JP2010110011A - スピーカを有する機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】用いるパネル状振動板の保護を実現する。
【解決手段】箱状カバー8に収納され、剛性を有するとともに、部分的な曲げ動作が生じパネル状振動板10と、パネル状振動板10に取り付けられ、再生入力信号に基づいて、パネル状振動板10に部分的な曲げ動作を生じさせる複数のドライバユニット11とを備えるスピーカ1を有し、パネル状振動板10は、外周部10cが箱状カバー8の周側板の内周壁に対して、所定の間隔を隔てて、非拘束状態で箱状カバー8の周側板に囲まれた開口部に配置され、ドライバユニット11にて駆動されて再生音を放音する。
【選択図】図1
【解決手段】箱状カバー8に収納され、剛性を有するとともに、部分的な曲げ動作が生じパネル状振動板10と、パネル状振動板10に取り付けられ、再生入力信号に基づいて、パネル状振動板10に部分的な曲げ動作を生じさせる複数のドライバユニット11とを備えるスピーカ1を有し、パネル状振動板10は、外周部10cが箱状カバー8の周側板の内周壁に対して、所定の間隔を隔てて、非拘束状態で箱状カバー8の周側板に囲まれた開口部に配置され、ドライバユニット11にて駆動されて再生音を放音する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子手帳装置やハンディ型パーソナルコンピュータ或いは各種の携帯型情報端末機器等のスピーカを有する機器に関する。
スピーカ装置を内蔵した機器は、音響機器ばかりでなくコンピュータ装置やその端末機器等の多くの技術分野に採用されている。多くの機器は、筐体と、この筐体に対してヒンジ機構を介して回動自在に組み合わされた蓋体とによって筐体装置を構成してなり、未使用時等には筐体が蓋体によって閉塞される。
例えば、電子手帳装置やハンディ型パーソナルコンピュータ或いは各種の携帯型情報端末機器等は、一般に機器本体に表示部や制御部、通信部等が備えられるとともに、携帯時や未使用時に表示部等を保護するために機器本体に対して回動自在な蓋体が設けられて構成されている。電子手帳装置等は、ソフトウェアの充実によって利用面でも種々の拡大が図られており、データ情報の処理ばかりでなく、画像情報とともに音声情報の処理も極めて重要になっている。このため、電子手帳装置等には、コンピュータ装置等から供給される音声情報等の再生入力信号を再生出力したり、記憶データの内容や警告等を報音し或いは装填したディスクからの音声ガイド等を放音するスピーカ装置が内蔵されている。
スピーカ装置としては、一般にコーン型ダイナミックスピーカやホーン型ダイナミックスピーカ等が用いられている。例えばコーン型ダイナミックスピーカは、円錐形状を呈して形成された振動板と、この振動板を駆動するドライバユニットと、振動板の外周縁部を支持するフレームと、これら各部材を収納したキャビネット等の部材によって構成される。ドライバユニットは、ボイスコイルと、ポールと、プレートと、マグネットと、ダンパー及びセンタキャップ等の部材によって構成されている。
振動板は、軽量で内部損失が大きい素材によって上述した円錐形を基本形状に形成され、その中心部にドライバユニットが配置される。振動板は、一般に内周部から外周部に向かって次第にその厚みが薄くされるとともに、その外周縁部が全周に亘って矢紙を介してフレームに支持されている。フレームは、振動板とドライバとを結合するとともに、振動板の保護作用も奏する部材である。フレームには、振動板に対してその振動動作による反作用の影響を及ぼさないように、一般に切欠き窓が形成されている。矢紙は、振動板の外周縁部の押さえと、この振動板が振動動作した際にキャビネットの取付部と接触しないように作用する。
一方、ホーン型ダイナミックスピーカは、ボイスコイルによって駆動される振動板の振動音をホーンによって拡大して放出するようにしたものであり、ホーンを有する以外の基本的な構成については上述したコーン型ダイナミックスピーカと同等とされる。すなわち、ホーン型ダイナミックスピーカにおいても、マグネットと、その先端部に一体に組み付けられたポールと、ポールの周囲を取り囲むヨークと、ポールと対向する開口部を有してヨークに組み付けられたプレートとによってドライバユニットを構成し、このドライバユニットによって振動板が振動動作される。
振動板は、アルミニウム等の軽金属や合成樹脂等によって球面形状を呈して形成されている。振動板は、開口部を閉塞することによってポールと対向するようにしてその外周縁部がプレートに結合されている。振動板は、上述したコーン型ダイナミックスピーカの振動板よりも小さくかつ振動系の共振が再生帯域のほぼ中央領域でよいために機械的剛性が大きい。したがって、振動板は、ダンパーを介することなくプレートに結合されるとともに、その周辺部をドライバユニットによって振動動作される。換言すれば、ホーン型ダイナミックスピーカにおいても、その振動板が、コーン型ダイナミックスピーカの振動板と同様に外周縁部を固定されて支持されている。
ところで、スピーカ装置においては、ボックス等を必要とせず薄型であり、自由な位置に設置することができるいわゆるパネル型スピーカ装置の実現について多くの試みが図られてきた。しかしながら、これらの多くの試みは、いずれも技術上の限界や音響性能の限界等によって理想的なパネル型スピーカ装置を実現するまでには至っていない。これらの試みは、その多くが上述したコーン型ダイナミックスピーカやホーン型ダイナミックスピーカを基本としたものであったことに原因がある。
薄型スピーカ装置としては、例えばパネル状の振動板を固定極に対して微小な間隔を以って対向配置してなるコンデンサ型スピーカが知られている。コンデンサ型スピーカは、一般に振動板に金属薄膜が成膜形成されるとともにこの振動板と固定極との間に数100ボルトの直流偏倚電圧が印加されてなる。振動板は、固定極に再生信号が入力されると、この固定極との間の磁気的吸引力の変化によって振動する。また、コンデンサ型スピーカとしては、振動板を挟んで固定極を配置することによって、全帯域用に対応するようにしたプッシュプル型スピーカも提供されている。
コンデンサ型スピーカは、上述したように放音部に数100ボルトの電圧を印加する必要があることから、いかなる場所にでも自由に設置することが困難であるとともに、温度や湿度条件の変化による安定性が低いといった問題点を有している。また、コンデンサ型スピーカは、入力電圧が直流偏倚電圧に規定されることによって、入力電圧に対して得られる最大無歪み出力音圧レベルが上述したダイナミックスピーカ装置に比較して小さいといった問題もある。さらに、コンデンサ型スピーカは、全帯域で安定した周波数特性を確保するためには振動板が大型化するといったように種々の問題点を有している。
電子手帳装置等においては、内部スペースやコスト等の条件から、一般に充分な音量かつ良好な音質で音声情報等の再生入力信号を再生出力することが可能な大型のスピーカ装置を内蔵することが困難であった。したがって、従来の電子手帳装置等は、音声情報等の再生入力信号を単に再生出力する機能を有する小型のスピーカ装置が内蔵され、充分な音量を確保することができないために貴重な音声情報等を聞き逃してしまったり明瞭に聞き取れないといった問題があった。
電子手帳装置等においては、例えば音響機器の機能を有しているものも提供されているが、内蔵スピーカ装置では到底良好な音響特性が期待されないためにその機能を充分に発揮することができなかった。電子手帳装置等においては、上述した内蔵型スピーカ装置を補完するために、例えば大型の外付けスピーカ装置を接続する機能も備えられる。しかしながら、かかる外付けスピーカ装置は、接続用のオプション部材を必要とするとともに接続操作も面倒であることからほとんど利用されていないといっても過言ではない。このように、電子手帳装置等においては、小型かつ薄型であって大きな設置スペースを不要として音声情報等の再生入力信号を充分な音量かつ良好な音質で再生可能とする廉価なスピーカ装置が必要とされていた。
スピーカ装置は、一般に再生入力信号が供給されるとドライバユニットによって振動板がピストンのように動作して出力再生が行われると考えられている。したがって、パネル型スピーカ装置においても、振動板を電磁駆動方式や静電駆動方式により上述した従来型のスピーカ装置の振動板と同様に動作する高精度の平面ダイヤフラムを製作する試みがなされていた。例えば静電駆動方式の振動板においては、所定のテンションを以って外周部が支持されており、ドライバユニットからの駆動力が与えられるとその駆動位置から波動が同心円状に連続して発生する。かかる振動板は、大きな単一位相の振動板として動作することによって、音の集中と制御が不可能な振動とを生じる大面積ピストン動作に起因する種々の問題を解決しなければならない。
一方、パネル型スピーカ装置として、曲げ波動理論に基づいてドライバユニットにより振動板を駆動するようにした新規なパネル構造を有するスピーカ装置が提案されている。この新規なパネル型スピーカ装置は、機械的剛性が比較的大きな堅いパネル構造によって振動板が構成されており、ドライバユニットから駆動力が与えられるとこの振動板の表面全体に複雑な振動モードが生成される。振動モードは、平面パネル(振動板)の動作周波数の範囲に均一に分布された最も複雑で密集した波形の構造となる。新規なパネル型スピーカ装置は、有限サイズの振動板に関する曲げ波動の物理的特性と、波動の速度対周波数特性と、駆動点インピーダンス特性との解析により特徴付けられる。
新規なパネル型スピーカ装置は、想定される用途に応じてパラメータが最適化された曲げ剛性の振動板が用いられ、一致周波数の下方周波数帯域までの動作が可能とされる。新規なパネル型スピーカ装置は、一般に振動板から最大密度の曲げモードを確保するために、この振動板の中心点付近がドライバユニットによって駆動される。振動板は、有限要素解析によって均一なモード密度を与える特定の縦横比が数学的なモデリングツールによって実証されている。また、新規なパネル型スピーカ装置は、フーリェ型の分析によって、最良のモードの均一性を実現する振動板に対する駆動力の供給位置が求められる。そして、新規なパネル型スピーカ装置においては、フーリェ型分析の拡張によって高周波数帯域において多少の損失が生じるものの、より大きな面積の振動板を駆動することも可能とされる。振動板は、波動関数のゼロ周波数限界をとることにより、より一般的な静的梁の曲げ方程式に近似した曲げ剛性の式によって表現される。
新規なパネル型スピーカ装置は、振動板の曲げ動作を規定する要因、すなわち面密度、曲げ剛性、幾何学的寸法(外形寸法)、表面積、駆動点の位置、及びドライブユニットのパラメータ、コアのシェアモジュール、内部損失、或いは振動板の支持方法のパラメータが最適に設定されることによって製作される。一般的なスピーカ装置においては、ダイポールと称される後方の音が前方の音と逆相を呈することから、中周波数帯域から低周波数帯域の音響エネルギーの打ち消しを防ぐ大きなバッフル板やエンクロジャを必要とする。一方、新規なパネル型スピーカ装置においては、バイポーラと称される後方の音の輻射が前方の音と加算されることから、効率の改善が図られるとともにバッフル板やエンクロージャを不要としている。
新規なパネル型スピーカ装置は、単一素子のトランスデューサで駆動される1枚の振動板によってフルレンジの出力再生を可能とする。新規なパネル型スピーカ装置は、振動板の適切な材質の選択とトランスデューサに適合した構成とを採用することによって従来のスピーカ装置と同等のフラットな周波数特性をえることが可能となる。
新規なパネル型スピーカ装置は、感度と電気的負荷とが従来のスピーカ装置と同等とされることにより既存のアンプとの互換性が図られるばかりでなく動電型ドライバユニットや圧電型ドライバユニットの適用が可能とされ、非常に広い音場の放射パターン並びに双指向性の放射パターンが得られる。新規なパネル型スピーカ装置は、機械的エネルギから音響的エネルギへの変換効率がほぼ100%であるとともに周波数に独立した無指向性放射の特性、すなわち各周波数に関してサウンドパワーの大きな均一性を保有している。新規なパネル型スピーカ装置は、距離の条件によるサウンドパワーの減衰が小さいといった特徴を有するとともに、その新規な構成によりその他種々の特徴を有している。
本発明は、上述したドライバユニットによって再生入力信号に基づいて振動板に曲げ動作を生じさせて駆動し出力再生を行う曲げ波動理論に基づく新規なパネル型スピーカ装置を基本構成として、筐体装置の蓋体を振動板として構成することにより音声情報等の再生入力信号を従来の外付け型スピーカ装置と同等以上の充分な音量かつ良好な音質で再生可能としたスピーカを備えた機器を提供することを目的に提案されたものである。
上述した目的を達成するため、本発明に係るスピーカを有する機器は、箱状カバーに収納されてなる剛性を有するとともに、部分的な曲げ動作が生じるパネル状振動板と、上記パネル状振動板に取り付けられ、再生入力信号に基づいて、該パネル状振動板に部分的な曲げ動作を生じさせる複数のドライバユニットとを備えるスピーカを有し、上記パネル状振動板は、外周部が上記箱状カバーの周側板の内周壁に対して、所定の間隔を隔てて、非拘束状態で上記箱状カバーの周側板に囲まれた開口部に配置され、上記ドライバユニットにて駆動されて再生音を放音し、上記パネル状振動板の外周部には、質量成分材が設けられているようにしたものである。
また、本発明に係るスピーカを有する機器は、本体に開閉自在に取り付けられた箱状カバーと、上記箱状カバーに収納され、剛性を有するとともに、部分的な曲げ動作が生じるパネル状振動板と、上記パネル状振動板に取り付けられ、再生入力信号に基づいて、該パネル状振動板に部分的な曲げ動作を生じさせる複数のドライバユニットとを備えるスピーカとを有し、上記パネル状振動板は、外周部が上記箱状カバーの周側板の内周壁に対して、所定の間隔を隔てて、非拘束状態で上記箱状カバーの周側板に囲まれた開口部に配置され、上記ドライバユニットにて駆動され再生音を放音し、上記パネル状振動板の外周部には、質量成分材が設けられているようにしたものである。
本発明に係る機器は、パネル状振動板の外周部に所定の間隔を隔てて箱状カバー部材の周側板が配置され、パネル状振動板がカバー部材に収納されてなるので、外周部が非拘束状態のパネル状振動板が箱状カバー部材の周側板に保護され、異物への衝突等による損傷を防止できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施の形態として図1に示すパネル型スピーカ装置1は、例えば電子手帳装置2の内蔵スピーカ装置を構成し、装置本体3に回動自在に組み合わされた蓋構体4の内部に収納される。電子手帳装置2は、図1に示すように、薄箱状を呈する装置本体3の主面に液晶表示器5や操作部6が配設されるとともに、装置本体3の一方側面に設けられた詳細を省略する一対のヒンジ機構7a、7b(なお、以下の説明において、複数からなる部材、部位については、最初にこのように表記するが、以降の説明では特に個別に説明する以外はヒンジ機構7のように総称して表記する。)によって蓋構体4が回動自在に支持されてなる。
蓋構体4は、図2に示すように、浅皿状に形成されたカバー部材8と、このカバー部材8に一体に形成した図示しない取付部を介して組み合わされた中板9及びこの中板9に後述するようにして支持されてパネル型スピーカ装置1の振動板を構成する内蓋部材10(以下、振動板と称する。)とからなる。蓋構体4は、電子手帳装置2が使用されない場合等において、装置本体3を閉塞して液晶表示器5や操作部6を保護する。なお、蓋構体4には、ヒンジ機構7と対向する部位に図示しないがロック機構が付設されており、装置本体3を閉塞した状態が保持される。なお、蓋構体4については、上述した構成に限定されるものではなく、例えば振動板10を支持する中板9を省いてカバー部材8により直接支持することによってさらに薄型に構成される。
パネル型スピーカ装置1は、上述した振動板10と、この振動板10に取り付けられたドライバユニット11a、11b、11cとから構成される。なお、パネル型スピーカ装置1は、装置本体3側の制御部等と接続されて各ドライバユニット11に再生入力信号を供給するための配線を有するが、この配線は図示しないがヒンジ機構7の内部を適宜導かれる。
振動板10は、例えば合成樹脂材料によってパネル状に成形されてなり、後述するようにその表面の全体が放音面10aとして構成されるとともに、背面にドライバユニット11が取り付けられて駆動される被駆動面10bとして構成されてなる。振動板10は、その合成樹脂材料として、例えばアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂や、ポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、スチレン系樹脂等が用いられる。振動板10は、合成樹脂材料ばかりでなく、被駆動面10bに非導電処理を施した金属薄板材によって形成してもよい。
振動板10は、従来の一般的なスピーカ装置の振動板と異にして例えば2mm程度の厚みを有する充分な剛性を有している。振動板10は、その外形寸法がカバー部材8の開口寸法よりもやや小とされており、外周部10cがカバー部材8等によって非拘束状態とされて中板9に支持されている。振動板10は、詳細を後述するように再生入力信号に基づいてドライバユニット11により部分的な曲げ動作を生じさせられることによって駆動され再生出力を放音する。振動板10は、上述したようにその外周部10cを非拘束状態とされて支持されていることから、この外周部10cが自由振動するように構成されている。
振動板10には、図1に示すように、その被駆動面10bに長手方向にそれぞれ等間隔を以って離間した各ドライバユニット11が固定されている。各ドライバユニット11には、従来のスピーカ装置に備えられるボイスコイル型ドライバユニットや圧電素子を用いた圧電型ドライバユニットが用いられる。圧電型ドライバユニットは、詳細を省略するが薄厚の圧電素子によって構成されるために全体を薄型かつ小型に構成することができるために有効である。なお、パネル型スピーカ装置1は、3個のドライはユニット11を備えているが、1個又は多数個を備えて構成されてもよい。
図2は、ボイスコイル型ドライバユニット11を示している。ドライバユニット11は、ボイスコイル12と、再生入力信号に基づいてこのボイスコイル12を駆動する磁気回路13とから構成されている。ボイスコイル12は、ボビン14と、このボビン14の外周部に捲き線を施して構成したコイル部15とからなる。磁気回路13は、センタポール16と、このセンタポール16を中心孔に貫通させて組み合わされたリング状のマグネット17と、センタポール16を中心孔に臨ませてマグネット17に積層状態で組み合わされたリング状のプレート18と、ダンパ19等の部材によって構成される。ドライバユニット11は、ボイスコイル12がそのコイル部15をセンタポール16とプレート18とによって構成される磁気空間部に位置されるようにしてダンパ19によって支持されている。ダンパ19は、ボイスコイル12のボビン14とプレート18との間を連結している。
以上のように構成されたドライバユニット11は、図2に示すように、ボビン14の先端部が振動板10の被駆動面10bに接合固定されるとともに、センタポール16がそのフランジ部16aを止めねじ16bを介して中板9にねじ止めされることによって蓋体構体4の内部に収納される。なお、ドライバユニット11は、例えばリング状の取付プレートをボビン14の先端部に嵌合し、この取付プレートを介して振動板10にそれぞれ取り付けるようにしてもよい。
以上のように構成されたパネル型スピーカ装置1は、図示しない再生入力信号の入力回路部から再生入力信号(音声電流)がドライバユニット11に供給されると、振動板10が振動動作されてその放音面10aから再生出力の放音が行われる。ドライバユニット11は、磁気回路13の磁気空間部中に位置されたボイスコイル12に音声電流が供給されると、このボイスコイル12が振動板10に対して直交する方向に振動する。パネル型スピーカ装置1は、ボイスコイル12のボビン14との接合部位を駆動点として振動板10に部分的な曲げ動作が生じて再生出力の放音が行われる。
図3は、上述したパネル型スピーカ装置1について、ドライバユニット11により駆動される振動板10の動作状態を示した図である。同図(A)は、入力周波数が62Hzの再生入力信号を供給した場合の振動板10の動作状態を示した図である。また、同図(B)は、入力周波数が150Hzの再生入力信号を供給した場合の振動板10の動作状態を示した図である。さらに、同図(C)は、入力周波数が501Hzの再生入力信号を供給した場合の振動板10の動作状態を示した図である。振動板10は、これらの図から明らかなように、ドライバユニット11から再生入力信号が印加されることにより曲げ動作が生じて複雑な振動モードが生成される。また、振動板10は、再生入力信号の周波数が高くなるにしたがってより大きなピークを有する曲げ動作が生じる。
パネル型スピーカ装置1は、上述したように共鳴箱や音響管等を不要として装置本体3を開閉する蓋体を構成する振動板10を直接駆動することによって蓋構体2の限られたスペース内に新規なスピーカシステムを構成する。また、パネル型スピーカ装置1は、蓋体を構成する振動板10の外周部10cを支持するための矢紙やフレーム等の支持部材を不要とすることから、部品点数も少なく組立工程が合理化されてコストの低減が図られて製造される。さらに、パネル型スピーカ装置1は、大きな振動面積を有する振動板10を備えることから、従来の内蔵スピーカ装置と比較して、より大きな音量かつ良好な音質の再生出力を可能とする。さらにまた、パネル型スピーカ装置1は、蓋構体4に収納されることにより電子手帳装置2の内蔵型スピーカ装置を構成することから、従来の外付けスピーカ装置にように接続用の部材や面倒な接続操作が不要とされるとともに大きな設置場所を占有することは無い。
ところで、パネル型スピーカ装置1においては、上述したようにドライバユニット5がボビン14の先端部を介して振動板10の被駆動面10bに接合固定されてなり、この接合部において振動板10に対する駆動部を構成している。したがって、パネル型スピーカ装置1は、高周波数帯域の入力周波数が印加された場合において、接合部の外側に大きな振動が伝達され難いといった特徴を有している。パネル型スピーカ装置1においては、高周波数帯域の入力周波数に関して放射される音圧のエネルギーの多くが振動板10の全体からではなく、その接合部から放出される。
パネル型スピーカ装置1は、高周波数帯域における有効帯域を伸ばすために、振動板10に対してドライバユニット11をそのボビン14や図示しない取付プレートを楕円形のリング状或いは矩形の接合部を介して取り付けるように構成してもよい。パネル型スピーカ装置1は、かかる振動板10とドライバユニット11との接合構造によって高周波数帯域の特性が変化される。パネル型スピーカ装置1は、これによって高周波数帯域で共振状態となる周波数帯域や振幅の調整が可能とされ、低周波数帯域及び中周波数帯域の特性とつなぎ合わせることで高周波数帯域における周波数応答特性をより広くとることが可能とされる。
パネル型スピーカ装置1は、高周波数帯域における周波数応答特性の改善を図るために、例えばドライバユニット11が接合固定される振動板10の被駆動面10bの全部或いは一部を材質を異にする取付板によって構成するようにしてもよい。取付板は、例えば振動板10を成形する際に、インサート成形法によって一体化されてなり、特定の入力周波数に対する応答特性を改善する材質のものが選定される。したがって、パネル型スピーカ装置1は、振動板10と取付板とで振動特性を異にするために、機械的にいわゆる2ウェイスピーカ装置と同等の機能を有する。
ところで、パネル型スピーカ装置1においては、3個のドライバユニット11を備えることから、これらドライバユニット11によって振動板10にそれぞれ独立の曲げ動作が生じるようになる。したがって、パネル型スピーカ装置1は、各ドライバユニット11について意図的に節位置を振動板10に対する加振動位置としない限り、各ドライバユニット11が各周波数帯で節位置を駆動することは無い。パネル型スピーカ装置1においては、各ドライバユニット11が各周波数帯において相互に節位置での振動板10の駆動を補完することによって、その周波数応答特性に鋭いピークやディップの発生が抑制されるようになる。パネル型スピーカ装置1は、中周波数帯域及び高周波数帯域においてピークやディップの減少が図られ、振動板10の大きさとその材料特性に応じた固有の再生出力が薄められていわゆるくせの無い音質の再生出力がなされるようになる。
パネル型スピーカ装置1は、振動板10に支障の無い領域に位置して振動を吸収しやすい材質によって形成された質量成分材を設けて構成してもよい。質量成分材としては、例えばテープ状とされた鉛材からなり、振動板10に対してその放音面10aの外周部10cに全周に亘って貼着されてなる。パネル型スピーカ装置1は、上述したように振動板10がその外周部10cを非拘束状態とされることにより低周波数帯域でも外周部10cで振動が生じ易くなるようにして低周波数帯域での安定した再生出力を得ることができるように構成されている。パネル型スピーカ装置1は、この外周部10cに質量成分材を設けて低周波数帯域での振動モードの発生周波数を下げることで、再生有効周波数帯域の拡張が図られている。なお、質量成分材については、上述したテープ状の鉛材に限定されるものではなく、その他の振動損失の大きな材料或いは防振降下の大きな材料等によって形成してもよいことは勿論である。
ところで、上述したパネル型スピーカ装置1においては、より多数個のドライバユニット11を備えて振動板10を駆動することによって、この振動板10の振動領域の面積をより大きく保持することが可能となる。したがって、パネル型スピーカ装置1は、低周波数帯域での感度の向上が図られるとともに、振動板10が振動領域においてドライバユニット11の接合部と逆相で動作することからより低い動作周波数が確保される。
本発明の第2の実施の形態として図4に示したパネル型スピーカ装置20は、振動板10を駆動する各ドライバユニット11に対して再生入力信号を供給する入力部21の構成に特徴を有している。なお、振動板10及びドライバユニット11は、上述したパネル型スピーカ装置1の振動板10及びドライバユニット11と同一のものが用いられることからその説明を省略する。パネル型スピーカ装置20は、各ドライバユニット11に対して入力部21を介してそれぞれ独立に再生入力信号の供給或いは位相の切換等を行って振動板10を駆動するように構成されている。
入力部21は、装置本体3の制御部等から供給される再生入力信号を増幅するアンプ22と、このアンプ22と各ドライバユニット11との間に互いに独立してそれぞれ接続された切換スイッチ23a乃至23cとボリューム24a乃至24cとからなる直列回路とから構成される。切換スイッチ23は、例えば各ドライバユニット11に対する再生入力信号の入力オン/オフの切換操作とともに、入力オン状態で再生入力信号の位相の切換操作とを行う。各ボリューム24は、各ドライバユニット11に対してそれぞれ入力される再生入力信号のレベル調整を行ってこれら各ドライバユニット11の感度を個々に調整するようにする。
以上のように構成されたパネル型スピーカ装置20には、装置本体3を介して入力部21から必要とされる位相成分を有する再生入力信号が供給される。パネル型スピーカ装置20は、各ドライバユニット11がそれぞれ独立に動作されて振動板10を駆動して再生出力を放音する。したがって、パネル型スピーカ装置20は、特別な回路素子や切換装置等を不要とするとともに使用者による極めて簡単な操作によって、音場や音質等を適宜変えた再生出力を得ることを可能とする。
本発明の第3の実施の形態として図5に示したパネル型スピーカ装置30は、上述したパネル型スピーカ装置20と同様に振動板10を駆動する3個のドライバユニット11a乃至11cを備えており、これら各ドライバユニット11に対して再生入力信号を供給する入力部31の構成に特徴を有している。すなわち、パネル型スピーカ装置システム30は、入力部31において再生入力信号を3つの周波数帯域に分割するとともに位相調整を行ってこれを合成した後、各ドライバユニット11に供給することによって振動板10を駆動するように構成されてなる。
入力部31は、装置本体3から再生入力信号が供給されるバンドパスフィルタ32a乃至32cと、これらバンドパスフィルタ32にそれぞれ接続された切換スイッチユニット33乃至35と、これら切換スイッチユニット33乃至35を介してそれぞれ再生入力信号が供給されるミキサ36a乃至36cと、各ミキサ36と各ドライバユニット11との間にそれぞれ介挿されたアンプ37a乃至37c等によって構成されている。バンドパスフィルタ32は、装置本体3から供給される再生入力信号をそれぞれ所定の周波数帯域に分割する。
各切換スイッチユニット33乃至35は、それぞれミキサ36に接続された各3個の切換スイッチ33a乃至33c、34a乃至34c、35a乃至35cによって構成されている。これら切換スイッチ33a乃至33c、34a乃至34c、35a乃至35cは、例えば各ミキサ36に対するそれぞれ再生入力信号の入力オン/オフの切換操作とともに、入力オン状態で再生入力信号の位相の切換操作とを行う。各ミキサ36は、各切換スイッチユニット33乃至35からそれぞれ供給される所定の周波数帯域の再生入力信号を合成して各アンプ37へと入力する。各アンプ37は、合成再生入力信号を増幅してドライバユニット11に供給する。
パネル型スピーカ装置30は、以上のように構成されることにより、装置本体3から供給される再生入力信号が、入力部31において3つの周波数帯域に分割されるとともに必要とされる位相成分に調整されて入力される。パネル型スピーカ装置30は、各ドライバユニット11がそれぞれ独立に動作されて振動板10を駆動して再生音を放出する。パネル型スピーカ装置30は、例えば低周波数帯域では各ドライバユニット11に全て同相成分の再生入力信号が供給されるとともに中周波数帯域及び高周波数帯域では逆相成分の再生入力信号が供給されるように構成する。具体的には、パネル型スピーカ装置30は、中周波数帯域及び高周波数帯域において、例えば上下のドライバユニット11a、11cに正相成分の再生入力信号が入力されるとともに、中央部のドライバユニット11bに逆相成分の再生入力信号が入力される。
パネル型スピーカ装置30は、低周波数帯域で同相成分の再生入力信号が各ドライバユニット11に供給されることにより、振動板10により大きな曲げ動作が生じさせる。したがって、パネル型スピーカ装置30においては、上述したように振動板10の外周部10cに質量成分材を貼着した場合と同様に低周波数帯域でのピークが生成されて応答特性の向上、すなわち感度の向上が図られるようになる。また、パネル型スピーカ装置30は、中周波数帯域及び高周波数帯域で逆相成分の再生入力信号を各ドライバユニット11に供給することによって、互いに相殺される周波数帯域が生じて全体の感度が低下することから全体的に感度が平坦化が図られた再生出力が出力されるようになる。
なお、パネル型スピーカ装置30は、上述したように中央部のドライバユニット11bに逆相成分の再生入力信号を入力することで振動板10に大きな曲げ動作が生じ、この振動板10の材質特有の再生音が出力されるようになる。したがって、パネル型スピーカ装置30は、特定の周波数帯域において入力部31の切換スイッチユニット33乃至35の切換操作によってドライバユニット11bに逆相入力を行い、独特な再生音を生成することが可能となる。
本発明の第4の実施の形態として図6に示したパネル型スピーカ装置40は、例えば上述したディップ部分や過度のピークの発生を抑制して周波数応答特性の平坦化を図るために3個のデジタルフィルタ42a乃至42cを備えて構成されてなる。すなわち、パネル型スピーカ装置40は、上述したパネル型スピーカ装置30と同様に振動板10を駆動する3個のドライバユニット11a乃至11cと、これら各ドライバユニット11に対して再生入力信号を供給する入力部41とから構成されている。入力部41は、装置本体3から供給される再生入力信号に対して適当な信号処理を施す3個のフィルタ42a乃至42cと、これら各フィルタ42を通過した再生入力信号を増幅して各ドライバユニット11をそれぞれ駆動するアンプ43a乃至43cとから構成される。
パネル型スピーカ装置40においては、装置本体3から供給される再生入力信号が、例えばインパルス応答の逆フィルタ作用を奏する各フィルタ32によって上述したディップ部分や過度のピークを発生させる特定の周波数帯域を分離する等の信号処理を施されてアンプ33を介して各ドライバユニット11に供給される。パネル型スピーカ装置40は、これによって再生周波数特性の平坦化が図られた再生出力が放音されるようになる。なお、パネル型スピーカ装置40は、各フィルタ32を適宜選択することによって、特定の周波数帯域のみを強調させた再生出力を放音することも可能となる。また、各フィルタ32には、適宜のデジタルフィルタ或いはアナログフィルタが用いられ、再生入力信号に対して特定の周波数帯域の分離処理ばかりでなく振幅や位相等の適宜の信号処理を行うものが用いられる。
なお、パネル型スピーカ装置40においては、信号処理を施して各ドライバユニット11に再生入力信号を供給してこれらを駆動する各フィルタ32について、それぞれのフィルタ係数に適当な遅れ成分を付与して構成するようにしてもよい。パネル型スピーカ装置40は、かかる構成によって振動板10から放音される再生出力の音波波面が制御されてその主軸を正面から適宜ずらすことが可能となることから、拡声化が図られる。
また、パネル型スピーカ装置40においては、所定の信号処理を施して各ドライバユニット11に再生入力信号を供給してこれらを駆動する各フィルタ32について、それぞれのフィルタ係数に適宜の振幅成分を付与して構成してもよい。パネル型スピーカ装置40は、かかる構成を採用することによって、スピーカアレィと同様に指向性を付与することが可能となる。したがって、パネル型スピーカ装置40は、放音部が1枚の振動板10によって構成されるが、複数の入力音源に対しても指向性の制御が可能なスピーカ装置を構成する。
本発明の第5の実施の形態として図7に示したパネル型スピーカ装置50は、上述したパネル型スピーカ装置40を基本として、目標とする最適な特性を得るフィルタ52を入力部51に備える展開例を示したものである。このパネル型スピーカ装置50も、振動板10を駆動する3個のドライバユニット11a乃至11cと、これら各ドライバユニット11に対して再生入力信号を供給する入力部51とから構成されてなる。入力部51は、装置本体3から再生入力信号がそれぞれ供給される第1のアンプ53と、フィルタ52及びこのフィルタ52に接続された第2のアンプ54とを備える。
パネル型スピーカ装置50は、入力部51の第1のアンプ53を介して供給される再生入力信号によって上下に配置された第1のドライバユニット11aと第3のドライバユニット11cとが駆動される。また、パネル型スピーカ装置50は、入力部51のフィルタ52によって所定の信号処理を施された再生入力信号が第2のアンプ54を介して供給されることによって中央部に配置された第2のドライバユニット11bが駆動される。パネル型スピーカ装置50は、このように第2のドライバユニット11bに所定の信号処理を施した再生入力信号を供給することで、振動板10に発生する振動モードを制御する。
パネル型スピーカ装置50は、例えばフィルタ52において再生入力信号の逆相処理を行うことによって、第2のドライバユニット11bを第1のドライバユニット11aと第3のドライバユニット11cに対して異なる位相で駆動するようにする。パネル型スピーカ装置50は、かかる構成によって通常の材料解析では予測し得ない振動モードで振動板10の駆動が可能となり、結果的に上述したディップ部分や過度のピークの発生が抑制される。
パネル型スピーカ装置においては、振動板に幾何学的に対称位置に配置されたドライバユニットに互いに逆相の再生入力信号を供給して駆動することにより、ある特定の周波数帯域において振動板の材質にかかわらずこれらドライバユニットの等間隔位置で振動の節を強制的に生成することが可能となる。したがって、パネル型スピーカ装置では、かかる現象を巧みに利用することにより上述した各周波数帯域の感度調整、再生周波数特性の改善或いは音場や音質の調整等が可能となる。勿論、再生入力信号の信号処理は、各ドライバユニットに対してフィルタを適宜に組合せることによって行うようにしてもよい。
本発明の第6の実施の形態として図8に示したパネル型スピーカ装置60は、振動板10と、5個のドライブユニット11a乃至11eと、装置本体3に備えられた2個の制御部62a、62bから供給される再生入力信号を処理して各ドライブユニット11に入力する入力部61とによって構成されてなる。勿論、パネル型スピーカ装置60は、上述した各パネル型スピーカ装置と同様に、3個のドライブユニットによって1枚の振動板10を駆動するように構成してもよい。
入力部61は、第1の制御部62aから供給される再生入力信号に対して順次大きな遅れ成分da1、da2、da3、da4を付与する第1の遅れ成分供給回路63a1乃至63a4及び第2の制御部62bから供給される再生入力信号に対して順次大きな遅れ成分db1、db2、db3、db4を付与する第2の遅れ成分供給回路63b1乃至63b4が備えられている。また、入力部61には、第1のミキサ64a乃至第5のミキサ64eと、これらミキサ64においてミキシングされた再生入力信号が供給されて各ドライバユニット11をそれぞれ駆動する第1のアンプ65a乃至第5のアンプ65eとが備えられている。
第1のミキサ64aは、第1の制御部62aから供給された再生入力信号と、第2の制御部62bから供給されて遅れ成分db4が付与された再生入力信号とをミキシングする。第2のミキサ64bは、第1の制御部62aから供給されて遅れ成分da1が付与された再生入力信号と、第2の制御部62bから供給されて遅れ成分db3が付与された再生入力信号とをミキシングする。第3のミキサ64cは、第1の制御部62aから供給されて遅れ成分da2が付与された再生入力信号と、第2の制御部62bから供給されて遅れ成分db2が付与された再生入力信号とをミキシングする。第4のミキサ64dは、第1の制御部62aから供給されて遅れ成分da3が付与された再生入力信号と、第2の制御部62bから供給されて遅れ成分db1が付与された再生入力信号とをミキシングする。さらに、第5のミキサ64eは、第1の制御部62aから供給されて遅れ成分da4が付与された再生入力信号と、第2の制御部62bから供給された再生入力信号とをミキシングする。
パネル型スピーカ装置60は、第1の制御部62aと第2の制御部62bとからそれぞれ供給される再生入力信号が、遅れ成分の重みを変えた信号処理を施されて各ドライバユニット11に供給される。したがって、パネル型スピーカ装置60においては、第1の制御部62aの再生入力信号に基づいて、遅れ成分dに応じて第1のドライバユニット11aから第5のドライバユニット11eに向かって次第に駆動が行われる。また、パネル型スピーカ装置60においては、第2の制御部62bの再生入力信号に基づいて、遅れ成分dに応じて第5のドライバユニット11eと第1のドライバユニット11aに向かって次第に駆動が行われる。
パネル型スピーカ装置60は、上述した動作によって、第1の制御部62aの再生入力信号に基づく再生出力が振動板10の放音面10aから図8の矢印AAで示す方向へと放音される。また、パネル型スピーカ装置60は、第2の制御部62bの再生入力信号に基づく再生出力が振動板10の放音面10aから同図BBで示す方向へと放音される。したがって、パネル型スピーカ装置60においては、2チャンネルの音源に対してそれぞれ異にする指向性が付与される。
本発明の第7の実施の形態として図9に示したパネル型スピーカ装置70は、振動板10を5個のドライブユニット11a乃至11eによって駆動するとともに装置本体3に備えられる2個の制御部62a、62bからそれぞれ再生入力信号を供給する構成について上述したパネル型スピーカ装置60と同様とするが、2つの制御部62から供給される再生入力信号を信号処理する入力部71の構成に特徴を有している。勿論、このパネル型スピーカ装置70についても、上述した各パネル型スピーカ装置と同様に、3個のドライブユニットによって振動板10を駆動するように構成してもよい。
すなわち、入力部71には、第1の制御部62aから供給される再生入力信号を信号処理する5個の第1のフィルタ72a1乃至72a5と、第2の制御部62bから供給される再生入力信号を信号処理する5個の第2のフィルタ72b1乃至72b5からなる10個のフィルタ72が備えられている。また、入力部71には、信号処理された第1の制御部62aから供給された再生入力信号と第2の制御部62bから供給された再生入力信号とをミキシングする5個のミキサ73a乃至73eと、これらミキサ73においてそれぞれミキシングされた再生入力信号が入力されることによって各ドライバユニット11をそれぞれ駆動する5個のアンプ74a乃至74eとが備えられている。
第1のミキサ73aは、第1の制御部62aから供給されて第1のフィルタ72a1において信号処理された再生入力信号と、第2の制御部62bから供給されて第5のフィルタ72b5において信号処理された再生入力信号とが入力され、これらをチャンネル合成して第1アンプの74aに供給する。第2のミキサ73bは、第1の制御部62aから供給されて第2のフィルタ72a2において信号処理された再生入力信号と、第2の制御部62bから供給されて第4のフィルタ72b4において信号処理された再生入力信号とが入力され、これらをチャンネル合成して第2のアンプ74bに供給する。第3のミキサ73cは、第1の制御部62aから供給されて第3のフィルタ72a3において信号処理された再生入力信号と、第2の制御部62bから供給されて第3のフィルタ72b3において信号処理された再生入力信号とが入力され、これらをチャンネル合成して第3のアンプ74cに供給する。
さらに、第4のミキサ73dは、第1の制御部62aから供給されて第4のフィルタ72a4において信号処理された再生入力信号と、第2の制御部62bから供給されて第2のフィルタ72b2において信号処理された再生入力信号とが入力され、これらをチャンネル合成して第4のアンプ74dに供給する。また、第5のミキサ73eは、第1の制御部62aから供給されて第5のフィルタ72a5において信号処理された再生入力信号と、第2の制御部62bから供給されて第1のフィルタ72b1において信号処理された再生入力信号とが入力され、これらをチャンネル合成して第5のアンプ74eに供給する。
各フィルタ72a、72bには、上述したパネル型スピーカ装置40に用いたフィルタ42と同様に、例えば各フィルタ72a、72bに入力される再生入力信号に対して所定の周波数帯域の選択、任意の位相或いは振幅の信号処理を施すフィルタ係数を有するものが用いられる。パネル型スピーカ装置70は、最適なフィルタ72a、72bを用いることによって、上述したパネル型スピーカ装置60と比較してより効果的な指向特性をえることが可能となる。
また、パネル型スピーカ装置70においては、各フィルタ72a、72bによって振動板10を駆動する各ドライバユニット11に供給する再生入力信号について特定の周波数帯域の制御を行うように構成してもよい。パネル型スピーカ装置70は、これにより振動板10中に多数の腹、節を有する振動モードを生成することが可能となり、振動モードの各腹の部位を発音源とみなすことができる。スピーカアレイにおいては、一般に高周波数帯域まで指向性を狭くする効果を得るために発音源の個数を多くとる必要があり、コストがアップするとともに装置が大型化しかつ使用者に圧迫感を与えるといった問題がある。パネル型スピーカ装置70は、上述したようにより少数のドライバユニット11によって目的とする狭指向性を得ることが可能となり、かつ放音面も1個であることから小型で廉価に構成されて上述した問題点を解決する。なお、このパネル型スピーカ装置70における狭指向性の向上は、上述した各パネル型スピーカ装置によっても達成されることは勿論である。
さらに、パネル型スピーカ装置70においては、例えば各フィルタ72a、72bにそのフィルタ係数を経時的に更新させるように制御する制御部を設けることによって指向特性を変化させるように構成してもよい。パネル型スピーカ装置70は、かかる構成を採用することによって特殊な機械的構成を用いることなく放音軸の回転、移動等の特殊な音響効果の生成が可能となる。勿論、かかる構成は、上述した各パネル型スピーカ装置にも採用することができる。
本発明においては、上述した各実施の形態で説明した個々の技術を適宜に組み合わせ、これらを電気的或いは機械的に切り換えて振動板を駆動するように構成してもよい。また、上述した各実施の形態は、電子手帳装置2の蓋構体4にパネル型スピーカ装置を組み込んだものを示したが、本発明はかかる電子手帳装置2に限定されるものではないことは勿論である。
1 パネル型スピーカ装置、2 電子手帳装置(筐体装置)、3 装置本体、4 蓋構体、5 液晶表示器、6 操作部、7 ヒンジ機構、8 カバー部材、10 振動板(内蓋部材)、10a 放音面、10b 被駆動面、10c 外周部、11 ドライバユニット
Claims (2)
- 箱状カバーに収納され、剛性を有するとともに、部分的な曲げ動作が生じるパネル状振動板と、
上記パネル状振動板に取り付けられ、再生入力信号に基づいて、該パネル状振動板に部分的な曲げ動作を生じさせる複数のドライバユニットとを備えるスピーカを有し、
上記パネル状振動板は、外周部が上記箱状カバーの周側板の内周壁に対して、所定の間隔を隔てて、非拘束状態で上記箱状カバーの周側板に囲まれた開口部に配置され、上記ドライバユニットにて駆動されて再生音を放音し、
上記パネル状振動板の外周部には、質量成分材が設けられている
スピーカを有する機器。 - 本体に開閉自在に取り付けられた箱状カバーと、
上記箱状カバーに収納され、剛性を有するとともに、部分的な曲げ動作が生じるパネル状振動板と、上記パネル状振動板に取り付けられ、再生入力信号に基づいて、該パネル状振動板に部分的な曲げ動作を生じさせる複数のドライバユニットとを備えるスピーカとを有し、
上記パネル状振動板は、外周部が上記箱状カバーの周側板の内周壁に対して、所定の間隔を隔てて、非拘束状態で上記箱状カバーの周側板に囲まれた開口部に配置され、上記ドライバユニットにて駆動され再生音を放音し、
上記パネル状振動板の外周部には、質量成分材が設けられている
スピーカを有する機器。
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