[go: up one dir, main page]

JP2010243271A - 微細流路デバイスおよび微細流路デバイスの製造方法 - Google Patents

微細流路デバイスおよび微細流路デバイスの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010243271A
JP2010243271A JP2009090695A JP2009090695A JP2010243271A JP 2010243271 A JP2010243271 A JP 2010243271A JP 2009090695 A JP2009090695 A JP 2009090695A JP 2009090695 A JP2009090695 A JP 2009090695A JP 2010243271 A JP2010243271 A JP 2010243271A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine
pair
microchannel
glass substrate
adhesive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009090695A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisuke Iwata
恵助 岩田
Nobuhito Oyama
信仁 大山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OHYAMA KOGAKU KK
Original Assignee
OHYAMA KOGAKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OHYAMA KOGAKU KK filed Critical OHYAMA KOGAKU KK
Priority to JP2009090695A priority Critical patent/JP2010243271A/ja
Publication of JP2010243271A publication Critical patent/JP2010243271A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Abstract

【課題】ごく小さな上下幅や流路幅を有する微細流路が要請されても、高い寸法精度で微細流路を形成可能であり、吸引装置に頼ることなく微粒子懸濁液を微細流路内にスムーズに通過させることの可能な微細流路デバイスを提供すること、および、その微細流路デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】対面する一対のガラス基板2と、微粒子懸濁液を通過可能に一対のガラス基板2の間に形成される微細流路5と、該微細流路5に電圧を印加可能に形成された電極4とを備える微細流路デバイス1であって、一対のガラス基板2の間には、光硬化性樹脂の硬化物からなるとともに表面粘着性を有する粘着層3が形成されて微細流路5の幅方向の側面6を画し、一対のガラス基板2は、粘着層3を介して相互に固定されて微細流路5の上下の面7を画し、電極4は、ガラス基板2の一方に形成された導電性を有する導電膜からなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、微細流路デバイスおよび微細流路デバイスの製造方法に関する。
医療機関における疾患有無等の診断や生化学分野における生理活性物質存在有無の判断などを行う際、ごく少量の検体に含まれる微量成分を高感度に検出するための微量成分検出方法として、ターゲットとする微量成分(疾患の原因物質など)に対して特異的に反応する物質(その微量成分を抗原とする抗体など)を担体(ラテックスビーズなど)に担持させた担体微粒子と検体とを混合してなる液体(微粒子懸濁液)を調製しその微粒子懸濁液にパルス電圧を印加する方法が知られている。この方法では、微量成分と担体微粒子との反応に伴う凝集体の形成有無を確認することで検体中の微量成分の存否が判断されるが、パルス電圧の印加により微粒子懸濁液中の担体微粒子をパールチェーン化させることで凝集体が効率的に形成されるため、ごく少量の検体でも短時間のうちに高感度に凝集体の形成有無を確認でき、微量成分の存否を検出できる。
この方法を有効に実施するため、ごく少量の検体を扱うためのデバイスが要請される。そのデバイスとして、マイクロメートルのオーダー(1μm以上100μm以下程度)の上下幅で微小な微細流路を形成するとともに微細流路にパルス電圧を印加可能な電極を設けたデバイス(微細流路デバイス)が提案されている。
このような微細流路デバイスを用い、微細流路に微粒子懸濁液を通じるとともに微細流路内にパルス電圧を印加し、所定時間経過後に電圧の印加を停止することにより、微細流路を流れる微粒子懸濁液における凝集体の形成有無が高精度に確認できる。凝集体の形成有無の確認は、微細流路デバイスに凝集体確認装置をセットすることで実現できる。凝集体確認装置としては、光学顕微鏡や血球カウンターなどを挙げることができる。例えば、光学顕微鏡が微細流路デバイスの微細流路に対物レンズを向けてセットされることで、微細流路内を流れる微粒子懸濁液中の凝集体の形成有無が視覚的に確認される。
微細流路デバイスについては、次のようなものが提案されている。
微細流路をなす導入路の側面を画するように間隔を隔てて複数枚並べられた金属箔にて電極を形成し、導入路の底面と天面とを画するように金属箔の両面にプラスチックフィルムをラミネートしてなる反応検査用チップが提案されている(特許文献1)。
一方の基板上にホットメルト接着剤をスクリーン印刷でパターニングして、ホットメルト接着剤の存在しない部分である微細流路を形成する工程と、他方の基板上にイオンプレーティングにより前記微細流路に対応する電極を成膜する工程と、一方の基板と他方の基板に形成された微細流路と電極とが対向するように両基板を重ね合わせる工程と、両基板を熱圧着接合する工程を含む製造方法にて製造されたマイクロチップが提案されている(特許文献2)
表面に微細流路を形成した一方のガラス基板を、表面に電極を形成した他方のガラス基板上に、電極と微細流路が対向するように相互に位置を合わせつつ両方のガラス基板を重ね合わせる工程と、一方のガラス基板と他方のガラス基板の間に嫌気性UV硬化性接着剤を侵入させる工程と、微細流路内に侵入した嫌気性UV硬化性接着剤を除去する工程と、UV光を照射する工程とを含む製造方法にて製造されたマイクロチップ基板が提案されている(特許文献3)。
特開2003−75441号公報 特開2008−249346号公報 特開2008−170349号公報
微細流路デバイスを使用した微量成分検出方法では、上記したような微量成分と担体微粒子との凝集体の形成有無の判定を、より速やかに精度よく実施するために、微細流路内を流れる担体微粒子の拡大画像を取得することが行われる。拡大画像は、撮像システムを用いることで得ることができる。撮像システムは、例えば、光学顕微鏡に用いられる対物レンズと鏡筒と接眼レンズを備える観察光学系を、微細流路デバイスの微細流路に対物レンズをむけてセットし、接眼レンズに対してCCDカメラをセットして形成される。このとき、担体微粒子の2次元的な画像が接眼レンズを通じて形成され、その画像がCCDカメラにて拡大画像として取得される。そして、その拡大画像を解析することで、凝集体が認められるか否かを確認し、凝集体の詳細な分析を行うことができる。このような撮像システムを用いて拡大画像を鮮明に得るためには、担体微粒子のパールチェーン化は、一層で実現されることが好ましい。これは、担体微粒子のパールチェーン化が多層で実現されてしまうと、凝集体と対物レンズとの距離が異なる位置に、凝集体が出現する可能性が高くなり、微細流路に生じる凝集体全体について一度にフォーカスを合わせることができなくなる事態を生じる虞があるためである。凝集体全体についてフォーカスを合わせることができないと、凝集体の像を鮮明に写し出した拡大画像を得ることができず、凝集体の分析結果の再現性が低下し、微量成分検出方法を精度良く実施することができなくなる虞がある。
この点、撮像システムとして、3次元的な画像を得てその画像の解析を行うための装置を有するシステムを用いることが考えられる。しかし、3次元的な画像は2次元的な画像よりも解析するべき情報が増えるうえ、微量成分検出方法の実施コストが高くなってしまう。
その一方で、微細流路デバイスを使用した微量成分検出方法では、担体微粒子のパールチェーン化を高感度に効率的に実施するために、微粒子懸濁液に微小な担体微粒子を用いることが要請されている。ところが、できるかぎり微小な担体微粒子を微粒子懸濁液に用いた場合、微細流路デバイスの微細流路の上下幅がある程度大きくなってしまうと、パールチェーン化した担体微粒子の群が、微細流路の深さ方向に多層化した状態になりやすくなる。
そこで、微細流路デバイスを使用した微量成分検出方法において、撮像システムを用いて凝集体の分析を実施できるようにし、且つ、微粒子懸濁液に微小な担体微粒子を用いることができるようにするために、微細流路デバイスとして、上下幅が10μm以下程度であるような微細流路を形成したもの、好ましくは上下幅が7μm程度であるような微細流路を形成したもの、が高精度に形成されることが要請されている。
さらに、こうした要請に加え、微細流路デバイスとして、微量成分検出方法を実施するための装置全体として複雑なものとならないようなものが望まれており、具体的には、実微粒子懸濁液を毛細管現象により微細流路内に適度な流速で通じることができるものが望まれている。
ところが、特許文献1に記載された反応検査用チップでは、プラスチックフィルムのラミネートにより導入路が形成されており、ラミネートの際にプラスチックフィルムに変形が生じやすいことから、導入路の上下幅の寸法精度に限界があり、特に、導入路の上下幅が10μm以下程度であるような場合にまで十分な寸法精度をもって導入路を形成できるものではない。また、この反応検査用チップでは、プラスチックフィルムの間に介在する金属箔は、導入路の側面を画するのみならず、電極を構成している。したがって、金属箔は、破断しないように、ある程度の厚みを確保される必要がある。この点においても、この反応検査用チップについて、導入路の上下幅を10μm以下程度に設計することは容易でない。
特許文献2に記載されたマイクロチップでは、スクリーン印刷法にて塗布されたホットメルト接着剤にて一対の基板を接着しているが、一対の基板の接着時においてホットメルト接着剤は柔軟性を有するのが通常であるため、ホットメルト接着剤の厚みを安定させることが困難であり、ホットメルト接着剤の厚みを高精度に調節することが困難となりやすい。マイクロチップに要請される微細流路の上下幅が10μm以下程度にまで小さくなると、微細流路の上下幅に対するホットメルト接着剤の厚み誤差は無視できない程度に大きくなる。すなわち、このマイクロチップでは、特に、微細流路の上下幅が10μm以下程度であるようなものが要請される場合に、高精度に微細流路を形成することが困難となる。
特許文献3のマイクロチップ基板では、電極が、その端縁部を微細流路内に突出させるように設けられる。このような場合、特許文献3のマイクロチップ基板では、嫌気性UV硬化性接着剤を硬化させる工程で、微細流路内に突出する電極の端縁部上に嫌気性UV硬化性接着剤が部分的に残るとともにそこで嫌気性UV硬化性接着剤の硬化がおこる虞がある。すると、特許文献3のマイクロチップ基板では、電極の端縁部が部分的に嫌気性UV硬化性接着剤の硬化物で覆われてしまい、微細流路内に電圧を均一に印加することが困難になる虞がある。また、このマイクロチップ基板では、微細流路を形成するために、嫌気性UV硬化性接着剤の硬化を行う前に予めガラス基板に溝を形成しておく工程を実施することが必須となるため、嫌気性UV硬化性接着剤の硬化を行う工程の段階で微細流路の設計に変更があれば、そのガラス基板は廃棄されなければならなくなる。
また、特許文献1の反応検査用チップ、特許文献2のマイクロチップのいずれについてみても、プラスチックからなる基板の間に微細流路が形成される。ところが、一般的にプラスチックは無機材料などに比べて疎水性が強いため、微細流路の上下幅が10μm以下程度まで小さくなると、微粒子懸濁液は微細流路内を流れにくくなる。
特許文献3のマイクロチップ基板では、嫌気性UV硬化性接着剤が微細流路内に漏出して硬化し、微細流路内に硬化した嫌気性UV硬化性接着剤が異物として存在してしまう虞があるため、微細流路の上下幅が10μm以下程度まで小さい場合、微細流路において誤って硬化してしまった嫌気性UV硬化性接着剤によって、微粒子懸濁液が微細流路内を流れることが困難になる虞が大きくなる。また、特許文献3の技術では、ガラス基板と他方のガラス基板の間に嫌気性UV硬化性接着剤を侵入させる際に、十分な量の嫌気性UV硬化性接着剤が侵入せず、微細流路を高い寸法精度で形成することができない虞もある。このため、特許文献3の技術では、マイクロチップ基板のロットによって微細流路の寸法にばらつきが生じる虞があり、微細流路を流れる微粒子懸濁液の流速にもばらつきを生じる虞がある。
このように、上記特許文献1から3のいずれについても、微細流路の上下幅が10μm以下程度であるような場合、微細流路に微粒子懸濁液がスムーズに流れずに、毛細管現象を用いて微粒子懸濁液を適度な流速で微細流路を通じることが困難となる虞がある。このため、特許文献1から3のいずれについても、微粒子懸濁液を適度な流速で微細流路内を通じさせようとすれば、例えばポンプなどの吸引装置といった流速調整装置を別途設け、その流速調整装置により微粒子懸濁液の流速を調整する必要が生じ、微細流路デバイスを用いる装置の複雑化が招かれる。したがって、特許文献1から3のいずれについても、微細流路デバイスを用いる装置を簡易な構成にすることが困難になる。
本発明は、ごく小さな上下幅や流路幅を有する微細流路が要請されても、高い寸法精度で微細流路を形成可能であり、吸引装置に頼ることなく微粒子懸濁液を微細流路内にスムーズに通過させることの可能な微細流路デバイスを提供すること、および、その微細流路デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、(1) 対面する一対のガラス基板と、微粒子懸濁液を通過可能に一対のガラス基板の間に形成される微細流路と、該微細流路に電圧を印加可能に形成された電極とを備える微細流路デバイスであって、
一対のガラス基板の間には、光硬化性樹脂の硬化物からなるとともに表面粘着性を有する粘着層が形成されて微細流路の幅方向の側面を画し、
一対のガラス基板は、粘着層を介して相互に固定されて微細流路の上下の面を画し、
電極は、ガラス基板の一方に形成された導電性を有する導電膜からなる、ことを特徴とする微細流路デバイス、
(2)微細流路は、上下幅が10μm以下である、上記(1)に記載の微細流路デバイス、
(3)導電膜は、該導電膜の少なくとも一部が微細流路内に位置するように形成されている、上記(1)または(2)に記載の微細流路デバイス、
(4)対面する一対のガラス基板と、微粒子懸濁液を通過可能に一対のガラス基板の間に形成される微細流路と、該微細流路に電圧を印加可能な電極とを備える微細流路デバイスの製造方法であって、
一方のガラス基板に、導電性を有する導電膜を形成することで電極を形成する工程と、
電極を形成したガラス基板に、光硬化性樹脂を含有するレジスト液を塗布して塗布膜を形成し、該塗布膜に向けて活性放射線を照射して塗布膜を硬化させることで、前記一方のガラス基板面上に表面粘着性を有する粘着層をパターニングするとともに微細流路の幅方向の側面を粘着層にて形成する工程と、
電極および粘着層を形成した前記一方のガラス基板と、他方のガラス基板とを、該他方のガラス基板に粘着層が直接接触するように重ね合わせて一対のガラス基板を互いに固定することで、微細流路の上下の面を形成する工程と、を備える、ことを特徴とする微細流路デバイスの製造方法、
(5)対面する一対のガラス基板と、微粒子懸濁液を通過可能に一対のガラス基板の間に形成される微細流路と、該微細流路に電圧を印加可能な電極とを備える微細流路デバイスの製造方法であって、
一方のガラス基板に、光硬化性樹脂を含有するレジスト液を塗布して塗布膜を形成し、該塗布膜に向けて活性放射線を照射して塗布膜を硬化させることで、前記一方のガラス基板面上に表面粘着性を有する粘着層をパターニングするとともに微細流路の幅方向の側面を粘着層にて形成する工程と、
他方のガラス基板に、導電性を有する導電膜を形成して電極となす工程と、
粘着層を形成したガラス基板と、電極を形成したガラス基板とを、電極を形成したガラス基板に粘着層が直接接触するように重ね合わせて一対のガラス基板を互いに固定することで、微細流路の上下の面を形成する工程と、を備える、ことを特徴とする微細流路デバイスの製造方法、
(6)微細流路の上下の面を形成する工程では、一対のガラス基板が加熱および加圧されることにより、該一対のガラス基板が互いに固定される、上記(4)または(5)に記載の微細流路デバイスの製造方法、を要旨とする。
本発明の微細流路デバイスの製造方法によれば、光硬化性樹脂の硬化物からなる表面粘着性を有する粘着層を形成した後、その固形の粘着層により対面する一対のガラス基板を相互に固定するので、粘着層の厚みを調整することが容易であり、上下幅が10μm以下程度であるような微細流路を形成した微細流路デバイスを製造しようとする場合においても、微細流路の上下幅を高精度に調整することが可能となる。
本発明によれば、一対のガラス基板を相互に固定して微細流路を形成するにあたり、一対のガラス基板の間に流動性を有する接着剤を侵入させる必要がなく、微細流路に接着剤が侵入して微細流路が汚染される虞がない。そのため、本発明によれば、微細流路に接着剤などの異物が混在して微粒子懸濁液が微細流路内を流れにくくなるという虞が抑制される。そして、微細流路内に異物を混在させずに微細流路デバイスを形成できるので、微細流路デバイスのロットによって微細流路内を流れる微粒子懸濁液の流速にばらつきが生じる虞が抑制される。
さらに、本発明においては、微細流路デバイスの微細流路は、一対のガラス基板の間に形成されるため、プラスチックの基板の間に微細流路が形成される場合に比べ、毛細管現象を利用して微細流路内に微粒子懸濁液を適切な流速で通じやすい。すなわち、本発明によれば、毛細管現象を利用して微細流路内に微粒子懸濁液を適切な流速で通じることが可能な微細流路デバイスを得ることができる。
本発明によれば、微粒子懸濁液を通じるべく強制的に微細流路内に微粒子懸濁液を引き込むためのポンプなどの吸引装置を微細流路デイバスに接続することが必須ではなくなり、微細流路デバイスを用いた装置をより簡易な構成にすることが容易となる。
本発明によれば、粘着層が微細流路の幅方向の側面を形成するので、微細流路の幅方向の側面を形成するためにガラス基板に微細流路に対応するパターンで溝を設けるための工程を実施する必要がなくなり、微細流路デバイスの製造コストを抑制することが可能となる。
本発明においては、ガラス基板面が微細流路の上下面を画しているため、ガラス基板のガラス面が微細流路の内面に露出した状態となっている。微細流路の内面に露出するガラス基板は、プラスチック製の基材に比べて、通常、微粒子懸濁液との間で濡れ性が高いため、微粒子懸濁液が微細流路内をスムーズに移動しやすくなる。そして、微粒子懸濁液がスムーズに微細流路を流れると、微細流路を流れる微粒子懸濁液の流速が安定する。したがって、本発明によれば、微細流路デバイスの製品のロットによって微粒子懸濁液の流速のばらつくことが少なく、微粒子懸濁液にパルス電圧を印加して凝集体の形成有無を確認するにあたり、凝集体の形成有無の確認結果の信頼性がより高められる。
さらに、本発明によれば、ガラス基板を使用した微細流路デバイスを製造するにあたり、ガラス基板に微細流路を形成するための溝加工を施す必要をなくすことも可能となる。
本発明における微細流路デバイスの実施例の1つを模式的に示す平面模式図である。 図1のA−A線断面を拡大して模式的に示す拡大断面模式図である。
本発明の微細流路デバイス1について図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書では、微細流路デバイス1の厚み方向を上下方向とする。図2に示す微細流路デバイス1の例においては、矢印U−D方向が上下方向となる。このとき、便宜上、矢印U方向を上方向、矢印D方向を下方向とする。また、本明細書では、上下方向にz軸、微細流路5の長手方向にy軸、z軸とy軸の両方向に対して垂直に交差する方向にx軸をとって、x軸y軸z軸で張られる3次元空間座標系を想定した場合において、x軸方向を、微細流路5の幅方向とする(図2において矢印M−N方向)。
[微細流路デバイス1の構成]
本発明の微細流路デバイス1は、図1や図2に示すように、対面する一対のガラス基板2,2と、電圧を印加可能な電極4とを備え、さらに一対の基材2,2の間に粘着層3を形成してなる。
一対のガラス基板2,2は、上下方向に間隔を隔てて対面配置されており、微細流路5の上下面(流路上下面7,7)を画している。このとき、対面する流路上下面7,7間の距離が微細流路5の上下幅Hとなる。
一対のガラス基板2,2は、いずれもソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス、無アルカリガラスなど、その種類を特に限定されるものではない、一対のガラス基板2,2としては、互いに異なる種類のガラス材が用いられてもよい。一対のガラス基板2,2は、プラスチック材に比べて、通常、微粒子懸濁液との関係において適度な濡れ性を確保できる。
粘着層3は、ガラス基板2面上に、平面視上所定のパターンにパターニングされており、且つ、光硬化性樹脂の硬化物からなり表面粘着性を有する層である。粘着層3のパターンは、微細流路デバイス1に形成される微細流路5のパターンに対応している。このとき、粘着層3は、微細流路5の幅方向に向かい合う微細流路5の側面(流路側面6,6)を画している。このとき、対面する流路側面6,6間の距離が微細流路5の流路幅Wとなる。
粘着層3を構成する光硬化性樹脂としては、アルカリ現像可能な光硬化性を有する樹脂組成物を挙げることができ、より具体的には、アルカリ現像型接着剤(太陽インキ製造株式会社製、U−100シリーズ)を用いることができる。
粘着層3についての表面粘着性とは、「上記したような光硬化性樹脂が硬化された後」である「微細流路5のパターンに応じてパターニングされた後」の状態において「粘着層3の表面に対して他の部材を粘着させることが可能である」という粘着層3の性質を示している。ここに、「他の部材と粘着層3とを粘着させる」とは、「他の部材を粘着層3に接触させるだけで他の部材と粘着層3とが粘着する場合」のほか、「他の部材を粘着層3に接触させるとともに両者を加熱及び/又は加圧することによって他の部材と粘着層3とが粘着する場合」のいずれも含まれる。
粘着層3の厚みは、微細流路デバイス1に形成しようとする微細流路5の上下幅(図2において符号Hにて示す)に応じて適宜設定される。
粘着層3は、図2の微細流路デバイスの例では、電極4の上方側(矢印U方向側)に配置されているが、これに限定されず、電極4の下方側に配置されていてもよい。
電極4は、微細流路5の長手方向を横切る方向に電場を生じさせるように電圧を印加可能に形成されている。電極4は、導電性を有する導電膜からなる。導電膜は、一対のガラス基板2,2のうちの少なくとも一方のガラス基板2(図2の例では、下方側(D方向側)に配置されるガラス基板2)面上に形成されている。導電膜は、微細流路5のパターンに応じて定められた所定のパターンにパターニングされる。具体的に、導電膜は、平面視上微細流路5の幅方向に微細流路5を挟んで両側に互いに直接接触しないように配置されており、微細流路の両側に位置する導電膜が、微細流路デバイスへの電圧印加時にショートしないようになっている。
微細流路5を挟んで微細流路5の面外方向の所定領域に配置される電極4は、平面視上、電極4の端縁部10が側面6,6の位置よりも微細流路5の幅方向にみて微細流路5内側にやや突き出た状態(微細流路5内に露出した状態)となるように形成されることが好ましい。これは、電極4をなす導電膜が、その少なくとも一部を微細流路5の流路側面6,6よりも微細流路5内側に位置させるように形成されることにより実現できる。図1の例では、導電膜は、微細流路5の流路幅(図2において符号Wにて示す)よりも幅狭で且つ微細流路5の長手方向に沿って線状にのびるパターンで導電膜の非形成部が形成されるようにパターニングされている。なお、電極4の突出長さ(図2において符号Eにて示す)は、適宜設定可能であるが、この突出長さEは、0.1μmから0.2μm程度であることが好ましい。微細流路5内に電極4の端縁部10が位置するように電極4が形成されていることで、電極4が微細流路5内に露出し、微細流路5内に確実に電圧を印加することが容易となる。
電極4をなす導電膜としては、導電性を有する導電材料からなる薄膜層や金属箔が好ましく用いられる。導電性を有する導電材料は、ステンレス、アルミニウム、銅、金、ITOといった金属や、カーボンなど、特に限定されるものではないが、その導電材料として、パターニングの容易さの点で、金属が用いられることが好ましく、できるだけ酸化しにくい金属が用いられることがより好ましい。
導電膜の厚さ(電極4の厚さ)は、微細流路5の上下幅Hに応じて適宜設定される。
微細流路デバイス1では、一対のガラス基板2,2は、粘着層3を介して相互に固定されている。このとき、一対のガラス基板2,2は、微細流路5の上下面7,7を画している。
本発明の微細流路デバイス1について、微細流路5の形状、本数、および寸法(上下幅H、流路幅W、流路長L)は、いずれも特に限定されるものではない。微細流路デバイス1において微細流路5の形状は、直線状、曲線状、折線状、スパイラル状、これらの組み合わせでなる形状、のいずれでもよい。微細流路5の本数は、単数、複数いずれでもよい。また、微細流路5の本数が複数である場合、微細流路5は、複数の流路を流れる流体が相互に合流及び/又は分岐可能に構成されているものでもよい。
微細流路5の上下幅Hは、微細流路5内に通じようとする微粒子懸濁液に含まれる担体微粒子の粒子径に応じて適宜定められる。微細流路5の上下幅Hは、微粒子懸濁液に含まれる担体微粒子として粒子径が0.5μmから2.0μm程度であるような担体微粒子が用いられる場合、マイクロメートルのオーダーの範囲の値であり、その範囲の値の中でも10μm程度以下であることが好ましく、7μm程度であることがより好ましい。微細流路5の上下幅がこのような値であると、上記したような粒子径を有する担体微粒子を含む微粒子懸濁液が微細流路5内を流れる際に電極4より微細流路5内にパルス電圧が印加されることで、「微細流路5の幅方向に担体微粒子をパールチェーン化させるとともに、担体微粒子のパールチェーン化を、微細流路5の上下方向に単層で生じさせるようにすること」が、より効果的に実現されるようになる。
微細流路5の流路幅Wは、適宜設定できる。また、図1,2に示す微細流路デバイス1の例では、微細流路5の流路幅Wが一定となっているが、これに限定されない。微細流路5の流路幅Wは、部分的に広がって、あるいは、狭くなっていてもよい。ただし、「微細流路5に電圧を印加してその微細流路5を流れる微粒子懸濁液に含まれる担体微粒子を幅方向に整列させて担体微粒子の凝集体の形成有無を凝集体確認装置にて測定(凝集体形成測定)する場合」において、微細流路5の流路幅Wが過剰に広いと、電極4から微細流路5に印加されるべき電圧の大きさを過剰に大きくする必要を生じて好ましくない。微細流路5の流路幅Wが過剰に狭いと、凝集体確認装置として光学顕微鏡を用いて微細流路5を流れる担体微粒子を拡大することで担体微粒子の凝集体の形成有無が確認される場合において、光学顕微鏡の測定スポット径よりも流路幅Wのほうが小さくなる虞がある。このような点を考慮して、微細流路5の流路幅Wは、0.2mmから1.5mm程度であることが好ましく、0.3mmから1.0mm程度の範囲であることがより好ましい。
微細流路5の長手方向に沿った長さ(流路長;図1において符号Lにて示す)は、凝集体形成測定に使用される凝集体確認装置などの諸条件に応じて適宜設定できる。例えば、凝集体確認装置の分析を行うために微粒子懸濁液に最低限必要となる液量がある場合、分析に必要な液量を確保できる容積を微細流路5が有するように、微細流路5の流路長L(さらには微細流路5の流路幅Wおよび上下幅H)が定められる。
[微細流路デバイス1の製造方法]
本発明の微細流路デバイス1は、次に示すような製造方法を用いることで具体的に製造することができる(第1の製造方法)。
「第1の製造方法」
第1の製造方法を実施するにあたり、まず、一対のガラス基板2,2それぞれの材料となるガラス材を準備する。例えば、ソーダライムガラスなどのガラス板を2枚準備する。
(電極形成工程)
一方のガラス基板2に、次のように導電性を有する導電膜を形成することによって、電極4を形成する。
一方のガラス基板2の表面に、導電膜を構成する金属(クロムなど)からなる金属薄膜を、蒸着法やスパッタリング法、メッキ法などにより一面形成しておき、その金属薄膜上に金属薄膜被覆用レジストを塗布してレジスト膜を作成し、さらにレジスト膜上における予め定められた電極の形成パターンに対応する部分(例えば電極4の非形成部)にレーザビーム描画装置にて光を照射し、電極4の形成部と非形成部とでレジスト膜の物性を異ならせる。そして、その物性の違いにもとづき非形成部にあたる部分のレジスト膜を取り除いて金属薄膜表面を露出させ、金属薄膜表面の露出した部位について金属薄膜を構成する金属をエッチングしてガラス基板2表面を露出させる。さらに、ガラス基板2表面の露出していない部位(レジスト膜の残っている部分)についてレジスト膜を取り除く。こうして、ガラス基板2に予め定められた電極4の形成パターンに対応するパターンにて導電膜が形成される。このパターニングされた導電膜が電極4をなす。
(粘着層形成工程)
電極4を形成したガラス基板2に、次のように粘着層3を形成する。
<粘着層形成用レジスト液の調整>
粘着層3を構成する光硬化性樹脂を含む粘着層形成用レジスト液(単にレジスト液ということがある)を調整する。例えば、レジスト液として、上記したようなアルカリ現像型接着剤(太陽インキ製造株式会社製、U−100シリーズ(TR62010など))を準備する。
<粘着層形成用レジスト液の塗布>
電極4を形成したガラス基板2に上記したような光硬化性樹脂を含有するレジスト液を塗布して塗布膜を形成する。このとき、ガラス基板2面のうち電極4の形成面上に塗布膜が形成される。レジスト液の塗布方法については、スピンコーティング法など、特に限定されない。その一方で、微細流路5の形成パターンを予め定めておき、その形成パターンに対応したマスクパターンを形成したフォトマスクを準備する。そして、そのフォトマスクを塗布膜面上方にセットし、フォトマスクを介して塗布膜に向けて活性放射線を照射し、塗布膜のうち微細流路5の形成を予定された部分として定められる部分(微細流路予定部)を未硬化の状態にする。このとき、微細流路予定部を除く部分全体が硬化される。その後、未硬化の部分は、アルカリ現像処理により、取り除かれる。これにより、ガラス基板2面上に、微細流路5の形成パターンに応じて粘着層3がパターニングされる。なお、活性放射線とは、光硬化性樹脂を硬化させるエネルギー線を示し、紫外線などの電磁波を含む概念である。粘着層3を形成するにあたり、活性放射線としては、紫外線(波長300〜500nm程度)が好ましく用いられる。
このとき、粘着層3は、粘着層3の形成部と非形成部の境界位置にて、微細流路5の流路側面6,6を画する。
また、粘着層3は、レジスト液の硬化後(光硬化性樹脂の硬化後)において表面粘着性を有している層として形成される。
(基材固定工程)
粘着層3が一方のガラス基板2上に形成された後、一対のガラス基板2,2が、次のように互いに固定される。
すなわち、電極4および粘着層3を積層された一方のガラス基板2と、他方のガラス基板2とを、一方のガラス基板2の粘着層3が他方のガラス基板2に対して直接接触するように重ね合わせることにより、一対のガラス基板2,2が互いに固定される。ここに、一対のガラス基板2,2は、粘着層3の表面粘着性によって固定される。このとき、粘着層3は光硬化性樹脂の硬化物からなる層であるので、ガラス基板2,2が重ね合わされた際においても、粘着層3の層構造は押し潰されず、微細流路5の流路側面6,6の構造が維持される。そのうえで、一対のガラス基板2,2が、微細流路5の流路上下面7,7を画する。
上記基材固定工程では、一方のガラス基板2と他方のガラス基板2を重ね合わせる際や、一方のガラス基板2と他方のガラス基板2を重ね合わせた後において、一対のガラス基板2,2が加熱および加圧されることが好ましい(加熱加圧処理)。加熱加圧処理においては、加熱条件と加圧条件は、適宜設定されるが、加熱条件については、一対のガラス基板2,2を室温以上80℃以下の範囲で加熱する条件であることが好ましく、加圧条件については、一対のガラス基板2,2を大気圧よりも大きく且つ0.2MPa以下の範囲で加圧する条件であることが好ましい。このような加熱加圧処理により、粘着層3の表面粘着性を向上させた状態を形成することができ、一対のガラス基板2,2が、互いに接着ムラなく固定できる。このとき、一対のガラス基板2,2は、粘着層3を介して互いに着脱自在に固定されうる。
こうして、一対のガラス基板2,2と粘着層3にて微細流路5の流路上下面7,7と流路側面6,6が形成され、本発明の微細流路デバイス1が製造される。
なお、上記第1の製造方法では、粘着層形成工程において、塗布膜のうち微細流路予定部を除く部分全体が硬化されたが、これに限定されず、塗布膜のうち微細流路予定部を除く部分につき、少なくとも微細流路予定部の周囲の部分が硬化されていればよい。
「第2の製造方法」
上記第1の製造方法では、対面する一対のガラス基板2,2のうち一方のガラス基板2に、電極4と粘着層3の両方が形成されているが、本発明の微細流路デバイス1の製造方法は、このような方法に限定されない。本発明の微細流路デバイス1の製造方法では、第1の製造方法と同様に一対のガラス基板2,2の材料となるガラス材を準備した後、一対のガラス基板2のうち一方のガラス基板2に電極4が形成され(電極形成工程)、他方のガラス基板2に粘着層3が形成されて(粘着層形成工程)いてもよい(第2の製造方法)。
第2の製造方法における電極形成工程、粘着層形成工程は、それぞれ第1の製造方法における電極形成工程、粘着層形成工程と同様に実施される。
第2の製造方法における電極形成工程と粘着層形成工程が行われた後、一対のガラス基板2,2が互いに固定される(基材固定工程)。第2の製造方法における基材固定工程では、粘着層3を形成したガラス基板2と電極4を形成したガラス基板2とが重ねあわされ、一対のガラス基板2,2が互いに固定される。特に、第2の製造方法における基材固定工程では、電極4と粘着層3の相対的な位置関係をあわせつつ、電極4を形成したガラス基板2に粘着層3が直接接触するように、2つのガラス基板2,2が重ね合わせられる。このとき、電極4と粘着層3の相対的な位置関係は、一方ガラス基板2にパターニングされた電極4のパターンと他方のガラス基板2にパターニングされた粘着層3のパターンに応じて定まる。なお、第2の製造方法においても、一対のガラス基板2,2が互いに固定されると、一対のガラス基板2,2が、微細流路5の流路上下面7,7を画する。また、第2の製造方法においては、第1の製造方法と同様に、加熱加圧処理が更に実施されていてもよい。
次に、実施例を用い、本発明の微細流路デバイスが微粒子懸濁液を有効に通過可能な微細流路を形成していることについて示す。
実施例1
(微細流路デバイスの準備)
ガラス基板(縦5mm×横5mm、ソーダライムガラス)を2枚準備し、一方のガラス基板面上に、一面に金メッキを施し、そのメッキ面から幅0.5mmの線状に所定の領域の金を除去し、ガラス基板上に金メッキからなる導電膜を設けた構造体を得た。なお、金の除去は、エッチングによって行われた。このとき、金メッキ面においてエッチングされる部分は、予め定めた電極のパターンに応じて定められた。そして、エッチングを施された導電膜が、電極をなすことになる。
電極を設けたガラス基板面上に、レジスト液(太陽インキ製造株式会社製、U−100(TR62010))を、スピンコーターを用いたスピンコート法により塗布して塗布膜を一面形成した。レジスト液の塗布量は、粘着層の厚みがガラス基板表面を基準として7μmとなるように設定された。その一方で、微細流路デバイスに形成される微細流路の形成位置、形状、寸法に応じたパターンを形成したフォトマスクを準備した。なお、微細流路の寸法の設定値については、上下幅が7μm、微細流路の流路長が5mm、微細流路の流路幅が0.7mmとした。次に、塗布膜に対するフォトマスクのパターンの位置を定めて、塗布膜上方の所定位置にフォトマスクをセットし、フォトマスクを介して塗布膜に向けて紫外線(600mJ/cm)を照射することで露光処理を行った。露光処理の後アルカリ現像し、微細流路を除く部分に粘着層を形成した。このとき、微細流路は、粘着層の非形成部分に形成され、粘着層の端縁が微細流路の側面を画することになる。
電極と粘着層を形成したガラス基板に対して、他方のガラス基板を重ねあわせて重ね合わせ体を形成することで一対のガラス基板を互いに固定した。一対のガラス基板が互いに固定されるにあたり、加熱加圧処理が行われた。加熱加圧処理は、重ね合わせ体を80℃に加熱するとともに重ね合わせ体の厚み方向に0.2MPaの条件で加圧するとともに、その状態を5分間維持することによって実施された。
こうして微細流路デバイスが製造された。微細流路デバイスとして、10個のサンプルを製造した。この微細流路デバイスにおいては、全てのサンプルについて、設定値どおり、微細流路は、上下幅が7μm、流路長5mm、流路幅0.7mmの各寸法に形成され、且つ、微細流路デバイスの平面視上、直線状に形成された。また、微細流路デバイスにおいて、電極は、微細流路内に突き出る(突出長さが0.1mm)ように形成されていた。各サンプルを用いて次に示すように微細流路デバイスの微細流路の評価を実施した。
(微細流路デバイスの微細流路の評価)
微粒子懸濁液1μLをピペットに吸引させ、上記に得られた微細流路デバイスの微細流路の長手方向端部に向けてピペットより微粒子懸濁液を吐出した。このとき、全てのサンプルについて、微粒子懸濁液は毛細管現状により微細流路内をスムーズに通過することが目視により確認された。これにより、微細流路デバイスの微細流路は、微粒子懸濁液を毛細管現象によりスムーズに通過可能である、と評価された。なお、微粒子懸濁液としては、牛血清アルブミン(シグマ・アルドリッチ社製)を被覆したラテックスビーズ(径1.53μm、ポリサイエンス社製)の懸濁液が用いられた。
比較例1
実施例1と同じ素材のガラス基板を2枚準備し、一方のガラス基板に、実施例1の微細流路と同じ寸法で溝(上下幅(溝深さ)5μm、溝幅0.7mm、溝長さ5mm)を形成した。溝の形成方法には、エッチング法が用いられた。他方のガラス基板については、実施例1と同じ方法にて電極が形成された。そして、溝を形成した一方のガラス基板と電極を形成した他方のガラス基板とを重ねあわせた。このとき、溝が形成された部分に、微細流路が形成される。次に、毛細管現象を利用して重なり合うガラス基板の隙間に嫌気性UV硬化性接着剤(嫌気性紫外線硬化性接着剤(アーデル社製、「オプトクレーブ UT20」)を流しこみ、重なり合うガラス基板の間に嫌気性紫外線硬化性接着剤からなる薄膜を形成した(接着剤流し込み処理)。そして、その薄膜に対して、窒素ガス雰囲気下で、紫外線(6000mJ/cm)を照射した(嫌気下紫外線照射処理)。このとき、薄膜では、微細流路に対応する部分の嫌気性紫外線硬化性接着剤が未硬化の状態となり、微細流路に対応する部分以外の嫌気性紫外線硬化性接着剤が硬化した状態となった(硬化部分の膜厚み2μm)。その後、薄膜において未硬化の状態にある嫌気性紫外線硬化性接着剤を洗浄液(エタノール)で洗い流した(洗浄処理)。そして接着剤流し込み処理と嫌気下紫外線照射処理と洗浄処理からなる一連の処理工程を、5回繰り返した。これにより、微細流路デバイスを得た。微細流路デバイスとして、10個のサンプルを製造した。なお、この微細流路デバイスが理想的な状態で形成された場合(ガラス基板の隙間に過不足なく嫌気性紫外線硬化性接着剤が流しこまれており、微細流路内に嫌気性紫外線硬化性接着剤の硬化物がない場合)には、微細流路デバイスの微細流路は、実施例1と同じく、上下幅が7μm、流路長5mm、流路幅0.7mmに形成され、電極は、微細流路内に突き出る(突出長さが0.1mm)ように形成される。サンプル10個のうち、理想的な微細流路と電極を形成したものは、3個であった。
1 微細流路デバイス
2 ガラス基板
3 粘着層
4 電極
5 微細流路
6 流路側面
7 流路上下面
10 端縁部

Claims (6)

  1. 対面する一対のガラス基板と、微粒子懸濁液を通過可能に一対のガラス基板の間に形成される微細流路と、該微細流路に電圧を印加可能に形成された電極とを備える微細流路デバイスであって、
    一対のガラス基板の間には、光硬化性樹脂の硬化物からなるとともに表面粘着性を有する粘着層が形成されて微細流路の幅方向の側面を画し、
    一対のガラス基板は、粘着層を介して相互に固定されて微細流路の上下の面を画し、
    電極は、ガラス基板の一方に形成された導電性を有する導電膜からなる、ことを特徴とする微細流路デバイス。
  2. 微細流路は、上下幅が10μm以下である、請求項1に記載の微細流路デバイス。
  3. 導電膜は、該導電膜の少なくとも一部が微細流路内に位置するように形成されている、請求項1または2に記載の微細流路デバイス。
  4. 対面する一対のガラス基板と、微粒子懸濁液を通過可能に一対のガラス基板の間に形成される微細流路と、該微細流路に電圧を印加可能な電極とを備える微細流路デバイスの製造方法であって、
    一方のガラス基板に、導電性を有する導電膜を形成することで電極を形成する工程と、
    電極を形成したガラス基板に、光硬化性樹脂を含有するレジスト液を塗布して塗布膜を形成し、該塗布膜に向けて活性放射線を照射して塗布膜を硬化させることで、前記一方のガラス基板面上に表面粘着性を有する粘着層をパターニングするとともに微細流路の幅方向の側面を粘着層にて形成する工程と、
    電極および粘着層を形成した前記一方のガラス基板と、他方のガラス基板とを、該他方のガラス基板に粘着層が直接接触するように重ね合わせて一対のガラス基板を互いに固定することで、微細流路の上下の面を形成する工程と、を備える、ことを特徴とする微細流路デバイスの製造方法。
  5. 対面する一対のガラス基板と、微粒子懸濁液を通過可能に一対のガラス基板の間に形成される微細流路と、該微細流路に電圧を印加可能な電極とを備える微細流路デバイスの製造方法であって、
    一方のガラス基板に、光硬化性樹脂を含有するレジスト液を塗布して塗布膜を形成し、該塗布膜に向けて活性放射線を照射して塗布膜を硬化させることで、前記一方のガラス基板面上に表面粘着性を有する粘着層をパターニングするとともに微細流路の幅方向の側面を粘着層にて形成する工程と、
    他方のガラス基板に、導電性を有する導電膜を形成して電極となす工程と、
    粘着層を形成したガラス基板と、電極を形成したガラス基板とを、電極を形成したガラス基板に粘着層が直接接触するように重ね合わせて一対のガラス基板を互いに固定することで、微細流路の上下の面を形成する工程と、を備える、ことを特徴とする微細流路デバイスの製造方法。
  6. 微細流路の上下の面を形成する工程では、一対のガラス基板が加熱および加圧されることにより、該一対のガラス基板が互いに固定される、請求項4または5に記載の微細流路デバイスの製造方法。
JP2009090695A 2009-04-03 2009-04-03 微細流路デバイスおよび微細流路デバイスの製造方法 Withdrawn JP2010243271A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009090695A JP2010243271A (ja) 2009-04-03 2009-04-03 微細流路デバイスおよび微細流路デバイスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009090695A JP2010243271A (ja) 2009-04-03 2009-04-03 微細流路デバイスおよび微細流路デバイスの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010243271A true JP2010243271A (ja) 2010-10-28

Family

ID=43096442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009090695A Withdrawn JP2010243271A (ja) 2009-04-03 2009-04-03 微細流路デバイスおよび微細流路デバイスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010243271A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10479000B2 (en) 2012-08-10 2019-11-19 Seung Kook Yu Method for manufacturing sample storage device and sample storage device
WO2022009493A1 (ja) * 2020-07-07 2022-01-13 Nok株式会社 マイクロ流路デバイスの製造方法、及びマイクロ流路デバイス

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10479000B2 (en) 2012-08-10 2019-11-19 Seung Kook Yu Method for manufacturing sample storage device and sample storage device
WO2022009493A1 (ja) * 2020-07-07 2022-01-13 Nok株式会社 マイクロ流路デバイスの製造方法、及びマイクロ流路デバイス
JPWO2022009493A1 (ja) * 2020-07-07 2022-01-13
CN115461302A (zh) * 2020-07-07 2022-12-09 Nok株式会社 微流路器件的制造方法以及微流路器件
JP7407288B2 (ja) 2020-07-07 2023-12-28 Nok株式会社 マイクロ流路デバイスの製造方法
EP4180384A4 (en) * 2020-07-07 2024-07-17 NOK Corporation METHOD FOR MANUFACTURING MICRO-CHANNEL DEVICE AND MICRO-CHANNEL DEVICE

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kelly et al. Thermal bonding of polymeric capillary electrophoresis microdevices in water
RU2748273C2 (ru) Подложка с наноотпечатком
AU746051B2 (en) Analyzer
CN106391151B (zh) 适合于批量化生产的多层微流体芯片制作方法
JP3345641B2 (ja) マイクロ分析チップ、及びその製造方法
CN106492891A (zh) 电阻抗流式检测微小颗粒、细胞的微流控芯片及制备方法
JP2004163104A (ja) 微量液体秤取構造及び該構造を有するマイクロチップ
EP1431018B1 (en) Method of producing resin molded product
Sudarsan et al. Printed circuit technology for fabrication of plastic-based microfluidic devices
US9885692B2 (en) Method for producing a chromatography-enrichment column
JP5995573B2 (ja) 発光検出用流路デバイス
JP2011507012A (ja) 光フェースプレート及びその製造方法
JPWO2008117651A1 (ja) マイクロチップ
JP2013053897A (ja) 液体吸収部材及び生体反応検出システム
JP2003285298A (ja) マイクロ流路デバイスおよびマイクロ流路デバイスの作製法
JP2008298575A (ja) 電極および製造方法とそれを用いた検出装置と検出方法
JP2004288802A (ja) 光透過ナノスタンプ方法
JP2010243271A (ja) 微細流路デバイスおよび微細流路デバイスの製造方法
JP4753672B2 (ja) 樹脂製マイクロチャネルアレイの製造方法及びこれを用いた血液測定方法
US9120298B2 (en) Method of continuously manufacturing microfluidic chips with BoPET film for a microfluidic device and microfluidic chips with BoPET film
JP2009069051A (ja) マイクロ流体デバイスの製造方法
JP2019155550A (ja) マイクロ流路の製造方法
JP2008203186A (ja) 基板の貼り合わせ方法、マイクロチップの製造方法およびマイクロチップ
JP2002055098A (ja) 液体試料分析素子及び液体試料分析素子の製造方法
JP2010228174A (ja) 微細樹脂構造体の製造方法、その製造方法により製造された微細樹脂構造体、光導波路、マイクロレンズ、マイクロレンズアレイ、及びマイクロ流体デバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20120605