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JP2010245474A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

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JP2010245474A JP2009095589A JP2009095589A JP2010245474A JP 2010245474 A JP2010245474 A JP 2010245474A JP 2009095589 A JP2009095589 A JP 2009095589A JP 2009095589 A JP2009095589 A JP 2009095589A JP 2010245474 A JP2010245474 A JP 2010245474A
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知之 鎌倉
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Abstract

【課題】半導体チップのアルミ電極パッドと基板の電極パッドとの接続配線をインクジェット法で形成する場合に比べ、小型化が可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】第1電極パッド12b、13b、14bが形成された能動面12a、13a、14bの第1電極パッドより外側に導電層が形成された半導体チップ12、13が、実装面11aに第2電極パッド16が形成された基板11に対して能動面と反対側の面を実装面に向けて実装される半導体装置10、24、26の製造方法である。実装面と能動面との段差を緩和する絶縁材製のスロープ19、20、2、23を、導電層を覆うように形成するスロープ形成工程S2と、スロープ上に触媒インクを吐出して触媒層を形成する触媒層形成工程S3、S4と、第1電極パッド、第2電極パッド及び触媒層上にめっき被膜を形成して接続配線17a、17b、25a、25bを形成する無電解めっき工程S8、S9とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置に係り、詳しくは半導体チップが能動面と反対側の面を基板に向けて基板上に実装された半導体装置の製造方法に関する。
半導体チップをその能動面と反対側の面を基板の実装面に向けて基板上に実装するいわゆるフェイスアップ実装においては、半導体チップのアルミ電極パッドと基板の配線パターン(電極パッド)とが金ワイヤーやアルミワイヤー等のワイヤーにより接続されるワイヤーボンディング法が採用されている。
ワイヤーボンディング法においては、半導体チップのアルミ電極パッドにワイヤーが直接接合されるといった接続態様が用いられている。アルミ電極パッドの表面には大気と接触することにより酸化膜が形成されているが、上記のワイヤーボンディング法であれば、接合時におけるワイヤーの変形や接合時に印加する超音波振動により酸化膜が除去されるため、アルミ電極パッドとワイヤーとは金属接合される。
しかし、ワイヤーボンディング法においては、ボンディング時のワイヤー間のバラツキにより、モールド樹脂による充填埋め込みの際にワイヤーループの倒れが発生し、ワイヤー間ショートを引き起こし、歩留まり低下を引き起こしていた。近年、小型化及び薄型化の要求が高まり、高密度化が要求されている。そのため、これらの問題がよりクローズアップされている。さらにワイヤーの占有空間が実装基板サイズの縮小化、ひいては半導体装置の小型化に対して大きな妨げとなっていた。
そこで、このような問題を解消するため、導電性の微粒子を溶媒に分散させた導電性インクを微小な液滴にして吐出し、乾燥及び焼成して接続配線を形成するいわゆるインクジェット法(液滴吐出法)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。インクジェット法で接続配線が形成された半導体装置は、図7に示すように、基板41上に図示しない接着剤を介して接合された半導体チップ42のアルミ電極パッド43と基板41の配線パターン44との間に、基板41の表面から半導体チップ42の能動面42aに繋がる絶縁性のスロープ(斜面)45が樹脂により形成されている。そして、スロープ45の表面に沿って導電性インクを用いて形成された接続配線46が、アルミ電極パッド43と配線パターン44を接続するように設けられている。インクジェット法では、導電性インクの液滴の着弾位置に応じたかたちで配線が形成されるため、接続配線の形状や位置に高い自由度が与えられる他に、接続配線を設けるためのスペースは、ワイヤーボンディング法のワイヤーの占有空間に比べて大幅に縮小される。
特開2006−147650号公報
ところで、インクジェット法により形成される配線が半導体チップのアルミ電極パッドに接続される場合は、ワイヤーボンディング法におけるワイヤーの変形や超音波振動といった酸化膜除去作用がアルミ電極パッドに対して発現されない。そのため、インクジェット法を用いて接続配線を形成する場合は、アルミ電極パッドの表面に対して、酸化膜除去及びアンダーバンプメタル(UBM)のような耐酸化性の金属膜をめっき法により形成する前工程を設ける必要がある。
ところが、一般に半導体チップの周辺には、ウエハー上における各半導体チップの領域を規定するガイドリングや、半導体チップの設計、製造等の各段階で発生する問題点の要因究明に利用される評価用端子(TEG:Test Element Group)が設けられている。そして、ガイドリングやTEGは導電性を有するため、アルミ電極パッドの表面に耐酸化性の金属膜をめっき法により形成すると、図7に示すように、アルミ電極パッド43の上だけでなく、ガイドリング47やTEG(図示せず)上にもめっき被膜として耐酸化性金属被膜48が析出してしまう。
一般に、半導体チップ42の能動面42aには、通常、パッシベーション膜として有機絶縁膜であればポリイミドなどの高耐熱性材料などを用いる場合や、さらにパッシベーション膜が、無機材料であれば、SiOやSiN等の無機絶縁膜49が形成されている。図7に示すように、耐酸化性金属被膜48は無機絶縁膜49の表面と同じまたはそれ以上の高さまで析出し、基板内でもバラツキが生じている。そのため、スロープ45を形成する樹脂は、ガイドリング47やTEG上に形成された耐酸化性金属被膜48と、接続配線46との間の絶縁性を確保するために、ガイドリング47やTEGと対応する箇所の厚みを耐酸化性金属被膜48がない場合に比べて厚くしなければならない。
また、インクジェット法では、厚みの厚い接続配線46を形成する場合は、導電性インクの、吐出、乾燥、焼成を何度も繰り返す必要があり、工数が大きくなるとともに高価な導電性インクを多く使用する必要があり、製造コストが高くなるという問題もある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、半導体チップのアルミ電極パッドと基板の電極パッド(配線パターン)との接続配線に導電性インクを用いたインクジェット法で形成する場合に比べて、半導体装置を小型化・薄型化し、低コストで信頼性の高い半導体装置の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の半導体装置の製造方法は、第1電極パッドが形成された能動面の前記第1電極パッドより外側に導電層が形成された半導体チップが、実装面に第2電極パッドが形成された基板に対して前記能動面と反対側の面を前記実装面に向けて実装される半導体装置の製造方法であって、前記実装面と前記能動面との段差を緩和する絶縁材製のスロープを、前記第1電極パッドと前記第2電極パッドとの間に前記導電層を覆うように形成するスロープ形成工程と、前記第1電極パッドと前記第2電極パッドとを電気的に接続する接続配線を形成するため前記スロープ上に触媒インクを吐出して触媒層を形成する触媒層形成工程と、前記第1電極パッド、前記第2電極パッド及び前記触媒層上にめっき被膜を形成して前記接続配線を形成する無電解めっき工程とを備える。
ここで、「第1電極パッドより外側に形成された導電層」とは、ウエハー上における各半導体チップの領域を規定するガイドリングや半導体チップの設計、製造等の各段階で発生する問題点の要因究明に利用される評価用端子(TEG:Test Element Group)を構成する導電層を意味する。また、「実装面と半導体チップの能動面との段差」とは、能動面がパッシベーション膜で被覆されていない場合は、文字通り実装面と能動面との差を意味するが、能動面がパッシベーション膜で被覆されている場合は、実装面とパッシベーション膜表面との差を意味する。
この構成によれば、第1電極パッドと第2電極パッドとを接続する接続配線をインクジェット法により形成する場合と異なり、第1電極パッド上に耐酸化性金属被膜を形成する際に半導体チップの第1電極パッドより外側に形成されたガイドリング等の導電層上に耐酸化性金属被膜が形成されることがない。そのため、第1電極パッドと第2電極パッドとを接続する接続配線と、導電層との絶縁性を確保するために導電層を覆うように形成されるスロープの部分の厚みを、接続配線をインクジェット法で形成する場合に比べて薄くすることができ、半導体装置を小型化することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法においては、前記触媒インクはめっき触媒を担持したカップリング剤が溶媒に分散されたものである。この構成によれば、触媒層はスロープとの密着性が高いカップリング剤を介してスロープ上に形成されるため、製造工程を複雑にせずに接続配線とスロープとの密着性を高めることができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法においては、前記めっき触媒はパラジウムであり、前記カップリング剤はシランカップリング剤である。この構成によれば、めっき触媒及びカップリング剤に市販品を使用することができ、入手が容易になる。また、パラジウムは接続配線の材料に適した多くの種類の金属を無電解めっきで析出させることができるため、めっき触媒として好ましい。
また、本発明の半導体装置の製造方法においては、前記第1電極パッド及び前記第2電極パッドはアルミ電極パッドであり、前記無電解めっき工程は酸化膜除去工程及びジンケート処理工程を備えている。第1電極パッド及び第2電極パッドを材質がアルミニウム又はアルミニウム合金であるアルミ電極パッドとした場合、アルミ電極パッドの表面に存在する酸化膜を除去することと、アルミ電極パッドの表面を無電解めっき金属が析出し易い状態にすることとが必要である。この構成によれば、ジンケート処理によりアルミ電極パッドの表面が無電解めっき金属の析出し易い状態になった状態で、接続配線を形成するための無電解めっきを行うことができる。そのため、ジンケート処理後に無電解めっきにより耐酸化性金属被膜を形成した後、接続配線をインクジェット法で形成する場合に比べて、酸化膜除去から接続配線の形成完了までに要する時間を短縮することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法においては、前記半導体チップは複数個積層され、各半導体チップ上の各第1電極パッドと前記第2電極パッドとを接続する前記接続配線は、前記基板の厚さ方向において重ならない状態で形成されている。この構成によれば、各半導体チップ上の各第1電極パッドと基板の第2電極パッドとを接続する接続配線のめっき被膜を同時に形成することができ、各半導体チップ用の接続配線が厚さ方向に重なる構造に比べて、製造に要する時間を短くすることができる。また、最上部に積層された半導体チップ用の接続配線のスロープと対応する部分の実装面までの距離(高さ)を、各半導体チップ用の接続配線が厚さ方向に重なる構造に比べて低くすることができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法においては、前記接続配線は表面に金めっき層が形成されている。この構成によれば、表面に金めっき層が存在しない場合に比べて、接続配線の導電性及び耐酸化性を向上させることができる。また高価なAuを大量に使用することなく、低コスト化が実現できる。
(a)は第1の実施形態の半導体装置の部分模式斜視図、(b)は1層目の半導体チップ用の接続配線の箇所で切断した部分断面図、(c)はその部分拡大断面図。 半導体装置の製造工程を示すフローチャート。 半導体チップが基板に接合された状態の部分斜視図。 (a)はスロープが形成された状態の部分斜視図、(b)は触媒パターンが形成された状態の部分斜視図。 (a)は第2の実施形態の半導体装置の製造工程で半導体チップが積層された状態の斜視図、(b)は半導体装置の部分断面図。 別の実施形態の半導体装置の部分模式斜視図。 従来技術の半導体装置の部分断面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。なお、以下の図面においては、図面を見易くするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率等を適宜異ならせてある。
図1(a),(b),(c)に示すように、半導体装置10は、基板11と、基板11の実装面11a上に積層された半導体チップ12と、半導体チップ12の能動面12a上に積層された半導体チップ13とを備えている。半導体チップ12は能動面12aと反対側の面を基板11の実装面11aに向けて図示しない接着剤により実装面11aに接合されている。半導体チップ13は能動面13aと反対側の面を半導体チップ12の能動面12aに向けて図示しない接着剤により能動面12aに接合されている。即ち、各半導体チップ12,13は、能動面12a,13aと反対側の面を基板11の実装面11aに向けて実装されるいわゆるフェイスアップ実装により基板11に実装されている。
半導体チップ12,13の能動面12a,13aには第1電極パッド12b,13bが形成されるとともに、第1電極パッド12b,13bより外側に導電層からなるガイドリング15が形成されている。第1電極パッド12b,13bは、基板11の実装面11aに形成された第2電極パッド16と接続配線17a,17bを介してそれぞれ電気的に接続されている。第1電極パッド12b,13b及び第2電極パッド16は、材質がアルミニウム又はアルミニウム合金で形成されたアルミ電極パッドである。
第2電極パッド16は、実装面11a上に基板11の一辺に沿って等ピッチで形成されている。一方、第1電極パッド12b,13bは、第2電極パッド16のピッチの2倍のピッチで、かつ第2電極パッド16に対して一つ置きで対向するように、互いに千鳥状の配置となるように形成されている。即ち、第1電極パッド12bと第2電極パッド16とを接続する接続配線17aと、第1電極パッド13bと第2電極パッド16とを接続する接続配線17bとは互いに重ならない状態に形成されている。なお、半導体装置10は、図示を省略した側にも同様に第1電極パッド12b,13b及び接続配線17a,17bが形成されている。
図1(b),(c)に示すように、能動面12a,13aは、第1電極パッド12b,13b及びガイドリング15が形成された部分を除いてパッシベーション膜18で覆われている。なお、図1(a)ではパッシベーション膜18の図示を省略している。即ち、パッシベーション膜18の表面が半導体チップ12,13の能動面12a,13a側の表面になる。
実装面11aの第2電極パッド16と1層目の半導体チップ12の端面との間には、実装面11aとパッシベーション膜18表面との段差を緩和する絶縁材製のスロープ19が形成されている。スロープ19は半導体チップ12の端面に沿って延びるように形成されるとともに、一端(下端)が第2電極パッド16に近接し、他端が半導体チップ12のパッシベーション膜18上を第1電極パッド12bの端部と対応する位置まで延びてガイドリング15を覆うように形成されている。
1層目の半導体チップ12の第1電極パッド12bと2層目の半導体チップ13の端面との間には、半導体チップ12のパッシベーション膜18と、半導体チップ13のパッシベーション膜18表面との段差を緩和する絶縁材製のスロープ20が形成されている。スロープ20は半導体チップ13の端面に沿って延びるように形成されるとともに、一端(下端)が第1電極パッド12bに近接し、他端が半導体チップ13のパッシベーション膜18上を第1電極パッド13bの端部と対応する位置まで延びてガイドリング15を覆うように形成されている。したがって、実装面11aと2層目の半導体チップ13の能動面13aであるパッシベーション膜18表面との段差は二つのスロープ19,20によって緩和されるようになっている。
スロープ19,20は、例えば、エポキシ系の熱硬化性樹脂により形成されている。そして、図1(c)に示すように、触媒層としての触媒パターン21がスロープ19,20の上を通るように形成されており、接続配線17a,17bは触媒パターン21上に形成されている。スロープ19,20は、接続配線17b用の触媒パターン21が形成される部分においては連続するように形成されている。なお、この連続する部分を省略してもよい。
次に上述した半導体装置10の製造方法について説明する。
図2に示すように、半導体装置10の製造方法は、半導体チップ接合工程S1と、スロープ形成工程S2と、触媒パターン形成工程S3と、焼成工程S4と、酸性脱脂工程S5と、硝酸洗浄工程S6と、ジンケート処理工程S7と、無電解Niめっき工程S8と、無電解Auめっき工程S9とを備えている。触媒パターン形成工程S3及び焼成工程S4により、第1電極パッド12bと第2電極パッド16とを結ぶ配線形成領域及び第1電極パッド13bと第2電極パッド16とを結ぶ配線形成領域に触媒インクを吐出して触媒層を形成する触媒層形成工程が構成される。また、酸性脱脂工程S5、硝酸洗浄工程S6、ジンケート処理工程S7、無電解Niめっき工程S8及び無電解Auめっき工程S9により、第1電極パッド12b,13bと第2電極パッド16とを電気的に接続する接続配線17a,17bを形成する無電解めっき工程が構成される。
半導体チップ接合工程S1では、先ず基板11の実装面11a上に、半導体チップ12が、その能動面12aと反対側の面を実装面11aに向けた状態で樹脂製の接着剤を介して接合される。次に半導体チップ12のパッシベーション膜18上に、半導体チップ13が、その能動面13aと反対側の面を半導体チップ12の能動面12aに向けた状態で樹脂製の接着剤を介して接合される。その結果、図3に示すように、基板11上に2個の半導体チップ12,13がフェイスアップ状態で積層された状態になる。
スロープ形成工程S2では、基板11の実装面11aと半導体チップ12のパッシベーション膜18表面との段差を緩和する絶縁性のスロープ19と、半導体チップ12のパッシベーション膜18表面と、半導体チップ13のパッシベーション膜18表面との段差を緩和する絶縁材製のスロープ20が形成される。スロープ19,20は、ガイドリング15を覆うように形成される。スロープ19,20は、絶縁材料を含む液状体を液体噴射装置の液体吐出ヘッドから液滴として吐出するインクジェット法(液滴吐出法)によって形成される。この実施形態では液体噴射装置として、複数の液体(インク)を一つのヘッドの複数のノズル群に別々に供給するような構造の吐出ヘッド(インクジェットヘッド)を備えたインクジェットプリンターを使用し、一つの液体噴射装置でスロープ形成用の液状体及び触媒パターン形成工程S3での触媒インクを吐出するようにした。
先ず基板11の実装面11aと半導体チップ12のパッシベーション膜18表面との段差を緩和するスロープ19を形成するため、液状体が、半導体チップ12の第1電極パッド12b側の端面全体に付着するとともに、パッシベーション膜18表面の第1電極パッド12bと対応する位置に達するように吐出される。また、半導体チップ12のパッシベーション膜18表面と半導体チップ13のパッシベーション膜18表面との段差を緩和するスロープ20を形成するため、液状体が、半導体チップ13の第1電極パッド13b側の端面全体に付着するとともに、パッシベーション膜18表面の第1電極パッド13bと対応する位置に達するように吐出される。次いで加熱処理を施して、液状体を乾燥させつつ熱硬化性樹脂を硬化させることにより、スロープ19,20の形成が完了して、図4(a)に示す状態になる。
触媒パターン形成工程S3では、スロープ19,20上に、インクジェット法により触媒インク(触媒液)が吐出されて、接続配線17a,17bの形状に合わせた形状に触媒パターン21が描画されて、図4(b)に示す状態になる。触媒インクとしては、めっき触媒を担持したカップリング剤が溶媒に分散されたものが使用される。具体的には、めっき触媒としてのパラジウムを担持可能な官能基であるアミノ基を有するシランカップリング剤、例えばアルキルトリアルコキシシラン類(いわゆる、アミノ系シランカップリング剤)が使用される。そして、スロープ19,20の表面に存在するOH基と、シランカップリング剤のアルコキシ基が加水分解されたシラノール基(Si−OH)とが水素結合で結合された状態となる。触媒パターン21は、非常に薄く、例えば、単分子膜で形成される。
焼成工程S4では、スロープ19,20の表面に存在するOH基と、シランカップリング剤のシラノール基(Si−OH)との脱水縮合反応が進み、シランカップリング剤とスロープ19,20とは水素結合より強固な共有結合で結合された状態となる。また、隣り合うシランカップリング剤のシラノール基(Si−OH)の間でも脱水縮合反応が進み、隣り合うシランカップリング剤同士も強固な共有結合で結合された状態となる。その結果、触媒パターン21はスロープ19,20に対して十分な密着性を維持することができる状態になる。
カップリング剤がスロープ19,20に固定される脱水縮合反応を円滑に行わせるためには、焼成温度は、100℃以上、好ましくは120℃である。カップリング剤が分散された有機溶媒の沸点がこの温度以下であれば、焼成温度は100℃以上、好ましくは120℃となる。しかし、触媒を担持したカップリング剤の触媒インク中での分散状態や触媒インクがインクジェットヘッドから吐出されて基板11の実装面11a等に着弾した際の濡れ広がり状態が適切な状態になる有機溶媒の沸点は150℃以上のため、焼成温度はカップリング剤が分散されている有機溶媒の沸点以上である150〜250℃が好ましい。
酸性脱脂工程S5では、第1電極パッド12b,13b及び第2電極パッド16の表面に付着している有機物の除去が行われる。酸性脱脂処理は、焼成工程S4が終わった半導体装置10の酸性脱脂液への浸漬及び水洗により行われる。酸性脱脂液としては、無電解めっきの前処理として使用される公知のもの、例えば市販の酸性脱脂液を使用することができる。
硝酸洗浄工程S6では、酸性脱脂工程S5が終わった半導体装置10を硝酸に浸漬して、アルミ電極パッドで構成されている第1電極パッド12b,13b及び第2電極パッド16の表面に存在する酸化被膜が硝酸のエッチング作用により除去される。硝酸に浸漬後、水洗が行われる。
ジンケート処理工程S7では、配線材料(例えば、Ni)をアルミニウム上に析出させるために、アルミ電極パッドで構成されている第1電極パッド12b,13b及び第2電極パッド16の表面にジンク(Zn:亜鉛)を析出させる処理であるジンケート処理が行われる。ジンケート処理は、硝酸洗浄工程S6が終わった半導体装置10に公知のジンケート処理を行う。
無電解Niめっき工程S8では、ジンケート処理が終わった半導体装置10を無電解Niめっき浴に浸漬することにより、第1電極パッド12b,13b、第2電極パッド16及び触媒パターン21上にNiが析出してNi層が形成される。
無電解Auめっき工程S9では、無電解Niめっき工程S8が終わった半導体装置10を無電解Auめっき浴に浸漬することにより、第1電極パッド12b,13b、第2電極パッド16及び触媒パターン21上に形成されたNi層上にAuが析出してAu層が形成される。その結果、第1電極パッド12b,13bと第2電極パッド16とを電気的に接続する接続配線17a,17bとして、Ni層とAu層の積層構造からなるめっき層が形成される。そして、各スロープ19,20上に接続配線17a,17bが形成された図1(c)に示す状態になる。なお、接続配線17a,17bはNi層とAu層を区別せずに描いている。
以上で基板11上に2個の半導体チップ12,13が積層された半導体装置10の製造が終了する。
上記実施形態の半導体装置10の製造方法によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)半導体装置10の製造方法は、基板11の実装面11aと半導体チップ12,13の能動面12a,13aとの段差を緩和する絶縁材製のスロープ19,20を、第1電極パッド12b,13bと第2電極パッド16との間に導電性のガイドリング15を覆うように形成するスロープ形成工程S2を備えている。そして、スロープ19,20上の第1電極パッド12b,13bと第2電極パッド16とを結ぶ配線形成領域に触媒インクを吐出して触媒パターン21を形成する触媒パターン形成工程S3と、第1電極パッド12bと第2電極パッド16とを電気的に接続する接続配線17a,17bを形成する無電解めっき工程とを備えている。したがって、第1電極パッド12b,13bと第2電極パッド16とを接続する接続配線17a,17bをインクジェット法により形成する場合と異なり、導電性のガイドリング15上に導電性の耐酸化性金属被膜が形成されることがない。その結果、接続配線17a,17bと、ガイドリング15との絶縁性を確保するためにガイドリング15を覆うように形成されるスロープ19,20の部分の厚みを、接続配線17a,17bをインクジェット法で形成する場合に比べて薄くすることができ、半導体装置10を小型化することができる。
また、接続配線17a,17bが無電解めっきで形成されるため、めっき時間を調整することで所望の厚さの接続配線17a,17bを形成することができ、大きな電流を流すために厚さの厚い接続配線17a,17bが必要な場合でも、めっき時間を長くするだけで簡単に形成することができる。また、接続配線17a,17bをインクジェット法で形成する場合に比べて、接続配線17a,17bを構成する金属材料の選択の自由度(選択できる種類)が大きくなり、接続配線17a,17b自身の薄膜多層化も容易になる。
(2)触媒インクはめっき触媒を担持したカップリング剤が溶媒に分散されたものである。したがって、触媒パターン21(触媒層)はスロープ19,20との密着性が高いカップリング剤を介してスロープ19,20上に形成されるため、製造工程を複雑にせずに接続配線17a,17bとスロープ19,20との密着性を高めることができる。
(3)めっき触媒はパラジウムであり、カップリング剤はシランカップリング剤である。したがって、めっき触媒及びカップリング剤に市販品を使用することができ、入手が容易になる。また、パラジウムは接続配線17a,17bの材料に適した多くの種類の金属を無電解めっきで析出させることができるため、めっき触媒として好ましい。
(4)第1電極パッド12b,13b及び第2電極パッド16はアルミ電極パッドであり、無電解めっき工程は硝酸洗浄工程S6(酸化膜除去工程)及びジンケート処理工程S7を備えている。そのため、ジンケート処理によりアルミ電極パッドの表面が無電解めっき金属の析出し易い状態になった状態で、接続配線17a,17bを形成するための無電解めっきを行うことができる。したがって、ジンケート処理後に無電解めっきにより耐酸化性金属被膜を形成した後、接続配線17a,17bをインクジェット法で形成する場合に比べて、酸化膜除去から接続配線17a,17bの形成完了までに要する時間を短縮することができる。
(5)接続配線17a,17bは表面に金めっき層が形成されている。したがって、表面に金めっき層が存在しない場合に比べて、接続配線17a,17bの導電性及び耐酸化性を向上させることができる。
(6)積層された2個の半導体チップ12,13上の各第1電極パッド12b,13bと第2電極パッド16とを接続する接続配線17a,17bは、基板11の厚さ方向において重ならない状態で形成されている。したがって、接続配線17a,17bのメッキ被膜を同時に形成することができ、両接続配線17a,17bが厚さ方向に重なる構造に比べて、製造に要する時間を短くすることができる。また、接続配線17bのスロープ19と対応する部分の実装面11aまでの距離(高さ)を、両接続配線17a,17bが厚さ方向に重なる構造に比べて低くすることができる。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を図5(a),(b)にしたがって説明する。この実施形態では、基板上に積層される半導体チップの個数と、異なる半導体チップの第1電極パッドと基板の第2電極パッドとを接続する接続配線が基板の厚さ方向において重なるように形成されている点とが第1の実施形態と異なっている。第1の実施形態と基本的に同一部分は同一符号を付して詳しい説明を省略する。
図5(a)に示すように、基板11上には1層目の半導体チップ12、2層目の半導体チップ13及び3層目の半導体チップ14が順に積層されている。実装面11a上には12個の第2電極パッド16が基板11の一辺に平行に3列、即ち半導体チップ12,13,14の数に等しい列数、かつ等ピッチで形成されている。半導体チップ12,13,14の能動面12a,13a,14a上には第1電極パッド12b,13b,14bがそれぞれ第2電極パッド16と同じピッチで1列に形成されている。そして、第1電極パッド12b,13b,14b及び第2電極パッド16が1個ずつ一直線上に位置するように配置されている。
図5(b)に示すように、実装面11aと1層目の半導体チップ12のパッシベーション膜18表面との段差を緩和するスロープ19は第1の実施形態と同様に形成されている。しかし、実装面11aと2層目の半導体チップ13のパッシベーション膜18表面との段差を緩和するスロープ22は接続配線17aを覆うように形成され、実装面11aと3層目の半導体チップ14のパッシベーション膜18表面との段差を緩和するスロープ23は接続配線17bを覆うように形成されている。
この半導体装置24を製造する場合は、基板11上に半導体チップ12,13,14を積層した後、先ず、1層目の半導体チップ12の接続配線17aを形成するためにスロープ形成工程S2から無電解Auめっき工程S9までの各工程を実施する。次に2層目の半導体チップ13の接続配線17bを形成するためにスロープ形成工程S2から無電解Auめっき工程S9までの各工程を実施した後、3層目の半導体チップ14の接続配線17cを形成するためにスロープ形成工程S2から無電解Auめっき工程S9までの各工程を実施する必要がある。なお、各半導体チップ12,13,14上のガイドリング15上にめっき被膜が形成されないように、スロープ19を形成するスロープ形成工程S2の際に、スロープ22,23のうちガイドリング15を覆う部分が形成される。そして、スロープ22の残りの部分は、接続配線17aの形成後、接続配線17bを形成する際のスロープ形成工程S2で形成され、スロープ23の残りの部分は、接続配線17bの形成後、接続配線17cを形成する際のスロープ形成工程S2で形成される。
そのため、各半導体チップ12,13,14のガイドリング15にはいずれもめっき被膜は形成されない。しかし、第1電極パッド13b及び第1電極パッド13bに対応する第2電極パッド16上には第1電極パッド12b上に形成されるめっき被膜の2倍の厚さのめっき被膜が形成される。また、第1電極パッド14b及び第1電極パッド14bに対応する第2電極パッド16上には第1電極パッド12b上に形成されるめっき被膜の3倍の厚さのめっき被膜が形成される。なお、図5(b)では厚さを同じに図示している。したがって、各半導体チップ12,13,14のパッシベーション膜18の厚さが同じ場合、半導体チップ13,14では第1電極パッド13b,14bと対応する部分のめっき被膜がパッシベーション膜18の表面から突出した状態になるが支障はない。第1電極パッド13b,14bと対応する部分のめっき被膜がパッシベーション膜18の表面から突出した状態になるのを避けるため、半導体チップ13,14において第1電極パッド13b,14bの周辺の厚さを厚く形成してもよい。
したがって、この第2の実施形態によれば、第1の実施形態の(1)〜(5)と同様な効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(7)異なる半導体チップの第1電極パッド12b,13b,14bと基板11の第2電極パッド16とを接続する接続配線17a,17b,17cが基板11の厚さ方向において重なるように形成されている。したがって、各接続配線17a,17b,17cが基板11の厚さ方向において重ならない状態、即ち、第1電極パッド12b,13b,14bの配置間隔を第2電極パッド16の配列ピッチの整数倍に形成する場合に比べて、半導体チップ12,13の幅方向(第1電極パッド12b,13b,14bの配列方向)の長さを短くすることができる。
なお、実施形態は以下のように変更してもよい。
・ ジンケート処理工程S7の後に無電解めっきで接続配線17a,17bを形成する場合、接続配線17a,17bはNi層とAu層との積層構造に限らない。例えば、Ni,Cu,Pd,Au,Agから選択されたいずれか一つの金属で接続配線17a,17bを形成したり、複数の選択された金属の無電解めっきを行って金属層が複数積層された構成(例えば、Ni層/Cu層、Ni層/Pd層/Au層)としたり、複数の金属からなる合金めっきで接続配線17a,17bを形成したりしてもよい。例えば、無電解Niめっき、無電解Cuめっき、無電解Auめっきを連続して行い、接続配線17a,17bを表層側からAu層、Cu層、Ni層の3層構成としてもよい。Ni層はCuめっきの下地層として優れているため、Cu層はNi層の上に形成するのが好ましい。
・ 半導体チップ12,13,14は、第1電極パッド12b,13b,14bが形成された能動面12a,13a,14aの第1電極パッド12b,13b,14bより外側に形成される導電層として、ガイドリング15の他にTEG(評価用端子)が形成された構成のものを使用してもよい。また、ガイドリング15がなくTEGのみが形成されたものを使用してもよい。
・ 半導体装置は、半導体チップ12,13,14の第1電極パッド12b,13b,14bがそれぞれ基板11の第2電極パッド16と接続配線17a,17b,17cで直接接続される構成に限らない。例えば、図6に示すように、第2電極パッド16が第1電極パッド12bと接続配線25aで接続され、第1電極パッド12bが第1電極パッド13bと接続配線25bで接続される構成の半導体装置26に適用したり、3個以上の半導体チップ12等が積層された半導体装置に同様な構成を適用したりしてもよい。また、両方の構成の接続配線17a,17b,17c及び接続配線25a,25bが存在する構成であってもよい。
・ 半導体装置は半導体チップが2層又は3層に積層された多層チップ半導体装置に限らず、4層以上のものや半導体チップが1層のものであってもよい。また、半導体チップとして第1電極パッドが対向する2辺に沿って配列されたものに限らず、第1電極パッドが1辺だけに形成されたものや、半導体チップ12の4辺に沿って配列されたものに適用してもよい。
・ 触媒インクに使用されるシランカップリング剤は、めっき触媒としてのパラジウムを担持可能な官能基としてアミノ基を有するものに限らず、例えば、イミダゾール基を有するものであってもよい。
・ 触媒パターン形成工程S3は、めっき触媒を担持したカップリング剤が溶媒に分散された触媒インクをスロープ19等上に吐出して触媒パターン21を形成する方法に限らない。例えば、めっき触媒(パラジウム)を担持可能なカップリング剤(シランカップリング剤)溶液をスロープ19,20上に吐出してカップリング剤層を形成した後、Pd触媒化処理を実施して触媒パターン21を形成してもよい。
・ 触媒層形成工程の実施時期、即ち触媒パターン21の形成時期は、無電解めっき工程を実施する前に限らず、ジンケート処理工程S7の後、即ち無電解めっきにより無電解めっき浴中の金属をめっき被膜として析出させる前に行ってもよい。
・ めっき触媒の触媒金属はパラジウムに限らず、亜鉛やニッケルを吸着(担持)可能な金属、例えば金であってもよい。
・ スロープ19,20,22,23を構成する絶縁材料はエポキシ系の熱硬化性樹脂に限らず、例えば、フェノール系やメラミン系の熱硬化性樹脂を使用したり、光硬化性樹脂を使用したりしてもよい。
・ 触媒パターン21は、第1電極パッド12b,13b,14b及び第2電極パッド16を覆うように形成してもよい。触媒パターン21は、非常に薄く、例えば、単分子膜で形成されるため、第1電極パッド12b等及び第2電極パッド16と接続配線17a等との間で電流や電気信号は支障なく導通する。
S2…スロープ形成工程、S7…無電解めっき工程を構成するジンケート処理工程、S8…無電解めっき工程を構成する無電解Niめっき工程、S9…無電解めっき工程を構成する無電解Auめっき工程、10,24,26…半導体装置、11…基板、11a…実装面、12,13,14…半導体チップ、15…導電層としてのガイドリング、12a,13a,14a…能動面、12b,13b,14b…第1電極パッド、16…第2電極パッド、17a,17b,17c,25a,25b…接続配線、19,20,22,23…スロープ。

Claims (6)

  1. 第1電極パッドが形成された能動面の前記第1電極パッドより外側に導電層が形成された半導体チップが、実装面に第2電極パッドが形成された基板に対して前記能動面と反対側の面を前記実装面に向けて実装される半導体装置の製造方法であって、
    前記実装面と前記能動面との段差を緩和する絶縁材製のスロープを、前記第1電極パッドと前記第2電極パッドとの間に前記導電層を覆うように形成するスロープ形成工程と、
    前記第1電極パッドと前記第2電極パッドとを電気的に接続する接続配線を形成するため前記スロープ上に触媒インクを吐出して触媒層を形成する触媒層形成工程と、
    前記第1電極パッド、前記第2電極パッド及び前記触媒層上にめっき被膜を形成して前記接続配線を形成する無電解めっき工程と
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記触媒インクはめっき触媒を担持したカップリング剤が溶媒に分散されたものである請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記めっき触媒はパラジウムであり、前記カップリング剤はシランカップリング剤である請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1電極パッド及び前記第2電極パッドはアルミ電極パッドであり、前記無電解めっき工程は酸化膜除去工程及びジンケート処理工程を備えている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記半導体チップは複数個積層され、各半導体チップ上の各第1電極パッドと前記第2電極パッドとを接続する前記接続配線は、前記基板の厚さ方向において重ならない状態で形成されている請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記接続配線は表面に金めっき層が形成されている請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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