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JP2010115178A - 皮膚の炎症の予測方法及びその用途 - Google Patents

皮膚の炎症の予測方法及びその用途 Download PDF

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JP2010115178A JP2008292318A JP2008292318A JP2010115178A JP 2010115178 A JP2010115178 A JP 2010115178A JP 2008292318 A JP2008292318 A JP 2008292318A JP 2008292318 A JP2008292318 A JP 2008292318A JP 2010115178 A JP2010115178 A JP 2010115178A
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宏行 山羽
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Abstract

【課題】炎症反応を未然に防ぐために、角質細胞の構成成分に関与する因子を用いて、皮膚の炎症を予測する方法を提供すること。
【解決手段】
被験対象の皮膚におけるSPR(small proline rich protein)のタンパク質をコードする遺伝子の発現解析を行い、その結果によって皮膚の炎症を予測する。炎症反応が起こる前に表皮の構造変化を予測でき、炎症の初期段階で対処することができるため、回復も早くなり、医薬品を使用しなくてもよくなる利点がある。好ましい一態様では、角質を試料として用いることより、低侵襲的であり、且つ容易に実施可能なものとなる。
【選択図】なし

Description

本発明は皮膚の炎症を予測する方法及び用途に関する。
皮膚は、生体のもっとも面積の広い組織であり、その人の外観や生活の質を決める上で、極めて重要な要素である。多くの人たちが、健康的な皮膚を維持するために、皮膚を清潔に保ち、保湿クリームなどの化粧品でスキンケアを日常的に行っている。したがって、皮膚の状態を的確に把握することは、健康的な皮膚を維持するためにスキンケアをする上で重要である。
皮膚の炎症は、外来刺激物が生体に作用し、個々の生体の準備段階に応じて反応し、その反応結果が皮膚に炎症として表現される。皮膚炎は、皮膚科外来患者の大部分を占める頻度の高い疾患である。また、顔面部や手は常に外部環境に曝されており、皮膚炎またはそれに準ずる微弱な炎症が起こり易く、多くの人たちがこのような肌荒れに悩んでいる。
炎症反応は、紅斑、丘疹などを形成した後、落屑を形成して治癒に向かう。一般的な外来刺激としては、紫外線や乾燥、皮脂の不足や過剰分泌、微生物の繁殖、化学物質の刺激などがあり、刺激を受けた生体側は、全く健康な状態から、経皮吸収の亢進、皮脂分泌・発汗の異常、接触アレルギー、アトピーアレルギーなど多岐にわたる準備段階を経て、炎症反応を起こす。炎症反応では、外来刺激によりダメージを受けた細胞や異物などを体外に出すために、基底層の細胞の増殖速度が速くなり、角化亢進を伴う。
健康的な皮膚を維持するためには、炎症反応を未然に防ぐことが大切であるが、外来刺激物から完全に保護することは困難であり、多くは炎症反応が起きた後に抗炎症剤やステロイド剤などにより対処することがほとんどである。特に、顔面部や手においては、炎症が生じるとその人の外観を損ない、医薬品を多用すると副作用の問題も発生する。したがって、炎症の初期段階で対処することが重要であり、回復も早くなり、医薬品を使用しなくてもよくなる利点があるため、炎症反応が起きる前に炎症を予測する方法が望まれていた。
皮膚の炎症の予測に注目した検討として、被験者から皮膚のサンプルを得て、IL−17の発現レベルを定量して、炎症性の皮膚障害を発症する傾向を評価する方法が考案されている(特許文献1)。また、非侵襲的な手法として、皮膚表面からの分泌物中のエイコサノイドのレベルを分析して、皮膚の炎症反応速度を測定する方法が考案されている(特許文献2)。しかしながら、これらのサイトカインやエイコサノイドは、ケラチノサイトや炎症により浸潤した細胞から分泌されるメディエーターであり、表皮の大部分を構成するケラチノサイトの構造変化を直接示すものではないため、その後の皮膚の構造変化を予測しにくい課題があった。また、採取方法が複雑であったり、そのメディエーターの安定性に関する課題もあった。
特表2007−535930号公報 特開2003−329674号公報
皮膚における遺伝子発現の解析方法については、本発明者らが被験対象の皮膚より採取した角質を用いて遺伝子発現解析を行い、その結果によって皮膚の状態を評価する方法を発明している(特許文献3)。
特開2008−178390号公報
したがって、本発明は、炎症反応を未然に防ぐために、表皮の構成成分に関与する因子を用いて、皮膚の炎症を予測する方法を提供することを課題とする。
以上の課題の下、本発明者らは炎症反応の準備段階に変化する因子に注目して鋭意検討した。その結果、角質細胞の構成物質の一つであるSPRのタンパク質をコードする遺伝子の発現が、炎症を誘発する外来刺激によって短時間で増加し、炎症を起こしている皮膚において発現上昇していることを見出した。さらに、本発明者らが発明した被験対象の皮膚より採取した角質を用いる遺伝子発現解析(特許文献3)を行うことで、より低侵襲的であり、且つ容易に実施可能なものとなった。本発明は主として当該知見及び成果に基づくものであり、以下に列挙する、皮膚の炎症を予測する方法等を提供する。
[1] 皮膚の炎症を予測するための方法であって、
(1)被験部位及び炎症が生じていない正常部位から皮膚のサンプルを得る工程、
(2)該サンプルのSPR(small proline rich protein)のタンパク質をコードする遺伝子の発現を定量化する工程、及び
(3)工程(2)で測定した遺伝子発現量を用いて炎症が起こる傾向を予測する工程
を含む方法。
[2]前記SPRがSPRR1A、SPRR1B、SPRR2A、SPRR2B、SPRR2C、SPRR2D、SPRR2E、SPRR2F、SPRR2G及びSPRR4からなる群から選ばれるタンパク質である、[1]に記載の方法。
[3]前記炎症が起こる傾向を予測する工程において、被験部位の遺伝子発現量が、炎症が生じていない正常部位の遺伝子発現量よりも高い場合、炎症が起こりやすい皮膚と予測することによって行われる[1]又は[2]に記載の方法。
[4]前記遺伝子発現解析がPCR法によって行われる、[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5]前記皮膚のサンプルが、被験対象の皮膚より採取した角質である、[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6]被験対象に対してトリートメント手段を施す前及び後にそれぞれ、[1]〜[5]のいずれかに記載の方法を実施し、得られた評価結果を比較することによって該トリートメント手段の有効性を評価することを特徴とする、皮膚に対するトリートメント手段を評価する方法。
本発明の皮膚の炎症を予測するための方法は、炎症を誘発する外来刺激によって短時間で増加し、角質細胞の構成物質の一つであるSPRの発現を用いて評価することから、炎症反応が起こる前に表皮の構造変化を予測でき、炎症の初期段階で対処することができるため、回復も早くなり、医薬品を使用しなくてもよくなる利点がある。また、皮膚を傷つけることなく評価できる利点がある。
本発明は、皮膚の炎症を予測するための方法(以下、「皮膚炎予測法」ともいう)を提供する。本発明の皮膚炎予測法では、被験対象の皮膚より採取したサンプルを用いてSPR遺伝子発現解析を行い、その結果によって皮膚の炎症の起こりやすさを評価する。
本発明において「皮膚の炎症」とは、皮膚の色調の変化を有する状態(紅斑、紫斑)、皮表からの隆起を伴う状態(丘疹)、内容物のある皮膚の隆起(水疱、膿疱)、痂皮、鱗屑が生じた状態などがあげられる。
SPRは、表皮上層の角質層を構成する角化細胞の周辺帯(Cornified envelope)の構成タンパクの一つである。SPRには4つのファミリーがあり、SPRR1〜SPRR4まで存在する。これまでに、皮膚においてSPRR1A、SPRR1B、SPRR2A、SPRR2B、SPRR2C、SPRR2D、SPRR2E、SPRR2F、SPRR2G及びSPRR4が発現していることが発見されている。本発明におけるSPRはこれらファミリーを示すが、好ましくは、SPRR1Bがよい。
本発明の角質とは、皮膚の中で最外層に存在する角質層における細胞を示す。皮膚の中で最外層に存在する角質におけるSPRの遺伝子の発現を解析することから、本発明の皮膚炎予測法は低侵襲的であり、且つ容易に実施可能なものとなる。
皮膚からの角質の採取方法は特に限定されないが、可能な限り非侵襲的な採取方法を採用することが好ましい。つまり、角質の採取の際、顆粒層や有棘細胞層などの角質層以外の部分をできる限り傷つけないことが望まれる。例えば、粘着性のテープや接着剤などを皮膚へ付着させた後に剥がす方法や、粗面の材料(例えば不織布)で皮膚表面を擦る方法によって角質を採取することができる。非常に簡便に実施できる点において前者の方法は特に好ましい。尚、以降に実施される遺伝子発現解析に影響しないものである限り、粘着性のテープや接着剤に用いられる材料(接着成分)は特に限定されない。
角質を採取する部位は、炎症が起きる可能性を評価したい部位(本明細書において「評価部位」ともいう)及び比較のために評価する部位(本明細書において「比較部位」ともいう)とする。評価部位の場所は特に限定されない。比較部位は、日常的に炎症が起こりにくい部位、上腕内側部、前腕内側部、背部、臀部、及び上腿内側部など、日常的に衣服に覆われている部位から角質を採取することができる。
本発明における「遺伝子発現解析」では、遺伝子の転写産物であるmRNA量を測定することである。又は、遺伝子の発現産物であるタンパク質の量を測定してもよい。
mRNA量の測定には、マイクロアレイ解析や、逆転写反応を行った後にポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行う方法などを用いることができる。これらの方法は常法に従って実施すればよい。各方法について様々なプロトコールが報告されており、当業者であれば公知のプロトコールに従い、又は公知のプロトコールを適宜修正・変更したプロトコールによって、適切な測定系を構築し、そして実施することができる。尚、mRNA量の測定による遺伝子発現解析の詳細については後述する。
一方、タンパク質量の測定であれば、例えば蛍光物質、色素、酵素などを利用する免疫染色法、ウエスタンブロット法、免疫測定法(例えばELISA法、EIA法)などを用いることができる。これらの方法についても常法に従って実施すればよい。各方法について様々なプロトコールが報告されており、当業者であれば公知のプロトコールに従い、又は公知のプロトコールを適宜修正・変更したプロトコールによって、適切な測定系を構築し、そして実施することができる。
本発明の皮膚炎予測法は、好ましくは、以下の一連のステップ(1)〜(3)によって実施される。
(1)被験対象の特定部位の皮膚より採取した角質を用意するステップ、
(2)前記角質から抽出したmRNAを試料として遺伝子発現解析を行い、SPR遺伝子の発現量を算出するステップ、及び
(3)ステップ(2)で算出した発現量を用いて皮膚の炎症を予測するステップ。
ステップ(1)では、被験対象の評価部位及び比較部位より採取した角質を用意する。好ましくは、顔面部及び上腕内側部より角質を採取する。以下に、角質の採取法及びRNAの抽出法の具体例を示す。
(a)顆粒層や有棘細胞層などを傷つけないように最外層の角質層の一部を剥離する。例えば、粘着性のテープを皮膚へ付着させた後に剥がし(必要に応じて数回繰り返す)、角質を採取する。
(b)採取した角質を、SLSやβ−メルカプトエタノール、グアニジンイソチオシアネートなどを含む溶解性緩衝液に浸した後、タンパク質分解酵素を加え反応させる。
(c)反応終了後、例えば超音波破砕機等の物理的な力によって角質を破砕する。
(d)角質破砕物を含む溶液から、周知の核酸抽出法に準じた方法や市販されたキットを用いた方法によりRNAを抽出する。例えばグアニジンイソチオシアネート、フェノール及びクロロホルムを用いたRNA抽出法やニッポンジーン社のISOGEN、インビトロジェン社のTrizol Reagent、あるいはQIAGEN社のRNeasy KitやAmbion社のRNAqueous−4PCR Kitなどを用いる方法などでRNAを抽出する。
(e)必要に応じて、DNA分解酵素を反応させ、DNAを除去する。
(f)必要に応じて、エタノール沈殿等の核酸濃縮法を用いてRNAを濃縮する。
ステップ(1)に続くステップ(2)では、採取した角質から抽出したmRNAを試料として遺伝子発現解析を行う。そして、当該遺伝子発現解析により特定の遺伝子の発現量を算出する。このように本発明の一態様では、角質中に残存するmRNAの量を指標とした遺伝子発現解析を行う。尚、遺伝子発現解析では、「遺伝子の発現量」は絶対値又は相対値(比較対象又は標準の発現量との比率や差など)として算出される。
遺伝子発現解析でその発現量が調べられることになる「SPR」とは、皮膚を構成する角化細胞の骨格に関連する遺伝子である。本発明者らは、炎症の程度の評価においてSPRの遺伝子発現が亢進していることを見出すことに成功した。
ここで、角質から抽出したmRNAを用いた遺伝子発現解析法の具体例を以下に示す。
RT−PCRを用いた方法
(a)抽出したRNAを鋳型に逆転写酵素を用いてcDNAを合成する。
(b)cDNAを鋳型に、ターゲットとなる遺伝子に対応するプライマーを用いてPCR反応を行い、目的の遺伝子に対応するDNA断片を得る。
(c)内部標準となるような遺伝子(GAPDHやβ−アクチン、ケラチン6Bなど)の反応も並行して行う。
(d)得られたDNA断片の電気泳動を行った後、エチジウムブロマイドなどで染色し、バンドの強度を測定し、その遺伝子の発現量とする。
(e)必要に応じて、SYBR greenなどの蛍光色素やTaqman probeなどの蛍光プローブを用いて定量PCR反応を行い、発現量を定量する。
(f)内部標準となる遺伝子の発現量に対する目的の遺伝子の発現量の比率を算出する。
ステップ(3)では、ステップ(2)で算出した二つの発現量を比較して皮膚の炎症を予測する。例えば、比較部位に対する評価部位の遺伝子発現量の比率を計算する。そして、計算値が、皮膚の炎症に関する評価が関連付けられた複数の区分の中のいずれに該当するのかを調べる。区分の設定に関する具体例を以下に示す。
(例1)
炎症の起きる可能性(低度):比率<a、(中度):a≦比率<b、(高度):b≦比率
例1では区分の数を3としているが、区分の数は特に限定されるものではない。例えば、区分数を2〜10のいずれかにすることができる。区分の数、及び各区分に関連付けられる基準値の範囲は、予備実験の結果を基に任意に設定可能である。
本発明は第2の局面として、皮膚に対するトリートメント手段を評価する方法(以下、「トリートメント手段評価法」ともいう)を提供する。
本発明のトリートメント手段評価法では、本発明の皮膚炎予測法を利用する。具体的には、被験対象に対してトリートメント手段を施す前と後にそれぞれ、本発明の皮膚炎予測法を実施し、得られた評価結果を比較することによって、当該トリートメント手段の有効性を評価する。本発明のトリートメント手段評価法は、皮膚の炎症に関連する遺伝子の発現量という科学的根拠に基づいた評価を行うことから、その客観性及び信頼性が高い。
「トリートメント手段」とは、皮膚の炎症の改善又は回復を目的として皮膚に施される手段をいい、その代表例は医薬品及び化粧品の使用である。用語「トリートメント手段」が表す概念の中にスキンケア方法、トリートメント方法が含まれる。
1.外来刺激物による角質細胞におけるSPR遺伝子発現の変化
培養細胞を用いて、炎症を誘導する外来刺激によるSPR遺伝子を解析した。
外来刺激として、界面活性剤SLS、炎症性サイトカインIL−1αの添加及び紫外線照射処理を行った。6cmシャーレにヒト角化細胞を播種し、37℃、5%CO条件下にて培養した。コンフルエントになった状態で、SLSを20μg/mL、またはIL−1αを10ng/mL添加した培地に交換してさらに3時間培養を行った。紫外線照射は、PBS存在下、40mJ/cmのUV−B領域の紫外線を照射した。試験は各群n=3とした。3時間後に、細胞よりTrizol Reagent(Invitrogen)を用いて総RNAの抽出を行い、細胞から抽出した総RNAを基にRT−PCR法によりSPRR1A、SPRR1B、SPRR2A、SPRR2B、SPRR2C、SPRR2D、SPRR2E、SPRR2F、SPRR2G及びSPRR4mRNA発現量の測定を行った。同時に、内部標準としてGAPDH、比較遺伝子としてinvolucrinのmRNA発現量の測定をした。尚、各遺伝子の発現の測定に使用したプライマーは次の通りである。
SPRR1A用のプライマーセット
TGGCCACTGGATACTGAACA(配列番号1)
CAGGGTCAATAGGCAAATGG(配列番号2)
SPRR1B用のプライマーセット
CCCCCAAAAAAGAATGTGCTAT(配列番号3)
ACCTTCAGCTTCATTCAGAGACTCA(配列番号4)
SPRR2A用のプライマーセット
TGATGATCCCTGACAGCAAA(配列番号5)
CCAGGACTTCCTTTGCTCAG(配列番号6)
SPRR2B用のプライマーセット
GCCTGGGAACCATCAGAGAA(配列番号7)
TCATGCCCAGGTGAAAGACA(配列番号8)
SPRR2C用のプライマーセット
CCAGGTGGAGACTGAGCAAAG(配列番号9)
CCCAAAGAGAAGCTCTGAAAGG(配列番号10)
SPRR2D用のプライマーセット
CCTTTCTGAGGCTGCCATACTG(配列番号11)
GCACAGCTGAGGACTTCCTTTT(配列番号12)
SPRR2E用のプライマーセット
CCCTGGGAACCATCAAAAAAT(配列番号13)
CCCATGCCCAGGTGACA(配列番号14)
SPRR2F用のプライマーセット
TCTTTTTGAGGCTGCCATACTG(配列番号15)
TGGCACAGCCCAGGACTT(配列番号16)
SPRR2G用のプライマーセット
CCTGCTTCACATCTGTTCCA(配列番号17)
CCATGAGGCCCTAGTTACCA(配列番号18)
SPRR4用のプライマーセット
ACATGTGCACCCAAAACCAA(配列番号19)
TTTCGGTGGGCATTGCTT(配列番号20)
GAPDH用のプライマーセット
TGCACCACCAACTGCTTAGC(配列番号21)
TCTTCTGGGTGGCAGTGATG(配列番号22)
Involucrin用のプライマーセット
CCGTGCTTTGGAGTTCTTATG(配列番号23)
CAGGTTTCACCACACTCTAGTTG(配列番号24)
その結果を表1に示す。図示の通り、SPRR1A、SPRR1B、SPRR2A、SPRR2B、SPRR2C、SPRR2D、SPRR2E、SPRR2F、SPRR2G及びSPRR4は、外来刺激後、3時間という短時間のうちに発現が大きく上昇した。比較として測定したSPRと同じ角化細胞の骨格としてはたらくタンパク質であるinvolucrinの発現量はほとんど変化しなかった。したがって、SPRの遺伝子発現は、炎症を誘導する外来刺激に対して短時間で発現が上昇する、炎症を予測する有効なマーカーであることが示された。特に、SPRR1Bの遺伝子発現は、その他のSPR遺伝子よりも、SLS及びUVB刺激において顕著な発現上昇が認められた。
Figure 2010115178
2.角質に含まれるRNAの抽出
被験者の頬部皮膚に半径1cmの円状のテープ(3M、Blenderm)を一枚貼付し、十分に接着していることを確認した後、テープを剥がし取り、角質を含むテープを得た。得られた角質に含まれるRNAをRNA抽出キット(Ambion社製、RNAqueous−4PCR Kit)を用いて抽出した。すなわち、角質の付着したテープをテープごと350μLのLysis/Binding Solutionに入れ、proteinase K(Invitrogen社製)を添加し、56℃で1時間インキュベートした。その後、超音波破砕機を用いて、分散させた後、350μLの64%エタノールを加えて攪拌し、テープを取り除き、角質抽出液を得た。付属のFilter CartrigeにRNAを吸着させた後に、100μLの溶出液でRNAを溶出した。得られた溶出液にDNaseIを加え、残存しているDNAを完全に除去した後、エタノールを用いてRNAを沈殿させてRNAを濃縮した。得られたRNAのペレットを必要量の水に溶解して、角質に含まれる残存RNAを得た。
3.角質に含まれるRNAのPCR解析
顔面部に紅斑、丘疹などの炎症が生じている被験者3名と正常な皮膚である被験者3名の、顔面頬部及び炎症が起こっていない上腕内側部の皮膚の角質より上記2.の方法で残存RNAを得た。各RNAをRT−PCRキット(Invitrogen社製、 SuperScript III Platinum SYBR Green Two−step qRT−PCR kit)を用いた定量PCR反応に供し、SPRR1Bの発現量を定量した。遺伝子の発現量はケラチン6B(KRT6B)の発現量で規格化(ノーマライズ)した。尚、SPRR1B遺伝子の発現の測定に使用したプライマーは1の実験と同様のものである。KRT6B遺伝子のプライマーは次の通りである。
KRT6B用のプライマーセット
TCCCTGAATGGCAAGTGATG(配列番号25)
GCAGAGAAAGCAGTGCAGGAA(配列番号26)
定量化はΔΔCt法にて行い、SPRR1B遺伝子の発現比率を、上腕内側部の角質のSPRR1B遺伝子発現量に対する顔面部の角質のSPRR1B遺伝子発現量の比率として算出した。すなわち、遺伝子発現比率が1以上となった場合は、顔面部のSPRR1B遺伝子の発現量が、上腕内側部のSPRR1B遺伝子の発現量よりも高いことを示している。
ΔΔCt=(顔面部のSPRR1B遺伝子のCt値―顔面部のKRT6B遺伝子のCt値)―(上腕内側部のSPRR1B遺伝子のCt値―上腕内側部のKRT6B遺伝子のCt値)
遺伝子発現比率=2−ΔΔCt
その結果を表2に示す。図示の通り、SPRR1Bの遺伝子発現比率は、炎症の症状を有する被験者の方が、いずれも腕内側部よりも顔面部の方が高かった。すなわち、1以上であった。このように、SPRの遺伝子発現量が炎症の程度の評価・予測に有用であることが示された。
Figure 2010115178
また、その結果から、被験者の皮膚の性状にあったスキンケアないしトリートメント方法の選択を選択することが可能である。すなわち、スキンケアないしトリートメントを行う前後にSPRの遺伝子発現量の変化を測定することで、スキンケアないしトリートメントによりSPRの遺伝子発現量が低下すれば、炎症が生じる可能性が低下することがわかる。また、逆に増加すれば、そのスキンケアないしトリートメント方法はその被験者には炎症を誘導する刺激となりうる可能性があることがわかる。
本発明の皮膚炎予測法によれば、非侵襲的に皮膚の炎症を予測することができる。また、客観性の高い評価結果を得ることができる。健康的な皮膚を維持するために、炎症反応を未然に防ぐことを可能とする。

Claims (6)

  1. 皮膚の炎症を予測するための方法であって、
    (1)被験部位及び炎症が生じていない正常部位から皮膚のサンプルを得る工程、
    (2)該サンプルのSPR(small proline rich protein)のタンパク質をコードする遺伝子の発現を定量化する工程、及び
    (3)工程(2)で測定した遺伝子発現量を用いて炎症が起こる傾向を予測する工程
    を含む方法。
  2. 前記SPRがSPRR1A、SPRR1B、SPRR2A、SPRR2B、SPRR2C、SPRR2D、SPRR2E、SPRR2F、SPRR2G及びSPRR4からなる群から選ばれるタンパク質である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記炎症が起こる傾向を予測する工程において、被験部位の遺伝子発現量が、炎症が生じていない正常部位の遺伝子発現量よりも高い場合、炎症が起こりやすい皮膚と予測することによって行われる請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記遺伝子発現の定量化がPCR法によって行われる、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記皮膚のサンプルが、被験対象の皮膚より採取した角質である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 被験対象に対してトリートメント手段を施す前及び後にそれぞれ、請求項1〜5のいずれかに記載の方法を実施し、得られた評価結果を比較することによって該トリートメント手段の有効性を評価することを特徴とする、皮膚に対するトリートメント手段を評価する方法。
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