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JP2010115600A - 酸化触媒及びそれを用いた排気処理装置 - Google Patents

酸化触媒及びそれを用いた排気処理装置 Download PDF

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礼子 百目木
Yoshihisa Takeda
好央 武田
Satoshi Hiranuma
智 平沼
Goro Iijima
吾郎 飯島
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Abstract

【課題】劣化によるNH酸化性能低下を抑制することでPt担持量を低限し、さらにはNOx浄化性能を向上させることができる酸化触媒及びそれを用いた排気処理装置を提供する。
【解決手段】エンジンの排気通路に連なり、選択還元型触媒の下流側に位置する酸化触媒において、前記酸化触媒は、担体に白金(Pt)を担持して構成するとともに、前記酸化触媒にパラジウム(Pd)を添加し、前記SCRの上流側、又は前記SCRの下流側であり前記酸化触媒の上流側にDPFを設ける。
また、前記PdとPtの重量比をPd/Pt=1/20〜1/10とし、前記酸化触媒におけるPt担持量が、0.6g/lから0.9g/lとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、酸化触媒及びそれを用いたエンジンの排気処理装置に関するものである。
エンジンの排気ガスを処理する装置として、DPFとSCRを組み合わせた排ガス処理装置が用いられることがある。これは、図6に示したように前段酸化触媒102及びフィルタ104からなるDPFシステム110と、SCR触媒106及び後段酸化触媒108からなるSCRシステム112とから構成される。
このようなDPFとSCRを組み合わせた排ガス処理装置においては、エンジン(不図示)で発生した排ガスは、まず前段酸化触媒102及びフィルタ104からなるDPFシステム110に送り込まれ、フィルタ104でPM(Particulate Matter)を捕集されて排出される。
また、前記フィルタ104の再生時には、前段酸化触媒102が活性化されて燃料供給ライン114より供給された燃料が前段酸化触媒102で酸化される際に発生する酸化熱によって排気が600℃以上に昇温され、該昇温された排気によってフィルタ104に捕集されたPMを燃焼させる。このとき、PMの燃焼によって発生するCOは、フィルタ104に触媒がコートされていない場合には、後述する後段酸化触媒108で無害なCOに転化される。
前記フィルタ104でPMを捕集された後の排ガスは、SCR触媒106に送り込まれる。また、SCR触媒106の上流側で尿素添加ライン116より尿素を添加し、該尿素が分解することによってNHが生成される。
前記NHは一旦SCR触媒上に吸着した後、排ガス中のNOと以下の(1)〜(3)の反応式によって反応し、有害なNOを無害なNへと転換させる。
NO+NO+2NH→2N+3HO ・・・(1)
4NO+4NH+O→4N+6HO ・・・(2)
6NO+8NH→7N+12HO ・・・(3)
さらに、SCR触媒106で反応できなかったNHは、同様にSCR触媒106で反応できなかったNOと後段酸化触媒108でSCR触媒106と同様に(1)〜(3)の反応式によって反応し、NOを無害なNへと転換させる。また、SCR触媒106上に吸着したNHは、温度上昇によりSCR触媒106より脱離し、後段酸化触媒で(4)の反応式によりNへと転化される。
12NH+9O→6N+18HO ・・・(4)
ところで、NHは刺激臭のある物質であり、数ppmという低濃度でも悪臭として感知されることが知られている。そのため、NHの環境への排出を防止するために、NHを酸化し、NO又はNへと転化させる後段酸化触媒108は不可欠なものである。
前述のように、NHの酸化機能を確保するためには、前記後段酸化触媒108にPtを担持させることが有用であり、Ptを担持させた触媒は例えば特許文献1に開示されている。
特開2006−289211号公報
しかしながら、後段酸化触媒108は、通常運転時及び前記フィルタ104の強制再生時の高温に晒されるため性能が低下しやすいという問題がある。該性能の低下を抑制するためには多量のPtを担持する必要があるが、その場合Ptは高価であるためコスト高に繋がる。さらにフィルタ104が触媒でコートされていない場合は、前述の通り、後段酸化触媒でCOも酸化されるため、その反応熱による後段酸化触媒108の「触媒劣化」が大きいという問題もある。
前記「触媒劣化」の主な要因は高温環境でのシンタリングによる有効表面積の減少である。この問題を解消するためには高濃度のPt担持が必要であった。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、劣化によるNH酸化性能低下を抑制することでPt担持量を低限し、さらにはNOx浄化性能を向上させることができる酸化触媒及びそれを用いた排気処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明においては、エンジンの排気通路に連なり、選択還元型触媒(SCR:Selective Catalytic Ruduction)の下流側に位置する酸化触媒において、前記酸化触媒は、担体に白金(Pt)を担持して構成するとともに、前記酸化触媒にパラジウム(Pd)を添加したことを特徴とする。
Pdは酸化力ではPtと比べると劣るが、Ptのシンタリングを抑制する性質を有する。そのため、Ptが担持された酸化触媒(後段酸化触媒)にPdを添加することにより、Pt担持量を低減してもシンタリングによる酸化効率の低下は発生しにくくなり、Pt担持量を従来よりも低減しても従来以上のNH、NOxの浄化作用を有することができる。
また、前記エンジンの排気通路に連なり、前記SCRの上流側、又は前記SCRの下流側であり前記酸化触媒の上流側にDPF(Diesel Particulate Filter)を設けたことを特徴とする。
DPFを設けることでPM(Particulate Matter)の捕集を行う。DPFに捕集されたPMを強制再生によって酸化除去する場合、通常運転時よりも排ガス温度を高温とするが、DPFの強制再生における排ガスの高温時においても、Ptが担持された酸化触媒にPdを添加することにより高温による「触媒劣化」を防止し、Pt担持量を従来よりも低減しても従来以上のNH、NOxの浄化作用を有することができる。
また、前記酸化触媒におけるPtとPdの重量比が、Pd/Pt=1/20〜1/10であることを特徴とする。
前述の通り、Pdは酸化力ではPtと比べると劣るため、Pdの添加量が多すぎると酸化触媒全体として酸化力の面で劣る。そのため、酸化触媒として充分な機能を有するためにはPd/Ptを1/10以下とすることが適切である。
また、Pdの添加量が少なすぎると、Ptのシンタリングを充分に抑制することができない。そのため、Ptのシンタリングを抑制するためにはPd/Ptを1/20以上とすることが適切である。
従ってPtとPdの重量比をPd/Pt=1/20〜1/10とすることで、酸化触媒として充分な機能を有し、さらにPtのシンタリングを抑制することができる。
また、前記酸化触媒におけるPt担持量が、0.6g/lから0.9g/lであることを特徴とする。
Pt担持量が0.9g/lを超えると、酸化触媒の酸化力が強すぎ、特に高温環境においては、NOと反応して浄化するためのNHが酸化されてNやNOとなってしまうため、結果としてNO浄化率が低下する。
Pt担持量が0.6g/lより少ないと、酸化触媒の酸化力が弱く、前記(4)式の反応によって酸化触媒中の全量のNHを酸化することが困難となり、NHが外部に排出されてしまう。
従って、Pt担持量が、0.6g/lから0.9g/lとすることで、NHを外部に排出することなく、高いNOx浄化率を保持することができる。
この技術によって従来のPt触媒よりもPt担持量を削減し、低コスト化が可能である。
また、前記酸化触媒は、表面層がSCRであり、内面層がPtが担持されPdが添加された酸化触媒である二重層によって構成されることを特徴とする。
本発明は、Ptで担持された層のみの一層で構成された酸化触媒のみならず、前記二重層によって構成される酸化触媒にも適用することができ、汎用性が高いものである。
以上記載のごとく本発明によれば、劣化による酸化性能低下を抑制することによりPt担持量を削減し、さらにはNOx浄化性能を向上させることができる酸化触媒及びそれを用いた排気処理装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
本発明の実施形態における排気処理装置全体構成は従来と同じであるため、従来図である図6を代用し排気処理装置全体構成の説明は省略する。
本実施例においては、後段酸化触媒108を、内面層としてPtが担持されPdが添加された層であるDOC層と、表面層であるSCR層とによって構成される二重層からなる酸化触媒とした。
前記Pt担持量を変化させ、前記Pdの添加量をPd/Pt=1/10とした複数の後段酸化触媒108用の酸化触媒サンプルを用意し、それぞれのサンプルについて200℃におけるNHの酸化性能について評価を行った。結果を図1に示す。
図1において、縦軸はNHの酸化性能、横軸は前記内面層におけるPtの担持量(g/L)である。また、図1には参考として従来のPdを添加しない酸化触媒におけるNHの酸化性能の評価の結果も示した。図中▲が本発明の酸化触媒における評価、●が従来の酸化触媒の評価の結果である。
図1から明らかであるように、Ptを担持しただけである従来の酸化触媒においては、Pt添加量の低下に伴いNH酸化性能が大きく低下したが、本発明のPtを担持しPdを添加した酸化触媒においては、Pt添加量が低下してもNH酸化性能の大きな低下は見られなかった。
従って、要求されるNHの酸化性能Cを満たすためには、従来はBg/LのPtを担持する必要があったが、本発明においてはAg/LのPtを担持すればよくPt担持量をag/Lだけ削減することができる。Aは0.6g/l、Bは0.9g/lである。
さらに、前記Pt担持量を変化させ、前記Pdの添加量をPd/Pt=1/10とした複数の後段酸化触媒108用の酸化触媒サンプルを用意し、それぞれのサンプルについて180℃におけるNOの浄化性能について評価を行った。結果を図2に示す。
図2において、縦軸はNOxの酸化性能、横軸は前記内面層におけるPtの担持量(g/L)である。また、図2には参考として従来のPdを添加しない酸化触媒におけるNHの酸化性能の評価の結果も示した。図中▲が本発明の酸化触媒における評価、●が従来の酸化触媒の評価の結果である。
図2から明らかであるように、Ptを担持しただけである従来の酸化触媒においては、Pt添加量の低下に伴いNOx浄化性能が大きく低下したが、本発明のPtを担持しPdを添加した酸化触媒においては、Pt添加量が低下してもNOx浄化性能の大きな低下は見られなかった。
従って、要求されるNOxの浄化性能Fを満たすためには、従来はEg/LのPtを担持する必要があったが、本発明においてはDg/LのPtを担持すればよくPt担持量をdg/Lだけ削減することができる。Dは0.6g/l、Eは0.9g/lである。
図2にグラフで示した評価結果について更に説明する。
図3は後段酸化触媒におけるNOとNHの反応のイメージ図であり、図4はNOが酸化されてNOとなるイメージ図である。
NOがNHと反応してNとして排出されるためには、従来技術において説明した(1)(2)(3)式による反応を後段酸化触媒で起こさせる必要がある。(1)(2)(3)のうち(1)式に示した反応が最も速い。効率的に該反応を起こさせるためには、NOとNOが略同モル必要である。
NOとNOが略同モル存在して後段酸化触媒に送り込まれた場合、図3(B)に示したように、NOとNOは何れも表面層であるSCR層でNHと反応して無害なNとなって排出される。
しかし、後段酸化触媒108は、NOよりもNOの方が圧倒的に多量に送り込まれる。これは、エンジンにおいてNOよりもNOの方が発生しやすいことに加え、後段酸化触媒108より上流側のSCR触媒106でも前記(1)(2)(3)の反応が起こるためNOの大半がSCR触媒106でNに転換されてしまうためである。
そのため、後段酸化触媒108では、図3(A)に示したように酸化力のあるDOC層でNOの一部をNOに転換することでNOとNOを略同モルとし、NOとNOをSCR層でNHと反応させて無害なNとなって排出する必要がある。
しかし、前記DOC層にPtが均等に存在していれば問題ないが、従来のPdを添加しない後段酸化触媒においては熱負荷がかかった場合にPtがシンタリングを起こし、Ptの表面積が小さくなるためその酸化力は低下する。そのため、充分な量のNOからNOへの転換が行われず、その結果最も反応速度の速い(1)式の反応が充分に行われなくなりNO浄化率が小さくなる。特にその傾向はPt担持量が少なくなるほど顕著に現れる。
一方、本発明のPdを添加した後段酸化触媒においては、Pd添加効果によりPtのシンタリングは発生しにくい。そのため、充分な量のNOからNOへの転換が行われ、その結果(1)(2)(3)の反応が充分に行われて、充分なNO浄化率を保持することができる
そのため、前述したように、Ptを担持しただけである従来の酸化触媒においては、Pt添加量の低下に伴いNOx浄化性能が大きく低下したが、本発明のPtを担持しPdを添加した酸化触媒においては、Pt添加量が低下してもNOx浄化性能の大きな低下は見られなくなる。
さらに、前記Pt担持量を変化させ、前記Pdの添加量をPd/Pt=1/10とした複数の後段酸化触媒108用の酸化触媒サンプルを用意し、それぞれのサンプルについて500℃におけるNOの浄化性能について評価を行った。結果を図4に示す。
図4において、縦軸はNOの浄化性能、横軸は前記内面層におけるPtの担持量(g/L)である。また、図4には参考として従来のPdを添加しない酸化触媒におけるNOxの酸化性能の評価の結果も示した。図中▲が本発明の酸化触媒における評価、●が従来の酸化触媒の評価の結果である。
図4から明らかであるように、Ptを担持しただけである従来の酸化触媒においては、Pt添加量の上昇に伴いNOx浄化性能が大きく低下した。これは、500℃という高温環境でPt担持量が増えると酸化力が強くなり、NOと反応して浄化するためのNHが酸化されてNやNOとなってしまうことにより、NO浄化率が低下するためである。
一方、本発明のPtを担持しPdを添加した酸化触媒においては、Pt担持量:0.6g/l〜0.9g/lにてNO浄化性能の大きな低下は見られなかった。
図4におけるEは、図2におけるEと同じPt担持量である。即ち従来のPdを添加しない後段酸化触媒においては、180℃で必要なNO浄化率を満たすようにPt担持量を決定すると500℃においてはFのNO浄化率が得られるが、本発明によるPdを添加した後段酸化触媒においてはGのNO浄化率が得られ、本発明においてはNO浄化率が従来よりも向上しているといえる。
次に、Pd添加量の最適化実験を行った。
前記Pd添加量を重量比でPd/Pt=0〜1/4の範囲で変化させ、低温におけるNHの酸化性能、低温及び高温におけるNOの浄化作用について評価を行った。なおここでいう低温とは約200℃、高温とは約500℃である。
前記評価の結果を図5に示す。図5(A)はPd添加量を変化させたときの低温におけるNOの浄化作用について評価結果、図5(B)はPd添加量を変化させたときの高温におけるNOの浄化作用について評価結果、図5(C)はPd添加量を変化させたときの低温におけるNHの酸化作用について評価結果である。
図5(A)(B)(C)に共通してPd/Pt=1/20〜1/10が適切であるといえる。これは、Pdは酸化力ではPtと比べると劣るため、Pdの添加量が多すぎると酸化触媒全体として酸化力の面で劣るので酸化触媒として充分な機能を有するためにはPd/Ptを1/10以下とすることが適切であり、Pdの添加量が少なすぎると、Ptのシンタリングを充分に抑制することができないので、Ptのシンタリングを抑制するためにはPd/Ptを1/20以上とすることが適切であるためであるといえる。
以上のことから、担持量が0.6g/lから0.9g/lでPtが担持された後段酸化触媒に、重量比でPd/Pt=1/20〜1/10となるようにPdを添加することで、低温、高温いずれにおいても高いNH酸化性能及びNO浄化作用を有し、さらに従来よりもPt使用量を削減することができるため低コストで製作することができる排気処理装置が得られるといえる。
Pt担持量を増加させることなく、後段酸化触媒の性能低下を抑制し、さらには後段酸化触媒のNOx浄化性能を向上させることができる排気処理装置として利用することができる。
本発明の後段酸化触媒の200℃におけるNHの酸化性能について評価結果を表すグラフである。 本発明の後段酸化触媒の180℃におけるNOの浄化性能について評価結果を表すグラフである。 後段酸化触媒におけるNOとNHの反応のイメージ図である。 本発明の後段酸化触媒の500℃におけるNOの浄化性能について評価結果を表すグラフである。 図5(A)はPd添加量を変化させたときの低温におけるNOの浄化作用について評価結果、図5(B)はPd添加量を変化させたときの高温におけるNOの浄化作用について評価結果、図5(C)はPd添加量を変化させたときの低温におけるNHの酸化作用について評価結果である。 従来におけるDPFとSCRを組み合わせた排ガス処理装置の概要図であり、実施例におけるDPFとSCRを組み合わせた排ガス処理装置を兼ねる。
符号の説明
104 フィルタ(DPF)
106 SCR触媒
108 後段酸化触媒(酸化触媒)

Claims (5)

  1. エンジンの排気通路に連なり、選択還元型触媒(SCR:Selective Catalytic Ruduction)の下流側に位置する酸化触媒において、
    前記酸化触媒は、担体に白金(Pt)を担持して構成するとともに、
    前記酸化触媒にパラジウム(Pd)を添加したことを特徴とする酸化触媒。
  2. 前記エンジンの排気通路に連なり、前記SCRの上流側、又は前記SCRの下流側であり前記酸化触媒の上流側にDPF(Diesel Particulate Filter)を設けたことを特徴とする請求項1記載の酸化触媒。
  3. 前記酸化触媒におけるPdとPtの重量比が、Pd/Pt=1/20〜1/10であることを特徴とする請求項1又は2記載の酸化触媒。
  4. 前記酸化触媒におけるPt担持量が、0.6g/lから0.9g/lであることを特徴とする請求項1〜3何れかに記載の酸化触媒。
  5. 前記酸化触媒は、表面層がSCRであり、内面層がPtが担持されPdが添加された酸化触媒である二重層によって構成されることを特徴とする請求項1〜4何れかに記載の酸化触媒。
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