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JP2010208146A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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JP2010208146A
JP2010208146A JP2009056633A JP2009056633A JP2010208146A JP 2010208146 A JP2010208146 A JP 2010208146A JP 2009056633 A JP2009056633 A JP 2009056633A JP 2009056633 A JP2009056633 A JP 2009056633A JP 2010208146 A JP2010208146 A JP 2010208146A
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tank
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JP2009056633A
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Naoaki Wada
直晃 和田
Yoji Ara
洋治 荒
Shigeru Watanabe
繁 渡辺
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Canon Inc
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Abstract

【課題】第1のタンクから第2のインクタンクへと一定量のインクを繰り返し供給することにより小型かつ低コストに構成でき、かつ第2のインクからのインクの溢れを確実に抑えることが可能なインクジェット記録装置の提供を目的とする。
【解決手段】第2のインクタンク4は、第1のインクタンク5、6とインクを吐出可能な記録ヘッド1とに連通可能になっている。第1のインクタンク5、6内のインクは第2のインクタンク4へと一定量ずつ繰り返し供給される。第2のインクタンク4は、第1のインクタンク5、6内に収納されているインクが大気に開放される液面である基準水頭液面L3より、鉛直方向上側に一定量の以上の容積を有する。
【選択図】図10

Description

本発明は液体を記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関する。
現在、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置としては、記録シートと交差する方向に移動するキャリッジに記録ヘッドおよびインクタンクを搭載する形式のシリアル型のインクジェット記録装置が知られている。この種のインクジェット記録装置では、インクタンクが大型化するとキャリッジの駆動のために多くの消費電力を必要とする。
そこで、インクタンクと記録ヘッドとを別々の位置に配置し、それらの間をチューブで接続し、そのチューブを介してインクタンクから記録ヘッドにインクを供給する、いわゆるチューブ供給方式を採用したインクジェット記録装置も知られている。但し、チューブ供給方式を採用したとしても、インクタンク内のインク量は有限であるため、インクタンク内のインクを使い切ってしまった場合にはインクタンクを交換することが必要となる。
シリアル型のインクジェット記録装置において、一枚の記録媒体に対する記録動作の途中でインクタンク内のインクが無くなった場合には、記録動作を中断してインクタンクの交換作業を行う必要がある。この場合、記録動作再開直後に形成された記録部分と、その他の部分との間には色味の差が生じることがある。すなわち、連続的に記録動作が行われる場合には、同一位置に吐出された異なる色相のインクが記録媒体の上で互いに混ざり合うため適正な混合色が得られる。しかし記録動作が中断された場合には、乾燥したインクの上に液状のインクが吐出されることとなるため、両インクが十分に混ざり合わず、先に吐出されたインクと、後に吐出されたインクのいずれか一方のインクの色相が強調された混合色となる。この場合、連続的に記録が行われた記録部分と、インタンク交換によって中断した後に記録が再開された部分との間には色味の差(色ムラ)が生じることとなる。
このような記録動作途中でのインクタンクのインク切れを避けるため、特許文献1には、メインタンクとは別にサブタンクを設けたインクジェット記録装置が開示されている。ここに示されるインクジェット記録装置では、交換可能で大容積のメインタンクから、比較的容積の小さいサブタンクへとインクが供給され、サブタンク内に収納されたインクが記録ヘッドへと供給される。
従って、一枚の記録媒体への記録の途中でメインタンクにインク切れが生じた場合にも、サブタンク内に収納されているインクを使うことによって記録を継続することが可能になる。そして、サブタンクから供給されるインクによって記録が行われている間にメインタンクの交換を完了すれば、記録動作を中断することなく記録を行うことができ、記録画像の品質を高く維持することができる。
また特許文献2には、ポンプによってサブタンク内の余剰気体が排気されてインク液面が上昇すると、フロートが排気口を塞ぎ、排気動作が終了する構成も開示されている。
特開2001−113716号公報 特開2000−301737号公報
ところで、近年のインクジェット記録装置には、更なる性能向上及び低コスト化が求められている。性能向上を実現するための対策としては、例えば、色表現領域の拡大のために使用するインクの数を増やすことが行われている。但し、使用するインクの数を増やすためには、記録ヘッドの数およびインクの供給システムの数を増大させる必要があり、低コスト化とは相反する結果を招くこととなる。特に、上記各特許文献のようにメインタンクからサブタンクへのインク供給をポンプを用いて行う場合、駆動源、インク流路、サブタンクからのインクの溢れを防止する機構等が各色毎に必要となり、これらが装置コスト増大を招く大きな要因となっている。このため、メインタンクからサブタンクへのインクの供給システムを小型かつ安価な構成で実現すべく、メインタンクからサブタンクへと一定量のインクを繰り返し供給することによってサブタンク内にインクを充填させる構成を採ることが提案されている。これによれば大型で高価なポンプ機構が不要となり、装置コストの低減を図ることが可能になる。
しかしながら、インクを一定量毎にサブタンクに供給する構成を採る場合、サブタンクが満杯状態となっても、定量供給が完了するまではインクが供給され続け、インクがサブタンクから漏れる可能性があった。
本発明は、第1のタンクから第2のインクタンクへと一定量のインクを繰り返し供給することにより小型かつ低コストに構成できると共に、第2のインクからのインクの溢れを確実に抑えることが可能なインクジェット記録装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を有する。すなわち、本発明の第1の形態は、インクを収納する第1のインクタンクとインクを吐出可能な記録ヘッドとに連通しかつ大気と連通可能な連通部を有する第2のインクタンクと、前記第1のインクタンク内に収納されているインクを第2のインクタンクへと一定量ずつ繰り返し供給するインク充填手段と、を備えたインクジェット記録装置であって、前記第2のインクタンクは、前記第1のインクタンク内に収納されているインクが大気に開放される液面である基準水頭液面より、鉛直方向上側に、前記一定量以上の容積を有する。
本発明によれば、一定量のインクを第1のインクタンクから第2のインクタンクへと繰り返し流入させるため、装置の低コストかつ小型に構成できる。さらに、第2のインクタンクへのインクの充填を、第2のインクタンク内のインク量を検出するための検出手段を用いずに、インクを漏らすことなく、確実に充填することができる。
本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を模式的に示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置のインク供給システムの全体構成を示す縦断側面図である。 図1に示す状態からダイヤフラム部が押圧された状態を示す縦断側面図である。 メインタンク内のインクタンクが空になった状態を示す縦断側面図である。 図4に示す状態においてサブタンク内のインクが消費されて減少した状態を示す縦断側面図である。 図5に示す状態からメインタンクが交換された状態を示す縦断側面図である。 サブタンク内にインクを充填する際のサブタンク周辺の各部の動作を説明するための銃弾側面図である。 本発明の一実施形態におけるインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態において実施されるサブタンクへのインクの充填動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態における各基準水頭液面を示す説明側面図である。
以下、本発明を実施するための実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1に、本発明の適用されるインクジェット記録装置の概略構成を説明するための模式的な平面図を示す。なお、ここに示すインクジェット記録装置は、インク滴を吐出可能な記録ヘッドを記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動させて記録を行ういわゆるシリアル型のインクジェット記録装置となっている。
図1において、記録ヘッド1は、供給されるインクを複数の吐出口から吐出可能なインクジェット記録ヘッドであり、この記録ヘッド1は、キャリッジ102に交換可能に搭載される。キャリッジ102には、不図示のコネクタを介して記録ヘッド1に駆動信号等を伝達するためのコネクタホルダ(電気接続部)が設けられている。キャリッジ102は、装置本体に設置されたガイドシャフト103によって、矢印Aに示す主走査方向に往復移動可能に支持されている。主走査モータ104により回転駆動されるモータプーリ105と従動プーリ106との間には、キャリッジ102に連結されたタイミングベルト107が架け渡されている。キャリッジ102は、これらのモータ104,プーリ105,106、タイミングベルト107などによって構成された駆動機構によって主走査方向に移動される。
プリント用紙やプラスチック薄板等の記録媒体108は、給紙モータ115の駆動によってピックアップローラ113が回転されることにより、オートシートフィーダ(ASF)114から一枚ずつ分離されて給紙される。さらに、記録媒体108は、搬送ローラ109の回転により矢印Bの副走査方向に搬送されて、記録ヘッド1における吐出口の形成面(吐出口面)と対向する位置(記録部)を通る。搬送ローラ109は、LFモータ116の駆動により回転される。記録媒体108が給紙されたかどうかの判定と、その給紙時における記録媒体の先端の頭だし位置の確定は、搬送ローラ109の上流に配されたペーパエンドセンサ112の検知信号に基づいて行われる。さらに、記録媒体108の後端位置の割り出し、および記録媒体108の後端位置から現在の記録位置を割り出すためにもペーパエンドセンサ112が使用される。なお、記録媒体108は、記録部において平坦な記録面を形成するように、その裏面がプラテン(不図示)により支持される。
上記構成を有するインクジェット記録装置では、記録ヘッド1がキャリッジ102と共に矢印A方向に走査しつつインクを吐出する記録走査と、記録ヘッドの各走査の間に行われる記録媒体の搬送動作とを繰り返し、記録録媒体上に画像を形成する。
図2は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置100のインク供給システムの概略図である。ここでは説明を簡単にするため、液体としてのインク1色分の経路についてのみ示す。図2は、特に、メインタンク5内部にインクが十分に収納されており、メインタンク5内のインクが使用されて記録が行われている状態を示す図である。
まず、本実施形態のインク供給システムの構成について説明する。本実施形態のインク供給システムは、記録ヘッド1と、記録ヘッド1に連通可能なサブタンク4と、サブタンク4に連通可能なメインタンク5と、メインタンク5に連通可能なバッファ室6とを有している。本実施形態の記録ヘッド1は、インクを吐出させる記録素子が設けられた素子基板と、この素子基板に接合されるオリフィスプレートとを備えている。オリフィスプレートは、インクの液滴を吐出する複数の吐出口を有するとともに、素子基板に接合されることによって吐出口が連通するエネルギ作用室としての発泡室及びこれに連通するインク流路等が形成されている。そして、記録素子の駆動によって吐出口からインクを吐出するように形成されている。本実施形態では、記録素子として電気エネルギを熱エネルギに変換する電気熱変換素子が用いられている。そして、その電気熱変換素子としてのヒータから発生する熱エネルギによってインクに膜沸騰を生じさせ、そのときに生じるインク中の気泡の圧力を利用することによって、吐出口からインクを吐出することができる。記録ヘッドとしては、圧電素子を用いてインクを吐出する方式等、種々の吐出方式のものを用いることができる。
メインタンク5は、記録装置本体に対して取り外し可能に形成されている。本実施形態では、メインタンク5は、比較的大容積のインクを収納可能に形成されている。メインタンク5に収納されたインクは、記録装置本体に搭載されたサブタンク(第2のインクタンク)4に供給され、サブタンク4内のインクはキャリッジに搭載された記録ヘッド1に供給される。記録ヘッド1は供給されたインクを吐出口から吐出し、画像の記録を行う。記録動作が進むにつれ、メインタンクからサブタンクへのインクの供給行われ、メインタンク5の内部のインクは減少してゆく。そして、メイタンク内のインクが無くなったとき、あるいは一枚の記録媒体に対して記録を行うのに不十分な量となったときには、図6に示すように、メインタンク5をインクの充填された新たなものに交換する。
サブタンク4は、メインタンクが空となって交換されている間に、記録動作を中断させないようにするため、メインタンク5の交換作業の間、記録動作を行うことが可能な量のインクが収納されている。このため、サブタンク4の容積は、メインタンク5に比べ、比較的小さく形成される。メインタンク5とサブタンク4は、サブタンク4の液室4の上面部に突設された第1の中空管11によって連通される。第1の中空管11は金属などの導電部材によって形成され、その内部にインクを流通させることが可能なように形成されている。
ここで、第1の中空管11は、インクの流通する流路が流路抵抗を十分に有するように、その内径が十分に細く形成されている。このため、メインタンク5がサブタンク4よりも高い位置に配置されていても、メインタンク5内に収納されているインクは、重力のみによってサブタンク4内に供給されることはない。記録ヘッド1でインクが吐出され、サブタンク4内のインク量が減少することでサブタンク4内に所定値以上の負圧が発生したときにメインタンク5からサブタンク4へインクが供給される。
また、記録ヘッド1とサブタンク4との間には、これらを接続するための供給チューブ2が配置されている。供給チューブ2は、内部にインクを流通させることが可能とされ、サブタンク4内部のインクを記録ヘッド1に供給する。供給チューブ2は柔軟な材料によって形成されており、記録ヘッド1を走査させつつ記録ヘッド1にインクを供給することが可能である。
サブタンク4には、サブタンク4の内部と大気とを連通可能にする大気連通路8が連結されている。大気連通路8は、サブタンク4内で最も高い位置41から上方に立ち上がる導入部81と、その導入部81の上端に形成された導出口81bに連結された空間部82と、前記空間部82からサブタンク4の底面よりも下方に立ち下がる排出部83とを備える。従って、大気連通路8は全体として逆U字状に構成されている。導入部81の下端部に形成された導入口81aはサブタンク4における最も高い位置と同一の高さ位置に配設されている。また、大気連通路8には、その排出部83に外周面に沿って摺動可能に大気連通弁9が設けられており、この大気連通弁9を移動させることによって大気連通路8の出口である大気連通口8aを開放、閉塞することが可能になっている。従って、大気連通口8aが開放状態にあるときには、サブタンク4の内部の空気を導入部81、空間部82および排出部83を介して大気連通口9から大気へと放出することができる。
また、サブタンク4を形成する壁面の一部には、サブタンク4の容積を変化させるよう動作可能な容積変化部材としてダイヤフラム部3が設けられている。本実施形態において、サブタンク4は、液室部4aとこれに連通する流路部4bとからなるインク収納部を有しており、ダイヤフラム部3は、インク収納部内における流路部4bに設けられている。また、ダイヤフラム部3は、可撓性を有するゴムによって形成されている。図2は、ダイヤフラム部3が流路部4aの壁面から外方に膨出した初期状態を示しており、サブタンク4の容積は拡張した状態にある。一方、図3はダイヤフラム部3の中央部が流路部4aの壁面に接する位置まで押圧された状態を示しており、この状態においてサブタンク4の容積は前述の拡張状態に比べて縮小する。なお、この実施形態における流路部4aには、ダイヤフラム部3によって開閉される連通口4b1が形成されると共に、連通口4b1より下流側(サブタンクから記録ヘッドへのインクの流動方向において下流側)に前述の供給チューブ2の下端部が連結されている。従って、図3に示すようにダイヤフラム部3が押圧された状態にあるとき、連通口4b1はダイヤフラム部3によって閉塞され、液室部4aと記録ヘッド1との連通が遮断されるようになっている。このようにダイヤフラム部3は記録ヘッドから液室部4aの間を連通、遮断させる開閉弁としての機能も併せ持つ構成となっている。
また、ダイヤフラム部3が設けられている流路部4bは、サブタンク4の液室部4aにおいて下方部に配置されており、液室部4aとの連通口は比較的低い位置に形成されている。これにより、インクが消費され、サブタンク4内に残るインクの量が僅かな量になるまで流路部4bおよびダイヤフラム部3内に空気が流入しないように構成されている。
バッファ室6は、内部にインクを収納可能な容器として、メインタンク5と連通するように形成されている。そして、バッファ室6の内部には大気に開放された大気連通路7が配置されており、バッファ室6の内部の空間は大気連通路7を介して大気と連通している。メインタンク5とバッファ室6との間は、第2の中空管12によって接続される。第2の中空管12も金属などの導電部材によって形成され、その内部にインクを流通させることが可能なように形成されている。メインタンク5とバッファ室6とが連通させることにより、メインタンク5の内部のインクが温度上昇によって膨張して、メインタンク5の内部の圧力が上昇するようなことがあっても、メインタンク5内部のインクをバッファ室6の内部に流入させることができる。このため、メインタンク5の内部の圧力が過度に上昇するのを抑えることができる。また、メインタンク5が、バッファ室6を介して大気と連通するように形成されており、バッファ室6は、メインタンク5内部の圧力を大気の圧力とバランスさせる役割を果たしている。なお、このメインタンク2とバッファ室6とにより第1のインクタンクが構成されている。
ここで、本実施形態におけるダイヤフラム部3の押圧、開放動作、および大気連通口の開閉を行う機構を説明する。本実施形態では、ダイヤフラム部3を押圧、解放させることによるサブタンク4の容積の拡張・縮小動作及び大気連通弁9の開閉動作は、単一の駆動源としてのモータ14を有する駆動機構30によって行われる。駆動機構30は、モータ14と、モータ14の出力軸に固定された駆動ギア14a、アイドルギア15、遊星ギア16からなる駆動力伝達機構とを備える。また、駆動機構30は、駆動力伝達機構によって選択的に回転駆動される第1ギア19および第2ギア24と、第1ギアと一体的に回転する第1カム20と、第2ギア24と一体的に回転する第2カム25を有する。さらに駆動機構30は、第1カム20によって作動する大気弁レバー21と、第2カムによって作動するダイヤフラムレバー27とを有する。なお、本実施形態においては、前記の駆動機構30と大気連通弁9とダイヤフラム部3とにより、インク供給機構が構成されている。
より詳細に説明すると、モータ14の出力軸に固定された駆動ギア14aは、アイドルギア15と噛合するように配置されている。また、アイドルギア15と遊星ギア16とは噛合し、それぞれのギアがモータ14からの駆動力を伝達する。遊星ギア16は、アーム17を介してアイドルギア15に接続されており、アイドルギア15の中心軸との距離を保ちながら、図2に示されるモータ14の回転方向によってR1、R2のいずれかの方向に移動できる。遊星ギア16がR1方向に移動したときには、遊星ギア16はギア24と噛合し、遊星ギア16がR2方向に移動したときにはギア19と噛合することが可能とされている。
さらに駆動機構30は、支点22を中心軸として回転する大気弁レバー21と、支点26を中心軸として回転するダイヤフラムレバー27とを有している。大気弁レバー21の一端部は、前述の大気連通口8aを開閉させるための大気連通弁9に連結されており、常には圧縮バネ23の付勢力によって大気連通口8aを開放させる位置へと付勢されている。カム20の外周の一部には、外方に突出する押圧部20aが設けられており、カム20が所定の位相位置まで回転することにより、この押圧部20aが大気弁レバー21の一端部を圧縮バネ23の付勢力に抗して押圧する。また、カム20の外周部の一部には、外方に突出する押圧部20aが設けられており、カム20が所定の位相位置まで回転することにより、この押圧部20aが圧縮バネ23に抗してダイヤフラムレバー27を押圧することができる。ギア24及びギア19に近接した位置には、ギア24及びギア19と共に回転するカム20及びカム25の位相検出を行うセンサ42、43が、それぞれ配置されている。このうち、ダイヤフラム部3を作動させるダイヤフラムレバー27を押圧部20aで押すカム25の位相の検出は、ダイヤフラム部センサ42が行う。また、大気連通弁9を作動させる大気弁レバー21を押圧部25aで押圧するカム20の位相検出は、大気弁センサ43が行う。センサ42、43によってそれぞれのギア19、24の位相を正確に検出し、大気連通弁9の開閉動作及びダイヤフラム部3の移動によるサブタンク4の容積の拡張・縮小動作を確実に行うことが可能とされている。本実施形態では、センサ42、43は発光素子及び受光素子を有する光学的なフォトセンサが用いられている。センサ42、43は、受光素子での光量を検出することによってギア19、24の位相を検出している。本実施形態では、ギア19、24の所定位置にフラグが設けられており、このフラグが所定位相に位置したときに発光素子からの光が遮光され、受光素子での受光量を変化させてギア19、24の位相を検出している。なお、センサ42、43の形態としてはこれに限定されず、その他の形態のものが用いられても良い。例えば、ギアが近くの位置を通過することで発生する磁界の変化を検出する磁気センサが用いられても良い。
図9は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。図9において、インクジェット記録装置の各部の動作は、ROM121内に格納された制御プログラムおよびRAM122に格納された種々のデータなどに基づいて制御手段としてのCPU120により制御される。すなわち、CPU120には、記録ヘッド1に設けられた電気熱変換素子を駆動するヘッド駆動回路123、主走査モータ104を駆動する主走査モータ駆動回路124、LFモータ116を駆動するLFモータ駆動回路125などが接続されている。さらに、前述の大気弁9の開閉およびダイヤフラム部3の移動などを行うための駆動源であるモータ4がCPU120に接続されている。また、CPU120には、インクジェット記録装置の動作状態を表示する表示部52および記録媒体を供給するASF114などが接続されている。また、CPU120には、前述の大気弁センサ43、ダイヤフラム部センサ42、ペーパーエンドセンサ112などが接続されている。さらにCPU120には、メインタンク5およびサブタンク4内に収納されているインクが所定量以下に達したか否かを表す信号を出力する液体検出回路50が接続されている。この液体検出回路50は、前述の第1の中空管11と第2の中空管12との間に所定の電圧を印加する。そして、第1の中空管11と第2の中空管12との間に電流が流れたか否かを検出し、電流が流れた場合にはCPU120に検出信号を出力する。なお、液体検出回路50、第1の中空間11および第2の中空管12によって、メインタンク5内にインクが実質的に空になったか否かを検出する検出手段が構成されている。さらに、前述のインク供給機構と、このインク供給機構の駆動を制御するCPU120とによって、メインタンク5からサブタンク4へのインクの供給を繰り返し行うインク充填手段が構成されている。
上記の制御系において、CPU120は、液体検出回路50および各部のセンサから出力された信号に応じて、ROM121に格納されている制御プログラムに従い、記録動作、サブタンクへのインクの充填動作などの種々の動作が制御される。例えば、メインタンク5の交換後に実行されるサブタンクへのインクの充填動作においては、ダイヤフラム部センサ42及び大気弁センサ43によって検出された各カム20、25の位相を表す信号がCPU120に入力される。CPU120は、それらの位相と液体検出回路50からの信号に基づいてモータ14の回転方向および回転量が制御される。このように、前述のインク供給機構と、このインク供給機構の駆動を各センサからの検出信号に基づいて制御するCPU120とによって、メインタンク5からサブタンク4へのインクの供給を繰り返し行うことを可能とするインク充填手段が構成されている。
上記構成を有するインクジェット記録装置100において、記録ヘッド1がインクを吐出して記録動作を実行すると、これに伴い記録ヘッド1内に負圧が発生する。この記録ヘッド1内の負圧が一定値以上になると、その負圧によってサブタンク4内のインクが供給チューブ2を介して記録ヘッド1に供給される。また、記録動作時には大気連通弁9が閉塞されているので、サブタンク4は密閉された状態にある。このため、サブタンク4内のインクが記録ヘッド1へと供給されることに伴い、サブタンク4内には負圧が発生する。この負圧によってメインタンク5内のインクは第1の中空管11を介してサブタンクへと供給される。また、前述のようにバッファ室6は第2の中空管12を介してメインタンク5と連通する一方、大気連通路7を介して大気とも連通している。このため、メインタンク5内の圧力は大気と常にバランスされており、記録動作時においてもメインタンク5内部の圧力が過度に低下することはない。
本実施形態では、重力のみではメインタンク5からサブタンク4へとインクが流通しないように第1の中空管11には十分に大きな流路抵抗をもたせている。このため、記録動作中にメインタンク5内部からサブタンク4へと供給されるインク量は、記録ヘッドでの消費量に相当し、過剰なインクがサブタンク4へと供給されることはない。
本実施形態の記録装置によって記録動作が続けられ、メインタンク5内のインクが消費され続けると、最終的には略全てのインクが消費され、実質的に空の状態となる。メインタンク5内のインクが全て消費された状態で記録動作が継続されると、メインタンク5からサブタンク4へと空気が流入する。この空気は、図4に示されるように、メインタンク5とサブタンク4を連結する第1の中空管11を介して、サブタンク4内の供給路10内に流入する。
本実施形態では、第1の中空管11と第2の中空管12との間に所定の電圧を印加し、第1の中空間11と第2の中空管との間が通電するか否かに基づいてメインタンク5内にインクが存在しているかどうかの判断を行うようになっている。すなわち、メインタンク5内にインクが存在している場合には第1の中空管11と第2の中空管12とがインクを介して通電し、メインタンク5内にインクが存在していない場合には、第1の中空管11と第2の中空管12とが非通電となる。この導通、非導通を観察することによってメインタンク5内のインクの有無が検出される。なお、メインタンク5内部のインク切れが検出された際には、記録装置はディスプレーや記録装置の表示部にこのことを示して、インク切れをユーザーに報知する。ユーザーはこの報知に応じてメインタンク5を交換すれば良い。このように、記録装置によってメインタンク5内部のインク切れが検出されると、これに応じてメインタンクの交換作業が行われる。
メインタンク5の交換が行われる際には、サブタンク4内にはある一定量のインクが保持されている。サブタンク4における供給路10内のインクの有無の検知によってメインタンク5のインク切れが検出された後は、記録ヘッド1によるインク消費量がインクの吐出回数によって計算され、そのインク消費量に基づいてサブタンク4内のインク残量が計算される。その後、もしメインタンク5が交換されることなく記録が続行され、サブタンク4が空となったときには記録が中断される。
メインタンク5の交換する場合には、まず、メインタンク5を上方に引き上げて第1の中空管11及び第2の中空管12からメインタンク5を引き抜き、サブタンク4及びバッファ室6から取り除く。次いで、新たなメインタンク5を装着する場合には、メインタンク5の底部に第1の中空管11及び第2の中空管12を刺し、各中空管11,12の棒状端部をインクタンク内に突出させる。
ところで、メインタンク5の交換作業によって記録動作が中断された場合、前述のように記録動作の中断直後に記録された領域と、連続的に記録動作が行われた領域との間に色味の差が生じ、画像品質の低下を招くことがある。このような画像に発生する色味のムラを抑えるためには、メインタンク5の交換作業が行われている間にも記録動作が行われることが必要となる。このため、本実施形態ではメインタンク5とは別にサブタンク4が取り付けられており、メインタンク5を取外した後でも、サブタンク4内のインクを用いて記録動作を続行することができる。これにより、メインタンク5の交換時に記録動作が中断することに起因する画像品質の低下を抑えることができる。
図5は、図4に示す状態からさらに記録動作が行われることによってサブタンク4内のインクが消費されて減少した状態を示す説明図である。記録動作が行われている状態では、大気連通弁9は閉塞され、ダイヤフラム部3は外方に膨出した初期状態にあるため、サブタンク4内の容積が拡張された状態に保たれている。
メインタンク5はサブタンク4よりも高い位置に配置されているが、インクが収納されているメインタンク5が搭載されたとしても、すぐにはサブタンク4内にはインクは供給されない。通常、メインタンク5は空になった状態で交換されるので、メインタンク5を交換する際には、図3に示されるようにサブタンク4内の供給路10には空になった状態のメインタンク5から空気が吸引されサブタンク4内に空気が流入する。従って、インク切れが生じたメインタンク5を新たなメインタンクに交換した時点では、サブタンク4の供給路10内には空気が存在することとなる。
また、メインタンク5を交換する際には大気連通弁9が閉塞されている。そして、サブタンク4内のインクの上部には空気が収納されている。このため、メインタンク5が交換されることでインクが収納されているメインタンク5が装置に装着されてもサブタンク4とが連通したとしても、サブタンク4の空気はサブタンク4の外部に放出されないので、サブタンク4にはインクはほとんど流入しない。このため、メインタンク5を交換したとしても、サブタンク4で負圧が発生しないと、メインタンク5からはインクは供給されない。
従って、サブタンク4にインクを供給するためには、サブタンク4内に負圧を発生させ、サブタンク4内の空気と交換されたメインタンク5内のインクとが置換されて、サブタンク4内にインクが充填されることが求められる。
ここで、図7及び図8を参照しつつ、サブタンクへのインクの充填動作の概略を説明する。なお、図7(a)〜(c)は、サブタンク内にインクを充填する際のサブタンク周辺の各部の動作を示す説明図、図9は、図7に示すサブタンクへのインクの充填動作時の制御工程を示すフローチャートである。
図7(a)は、メインタンク5が交換され、サブタンク内のインクが僅かな状態になった状態を、図7(b)は、ダイヤフラム部3を内方に移動させることでサブタンク4内の空気をサブタンク4の外部に送り出した状態をそれぞれ示している。また、図7(c)は、ダイヤフラム部3を外方に移動させることでメインタンク5からサブタンク4内にインクを供給している状態を示している。
図7(a)に示すように、メインタンク5を交換した直後は、ダイヤフラム部3が外方に膨出しサブタンク4の容積が拡張された状態を示している。このとき大気連通弁9は閉塞されている。次に、図7(b)に示すように、大気連通弁9を閉塞状態から開放状態にした後(S201)、ダイヤフラム部3を内方に位置させてサブタンク4の容積を縮小させる(S202)。ダイヤフラム部3の移動によって、サブタンク4内は約0.5cc分の体積が変化する。このように、本実施形態のサブタンクへの液体充填方法は、大気連通口8aを開放させてからサブタンク4の容積を変化させることが可能なダイヤフラム部の容積を縮小させる容積変化部材縮小ステップ(S202)を有している。また、本実施形態のサブタンクへの液体充填方法は、大気連通口8aを閉塞させてからダイヤフラム部3の容積を拡大させる容積変化部材拡大ステップ(S201)を有している。
ダイヤフラム部3を内方に移動させることにより、約0.5cc分の体積のインクがダイヤフラム部3からサブタンク4におけるメインタンク側に押出される。このとき、ダイヤフラム部3から記録ヘッド1までの流路抵抗(供給チューブ2の流路抵抗)はダイヤフラム部3からサブタンク4(メインタンク5)までの流路抵抗に比べ、圧倒的に高いので、殆ど記録ヘッド1側にはインクは殆ど押出されない。
そのため、ダイヤフラム部3が内方に移動してサブタンク4の容積が小さくなりサブタンク4内部のインク及び空気が圧縮された際には、サブタンク4内の空気は大気連通弁9を通って大気に排出されることになる。従って、サブタンク4内の圧力は高くならず、インクは殆どメインタンク5へは流れない。
次に図7(c)に示されるように、大気連通弁9を開放状態から閉塞状態にした後(S203)、ダイヤフラム部3を内方へと押圧した状態から外方に膨出する初期状態へと移動させる(S204)。このダイヤフラム部3の移動により、サブタンク4の容積が拡大する。これにより、サブタンク4内に負圧が発生し、ダイヤフラム部3内にインクが約0.5cc分流入すると共に、メインタンク5からサブタンクへインクが供給される。このとき、ダイヤフラム部3から記録ヘッド1までの流路抵抗は、ダイヤフラム部3からメインタンク5までの流路抵抗に比べかなり高いため、記録ヘッド1側からダイヤフラム部3へ流入するインクは殆ど無い。本実施形態では、供給路10の内径が約2mm〜3mm、長さが約20mm、第1の中空管11の内径がφ1.6mm、長さが約30mmである。このとき、大気連通弁9が閉塞されていることにより、記録装置の外部から大気連通路8を介してサブタンク4内に空気が入ってくることは殆どない。そして、メインタンク5内は負圧になるが、大気連通路7を介してバッファ室6から空気がメインタンク5内に導入されるので、メインタンク5内の負圧は解消される。その結果、メインタンク5からサブタンク4へある一定量のインクが導入されることとなる。
次に、本実施形態のインク供給システムにおけるメインタンク5の交換後に、メインタンク5からサブタンク4の内部へインクを供給する際の駆動機構30の各部の動作について説明する。
前述のように、メインタンク5の交換後にサブタンク4内から空気を排出しつつ、メインタンク5からサブタンク4へインクを供給するには、ダイヤフラム部3の拡張・縮小動作(ダイヤフラムの移動)及び大気連通弁9の開閉作動を繰り返す。このときの記録装置におけるダイヤフラム部3と大気連通弁9の状態としては、概ね2つの状態が考えられる。一方の状態としては、図2に示されるように、ダイヤフラム部3をサブタンク4の外方に膨出してダイヤフラム部3の容積が拡張した状態(以下、この状態をダイヤフラム部の拡張状態と称す)にあり、かつ大気連通弁9が閉塞した状態がある。また、他方の状態としては、図3に示されるように、ダイヤフラム部3が押圧されて、その内部の容積が縮小した状態(以下、この状態をダイヤフラム部の縮小状態と称す)にあり、かつ大気連通弁9が開放された状態がある。
まず、図2に示されるようにダイヤフラム部3が拡大状態あり、かつ大気連通弁9が閉塞した状態から、図3に示されるようにダイヤフラム部3が縮小状態にあり、かつ大気連通弁9を閉塞させる場合の各部の動作について説明する。
図2に示す状態では、第1カム20の押圧部20aが大気弁レバー21の端部(図中右端部)を圧縮バネ23の付勢力に抗して押圧しており、これによって大気弁レバーの他端部(図中、左端部)に設けられた大気連通弁9が大気連通口8aが閉塞されている。また、第2カム25の押圧部25aは、ダイヤフラムレバー27から離間した状態にあり、ダイヤフラムレバー27は、ばねの付勢力によってカム25の円形の外周面に当接している。このとき、ダイヤフラムレバー27の一端部(図中、左端部)はダイヤフラム3を押圧していない状態(開放状態)にあり、ダイヤフラム3は拡張状態に保たれている。
この状態で、モータ14を駆動し、駆動ギア14aをS2方向へと回転させると、この駆動ギア14aの回転力はアイドルギア15を介して遊星ギア18に伝達され、遊星ギア18はその回動中心軸を中心として回転する。なお、アイドルギア15は定位置に保持された不図示の軸を中心に定位置で回転する。遊星ギア18の回転により、これに噛合しているギア19と共に第1カム20が回転し、その押圧部20aが大気弁レバー21の端部(右端部)から離間する。その結果、大気弁レバー21は、圧縮バネ23の弾性力によって支点22を中心に図2における反時計方向へと回転し、大気連通弁9を大気連通口8aを閉塞する位置から移動させる。これにより、大気連通口8aは大気に開放される。
次に、モータ14によって駆動ギア14aをS2方向に回転させると、駆動ギアに噛合しているアイドルギア15が回転する。このアイドルギア15の回転により、これに噛合している遊星ギア16がR1方向へと移動し、図3に示すようにギア24と噛合する。その後も継続してモータ14を駆動することにより、ギア16はその回動中心を中心として回転し、押圧部25aがダイヤフラムレバー27との対向位置へと移動し、ダイヤフラムレバー27の端部(図中、右端部)を圧縮バネ28に抗して押圧する。これにより、ダイヤフラムレバー26の他端部(図中、左端部)がダイヤフラム3を押圧し、ダイヤフラム3を縮小状態にする(図3参照)。こうしてダイヤフラム3が縮小されることにより、ダイヤフラム3内のインクがサブタンク4の液室4a側に送り込まれ、液室4内のインクの液面は上昇する。この際、大気連通口8aは大気連通弁9によって開放状態となっているため、液室4内のインクの液面上昇に伴ってサブタンク4の上方部に溜まっている空気は大気連通口8aから大気へと排出される。
このように、ダイヤフラム部3および大気連通弁9について、図2の状態から図3の状態に位置関係を変化させることができる。次に、図3に示されるようにダイヤフラム部3が縮小状態あり、かつ大気連通弁9が開放された状態から、図2に示されるようにダイヤフラム部3が拡張状態にあり、かつ大気連通弁9を閉塞させる場合の各部の動作について説明する。
図3に示すダイヤフラムの縮小状態から、モータ14を駆動して駆動ギア14aをS1方向へと回転させると、アイドルギア15の回転に伴って遊星ギア16はR2方向へと移動し、ギア19と噛合する。その後、継続してモータ14を駆動することにより、アイドルギア15を介して遊星ギア16が回転し、その回転に連動してギア19およびカム20が回転する。カム20の回転によって押圧部20aが大気弁レバー21の端部を圧縮バネ23に抗して押圧し、大気弁レバー21を支点を中心に回転させる。大気連通弁9は、大気弁レバー21の移動に伴って移動し、それまで開放状態にあった大気連通口8aを閉塞する。この時点で、モータ14の回転は一旦停止する。また、ダイヤフラム部3は、図3に示す縮小状態を維持する。
上記のようにして大気連通口8aが大気連通弁9によって閉塞した後、モータ14を駆動し、駆動ギア14aをS2方向に回転させる。駆動ギア14aの回転に連動してアイドルギア15が回転することにより、遊星ギア16はR1方向へと移動し、ギア24に噛合する。遊星ギア16とギア24とが係合した後も、モータ14の駆動力によって駆動ギア14が回転し続けることにより、遊星ギア16はその回動中心を中心として回転し、ギア24を回転させる。これにより、カム25の押圧部25aがダイヤフラムレバー27から離間し、ダイやフラムレバー27は圧縮バネ28の付勢力によって支点26を中心に図3における時計方向へと回転する。その結果、ダイヤフラムレバー27は、ダイヤフラム3に対する押圧力を解除し、ダイヤフラム3は自身の復元力によって図2に示す拡張状態に復帰する。このとき、大気連通口8aは閉塞されているため、ダイヤフラム3が拡張状態に復帰することにより、サブタンク4内に負圧が発生し、メインタンク5内のインクが中空管11を通じてサブタンク内に流入する。
以上のように、ダイヤフラム縮小・拡大、及び大気連通口8aの開閉を繰り返すことにより、メインタンク5内のインクが一定量ずつ(本実施形態では、0.5ccずつ)、サブタンク4へと供給されて行く。なお、上記動作において、ギア19、24を回転させる際には、それぞれのギア19、24に対応して取り付けられたダイヤフラム部センサ42及び大気弁センサ43によってカム20、25の位相が正確に検出されている。従って、大気連通弁9の開閉状態や、ダイヤフラム部3がサブタンク4の比較的外方か内方のいずれに位置しているかが正確に把握される。
上記のように、本実施形態では、第1の工程(図9のS201、S202)と大気連通弁9を閉じてから供給弁3を開ける第2の工程(図9のS203、S204)を繰り返すことにより、サブタンク4にインクを充填することが可能となる。このため、サブタンクへのインクの充填には大型で高価なポンプを必要とせず、上述のようなダイヤフラム3および大気開閉弁9などを単一の駆動源を用いて駆動させる小型かつ安価な構成でサブタンクへのインクの充填が可能になる。
しかしながら、メインタンク5が空となり,メインタンク5が交換されるまで,サブタンク4内のインクをどの程度消費したかは、ユーザーがいつメインタンク5を交換したか、どのような画像を記録したのか、によって変わってくる。サブタンク4内のインクを消費した量だけ,第1の工程、第2の工程を繰り返すことにより、サブタンク4にインクを充填できれば良いが,サブタンク4内のインク消費量を正確に把握することは難しい。さらに、メインタンク5の交換回数が多くなると誤差が大きくなる可能性がある。また、複数色を搭載したインクジェット記録装置において、単一の駆動源を用いて同時に第1の工程と第2の工程を繰り返し、各サブタンク4へのインクの充填を行うことが考えられる。この場合、各サブタンク4内のインク消費量が正確に把握できたとしても、各々の消費量は必ずしも一致しないため、各サブタンク4それぞれに適正にインクを供給することは困難である。つまり、単一の駆動源によって各サブタンクへのインク供給を行った場合には、あるサブタンクは満杯となっても他のサブタンクは満杯とならないことがある。この場合、他のサブタンク4を満杯にすべく、第1、第2の工程を繰り返した場合、既に満杯になっていたサブタンク4からインクが溢れる可能性がある。
これに対し、駆動源を単一化せず、各サブタンク4毎に駆動源を設けた場合には、各サブタンク4に対し、それぞれの消費量に応じたインクを供給することが可能になる。しかし、複数の駆動源を用いた場合には装置のコストおよびサブタンクに対する充填時間が増大することが懸念される。
また、インクを一定量ずつ繰り返しインクタンクに供給するインク充填方式では、タンク内のインク量が満杯に達したとしても、一定量のインク供給動作が完了するまではインクの供給が継続されるため、サブタンクからインクが溢れる可能性がある。
そこで本実施形態では、サブタンク4における最大消費インク量を想定してサブタンク4の容積を設定することにより、上述の第1、第2の工程によるインク供給動作の回数に拘わりなく、サブタンク4からのインクの溢れを抑えることができるようになっている。ここで、サブタンクの最大消費インク量は、メインタンク5内のインクが大気に連通する液面(基準水頭液面)によって定められる。
図10に基準水頭液面の例を示す。本実施形態においてメインタンク5の基準水頭液面は、図11(a)、(b)、(c)に示すように、メインタンク5およびバッファ室6におけるインクの収納状態によって異なる。
図10(a)は、メインタンク5にインクが有り、バッファ室6にはインクが無い場合(=通常使用時)の基準水頭液面L2を示している。この状態で、メインタンク5の基準水頭液面L2は第2の中空管12の下面となる。
また、図10(b)は、メインタンク5にインクが有り、バッファ室6にもインクが有る場合(=温度変化によりメインタンク5内の空気が膨張し、メインタンク5内のインクが一時的にバッファ室6に押し出される場合)の基準水頭液面L2を示している。図示のように、このメインタンク5の基準水頭液面L2はバッファ室6の液面となる。
また、図10(c)は、メインタンク5内の供給路10よりインク液面が下に位置し、かつバッファ室6にインクが無い場合におけるメインタンク5の基準水頭液面を示している。
本実施形態では、前記のように変動する基準水頭液面のうち、その変動範囲における最も鉛直方向上側に位置するものを基準水頭液面として定めている。すなわち、図10においては、(c)に示す位置L3が最も高い位置にあり、これを基準水頭液面として定めている。そして、サブタンク4に収納されているインクの液面が、基準水頭液面に達した際のインク量(インクの体積)をサブタンクの最大インク充填量としている。
また、サブタンク4内の容積は、サブタンク4のインク貯留部の容積と、大気連通路8の立ち上がり部81の一部または全部の容積とを加えた容積となっている。ここで、インク貯留部の容積とは、液室部4aの容積と、流路部4bの連通口4b1より上流側(サブタンク4から記録ヘッドへのインクの流動方向において上流側)の部分の容積と、を加えた容積を指す。このサブタンク4の容積は、上記のようにして定めたサブタンクの最大インク充填量とメインタンク5の基準水頭液面より鉛直方向上側に供給弁3の体積変化量(=一定量)以上の容積とを加えた容積となっている。このようにサブタンク4の容積を定めることにより、いかなる場合にもサブタンク4からのインクの溢れを抑えながら、確実にサブタンク4にインクを充填することができる。
本実施形態では、上記のように定められる最大インク充填量以上のインク量を設定し、そのインク量を供給するために必要とされる、第1、第2の工程の繰り返し回数T(図9参照)を設定している。そして、1枚分の記録動作が完了した時点で、図9に示す第1の工程、第2の工程によるインク充填動作をT回実行する。これによれば、サブタンク4内のインク消費量に拘わらず、サブタンク4にインクを確実に充填することができる。この際、サブタンク4内における実際のインク消費量以上のインク充填動作が行われたとしても、サブタンク4からインクが溢れることはない。
すなわち、第1、第2工程が繰り返されることによってサブタンク4内の液面が基準水頭液面にまでは上昇する。しかし、サブタンク4が基準水頭液面に達した状態では、第1、第2の工程を繰り返したとしても、サブタンク4内の液面は、ダイヤフラム部3が押されたときに一時的に基準水頭液面以上に押し出されるだけで、すぐに水頭差によって基準水頭液面まで下降する。つまり、一時的に基準水頭液面以上に押し出されたインクは、第1、第2の工程において大気連通口8aが開放されたときに水頭差によって下降する。
また、一時的に基準水頭液面より上昇したとしても、そのインク量は第1、第2の工程による一定量のインク量であり、大気連通路8の立ち上がり部81には、一定量以上の容積が基準水頭液面より上側に定められている。このため、インクが大気連通路8の立ち上がり部81の上端位置にまで到達することはなく、大気連通路8の大気連通口側へとインクが流れ、外部へと漏出することはない。
従って、サブタンク5が複数設けられた記録装置において、単一の駆動源を用いて各サブタンクに対するインクの供給動作を、同時かつ同様に行ったとしても、いずれのサブタンク4からもインクが溢れることはなく確実にインクを充填することができる。例えば、複数のサブタンクに対応してメインタンクを複数備えている場合、1つのメインタンクにインク切れが生じ、これに対応するサブタンク内のインクのみが記録動作によって減少してゆくことが考えられる。ここで、メインタンクが交換された場合には、これに対応するサブタンクに対し第1、第2のインクの充填動作が行われる。但し、各サブタンクに対して設けられている駆動機構30が同一の駆動源(モータ等)によって駆動される構成を採る場合には、既に充填状態にある他のサブタンクに対しても同様にインク充填動作が行われることとなる。しかしながら、他のサブタンクに対してインク充填動作が行われた場合にも、他のサブタンクに供給されているインクが上述のように大気連通路8の立ち上がり部81より上側に達することはないため、インクが漏出することはない。
このように、単一の駆動源を用いて各サブタンクに対応する駆動機構30を同時かつ同様に駆動することが可能になるため、装置の小型化、低コスト化を実現することができる。また、本発明が単一のサブタンクを搭載したインクジェット記録装置にも有効であることは言うまでもない。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、第1のインクタンクをメインタンク4と、これに連通するバッファ室6とで構成する場合を例示したが、第1のインクタンクをメインタンク4のみで構成することも可能である。この場合、メインタンクには、その内部に収納されているインクを大気に開放させる大気連通部を設ければ良い。大気連通部は、メインタンク内のインクが漏出するのを回避し得るものであれば、その形状、配置位置などは特に限定されない。
なお、本実施形態では、ダイヤフラム部3の開閉及び大気連通弁9の開閉を、大気弁レバー21及びダイヤフラムレバー27をバネによって付勢すると共に、モータ14の回転方向を変え、遊星ギア16と噛合するギアを変えることによって操作している。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されず、他の方法によってダイヤフラム部3の駆動及び大気連通弁9の開閉が行われても良い。例えば、ギア19、24をそれぞれ駆動させるモータを二つ取り付け、それぞれのモータによってギア19、24を駆動させることにしても良い。また、ダイヤフラム3の移動と、大気連通弁9の移動を、単一のモータ14に連動して回転するカムなどによって選択的に駆動するようにすることも可能である。
また、本実施形態では、ダイヤフラム部はサブタンクにおける流路部4bに設けられているが、本発明はこれに限定されず、ダイヤフラム部が作動することでサブタンク内に負圧を形成できるような位置であれば、他の位置に形成されていても良い。例えば、サブタンク4の液室部4aの壁部に形成した開口部、例えば底壁部または側壁部に形成された開口部を閉塞するように設けても良い。
また、本実施形態の記録装置はチューブ供給方式で、記録ヘッドの主走査方向の移動と、記録媒体の副走査方向の搬送と、を伴って画像を記録するいわゆるシリアルスキャン方式の記録装置が用いられているが、本発明はこの形態に限定されない。記録ヘッドが走査せずに、記録媒体の幅方向の全域に亘って延在する記録ヘッドを用いるフルライン方式の記録装置にも適用可能である。
1 記録ヘッド
3 ダイヤフラム部
4 サブタンク
4a 液室部
4b 流路部
5 メインタンク
8 大気連通路
8a 大気連通口
81 立上り部
9 大気連通弁
30 駆動機構
L3 基準水頭液面

Claims (11)

  1. インクを収納する第1のインクタンクとインクを吐出可能な記録ヘッドとに連通しかつ大気と連通可能な連通部を有する第2のインクタンクと、前記第1のインクタンクに収納されているインクを第2のインクタンクへと一定量ずつ繰り返し供給するインク充填手段と、を備えたインクジェット記録装置であって、
    前記第2のインクタンクは、前記第1のインクタンクに収納されているインクが大気に開放される液面である基準水頭液面より、鉛直方向上側に、前記一定量以上の容積を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1のインタンクに収納されているインクが大気に開放される液面の鉛直方向の位置は、前記第1のインクタンクにおけるインクの収納状態に応じて変動し、前記基準水頭液面は、前記液面の鉛直方向における変動範囲における最も高い位置の液面であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 請求項2において、前記一定量は前記容積変化部材による第2のインクタンクの容積変化量と等しいことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第2のインクタンクは、前記大気連通口が形成された大気連通路を含み、前記第2のインクタンクにおける前記インクタンクの基準水頭液面より鉛直方向上側に設けられた容積には、前記大気連通路の全部ないし一部の容積が含まれることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インク供給手段は、前記第2のインクタンクに収納されているインクの液面が、前記第1のインクタンクの基準水頭液面以上の高さに到達するように、前記第1のインクタンクから第2のインクタンクへと繰り返し一定量のインクを供給することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記インク供給手段は、前記第2のインクタンクに収納されたインクの液面が、前記第1のインクタンクの基準水頭液面以上の高さに到達するようなインク量に基づいて定めた最大インク充填量と、前記一定量とに基づいてインク充填動作の回数を求め、当該回数だけ前記一定量のインク供給動作を行うことをを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記インク供給手段は、前記サブタンクを大気に開放させる大気連通口を開閉させることが可能な大気連通弁と、前記サブタンクの容積を変化させることが可能な容積変化部材と、を有し、前記大気連通弁を開いて前記第2のインクタンクの容積を縮小させた後、前記大気連通弁を閉じて第2のインクタンクの容積を拡大させることにより、前記第1のインクタンクから第2のインクタンクへと一定量のインクを供給させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記第2のインクタンクは複数備えると共に、
    前記インク供給手段は、前記複数のインクタンクそれぞれに対応して設けられた前記大気連通弁と前記容積変化部材と、前記大気連通弁と前記容積変化部材をを備え、
    前記各インク供給手段は、前記各第2のインクタンクに対して前記大気連通弁と前記供給弁をそれぞれ同時に同様の動作を行うことを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記第1のインクタンクは、前記第2のインクタンクに連通可能なメインタンクと、前記メインタンクと大気とに連通するバッファ室とを含むこと前記バッファ室は大気に連通していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記第1のインクタンクの中にインクが無くなったことを検出する検出手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記容積変化部材は、第2のインクタンクの壁部の一部に設けられたダイヤフラムであることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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