている。フィードフォワード制御部71には、横加速度αYに加えて通信線49を介して車速VS、ハンドル操作角θHが入力されるとともに、エンジントルクTENGおよびエンジン回転速度Neがエンジン制御ECU27(図1参照)から通信線49を介して入力される。また、フィードバック制御部73には、横加速度αYおよび実ヨーレイトに加えて、通信線49を介して車速VS、ハンドル操作角θHが入力される。
フィードフォワード制御部71は、横加速度判定部81、横加速度推定部82、旋回量算出部83、ギヤ比判断部84、駆動力算出部85、駆動力配分量算出部86、駆動力配分量変換部87、加算部88、左右旋回判定部89に加えて、駆動力配分量制御状態モニタ部75を含んで構成されている。
横加速度判定部81は、横加速度αYにもとづいて横加速度を判定して旋回量算出部83に出力し、横加速度推定部82は、車速VSとハンドル操作角θHとにもとづいて横加速度を推定し、旋回量算出部83に出力する。旋回量算出部83は、これら2種類の横加速度にもとづいて車両の旋回量、つまり、ヨーモーメントを算出する。前記横加速度推定部82において推定した横加速度は、横加速度センサ32からの横加速度αYの信号にもとづいて判断した横加速度よりも立ち上がりが速いので、旋回量算出部83においては両方を加算して平均した横加速度により旋回量、つまり、ヨーモーメントを算出し、駆動力配分量算出部86および左右旋回判定部89に入力する。
一方、ギヤ比判断部84は、車速VSとエンジン回転速度NeとにもとづいてトランスミッションT/M(図1参照)およびディファレンシャルDを含むギヤ比を判断し、駆動力算出部85に入力する。駆動力算出部85は、ギヤ比判断部84から入力されたギヤ比とエンジントルクTENGとにもとづいて車両の駆動力(前輪WFL,WFRにおける駆動力)を算出し、駆動力配分量算出部86に入力する。
そして駆動力配分量算出部86は、前記駆動力および旋回量(ヨーモーメント)を積算して、左右駆動力配分装置が左右の前輪WFL,WFRに配分すべき駆動力配分の差分ΔD1を算出し、加算部88に入力する。
駆動力配分量変換部87は、フィードバック制御部73の後記する減算部93から入力された規範ヨーレイトγTAと実ヨーレイトγとの差分ΔγAを、例えば、実ヨーレイトγおよび駆動力配分量算出部86において算出された駆動力配分の差分ΔD1を参照して、駆動力配分のフィードバック差分ΔD_FBを算出する。これは、駆動力配分の差分ΔD1が現在の実ヨーレイトγを発生させている車両走行状態に対応するとして、近似的に比例補正により駆動力配分のフィードバック差分ΔD_FBを算出する方法である。駆動力配分量変換部87において算出された駆動力配分のフィードバック差分ΔD_FBは、加算部88に入力され、加算部88で駆動力配分の差分ΔD1と加算され、駆動力配分の差分(左右駆動力配分制御情報)ΔD2として信号変換部90に入力される。
信号変換部90は、その駆動力配分の差分ΔD2を得るために必要な油圧が左油圧クラッチCLまたは右油圧クラッチCRに出力されるように、油圧回路28内のリニアソレノイド167に供給する電気信号を発生制御する。また、左右旋回判定部89は、旋回量算出部83から入力された前記旋回量にもとづいて旋回方向の判定を行い、左旋回時には左油圧クラッチCLを係合すべく左シフトソレノイドバルブ168Lに通電し、右旋回時には右油圧クラッチCRを係合すべく右シフトソレノイドバルブ168Rに通電する。
ちなみに、本実施形態における油圧回路28、リニアソレノイド167、左シフトソレノイドバルブ168L、右シフトソレノイドバルブ168Rは、特開平09−309357号公報に記載の油圧回路Hにおけるリニアソレノイド67、左シフトソレノイドバルブ68L、右シフトソレノイドバルブ68Rに対応する。また、符号151、160は油圧ポンプとオイル溜りであり、同様に特開平09−309357号公報に記載のポンプ51とオイル溜り60に対応している。
フィードバック制御部73は、規範ヨーレイト算出部91、減算部93を含んで構成されている。
規範ヨーレイト算出部91は、予めROMに格納されたハンドル操作角θH、横加速度αY、車速VSの三次元マップデータ91aを有しており、ハンドル操作角θH、横加速度αY、車速VSを参照して、三次元マップデータ91aにもとづいて規範ヨーレイトγTAを算出し、減算部93に入力する。
減算部93では、規範ヨーレイト算出部91で算出された規範ヨーレイトγTAと実ヨーレイトγとの差分ΔγA(=γTA−γ)を算出して、前記した駆動力配分量変換部87に入力する。
このようなフィードフォワード制御部71およびフィードバック制御部73の構成により、加算部88において、例えば、駆動力配分の差分ΔD2が過大になって車両にオーバステア傾向が発生したとき、そのオーバステア傾向を解消すべく駆動力配分のフィードバック差分ΔD_FBにより、ΔD1を、旋回量を減少、つまり、ヨーモーメントを復元方向に補正して、ΔD2とする。
逆に、駆動力配分の差分ΔD2が過少になって車両にアンダステア傾向が発生したとき、そのアンダステア傾向を解消すべく駆動力配分のフィードバック差分ΔD_FBにより、ΔD1を、旋回量を増加、つまり、ヨーモーメントを旋回方向に補正して、ΔD2とする。
こうして、駆動力伝達装置Tにより左右の前輪WFL,WFRに配分される駆動力配分量が、フィードフォワード制御およびフィードバック制御の両方により制御される。
なお、ここでは、後輪トー角制御ECU36の規範ヨーレイト算出部63と、左右駆動力配分制御ECU37の規範ヨーレイト算出部91とは、それぞれ同じ内容の三次元マップデータ63a,91aを有しており、それぞれから出力される規範ヨーレイトγTB,γTAとも同じ値であり、減算部64,93における規範ヨーレイトγTB,γTAと実ヨーレイトγとの差分ΔγB,ΔγAも同じ値となるとする。そして、後輪トー角制御ECU36および左右駆動力配分制御ECU37においてアンダステア状態の判定、オーバステア状態の判定を行う場合は、同じ判定結果となるものとする。
(駆動力配分量制御状態モニタ部と第2補正部における制御)
次に、本実施形態の特徴である左右駆動力配分制御ECU37の駆動力配分量制御状態モニタ部75と、後輪トー角制御ECU36の第2補正部67の機能について、図2から図5を参照しながら説明する。
図4、図5は、後輪トー角制御ECUの第2補正部における目標トー角の補正制御の流れを示すフローチャートである。
図3に示すように駆動力配分量制御状態モニタ部75は、加算部88から出力される左右駆動力配分の差分ΔD2を左右駆動力配分制御情報として、一定周期、例えば、数ミリ秒以下の周期でサンプリングして、後輪トー角制御ECU36の第2補正部67に入力する。
第2補正部67の詳細な機能を図4、図5のフローチャートにしたがって説明する。
この第2補正部67における処理は一定の周期で、例えば、数ミリ秒以下の周期で処理される。
ステップS01では、左右駆動力配分の差分ΔD2の値の所定個数の移動平均値を所定個数N、例えば、2または3個、時系列的に記憶して、その複数の移動平均値間の変化傾向から後記するステップS06における判定をするために、N個の移動平均値を得るために初期値n=0とする。
ステップS02では、駆動力配分量制御状態モニタ部75から入力される左右駆動力配分の差分ΔD2の値の所定個数の移動平均値を算出して、後輪トー角制御ECU36の前記した揮発メモリ、例えば、FIFO(Fast-In Fast-Out)メモリに記憶させる。ここで、左右駆動力配分の差分ΔD2の値の移動平均値算出に用いる所定個数としては、例えば、5個程度とする。これは、左右駆動力配分の差分ΔD2の値に揺らぎがあることを想定して、移動平均値を用いるものである。
ステップS03では、n=n+1とし、ステップS04では、nがN以上か否かをチェックする(n≧N)。nがN以上の場合(Yes)は、ステップS05へ進み、nがN未満の場合(No)は、ステップS02に戻り繰り返す。
ステップS05では、ハンドル操作角θH、規範ヨーレイト算出部63において算出された規範ヨーレイトγTB、減算部64で算出された規範ヨーレイトγTBと実ヨーレイトとの差分ΔγB(=γTB−γ)、第1補正部66で補正された目標トー角θTRT(L1),θTRT(R1)を読み込む(「ハンドル操作角θH、規範ヨーレイトγTB、ΔγB(=γTB−γ)、目標トー角θTRT(L1),θTRT(R1)の読み込み」)。
ステップS06では、左右駆動力配分情報は、ヨーレイト増加制御(ヨーレイトの絶対値を増加させる制御)を示しているか否かを判定する。この判定は時系列的なN個の左右駆動力配分の差分ΔD2の値の移動平均値間で規範ヨーレイトγTBの示す旋回方向のヨーモーメントを増大させる方向に変化しているか否かで容易に判定できる。ヨーレイト増加制御を示している場合(Yes)は、ステップS07へ進み、そうでない場合(No)は、結合子(A)にしたがって、ステップS09へ進む。
ステップS07では、γTBが負で、かつ、ΔγBが所定の負の閾値−ε1以下、または、γTBが正で、かつ、ΔγBが所定の正の閾値ε1以上であるか否かを判定する(「γTBが正で、かつ、ΔγB≧−ε1、または、γTBが正で、かつ、ΔγB≧ε1か?」)。
ここで、前記した所定値ε1は、正値であり、規範ヨーレイトγTBの絶対値に対して同一方向の旋回を示す実ヨーレイトγの絶対値の方が小さくて、所定のアンダステア状態と判定するに適した値を設定する。
ちなみに、左旋回の場合のヨーレイトを負値とし、右旋回の場合のヨーレイトを正値とする。
ステップS07においてYesの場合は、結合子(A)にしたがって、ステップS09へ進み、ステップS07においてNoの場合は、ステップS08へ進む。
ステップS08では、ステップS05で読み込んだ第1補正部66の出力した目標トー角θTRT(L1),θTRT(R1)は、ステップS05で読み込んだハンドル操作角θHと逆相か否かを判定する。ハンドル操作角θHと逆相の場合(Yes)は、結合子(B)にしたがってステップS10へ進み、ハンドル操作角θHと逆相でない場合(No)は、結合子(A)にしたがってステップS09へ進む。
ステップS09では、目標トー角θTRT(L2)=θTRT(L1)、目標トー角θTRT(R2)=θTRT(R1)とし、その後、ステップS11へ進む。
ステップS10では、目標トー角θTRT(L2)=0、目標トー角θTRT(R2)=0とし、その後、ステップS11へ進む。
つまり、ステップS06において、駆動力配分量制御状態モニタ部75からの左右駆動力配分の差分ΔD2がヨーレイトの絶対値の増加制御を示しているときは、さらに、ステップS07において、所定以上のアンダステア状態か否かを判定して、所定以上のアンダステア状態の場合は、第1補正部66が出力する逆相の目標トー角θTRT(L1),θTRT(R1)の値のまま目標トー角θTRT(L2),θTRT(R2)として位相遅れ補償部68に出力し、位相遅れ処理を施された目標トー角θTRT(L2),θTRT(R2)を後輪トー角変更制御ECU42L,42Rに入力する。したがって、所定以上のアンダステア状態においては、左右駆動力配分制御によるヨーモーメント制御が飽和しているとして、後輪トー角の逆相制御でヨーモーメントを付加する。
また、ステップS06において、駆動力配分量制御状態モニタ部75からの左右駆動力配分の差分ΔD2がヨーレイトの絶対値の増加制御を示しているときでも、ステップS07において、所定未満のアンダステア状態の場合は、第1補正部66が出力する逆相の目標トー角θTRT(L1),θTRT(R1)をキャンセルして、目標トー角θTRT(L2)=θTRT(R2)=0として位相遅れ補償部68に出力する。したがって、所定未満のアンダステア状態において、左右駆動力配分制御によるヨーモーメント制御は飽和していないとして、後輪トー角の逆相制御をやめさせる。
ステップS11では、左右駆動力配分の差分ΔD2の値の所定個数の移動平均値の最も時間経過したものを記憶から削除する、つまり、揮発メモリから削除する。そして、ステップS12では、左右駆動力配分の差分ΔD2の値の所定個数の新しい移動平均値を記憶させる、つまり揮発メモリに記憶させる。その後、結合子(C)にしたがって、ステップS05に戻り、処理を繰り返す。
本実施形態によれば、左右駆動力配分制御ECU37による油圧回路28を介したクラッチCL,CRの動作制御により駆動力伝達装置Tが、旋回側のヨーレイトを増加させる(ヨーレイトの絶対値を増加させる)方向に作動しているときに、後輪トー角制御ECU36は、所定未満のアンダステア状態と判定した場合は、後輪WRL,WRRのトー角を、前輪WFL,WFRの向きと逆相に制御しないので、駆動力伝達装置Tによるヨーモーメント制御の方向と後輪トー角制御によるヨーモーメント制御が重なって、過剰にヨーモーメント制御してしまうことを防止でき、車両の旋回運動の安定化制御ができる。
そして、駆動力伝達装置Tが、旋回側のヨーレイトを増加させる方向に作動しているときに、後輪トー角制御ECU36は、所定以上のアンダステア状態と判定した場合は、後輪WRL,WRRのトー角を、前輪WFL,WFRの向きと逆相に制御することを許容するので、駆動力伝達装置Tによるヨーモーメント制御が飽和しているのを、後輪トー角制御によるヨーモーメント制御で補うことができ、車両の旋回運動の安定化制御ができる。
なお、この第2補正部67による補正は、車速VSに対する低速の閾値を定めて、例えば、時速10km未満のようなときは、動作させないようにすると、車庫入れなど狭い空間での小回り時に、第2補正部67が動作して、後輪目標トー角θTRT(L2)=θTRT(R2)=0とする、つまり、図4、図5のフローチャートにおけるステップS07からステップS08、ステップS10へと移行するのを防止できる。
また、駆動力伝達装置Tが、旋回側のヨーレイトを増加させる(ヨーレイトの絶対値を増加させる)方向に作動しているときに、後輪トー角制御ECU36は、所定未満のアンダステア状態と判定した場合は、図4、図5のフローチャートにおけるステップS07からステップS08、ステップS09へと移行し、目標トー角θTRT(L1),θTRT(R1)が前輪WFL,WFRの向きと同相、または±0°ならば、そのまま目標トー角θTRT(L2),θTRT(R2)として許容するので、車線変更時の後輪トー角の同相制御は問題なく行える。
なお、ステップS08において、目標トー角θTRT(L1),θTRT(R1)がトーインの場合もそのまま目標トー角θTRT(L2),θTRT(R2)として許容しても良い。
また、本実施形態によれば、従来のように左右駆動力配分制御ECU37と後輪トー角制御ECU36それぞれに制御ECUを設けて、それぞれにおいて、例えば、規範ヨーレイトを算出して、実ヨーレイトを規範ヨーレイトに一致させるようにヨーモーメント制御をするプログラムをベースとしていても、左右駆動力配分装置の制御ECU37に左右駆動力配分制御情報である左右駆動力配分の差分ΔD2を取得する駆動力配分量制御状態モニタ部75を付加し、取得された左右駆動力配分制御情報を後輪トー角制御ECU36に追加した第2補正部67に出力し、左右駆動力配分制御状態に応じて目標トー角を補正するので、従来の左右駆動力配分制御ECUと後輪トー角制御ECU用に独立に開発された制御プログラムに追加的にサブルーチンプログラムを追加することで、左右駆動力配分装置に後輪トー角制御装置が協調制御する車両運動制御システムを低コストに構成できる。
21 前輪操舵装置
21a 操向ハンドル
24 EPSモータ
25 操舵トルクセンサ
26 モータ駆動回路
27 エンジン制御ECU(左右駆動力配分装置)
28 油圧回路(左右駆動力配分装置)
29 ブレーキ制御ECU
30FL,30FR,30RL,30RR 車輪速センサ
31 ヨーレイトセンサ(車両走行状態情報取得手段)
32 横加速度センサ(車両走行状態情報取得手段)
33 ハンドル操作角センサ(車両走行状態情報取得手段)
34 モータ回転角センサ
35 EPS制御ECU
36 後輪トー角制御ECU(後輪トー角制御装置)
37 左右駆動力配分制御ECU
41L,41R 後輪トー角変更装置
42L,42R 後輪トー角変更制御ECU(後輪トー角制御装置)
43L,43R アクチュエータ
44L,44R 後輪トー角センサ
46 液圧回路
49 通信線
51 車速算出部(車両走行状態情報取得手段)
53 ABS制御部
55 EPS制御部
61 ハンドル操作角微分部
62 目標トー角算出部(目標トー角設定手段)
62a 目標トー角マップデータ
63 規範ヨーレイト算出部(規範ヨーレイト算出手段)
63a 三次元マップデータ
64 減算部(ヨーレイト偏差算出手段)
65 フィードバック補正量算出部
66 第1補正部(目標トー角設定手段)
67 第2補正部(目標トー角補正手段)
68 位相遅れ補償部
71 フィードフォワード制御部
73 フィードバック制御部
75 駆動力配分量制御状態モニタ部(左右駆動力配分制御状態取得手段)
81 横加速度判定部
82 横加速度推定部
83 旋回量算出部
84 ギヤ比判断部
85 駆動力算出部
86 駆動力配分量算出部
87 駆動力配分量変換部
88 加算部
89 左右旋回判定部
90 信号変換部
91 規範ヨーレイト算出部
91a 三次元マップデータ
93 減算部
ΔD2 左右駆動力配分の差分(左右駆動力配分制御情報)
αY 横加速度(車両走行状態情報)
γ 実ヨーレイト(車両走行状態情報)
θH ハンドル操作角(車両走行状態情報)
T 駆動力伝達装置(左右駆動力配分装置)
VS 車速(車両走行状態情報)

Claims (4)

  1. 車両の左右駆動輪に異なる駆動力を配分することにより前記車両にヨーモーメントを発生させる左右駆動力配分装置と、前記車両の転舵輪である前輪の向きを変更する操向ハンドルの操作角に応じて後輪のトー角を変更する後輪トー角制御装置と、を少なくとも備える車両運動制御システムであって、
    前記左右駆動力配分装置が、前記車両の旋回方向のヨーレイトを増加させる方向に作動しているときには、
    前記後輪トー角制御装置は、前記転舵輪の向きと逆相に前記後輪のトー角を制御しないことを特徴とする車両運動制御システム。
  2. さらに、少なくとも車両の速度、前記操向ハンドルの操作角、車両の実ヨーレイトを含む車両走行状態情報を取得する車両走行状態情報取得手段と、
    前記車両走行状態情報取得手段により取得された車両走行状態情報のうちの少なくとも前記車両の速度と前記操向ハンドルの操作角にもとづき、規範ヨーレイトを算出する規範ヨーレイト算出手段と、
    該規範ヨーレイト算出手段により算出された規範ヨーレイトと、前記取得された実ヨーレイトとの偏差を取得するヨーレイト偏差算出手段とを、備え、
    前記後輪トー角制御装置は、前記ヨーレイト偏差算出手段で取得された偏差が、所定の閾値以上のときは、前記転舵輪の向きと逆相に前記後輪のトー角を制御することも許容することを特徴とする請求項1に記載の車両運動制御システム。
  3. さらに、少なくとも車両の速度、前記操向ハンドルの操作角、車両の実ヨーレイトを含む車両走行状態情報を取得する車両走行状態情報取得手段と、
    前記左右駆動力配分装置の左右駆動力配分制御状態を取得する左右駆動力配分制御状態取得手段と、
    前記車両走行状態情報取得手段により取得された車両走行状態情報のうちの少なくとも前記車両の速度と前記操向ハンドルの操作角にもとづいて前記後輪の目標トー角を設定する目標トー角設定手段と、
    前記左右駆動力配分制御状態取得手段からの左右駆動力配分制御状態を示す左右駆動力配分制御情報にもとづいて、前記設定された目標トー角を補正する目標トー角補正手段と、を備え、
    前記左右駆動力配分制御状態取得手段に取得された左右駆動力配分制御情報が、前記左右駆動力配分装置における前記車両の旋回方向のヨーレイトを増加させる方向への作動を示しているときは、
    前記目標トー角補正手段は、前記目標トー角設定手段から出力された前記目標トー角が前記転舵輪の向きと逆相の場合は、前記後輪のトー角をほぼゼロとすることを特徴とする請求項1に記載の車両運動制御システム。
  4. さらに、前記車両走行状態情報取得手段により取得された車両走行状態情報のうちの少なくとも車両の速度と前記操向ハンドルの操作角にもとづき、規範ヨーレイトを算出する規範ヨーレイト算出手段と、
    該規範ヨーレイト算出手段により算出された規範ヨーレイトと、前記取得された実ヨーレイトとの偏差を取得するヨーレイト偏差算出手段とを、備え、
    前記目標トー角補正手段は、前記ヨーレイト偏差算出手段で取得された偏差が、所定の閾値以上の場合は、前記転舵輪の向きと逆相に前記後輪のトー角を制御することも許容することを特徴とする請求項3に記載の車両運動制御システム。
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