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JP2010116020A - エンジン支持構造 - Google Patents

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JP2010116020A
JP2010116020A JP2008290048A JP2008290048A JP2010116020A JP 2010116020 A JP2010116020 A JP 2010116020A JP 2008290048 A JP2008290048 A JP 2008290048A JP 2008290048 A JP2008290048 A JP 2008290048A JP 2010116020 A JP2010116020 A JP 2010116020A
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cover
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bolt
mount bracket
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JP2008290048A
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Atsushi Matsui
淳 松井
Shiro Yamada
司郎 山田
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】チェーンカバー等のエンジンカバーにマウントブラケットを締結し、このマウントブラケットを利用してエンジンを車体に支持するための構造に対し、ボルト等の締結具の締結力以外の手段によってエンジン本体とエンジンカバーとの合わせ面同士の間のシール性を高めることができるエンジン支持構造を提供する。
【解決手段】タイミングチェーンカバー10とエンジン側マウントブラケット2との合わせ面を、下側に向かうに従ってエンジン1側に向かって傾斜する傾斜面22b,23b,24b、10g,10h,10iで形成する。エンジン1に作用している重力の分力は略水平方向に作用し、その反力が、チェーンカバー10をエンジン1側に向けて押圧する力として作用することになる。このため、チェーンカバー10とシリンダブロック11及びシリンダヘッド12との合わせ面同士の間のシール性が高められる。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両に搭載されるエンジンの支持構造に係る。特に、本発明は、エンジンカバーにマウントブラケットを取り付け、このマウントブラケットを利用してエンジンを車体に支持するための構造の改良に関する。
従来より、例えば下記の特許文献1〜特許文献4に開示されているように、エンジン(内燃機関)を搭載した車両においては、エンジンの駆動力変動等に伴って発生する振動が車体に伝達されることを防止するために、エンジンをエンジンマウントにて弾性的に支持している。具体的には、例えば、エンジンにエンジン側マウントブラケットを設けると共に、車体(例えばサイドメンバ)に車体側マウントブラケットを設け、これらブラケット同士をボルト止め等の手段によって連結して、エンジンを、各マウントブラケットを介して車体に弾性的に支持している。
このようなエンジン支持構造において、上記エンジン側マウントブラケットの配設箇所として、例えばタイミングチェーン及びスプロケットなどを収容するための空間を形成するタイミングチェーンカバー(以下、単にチェーンカバーと呼ぶ場合もある)の外面が挙げられる。つまり、チェーンカバーの外面にエンジン側マウントブラケットをボルト止め等の手段によって一体的に締結しておく。そして、このエンジン側マウントブラケットと、予め車体側に締結しておいた車体側マウントブラケットとをボルト止め等の手段によって一体的に連結することで、このチェーンカバー部分を車体に弾性的に支持するようにしている。
尚、上記チェーンカバーは、金属製(例えばアルミニウム製)または合成樹脂製とされ、上述した如くエンジン本体(シリンダブロックやシリンダヘッド)との間でタイミングチェーン及びスプロケットの収容空間を形成するものである。このため、タイミングチェーンとスプロケットとの間を潤滑しているオイルが外部に漏れ出ないように、エンジン本体とチェーンカバーとの合わせ面同士の間にはシール材(例えばFIPG:Formed In Place Gasket)が介在されている。
また、エンジンは、複数箇所において車体に支持されるため、上述したようなマウントブラケットを使用したエンジン支持構造は、チェーンカバーと車体との間ばかりでなく、シリンダブロックと車体との間にも適用されている。
特開2007−113411号公報 特開平10−47157号公報 特開平7−259578号公報 実開平5−89845号公報
上述した如く、チェーンカバーは、タイミングチェーン及びスプロケットの収容空間からオイルが漏れ出ないように、エンジン本体との間に所定のシール材が介在されており、シリンダブロックやシリンダヘッドに対してボルト止め等の手段によって組み付けられている。このため、これまで、上記シール材が適用されているシール部分のシール性の確保は、ボルトの締結力(チェーンカバーをシリンダブロックやシリンダヘッドに向けて押圧するボルト締結力)に頼らざるを得なかった。
本発明の発明者らは、このシール部分のシール性をよりいっそう高めるために、上記ボルト締結力以外の手段によってシール性を高めることができる構成について検討した。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、チェーンカバー等のエンジンカバーにマウントブラケットを締結し、このマウントブラケットを利用してエンジンを車体に支持するための構造に対し、ボルト等の締結具の締結力以外の手段によってエンジン本体とエンジンカバーとの合わせ面同士の間のシール性を高めることができるエンジン支持構造を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、エンジンカバーに締結されるマウントブラケットに対して、エンジンに作用する重力の分力がエンジンカバーを介してマウントブラケットに作用する構成を採用し、このマウントブラケットに作用する上記分力の反力によって、エンジンカバーがエンジン本体側に向けて押圧される構成を実現している。つまり、上記重力を利用してエンジン本体とエンジンカバーとの合わせ面同士の間のシール性が高められる構成を実現している。
−解決手段−
具体的に、本発明は、エンジン本体の側方に組み付けられたエンジンカバーの略鉛直方向に延びる外面に対してマウントブラケットを取り付け、このマウントブラケットを車体側に連結することによってエンジンを車体側に支持するエンジン支持構造を前提とする。このエンジン支持構造に対し、上記マウントブラケットとエンジンカバーとが互いに重ね合わされる重ね合わせ面が、下側に向かうに従ってエンジン本体側に向かって傾斜する傾斜面を有した構成としている。
この特定事項により、上記エンジンカバーの外面に取り付けられたマウントブラケットを車体側に連結することでエンジンを車体側に支持した状態では、上記マウントブラケットとエンジンカバーとの重ね合わせ面(傾斜面)が、下側に向かうに従ってエンジン本体側に向かって傾斜している。このため、エンジンに作用している重力(下向きの力)の分力は上記重ね合わせ面に作用し、マウントブラケットを車体側に向けて略水平方向に押圧する力となる。これに対し、車体側は、例えば車体フレーム等の剛性の高い構造物であるため、上記略水平方向に押圧する力(重力の分力)は、マウントブラケットをエンジンカバー側に向けて押圧する反力を生じさせる。そして、この反力は、エンジンカバーをエンジン本体側に向けて押圧する力として作用することになる。その結果、エンジンカバーはエンジン本体に押圧されることになり、このエンジンカバーとエンジン本体との合わせ面同士の間のシール性が高められる。このように、本解決手段では、エンジンに作用する重力を利用することでエンジンカバーとエンジン本体との合わせ面同士の間のシール性を高めることが可能となり、従来、ボルト等の締結具の締結力のみに頼っていた上記合わせ面同士の間のシール性を大幅に高めることができる。また、このシール性を高めるための構成として、新たな部材を追加する必要もなくなるので、部品点数の増加に伴う組み付け作業の煩雑化や重量の増大やコストの高騰を招いてしまうこともない。
上記エンジンカバーに対するマウントブラケットの取り付け部分の具体構成としては以下のものが挙げられる。つまり、上記マウントブラケットに、ボルト貫通孔が形成された複数のブラケット側ボス部を形成する一方、エンジンカバーに、上記ブラケット側ボス部に対応した位置にボルト貫通孔を有する複数のカバー側ボス部を形成する。また、上記マウントブラケットのボルト貫通孔とエンジンカバーのボルト貫通孔とが位置合わせされた状態でこれらにボルトが挿通されることでエンジンカバーにマウントブラケットが取り付けられるようにする。そして、上記下側に向かうに従ってエンジン本体側に向かって傾斜する傾斜面を、上記ブラケット側ボス部におけるエンジンカバー側に向かう端面及びカバー側ボス部におけるマウントブラケット側に向かう端面のそれぞれに形成している。
これにより、エンジンカバーにマウントブラケットを取り付けるためのボルト貫通孔が形成されたカバー側ボス部やブラケット側ボス部を利用して上記傾斜面を形成することができる。つまり、マウントブラケットやエンジンカバーに上記傾斜面を設けるための新たな突起部等を設計する必要がなくなり、従来のマウントブラケットやエンジンカバーに対して大幅な設計変更を必要とすることがなくなって、本発明の実用性の向上を図ることができる。
上記各解決手段に記載のエンジンカバーとして具体的には、エンジンのクランクシャフトの回転力をカムシャフトに伝達するためのタイミングチェーンの配設空間を覆うタイミングチェーンカバーである。そして、このタイミングチェーンカバーがエンジン本体に対してシール材を介して組み付けられた構成となっている。
上述した各解決手段に係る構成をタイミングチェーンカバーに適用したことにより、タイミングチェーンを潤滑しているオイルの漏れを確実に阻止できるシール性の高い構成を得ることができる。
上記ブラケット側ボス部やカバー側ボス部に形成されているボルト貫通孔の形状として具体的には以下のものが挙げられる。つまり、上記マウントブラケットのブラケット側ボス部に形成されているボルト貫通孔及びエンジンカバーのカバー側ボス部に形成されているボルト貫通孔の各軸線が、上記傾斜面に対して直交する方向に延びた構成としている。
つまり、各ボルト貫通孔の軸線を水平方向ではなく、エンジンカバー側に向かうに従って上側に傾斜する構成となっている。この構成によれば、マウントブラケット及びエンジンカバーの各傾斜面でのボルト貫通孔の開口形状は略真円となるため、これらボルト貫通孔同士の位置合わせや、これらボルト貫通孔に亘るボルトの挿通を容易に行うことが可能であり、エンジンカバーに対するマウントブラケットの組み付け作業が容易になる。
本発明では、マウントブラケットとエンジンカバーとが互いに重ね合わされる重ね合わせ面を、下側に向かうに従ってエンジン本体側に向かって傾斜する傾斜面とすることにより、エンジンに作用する重力の分力に対する反力がエンジンカバーをエンジン本体側に向けて押圧する力として作用するようにしている。このため、エンジンカバーとエンジン本体との合わせ面同士の間のシール性の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、本発明を自動車用エンジンのタイミングチェーンカバーに適用した場合について説明する。
−タイミングチェーンカバーの周辺構造−
本実施形態の特徴であるエンジン支持構造について説明する前に、タイミングチェーンカバーの周辺部分の構造について説明する。
図1は、VVT(Variable Valve Timing)機構を有するDOHCエンジンの斜視図であって、シリンダブロック11及びシリンダヘッド12から、タイミングチェーンカバー(本発明でいうエンジンカバー)10やタイミングチェーン7等を外した状態を示している。
上記シリンダブロック11の上部にシリンダヘッド12が取り付けられているとともに、シリンダブロック11の下部にクランクケース13を介してオイルパン14が取り付けられている。上記シリンダブロック11及びシリンダヘッド12によって本発明でいうエンジン本体が構成されている。
上記シリンダブロック11及びシリンダヘッド12は、鉄(鋳鉄)やアルミニウムやマグネシウム、またはこれらを含む合金により構成されている。また、これらシリンダブロック11とシリンダヘッド12とは、図示しないガスケット(メタルガスケットまたは液状ガスケット)を介して複数のボルトで締結されている。
シリンダヘッド12には、吸気用カムシャフト4と排気用カムシャフト5とが配置されている。また、図2に示すように、クランクケース13には、クランクシャフト6が配置されている。
以下、各カムシャフト4,5を回転駆動させるためのカムシャフト駆動機構について説明する。
このカムシャフト駆動機構は、クランクシャフト6の一方の軸端側に回転一体に連結された第1クランクスプロケット61と、シリンダヘッド12の吸気用カムシャフト4の一方の軸端に回転一体に連結された吸気用カムスプロケット4aと、シリンダヘッド12の排気用カムシャフト5の一方の軸端に回転一体に連結された排気用カムスプロケット5aと、上記第1クランクスプロケット61及び各カムスプロケット4a,5aにそれぞれ巻き掛けられ、第1クランクスプロケット61の駆動回転により各カムスプロケット4a,5aを従動回転させるタイミングチェーン7とを備えている。
また、上記吸気用カムシャフト4には、吸気バルブの作動タイミングを調整するVVT機構が備えられている。このVVT機構を図示しないエンジンECU(Electronic Control Unit)が制御し、吸気バルブの作動タイミングを進角させたり遅角させたりして、バルブオーバラップ等を調整し、所望のエンジン特性が得られるようにしている。
また、カムシャフト駆動機構の下方には、クランクシャフト6によりオイルポンプ8を回転駆動するためのオイルポンプ駆動機構が設けられている。このオイルポンプ駆動機構は、クランクシャフト6の第1クランクスプロケット61よりもクランクケース13側(図2では右側)に回転一体に連結された第2クランクスプロケット62と、オイルポンプ8の一方の軸端に回転一体に連結されたオイルポンプスプロケット81と、上記第2クランクスプロケット62及びオイルポンプスプロケット81に巻き掛けられ、第2クランクスプロケット62の駆動回転によりオイルポンプスプロケット81を従動回転させるオイルポンプドライブチェーン71とを備えている。
以上のように構成されたカムシャフト駆動機構及びオイルポンプ駆動機構は、シリンダヘッド12、シリンダブロック11及びクランクケース13の前面側(一端面側)に取り付けられたタイミングチェーンカバー10によって外方から覆われて、このタイミングチェーンカバー10の内部空間に収容されている。このタイミングチェーンカバー10は、鉄(鋳鉄)やアルミニウムやマグネシウム、またはこれらを含む合金を素材として成形されている。
なお、図1中において、72はタイミングチェーン7の張力を調整するチェーンテンショナ装置、73は排気用カムスプロケット5aと第1クランクスプロケット61との間に位置するタイミングチェーン7の張架部分をガイドするチェーンバイブレーションダンパである。
上記タイミングチェーンカバー10の内部に形成される空間にはタイミングチェーン7及びオイルポンプドライブチェーン71を潤滑するためのオイル(エンジンオイル)が循環される。このため、タイミングチェーンカバー10の端面であって、シリンダヘッド12及びシリンダブロック11との接合面には、シール部材として液状ガスケットが設けられている。この液状ガスケットにより、タイミングチェーンカバー10の外縁部分からのオイル漏れを回避している。
そして、上記タイミングチェーンカバー10には、エンジン1をシャシーに懸架するためのエンジン側マウントブラケット2が締結されている。このエンジン側マウントブラケット2の素材は、剛性の高い鉄(鋳鉄)となっている。
このエンジン側マウントブラケット2は、複数本のボルト51,51,…によってタイミングチェーンカバー10の上部側面に締結されるとともに、シリンダヘッド12及びシリンダブロック11にも締結されている。尚、このエンジン側マウントブラケット2の構成の詳細については後述する。
尚、図2に示すように、クランクシャフト6の一方の軸端は、タイミングチェーンカバー10よりも外方に突出しており、ベルト伝動によって各種補機類(オルタネータやエアコン用コンプレッサ等)を駆動させるためのクランクプーリ63が回転一体に取り付けられている。また、図1における9はウォータポンプであり、このウォータポンプ9も、クランクシャフト6の回転力を受けて駆動して冷却水の循環動作を行うようになっている。
−エンジン支持構造−
次に、本実施形態の特徴とする構成である上記エンジン側マウントブラケット2を利用したエンジン支持構造について説明する。
図3は、タイミングチェーンカバー10に対するエンジン側マウントブラケット2及び車体側エンジンマウント3の締結部分を示す分解斜視図である。
この図3に示すように、エンジン1は、エンジン側マウントブラケット2及び車体側エンジンマウント3を介して車体(サイドメンバ70:図6参照)に弾性的に支持される。以下、エンジン側マウントブラケット2及び車体側エンジンマウント3の構成について説明する。
−エンジン側マウントブラケット−
エンジン側マウントブラケット2の構成を図3及び図4を参照して説明する。
エンジン側マウントブラケット2は、エンジン1のチェーンカバー10の側面上部に取り付けられる部材であって、ブラケット本体21、このブラケット本体21の左右(車両の前後:図3において紙面に略直交する方向)の両側に設けられた下部ボス部22,23、ブラケット本体21の一端部(下部ボス部22側の端部)から斜め上方に延びる縦壁25、この縦壁25の上端部に設けられた上部ボス部24、及び、保護壁20などが一体成形されている。
ブラケット本体21の左右の下部ボス部22,23及び上部ボス部24は、エンジン側マウントブラケット2の全体をチェーンカバー10の上部に固定するための部材であって、各ボス部22,23,24にはそれぞれボルト貫通孔22a,23a,24aが設けられている。
なお、チェーンカバー10には、図3に示すように、ブラケット本体21の左右の下部ボス部22,23及び上部ボス部24のそれぞれに対応する位置に、外方側(エンジン側マウントブラケット2が取り付けられる側)に向かって突出するボス部10d,10e,10fが設けられており、これらボス部10d,10e,10fにもボルト貫通孔10a,10b,10cが形成されている。
このため、エンジン側マウントブラケット2のボス部22,23,24を、チェーンカバー10のボス部10d,10e,10fに重ね合わせて、各ボルト貫通孔22a,10a、23a,10b、24a、10c同士を位置合わせした状態で、ボルト51,51,51を各ボルト貫通孔22a,10a、23a,10b、24a、10cに亘って挿通し、このボルト51,51,51を、シリンダブロック11やシリンダヘッド12に形成されている雌ネジ孔にねじ込むことによって、エンジン側マウントブラケット2の全体をチェーンカバー10の上部に固定できるようになっている。
ブラケット本体21の略中央部には位置決め孔21aが設けられている。この位置決め孔21aは、後述する車体側エンジンマウント3のスタッドピン33aへの嵌め込みが可能な大きさの貫通孔であって、この位置決め孔21aをスタッドピン33aに嵌め込むことにより、エンジン側マウントブラケット2(エンジン1)と車体側エンジンマウント3との車両左右方向の位置決めを行うことができる。なお、位置決め孔21aの略上半部は、上方に向かう従って径が拡大する円錐テーパ形状に加工されており、車体側エンジンマウント3のスタッドピン33aとの嵌合性が高められている。
また、ブラケット本体21には、位置決め孔21aを挟んだ両側(車両の前後方向の両側)に雌ねじ孔21b,21bが設けられている。これら位置決め孔21a及びその両側の雌ねじ孔21b,21bの位置関係は、後述する車体側エンジンマウント3のスタッドピン33a及びその両側のボルト貫通孔33b,33bの位置関係と対応している。
そして、ブラケット本体21には、位置決め孔21aに対しエンジン1側となる位置に保護壁20が一体形成されている。この保護壁20は、ブラケット本体21から位置決め孔21aの上方に向けて立ち上がる壁体であって、エンジン側マウントブラケット2をチェーンカバー10に取り付けた状態(図6に示す状態)で、位置決め孔21aとチェーンカバー10との間に保護壁20が配置されるようになっている。保護壁20の位置決め孔21a側の面20aは、エンジン1側から上記位置決め孔21aに向けて下方に傾斜する傾斜面となっている。
そして、本実施形態の特徴の一つとして、エンジン側マウントブラケット2の上記各ボス部22,23,24におけるチェーンカバー10側の端面は、下側に向かうに従ってチェーンカバー10側に向けて傾斜する傾斜面22b,23b,24bで形成されている。より具体的には、上記各ボルト貫通孔22a,23a,24aの軸心を水平方向とするようにエンジン側マウントブラケット2を立設させた状態(図3及び図4(C)に示す状態)で、各ボス部22,23,24におけるチェーンカバー10側の端面が、下側に向かうに従ってチェーンカバー10側に向けて傾斜する傾斜面22b,23b,24bとして形成されている。
これら傾斜面22b,23b,24bは、鉛直方向に対して例えば約30°の傾斜角度をもって傾斜している。この値はこれに限定されるものではなく、任意に設定可能である。
そして、この傾斜面22b,23b,24bに対応し、上記チェーンカバー10において上記ボルト貫通孔10a,10b,10cが形成されているボス部10d,10e,10fの端面も下側に向かうに従ってチェーンカバー10側(エンジン1側)に向けて傾斜する傾斜面10g,10h,10iで形成されている。より具体的には、上記各ボルト貫通孔10a,10b,10cの軸心を水平方向とするようにチェーンカバー10を立設させた状態(図3に示す状態)で、各ボス部10d,10e,10fにおけるエンジン側マウントブラケット2に対向する端面が、下側に向かうに従ってチェーンカバー10側(エンジン1側)に向けて傾斜する傾斜面10g,10h,10iとして形成されている。
この傾斜面10g,10h,10iの傾斜角度も、例えば鉛直方向に対して約30°だけ傾斜している。この値はこれに限定されるものではなく任意に設定可能であるが、上記エンジン側マウントブラケット2の各傾斜面22b,23b,24bの傾斜角度に略一致していることが好ましい。
このような構成により、上述した如くチェーンカバー10に対してエンジン側マウントブラケット2が所定位置に重ね合わされた状態では、上記エンジン側マウントブラケット2の各ボス部22,23,24の傾斜面22b,23b,24bと、チェーンカバー10の各ボス部10d,10e,10fの傾斜面10g,10h,10iとが互いに重ね合わされた状態となると共に、チェーンカバー10側のボルト貫通孔22a,23a,24aと、チェーンカバー10側のボルト貫通孔10a,10b,10cとが連続した孔として形成されることになる。そして、これら孔にボルト51,51,51がそれぞれ挿通されて、シリンダブロック11やシリンダヘッド12に形成されている雌ネジ孔にねじ込まれることにより、エンジン側マウントブラケット2がチェーンカバー10に連結されることになる。
−車体側エンジンマウント−
車体側エンジンマウント3の構成を図3及び図5を参照して説明する。
車体側エンジンマウント3は、フレーム31、マウントゴム(インシュレータ)32、車体側マウントブラケット33、及び、取付脚34を主体として構成されている。
フレーム31は、上板31aと、この上板31aの両端から下方に延びる一対の側板31b,31cとが一体形成された部材である。フレーム31の下部には取付脚34が一体形成されており、その取付脚34の底板34aとフレーム31の上板31a及び側板31b,31cとによって囲われる空間(矩形の開口部)の内部にマウントゴム32が収容されている。取付脚34には、フレーム31を挟んだ両側にそれぞれボルト貫通孔34b,34bが設けられている。
マウントゴム32は、略中央部に矩形の貫通孔32aが形成された略矩形輪状の弾性体であって、上記したフレーム31と取付脚34の底板34aとによって囲われる空間に収容された状態で、上記貫通孔32aが取付脚34の底板34aに対し略直交する方向(2つのボルト貫通孔34b,34bの中心を通る平面に対し略直交する方向)に沿って配置される。
車体側マウントブラケット33は、上記したエンジン側マウントブラケット2に連結される部材であって、ブラケット基部がマウントゴム32の貫通孔32a内に挿入されている。
車体側マウントブラケット33の先端部には上記スタッドピン33a(例えば鉄系素材製)が設けられている。スタッドピン33aは、上記したエンジン側マウントブラケット2の位置決め孔21aとの嵌合が可能な部材であって、車体側マウントブラケット33の先端部中央から下方に向けて延びている。なお、スタッドピン33aは、その上端部に形成された雄ねじを車体側マウントブラケット33の雌ねじ孔にねじ込むことによって植え込まれている。
また、車体側マウントブラケット33には、スタッドピン33aを挟んだ両側にボルト貫通孔33b,33bが設けられている。これらスタッドピン33a及びその両側のボルト貫通孔33b,33bの位置関係は、上述したようにエンジン側マウントブラケット2の位置決め孔21a及びその両側の雌ねじ孔21b,21bの位置関係と対応している。
以上の構造の車体側エンジンマウント3によれば、車体側マウントブラケット33がマウントゴム32を介してフレーム31及び取付脚34に連結されているので、後述するエンジン搭載状態(図6に示す状態)で、エンジン1がエンジン側マウントブラケット2及び車体側エンジンマウント3を介して車体(サイドメンバ70)に弾性的に支持され、エンジン1の振動がマウントゴム32によって吸収される。これによってエンジン振動が車体に伝達されることを防止できる。
−エンジン搭載方法−
次に、エンジン1を車両に搭載する搭載方法の一例について、図3及び図6を参照して説明する。
(1)まず、エンジン側マウントブラケット2をチェーンカバー10の上部に取り付ける。具体的には、上述したように、エンジン側マウントブラケット2の下部ボス部22,23及び上部ボス部24の各ボルト貫通孔22a,23a,24aを、チェーンカバー10のボルト貫通孔10a,10b,10cにそれぞれ位置合わせした状態で、ボルト51,51,51を各貫通孔22a,10a、23a,10b、24a、10cに亘って挿通し、このボルト51,51,51を、シリンダブロック11やシリンダヘッド12に形成されている雌ネジ孔にねじ込むことによって、エンジン側マウントブラケット2をチェーンカバー10に固定する。
このようにしてエンジン側マウントブラケット2をチェーンカバー10に取り付けた状態で、エンジン側マウントブラケット2の位置決め孔21aとチェーンカバー10との間は保護壁20によって隔てられる。
一方、車体側エンジンマウント3については、フレーム31の取付脚34を車体(サイドメンバ70)にボルト52を用いて固定することにより、車体側エンジンマウント3の全体を車体に装着しておく。
(2)エンジンハンガなどの搭載装置によってエンジン1を移動して、エンジン側マウントブラケット2の位置決め孔21aを車体側マウントブラケット33の下方に配置し、次いで、位置決め孔21aと車体側マウントブラケット33のスタッドピン33aとの位置合わせを行いながら、エンジン1を上昇させて、位置決め孔21aをスタッドピン33aに嵌め込むことによって、車体側エンジンマウント3に対するエンジン1の位置決め(車両左右方向の位置決め)を行う。
そして、この状態で、エンジン側マウントブラケット2と車体側マウントブラケット33とをボルト53(図3参照)を用いて相互に連結することにより、エンジン1を、エンジン側マウントブラケット2及び車体側エンジンマウント3を介して車両に弾性的に支持する。
このようにして上記チェーンカバー10の外面に組み付けられたエンジン側マウントブラケット2を介してエンジン1を車体側に支持した状態では、上記エンジン側マウントブラケット2の各ボス部22,23,24とチェーンカバー10の各ボス部10d,10e,10fとの重ね合わせ面(上述した傾斜面22b,23b,24b、10g,10h,10i)が、下側に向かうに従ってエンジン1側に向けて傾斜している。
このため、エンジン1に作用している重力(下向きの力)の分力は上記重ね合わせ面である傾斜面22b、10g,23b,10h、24b,10i同士の間に作用し、エンジン側マウントブラケット2を車体側に向けて略水平方向(図6における左方向)に押圧する力となる。これに対し、車体側は、上記サイドメンバ70等の剛性の高い構造物であるため、上記略水平方向に押圧する力(重力の分力)は、エンジン側マウントブラケット2をチェーンカバー10側に向けて押圧する反力(図6における矢印Fを参照)を生じさせる。そして、この反力は、チェーンカバー10をエンジン1(シリンダブロック11及びシリンダヘッド12)側に向けて押圧する力として作用することになる。
その結果、チェーンカバー10はシリンダブロック11やシリンダヘッド12に押圧されることになり、このチェーンカバー10とシリンダブロック11及びシリンダヘッド12との合わせ面同士の間のシール性が高められる。
このように、本実施形態では、エンジン1に作用する重力を利用することでチェーンカバー10とシリンダブロック11及びシリンダヘッド12との合わせ面同士の間のシール性を高めることが可能となる。このため、従来、ボルト等の締結具の締結力のみに頼っていた上記合わせ面同士の間のシール性を、上記重力を利用することで大幅に高めることができる。また、このシール性を高めるための構成として、新たな部材を追加する必要もなくなるので、部品点数の増加に伴う組み付け作業の煩雑化や重量の増大やコストの高騰を招いてしまうこともない。
(変形例)
次に、本発明の変形例について説明する。上述した実施形態では、エンジン側マウントブラケット2を、チェーンカバー10を介してシリンダブロック11及びシリンダヘッド12に締結するためのボルト51の軸線方向(締結方向)が水平方向であった。本変形例は、このボルト51の締結方向が上記実施形態のものと異なっている。従って、ここでは、上記実施形態との相違点についてのみ説明する。
図7は、本変形例におけるエンジン側マウントブラケット2の締結部分を示す図である。この図7に示すように、本変形例では、上記チェーンカバー10及びエンジン側マウントブラケット2を取り付けるためにシリンダブロック11及びシリンダヘッド12に形成されている雌ネジ孔11a,12aの軸心、チェーンカバー10に形成されているボルト貫通孔10b,10cの軸心、エンジン側マウントブラケット2に形成されているボルト貫通孔23a,24aの軸心がそれぞれ上記エンジン側マウントブラケット2に形成されている傾斜面24b,23b、チェーンカバー10に形成されている傾斜面10i,10hに対して直交するように傾斜している。つまり、各孔10b,10c,23a,24aがエンジン1側に向かって上方に傾斜する傾斜孔として形成されている。尚、図7では、ボルト51の締結箇所としては2箇所のみを示しているが、上記実施形態の場合と同様に、紙面奥側にもう1箇所の締結箇所が存在しており、チェーンカバー10に対してエンジン側マウントブラケット2を3箇所で取り付けている。
本変形例の構成によれば、エンジン側マウントブラケット2及びチェーンカバー10の傾斜面23b,24b,10h,10iに開放されているボルト貫通孔23a,24a,10b,10cの形状は略真円となるため、これらボルト貫通孔23a,10b、24a,10c同士の位置合わせや、これらボルト貫通孔23a,10b、24a,10cに亘るボルト51,51の挿通を容易に行うことが可能であり、チェーンカバー10に対するエンジン側マウントブラケット2の組み付け作業が容易になる。
その他の構成及び作用効果は上述した実施形態と同様である。
−他の実施形態−
上記エンジン側マウントブラケット2や車体側エンジンマウント3の形状としては、上記実施形態及び変形例のものに限定されることはない。例えば、上記実施形態では、エンジン側マウントブラケット2に保護部材として保護壁20を設けているが、この保護壁20は必ずしも必要ではない。
上記実施形態では、車体側エンジンマウント3として、マウントゴム32にて振動を吸収する方式のものを用いているが、これに限られることなく、例えば流体封入式のエンジンマウントなど他の方式のエンジンマウントを適用してもよい。
上記実施形態及び変形例では、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に搭載されるエンジン1に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、FR(フロントエンジン・リアドライブ)型車両や4輪駆動車に搭載されるエンジンにも適用可能である。
また、本発明は、ガソリンエンジンのほか、ディーゼルエンジン等の他の車載エンジンにも適用可能である。さらに、本発明は、直列型エンジン、V型エンジンあるいは水平対向型エンジンなどの各種形式の車載エンジンにも適用可能である。
更に、上記実施形態及び変形例では、エンジンカバーとしてのタイミングチェーンカバー10に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、シリンダヘッドカバーに対して適用することも可能である。
また、自動車用エンジンに限らず、他の用途に使用されるエンジンのエンジンカバーに対しても本発明は適用可能である。
また、タイミングチェーンカバー10としては、全体が金属製のものに限らず、金属(例えばアルミニウム)と合成樹脂(例えばナイロン樹脂)との複合材で構成されたものであってもよい。
加えて、上述した実施形態及び変形例では、エンジン側マウントブラケット2に設けられている複数の傾斜面22b,23b,24bの傾斜角度は全て同一角度としていた。本発明は、これに限らず、各傾斜面22b,23b,24bの傾斜角度が互いに異なる構成としてもよい。この場合、タイミングチェーンカバー10に設けられている複数の傾斜面10g,10h,10iの傾斜角度も、それぞれに対応した角度に設定する必要があるので、このタイミングチェーンカバー10においても各傾斜面10g,10h,10iの傾斜角度は互いに異なることになる。
また、エンジン側マウントブラケット2のボス部22,23,24におけるタイミングチェーンカバー10側の端面22b,23b,24b、タイミングチェーンカバー10のボス部10d,10e,10fにおけるエンジン側マウントブラケット2側の端面10g,10h,10iは、その全体が傾斜している必要はなく、一部を傾斜面とし、他の部分を鉛直面とした場合であっても本発明の作用効果を得ることは可能である。
シリンダブロック及びシリンダヘッドから、タイミングチェーンカバーやエンジン側マウントブラケット等を外した状態を示すエンジンの斜視図である。 タイミングチェーンカバー及びその周辺を断面で示すエンジンの側面図である。 タイミングチェーンカバー及びエンジンに対する各マウントブラケットの締結作業を説明するための分解斜視図である。 エンジン側マウントブラケットを示す図であって、図4(A)は正面図、図4(B)は平面図、図4(C)は図4(A)におけるC−C線に沿った断面図である。 車体側マウントブラケットを示す図であって、図5(A)は正面図、図5(B)は平面図、図5(C)は側面図である。 エンジン側マウントブラケット及び車体側マウントブラケットによってエンジンが車体側に支持された状態を示す側面図である。 変形例において、エンジン側マウントブラケット及び車体側マウントブラケットによってエンジンが車体側に支持された状態を示す側面図である。
符号の説明
1 エンジン
2 エンジン側マウントブラケット
4 吸気用カムシャフト
5 排気用カムシャフト
6 クランクシャフト
7 タイミングチェーン
10 タイミングチェーンカバー(エンジンカバー)
10a,10b,10c ボルト貫通孔
10d,10e,10f カバー側ボス部
10g,10h,10i タイミングチェーンカバーの重ね合わせ面(傾斜面)
11 シリンダブロック(エンジン本体)
12 シリンダヘッド(エンジン本体)
22,23,24 ボス部(ブラケット側ボス部)
22a,23a,24a ボルト貫通孔
22b,23b,24b エンジン側マウントブラケットの重ね合わせ面(傾斜面)
51 ボルト
70 サイドメンバ(車体側)

Claims (4)

  1. エンジン本体の側方に組み付けられたエンジンカバーの略鉛直方向に延びる外面に対してマウントブラケットを取り付け、このマウントブラケットを車体側に連結することによってエンジンを車体側に支持するエンジン支持構造において、
    上記マウントブラケットとエンジンカバーとが互いに重ね合わされる重ね合わせ面は、下側に向かうに従ってエンジン本体側に向かって傾斜する傾斜面を有していることを特徴とするエンジン支持構造。
  2. 上記請求項1記載のエンジン支持構造において、
    上記マウントブラケットには、ボルト貫通孔が形成された複数のブラケット側ボス部が形成されている一方、エンジンカバーには、上記ブラケット側ボス部に対応した位置にボルト貫通孔を有する複数のカバー側ボス部が形成され、上記マウントブラケットのボルト貫通孔とエンジンカバーのボルト貫通孔とが位置合わせされた状態でこれらにボルトが挿通されることでエンジンカバーにマウントブラケットが取り付けられるようになっており、
    上記下側に向かうに従ってエンジン本体側に向かって傾斜する傾斜面は、上記ブラケット側ボス部におけるエンジンカバー側に向かう端面及びカバー側ボス部におけるマウントブラケット側に向かう端面のそれぞれに形成されていることを特徴とするエンジン支持構造。
  3. 上記請求項1または2記載のエンジン支持構造において、
    上記エンジンカバーは、エンジンのクランクシャフトの回転力をカムシャフトに伝達するためのタイミングチェーンの配設空間を覆うタイミングチェーンカバーであって、エンジン本体に対してシール材を介して組み付けられていることを特徴とするエンジン支持構造。
  4. 上記請求項2記載のエンジン支持構造において、
    上記マウントブラケットのブラケット側ボス部に形成されているボルト貫通孔及びエンジンカバーのカバー側ボス部に形成されているボルト貫通孔の各軸線は、上記傾斜面に対して直交する方向に延びていることを特徴とするエンジン支持構造。
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