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JP2010286618A - パターン形成方法 - Google Patents

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JP2010286618A
JP2010286618A JP2009139523A JP2009139523A JP2010286618A JP 2010286618 A JP2010286618 A JP 2010286618A JP 2009139523 A JP2009139523 A JP 2009139523A JP 2009139523 A JP2009139523 A JP 2009139523A JP 2010286618 A JP2010286618 A JP 2010286618A
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JP2009139523A
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English (en)
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Naoki Yamashita
直紀 山下
Satoshi Zensei
諭 前盛
Shinji Kumada
信次 熊田
Masaki Niitani
真輝 二井谷
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Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
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Abstract

【課題】微細パターンの形成に有用なパターン形成方法を提供する。
【解決手段】基板1上に下層膜2が積層された支持体上に、レジストパターン3を形成する工程(i)と、前記レジストパターン3が形成された前記支持体上に、反転パターン形成用材料を塗布してパターン反転用被膜4を形成する工程(ii)と、前記レジストパターン3をエッチングにより除去し、反転パターン4aを形成する工程(iii)と、を備え、前記反転パターン形成用材料が、テトラアルコキシチタンの加水分解物が脱水縮合して形成されるチタン含有ポリマー(T)を含有することを特徴とするパターン形成方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、反転パターンを形成する工程を備えるパターン形成方法に関する。
支持体の上に微細なパターンを形成し、これをマスクとしてエッチングを行うことによって該パターンの下層を加工する技術(パターン形成技術)は、半導体分野においてICデバイスの作成等に広く採用され、大きな注目を浴びている。
微細パターンは、通常、有機材料からなり、例えばリソグラフィー法やナノインプリント法等の技術によって形成される。たとえばリソグラフィー法においては、基板等の支持体上に、樹脂等の基材成分を含むレジスト組成物からなるレジスト膜を形成し、該レジスト膜に対し、光、電子線等の放射線にて選択的露光を行い、現像処理を施すことにより、前記レジスト膜に所定形状のレジストパターンを形成する工程が行われる。そして、上記レジストパターンをマスクとして、基板をエッチングにより加工する工程を経て半導体素子等が製造される。
近年、リソグラフィー技術の進歩により急速にパターンの微細化が進んでいる。
レジストパターンの微細化の手法としては、一般に、露光光源の短波長化が行われている。具体的には、従来は、g線、i線に代表される紫外線が用いられていたが、現在では、KrFエキシマレーザーや、ArFエキシマレーザーを用いた半導体素子の量産が開始されており、たとえばArFエキシマレーザーを用いたリソグラフィーにより、45nmレベルの解像性でのパターン形成が可能となっている。また、解像性の更なる向上のために、これらエキシマレーザーより短波長のFエキシマレーザー、電子線、EUV(極紫外線)やX線などについても検討が行われている。
レジスト材料には、これらの露光光源に対する感度、微細な寸法のパターンを再現できる解像性等のリソグラフィー特性が求められる。このような要求を満たすレジスト材料として、露光により酸を発生する酸発生剤を含有する化学増幅型レジスト組成物が用いられている。化学増幅型レジスト組成物には、通常、前記酸発生剤とともに、該酸発生剤から発生した酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する基材成分が配合されている。露光した部分が現像液に溶解する特性に変化するものをポジ型、露光した部分が現像液に溶解しない特性に変化するレジスト材料をネガ型という。たとえばポジ型の化学増幅型レジストの基材成分としては、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大するものが用いられている(たとえば、特許文献1参照)。また、化学増幅型レジスト組成物の基材成分としては主に樹脂が用いられている。
近年提案されているパターン形成技術の1つとして、パターン反転法がある(たとえば特許文献2〜5)。パターン反転法では、たとえば、下層膜を設けた基板上にレジストパターンを形成し、該レジストパターンを、シリコン(Si)含有膜で被覆した後、該Si含有膜の上部をエッチング等により除去してレジストパターンを露出させ、該レジストパターンを酸素プラズマ等によりエッチングする。これにより、レジストパターンが除去されて、Si含有膜に、当初形成したレジストパターンのイメージが反転したパターン(反転パターン)が形成される。
この反転パターンが形成されたSi含有膜をエッチングマスクとして、その下側の下層膜に対するエッチングを行うと、該下層膜に該反転パターンが転写され、基板上にパターンが形成される。
従来、該パターン反転法におけるSi含有膜の形成方法としては、SOG(spin−on−glass)法や、ポリシロキサン等のシリコン含有ポリマーの有機溶剤溶液を塗布する方法が用いられている。SOG法とは、一般的に、ケイ素化合物を有機溶剤に溶解した溶液(SOG溶液)を塗布し、加熱処理することによって、SiOを主成分とする膜を形成する方法である。
特開2003−241385号公報 特開平5−267253号公報 特開2002−110510号公報 特開2004−363371号公報 特開2008−287176号公報
レジスト組成物を用いてスペースパターンやホールパターンを形成する場合、特にポジ型の場合、ラインパターンやドットパターンを形成する場合に比べて、弱い光入射強度下でのパターン形成を強いられ、露光部および未露光部にそれぞれ入射する光の強度のコントラストも小さい。そのため、レジストパターン形成における解像力やリソグラフィーマージン(たとえば露光量及び焦点深度に対する余裕度(ELマージン及びDOFマージン)やパターン形状の垂直性等)といったパターン形成能に制限が生じやすく、微細なパターンを形成することが難しい傾向がある。
このような問題に対し、スペースパターンやホールパターンを高解像に形成するために、上述のようなパターン反転法を利用することが考えられる。
しかし、パターンの微細化は、通常、レジスト膜の微細化を伴っており、たとえばパターン寸法が100nm以下のレジストパターンを形成しようとした場合、レジスト膜の膜厚は通常、150nm以下とされる。このような薄膜のレジスト膜に形成した微細なレジストパターンを用いて反転パターンを形成しようとした場合、従来の技術では、微細な反転パターンを良好に形成することが困難である。
たとえば、Si含有膜として無機膜(SiO膜)を形成しようとした場合、レジストパターン間の間隙が狭いため、当該SiO膜を形成するための材料を当該間隙部分に良好に埋め込むことができない問題がある。また、SOG法の場合、膜を形成する際に高温で加熱する必要があり、レジストパターンの形状等に悪影響を及ぼすおそれがある。また、レジスト膜の薄膜化に伴い、Si含有膜の膜厚も薄くする必要があるが、シリコン含有ポリマーを用いて形成されたSi含有膜の場合、無機膜(SiO膜)に比べてエッチング耐性が低く、レジストパターンや下層膜のエッチング時にその一部が損なわれたり、それらのエッチングが完了する前に該Si含有膜が消失してしまう等の問題が生じる。
これらの問題は、エッチング後に残った反転パターンの形状不良の原因となる。パターンの形状不良は、半導体素子の形成等に悪影響を与えるおそれがあるため、かかる問題を解決できる代替技術が求められる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、微細パターンの形成に有用なパターン形成方法の提供を課題とする。
上記課題を解決する本発明の第一の態様は、支持体上に、レジスト組成物を用いてレジストパターンを形成する工程(i)と、
前記レジストパターンが形成された前記支持体上に、反転パターン形成用材料を塗布してパターン反転用被膜を形成する工程(ii)と、
前記レジストパターンをエッチングにより除去し、反転パターンを形成する工程(iii)と、を備え、
前記反転パターン形成用材料が、テトラアルコキシチタンの加水分解物が脱水縮合して形成されるチタン含有ポリマー(T)を含有することを特徴とするパターン形成方法である。
ここで、本明細書および特許請求の範囲において、「露光」は放射線の照射全般を含む概念とする。
「構成単位」とは、樹脂成分(重合体、共重合体)を構成するモノマー単位(単量体単位)を意味する。
「アルキル基」は、特に断りがない限り、直鎖状、分岐鎖状および環状の1価の飽和炭化水素基を包含するものとする。
「アルキレン基」は、特に断りがない限り、直鎖状、分岐鎖状および環状の2価の飽和炭化水素基を包含するものとする。
「ハロゲン化アルキル基」は、アルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換された基であり、該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
「脂肪族」とは、芳香族に対する相対的な概念であって、芳香族性を持たない基、化合物等を意味するものと定義する。
本発明によれば、微細パターンの形成に有用なパターン形成方法を提供できる。
本発明のパターン形成方法の第一の実施態様を説明する概略工程図である。 本発明のレジストパターン形成方法の第二の実施態様を説明する概略工程図である。
≪パターン形成方法≫
本発明のパターン形成方法は、支持体上に、レジスト組成物を用いてレジストパターンを形成する工程(i)と、
前記レジストパターンが形成された前記支持体上に、反転パターン形成用材料を塗布してパターン反転用被膜を形成する工程(ii)と、
前記レジストパターンをエッチングにより除去し、反転パターンを形成する工程(iii)と、を備える。
本発明においては、特に、工程(ii)において、パターン反転用被膜を、前記レジストパターンの高さよりも厚い膜厚で形成し、その後、工程(iii)にて前記レジストパターンをエッチングにより除去する前に、前記パターン反転用被膜の上部を除去してレジストパターンを露出させることが好ましい。これにより、パターン反転用被膜は前記レジストパターンの高さと同等になるので、エッチング選択性をかせぐことができる。ただし本発明はこれに限定されず、パターン反転用被膜を、前記レジストパターンの高さよりも薄い膜厚で形成してもよい。この場合、パターン反転用被膜の上部を除去してレジストパターンを露出させる処理を行う必要がなく、工程数を低減できる。
また、本発明においては、エッチング選択性制御等の簡便さの点から、工程(iii)におけるエッチングがドライエッチングであることが好ましい。
以下、本発明のレジストパターン形成方法の実施形態を、図面を用いて説明する。ただし本発明はこれに限定されるものではない。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態においては、まず、支持体として、基板1上に下層膜2が積層されたものを用意し、該下層膜2上に、図1(a)に示すように、複数のレジストパターン3を形成する(レジストパターン形成工程)。
次に、図1(b)に示すように、該下層膜2上に、上記本発明の反転パターン形成用材料を塗布し、複数のレジストパターン3間の間隙を充填するパターン反転用被膜4を形成する(パターン反転用被膜形成工程)。本実施形態においては、パターン反転用被膜4を、レジストパターン3の高さよりも厚い膜厚で形成しており、レジストパターン3の上面も反転パターン反転用被膜4で被覆されている。
次に、図1(c)に示すように、パターン反転用被膜4の上部を除去してレジストパターン3を露出させる(レジストパターン露出工程)。
次に、図1(d)に示すように、パターン反転用被膜4の上方からレジストパターン3に対するエッチングを行い、レジストパターン3を除去する(第一のエッチング工程)。これにより、パターン反転用被膜4に、レジストパターン3のイメージが反転したパターン(反転パターン)4aが形成される。たとえば、レジストパターン3がラインパターンの場合は、反転パターン4aとして、該ラインパターンと同じ幅のスペースパターンが形成され、レジストパターン3がドットパターンの場合は、反転パターン4aとして、該ドットパターンと同じ直径のホールパターンが形成される。
引き続き、図1(e)に示すように、パターン反転用被膜4の上方から下層膜2に対するエッチングを行う(第二のエッチング工程)。このとき、反転パターン4aが形成されたパターン反転用被膜4がエッチングマスクとして機能し、反転パターン4aの下側の下層膜2が除去される。これにより、反転パターン4aが下層膜2に転写される。
以下、各工程についてより詳細に説明する。
(レジストパターン形成工程)
基板1としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、たとえば、電子部品用の基板や、これに所定の配線パターンが形成されたもの等を例示することができる。より具体的には、シリコンウェーハ、銅、クロム、鉄、アルミニウム等の金属製の基板や、ガラス基板等が挙げられる。配線パターンの材料としては、例えば銅、アルミニウム、ニッケル、金等が使用可能である。
下層膜2としては、特に限定されず、レジスト膜の下層に設けられるものとして公知のものを利用でき、無機系の膜であってもよく、有機系の膜であってもよく、これらを併用してもよい。無機系の膜としては、無機反射防止膜(無機BARC)が挙げられる。有機系の膜としては、有機反射防止膜(有機BARC)や多層レジスト法における下層膜が挙げられる。
ここで、多層レジスト法とは、基板上に、少なくとも一層の有機膜と、少なくとも一層のレジスト膜とを設け、上層のレジスト膜に形成したレジストパターンをマスクとして下層のパターニングを行う方法であり、高アスペクト比のパターンを形成できるとされている。多層レジスト法には、基本的に、上層のレジスト膜と、下層の有機膜との二層構造とする方法と、これらのレジスト膜と有機膜との間に一層以上の中間層(金属薄膜等)を設けた三層以上の多層構造とする方法とに分けられる。多層レジスト法によれば、下層の有機膜により所要の厚みを確保することにより、レジスト膜を薄膜化し、高アスペクト比の微細パターン形成が可能となる。
無機系の膜は、たとえばシリコン系材料などの無機系の反射防止膜組成物を基材上に塗工し、焼成等することにより形成できる。
有機系の膜は、たとえば、当該膜を構成する樹脂成分等を有機溶剤に溶解した有機膜形成用材料を基板にスピンナー等で塗布し、好ましくは200〜300℃、好ましくは30〜300秒間、より好ましくは60〜180秒間の加熱条件でベーク処理することにより形成できる。
上記有機系の膜を形成するための有機膜形成用材料としては、特に限定されず、半導体素子や液晶表示素子の製造において、一般的に用いられているレジストや樹脂を用いることができる。ただし有機膜形成用材料には、レジスト膜のような、電子線や光に対する感受性は必ずしも必要とされない。
反転パターンが形成されたパターン反転用被膜を用いて有機膜をエッチングすることにより、反転パターンを有機膜へ転写できるように、有機膜形成用材料は、エッチング、特にドライエッチング可能な有機膜を形成できる材料であることが好ましい。中でも、酸素プラズマエッチング等のエッチングが可能な有機膜を形成できる材料であることが好ましい。
下層膜2としては、パターン反転用被膜4とのエッチング選択比に優れることから、有機系の膜が好ましい。また、下層膜2として有機膜が設けられていると、上記のように、基板上に、高アスペクト比のパターンを形成しやすく、半導体の製造等において有用であることからも好ましい。
なお、本実施形態では、支持体として、基板1上に下層膜2が積層された積層体を用いているが本発明はこれに限定されず、支持体として基板1を使用し、該基板1上に直接レジストパターン3を形成してもよい。
レジストパターン3の形成に用いるレジスト組成物は、特に限定されず、これまで提案されているレジスト組成物が利用できる。
レジスト組成物としては、特に、感度、解像性等に優れることから、化学増幅型レジスト組成物が好ましく用いられる。ただし本発明はこれに限定されるものではなく、非化学増幅型のレジスト組成物を用いてもよい。レジスト組成物の組成については詳しくは後述する。
レジスト組成物を用いてレジストパターン3を形成する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、該レジスト組成物を用いて支持体上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を露光する工程、および前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程を含む方法によりレジストパターンが形成できる。
該レジストパターン形成時の具体的条件は、使用するレジスト組成物の種類に応じて適宜設定すればよい。具体例を挙げると、たとえばレジスト組成物として化学増幅型のものを用いる場合、該レジストパターン形成方法は、たとえば以下の様にして行うことができる。すなわち、まず支持体1上に、前記レジスト組成物をスピンナーなどで塗布し、80〜150℃の温度条件下、プレベーク(ポストアプライベーク(PAB))を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施してレジスト膜を形成し、これに例えばArF露光装置、電子線描画装置、EUV露光装置等の露光装置を用いて、所定のパターンが形成されたフォトマスク(マスクパターン)を介した露光、またはマスクパターンを介さない電子線の直接照射による描画等により選択的に露光した後、80〜150℃の温度条件下、PEB(露光後加熱)を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施す。次いでこれをアルカリ現像液、例えば0.1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を用いて現像処理し、好ましくは純水を用いて水リンスを行い、乾燥を行う。また、場合によっては、上記現像処理後にベーク処理(ポストベーク)を行ってもよい。このようにして、レジストパターン2を得ることができる。
レジスト膜の膜厚は、特に限定されず、形成しようとするレジストパターンのターゲット寸法等を考慮して適宜選択することができる。
微細なレジストパターン(たとえば寸法100nm以下のレジストパターン)を形成しやすく、本発明の有効性が高いことから、該膜厚は、150nm以下が好ましく、120nm以下がより好ましく、100nm以下がさらに好ましい。
該膜厚の下限は特に限定されないが、好ましくは50nm以上である。該膜厚が50nm以上であると、パターン反転用被膜4を、レジストパターン3や下層膜2をエッチングする際のエッチングマスクとして機能させるのに充分な膜厚で形成することができる。
露光に用いる波長は、特に限定されず、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、EB(電子線)、X線、軟X線等の放射線を用いて行うことができる。レジスト組成物として化学増幅型のものを用いる場合、上記の中でも、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、EBまたはEUVが好適に用いられる。
露光は、空気や窒素等の不活性ガス中で行う通常の露光(ドライ露光)により行ってもよく、液浸露光により行ってもよい。
液浸露光は、従来は空気や窒素等の不活性ガスで満たされているレンズとウェーハ上のレジスト膜との間の部分を、空気の屈折率よりも大きい屈折率を有する溶媒(液浸媒体)で満たした状態で露光を行う方法である。より具体的には、液浸露光は、上記のようにして得られたレジスト膜と露光装置の最下位置のレンズ間を、空気の屈折率よりも大きい屈折率を有する溶媒(液浸媒体)で満たし、その状態で、所望のフォトマスクを介して露光(浸漬露光)することによって実施できる。
液浸媒体としては、空気の屈折率よりも大きく、かつ当該浸漬露光によって露光されるレジスト膜の有する屈折率よりも小さい屈折率を有する溶媒が好ましい。かかる溶媒の屈折率としては、前記範囲内であれば特に制限されない。
空気の屈折率よりも大きく、かつレジスト膜の屈折率よりも小さい屈折率を有する溶媒としては、例えば、水、フッ素系不活性液体、シリコン系溶剤、炭化水素系溶剤等が挙げられる。
フッ素系不活性液体の具体例としては、CHCl、COCH、COC、C等のフッ素系化合物を主成分とする液体等が挙げられ、沸点が70〜180℃のものが好ましく、80〜160℃のものがより好ましい。フッ素系不活性液体が上記範囲の沸点を有するものであると、露光終了後に、液浸に用いた媒体の除去を、簡便な方法で行えることから好ましい。
フッ素系不活性液体としては、特に、アルキル基の水素原子が全てフッ素原子で置換されたパーフロオロアルキル化合物が好ましい。パーフロオロアルキル化合物としては、具体的には、パーフルオロアルキルエーテル化合物やパーフルオロアルキルアミン化合物を挙げることができる。さらに具体的には、前記パーフルオロアルキルエーテル化合物としては、たとえばパーフルオロ(2−ブチル−テトラヒドロフラン)(沸点102℃)が挙げられ、前記パーフルオロアルキルアミン化合物としては、たとえばパーフルオロトリブチルアミン(沸点174℃)が挙げられる。
本発明においては、ダブルパターニングプロセスによりレジストパターン3を形成してもよい。ダブルパターニングプロセスは、パターニングを2回以上行ってレジストパターンを形成する方法である(たとえば「プロシーディングスオブエスピーアイイ(Proceedings of SPIE),第5256巻,第985〜994頁(2003年).」、「プロシーディングスオブエスピーアイイ(Proceedings of SPIE),第6153巻,第615301−1〜19頁(2006年).」参照)。ダブルパターニングプロセスによれば、上記レジスト膜の形成から現像までの一連の工程(リソグラフィー工程)を1回行ってレジストパターンを形成するシングルパターニングに比べて、同じ露光波長の光源を用いても、また、同じレジスト組成物を用いても、より高解像性のレジストパターンをより高密度に形成することが可能である。また、ダブルパターニングプロセスは、既存の露光装置を用いて行うことができる。
ダブルパターニングプロセスにはいくつか種類があり、たとえば、(1)リソグラフィー工程(レジスト組成物の塗布から露光、現像まで)およびエッチング工程を2回以上繰り返してパターンを形成する方法、(2)リソグラフィー工程を続けて2回以上繰り返す方法、(3)レジスト膜を形成後、該レジスト膜に対する選択的露光を2回以上行い、現像してレジストパターンを形成する方法(多重露光法)等がある。これらの中でも、(2)または(3)が好ましく、特に(2)が好ましい。
(2)のダブルパターニングプロセスによりレジストパターンを形成する方法については、詳しくは、後述する第2の実施形態にて説明する。
(パターン反転用被膜形成工程)
本工程では、前記工程(i)にてレジストパターン3が形成された下層膜2上に、反転パターン形成用材料を塗布し、複数のレジストパターン3間の間隙を充填するパターン反転用被膜4を形成する。
反転パターン形成用材料としては、テトラアルコキシチタンの加水分解物が脱水縮合して形成されるチタン含有ポリマー(T)を含有するものを使用する。該反転パターン形成用材料については、詳しくは後で説明する。
下層膜2上への反転パターン形成用材料の塗布方法は、特に限定されず、スピンナー、コーター、ディスペンサー等の公知の手段を用いることができる。
該塗布は、所望の膜厚のパターン反転用被膜が形成できるように行えばよい。
該塗布は、少なくとも、反転パターン4aを形成しようとする領域内のレジストパターン3がパターン反転用被膜4に覆われるように実施する。このとき、パターン反転用被膜4により下層膜2上全体が覆われるように行ってもよく、下層膜2上の一部が覆われるように行ってもよい。たとえばレジストパターン3が形成されていない領域への塗布を省略してもよい。
パターン反転用被膜4の膜厚と、レジストパターン3の高さとの差は、この後のレジストパターン露出工程を考慮すると、1〜20nmが好ましく、1〜10nmがより好ましい。
塗布後、塗膜の乾燥(有機溶剤の揮発)等を目的として、ベーク処理を行うことが好ましい。ベーク処理におけるベーク温度は、80〜250℃が好ましく、80〜200℃がより好ましい。ベーク時間は特に限定されず、ベーク温度等を考慮して適宜設定すればよい。
パターン反転用被膜4は、(第一のエッチング工程)でレジストパターンをエッチングする際に充分なエッチング耐性が得られるよう、ある程度の厚さを有するものとすることが好ましい。かかる観点から、パターン反転用被膜4の膜厚は、5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましい。
また、この後のレジストパターン露出工程でのレジストパターンを露出させやすさ等を考慮すると、パターン反転用被膜4の膜厚の上限は、レジストパターン3の高さ+20nmであることが好ましく、レジストパターン3の高さ+10nmであることがより好ましい。
好適には、パターン反転用被膜4の膜厚は、5nm〜レジストパターン3の高さ+20nmの範囲内であり、特に、10nm〜レジストパターン3の高さ+10nmの範囲内が特に好ましい。
(レジストパターン露出工程)
レジストパターン露出工程では、パターン反転用被膜4の上部を除去し、レジストパターン3の上面を露出させる。
パターン反転用被膜4の上部を除去する方法は特に限定されず、たとえばエッチング(エッチバック)により行ってもよく、公知の平滑化方法を用いてもよい。該平滑化方法としては、たとえば化学的機械的研磨(CMP)が挙げられる。
レジストパターン露出工程では、好ましくはエッチバックによりパターン反転用被膜4の上部を除去する。
エッチバックの方法は、公知のエッチング方法が利用できる。
本発明において、パターン反転用被膜4のエッチバックは、処理工程の簡便さ等の点から、ドライエッチングにより行うことが好ましい。
ドライエッチングの方法としては、ダウンフローエッチングやケミカルドライエッチング等の化学的エッチング;スパッタエッチングやイオンビームエッチング等の物理的エッチング;RIE(リアクティブイオンエッチング)等の化学的・物理的エッチングなどの公知の方法を用いることができる。
最も一般的なドライエッチングは、平行平板型RIEである。この方法では、まず、RIE装置のチャンバーに多層積層体を入れ、必要なエッチングガスを導入する。チャンバー内の、上部電極と平行に置かれた多層積層体のホルダーに高周波電圧を加えると、エッチングガスがプラズマ化される。プラズマ中では正・負のイオンや電子などの電荷粒子、中性活性種などのエッチング種が存在している。これらのエッチング種が下部レジスト層に吸着すると、化学反応が生じ、反応生成物が表面から離脱して外部へ排気され、エッチングが進行する。
エッチバックに用いるエッチングガスとしては、ハロゲン系のガスが好ましい。ハロゲン系のガスとしては、水素原子の一部または全部がフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置換された炭化水素ガスが例示でき、具体的には、フッ化炭素系ガス、塩化炭素系ガス等が挙げられる。フッ化炭素系ガスとしては、テトラフルオロメタン(CF)ガス等のCF系ガス、トリフルオロメタン(CHF)ガス等のCHF系ガス等が挙げられる。塩化炭素系ガスとしては、テトラクロロメタン(CCl)ガス等が挙げられる。これらのエッチングガスは、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、該エッチングガスに対して窒素ガス、希ガス(アルゴンガス等)等を混合してもよい。
エッチバックに用いるエッチングガスとしては、フッ化炭素系ガスが好ましく、特にCFガスおよび/またはCHFガスが好ましい。
(第一のエッチング工程)
第一のエッチング工程では、エッチングを、レジストパターン3を構成する材料が除去され、かつパターン反転用被膜4が除去されにくい条件にて、下層膜2の表面が露出するまで行う。これにより、レジストパターン3が除去され、結果、図1(d)に示すように、パターン反転用被膜4内に反転パターン4aが形成される。
レジストパターン3のエッチングは、公知のエッチング方法により実施できる。
本発明において、レジストパターン3のエッチングは、ドライエッチングにより行うことが好ましい。ドライエッチングの方法としては、上記と同様の公知の方法を用いることができる。
このとき用いられるエッチングガスの種類は、エッチングマスクとなるパターン反転用被膜4と、レジストパターン3との間でエッチング選択比のとれるものであればよく、たとえば酸素(O)ガス、二酸化硫黄ガス、上述したハロゲン系ガス等が挙げられる。これらのエッチングガスは、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、該エッチングガスに対して窒素ガス、希ガス(アルゴンガス等)等を混合してもよい。
第一のエッチング工程におけるエッチング方法としては、特に、パターン反転用被膜4との間のエッチング選択比が高いことから、酸素プラズマエッチング(Oガスから得られるプラズマによるドライエッチング)が好ましい。
(第二のエッチング工程)
第二のエッチング工程では、エッチングを、下層膜2を構成する材料が除去され、かつパターン反転用被膜4が除去されにくい条件にて、基板1の表面が露出するまで行う。これにより、反転パターン4aが形成されたパターン反転用被膜4(上層パターン4A)がエッチングマスクとなり、反転パターン4aの下方にある下層膜2が除去され、結果、図3(e)に示すように、反転パターン4aが下層膜2に転写される。
レジストパターン3のエッチングは、公知のエッチング方法により実施できる。
本発明において、下層膜2のエッチングは、ドライエッチングにより行うことが好ましい。ドライエッチングの方法としては、上記と同様の公知の方法を用いることができる。
このとき用いられるエッチングガスの種類は、エッチングマスクとなるパターン反転用被膜4と、下層膜2との間でエッチング選択比のとれるものであればよく、それぞれの材質を考慮して適宜設定すればよい。たとえば下層膜2が有機反射防止膜等の有機系の膜である場合、上記第一のエッチング工程と同様のものが使用でき、特に、パターン反転用被膜4との間のエッチング選択比が高いことから、酸素プラズマエッチングが好ましい。
第二のエッチング工程は、前記第一のエッチング工程に引き続き、連続して行ってもよい。たとえば下層膜2が有機反射防止膜等の有機系の膜である場合、第一のエッチング工程と同じ条件で連続してエッチングを行うことができる。
エッチング後、必要に応じて残渣を除去したり、基板を洗浄する工程を行うことができる。
上記のようにして、反転パターン4aが形成されたパターン反転用被膜4(上層パターン4A)と、該反転パターン4aが転写されたパターンを有する下層膜2(下層パターン2A)とが積層されたパターン(積層パターン)が基板1上に形成される。
該積層パターンは、種々の目的に利用することができる。例えば、そのまま、基板1上の構造物(例えば回路等)として利用したり、該積層パターンと同一のパターンを基板1に転写するためのマスクとしたりする利用法が考えられる。
また、該積層パターンのうち、上層パターンを除去して、下層パターンのみとしてもよい。該下層パターンは、上記積層パターンと同様、種々の目的に利用することができる。たとえば該下層パターンをマスクとして用いて基板1をエッチングすることにより、半導体デバイス等を製造することができる。
上記第1の実施形態に示すように、スペースパターンやホールパターンを反転パターンとして得ることができることから、前記レジストパターン3は、ラインパターンおよび/またはドットパターンであることが好ましい。
このような反転パターンは、孤立スペースパターン(トレンチパターン)やスペースアンドラインパターン、ホールパターン等を直接形成する場合に比べて、解像力や形状、リソグラフィーマージン(たとえば露光量及び焦点深度に対する余裕度(ELマージン及びDOFマージン)やパターン形状の垂直性等)のパターン形成能に優れたものである。すなわち、これらのパターンは、レジスト膜の極一部、微細な領域を除去する必要があるため、上記のように、弱い光入射強度下でのパターン形成を強いられ、パターン形成能に制限が大きいが、上記反転パターンの形成する際のパターン形成能は、レジストパターン(孤立ラインパターンやラインアンドスペースパターン、ドットパターン等)を形成する際のパターン形成能に依存するため、トレンチパターンやスペースアンドラインパターン、ホールパターンを直接形成する場合に比べてパターン形成能に制限が少なく、良好なレジストパターンが形成できる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
本実施形態は、前記第1の実施形態における(レジストパターン形成工程)において、レジストパターン3としてホールパターンのレジストパターンを、ダブルパターニングプロセスにより形成する以外は第1の実施形態と同様の手順で実施できる。
ダブルパターニングプロセスによるレジストパターンの形成は、上記(2)の方法により行うことが好ましい。
該レジストパターンの形成は、たとえば、支持体上に、第一のレジスト組成物を塗布して第一のレジスト膜を形成し、該第一のレジスト膜を選択的に露光し、アルカリ現像して第一のレジストパターンを形成する工程と、
前記第一のレジストパターンが形成された前記支持体上に、第二のレジスト組成物を塗布して第二のレジスト膜を形成し、該第二のレジスト膜を選択的に露光し、アルカリ現像して第二のレジストパターンを形成するする工程と、
を含む方法により実施できる。
かかる方法によれば、支持体上に、第一のレジストパターンおよび第二のレジストパターンからなるレジストパターンが形成される。
以下、本実施形態を、図2を用いてより詳細に説明する。
本実施形態では、まず、図2(a)〜(b)に示すようにして第一のパターニング工程を行う。
第一のパターニング工程では、まず、図2(a)に示すように、下層膜2が積層された基板1上に、第一のレジスト組成物を塗布して第一のレジスト膜11を形成し、該第一のレジスト膜11を、所定のパターンが形成されたフォトマスク21を介して露光する。
このとき、ポジ型の場合は露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が増大し、ネガ型の場合は露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が減少する。
そのため、該第一のレジスト膜11に対してアルカリ現像液による現像を行うことにより、図2(b)に示すように、下層膜2上に、複数のドットパターン11aが形成される。
次に、図2(c)〜(d)に示すようにして第二のパターニング工程を行う。
第二のパターニング工程では、まず、図2(c)に示すように、ドットパターン11aが形成された下層膜2上に、第二のレジスト組成物を塗布し、ドットパターン11aを被覆する第二のレジスト膜12を形成し、該第二のレジスト膜12を、所定のパターンが形成されたフォトマスク22を介して露光する。
このとき、ポジ型の場合は露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が増大し、ネガ型の場合は露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が減少する。
そのため、該第二のレジスト膜12に対してアルカリ現像液による現像を行うと、下層膜2上には、図2(d)に示すように、第一のレジスト膜11に由来するドットパターン11aと、第二のレジスト膜12に由来するドットパターン12aとが残ることとなる。
このようにして下層膜2上に形成されたレジストパターン(ドットパターン11aおよびドットパターン12aからなるレジストパターン)は、1回のパターニング工程で形成されるレジストパターン(ドットパターン11aのみ)よりも狭ピッチの密なものである。
以降の工程は、上記第1の実施形態の(パターン反転用被膜形成工程)、(第一のエッチング工程)および(第二のエッチング工程)と同様にして実施できる。
すなわち、上記ドットパターン11aおよびドットパターン12aが形成された下層膜2上に本発明の反転パターン形成用材料を塗布し、図2(e)に示すように、ドットパターン11aおよびドットパターン12a間の間隙を充填するパターン反転用被膜4を形成する。
次に、図2(f)に示すように、パターン反転用被膜4の上部を、CFガス等によるエッチバックにより除去してドットパターン11aおよびドットパターン12aを露出させる。
次に、図2(g)に示すように、パターン反転用被膜4の上方からドットパターン11aおよびドットパターン12aに対するエッチング(Oガス等によるエッチング)を行う。これにより、ドットパターン11aおよびドットパターン12aが除去され、反転パターンが形成される。引き続き、下層膜2に対するエッチングを行うことで、反転パターンが下層膜2に転写される。
結果、基板1上に、当初のレジストパターン(ドットパターン11aおよびドットパターン12a)と同じ寸法のホールパターンが、より高アスペクト比で形成される。
第一のパターニング工程、第二のパターニング工程は、具体的には、それぞれ、上記第1の実施形態の(レジストパターン形成工程)と同様にして実施できる。
各工程で使用する第一のレジスト組成物および第二のレジスト組成物は、それぞれ、ポジ型であってもよく、ネガ型であってもよい。
第二のパターニング工程において、第二のレジスト膜12の膜厚は、少なくとも、ドットパターン11aの高さと同じか、それよりも厚いことが好ましい。すなわち、基板1を第二のレジスト膜12側から見た場合に、その表面が平坦であることが好ましい。
第二のレジスト膜4の選択的露光は、ドットパターン11aが形成された位置とは異なる位置にドットパターン12aが形成されるように実施する。
かかる選択的露光は、たとえば、フォトマスク22として、フォトマスク21とは別のフォトマスクを使用することにより実施できる。また、第一のレジスト組成物および第二のレジスト組成物としてそれぞれポジ型のものを用いる場合、またはそれぞれネガ型のものを用いる場合は、たとえば第一のパターニング工程で用いたフォトマスク21の位置を若干ずらし、これをフォトマスク22として用いることによっても実施できる。
このように、第二のパターニング工程において、第二のレジストパターンの位置と第一のレジストパターンの位置とが全く重複しないように選択的露光を行うことで、第一のレジストパターンよりも、パターン間の間隔(ピッチ)が狭い狭ピッチのレジストパターンが得られる。
たとえば図2に示すようなドットパターンでなく、ラインアンドスペースのレジストパターンを形成する場合を例に挙げると、第一のパターニング工程で、複数のラインが一定のピッチで配置されたラインアンドスペースのフォトマスクを用いてラインアンドスペースのレジストパターンを形成した後、第二のパターニング工程で、第一のパターニング工程で形成したラインパターンとラインパターンとの中間位置にラインパターンを形成することにより、最初に形成したラインアンドスペースのレジストパターン(疎パターン)よりも狭ピッチでライン配置されたラインアンドスペースのレジストパターン(密パターン)が形成される。「疎パターン」としては、ラインアンドスペースのレジストパターンにおいて、ライン幅:スペース幅=1:2以上にスペース幅が広いラインアンドスペースパターンが好ましい。
ただし本発明はこれに限定されず、第二のパターニング工程において形成する第二のレジストパターンの位置と、第一のパターニング工程で形成する第一のレジストパターンの位置とが一部重複していてもよい。
また、第二のパターニング工程において、フォトマスク22として、フォトマスク21を回転移動させて使用したり、フォトマスク21とはパターンの異なるフォトマスク(たとえば、第一のパターニング工程においてラインアンドスペースパターンのフォトマスク、第二のパターニング工程においてホールのマスクパターン等)を用いる等により、多様なレジストパターンを形成することができる。
また、本実施形態では、選択的露光を、フォトマスク21、22を介した露光により行っているが本発明はこれに限定されず、フォトマスク21、22を介さない露光、たとえばEB等による描画により行ってもよい。
また、上記第二のパターニング工程後、さらに、該第二のパターニング工程と同様のパターニング工程を複数回繰り返して行ってもよい。すなわち、上記第二のパターニング工程でレジストパターンが形成された下層膜2上に、レジスト組成物を塗布してレジスト膜を形成し、該レジスト膜を選択的に露光し、現像してレジストパターンを形成する操作を複数回行ってもよい。これにより、さらに狭ピッチのより密なパターンや複雑な形状のパターンを形成することができる。
<反転パターン形成用材料>
本発明に用いられる反転パターン形成用材料は、テトラアルコキシチタンの加水分解物が脱水縮合して形成されるチタン含有ポリマー(T)(以下、(T)成分という。)を含有する。かかる材料は、微細なレジストパターンに対する埋め込み性が良好であり、また、形成されるパターン反転用被膜が、レジスト膜(レジストパターン)に対し、高いエッチング選択比を有している。そのため、該反転パターン形成用材料を用いることで、断面の矩形性が高い等、形状に優れたパターンを形成できる。
(T)成分としては、テトラアルコキシチタンと、アルコール系有機溶剤を含む有機溶剤と、酸とを混合して反応させることにより製造されたポリマーが好ましく用いられる。
該反応においては、まず、アルコール系有機溶剤と酸とが反応して水が生成する。そして、該酸が触媒としても作用し、テトラアルコキシチタンが加水分解される。このとき、テトラアルコキシチタン中のTi−O−R(Rはアルキル基)が分解してTi−OHとなる。それと同時に、Ti−OHが反応して分子間の脱水縮合反応が生じ、Ti−O−Ti結合が形成される。このように、加水分解反応とそれに伴う脱水縮合反応とが進行することで、目的のポリマーが得られる。
このようにして得られるポリマーは、エッチングレートの点で本発明に好適である。ただし本発明はこれに限定されず、(T)成分として、公知のものを用いてもよい。
テトラアルコキシチタンとしては、下記一般式(t−1)で表されるものが挙げられる。
Ti(OR)(OR)(OR)(OR) …(t−1)
[式中、R〜Rはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基である。]
式中、R〜Rにおけるアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよく、直鎖状または分岐鎖状であることが好ましく、分岐鎖状であることが特に好ましい。該アルキル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。ただし、該炭素数には、置換基における炭素数を含まないものとする。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基(n−プロピル基、イソプロピル基)、ブチル基(n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基)、ペンチル基(n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等)、等が挙げられる。これらの中でも、イソプロピル基、tert−ブチル基が好ましい。
該アルキル基は、置換基を有していてもよい。ここで、「アルキル基が置換基を有する」とは、当該アルキル基の環に結合した水素原子の一部または全部が置換基で置換されていることを示す。
アルキル基が有していてもよい置換基として、具体的には、たとえば、アルコキシ基等が挙げられる。
前記置換基としてのアルコキシ基としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基が最も好ましい。
式(t−1)中、R〜Rはそれぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。
テトラアルコキシチタンとして、具体的には、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラペントキシチタン、テトラヘキソキシチタン、テトラノニロキシチタン、トリメトキシエトキシチタン、トリエトキシブトキシチタン、ジメトキシジエトキシチタン、ジメトキシジプロポキシチタン、ジエトキシジプロポキシチタン、ジエトキシジブトキシチタンテトラキス(メトキシプロポキシ)チタン等が挙げられる。これらのテトラアルコキシチタンは、いずれか1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
「アルコール系有機溶剤」とは、脂肪族炭化水素の水素原子の少なくとも1つが水酸基で置換された化合物であって、常温、常圧下で液体である化合物である。
加水分解反応に用いられるアルコール系有機溶剤は、特に限定されず、アルコール系有機溶剤として公知のものを利用できる。たとえば1価アルコールであってもよく、多価アルコールであってもよく、多価アルコールの水酸基の水素原子の一部がアルキル基、アセチル基等の置換基で置換された多価アルコール誘導体であってもよい。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の1価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等の多価アルコール;該多価アルコールのモノエーテル類(たとえばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等)またはモノアセテート類;等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜5の低級アルコールが好ましく、特に1価アルコールが好ましい。中でも、エタノールが好ましい。これらの有機溶剤はいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機溶剤として、上記アルコール系有機溶剤を単独で用いてもよく、その他の有機溶剤と混合して用いてもよい。
該他の有機溶剤としては、テトラアルコキシチタンおよびその反応生成物を溶解し得るものであれば特に限定されず、たとえば公知の有機溶剤のなかから適宜選択できる。具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソアミルケトン等のケトン類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等の、多価アルコールエーテルをすべてアルキルエーテル化した多価アルコールエーテル類;等が挙げられる。
酸としては、上記アルコール系有機溶剤と反応して水を生成し得るものであればよく、有機酸、無機酸のいずれも使用できる。
無機酸としては、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸等が挙げられる。中でも、リン酸、硝酸が好適である。
有機酸としては、ギ酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、無水酢酸、プロピオン酸、n−酪酸などのカルボン酸;硫黄含有酸残基を有する有機酸;それらのエステル化物;等が挙げられる。
前記硫黄含有酸残基をもつ有機酸としては、たとえば、有機スルホン酸が挙げられる。有機スルホン酸としては、たとえば、一般式:R−SOH[式中、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基である。]で表されるものが挙げられる。における炭化水素基としては、アルキル基、アリール基等が挙げられる。また、該炭化水素基が有していてもよい置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子、スルホン酸基、カルボキシ基、水酸基、アミノ基、シアノ基等が挙げられる。有機スルホン酸の具体例としては、たとえば、有機スルホン酸としては、レジストパターン下部の形状改善効果の点から、特にノナフルオロブタンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。
硫黄含有酸残基を有する有機酸のエステル化物としては、有機硫酸エステル、有機亜硫酸エステルなどが挙げられる。
該酸は、上述したように、上記反応において、アルコール系溶剤とともに水の発生源として機能する他、加水分解反応および脱水縮合反応の触媒(酸触媒)としても機能する。かかる観点から、上記反応における酸の使用量は、反応系内における濃度(反応系の全質量に対する当該酸の質量の割合)が、1〜1000ppmとなる量が好ましく、5〜800ppmとなる量がより好ましい。
上記反応(加水分解・脱水縮合)は、たとえば、テトラアルコキシチタンと、アルコール系有機溶剤と、酸とを混合するだけでも進行する。
また、該反応は、反応系内にキレート剤を添加することにより停止させることができる。
また、キレート剤の添加前、適度な重合速度でポリマーを成長させるために、熟成工程を設けてもよい。
上記反応における反応条件は、製造効率や、得ようとするポリマーの特性(たとえば加水分解率、キレート率等)、反応温度等を考慮して適宜決定すればよい。
たとえば製造効率を考慮すると、反応温度は、15〜30℃が好ましい。
また、アルコール系有機溶剤や酸の使用量は、(T)成分の加水分解率を考慮して設定される。
ここで、「加水分解率」は、テトラアルコキシチタンを加水分解反応させる際に反応系中に存在する“アルコキシ基の総数(モル数)”に対する“水分子の数(モル数)” の割合(単位:%)に相当する。該アルコキシ基の総数(モル数)は、使用するテトラアルコキシチタンのモル数×4として求められる。
(T)成分の加水分解率は、25〜200%が好ましく、50〜150%がより好ましく、75〜125%がさらに好ましい。上記範囲内とすることで、得られるパターン反転用被膜のマスク性が良好となる。
該加水分解率は、反応時に反応系内に存在する水分量に対応しており、該水分量が少ないと加水分解率が低くなり、水分量が多いと加水分解率が高くなる。たとえば反応系内の水分量をテトラアルコキシチタンのモル量の1〜8モル倍とすると、TiOポリマーの加水分解率が25〜200%となる(たとえば反応系内にテトラアルコキシチタン1モルに対して水が4モル存在すると、加水分解率が100%となる。)。
上述したように、上記反応では、アルコール系有機溶剤と酸との反応に生じた水が加水分解反応に用いられるため、使用するアルコール系有機溶剤および酸の使用量を調節することにより、反応系内の水分量を調節できる。具体例を挙げると、1モルのエタノールと1モルの酢酸と使用すると、それらが反応して1モルの水が生成するため、どちらか一方または両方の使用量を所望の水分量に対応するモル数とすることで、反応系内の水分量を所望のモル数とすることができる。
反応時間(反応開始後、キレート剤を添加するまでの時間)は、適宜決定すればよい。
キレート剤としては、特に限定されず、公知のものを利用できる。具体的には、たとえば、β−ジケトン化合物、グリコール化合物等が挙げられる。
β−ジケトン化合物の例としては、アセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ベンンゾイルアセトン、ベンゾイルトリフルオロアセトン、ジベンゾイルメタン、アセト酢酸メチルエステル、アセト酢酸エチルエステル、アセト酢酸ブチルエステル等が挙げられる。
グリコール化合物の例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブタンジオール、ヘキシレングリコール等が挙げられる。
これらはいずれか1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
キレート剤は、通常、得られる(T)成分のキレート率が25〜200%となるように用いられる。ここで「キレート率」は反応系中に存在し得る“水酸基の総数(モル数)”に対する“キレート剤でキャッピングされ得る水酸基の総数” の割合(単位:%)に相当する。を意味し、仕込み量から求められる。
反応終了後、得られた反応液中には、合成された(T)成分と、反応に用いた有機溶剤とが含まれる。該反応液は、そのまま反転パターン形成用材料として用いることができる。また、形成しようとするパターン反転用被膜の膜厚、塗布方法等を考慮して、有機溶剤による希釈、または濃縮を行ってもよい。該希釈に用いる有機溶剤は、前記反応に用いた有機溶剤と同じであってもよく、別の有機溶剤を用いてもよい。また、使用した有機溶剤の一部または全部を別の有機溶剤に置換してもよい。たとえば当該反転パターン形成用材料がレジストパターン上に塗布されることを考慮すると、該反転パターン形成用材料は、有機溶剤として、レジストパターンを溶解しない有機溶剤を含むことが好ましい。該有機溶剤については詳しくは後述する。
濃縮や溶剤置換は、公知の方法により実施できる。
反転パターン形成用材料中の(T)成分の固形分濃度は、通常、1〜20質量%程度が好ましく、3〜10質量%程度がより好ましい。
[有機溶剤]
反転パターン形成用材料は、本発明のパターン形成方法において、レジストパターンが形成された支持体上に塗布されることから、塗布に適した流動性を有する(例えば液状)必要がある。かかる観点から、反転パターン形成用材料は、有機溶剤(以下、(S’)成分という。)を含有することが好ましい。
(S’)成分としては、反転パターン形成用材料が含有する成分を溶解可能なものであればよく、公知の有機溶剤のなかから適宜選択して用いることができる。
当該反転パターン形成用材料がレジストパターン上に塗布されることを考慮すると、(S’)成分は、レジストパターンを溶解しない有機溶剤(以下、(S1’)成分という。)であることが好ましい。これにより、レジストパターンが形成された支持体上に当該反転パターン形成用材料を塗布してパターン反転用被膜を形成する際に、レジストパターン形状が良好に保たれる。
ここで、使用する有機溶剤が「レジストパターンを溶解しない」ものであるかどうかは、下記の方法により判定できる。
支持体上にレジスト組成物を塗布し、乾燥させて、23℃条件下、膜厚0.2μmのレジスト膜を形成し、これを当該有機溶剤に浸漬する。このとき、浸漬開始から60分後においても、当該レジスト膜の消失または膜厚の顕著な変動が生じない(好ましくは、該レジスト膜の膜厚が0.16μm以下とならない)ものを「レジストパターンを溶解しない」ものと判定する。
(S1’)成分として、具体的には、アルコール系有機溶剤、水酸基を有さないエーテル系有機溶剤、フッ素系有機溶剤等が挙げられる。
「アルコール系有機溶剤」とは、上述したとおり、脂肪族炭化水素の水素原子の少なくとも1つが水酸基で置換された化合物であって、常温、常圧下で液体である化合物である。該脂肪族炭化水素は、飽和であってもよく、不飽和であってもよく、飽和であることが好ましい。また、直鎖状、分岐鎖状および環状のいずれであってもよく、直鎖状または分岐鎖状が好ましい。
(S1’)成分として用いられるアルコール系有機溶剤としては、1価アルコールがさらに好ましく、その中でも、炭素数にもよるが、1級または2級の1価アルコールが好ましく、中でも1級の1価アルコールが最も好ましい。ここで1価アルコールとは、アルコール分子に含まれるヒドロキシ基の数が1個の場合を意味するものであり、2価アルコール、又は3価アルコール及びその誘導体は含まれない。
また、該アルコール系有機溶剤は、その構造中に、水酸基以外の官能基(たとえばエーテル結合(C−O−C)、エステル結合(C−C(=O)−O−C)、カルボキシ基等)を有さないことが好ましい。
(S1’)成分として用いられるアルコール系有機溶剤は、沸点が80〜160℃のものが好ましく、90〜150℃のものがさらに好ましく、100〜135℃であることが塗布性、保存時の組成の安定性、およびPAB工程やPEB工程の加熱温度の観点から最も好ましい。かかるアルコール系有機溶剤の具体例としては、n−ペンチルアルコール(沸点138.0℃)、s−ペンチルアルコール(沸点119.3℃)、t−ペンチルアルコール(101.8℃)、イソペンチルアルコール(沸点130.8℃)、イソブタノール(イソブチルアルコール又は2−メチル−1−プロパノールとも呼ぶ)(沸点107.9℃)、イソプロピルアルコール(沸点82.3℃)、2−エチルブタノール(沸点147℃)、ネオペンチルアルコール(沸点114℃)、n−ブタノール(沸点117.7℃)、s−ブタノール(沸点99.5℃)、t−ブタノール(沸点82.5℃)、1−プロパノール(沸点97.2℃)、n−ヘキサノール(沸点157.1℃)、2−ヘプタノール(沸点160.4℃)、3−ヘプタノール(沸点156.2℃)、2−メチル−1−ブタノール(沸点128.0℃)、2−メチル−2−ブタノール(沸点112.0℃)、4−メチル−2−ペンタノール(沸点131.8℃)等が挙げられる。特に(S1’)成分を含有することによる効果が良好であることから、イソブタノール(2−メチル−1−プロパノール)、4−メチル−2−ペンタノール、n−ブタノール等が好適である。その中でもイソブタノール、n−ブタノールが好ましく、イソブタノールが最も好ましい。
ただし本発明はこれに限定されず、アルコール系有機溶剤として、沸点が80℃未満のアルコール系有機溶剤を用いてもよい。該アルコール系有機溶剤としては、たとえばメタノール、エタノール等が挙げられる。
これらのアルコール系有機溶剤は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
「水酸基を有さないエーテル系有機溶剤」とは、その構造中にエーテル結合(C−O−C)を有し、水酸基を有さず、かつ常温常圧下で液体である化合物である。該水酸基を有さないエーテル系有機溶剤は、さらに、水酸基に加えてカルボニル基も有さないことが好ましい。
水酸基を有さないエーテル系有機溶剤としては、下記一般式(s1’−1)で表される化合物が好適なものとして挙げられる。
40−O−R41 …(s1’−1)
[式中、R40、R41はそれぞれ独立して炭化水素基である。または、R40とR41とが結合して環を形成していてもよい。−O−はエーテル結合を示す。]
前記式中、R40、R41の炭化水素基としては、たとえばアルキル基、アリール基等が挙げられ、アルキル基が好ましい。なかでも、R40、R41のいずれもアルキル基であることが好ましく、R40とR41とが同じアルキル基であることがより好ましい。
40、R41の各アルキル基としては、特に制限はなく、たとえば炭素数1〜20の直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基等が挙げられる。該アルキル基は、その水素原子の一部または全部がハロゲン原子等で置換されていてもよく、されていなくてもよい。
該アルキル基としては、ネガ型レジスト組成物の塗布性が良好なこと等から、炭素数1〜15であることが好ましく、炭素数1〜10であることがより好ましい。具体的には、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、n−ブチル基、イソペンチル基が特に好ましい。
前記アルキル基の水素原子が置換されていてもよいハロゲン原子としては、フッ素原子であることが好ましい。
40、R41の各アリール基としては、特に制限はなく、たとえば炭素数6〜12のアリール基であって、該アリール基は、その水素原子の一部または全部がアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等で置換されていてもよく、されていなくてもよい。
該アリール基としては、安価に合成可能なことから、炭素数6〜10のアリール基が好ましい。具体的には、たとえばフェニル基、ベンジル基、ナフチル基等が挙げられる。
前記アリール基の水素原子が置換されていてもよいアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基であることがより好ましい。
前記アリール基の水素原子が置換されていてもよいアルコキシ基としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基がより好ましい。
前記アリール基の水素原子が置換されていてもよいハロゲン原子としては、フッ素原子であることが好ましい。
また、上記式においては、R40とR41とが結合して環を形成していてもよい。
40およびR41は、それぞれ独立に直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基)であって、R40の末端と、R41の末端とが結合して環を形成する。また、アルキレン基の炭素原子は、酸素原子で置換されていてもよい。
かかるエーテル系有機溶剤の具体例としては、たとえば1,8−シネオール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。
水酸基を有さないエーテル系有機溶剤の沸点(常圧下)は、30〜300℃であることが好ましく、100〜200℃であることがより好ましく、140〜180℃であることがさらに好ましい。該温度範囲の下限値以上であることにより、ネガ型レジスト組成物の塗布時のスピンコート中、(S’)成分が蒸発しにくくなって塗布ムラが抑制され、塗布性が向上する。一方、上限値以下であることにより、プリベークによって(S’)成分がレジスト膜中から充分に除かれ、第二のレジスト膜の形成性が向上する。また、該温度範囲であると、レジストパターンの膜減り低減効果、保存時の組成の安定性がより向上する。また、PAB工程やPEB工程の加熱温度の観点からも好ましい。
水酸基を有さないエーテル系有機溶剤の具体例としては、たとえば1,8−シネオール(沸点176℃)、ジブチルエーテル(沸点142℃)、ジイソペンチルエーテル(沸点171℃)、ジオキサン(沸点101℃)、アニソール(沸点155℃)、エチルベンジルエーテル(沸点189℃)、ジフェニルエーテル(沸点259℃)、ジベンジルエーテル(沸点297℃)、フェネトール(沸点170℃)、ブチルフェニルエーテル、テトラヒドロフラン(沸点66℃)、エチルプロピルエーテル(沸点63℃)、ジイソプロピルエーテル(沸点69℃)、ジヘキシルエーテル(沸点226℃)、ジプロピルエーテル(沸点91℃)等が挙げられる。
水酸基を有さないエーテル系有機溶剤としては、レジストパターンの膜減り低減効果が良好なことから、環状または鎖状のエーテル系有機溶剤であることが好ましく、なかでも1,8−シネオール、ジブチルエーテルおよびジイソペンチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
「フッ素系有機溶剤」とは、フッ素原子を含む化合物であって、常温、常圧下で液体である化合物である。
フッ素系溶剤としては、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。
これらの(S1’)成分は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(S1’)成分としては、塗布性や、(T)成分等の材料の溶解性の点から、アルコール系溶剤、および水酸基を有さないエーテル系有機溶剤からなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、水酸基を有さないエーテル系有機溶剤がより好ましい。
(S’)成分として上記(S1’)成分を含む場合、該(S’)成分は、本発明の効果を損なわない範囲で、(S1’)成分以外の有機溶剤(以下、(S2’)成分という。)を含んでもよい。(S2)成分としては、使用する各成分を溶解することが出来るものであればよく、たとえば後述するレジスト組成物における(S)成分として挙げるものと同様のものが挙げられる。
ただし、(S1’)成分を含むことによる効果を充分に得るためには、(S’)成分中、(S1’)成分の割合は、(S’)成分の総質量に対し、50〜100質量%が好ましく、80〜100質量%がより好ましく、100質量%が最も好ましい。すなわち、(S’)成分は、(S1’)成分のみからなることが最も好ましい。
反転パターン形成用材料における(S’)成分の使用量は特に限定されず、当該反転パターン形成用材料が、支持体上に塗布可能な液体となるように適宜設定すればよい。
[その他の成分]
反転パターン形成用材料には、上記の他、必要に応じて、消泡剤、界面活性剤、安定剤等の添加剤を含有させることができる。
消泡剤としては、従来公知のものが利用でき、たとえばシリコーン系化合物、フッ素系化合物等が挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等の従来公知のものが利用できる。
反転パターン形成用材料は、たとえば上記各成分を撹拌機で混合し、必要に応じて5μmメンブランフィルタ等のフィルタで濾過することにより調製できる。
<レジスト組成物>
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物は、特に限定されず、これまで提案されているレジスト組成物を使用することができる。
レジスト組成物には、露光によりアルカリ溶解性が増大するポジ型と、露光によりアルカリ溶解性が低下するネガ型とがある。本発明において、レジスト組成物としては、ポジ型を用いてもよく、ネガ型を用いてもよい。好ましくはポジ型のレジスト組成物が用いられる。
レジスト組成物の種類は、化学増幅型であってもよく、非化学増幅型であってもよいが、感度、解像性等に優れ、微細なレジストパターンを形成できることから、化学増幅型レジスト組成物が好ましく用いられる。
化学増幅型レジスト組成物としては、特に制限はなく、これまで提案されている多数の化学増幅型レジスト組成物のなかから適宜選択して用いることができる。該化学増幅型レジスト組成物としては、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する基材成分(A)(以下、(A)成分という。)および放射線の照射により酸を発生する酸発生剤成分(B)(以下、(B)成分という。)を含有するものが一般的である。
ここで、レジスト組成物の「基材成分」とは、膜形成能を有する有機化合物をいう。レジスト組成物には、通常、レジスト膜を形成するために、基材成分(たとえば後述する(A)成分)が配合されている。
該基材成分としては、一般的に、分子量が500以上の有機化合物が用いられる。該有機化合物の分子量が500以上であることにより、膜形成能が向上し、また、ナノレベルのレジストパターンを形成しやすい。
基材成分として用いられる「分子量が500以上の有機化合物」は、非重合体と重合体とに大別される。
非重合体としては、通常、分子量が500以上4000未満のものが用いられる。以下、分子量が500以上4000未満の非重合体を低分子化合物という。
重合体としては、通常、分子量が1000以上のものが用いられる。以下、分子量が1000以上の重合体を単に「樹脂」ということがある。樹脂の場合、「分子量」としてはGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によるポリスチレン換算の質量平均分子量を用いるものとする。
従来、レジスト組成物の基材成分としては、樹脂が一般的に用いられている。
<(A)成分>
化学増幅型レジスト組成物がネガ型レジスト組成物である場合、(A)成分としてはアルカリ現像液に可溶性の基材成分が用いられ、さらに架橋剤が配合される。かかるネガ型レジスト組成物は、露光により(B)成分から酸が発生すると、当該酸が作用して基材成分と架橋剤との間で架橋が起こり、アルカリ現像液に対して難溶性へ変化する。そのため、レジストパターンの形成において、当該ネガ型レジスト組成物を基板上に塗布して得られるレジスト膜を選択的に露光すると、露光部はアルカリ現像液に対して難溶性へ転じる一方で、未露光部はアルカリ現像液に対して可溶性のまま変化しないので、アルカリ現像することによりレジストパターンが形成できる。
ネガ型レジスト組成物の(A)成分としては、通常、アルカリ現像液に対して可溶性の樹脂(以下、アルカリ可溶性樹脂という。)が用いられる。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば特開2000−206694号に開示されている、α−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸、またはα−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸のアルキルエステル(好ましくは炭素数1〜5のアルキルエステル)から選ばれる少なくとも一つから誘導される単位を有する樹脂、米国特許6949325号に開示されている、スルホンアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂またはポリシクロオレフィン樹脂、米国特許6949325号、特開2005−336452号、特開2006−317803号に開示されている、フッ素化アルコールを含有する(メタ)アクリル樹脂、特開2006−259582号に開示されている、フッ素化アルコールを有するポリシクロオレフィン樹脂等が、膨潤の少ない良好なレジストパターンが形成でき、好ましい。なお、前記α−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸は、カルボキシ基が結合するα位の炭素原子に水素原子が結合しているアクリル酸と、このα位の炭素原子にヒドロキシアルキル基(好ましくは炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基)が結合しているα−ヒドロキシアルキルアクリル酸の一方または両方を示す。
架橋剤としては、例えば、通常は、メチロール基またはアルコキシメチル基を有するグリコールウリルなどのアミノ系架橋剤、メラミン系架橋剤などを用いると、膨潤の少ない良好なレジストパターンが形成でき、好ましい。
架橋剤の配合量は、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対し、1〜50質量部であることが好ましい。
化学増幅型レジスト組成物がポジ型レジスト組成物である場合、(A)成分としては、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する基材成分が用いられる。
かかるポジ型レジスト組成物は、露光前はアルカリ現像液に対して難溶性であり、露光により(B)成分から酸が発生すると、当該酸の作用により(A)成分がアルカリ現像液に対して可溶性へと変化する。そのため、レジストパターンの形成において、当該ポジ型レジスト組成物を用いて形成されるレジスト膜に対して選択的に露光すると、露光部はアルカリ現像液に対して可溶性へ転じる一方で、未露光部はアルカリ現像液に対して難溶性のまま変化しないため、アルカリ現像により露光部のみが除去され、レジストパターンが形成される。
該(A)成分は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂成分(A1)(以下、(A1)成分ということがある。)であってもよく、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する低分子化合物(A2)(以下、(A2)成分ということがある。)であってもよく、これらの混合物であってもよい。
以下、(A1)成分および(A2)成分の好ましい態様をより具体的に説明する。
[(A1)成分]
(A1)成分としては、従来の化学増幅型のKrF用ポジ型レジスト組成物、ArF用ポジ型レジスト組成物、EB用ポジ型レジスト組成物、EUV用ポジ型レジスト組成物等のベース樹脂として提案されているもののなかから、レジストパターン形成時に用いる露光光源の種類に応じて適宜選択できる。
該ベース樹脂としては、通常、酸解離性溶解抑制基を含む構成単位を有する樹脂が用いられ、該樹脂としては、たとえば、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン系樹脂(たとえば後述する(A12)成分)、アクリル系樹脂(たとえば後述する(A11)成分)等が挙げられる。
ここで、酸解離性溶解抑制基は、(B)成分から発生した酸の作用により解離し得る酸解離性と、その解離前の(A)成分全体をアルカリ現像液に対して難溶とするアルカリ溶解抑制性とを有する基である。そのため、かかる(A)成分においては、露光により(B)成分から酸が発生すると、該酸の作用により酸解離性溶解抑制基が解離し、結果、(A)成分全体がアルカリ可溶性へ変化する。
酸解離性溶解抑制基としては、これまで、化学増幅型レジスト用のベース樹脂の酸解離性溶解抑制基として提案されているものを使用することができる。一般的には、(メタ)アクリル酸等におけるカルボキシ基と環状または鎖状の第3級アルキルエステルを形成する基;アルコキシアルキル基等のアセタール型酸解離性溶解抑制基などが広く知られている。なお、「(メタ)アクリル酸エステル」とは、α位に水素原子が結合したアクリル酸エステルと、α位にメチル基が結合したメタクリル酸エステルの一方あるいは両方を意味する。
ここで、「第3級アルキルエステル」とは、カルボキシ基の水素原子が、鎖状または環状のアルキル基で置換されることによりエステルを形成しており、そのカルボニルオキシ基(−C(O)−O−)の末端の酸素原子に、前記鎖状または環状のアルキル基の第3級炭素原子が結合している構造を示す。この第3級アルキルエステルにおいては、酸が作用すると、酸素原子と第3級炭素原子との間で結合が切断される。
なお、前記鎖状または環状のアルキル基は置換基を有していてもよい。
以下、カルボキシ基と第3級アルキルエステルを構成することにより、酸解離性となっている基を、便宜上、「第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基」という。
第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基としては、脂肪族分岐鎖状酸解離性溶解抑制基、脂肪族環式基を含有する酸解離性溶解抑制基が挙げられる。
ここで、「脂肪族分岐鎖状」とは、芳香族性を持たない分岐鎖状の構造を有することを示す。「脂肪族分岐鎖状酸解離性溶解抑制基」の構造は、炭素および水素からなる基(炭化水素基)であることに限定はされないが、炭化水素基であることが好ましい。また、「炭化水素基」は飽和または不飽和のいずれでもよいが、通常は飽和であることが好ましい。
脂肪族分岐鎖状酸解離性溶解抑制基としては、たとえば、−C(R71)(R72)(R73)で表される基が挙げられる。式中、R71〜R73は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の直鎖状のアルキル基である。−C(R71)(R72)(R73)で表される基は、炭素数が4〜8であることが好ましく、具体的にはtert−ブチル基、2−メチル−2−ブチル基、2−メチル−2−ペンチル基、3−メチル−3−ペンチル基などが挙げられる。特にtert−ブチル基が好ましい。
「脂肪族環式基」は、芳香族性を持たない単環式基または多環式基であることを示す。
該脂肪族環式基は、置換基を有していてもよいし、有していなくてもよい。該置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、フッ素原子、フッ素原子で置換された炭素数1〜5のフッ素化アルキル基、酸素原子(=O)、等が挙げられる。
「脂肪族環式基」の置換基を除いた基本の環の構造は、炭素および水素からなる基(炭化水素基)であることに限定はされないが、炭化水素基であることが好ましい。また、「炭化水素基」は飽和または不飽和のいずれでもよいが、通常は飽和であることが好ましい。
脂肪族環式基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基、フッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換されていてもよいし、されていなくてもよいモノシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。より具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサン等のモノシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基や、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。また、これらのモノシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基またはポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基の環を構成する炭素原子の一部がエーテル性酸素原子(−O−)で置換されたものであってもよい。
本発明において、脂肪族環式基は、多環式基であることが好ましい。
脂肪族環式基を含有する酸解離性溶解抑制基としては、たとえば、
(i)1価の脂肪族環式基の環骨格上に第3級炭素原子を有する基;
(ii)1価の脂肪族環式基と、これに結合する第3級炭素原子を有する分岐鎖状アルキレンとを有する基、等が挙げられる。
(i)1価の脂肪族環式基の環骨格上に第3級炭素原子を有する基の具体例としては、たとえば、下記一般式(1−1)〜(1−9)で表される基等が挙げられる。
(ii)1価の脂肪族環式基と、これに結合する第3級炭素原子を有する分岐鎖状アルキレン基とを有する基の具体例としては、たとえば、下記一般式(2−1)〜(2−6)で表される基等が挙げられる。
Figure 2010286618
[式中、R14はアルキル基であり、gは0〜8の整数である。]
Figure 2010286618
[式中、R15およびR16は、それぞれ独立してアルキル基である。]
上記R14のアルキル基としては、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が好ましい。
該直鎖状のアルキル基は、炭素数が1〜5であることが好ましく、1〜4がより好ましく、1または2がさらに好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基またはn−ブチル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましい。
該分岐鎖状のアルキル基は、炭素数が3〜10であることが好ましく、3〜5がより好ましい。具体的には、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられ、イソプロピル基であることが最も好ましい。
gは0〜3の整数が好ましく、1〜3の整数がより好ましく、1または2がさらに好ましい。
15〜R16のアルキル基としては、R14のアルキル基と同様のものが挙げられる。
上記式(1−1)〜(1−9)、(2−1)〜(2−6)中、環を構成する炭素原子の一部がエーテル性酸素原子(−O−)で置換されていてもよい。
また、式(1−1)〜(1−9)、(2−1)〜(2−6)中、環を構成する炭素原子に結合した水素原子が置換基で置換されていてもよい。該置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基、フッ素原子、フッ素化アルキル基が挙げられる。
「アセタール型酸解離性溶解抑制基」は、一般的に、カルボキシ基、水酸基等のアルカリ可溶性基末端の水素原子と置換して酸素原子と結合している。そして、露光により酸が発生すると、この酸が作用して、アセタール型酸解離性溶解抑制基と、当該アセタール型酸解離性溶解抑制基が結合した酸素原子との間で結合が切断される。
アセタール型酸解離性溶解抑制基としては、たとえば、下記一般式(p1)で表される基が挙げられる。
Figure 2010286618
[式中、R’,R’はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、nは0〜3の整数を表し、Yは炭素数1〜5のアルキル基または脂肪族環式基を表す。]
前記式(p1)中、nは、0〜2の整数であることが好ましく、0または1がより好ましく、0が最も好ましい。
’,R’の炭素数1〜5のアルキル基としては、上記Rのアルキル基と同様のものが挙げられ、メチル基またはエチル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。
本発明においては、R’,R’のうち少なくとも1つが水素原子であることが好ましい。すなわち、酸解離性溶解抑制基(p1)が、下記一般式(p1−1)で表される基であることが好ましい。
Figure 2010286618
[式中、R’、n、Yは上記と同じである。]
Yのアルキル基としては、上記Rのアルキル基と同様のものが挙げられる。
Yの脂肪族環式基としては、従来ArFレジスト等において多数提案されている単環又は多環式の脂肪族環式基の中から適宜選択して用いることができ、たとえば上記「脂肪族環式基」と同様のものが例示できる。
また、アセタール型酸解離性溶解抑制基としては、下記一般式(p2)で示される基も挙げられる。
Figure 2010286618
[式中、R17、R18はそれぞれ独立して直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基または水素原子であり;R19は直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基である。または、R17およびR19がそれぞれ独立に直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基であって、R17の末端とR19の末端とが結合して環を形成していてもよい。]
17、R18において、アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜15であり、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよく、エチル基、メチル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。
特にR17、R18の一方が水素原子で、他方がメチル基であることが好ましい。
19は直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基であり、炭素数は好ましくは1〜15であり、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれでもよい。
19が直鎖状、分岐鎖状の場合は炭素数1〜5であることが好ましく、エチル基、メチル基がさらに好ましく、特にエチル基が最も好ましい。
19が環状の場合は炭素数4〜15であることが好ましく、炭素数4〜12であることがさらに好ましく、炭素数5〜10が最も好ましい。具体的には、フッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換されていてもよいし、されていなくてもよいモノシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカン等のポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサン等のモノシクロアルカンや、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等のポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。中でもアダマンタンから1個以上の水素原子を除いた基が好ましい。
また、上記式(p2)においては、R17及びR19がそれぞれ独立に直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基)であって、R19の末端とR17の末端とが結合していてもよい。
この場合、R17と、R19と、R19が結合した酸素原子と、該酸素原子およびR17が結合した炭素原子とにより環式基が形成されている。該環式基としては、4〜7員環が好ましく、4〜6員環がより好ましい。該環式基の具体例としては、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等が挙げられる。
アセタール型酸解離性溶解抑制基の具体例としては、たとえば、下記式(p3−1)〜(p3−12)で表される基等が挙げられる。
Figure 2010286618
[式中、R13は水素原子またはメチル基であり、gは前記と同じである。]
酸解離性溶解抑制基を含む構成単位として、より具体的には、後述する構成単位(a1)、(a7)等が挙げられる。
(A1)成分は、酸解離性溶解抑制基を含む構成単位以外の他の構成単位を含んでもよい。該他の構成単位としては、化学増幅型レジスト用のベース樹脂に用いられるものとして提案されている任意の構成単位が利用でき、かかる構成単位としては、たとえば後述する構成単位(a2)〜(a7)等が挙げられる。
・構成単位(a1):
構成単位(a1)は、酸解離性溶解抑制基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位である。
構成単位(a1)における酸解離性溶解抑制基は、解離前は(A1)成分全体をアルカリ現像液に対して難溶とするアルカリ溶解抑制性を有するとともに、酸発生剤から露光により発生した酸の作用により解離してこの(A1)成分全体のアルカリ現像液に対する溶解性を増大させるものである。
ここで、「アクリル酸エステルから誘導される構成単位」とは、アクリル酸エステルのエチレン性二重結合が開裂して構成される構成単位を意味する。
「アクリル酸エステル」は、α位の炭素原子に水素原子が結合しているアクリル酸エステルのほか、α位の炭素原子に置換基(水素原子以外の原子または基)が結合しているものも含む概念とする。該置換基としては、アルキル基、ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。なお、アクリル酸エステルから誘導される構成単位のα位(α位の炭素原子)とは、特に断りがない限り、カルボニル基が結合している炭素原子のことを意味する。
α位の炭素原子に結合する置換基としてのアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などの直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。
ハロゲン化アルキル基として、具体的には、前記アルキル基の水素原子の一部または全部を、ハロゲン原子で置換した基が挙げられる。該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。
アクリル酸エステルから誘導される構成単位において、アクリル酸エステルのα位に結合しているのは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のハロゲン化アルキル基であることが好ましく、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のフッ素化アルキル基であることがより好ましく、工業上の入手の容易さから、水素原子またはメチル基であることが最も好ましい。
構成単位(a1)における酸解離性溶解抑制基としては、上記と同様のものが挙げられる。
構成単位(a1)としては、下記一般式(a1−0−1)で表される構成単位および下記一般式(a1−0−2)で表される構成単位からなる群から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
Figure 2010286618
[式中、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基またはハロゲン化アルキル基を示し;XおよびXはそれぞれ独立に酸解離性溶解抑制基を示し;Yは2価の連結基を示す。]
一般式(a1−0−1)において、Rの炭素数1〜5のアルキル基またはハロゲン化アルキル基は、上記アクリル酸エステルのα位に結合していてよい炭素数1〜5のアルキル基またはハロゲン化アルキル基として挙げたものと同様のものが挙げられる。
は、酸解離性溶解抑制基であれば特に限定されることはなく、例えば上述した第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基、アセタール型酸解離性溶解抑制基などを挙げることができ、第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基が好ましい。
一般式(a1−0−2)において、Rは上記と同様である。
は、式(a1−0−1)中のXと同様である。
としては、置換基を有していてもよい2価の炭化水素基、ヘテロ原子を含む2価の連結基等が好適なものとして挙げられる。
における「置換基を有していてもよい2価の炭化水素基」において、該炭化水素基が「置換基を有する」とは、該炭化水素基における水素原子の一部または全部が、水素原子以外の基または原子で置換されていることを意味する。
該炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であってもよく、芳香族炭化水素基であってもよい。脂肪族炭化水素基は、芳香族性を持たない炭化水素基を意味する。
該脂肪族炭化水素基は、飽和であってもよく、不飽和であってもよく、通常は飽和であることが好ましい。
前記脂肪族炭化水素基として、より具体的には、直鎖状または分岐鎖状の脂肪族炭化水素基、構造中に環を含む脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
前記直鎖状または分岐鎖状の脂肪族炭化水素基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、1〜8がより好ましく、1〜5がさらに好ましく、1〜2が最も好ましい。
直鎖状の脂肪族炭化水素基としては、直鎖状のアルキレン基が好ましく、具体的には、メチレン基[−CH−]、エチレン基[−(CH−]、トリメチレン基[−(CH−]、テトラメチレン基[−(CH−]、ペンタメチレン基[−(CH−]等が挙げられる。
分岐鎖状の脂肪族炭化水素基としては、分岐鎖状のアルキレン基が好ましく、具体的には、−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、−C(CH)(CHCH)−、−C(CH)(CHCHCH)−、−C(CHCH−等のアルキルメチレン基;−CH(CH)CH−、−CH(CH)CH(CH)−、−C(CHCH−、−CH(CHCH)CH−、−C(CHCH−CH−等のアルキルエチレン基;−CH(CH)CHCH−、−CHCH(CH)CH−等のアルキルトリメチレン基;−CH(CH)CHCHCH−、−CHCH(CH)CHCH−等のアルキルテトラメチレン基などのアルキルアルキレン基等が挙げられる。アルキルアルキレン基におけるアルキル基としては、炭素数1〜5の直鎖状のアルキル基が好ましい。
前記直鎖状または分岐鎖状の脂肪族炭化水素基は、置換基を有していてもよく、有していなくてもよい。該置換基としては、フッ素原子、フッ素原子で置換された炭素数1〜5のフッ素化アルキル基、酸素原子(=O)等が挙げられる。
前記構造中に環を含む脂肪族炭化水素基としては、環状の脂肪族炭化水素基(脂肪族炭化水素環から水素原子を2個除いた基)、該環状の脂肪族炭化水素基が前述した鎖状の脂肪族炭化水素基の末端に結合するか又は鎖状の脂肪族炭化水素基の途中に介在する基などが挙げられる。
環状の脂肪族炭化水素基は、炭素数が3〜20であることが好ましく、3〜12であることがより好ましい。
環状の脂肪族炭化水素基は、多環式基であってもよく、単環式基であってもよい。単環式基としては、炭素数3〜6のモノシクロアルカンから2個の水素原子を除いた基が好ましく、該モノシクロアルカンとしてはシクロペンタン、シクロヘキサン等が例示できる。
多環式基としては、炭素数7〜12のポリシクロアルカンから2個の水素原子を除いた基が好ましく、該ポリシクロアルカンとして具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等が挙げられる。
前記環状の脂肪族炭化水素基は、置換基を有していてもよいし、有していなくてもよい。置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基、フッ素原子、フッ素原子で置換された炭素数1〜5のフッ素化アルキル基、酸素原子(=O)等が挙げられる。
前記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル(biphenyl)基、フルオレニル(fluorenyl)基、ナフチル基、アントリル(anthryl)基、フェナントリル基等の、1価の芳香族炭化水素基の芳香族炭化水素の核から水素原子をさらに1つ除いた2価の芳香族炭化水素基;
当該2価の芳香族炭化水素基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換された芳香族炭化水素基;
ベンジル基、フェネチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、1−ナフチルエチル基、2−ナフチルエチル基等のアリールアルキル基等で、かつ、その芳香族炭化水素の核から水素原子をさらに1つ除いた芳香族炭化水素基;等が挙げられる。
芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよいし、有していなくてもよい。置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基、フッ素原子、フッ素原子で置換された炭素数1〜5のフッ素化アルキル基、酸素原子(=O)等が挙げられる。
「ヘテロ原子を含む2価の連結基」におけるヘテロ原子とは、炭素原子および水素原子以外原子であり、たとえば酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子等が挙げられる。
ヘテロ原子を含む2価の連結基として、具体的には、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、カーボネート結合(−O−C(=O)−O−)、−NH−、−NR04(R04はアルキル基)−、−NH−C(=O)−、=N−等が挙げられる。また、これらの「ヘテロ原子を含む2価の連結基」と2価の炭化水素基との組み合わせ等が挙げられる。2価の炭化水素基としては、上述した置換基を有していてもよい炭化水素基と同様のものが挙げられ、直鎖状または分岐鎖状の脂肪族炭化水素基が好ましい。
本発明において、Yの2価の連結基としては、アルキレン基、2価の脂肪族環式基またはヘテロ原子を含む2価の連結基が好ましい。これらの中でも、アルキレン基が特に好ましい。
がアルキレン基である場合、該アルキレン基は、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜6であることがさらに好ましく、炭素数1〜4であることが特に好ましく、炭素数1〜3であることが最も好ましい。具体的には、前記で挙げた直鎖状のアルキレン基、分岐鎖状のアルキレン基と同様のものが挙げられる。
が2価の脂肪族環式基である場合、該脂肪族環式基としては、前記「構造中に環を含む脂肪族炭化水素基」で挙げた環状の脂肪族炭化水素基と同様のものが挙げられる。
該脂肪族環式基としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナン、イソボルナン、アダマンタン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンから水素原子が二個以上除かれた基であることが特に好ましい。
がヘテロ原子を含む2価の連結基である場合、該連結基として好ましいものとして、−O−、−C(=O)−O−、−C(=O)−、−O−C(=O)−O−、−C(=O)−NH−、−NH−(Hはアルキル基、アシル基等の置換基で置換されていてもよい。)、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−O−、一般式−A−O−B−で表される基、一般式−[A−C(=O)−O]−B−で表される基等が挙げられる。ここで、AおよびBはそれぞれ独立して置換基を有していてもよい2価の炭化水素基であり、dは0〜3の整数である。
が−NH−の場合、そのHはアルキル基、アシル基等の置換基で置換されていてもよい。該置換基(アルキル基、アシル基等)は、炭素数が1〜10であることが好ましく、1〜8であることがさらに好ましく、1〜5であることが特に好ましい。
一般式−A−O−B−または−[A−C(=O)−O]−B−において、AおよびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい2価の炭化水素基である。
AおよびBにおける置換基を有していてもよい2価の炭化水素基としては、前記でRにおける「置換基を有していてもよい2価の炭化水素基」として挙げたものと同様のものが挙げられる。
Aとしては、直鎖状の脂肪族炭化水素基が好ましく、直鎖状のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜5の直鎖状のアルキレン基がさらに好ましく、メチレン基またはエチレン基が特に好ましい。
Bとしては、直鎖状または分岐鎖状の脂肪族炭化水素基が好ましく、メチレン基、エチレン基またはアルキルメチレン基がより好ましい。該アルキルメチレン基におけるアルキル基は、炭素数1〜5の直鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。
式−[A−C(=O)−O]−B−で表される基において、dは0〜3の整数であり、0〜2の整数であることが好ましく、0または1がより好ましく、1が最も好ましい。
構成単位(a1)として、より具体的には、下記一般式(a1−1)〜(a1−4)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2010286618
[式中、X’は第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基を表し、Yは炭素数1〜5のアルキル基、または脂肪族環式基を表し;nは0〜3の整数を表し;Yは2価の連結基を表し;Rは前記と同じであり、R’、R’はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表す。]
式中、X’は、前記Xにおいて例示した第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基と同様のものが挙げられる。
’、R’、n、Yとしては、それぞれ、上述の「アセタール型酸解離性溶解抑制基」の説明において挙げた一般式(p1)におけるR’、R’、n、Yと同様のものが挙げられる。
としては、上述の一般式(a1−0−2)におけるYと同様のものが挙げられる。
以下に、上記一般式(a1−1)〜(a1−4)で表される構成単位の具体例を示す。
以下の各式中、Rαは、水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を示す。
Figure 2010286618
Figure 2010286618
Figure 2010286618
Figure 2010286618
Figure 2010286618
Figure 2010286618
Figure 2010286618
構成単位(a1)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記の中でも、一般式(a1−1)又は(a1−3)で表される構成単位が好ましく、具体的には(a1−1−1)〜(a1−1−4)、(a1−1−20)〜(a1−1−23)および(a1−3−25)〜(a1−3−28)のいずれかで表される構成単位からなる群から選択される少なくとも1種を用いることがより好ましい。
さらに、構成単位(a1)としては、特に式(a1−1−1)〜式(a1−1−3)のいずれかで表される構成単位を包括する下記一般式(a1−1−01)で表されるもの、式(a1−1−16)〜(a1−1−17)および式(a1−1−20)〜(a1−1−23)のいずれかで表される構成単位を包括する下記一般式(a1−1−02)で表されるもの、式(a1−3−25)〜(a1−3−26)のいずれかで表される構成単位を包括する下記一般式(a1−3−01)で表されるもの、又は式(a1−3−27)〜(a1−3−28)のいずれかで表される構成単位を包括する下記一般式(a1−3−02)で表されるものも好ましい。また、前記式(a1−3−13)〜(a1−3−24)、(a1−3−29)〜(a1−3−32)のいずれかで表される構成単位を包括する下記一般式(a1−3−03)で表されるものも好ましい。
Figure 2010286618
[式中、Rは前記と同じであり、R11は炭素数1〜5のアルキル基であり、R12は炭素数1〜5のアルキル基であり、hは1〜6の整数である。]
一般式(a1−1−01)において、Rについては上記と同様である。
11のアルキル基としては、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が好ましく、たとえば前記Rにおけるアルキル基と同様のものが挙げられる。R14としてはメチル基、エチル基またはイソプロピル基が好ましい。
一般式(a1−1−02)において、Rについては上記と同様である。
12のアルキル基としては、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が好ましく、たとえば前記Rにおけるアルキル基と同様のものが挙げられる。R14としてはメチル基、エチル基またはイソプロピル基が好ましい。
hは1又は2が好ましく、2が最も好ましい。
Figure 2010286618
[式中、Rおよび前期と同様水素原子、炭素数1〜5のアルキル基またはハロゲン化アルキル基を示し;R14はアルキル基であり、R13は水素原子またはメチル基であり、aは1〜10の整数であり、n’は1〜6の整数である。]
前記一般式(a1−3−01)または(a1−3−02)において、Rについては上記と同様である。
13は、水素原子が好ましい。
14のアルキル基としては、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が好ましく、たとえば前記Rにおけるアルキル基と同様のものが挙げられる。R14としてはメチル基、エチル基またはイソプロピル基が好ましい。
aは、1〜8の整数が好ましく、2〜5の整数が特に好ましく、2が最も好ましい。
Figure 2010286618
[式中、RおよびXはそれぞれ前記と同じであり、Y’およびY”はそれぞれ独立して2価の連結基であり、n”は0〜3の整数である。]
式(a1−3−03)中、Y’、Y” における2価の連結基としては、前記Yと同様のものが挙げられる。
’としては、置換基を有していてもよい2価の炭化水素基が好ましく、直鎖状の脂肪族炭化水素基がより好ましく、直鎖状のアルキレン基がさらに好ましい。中でも、炭素数1〜5の直鎖状のアルキレン基が好ましく、メチレン基またはエチレン基が最も好ましい。
”としては、置換基を有していてもよい2価の炭化水素基が好ましく、直鎖状の脂肪族炭化水素基がより好ましく、直鎖状のアルキレン基がさらに好ましい。中でも、炭素数1〜5の直鎖状のアルキレン基が好ましく、メチレン基、エチレン基が最も好ましい。
における酸解離性溶解抑制基は、前記と同様のものが挙げられる。
式(a1−3−03)中のXとしては、第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基が好ましく、上述した(i)1価の脂肪族環式基の環骨格上に第3級炭素原子を有する基がより好ましく、該脂肪族環式基が多環式基(脂肪族多環式基)であるものが特に好ましい。中でも、前記一般式(1−1)で表される基が好ましい。
n”は0〜3の整数であり、0〜2の整数であることが好ましく、0または1がより好ましく、0が最も好ましい。
・構成単位(a2):
構成単位(a2)は、ラクトン含有環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位である。
ここで、ラクトン含有環式基とは、−O−C(O)−構造を含むひとつの環(ラクトン環)を含有する環式基を示す。ラクトン環をひとつの目の環として数え、ラクトン環のみの場合は単環式基、さらに他の環構造を有する場合は、その構造に関わらず多環式基と称する。
構成単位(a2)のラクトン環式基は、(A1)成分をレジスト膜の形成に用いた場合に、レジスト膜の基板への密着性を高めたり、水を含有する現像液との親和性を高めたりするうえで有効なものである。
構成単位(a2)としては、特に限定されることなく任意のものが使用可能である。
具体的には、ラクトン含有単環式基としては、4〜6員環ラクトンから水素原子を1つ除いた基、たとえばβ−プロピオノラクトンから水素原子を1つ除いた基、γ−ブチロラクトンから水素原子1つを除いた基、δ−バレロラクトンから水素原子を1つ除いた基が挙げられる。また、ラクトン含有多環式基としては、ラクトン環を有するビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンから水素原子一つを除いた基が挙げられる。
構成単位(a2)の例として、より具体的には、下記一般式(a2−1)〜(a2−5)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2010286618
[式中、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のハロゲン化アルキル基であり;R’はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基または−COOR”であり、R”は水素原子またはアルキル基であり;R29は単結合または2価の連結基であり、s”は0〜2の整数であり;A”は酸素原子もしくは硫黄原子を含んでいてもよい炭素数1〜5のアルキレン基、酸素原子または硫黄原子であり;mは0または1である。]
一般式(a2−1)〜(a2−5)におけるRは、前記構成単位(a1)におけるRと同様である。
R’の炭素数1〜5のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。
R’の炭素数1〜5のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が挙げられる。
R’は、工業上入手が容易であること等を考慮すると、水素原子が好ましい。
R”におけるアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。
R”が直鎖状または分岐鎖状のアルキル基の場合は、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜5であることがさらに好ましい。
R”が環状のアルキル基の場合は、炭素数3〜15であることが好ましく、炭素数4〜12であることがさらに好ましく、炭素数5〜10が最も好ましい。具体的には、フッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換されていてもよいし、されていなくてもよいモノシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサン等のモノシクロアルカンや、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。
A”としては、前記一般式(3−1)中のA’と同様のものが挙げられる。A”は、炭素数1〜5のアルキレン基、酸素原子(−O−)または硫黄原子(−S−)であることが好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基または−O−がより好ましい。炭素数1〜5のアルキレン基としては、メチレン基またはジメチルメチレン基がより好ましく、メチレン基が最も好ましい。
29は単結合または2価の連結基である。2価の連結基としては、前記一般式(a0−1)中のRで説明した2価の連結基と同様のものが挙げられる。それらの中でも、アルキレン基、エステル結合(−C(=O)−O−)、またはそれらの組み合わせが好ましい。R29における2価の連結基としてのアルキレン基は、直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基がより好ましい。具体的には、前記Rにおける脂肪族炭化水素基として挙げた直鎖状のアルキレン基、分岐鎖状のアルキレン基と同様のものが挙げられる。
29としては、特に、単結合、または−R29’−C(=O)−O−[式中、R29’は直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基である。]が好ましい。
29’における直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、1〜8がより好ましく、1〜5がさらに好ましく、1〜3が特に好ましく、1〜2が最も好ましい。
29’における直鎖状のアルキレン基としては、メチレン基またはエチレン基が好ましく、メチレン基が特に好ましい。R29’における分岐鎖状のアルキレン基としては、アルキルメチレン基またはアルキルエチレン基が好ましく、−CH(CH)−、−C(CH−または−C(CHCH−が特に好ましい。
式(a2−1)中、s”は1〜2であることが好ましい。
以下に、前記一般式(a2−1)〜(a2−5)で表される構成単位の具体例を例示する。以下の各式中、Rαは、水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を示す。
Figure 2010286618
Figure 2010286618
Figure 2010286618
Figure 2010286618
Figure 2010286618
(A1)成分において、構成単位(a2)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において、(A1)成分は、構成単位(a2)として、前記一般式(a2−1)〜(a2−5)のいずれかで表される構成単位からなる群から選択される少なくとも1種を有することが好ましく、前記一般式(a2−1)〜(a2−3)のいずれかで表される構成単位からなる群から選択される少なくとも1種以上がより好ましく、前記一般式(a2−1)または(a2−2)で表される構成単位からなる群から選択される少なくとも1種を有することが特に好ましい。
・構成単位(a3):
構成単位(a3)は、極性基含有脂肪族炭化水素基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位である。
(A1)成分が構成単位(a3)を有することにより、(A)成分の親水性が高まり、現像液との親和性が高まって、露光部でのアルカリ溶解性が向上し、解像性の向上に寄与する。
極性基としては、水酸基、シアノ基、カルボキシ基、フッ素化アルコール基(アルキル基の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたヒドロキシアルキル基)等が挙げられ、特に水酸基が好ましい。
構成単位(a3)において、脂肪族炭化水素基に結合する極性基の数は、特に限定されないが、1〜3個が好ましく、1個が最も好ましい。
前記極性基が結合する脂肪族炭化水素基は、飽和であってもよく、不飽和であってもよく、飽和であることが好ましい。
脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜10の直鎖状または分岐鎖状の炭化水素基(好ましくはアルキレン基)や、多環式の脂肪族炭化水素基(多環式基)が挙げられる。該多環式基としては、例えばArFエキシマレーザー用レジスト組成物用の樹脂において、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。該多環式基の炭素数は7〜30であることが好ましい。
その中でも、水酸基、シアノ基、カルボキシ基、またはアルキル基の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたヒドロキシアルキル基を含有する脂肪族多環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位がより好ましい。該多環式基としては、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから2個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから2個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。これらの多環式基の中でも、アダマンタンから2個以上の水素原子を除いた基、ノルボルナンから2個以上の水素原子を除いた基、テトラシクロドデカンから2個以上の水素原子を除いた基が工業上好ましい。
構成単位(a3)としては、極性基含有脂肪族炭化水素基における炭化水素基が炭素数1〜10の直鎖状または分岐鎖状の炭化水素基の場合は、アクリル酸のヒドロキシエチルエステルから誘導される構成単位が好ましい。また、該炭化水素基が多環式基の場合は、下記式(a3−1)で表される構成単位、式(a3−2)で表される構成単位、式(a3−3)で表される構成単位等が好ましいものとして挙げられる。
Figure 2010286618
[式中、Rは前記に同じであり、jは1〜3の整数であり、kは1〜3の整数であり、t’は1〜3の整数であり、lは1〜5の整数であり、sは1〜3の整数である。]
式(a3−1)中、jは1又は2であることが好ましく、1であることがさらに好ましい。jが2の場合は、水酸基がアダマンチル基の3位と5位に結合しているものが好ましい。jが1の場合は、水酸基がアダマンチル基の3位に結合しているものが好ましい。
式(a3−2)中、kは1であることが好ましい。シアノ基はノルボルニル基の5位または6位に結合していることが好ましい。
式(a3−3)中、t’は1であることが好ましい。lは1であることが好ましい。sは1であることが好ましい。
式(a3−3)中、カルボニルオキシ基の酸素原子(−O−)は、ノルボルナン環の2位または3位に結合していることが好ましい。フッ素化アルキルアルコール基は、ノルボルニル基の5位または6位に結合していることが好ましい。
構成単位(a3)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
・構成単位(a4):
構成単位(a4)は、上述の構成単位(a1)〜(a3)に分類されない他のアクリル酸エステルから誘導される構成単位である。
構成単位(a4)としては、例えば酸非解離性の脂肪族多環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位などが好ましい。該多環式基は、例えば、前記の構成単位(a1)の場合に例示したものと同様のものを例示することができ、ArFエキシマレーザー用、KrFエキシマレーザー用(好ましくはArFエキシマレーザー用)等のレジスト組成物の樹脂成分に用いられるものとして従来から知られている多数のものが使用可能である。
特にトリシクロデシル基、アダマンチル基、テトラシクロドデシル基、イソボルニル基、ノルボルニル基から選ばれる少なくとも1種であると、工業上入手し易いなどの点で好ましい。これらの多環式基は、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を置換基として有していてもよい。
構成単位(a4)として、具体的には、下記一般式(a4−1)〜(a4−5)の構造のものを例示することができる。
Figure 2010286618
[式中、Rは前記と同じである。]
・構成単位(a5):
構成単位(a5)は、ヒドロキシスチレンから誘導される構成単位である。
ここで、「ヒドロキシスチレンから誘導される構成単位」とは、ヒドロキシスチレンのエチレン性二重結合が開裂して構成される構成単位を意味する。
「ヒドロキシスチレン」とは、狭義のヒドロキシスチレン(=ビニルベンゼンのベンゼン環に少なくとも1つの水酸基が結合した化合物。以下、無置換ヒドロキシスチレンということがある。)のほか、該無置換ヒドロキシスチレンのα位の炭素原子に結合した水素原子が置換基で置換されたもの(α置換ヒドロキシスチレン)、並びにそれらの誘導体を含む概念とする。すなわち、単に「ヒドロキシスチレン」と称し、特に限定のない場合、当該「ヒドロキシスチレン」は、無置換ヒドロキシスチレン、α置換ヒドロキシスチレンおよびそれらの誘導体のいずれであってもよい。なお、ヒドロキシスチレンのα位の炭素原子とは、特に断りがない限り、ベンゼン環が結合している炭素原子のことを意味する。
前記α置換ヒドロキシスチレンにおいて、α位の炭素原子に結合していてよい置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられ、特に、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。該アルキル基としては、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。
前記誘導体としては、無置換ヒドロキシスチレンまたはα置換ヒドロキシスチレンのベンゼン環に置換基が結合した化合物が挙げられる。
構成単位(a5)として、好適なものとしては、下記一般式(a5−1)で表される構成単位が例示できる。
Figure 2010286618
[式(a5−1)中、R’は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり;Rはハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のハロゲン化アルキル基であり;pは1〜3の整数であり;qは0〜4の整数であり、p+qは1〜5である。]
式(a5−1)中、R’は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基である。
R’のアルキル基としては、上記ヒドロキシスチレンの説明で、α置換ヒドロキシスチレンのα位の炭素原子に結合していてよいアルキル基として挙げたものと同様のものが挙げられる。
R’としては、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、水素原子またはメチル基が特に好ましい。
pは1〜3の整数であり、qは0〜4の整数であり、p+qは1〜5である。ただし、p+qは、1〜5である。
pは1が最も好ましい。
qは0〜2の整数であることが好ましく、0または1であることがより好ましく、工業上、0であることが特に好ましい。
式(a5−1)中、フェニル基における水酸基の結合位置は特に限定されない。pが1である場合は、o−位、m−位、p−位のいずれでもよく、容易に入手可能で低価格であることからp−位が好ましい。pが2または3の場合は、任意の結合位置を組み合わせることができる。
また、フェニル基におけるRの結合位置は特に限定されない。qが1である場合は、o−位、m−位、p−位のいずれでもよい。qが2以上の整数である場合は、任意の結合位置を組み合わせることができる。
qが2以上の整数である場合、複数のRは、それぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。
は、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のハロゲン化アルキル基である。
のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が特に好ましい。
のアルキル基としては、Rのアルキル基と同様のものが挙げられる。
のハロゲン化アルキル基としては、上記Rのアルキル基における水素原子の一部または全部がハロゲン原子で置換された基が挙げられ、該ハロゲン原子としては、Rのハロゲン原子として挙げたものと同様のものが挙げられる。Rのハロゲン化アルキル基としては、フッ素化アルキル基が好ましい。
構成単位(a5)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
・構成単位(a6):
構成単位(a6)は、スチレンから誘導される構成単位である。
ここで、本明細書において、「スチレンから誘導される構成単位」とは、スチレンのエチレン性二重結合が開裂して構成される構成単位を意味する。
「スチレン」とは、狭義のスチレン(=ビニルベンゼン。以下、無置換スチレンということがある。)のほか、該無置換スチレンのα位の炭素原子に結合した水素原子が置換基で置換されたもの(α置換スチレン)、並びにそれらの誘導体を含む概念とする。すなわち、単に「スチレン」と称し、特に限定のない場合、当該「スチレン」は、無置換スチレン、α置換スチレンおよびそれらの誘導体のいずれであってもよい。なお、スチレンのα位の炭素原子とは、特に断りがない限り、ベンゼン環が結合している炭素原子のことを意味する。
前記α置換スチレンにおいて、α位の炭素原子に結合していてよい置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられ、特に、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。該アルキル基としては、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。
前記誘導体としては、無置換スチレンまたはα置換スチレンのベンゼン環に置換基が結合したものが挙げられる。
構成単位(a6)としては、たとえば、下記一般式(a6−1)で表される構成単位が例示できる。
Figure 2010286618
[式(a6−1)中、R’は前記と同じであり;Rはハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のハロゲン化アルキル基であり;rは0〜5の整数である。]
[式中、Rは前記と同じであり、Rはハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のハロゲン化アルキル基であり、rは0〜5の整数である。]
式(a6−1)中、R’およびRは、それぞれ上記式(a5−1)中のR’およびRと同様のものが挙げられる。
rは、0〜3の整数が好ましく、0または1がより好ましく、工業上、0が最も好ましい。
rが1である場合、Rの置換位置は、フェニル基のo−位、m−位、p−位のいずれでもよい。
rが2または3である場合には、任意の置換位置を組み合わせることができる。複数のRは、それぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。
構成単位(a6)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
・構成単位(a7):
構成単位(a7)は、ヒドロキシスチレンから誘導される構成単位であって、当該構成単位中に含まれる水酸基の水素原子の少なくとも1つが、酸解離性溶解抑制基または酸解離性溶解抑制基を含む有機基で置換された構成単位である。
構成単位(a7)として、好適なものとしては、前記一般式(a5−1)中の水酸基の水素原子が酸解離性溶解抑制基または酸解離性溶解抑制基を含む有機基で置換されたものが挙げられる。
構成単位(a7)における酸解離性溶解抑制基としては、特に限定されず、KrFエキシマレーザー用、ArFエキシマレーザー用等のレジスト組成物用の樹脂において多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができ、たとえば前記構成単位(a1)において挙げたものと同様のものが挙げられる。
好ましい酸解離性溶解抑制基として、具体的には、下記に酸解離性溶解抑制基(7−1)、下記酸解離性溶解抑制基含有基(7−3)として例示する第3級アルキル基含有基等が挙げられる。
酸解離性溶解抑制基を有する有機基としては、特に限定されず、たとえばKrFエキシマレーザー用、ArFエキシマレーザー用等のレジスト組成物用樹脂において、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。具体的には、上記で挙げた酸解離性溶解抑制基を有する有機基が挙げられ、たとえば、酸解離性溶解抑制基(7−1)を有する有機基として下記に示す酸解離性溶解抑制基を有する有機基(7−2)、下記酸解離性溶解抑制基含有基(7−3)に例示する第3級アルキル基含有基(たとえば第3級アルキル基、第3級アルキルオキシカルボニル基、第3級アルキルオキシカルボニルアルキル基など)等が挙げられる。
・酸解離性溶解抑制基(7−1):
酸解離性溶解抑制基(7−1)としては、下記一般式(7−1a)で表される基、下記一般式(7−1b)で表される基が挙げられる。
Figure 2010286618
[式(7−1a)中、R27は直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表し;Xは脂肪族環式基、芳香族環式炭化水素基又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。式(7−1b)中、Xは前記式(7−1a)におけるXと同じであり;Rは水素原子若しくは炭素数1〜5のアルキル基を表し、又は、XおよびRがそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキレン基であって、Xの末端とRの末端とが結合していてもよく;Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。]
前記一般式(7−1a)中、R27は、直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表す。
該アルキレン基は、炭素数1〜5であることが好ましく、炭素数1〜3であることがより好ましく、炭素数1〜2であることがさらに好ましい。
前記式(7−1a)および(7−1b)中、Xは、それぞれ独立して、脂肪族環式基、芳香族環式炭化水素基又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。
ここで、本明細書および特許請求の範囲における「脂肪族環式基」は、芳香族性を持たない単環式基または多環式基であることを意味し、飽和または不飽和のいずれでもよく、通常は飽和であることが好ましい。
における脂肪族環式基は1価の脂肪族環式基である。脂肪族環式基は、たとえば、従来のArFレジストにおいて多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。脂肪族環式基の具体例としては、たとえば、炭素数5〜7の脂肪族単環式基、炭素数10〜16の脂肪族多環式基が挙げられる。
炭素数5〜7の脂肪族単環式基としては、モノシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基が例示でき、具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサンなどから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。
炭素数10〜16の脂肪族多環式基としては、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。これらの中でもアダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデシル基が工業上好ましく、特にアダマンチル基が好ましい。
の芳香族環式炭化水素基としては、炭素数10〜16の芳香族多環式基が挙げられる。具体的には、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレンなどから1個の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、1−ピレニル基等が挙げられ、2−ナフチル基が工業上特に好ましい。
のアルキル基としては、上記一般式(a5−1)のR’のアルキル基と同様のものが挙げられ、メチル基又はエチル基がより好ましく、エチル基が最も好ましい。
前記式(7−1b)中、Rのアルキル基としては、上記一般式(a5−1)のR’のアルキル基と同様のものが挙げられる。工業的にはメチル基又はエチル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
は、アルキル基または水素原子を表す。Rのアルキル基としては、Rのアルキル基と同様のものが挙げられる。Rは、工業的には水素原子であることが好ましい。
特に、RおよびRのいずれか一方が水素原子であって、他方がメチル基であることが好ましい。
また、前記一般式(7−1b)においては、XおよびRが、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキレン基であって、Xの末端とRの末端とが結合していてもよい。この場合、前記一般式(7−1b)においては、Rと、Xと、Xが結合した酸素原子と、該酸素原子およびRが結合した炭素原子とにより環式基が形成されている。該環式基としては、4〜7員環が好ましく、4〜6員環がより好ましい。該環式基の具体例としては、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等が挙げられる。
酸解離性溶解抑制基(7−1)としては、レジストパターン形状等に優れることから、Rが水素原子であり、かつ、Rが水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましい。
酸解離性溶解抑制基(7−1)の具体例としては、たとえばXがアルキル基である基、すなわち1−アルコキシアルキル基としては、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−iso−プロポキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、1−tert−ブトキシエチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、iso−プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基等が挙げられる。
また、Xが脂肪族環式基である基としては、1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−(2−アダマンチル)オキシメチル基、下記式(7−1−1)で表される1−(1−アダマンチル)オキシエチル基等が挙げられる。
が芳香族環式炭化水素基である基としては、下記式(7−1−2)で表される1−(2−ナフチル)オキシエチル基等が挙げられる。
これらの中でも、1−エトキシエチル基が特に好ましい。
Figure 2010286618
・酸解離性溶解抑制基を有する有機基(7−2):
酸解離性溶解抑制基を有する有機基(7−2)としては、下記一般式(7−2)で表される基が挙げられる。かかる構造を有する有機基(7−2)においては、露光により(B1)成分から酸が発生すると、該酸により、Yに結合した酸素原子と、RおよびRが結合した炭素原子との間の結合が切れて、−C(R)(R)−OXが解離する。
Figure 2010286618
[式(7−2)中、Xは脂肪族環式基、芳香族環式炭化水素基または炭素数1〜5のアルキル基を表し;Rは水素原子若しくはアルキル基を表し、又は、XおよびRがそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキレン基であって、Xの末端とRの末端とが結合していてもよく;Rはアルキル基または水素原子を表し;Yは2価の脂肪族環式基を表す。]
前記一般式(7−2)中、X、R、Rとしては、上記一般式(7−1b)中のX、R、Rとそれぞれ同じである。
Yにおける2価の脂肪族環式基としては、上記Xにおける脂肪族環式基からさらに水素原子1つを除いた基が挙げられる。
・酸解離性溶解抑制基含有基(7−3)
酸解離性溶解抑制基含有基(7−3)は、上記酸解離性溶解抑制基(7−1)および酸解離性溶解抑制基を有する有機基(7−2)(以下、これらをまとめて「酸解離性溶解抑制基等(7−1)〜(7−2)」ということがある。)に分類されない酸解離性溶解抑制基含有基である。
酸解離性溶解抑制基含有基(7−3)としては、従来公知の酸解離性溶解抑制基含有基のうち、上記酸解離性溶解抑制基等(7−1)〜(7−2)に分類されない任意の酸解離性溶解抑制基含有基が使用できる。
酸解離性溶解抑制基含有基(7−3)として具体的には、たとえば、第3級アルキル基含有基が好適なものとして挙げられる。
ここで、本明細書において、「第3級アルキル基」とは、第3級炭素原子を有するアルキル基を示す。「アルキル基」は、上述のように、1価の飽和炭化水素基を示し、鎖状(直鎖状、分岐鎖状)のアルキル基および環状構造を有するアルキル基を包含する。
「第3級アルキル基含有基」は、その構造中に第3級アルキル基を含む基を示す。
第3級アルキル基含有基は、第3級アルキル基のみから構成されていてもよく、第3級アルキル基と、第3級アルキル基以外の他の原子又は基とから構成されていてもよい。
第3級アルキル基とともに第3級アルキル基含有基を構成する前記「第3級アルキル基以外の他の原子又は基」としては、カルボニルオキシ基、カルボニル基、アルキレン基、酸素原子等が挙げられる。
第3級アルキル基含有基としては、環状構造を有さない第3級アルキル基含有基、環状構造を有する第3級アルキル基含有基等が挙げられる。
環状構造を有さない第3級アルキル基含有基は、第3級アルキル基として分岐鎖状の第3級アルキル基を含有し、かつ、その構造内に環状構造を有さない基である。
分岐鎖状の第3級アルキル基としては、たとえば、下記一般式(7−3a)で表される基が挙げられる。
Figure 2010286618
式(7−3a)中、R21〜R23は、それぞれ独立して直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である。該アルキル基の炭素数は1〜5が好ましく、1〜3がより好ましい。
炭素数が1〜5のアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。
また、一般式(7−3a)で表される基の全炭素数が4〜7となるように、上記R21〜R23のアルキル基を組み合わせることが好ましく、全炭素数が4〜6となるように該アルキル基を組み合わせることがより好ましく、全炭素数が4〜5となるように該アルキル基を組み合わせることが最も好ましい。一般式(7−3a)で表される基の具体例としては、tert−ブチル基、tert−ペンチル基等が好ましく挙げられ、tert−ブチル基がより好ましい。
環状構造を有さない第3級アルキル基含有基としては、上述した分岐鎖状の第3級アルキル基;上述した分岐鎖状の第3級アルキル基が直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基に結合してなる第3級アルキル基含有鎖状アルキル基;第3級アルキル基として上述した分岐鎖状の第3級アルキル基を有する第3級アルキルオキシカルボニル基;第3級アルキル基として上述した分岐鎖状の第3級アルキル基を有する第3級アルキルオキシカルボニルアルキル基等が挙げられる。
第3級アルキル基含有鎖状アルキル基におけるアルキレン基としては、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜4のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜2のアルキレン基がさらに好ましい。
鎖状の第3級アルキルオキシカルボニル基としては、たとえば下記一般式(7−3b)で表される基が挙げられる。式(7−3b)中のR21〜R23は、前記式(7−3a)中のR21〜R23とそれぞれ同様である。鎖状の第3級アルキルオキシカルボニル基としては、tert−ブチルオキシカルボニル基(t−boc)、tert−ペンチルオキシカルボニル基が好ましい。
鎖状の第3級アルキルオキシカルボニルアルキル基としては、たとえば下記一般式(7−3c)で表される基が挙げられる。式(7−3c)中のR21〜R23は、前記式(7−3a)中のR21〜R23とそれぞれ同様である。fは1〜3の整数であり、1または2が好ましい。鎖状の第3級アルキルオキシカルボニルアルキル基としては、tert−ブチルオキシカルボニルメチル基、tert−ペンチルオキシカルボニルメチル基、tert−ブチルオキシカルボニルエチル基が好ましい。
Figure 2010286618
これらの中で、環状構造を有さない第3級アルキル基含有基としては、第3級アルキルオキシカルボニル基または第3級アルキルオキシカルボニルアルキル基が好ましく、第3級アルキルオキシカルボニル基がより好ましく、tert−ブチルオキシカルボニル基(t−boc)が特に好ましい。
環状構造を有する第3級アルキル基含有基は、その構造内に、第3級炭素原子と環状構造とを有する基である。
環状構造を有する第3級アルキル基含有基において、環状構造は、環を構成する炭素数が4〜12であることが好ましく、5〜10であることがより好ましく、6〜10であることが最も好ましい。環状構造としては、例えばモノシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。好ましくは、シクロペンタン、シクロヘキサン等のモノシクロアルカンや、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基等が挙げられる。
環状構造を有する第3級アルキル基含有基としては、例えば、第3級アルキル基として下記(1)または(2)の基を有する基等が挙げられる。
(1)環状のアルキル基(シクロアルキル基)の環を構成する炭素原子に、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が結合し、該炭素原子が第3級炭素原子となっている基。
(2)シクロアルキル基の環を構成する炭素原子に、第3級炭素原子を有するアルキレン基(分岐鎖状のアルキレン基)が結合している基。
前記(1)の基における直鎖状または分岐鎖状のアルキル基の炭素数は、1〜5であることが好ましく、1〜4であることがより好ましく、1〜3であることが最も好ましい。
(1)の基の具体例としては、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−メチル−1−シクロアルキル基、1−エチル−1−シクロアルキル基等が挙げられ、より具体的には、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロヘキシル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基等が挙げられる。
前記(2)の基において、分岐鎖状のアルキレン基が結合しているシクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、フッ素原子、フッ素原子で置換された炭素数1〜5のフッ素化アルキル基、酸素原子(=O)等が挙げられる。
(2)の基の具体例としては、たとえば、下記一般式(IV)で表される基が挙げられる。
Figure 2010286618
式(IV)中、R24は、置換基を有していてもよく有していなくてもよいシクロアルキル基である。該シクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、フッ素原子、フッ素原子で置換された炭素数1〜5のフッ素化アルキル基、酸素原子(=O)等が挙げられる。
25、R26は、それぞれ独立して、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であり、該アルキル基としては、前記式(7−3a)中のR21〜R23のアルキル基と同様のものが挙げられる。
酸解離性溶解抑制基含有基(7−3)において、第3級アルキル基含有基としては、レジストパターン形状又はリソグラフィー特性(焦点深度幅(DOF)等)に優れる点から、前記一般式(7−3b)で表される鎖状の第3級アルキルオキシカルボニル基がより好ましく、tert−ブチルオキシカルボニル基(t−boc)が最も好ましい。
(A1)成分は、上記構成単位(a1)〜(a7)の何れにも該当しない構成単位(a8)を含んでいてもよい。
構成単位(a8)としては、上述の構成単位(a1)〜(a7)に分類されない他の構成単位であれば特に限定されるものではなく、ArFエキシマレーザー用、KrFエキシマレーザー用(好ましくはArFエキシマレーザー用)等のレジスト用樹脂に用いられるものとして従来から知られている多数のものが使用可能である。
本発明に用いられる(A1)成分としては、以下の樹脂(A11)、樹脂(A12)等が好ましい。ただし本発明はこれらに限定されるものではない。
樹脂(A11):ヒドロキシスチレンから誘導される構成単位(a5)と、酸解離性溶解抑制基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1)および/またはヒドロキシスチレンから誘導される構成単位であって、当該構成単位中に含まれる水酸基の水素原子の少なくとも1つが、酸解離性溶解抑制基または酸解離性溶解抑制基を含む有機基で置換された構成単位(a7)とを有する樹脂。
樹脂(A12):酸解離性溶解抑制基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1)を有するアクリル系樹脂。
樹脂(A11)は、電子線、EUV用に好適である。
また、樹脂(A12)は、ArFエキシマレーザー用に好適である。
「樹脂(A11)」
樹脂(A11)において、構成単位(a5)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂(A11)中の構成単位(a5)の割合は、樹脂(A11)を構成する全構成単位の合計に対し、50〜90モル%であることが好ましく、55〜85モル%であることがより好ましく、60〜80モル%であることがさらに好ましい。該範囲の下限値以上であると、適度なアルカリ溶解性が得られ、構成単位(a5)を含有させることによる効果が充分に得られる。該範囲の上限値以下であると、他の構成単位とのバランスが良好である。
樹脂(A11)は、構成単位(a1)および(a7)のいずれか一方のみを有してもよく、両方を有してもよい。また、構成単位(a1)および(a7)は、それぞれ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂(A11)が構成単位(a1)を有し、構成単位(a7)を有さない場合、樹脂(A11)中の構成単位(a1)の割合は、樹脂(A11)を構成する全構成単位の合計に対し、5〜50モル%が好ましく、10〜40モル%がより好ましく、15〜35モル%がさらに好ましい。該範囲の下限値以上であると、レジスト組成物とした際にパターンを得ることができ、上限値以下であると、他の構成単位とのバランスが良好である。
樹脂(A11)が構成単位(a7)を有し、構成単位(a1)を有さない場合、樹脂(A11)中の構成単位(a7)の割合は、樹脂(A11)を構成する全構成単位の合計に対し、5〜50モル%が好ましく、10〜45モル%がより好ましく、15〜40モル%がさらに好ましい。該範囲の下限値以上であると、レジスト組成物とした際にパターンを得ることができ、上限値以下であると、他の構成単位とのバランスが良好である。
また、樹脂(A11)は、任意に、構成単位(a5)、(a1)および(a7)以外の他の構成単位を有していてもよい。
該他の構成単位としては、たとえば、構成単位(a6)が挙げられる。
樹脂(A11)が構成単位(a6)を有する場合、樹脂(A11)中の構成単位(a6)の割合は、樹脂(A11)を構成する全構成単位の合計に対し、1〜20モル%が好ましく、3〜15モル%がより好ましく、5〜15モル%がさらに好ましい。該範囲の下限値以上であると、構成単位(a6)を有することによる効果が高く、上限値以下であると、他の構成単位とのバランスが良好である。
また、樹脂(A11)は、任意に、構成単位(a2)〜(a4)、(a8)等を有していてもよい。
本発明において、樹脂(A11)の好適なものとしては、たとえば、構成単位(a5)および構成単位(a1)を有する共重合体、構成単位(a5)および構成単位(a7)を有する共重合体等が挙げられる。これらの共重合体としては、構成単位(a5)および構成単位(a1)からなる共重合体、構成単位(a5)および構成単位(a7)からなる共重合体、構成単位(a5)、構成単位(a1)および構成単位(a6)からなる共重合体、構成単位(a5)、構成単位(a1)および構成単位(a7)からなる共重合体等が挙げられる。
「樹脂(A12)」
「アクリル系樹脂」は、構成単位(a1)等のアクリル酸エステルから誘導から誘導される構成単位を含み、かつ構成単位(a5)〜(a7)等のスチレン系の構成単位を含まない樹脂である。
樹脂(A12)において、構成単位(a1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂(A12)中、構成単位(a1)の割合は、樹脂(A12)を構成する全構成単位の合計に対し、10〜80モル%が好ましく、20〜70モル%がより好ましく、25〜50モル%がさらに好ましい。下限値以上とすることによって、レジスト組成物とした際に容易にパターンを得ることができ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
樹脂(A12)は、構成単位(a1)に加えて、さらに、構成単位(a2)を有することが好ましい。
樹脂(A12)において、構成単位(a2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂(A12)中の構成単位(a2)の割合は、樹脂(A12)を構成する全構成単位の合計に対して、5〜60モル%が好ましく、10〜50モル%がより好ましく、20〜50モル%がさらに好ましい。下限値以上とすることにより構成単位(a2)を含有させることによる効果が充分に得られ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
また、樹脂(A12)は、構成単位(a1)に加えて、または構成単位(a1)および構成単位(a2)に加えて、構成単位(a3)を有することが好ましい。
樹脂(A12)において、構成単位(a3)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂(A12)中、構成単位(a3)の割合は、当該樹脂(A12)を構成する全構成単位の合計に対し、5〜50モル%であることが好ましく、5〜40モル%がより好ましく、5〜25モル%がさらに好ましい。
樹脂(A12)は、任意に、構成単位(a1)〜(a3)以外の他の構成単位を有していてもよい。該他の構成単位としては、たとえば、構成単位(a4)が挙げられる。
構成単位(a4)を樹脂(A12)に含有させる場合、その割合は、樹脂(A12)を構成する全構成単位の合計に対して、1〜30モル%が好ましく、10〜20モル%がより好ましい。
本発明において、樹脂(A12)は、構成単位(a1)、(a2)および(a3)を有する共重合体であることが好ましい。かかる共重合体としては、たとえば、上記構成単位(a1)、(a2)および(a3)からなる共重合体、上記構成単位(a1)、(a2)、(a3)および(a4)からなる共重合体等が例示できる。
(A1)成分の質量平均分子量(Mw)(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算基準)は、特に限定されるものではないが、1000〜50000が好ましく、1500〜30000がより好ましく、2500〜20000が最も好ましい。この範囲の上限よりも小さいと、レジストとして用いるのに充分なレジスト溶剤への溶解性があり、この範囲の下限よりも大きいと、耐ドライエッチング性やレジストパターン断面形状が良好である。
また分散度(Mw/Mn)は1.0〜5.0が好ましく、1.0〜3.0がより好ましく、1.2〜2.5が最も好ましい。なお、Mnは数平均分子量を示す。
(A1)成分は、各構成単位を誘導するモノマーを、例えばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)のようなラジカル重合開始剤を用いた公知のラジカル重合等によって重合させることによって得ることができる。
また、(A1)成分には、上記重合の際に、たとえばHS−CH−CH−CH−C(CF−OHのような連鎖移動剤を併用して用いることにより、末端に−C(CF−OH基を導入してもよい。このように、アルキル基の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたヒドロキシアルキル基が導入された共重合体は、現像欠陥の低減やLER(ラインエッジラフネス:ライン側壁の不均一な凹凸)の低減に有効である。
[(A2)成分]
(A2)成分としては、分子量が500以上4000未満であって、上述の(A1)成分の説明で例示したような酸解離性溶解抑制基と、親水性基とを有する低分子化合物が好ましい。具体的には、複数のフェノール骨格を有する化合物の水酸基の水素原子の一部が上記酸解離性溶解抑制基で置換されたものが挙げられる。
(A2)成分は、たとえば、非化学増幅型のg線やi線レジストにおける増感剤や、耐熱性向上剤として知られている低分子量フェノール化合物の水酸基の水素原子の一部を上記酸解離性溶解抑制基で置換したものが好ましく、そのようなものから任意に用いることができる。
かかる低分子量フェノール化合物としては、たとえば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ビス(2,3,−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、2,3,4−トリヒドロキシフェニル−4'−ヒドロキシフェニルメタン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2',3',4'−トリヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2',4'−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−(3'−フルオロ−4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、及び2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4'−ヒドロキシ−3',5'−ジメチルフェニル)プロパン等のビスフェノール型化合物;トリス(4−ヒドロシキフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、及びビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン等のトリスフェノール型化合物;2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−ヒドロキシフェノール、及び2,6−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール等のリニア型3核体フェノール化合物;1,1−ビス[3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル]イソプロパン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[4−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、及びビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン等のリニア型4核体フェノール化合物;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、及び2,6−ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンジル]−4−メチルフェノール等のリニア型5核体フェノール化合物等のリニア型ポリフェノール化合物;1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、及び1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン等の多核枝分かれ型化合物;フェノール、m−クレゾール、p−クレゾールまたはキシレノールなどのフェノール類のホルマリン縮合物の2〜12核体などが挙げられる。勿論これらに限定されるものではない。
酸解離性溶解抑制基も特に限定されず、上記したものが挙げられる。
(A)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において、(A)成分としては、リソグラフィー特性が向上することから、(A1)成分を含有することが好ましい。
<(B)成分>
(B)成分としては、特に限定されず、これまで化学増幅型レジスト用の酸発生剤として提案されているものを使用することができる。このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類などのジアゾメタン系酸発生剤、ニトロベンジルスルホネート系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。
オニウム塩系酸発生剤として、例えば下記一般式(b−1)または(b−2)で表される化合物を用いることができる。
Figure 2010286618
[式中、R”〜R”,R”〜R”は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいアリール基またはアルキル基を表し;式(b−1)におけるR”〜R”のうち、いずれか2つが相互に結合して式中のイオウ原子と共に環を形成してもよく;R”は、置換基を有していても良いアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、またはアルケニル基を表し;R”〜R”のうち少なくとも1つはアリール基を表し、R”〜R”のうち少なくとも1つはアリール基を表す。]
式(b−1)中、R”〜R”はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアリール基またはアルキル基を表す。なお、式(b−1)におけるR”〜R”のうち、いずれか2つが相互に結合して式中のイオウ原子と共に環を形成してもよい。
また、R”〜R”のうち、少なくとも1つはアリール基を表す。R”〜R”のうち、2以上がアリール基であることが好ましく、R”〜R”のすべてがアリール基であることが最も好ましい。
”〜R”のアリール基としては、特に制限はなく、例えば、炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。アリール基としては、安価に合成可能なことから、炭素数6〜10のアリール基が好ましい。具体的には、たとえばフェニル基、ナフチル基が挙げられる。
該アリール基は、置換基を有していてもよい。「置換基を有する」とは、当該アリール基の水素原子の一部または全部が置換基で置換されていることを意味し、該置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシアルキルオキシ基、−O−R50−CO−O−R51[式中、R50はアルキレン基であり、R51は酸解離性基である。]等が挙げられる。
前記アリール基の水素原子が置換されていてもよいアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基であることが最も好ましい。
前記アリール基の水素原子が置換されていてもよいアルコキシ基としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基が最も好ましい。
前記アリール基の水素原子が置換されていてもよいハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
前記アリール基の水素原子が置換されていてもよいアルコキシアルキルオキシ基としては、たとえば、−O−C(R47)(R48)−O−R49[式中、R47およびR48はそれぞれ独立して水素原子または直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基であり、R49はアルキル基であり、R48およびR49は相互に結合して一つの環構造を形成していても良い。ただし、R47およびR48のうち少なくとも1つは水素原子である。]が挙げられる。
47、R48において、アルキル基の炭素数は好ましくは1〜5であり、エチル基、メチル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。
そして、R47およびR48は、一方が水素原子であり、他方が水素原子またはメチル基であることが好ましく、R47およびR48がいずれも水素原子であることが特に好ましい。
49のアルキル基としては、好ましくは炭素数が1〜15であり、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。
49における直鎖状、分岐鎖状のアルキル基としては、炭素数が1〜5であることが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。
49における環状のアルキル基としては、炭素数4〜15であることが好ましく、炭素数4〜12であることがさらに好ましく、炭素数5〜10であることが最も好ましい。
具体的には炭素数1〜5のアルキル基、フッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換されていてもよいし、されていなくてもよいモノシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。モノシクロアルカンとしては、シクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。ポリシクロアルカンとしては、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等が挙げられる。中でもアダマンタンから1個以上の水素原子を除いた基が好ましい。
48およびR49は、相互に結合して一つの環構造を形成していても良い。この場合、R48とR49と、R49が結合した酸素原子と、該酸素原子およびR48が結合した炭素原子とにより環式基が形成されている。該環式基としては、4〜7員環が好ましく、4〜6員環がより好ましい。
前記アリール基の水素原子が置換されていてもよい−O−R50−CO−O−R51中、R50におけるアルキレン基は、直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基が好ましく、その炭素数は1〜5が好ましい。該アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、1,1−ジメチルエチレン基などが挙げられる。
51における酸解離性基としては、酸(露光時に(B)成分から発生する酸)の作用により解離しうる有機基であれば特に限定されず、たとえば前記(A)成分の説明で挙げた酸解離性溶解抑制基と同様のものが挙げられる。中でも、第3級アルキルエステル型のものが好ましい。
”〜R”のアルキル基としては、特に制限はなく、例えば炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基等が挙げられる。解像性に優れる点から、炭素数1〜5であることが好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ノニル基、デシル基等が挙げられ、解像性に優れ、また安価に合成可能なことから好ましいものとして、メチル基を挙げることができる。
該アルキル基は、置換基を有していてもよい。「置換基を有する」とは、当該アルキル基の水素原子の一部または全部が置換基で置換されていることを意味し、該置換基としては、前記アリール基が有していてもよい置換基として挙げたものと同様のものが挙げられる。
式(b−1)におけるR”〜R”のうち、いずれか2つが相互に結合して式中のイオウ原子と共に環を形成する場合、イオウ原子を含めて3〜10員環を形成していることが好ましく、5〜7員環を形成していることが特に好ましい。
式(b−1)におけるR”〜R”のうち、いずれか2つが相互に結合して式中のイオウ原子と共に環を形成する場合、残りの1つは、アリール基であることが好ましい。前記アリール基は、前記R”〜R”のアリール基と同様のものが挙げられる。
式(b−1)で表される化合物のカチオン部のうち、R”〜R”が全て、置換基を有していてもよいフェニル基である場合、つまり当該カチオン部がトリフェニルメタン骨格を有する場合の好ましい具体例としては、たとえば、下記式(I−1−1)〜(I−1−8)で表されるカチオン部が挙げられる。
また、これらのカチオン部におけるフェニル基の一部または全部が、置換基を有していてもよいナフチル基で置換されたものも好ましいものとして挙げられる。3つのフェニル基のうち、ナフチル基で置換されるのは、1または2が好ましい。
Figure 2010286618
また、式(b−1)で表される化合物のカチオン部のうち、R”〜R”のうちのいずれか2つが相互に結合して式中のイオウ原子と共に環を形成している場合の好ましい具体例としては、たとえば、下記式(I−1−10)〜(I−1−11)で表されるカチオン部が挙げられる。
下記式(I−1−10)中、Rは、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基または炭素数1〜5のアルキル基である。
下記式(I−1−11)中、R10は、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、炭素数1〜5のアルキル基、アルコキシ基または水酸基である。
uは1〜3の整数であり、1または2が最も好ましい。
Figure 2010286618
[式中、Rは、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基または炭素数1〜5のアルキル基であり、R10は、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、炭素数1〜5のアルキル基、アルコキシ基または水酸基であり、uは1〜3の整数である。]
”は、置換基を有していても良いアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、またはアルケニル基を表す。
”におけるアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであっても良い。
前記直鎖状または分岐鎖状のアルキル基としては、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8であることがさらに好ましく、炭素数1〜4であることが最も好ましい。
前記環状のアルキル基としては、炭素数4〜15であることが好ましく、炭素数4〜10であることがさらに好ましく、炭素数6〜10であることが最も好ましい。
”におけるハロゲン化アルキル基としては、前記直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基の水素原子の一部または全部がハロゲン原子で置換された基が挙げられる。該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
ハロゲン化アルキル基においては、当該ハロゲン化アルキル基に含まれるハロゲン原子および水素原子の合計数に対するハロゲン原子の数の割合(ハロゲン化率(%))が、10〜100%であることが好ましく、50〜100%であることが好ましく、100%が最も好ましい。該ハロゲン化率が高いほど、酸の強度が強くなるので好ましい。
前記R”におけるアリール基は、炭素数6〜20のアリール基であることが好ましい。
前記R”におけるアルケニル基は、炭素数2〜10のアルケニル基であることが好ましい。
前記R”において、「置換基を有していても良い」とは、前記直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、またはアルケニル基における水素原子の一部または全部が置換基(水素原子以外の他の原子または基)で置換されていても良いことを意味する。
”における置換基の数は1つであってもよく、2つ以上であってもよい。
前記置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヘテロ原子、アルキル基、式:X−Q−[式中、Qは酸素原子を含む2価の連結基であり、Xは置換基を有していてもよい炭素数3〜30の炭化水素基である。]で表される基等が挙げられる。
前記ハロゲン原子、アルキル基としては、R”において、ハロゲン化アルキル基におけるハロゲン原子、アルキル基として挙げたもの同様のものが挙げられる。
前記ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等が挙げられる。
X−Q−で表される基において、Qは酸素原子を含む2価の連結基である。
は、酸素原子以外の原子を含有してもよい。酸素原子以外の原子としては、たとえば炭素原子、水素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等が挙げられる。
酸素原子を含む2価の連結基としては、たとえば、酸素原子(エーテル結合;−O−)、エステル結合(−C(=O)−O−)、アミド結合(−C(=O)−NH−)、カルボニル基(−C(=O)−)、カーボネート結合(−O−C(=O)−O−)等の非炭化水素系の酸素原子含有連結基;該非炭化水素系の酸素原子含有連結基とアルキレン基との組み合わせ等が挙げられる。
該組み合わせとしては、たとえば、−R91−O−、−R92−O−C(=O)−、−C(=O)−O−R93−、−C(=O)−O−R93−O−C(=O)−(式中、R91〜R93はそれぞれ独立にアルキレン基である。)等が挙げられる。
91〜R93におけるアルキレン基としては、直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基が好ましく、該アルキレン基の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜5がより好ましく、1〜3が特に好ましい。
該アルキレン基として、具体的には、たとえばメチレン基[−CH−];−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、−C(CH)(CHCH)−、−C(CH)(CHCHCH)−、−C(CHCH−等のアルキルメチレン基;エチレン基[−CHCH−];−CH(CH)CH−、−CH(CH)CH(CH)−、−C(CHCH−、−CH(CHCH)CH−、−CH(CHCH)CH−等のアルキルエチレン基;トリメチレン基(n−プロピレン基)[−CHCHCH−];−CH(CH)CHCH−、−CHCH(CH)CH−等のアルキルトリメチレン基;テトラメチレン基[−CHCHCHCH−];−CH(CH)CHCHCH−、−CHCH(CH)CHCH−等のアルキルテトラメチレン基;ペンタメチレン基[−CHCHCHCHCH−]等が挙げられる。
としては、エステル結合またはエーテル結合を含む2価の連結基が好ましく、なかでも、−R91−O−、−R92−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−C(=O)−O−R93−または−C(=O)−O−R93−O−C(=O)−が好ましい。
X−Q−で表される基において、Xの炭化水素基は、芳香族炭化水素基であってもよく、脂肪族炭化水素基であってもよい。
芳香族炭化水素基は、芳香環を有する炭化水素基である。該芳香族炭化水素基の炭素数は3〜30であることが好ましく、5〜30であることがより好ましく、5〜20がさらに好ましく、6〜15が特に好ましく、6〜12が最も好ましい。ただし、該炭素数には、置換基における炭素数を含まないものとする。
芳香族炭化水素基として、具体的には、フェニル基、ビフェニル(biphenyl)基、フルオレニル(fluorenyl)基、ナフチル基、アントリル(anthryl)基、フェナントリル基等の、芳香族炭化水素環から水素原子を1つ除いたアリール基、ベンジル基、フェネチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、1−ナフチルエチル基、2−ナフチルエチル基等のアリールアルキル基等が挙げられる。前記アリールアルキル基中のアルキル鎖の炭素数は、1〜4であることが好ましく、1〜2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
該芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよい。たとえば当該芳香族炭化水素基が有する芳香環を構成する炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよく、当該芳香族炭化水素基が有する芳香環に結合した水素原子が置換基で置換されていてもよい。
前者の例としては、前記アリール基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたヘテロアリール基、前記アリールアルキル基中の芳香族炭化水素環を構成する炭素原子の一部が前記ヘテロ原子で置換されたヘテロアリールアルキル基等が挙げられる。
後者の例における芳香族炭化水素基の置換基としては、たとえば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、水酸基、酸素原子(=O)等が挙げられる。
前記芳香族炭化水素基の置換基としてのアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基であることが最も好ましい。
前記芳香族炭化水素基の置換基としてのアルコキシ基としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基が最も好ましい。
前記芳香族炭化水素基の置換基としてのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
前記芳香族炭化水素基の置換基としてのハロゲン化アルキル基としては、前記アルキル基の水素原子の一部または全部が前記ハロゲン原子で置換された基が挙げられる。
Xにおける脂肪族炭化水素基は、飽和脂肪族炭化水素基であってもよく、不飽和脂肪族炭化水素基であってもよい。また、脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。
Xにおいて、脂肪族炭化水素基は、当該脂肪族炭化水素基を構成する炭素原子の一部がヘテロ原子を含む置換基で置換されていてもよく、当該脂肪族炭化水素基を構成する水素原子の一部または全部がヘテロ原子を含む置換基で置換されていてもよい。
Xにおける「ヘテロ原子」としては、炭素原子および水素原子以外の原子であれば特に限定されず、たとえばハロゲン原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子等が挙げられる。
ヘテロ原子を含む置換基は、前記ヘテロ原子のみからなるものであってもよく、前記ヘテロ原子以外の基または原子を含む基であってもよい。
炭素原子の一部を置換する置換基として、具体的には、たとえば−O−、−C(=O)−O−、−C(=O)−、−O−C(=O)−O−、−C(=O)−NH−、−NH−(Hがアルキル基、アシル基等の置換基で置換されていてもよい)、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−O−等が挙げられる。脂肪族炭化水素基が環状である場合、これらの置換基を環構造中に含んでいてもよい。
水素原子の一部または全部を置換する置換基として、具体的には、たとえばアルコキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、水酸基、酸素原子(=O)、シアノ基等が挙げられる。
前記アルコキシ基としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基が最も好ましい。
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
前記ハロゲン化アルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基の水素原子の一部または全部が前記ハロゲン原子で置換された基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基としては、直鎖状もしくは分岐鎖状の飽和炭化水素基、直鎖状もしくは分岐鎖状の1価の不飽和炭化水素基、または環状の脂肪族炭化水素基(脂肪族環式基)が好ましい。
直鎖状の飽和炭化水素基(アルキル基)としては、炭素数が1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10が最も好ましい。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基等が挙げられる。
分岐鎖状の飽和炭化水素基(アルキル基)としては、炭素数が3〜20であることが好ましく、3〜15であることがより好ましく、3〜10が最も好ましい。具体的には、例えば、1−メチルエチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基などが挙げられる。
不飽和炭化水素基としては、炭素数が2〜10であることが好ましく、2〜5が好ましく、2〜4が好ましく、3が特に好ましい。直鎖状の1価の不飽和炭化水素基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基(アリル基)、ブチニル基などが挙げられる。分岐鎖状の1価の不飽和炭化水素基としては、例えば、1−メチルプロペニル基、2−メチルプロペニル基などが挙げられる。
不飽和炭化水素基としては、上記の中でも、特にプロペニル基が好ましい。
脂肪族環式基としては、単環式基であってもよく、多環式基であってもよい。その炭素数は3〜30であることが好ましく、5〜30であることがより好ましく、5〜20がさらに好ましく、6〜15が特に好ましく、6〜12が最も好ましい。
具体的には、たとえば、モノシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基;ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。より具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサン等のモノシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基;アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。
脂肪族環式基が、その環構造中にヘテロ原子を含む置換基を含まない場合は、脂肪族環式基としては、多環式基が好ましく、ポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基が好ましく、アダマンタンから1個以上の水素原子を除いた基が最も好ましい。
脂肪族環式基が、その環構造中にヘテロ原子を含む置換基を含むものである場合、該ヘテロ原子を含む置換基としては、−O−、−C(=O)−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−O−が好ましい。かかる脂肪族環式基の具体例としては、たとえば下記式(L1)〜(L5)、(S1)〜(S4)等が挙げられる。
Figure 2010286618
[式中、Q”は炭素数1〜5のアルキレン基、−O−、−S−、−O−R94−または−S−R95−であり、R94およびR95はそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキレン基であり、mは0または1の整数である。]
式中、Q”、R94およびR95におけるアルキレン基としては、それぞれ、前記R91〜R93におけるアルキレン基と同様のものが挙げられる。
これらの脂肪族環式基は、その環構造を構成する炭素原子に結合した水素原子の一部が置換基で置換されていてもよい。該置換基としては、たとえばアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、水酸基、酸素原子(=O)等が挙げられる。
前記アルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基であることが特に好ましい。
前記アルコキシ基、ハロゲン原子はそれぞれ前記水素原子の一部または全部を置換する置換基として挙げたものと同様のものが挙げられる。
本発明において、Xは、置換基を有していてもよい環式基であることが好ましい。該環式基は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であってもよく、置換基を有していてもよい脂肪族環式基であってもよく、置換基を有していてもよい脂肪族環式基であることが好ましい。
前記芳香族炭化水素基としては、置換基を有していてもよいナフチル基、または置換基を有していてもよいフェニル基が好ましい。
置換基を有していてもよい脂肪族環式基としては、置換基を有していてもよい多環式の脂肪族環式基が好ましい。該多環式の脂肪族環式基としては、前記ポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基、前記(L2)〜(L5)、(S3)〜(S4)等が好ましい。
本発明において、R”は、置換基としてX−Q−を有することが好ましい。この場合、R”としては、X−Q−Y−[式中、QおよびXは前記と同じであり、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキレン基または置換基を有していてもよい炭素数1〜4のフッ素化アルキレン基である。]で表される基が好ましい。
X−Q−Y−で表される基において、Yのアルキレン基としては、前記Qで挙げたアルキレン基のうち炭素数1〜4のものと同様のものが挙げられる。
フッ素化アルキレン基としては、該アルキレン基の水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された基が挙げられる。
として、具体的には、−CF−、−CFCF−、−CFCFCF−、−CF(CF)CF−、−CF(CFCF)−、−C(CF−、−CFCFCFCF−、−CF(CF)CFCF−、−CFCF(CF)CF−、−CF(CF)CF(CF)−、−C(CFCF−、−CF(CFCF)CF−、−CF(CFCFCF)−、−C(CF)(CFCF)−;−CHF−、−CHCF−、−CHCHCF−、−CHCFCF−、−CH(CF)CH−、−CH(CFCF)−、−C(CH)(CF)−、−CHCHCHCF−、−CHCHCFCF−、−CH(CF)CHCH−、−CHCH(CF)CH−、−CH(CF)CH(CF)−、−C(CFCH−;−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)CH−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、−CHCHCHCH−、−CH(CH)CHCH−、−CHCH(CH)CH−、−CH(CH)CH(CH)−、−C(CHCH−、−CH(CHCH)CH−、−CH(CHCHCH)−、−C(CH)(CHCH)−等が挙げられる。
としては、フッ素化アルキレン基が好ましく、特に、隣接する硫黄原子に結合する炭素原子がフッ素化されているフッ素化アルキレン基が好ましい。このようなフッ素化アルキレン基としては、−CF−、−CFCF−、−CFCFCF−、−CF(CF)CF−、−CFCFCFCF−、−CF(CF)CFCF−、−CFCF(CF)CF−、−CF(CF)CF(CF)−、−C(CFCF−、−CF(CFCF)CF−;−CHCF−、−CHCHCF−、−CHCFCF−;−CHCHCHCF−、−CHCHCFCF−、−CHCFCFCF−等を挙げることができる。
これらの中でも、−CF−、−CFCF−、−CFCFCF−、又はCHCFCF−が好ましく、−CF−、−CFCF−又は−CFCFCF−がより好ましく、−CF−が特に好ましい。
前記アルキレン基またはフッ素化アルキレン基は、置換基を有していてもよい。アルキレン基またはフッ素化アルキレン基が「置換基を有する」とは、当該アルキレン基またはフッ素化アルキレン基における水素原子またはフッ素原子の一部または全部が、水素原子およびフッ素原子以外の原子または基で置換されていることを意味する。
アルキレン基またはフッ素化アルキレン基が有していてもよい置換基としては、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基等が挙げられる。
式(b−2)中、R”〜R”はそれぞれ独立にアリール基またはアルキル基を表す。R”〜R”のうち、少なくとも1つはアリール基を表す。R”〜R”のすべてがアリール基であることが好ましい。
”〜R”のアリール基としては、R”〜R”のアリール基と同様のものが挙げられる。
”〜R”のアルキル基としては、R”〜R”のアルキル基と同様のものが挙げられる。
これらの中で、R”〜R”はすべてフェニル基であることが最も好ましい。
式(b−2)中のR”としては上記式(b−1)のR”と同様のものが挙げられる。
式(b−1)、(b−2)で表されるオニウム塩系酸発生剤の具体例としては、ジフェニルヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート;ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート;トリフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;トリ(4−メチルフェニル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;モノフェニルジメチルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;ジフェニルモノメチルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;トリ(4−tert−ブチル)フェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;ジフェニル(1−(4−メトキシ)ナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;ジ(1−ナフチル)フェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;1−フェニルテトラヒドロチオフェニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;1−(4−メチルフェニル)テトラヒドロチオフェニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;1−(4−メトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;1−(4−エトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;1−フェニルテトラヒドロチオピラニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;1−(4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオピラニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオピラニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート;1−(4−メチルフェニル)テトラヒドロチオピラニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート等が挙げられる。
また、これらのオニウム塩のアニオン部をメタンスルホネート、n−プロパンスルホネート、n−ブタンスルホネート、n−オクタンスルホネート、1−アダマンタンスルホネート、2−ノルボルナンスルホネート、d−カンファー−10−スルホネート、ベンゼンスルホネート、パーフルオロベンゼンスルホネート、p−トルエンスルホネート等のアルキルスルホネートに置き換えたオニウム塩も用いることができる。
また、これらのオニウム塩のアニオン部を下記式(b1)〜(b8)のいずれかで表されるアニオン部に置き換えたオニウム塩も用いることができる。
Figure 2010286618
[式中、pは1〜3の整数であり、v0は0〜3の整数であり、q1〜q2はそれぞれ独立に1〜5の整数であり、q3は1〜12の整数であり、r1〜r2はそれぞれ独立に0〜3の整数であり、gは1〜20の整数であり、t3は1〜3の整数であり、Rは置換基である。]
Figure 2010286618
[式中、p、R、Q”はそれぞれ前記と同じであり、n1〜n5はそれぞれ独立に0または1であり、v1〜v5はそれぞれ独立に0〜3の整数であり、w1〜w5はそれぞれ独立に0〜3の整数である。]
の置換基としては、前記Xにおいて、脂肪族炭化水素基が有していてもよい置換基、芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基として挙げたものと同様のものが挙げられる。
に付された符号(r1〜r2、w1〜w5)が2以上の整数である場合、当該化合物中の複数のRはそれぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。
r1〜r2、w1〜w5は、それぞれ、0〜2の整数であることが好ましく、0または1であることがより好ましい。
v0〜v5は0〜2が好ましく、0または1が最も好ましい。
t3は、1または2が好ましく、1であることが最も好ましい。
q3は、1〜5であることが好ましく、1〜3であることがさらに好ましく、1であることが最も好ましい。
また、オニウム塩系酸発生剤としては、前記一般式(b−1)又は(b−2)において、アニオン部を下記一般式(b−3)又は(b−4)で表されるアニオン部に置き換えたオニウム塩系酸発生剤も用いることができる(カチオン部は(b−1)又は(b−2)と同様)。
Figure 2010286618
[式中、X”は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基を表し;Y”、Z”は、それぞれ独立に、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10のアルキル基を表す。]
X”は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基であり、該アルキレン基の炭素数は2〜6であり、好ましくは炭素数3〜5、最も好ましくは炭素数3である。
Y”、Z”は、それぞれ独立に、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であり、該アルキル基の炭素数は1〜10であり、好ましくは炭素数1〜7、より好ましくは炭素数1〜3である。
X”のアルキレン基の炭素数またはY”、Z”のアルキル基の炭素数は、上記炭素数の範囲内において、レジスト溶媒への溶解性も良好である等の理由により、小さいほど好ましい。
また、X”のアルキレン基またはY”、Z”のアルキル基において、フッ素原子で置換されている水素原子の数が多いほど、酸の強度が強くなり、また200nm以下の高エネルギー光や電子線に対する透明性が向上するので好ましい。該アルキレン基またはアルキル基中のフッ素原子の割合、すなわちフッ素化率は、好ましくは70〜100%、さらに好ましくは90〜100%であり、最も好ましくは、全ての水素原子がフッ素原子で置換されたパーフルオロアルキレン基またはパーフルオロアルキル基である。
また、前記一般式(b−1)または(b−2)において、アニオン部(R”SO )を、R”−COO[式中、R”はアルキル基またはフッ素化アルキル基である。]に置き換えたオニウム塩系酸発生剤も用いることができる(カチオン部は(b−1)または(b−2)と同様)。
”としては、前記R”と同様のものが挙げられる。
上記「R”−COO」の具体的としては、トリフルオロ酢酸イオン、酢酸イオン、1−アダマンタンカルボン酸イオンなどが挙げられる。
また、下記一般式(b−5)または(b−6)で表されるカチオン部を有するスルホニウム塩をオニウム塩系酸発生剤として用いることもできる。
Figure 2010286618
[式中、R41〜R46はそれぞれ独立してアルキル基、アセチル基、アルコキシ基、カルボキシ基、水酸基またはヒドロキシアルキル基であり;n〜nはそれぞれ独立して0〜3の整数であり、nは0〜2の整数である。]
41〜R46において、アルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、なかでも直鎖または分岐鎖状のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、又はtert−ブチル基であることが特に好ましい。
アルコキシ基は、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、なかでも直鎖または分岐鎖状のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基、エトキシ基が特に好ましい。
ヒドロキシアルキル基は、上記アルキル基中の一個又は複数個の水素原子がヒドロキシ基に置換した基が好ましく、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
41〜R46に付された符号n〜nが2以上の整数である場合、複数のR41〜R46はそれぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。
は、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0又は1であり、さらに好ましくは0である。
およびnは、好ましくはそれぞれ独立して0又は1であり、より好ましくは0である。
は、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0又は1である。
は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは1である。
式(b−5)または(b−6)で表されるカチオン部を有するスルホニウム塩のアニオン部は、特に限定されず、これまで提案されているオニウム塩系酸発生剤のアニオン部と同様のものであってよい。かかるアニオン部としては、たとえば上記一般式(b−1)または(b−2)で表されるオニウム塩系酸発生剤のアニオン部(R”SO )等のフッ素化アルキルスルホン酸イオン;上記一般式(b−3)又は(b−4)で表されるアニオン部等が挙げられる。
本明細書において、オキシムスルホネート系酸発生剤とは、下記一般式(B−1)で表される基を少なくとも1つ有する化合物であって、放射線の照射によって酸を発生する特性を有するものである。この様なオキシムスルホネート系酸発生剤は、化学増幅型レジスト組成物用として多用されているので、任意に選択して用いることができる。
Figure 2010286618
(式(B−1)中、R31、R32はそれぞれ独立に有機基を表す。)
31、R32の有機基は、炭素原子を含む基であり、炭素原子以外の原子(たとえば水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子等)等)を有していてもよい。
31の有機基としては、直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基またはアリール基が好ましい。これらのアルキル基、アリール基は置換基を有していても良い。該置換基としては、特に制限はなく、たとえばフッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基等が挙げられる。ここで、「置換基を有する」とは、アルキル基またはアリール基の水素原子の一部または全部が置換基で置換されていることを意味する。
アルキル基としては、炭素数1〜20が好ましく、炭素数1〜10がより好ましく、炭素数1〜8がさらに好ましく、炭素数1〜6が特に好ましく、炭素数1〜4が最も好ましい。アルキル基としては、特に、部分的または完全にハロゲン化されたアルキル基(以下、ハロゲン化アルキル基ということがある)が好ましい。なお、部分的にハロゲン化されたアルキル基とは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味し、完全にハロゲン化されたアルキル基とは、水素原子の全部がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。すなわち、ハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基であることが好ましい。
アリール基は、炭素数4〜20が好ましく、炭素数4〜10がより好ましく、炭素数6〜10が最も好ましい。アリール基としては、特に、部分的または完全にハロゲン化されたアリール基が好ましい。なお、部分的にハロゲン化されたアリール基とは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたアリール基を意味し、完全にハロゲン化されたアリール基とは、水素原子の全部がハロゲン原子で置換されたアリール基を意味する。
31としては、特に、置換基を有さない炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数1〜4のフッ素化アルキル基が好ましい。
32の有機基としては、直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基、アリール基またはシアノ基が好ましい。R32のアルキル基、アリール基としては、前記R31で挙げたアルキル基、アリール基と同様のものが挙げられる。
32としては、特に、シアノ基、置換基を有さない炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜8のフッ素化アルキル基が好ましい。
オキシムスルホネート系酸発生剤として、さらに好ましいものとしては、下記一般式(B−2)または(B−3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2010286618
[式(B−2)中、R33は、シアノ基、置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。R34はアリール基である。R35は置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。]
Figure 2010286618
[式(B−3)中、R36はシアノ基、置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。R37は2または3価の芳香族炭化水素基である。R38は置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。p”は2または3である。]
前記一般式(B−2)において、R33の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8がより好ましく、炭素数1〜6が最も好ましい。
33としては、ハロゲン化アルキル基が好ましく、フッ素化アルキル基がより好ましい。
33におけるフッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子が50%以上フッ素化されていることが好ましく、70%以上フッ素化されていることがより好ましく、90%以上フッ素化されていることが特に好ましい。
34のアリール基としては、フェニル基、ビフェニル(biphenyl)基、フルオレニル(fluorenyl)基、ナフチル基、アントリル(anthryl)基、フェナントリル基等の、芳香族炭化水素の環から水素原子を1つ除いた基、およびこれらの基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたヘテロアリール基等が挙げられる。これらのなかでも、フルオレニル基が好ましい。
34のアリール基は、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基等の置換基を有していても良い。該置換基におけるアルキル基またはハロゲン化アルキル基は、炭素数が1〜8であることが好ましく、炭素数1〜4がさらに好ましい。また、該ハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基であることが好ましい。
35の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8がより好ましく、炭素数1〜6が最も好ましい。
35としては、ハロゲン化アルキル基が好ましく、フッ素化アルキル基がより好ましい。
35におけるフッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子が50%以上フッ素化されていることが好ましく、70%以上フッ素化されていることがより好ましく、90%以上フッ素化されていることが、発生する酸の強度が高まるため特に好ましい。最も好ましくは、水素原子が100%フッ素置換された完全フッ素化アルキル基である。
前記一般式(B−3)において、R36の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基としては、上記R33の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基と同様のものが挙げられる。
37の2または3価の芳香族炭化水素基としては、上記R34のアリール基からさらに1または2個の水素原子を除いた基が挙げられる。
38の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基としては、上記R35の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基と同様のものが挙げられる。
p”は好ましくは2である。
オキシムスルホネート系酸発生剤の具体例としては、α−(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(p−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(4−ニトロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(4−ニトロ−2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−クロロベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,4−ジクロロベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,6−ジクロロベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド、α−(2−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−チエン−2−イルアセトニトリル、α−(4−ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−[(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル]アセトニトリル、α−[(ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル]アセトニトリル、α−(トシルオキシイミノ)−4−チエニルシアニド、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘプテニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロオクテニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−シクロヘキシルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−エチルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−プロピルアセトニトリル、α−(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)−シクロペンチルアセトニトリル、α−(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)−シクロヘキシルアセトニトリル、α−(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(イソプロピルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(イソプロピルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−p−メチルフェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−ブロモフェニルアセトニトリルなどが挙げられる。
また、特開平9−208554号公報(段落[0012]〜[0014]の[化18]〜[化19])に開示されているオキシムスルホネート系酸発生剤、WO2004/074242A2(65〜85頁目のExample1〜40)に開示されているオキシムスルホネート系酸発生剤も好適に用いることができる。
また、好適なものとして以下のものを例示することができる。
Figure 2010286618
ジアゾメタン系酸発生剤のうち、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類の具体例としては、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。
また、特開平11−035551号公報、特開平11−035552号公報、特開平11−035573号公報に開示されているジアゾメタン系酸発生剤も好適に用いることができる。
また、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類としては、例えば、特開平11−322707号公報に開示されている、1,3−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン、1,4−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ブタン、1,6−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン、1,10−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン、1,2−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)エタン、1,3−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン、1,6−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン、1,10−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカンなどを挙げることができる。
(B)成分としては、これらの酸発生剤を1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、中でも(B)成分としてフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩を用いることが好ましい。
レジスト組成物中、(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対し、0.5〜50質量部が好ましく、1〜40質量部がより好ましい。上記範囲とすることでパターン形成が充分に行われる。また、均一な溶液が得られ、保存安定性が良好となるため好ましい。
<任意成分>
レジスト組成物には、任意の成分として、含窒素有機化合物成分(D)(以下、(D)成分という)を配合させることができる。
この(D)成分は、酸拡散制御剤、すなわち露光により前記(B)成分から発生する酸をトラップするクエンチャーとして作用するものであれば特に限定されず、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いれば良く、なかでも脂肪族アミン、特に第2級脂肪族アミンや第3級脂肪族アミンが好ましい。脂肪族アミンとは、1つ以上の脂肪族基を有するアミンであり、該脂肪族基は炭素数が1〜12であることが好ましい。
脂肪族アミンとしては、アンモニアNHの水素原子の少なくとも1つを、炭素数12以下のアルキル基またはヒドロキシアルキル基で置換したアミン(アルキルアミンまたはアルキルアルコールアミン)又は環式アミンが挙げられる。
アルキルアミンおよびアルキルアルコールアミンの具体例としては、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジアルキルアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリ−n−ドデシルアミン等のトリアルキルアミン;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジ−n−オクタノールアミン、トリ−n−オクタノールアミン等のアルキルアルコールアミンが挙げられる。これらの中でも、炭素数5〜10のトリアルキルアミンがさらに好ましく、炭素数5〜10のトリ−n−アルキルアミンが最も好ましい。
環式アミンとしては、たとえば、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環化合物が挙げられる。該複素環化合物としては、単環式のもの(脂肪族単環式アミン)であっても多環式のもの(脂肪族多環式アミン)であってもよい。
脂肪族単環式アミンとして、具体的には、ピペリジン、ピペラジン等が挙げられる。
脂肪族多環式アミンとしては、炭素数が6〜10のものが好ましく、具体的には、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ヘキサメチレンテトラミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)成分は、(A)成分100質量部に対して、通常0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。上記範囲とすることにより、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等が向上する。
また、レジスト組成物には、感度劣化の防止や、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等の向上の目的で、任意の成分として、有機カルボン酸、ならびにリンのオキソ酸およびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の化合物(E)(以下、(E)成分という)を含有させることができる。
有機カルボン酸としては、例えば、酢酸、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
リンのオキソ酸およびその誘導体としては、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸等が挙げられ、これらの中でも特にホスホン酸が好ましい。
リンのオキソ酸の誘導体としては、たとえば、上記オキソ酸の水素原子を炭化水素基で置換したエステル等が挙げられ、前記炭化水素基としては、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基等が挙げられる。
リン酸の誘導体としては、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステル等のリン酸エステルなどが挙げられる。
ホスホン酸の誘導体としては、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸−ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステル等のホスホン酸エステルなどが挙げられる。
ホスフィン酸の誘導体としては、フェニルホスフィン酸等のホスフィン酸エステルなどが挙げられる。
(E)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(E)成分としては、有機カルボン酸が好ましく、特にサリチル酸が好ましい。
(E)成分は、(A)成分100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
レジスト組成物には、さらに所望により、混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤、染料などを適宜、添加含有させることができる。
レジスト組成物は、材料を有機溶剤(以下、(S)成分ということがある。)に溶解させて製造することができる。
(S)成分としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、γ−ブチロラクトン等のラクトン類;
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル−n−ペンチルケトン、メチルイソペンチルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール類;
エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、またはジプロピレングリコールモノアセテート等のエステル結合を有する化合物、前記多価アルコール類または前記エステル結合を有する化合物のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のモノアルキルエーテルまたはモノフェニルエーテル等のエーテル結合を有する化合物等の多価アルコール類の誘導体[これらの中では、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)が好ましい];
ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類;
アニソール、エチルベンジルエーテル、クレジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、トルエン、キシレン、シメン、メシチレン等の芳香族系有機溶剤などを挙げることができる。
これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、ELが好ましい。
また、PGMEAと極性溶剤とを混合した混合溶媒も好ましい。その配合比(質量比)は、PGMEAと極性溶剤との相溶性等を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2の範囲内とすることが好ましい。
より具体的には、極性溶剤としてELを配合する場合は、PGMEA:ELの質量比は、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2である。また、極性溶剤としてPGMEを配合する場合は、PGMEA:PGMEの質量比は、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2、さらに好ましくは3:7〜7:3である。
また、(S)成分として、その他には、PGMEA及びELの中から選ばれる少なくとも1種とγ−ブチロラクトンとの混合溶剤も好ましい。この場合、混合割合としては、前者と後者の質量比が好ましくは70:30〜95:5とされる。
上記パターン形成方法において、レジストパターンの形成をダブルパターニングプロセスにより行う場合、第二のレジスト組成物が第一のレジストパターン上に塗布されることから、第二のレジスト組成物の(S)成分として、第一のレジストパターンを溶解しない有機溶剤を用いることが好ましい。該有機溶剤としては、前記本発明の反転パターン形成用材料の(S’)成分で挙げたものと同様のものが挙げられる。
ただしこの場合、反転パターン形成用材料の(S’)成分としては、第一のレジストパターンおよび第二のレジスト組成物を形成されたレジストパターンの両方が溶解しないよう、これらのレジスト組成物に用いられている有機溶剤とは異なるものを用いることが好ましい。たとえば、第二のレジスト組成物の(S)成分としてアルコール系有機溶剤を用いる場合、反転パターン形成用材料の(S’)成分としては水酸基を有さないエーテル系有機溶剤が好ましく用いられる。
(S)成分の使用量は特に限定しないが、基板等に塗布可能な濃度で、塗布膜厚に応じて適宜設定されるものであるが、一般的にはレジスト組成物の固形分濃度が0.5〜20質量%、好ましくは1〜15質量%の範囲内となる様に用いられる。
以上、化学増幅型のレジスト組成物について詳しく説明したが本発明はこれに限定されるものではなく、該レジスト組成物として、非化学増幅型のレジスト組成物を用いてもよい。非化学増幅型のレジスト組成物としては、従来、感放射線性組成物として提案されているものが使用でき、たとえばノボラック樹脂、ヒドロキシスチレン系樹脂等のアルカリ可溶性樹脂と、ナフトキノンジアジド基含有化合物などの感光性成分とを含有するレジスト組成物が挙げられる。該レジスト組成物には、必要に応じて増感剤を含有させることもできる。
以下、本発明を、実施例を示して説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
[レジスト組成物の調製]
表1に示す各成分を混合、溶解してレジスト組成物(ポジ型)を調製した。
Figure 2010286618
表1中の各略号は以下の意味を有する。また、表1中の[ ]内の数値は配合量(質量部)である。
(A)−1:下記化学式(A)−1で表される質量平均分子量(Mw)7000、分散度1.4の共重合体。式中、( )の右下の符号は、該符号が付された構成単位の割合(モル%)を示し、a1/a2/a3=30/50/20である。
(B)−1:ジ(1−ナフチル)フェニルスルホニウム ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート。
(D)−1:トリ−n−ペンチルアミン。
(E)−1:サリチル酸。
(S)−1:γ−ブチロラクトン。
(S)−2:PGMEA/PGME=6/4(質量比)の混合溶剤。
Figure 2010286618
[反転パターン形成用材料(Ti系)の調製]
フラスコに、テトライソプロポキシチタン18.8g、エタノール5.6g、酢酸6.7gを添加し、攪拌しながら25℃で3時間反応させ、12時間熟成させた。その後、アセチルアセトン19.9gを添加し、25℃で6時間反応させた。
このようにして得られた反応液中に含まれるポリマー(X)−1は、加水分解率が100%、キレート率が100%であった。
該反応液に、エタノールを添加して固形分濃度を7質量%に調製し、これをパターン反転用被膜材料(Ti−1)とした。
[反転パターン形成用材料(Si系)の調製]
下記Si含有ポリマー(X’)−1をジイソペンチルエーテル(DIAE)に溶解して、樹脂濃度5質量%の反転パターン形成用材料(Si−1)を調製した。
(X’)−1:下記化学式(X)−2[式中、m/n=70/30(モル%)]で表される共重合体(東レファイン社製、Mw=10000、シリコン含有率:15%)。
Figure 2010286618
[試験例1(エッチング選択比の評価)]
(1)
有機系反射防止膜組成物「ARC29」(商品名、ブリュワーサイエンス社製)、上記レジスト組成物1、パターン反転用被膜材料(Ti−1)、(Si−1)を用い、下記の手順で、膜厚500nmの膜形成(パターンなしの単一ベタ膜形成)を行った。
有機系反射防止膜ARC29の形成:シリコンウエハ上に、有機系反射防止膜組成物「ARC29A」を、スピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で、205℃で焼成して乾燥させることにより有機系反射防止膜を形成した。
レジスト膜1の形成:シリコンウエハ上に、前記レジスト組成物1を、スピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で、110℃でベークして乾燥させることによりレジスト膜を形成した。
パターン反転用被膜(Ti−1)の形成:シリコンウエハ上に、前記パターン反転用被膜材料(Ti−1)を、スピンナーを用いて回転数1500rpmで塗布し、ホットプレート上で、90℃でベークして乾燥させることにより、膜厚約500nmのパターン反転用被膜(Ti−1)を形成した。
パターン反転用被膜(Si−1)の形成:パターン反転用被膜材料(Ti−1)の代わりにパターン反転用被膜材料(Si−1)を用いた以外は前記パターン反転用被膜(Ti−1)の形成と同様の手順で、膜厚約500nmのパターン反転用被膜(Si−1)を形成した。
(2)
上記(1)で各膜を形成したウエハに対し、プラズマエッチング装置(東京応化工業(株)社製、装置名:TCA−2400)を用いて、OガスおよびNガスの混合ガス(流量比:O/N=60/40)による酸素プラズマエッチング処理(圧力:300mTorr(約40Pa);RF:200W;温度:60℃;処理時間:30秒)した。
このときの膜減り量を計測して、一分間あたりの膜減り量に換算した値をエッチレート(Etch Rate(単位時間あたりにエッチングされた膜の厚さ)(単位:nm/分)として算出した。
また、得られた結果から、各パターン反転用被膜が、それぞれ、レジスト膜1の何倍のエッチレートを有しているか(エッチング選択比)を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2010286618
上記結果に示すとおり、パターン反転用被膜材料(Ti−1)を用いて形成されたパターン反転用被膜(Ti−1)は、有機反射防止膜やレジスト膜に対して高いエッチング選択性を有していた。
このように、Oプラズマエッチング時におけるレジスト膜や有機系反射防止膜に対するエッチング選択比が大きいことから、パターン反転用被膜材料(Ti−1)は、反転パターンを形成するためパターン反転用被膜材料として有用であることが確認できた。
1…基板、2…下層膜、3…レジストパターン、4…パターン反転用被膜、4a…反転パターン、11…第一のレジスト膜、12…第二のレジスト膜、21…フォトマスク、22…フォトマスク。

Claims (3)

  1. 支持体上に、レジスト組成物を用いてレジストパターンを形成する工程(i)と、
    前記レジストパターンが形成された前記支持体上に、反転パターン形成用材料を塗布してパターン反転用被膜を形成する工程(ii)と、
    前記レジストパターンをエッチングにより除去し、反転パターンを形成する工程(iii)と、を備え、
    前記反転パターン形成用材料が、テトラアルコキシチタンの加水分解物が脱水縮合して形成されるチタン含有ポリマー(T)を含有することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記反転パターン形成用材料は、前記レジストパターンを溶解しない有機溶剤(S1)を含有する請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記有機溶剤(S1)は、アルコール系有機溶剤、および水酸基を有さないエーテル系有機溶剤からなる群から選択される少なくとも1種である請求項2に記載のパターン形成方法。
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